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1960/05/23 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第33号
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1960/05/23 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会 第33号

#1
第038回国会 逓信委員会 第33号
昭和三十六年五月二十三日(火曜日)
    午前十時四十二分開議
 出席委員
   委員長 山手 滿男君
   理事 秋田 大助君 理事 大上  司君
   理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
   理事 廣瀬 正雄君 理事 栗原 俊夫君
   理事 松前 重義君 理事 森本  靖君
      大高  康君    大森 玉木君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      小泉 純也君    志賀健次郎君
      鈴木 善幸君    竹山祐太郎君
      羽田武嗣郎君   橋本登美三郎君
      藤井 勝志君  早稻田柳右エ門君
      井手 以誠君    大柴 滋夫君
      佐々木更三君    島本 虎三君
      松井 政吉君    山本 幸一君
      受田 新吉君    谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小金 義照君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒卷伊勢雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
 委員外の出席者
        郵政事務次官  加藤 桂一君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
       (経営調査室長) 秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  山下  武君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社保全局長   黒川 広二君
        日本電信電話公
        社理事
        (経理局長)  山本 英也君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
五月十八日
 委員安宅常彦君辞任につき、その補欠として中
 村英男君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員中村英男君辞任につき、その補欠として安
 宅常彦君が議長の指名で委員に選任された。
同月十九日
 委員下平正一君及び受田新吉君辞任につき、そ
 の補欠として矢尾喜三郎君及び大矢省三君が議
 長の指名で委員に選任された。
同日
 委員矢尾喜三郎君辞任につき、その補欠として
 下平正一君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十三日
 委員椎熊三郎君、馬場元治君、星島二郎君、大
 柴滋夫君、下平正一君、山本幸一君及び大矢省
 三君辞任につき、その補欠として亀岡高夫君、
 藤井勝志君、金丸信君、淺沼享子君、井手以誠
 君、島本虎三君及び受田新吉君が議長の指名で
 委員に選任された。
同日
 委員金丸信君、亀岡高夫君、藤井勝志君、淺沼
 享子君及び島本虎三君辞任につき、その補欠と
 して星島二郎君、椎熊三郎君、馬場元治君、大
 柴滋夫君及び山本幸一君が議長の指名で委員に
 選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一四七号)
     ――――◇―――――
#2
○山手委員長 これより会議を開きます。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
#3
○森本委員 この公衆電気通信法の一部改正法案については、かなり審議をせられまして、だんだん大詰めに近づいたような感じもするわけであります。
 そこで、私はきょうはちょっと論点を変えまして、まず大臣にお聞きしたいと思いますが、最初に逓信省が郵政省と電気通信省とに分かれました。そうしてその電気通信省が今度は日本電信電話公社と、こういうふうな公共企業体になったわけであります。そこで当時の電気通信省が、いわゆる公共企業体でありますところの日本電信電話公社に変わったところの意義、なぜ電気通信省で電信電話事業ができなかったのか、要するに電気通信省というものを日本電信電話公社に変えたところの、いわゆる公社というものの意義についての御説明、あるいはまた大臣の御所見でもけっこうでありまするが、この際一つ伺っておきたい、こう思うわけであります。
#4
○小金国務大臣 電気通信省から、電気通信事業の政府機関である公共企業体に変わった、そのいきさつにつきましては、これは国有鉄道等の前例もございまして、結局機動性を持たした一つの事業体、これを公共企業体といっておりますが、政府関係の公共企業体にした方が能率も上がる。電話の架設の要望にこたえて、どんどん事業の進展をはかっていかなければならないというような観点から、直接の官営事業よりも、こういう機動性を持たせた公共企業体の方が能率が上がり、サービスの改善もできるという見地から、公共企業体に変わったというふうに私は心得ております。
#5
○森本委員 能率あるいは経営その他の方面から、国営、官営ということよりも、公共企業体でやった方がいいという考え方からこういうふうに変わった、こういうことでございまするが、それでは具体的に、日本電信電話公社というふうに変わったことにおいて、いわゆる国営企業で、電気通信省でやっておった当時と比べて、どういうところが公社としてのよいところであるか、その点について一つお伺いしたい。と申しますのは、現在郵政事業というものは、御承知の通り郵政省がやっておるわけであります。しかし具体的には、予算の編成方法その他についても、郵政省と日本電信電話公社とそれほど変わったような現状にはなっていないわけです。そういう点で、日本電信電話公社が能率上、経営上その他の方面から非常によろしい、こういうことについては、一体電気通信省でやっておった場合とどういうところが具体的に違うかという点について一つお答え願いたい、こう思うわけであります。
#6
○小金国務大臣 私、十分資料を整えて研究した上に申し上げればいいのでありますが、大体私の今まで心得ておるところによりますと、政府事業で、特別会計でやりますと、やはり予算の編成、ことに定員法等の関係もありまして、急速に国民の要望にこたえていかなければならないというような・国鉄あるいはこの電信電話事業は、ただいま申し上げたように、公共企業体の方がいいのだという結論から出発したものでありまして、公社になって一番いいという例は、政府のいろいろな制肘を受けないで、独自の立場から拡張計画、資金計画、要員の獲得計画というようなものを立てて今日まできましたので、われわれからいえば、ちょっと画期的な拡充ができた。国鉄の復興から拡充も、私どもはそういうふうに考えております。なお具体的なことにつきましては、監理官なりあるいは電電公社の方から説明させますが、私はそういうふうに解しております。
#7
○森本委員 大臣としてのお答えは、その程度でもけっこうでありますが、ただしかし定員の問題におきましても、今回の国家行政組織法の改正においてほとんど変わりがない、こういう現状になっておるわけでありまして、具体的に電電公社が公社になったということにおいて、国営よりも経営がよろしいという理由については、今のところ予算編成その他の手続においても、あまり変わっていないというのが現状であるわけでありますけれども、そういうこまかいことについては、いわゆる大臣の中でも優秀な大臣でありますが、それは別といたしまして、一つこれは監理官の方から、この公社というものの利益を具体的にあげていただきたい、こう思うわけであります。
#8
○松田政府委員 お答え申し上げます。
 まず大きな違いといたしまして、公社には財政法の適用がございません。従いまして予算の面におきましては、これは郵政大臣が大蔵大臣と協議して行なう調整権ということと、さらに国会にも提出いたしますので、根本的にはあまり違わないといたしましても、しかし、それでも相当流用等の面においては自由にできておりますし、ことにただいま申し上げましたように、財政法の適用がございませんで、公社法の中に書いてありますように、その基本原則を郵政大臣が認可するということで、あとは公社の実際の企業性発揮のために自分で会計規程を作って動かしていけるという面で、非常にこの点は違っておると思います。
 それから、同時に、国家行政組織法の適用もございませんために、公社の運用上の機構体制というものも、法律的な制約がなしに、かなり機動的に実情に即した、発展の仕方に応じた臨み方というものができるようになっている次第であります。
 さらに今度は、公社の人的面といたしまして、総裁、副総裁あるいは理事にいたしましても、内閣から任命せられまして、しかもその任期は四年、あるいは理事は二年でございますが、重任も差しつかえないというようなことで、政府の場合のように、政治的な変動によって大臣がかわるというようなことがなく、かなり長期にわたって十分に仕事の実態をつかみ、これの発展をはかっていけるという点、そういう点からも企業性というものが十分に発揮していけるというような点が現実に違ってきております大きな面だ、そういうふうに考えております。
#9
○森本委員 あまり具体的な違いというものはそうないということに今の答弁ではなると思いますが、せいぜい財政法の適用がないというふうなことを言われておったわけであります。人的面においても、たとえば大臣が更迭することによって公社の幹部がそうすぐに更迭するというようなことはない、比較的安定をして仕事ができるというふうなことも言われておりましたが、逆に総裁と副総裁がけんかをして全部やめてしまって、あとだれがなるかわからぬということで混乱をするというようなことも公社になってあったわけであります。そういう人事面からいたしましても、また、かりに公社が現在のように、総裁、副総裁の任命の仕方が違っておったということになりましても、たとえばそのときの大臣の意向において総裁、副総裁なりがやはりやめるという立場もあるわけでありまして、前の総裁のごとき、大臣から辞表を出せと言われて出さぬというようなことでもめたということもあるわけでありまして、はたして、こういう点は人事面において、今の公社のやり方がいいかどうかということについては、非常に現実の問題としては疑問があるのじゃないか。ただ、法文上あるいはまた形式上においては、確かに監理官が今言われた通りの状況になっておるわけでありますけれども、そうかと思うと、それじゃ、郵政省で長いこと仕事をしておって行くところがないからということで入る場合もあり得る。こういうことで、はたして公社の人事という面について、電電公社になったからよくなったというふうには私はとりたくないわけでありまして、若干それはいい場面はありましても、現行においては悪い面が非常に多いということが考えられるわけであります。そういう点をいろいろ考えてみると、公社にしたからといって、特別、飛び切りよくなったということにはならぬのじゃないか、こう思うわけであります。
 そこで、ちょっとお聞きしておきたいと思いますが、この電信電話事業が電気通信省から日本電信電話公社に変わった。その場合に、国際電電が国際電電株式会社になって、日本電信電話公社が一般の民営にならずして、電信電話公社として公共企業体になった。この相違はどこからきたわけでありますか。これはまず大きなことでありますので――同じように電気通信省の所管にあって、そうして同じように電信電話事業を取り扱っておって、しかも一方は非常にもうかるところである、非常に利潤の高いところである、そういう点だけを国際電信電話株式会社として民間会社に切りかえ、そうして電信電話公社は一つの公共企業体にした。これはどういうふうな原因があってこうなったわけでありますか。これは大臣にお聞きしておきたいと思います。
#10
○小金国務大臣 私はそのときのいきさつは十分具体的には承知いたしておりませんが、ただいま申しましたような立場から、電気通信事業を公共企業体にした、それから、特殊の海外との関係を取り扱う一つの部門を独立させてこれを株式会社の運営にまかしたということがございますが、これは国際関係の電気通信事業でございますから、特別にやはり機動性を持たしたり、あるいは自由に働かせるという見地から海外の通信を切り離したというふうに心得ております。なお具体的には当時のいきさつを政府委員または公社側から申し上げます。
#11
○松田政府委員 ただいまの大臣の御答弁の通りでございます。当時、日本の電気通信というのは非常に乱れておりまして、もちろん国内の電気通信の復興も大へんでございましたけれども、国際電気通信においてはいち早くこのおくれを取り戻して追いついていかなければならない。しかも、国内的に考えました場合に、国際電気通信というのは非常に大きな電気通信の一部門でございまして、ほかの電気通信の部門とバランスをとられますと、その部面が国際電気通信界におけるおくれに追いついていくことがなかなか困難であるというわけで、国際電気通信の部門を別に切り離して、しかも国際電気通信の動きに即応して機動的にすぐ回復していく、また発展さしていくためには民営の方がより自由であるという観点に従って、この国際電気通信を民営の企業として出発さしたというふうに承知しております。
#12
○森本委員 端的にお願いしたいのですが、電気通信省から国内通信を電信電話公社にして、国際通信を国際電信電話株式会社にしたというのは、端的に言ってどういうことですか。くどくどした説明は要らぬのです、簡単明瞭な答弁を。国際電電を会社にしなければならなかった理由はどこにあるか、こういうことです。
#13
○松田政府委員 国際電気通信の世界の当時の情勢に早く追いつくためには民営として別にやった方がより促進される、すみやかに発展していけるという見地に立ったと思います。
#14
○森本委員 国際電気通信のレベルに達するには民営にした方が早く達する、こういう意味において国際電信電話だけを民営にした、こう端的におっしゃっております。それについても非常に疑問がありますけれども、この国際電気通信というものは、国内通信の基礎と設備があって初めてその上に成り立っておるわけでありまして、国際電信電話自体が商売を行なうのは、特に電話事業についてはいけないのではないかと考えられるわけであります。そういう点からいきましても、国際電信電話が日本電信電話公社の国内通信から分かれなければならない理由がどこにも見当たらない、こう思うわけでありますが、そういう点についてどうお考えですか。
#15
○松田政府委員 国内通信の発達の状況が国際通信と密接な関連を持っているということは確かにおっしゃる通りだと思います。しかし、国際通信の流れと申しますか、通信の運用と申しますか、これは一般の国内電気通信の発達あるいはそれの分布の状況とはかなり異にしております。一言にして申しますれば、たとえば東京、大阪が国際通信の大部分を占めている、従ってこういうところと外国との接触という面がまず第一に非常に問題になってくるわけでありまして、もちろんそのほかの地方におきましても、国際通信というものはやはり関連をして参りますけれども、それも日本全般にわたるとはいうものの、かなり限定された、いわば都市に相当集中されているという面がございまして、国内電気通信の全般的な発達とは別個に国際通信の発達というものが緊急に必要になってき、またそれに応じていくことも、その面においては国内電気通信とは一応別個にしてはかられていくことが可能であるというふうに考えております。
#16
○森本委員 今の答弁からいたしますと、それは、場合によっては、加入電信みたいなものができたけれども、具体的に、電信電話にしても、やはり日本電信電話公社の基礎の設備があって、その上に初めて国際電電の国際通信が成り立っていくということになるわけであって、幾ら国際通信のみが発達をいたしましても、その基礎になりますところの国内通信が完全にでき上がらなければ、びっこの通信状態になるということは明らかでありまして、そういう点からいたしましても、国際だけを要するに民営にするということについては、われわれとしては非常に不可解であるし、また今日意味をなさないというふうに考えております。
 そこで具体的にお聞きをいたしますが、国際電電の場合の料金決定はどういう形になっておるわけでありますか。
#17
○松田政府委員 国際電電が国際通信の料金をきめまする場合には、基本といたしましては国際電気通信条約から発するわけでありますけれども、現実には外国の主管庁あるいは認められた私企業といいますか、実際の通信の運営者との間に業務協定を結びまして、その業務協定によって料金が現実にきまり、またその料金の分け方もきまり、国内的にはその料金を郵政大臣の認可を得まして一般に公示するということになっております。
#18
○森本委員 そうすると、国際通信と国内通信との料金の均衡というようなものについては、具体的にはどう考えておるわけですか。
#19
○松田政府委員 国際料金と申しますのは、大体において、世界全般の料金の水準と申しますか、料金のとられる額というものと関連してきまって参りますので、もちろん国内的にもわれわれは考えなければなりませんけれども、一応は国内料金とは別個に、国際的な関連から見まして、ことに相手方と相談をしてきめていくわけでございますので、きまっていくということに実情としてはなっております。
