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1960/05/11 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第28号
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1960/05/11 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第28号

#1
第038回国会 逓信委員会 第28号
昭和三十六年五月十一日(木曜日)
    午前十時三十七分開議
 出席委員
   委員長 山手 滿男君
   理事 秋田 大助君 理事 大上  司君
   理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
   理事 廣瀬 正雄君 理事 栗原 俊夫君
   理事 森本  靖君
      大森 玉木君    椎熊 三郎君
      寺島隆太郎君    羽田武嗣郎君
      長谷川 峻君   橋本登美三郎君
      星島 二郎君  早稻田柳右エ門君
      大柴 滋夫君    島本 虎三君
      下平 正一君    田邊  誠君
      松井 政吉君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
 委員外の出席者
        参議院議員   鈴木  強君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
       (経営調査室長) 秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  山下  武君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社保全局長   黒川 広二君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
五月十一日
 委員島本虎三君、田邊誠君及び松井政吉君辞任
 につき、その補欠として山本幸一君、佐々木更
 三君及び八百板正君が議長の指名で委員に選任
 された。
    ―――――――――――――
五月十日
 簡易郵便局法の一部改正に関する請願(永山忠
 則君紹介)(第三七一三号)
 同(中馬辰猪君紹介)(第三八〇三号)
 同(廣瀬正雄君紹介)(第三八八五号)
 同(中野四郎君紹介)(第三九八五号)
 枕崎市の漁業協同組合による有線放送施設に関
 する請願(床次徳二君紹介)(第三八五五号)
 同(中馬辰猪君紹介)(第三八八三号)
 同(池田清志君紹介)(第三九八四号)
 福岡県吉井町千年区に特定郵便局設置の請願(
 稲富稜人君紹介)(第三八八四号)
 第三種郵便物料金値上げ反対に関する請願(松
 前重義君紹介)(第三九三三号)
 ラジオ岐阜設立免許に関する請願外一件(野田
 卯一君紹介)(第三九三四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一四七号)
 日本電信電話公社法の一部を改正する法律案(
 鈴木強君外七名提出、参法第一四号)(予)
     ――――◇―――――
#2
○山手委員長 これより会議を開きます。去る四月八日本委員会に予備付託になりました日本電信電話公社法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。
    ―――――――――――――
#3
○山手委員長 まず、提案者より提案理由の説明を聴取いたします。参議院議員鈴木強君。
#4
○鈴木参議院議員 ただいま議題となりました日本電信電話公社法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
 昭和二十七年八月、電信電話事業の合理的かつ能率的経営体制を確立するとともに、設備の拡充強化を促進し、サービスの改善をはかるために、公共企業体として日本電信電話公社が成立いたしました。しかしながら、公共企業体の性格に対する理解が不十分であるため、八年以上を経過した現在、なお官営時代の制約が払拭されず、経営の自主性の確保及び職員に対する待遇改善については、種々の問題を残しております。すなわち、経営の自主性については、現行の予算制度は、わずかに弾力条項の発動による弾力性を与えられてはいますが、これでは企業体の予算としては不適当であります。また、職員の給与は、その職務の内容と責任とに応じて定めることとされていますが、予算において給与総額を決定し、職員の給与は、その額をこえてはならないものとされ、公社職員の能率高上の意欲を失わせる原因となっております。これらの問題の解決のためには、昭和二十九年一月には臨時公共企業体審議会の答申が、昭和三十二年十二月には公共企業体審議会の答申がなされていますが、これらの答申に応じた政府の措置は何らなされておりません。そこで、この現状を打破するために、公社の経営の自主性を確保するとともに、職員の待遇の改善をはかるためにもろもろの措置を講ずる必要があります。さらに、現在電信事業は、電報の中継機械化を初め、あらゆる合理化を進めていますが、事業の持つ公共性よりくる低料金政策によって生ずる赤字は、年間約百二十億円に達しています。そのため公社全体のサービス提供に支障を来たすおそれがないというわけには参りません。そこで、これに対しても政府は何らかの措置を講ずる必要があるものといわなければなりません。これらがここにこの法律案を提案する理由であります。
 次にこの法律案の内容の概要を御説明いたします。
 第一は、経営委員会の委員は、一人は公衆電気通信事業に関してすぐれた経験と識見を有する者でなければならないこととするとともに、経営委員会の権限を拡張し、委員の報酬も相当程度支給することとし、経営委員会の充実をはかり、公社の自主性強化の一助といたしました。
 第二は、公社の予算を政府関係機関予算からはずし、その事業計画の国会の承認をもって足りることとし、これに伴って財務及び会計の規定に所要の改正をいたしました。これによって公社の自主性を強化し、能率的経営を期するとともに、給与総額による拘束も撤廃することにより、職員の給与に対する制約をなくそうとするものであります。
 第三は、公社の電信事業につき経営上損失を生じたときは、毎年その損失に相当する金額を政府が貸し付けることといたしました。これによる電信事業の合理化をはかるとともに、公社のサービス向上を期そうとするものであります。
 なお、この法律は、経営委員会の委員の任命の改正規定を昭和三十七年五月一日から施行するのを除き、昭和三十七年四月一日から施行しようとするものであります。
 以上がこの法律案の内容の概要であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛同あらんことを切望する次第であります。(拍手)
#5
○山手委員長 これにて提案理由の説明聴取は終わりました。
     ――――◇―――――
#6
○山手委員長 次に公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。
 下平正一君。
#7
