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1960/05/08 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第26号
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1960/05/08 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第26号

#1
第038回国会 逓信委員会 第26号
昭和三十六年五月八日(月曜日)
    午前十一時十六分開議
 出席委員
   委員長 山手 滿男君
   理事 秋田 大助君 理事 上林山榮吉君
   理事 廣瀬 正雄君
      大高  康君    小泉 純也君
      齋藤 邦吉君    笹本 一雄君
      志賀健次郎君    椎熊 三郎君
      竹下  登君    二階堂 進君
      長谷川 峻君   橋本登美三郎君
      星島 二郎君    松本 俊一君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
 委員外の出席者
        郵政事務次官  加藤 桂一君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
       (経営調査室長) 秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  山下  武君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
四月二十七日
 委員田邊誠君及び松井政吉君辞任につき、その
 補欠として八百板正君及び成田知巳君が議長の
 指名で委員に選任された。
同月二十八日
 委員正力松太郎君及び高碕達之助君辞任につき、
 その補欠として長谷川峻君及び小泉純也君が議
 長の指名で委員に選任された。
五月八日
 委員鈴木善幸君、竹山祐太郎君、寺島隆太郎君、
 羽田武嗣郎君及び早稻田柳右エ門君辞任につき、
 その補欠として竹下登君、齋藤邦吉君、笹本一
 雄君、松本俊一君及び二階堂進君が議長の指名
 で委員に選任された。
同日
 委員齋藤邦吉君、笹木一雄君、竹下登君、二階
 堂進君及び松本俊一君辞任につき、その補欠と
 して竹山祐太郎君、寺島隆太郎君、鈴木善幸君、
 早稻田柳右エ門君及び羽田武嗣郎君が議長の指
 名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
四月二十六日
 ラジオ岐阜設立免許に関する請願(野田卯一君
 紹介)(第三〇六九号)
 ラジオ茨城設立免許に関する請願(加藤高藏君
 外一名紹介)(第三一九〇号)
 郵便法の一部を改正する法律案の一部修正に関
 する請願(高橋等君紹介)(第三二六二号)
 郵便物遅配解消に関する請願(鈴木善幸君紹
 介)(第三三三五号)
五月四日
 第五種郵便料金に関する請願(金子一平君紹
 介)(第三四〇三号)
 簡易郵便局法の一部改正に関する請願(渡海元
 三郎君紹介)(第三五三七号)
 は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一四七号)
     ――――◇―――――
#2
○山手委員長 これより会議を開きます。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題として審議を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。
 大高康君。
#3
○大高委員 私は電気通信法につきまして若干質問をいたしたいと存じますが、正確なる御答弁を願いたいと存じます。
 まず、今回の公衆電気通信法改正は、電話の料金体系の合理化が目的であるというが、いかなる必要によってかかる合理化をはかろうとするのか、そしてまた、かかる料金体系の合理化ということは、公社の長期計画と密接なる関係があるものと思うが、それについてきわめてわかりやすく御説明を願いたいと存じます。
#4
○小金国務大臣 今回の電気通信法の一部改正法律案の起案にあたりましては、電電公社の今日までの体験と、今、大高さんのおっしゃいました今後の近代化並びに大拡張の長期計画等を勘案いたしまして、どうしても今のままの料金では十分な施設もまた近代化もできないというような考え方に基づいたものでありまして、さらに具体的には電電公社の総裁から答弁をさせていただきます。
#5
○大橋説明員 料金をどういう必要に基づいて改定するか、こういう御質問かと思います。これはおもな点は大体三点あると思います。
