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1960/05/17 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第31号
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1960/05/17 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第31号

#1
第038回国会 逓信委員会 第31号
昭和三十六年五月十七日(水曜日)
    午前十時四十九分開議
 出席委員
   委員長 山手 滿男君
   理事 秋田 大助君 理事 大上  司君
   理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
   理事 廣瀬 正雄君 理事 松前 重義君
   理事 森本  靖君
      大高  康君    小泉 純也君
      志賀健次郎君    鈴木 善幸君
      羽田武嗣郎君   橋本登美三郎君
      星島 二郎君  早稻田柳右エ門君
      安宅 常彦君    島本 虎三君
      田邊  誠君    成田 知巳君
      松井 政吉君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
       (経営調査室長) 秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周藏君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  山下  武君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社保全局長   黒川 廣二君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
五月十六日
 委員長谷川峻君辞任につき、その補欠として馬
 場元治君が議長の指名で委員に選任された。
同月十七日
 委員成田知巳君辞任につき、その補欠として安
 宅常彦君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一四七号)
     ――――◇―――――
#2
○山手委員長 これより会議を開きます。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。
 受田新吉君。
#3
○受田委員 定足数がおそろいのようですから、ごく簡単に、そしてポイントをお尋ねをさしていただきたいと思います。
 このたびの公衆電気通信法の改正案につきまして、私、いろいろの資料をお出しいただいておりまするので、一通りこれを見せていただいたのでありますが、同時に提案理由の説明その他を通じて改正の要点を伺ったのでありますが、ここでまず明らかにしておきたいことは、このたびの改正の趣旨が料金の合理化ということに一応の重点がある。この料金の合理化をはかる前提に何があるかということをまず伺いたいのであります。
 最初に、料金を合理化するということ、この言葉ははなはだデリケートな中身も含まれておると思うのでありますが、合理化という言葉は料金を高くする分も安くする分もあるけれども、おおむね料金を現在の料金よりはできるだけ安くする方向に持っていきたいという意味の合理化か、高い方向にいくことがあっても合理化という名前には恥じないものであるという前提に立っておられるのか。その点をまず明らかにしていただきたいのであります。
#4
○大橋説明員 お答え申し上げます。このたびの料金の合理化の問題は、ただいま御指摘の通り、全く増収をはかるためでもなく、また減収をはかることを目的とする合理化でもございません。大体の目標は収入が現在の水準を維持するという前提のもとに合理化をはからんとする趣旨でございます。
#5
○受田委員 現在の水準を維持するということは、その中に高いものもでき、また低いものもできる、けれども平均をしたら現在と同じ立場の料金になるという意味ですか。あるいはほかに何かの要素が入りますか。
#6
○大橋説明員 ただいまお話しのように、合理化でありますから、でこぼこを調整するという意味が自然含まれるわけでありまして、安くなるものもあり、幾らか高くなるものもある。それを全体平均すると、総額において従来よりも高くはならない。しかし結果においては、今度の案では事実においてむしろ幾らか安くするということになっておりまして、三十億ほどの減収を覚悟して実は今度の合現化をはかったわけでございます。
#7
○受田委員 その三十億の減収というものは何を根拠にしてそういう数字をお出しになったのか、その数字の根拠を明瞭にしていただきたいと思います。
#8
○大橋説明員 このたびの合理化のおもなる点は大体三本あると思います。一つは、自動ダイヤルによる市外通話の料金は距離別時間差法という新しい方法によってこれを計算するということが一つであります。また従来の三分制度と称せられる料金のやり方を、手動については三分・一分制に改めるということが一つであります。いま一つは、距離の測定の方法が従来の方法はだいぶ旧式な方法であったのでありますが、このたびは新しいグループ、グループ間の直線距離によってはかるという方法でやる。大体この三つのやり方が今度の根幹になっておるわけであります。その結果といたしまして、自然従来と違って個々に当たりますと、従来よりも幾らか高くなるものもあり、幾らか安くなるものもある。全体を調整すると、大体目途とするところは従来とあまり変わらないように思う。しかしながらこれの調整をはかっていく上において、できるだけ加入者の便益になるように、御不便にならないようにということを考える結果、自然幾らか低目に調整しようといたしますから、三十億の減収になるということであります。
 なお、こまかい点に御説明がわたりますから、局長から説明させます。
#9
○大泉説明員 ただいまの三十億の根拠でございますが、これは三十四年度の決算の数字をもとにしまして、ただいま総裁から御説明申し上げました距離の測定方法を改めることによる計算、並びに三分・一分制に改めることによる計算、距離別時間差法による計算を全部やってみました結果、約三十億の減収になるという計算が出たものでございます。
#10
○受田委員 三十億の減収ということは、電電公社の独立採算制をとろうとする立場上、どういう意義を持つものであるか。
#11
○大泉説明員 三十億というものの経営上持つ意味でございますが、この点につきましては、私たちにも三十億というのは決して少ない金額ではないと思います。今度の調整にあたりましても、できるだけこのような減収にならないように努力したのでございますが、しかしこのような新しい体制は、近代化のためにぜひ必要である、利用者の皆さん方に納得していただかなければならない。こうなるとどうしてもそこに調整を必要とする結果、やむを得ず生じた金額でございますが、翻ってこれが将来の経営にどのような悪影響を及ぼすかを考えてみますと、との新しい制度は近代化に即応するものでありますので、設備の簡素化ということもはかられ、また利用者にとって非常に便利な制度にもなりますので、利用の面においてまた増加をはかり得るということ等から、これは将来にわたって経営上悪影響は及ばないという工合に判断した次第でございます。
#12
○受田委員 料金の合理化にあたって問題となることは、今回の改正の重要点である距離的な時間差法の採用、三分・一分制の採用等と兼ね合わせて問題になりますことは、電電公社の経営上の問題として、独立採算の立場から、その利用者に、現に上げている電電公社の利益というものを還元するという考え方が、どの程度採用されておるかという問題が一つあると思うのです。今回の料金合理化に、今後の電話施設の拡充強化のために必要とする経費の一部が計上されておるということになると、また問題が別にあると思うのでございますが、その点を御答弁願います。
#13
○大泉説明員 電話の収入というものは、ある意味において加入者に何らか還元を考えなければならないというお話でございますが、私どもは、現在のごとくつかない電話が八十五万もたまっておる、あるいは即時化が要望されておるけれども、待ち合わせ時間の多い通話がたくさんあるという現状のもとにおきましては、まずもってつかない電話を解消する、即時化を進めるというところに、このような収入を上げて持っていくべきだという工合に思う次第でございます。
#14
○受田委員 不足しておる電話の補充を急ぎたいという趣旨から、料金の中に、次の加入者の便益、一般国民へのサービスの意味の設備資金の一部負担をするということは、原則的に見て正しいという行き方をおとりになっておるのか。原則的にはそういう資金は別に電電公社が収入の増加とか、あるいは電電債券の発行とか、国の借入金とか、そういういろいろな方法をとってやるべきものであるというお立場をとるのか、原則論をはっきりしていただきたいと思います。
#15
○大泉説明員 まず第一番に、現在の加入者の利益になる部分がどのくらいあるかというお尋ねでございますが、建設資金の中で、現在の加入者の利益になる部分に向けられているものは幾らかということで計算いたしますと、土地によって違いますが、おおむね六〇%程度ではないかと思われるのでございます。と申しますのは、たとえば自動式に改めるとか即時化するとか、あるいは区域を合併するとか、いろいろな工事がございますが、このような工事を全部合わせますと、おおむね六〇%程度前後でございます。しからばこのようなものをどこから調達するかということになると、私たちは、できるだけ加入者の負担にならない範囲で資金を調達することは、できるだけ努力すべきものと思いますが、しかし現在の体制でいきまして、大体電話というものは現在の加入者の利益になっている部分も相当多い現状からいきまして、電話料金の特性から、現在程度の料金水準は正しいものではないか、しかしできるだけ加入者の負担を減らすように将来とも努めなければならぬということにつきましては、その考え方で進めていきたいと考えております。
#16
○受田委員 私が問題にしているのは、電電公社にはすでに相当の事業収入が計上されているわけです。現に約五百億ですか、その程度の収入がある。この収入があるにかかわらず、その収入をもとにして――別に今申し上げたようないろいろな資金源の調達方式があるにかかわらず、料金の上でその加入者に対して一部負担をさせるという方式は、原則的に間違いではないかということを今お尋ねしておるわけです。
#17
○大泉説明員 この問題に関しましては、実は前国会の拡充法の御審議のときにも御意見が出たかと思うのでございますが、その際にも、昭和四十七年度までの全体の概括でございますが、資金計画を考えてみましたときに、現在の料金水準で全部を計算してみてなおかつこれくらいの資金が必要であるから、従ってこの部分を加入者の方々に御援助願うということを御説明申し上げたと思うのでございます。従いまして、昨年度から、大体長期的に見まして、現在の料金水準を維持することによって長期の計画目標は達成できる、こういう考え方でやってきておるわけでございまして、私たちは現在の五百億の収入、これはその年の景気のよしあしによりましてある程度変動があるものと思いますが、この水準をもってすることによって初めて長期の計画目標が達成できるものと考えておる次第でございます。
#18
○受田委員 長期計画のうちで、現に進行中のものは第二次長期計画ですね、その過程においていろいろの御論議がなされた。しかしながら、すでに第三次長期計画というものがあなたの方で用意されつつあると聞いておるのです。その第三次長期計画に、やはり今の第二次の過程における論議がそのまま波及するというお立場をとられるわけですか。
#19
○大泉説明員 実は前国会のときの御論議のときのこちらの答弁は、第三次、第四次計画を通じました資金を考えて申し上げたのでございまして、その際の論議はたしか現在の考え――昭和四十七年度末の一千六十万という加入目標を達成するについて二兆円の資金が必要である。その前提に立って現在の料金水準をそのまま維持して、なおかつ拡充法として、一加入者平均十万円程度の御援助を願わなければならぬ、こういう御説明を申し上げたものと思うのであります。従いましてこの一千六十万という目標を達成するためにはぜひ必要なんでございますが、この計画は今後ふえることこそあれ、減るということはまず見込めないのではないかということでございますので、私たちは現在の料金水準はぎりぎりの線ではないか、こう考えております。
#20
○受田委員 私がこのたびの電電公社の法律案改正に対する要望点について基本的に共鳴している点は、文明国らしく電信電話施設の機械化ということ、これは私は原則として賛成します。その賛成をする私たちの立場から見て問題になるのは、それを進行させようとする場合に、もう一つ途中で大事な問題が起こるのは、おおむねオートメーションの進展とともに、これに配置されている職員との関係が起こってくるわけなんです。この要員ということについては、交換要員が最も重大な立場に立つわけでございますが、手動から自動に変わっていく、そうした機械化が進んでいくことによって、人手がだんだんと必要でなくなる。またある一点に集中されたセンターができることによって、その周辺のものがそこへ集められる、こういうような作業が行なわれるわけなんです。このことに関して、今現に配置されている交換要員を中心のそうした人員を、今後どういう形で新しい計画に並存させる立場をおとりになろうとしておるのか、その点を御答弁願いたいと思います。
#21
○伊藤説明員 長期の要員の取り扱いにつきましてのお尋ねでございますが、具体的な数字につきましては、目下第三次五カ年計画――これは昭和三十八年度から四十二年度に至ります計画でございますが、その作業中でございまして、従いまして具体的な数につきましては、今お答え申し上げるだけの資料ができておらないのでありますけれども、ただ私ども、将来の方向がどうなるかということにつきまして、一応の見通しをつけておるのでございます。それによりますと、先ほども話が出ましたように、従来の考え方によりますと、昭和四十七年におきまして大体一千六十万くらいの電話になるだろう。今日現在におきまして約三百六十万くらいありますので、この三倍くらいに四十七年度においてふえるだろうというふうに考えておったのでございます。ただこれは経済の成長に伴いまして電話がふえてくるのでございますが、この経済の成長率は、実は三十二年に経済企画庁が発表をいたしましたものを使いました関係上、比較的少なく出てもおるのでありまして、最近の所得倍増計画に対応いたします数字を使いますならばさらに伸びるだろう。現実に、三十四年、三十五年におきましても、私ども考えました以上に需要が伸びておるのでございまして、この傾向は四十七年まで続くだろう。従いまして四十七年におきまして、従来一千六十万程度の電話になるだろうというふうに考えておりましたものが、さらにそれを上回るだろうというふうに想定をいたしております。このように事業は、非常にその規模が拡張して参りますので、自動化を推進いたしまして、要員が減る面が出て参るのでございますけれども、しかし一方、設備がふえますとか、あるいは自動化をいたしまして、市内の交換要員は減って参るのでございますけれども、市外につきましては、これはかりに自動即時を推進いたしましても、全部の通話が自動即時になるのではございませんで、たとえば東京−大阪間に自動即時通話を採用いたしましても、東京−大阪間に自動によらない交換手扱いの通話が残るのであります。これは現在でもすでに時数通知でございますとか、あるいは問い合わせを必要とするような通話があるのでございますが、こういう通話はダイヤルによる自動即時ではなしに、私どもDSAといっておりますが、交換手を通しまして自動即時区間における手動通話をするという、そういう通話が相当ふえて参るだろうというふうに考えておるのでございます。これを考えますと、自動即時あるいは市外の自動化が進みましても、要員はそう減少してこないだろう。公社全体といたしますならば、さらに増加傾向をたどるだろうというふうに考えておるのでございます。そういう傾向にございますので、私どもこれから自動即時あるいは自動化の計画を実施いたします段階におきまして、要員の急激な変動を来たさないような計画のやり方によりまして、要員問題をできるだけ円滑にやって参りたいというふうに考えておるのでございます。ただお話のように、局が自動になりまして、要員がある局に集中されるという現象が起こるのでございまして、従いまして、配置転換でございますとか、あるいは職種が変わるというようなことは起こるのでございますけれども、これに対しましてできるだけの措置を講じまして、円滑に進めたいと考えておる次第でございます。
#22
○受田委員 私、今の御答弁に関連するのでお伺いしておきたいのですが、第三次長期計画を近く決定されようとしておられるということですけれども、その長期計画の基本構想というものは一応お持ちで討議されておると思うんです。海のものとも山のものともわからないという段階じゃないと思うんです。ある程度煮詰められておると思うんですが、どの程度第三次長期計画は煮詰められておるのか、その点を御答弁願いたいのです。
#23
○伊藤説明員 長期計画の作成の方針のお尋ねでございますが、私どもの長期計画は、一般もそうでございますけれども、非常に多くのファクターを考え合わせまして、それによりまして作らなければならないのでございます。一時的に目標がきまりましても、たとえば四十七年度におきまして一千六十万になる。その点におきまして、申し込めばすぐつくような状態にする。あるいは全国を大体即時通話にいたしたいという目標がきまりましても、その長期計画の立て方は非常にたくさんあるのでございまして、私ども今やっておりますのは、大体そういう目標に向かいましてやります場合に、どの程度の局を新しく作らなくてはならないか、あるいはどの程度の即時化をしていかなくてはならないかというようなことを、直線的と申しますか、四十七年度にそういう目標に到達できるような、年を追っての計画を作るつもりでやっておるのでございますけれども、目下その作業中でございまして、これが集計されました結果、資金的にどうなるか、あるいは要員的にどうなるか。ただいま申し上げましたような、要員が急激に変動するかどうかというようなことを検討いたしまして、さらにまた計画の立て直しをやる。この作業を数回繰り返しまして、最終的な形にまとめ上げたいというのでございます。従いまして、一応の、たとえば第三次五カ年計画におきましては、八級局あたりまでは改式するとしたらどういうような姿になるか。あるいは相当大きな都市層はもちろん、中小都市までの即時化を進めるとしたらどういうような姿になるかというようないろいろな仮定を置きましてやっておるのでありまして、またこういう方針で立てる、その結果作業したらこうなるという段階ではないのであります。作業しました結果をさらに試行錯誤方式によりまして加えたり減らしたりいたしまして、その結果その姿で最終的な形を作り上げるというふうに考えておる次第でございます。