○下平委員 公衆電気通信法の特に運用の面等について、若干公社当局並びに郵政大臣に御質問をいたしたいと思いますが、質問の要点はおよそ三点であります。
 まず第一にお伺いしたいことは、先般私、長野市へ参ったわけでありますが、そのときに、信越電気通信局長以下幹部の皆さん方とお行き合いをいたしまして、そうして三月の十六日の日に公衆電気通信法六条に基づいて電話の規制を行なったということを聞いたわけであります。そこで、信越局――その他の局でもけっこうですが、私、行きましたのは信越局でありますので、信越通信局管下において、法六条ないしは営業規則に基づいて通信の利用制限をしたという事実を具体的に、大まかでいいですから、まず御説明をいただきたい、こう思います。
#8
○山下説明員 お答えいたします。ただいま御指摘のように、信越通信局管内では、長岡の電報電話局と諏訪の電報電話局で、加入電話につきまして通話の規制をいたしました。根拠は、ただいまお話しのように、公衆電気通信法第六条によってでございます。
#9
○下平委員 時間を節約する関係で、先刻委員会でお願いをしていただいた資料、この印刷物、これが内容ですね、これに従って若干質問をいたしたいと思いますが、通話の規制をした時間が大へん食い違っているような気がするわけであります。いただきました資料によりますと、長岡の局では午前七時三十分から午前十時七分まで、諏訪の局では午前八時から午前十時十五分までと、こういうふうに書いておりますが、私が参りまして調査をして参りますと、それ以前に、午前零時から若干の通話の停止をやっているようでありますが、そうした事実はございませんか。
#10
○山下説明員 そういうふうな話も実は別の機会に承りましたので、通信局を通じて現場の方にも照会いたしましたが、そういう切断をする準備行為は少し早目にやりましたけれども、実際の切断は朝の七時半ごろから約十五分間にわたってやったという報告を受けました。
#11
○下平委員 これは私も相当具体的な資料を持っておりますが、水かけ論でありますのでやめておきますけれども、実情は絶縁子を――弾器板といいますか、私は電信電話についてはしろうとでありますから、専門語が間違っていたら適当に皆さんから言ってもらいたいのですが、何かファイバーかなんかの絶縁体を入れたというふうに聞いて参りましたが、事実は午前七時三十分でなしに、それ以前から相当たくさんの加入電話を切ったわけであります。一枚の長いファイバーを突っ込んだらしいのですけれども、事実は被害者の方から私の方にきておるわけであります。午前四時か五時じぶんに通話をしても不可能だったということできていますが、それはそれといたしましてお伺いしたいことは、これは一体どういう状況の判断で、それからどういう法規の根拠でこの規制をされたか、その点を伺いたいと思います。
#12
○山下説明員 当日の模様は実は昨日のこの委員会で職員局長が一部御説明いたしましたが、前夜からピケが相当張られたりしまして状況が正常でなかったわけでございます。それで、実は実力行使は八時からというようにわれわれは聞いておったわけでございますが、当日の状況は、朝七時半までに出勤すべき交換要員約三十名が出勤いたしません。宿明け二十名ばかりが残っておりましたが、普通でいいますと、この前夜来泊まっておる二十名と、その日朝七時過ぎに出勤すべき約三十名の約五十名で交換をやれば、どうやらこうやらお客さんへのサービスがそんなに悪くならぬで済むことになっておったわけでございますが、当日はそういうふうなピケやその他の状況からいたしまして、早朝出勤予定の三十人の方が出られませんので、当時の管理者といたしましては、このままにしておったのではどうも通話が非常に込んで、機器の損傷その他のことも起こりはしないかという懸念から、やむを得ず七時半から部分的に切断をし始めたわけでございます。
 なお、ただいまの法律上の根拠でございまするが、法律の根拠といたしましては公衆電気通信法第六条によって措置いたしました。
#13
○下平委員 具体的には法の六条でなしに営業規則の二百四十条の二という条項を発動したと思うのです。そこで二百四十条の二によってどの程度の市内通話の停止をしたのか、それはこの資料でよろしいのですね。――公衆電話あるいは市内電話、電報電信、これらは大へん重要な公益事業であります。従ってこの種のものを制限するときにはよほど慎重な手続をしなければならぬと思うのです。同時に、私は率直に申し上げますが、長岡の電報局におけるところのこの種の状態の発生というものは、あなた方は事前に十分知っていたのです。十六日の朝になって急遽そういうことをやらなければならぬということではなかったかと思うのです。事前にこういう状況におそらくなるだろうということを予想されていたと思うのです。ところが、実際に通話を停止した内容を資料でいただいて見ると、率直にいって、極言すれば、でたらめであります。というのは、郵政大臣の許可を得た営業規則の別表の十に従って一、二でやれということを指示されたと言われている。ところがこの内容を見ると、たとえば病院とか警察とか新聞社、これは私はもちろん重要電話として常識上判断できますけれども、およそ常識上判断のできないものまで含めて重要通話として三百四十二回線だけ残されています。たとえば五百三十七番の枕川樓、これは料亭であります。八百四十四番の常盤樓、これも料理屋だと思います。二千十九番のやま竹、これも料理屋じゃないかと思う。それから二千四百十七番の喜京屋、これも料理屋じゃないかと思いますが、これは間違っているかもしれません。千九百四十一番の常盤樓、これも料理屋であります。その他常識的に判断をしてそうでないと思われるもの、三千番の中越酒造とか四千二百七十六番の堀自転車店というようなものがある。それから四千七百四十五番は加入者の氏名がありません。私の調べたところでは川崎市蔵という個人でありますが、違っておりましたら御説明願います。これらは代表的な例でありますけれども、およそ常識判断といたしましても重要な通話として確保しなければならないようなものに入らないというようなものが残されており、半面、これは御答弁によってまたあとで質問いたしますが、きわめて重要な電話がたくさんはずされているわけであります。一体あなたの方ではこの通信通話の規制についてどういうふうに具体的に下部に通達されたのか。それからこれだけ重要な通信の規制をしたのでありますから、その後においては最高責任者の総裁としては、当然それらの処置について検討をされ、適否を検討されたと思いますが、それらの件について停止をした内容について御説明をいただきたいと思います。
#14
○山下説明員 ただいま御指摘の十六日に長岡であのような事態が起こるであろうということはわかっておったはずだとおっしゃいましたが、きのうもここでちょっとお話が出ておりましたように、私の方ではほんの二、三日前くらいまでに一県約三局が候補になりまして、そのうちのどこかの局で行なわれるということはわかりましたけれども、長岡の局においてそういう事態が起こるということがきまったとわれわれが情報を受けましたのは実は前日でございました。そのような関係で長い間かかって長岡の局がそういう目標になっておるがゆえに、いろいろな対策を講じなければならないというふうな情報は実はなかったわけでございます。