 第一は、近来経済界の発達、ことに都市の発展に伴いまして、都市の郊外が非常に発達いたしまして、大都市と隣接の都市との電話の料金の格差がだいぶ著しくなって、不合理な点が多々現われて参ったのであります。例を最近の東京にとって考えますと、たとえば荻窪の電話加入者は一通話七円で時間に関係なく東京市内であればいかなるところでも加入区域内で話ができることになっております。ところが道一つ隔てた隣の武蔵野市の住民が東京都の市内へ電話をかける場合には、二十一円の市外料金をとられる、こういうことが随所に現われておりますので、このような不合理な料金体系の是正ということを希望する声が非常に強くなって参っておるのであります。それを何らかの方法で、ある程度まで是正しなければならぬ、これが一つの理由であります。
 いま一つは、御承知の通り市外電話は従来はほとんど全部待時の電話であったのでありまして、申し込んでから相当時間がかかったのであります。最近は相当即時通話というものも市外に適用されまして、百キロ以内の近距離は加入者自身のダイヤルを回しただけで即時通話ができる体制になっておりますが、少し遠距離になりますと、最近即時通話になりましたたとえば東京−大阪間あるいは東京−札幌、東京−福岡というような遠距離の即時通話はすべて交換手を通してやっておる、こういうことであります。これは世界の大勢から見ましても、漸次自動即時通話でやるということが世界の大勢であり、またそうしなければ今後の電話の発達の妨げになる。ことに御承知の東京、大阪等の大都市におきましては市外電話が相当多量に増加いたしますが、今のような交換手の手を通して市外通話をやるということになりますと、たちまちさらに交換手を増員しなければならず、従って局舎が狭くなり、増築しなければならぬことになりますので、これはどうしても加入者の自宅からダイヤルを回すことによって、直接相手加入者、大阪なり福岡なりの相手方の加入者を呼び出してつながる体制にしなければならぬのであります。これがためにはどうしても料金体系を改めまして、機械の力によっ
 て料金の計算をやらなければならぬ。交換手を通さないで、いかなる機械を使うかということが非常な問題になって参ります。これらの点もできるだけ早く安い機械で正確な機械を据え付けるというためには、現在の料金体系を変えなければならぬ、こういうことに考えておるのであります。これが第二の理由であります。
 いま一つは、それに伴いまして、従来の局と局との間の距離の計算測定方法が非常に旧式なものでありますが、これをできるだけ簡便な計算方法で局と局との距離を測定する方法をきめなければならぬ。
 大体この三つの点が今度の改正の根本に横たわる理由でございます。
#6
○大高委員 次に、この料金改正の実施時期は明年秋の予定ということだが、明年秋に実施するものを、なぜ今国会に提出し成立させる必要があるのかということを一つ御説明願いたいと思います。
#7
○大橋説明員 これは単に料金の改正だけでなしに、これを実行いたしますためには、あらかじめ機械設備をやらなければなりません。従来の機械を改造する場合と、新しく機械を据え付けてそれによって新しい料金制度を実行することになりますので、それがためにはどうしても一年半の期間が必要になって参ります。これが本年のこの議会に通らぬということになりますと、また一年実施がおくれる。この次の国会まで待たなければならぬということになりますと、ただいまの即時通話の促進等のことがだんだんおくれて参る。のみならずそれがために将来非常にむだな費用をよけい使わなければならぬ、よけいに改造しなければならぬという結果になりますので、この設備のむだを省くという点、経費を節約するという点、また自動を早く促進するという点、いずれの点から考えましても、この際やることが一番急務である、かような見地からぜひ本国会でお願いしたい、かように考えております。
#8
○大高委員 次に、今回の料金改正で約三十億円の減収になるというのでありますが、それはあらかじめそれだけの値下げをはかったものなのかどうか。三十億といえば公社の全収入に占める比率は小さいかもしれないが、額としては相当大きなものであり、それだけの減収を生じても公社の事業計画や財政に支障を及ぼさないかどうかというようなことを一つお聞きしたいと存じます。
#9
○横田説明員 今回の改正は、料金の水準は原則として従来通りということを目途にいたしてこの案はできております。しかしこの料金改正にあたりまして、水準は従来の水準を維持するということを前提にいたしておりますが、どうしても従来の料金を変えるということになりますと、でこぼこ調整と申しますか、従来より安くなるところが出てくる、とともに幾分高くなるところが出てくる。しかし、そういうところもできるだけ影響を少なくせよということになりますと、全体としてある程度減収を避け得ないということで、最終的に約三十億円くらいの減収の案になったわけであります。しかし、この点は将来のこの料金改正によりまして、先ほど総裁からもお話がありましたように、サービスの改善を今後やっていくことができるということと、むだな投資をなくすことができる、こういう点で、この料金の減収というものも、将来長い目で見ていくならば、われわれの電話事業についても必ずしもマイナスにならずにいけるのではないかということで、お客さんのサービスの点と、われわれの事業の将来むだな投資をしないということを主眼にいたしまして、こういう料金改正で将来の対策が、お客さんのためにもわれわれの事業のためにもよいのではないか、こういうように考えております。