#24
○受田委員 大体基本構想としては今の一例でどういうふうに集中局を作るかというような形で考えていくということはわかったのでございますが、それに伴う具体的な案はこれからだということになると思うんです。第二次長期計画が進行しており、第三次に移り、そして四十二年が終わって、今度最後の段階で四次ということになるわけですが、あと第四次、そういうことですか。
#25
○伊藤説明員 その通りであります。
#26
○受田委員 そうすると第四次をもって四十七年度の目標一千万をこえるところに持っていくということですか。まだほかにもう一次か二次かふえるのですか。
#27
○伊藤説明員 私ども一応の目標といたしまして昭和四十七年度を目当てにしてやっておるのでございますけれども、四十七年度におきまして、先刻申し上げましたように、従来第二次を策定いたしますときに考えました四十七年度の数が一千六十万というものを予想いたしておるのでございます。これも、先ほど申し上げましたように、さらにこれ以上ふえるだろうということは予想されておるのでございます。その後どうなるかという問題でございますが、私どもは、四十七年度におきまして、かりに一千六十万なりあるいはそれ以上の電話がついた場合に、それで電話がふえないかと申しますならば、さらにそれ以上にふえるだろうというふうに考えておるのでございます。従いまして、第四次が終わりましても、電話事業といたしましてはさらに次の計画を立てていく必要があるだろう。ただ第四次と申しますか、昭和四十七年度を目標にいたしましたのは、現在におきましては、申し込まれても電話がつかない、あるいは市外通話も待ち合わせがずいぶん多い、こういう状態を四十七年度に解消いたしたい。その後は待ち合わせもなく、あるいは申し込まれたらすぐにつくような状態でどんどん電話が伸びていくようにいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#28
○受田委員 この電話の増設計画などというものは、いわゆる再軍備の長期防衛計画などと比べて、見通しがある程度つくわけなんです。防衛計画などというのは国際情勢がどうなるかなどという論議で、なかなか策定が困難であるという事情も一応うなずけるのでありますけれども、あなた方の事業をされていることは、そう国際情勢で変わるものじゃない。だから一通りの目標は今立てられる。その目標が立てられ、それに対する具体策がある程度立てられるとなりますと、そこでこれに配置する要員の問題も同時に考えていかなければならないというはっきりした線がある。長期防衛計画のように、どれだけ人員をふやし、装備をふやすかという問題とは違って、もっとはっきりした線であなた方の立案はできると思うのです。
 そこで、その立案をお伺いする前にもう一つ問題は、先ほどから人員配置の点で具体的な御説明もありましたけれども、現に磁石式の局がだんだんふえて、共電式の局がだんだん減っていくというこの段階で、そういう設備の機械化という形に伴うて新しい要員を必要としないという原則をとっておられるのか。たとい磁石式局になっても作業に新しい要素が入って実際の事務量というものはふえておって、実際には現在でも毎年少しずつその要員をふやすべき段階に立っていると判定されるのか、このことをお伺いいたします。
#29
○伊藤説明員 公社全体といたしまして考えますならば、かりに自動化あるいは自動即時化が進みましても、公社全体としての要員はふえていくだろうというふうに私ども考えております。
#30
○受田委員 それを現にふやしておられますか。つまり、機械拡充に伴う要員増というものは具体的にふやしておられますか。
#31
○伊藤説明員 現在までの実績では毎年ふえております。
#32
○受田委員 そういう拡充に伴う要員充足というものは、公社の算定された形で充足されておりますか、あるいは算定された数字に足りない形で充足されておりますか。
#33
○本多説明員 ただいまお話のございました点にお答え申し上げますと、一つの局を単位にして考えますと、自動化等によって交換要員等は減って、機械の保守関係をやる者がふえる、あるいは営業関係の入間がふえる、そういうふうな現象になっております。全体的に申しますと、これは先ほど計画局長が申し上げましたように、要員としてはふえている状況でございます。
 それからもう一点の、公社が考えておるような数字でふえているかというようなお話でございますけれども、さっきの御質問の趣旨がはっきりいたさぬ点もございますが、必要な人員は私どもの考えで配置いたしておる、かように考えております。
#34
○受田委員 公社の職員の給与というものは、御存じのように予算上給与総額というものがきめられていく関係上、大蔵省がその査定をしないと要員を満たすことはできないわけです。そういう点において、電電公社から要求された通りに大蔵省が給与総額の中に定数を割り込んでくれているかどうかという問題が派生するわけなんですから、そのことを一つ。
#35
○本多説明員 私どもの大蔵省に要求した数字とはこれは違った数字でございますが、これは私どもの方の仕事の自動化、あるいは機械化等、能率の増進ということを考えますと、予算上認められている数字で、たとえば本年を例にとりましても、なかなかむずかしい点もございますけれども、十分これはやって参れる、かように考えております。
#36
○受田委員 本年度の公社が要求された額と人員と、実際に大蔵省が査定した額との間には一致した結果が出ておるのか、あるいは公社が要求した数字よりは大蔵省で削られた結果が出ておるのか、お答え願います。
#37
○本多説明員 その数字は、公社側が要求した数字よりも少ない数字でございます。
#38
○受田委員 そうすると、公社は設備拡充に伴うて相当の人員増加を要求している。要求した数字が削られておるということになれば、満足した定数が現在与えられておるというわけじゃないですね。公社の要望よりも低い線が出ておるということになると、はっきりとここに、公社の要求している設備拡充に伴う要員充足という姿がある程度縮められた結果にされている、大蔵省の圧力によって下げられておるという現象になっておりますね。
#39
○横田説明員 お話のごとく、われわれが大蔵省に対して予算要求いたしました当初の要求人員に対しまして、人員については絶対的な拘束があるわけではありませんが、結論的に給与総額の算定基礎になった人員がわれわれが要求した人間より減ったことは御指摘の通りであります。ただわれわれの方も、要求にあたりまして、また大蔵省との話し合いにあたりまして、郵政大臣、そのほかの御努力もいただきまして、われわれが絶対にこれではだめだというところまでは譲ってない、そういうふうに御承知願います。
#40
○受田委員 郵政大臣の御努力でぎりぎりのところに確保してあるというような意味に御答弁はなっているのです。しかし公社としては一応の目標はこの程度の要員をほしい。もちろん給与総額から要員が自然に割り出されるのですから、結果的には要員になってくるわけです。公社は現在策定されている数字よりは給与総額において高いところに希望しておったのだ、しかしながらぎりぎりのところに後退したのだということになると私は思うのです。そうすると、今局長さんの仰ぜられた電電公社の職員の要員と設備拡充に伴う事務量とは全く満足の状況にあるという御答弁は修正をさるべきであって、残念ながらぎりぎりのところまで後退せざるを得なかったという結果である、かように了解してよろしゅうございましょうか。
#41
○横田説明員 ただいま御指摘のあった点につきましてわれわれ要員を要求する場合は、拡充設備についての必要な人員のほかにサービス等、いろいろな面において拡充していきたい、それから今より以上の程度に上げていきたいといういろいろな要素が含まれておりますので、そういう問題の中でこういう問題は次年度に延ばしていこう、将来の問題に延ばしていこうというような一々の話し合いになりまして、結局、それでは今のとういう拡充について必要な人員はここまで確保していこうということになるわけでありまして、これをぎりぎりでやむを得ず応じたという言葉でなくて、われわれもこれでわれわれとしての予定のことは一応できるというつもりでやっていったわけであります。昨年は約五千数百名、本年度は八千数百名の増員をいたす、こういうように相なったわけであります。
#42
○受田委員 本年の八千数百名に例をとります。公社としては当初給与総額からどれだけの要員を割り出して要求されたのでしょうか。
#43
○本多説明員 一万四千でございます。
#44
○受田委員 一万四千と割り出した数字で八千余名となりますと、六千名近いものが削られたという結果ですね。
#45
○横田説明員 先ほど申し上げましたような意味で、まあ削られたというか削減でしょうけれども、われわれと大蔵省とのいろいろな折衝の末こういう結果でやっていこう、こういうことになったわけであります。
#46
○受田委員 私は、六千名という大量の要員が公社の要求より減らされたということになると、公社の計画全体から見たときに六千名分の事務量というものが他の人々に転嫁される、これは公社全体のお立場から言ったならば遺憾な結果であるということになるわけですね。
#47
○横田説明員 われわれの努力し得る範囲でこれはやる、われわれとしても話し合いの末そういう結論に達したわけであります。
#48
○受田委員 話し合いの末達したわけでございますけれども、実際は公社としてははなはだ不満足な結果であったということ、それから私が今申し上げた六千名分が、公社の当初の計画によるならば他の人々にその分だけ負担が多くかかるという結果になる。公社の当初計画を策定したことから、結論として私が申し上げた点を御容認に相なりますかどうか。
#49
○横田説明員 私が申し上げましたのは他の人に非常な無理な労働をかけなくて今の人員で何とかやっていけるということでこの人員の最終の結論を承諾いたしたわけであります。
#50
○受田委員 問題は、交換要員はだんだん機械化が進むことによって減ってくる、そうすると別に保守要員というものが必要であるというようなことに大ざっぱに言えばなるかと思うのです。そうした場合に、その保守要員に該当する部分を実際に充足しているかどうか。現にいろいろな技術革新に伴う設備について実際にその方へ要員が配属されているかどうか。どこかのメーカーにそういうものをやらしておるというようなことになっておるのではないか。こういう点も念のためにお伺いしておきます。
#51
○横田説明員 保守等におきましても必要な人員は確保いたしておるつもりであります。
 なお、われわれの仕事で請負にさしておる点があるかどうかというお尋ねでありますが、建設関係については相当部分請負に出ております。保守関係につきましては、特別な場合に請負に出る場合がございます。たとえて申しますならば、急に非常に大きな事故があって、相当大きな範囲において障害が起こったというような場合の障害修理というものは請負に出しておるわけであります。
#52
○受田委員 従来そうしたメーカーにやらせないで、電電公社にも技術者がたくさんおるわけでございますので、電電公社のそういう作業に従事する技術者によってまかなってきたという形であったのではないかと思うのですが、従来から電電公社の技術職員によってなされた仕事を、そうした請負に回されておる部分が、だんだんとふえていく傾向にあるかどうか、これも一つ……。
#53
○横田説明員 建設の請負関係においては大体横ばいで、幾分建設の請負のパーセントはふえておるかと思いますが、そう大したパーセンテージのふえ方ではないと思います。保守関係につきましては、特にこれを意識的に請負にしておるというような問題でなくして、先生もよく御承知のように、最近のいろいろな機械につきましては、だいぶ精巧になって参りまして、いわゆるパートでかえていく、個々の部品を一々修理するのではなくて、一つのコンパートになったもの、その全体を取りかえていく、こういうような傾向になるのが世界の傾向ですから、そういう意味で、そういうコンパートになったもので、われわれの工作工場で不適当なものがあれば、それは直接メーカーの方で取りかえていく、こういう傾向は、やはり今後の設備近代化の場合は、世界の傾向として、だんだんふえていくのじゃないかということはいえると思いますが、特に意識的に保守部門について請負をふやすということはないのでございます。
#54
○受田委員 ここで新しい問題が起こってくるわけでございますが、現状がそういうところだ。さらに将来の問題として、私たちが懸念しますことは、そういうものがだんだん請負などに転換されて、電電公社の技術職員が行なってきた分野が侵されるという形に進んでいくのじゃないか、こういう懸念が起こってきたわけです。特に四十七年の末を目標とした一千万をこえる電話の拡充というような段階になってきますと、その機械化、設備の修理、こういうものに電電公社以外の、部外の人たちの力というものをどうしてもかりなければならぬという時期がくるのじゃないかという心配をしておりますが、私の懸念は単なる杞憂にとどまるものであって、懸念の必要なしと断言できるかどうか、一つ……。
#55
○横田説明員 保守の部門で、直接従業員の保守していく部門がだんだん減って、保守の人員もだんだん減っていくのじゃないかというような御懸念のようでありますが、こういう点は、私はそういう懸念はない、こう考えております。ただ保守の態様が今までと今後幾分違ってくる面は、機械の進歩によって当然出てくるだろう。これは先ほども申しましたように、その現場で一々修理するというような場合がなくなって、コンパートでかえていく、こういうようなことは起こりますけれども、それにしてもこれだけ大きな設備の拡充をいたすのでありますから、われわれの直接の従業員がやる部門は、保守の人間全体としてはだんだんふえていく、そういう意味で保守の従業員もふえていく、こういうふうにわれわれは考えております。
#56
○受田委員 郵政大臣、きょうは予算委員会にお呼び出しを受けておられるそうで、大へんお気の毒でもここへ御無理を願ったわけですから、この機会に大臣に伺いたいと思います。
 大臣の御尽力の話が先ほどからたびたび出たのですが、大臣として、この電電公社の要員確保という方針に基づいて、どのようなお考えを持っておられるか。今、電電公社の現場の職員の皆さんが懸念しておる問題も、私よく聞いておりますし、また公社側の御所見も、いろいろな機会においてお伺いをして、私としては、この公衆電気通信法の審査にあたっては、別にためにするというような考え方でなくて、現場の職員の皆さん、それから経営されておる公社側の意見というようなものを真剣に聞いて、現にその職にある人々が満足していけるような形でオートメーションが進化するという、そういう姿を私は希望しているわけです。だから非常に建設的な立場でこの問題を考えておるのでございますが、大臣とされましては、公社の職員の充足が、先ほど当局の御答弁のごとく、予定された数よりも六千名も減っておるというような現状、これが毎年繰り返されていき、しかも技術革新に伴ういろいろな設備上の修理などを含んだ仕事に、他の分野からこれに手が入るというようなことになってくると、たとい副総裁が御答弁されたように保守要員は一切整理しない、こう仰せられても、時代の進運という形が、そうした請負業者の技術が著しく進んできて、ある一定の金額で簡単に仕事が運ぶというようなことになると、請負業者に一括してその部分は頼むというようなことに、ついなりがちな傾向になりはしないかと思うのでありますが、大臣としては、この要員確保の問題と、そして今後におけるそうした職場の分担等において、ある程度、きわめて極限された配置転換はやむを得ないとしても、一応現におる職員には、その現任期間というものは保障されるというような立場で、あなたは電電公社を監督され、また予算措置について御努力されておるかどうか、一つお答え願いたいと思います。
#57
○小金国務大臣 まことに建設的な御意見を拝聴いたしまして、私も感謝いたします。要員の確保は、これは事業のもとでございます。いかに機械化し、またオートメーション化して参りましても、そのオートメーションのもとをなすものはやはり人間でございますから、電電公社においてもその点には十分注意いたしております。
 具体的に御指摘になりました、新たな要員の獲得につきましても、予算編成または事業の計画を作るときに、人数なり金なりというものは、特別の場合を除くほか、政府予算また会社の計画にしても、どこのだれがやりましても、計画通りにはなかなか実現いたしません。そこで、ぎりぎりのところでやっていける数はどのくらいかというようなところを勘案いたしまして、今年の予算並びに要員の数を決定していただいたのであります。その点は事業の運営と今後の拡充、整備に欠くるところがないと私ども考えましたので、これで私は国会の御審議をお願いしたような次第でございます。
 なお事業の運営に関連いたしまして、請負に出すとか、あるいは公社の職員でやっていくとか、いろいろ事業の分野並びに分担等のこともございますが、しかし幾ら便利だからといいましても、また幾ら安上がりだからといって、これを無制限に請負制度にまかすようなことはよくない。事業の、こういう永久的な、しかも基本的な運営をなす上からいきましても、今御指摘の点は十分考慮いたさなければなりませんので、電電公社の今の考え方を続けさせていく、すなわち、要員は安心してその仕事に打ち込んでいけるという保障を与えるような措置を必ずとります。それでなければ、だれも安心してやっていけません。またここで一つ考えなければならないことは、民間会社の請負の方が能率がよくて、公社あるいは政府の仕事の方が能率が悪いということは、これは容易ならぬことであります。特に電電公社が今の仕事を中心にして、公共企業体というふうな非常な機動性を持った組織になっておりますから、民間のいろいろな事業あるいは民間の仕事に劣らない生産性を上げていくように金もつぎ込むし、また努力もさせる、こうやって参りますと、今御指摘になりましたような点はさして心配なく続けていけるもの、こういうことを私は信じておりまして、計画あるいは今後の拡充について見誤りのないように進んで参りたいという考えでございます。御趣旨の点は全く同感でありまして、今後十分留意いたします。
#58
○受田委員 公社監督の立場にある郵政大臣として相当決意を表明されたわけでございますが、今大臣の御発言の中に大へん大事なお言葉があったわけです。それは、電電公社の技術をもってして、この国営の仕事に従事する技術者の力をもってして決して民間の業者に劣るようなものであってはならないのだ、こういうお言葉があった。私は非常に共鳴しました。そうしますと副総裁、単なる技術革新に伴ういろいろな設備の修理の程度のごときものをメーカーに託するということはおやめになってはいかがですか。もう電電公社一本でおやりになってはいかがですか。
#59