 それから先ほど料理屋のこととかいろいろ御指摘がございました。実はこういうふうなことが問題になっておると私ども聞きましたので、慎重に検討いたしたわけでございます。長野の通信局にも現場にも照会いたしまして、一つ一つの番号につきまして、なぜ生かしたんだろうかということを検討いたしました結果、例外なく私どもの指示に従っておりまして、間違った措置と思うものは実は見当たりませんでした。ただいま御指摘の料理屋であるとかいろいろございましたが、資料がございますので、もし必要があればどの番号はこういう理由で生かしたということを御説明いたしますが、一番多く問題になりますのは消防団の関係でございまして、消防団員は料理屋がございましたり、とうふ屋があったり、あるいは酒屋の家があったりいろいろございますが、これは民間消防団でございますので、はたから見ますとおよそこういう事態のときに、いわゆる社会通念としての重要加入者であるかどうかというようなことにつきまして、誤解を生ずる余地のあるところでございますので、現地に問い合わせ、よく調査いたしました結果、長岡では二十三の消防団員の電話につきまして、消防署の方から非常事態の場合にはそこだけはぜひ連絡したいから、この二十三の加入者については、どういう場合があってもぜひ通話を確保するようにしてくれという前々からの御注文があったわけであります。その二十三のうち二カ所は夜間だけ必要でございますが、あと二十一カ所というものは、昼夜を問わず連絡機関になっておりまして、そこへ連絡いたしますと、そこから周辺の消防団員のところへその方が連絡いたしまして、消防団活動が行なわれる建前になっておるわけであります。従いまして、この二十三の消防署からのかねがねの連絡といいますか、依頼に基づきまして、そのうちの夜間用を除いた二十一を生かしたわけでございます。
 それからただいま御指摘の中で常盤樓とかあるいはその他二、三、いかにも料理屋みたいなところがございますが、これは公社の職員といいますか、非常事態に備えまして、管理者によって最小限度の業務を運行しようという方針でございましたので、その人たちの宿泊用といいますか、その人たちの連絡、宿泊その他のために二、三カ所とったのがございます。これは公社自身の必要なために置いたわけでございます。そのほかいろいろ御指摘がございましたが、一々それは何がゆえに生かしたんだということは十分資料がございますけれども、一応この程度の御答弁にさしていただきたいと思います。
#15
○下平委員 運用局長さんの御答弁大へん御親切でありがたいのですが、あなたの答弁を聞いていると多少いんぎん無礼というような感じがするのです。というのは今君は、ああいう事態が起こることは前日になって知ったんだ、従ってそれから手配したんだ、前から予想して手配をしていなかったと言いますけれども、もしそれが事実だとしたら管理者として君は怠慢ですよ。きのうからのいろいろな質疑を聞いていても、処分の内容の質疑を聞いていても、あらかじめ君たちは何月何日に出て、何月何日にどのくらいの程度の規模のことをやるということを承知してそれを手配した、そういう答弁をしたんじゃないですか。しかも君は長岡の局のことは前日知ったと言うが、それでは君たちが電話指令によって通達したものをここにとってあるでしょう。信運話第一〇二四号というのは三月の十一日信越通信局長名をもってこの事態に備えるためにかくかくの手配をせい、こういうことを明確に指示しているではありませんか。前日になって初めて長岡の局の状況を知ることができた。それは長岡の局で具体的にやられたかどうか、現実に起きたかどうかということは別ですけれども、しかし長岡の局とか諏訪の局とか大よそ信越電気通信局の管内で四つか五つの局はそういう状態になるだろうという想定を立てて、君たちは対策をしたのではないか。だから前日になってこれを知ったのだ、こういうことは私はおかしいと思うのです。長岡の局長に対してこれだけの文書を出している。市内通話をこれだけ切りなさい、これだけのことをなさい。しかもこれは一部しか書いてくれませんでしたけれども、僕ら持っております。君たちが出した一〇二四号というのはもっと詳しい指示をしてある。だからこれはあなた方は知らなんだということはいけないと思います。
 そこでお伺いしたいことは、なるほど今説明を聞くと、それは公社の業務用だと言うけれども、私は少ししつこく聞きますが、長岡には旅館があります。普通君たちが仕事をしてあるいはそういう事件に対処をするための常識的な君たちの居場所は、まず第一にたとえば通信局で寮というものがあれば寮を使う。もっと第一義的には局を使う。これは局なり電報局はそういう状態で使えなかったからやむを得ない。そうしてその次には、君たちがいつもこういうことでやるとすれば、常識的には旅館を使うべきだと私は思う。一体なぜ君たちがこういうことに対処をするために料亭を使わなければいけないのか。料理屋を使う必要は一体何のためにあるのですか。普通の宿屋でやればけっこう間に合う。それをあえて料亭を使うのはどういう根拠であなた方は使っているのですか。善良な管理者としては少なくともかなりの事情があってもそういう世間的に疑惑を招くような使用は私は慎むべきだと思う。堂々と料理屋を連絡所にして使っておりますけれども、どうしてこの料理屋を使わなければいかぬのですか。その点を聞かして下さい。
#16
○山下説明員 お答えいたします。
 その前に先ほど管理者としてまずかったではないかと御指摘がございまして、ちょっと私その点の説明が不十分だったかと思います。おっしゃいますように、事前にこういう事態に対処すべき一般的な方針は通達してあるわけであります。本社からも出しますし、通信局からも出してあるわけであります。私が前日でないとわからなかったと申しますのは、どこどこの局でどのような形で行なわれるのか、その内容がよくわかりませんでしたために、どれくらい加入者を生かしたならばその運用ができるかというようなきわめてこまかいことがなかなかわからなかったと言っておるのでございまして、ただいま御指摘のように信越の通信局も十一日に一般的に管内に対して、こういう事態が起こったならばこういう措置を講じろ、細目はそのときの状況において判断をしてやれということはやっておりますので、全然事態が前日までわからなかったというのは、私の説明があるいはまずかったのかもしれませんが、そういう事情でございます。
 それから今料理屋の件を御指摘賜わりましたが、なるほど先生のおっしゃるようなことが考えられると思いますけれども、今の料理屋というのは、私の聞いたところでは常盤樓のことだと思いますが、これは長岡の局のすぐ前にあるのだそうです。それでいろいろな連絡所として、局のすぐ前にあるために、この料理屋は相当高級な料理屋ということではございますけれども、とりあえず当日の分としてお願いをしまして利用さしていただくようにしたわけでございますので、一般的なものとはちょっとこの場合は違うのではないかと私どもは思っております。
#17
○下平委員 常盤樓というのはいい料理屋ですね。普通のわれわれのクラスでは利用できませんよ。それは水かけ論になりますけれども、あなたはどうしても公社の業務遂行上ここが必要だと言えばそれはやむを得ないでしょう。しかしこれは一般的に長岡の事情を知っている人、あるいは一般的な目から見ればきわめて不自然な形です。そばに旅館が一ぱいあります。なぜ旅館を使わないのです。旅館を使えばけっこう間に合うのです。
 それからあなたは詳しいようですから、内容を具体的に聞きますよ。四千七百四十五番はどういう電話ですか。
#18
○山下説明員 四千七百四十五番は委託公衆電話でございます。公衆電話がそこに設置されております。
#19