#10
○大高委員 次に、この料金改正によって職員の労働条件に悪影響を及ぼさないかどうかというようなことについて御説明願いたいと思います。
#11
○横田説明員 この料金改正自体によって労働条件に直接云々するということはほとんどないのでありますが、御承知のようにわれわれの電信電話におきましては、お客さんのサービスの改善のために今後設備の近代化を大いに必要とする。従いまして、従来人手でやっておりましたことを機械でやっていくというような方面がいろいろ今後の第三次、第四次の五カ年計画には相当出て参ると思っております。しかしそういう点につきましては、同時にわれわれの拡充は一方においてそういう設備の近代化、機械化ということが行なわれますとともに、一方において相当大きな拡張が行なわれますので、全体としては私の方の人員は相当の増員がやはり今後とも必要であります。そういう点からいたしまして、われわれの事業全体としましては将来とも労働不安を起こさないようにやっていく方法は十分あるわけであります。その点につきましては、今後とも努力をいたしていきたいと思っております。
 そういう設備の近代化をやる上におきまして確かに今度の料金改定ということは関係があるわけでありますが、この料金改定自身によって従業員の作業に非常に影響があるかと申しますと、作業のロードと申しますか、負荷につきましては、いい点と悪い点と若干あるわけでありまして、総体的に申しますと、そういう意味での労働条件に直接の影響はほとんどないと申し上げてもよいかと思っております。
#12
○大高委員 次に制度関係についてお伺いしたいと思いますが、全国で約六百程度の単位料金区域を設けるというが、それは何の必要があり、また何を目的とするものであるか。そして具体的にはどういう姿になるのかというようなことについて御説明願いたいと思います。
#13
○横田説明員 ただいまの、全国を六百程度のグループに分けていく必要、その理由につきましては、先ほど総裁から御説明がありましたように、市外通話を今後できるだけ即時にやっていくということにつきましては、従来のように交換手を介してやっていく方法だけでは、全国の即時をできるだけ早く達成していくということは非常に困難でありまして、どうしても設備の近代化、機械化によりまして、中距離、遠距離も即時が機械的にできるというような方向をとる必要があるわけであります。そこで全国をそういう即時化をとるようにいたしました場合に、全国に電話局の数は約七千あります。七千という電話局の今、局対局で距離をはかっておりますが、そういう局対局で距離をはかるようにいたしますと、これは結びつきが約二千四百万以上になるわけであります。非常に複雑なものであります。そういう複雑な体系は将来困難でありますので、できるだけこれを簡易化していくことが必要であります。そういたしますならば、今の局対局ではかっていくことをやめましてグループではかっていくというようにいたしますならば、これは今後即時というものの結びつきが非常にできましても、それをある程度簡易化していくことができる、こういうことになるわけであります。
 そういうように考えました場合に、この全国のグループというものをどういうようにいたしたらいいか。これにつきましては、従来、経済あるいはわれわれの通話の交流状況からいたしまして、あるいは線路の設備の経済的な観点からいたしまして、集中局区域というものが約五百から六百くらいできておりまして、その集中局区域を単位といたしまして、今のような結びつきを考えますならば非常に合理的にできる、こういうように考えておるわけであります。それが今のように全国を五、六百程度の区域に分けまして、区域対区域で距離をはかっていくということでありまして、それによりまして、お客さんへのサービスの改善として全国の自動化の促進ができる、こういうように考えておるわけであります。
#14
○大高委員 次にお聞きしたいことは、単位料金区域内を中心に準市内通話制度を設けるというが、これを自動通話だけに限定し、同じ区域内の通話であっても手動通話は準市内通話としないという理由を御説明願いたいと思います。
#15