○横田説明員 私、先ほどからお答えした趣旨をただいま非常に明快に大臣からお話がありましたその線で従来もやっておるつもりであります。今、いろいろわれわれの方が仕事をやっておる問題について、請負に出すよりはわれわれの直営の方が効果も上がっておるし、能率も上がっておるということで、確信を持ってやっておるのであります。その点は今大臣から御指摘のあった通りのことで今後ともわれわれの直営でやっておる部門については、請負に比べて、成績も、また能率も決して劣らずにやっていけるというように考えております。ただ、先ほど私ちょっと、今後、品物のある部分については、その現場で一々修理せずに、全体の部分としてそれを取りかえて保守する、それを取りかえて、そこへはめて、このもの自身はメーカーに返すというような問題が今後起こると申しましたのは、そういう部分を現場で一々修理しておるということは大へんなことで、そういうものは一応メーカーに返していく。これはすべての産業部門で行なわれておる今後の一つの傾向であって、われわれの分野におきましても、そういうものがある程度ふえてくるということはやむを得ぬだろう。いわば修理でなしに、製造過程においてそういうものを作っていく、こういうことがむしろ経済的であろうというような機械の部分というものがだんだんふえてくる傾向が一つの世界の傾向であろうということを申し上げただけであります。われわれの方も、直営でやっておる仕事が民間の請負業者に負けるというつもりは決してありませんし、今後ともこういうことのないように従業員も努力していくということについて確信いたしております。
#60
○受田委員 そうすると、機械の修理などについては、今後メーカーには一切頼まぬ、あるむずかしい機械を製作する分についてはそういうことがあっても、修理の程度のものは、もう電電公社の技術要員ではっきり間に合わせるのだという御意思でございましょうか。
#61
○横田説明員 電話局の局内においての機械の故障を直す、こういうようなことは、今でも一切われわれの手でやっておりまして、メーカーに頼んでおるというものはないわけであります。こういう点についても今後とも同じ方向でやります。
#62
○受田委員 そうすると、機械の修理でメーカーに頼んだ事例は全然ないわけでありますか。
#63
○横田説明員 私の申し上げた点は、今まで通りで間違いないわけであります。ただ、お話の点は、もっとこまかい問題かもわかりませんので、施設局長からお答え申し上げます。
#64
○平山説明員 お答え申し上げます。
 今後の技術革新に伴っての技術関係要員の問題でございますが、建設と保守と両方ございます。建設関係の仕事は、技術的な質の点から、請負にしているということよりも、工事の現場が年々同じところで繰り返されないで、電話局が、年によって建設される場所が違います。ですから、機動的にむしろ請負工事でやった方が能率的だ、こういう点から相当請負に出しております。しかし、この点に関しましても、直営では一切建設をやらないのかと申しますと、やはりどうしても直営でなければできない建設がございます。というのは、既設設備に非常に関係の深いこまかい工事、あるいは先生が今御心配になりましたように、建設の場合でも、全部請負に出しますと直営の技術能力が低下するではないかというようなことはごもっともな御意見でございまして、私どもといたしましても、やはりそういった技術力の維持ということを考えまして、直営においても建設工事をやっていくことにしております。
 それから今お話がありました保守の問題でございますが、先ほど副総裁からもいろいろ御答弁申し上げたわけでございますけれども、技術の進歩に従いまして、技術が非常に高度化しまして、機械が小型化されていく傾向にあるわけでございます。従来はどういう形で保守をやっておったかと申しますと、部分品を予備に買っておきまして、こわれた場合にはその部分品を現場において取りかえて修理をしたという形態が多かったのであります。たとえば真空管を取りかえるとか、あるいはリレーを取りかえるということを、現場でハンダづけをし直しましてやるという形が多くとられたわけでありますが、技術革新に伴って技術が非常に複雑化し、しかも小型化いたしますと、一つの機械のある部分だけを取りかえるということが技術的に困難になって参るわけであります。これは公社の技術が低下したとかそういうことでございませんで、全体の技術の動向としてそうなっておるわけであります。そこで、予備機はどういうものを備えておくかと申しますと、真空管とかあるいはさっきのリレー一個を備えておくという形でなしに、部分品よりももう少し大きな単位で予備機というものを置いておきまして、故障が起こりましたときにその予備機に切りかえる作業を現場でするわけであります。これは当然現場でやる作業であります。そこでその予備機そのものの修理をどうするかということが今先生の御指摘になった問題であろうと思います。軽易の予備機は工作工場その他公社でもやりますが、複雑な予備機につきましては、これは製造の仕事と非常に関係がありますので、そういうものはメーカーで直すということも当然あり得ると思います。そこで、修理についてメーカーに頼むことがあるのかないのかというお尋ねだと思いますが、私どもといたしましては、いわゆる保守という考え方の立場から修理をメーカーに頼むことはない、かように申し上げてよいと思いますが、やはり製造の部品の補給あるいは予備機の補給という意味におきましてメーカーのものを使うということは当然あろうかと思います。
#65
○受田委員 内容がはっきりいたしておりますその予備的なものも今後メーカーを使うことのないような形にできるものかどうか。個々の末端に至るまで電電公社の技術一本でまかない得るという自信をお持ちかどうか、今後の見通しについてお答えを願います。
#66
○平山説明員 お答え申し上げます。具体的に申し上げますと、電話機あるいは簡単な手動の交換機というようなものにつきましては、公社自身にも工作工場というものがございまして、ここで修理することが可能でございます。しかしながら、最近の新しい技術革新の一つの代表的なものとして、高度な自動交換機、たとえばクロスバーの交換機というようなものがございますが、こういったものを公社が、かりにその部分的なものにしろ修理したり作ったりすることができるかと申しますと、これには相当複雑な機械が必要でございますので、こういうものはやはりメーカーでなければできない。これは公社の技術が低い、メーカーの技術が高いということではありませんで、それぞれもちはもち屋の専門的なものでやることが適当だ、こういう考え方であるわけであります。ですから、軽易なものについては公社が直接修理をやることがありますが、高度、複難な機械につきましては、むしろ製造工程と一緒に流して作った予備機というものでこれを取りかえて保守していくという形が適当と考えております。
#67
○受田委員 この問題は公社として、その予備機の問題にも今後電電公社の技術を持って、もちはもち屋ということで、電電公社がもち屋になっていただくような形がとれないものか、こういうことも懸案として御研究を願うことにして、その問題は一応質問を終わります。
 私はもう一つ、この要員に関係して大事な要素があると思うのです。それは先ほど私が申し上げた通り、日本の国が世界の文明国として、文化国家としての高い権威を持つために、特に通信機関の血脈である電信電話網というものがりっぱに整うということは、全身に血のめぐりをよくすることにおいて大賛成です。それを一日も早く実現をさせたい。われわれが外国旅行をいたしましても、進んだ国々の実情は、即時長距離に対して自動的な機械をもって通話できるのです。私の郷里は山口県の瀬戸内海の島でございまするが、このごろそれに電話をかけようとしても、急報をもってしてもなかなか出てこない。思いあきらめることがしばしばであるという実情です。東京都に住んでいる人お互いは、東京都内においてはまことに便益を供与されておりますが、一たび農村部まで行くともうとんでもない不便を感じておる、これが実情です。それの農村部にまでそうした合理的な運営がされるということになれば、待望の文化国家の名実ともに整うた姿となると思うのです。それは私は大賛成です。ところがそれを目標にして努力されている電電公社が、そこに働く職員の皆さんに一応の安心感と、またある程度の満足を与えてやっていくということでなければ、上命ずるといえども下従わずということになって、そうした全身の器官は思うようにいきません。麻痺します。職員の諸君に十分納得のいけるような形でこの合理化が進められているか、今回の料金合理化という問題も考えられているかという問題で私お尋ねしたいのです。いかがでしょう。電電公社の組合の皆さんと電電公社の幹部の皆さんとの間で、すでに労働協約とかその他の話し合いが、交渉がされ、取りかわされ、あるいは事前協議の問題についてもいろいろとお話し合いがされておるようでございますけれども、はっきりと将来の公社の職員に安心を与えるような見通しというものが、公平に見て示されていないように私思うのです。それはすなわち第三次長期計画を進めるにあたって、また第四次、第五次として四十七年の一応の完成時点を事例にとったといたしましても、それまで進む過程においてどういう職員の配置がされるべきか、配置転換においてはどの限度のものが想定されるものか、配置転換でばかに長距離のところへ転換させられるような人が出た場合にどういう措置をするのか、こういう問題です。私は、オートメーションの進んだ国々の実態を一応ながめてきておりますので、そういう国々、一例をアメリカにとりましても、配置転換がされる場合にちゃんとした転換先が用意され、そのための必要な職業訓練がされている。だからそこに従う職員も安心して配置転換に応じ、次の職業で満足して暮らしておるという状況です。日本にオートメーションをそのままの姿で持ち込むというところには、そういう労働条件においていろいろな問題点のある国でありますから、そういうオートメーションを進めても差しつかえがない国と変わった角度から公社もお考えにならなければならないし、また郵政大臣を中心とする内閣そのものも高度の指導力、判断というものが必要だと思うのです。その問題は一体職員の諸君が満足するような話し合いになっているのかどうかの経緯を私伺いたいと思います。
#68
○横田説明員 ただいま御指摘のありました点は非常に大事な点でありまして、われわれもこの点について今後なお一そう努力すべき問題だろうと思っております。合理化と設備の近代化ということは必要であるけれども、それとともに従業員の労働不安を起こさないように、また労働意欲というものが十分かきたてられていくことが最も大事なことじゃないかとおっしゃるのは、まことにその通りでありまして、今後もいかに機械化されていこうと、設備が近代化されようと、やはり事業の中心は人であります。その意味において御指摘の通りであろうと思います。ただいまお話のありました、完全に組合との間にそういう問題についての見通しが解決しておるかとおっしゃいますと、昨日も私の方の委員長からいろいろ話がありまして、組合としては十分満足できる状態ではない、まだわれわれとしては非常に不満を持っておる、こういう話もありました。私も、組合の方からいえばなおそういう不満はあると思います。しかしわれわれもその点については、組合のと申しますか従業員全体の労働不安を起こさないようにということについては、今後もなお一そう努力していこうと思っております。ただいまお話のありました点についてどういうように今なっておるかということだけ概括を申し上げますならば、先ほどから計画局長あるいは職員局長がお話し申し上げましたように、今後のわれわれの設備近代化、と同時にわれわれの方は非常に設備の拡張もいたしますので、全体としての従業員の数は減るのでなくて、全体が増加する。いつかもこの委員会の席上で、四十七年には大体今の十九万人が二十九万人くらいになるのじゃなかろうか――これは大きな見通しでありますので、数字が一つも違わぬかと言われると問題があろうと思いますが、大きな見通しとしては相当人数もふえていくでのはないか、またふやさなければならないのではないか、こういうふうに考えておるということも申し上げたわけであります。全体としては人員はふえるわけであります。しかしこの仕事のやり方そのほかにおいての変化はどうしても起こるわけで、そういう意味で、ただいま先生の御指摘のありましたような配置転換とかあるいは職種転換ということは、これはある程度行なわざるを得ない。そしてそういうものについても職種転換、配置転換になる人たちの不安をできるだけ除くような配慮もしなければならぬという点についても、従来組合ともいろいろ話して参りました。現在の段階においてどういう段階にきておるかと申しますと、従業員の首切りはやらない、しかし配置転換、職種転換についてはある程度がまんしてもらいたい、その場合に配置転換等についてはできるだけ通勤可能の範囲を考えておる、その通勤可能の範囲を越えた場合については宿舎を公社において用意いたす、こういうような大体の線で話し合っております。またその配置転換によって受ける損害をできるだけ少なくするという意味におきまして、今の地域給の是正というものをやるとかそういうようないろいろな措置を講じまして、できるだけそういう犠牲がいかないようにという配慮をいたしております。なお今の訓練という問題でありますけれども、これも先生御指摘のごとく非常に大事な問題であります。ことにわれわれのような事業においては、ことに技術革新といったようなものに即応した訓練が必要であります。これはわれわれの方としましては中央学園二カ所、それから地方学園十一カ所を全国に持っております。そのほか仕事をやりながらいろいろ訓練するというのが、昔からの各事業のいろいろな訓練の主体でございましたが、そういうオン・ジョブ・トレーニング、そのほかにオフ・ジョブ・トレーニングの機関として学園を整備いたしまして、できるだけ訓練について計画的にやっていけるように努力しております。今後ともなお一そうこういう点については努力をいたしたい、こう思っております。
#69
○受田委員 総裁はきょうは名誉会長のような形で、私はめったに質問しませんから、副総裁と局長でけっこうです。
 副総裁、今の御答弁で、問題が一つあると思うのです。組合との話し合いがまだ満足についていないという印象を受けたわけですが、組合側も納得しない。それは配置転換という問題で、首切りはしないという前提は一応ある。ところが配置転換に対する憂慮があるわけですね。たとえば交換要員のごときは、もう長期にわたって勤務する関係で、家庭も持つようになる。それで、子供と主人を捨てて相当遠くのところに転勤しなければならないという事態が起こる、こういうような事情なども起こってくるわけです。そういう家庭を犠牲にさせる極端な――通勤がある程度可能であるということならば、それは配置転換によって文明の進度にある程度応ずるという、職員の諸君の協力も私は得られると思うのです。ただ、あまりにも極端な事例がここへ起こると問題が起こるわけです。そうした円満な家庭を破壊するような配置転換というものはしないという原則がはっきりしておれば、私は少々の配置転換には職員の諸君も協力をしてもらえると思うのですが、そういう態勢がはっきり言明できるかできぬかというところも、私はこういう仕事をお進めになる上の大事な点だと思うのですが、いかがでございましょうか。
#70
○本多説明員 お答え申し上げます。私ども組合との間におきましては、先ほど副総裁から申しましたように、配置転換に関する協約を結んで実施しております。この基礎になるものにつきましては、先ほどお話がありましたように、首切りはしないというふうな前提に立って配置転換をしているわけでございます。配置転換をいたします際におきましては、本人の家庭の事情とか、あるいは通勤の事情、あるいは健康とか、それから公社の業務上の必要、そういうようないろいろな個人的な事情も含めて、総合的に勘案して配置転換を実施するようにしよう、こういうふうな取りきめになっております。そこで私どもは、配置転換は、通信局と、通信局管内にありますところの組合の地方本部と話をして実施いたしておりまして、必要な期間――サービス開始の時期の相当前から、そういうようないろいろ配置転換に関する提示をいたします。その場合に、配置転換をする人数あるいは受け入れる局の、どういう局に入れる、どういう職種に受け入れるかということも含めまして提示をいたしまして、配置転換の協議をいたします。できるだけそういうふうな個人的な事情も含めまして――しかしまた公社といたしましても業務上の必要というようなことを総合的に勘案いたしまして、組合と交渉をいたしておるのでありまして、われわれそう非常識な配置転換というようなものは、そういう過程においては出て参らないというふうに考えております。また、たとえば本人の希望というような点から見ますと、こういう配転というような際に、女子の職員にいたしましても、この際思い切って都会に出ていこう、こういうような気持もございます。いろいろな現象がございますが、そういうものをひっくるめて組合と話し合いをして参る、かような建前をとっております。今までにおきましてそういう個人的な点について、そうトラブルはなかったと思うのであります。ただ従来組合側といたしましては自局にできるだけ定員と申しますか、現在員数をとどめておきたいというような関係から、要員をそこに固定させるという意味で、公社と組合間においてトラブルがございました。しかし個人の配転ということにつきましてはそう問題はなかったと思います。ただ現在組合側といたしまして、今次の春のいろいろ組合側との交渉の過程におきまして、通勤距離というようなものが問題になっております。私ども現在の社会常識から考えて、通勤距離というものは一時間半というふうなものが適当である――一時間半以上の局所に新しく配転になった者につきましては、住宅の世話、提供というようなことについては、私ども努力しますけれども、距離については、通勤距離一時間半というふうに言っておるのでありますが、組合側といたしましてはこれを一時間にしてくれというふうなことで、意見の対立がございます。私どもこの点につきましては、今後なお継続交渉にゆだねておりますが、しかし地方の実態におきましては、あるいは配転いたしました先の通勤の交通機関の事情というようなことも、確かに汽車の数が少ない、電車の数が少ないというような事情もあるだろうと思います。またあるいは季節的に交通がなかなかうまくいかぬというふうな事情もあるだろうと思います。そういうふうな地方的な実態につきましては私どもも考慮に入れて考える、かような態度で、今回の春の組合側との配転の協約についての組合側要求につきましては、対処して参ったわけでございます。
#71
○受田委員 これからだんだんと交通機関のスピード・アップということも考えられるわけです。もう年を追うて速度が早まってくるわけです。列車もだんだん速くなるし、農村におけるバスの進行速度も早まってくるだろうと私は思うのです。だから一時間ということであれば――今一時間半くらいに考えられておっても、結局は一時間になりますね。はっきり一時間として踏み切られても、結局はそういうスピード・アップなどができて、一時間のお約束が果たせるような段階にくると思います。
 それともう一つ、現在通勤している職員――非常に無理をしている人が含まれておると思うのですが、通勤している職員の通勤時間の御調査があなたの方でできていると思うのです。遠隔のところでは、どのくらい時間がかかるところから通勤している人がどの程度あるものか、資料はないでしょうか。