#20
○森本委員 国際的な料金は、たとえば東京とサンフランシスコの間の電話料あるいは電信料というようなものについては、その他の国際的なものと均衡さしてきめていくであろうけれども、国際電気通信の国内に関連をしたいわゆる通信、その場合の電電公社との料金の関係はどうなるか、こういうことです。
#21
○松田政府委員 国際通信と申しますのは、大体国内の、電話の場合であれば加入者、あるいは電信の場合であれば電信の発信者が発信いたしまして、それから外国の加入者あるいは受信者に到達する、その間全体を国際通信と考えております。従って、そのうちに国内で伝送される部分があるわけでございますが、それも国際通信の一部分だというふうに観念しておるわけでございます。そこで、その国内で電電公社が実際に扱っております面は、国際電電から電電公社に対する委託というふうに考えて、委託料も支払う。従って、料金といたしましては国際電電が一応全部とりまして、その中から電電公社へそのやってもらう仕事に対する報酬として委託料を払っていく、こういうことになっております。
#22
○森本委員 こまかいことを聞くようでありますが、大臣に聞いてもらいたいと思うので、答弁を監理官の方から願いたいと思いますが、それでは具体的に、電電公社がやっております加入電信と、国際電信電話株式会社がやっております国際的な加入電信の加入のときの料金をちょっと説明願いたいと思います。加入電信の設備負担です。
#23
○松田政府委員 加入電信に加入いたします場合に、国際電電の方の加入料が三百円、それから使用料が、基本料といたしまして一加入電信ごとに月に一万円、装置料は国際電電の場合は大体実費をとっております。
#24
○森本委員 何ぼかね、金額を言わねばわからぬ。
#25
○松田政府委員 実費でございますので、個々のケースは少し違いますが、大体において公社でとっております装置料と同じ程度――公社の装置料は、設備料といたしまして一万二千円、さらに装置料といたしまして移転または一時撤去の場合は二千円、設置場所の変更の場合は六千円というふうにとっておりますが、現実の動きはこれとほぼ同様の動きを国際電電もやっておるわけでございます。
#26
○森本委員 公社の債券は、加入電信の債券があるでしょうが。
#27
○松田政府委員 公社の場合には四十五万円の債券を持っていただいておりますが、国際電電の場合はそれはございません。
#28
○森本委員 これは大臣に特に聞いておいてもらいたかったので私は特に質問をしたわけでありまして、前の設備負担の改正のときも、私から時の大臣、政務次官、公社の正副総裁によく忠告してあったわけでありますが、今お聞きの通り、加入電信の場合、国内の日本電信電話公社がやっておりまする加入電信に入ります場合には、国債を四十五万円買わなければならぬわけです。国際電電の場合は一銭も要らぬわけであります。それで実際問題として装置料が七千円ないし八千円程度でありまして、これは国際電信電話株式会社もそれから日本電信電話公社もほぼ似通ったような装置料になっておるわけであります。ところが利用範囲としては、御承知の通り国際電電の加入電信というものは、世界各国との加入電信になるわけであります。ところが日本電信電話公社の加入電信というものについては、これは国内の加入電信だけであります。にもかかわらず、一方の日本電信電話公社の方が四十五万円の債券をとらなければならぬ、国際電電の場合は諸外国との加入電信をやるにもかかわらず一銭もこれが要らぬ、装置料はほぼ同じ程度である、こういう不合理な料金体系というものは全くないのじゃなかろうか、こう考えるわけでありますが、この辺については大臣はどうお考えですか。
#29
○松田政府委員 一応私から当時の考えを申し述べさせていただきたいと思います。
 実は電電公社が、負担といいますか、今度の債券を持っていただくという場合の考え方といたしまして、従来は、電話の場合でございますが、とにかく負担金というものをいわゆる取り切りの形で持ってもらったということがあるわけでございますが、この前の改正のときに、もうそういうものはない、結局公社が、これからの電話あるいは加入電信も同様でありますが、大いに拡充をしていかなければならないという事態に立ち至って、加入者の方に対しても私たち御協力を願わないと、その拡充がうまくいかないということで、一つ加入者の方に協力をしていただくために債券を持っていただくという考えであの拡充法ができたわけでございます。そこで国際電電の場合には、加入電信も当初から始めまして、実際問題といたしまして数が電電公社の場合ほど相当膨大に広がるわけでもございませんし、国際電電の資金計画といたしましては、そういう加入者の方に特に御負担をいただかなくても十分自力で拡充はしていけるということでございますので、実際の取ります料金あるいは設備料というふうな計算におきましては両方同様でございますが、資金的に負担をしていただくという意味が国際電電の場合には全然必要はございませんので、そういうものはとらないで済ましていく、公社の場合には全体の計画の進め方から拡充のために特に協力をしていただくという意味で債券を持っていただく、こういう考え方の相違になったわけでございます。
#30
○森本委員 私は事務的なそういう面のいわゆる四十五万円とゼロということを聞いておるわけじゃない。いわゆる一方が国際電信電話株式会社という民営であるということにおいて、加入する場合には金は、そういうふうないわゆる負担料的な意味の債参は一銭も要らぬ。これがまだ一万円とか二万円という債券なら別ですよ。同じように加入電信の機器を設備をして、しかも一方の加入電信は諸外国、世界各国と行なうところの加入電信の設備なんです。この方は全然無料であります。日本電信電話公社の国内の加入電信設備が行なわれる場合には四十五万円も債券が要る、こういうふうなことを政治的に見て一体どう考えるか。それなら日本電信電話公社も、東京、大阪というふうにもうけるところだけは日本電信電話株式会社ということにすれば、こういうことになるのか。いなかの方はそれじゃ一つも電話を使わなくてもよろしい、こういうことになるのか。要するに国際電電と日本電信電話公社が同じように電気通信事業というものを取り扱っておりながら、しかも片一方は利用範囲というものは非常に膨大な国際的な加入電信である、それが全然無料であって、一方の日本電信電話公社が四十五万円も債券をとらなければいかぬ。経営の内容についての具体的な個々の説明は、あなたの説明でも大体わかります。しかしこれを大臣が政治的に見た場合、一体これをどう考えるのか。こんな不合理なやり方が、日本の電気通信事業の将来の発展のためにあっていいのか、こういう意味を大臣に一つ政治的にお聞きをしておるわけであります。だから私は、この前の設備負担法の場合にもこの問題を追及をして、なるべく早くこういうふうな不合理、不均衡というものは是正をするように政府並びに公社当局は考えなさいということを、私の方から強く言ってあったはずであります。今回たまたま日本電信電話公社の、電信料金は入っておりませんけれども、電話料金の改正にからんで、こういうふうな不均衡な料金というものはすべからくどんどん是正をしていくという方針でなければならぬはずであります。そういう点について一つ大臣の御所見をお伺いしたい、こう思うわけであります。
#31
○小金国務大臣 だんだんお説を拝聴いたしましたが、日本電信電話公社ができて、その中から国際電気通信のものを分離して株式会社にした、この理由等につきまして私も十分その当時のいきさつをきわめたわけではありませんが、日本電信電話公社としては、あまねく僻地まで日本の国内に電話の普及をしなければならぬという重大な、しかも非常に急いで大きな施設を拡充して国民にサービスをしなければならぬという義務があるので、機動性をさらに持たした、今、松田監理官から申したような理由で国際電信電話株式会社ができまして、そうしてその運営にあたって今御指摘のような、片一方では加入金ですかがなくて片一方には四十五万円もあるということでありますが、これは御指摘の通りにいかにも不均衡に見えます。おそらくこれは過渡的なものでありまして、電信電話公社がどんどん拡充して参りまして、そして負担をそう国民にかけなくてもいいという時代がくれば、もちろんこれは軽減あるいはなくするような方向に向かっていくべきであろうと考えております。この時期がどういうふうになるか、今現実の状態としてどの程度の負担をまだお願いをしなければならぬかというようなことは、私よりも電電公社の当局から説明をしていただきますが、政治的に大局から見ますると、できれば公平なそして合理的な負担あるいは料金が望ましいのでありますから、御指摘のような点は十分考えたいと思っております。
#32
○森本委員 これは過渡的な措置として考えておるだろうという大臣の想像でありますが、私もそう考えたいのでありまして、未来永久にこういうふうな差をつけるということになりますと、電気通信事業については全く政治かないということにならざるを得ないわけでありまして、単に事務的に電気通信事業を進めていくということなら、あほうでもできるわけでありまして、こういうふうな差というものを同じ国民に対して負わすということについては、私は電気通信事業にあっては政治がないというふうに極言をしてもいいのではないか、こう考えるわけであります。こういう点については十分に考えていかなければならぬ点でありまして、大臣も今言っておるように、将来は当然これは考えなければならぬということを言われておりますので、その点では私は早急にこういう点の是正というものはやっていただきたい、こう思うわけであります。
 ついでにちょっと聞いておきますが、この加入電信の四十五万円という債券がなくなるのは、公社としては一体いつごろを目標にしておるわけでありますか。
#33
○大橋説明員 これは森本さん昨年のときにもいろいろ御意見がありましたので、十分御承知のことでございますが、理想から申しますれば、われわれとしてもむろん加入者の方に債券を引き受けていただくということは決していい制度とは考えておりません。いろいろ考えましたけれども、他に万策尽きてやむを得ずこういう制度をお願いしておるわけであります。従いまして現在の暫定措置というものは昭和四十七年度の終わりまで存続するわけでありまして、この期間中は債券を引き受けてもらう、かようなことになっておるわけであります。
#34
○森本委員 これは昭和四十七年ということになりますと、まだあと十年あるわけであります。一方が民営になったからといって無料である、一方が公社であるからということによって四十五万円要るということについては、これはどう考えても、どなたが考えても私は不合理だと思う。それは公社側としては万策尽きて云々ということを言われるけれども、しかし現に公社としても五百数十億収入があって、それを建設資金に振り向けておるという今日の財政状態になっておるわけであります。そういう場合に、やはりこういうふうな料金的な不均衡、不合理というものについては、私はやはり直していくべき必要があろう、こう思うわけであります。万策尽きてということを言われるけれども、策はないことはない。万策が尽きてできるようになるということなら、だれでもやることであって、できないところをできるように直していくのが電気通信事業の政治のあり方になってくる、こう私は思うわけであります。こういうふうな不合理な、不均衡なやり方というものを、あと十年もほっておく手はないと私は考えるわけでありますが。大臣どうですか。私は抽象的なことを言っておるわけじゃない。具体的に一つの問題をとらえて、これが十年も将来ほっておかれるということについては、私は、電気通信事業についてのいわゆる事務的なものはあるといたしましても、行政的な誠意というものはないというふうにこれを考えざるを得ないわけであります。これはだれが考えても非常に不合理な点であるわけでありまして、こういう点については、私はやはり現在の設備負担法が云々と言われるけれども、直していくことを考えてみなければならぬ、こう思うわけでありますが、どうですか。
#35
○小金国務大臣 今四十五万円ずつ預かるといいますか、負担してもらうという金額が総計どのくらいになりますか、また今後十一年間にどういうふうは経過をたどるかというような予想、試算等を立てまして、電電公社が第一使命とする国内の電信電話の普及についての経費等とも関連して考えまして、これは研究すべき題目の一つだと思います。けれども、しからば十年間はほっておけない。いつまで、あるいはいつごろからということになりますと、具体的に試算等を十分重ねていかなければなりませんが、御注意の点は私どもよくわかります。
#36
○森本委員 くどいようなことは言いませんけれども、現在のいわゆる電電公社の予算編成方針、それから今の営業方針というものをそのまま持っていくならば、これは十年間変わらないでしょう。しかしそこに単にそういうふうな電気通信事業というものを事務的に見ていくだけでなしに、やはり国際電電がよって来たったところの原因と現在の国際電電の性格、将来の方向、日本電信電話公社のいわゆる現在の性格、将来の方向、日本電信電話公社と国際電電との料金のあり方、そういう面から見たところの、いわゆる政治的に見ていくならばやはりこれを変えなければならぬとするならば、現在の収入あるいは予算編成方針の中においてもこれが変更でき得る。だからこれはやろうと考えなければ、総裁が言っておるように、万策尽きてこの通りやりましたということでやるなら、十年間は方策尽きてこの通りやらなければならぬわけです。しかしそれを何らかの方法において変えようと考えるならば変え得る方法もあり得る。だから、そういう点については私はここで深く追及しようとは考えないけれども、やはりこれは公社当局並びに政府当局においてももう少ししさいに検討して、何らかとるべき態度があるとするならば、やはりこういう料金関係については変えていった方がいいのじゃないか、こう考えておるわけでありますので、その点営業局長はどう考えるか、ちょっと聞いておきたいと思います。
#37
○大橋説明員 先ほどの説明を補足して申し上げたいと思います。
 ただ国内の加入電信と国際の加入電信と、この二つを並べますと、ただいま御指摘の通り、確かに不権衡という問題が起こると思います。しかしこれを国内だけに限って考えますと、私どもの方の公社の関係から見ますと、公社の国内の電話加入者には東京では加入の際に十六万円加入債券を引き受けていただいておるわけであります。この場合に、個々の電話加入者からは負担をしていただいて、加入電信の場合全然無料にするということは、私の立場からいいますと国内相互間の不権衡ということにまたなるわけであります。全部権衡をとろうとすれば、おそらく国際の方もそれくらいもしくはそれ以上とったらいいじゃないか、こういうことになるかもしれませんけれども、これは私の方の管理ではありませんが、私の方だけの権衡論だけからいいますと、国内的にはこの両者というものはある程度の権衡がとれておる、こう考えております。
#38
○森本委員 それはあとの方で質問しようと思ったけれども、国際電電の電話事業についてもそういうことがいえると思うのです。幾ら国際電話の方が発達をしても、さっきから私が言っておりますように、もとの加入電話がなければこれは何にもならぬわけであります。その加入電話はすべて日本電信電話公社がやっておるわけであります。加入電話についてはすべて同一になっているわけです。今言ったように十六万円の債参において、東京であろうが大阪であろうが電話の債券は一緒なんです。それは国内通信であろうが国際通信であろうが同一ということになる。ところが加入電信だけは、国内の加入電信と国際加入電信とが理屈から言うと違ってくることになる。だから私はおかしいということを言っているわけです。あなたの今の十六万円の債券でいくとするならば、その十六万円の債券というものは、電話の場合は国際であろうが国内であろうが同じ理屈になる。ところが加入電信の場合はそうではない。だからこういう不合理をほっておいたのでは将来おもしろくない現象を呈するであろう、こういうことを私は言っているわけです。今の総裁の説明はわかるけれども、その説明を敷衍をして言うならば、私の言っている理屈はこういう理屈になる。これは総裁よりも営業局長の方がいいかもしれないから営業局長の方からちょっと……。
#39
○松田政府委員 ただいまの問題でございますが、実は電話の場合には、大体電話という割に簡単なものである関係上、特別な電話というものを持たなくて、公社の電話が基本になって国際回線だけを通せばやれるという格好でございますが、加入電信の場合は特別の事情がございます。実は国際加入電信というものはすべてローマ字でいきますために、五単位というような非常に簡単な機械でやれることになっております。ところが日本の国内ではかな文字を使いますために、五単位というような簡単なことでは参りませんで、六単位というやや複雑な機械になっております。従ってその六単位までのものを国際通信局において利用する人たちに強制するわけにもいきませんし、しかも歴史的には国際加入電信の方から始まってきているという点もございまして、その方が先に始まっているわけでございますから、従いましてこの場合にはどうしても国際局において利用しようとする加入者と、それから国内においてかな文字をやると同時にまた国際局を利用したいというものは、一応国内に加入していただいて、そうしてその国内のものから国際のものへの連絡は、特別な装置をつけまして国際通信もできるというような利便も備えるというふうにしたわけであります。
#40