○下平委員 逆の方から聞きますが、気象通報所と指定してありますね。これはどういう関係ですか。
#20
○山下説明員 別表十のことでございますか。
#21
○下平委員 加入電話の中で気象通報の指定電話を切ってありますが、これはどういうわけかということです。あなた詳しそうだから僕は具体的に聞きます。
#22
○山下説明員 正式の名前は、メモの中にたくさん書いてありますが、長岡に気象相談所というのがあると私は記憶しております。そのことの性格その他について気象庁の方にも照会いたして調べておるわけでございます。これは気象の機関だというのは当然かと思いますけれども、気象法上の機関ではないというように気象庁の方へ照会した結果そういう話でございました。
#23
○島本委員 関連して。これは当然別表十によって非常事態発生時の場合における加入電話または公衆電話による市内通話の優先確保順位によってやった、こういうようなことだと思うわけです。そのまっ先に載っている気象機関というのは第一順位のトップにあるわけです。これは何としても残さなければならないはずなんですが、ただいま下平委員がおっしゃったように、こういうような機関ということになりますと、それがどのような状態にあろうともそういうような業務をつかさどるものは機関として認めて残してやるのが第一順位の建前ではないかと思う。特に公社側でもこのうちの一、二を残したそうではございますけれども、われわれの調べによると、気象通報所といわれるいわゆる電話番号をはっきり言うと千六十三番、これがまっ先に切られているほかに重要な第二順位の中のガスの供給所、こういうものに直接関係のあるものは残さなければならないのに、北陸ガス、三十一番はどういうようになっておりましょう。なお今の説明とちょっと相反するようなおそれがあると思いますが、その点もあわせて答弁をしていただきたいと思います。
#24
○山下説明員 実はここに資料をたくさん持っておりますが、今の気象機関のことは先ほど申し上げましたように漏れているのではないだろうかという懸念を持ちまして、気象庁の方に電話でございますけれども照会をいたしました結果、気象業務正式の機関というのでなくて、何か気象相談所というような名前だというふうに私は聞いておるわけでございます。
 それからあとガスのことをおっしゃいましたが、実は生かした部分については一々検討いたしましたけれども、殺した方が何千とありまして、その一つ一つについて検討することは事実本社では不可能に近いことであると思います。
 それから先ほどおっしゃいました機関は生かすべきじゃないかというお話でございますが、ただ同じ機関のうちでも、その状況に応じて必要とする機関と、その必要度のそれほど高くない機関とがございますので、管理者だけでわずかな人数で運営する場合においては、あの別表十の第一、第二順位のうちで管理者で運用可能と思われる範囲のものに縮減したわけでございます。でありますから国の機関と申しましても、たとえば営林署とかあるいは職業案内所というようなところまではとても生かして管理者だけで運用できぬという判断のもとに国の機関でも殺したのがございますし、また同じ病院でありましても眼科とか歯科とか、特に急がないところはやはり切って、外科とかあるいは小児科とか産婦人科とかそういうのを生かした。おのずからその標準の中においてもその状況に応じましてほんのわずかな者が非常事態で運用するのですから、最小限度やれるものに限定したわけでございます。
#25
○山手委員長 下平君に申し上げますが、処分問題等について質疑をされるのでなくて、理事会で決定をしておる法案についての御質疑を願いたいと思います。
#26
○下平委員 委員長は何か誤解されているんじゃないですか。私は公衆電気通信法の運用について聞いているのです。公衆電気通信法は、何も電話料をとるため、電報料をとるための法律じゃありませんよ。私は公衆電気通信法が円満に運営されるために運営の実態について聞いているのです。私はだれが処分されたとか首を切られたとか、そんな話は何もしていませんよ。委員長、すなおに耳で聞いて下さい。
#27
○山手委員長 この間からのああいう問題については、昨日も一日やったのですから、できるだけ法案について……。
#28
○森本委員 委員長はよく質問の内容を聞いてから発言してもらいたいと思うんです。今の電話の問題については、これは要するに非常災害の場合、あるいは非常事態の場合において、どういうふうな措置をとったかということを質問しておるのであって、これは明らかに公衆電気通信法の第六条にも関係してくるし、非常に重大な問題です。しかもこれは法律に全く関係のある問題であって、そういう点については、これは小さく解釈したところで公衆電気通信法にちゃんとあるじゃないか。法律をちゃんと読んできなさい。今やっておることは全然法律に関係したことばかりやっておるのであって、委員長もその点は十分一つ聞いておって注意してもらいたい。処分の問題についてとやかくというようなことを言われるけれども、処分の問題もわれわれはこの公衆電気通信法に非常に関係があるということでやっておる。特に下平君の今やっておる問題はこの法律の一番重要な点をやっておるわけであって、これは十分に委員長自体が注意してもらいたい。
#29
○山手委員長 限られた時間で審議をするのですから、できるだけ常識的にうまくやってもらいたいということを申し上げたわけです。
#30
○森本委員 常識的に云々と言われるけれども、これは常識的に考えても完全に法律に関係することであって、委員長の今の発言は撤回してもらいたい。
#31
○山手委員長 下平君。
#32
○下平委員 この問題はこの程度にしておきますけれども、同じ公衆電話でも、切断をした公衆電話もありますね。番号はちょっとわかりませんけれども、公衆電話で切断をしたのが三つある。それで僕が言いたいことは、おたくの力でこうした重要な、一般加入者が料金を払って、そうして電話をつないでいる、これを切るということですから、事前に、たとえば極端に言えば、こういう非常事態、法六条、営業規則の二百四十条の二というものを発動する事態はいつ起きるかわかりません。しかしあなた方管理者の立場からすれば、そういうものについてもあらかじめ各電報電話取扱局に対して、非常事態が起きた場合にはかくかくの順位というものをきめておけ、別表十の順位に従って加入電話を全部調査して、さあ起きたときには一順位、二順位、三順位、この順位というものは非常事態発生の場合の措置として常時明確に持っていなければいかぬと思うのです。今回私が行って調査をしてみて一番いけないと思ったことは、管理者として怠慢だと思ったことは、法律に明示をされてあるから、非常事態が起きればどの電話でも勝手に切れるのだという認識というものがかなり意識的に働いているのです。従って加入電話等について事前に厳密に調査をして、さあ発動する場合には、一順位はここまで、二順位のときはこうだ、三順位になったらここだということが実際にできていない。だからきのう問題になりました通り、これだけ残す中でも、国会議員だけでも四、五人の電話が切られているし、同じ公衆電話であっても、切られるやっと切られないやつがある、そういうまちまちな状態が出ておるのであります。私はこれでは料金をいただいて公益企業としてやっているその取扱者としては怠慢だと思うのです。たとえば運輸事業にいたしましても、航空事業、自動車事業にいたしましても、そういう問題については事前に別表十というものを、みずからの局の……(上林山委員「そのときの緊急措置だよ」と呼ぶ)委員長、大へん失礼ですが、不規則発言がこの委員会は非常に多いようです。しかも私が遺憾に思いますことは、委員会運営の正常化をはかったり、スムーズにやろうという理事がそばにいてヤジることはどうですか。委員長、逓信委員会はこういう運用なんですか。そうとすれば僕もそういう格好でやりますけれども。