○大泉説明員 お答え申し上げます。この単位料金区域内の通話につきまして、自動通話だけでなく手動通話も準市内通話という単位料金の通話にすることは望ましいことではありますが、線路事情によってできないのであります。まず手動通話につきましては、待ち合わせのあります待時通話と、すぐにつながる即時通話とがあるのでありますが、待時通話の方は特急、至急がないと用をなさないものでありますので、単位料金にすることができない。それから即時通話につきましては、手動通話と申しますのは交換手の手数等から申しまして、どうしても最低三分の料金をとる必要があるのでございますけれども、この準市内通話につきまして、市内度数料の七円を単位にするという建前をとりました結果、手動通話にはこれは適用できないということでございますので、結局手動通話にはとり得ないわけでございます。しかしながら自動通話につきましては、先ほどいろいろ説明がありましたごとく、今後の近代化のためにはどうしても機械を簡素化して、しかもこの近代の生活圏の拡大に即応して合理的に料金をはかる必要がある。そのためにどうしても自動通話だけは将来のむだを生じないように、将来の電話事業を見通しまして、これだけは少なくとも準市内通話にしなければならないという観点でこのようにいたしたものでございますが、現在の手動通話の区間も逐次自動化されるに伴いまして準市内通話になっていくという工合に考えられるのでございます。
#16
○大高委員 次にお聞きしたいことは、市外通話の距離のはかり方を根本的に改めるといいますが、現在の方法ではなぜ悪いのか。そして新しいはかり方ではどんな利益があるのかというようなことについてお聞きしたいと思います。
#17
○大泉説明員 ただいまお尋ねの距離のはかり方でございますが、この際考えておりますのは、市外通話のはかり方を先ほど説明のありました通り、グループ対グループ、単位料金区域対単位料金区域の間の距離ではかるということ、及びこの間を直線ではかることに改めたいということでございます。
 その理由を申しますと、第一に従来は局対局ではかっておったのでございますが、これは生活圏の広がっておる実態には必ずしも即応しない上に、将来の自動化のためには非常に複雑なむだなことになるということから、どうしてもグループ対グループの距離にはかり方を改める必要があるわけでございます。
 次に直線ではかるということは当然のことでございますが、従来はこれを百キロまでは、原則として直線、百キロ以上は郵便線路距離によってはかるというようなやり方をしておったわけでございます。これは初期の裸線等で線路をやっておった時代、しかも相互間の通話数がさして多くなかった時代には、あるいはとり得たのでございますが、最近のごとく全国どこでも通話ができるように急速に進んでいく。今まで三百万区間程度のものが二千万区間以上も、どんどん通話ができるようになろうという時代には、このようなこそくなはかり方では非常に煩瑣であって、しかも簡素な機械化をはかっていくことが困難である。また郵便線路などは、この交通の線路状況に従って変動があるということから、最も客観的で変動の少ない合理的な直線ではかる。しかも世界のほとんどの国が直線ではかっておるのでございまして、このように改めたいというのでございます。
#18
○大高委員 このたびの改正案が国会で成立したら、明年秋の本実施の前に、一部の局で新料金の試験実施を行ならということであるが、どうして試験の必要があるのか。
#19
○大泉説明員 試験実施でございますが、今までの料金の改定と申しますのは、この体系には影響がなくて、単なる料金の改定であったのでございます。ところが今回の改正は料金の体系自体をいじろうとするものでございまして、距離別時間差法をとりますと、通話の変動等も相当起こり得るかもしれないということが考えられまして、諸外国の例によりましても、わずかの変動のあったものもあれば、相当大きな変動のあったものもあるのでございまして、この際最も完全に円滑に実施できるようにするためには、この準備の期間に一部の局で試験実施を行なうということでございます。要するにこれは体系の変更を円滑にやるためでございます。
#20
○大高委員 次に料金関係についてお伺いしたいと思います。この改正案では、今までと違って、どんな小さな電話局にも度数制がしけるよう、すべての級局に度数制の料金が定めてあるが、今後はこれによって全国すべて度数制に変えるというのであるか、公社の考え方を具体的に伺いたいと思います。
#21