○森本委員 そういうこまかい説明になってくると、六単位と五単位といいますけれども、それは昔から欧文と和文との相違であって、そのことによって四十五万円とゼロというような変化にはならないわけなんです。これは現に私がやっておったのだからよく知っている。そのことによってその四十五万円の差は出てこない。債券を引き受ける引き受けぬという差にはならぬ。私が言っているのは、総裁が十六万円の加入債券だということを言うから、電話の十六万円の加入債券ということについては、国際であろうが、国内であろうが、その諸設備がなければ国際の通話はできないから、これは同一の理屈になるのだ。ところが加入電信の場合には、監理官が今言ったように、国内とは直接の関係がない。ないけれども、機械設備としては単位が違ったにいたしましても、大体同じような単位だ。だからあの機械において、しいて違うといっても、四十五万円とゼロというふうな違いにはならぬはずだ。だからそういうふうなことについては、私は深追いはしないけれども、将来やはりこういうことについては直していくということを考えたらどうだ。営業局長としては、営業的な関係からいくとするならば、現在このままとってもらった方がよろしいことになるけれども、電気通信事業というものをある程度政策的にながめた場合には、公社としてはとりたいことはやまやまだけれども、不合理であるということはお感じにならないか、こういう点であります。
#41
○大泉説明員 森本先生のお話しごくごもっともでございまして、昨年お話がございましたときも、国際電信電話会社の方ともいろいろ打ち合わせてみたのでございます。監理官から御説明がありました通り、加入電信は国際の方から始まったものでございまして、私ちょっと数字は記憶違いかもしれませんけれども、大体六百程度というように思いますが、聞いたところこれ以上そう大してふえる見込みはないのだ。従って資金的には問題はない。電電公社の方は急速に進んでおりまして、三十五年度末大体二千四百程度だと思いますが、三十六年度千六百ふやす予定でございます。この需要は非常に多うございまして、どんどん加速度的に伸びまして、おそらく数万というのもそう遠い将来ではないと思います。従いまして私たち資金的に困るのは、急速に伸びるということから、その資金を一体電話関係の資金で回すのがいいのか、電信は電信でまかなった方がいいのかという問題になったのでございまして、御承知のようにこの加入電信一つつけるには百二十万円くらいの金が必要なわけでございまして、この点どこまで資金の御援助を願うかということを考えまして、加入電話との均衡を考えて四十五万円にした次第でございます。
#42
○森本委員 加入電信が急速に伸びていくことは、電信事業の合理化という点から望ましいことでありまして、ある程度の電信事業の赤字ということがこのことによってなくなっていくということがいえるわけであって、公社は加入電信を進めれば進めるほどもうかる仕事になるわけですから、これはやはりある一定の時期がくればくるほどこの加入債券というものは安くしていく。そうしてだんだん国際電電の方との均衡をとっていくという形に持っていくのが妥当ではないかと考えるわけでありますが、この点は一つきょうの質疑をよく公社当局も監理官の方も御記憶にとどめておいてもらいたい。そうして次のいわゆる法案あるいは法律改正の場合にはこのことを十分に考えていただきたいということを特につけ加えておきたいと思うわけであります。
 そこで、ついででありますのでこの際聞いておきたいと思いますが、非常に国内通信と国際電電との関係が多いわけでありますが、先ほどのお話がありましたように、国際通話を行なった場合においても、それが国内の通話でありましても、全部国際としての料金を徴収する、そうしてあとから払い戻しをする、こういうことだというふうに御説明があったわけであります。それで具体的に聞いてみたいと思いますが、かりに高知から大阪を通じてサンフランシスコに電話をするという場合には、その具体的な料金のとり方はどうなりますか。
#43
○松田政府委員 加入者の方に負担していただく、つまり払っていただきます料金は三分間に四千三百二十円、十二ドルということになっております。
#44
○森本委員 その四千三百二十円というのを電電公社と国際電電がどういうふうに配分しますか。
#45
○松田政府委員 大体今の四千三百二十円を日本側とアメリカ側とで半分半分に収納いたしますが、その中から公社に対しまして大体高知と東京の間の市外通話料の、つまり国際通話を当初に申し込まれましてから完了するまでに公社の方でかかった市外通話の必要な料金を公社の方に払います。
#46
○森本委員 大阪からは外国に直通回線がなかったですかね。
#47
○松田政府委員 間違いました、訂正したします。大阪からの直通回線はございませんが、大阪には国際電電の支社がございますので、現実の料金としましては大阪−高知間の料金を払います。
#48
○森本委員 そうするとこれは二千百六十円が日本の料金になって、その二千百六十円というものを電電公社と国際電電とでどういうように分けるのですか。その分ける基本の内容です。
#49
○松田政府委員 大体の方式を平均的に申し上げますと、国際通話の通常のと申しますか、平均的なのが八分くらいになっておるのでございますが、八分と考えました場合に、公社の方へその八分の通話の準備をし、あるいはその八分の通話を通しあるいはさらに最終の処理をするという、初めから終わりまでのものは平均しまして大体十九分程度ということになっておるわけでございます。そこで公社に対しましては十九分程度の市外通話料というものが、そのうちからもちろん公衆通信事業として当然市外通話の設定をするために自分の自家用の通信としてやらなければならない分は差し引きまして、残りの分についてはっきりしたものを払うということになるわけであります。
#50
○森本委員 ちょっとわからぬ。もっとわかりやすく言うと四千三百二十円で二千百六十円というものが日本のものになりますか。それは間違いないですね。そうすると二千百六十円の場合、高知からサンフランシスコにかけた場合に、二千百六十円のうちの幾ら電信電話公社の分として国際電電が電信電話公社に払うのか。その支払う料金というものはどういう名目においてそれを払うのですか。
#51
○松田政府委員 まことに恐縮でございますが、実は大阪−高知間の料金等のあれがございませんので、別のところの例をとって御説明さしていただきます。
 名古屋とニューヨークの場合の例をとって申さしていただきますと、料金といたしましては実は先ほど申し上げましたように、平均的なものでとりました場合に、これは八分間の料金になっておるわけでございます。
#52
○森本委員 国際電話は三分・三分でしよう。
#53
○松田政府委員 いや、三分・一分でございます。大体三分・一分制の形になっております。そこで平均的なものとしまして先ほどちょっと御説明申し上げましたように、八分間の平均のもので料金が名古屋−ニューヨーク間で一万千五百二十円になるわけでございます。そのうちこれも先ほど申し上げました一万千五百二十円のうち国際電電の取り分が四千八百九十六円、と申しますのはこれは若干ニューヨークの場合には向こうの取り分といいますか、日本側で申しますとたとえば北海道と九州というものは少し日本側がよけいとる。同様にアメリカの場合でも幾つかのゾーンを設定いたしまして、そのゾーンのサンフランシスコから遠い程度のものにつきましては少しよけいとるということになっておりますので、ここは若干変わっているわけでございますが、従って国際電電の取り分が四千八百九十六円になります。そのうち電電公社に払う分が千三百二十円ということになるわけでございます。
#54
○森本委員 その千三百二十円の内訳はどうなっておりますか。
#55
○松田政府委員 それは東京−名古屋間の料金に、平均的に見ました先ほど申し上げました八分の通話を完了させますのにいろいろと呼び出したり、つなぎましたり、準備をしたりというふうなことで、大体国内線の使用時分が十九分くらいでございますので、公社として十九分のものをやりますためには二割程度の業務用通信というものがございますので、その分を差し引きまして十九分の八割、それを三分で割りました時数だけの料金というものが取り分になるわけでございます。
#56
○森本委員 そうすると、要するにこの千三百二十円というのは電電公社の市外通話料ということに考えていいわけですね。
#57
○松田政府委員 大体そのようでございますが、ただ先ほど申し上げましたように、電電公社としてその通話をやりますためには、当然いわゆる自分の通話を設定いたしますための業務用の通信が入っておりますから、その分は除いてもらっておるわけであります。
#58
○森本委員 そうすると、千三百二十円というものは、要するにその市外通話料とそれに要する業務通信の経費である。こう考えていいわけですね。
 そこで私がお伺いしたいのは、国際通信の場合、いかに国際的に発達をしても、そのもとの電話がなければ通話ができぬわけであります。その加入電話をつける場合には、それぞれ基本料金と、いわゆる最初置く場合にはそれぞれの設備料というものが、ちゃんと要るわけであります。それから今十六万円という話が出ましたが、その所々によって債券の負担もしなければならぬわけであります。そういう点の経費というものは、こういう場合にはどうなるのですか。これは電電公社はもうかってしょうがないから国際電電に負けてやる、こういう意味ですか。国際電電と電電公社との間に、そういう意味のものは含まれぬのですか。これは公社からでも、どっちからでもいいです。
#59
○松田政府委員 この点では、実は電話の加入者の方たちにいろいろと御協力を願ってやっておるわけでございまして、その加入者の方がかけられる市外通話というものは市外通話料だけで済んでいるということでございますので、従ってその加入者の方がかけられる国際電話の料金は当然その中に入っておりますから、電電公社にそれを払っていきます。しかし国際電電といたしましては、そういう基本的な設定部分というものは電電公社に支払う根拠というものはあまりないんじゃないかというふうに考えております。
#60
○森本委員 私が聞いておるのは、国際電電はそのもとの電話がなかったら、なんぼやったところでもうけにならぬですよ。かける根本の加入電話がなかったら、幾ら国際電話の線路を開拓しても、それではさっぱりもうけにならぬわけですよ。その場合、その加入電話というものは、電電公社はちゃんと基本料をとって、それからつけるときには設備料をとって、それからおまけに設備負担の債券をとって、電電公社が責任を持って電話をつけておるわけです。その電話がなければ国際通信はできないわけです。だからその場合に、国際電信電話株式会社が、料金が今言ったようにかりに四千八百九十六万円のもうけになって、その中から千三百二十円というものを電信電話公社に市外料金と業務通信として払う。さらにその上に国際電信電話とそれから日本電信電話公社との間に、そういうところの電話が一件についてそのもとの基本料金とか設備負担金何ぼ、こういうのがあって原価計算というものが成り立つわけです。常識で考えてそうでしょう。だから、日本電信電話公社は笑いがとまらないほどもうかるから、そんなこまかいものは言わない、そんなものは国際電電に寄付すればいいということならば別ですけれども、これはやはり国際電電と日本電信電話公社との基本協定に基づいて、国際通話が、たとえば一通話についてほんとうに微弱な金額になるかもしれないけれども、集まってきたら相当な金額になると思う。そういう場合に、やはりそういうところの分担する料金というものをとるのが理論上正当でないか、こういうことですよ。これがなかったら通話ができないのだから……。
#61
○松田政府委員 確かに国内の電話がなければ国際電話というものは成立しないことは、おっしゃる通り事実でございますが、今いろいろとお話を伺いましたけれども、たとえば今度の拡充法に基づく債券の負担のようなもの、これは結局拡充のための資金に協力をしてもらうということで、電電公社としましては結局それの利子というものは払わなければならない。一時的な資金の面において非常に助かりもし、また必要なわけではございますけれども、公社の方といたしましてはそれに対する利子を支払い、従ってその利子を支払う分というものは平生の業務、つまり料金の上にもかぶさってきているわけでございますので、長い目で見れば公社は料金の面でそういうものの負担というものに対しても返していく。従って料金というものを正当に支払っておれば、それでもって公社に対しては長い目で見てはそういうものに対する保障も入っているということで、大体市外通話料だけのものを払えば国際電電としては十分のことをしているというふうに私は考えられると思います。
#62
○森本委員 それではちょっとお伺いしたいのですが、国際電電の一年間の純利益というものはどの程度ありますか。
#63
○松田政府委員 三十五年度といたしまして、収入が七十九億何がし、大体八十億程度でございますが、そのうちから利益といたしまして十七億程度だったと思います。精密な数字が必要でございますれば調べます。
#64
○森本委員 ちょっと公社の方に聞きますが、あとの方で入ろうと思っておったけれども、電話をいつでも使えるというふうに保守を完備しておかなければならない。そういう保守費用というものについては、電話の料金のどういうところにこれが含まれると解釈しておられますか。
#65
○大泉説明員 今の御質問はなかなかお答えがむずかしいのでございますが、料金全般の中に含まれておるというわけでありまして、基本料にも使用料にも含まれている、こう考えております。
#66
○森本委員 なかなか名答弁ですが、そうすると、結局私が突き詰めて聞きたいのは、今言ったように国際電信電話株式会社の国際電話というものは、人のふんどしで相撲をとっていい気になってもうかっているということに、今の理屈からいったらなるでしょう。市外通話の料金だけということでは筋が通らないのではないか。だから、加入電話にちゃんと入って、国際通信ということになればいつでも国際の話もできるように保守の設備もしなければならない。それからその電話は、むろん国際通信をやるために設備をするけれども、設備負担料が要る、基本料が要る。そうすると、国際電信電話株式会社というものは、国際電話をやってある程度もうかったうちの、割合は少なくなるかもしれないけれども、日本電信電話公社に、おたくの電話を使わしてもらうということにおいて、たとえば国際電話一通話当たり何ぼとか、そういう基本協定が当然結ばれていいのではないですか。もっとも逆に、電信電話公社の方がうんともうかっておって、国際電電が損ばかりしておるとするならば、それは逆のことでもけっこうです。しかし、国際電電が今日かなり利潤を上げておる。電信電話公社も利潤を上げておるけれども、次の建設資金にぶち込んでなかなか足らぬ、こういうような現状になった場合、こまかいことを言うようだけれども、その基本になるところの加入電話に対する使用料といいますか、私はそういうものを国際電電は電電公社に支払うべき料金的な義務がある、こう思うのです。その辺の、いわゆるへ理屈でなしに、まじめな理屈として、理論として、電話がなかったら国際電話は通じないはずなんだから、だからその電話を設備するために設備の負担料と基本料がちゃんとあるわけなんだから、一通話ごとに、若干の料金を国際電電から日本電信電話公社に払うというのは私は当然じゃないかと思うのですが、これは常識論だけれども、どうですか。
  〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕
#67
○松田政府委員 実は電電公社といたしましては、その経営というものをやっていきますために、加入者の方から、先ほど申し上げましたように、たとえば拡充法による資金というものは、全体の経営として、あとあとそれに対する利子も払い、あるいは元金もある時期には返済するというようなことでありますけれども、それは結局、経営上の面においては料金収入としてとることによってカバーされていくという建前でございますし、平生の経営の面におきましては、結局加入者から基本料をとり、あるいは度数料をとり、あるいは市外通話料をとって、それでもってペイしているというふうな運営でいたしております。ただ、その場合に、その加入者が国際通話をかけるという利便を提供する場合に、確かに国際電電としますれば、そのために特別のものを作らなければならないということを考えれば、電電公社の施設を利用するという意味において大きな、何と申しますか、みずからとしては施設をしなくて済むわけでございますから、それだけ助かっているのであるから、一つの特権料といいますか、あるいは権利金みたいなものを払うというふうな意味では確かにあるかもしれません。しかし、これは公益事業でございますので、こういった権利金式のものを支払うという観念はなんでございますし、電電公社としては一応ペイしている上に乗った事業に対する支払いでございますから、特別なものを電電公社に支払わなければならないということは、私としてはないじゃないか、こういうふうに考えております。
#68
○森本委員 そんな虫のいい話はないですよ。これはそんな商売の仕方だったら、だれでも商売できます。全く自分が設備せずに、人のふんどしで相撲をとる、こういうことになるわけなんだから。それで、その逆に国際電電が非常に赤字で、日本電信電話公社が非常に黒字でもうかっておるということなら、私はあえてこういうことは言いません。しかし、一方は民営事業であってかなりもうかってきておる、それから日本電信電話公社は、先ほど来言っておるように、加入電信は四十五万円も債参をとらなけばならぬ、国際電電は無料だ、こういうふうな電気通信事業の現状において、基礎になりますところの加入電話がなかったら、国際電話というものは成り立たぬわけです。だから、市外通話料金、それはその部分は非常に少なくても、一通話当たり何ほどいう基本料なり、あるいは使用料というふうなものを国際電電が日本電信電話公社に支払ってしかるべきだ。理屈からいって当然そうなります。これはむずかしい理屈じゃないと思うのです。これはむずかしい理屈でなしに、常識論として私はそうなると思います。大臣、この辺はどうですか。大臣は常識に非常に達した人ですから、今のような常識論だとよくおわかりだと思うのですが……。
#69