#72
○本多説明員 調べまして大体のところがわかりますれば、後刻お答え申し上げます。
#73
○受田委員 現在において、電電公社の本社に通勤する人の通勤時間測定というものもある程度、こういう問題に関しては、資料として職員局長のところで用意されておると思うのです。そういう勤務形態において無理がなくて、実際にどの程度まで配置転換に応じ得られるかという、科学的基礎、実態的基礎、こういうものをいろいろ検討されて、そうして職員にある程度満足を与える――職員の側から見てもごく少数ということになれば、その少数の人がある程度のがまん、犠牲を受けてでも、国民全体の文明の利用ということが非常に高い問題となるならば、おそらく職員の皆さんだって私は協力してくれると思う。職員のささやかな犠牲であるならば国民全体に奉仕するという立場で私は協力してくれると思う。そこにこの問題の解決のかぎがあると思うのです。公社側もすなおに将来の計画を話し、組合側も必要度においては国民の文明度が高まる便益供与であるとなれば、一人がある程度の犠牲を払うことによって多数の人が幸福になるならば一われわれも協力しようという建前を私はとってくれると思う。それが今公社側の適切な見解が、どの点かでまだばく然としていることがあり、組合側もそこが釈然とせぬというところでこれが対立抗争したままでこのオートメーション化を進めるということになると、これはどこかにひびの入った形で建築がされるということになるので、私はその点非常に憂慮しておる。そこを公社側としては十分力を尽くされて、労働協約の約束事項、ことに昨年でしたか、衆参両院の附帯決議などもあった。あの附帯決議の実施等についても十分配慮するというような一つ一つ約束を果たすことが積み重ねられていくことによって、組合側も無理な要求というものを是正することが私はできると思う。無理な要求ではないという形で結論が出ると思う。そういう努力を公社側は十分されて、全職員に安心してこの国家の大業を完遂するという立場で公社側と組合側が一本になって前進する形をとっていただきたい。どこかもやもやしたところを残したまま強引に事業を前進するという形はあなた方としては十分戒心してもらいたい、そういうことを私は要望するのでございますが、副総裁の御所見を承りたい。
#74
○横田説明員 ただいま先生の御指摘のようなつもりで従来ともわれわれはおりましたし、今後ともなお一そうそういうように努力いたしたいと思っております。
#75
○受田委員 副総裁がその方針で進みたいということでございますから、また組合側との交渉などで双方に譲り合うということも可能であると思うのです。これは掘り下げて公社側が計画されていることを率直に話し合うすなおな気持で解決に努力されるということで私は結論が出ると思う。おそらく組合の皆さんだって、どこかにひっかかった問題、これを固執したばかりに国民全体の福祉増進に非常にひびが入るということであるならば、組合側の皆さんだって内心非常に残念な気持が私はあると思う。そこは非常にいいチャンスでございますので、すなおな気持で話し合いをされるという努力を今後十分継続されることを御要望申し上げておきます。
 もう一つここで根本的な問題として私が取り上げたいことは、今回三十億円の減収を一応のめどとして事業をお進めになるようでございますが、三十億の減収の中身は一体どういうふうな形で減収と見られるのか。たとえば今度の料金の合理化に伴って、距離の問題とか時間の問題とかいうもので、どういうふうな配分でその三十億の減収というものが算定されておるのか、何か数字が出ておるのでしたらお答え願いたい。
#76
○大泉説明員 これは実は三十四年度の試算に基づきましてこまかく算定したものでございますが、概括して申し上げますと、距離の算定によりまして約十六億程度だと思います。十六億五千万円ですから十六億と申しましょう。それから三分・一分制によりまして約十億程度でございます。それから距離別時間差法及び準市内通話というもので約五億五千万円程度という工合に考えております。
#77
○受田委員 自動電話の収入の状況はどうなる、公衆電話はどういうふうに計算されておる、こういうことも一つあわせて御答弁願います。
#78
○大泉説明員 自動電話に関しましては、三十四年度の時期にありましては、おおむね百五十億程度と記憶しております。これに対しまして今申しました通り、距離別時間差法と準市内通話、両方によりまして約五億五千万円程度になるわけでございます。それから公衆電話料につきましては、約九十七億でございますが、それを計算しますと、この料金の改定によりまして総体では八千七百万円の減収になるわけでございます。
#79
○受田委員 大体内訳を伺ったのでございまするが、そうすると、今度三十七年度、八年度という見通しは、これは本年度三十億の減収、来年度、再来年度というものは一体どういうふうな、これも計算の基礎が出ておると思うのでございますが、一つお示しを願います。
#80
○大泉説明員 実はこれは三十四年度の決算の数字でございますので、これが将来どういう工合に伸びるかということをいろいろ試算してみたのでございますが、三十六年度で見た場合には大体四十億程度ではないか、こう考えたのでございますが、三十七年度は予算がきまりませんので幾らになるかよくわかりませんけれども、約五十億程度の減収になるのではないかという工合に考えておるところでございます。
#81
○受田委員 そうすると、三十五年度三十億、六年度四十億、七年度五十億、赤字がだんだんふえる、こういうことになるのですか。
#82
○大泉説明員 この計算は三十四年度決算に使いました考え方をそのまま計算したのでございまして、考え方は三分・一分の通話につきましては通数がこれによってふえはしない、横ばいであるという計算でございます。それから自動通話につきましては、時間が短くなるということが相当多いと思いますが、その場合通話はふえるだろう。要するに通話の時間と数というものが、これはなかなか計算がむずかしいのでございまして、ふえるということを考慮に入れて計算したものでございます。それで私たちは実は単純な計算でいきますと、この部分が年々加入数がふえ通話数がふえますならば、この計算の基礎になった数字としましては減収額がふえて参るのでございます。ただ私たちはこれに関しまして将来の動向としまして、この通話の便利さによって通話量がどの程度ふえるかということを実は考えているわけでございまして、当初はなかなかそのようにふえないでございましょうが、こういう便利な制度でございますので、だんだんその分は通話量がふえて参るのではないか。それからまた他面、このような減収額を見ました場合に、ほうっておきますと非常に複雑な手続が要ることになって、その面で非常に経費が要るという面が節約できる、こういうことにいたしまして、この制度が実施になったあとは、だんだん利用度によってカバーされてくる。長期的に見た場合には大きな影響は与えないもの、こういう工合に考えている次第でございます。
#83
○受田委員 今の減収がとんとんになり、増収へ転換をするのには、自動電話において、もう一つの方も一緒にしてですが、どのくらいの利用増があればそういう方向へいくと計算されておりますか。
#84
○大泉説明員 この点につきましては、距離別時間差法というものは非常に便利な制度でございますので、ある程度ふえるのではないかと思います。しかしながら、これは区間によって相当ふえるところも、あまりふえないところもあるのが実情でございますので、私たちは、この点についてどうなるか、今のところ試験実施をしてみなければわからないと思っておるのでございますが、この自動通話の方も、先ほど御説明申し上げました通り、現在は百五十億程度、それからこれが三十七年度あたりでは、大体二百億程度の幅に自動通話が広がってくるのではないかと思います。この部分が次第々々に広がって参りますので、このあたりが次第に五%、一〇%という工合にふえてくれやしないだろうか。これが予定以上に八%も伸びてくれますならば、四十年、四十一年程度にはカバーできるのではないか、こういう目算を持っておるのでございますが、これは都市と地方、あるいは地方によっていろいろ差がございますので、これはできるだけ便利さが国民の皆さん方の賛成を得てふえるように、私たちも企業的に努力をしてみたい、こういう工合に考えておるのでございます。
#85
○受田委員 日本人の一個の電話に対する使用回数というものは、世界でばか高い水準にあるわけです。いかに電話の需要が大きいかということを物語っておるのです。従って、電話の使用回数がどんどんふえる、料金収入がだんだんふえる、こういう方向に、そう長くない、三十七年度からでも、私はそういうところへいくのじゃないかと思う。そういう一応のめどを持っておられるならば、増収の見通しがつくならば、料金改定にあたっても、相当の幅を持たせて、利用者の便益供与、そのかわり使用回数の増大というところでまかなうという基本方針をお立てになっていく方が賢明ではないかと考えられるのです。いかがでしょう。
#86
○大泉説明員 今お話しの通り、私たちとしまして、自動通話においてはある程度の利用増というものはすでに見込んで計算しておるわけでございます。このような電話の利用増を見て、かつ三十四年度決算を基礎として三十億余りの減収であるということを申し上げておるのでございまして、これが予想以上にといいますか、できるだけ利用度をふやしていただけるように努力することによって、できるだけ埋め合わしていきたい、こう思っておるのでございます。
 それから利用度についてでございますが、確かに日本の利用度数は世界で第二に多いのであります。これは市内、市外両方合わした度数なのでございます。現在の一加入当たりの市内電話における伸びというものは、必ずしもそう多くはないのでありまして、市外の便利さがふえるのに従いまして、その利用度がふえております。従いまして、私たち長期的に考えますならば、加入当たり通話の利用度は、次第次第に減る傾向にあると思います。しかしながら収入面でいきますと、市外通話が市内並みに便利にかけれるようになるという面における利用度がある程度ふえていく、こういう工合に考えまして、それがずっと長期にわたるというか、ある程度いきますと、やはり全体に下がってくると思いますが、ここしばらくの間というものは、やはり市外の自動即時化というものは今始まったばかりでありますし、今のところ、最近の好景気とあわせまして、ある程度上がっておるような実情でございます。
#87
○受田委員 私はここで、現行制度の市外童話の特別至急電話、それから普通の至急電話、こういうものの収入が一体どのくらいになっておるのか伺いたい。私の例にとってみると、山口県の私の昂まで、一通話二百四十円です。これを時間がかかるので、普通至急電話を使わざるを得ない。そうすると四百八十円。大体いつも二通話は使うので、一千円近い料金を払っていなかとの連絡をとるというようなことで、特別電話料金というものの収入は、ずいぶん高い部分を占めているのじゃないかと思うのですが、これが即時化されれば、そういう部分がなくなって、大へん便利になって、今まで五回かけておったところが、十回も十二回もかけれるということになる。そういう問題が一つありますが、市外電話の今申し上げたような特殊の料金による収入はどのくらいになっておりますか。
#88
○大泉説明員 数字は、今ここに持っておりませんので、調べて後刻御説明申し上げますが、通話数の比率を申し上げますと、待時通話の中における比率は、三十五年度におきまして、普通通話が八六・二%、至急通話が一一・二%、特別至急通話が二・四%というような実情でございます。それで即時通話の占める料金よりも、待時通話の占める料金の方が、今のところまだ少し多いような状況でございます。
#89
○受田委員 それは、即時通話のできる地区と、今のような即時通話のできない地区とで分類した資料ですか。
#90
○大泉説明員 今申し上げました比率は、待時通話だけの中の比率でございます。
#91
○受田委員 わかりました。そうした問題も含めて、これが今度一つのグループ料金制というものに本格的に進んできたときには、そういう特別急ぐ電話料金というようなものがどういうふうになっていくものか、そういう変貌が考えられるわけでございますので、そういうものを全部一括してみて、一般国民は即時自動化という問題には非常に期待を持っているわけです。それは間違いないのです。だからそういう即時自動化になってきた場合に、いよいよ使用回数がふえて、利用者の便益が一そう高まってくるということになれば、収入はきっと私はふえると思う。今のような三分・一分制で、三分のところは従来よりもうんと高くなっていく、二分のところが従来のところだ、こういうことで、一分か二分かに整理するという努力もされると思いますけれども、そうした長い目で見た利用増を考えていって、現段階から料率の引き下げというものを、ある程度思い切って実施されて、現実に現在よりも高まる部分を押えて、利用者の数をふやしていく、数でかせぐという方針をおとりになることが賢明ではないかと思っております。またそういうことによって今までの交換要員が、手動式の場合における負担部分がある程度削られてくるということで、次の配転の問題が派生してくるわけでございますが、そういうようなもの全部を総合して、料金の合理化というものを考えておられるのであるならば、私は納得できるのでございますが、三十億の減収というのに、もうすぐそれが黒字になって――まあことしは減収だが、三十七、八年ごろになるとすぐ黒字になっていく、めでたし、めでたしという結論があまり早く出ると、今の合理化が料金引き上げ――先ほど水準を保つと仰せられたのが、高水準の料金ということになる危険があると思いますが、そういうことについて、自信を持って、あまりふえるものじゃないのだ、今考えている程度のなにしかないのだ、特に自動通話の場合などは、収入がどのくらいふえればとんとんになり、どのくらいふえれば黒字になっていくかというようなことは、今すぐ計算が出ると思うのです。もう一度御所見を伺いたいと思います。
#92
○大泉説明員 ただいまのお話の、長期の見通しの上に、できるだけ安く数でかせいだらどうだという御意見でございますが、私たち公共企業体の仕事に携わっておる者といたしましては、できるだけ料金を安く、お各様の方にこの利益を還元するようにしたいということは、非常な根本的念願でございます。それで、私たちとしまして考えましたことは、現在の電電公社に与えられた使命としてどう考えたらいいかということでございますが、先ほども御答弁申し上げました通り、やはりつかない電話をなくする、できるだけ早くたくさん電話をつける、できるだけ早く全国を即時化するということが必要ではないかということを考えまして、私たちそのような時期がきた暁には、そのようなめどが達成された暁には、このような増収利益というものは現在の加入者に還元さるべきもの、こういうように考えるわけでございますが、しからば今すぐそれを見通せるかと申しますと、私たちとしましては、今すぐそれが大いに増収になってその分を今から見込んでいいというような自信は持ち得ないのでございます。私たち現在の三十数億減収と申し上げましたのも、これは数字を計算しました結果そのものでございまして、とのような減収も、実は拡充の急がれるおりから、出したくなかったのでございますが、料金体系として受け入れやすくするためにいろいろいじってみますと、この程度の減収を覚悟しない限りなかなか受け入れがたい、実はこれをどうすればいいか、これは企業の将来に対して一体致命的になるかどうかということを検討しました結果、これは企業全体から見て、一・五%から二%程度の範囲ではないかということも考えられます。これはわれわれの努力で何とか埋め合わせていくべきだということと、それからもう一つは、今度の料金体系というものは、今までみたいに三分・三分という、時計を気にしながらかける通話でなくて、もっと気軽くかけられる通話ということで需要がふえていくのじゃないか、こういうととも考えたのでございます。しからばこれは幾らになるかということは、実は実施してみませんと見通しが非常に困難でございますが、一体どうなるか、それで、これはいろいろ計算をやってみますと、どれくらいふえたらいいか、これは実は計算だけで申しますと、五十億かかるなら、二千六百億の全体の収益の何%か、それを逆算すればすぐ出てくる数字でございますが、そのような無責任な計算はできませんので、私たちとしましては、今度の料金体系の改定では、三分・一分制では、そう大して需要を促進するような要素はない、自動即時についてはある程度需要を促進する要素がある、そうしますと、自動の方でだんだん需要がふえてきてどれくらいになるかと申しますと、先ほど申しましたように、百五十億程度のものが三十七年度は二百億になる、それはどんどんふえて幅が広がっていくのでございますが、その利用の中から何%くらいふえてくれればカバーできるかという計算はできるのでございますけれども、ただこれは計算だけでございまして、実際やってみないとなかなかわからないものでございます。
#93
○受田委員 私の質問のつたなさの影響で定足数が漸次不足の時期に達しておるようで、申しわけなく思っております。しかしもうちょっとで一応の質問を終わって、許されるならば残余を昼からまたやらしていただく、もう本会議にお昼を食べて臨まれる時間が迫っておりますから、早く切り上げますから、いましばらくごしんぼう願いたい。
 局長さん、将来の見通しというのは、神でないとなかなか判定がむずかしいわけでございますが、原則は利用者に負担がかからないようにされるという問題、もう一つ問題は、電話を引くための資金調達で一つお伺いしたい点があるのです。内部資金と外部資金と分けて資料をお出しになっておるようでございますが、その外部資金の中に加入者債券があるのですね。これは相当な影響力があるのです。きのうもここで参考人の方がどなたか言っておられましたが、電話を持つのはある特権階級だという印象がまだ残っておる、電話は国民すべての利器であるという形に日本はなっていない、こういう参考人のお話を伺ったのでございますが、事実その通りの傾向があるわけであります。電話を引こうとすれば、都内であるならば加入者債券を三十万円のものを十五万円で買わなければならない。こういうことによって電話を引くのにある程度の資金が要る。またそれを一応買ってすぐ売りさばくといっても三方や四万の損害がある。こういうようなことで電話債券そのものの安定感というものも失われておるという問題があるわけなんです。これはいかがでしょうか。いつごろになったら電話加入債券というものをやめる時期がくるのでしょうか。そうして特権者のための電話でなくて、国民全体の利器として用いられるのは、四十七年ごろまでは見通しがつかぬということですか。それより前にでもこういう制度はやめてもいい時期がくる、それはいつごろを目標にしておるというような御意見でございましょうか。
#94