#33
○山手委員長 どうぞ進行して下さい。
#34
○下平委員 済みませんが、不規則発言をとめておいて下さい。
 そこで別表十による、あらかじめこういうことをやっておけということはあなた方やっていたのですか。各取扱局に。
#35
○山下説明員 私どもの立場といたしましては、御指摘のように非常事態がいつ起こりますかわかりませんので、そういう場合には重要なものは生かすようにということにしてあるわけでございます。ただ電話は御承知のようにしょっちゅう移動がございましたり、新規加入があったり、移転をしたり、番号が変わったりいろいろなことがございますので、常時いつの日にも、その時点においてこれが優先順位だ、何順位だということを確保することは、電話がこのごろ非常に多いものですから、いなかの方の小さいところだとすぐわかりますけれども、局の大小によっては必ずしもすぐそういう通知を出せといってもできないところがあると思います。そういう点はある程度やむを得ないことではないかと思います。御趣旨のように一般的には非常事態がいつ起こるかわからぬから、そういう場合には確保すべきものは準備するようになっております。
#36
○下平委員 質問を次に移します。ただ私が申し上げたいことは、電話の規制をするにあたって、管理者としての取り扱い方というものは、法律違反ではない、間違ってはいないというあなた方の答弁、それはそうでありましょう。しかし少なくとも公の機関としてこれだけの公益の電話をあずかっている管理者としては、もう少し考え方を利用者の立場に立って親切にめぐらしてやることが必要だと思う。その点だけは申し上げておきます。
 それから続いて質問の二番目は、この通達が、営業規則というものが当日適用されたことになっておりますけれども、改正というものがその後に行なわれて、さかのぼって適用されたんだというふうに私の調査ではなっておりますけれども、一体この通達で新しく追加したのはなぜですか。今までは、二百四十条の二は非常事態とか通信機の障害とか天災とかいうふうになっておりましたが、特に新しい条項を追加したのはどういうわけですか。
#37
○山下説明員 現在の公衆電気通信法第六条によりまして、非常事態その他やむを得ない場合には、重要通信確保のために、ある通話の停止をしてもよろしいという根拠がございまして、その条文だけから見ますると、今度のような全員職場を離脱して、運用する人がゼロになるというような事態は、天災、事変で電力がとまったりなんかした場合と似たようなものでございまして、まことにやむを得ない場合である。だからといって、われわれは一般公衆の利益を放棄して知らぬふりをするわけにいきませんので、どうしても重要な通話を確保するように努力しているわけでございます。ところが現在の営業規則並びに公衆電気通信法第六条によって、郵政大臣の承認を受けました基準というものの中には、法律で認めたものより、ちょっと狭めたような表現になっておりまして、天災、事変その他やむを得ないということよりも、回線障害等というふうになっておるわけでございます。そのために私の方でもいろいろ検討いたしましたし、また郵政省や法制局の方にも御相談いたしました結果では、こういう違法の争議行為といいますか、法の予期しないような事態に対する措置としては、別段営業規則とかその他を考えなくても、いわば一種の緊急避難的な非常の事態に対処する事実行為だから、公衆電気通信法第六条で認めておることでもあるし、あらためてそういう措置を講ずる必要はないであろうという意見もございましたけれども、しかし法律にもあることでございますから、法律と同じような態勢にした方がいいであろう、それの方がより正常であるという観点に立ちまして、第六条の規定によりまして、業務停止をする場合の基準につきまして、あらためて郵政大臣の御承認を得たわけでございます。その御承認によって、三月十四日に基準を決定したわけでございます。決定して即日、そういうふうに法第六条による認可の基準は効力を発生したわけでございます。十六日付で出しましたけれども、それは十四日付でこういうふうに別表を改正したということを十六日付で公示したわけでございます。その点御了承願いたいと思います。
#38
○下平委員 私は今あなたの言っている中に二つほどうそがあると思う。それは現地へ行って聞いてみてもそうでありますが、組合のために通信がとまる、それを現在の営業規則二百四十条の二に該当させることはどうしても困難だ、できない、現地の通信局でもこういうことを言っていました。そこで上司との連絡をしたところが、上司の方は営業規則の改正をしたから、それによってやりなさい、こう言ったと言っていました。現地で聞いてみると、佐藤という運用部長さんが、十四日に本社の沖田さんといいますか、企画課長さんから、規定がこう改正されたから、いわゆるやむを得ない場合という、それによって通話の規制をしなさい、こういう指示があったから合法的であります、こう言っておりました。ところが実際にはそうじゃないのですね。今あなたの説明もそうであります。実際はすでに各電報電話取扱局に対して、通信局から指示が三月十一日に出ているわけであります。これは私は管理者の取り扱い方としてはきわめて違法な取り扱い方だと思うのです。私たちに対しては、法六条、営業規則の二百四十条の二ではこの事態に対処ができませんから、規則の改正をいたしました――これは郵政大臣の認可事項かどうか知りませんけれども――改正をしました、そして遡及して十四日から実施をすることにいたしました、だから規則にも違反していませんと言いますが、実際の取り扱い方は三月十一日にもう下部に通達されている。これは、あなた方はどう言うか知りませんが、私は、第三者の常識的な立場から見るならば、こうした通達日の取り扱いというものは、きわめて遺憾であります。実際は十一日に出ておりますが、どうなんですか。
#39
○山下説明員 御指摘のように、十一日にそういう通達を出したわけであります。ただ地方で知らなかったということは、多分事実だと思いますが、法令措置はすべて本社でやることになっております。地方は、郵政大臣の承認を受けたり、あるいは営業規則を改正したり、そういうことには直接関係いたさないわけであります。それで法令上の措置はすべて本社において措置するという、そういう連絡のもとに、十一日その他の準備指令といいますか、万一の場合にはこういう手配をやりなさい、法律上のことは本社で処理するからという連絡によってやっておるわけでありまして、地方が知らなかった、あるいは営業規則の改正の必要があるとかないとかいうような問題は、地方的に考えてそういう判断をしたか知りませんが、その改正の責任、権限を持っている本社ですべてやるから、法令のことは心配しないで、事実上の業務措置をやってくれという態勢をとったわけであります。
#40