○小金国務大臣 常識論から申しますと、まさに森本さんのおっしゃるようなふうに私も賛成しかねないのでありますが、ただ、電電公社と国際電信電話会社との接続、両々相待って外国との電話なり電信が行なわれて料金が入ってくる。ちょうどこれは、今おっしゃったように、国内の電話があるからこそ電話の通信ができるのだ。だから、その上に当然維持、保守等の義務を分担してもいいじゃないかという議論も私は立つと思いますが、この国際電信電話会社と電電公社との関係は、ちょうど私鉄と国鉄との接続のようなもので、すなわち、私鉄が非常にもうかっておってお客を運ぶが、それはまた国鉄が大きな機動力で運んでくれるから利益があるので、その際に私鉄は国鉄にどういう分担をすべきかというような議論にも私は似ているような感じがするのです。これは持ちつ持たれつでありますから、今のような点についてはさらに検討を加えまして、電電公社の負担をさらに分担して、電電公社の保守、修理等の点――これはきわめて微少になるかもしれませんが、理論的にはやはりそういう点も考えていいではないかと思っております。しかし、現実の問題については、金額並びにどういう計算方式によったらよいかというようなことがございましょうが、常識論から申しますと、まさに今仰せの通り、国内の電信電話が普及しているからこそ国際電信電話が取り次いでもすぐに役に立って利益が入ってくるというお説は、よくわかります。
#70
○森本委員 私鉄と国鉄と比べましたが、確かに大臣の常識論からするとそういうことになると思いますけれども、国鉄と私鉄の比べ方と、これは端末の加入電話のことでありますから、だいぶ情勢が違うと思うわけであります。だんだん大臣もわかってきていただいたと思いますので、この程度でこの問題は打ち切りたいと思いますが、要するに、私がしつこくここまで言ってきたのは、同じように電信電話事業の発展のために努力をしておって、一方を民営にし、一方を公共企業体にするというふうなちぐはぐな電気通信事業のやり方はないのではないか。やはり電信電話事業については、国際電信電話であろうが国内電信電話であろうがこれを一元的に処理するところに一つの妙味がある。先ほど来監理官の方からいろいろ答弁をせられましたけれども、国際電信電話株式会社が発足するときには、私たちは絶対に反対を唱えたわけであります。しかし、こういうところはもうかるから別に会社でやろうということになって、これはそのときの与党が多数で押し切ったわけであります。そういう歴史を持っているわけでありますが、この国際電信電話株式会社の理論でいくとするならば、先ほども私が言いましたように、東京−大阪間というふうなもうかるところだけは東京電信電話株式会社、電信はもうからぬから東京電話株式会社、大阪電話株式会社というようなことになりかねないわけであります、その理論からいくとすれば。だから、そういうことをするということは下の下でありまして、実際問題としては、やはり国際電信電話と日本電信電話公社の電信電話事業は一元的に運営をしていくべきではないか。一元的に運営をしなくて、しかも政略的にこういうように分離したからこそ今言ったような不合理な面が多々出てきているのであります。こまかい点あと追及していきますとたくさんあるわけであります。そういう点最終的には、日本の電気通信事業の一元ということを考えた場合に、やはり国際電信電話も日本電電公社と一元的に扱うべきではないか。将来海底ケーブルの問題、あるいはまた宇宙通信の問題、そういう問題が出てきますと、国際電電がいかにもうかる会社であったにいたしましても、もはや単独ではなかなかむずかしい、どうしても国家的な助力あるいは国家的な援助がなければ、今の国際電電の利潤ではなかなかそういう事業まで手が出せないということが当然考えられるわけでありまして、ここらあたりで日本の電気通信事業の政策としてこういう問題についても考えていいではないか。こういうふうな電話料金の合理化という場合に、単に電電公社の電話の料金の合理化という点だけに目をとどめず、いわゆる国内、国際を通じての日本の電気通信事業の一元的な政策というものを打ち出していくべきじゃないかというふうに考えるわけでありまして、そういう点についての大臣の御所見を承っておきたいと思うわけであります。
#71
○小金国務大臣 まさに電気通信に対して国家的な一元的な立場から考慮を加えるということはきわめて大事なことであります。しかしその経営形態につきまして、電電公社一社でよろしいか、あるいはまた国際電電株式会社をこれと並べて公共企業体のようなものにした方がいいか、あるいは合併してしまった方がいいか。これはたしか電電公社から分離した事業のように私は記憶いたしておりますので、今一がいにこれを一元化する、あるいはまた合併するとかいうようなことはまだ私は何ともお答えできません。政策的に一元的な方法でこれをコントロールすることは大事でありますが、経営形態は、通信の業務の内容とか種類とかいろいろなことで分離されたと思いますので、私はにわかに一緒にしたらいいということに踏み切るということよりも、そういう考えは今ここで持っておりませんが、そういう点に一元的に考えるということはきわめて大切なことだと私は思います。
#72
○森本委員 そうすると、いよいよ本論の料金関係に入っていきたいと思いますが、かりに国際電電の料金の決定は相手国との協定において料金決定をする、そうしてその決定は郵政大臣の承認を要する、こういうことになると思いますが、その場合郵政大臣としては国内の日本電信電話公社の料金とこれをかみ合わして、そして均衡をとってやっていくというふうにお考えですか。それとも国際通信というものは国際的に別個の形においてやっていく、この日本電信電話公社の料金とは全然無関係に考えていってよろしいという考え方に立っておるのか。あるいは公衆電気通信法の第一条に基づいて、電信電話公社の料金と国際通信の料金とをかね合わせながらこの均衡をとっていく、こういう形を考えておるのか、その点を一つ、これは事務当局でけっこうでありますので御答弁を願いたい。
#73
○松田政府委員 国際料金といいますのは相手国との協定できまりますし、また世界的に、大体ある地域の料金はこういう系統のものということに、ほぼある水準というものも出ているわけでございますので、特に日本の国内料金を上げなければならないとか、あるいは下げなければならないとかいうふうな点から、この問題を特別に日本として変えるというわけには参らないわけでございますので、やはり国際料金は国際料金としておのずから――もちろん日本としての料金政策というものはあるわけでありますけれども、一応国内料金とは別個に考えていくというふうにしなければならないかと思っております。と申しますのは国際料金は結局日本の国全体と外国全体というふうな関係でございまして、その間に先ほど申し上げましたように電電公社の方に国内部分としてはいろいろ支払う部分がございますが、それも結局考えに入れまして、ある一つの通話のときには、場合によれば相当電電公社に支払わなければならない部分が非常に多くなり、またある場所から出るものは非常に支払うものが少なくていいということも統一的に考えまして、全体としてはあるいは対外通信の料金というものについて電電公社の国内料金との関係上、相当考慮しなければならないという面も出てくるかと思いますけれども、しかしそうだからといって、国際間におのずからきまってくるものを無視して、特別に安くするとか特別に高くするとかいうことは困難だと思いますので、国際水準に従ったきめ方というものを最終的にはしなければならないだろうというふうに考えておるわけであります。
#74
○森本委員 そうするとちょっと聞いておきたいと思いますが、国際電話の場合、その水準としては、有線、無線に分けてどういう国際通信条約の料金水準をしいておるのですか。
#75
○松田政府委員 条約の上では何もきまっていないわけでありますが、現実の問題といたしまして、大体日本からアメリカあるいはヨーロッパ方面におきましては三分間十二ドルということを基本にいたしまして、若干相手国の距離あるいは相手国の事情によりまして、少しそれより高くなる場合もございますが、ほぼ十二ドル見当、つまり四千三百二十円見当ということになるわけであります。ただ近回りのたとえば朝鮮とかあるいは中国とかいうものは、それから見れば相当安い料金にきめているというふうに考えておるわけであります。
#76
○森本委員 その十二ドルというのは無線も有線も一緒ですか。平均して……。
#77
○松田政府委員 電話につきましては、日本といたしましては現在有線はないわけであります。全部無線でございます。
#78
○森本委員 その場合国内の電信電話との料金の比較というものは比較的むずかしいと言われましたが、ある程度その通りだと思いますけれども、そこで私は今度は角度を変えまして、公衆電気通信法の第一条に「日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社が迅速且つ確実な公衆電気通信役務を合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図ることによって、」云々とあるわけであります。そこで電信電話の料金については、ここで一括して国際電電と電信電話公社とは同様に並べておるわけでありますが、今監理官が説明されたようなことでいきますと、国際電電の料金というものと電電公社の料金というものは、その間におきましておのずから違ってもやむを得ないという御意見だったわけであります。しかし公衆電気通信法の第一条には、二つ公平に並べて、これが同じ条件下にあるような法文になっておるわけであります。その辺の解釈を監理官としてはどうお考えですか。
#79
○松田政府委員 どうもこういうことを申し上げるとおしかりを受けるかもしれませんが、実は合理的な料金であまねくかつ公平にということでございまして、結局国際通信といたしましては、利用したいという方にはどこからでも利用できるように、あるいは公平にサービスが提供できるようにやりまして――というよりは、電電公社の施設がそうなっておりますために、それとの接続の上で国際通話あるいは国際通信というものがやれるようなサービスを十分考えていく、その料金は国際通信としての合理的の料金というものでやっていくというふうに私どもといたしましては解釈しているわけであります。
#80
○森本委員 妙に答弁がわからぬわけでありますが、次へ進みます。
 そういたしますと、電信電話公社の料金についてはどういう基本的な考え方できめるわけですか。ここにありますところの「合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図る」ということを一つわかりやすく説明を願いたい。今回料金の合理化がありますので、電信電話公社の電信電話料金をきめる基本の考え方はどういうところにあるのか。
#81
○松田政府委員 表現するのが非常にむずかしい問題でございますが、結局法律に書いてございますように、要するに合理的な料金という一語に尽きるわけでございますが、結局サービスの程度、それからそれにかかりますコストということも考え、さらに通信の持つ価値ということも考えまして、利用者の間に不均衡という感じがなるべく持たれないように、しかもなるべく低廉な料金が合理的な料金だというふうに考える次第であります。
#82
○森本委員 料金を一体企業性に基づいた料金にするのか、公共的な料金にするかということが、郵便料金のときにも分かれ目だったわけです。電信電話料金についてはその企業的な意味の料金を主に置くのか、あるいはまた公共的な意味の料金を主に置くのか、それは答弁としては、企業性と公共性をごっちゃにして、ちょうどいいところでやりますと言えば答弁になるけれども、そういう答弁でなくて、どちらに一体比重を置いた料金ということを、この公衆電気通信法の第一条において考えられているか。その基本的な考え方に基づいて、これから先入っていく料金問題が変わってくるわけなんです。そこで基本的に日本電信電話公社の電信電話料金というものは、企業性に重きを置くのか、公共性に重きを置くのか、どちらも一緒にごっちゃにいたしまして、適当な合理的な料金というような答弁でなしに、一つ御答弁を願いたい、こう思うわけであります。
#83
○松田政府委員 実はその点におきましては、森本先生から言われましたように、やはり私どもといたしましては、公共性と企業性ということを両方考えてきめなければならないわけでございまして、具体的な一つ一つの料金という場合には、やはりある部面において公益的見地から料金を安くしなければならない場合には、料金を低廉にしていかなければならないし、そういう考慮は加えますけれども、料金全体として考えました場合には、やはり独立採算であるし、公共企業体として独立させましたこの形から考えまして、公益的見地からうんと安い料金で、従って公社としては発展ができないような料金であっていいというものではないのでございますから、やはり十分企業としても成り立っていき、将来の発展というものも確保していける料金ということを水準として考えまして、ただ具体的な個々の料金のきめ方の場合には、十分に公益的な見地というものを生かして決定していくということでなければならぬと考えております。
#84
○森本委員 大へんわかったようでわからぬような答弁で、ちっともつかみどころがないんですが、それじゃ具体的に聞いてみたいと思います。
 電信関係の料金というものは公共性を重く見て、電話関係の料金というものは企業性を重く見ておるというふうに、今の電信電話公社の料金体系を見たら私は言えると思うんです。その点についてはどうお考えですか。
#85
○松田政府委員 まことに申しわけありませんでしたが、確かに電信の面におきましては公共性をうんと強く見ております。と申しますのは、電信は、電気通信としての一番基本的な、また一般的な通信方法でございますので、これを非常に高くするということは、国民としての一番手近な通信の手段というものを利用しにくくする面でございますので、現実の姿といたしまして収入が支出の半分くらいにしかならなくても、従来からのいきがかりと申しますか、歴史的な関係も考えまして、料金をきめているわけでございます。しかし電話につきましては、やはり企業性を重く考えたという料金ではないのであって、やはり企業性と公共性というものを両方考え合わせまして、ただその意味で、たとえば電信の赤字までも電話にしょわしているじゃないかという問題があるかと思いますけれども、これは企業体が全体として行なわれているという面からやむを得ず電話がそれだけの負担をしょわなければならないという結論になるわけでございまして、電話の料金を決定する要素としては、電信の料金の赤字を負担するための料金をきめているという考えできめているものではないというふうに考えております。
#86
○森本委員 そうするとやはり公共性ということについては、政府としては電信関係に公共性を重く見る。それから電話関係については、端的に言うとある程度これでもうけなければいかぬ、こういうことですか。何やらむずかしい理屈でなしに、電信関係はとにかく犠牲的精神でやらなければならぬ、電話は少々もうけさしてもらいましょう、こういうことですか。
#87
○松田政府委員 少々もうけるということは確かにございます。合理的な利益というものは、将来の発展のために当然上げていかなければならないものでございますから、その程度の利益というものは、当然含まっている料金というふうに考えております。
#88
○森本委員 そうすると今の電話料金というものは、電信関係の赤字  これはあとで質問しますが、電信関係の赤字も極力公社としては少なくしたい、こういう考え方で経営をしておるということはわかります。しかし今の電話料金決定の基礎というものは、その電信料金の赤字というものも若干これで補っていかなければならぬ、さらに電話関係についての将来の政府の所得倍増並びに経済の拡充計画に見合ったところの電話の拡充計画、そういうものについての拡充資金というものをこの収入から見出していかなければならぬ、そういう考え方に立っての電話の料金の設定ですか。
#89
○松田政府委員 現実の問題としては、その具体的な数字的な判定というものは非常にむずかしいかと思いますが、やはり公共企業体であります以上は、当然事業の収益の中から将来の拡充に対するある必要な限度の寄与というものはしなければならないということを考慮いたしまして、その上で料金の水準というものを考え、またその料金の水準に従った各具体的な料金という場合には、公益的な見地も十分加えまして、たとえばいなかの方で非常に損をするというような状況のところでも、全体のバランスを考えて料金をきめていくというふうにして、具体的決定をしているわけです。
#90
○森本委員 そういうごたごたしたことではなしに、電話料金の基本的な今のきめ方は、公衆電気通信法の第一条に基づいてきめているわけですけれども、現実の問題としては、将来の電信の赤字というものをある程度電話の収入でもって補っていかなければならぬ、同時に――あなた方の考え方ですよ。将来拡充計画において、今千百万という計画をいたしているようでありますが、これがかりに将来千五百万という至上命令がきた場合においても、その千五百万というものの電話の加入拡張に対しては十分にその設備ができる利益を得ていかなければならぬ、これ以上、財政投融資その他の資金というものについてはあまり当てにすることができない、その大半を電話料金の収入によりてまかなっていかなければならぬ、そういう考え方に基づいて電話料金の設定をしているかどうか、こういうことです。おそらくその通りではないかと私は思うわけですが……。
#91
○松田政府委員 公社のいわゆる収支差額、利益といいますか、それが拡充の方に使われるということは事実でございますけれども、もちろん公社の拡充計画というものは、今のところといたしましては、いわゆる拡充法に基づく加入者の協力による資金というもの、さらに財政投融資から出る資金というもの、それに事業経営から生じてくる収支差額というものを全体といたしまして拡充を行なっていきますので、収支差額が大部分というものではない。現在におきましても決してそういう姿になって滞りませんし、また将来もその占める部分というものは、いわば合理的なものと申しますか、適当な部分はカバーしなければならないと思いますけれども、当然拡充法による資金、財政資金等を予想していることは間違いございません。