○大泉説明員 この問題につきましては、実は電話を急いでたくさんつけなければならないということから、電話の布設を希望される方に資金の御援助をお願いするという趣旨のものでございまして、資金的に十分ゆとりができて要らなくなれば、これはできるだけ早く減額すべきもの、あるいは廃止すべきものと思うのでございますが、昨年提案されましたときの私たちの方の見通しからいきますと、需要が充足できるのは、四十七年度くらいまではなかなか見通しが困難である。むろんできるだけ努力するけれどもなかなか困難だということを言ったのでございますが、最近さらに需要がふえて参っておりますので、四十七年度以前に――これはむろん努力はいたしますが、今のところそれ以前にやめることができるということは約束しかねるんじゃないかと考えておる次第でございます。しかしながら、この問題に関しましては、前国会の際にもいろいろ御注意がございまして、できるだけ新規架設の方の御負担にならないようにということを考えまして、銀行等にお願いしまして資金の融資をやっていただいたのでございますが、これはお申し込みの約八%から一〇%というものが御利用になっておるのでございます。また共同加入電話というのは、東京でも債券が五万円でございまして、このようなことで希望される方も非常に多いように承知しておるのでございますが、そのようなことで、私たちといたしましては、急速に拡充し急速に改良するという点から、資金の方はお願いしなければならないのでございますが、現実の御負担はできるだけ軽減されるように、最近は銀行以外にも、信用金庫とか、あるいは相互銀行等もおやりになっておるようでございますが、そのような資金融資、月賦といったような制度についても、できるだけそういう金融機関にお願いしまして、利用者の方々に円滑に資金がいくようにしたいと考えておる次第であります。
#95
○受田委員 この電話加入債券でもう一つ問題は、この電話債券の市価が安定していない。二割からそれ以上も、割引の場合にしましても低いところにあるし、それから利付の場合にしても相当低いところにある。こういうことになってくると、みすみすこれを買った人が損をしても売りさばいてしまうということになるが、この電話債券の市価安定策はどうなっておるのか、それから一体電話債券を、電話を架設してすぐ売りさばくような人がどのくらいの率があるのか、こういうものも参考に伺っておきたいと思います。
#96
○秋草説明員 電話債券につきまして、公社といたしましては、先生の御心配になるように非常に重大な問題として配慮しなければならぬのでありまして、昨年の春この法案を通していただくときも非常な注意を受けたわけでございます。その後発効して以来、実は非常に憂慮すべき事態が半年ほど継続いたしたのでございますが、幸いにして、いろいろな施策を講じまして、現在のととろまずまず安定したといえる相場に決着しているのではなかろうかと存ずるのであります。具体的にはいろいろ手もありますが、ごく常識的に、電電債券もやはり債券でございまして、一般の社債、株式と同じように、宣伝ということもある程度しなければならぬのでありまして、単に電話屋だという気持で私どもが債券の方はほうったらかしておくということではいけないということから、昨年来強くPRということにも注意いたしました。一口にいえば、債券の保持者はすなわち加入者でありますので、加入者に向かって債券というものは非常に有利、確実なものであるということ、それから同時に、持たない人には、これは貯蓄としても非常に有効なものである、こういう宣伝が、これは常識的であって当然なことでありまするが、十分に行き届いておりませんので、これに対してまたいろいろ勧誘したり、反面多少悪質な業者もおりますので、そういう点指導的な勧誘も行たってきました。もっと具体的には、ただいま大泉局長も申し上げましたように、国内金融の問題もあり、その他券面の統合とか、要するに電電社債というものが市場性を持つといううことも基本的に考えなければならぬということでありますので、今後におきましても、目下公示催告制度の廃止とかあるいは格づけの問題とか、これは日銀関係でございますが、あるいは市場に正規に上場するということの運動とか、こういう点を今懸命にやっております。要は、大きく日本の社債市場というものが健全に育成されてきますると、電電債のボリュームというものは非常に大きいものでありますから、この波に乗って大きく安定してくる。ことに昨年の末から投資信託に対して電電社債の組み入れというものが大蔵省から勧誘されて、この点が非常に大きな手とされて、一挙に相場は安定したというような、原因としては一番大きなものではなかったかと思うのでありますが、現在割引債につきましても四十円五十銭くらい、利付にしましても八十二、三円というところでございますので、まずまずこの辺の相場ならばよかろう。ただ今後これをもって満足すべきものではございませんので、これから毎年、再々巨大なる加入者債券というものを発行して、これに依存しなければなりませんので、これは社債権者であると同時に私どもの加入者であるという、大事なお得意さんでございますので、この方々の立場を考えて、長い目で見て、この債券の価格維持あるいは市場性の問題について十分腰を入れて対処しなければならぬ、こういうふうに思っておる次第であります。
#97
○受田委員 私は、この電話加入者の利益を守ってあげるという立場から、今具体的なお話を伺ったので、ある程度の了解をするのでございますが、もう一つこの債券そのものを担保にして、電電公社がある金を融通してやるとか、こういう形のものをおとりになることはできないものですか。
#98
○秋草説明員 ただいまの公社法の制度下におきましては、今仰せのようなことは、直接公社が乗り出して公社資金をもって加入者を保護するあるいは援助するということは不可能でございます。間接にそういうようなことをあるいは考えてみたいという議論なり検討は進あております。
#99
○受田委員 私のもう一つ心配していることは、やみ電話といいますか売買というのでばか高いやみ取引が――これはどういう形で取引されているのか知りません、御説明いただけばしあわせでありますが、地域によっては、電話の架設が容易でないという地域でばか高い電話売買がされているわけです。これは一体どういうふうにして取り締まりをされ、どういうふうな指導をされておるのか、御説明をいただきたいと思います。
#100
○大泉説明員 今のお話の取り締まっておるかどうかというお尋ねにつきましては、これはなかなか取り締まるという立場にもございませんので、指導といいますか、あるいは取扱局、われわれの現場を指導いたしまして、お客さんが不測の損害をこうむられないようにということでいろいろやっておるのでございますが、現在行なわれております方法はいろいろあろうかと思います。中には相当悪質な業者もあるやに聞いておるのでございますが、現在、東京あたりでは気配相場というものを立てておるようでございまして、関係業者が集まりましてせりでその相場をきめて、それの前後の大体五%から一割と聞いておりますが、そのようなマージンをとって電話を売買しているやに聞いておるわけでございます。従いましてこの点につきましては、ずっと以前ありましたような非常な秩序のないやり方から見れば一歩進歩したものと思いますが、しかしながらそれにしましても相当高い電話が出て参るわけでございます。その内容を私たちも関心を持ってながめておるのでございますが、やはり電話がつかないところというところについて上がって参るのでございまして、根本はやはり電話をつけてそのようなものをなくするようにできるだけ努力するということでないかと思うのでございます。しかしそのようなことが間に合わない段階においてはどうするかということでありますと、これにはやはりある程度需要供給の原則が働くのはやむを得ないのでありますが、そこに不測の損害をこうむる方が出ないように、できるだけ今言ったような取引が正道を踏んで円滑に行なわれるように私たちの方も見守っていく、また私たちも、そのようなことについて正常化したいという努力をする人に対しては、援助をしてあげるというような形で考えていきたいと思います。
#101
○受田委員 時間も参りましたので一応これで質問を終わりますが、私、今度の機械化に伴う郵政職員から電電公社職員に身分が切りかえられる末端の職員のあり方という問題など、労働条件に関してのいろいろな問題がまだ残っておりますから、昼から少しでも時間をいただけばしあわせと思います。一応午前中の質問を終わらしていただきます。
#102
○山手委員長 この際、本会議散会後まで休憩をいたします。
   午後零時四十九分休憩
     ――――◇―――――
   午後四時八分開議
#103
○山手委員長 これより再開いたします。
 休憩前に引き続き質疑を続行いたします。谷口善太郎君。
#104
○谷口委員 私はしろうとですから、むずかしいめんどうな質問はいたしません。
 まず今度の料金改定案で、正直なところ、料金値上げになるのか、それともそうでなくて値下げになるのか。公社の説明では、何か全体の上で三十億くらいの減収になるという見込みのようでありますが、世間ではなかなか納得しないと思うのです。私自身は実はよくわからないのですが、そこのところはどうなんでしょう。確信を持って一応減収になる、そういう見通しを持っていらっしゃるのですか。
#105
○大泉説明員 この点については、はっきり申し上げまして、明らかに計算通り三十数億の減収になると思っております。ただ申し上げたいのは、これは値下げするために計画したのではございませんで、収支とんとんになるようにはかりましたが、料金体系を受け入れられやすくするために、やむを得ず三十四年度決算ベースで三十億程度の減収にならざるを得なかった。公社といたしましては、この減収を埋め合わすために、今後とも利用増その他をはかるように努力して、企業全般に対する影響をなくしたい、こう考えておるということを申し上げたのであります。
#106
○谷口委員 この利用度で増収ということを見込んでいらっしゃるのは、ここに大体去年よりもことしの方がよけいに集まってくるような予算を立てていらっしゃるので、そこらはそうだと思うのですけれども、この制度自体が、今度の料金改定の方向それ自体がもたらす結果として、減収になる面――市内電話のような場合は、われわれでもわかるのですが、料金改定は大体据え置きになっていますから問題はないわけですが、現在の市外電話の場合は改定上いろいろ新しい制度をとられますから、従って従来の三分・三分制での区切りで考えれば、確かに料金は高くなるけれども、その間に小刻みがありますから、手動式の場合でも、それから距離別時間差法というのですが、新しくやられる自動化の面でも小刻みになりますから、その点ではまた料金が安くなるという面もあるので、私どもは実際上皆さんが専門家で計算されたそれを信用するよりしようがないのでありますが、そういう点で三十四年度の実情でもって大体三十億くらいの減収だということは、やはりそういうふうに考えていいわけですか。
#107
○大泉説明員 その通りでございます。
#108
○谷口委員 これはやはり現在の市外電話の面でそういうふうになるわけですね。市内電話では一応関係はない……。
#109
○大泉説明員 その通りでございます。市外通話におきまして距離のはかり方を変えることによりまして約十六億、それから三分・一分制の採用によって約十億、それから自動通話関係で約五億五千万と午前中に申し上げたのでありますが、これが私たち調整の結果出ました計算の数字でございます。
#110
○谷口委員 この前、私、郵便法の改正の問題のときに申し上げたのですが、今度逓信委員会には幾つかの法案が出ましたが、ほとんど料金値上げの法案であった。との公衆電話の問題で値上げにならないということになるわけでありますが、そうしますと、特に相当遠い距離の電話まで公社の合理化計画の進行の中で自動化になって即時通話が行なわれてきておる、それがかなり広い面にそうなっておるという点で、言ってみればサービスの向上がある上に、料金はそう下がらないにしても、やりようによっては割合経済的にやれる、公社収入としては全体で三億くらいの減収になるということになりますと、特に現在の市外電話は相当サービスの向上ということになるように思うのですが、そういうふうに理解していいのですか。
#111
○大泉説明員 今の御質問の御趣旨は、市外通話で三十億程度減収になるからサービスが向上したことになるのかという御趣旨かとも思いますが、そういう意味で言いますと、確かに市外通話におきましては幾分の料金の引き下げになると言えるかと思います。しかしこれは実はそれを目ざしたということではないことは前々申し上げた通りでございますが、現実的に申しますと、二十六段階ありました市外通話の段階を二十段階にしておる。あるいは今まで郵便線路距離ではかっていたものを直線ではかるようにしたということの結果、たとえば東京から申しますと、北海道とか九州というものが割安になったというものが出てきておることも事実であります。
#112
○谷口委員 それでは、そこのところはそういうふうに理解いたしまして、利用者の構成、これを少しく知らしていただきたいと思います。三十六年度の予算でやっていただいてもけっこうですし、三十四年度くらいなら決算が終わっておるだろうと思うのですが、その面でおっしゃっていただいてもけっこうです。どの年度でやっていただいてもけっこうですが、その点で二、三点御質問したい。それは三十六年度の予算の、皆さんからいただいた資料の六ページ、電話収入の内訳で、電話使用料というのが四百四十三億計上されておりますが、この使用料というのはどうなんでしょう。次に度数料と書いてありますから、この場合の使用料というのは基本料金または定額料金という意味でしょうか。
#113
○大泉説明員 実は今の御質問の趣旨、そこに書いてあります数字が何を意味するかというお尋ねでございますが、それは定額料と基本料であります。
#114
○谷口委員 その使用料が四百四十三億、度数料が七百四十九億、市外通話料が九百六十七億、公衆電話が百二十二億、その他百八十一億、合計二千四百六十二億というふうになっておる。これは予算でありますから現実の収入ではないのですが、大体そういう計画になっておる。だから一応公社の電話料金収入の大体の傾向がわかるわけですね。その前に去年の分も出ておりますからよくわかります。さてこれの内容を私どもは知りたいわけです。具体的に知りたいのは業務用と住宅用の二つがございますが、これに分けてみますと加入者の数、それから集まってくる料金総額、そういうものがわかりましたらお知らせ願いたいと思います。
#115
○大泉説明員 概略申し上げますと、加入者数において住宅用は一〇%であります。
#116
○谷口委員 料金はどうでしょう。
#117
○大泉説明員 定額料が六割で、度数料が七割になっておりますので、大体一〇%弱になります。
#118
○谷口委員 この割合でやれば実数が出るわけですね。そうすると住宅用というものは非常に多いわけになりますか、その点はどうでしょう、そうなりませんか。七割というというと一〇%の場合と違って住宅用は非常に多いということになりますね。そういうことになりますか。
#119
○大泉説明員 私の御説明があるいは悪かったかと思いますが、数では事務用が九割、それから住宅用が一割でありまして、その料金収入はどうかというお尋ねでございますが、料金のきめ方が、今言いますように七割、六割となっていますので、一〇%より収入の方が少し下であるということを申し上げたのであります。
#120
○谷口委員 わからなければいいですけれども、私が聞きたいのは、つまり住宅用で使っている電話と、それから事務用とはっきり分かれているわけでしょう。ですから、加入者の数があり、従って料金収入も分かれていると思うのですが、そういうデータはございませんか。
#121
○大泉説明員 どうも私少し思い過ごしておるようですが、住宅用と事務用の料金の差は、今言った使用料つまり基本料とか定額使用料だけが違うのでございまして、あとの料金は同じなんでございます。
#122
○谷口委員 私の聞いているのは総額なんです。全部の料金収入はこれだけあるが、そのうち住宅用の収入が幾らで、それから業務用の収入が幾らということは、データがなければいいですよ。あれば知りたいわけなんです。
#123
○横田説明員 今の数字につきましては、調べればわからぬことはないと思いますが、今の統計では市外通話の方を、住宅からかかった市外通話と、事務で使った市外通話というような分け方にして統計をとっていないものですから、従って大体今の推定はこうだろう、加入者のパーセンテージでいくと一〇%だけれども、収入から見ると、住宅用の収入というものは一〇%よりまだはるかに下がって、収入面からいうと住宅の収入は六%くらいになる、こういうようなことを営業局長は先ほど答えているわけです。統計としましては、市外を個人からかけたかあるいは事務所からかけたかというようなことで一々統計を区別いたしてないものですから、それをサンプル調査でやればとれないことはありませんけれども、別に今の手持ちの統計ですぐに出てくるものはありません。
#124
○谷口委員 私は二、三の点からお尋ねしようと思っているのですけれども、住宅用の場合と事務用の場合というのはかなり性格が違いますので、そういう点で料金収入は一体どうなっているかということを実際の面を知りたいのですが、お答えできなかったらいいのです。
 引き続いてお尋ねしようと思っているのは、事務用加入者について、単独加入者数とその料金総額、それから代表電話を持っている加入者数とその料金総額、それから構内交換機を持っている加入者数とその料金総額がわかれば知らしていただきたい。と申しますのは、これもわかれば非常にけっこうなんですが、事業をやっている人たちの利用度が多いかあるいは普通の住宅での利用度が多いか、その収入源はどうなっているか知りたいということなんです。そういう点でお尋ねしているわけです。
#125
○横田説明員 今のお話の個人住宅用のものと、それから事務用のうち構内交換電話いわゆるPBXを持っている人と、そうでないもの、この大体三つに分けて市外の数字を調べて出してくれ、こういうことですか。
#126
○谷口委員 そうです。
#127
○横田説明員 市外だけを分計してですか。
#128
○谷口委員 市外だけです。こういうのはほんとうは先に皆さんにお願いして文書でデータをもらっておった方がよかったのですが、時間がなかったものですから大へん御迷惑をかけて恐縮だと思っております。つまり私は、最近皆さんに、公社に御厄介になって、東京では事務所用をとって、京都では住宅用をとったわけです。これははっきり基本料金は違いますし、それからいろいろなところが違う。だからこれははっきりわかるものだと思うのです。その事務所用のもので、今申しましたように単独電話を持っている人、それから代表電話を持っている人は幾つか持っておりますから、その代表電話を持っておる加入者、それから構内交換施設を持った加入者、それを三つに分けた加入者数あるいは料金総額というのがわかれば、これは非常に大口利用者の利用度なんかもよくわかるのではないか、そういう点で実はお尋ねしているわけです。
#129
○横田説明員 ただいまのお尋ねのうちの加入者数の方はわかりいいと思いますので、できるだけ早く調べて提出いたすようにいたします。