○下平委員 だから私は言いたいのです。現地では法規とか規則に行き過ぎた行為が出てしまった、そこで、あとでそれにつじつまを合わせるために、営業規則の改正なりその他をやっている、こういうふうにとれるのです。それからもう一つは、現地では責任がない、こう言いますけれども、これはきのうから私はあなたの議論を聞いておかしいと思います。実際私がなぜこういうことを言うかというと、現に長岡並びに諏訪の局では、あなた方の資料から見ても、三時間ないし四時間というものは電話が現実に使われていないのです。それは電話に加入している人から見れば大へんな苦痛なんです。この人たちから見れば、これは勝手に公社が適当に規則を改正したりいろいろして電話を切ってしまう、こういう気持になるのです。営業規則というものは、単に部内に対するあれだけでなしに、これはやはり一般の加入者にもいろいろな影響がある規則なんです。従って、公社が勝手に日付をさかのぼってやるというようなことは、理屈の上ではどうあろうとも、加入者のわれわれから見れば大へんな迷惑なことです。天災、事変が起きたり、ほんとうの緊急非常事態の発生以外には電話は切られぬものだということで、お互いに電話に対する理解を持っている。ところが実際は電話をかけても通じない、調べてみたら、それは十一日にもう局にきていて、十四日にさかのぼって規則が改正されたんだ。これでは一般加入者の立場に立てば、まことにへんてこなことになるのです。私は加入者の立場に立てば、こうした加入者に対する影響を与えるような規則の改正は、これはきわめて違法だと思いますが、どう思いますか。
#41
○山下説明員 おっしゃいますように、利用者の立場、公社の立場等を考えれば、いろいろ影響を与えるような問題は、できるだけ早くきめまして、一般的に周知をして、十分理解していただいた上で実施する方がよろしいので、私どももそのことについては異論はございませんけれども、何分今度の問題は異例の事態でございまして、電信電話事業始まって以来今までの間に、こういう事態はかつてなかったのであります。法も禁止しておるし、事実もなかったわけであります。そういう異例の措置でありましたために、そういうことに伴ういろいろな措置が、正常な場合ならば、相当予告期間を設けるような場合でも、こういう場合には、そういう時間的な余裕がなかったということは、これは事実問題としてやむを得ないことだと思います。しかし、私どもは、そういう場合にはできるだけ地元の方にPRその他をやって、新聞やラジオや、あるいは広報車その他によって、本日はこういう事態が起こるから、電話の利用の方法はこうして下さいとか、遠慮して下さいとか、そういう周知をはかるようには努めたつもりであります。
#42
○下平委員 あなた方はこの行為について相手を引き合いに出すのはやめなさい。違法な行為、違法な行為と労働組合の違法だけを言って、その行為があるから、われわれがやったことは、多少足りない点も間違った点もやむを得ないのだ、この考え方は間違いですよ。しかも電通のこの種の問題というものはかなり前からあなた方も察知しておる。どこの局でやるかということは具体的にはわからないかもしれないが、少なくとも拠点とされた個所くらいはあなた方は知っておるのです。私は加入電話を切った内容についても実はもっとあなた方に聞きたいことがありますが、大体これは準備がなされずにいきなり切ったという形なんですね。それから今言った形も、あらかじめ、善良な管理者として、こういう事態が起きるから、ほんとうに加入者に迷惑をかけないためにという考え方に立つならば、もっとやりようがあるはずなんです。もっと事前に手を打つことができるわけです。それを今聞いてみると、若干それは手落ちがあったかもしれないけれども、労働組合が違法なストライキをやったからやむを得ぬと言う。労働組合の違法の方だけは強く言うけれども、若干の手落ちというものを全部労働組合の行動にかぶせて、あなた方善良な管理者としての欠くる点についての反省がないじゃありませんか。やればやれたんです。どうしてやらなかったのですか。
#43
○山下説明員 先ほども申しましたように、私どもとしましては、事前にこういう話があった場合には、こういうふうな方法で重要な通話を確保し、また施設の破壊損傷を防ぐようにするために準備をいたしますと同時に、本社段階においてなさなければならない法的な措置を並行して進めておったわけであります。それが、先ほども申しましたように、何カ月も前にやって十分に周知をする方法をとることができなかったというのは、今度の事態が非常に異例な事態でございまして、正常な状態と私ども思わないのでございます。それで私どもは、そういうことの起こらないように努めますと同時に、そう先走っていろいろなことをやらずに、必要に迫られて異例な事態に対応して異例な措置をやった、そのように理解していただきたいと思います。
#44
○下平委員 異例の措置でありましても、非常災害、大地震があった、あるいは何か爆弾でも落ちてきてばかんといった、こういう事態と違いますよ、いわゆる天災、事変とは。異常な事態でありましても、およそこういう形になるであろうということは想定がついていた事件なんです。そのためにあなた方も、料理屋も買い切り、旅館も買い切り、各所から管理者を動員して、管理者がちゃんと連絡をとり、態勢をとって行動するという、そこまでの準備をしたじゃありませんか。そうでしょう。異例な状態でいろいろ準備をする時間がなかったと言われるが、そんな準備だってできるはずじゃありませんか。東京からも何人も行っている、長野からも何人も行っている、管理者は全部応援態勢を作って、何十人もの管理者が前日から泊まり込んでちゃんと態勢をとっているじゃありませんか。そういう労働組合に対する態勢だけは君らは万全にやった、万全にというよりも完全に行き過ぎというところまでいっている。あなた方がやっておることは、労働組合に対する態勢だけが仕事じゃありませんぞ。あなた方の一番重要な任務は、こうした公益事業に携わっている管理者として、いかにして利用者に迷惑をかけないようにするかということです。迷惑がかかるにしても、最大限の努力をして最小限度にとどめようというのがあなた方の一番の任務じゃありませんか。労働組合対策だけは必要以上の対策をするけれども、こういうことをあとから追っかけてやるというような形、これは全然欠けているじゃありませんか。あなた方、向いている方向が違っているんじゃないですか。労働組合の方向だけ向いていて、一般国民大衆の利用者の方へはほとんど背を向けているという状態でしょう。もっと親切な取り扱い方をすべきであります。それだけの制限をするのだったら、今度はそういうことになりますから、今までのような天災、事変でなくても電話を切りますよということをちゃんと告示をするなり何なりしたらどうですか。しかもこの委員会でこういうことをやるということをきめたのはずっと以前なんです。やろうと思えば、あの三月十一日とか十四日に緊急電話でこうせよと言わなくても、当然の措置として公示の手続もできたはずなんです。どうしてそれをやらないのですか。私はあなた方が完全に間違ったことをやったとか法律的に責任があるとは言いません。しかし、それだから言いのがれができるからといって、対労働組合の方だけに全力を注いで、利用者の方に向かってのサービスが欠けていたということは見のがすことができないですよ。
#45
○山下説明員 いろいろ御指摘を受けますが、異例の措置であるか措置でないかわかっておったじゃないかという御意見につきましては、組合を責めるという意味ではございませんが、かつてこういう事態はなかったわけでございます。今まででも時間内職場大会等がありましたが、二割とか三割とか要員を残しまして最小限度の通信の確保はしてくれていたわけでございます。そういうふうな闘争手段についての対策はかねがねわれわれも予期し、いろいろな対策をやっておりましたけれども、今度のように全員職場を離れてしまうというようなことはかってなかったわけでございます。