#92
○森本委員 それじゃ公社の方にお聞きしますが、今回のこの公衆電気通信法の改正について、私が一番不可解に思っております点は、賛成、反対ということは別といたしましても、電信電話両方の料金を合理化するということを初めには考えておったはずであります。しかもこれが昭和三十五年十二月二十日に電信電話料金調査会というものの報告書が出ておりまするけれども、これでも明確にこの電信電話料金を合理化する、こういうことを考えておったようであります。そういう案も相当出されておったわけであります。ところが今回の料金の合理化ということが出された場合におきましては、全然この電信関係の合理的な改正というものがなされていない。これはその原因はどういうところにあるのか、大臣にお聞きしたい、こう思うわけです。
#93
○小金国務大臣 ただいま御質疑と答弁を聞いておりまして、電信料金の方は確かに政策的に低くなっています。電話の方はお説の通りこれは電信の方の費用まである程度まかなうことに、総合会計でございますから……。その電話の料金のきめ方につきましては、やはり過去の投資に対してペイし、さらに今後非常に国民的な要望で、しかも急速な拡大を必要とする施設でございますから、ある程度の部分を上げる、利益金によってまかなっていくというような立場から、この電話料金を設定してあります。そこで今回の改正案が策定されました際には、この電話料金を上げるというよりも、むしろ今回の電話料金の改定は、今後十年間なりあるいは十一年間なりに相当急速に電話の個数をふやし、さらに自動化し近代化していきますから、その電話料金を定めまたは電話料金を徴収する際の基礎となる計算等に相当大きな機械力を利用して合理化していかなければ、とうてい拡充に追いついていけない、拡充政策を実行していくには非常に簡単な計算ができるような数字を作っていかなければならないというのがねらいでありまして、今回の電気通信法の改正はあるいは電報の料金あるいは電話の料金の両方を見まして、将来の拡充と機械化を眼前に置きました場合において、電話料金の単位を早くきめておく必要がある、こういう見地から電話の方の料金だけをいじったのでありまして、電信の方の料金についてはいわば宿題が残されております。しかし政策的な意味を加味しまして今回はこれを取りやめて、電話の料金を将来に備えて今日御審議をいただいておるようなわけであります。
#94
○森本委員 そうするとこの電信の料金はそういう政策的な意味もあって、現在の電信料金は将来改正をしない、これを値上げをするというようなことはやらない、そういうことですね。それをはっきりしておいて下さい。
#95
○小金国務大臣 これは私の考えではなるべく安くしておいた方がいいと思いますけれども、公社側がこの新しい非常にスピード・アップされた拡大を実行していく段階におきまして、また電信電話料金の方も合理化する必要があるというふうな考えが出ました場合には、これを取り上げて検討して参りたい。今これで政策的な意味において電信電報料の方は動かさないということは、私は断言は差し控えたいと思います。
#96
○森本委員 そうすると同じように調査会から電信電話の料金の合理化を答申をしておるにもかかわらず、電信料金だけを今回の合理化からはずしたという理由は、端的に言ってどこにあるわけですか。
#97
○小金国務大臣 端的に申しますと、電電公社の財政が、今企画しておりまする程度の拡充、すなわち電話の増加実現をはかっていく上において、とりあえず支障がないということでありましたからこれをはずしたのでありまして、その答申の趣旨はごもっともな点があると考えております。
#98
○森本委員 そうすると、この程度の電信の赤字があっても今の電話の拡充と料金の収入においては大丈夫だから、とりあえず電信料金についての改正は出さなかった、こういことですか。
#99
○小金国務大臣 大体そうお考えいただいていいと思いますけれども、重ねて申し上げますが、来年度以降の電電公社の財政収支等を見まして、答申がございますから、それらを加味してまた考えたいと思っております。
#100
○森本委員 それじゃちょっと営業局長に聞きますが、電信料金の将来の赤字の状況でありますが、電信事業が将来ずっと赤字が増加していくというふうに見込んでおられるのか、あるいはまた赤字がだんだん、今の加入電信その他の設備等において縮小されていくというように見ておられるのか、その点をお聞きしたいと思いますけれども、まず過去三十三年、三十四年――三十五年はわからなければけっこうでありますが、三十三年、三十四年、三十五年等の電信事業の収支をお示しを願いたい、こう思うわけであります。
#101
○大泉説明員 三十三年からの電信事業全体の収支を申し上げますと、これは収入の関係は三十三年度百五億、支出が二百二十九億、結局支出の方が多いのです。マイナスが百二十三億でございます。三十四年度は総収入が百十七億、総支出が二百四十六億、赤字が百二十九億でございます。
#102
○佐藤(洋)委員長代理 森本さん、定刻に本会議が始まるそうですから、適当なところで打ち切って下さい。
#103
○森本委員 それでは、電信関係いろいろ質問がありますけれども、本会議がありますので、午前中の私の質問はこれで終わります。
#104
○佐藤(洋)委員長代理 暫時休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ――――◇―――――
   午後四時五十五分開議
#105
○山手委員長 これより再開いたします。
 休憩前に引き続き質疑を続行いたします。
 森本靖君。
#106
○森本委員 先ほどの質疑の続行でありまするが、電信関係の三十三年、三十四年、三十五年の収支の問題について聞きかけておりまして、それが途中で切れておりまするので、そこからお願いしたいと思います。もう一回、おそれ入りますが、電信事業の三十三年、三十四年、三十五年の収支の問題を御答弁願いたい、こう思うわけです。
#107
○大泉説明員 三十三年度の電信事業の総収入は百五億、支出は二百二十九億でございます。三十四年度は収入百十七億、支出が二百四十六億でございます。三十五年度はまだ決算がわかりませんので支出の方はわからないのでございますが、収入は概略百十九億でございます。
#108
○森本委員 赤字はどの程度の見込みですか。
#109
○大泉説明員 三十三年度の赤字は百二十三億、三十四年度は百二十九億でございます。三十五年度はわかりませんが大体似た程度だと思います。
#110
○森本委員 三十五年度の赤字の大体の見通しはどの程度ですか。
#111
○大泉説明員 今申し上げました通り、支出の決算がまだわからないのですが、やはり百二、三十億じゃないかと思います。
#112
○森本委員 そういたしますと、将来にわたりましての、三十六年度以降の電信事業の赤字というものは、電信事業が中継の機械化がされ、さらに加入電信等いろいろの合理化が行なわれましても、こういうふうな赤字がずっと将来も続いていく、こういうような見通しですか。
#113
○大泉説明員 電信事業の将来の見通しにつきましては、電報関係につきましては、人件費の関係等もありまして物数が伸びませんので、このままですとだんだん赤字が増していくと思いますが、加入電信は大体収支が償っておる程度でございまして、今後数がふえるに従いまして収支が好転して参ると思いますので、加入電信がふえるに従いましていわばこの面では収支が改善される面があると思います。また専用線の方につきましても、大体収支似た程度でございますので改善の面があると思いますが、ただ電報の方の赤字面とこの方の改善面とがどのようになっているかということは、人件費その他の関係があろうかと思いますので確たる推定はできませんが、ある程度希望が持てるという方向だと思います。
#114
○森本委員 将来の電信事業の希望が持てるというのは、赤字が縮小されていくということについての希望が持てる、こういうことですか。
#115
○大泉説明員 さようでございます。またそのように努めて参りたいと思っておるわけであります。
#116
○森本委員 そういたしますと、先ほどの大臣と私との質疑応答においても大臣が言われておりますように、将来赤字が累増されるということになりますと、電信料金については改善を考えていかなければならぬというふうなことでございましたけれども、これが三十六年度以降電信の赤字がだんだん消えていく方向に向く、こういうことでございましたならば、現在の電信料金というものを再値上げをするとかあるいはまた電信料金の値上げをしなければならぬということには到達をしない、こういうことになるわけですか。
#117
○小金国務大臣 先ほど私の言葉が少し足らなかったかと思いますけれども、電報料金につきましては根本的な問題があるようであります。すなわち文字の単位を何字に区切るとか何字増しをどのくらいにするとか、まだ相当掘り下げた各方面からの検討を要するのではないかと思います。そこで今いろいろな改善策が講ぜられまして赤字がこのままふえないとかあるいはまた少々赤字が減ったといたしましても、合理的なあるいは理論的な立場から再検討を加えるという時期がくるかと私は考えておりますが、なお電電公社の方に今後の動向等をよく調べてもらいまして、電電公社と相談いたしたいと私は考えております。
#118
○森本委員 今の大臣の答弁を聞いておりますと、あげ足を取るわけではないけれども、これはちょっとおかしいと思うのであります。というのは今大臣が言われた電信料金の合理化という問題については、たとえば字数の問題あるいはその他の問題について、これは将来にわたらなくとも、現在すでにそういう面についての意見が出ておるわけであります。すでに御承知の通り電信電話料金の調査会の報告書においてもそれがはっきり出ておるわけであります。たとえば濁点を二字に数えるとか、半濁点を二字に数えるというふうなことについては、不合理性がある。それから今の単位料金について、十字にするか十五字にするかというようなことについても不合理性がある。そういう点についての電信料金の改正については、行なうのが至当であるという調査会の報告書が出ておるわけであります。私はそういう点についての合理的な改正ということを必ずしもこれがいけないというわけではないわけであります。しかし今大臣が言われたようなことでございましたならば、将来の電信の赤字あるいは収支の問題についての関係なくして電信料金の合理化をしなければならぬ、こういうことになるわけであります。そうなりますと、その時期というものは、もしやるとするならば、今回の電話料金と一緒に電信料金を合理化するということが一番理屈に合うわけであります。そうなっておりますけれども、今回の場合はその電信料金についてわざわざ電電公社の方が出してきておったにもかかわらず、これが閣議において決定を見なかった。われわれが聞いているところによりますと、閣議の決定の前に与党の政調会の内部において、今回は電信料金の合理化については出すべきでない、こういう意見でこれが一夜にしてやまったということが新聞に報道されておるわけであります。そこで電信の料金について、将来にわたって改正を考えるならば、一体どういう点を改正をせられるのか、それが収支の問題で関係があるのかないのか、こういうことであります。
#119
○小金国務大臣 今御指摘のようにいろいろな答申案を基礎としまして議論が出まして、議論がまだ十分尽くし得ないという状態でございましたが、法案はなるべく早く出さないと基本的な電話の料金の調整につきましては、機械化に伴って改正していただかなければならないという緊急な要請がございましたので出しました。しかし今御指摘のような料金を上げるか下げるか、あるいはまたどういう技術的な考慮を加えるかというような点を含めまして、もう少し検討する必要があると認めましたので、今回はその点は出さなかったのでありまして、こういう際にもいろいろな示唆をいただければ大へんしあわせだと思っております。
#120
○森本委員 そういたしますと、電信の料金の問題についてはもう少し検討しなければならぬといったところは一体どういうところでありますか。これは公社当局でけっこうです。
#121
○大橋説明員 電信の赤字問題は逓信省時代からの長年の問題であることは御承知の通りであります。大体電信事業というものは世界の大勢としてもほとんどすべての国において赤字でございます。ただアメリカにおいてだけ長年かかってようやく黒字になったという状態であります。根本的にこれを掘り下げて、電信事業というものをほんとうに電信事業だけで収支償うようになるようにしていいか、またしなければならぬかどうかということは、これは相当長年の問題であって、まだ結論に達していないのでございます。そこで今回の電話の料金の合理化に伴うて、電信の方もある程度の合理化はやったらどうかというので調査会である案を得たのでありますけれども、さらにもう少し根本的にこれを掘り下げて、将来の電信のいくべき道をどういうふうにしたらいいかということのためには、どうもこの国会に同時に提出することは困難だと認めまして、今後もう少し掘り下げて根本的にこれを考えていきたい、かようなことで延ばされたと御了承願いたいと思います。
#122
○森本委員 そういたしますと、根本的な電信料金の原因を探求するということは具体的に言うとどういうことですか。
#123
○大橋説明員 これは論点はいろいろとたくさんあると思います。一体電報の赤字というものは電信事業そのものに当然ついて回るほどのものか、それともさらに研究の結果、何かあまり赤字にならないでとんとんにいくような名案があるかどうか、こういうことまで掘り下げて一つ根本的に研究してみたいと思います。
#124
○森本委員 総裁の答弁を聞いておりますと、電信料金の今回の合理化という問題については、公社としては何か用意をしておったけれども、与党ないしは政府部内の意見によってやまったというふうにしかわれわれは新聞報道を見た場合にはとれないわけであります。大臣の答弁をしておるのには、根本的ないわゆる研究をしなければならぬ、こういうことでありましたから、そこで根本的な研究というものは一体何であるか、こういう質問をいたしましたところが今の総裁の答弁でありまして、一体電信料金というものを将来どうするつもりであるか、今回どういうわけで改正をしなかったかということについては、ちっとも判然としないわけであります。もう一回お尋ねをいたしますが、端的に申しまして今回の電信料金についての、いわゆる合理化案というものを出さなかったということについては、いろいろ検討を要する点があったので今回はおきました、こういう答弁でありますが、それは間違いございませんか。
#125
○大橋説明員 先般の調査会におきましても、一応の案が出たことは御承知の通りであります。しかしながら根本的に掘り下げて、今度の調査会の改正案が出たとは実は考えられないのでありまして、まあいわば中途半端といえば中途半端なものであったといわざるを得ない。そこでいま少しく根本的に掘り下げた研究をした方がいいじゃないか、かようなことで実は今回は延期されたと承知しております。
#126
○森本委員 そういたしますと、電信事業において掘り下げた検討をしなければならぬという点は何と何と何であるか、一つ個別的に、ずらずら言わずに、一つ何である、二つ何であるというふうに明確に言ってもらいたいと思うのです。
#127
○大橋説明員 調査会の案はおそらくごらんになっておると思いますが、しかしその案は実は先ほど申し上げましたように、中途半端といえば中途半端なものであります。そこで電信事業としてはもしこれをほんとうに黒字にし、赤字を解消しようと思えばおそらく方法なきにあらずと思います。たとえばうんと料金を値上げするか、もしくはいなかのようなところでは電信配達のサービスをやめてしまうというようなところまで大きな改革をやれば、あるいはある程度まで赤字を解消することができると思います。しかしながらこれをやるということは、一方からいうと国民に対する公益性といいますか、サービスを非常に悪くすることでありますから、私どもとしてはそういうことはやりたくない。そこでどの程度に一体料金をきめてあるいはどの程度まで電信のサービスというものを定めた方がいいかということをよくかみ合わせて掘り下げて研究をする必要があろう、こういうことでありまして、一つ何、一つ何ということまで研究して今のをきめたわけではござません。
#128
○森本委員 そういたしますと、この電信料金の根本的な検討というのは、現在の電信料金というものが――電信料金の関係かどうか知りませんけれども、電信事業が赤字が非常に多い。そこでこの赤字をどういうふうに解消するか。それがためには料金を値上げをするのか、あるいはまたサービスを落とすのか、このいずれかに重点を置くか、あるいはそれをミックスしたものの料金にするのか、あるいはまた現在の十字までの文字を十五字にするとか、半濁点とか濁点とかいうことをどうこうするとか、そういうような問題を含んで検討しなければならぬので次に延ばす、こういうことですか。
#129
○大橋説明員 それらの点を全部含めましてあらゆる角度からいま一応掘り下げて研究したい、こういうことでございます。
#130
○森本委員 公社が電信事業を始めて一体何年になるのですか。こういうことはもう総裁もしろうとでないわけでありまして、電信事業が長い間赤字であるということについても十分御承知であろうと思いますし、またサービスの改善についても一体どういうふうなところをどうやればサービスが落ちるか上がるか、あるいはまた今申しました半濁点、濁点の問題とか十五字とか十字までというような問題についても、これはおよそ電電公社としてはわかっておる問題であろうと思う。そういう問題を今になって検討しなければならぬというような点については、これは言いわけであって、具体的にほんとうに今回の電話料金と一緒に電信料金を合理化しようとするならば、具体的な案が電話料金の合理化とともに出てこなければならぬはずであります。どうですか。