○大泉説明員 従来度数制というのは、六級局以上、すなわち八百加入以上の局につきまして行なわれておったのでございますが、その理由は、それ以下の局にとっては度数制ではかることがかえって非常に不経済であったということでございます。度数料金ではかることが最も合理的であるということは申すまでもないことと思うのでございます。ところが最近におきまして自動化が相当小局にまで及びまして、度数ではかることが非常に容易になってきたのでございます。ところが従来の法律では六級局以上しか度数の料金がございませんので、それ以下の七級局、八級局を自動化しますと、市外通話だけを度数料金ではかって、市内だけはやむを得ず均一制にいたしておるのでございます。このようなことは従来予想していなかったために方法がきめてなかったためにそのようなことになったわけでございまして、今回全体を合理的な体制に持っていこうとする際には、全国どの局にも度数制をしけるようにする体制をとることが必要であると思います。しかしながらこの実施につきましては、自動局で準市内通話等ができるような局に度数制をしいていくわけでございまして、手動局等にしくつもりはないのでございます。
#22
○大高委員 次に、市外通話の料金を距離別時間差法と三分・一分制に改めておるが、これによると、ちょうど三分通話したときの料金額は、いずれも現行の三分の料金額よりも高くなるようであるが、これでは値上げにならないか、値上げでないというのならその事情を十分御説明願いたいと存じます。
 また、公衆電話についてお聞きしたいのでありますが、公衆電話の料金は三分上分制と三分・三分制の二本立になっていて距離別時聞差法がないが、どうして公衆電話だけ三分・三分制を残し、また距離別時間差法を採用しないのか、その理由を聞きたいと存じます。
#23
○大泉説明員 この距離別時間差法及び三分・一分制をとりましたときの料金をどのように定めるかということは非常にむずかしい問題なのでございます。三分・一分制の場合の例をとりますと、三分の料金をそのままにしておいてあと一分刻みにしますと、四分、五分の通話は値下げになります。そのままほうっておきますと約一割の減収を生ずるのでございます。距離別時間差法の場合は、そのほかにさらに三分未満の通話あるいは一分の端数の通話等についても値下げを生じますので、これは二割の減収を生ずるというふうなことになるのでございまして、この減収を生じないようにするためには料金をどのように定めればいいかということを検討いたしたのでございます。これは現在の通話が、新しい制度になったときにどのように通話が変わるかということにつきまして検討を加えまして、その新しい通話の姿というものにおいて料金が増収にも減収にもならないようにという計算をいたしました結果、三分・一分制の場合には今までの基本三分の料金の一割一分増し、それから距離別時間差法の場合は二割五分増しにすればいいという計算の結果が出たのでございます。しかしながらこの料金を具体的に定めますにあたりましては、たとえば三分の通話は三で割り切れるようにしないとあとの一分の料金は切りがたいというようなことで、その辺の調整、あるいは距離別時間差法をやりましても秒数をきれいに整理するといったような段階におきまして、どうしてもお客さんの利益ということを考えます結果、下げぎみにならざるを得ないということで、実際上は一割一分のところが九%ちょっとで、二割五分のところが二割程度にしかなっていないのでございまして、そういう意味でいきますと多少値下げにも当たると言えるかと思うのでございます。
 最後に公衆電話についてでございますが、公衆電話につきましても一般の電話と同じにするのが望ましいのでございますけれども、この公衆電話につきましては交換手が金を入れてくれということを通知するのを一分ごとにやるのはなかなか困難である。それから一分ごとの料金が五円、十円刻みでなければならないということ等から三分・一分制にするとかえって値上げになって困るということから、むしろ現行通り三分・三分にとどめることにした方がいいと考えた次第でございます。
#24
○大高委員 今回の料金改正の必要な理由の一つとして、たとえば東京とその周辺のように、都市の発展に伴う境界付近の通話料の格差の問題があげられていますが、この格差の問題は今回に改正によって解消されると考えてよろしゅうございますか。
#25
○大泉説明員 この問題は端的に申し上げまして大部分解消される、必ずしも理想的ではないかもしれませんが、相当程度解消されると考えてよろしいかと思います。
#26
○大高委員 先ほどの準市内通話の問題だが、準市内通話のできる電話局では、その局の級局を定める場合の加入数の計算の中に、準市内通話の相手局の加入数の十分の一を加算するというが、どういうわけでそういうことになるのか、理由を聞きたいと思います。
#27
○大泉説明員 この問題につきましては、まず第一に準市内通話の場合に、この級局を定める場合に加入数を合算することが正しいかどうか、その次には幾らにすればいいか、この二点になると思います。
 第一点につきましては、準市内通話というものは距離にかかわらず単一料金にするものでございますから、合併に準ずるものでございます。従って合併の場合には加入数を合算して級局を定めておりますので、何らかの意味において合算するのが正しいと言えると思います。その方が準市内通話ができない局との均衡上からも必要であろうと思うのであります。