#46
○下平委員 それはわかっております。
#47
○山下説明員 わかっておりますといっても、それは組合の決定は情報としては聞いておりましたけれども、私どもとしては、そういう事態は起こらぬであろう、なるべく起こらないようにしたいものだという期待も少しは持っておったわけでございまして、当然そういうことが絶対にあるのだというふうにも考えておりませんので。
 それから先ほど現地の方でいろいろやったじゃないかとおっしゃいますが、先ほどから申し上げておりますように、長岡局でああいう事態が起こるということが正式にきまったとわれわれにわかったのは前日でございます。それで管理者として何もやっていないじゃないかとおっしゃいますが、長岡局には管理者が全部で十九人しかおりません。私どもは、この十九人を全員動員するのはもちろんのこと、組合員が全員職場を離れましても、今おっしゃいましたように公衆の方々にできるだけ御迷惑のかからないようにする方法は、管理者を周辺の局その他から応援を求めまして、管理者だけでやれるだけのことはやって、最小限度の重要通信を確保しようという努力をしまして、長岡局には周辺の局あるいは上部の段階から九十九名の管理者を集めたわけでございます。そのように大いに努力をいたしまして、なれない管理者ではあるけれども、われわれの努力によって確保できるだけの重要通信を確保しようというような努力をしたのであります。決してお客さんへのサービスに対する努力を怠ったと言われる筋はない。私どもはやれるだけのことをやって、それ以上あの当時の事態としてやりようはなかったのじゃないかと思っておるわけでございます。ただ、それらの多くの人々が集まってみましても、部屋に入ることができず、交換台につくこともできず、就業できなかったわけであります。九十何人集まりましたが、部屋にやっと入れたのはわずか六人でありまして、あとの者は局あるいは交換室に入ることを阻止されてしまった、そういう状態でありますので、管理者として公衆通信サービスの確保のために努力としては十分私どもはやったと思っております。
#48
○島本委員 関連。緊急の措置をとったと言われてもっともだと思われるような表現がありました。私どもの方では、今、下平委員が申しましたように、手続的には緊急を要すると言いながらも、この間にだいぶ皆さんの方での手続がわれわれとしてはどうかと思われるような緩慢さもないわけではないと言えると思います。電話で規則の改訂を行なうような場合には、特に部外者の権利義務を規制するような規定、このようなものが、今公社内部だけで、それも十一日に命令を発して、十七日に出して、十四日にさかのぼって実施するというものを、現地の局には二十四日に到達しておるようにして、先に既成事実を明確に作って皆さんの方は有利に裏づけようとなさっておったではございませんか。こういうようなことは、あとからつけ出した皆さんの一つの予防行為だ。これは電話を利用しようとする人の立場――これは公器ですから、当然需要者に知らせないで規制だけをしてしまう、こういうような考え方ではいけないし、厳密に言えばこれは告示をしてもらいたいほどの気持なものです。しなくてもこれは有効だといえば、有効ではございましょう。しかしその場合に、天災、事変に準ずるような緊急性があるとするならば、この場合の公衆電話の通話の料金についてどういうふうに扱いましたか、これをはっきりしていただきたいと思います。
#49
○山下説明員 公衆電話のどの料金でございますか。
#50
○島本委員 公衆電話を利用した人の通話料金を徴収したのか、しないのか。これは緊急だ、天災、事変に準ずるものだと、あなた今おっしゃいましたが、あれは公衆電話だけを残したといいますけれども、この料金はとったか。とらないで通じたのか、とって通じたのか、どっちなんですか。
#51
○山下説明員 そのことについては事実を確認しておりませんけれども、当然に所定の料金をとっておるものと私は理解しております。
#52
○島本委員 これは重大な発言だと思います。あなたの方からの御命令によって、昭和三十六年三月十六日午前十一時、長岡電報電話局電話運用課名古屋チイ副課長から、局員を集めて、公衆電話通話の料金については差別待遇をしてもよろしい、すなわち公衆電話を通じて文句を言ってきた人からは電話料金をとらないで接続だけはしなさい、文句を言わない人からは電話料金をとって取り扱いをしなさい、こういうような指示をしておりますが、こういうようなことは皆さんの指示ではございませんか。管理者側の行き過ぎではございませんか。いかがですか。
#53
○山下説明員 実はそのことを私ども存じませんので、この際何とも申し上げかねるわけであります。
#54
○下平委員 大臣おひまなようですから、大臣に一言、二言お伺いいたしますが、今私が質問した中で、委員長が大へん時間を心配されておりますから、こまかい点にわたりませんせんでしたけれども、切断をした、停止をした電話の内容を見れば、たとえば同じ新聞社でも、毎日新聞社は重要電話として残してあります。ところが朝日新聞社の支局は切断をしてあります。それからこういう際に長岡一級の旅館を公衆用に充てたというようなこと。それからここには三宅正一、小林進、小林孝平、清沢俊英、そのほか県会議員の諸君の電話がありますが、長岡には県会議員の方がまだいるはずでございますけれども、この国会議員四名と県会議員三名の電話は切断をしてあります。私は、かりに事態が公社側の今までの説明のように、欠陥のない最大の努力をしたのだ、こういうふうに言われてみても、気持の上では理解をいたしますが、現実に通信規制を受けたのをこうして資料にいただいてみると、これには、誠意の点は別として、結果的に見るならば相当ちぐはぐな状態が現われていることは事実であります。こういう切断方法について――私はこの事件は、おそらくこういう格好で切断したのは初めてだと思うのです。今後の例になりますので、この点はよほど公社当局あるいは直接の責任者としての郵政大臣の方でも、万全の手配を講じたのだ、国会答弁はそれでよろしい、それ以上のことはあなた方言いますまい。しかし単なる国会答弁ということだけでなしに、現実にやったあとを振り返ってみて、欠陥があったならば是正をする、悪い点があったら悪かった、これは行き届きませんでした、そういう態度をとることが、ほんとうの意味の公益事業に携わっている管理者の態度だと思うのです。その点について大臣に将来の問題として御答弁をいただきたい。
 もう一つは、これは参議院でも小林孝平君がやったようでありますけれども、この種の一般の利用者の権利義務等に関係のある通達、規則というものは、よしそれが総裁権限でできる、大臣の権限でできるという法律的な建前になっているとしても、そのことはもっと余裕を見て、加入者の立場に立って改正手続なりその他というものを行なうべきである、私はそう考えているのです。たとい法律的には決してあやまちではなかったといっても、利用者という立場から見るならば、当然それだけの親心、サービスというものが管理者の立場になければならないと思います。
 この二点について、具体的な事実は別でありまするが、将来の問題等に関して大臣から御答弁をいただきたい、こう思います。
#55