#131
○大橋説明員 ただいま御指摘の濁点、半濁点とか、あるいは十字、十五字というような問題は、まあどちらかというとやや根本の問題じゃなくて、枝葉末節と言っちゃ悪いが、実は末節の問題に近い方だと思います。それよりも根本的に収入の倍以上の赤字が出ているというこの状態を一体どう考えていったらいいかというこの根本問題になりますと、相当これは慎重に考えなければいかぬ、かように考えるわけでありまして、今後相当日時をかけてよく研究をして最後の決定をしたい、かように思っております。
#132
○森本委員 今後日時をかけて検討するということは、それは十分わかりますけれども、今まで、かりにあなたが総裁になってからでももう大体三年くらいになるわけであります。四年の任期で、あと一年くらいの任期でありますから三年になっておるわけです。三年間もあれば今言った電信事業の根本的な問題ということについては十分これは検討ができるはずであります。すでにわかっておることでありますが、そういう点についての根本的な検討がなされていないから、電信料金の合理化については今回行なわなかったということは、これは答弁にはならぬと思うのです。それ以外に、電信料金の今回の合理化の案というものを出さなかったところに何か理由があるんじゃないか。そうじゃなかったら今の答弁は、これは答弁にならぬと思う。そういうことについては、いまさら検討しなくても、もうわかり切っておるわけであります。だからそれ以外に何か電信料金が、今回の電話料金の合理化に応じて出なかった理由があるのか。こんなめんどくさいことを出したら、電話料金の合理化でさえいいかげんもめるのに、もう一つめんどくさいことをやられたら困るから、一応電信料金はおいておけ。電話料金だけにしろという理由でやられたのか。あっさりそういうことならそれで私は認めたいと思うわけでありますけれども、ただし真相を一つ明らかにしておきたい、こう思って電信料金の合理化について――これだけ赤字になっておる電信料金、しかも電信料金については枝葉末節と言いますけれども、濁点、半濁点の問題についても、十字、十五字までの問題についても、これは利用者である国民に非常に影響のある問題であります。そこへもって参りまして今日のように人件費がかさんできますし、別使配達の料金等におきましても、かなりこれは合理的に改善をしていかなければならぬはずであります。そういう点を考えた場合に、どうしても私が納得し得ないのは、電信料金の合理化の問題については、電話料金はこういうように改正案を上程したけれども、電信料金をそのまま据え置いたということについて、何か理由があるのか、こういうことであります。理由が別になくして、電信料金は、今やったらよけい紛糾するからあと回しにしようというなら、それはそれで話がわかるわけでありますが、大臣どうですか。この点は総裁はもうほんとうのことを言いそうもないから、大臣に聞きますが、どうですか。
#133
○大橋説明員 ただいまいろいろお話がありましたけれども、決して私はうそ偽りを申し上げているわけではございません。あらゆる角度から根本的にいま一応検討したい、こういうこと以外に特別の理由はございません。
#134
○森本委員 根本的に検討するために出さなかった、こういうことですか。
#135
○大橋説明員 さようでございます。
#136
○森本委員 総裁、今ごろになって赤子をだますようなことを言ってもだめですよ。その根本的な問題は検討しなくてももう十数年前からわかっている問題だ。あなたも大体電信事業というものはどの程度の赤字があって、どういうふうにやればこの電信事業が赤字にならぬようになり、サービスの程度についてもどの程度ミックスすればいいということはわかるわけであります。私が総裁なら一日でもこの案を作りますよ。それが、そういうことを根本的に検討するために、今回電信料金の合理化ということについては見送ったということは、答弁にならぬと私は思う。だから、そういうことはわかりきっておってなおかつ電信料金の合理化の問題について今回電話料金と一緒に出さなかったということについては、これ以上総裁に聞いたところでだめですから、大臣にお聞きしたいと思いますが、あっさり電信料金の合理化については、今回出したらよけいややこしくなるので、電信料金についてはやめにしまして電話料金だけにしました、こういうことでしたらそういうことでけっこうだけれどもどうだということです。
#137
○小金国務大臣 御承知の通り私はしろうとでありまして、一応の説明を伺いましたところが、まだ根本的に検討を加える必要のある部分もあるというような御意見もあるし、もう一つは、電報料金の合理化といいましても、一応は百何十億値上げになるものですから、ここらもやはりいろいろな状況を勘案いたしまして、実は私どもとしてはあっさりおりたわけでございます。
#138
○森本委員 大体大臣が言うように、こうあっさり言えば話は初めからわかるわけでありますけれども、総裁のように、そういうふうにあっさりものを言わずに、ああだこうだというふうに公社一流のことを言うから話が込み入ってくるわけでありまして、ある程度今回の料金の合理化については、電話の料金については、上げもおろしもしておらないということで合理化という名目が立つけれども、電信料金については若干の値上げということになるからまずいということで保留になったということになりますれば、ある程度考え方とすればまた出さなかったという点についても了解はできますけれども、ただしかし、私は収支の赤字だけでこれをどうこうするということなしに、やはり電信事業というものについては年間約二百五、六十億の支出になるわけでありまして、収入についても百三、四十億という膨大な金額になりますし、また電話事業よりも一般国民に非常に関係が深い電信事業でありますから、これをこのまま捨ておくということには私はならぬと思うわけであります。やはりサービスを低下をするということよりも、サービスを向上させ、さらにできる限りの、場合によっては合理化もやらなければならぬと思うわけであります。ただそういう点については、やはり従業員との摩擦を十分に避けて、お互いに話し合いをしていかなければならぬというふうに考えますけれども、たとえば今日の別使配達のごときは、おそらく現状にマッチしないような別使配達の料金ではなかろうかというふうに考えるわけであります。ちょっとお聞きしたいと思いますが、今別使配達はキロ当たりどのくらいになっておりますか。
#139
○横田説明員 今すぐ調べて御答弁申し上げます。
#140
○森本委員 それを特に聞きましたのは、この前も私がここで質問をいたしましたように、北国の雪の降るところでは、駅で電報を打って、そして別使配達を持っていく電報配達人のあとからついていけば道案内になる――まことにそういうふうな、笑い話でなしに、現実の話もあるわけであります。しかも別使配達の場合は、わざわざ実際の常在員でもない者を雇っていくわけでありますから、現行の別使配達においてはその者すらも雇えないという現状ではないかということを私は証明をしたかったわけでありますので、それを聞いたわけでありますけれども、こういう点は私は率直に申してやはり合理的に改正をしなければならぬのじゃないか。何もこれを特別にけちるというようなことでなしに、やはりこういう点については――般会計から補てんをしてくれるならば別でありますけれども、そうでない限りは、今の別使配達の料金において特別の人を雇っていけといわれましても非常に困難でありますから、そういう点についてキロ当たり幾らということが現在わからないということであれば、またあとでけっこうでありますが、いずれにいたしましてもこういう点についてはある程度改正をすべき点があると私は思いますが、どうですか。これは副総裁でけっこうです。
#141
○横田説明員 先ほどから総裁がお答えいたしましたようなわけで、電話の料金の改定はサービスの改善のために緊急、急ぐ問題でありますが、たびたび申し上げますように、電話の方も水準は同一水準でいく、こういう前提でおりましたので、あの当時の電報の問題についても、水準を動かさずにいくとすればどういうことがあるか、しかも問題にならぬ点だけを考えていこうというのが調査会の案だったようでありまして、そうなるとおのずから中途半端になるというようなことで、今、先生から御指摘のような、確かに別使配達の問題とかあるいは今の電信の事業の再建と結びついた料金制度全般を考えるというような点においては、先般の案は非常に中途半端だということで、一応取りやめになったわけでありますが、今の別使配達の問題とか、あるいは今後電話で距離別時間差法をとった場合に電報にどういう影響があるというようなことも、これから十分検討して、電信の問題については全面的に考えて研究していきたい、こういうことであります。
#142
○森本委員 それではこの法律に基づいたところの電話の料金の合理化の問題について質問をしていきたいと思います。
 今回の電話料金の体系改正案が出ておるわけでありますけれども、これは公社の方では値上げでもない、値下げでもないというふうに説明いたしておりますが、実質的にはこれは将来に向かって私は値上げの方向になる案であるというふうに解釈をいたしておりまするし、また現実に収入の面から考えていきますとそういうことになると考えるわけでありますけれども、そういう点はそれといたしましても、今回の場合は、都市の発展や町村の合併、あるいは現在の課金機器の問題、そういう点からこれが改正を企図したということを言っておりますけれども、それを一つ具体的に――まず最初に概略を説明願いたい、こう思うわけであります。
#143
○大泉説明員 今度の新料金によりましては、三十四年度の決算の面で申しますと、旧料金と新しい料金の間に三十二億円の差がある、こう申し上げたのでございますが、それは距離を改めることによって十六億円、三分・一分制によって約九億五千万円、距離別時間差法、準市内通話ということによって五億五千万円ということを先般も申し上げたと思うのでございますけれども、これは直線距離制をとった場合におきまして、実際適用します場合に、お客様の受け入れやすいようにするということのためにどうしてもこの程度の赤を見込まざるを得なかった。三分・一分制につきましても三分の料金がちょうど三で割り切れる数字でなければならないということのために、一一%三分の料金を上げなければならないところが、実際上は九%余りしか結果的には上げることができない。それから自動即時関係につきましても、二五%上げなければならないところを実際上は二〇%程度しか――これも刻みの関係ですが、なったということの結果、これが三十二億円ということになるわけでございまして、この点は後年度において通数がふえるに従いまして、大体同じ比率で伸びて参るものでございます。
#144
○森本委員 そういたしますと、これは一つ法律案の各条項を追って質問をしていった方が時間的にいいと思いますし、またその条項の過程の中においてそれに影響のある料金関係を質問をしていきたい、こう思うわけであります。
 まず最初にこの第二十六条の改正の問題でありますが、これは集線装置の問題でありますか。
#145
○松田政府委員 集線装置が主でございまして、集線装置等でございます。
#146
○森本委員 だから「(その交換設備に郵政省令で定めるところにより接続されるその従たる交換設備を含む。以下この条において「局交換設備」という。)」というのは、これは集線装置の意味ですか。
#147
○松田政府委員 ただいまのところとしまして、こういう表現で直ちに今考えられますものは集線装置でございます。なおこういう考え方で今後出て参るものもあるかもしれませんが、ただいまのところは集線装置を考えております。
#148
○森本委員 集線装置をこういう形で無理に入れたということについては、私は前にも一度これをあなた方に注意したことがありますが、将来の電話のあり方という点からいくとするならば、こういう単独電話、共同電話、構内交換電話というような形において法律において定めるということについては、非常にいいことでありますけれども、しかし現実に電話事業というものが日進月歩していく過程において、集線装置あるいはまた集線装置以上のものが出てくるかもわからぬ。そういう場合に、たとえばその他の項については非常に政令に譲っておるわけでありまして、二十六条において、加入電話の集線装置については別途政令で定めるとする方が、電話事業本来からいくとするならばかえっていいのではないかということを、前にもちょっと、これは法律技術上私が申したわけでありますが、今も松田監理官が答弁をしておりますように――当面のところは集線装置でございます。こういう答弁をしておるわけでございますが、将来集線装置より以上のものが、どういうものが出てくるかわからぬと思うわけであります。そういうものが出たら、この第二十六条の今回の改正ではまたいけない、こういうことになるおそれも多分にあると思うわけであります。そういう点を考えた場合に、一体第二十六条の場合、これをこういう形でやるというのは、今私が言ったようなやり方については立法技術上いけない、こういうことの結論において集線装置のものを――これは普通しろうとが読んだんじゃなかなかわかりませんよ。これが集線装置であるかどうであるかということは、なかなかわからぬですよ。前から問題になっておったから、これは集線装置であろうと考えて私は質問したわけでありますが、集線装置以上のものが出てきた場合には、私はまた改正をしなければならぬことになってくると思うので、そういう立法技術という点においてはどうお考えですか。
#149
○松田政府委員 ただいま先生のお示しのように、ここに書いてあります加入電話というものを、種類等を全部政令に譲って書くことができますれば、私どもも非常に簡便に事が処理できて、実はありがたいとも思うわけでございますが、何分現行法にいろいろと具体的に、単独電話、共同電話、構内交換電話とあがっておるものでございますから、それを全部政令に譲らしていただくことは少しどうかというふうに思いましたものですから、とりあえず現在のこの形を尊重いたしまして、それで「郵政省令で定めるところにより接続される」という形にいたしまして、この意味に含められるようなもので将来考えられるものというものもないわけではないものですから、集線装置ということをずばり書くよりも、この方がまだゆとりがあるというつもりで一応こういう修正をいたした次第でございます。
#150
○森本委員 それで集線装置以外にあるということはどういうことですか。
#151
○松田政府委員 現在のところまだ具体的にこうと予想しているものはないわけでございますが、搬送装置の利用による場合とかいうことも考えられないわけではないのでございまして、一応ゆとりを持たした形になっておるわけでございます。
#152
○森本委員 その搬送装置というのは、結局は有線におけるサイクルを違って流して、そうしてその線を幾つにも使う、こういうような考えですか。
#153
○松田政府委員 実はこの問題は現在直ちに予想しているわけではございませんので、詳細の説明は私にはまだできかねる状態にございますので、一つ御了承いただきます。
#154
○森本委員 それは一つ技師長の方からでもだれでも、将来どういう形になるかということについては、もしそういうものがあれば御説明願っておきたいと思います。
#155
○米沢説明員 ただいまの御質問でありますが、この通信関係の問題につきましては、たとえば将来電子交換が使われてくるとかいうようないろいろ方法がありますし、また現在搬送といいましても、周波数で分割しておりますけれども、それを時間で分割するとかいろいろ問題がありますので、そういうゆとりがあるわけであります。
#156
○森本委員 それは将来の宇宙線みたいなものでありますから一応おきますが、ここで問題になりますのは、第二十六条の第一項に新しく入れましたところのややこしい書き方をしておりますけれども、これが集線装置だ、こういうことになるとするならば、これはこの前施設局長と一緒に横浜まで見にいって非常に論争しながら私は帰ってきたわけでありますが、いまだにどうしても私が納得いかないのは、集線装置は結局本交換以上に、集線装置があるから一般の加入者よりはどうしてもサービスが落ちることは、これは理の当然であります。それを何か当然のようにこの法律条項を入れるということについては、集線装置に入れられたものが大きな迷惑であって、知らぬ間に集線装置に入っている。ところがその集線装置が、一般の局に直接入っておる交換から見ると、サービスが若干落ちることは理屈上言えるわけであります。そういう点の要するに公平にサービスをやらなければならぬという点についてはどうお考えですか。これはだれでもけっこうです。
#157
○大泉説明員 森本先生のお話、前国会でもお伺いしまして、その後その点について非常に検討してみたわけでございます。先生のおっしゃいます通り、単独でも共同でもない。別個の種類ではないかという御意見も十分検討してきたのでございますが、結局このような考え方は世界各国で考えておる行き方あるいは公社の将来のサービスの行き方から見てどうするかということを考えてみますと、今回提案されておりますような形の方が一番いいのではないかと私たち考えたわけでございます。先生のおっしゃいます通り、この問題につきましては、本質上サービスが単独電話より劣るのではないかという問題点と、それから現行法制上二十六条の解釈が不適当ではないかという二つの問題があったのでございまして、この本質の問題につきまして考えたのでございますが、これは制度的に考えまして集線装置と申しますのは、諸外国で単独電話をできるだけ合理的に経済的につける技術として考えられておるものでございまして、その点から考えますと、別途の制度にするということですと、このような制度を新たに作る意義がないというようなことになったのでございます。この点はおっしゃいます通り集線装置のみならず、いろいろな搬送設備、これも今の時間で分割する方法とかいろいろな関係で線路を最も経済的に使うようなそんな交換装置が今後考えられていくと思うのでありますが、それはすべてその通話の量を考えまして合理的に設備したものでございます。そこで問題は、何とかして単独電話でないと意味がないのでございますが、サービスが劣るか、この点につきましては試験実施を重ねまして、技術的に十分単独電話に劣らないものにしていくべきではないかと思います。これは古い設備からすでに三回再生改善が行なわれておると思いますので、私たち今まで聞いておるところでは、一番最新のものならばおおむね単独電話と同じサービスになるのではないか、こう考える次第でございます。