 次に、それでは幾らの金額にすればいいかという問題でございますが、このような通話の実態を調査いたしますと、大体一分以内、要するに七円の市内通話料で通話できる通話の量が大体二〇%程度あるのでございます。そこでそれをどの程度考えたらいいかということでございますが、二〇%というのは平均の通話量でございますので、これを割に通話量の少ない人のことも考えまして、十分の一ということに定めた次第でございます。
#28
○大高委員 次に、やはりさきに三分・一分制等の新しい料金で三分間通話したときの料金が、現行の三分の料金より高くしてある理由の説明を聞いたのだが、料金表を見ると、待時の十キロまでの区間の料金だけは現行より安くなっている。これは一体どういうつもりで引き下げたのか、説明していただきたいと思います。
 また、今回の料金表では、手動の市外通話と自動の市外通話とで料金区分の距離の段階が異なっているが、どういう理由でこういうことに改めるのか、説明を願いたいと思います。
#29
○大泉説明員 これは先ほど申しました通り、この料金のきめ方は大体現行の三分の料金の一割一分増しということを目途としたのでございますが、しかしこれは三で割り切れなければならないということのために、十キロまでは今まで十円だったのでございまして、これを今の方式を適用して考えますと十二円になるわけでございます。ところが十二円となりますと二割増しになる。ところがたまたまこの区間は割合にサービスの悪い区間である。ここが、一番高い一割一分でいいところを二割増しになるというのは、どうも地方の人たちに対して適当でないのではないかということで、この際特に三で割り切れる九円に値下げいたしたのでございまして、この結果、総体におきまして大体八億ほどの減収を覚悟いたしておる次第でございます。
 また、手動と自動で市外通話の料金段階が違っておるというお話でございますが、自動につきましては、機械の関係上、準市内を含めて十四段階にしない限り非常に経費が高くかかるものでございます。他面、世界の各国を見ますと、料金段階はだんだん少なくなる傾向にあるのでございまして、自動通話に関しましては現在は大体六十キロ程度までしかやっていないのでございまして、それ以上の段階につきましては、将来を見越しましてある程度段階をくくりまして十四段階にいたした次第でございます。ところが手動も同じようにしたらどうかという考え方もあるのでございますが、手動の場合は三分・三分で料金をはかります結果、二つの段階を締めくくりますと、どうしても値上げというものができてくる。これはこの段階では適当でないのじゃないかということを考えまして、手動につきましては二十段階、自動につきましては準市内を含めて十四段階ということにいたした次第でございます。
#30
○大高委員 次に、法定しないで郵政大臣の認可によっている料金についてお聞きしたいと思いますが、現在、認可料金になっているおもなるものにどんな種類のものがあるか、また認可料金による収入と、法定料金による収入とどのくらいの割合になっているのか、お聞きしたいと思います。
#31
○大泉説明員 法定料金と認可料金でございますが、法定料金になっておりますものは、非常に多数使われる、そして重要なものという工合になっているようでございまして、たとえば通常電報の電報料金、単独電話の基本料、あるいは加入電話の市外通話料、あるいは加入申し込みの際の設備料等がさようでございます。認可料金と申しますと、割合に数の少ない、あるいは一部の面に関係があるというものでございまして、たとえば特別電報の電報料、共同電話の基本料、あるいは地域団体加入電話の基本料、あるいは専用料、あるいは加入電信に関する料金、船舶電話に関する料金といったようなものでございます。それで、この料金の関係でおおむね八七%程度が法律料金でございまして、残りが認可による料金でございます。
#32
○大高委員 次に、今回の改正で市外通話料の夜間割引を郵政大臣の認可制にするようだが、現在夜間割引になっている通話はどのくらいあるのかお伺いしたい。
#33
○大泉説明員 現在、全部の通話を三分ごとに字数に直しますと約十八億字数ぐらいだと思いますが、そのうち大体三千四百万字数程度でございます。
#34
○大高委員 そこで、今度夜間割引の案を郵政大臣に認可申請するときは、割引の時間や割引率を変更しようというふうに考えているのか。それについてまだ具体案ができていなければ、腹づもりだけでもよく聞いておきたいと思います。
#35