○小金国務大臣 今の下中さんの質問、それから電電公社の答弁の荒筋を聞いておりまして、質問の要旨も私はまことにごもっともな点があると思っております。また電電公社の方も、重ねて答弁しておるように、何分初めてのことで、つまり総引き揚げといいますか保安要員もなくなってあわてたようなことも、私は了承できるのでありますが、しかし結果的には、今、下中さんより情義あるお言葉でお話しになったように、やはりちぐはぐなこともあるし、どうも私は聞いておって公平を欠いたこともあるのじゃないかと思います。しかしこれは、人間が初めてやるときにはいろいろの失敗もございますし、あわてることもあるので、それはやはり公社側としても謙虚に過誤の事実は振り返って、間違っておったりあるいは行き届かなかったところは行き届くようにしたいという、それだけのサービス精神、謙虚な気持は、私はぜひ公社側にも持っていただきたい、こういうふうに思っております。つまり将来の問題として十分これらのことを考慮をしていただきたいと思います。
 それから第二点の、一般利用者の立場をも考えろ、法律一点張りで、法律上あやまちがなければそれでいいというものではない、こういうことに対しても私は同感であります。ただ法律上の責任を問われなければそれでいいのだということでは、ひとりサービス業ばかりではなく、法律の運用からいきまして、今日の民主政治の国家においては、私は当然余裕を持っていろいろな告示なり公示なりあるいは国民に知らせるべき期間を置いた方がいいというものについてはそれは努むべきだ、こう原則論としては考えております。ただ電電公社のとった今までの措置について、法律上別段、私として、監督者として責めるような過誤は一応ないと考えておりますが、ただ、今のようにいろいろなまるみをもった行政的政治的感覚からのお言葉には、私も同感でありますから、電電公社に対しては私はそのような今後の心がまえを持っていただきたいと思っております。
#56
○下平委員 大臣からの御答弁私もしごくごもっともだと思います。最後にこの点で公社の皆様方に私からもお願いしておきますが、労働組合の行為というものがかりにいかに違法であり突発的であったにいたしましても、そのことだけに藉口をして当然なすべきサービスなり管理者としての任務というものがいささかも減殺されるものではないのだという点は、よく考えておいていただきたいと思います。大臣の答弁がありましたので、私はこの問題についてこれ以上のことはいたしません。
 そこでもう一点お伺いいたしたいことは、大臣は法的なあやまちはなかったというふうにお考えのようでありますが、その点について私は若干疑義がありますので質問をいたします。営業規則の二百四十条の二を見ますと、こう書いてあるわけであります。「天災、事変その他」今度改正された分も含めて「必要の程度に応じ、別表十に掲げる順位に従い、重要な加入電話又は公衆電話による市内通話を優先的に確保するため、他の加入電話又は公衆電話による市内通話を停止することがある。」こういうふうになっております。従って、この規則からいくと、市内通話を停止をするんだ、こういうふうに理解ができますが、間違いありませんか。
#57
○山下説明員 市内通話のことにつきましては、御指摘のように二百四十条の二でございます。市外通話の関係につきましては二百四十五条です。
#58
○下平委員 私の理解によりますと、公衆電気通信法四十六条には、市内通話というものはどういうものであり、市外通話というものはどういうものであるというふうに、明確に法律で分けてありますね。四十六条によりますと、市内通話とは「同一の普通加入区域内の電話取扱局に収容される電話相互間の通話」、市外通話は「市内通話以外の通話」と、こうあります。そこで私は資料としていただいたのでありますけれども、法六条、規則二百四十条の二というものはどういう手段で発動したのだと聞いたところが、この資料にあります通り、「本配線盤(電話局内設備と加入者線路との分界点)の横架試験弾器に絶縁片(ファイバー製のもの)を挿入することにより加入者線路を局内にて切断。」と、こう書いてあります。この場合に、長岡局においては二百四十条の二で通話の規制をしたというふうに言いましたが、それは間違いありませんか。
#59
○山下説明員 市内通話をそれによって規制いたしますと同時に、市外通話の関係につきましては、別に先ほど申しました営業規則二百四十五条によりまして、非常通話または緊急通話以外のものの利用規制のことが書いてございます。この非常通話並びに緊急通話のことにつきましては、公衆法の――ちょっと今条文は忘れましたけれども、ここに書いてありますが、規定がございまして、結局別表十による市内電話が非常通話、緊急通話をなし得る資格者でありますから、それらの通話を生かすことによって非常通話、緊急通話の市外通話を確保するということであります。
#60
○下平委員 私は、通話の停止ということと回線の遮断、切断、これは法律的に全然違うと思うのです。二百四十条でいきますと通話の停止であります。それから二百四十五条でいっても制限であります。特に二百四十条の二には、「市内通話を停止する」と書いてあります。通話を停止するということと加入者と局の間の連絡線路を全部断ち切るということとは、全然意味が違うと思うのです。そうでしょう、その点は、あなた方、どうお考えでありますか。時間がきたそうですから、私、休憩いたしますけれども、通話を停止することと――しかも二百四十条には、市内通話と明らかに書いてありますね。市内通話を停止するということと、加入者と局の間の線路を機械的に、技術的に断ち切ってしまう、これは法律的に全然内容が違うと思うのですが、どうなんですか。
#61
○山下説明員 市内通話を規制した場合に、おっしゃいますように、回線はつないでおいて、その呼びに対して応答しないという方法もございます。しかし、御承知と存じますが、非常にたくさんの呼びがございますと、ランプがたくさん一緒につくわけでございます。そのためにヒューズが飛んだり、電話の交換設備に損傷を受けるおそれがあります。それで施設の保全上――通話をとめておるのですから、とめた、電話については線を切って、そういうふうに電流が過剰に流れて機械を損傷したり焼いたりすることを防止する、その意味において回線を切っておるわけであります。
#62
○下平委員 僕はそういう技術的なことを聞いているのじゃないのです。たとえばこういう場合にはどうなりますか。市内通話を規制をした――二百四十条の二を発動した場合ですよ。東京から長距離の市外の緊急通話がその人にかかってきた、これをとめてしまいますか。二百四十条の二を発動した場合ですよ、二百四十条の二を発動して市内通話の停止をした。その場合に、東京から緊急通話がかかってきた、その加入者に。そういう場合にはどうなるのですか。
#63
○大泉説明員 ただいまの点は、市内通話と市外通話の関係のことをおっしゃったのだと思いますが、別表十――郵政大臣の認可を受けてきめております別表十の第一順位、第二順位というのは、非常通話、緊急通話のできる機関を掲げてあるわけでございます。従いまして非常通話、緊急通話以外は取り扱わないという二百四十五条の規定とこれとは、相即応するものでございます。
#64
○山手委員長 この際本会議終了後まで休憩をいたします。
   午後十一時五十八分休憩
ソース: 国立国会図書館
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