#158
○森本委員 そうすると、一番最新式の集線装置というのは何回線入っておりますか、施設局長。
#159
○平山説明員 お答えいたします。この集線装置から電話局側が四回線、それから加入者側が十六回線でございます。
#160
○森本委員 これは前に見に行ったときと一つも変わらぬわけですね。
#161
○平山説明員 その回線の収容の数においては変わりございません。
#162
○森本委員 だからこれは大臣、一つ常識で判断をしてもらいたいと思うのです。この集線装置というのはむずかしい理屈ではないわけであって、普通の電話は電話局の交換へそのまま連なっておるわけです。ところが今度のこの改正の集線装置というのは、その回線が少ないから多く加入者を加入さすがために、局の交換と加入者との間にもう一つ集線装置という交換機を入れておるわけです。そこで横浜なら横浜の交換局から四回線の市内線が出て、それから一つの電柱の上にこれはあるわけですから、電柱の上にある集線装置に入って、そこから十六加入に分かれておるわけです。そうすると、単独で電話交換へ入っておる分と集線装置を通っておる分とは、これは常識から、理屈から考えても、サービスが若干劣るということになるのです。それを今営業局長が答弁をしたように、確かに市内回線が少ないということと、それから電話交換の交換局におけるところのいわゆる収容数、そういう点からいって、そういう点についてはこれは公社側にすれば便利なことは間違いないです。しかし加入者側にすれば、単独加入と要するに今の集線装置の入っておる分については、これはそう大した違いはないにしても、現実に相当忙しいようなところだったら集線装置をおそらく入れないと思いますけれども、普通住宅用とかあるいはその他の忙しくないところと判断して電話局で勝手に入れたと思うのです。しかしこれは加入者が知らぬだけのことであって、実際は不便なのです。それをやはり公平に一般の単独加入電話と、私がこの前追及をして結局たまたまこれを合法的にするように今回法律改正をしておるわけであります。合法的に法律改正をしたのはけっこうでありますけれども、現実の問題としてはそういうふうにサービスが低下をするというものを一般の加入電話と同じような料金その他においてやるということが、はたして合理的であるかどうであるかというのが私の言い分であります。これはむずかしい技術論争でなしに、常識で、これは図にかいたらすぐわかります。今言ったようなことについて大臣はどう思うのですか。
#163
○横田説明員 これは森本先生はどうも話の仕方が非常にお上手なものですから、あたかもそういうようにお感じになるかもしれませんが、実はこれは先生もよく御承知のように、交換局の中の交換設備にしましても、中継線、中継機器としては大ていしぼってあるので、加入者の数だけ線があるわけではないのです。あとは中継の線は何人か共用にする。従って中継線を共用してそのかわりその中継線の中のものはたとえば呼損率百分の一とか−呼損率百分の一は、先生御存じのように百ぺんかけて平均一回だけ話し中になるというのが呼損率百分の一、ですから呼損率百分の一というように中継線をしぼっていくということは、これは加入者ごとに今の線があるわけではないわけです。そういう中継線を局の外のいわゆるある意味においては柱の上の柱上交換機まで延びたと考えていけばいい問題で、そういう意味であって、決してそのために局の中に加入者ごとに中継線がその加入者の数だけなければならぬということには私はならぬと思う。そういう意味で、こういう設備によって今の加入者ごとの加入回線を節約していく。これは今の局の外に交換機の一部を取り出していく、こういう傾向でそういう問題を解決していくということはやはり一つの世界的な傾向で、わが国だけじゃなくて、こういう問題と、先ほど技師長が話されました今後これに搬送、ことに時分割搬送と組み合わしていこうというのが世界の傾向であって、そういう場合にこういうものは単独加入で取り扱うというのが一つの世界の傾向でもありますので、この点は一つ御了解願いたいと思います。
#164
○森本委員 あなたがおっしゃったように、普通の単独加入で交換に入っている場合でも何分の一かのなにがあるということについては、これは私もよくわかっておるのです。ただその上になおかつ単独で入る場合には、入っておるものを四回線で十六加入にしておるから、一般の単独電話よりもサービスが落ちるということは間違いない事実だ。だから私は最初に副総裁が説明したことを否定しておるわけではないのです。それは普通の場合でもそういうように制限されておるわけです。その上になおかつ単独でなしに四回線で十六加入という形になっておるのですから、集線装置の方が若干サービスが落ちるということは、どう言っても落ちるわけなんです。
#165
○平山説明員 先生の御指摘になったことはやや専門的なことだと思いますので、私からお答えさしていただきますが、集線装置が入っただけ通話が通る確率が悪くなるのじゃないか。その意味においてサービスがそれだけ落ちるのじゃないかという御指摘かと思いますが、私どもといたしましてはこういうふうに御説明したらおわかり願えるのではないかと思います。と申しますのは、同じ自動交換の方式でも、東京では現在七数字であります。つい最近まで六数字でございました。ところが地方の数字でいきますと、五数字の局、四数字の局がございます。これも各交換のダイヤル一つ回すごとにスイッチがありまして、一つのスイッチから次のスイッチにわたる間は一〇〇%の確率があるわけではございませんので、その間ある一つの確率と呼量を頭に置きまして、確率的に、先ほど副総裁は百分の一というような数字で御説明申し上げましたが、そういう数字を基準にいたしまして、相当の確率で通話が通るように、もっとはっきり申し上げますならば、百回かけても百回通るということは経済上許しませんので、百回かけても九十九回かかるというような設計しているわけであります。ただその場合に、今のようにスイッチの数が多くなれば、それだけサービスが悪くなるのじゃないかという一つの考えもあります。もしそういう考え方をいたしますならば、四数字の局と、東京の七数字の局は、やはり七数字の局はそれだけ電話がかからないということにも相なるかと思いますが、私どもといたしましては呼量を考えまして、四数字の局におきましても七数字の局におきましても、加入者に対する御迷惑はやはりかけないように設計をしておるわけでございます。そこで今の集線装置の問題は、四数字の局に置くにしても七数字の局に置くにしても、これにさらに一つ加わるじゃないか、それだけ悪くなるじゃないかという考えもあろうかと思いますが、今申しましたように、加入者の現実の呼量も考えてみて、やはりスイッチの今のトラフィックの計算といいますか、私どもやっておりますそういう考え方を頭に置きまして、そして一般の単独の加入と遜色のないサービスをするように設計しているわけでございます。問題はそういった呼量の問題が一つと、もう一つはそういった機器を電柱の上なり、先生の先ほどの御指摘のように――私も先生を横浜の現地に御案内いたしたわけでございますが、こういった機械、従来交換局の中にありましたものが電柱の上にあり、そういったものが予定された性能のように常に働くかどうか、また維持されているかどうか。そういった問題もまた別な問題としてあるわけでございます。率直に申しまして、これができました当初におきましては、そういう点にやや遺憾な点があったと思うのであります。何回も実施試験をいたしまして、今日におきましては柱上におきましても故障の点でも御迷惑をかけないと思うような機械ができているわけでございます。今の確率の点と故障の点と両方あろうかと思いますが、先ほど申しました世界的にも各国でこういうものをやはり使用している状態でございますので、私どもといたしましては技術の動向からいたしましても単独電話の一部としてこれをやっていきたいと考えておるわけであります。
#166
○森本委員 それは何回説明しても、あなたの説明は要するに百分の一のいわゆるかからない率があるということの説明であって、普通の電話はこうだ、それと同じ率に集線装置に入ったものもあるからサービスは低下しない、こう言っておるけれども、これは自動車の中で何回も言い合って戻ってきたわけなんですが、どういうふうに言われても、百分の一の上に、直通回線の場合より四回線と十六回線になるから、現実にサービスが落ちることは間違いないんだ。どういうふうに説明しても、これは図面をかいたら一番わかる。しかし、そういうことを何ぼここで言っても、あなたの方はとにかく一般のサービスより落とすようにしないということを強弁をしているから、あえて追及しないけれども、どっちにいたしましても、一つの交換局があって、それに単独に入っている者と、この中へ集線装置を入れて、この交換から四回線にして、この集線装置から十六回線にしてあるわけだから、このサービスは単独電話より落ちるのは当然なんだ。これはあほでもわかる理屈なんだ。それを、百分の一の率をいろいろ説明して、普通の電話と同じかからぬ率があるから、こういうふうになってもサービスは落ちない、こういうことをあなた方はしきりと説明しておるけれども、私の言っていることは赤子でもわかる通りであって、技術的にも否定し得ない。私はこれでやめますけれども、とにかくこういう点については今回は不合理な点があるということで、この二十六条については私は将来の問題として一応残しておきたい、こう思うわけであります。
 次に第三十八条の三でありますが、今回の場合、特に「(参加差押を含む。)ということを一つ入れておるわけであります。これは何でもない改正のように見えますけれども、私は重要な意義を持つと思いますので、これを入れた意味を一応御説明願っておきたい、こう思うわけであります。
#167
○松田政府委員 この規定は、実は現行におきましても、この制度ができまして以来、大体この法律改正でやっておりますと同じように、参加差押も差押と同じように扱ってやっておるわけでございますが、これは事実法律上の解釈としてそういうふうにやっておりますことよりも、法文で明定いたした方がより明確になり、疑いがないと思いますので、法文上明確にするために書いたわけでございます。
#168
○森本委員 それでは次の第四十一条の第二項の新しく改正されておる点を具体的に一つ説明を願いたい、こう思うわけであります。
#169
○松田政府委員 現行の四十一条は、加入電話を他人使用させるときには、その通話の料金相当額以上の対価を受けてはならないことといたして、他人使用というものを制限しているわけでございます。例外的にPBXの内線電話機につきましては、公社と他人使用の契約を締結した場合に限って、その契約条項に従って他人使用させることができるということになっておりますが、これをこの改正によりまして、付属電話機の場合でも内線電話機と同様に他人使用を認めるようにしたい、こういう考えでございます。
#170
○森本委員 この点についてはかなり問題がありますけれども、あまり皆さんが興味がないようでありますので、次の項に移ります。
 第四十四条に今回級局別の改正があるわけでありまして、これは非常に今回の料金改正については重要な関係を有するわけでありますが、この第四十四条の改正について具体的に一つ説明願いたいと同時に、今回新しく級局をこういうふうに変えておりますが、級局を新しく変えた内容についてはどの程度の局数になるのか、これはどこかに参考資料がありますか。
#171
○松田政府委員 局数につきましては公社の方からあとでお答え申し上げますが、この規定の改正の趣旨につきましては、実は今までと級局の並べ方が逆になっているわけでございますが、現実に従来十一級局あるいは十二級局ということで、十一級局は二十五未満、十二級局は二以下ということでございましたが、十二級局は実際ございませんのでそれを一本にいたしまして、二十五未満というのを、従って従来は十一、十二ということになるわけですが、それを今度は一番下といたしまして一級局とし、あとは順序をずっと逆にいたしまして、こういう並べ方をしたわけでございます。従いまして前の二級局のところは十級局になるわけでございますが、この辺からは東京が非常に膨大になって参りましたし、今後もこの数がどんどんふえていくことが予想されますので、現在のままに捨ておきましては基本料の関係で不均衡になるということも考えられますので、将来の発展を予想いたしまして、十一、十二、十三、十四局というのを作りまして将来に備えたわけでございます。
 それともう一つは、準市内通話を実施いたしますために、準市内通話は大体市内通話に準じているものでございますので、それを加味いたしますために、それによって準市内通話ができる加入電話の数の十分の一を加えて級局を算定するということにしたわけでございます。
#172
○森本委員 これはもっと慎重に審議をしたいと思いますことは、この級局によって今回の電話局の基本料金が違ってくるわけであります。この級局の相違において、今回は基本料金が百円ずつ上がってくることになりますから、基本料金が上がるところも出てくるわけであります。特にこれは念を入れて聞いておかなければならぬと思いますので、今回の改正に基づいたところの局別、局数、一級局から十四級局まで、そういうものについては、たとえば一級局については今どういうところが当てはまるのか、一級、二級でもけっこうでありますが、三級局程度まででも言ってもらいたい、こう思うわけです。
#173
○大泉説明員 ここに書いてあります新しい一級局と申しますのは、従来の十一級局でございまして三十五年度の統計によりますと八百三十三局ございます。それから次の二級局が二千八百二十一局、三級局が千百七十八局、四級局が七百二十四局でございます。
#174
○森本委員 そうすると現在東京の各局は何級局に入りますか。
#175
○大泉説明員 東京は現在七十万余りございますので、十一級局になります。
#176
○森本委員 七十万以上ということになりますと、この各級局において基本料金はどの程度ずつ違っておるわけですか。
#177
○大泉説明員 今度の改正案では上の方は百円違うことになっております。
#178
○森本委員 それでは違うのは上の方も下の方も百円ずつですか。
#179
○松田政府委員 実はこの級局の改定によりましては、基本料は全然違っておりませんので、もとの級局に当たるものが、たとえば四級局ということで申しますと、これはもとの八級局でございまして、八級局が四級局ということで料金は変わっておらないわけであります。それから料金の刻み方は上の方は百円でございますが、下の方はもう少し小さくなっております。具体的には公社の方から御説明申し上げます。
#180
○森本委員 そういうことを言うとこんがらかってわからなくなる。聞いておる人もよけいわからなくなるわけですよ。そういうことではなしにわかりやすいように説明すると、一級局から何級局までは大体何ぼ、それから百円刻みにずっと上がっているなら上がっている、こう説明した方がきちっとくるわけだ。今回の改正においてはその中で東京、大阪という代表的なところは、それは何級局に当たるかということでやれば、基本料金は何ぼということが出てくるわけですよ。そういうふうに親切に、もっとわかりやすいような形の説明をしなければだめですよ。
#181
○大泉説明員 従来の七級局までが合計で九二・四%だけでございます。これは今まで度数制がしかれていなかったわけでございますが、今度は大体四十円から六十円くらいの刻みでございます。それからこの上の方の級局はおのおの百円刻みになっておりますが、これは現在と全然同じでございます。下の方の級局につきましては定額制しかなかったのを度数制をしけるようにきめただけでございまして、従来と同じでございます。
#182
○受田委員 関連して。今の基本料金というものを百円上げなければならない理由はどこにあるわけですか。
#183
○松田政府委員 そこで私先ほど申し上げましたように、上げるわけじゃございませんので、お手元に参考資料としてお配り申し上げましたものの四十二ページに新旧対照として掲げてあるわけでございます。ここに一級局は旧十二級局、十一級局が関連的に入るわけでございまして、これは従来は基本料というものはきめていなかったわけでございます。つまりこれは定額制局ということで考えておったわけでございますが、今後度数制も取り得るようにというので基本料を一応きめたわけでございます。これは新設でございますので二百六十円ということに新設したわけでございます。それから同様にこの欄を追って参りますと、二級局は三百円、これも新設でございます。この辺の刻みは四十円でございます。三級局は旧の九級局でございまして、これは三百四十円、以下四級、五級とそれぞれもとの級局に対応するわけでございまして、ここまでは新設でございます。それから六級局で初めて従来から基本料がきめてございまして、六級局はもとの六級局に当たりまして、これは五百円、その点は上がりも下がりもしていない、そのままでございます。それから新しい七級局はもとの五級局でございまして六百円、これも上がり毛下がりもしていないわけでございます。以下同様にずっと参りまして、もとの基本料と比べまして呼び方が変わっただけで基本料は上がりも下がりもしていないわけであります。それから十二、十三、十四というところ、これは新しく作りましたので、同様に千百円、千二百円、千三百円というように新しくきめたわけでございます。
#184