 それから市外の方につきましては、先生も御承知のように、たとえば東京から横浜へ電話をかけられるときに、加入者がダイヤルを回すと自然につながるわけですから、それが住宅用からかけたかあるいは事務所からかけたか、PBXからかけたかという統計を特にとればとれますが、そういう統計を今までとっておりませんので、ある程度のサンプル調査が必要かと思いますが、全国にそういう統計をとっておりませんけれども、あるいはある局を対象にしてやるとサンプル調査ができるかと思いますので、必要に応じてはこういうことをやらしていただけばとれないこともないと思います。
#130
○大泉説明員 今のお尋ねの加入数につきまして、数字が手元に見つかりましたのでお答え申し上げますが、三十四年度末の統計でいきますと、全国加入数三百十八万の中で構内交換電話、要するにPBXを持っております――これは結局代表番号が大部分でございますが、それが十五万七千八百ばかりの加入回線数がございます。
 実は今おっしゃいました代表番号を持っておるのは、大口加入なり一般の事務用なりあるいは住宅用なりの収入はどうであるかということにつきましては、先ほど副総裁が申しました通り、通常の統計ではわからないのでございますが、実はこの料金の検討をするにあたりまして一、二サンプル的に見たものがあります。ただいまこの手元に持っていないのですが、大体覚えておりますのを申し上げますと、都市によりまして非常に利用度数が違うのでございまして、この構内交換電話を持っておるような加入者の利用度数は、事務用の数倍に上るというような数字があったと記憶いたしておるわけでございます。
#131
○谷口委員 なかなか私が聞きたいことがわからぬようでありますけれども、しかしこの「日本電信電話公社の概要」というパンフレットの五十二ページに、電話加入者の産業別構成という報告がございます。これは農業から始まって十幾種類の産業、事業別に書いて、その加入者の構成比を出しております。ここらが調査できておるのですから、私は料金収入もわかるのじゃないかと思ったのですが、わからなければいいです。たださっきお答えいただきました事務所用の加入は九〇%、住宅用が一〇%で、料金を大まかにいえば、住宅用は大体総収入の六%くらいということですから、事務所用はその残りの九四%というように考えられますから、大体わかるわけであります。ですからそこのところはまあけっこうです。
 実は、事業をやっている事務所用の電話は利用者が非常に多いし、その中でも構内交換設備を持っている大口事業者の利用が非常に大きなウエートを占めているのじゃないか。特に長距離電話――現在市外といっておるのは近いところもありますが、そこを利用する人が非常に多いのじゃないか。そういう点多いのか少ないのか、実際的に知りたいと思ったわけですが、大体多いというふうに見てもいいようであります。そうなってきますと、さっきおっしゃったように、今度の料金改定の問題がちょっと問題になる。何かひっかけるような質問で恐縮ですけれども、電話はもうかっているのでありまして――これはあとでその方に話を進めたいと思うのが、二千億くらいの料金収入があって、そのうち四百億ですか五百億近くを設備投資に入れているということですから、まるもうけなんですね。そういう非常に大きなもうけのある公営企業でありますから、従って料金改定において考えなければならない面としましては、新しい設備投資をやって自動化をさらに拡大していくという面と同時に、利用者への料金サービスをやるという面も考えられるべきじゃないかということが一つ言えるわけです。きのう参考人が見えまして、賛成者が何人かと反対者が何人かいらっしゃったが、その中で全消連ですか、消費者団体の方で、サービスの問題で料金が安くなることを望んでいる方がありました。その両面が考えられなければならないと思うのです。ところがそうならないで、少なくとも現在のもうけを維持する。大体三十億の減収になることを見込まれた制度を作られたとしましても、一応現在の事業収入のもうけを確保するという態度をとってやっていられる点に少し問題があるのじゃないかということを実はもう少し詳しく聞きたかったわけです。この場合、大事業会社に利用度が非常に高い市外電話の料金を上げないで、むしろ安くするということになってきますと、それは意図があってやったのじゃない、結果としてそうなったのだというざっきの御説明がありましたけれども、だいぶ問題になるのじゃないかと思うわけです。そこらの問題をお考えになって料金体系をお考えになりましたかどうか。
#132
○大泉説明員 今お尋ねの点につきましては私たちもいろいろ考えてみたのでございます。今度の料金体系の改定につきましては、体系自体を近代化に即応することを趣旨にしまして、あまりに料金変動を起こすということはいろいろむずかしい面もございますので、理想的には参っていないのでございますが、今度の料金体系を適用した場合に、一部に不公平な影響の及び方があるということもいろいろ考えてみたのでございまして、市外通話の利用の度合い等につきましても、確かにおっしゃいます通り長距離というのは事業用度数が多いわけでございます。ただ全体の通話数では事業用が多いのでありますが、市外通話自体の占める率になりますと、都市によってはやはり同じような率を占めているものもあるのでございます。近距離等についてどういう影響が及ぶかということも考えてみたのでございますが、ことに近距離の待時通話の十キロ負担というような料金につきましては、特にこれを三分間九円にするというような措置も講じてありますので、そのような負担力の割に少ない面にも、今度の料金改定の減収の方面の及ぼす、いわば加入者に得になる影響も及んでいるものと考える次第でございまして、個々的に申しますといろいろありましょうが、全般的に見ましてこの近距離通話の利用者にも相当の利益が均霑しておるという工合に考える次第でございます。
#133
○谷口委員 いろいろ考えておやりになっているのでしょうけれども、私どもが考えますのは、電話事業は国民に対するサービス事業として重大な公共性を持っているのでありまして、その場合に住宅で使っている単独電話、だれでもが一応生活の中で使える電話、これの利用者の人たちが公社のお客様としては一番基本になるのじゃないか。これはこの前、郵便料金の面でも私言ったのですが、一方は電話を使って事業の経営のために利用する、そういう面を持っておるのですが、他方は、つまり国民大衆は、全く日常生活の中で使っておる。そういう性格を持っておる。大衆に対するサービスという点を公社としては、公社の公共性からいいまして一番大切に考えていかなければならない。つまり公社のサービスという問題になると基本的にはこういう一般大衆の電話利用というものにこたえていくというような態度が大切じゃないか。その点では今度の方が逆でありまして、やはり大資本の利用度の多い市外電話を高くしなかった、あるいは安くなるのか、いずれにしましても大資本の利益のために使っておる電話の料金をむしろ下げるというような面が出て、一般大衆の利用している面ではそれが考えられないということで、そこにやはり問題があるのではないか。公社の公共性から見まして、この点は非常に大切な問題じゃないかというふうに考えておるわけです。そういう点で、大事業会社がどうだというような、もう少し突っ込んでいろいろお聞きしたいと思っておりましたが、これは後ほどその資料をいただければいただいて、もう一ぺんわれわれ考え直してみたいと思います。今度の料金改定は、なるほど値上げにならないかもしれないが、値下げになったとすればその利益を受けるのは事業会社ということになっておる。あなた方そういう意図はないかもしれないが、客観的にはそうなっておるというところにやはり問題が一つある。今後われわれやはり解決しなければならぬ問題があるように思うのです。そこらの問題を一つ明らかにしていきたいと思うのです。ですからここにある「日本電信電話公社の概要」の中に出ております。先ほど申しました産業別構成、この範囲内でもし詳しい資料がございましたら、単にパーセントだけでなくて、実数がありましたらいただきたいと考えております。
#134
○大泉説明員 ただいまのお話の産業別構成は、実は加入者について一々その職業を当たったのでございますので、調べることができるのでございますが、この市外通話等を加入者別に、職業別に調べるということは実は事実上困難でございまして、私たちこの料金改定について検討します際には、先ほどお話しになりました大口利用者と一般事業用電話、それから住宅用というふうに分けまして、しかもサンプル的に都市を幾つかとりまして、この変動を検討してみておるのでございまして、そのような資料につきましては御説明できると思いますが、ここにあります産業別のこまかいものはあるいは困難かと思いますので、御了承願いたいと思います。
#135
○谷口委員 その資料はできましたら後ほどちょうだいすることといたします。
 ところで、この表の中に公務というものが五・五九%あるわけですね。公務というものの内容は官庁か何かですか。
#136
○大泉説明員 これは官庁とかあるいは地方庁とかいったようなものでございます。
#137
○谷口委員 この種類と部門別の料金収入なんかわかりますか。
#138
○大泉説明員 先ほど申しました通り、これは加入者の職業別によってやったのでございますが、収入自体としましては市内料金、市外料金一本にとっておりますので、これを分別することは困難であります。
#139
○谷口委員 わかりました。これは官庁あるいは地方庁に勤めている個人という意味ですか。
#140
○大泉説明員 これは個人別ではございません。
#141
○谷口委員 そうしますと、たとえば郵政省なら郵政省あるいはどこか官庁、京都府なら京都府ということでわかるわけでありまして、従ってその内容と料金なんかわかりますな。
#142
○大泉説明員 実はその点はお客様別にどういう収入がどうというやり方はしていないのでございます。これは調べればわかるわけでございますが、全部現場に資料がありますので、本社ではそういう統計のとり方はしていないのでございます。
#143
○谷口委員 何にもわからないということになりますな。それではしょうがありません。それでは専用回線利用者のことについて伺いますが、この専用回線の利用者は一体どこが多いですか。この利用者の名前と回線数それから距離数、料金収入なんかわかりますか。
#144
○大泉説明員 専用線につきましては今おっしゃいますのは利用者個人別という御趣旨でございますと、そういうお客様別のこまかい統計は本社ではとっていないのでございますが、大体の点を申し上げますと、専用線の収入といたしましては、三十五年度の概計は百五十七億程度でございまして、うち電話専用料、これは警察電話専用とか放送新聞専用、テレビ放送中継専用、それから官庁電話専用その他を含めまして百十億、電信専用が三十億、その他、合計百五十七億でございます。なおこの回線数とかキロ程というのは市内専用等は非常にこまかい回線が多いのでございますが、市外専用の点を概略申し上げますと、全部で一万回線、そのうち電信が二千回線、電話が八千回線というのが三十四年度の数字でございまして、三十五年度はこれが大体一万一千回線程度になるものと考えておる次第でございます。これをお客様別にということですと、実は私たちの方はそういう統計のとり方をしておりませんので、特別操作しない限りはわかりません。
#145
○谷口委員 そうですか。専用回線というのは、たとえば警察だとか防衛庁、駐留軍、それから官庁、新聞、放送、その他というふうにはっきりわかりませんか。
#146
○大泉説明員 料金の違うもの種別別にはわかるのでございます。先ほど何か産業とかおっしゃって、その区別別とおっしゃるとちょっとわかりにくいと申し上げたのでありますが、警察専用あるいは放送・新聞専用あるいは官庁専用というような区別ならば、大体の料金額等はわかるわけでございます。
#147
○谷口委員 その警察とか防衛庁、駐留軍、官庁、新聞、放送、その他というのは、民間工場なんかもあると思うのですが、それに基づいての各回線数と距離数とそれから料金収入の概略がわかりましたらお知らせ願いたいと思います。
#148
○大泉説明員 料金額で申しますと、警察専用では二十四億円、駐留軍では十七億円、放送・新聞専用では二十六億円、それから防衛庁は官庁電話と全部一緒になっておりますので、これが合計十三億円、テレビ放送中継専用は二十五億円、ほかに電信専用について総括三十億円という工合に、今年度大体その程度に見込んでいるのでございますが、この回線キロ程等につきましては非常にこまかくわかれますので、概括で申しわけありませんが、この料金額で大体推定していただけたらと思うわけでございます。
#149
○谷口委員 この専用回線の課金算定基準というのは普通と同じですか、それとも違いますか、安いか高いかです。
#150
○大泉説明員 今御質問の専用料と申しますと、結局新聞、通信、放送と警察については法律上安くするということになっておりますが、その他のものにつきましては同じでございます。
#151
○谷口委員 私は不勉強で法律をよく知らないのですが、どれぐらい安くなっておりますか。
#152
○大泉説明員 警察電話につきましては、一般専用に対しまして警察専用は二割ちょっとでございます。
#153
○谷口委員 新聞はどうです。
#154
○大泉説明員 新聞は三割でございます。
#155
○谷口委員 警察電話の場合、警察の専用電話として人事問題はどうなっておりますか。公社自身が管理して警察の電話をただ受けているというか一般と同じでありますか、それとも特別に警察の人が来てやっているのか、あるいは監督を受けてとか何とかそういう関係がありますか。
#156
○大泉説明員 警察につきましても基本は一般と同じでございます。
#157
○谷口委員 基本は一般と同じとおっしゃると、何か別なことがあるのですか。
#158
○大泉説明員 と申しますのは、たとえば端末の交換台等は警察が自営でやっておいででございますので、そういう点が公社の直営の交換台と違いまして、その点が多少異なっております。その運用は警察の人がやっておるということでございます。
#159
○谷口委員 駐留軍との関係、これを少し明らかにしてもらいたいと思うのですが、駐留軍の方はやはり専用回線ですか。
#160
○大泉説明員 駐留軍も専用線を持っておりますし、そのほか一般サービスの利用もいたしております。
#161
○谷口委員 駐留軍と一般官庁といいますとどういう官庁ですか、たとえば調達庁なんかだという意味ですか。
#162
○大泉説明員 ちょっと答弁がお聞き苦しかったかと思いますが、一般サービス、一般市外通話も使っているということを申し上げたのです。
#163
○谷口委員 専用はないのですか。
#164
○大泉説明員 専用は先ほど申しました通り大体年間十七億程度の専用を利用されております。
#165
○谷口委員 その回線数はわかりませんか。
#166
○大泉説明員 実はお手元の資料の四十五ページにございます。これは非常に概括でございますが、駐留軍の回線数、キロ程も載っております。回線数が市外回線で十一万四千キロ、二百六十五回線でございます。
#167
○谷口委員 回線の場合はやはり料金は安いのですか。それとも一般料金と同じですか。
#168
○大泉説明員 駐留軍の料金については別途協定しておるのでございますが、その金額は一般官庁と同じでございます。
#169
○谷口委員 駐留軍関係で私は実は聞きたいことがずいぶんあるのです。たとえば特別電話局問題があるようであります。それから米艦が神戸なら神戸に入港したときに岸壁電話――岸壁電話には会社があるようですが、それを通じての関係の問題があるようでありますし、それから千代田丸事件というような問題も公社の問題では起こっております。それからサービス料金の未収金、まだもらってないという問題、これは国会で何回か問題になっていることです。この点について少し聞きたいと思っておりますけれども、私ども今資料を集めておりますので、その上に立って別途にお聞きすることにします。ただ駐留軍との関係の問題ではいろいろな条約や協定がありまして、公社としても御迷惑になっているところもあるんじゃないかと思うのですが、これは次の機会にお聞きしますから、それに正確に答えていただけるような御用意を願いたいと思います。問題は今ちょっと申しました幾つかの問題がございます。今まで国会で問題になりましてもなかなか明らかにされないままに残されている問題でございまして、公社と駐留軍との関係、従ってまた公共事業としてのわれわれ国民の事業と駐留軍との関係の問題を明らかにしたいと思いますが、これはきょうは申しませんから、今度の場合正確に答えられるようにしておいていただきたい。問題をちょっと申しておきます。さっき申しましたように、特別電話局の問題、それから米艦入港の場合の岸壁電話の問題、これは労働者の問題でもあるわけでありますし、その他いろいろ問題があるようであります。それから千代田丸事件の問題も、まだ解決しない問題で、これもあります。それから未収金の問題、こういうようなところを一つ資料をそろえておいていただきまして、国会ではっきり国民に解明できるようにしておいていただきたいと思います。
 先に進みます。今度のこの料金改定によりまして課金装置とでもいうのでしょうか、新しい装置でおやりになると思うのですが、これは来年の実施期までにその新しい装置を整備されるわけでありますが、どれくらいの金が要りますか。新しい方向でやるためには課金装置が新しくできる、そのための大体の総経費は幾らくらい要るわけでありますか。
#170
○平山説明員 お答え申し上げます。今私どもといたしましては、来年の九月末を期して、もし法案を通過さしていただきましたならば切りかえを実施いたしたいと考えておりますが、その際必要な課金機器につきましては新しく購入するものもありますし、現在自動即時通話として近距離の市外通話に使っている課金機器を改造するものもございますが、改造費と新しく買うものを含めまして大体十億か十一億くらいの経費と見ております。なお参考までに申し上げますが、これを全部新しく買った場合にはどの程度になるかといいますと、大体四十億余りの金が必要と思いますが、実際は先ほど申しましたように相当部分改造でやりますので、十億か十一億くらいの経費に相なると思っております。
#171
○谷口委員 これは自動化の交換機の種類によって装置も変わるようでありますが、幾種類かを試験中のようですけれども、そうですが。
#172
○平山説明員 まず距離別時間差法で自動即時通話、市外通話を即時にやる機器につきましては、私どもK機器といいますか、カールソン、外国の名前ですが、ABCDのKをとりましてK機器、これを使う、こう考えておりますが、これが非常に多いわけでございます。
 なお、その種類が多いというお話がございましたが、実は一般の市外電話の交換方式といたしまして現在電電公社で使っておりますのは、東京、その他全国的に一番広く使われておりますのはA型の交換方式、それから次に使われておりますのは、大阪とかあるいは横浜、北九州等で使われておりますH型の交換方式、あるいは最近実用化いたしまして使っておりますクロスバーの交換方式、その他数量はわずかでございますが、特殊な自動交換方式がございます。正確に申しますと、この交換方式が違いますと課金機器も若干変わって参ります。そういう意味におきまして種類が幾つかございます。しかしいずれもこれは距離別時間差法による市外自動即時通話用の課金機器でございます。