○大泉説明員 夜間割引料金を変更するつもりかどうか、あるいは割引時間を変更するつもりか、あるいは腹づもりはどうかというお尋ねでございますが、これは認可料金でございますので、郵政大臣にお願いして認可を受けてきまるものでございますが、公社の方の腹づもりということを申し上げますと、現在即時通話の方の割引時間は晩の八時から朝の七時まで、待時通話の方は晩の十時から朝の六時までになっているのでございまして、一般に待時通話の割引時間をもっと繰り上げてくれという要望が強いのでございます。今のところそのような要望を入れまして、待時通話の割引時間を八時まで、要するに即時と同じにしたらどうかという工合に考えておるのでございますが、これによってはなはだしい減収が起こるようなことも望ましくございません。かといってより負担を重くすることも好ましくないので、この程度で適当に定めていきたいという工合に、なるべく及ぼす影響が少なく、しかも公社の減収も少なくという工合に考えていきたいと思います。
#36
○大高委員 今回の改正で、加入者等の建物や敷地内の線路を端末機器のための線路の一部として使用することを公社に請求できるというような規定を加えておりますが、これは一体どういうわけでこんな規定を入れるようにしたのか、具体的に御説明を願いたいと思います。
#37
○横田説明員 御承知のように最近の建物といたしましては、地方、都市を問わずコンクリートの近代建築がどんどんできておるわけであります。その近代建築を作るときに、あらかじめ電話の線路も引っぱり込める、あるいは電灯線も引っぱり込めるというような諸設備をしておいていただくと、あとで建物に電話を引くときに建物をこわして引くというようなこと、あるいは美観を損ずるようなことをせずにやっていけるというようなことができるわけでありますが、しかしそういうことにつきまして、現在の法律では、端末機器を作って、われわれのところに使えという請求が正式にできないことになっておりますので、ビルディングの所有者の方あるいはその御利用者の方があらかじめそういう設備をしていただくと、われわれの方もその設備を使わしてもらって、ビルディングをこわさずに電話を引いていけることになると思いまして、そういう規定を設けた次第であります。
#38
○大高委員 最後に、今回は電報料金については改正を行なわないようであるが、電報についても、現在大幅の赤字になっていることなど、いろいろ検討を要する問題は多いと思われるのであります。そこで、料金も含めて電報事業について今後全般的な検討を行なう考えがあるのかどうか、これについて当局の見解をお聞きしたいと思います。
#39
○横田説明員 ただいまお尋ねのありましたような電報につきましては、収入が約百億、支出が約二百五十億程度で、収入に比べて倍以上の支出、すなわち半分以上が赤字になっておるという情勢でありますので、この電報についてもどういうようにしてやったらいいか、こういう問題があるわけでありますが、しかし電報の再検査と申しますか、そういう問題につきましては、単に料金だけの問題でなしに、そういう意味でいろいろ根本的に考え直す問題が非常にあるということが一つ。それから今回のは先ほどからたびたび御説明さしていただきましたように、すぐかからないとお客さんに非常に迷惑をかける。設備の近代化を行なって、サービスの改善もできない、緊急急ぐという問題だけに限定して、今の電話の問題に限定いたしていったわけであります。電報の問題についても、御指摘のように今後料金全体としても考えていかなければならぬ点があるわけでありますが、さしあたりこの緊急急ぐ電話の問題に手をつけまして、なおこの電話の料金に手をつけますと、たとえば距離別時間差法、先ほどから話がありました全国七円均一にする。七円均一だけれども時間が東京−大阪になると四秒七円になる。東京−鹿児島になると二秒半七円になる。こういうような制度を一応考えておるわけであります。こういうもののまた電報に及ぼす影響というものも相当あるかと思われます、そういう諸般の関係、並びに電報につきましては、最近御承知のように加入電信あるいは電信の専用料、特にIDP、いわゆる資料集中処理組織、小野田セメントあたりが最もそれを効果的に使っておりますが、全国の工場からのデータが瞬間的に全部集まってくるというような制度がどんどん進歩いたしております。こういう問題も全面的に電信の今後の再検査とあわせて検討いたすことにいたしますならば、相当の問題もありますので、今回は特に急ぐ電話のお客さんのサービスのためにも、設備の近代化のためにも特に緊急急ぐ問題に限定いたしまして、電報の問題につきましてはいずれそういう再検査とあわせて、根本的に御検討をお願いしたい、こう思っておるわけであります。
#40
○山手委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明九日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとして、これにて散会いたします。
   午前十一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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