 なお、これは新しく買う分でございますが、現在使っております自動課金方式は3Z方式、あるいは2Z方式というのを使っておりますが、これを改造いたしまして、今の距離別時間差法に料金が変わってもまた課金の性能も変えられるように、こういう改造もいたしますので、こういう機器は新しく買うものと種類としては別なものになると思います。そういうような意味でございまして、こまかく申し上げますといろいろな種類がございますが、大きく申しますれば、距離別時間差法の課金機器というものはそう幾つもあるわけではございません。
#173
○谷口委員 A型交換機とかH型とか、あるいはクロスバー型とかという交換機につけてやっていく課金装置というもの、これはそうたくさんないようにおっしゃるのですが、これらは今どこのメーカーと契約をして準備をやらしているか、あるいは数量、単価がわかりましたら、お知らせ願いたいと思います。
#174
○平山説明員 自動交換機は現在公社は四つの会社から購入しております。会社名を申し上げますと日本電気、沖電気、日立製作所、富士通信機、この四つの会社から購入しておりますが、最初申しました日本電気、沖電気、日立製作、これがA型の交換機を作っております。それからH型交換機につきましては、主として富士通信機がこれの製造に当たっております。
 それから単価というお話がございましたが、交換機の単価でございましょうか。今の課金機器の価格でございましょうか。その点はっきりしませんが……。
#175
○谷口委員 課金機器です。
#176
○平山説明員 課金機器につきましては、これから新しく買うものでございますので、はっきりした価格がきまっておりませんが、大体一回線当たり新しく買う場合には五、六万円、かように考えております。
#177
○谷口委員 どの型もですか。
#178
○平山説明員 先ほど申しましたが、距離別時間差法に必要な課金機器関係でございまして、これは交換方式が変わっても単価はほとんど変動ない見込みでございます。
 なお、数量につきましては、来年の九月末のときに自動即時回線が何回線になるかということできまって参りますが、今後の呼量の伸び等によって、はっきりしたことはわかりませんが、現在推定いたしておりますところによりますと、六万五千回線くらいではないかと存じております。先ほど申しましたように、六万五千に今の五、六万円、課金機器にちょっと付帯的なものがございますので、それを全部かけますと、先ほど申しましたように、全部新品で買うとすると四十億余りでございます。ですから、新品で買った場合には一回線当たり平均六万五千円くらいの数字になると思いますが、前に申しましたように、実際は相当改造でやりますので、総額としては十億か十一億程度で済ませたい、かように考えております。
#179
○谷口委員 交換機の種類いかんにかかわらず、自動化のものでしたら課金機器は同じものだとおっしゃるのだが、課金装置、課金機器というものは日本で発明されたのですか。それとも外国からの技術導入ですか。
#180
○平山説明員 距離別時間差法と申します料金制度は、日本の発明ではございませんで、欧州方面でも西独やイギリス等において実施しているものでございます。これに使います課金機器は、輸入品を使うのではございませんで、先ほど申しました四社のメーカーにおいて作らせるつもりでおりますので、技術的には日本の技術でこれを作って、公社としてこれを購入しよう、かように考えております。
#181
○谷口委員 それじゃ特許権はありますか。
#182
○平山説明員 私ども今まで聞いたところにおいては、特許問題はないように聞いております。
#183
○谷口委員 今度の料金改定問題では、課金機器はお金の額にすると四十億とかいうのですから、公社の事業から見たらわずかだと思いますけれども、それにしましても、四つのメーカーにだけ契約されているというのはどういうわけでしょうか。もっとたくさんいろいろメーカーがあって、そこらにうまく競争させるというわけにいかないのですか。その点どうですか。
#184
○米沢説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。課金機器は値段はあまり高くないのでございますが、性能といたしましては、いわゆる自動交換機そのもの、あるいはそれと同等以上の性能を必要としております。現在自動交換機を多量生産いたしまして供給できるというのは、先ほど施設局長が答えました四社でございますから、その四社にやらせたいというふうに考えております。
#185
○谷口委員 いただきました資料を見ますと、その前にいろいろたくさん書いてございますけれども、ここでは「例えば公社と契約している業者は主要品目についてみると、電話機七社、交換機八社、無線機器八社、搬送機器九社、ケーブル十社、裸線六社、通信用ゴム線十四社となっている。」という報告があるわけです。機械々々によっていろいろなさっていらっしゃるのだと思うのですけれども、自動交換機を作っているメーカーがやはり便利だとか、あるいはその交換機につける課金機だということでここにきめているというお答えですけれども、私ども見た場合にもっとメーカーを十分に活用して――これは単に課金機の問題だけではありません、公社の事業の上で必要なあらゆる機械や設備その他、そういうものを相当経済的に購入できるような手段を講じていらっしゃるのかどうかという点でかなり疑問を持つのです。ここらについてやはりはっきり国民にわかるようにお答えいただいておいた方がいいような気がするのですが、いかがでしょうか。
#186
○米沢説明員 今自動交換機につきまして御説明いたしたのでありますが、自動交換機につきましてはいわゆるA型という方式とH型という方式とそれから最近はクロスバー方式というものと三つあります。それでメーカーの数について御質問がございましたが、われわれとして一社でやるということは考えておりません。これは技術の向上ということ、それから火事とかそういういろいろな問題がありますので、少なくとも二社以上にやらしたいというように考えております。しかしこれを非常にたくさんの社にやらせることがいいかどうかにつきましては、現在技術革新の面で非常に全体が進んでおりまして、たとえばクロスバーの例を申し上げますと、その心臓部というようなワイヤスプリングリレーに至りましては相当まとまった発注をすることが経済的と考えられますし、それからこれを非常に広い範囲に作らせますと、結局品質が十分確保できないというように考えられます。現在のところ四社で十分であると考えております。
#187
○谷口委員 実は私が調べたところによりますと、A型交換機用のものをやらしているメーカーというのは日立――先ほど日立、日電、沖電とおっしゃったのですが、H型の場合は富士通信機、それからクロスバーの場合は日電というようなことを知ったわけです。これは一つの例でありまして、自動交換機にしましてもA型の場合は日電なり日立なりがやっている。だからそこが課金機の場合は一番便利だという言い方を逆な言い方をいたしますと、どういう電気機器の大メーカーというのは日本に相当ありまして、また大メーカーでなくても中小メーカーで相当あります。それらの全体の中でどこが安くいいものを作るかということを――入札制度があるわけでしょうが、そういう点からの契約という方式でなくてむしろ研究段階からこういう特定のメーカーと公社との間に何か関係があってそこで研究させるとか、あるいは公社の中の研究所でやったものをそこでやらせるというような問題があるのじゃないかということで、国民の目から見れば考える面がある。言いかえますと独占的な価格でもって購入するようなやり方を公社がやっているのじゃないか。そうじゃなくて、メーカーに大いに競争させて、いいものを安く入れさせるという方式を平生からとっていないのじゃないか、その現われとして今度の場合は課金装置では三つか四つのメーカーに膠着してしまう。それを聞いてみるとその課金装置の基本になる自動交換機の型がそこでなされているからだというようにおっしゃるけれども、その全体を逆に見ますとやはり大へん危険なものがあるのじゃないか、そこらをもう少しはっきりさせていただきたい。
 なぜ私がこういうことを申すかといいますと、われわれしろうとがわかります電話機なんかで、今普通に私ども使っている電話機と同じものが、各農村で、いわゆる有線放送で、公社が入れている値段よりもはるかに安いものが他のメーカーから入っている。これは皆さん御承知の通りです。そういう電話機一つしろうとが見ましても、公社が購入している値段よりも安く生産されておる。公社とメーカーとの間の何か特殊な関係でもって、公社の必要とする部品なり機械なりを契約し購入するというものがありますと、安くいいものを作るところを探し出して経済的に購入するという面がやはりそこなわれるのではないかという問題があるわけです。ここらはもう少し国民全体がわかるように御説明願いたい。
#188
○米沢説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。たとえば例に出ました電話機の問題でございますが、この電気通信網の全体に接続いたします電話機といたしましては、いろいろ技術的な非常にむずかしい条件がございます。たとえば伝送特性はどうであるとか、その中には周波数の幅をどのくらい与えなければならぬかとか、あるいはまたその機器の安定度とか、いろいろの要件がございます。たとえば今話が出ました農村電話等に使います電話機というものは、その明瞭度におきましても、あるいは伝送特性その他におきましても、現在私どもが加入者線の中に使っております電話機と品質的に非常に違っておりますので、結局それをそのまま使うことができないということになっております。電話機につきましては現在六社から公社は購入しております。
#189
○谷口委員 そういう専門的なことを言われると私ども全くわからなくなってしょうがなくなりますけれども、電話機なんか現在公社に入れてない大メーカー、今の公社が入れておる値段より安く入れておるメーカーは幾らでもあると思う。私どもでも知っている。その場合は皆さんがおっしゃるような不備なものでなくて、皆さんの考えておられるような、要求されるような規格にちゃんと合ったものを考えた上の話です。だから私は例に農村における有線放送の電話機なんか言いましたけれども、そういう問題が巷間いろいろな面で公社のやっておられる契約の問題です。いろいろ話はあります。そういう点でこの際問題が触れたんですから、もう少したとえば課金機なら課金機の問題、電話機なら電話機の問題、あるいは自動交換機なら自動交換機の問題ではっきりさせていただきたい。いかがでしょう。
#190
○横田説明員 どうも専門家のお答えがあまり専門家的過ぎるということでありますので、私あまり専門家でないので、そういう立場からちょっと申し上げたいと思います。
 通信工業界の数をもっと多くしたらどうか、こういうお話でありますが、実を言いますと、お手元の資料にございますように、「わが国の通信工業界は多数のメーカーが群立し、諸外国に比較して資本的にも技術的にも脆弱なものが多く、諸外国に対する特許料の支払を見ても、昭和三十三年度では二十数億円の多額に上っている。アメリカにおけるウエスタン、ドイツにおけるジーメンス、オランダにおけるフィリップス、スエーデンにおけるエリクソン等の諸会社は、それぞれの国における通信資材の生産量において卓越した地位を占めており、従って、それぞれの電信電話主管庁あるいは企業体の発注もこれらの諸会社に集中的に行われているのであるが、わが国では大部分の品種が典型的な分散生産、従って分散発注されている実情にあり、この傾向は戦前より戦後の方が顕著となっている。」――われわれの国の通信メーカーも今後世界的レベルにおいて相当競争力を持っていくべきだろうと思いますが、そういう点から言いますと、なおわが国の通信工業界は少し乱立しておって、むしろ数も、必ずしも少ないどころか、今の発注量に比べて少し多いのじゃないかというようなことがいわれておるくらいな状況でありまして、決してわが社が特別な関係においてこれをしぼっておるというわけではないのであります。先ほどの交換機につきましてもストロージャー方式、御承知のA型方式は、これは英米方式でありますが、これは三社がやっておる。H型のジーメンス方式は今の富士と日本電気がやっておる。クロスバーについては、今日本電気というお話がありましたが、日本電気だけでなくて、四社がやっておるわけであります。ただ経済的生産性という点から、今のワイヤスプリングリレーは、経済的生産単位が、今の日本の注文量では、四社全部かかったら非常に少な過ぎるというような点から、ほんとうは一社くらいがいいんだけれども、必ずしも今一社に制限せずにやっておる、こういうような状況であります。
 なお発注価格の点につきましては、私の方では、こういう会社と随意契約にするというかわりに、価格につきましては、われわれの方で原価計算方式という、これは各方面でも原価計算方式としては相当優秀なものとしてほめられておりますが、そういう方式によって原価計算をいたして、それを基礎にして価格をきめておる。こういうような方式をとっておるわけでありまして、御指摘のような点については、われわれとして相当万全なかまえをしてきておるつもりであります。
#191
○谷口委員 副総裁が語るに落ちたということですな。なるほど大きなメーカーは独占集中されていく方向をとっていく。たくさんの製造メーカーがあったのじゃ、なかなか独占価格は維持できませんから、一緒になって集中されていくという方向をとっているのは事実であります。ところがそれをだれがやらしているということです。それはメーカー自身の利益のためにもやっておりますが、しかしこの際、その独占集中の方向に公社が一役買っているという問題がないかどうか。
 もう一つ私はあると思うのです。この資料にも書いてありますが、公社の関係の代表者では、外国からパテントを入れたものにロイアリティを相当出している、その金額もここにあげております。二十数億くらいあるだろうといっておるわけなんです。外国の技術提携などによって――主としてアメリカだと思うのですが、技術提携なんかによって日本の独占企業に関係をつけ、それがまた集中されて独占価格が維持できるような体制を促進する。そういうことに公社が、国民から料金をとってやっている国民のサービス事業、こういう事業を通じて、この独占集中を促進するという役割を果たしているという問題です。それが今度の場合、小さな問題だけれども、課金機なんかでも、四社とかわずかの社に契約して、一年先あるいは一年半先のことを、すでに契約済みでやっているというような問題があるわけです。だから、あなたがそうおっしゃることは、逆に公社の果たしている役割という面を、語るに落ちたということになる。そういう点、どうですか。
#192
○横田説明員 今の、メーカーの数を非常に多くしたら製造コストが安くいくかどうかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、メーカーの数が非常に多くて乱立したのでは、かえって製造コストは上がるのが普通でありまして、私たちの方は大資本擁護という意味でなくして、今の製造コストができるだけ安くいくような方向がほんとうの方向であろう、こういうことを申し上げておるわけであります。そういう見地からいいますと、わが国の電気通信工業界においても、決してまだ技術的資本的に十分その基礎ができておるという段階ではないということを申し上げたわけであります。決して大資本擁護とかそういうことでなくして、できるだけ製造コストが安くいいものができるように、われわれとしてはメーカーに対しても考えていく、これが本筋でありまして、大資本擁護とか、そういうようなつもりで、私たちは対処しているわけではないのであります。
#193
○谷口委員 あなたはそういうふうにおっしゃるけれども、たとえば電話機の場合、私がメーカーの名前を言ったのじゃ、何かメーカーの手先みたいで、金をもらったのじゃないかと痛くもない腹を探られるのはいやだから言いませんけれども、大メーカーで、今公社が入れているのよりおれの方は安く入れるというのがあります。私は、メーカーはたくさんに注文したら安くなる、そんなことを言っているのじゃないのです。あなた方が要求する規格にちゃんと合うたものを作るいろいろなメーカーがあるとすれば、やはりそれらに競争させる、それこそ自由主義経済じゃないですか。そういうやり方の中で発注がなされるような、建前はそうなっておるのですが、実際はそれが行なわれていないという問題があるんじゃないかということです。だからこれはあとに結論でなにしますけれども、こういう点で電電公社やNHK、この二つは国民から非常に注目されておることは事実です。そういう問題をやはり考慮されておるかどうかを、私は今度の料金改定の一つの問題として聞きたかったわけなんです。だからそうおっしゃらないで、もう少しそこらのところを、あなた方の主観はどうであれ、公社の果たしている役割、公社はことしは予算では二千五百億の収入がある。もうけはどっさり。それでもっていろいろな新しい設備をやるというので日本の独占資本との関係を作っておる。それは大仕事です。そういう中で公社という公共事業体、この国民の事業体を通じてやっておる独占への奉仕といいますか、あなたは擁護じゃないと言いますけれども、客観的にはそうなっております。またそういうやり方をしておる。その点を私ははっきりさせる必要があると思います。特に関係大メーカーと外国との関係ですな。あなた方もおっしゃる通りに、二十数億の特許料を出しておる。そういう関係もありますし、あとにお聞きいたしますが、今度外資を導入されるでしょう。二千万ドルか、これは借りることになりましたか、そういう問題もあります。そうしますと外国へだいぶしほられていき、日本の独占会社が独占集中していくことに、公社が、国民の料金でもって経営しておるその事業体を通じてそれに奉仕するという役割を果たしていることは事実じゃありませんか。しかも今度の料金改定では、さっきからあまりはっきりしませんですけれども、一応皆さんのおっしゃることを信頼すれば、やはり大事業をやっておる利用者に多く使われる市外電話、長距離電話は安くなるというやり方をやっておる。物を高く独占価格で買ってやって、しかもその利用する電話料金は、こういう中でもできるだけ安くするというやり方ですな。そういうやり方については、国民は決して今度の料金改定については賛成できないものを持っておるだろうと思う。そういう点どうですか。これは特に郵政大臣なんかにも、こういう点お聞きしたいと思う。そういう方向で、あなた方のお気持がどうであったにしても客観的に役割として果たしている。これは国民としてはなかなか承服できないものです。はっきりそういうことを打ち破るというような方向を信念としていつでも持っておられるかどうかをお聞きしたいと思うのです。
#194
○小金国務大臣 電話電信等の設備及び機械についての値段、及び客観的には集中資本とか、あるいはまた独占資本とかいうお言葉が出ましたけれども、私の承知しておるところでは、電電公社としては、一社に独占させない、競争的にやらせるという建前でありまして、競争も、これは限度がありまして、いかに自由主義だからといいまして、過度の競争になったら大へんなことになりますから、そこらは適当な数と技術と実質をにらみ合わせて勉強さしていくというのでありますから、必ずしもその御非難は当たらない、むしろ現状におきましては健全な運営をしているのじゃないかという見方を私はいたしております。これは客観的に谷口さんは大資本に奉仕しておるとおっしゃいますけれども、それは客観的に奉仕しておるという主観だと私は思うのでありまして、必ずしも客観的に奉仕しておるという客観性はそこに私は認められないんじゃないかというふうに考えております。
#195
○谷口委員 大臣なかなかうまいことを言うのでなにですが、ここらの点はまたいずれなにしまして先に進みます。
 五カ年計画の見通しですね。これはだいぶ何回もこの委員会で問題になったのですが、先ほど午前中の受田さんの話の中にもありましたから、私も別な角度からちょっとだけ触れます。これは第二次五カ年計画というのは来年度くらいで終わるわけですが、さっきの話では昭和四十七年くらいまでの長期計画を持っておる、従って第三次五カ年計画というものを引き続いておやりになるだろうと思うのですが、第三次五カ年計画の終わりには大体公社のお考えでは、私どもの調べたところによりますと、現在の八級局以上が全部、九級局の六〇%くらいを自動化するという計画だというふうに伺ったのですが、そうですか。
#196
○伊藤説明員 お話のように第二次五カ年計画が三十七年度で終わりまして、引き続き三十八年度から四十二年度にわたります第三次五カ年計画を目下策定の作業中でございます。従いまして作業段階におきましていろいろな過程を設けまして私どもやっておるのでございます。と申しますのは、けさほどもお答え申し上げましたように、かりに昭和四十七年度におきまして申し込みには全部応ずる、あるいは全国をほとんど即時通話にいたしますといたしましても、そのやり方にはいろいろやり方があるのでございまして、それをやりますためのいろいろなやり方を全部作り上げて検討するということは、非常に手数もかかりましてむずかしゅうございますので、一応のやり方の一案を作りまして、それによりましてでき上がった姿が一体どうなるか、それが資金的に見まして、あるいは要員的に見まして、はたして円滑に実施できるかどうかということを検討いたしまして、その結果修正すべきところは修正する、あるいは根本的にやりかえる必要があればやりかえるというつもりでやっておるのでございまして、四十二年度におきまして八級局を全部自動化する、九級局を全部自動化するということをきめてやっておるわけではございません。
#197
○谷口委員 十年後にほとんど即時自動通話ができるようになる、そういうお見通しをするということはなかなか大事業でありまして、そういうことになることを私ども非常に望みますが、その中ではどうでしょうか、最近所得倍増計画の中でずいぶん問題になっております工場地帯といいましょうか、大きなコンビナートあるいは大工場、企業集団というのを地方々々に作っていくというような構想があって、幾つかの議員立法も出ておるわけでありますが、こういう地帯と東京、大阪との関係、電話の接続、そういうつまり所得倍増計画、経済拡大計画の地域計画との関係で五カ年計画を策定しつつ、そういうものの構想を考えておられるかどうか。
#198
○伊藤説明員 終局の目標は電話が申し込まれましたならばいつでもつく、あるいは全国即時通話にするということでありますが、その途中におきましてやはり順序がございますので、その順序をきめる意味におきまして、所得倍増計画に考えられております点を十分参酌していきたいと考えておる次第であります。
#199
○谷口委員 さっきちょっと触れましたが、外資、これは借りることになりましたか。
#200
○大橋説明員 外資の導入につきましては、去る二日、日本の時間にすると三日にニューヨークにおいて契約をいたしました。十日に二千万ドルの外資を受け取ることができました。
#201
○谷口委員 条件はどういう、ふうになったでしょう。
#202
○大橋説明員 二千万ドルのうち千五百万ドルが十五カ年間の長期ものであります。協定利率が六分であります。発行価格が百ドルについて九十五ドル半でございました。利回りが六分五厘七毛ということに相なっております。それから残りの五百万ドルは三年もの、四年もの、五年もの、三種類に分かれております。これは三年ものが五分の利率、四年ものが五分一厘二毛五糸ですか、五年が五分二厘五毛、こういうことになっております。
#203
○谷口委員 抵当物権のことは、この前の前の国会で、公社法の一部を改正した中ではっきりしておるのですが、やはり電電公社の財産について先取特権を持つというようなそういう条件ですか。
#204
○大橋説明員 大体今度の電電公社債は国の保証債になっておるわけであります。
#205
○谷口委員 といいますと前に電力会社が世界銀行から四千五百万ドル借り入れました、あのときと同じ条件ですか。
#206
○大橋説明員 電力会社の借りたのはおそらく借款でありまして、銀行から借り入れた借入金に当たるものです。私の方のはボンドを売却いたしまして一般公衆から公募する、そういう形になっております。ものが違うのです。
#207
○谷口委員 向こうで公募されたのですか。
#208
○大橋説明員 さようであります。ニューヨークにおいて公募いたしました。
#209
○谷口委員 抵当権という問題は日本政府が一応保証するということになりますか。
#210
○大橋説明員 政府が保証することになっております。
#211
○谷口委員 外資の問題はさっきのロイアリティの問題とあわせまして――ロイアリティの問題は公社直接の問題ではありませんけれども、公社の関係のメーカーの中に、大へんたくさんの利潤をそこから引き出される技術提携があるわけです。それから各会社にも外資の入り方があるのではないかと思うのです。そういう点で公社及び公社関係の事業体の中にこういうふうに外資が入ってくるということは、ある意味では非常にいいように見えておりますけれども、日本の実情――軍事的に占領されている実情の中では、経済的にアメリカならアメリカの支配が非常に強まるという問題がありまして、私ども民族としては重大な問題だというふうにわれわれは考えておるわけです。そういう点で今度の公社の場合も二千万ドルを公募されたのでありますけれども、政府の保証ということになってきますとやはり重大な問題が起こるのじゃなかろうか。特にさっきからもばらばらに触れてきたのですけれども、まず利益金から出しますね。それから外債があります。国内債もあるわけです。それから電話公債というもの、これは加入者から全部とっております。つまり言いかえますと加入者、利用者からの料金や金、それから外債というもの、それから国家の設備投資資金なんかを利用するという面もここに書いていらっしゃいますが、そういう点で普通の事業会社と違ったような形態を持っておって、そしてそれが電話の合理化、自動化、機械化、そういうことを、ずいぶん無理があるにもかかわらずやっていって、その中で独占のメーカーへ発注するという関係ができておるとしますと、今度の料金改定問題を私どもは非常に簡単に見るわけにはいかないのです。この料金改定問題は新しい自動化の方向をもっと拡大していこうというための方法の前提条件を作られることであって、料金そのものはあまり上がったのじゃないと私は思っておるのです。だけれどもこういう方法に変えた場合、今の政策の中では私どもは非常に不安に思っておりますのは、つまり所得倍増計画の中でやっていこうとする国家事業なり公共事業なりを通じて国民大衆から金を集める、外国から無理な金を借りてくるということであって、それを通じて経済拡大をやるような資本蓄積をやりつつあるという関係を持ってきますと、当然そこに物価高も出てきますし、従ってインフレーションの状況が出てくるとしますと、これはそういう料金の問題と物価問題との間の矛盾が拡大されまして、必然的に現在の料金の状況では追っつかない時期がくる。これはこの前の郵便料金のときにも私は言って、非常に不安定ではありませんかということを郵政大臣に申し上げましたら、大臣は五年くらい大丈夫だとおっしゃいましたけれども、今度の皆さんの料金改定問題もすぐにも矛盾にぶつかる、そういう内容を持っているように思うのです。だから、今度は方法だけ変えて料金は上がらぬけれども、おそらくその矛盾にぶつかったときには現在の方法で直ちに料金を上げるという事態に、そんなに遠い時期でない時期にぶつかるのじゃないか、そういうものを内包しているように思うのです。そこらの見通しは皆さん、どうでしょう。
#212
○大橋説明員 私どもはただいまの御指摘のような心配はないつもりでこの改正をやっているわけでございます。先ほどからしばしば問題になっております十余年先の昭和四十七年度末までに、所定の計画がうまく円滑に実行された暁には、あるいはさらに将来新しく拡張計画を大きくする必要がないという事態が生じた場合には、かえって料金を下げるという問題が起こるかもしれません。私どもは、しかしその先のことまで今予想しているわけではございませんで、少なくともその四十七年度末までには特にこれがために料金を上げるという問題はまずないと考えております。
  〔「上げぬでももうかっているんだよ」と呼ぶ者あり〕
#213
○谷口委員 そうなんだ。現在上げなくてもどっさりもうかっているのですから。それは郵便と違ってもうかるのだろうと思うのですけれども、それだけに事業体としてはもっと激しい回転があると私は思うので、そう皆さんのようには安心はしておれぬと思うわけであります。ですからもしそういう状況であるとすれば現在の利益金も、昨日も言われておったように料金引き下げという方向へとあなたもおっしゃるわけだが、そういう方向へ持っていくということを考えなければならないというふうに思うわけです。そういうふうになることを私どもは非常に期待いたします。
 それから詰まらぬことをお聞きいたしますが、住宅用の電話で共同電話というものがある。これはおそらく一本の回線で二人続いていると思うのですが、あれは基本料金が同じですか。半分にならぬのですか。
#214
○大泉説明員 今お話のありました共同電話は一般の単独電話よりも割引になっております。たとえて申しますと、単独の事務用は千円。これが住宅用の二共同ですと基本料が四百七十円になっております。
#215
○谷口委員 その住宅用の基本料金というものがあって、それのまた割引ですか。
#216
○大泉説明員 これは二共同の住宅用の基本料が四百七十円と定められておりまして、これは一般の事務用単独から見れば割引になっていると申し上げたのであります。
#217
○谷口委員 私はそれを言っているのじゃないのです。それはこの表に書いてありますから。事務用のものと住宅用のものとは格差がありますね。それはわかっているのです。だけれども住宅用の中でも共同電話でない単独電話の場合と、共同電話の場合とは、共同電話の方が基本料率が安くなっているのじゃないですか。
#218
○大泉説明員 単独の住宅用は七百円でございます。
#219
○谷口委員 最後に労働対策の問題です。これはこの委員会でもずいぶん問題になりましたが、今度の料金改定の問題では、先ほどから私申しましたように、サービスとしての料金が安くなるという方向を満たされもしないし、逆に安くなったにしましても、それが国民全体の利益の方向じゃなくて、大事業会社がそれの恩恵を受けるという内容を持っている。さらに公社の五カ年計画なり長期計画の中で考えていられる拡大あるいは自動化の方向の中では矛盾が起こっていて、料金改定が逆に高くされるようなこともあるだろうと思うのですが、そういう本質を持ちながら大資本への奉仕の方向をとっておる。逆に労働者に非常に過酷な政策をとっていられるように思うのです。きのう片平さんが――全電通の委員長でありますが、見えておりまして、われわれは合理化政策には反対はしない、むしろ機械化され、自動化する方向はいいと思う。しかしそれが必然的に従業員に対する労働強化なり悪条件になってくるという、つまり従業員の犠牲においてなされるという面があるからなかなか容易に賛成できないということを言っていられます。ことしの春闘の中で、公社が電通労組に対しましてとった政策にはまことに無理なものがあって、むしろ逆に労働者側が公社の発展のために、たとえば要員の確保だとかあるいは労働条件の改善について、あるいは合理化の中でのいろいろな労働者に及ぼされる問題を処理するための事前協議の要求を持ち出すという、そういう非常に同意のある要求をやっているのに対して、従来の慣例を無視して弾圧するという政策をとられたことを、私は事実をその職場で見てきておるわけです。私はいつかこの委員会に申し上げましたが、そういう例をあげるとたくさんありますが、何と申しましても、合理化をやるにしろ、事業の拡大をやるにしろ、あるいは自動化をやるにしろ、あるいは計画を遂行するにしろ、とにかくそこで働いている労働者の納得と、彼らの生活の安定ということなしには実際はできないと思う。そういう点では公社の今の考え方なりあるいはとってこられた政策というのは、まことに時代に逆行しているものじゃないかということを思うのです。この問題につきましては、今度の春闘はかつてない不当なことをやった、保安委員まで置かずにやった不当なやり方だと、大臣初め皆さんおっしゃっている。特に副総裁もそういうふうにおっしゃっているわけなのですけれども、しかし、保安要員まで置かないで戦わなければならないようにしたのは公社だ、そういうやり方なりあるいはそういう考え方で労働政策なり労働組合に対する対策なんかを考えていられるところにやはり問題があるのじゃないか。(「ひがんだことを言うもんじゃないよ」と呼ぶ者あり)私はひがんでいるのじゃなくて、日本の憲法に規定している原則的なものを考えますと、今の作られております公共企業体の労働者に対する関係法なんかは、むしろその法律が間違いでありまして、私はそういう観念を持っておるのであります。従ってああいうふうに追い詰められてきますとやりますよ。だから私はそれは違法だとも何とも思っておりませんが、これは皆さんなかなか承服できないと思う。そういう方向に世の中は向いてきております。私ども若いときには、労働争議をやりますと、労働争議をやろうとか、ストライキをやろうと言っただけてくくられて刑務所にほうり込まれたわけでありますけれども、あれから何十年の間に世界は発展しまして、現在は労働者の団結ということが当然の権利として認められておるような状況であります。こういう歴史的な流れの中で労働者の問題、あるいは労務管理、あるいは労働対策を考えていただきませんと、常に問題が起とるのじゃないか。そういう点までお考えになっての労働対策をおやりになりませんと、どんなに近代的な合理化をなさりあるいは機械化をなさりましても、いびつな封建的な労働管理が中に入りますから、事業体としては非常に脆弱なものになるということがいえるのではないかと思います。この労働管理の問題につきましての皆さんのいま一応の御意見を私は聞いておきたいと思う。そうしませんと、この問題はさっき私が申しましたように、新しい方法をとられる料金改定でありまして、おそらく次の時期には料金そのものの改定という問題が必ず起こってくる、そういう矛盾を内包しております。従って労働者の問題がまともな問題としてこの計画遂行の中には出てくるわけでありますから、労働者に対する考え方を古い考え方でやっていらっしゃると、常にことしの春闘のようなものが繰り返されるということになる。もしこの点についての皆さんのお考えの上の御意見をお漏らし願えたらけっこうだと思います。
#220
○横田説明員 私どもの公共企業体といたしましては、昨年のこの委員会の席上でもたびたび申し上げましたように、お客さんへのサービスの向上、事業の発展、従業員の生活の向上、これをわれわれとしてははかっていこうというつもりを持っております。その点でわれわれといたしましても、できるだけ従業員の生活の向上をはかりたいというつもりは持っておりますが、同時に、これも社会的、客観的な標準、また独占公共企業体として一般の社会の人の容認する範囲内でできるだけやっていく、もちろん法的な制約の中で、当然法規に立脚してやっていくということがわれわれの使命であろうと思っております。そういうつもりで今後とも努力いたしたいと思っております。
 なお労働関係につきましては、民主的な労働運動については弾圧するという意図は毛頭持っておりません。これははっきり申し上げておきます。
#221
○谷口委員 副総裁、あなたそうおっしゃいますが、この前私ここの委員会でも申し上げたのですけれども、たとえば京都の電話局で、あれは四月中の団交のところへ私ぶつかったのでありますが、あの状況なんか公社側はあまり常識的じゃない。というのは、それまであった慣行に基づいておとなしくいっているのを、その慣行を認めない、出ていけ、もしいかなかったら処分するぞということを理事者が言っている、局長が言っている。(「前にやってはっきり答弁があったじゃないか、一事不再議だ」と呼ぶ者あり)局長に、それはあなた仲よくやってきたやり方の一つの習慣じゃないか、それでうまくいっておったじゃないか、それを今さら新たにそういうことを言うのはよろしくないじゃないかということを私言いましたら、上の方から来て命令でやっている、こう言っているのです。上林山君はなかなか頭がいいから、私一度話したらちゃんと覚えておいてくれますが、つまり非常に明らかなことなんです。ところがそれをそういう方針でもって春闘に臨まれたのが私は今度の公社の方針じゃなかったかと思う。これはやはり公社がずいぶん無理です。慣行を認めないとかあるいは協定されたものを認めないとかいうことになりますと、労働者の方は当然怒ります。これは労働運動ですからね。だからもし公社が今のような態度でやっていかれるとすれば、私思うのですけれども、おそらく公社は電通との間に無協約状態で今後やっていかなければならぬというような事態が起こりますよ。もっと労働運動についての現在の段階における歴史的瞬間における労働者の権利の問題を、封建的な考え方でなしに、現在の観点の上に立っての世界の歴史と現状としての理解がなければならぬ。そうでなかったら、私は、公社がどんなにいばっておりましても、やはり一番重大な問題で常にごたごたが起こると思う。そこらをやはりあなたはそんなようにおっしゃいますけれども、私はっきりこの点を申し上げまして私の質問を一応終わりますが、これはやはり公社の重大問題として今後残ると思います。
#222
○山手委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十八日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとして、これにて散会をいたします。
   午後五時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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