○受田委員 そこの十二級局以上が百円、二百円、三百円となってそれぞれ上がってきておる、新しく設けたわけであります。だから千円以上のものがなかったところが百円刻みが三つできておる、そういうことをしなくても、電話の数がどんどんふえて、東京だけでも今から四十一年までに現在の三倍も電話がつこうというような目標を持っているのでしたら、こういう料金を現状に据え置いてあげる方が利用者の立場にも非常に協力してあげることになるので、上の十二級局以上に百円刻みで段階をつけて値上げしているところを千円以上はないのだということにする、この名案はどうですか。
#185
○大泉説明員 この問題につきましては、料金の立て方の基本問題でございますが、先般来も加入区域の大小があるのにかかわらず七円一本では不均衡じゃないかとか、いろいろ御意見があったのでございますが、結局通話できる相手が多いか少ないかということによって基本料に差をつけるというのが料金の立て方の基本でございます。実はこの法律ができましたころには、日本の一番大きな電話の加入局も二十万程度のものしかなかったのでございまして、このような急激な発展は予想していなかったのであります。それで全体の料金体系を考えますときに、百万にも二百万にもなっても二十五万の加入のときと同じようなのは不均衡ではないかという御意見が方々から出て参ったのでございまして、これはやはりこのように差をつけていくのが料金体系として最も正しいのではないかと考えたわけであります。
#186
○受田委員 大東京のようにどんどん電話がふえていく、それに従って一方では基本料金を上げていくという行き方は、両方でもうけるわけです。やはり一応千円という限界線だけはくぎづけにしていただいて、千円以上は一括千円というところに押えておかれる方が賢明であると思うのです。数がふえる、基本料金は上がるということで、いたずらに収益を高めることになるおそれがあるわけです。利用度という問題も限界があると思うのです。千円の上はないようにされた方が賢明であると思って私は指摘したわけです。私は千円までの刻みは承知します。それから上を千円で押えるという名案を提案したわけです。
#187
○森本委員 今、受田さんが言われておるのは――今までは十二級、十三級、十四級というものはなくて、これは今回新設をしたわけです。だから、監理官が言うように、基本料金そのものについてはほとんで動かしておりません。これは事実なんです。動かしていないけれども、東京のように七十万あって、あともう少しすれば百万以上になるということになってくると、級が上がってくるわけでありますから、当然基本料金が上がってくる。答弁を聞いておると、現行のものをそのまま据え置いたと言っているけれども、実際に加入者がふえるに従って基本料金が上がるから、公社の方はそれだけ増収になるのであって、具体的には値上げじゃないか、こういうことを言っているわけです。だから、現行のように最高の基本料を千円に押えて、それ以上はすべて千円だということになれば値上げにならぬけれども、今回のように、あとの十二級、十三級、十四級というものをこしらえて、千百円、千二百円、千三百円という段階別にすると、現在のものが千百円になれば百円上がるという結果になり、実質的には値上げになるのではないか、こういうことです。
#188
○横田説明員 お話しの点につきましては、まず基本料というものの本質と申しますか、電話料の体系としましては、先生もよく御承知のように加入数の多寡によって、今の同じ七円でかけても加入者の多い方がうんと通話の効用があるということで、七円は大都市でも小さい都市でも同じにするけれども基本料に差をつけていく、これが電話料金の一つのプリンシプルでありまして、そのプリンシプルは一応踏襲したい。そこで従来の基本料の体系を見ますと、御承知のように八百から二千未満のものが五百円、それが二千をこえると、二千から八千未満のものが六百円、あるいは八千から五万までが七百円、こういうように小刻みに今の百円刻みができておるわけです。ところが、先ほど申し上げましたように、その当時日本でも二十万くらいが最高であろうというような情勢であったわけでありますが、それがこういうように同じ加入区域でうんとふえてくる。一加入区域内で百万というように加入数がふえてくるというような情勢になって参ったわけであります。そうなって参りましてこれを見直しますと、五万から十五万未満が八百円、十五万から二十五万未満が九百円、二十五万以上は千円と飛んでおるのですが、この上の方が無制限だ。この体系はむしろおかしいので、今までの二十五万までというのを今度は四十万までにふやして、その上を、今度は百万、二百万、三百万という段階を設けたわけであります。やはりそういう加入者の数によって、度数料は同じだけれども基本料に差をつけていくという体系からいいますと、将来非常に大きなものができた場合には基本料にも差があって当然じゃないか、これが一つの体系としていいのじゃないか、こういうことであります。
#189
○森本委員 副総裁が言っておりますように、加入者がふえるに従っていわゆる電話の利用度というものがふえる、だからそれに応じて基本料が上がっていくということも当然だということになりますけれども、しかしものは薄利多売ということがあって、多く物が売れれば売れるほど利益が多くなるわけです。だから電話だってやはり現在の七十万が百万になればそれだけ電話収入が上がってくるわけです。だからそうなった場合は、そういうふうにふえたからといって逆に基本料金を百円値上げするという理由はない。やはり現状の最高千円で据え置いたらいいじゃないかということを受田さんは言っているわけであります。確かにあなたが言ったように、電話の利用の率はよくなるということは言えますけれども、しかしそうなって参りますと、それだけ公社の収入も増加してくることは当然なんです。そういう両方の面が相待って、あまりにも商売根性に徹したような基本料金の引き上げ方をしなくても、最高千円で、それ以上は何ぼになろうと千円だ、こういう現行の料金体系というものがよくはないか。値上げしない、値上げしないといって、実際はこういうことで値上げをして、もうかってくる格好になる。こういうふうなやり方は、われわれとしては実に気に食わぬ。こういうのがわれわれの言い分でありまして、そういう点については一つおたくの方もよく考えていただきたいと思うわけであります。
 そうなって参りますと、それでは基本料というものは具体的に言いますとどういうふうな内容を含んでいるかというところまで入っていかなければ本格的な料金の論争にはならぬわけであります。しかしきょうはだいぶおそくなりましたので、そういう基本料の本格的な論戦まで入っていこうとは私は思っておりませんけれども、今の副総裁の答弁が、もし今の基本料金が上がるということにおける答弁であるとするならば、今言ったような反論も当然出てくるということをやはり頭の中に置いて、将来の基本料金の考え方については考慮する必要があるのじゃないかというふうに私は考えるわけであります。と申しますのは、今回の準市内通話制度において級が上がる局も出てくるわけであります。そうなって参りますと、当然いながらすわっておって公社は基本料金の引き上げによって実際には増収になるわけであります。こういう点が、合理化と言っておるけれども、一つの料金値上げになるということが明らかに言えると思うわけであります。私は最終段階になりまして今さらとやかく言いませんけれども、やはりこういう点については将来考うべき点ではなかろうか、こう思うわけでありますが、どうですか。
#190
○横田説明員 ただいま先生のいろいろお話もありましたが、とうやって同一加入区域で加入数が非常にふえてくる。そうして参りますと利用価値もふえるということで、度数料は同じだけれども基本料を変えていくというのが一つの体系でありますが、その体系に今までは二十五万で――当時は二十五万以上というのが確かに一つの大きな段階であったわけでありますが、最近のように非常に進歩いたして、だんだん電話のお客さんもふえてくるということになりますと、その上の段階が無制限であるというのも、そういう体系からいって必ずしも合理的ではないという意味で、こういう体系に改正いたしたわけであります。今百万以上のものが直ちにできるわけではないのですが、そういうものができた場合には先生のおっしゃるように確かに増収にはなります。しかし一方において、全体の方の収入からいいまして、われわれはこの際でこぼこ調整ということをいたしておるので、一方においては減収になるものもある。さしあたって基本料の問題として増収になるというのではなしに、基本体系としてこうあるべきものだと私は考えてこういう案ができたのであります。
#191
○森本委員 だから今とやかく言っておるわけじゃないのです。あなたが妙にかた意地な答弁をされるから、さらに私は質問をしたくなるわけであります。ところが今言ったように、料金の問題については確かに電話がふえるに従って加入者というものはそれだけ便利になる。そういう観点から基本料金が上がっていくということはうなずける。あなたの言っておる理屈はある程度わかるけれども、同時に七十万のところが百万になれば、物はたくさん売ったら今度は薄利多売ということでそれだけの増収になるわけです。だから増収になるという点と便利になるという点を、ミックスしていった場合には、必ずしも段階別に百円ずつ上げていくという理論にはならぬ。ある一定の加入数までくるとそこでストップするということを料金体系としては考えてもいいではないか。これは商売の要諦ですよ。これが値上げになるとか値下がりになるということではなしに、そういうことも将来営業的にあるいは料金体系を考える場合に考えていったらいいじゃないか。今この法律をどうこうするということをいったところで仕方がないから、将来の参考意見としてそういうことも考えていくべき段階じゃないか、こういうことを言っておるわけです。
#192
○横田説明員 将来の問題として、たとえばこういう基本料と度数料というものを一括してもう少し考え直す時期がもっと遠い将来にできるのではないかという問題につきましては、前にもたとえばイギリスのブリストル地区の電話料金として全国均一にする、そのかわり市内通話について時数制をとっていくというようなことも一部に行なわれておりますが、そういう意味で、将来こういう問題について検討する時期というものは先生のおっしゃるようにこないとも限らぬ。われわれそういう問題も将来研究していきたい、こういうふうに思っております。
#193
○森本委員 今の点についてはこれ以上私は論争をやめますけれども、大臣がよく聞いておりますように、大臣よく聞いてもらいたいのですが、今あなたは副総裁が言ったような考え方に基づいて、こまかい数字についてはわからぬにしても、一応基本料金が上がるということについては承認をしただろうと思う。だからそれはそれとして一つの理屈があるということを私は認めます。認めるけれども、それだけ多くなってくれば多くなるに従って収入も増加するということも認めなければならぬ。その点における基本料金の設定についても考えていくのでありますから、だから今副総裁が言ったこととまた電話の度数がふえるということにおいて、やはりそれだけの増収が出てくる。これをミックスしたところの料金制度を考えていかなければならぬ。おそらく私は公社の料金関係の課長クラスの中ではこういうふうな意見を持った人がたくさんおると思う。しかもまたそういうようなことの意見も戦わされたと思う。しかし結果的にこういうことになったということでありまして、そういう点については私は将来十分に考えていってもらいたいということを特に大臣に申し上げておきたいと思うわけであります。
 そこで次の第四十四条の二項に移りたいと思います。二項に特例事項というようなことがあるわけであります。これを営業局長から説明願いたいと思います。
#194
○松田政府委員 二項の意味は何もございませんで、ただ前段で修正いたしました書き方にあわせてやっただけであります。
#195
○森本委員 そういたしますと、次の第四十五条に移りたいと思いますが、この四十五条が、今回の改正によります市内電話料金の体系の問題をここで明確に出してきておるわけであります。これが今回の料金の変革の一つの中心にもなろうかと思うわけでありますが、もう一度具体的に、第四十五条の市内料金の内容を説明願いたい、こう思うわけであります。
#196
○松田政府委員 ただいまの御質問は第四十五条の二についてのことと存じますが、この規定は、公社といたしまして今度市外通話の料金をとります場合に、従来は大体局から局の間の距離を算定いたしまして、百キロまでの間は局と局の間の直線距離、それからさらに遠いところは郵便線路図によって計算するということで、市外通話の基準になります距離を算定しておったわけでございますが、局対局の距離で算定するということにいたしますと、その組み合わせば非常に大きくなって参りまして、料金を自動的にとる課金装置を作ります場合にそれでは非常に困難でございますので、これをもっと簡素化する必要があるというために、組み合わせの数を減らさなければならない。そこで、そういうことを考えました場合には、当然ある一定の区域というものを一つにまとめまして、その区域の中から別の局の属しております区域、その間の距離というものを考えまして、その区域の中にある局は、どの局からかけましても、他の区域の中にある局に対しては同一の料金である、そういう区域を設けるのがこの単位料金区域でございます。その場合には、もちろんその区域の中のある特別な基準になる局をきめまして、あるいは地点をきめまして、それから他の区域の中の基準になるところまでの距離をはかりまして、それを区域対区域の距離と考えていくということに考えているわけでございます。それが単位料金区域の基本的な考え方です。
#197
○森本委員 それは単位料金区域であって、第四十五条の第三項の問題は全然関係ないわけでしょう。これは今までの二項が三項に移っておるわけでありますから。今私が聞いておるのは、アラビア数字の第二項を聞いておるわけであります。第二項の「公社は、郵政省令で定めるところにより、電話取扱局につき、その電話取扱局が属する前項の種類を指定し、これを公示しなければならない。」というのは、度数料金局と定額料金局についてこれをきめて公示しなければならないということであって、あなたが今答弁をしておることは第四十五条の二の単位料金区域のことであって、私はまだそこまで質問しておりません。だからよく質問を聞いてもらいたいと思うけれども、第四十五条のアラビア数字の二の、「公社は、郵政省令で定めるところにより、電話取扱局につき、その電話取扱局が」云々、その場合に度数料金の定額料金を公示するということになっておるけれども、具体的にどういうふうにこれを公示するか、こういうことであります。
#198
○松田政府委員 申しわけございませんでした。四十五条の二項の説明をいたします。
 四十五条の二項のところは、従来は度数料金局と定額料金局という説明だけがございまして、どの局が度数料金局に属し、どの局が定額料金局に属するかということは何も規定がございませんで、従って非常に不明確で、場合によってはそれが論争になる、あるいはそのために訴訟が起こるというような事例もあったやに伺っております。そこでそれを明確にいたしますために、第二項の規定を作りまして、公社はその電話取扱局が度数料金局か定額料金局かということを指定して、それを公示しなければならぬという規定を作ったわけでございます。そこで公社が勝手に適当にきめるわけには参りませんので、郵政省令で定めるところによってきめるわけでございますが、大体郵政省令で考えておりますところは、自動化したような局は度数料金局によっていくというような原則を定める考えでございます。
#199
○森本委員 そういたしますと、端的に聞きますが、度数料金局というものについては、自動交換によるところのものが度数料金局、手動の場合は定額料金局、こう解釈をしていいわけですか。これは公社の方から……。
#200
○大泉説明員 大体そのようにするつもりでございますが、自動局の中でも市外に自動が入らないような、いわゆる小自動局等に多少の例外があると思いますが、原則としまして自動局を度数料金局、手動局を定額料金局としたらいいんじゃないかと考えております。
#201
○森本委員 その例外というのを、ちょっと説明願いたいと思います。
#202
○大泉説明員 市外が全然即時ではなくて、たとえば加入数が五十ぐらいの小さい自動局で、親局に手動局がある場合があります。そういう局は全部待時通話でありまして、通話を一々そこに申し込んでおるというような局につきましては、度数制をしくというようなこともどうかと思いますので、そういう局については例外である。しかしながら、市外について距離別時間差法ではかるような自動即時になりました場合は、市内も市外も同じ度数計を使ってやるというので、度数料金局にしたのであります。
#203
○森本委員 そういう場合は、たとえば市内交換が幾ら以下とか、以上というふうなきめ方をするのですか。やはりこれは料金に関係することでありまするから、ある一つの基準をきめておかないといけない。要するに度数料金局、定額料金局というもののきめ方は、これを自動式と手動式に分ける、しかし原則として小自動化で市外が手動の場合は、これが定額料金制になる場合もあり得る。こういうことになるとするならば、その自動において定額料金になる場合には、それが市内交換が何ぼ以下というふうな原則をはっきりしておかないと困る、こう思うわけでありますが、どうですか。
#204
○大泉説明員 今後できます自動局は、全部度数制にして参りたいと思っております。先ほど申し上げましたのは、従来ありましたものの経過措置でございます。
#205
○森本委員 そういたしますと、この第四十五条の第二項については、これを公示するという場合には、無原則でなしに、度数料金制というものについてば、これを自動の場合はすべて度数料金局、それから手動の場合はすべて定額料金局、こういうふうに解釈をしていいわけですね。
 それでは次に移りますが、先ほど監理官が説明いたしました第四十五条の二であります。二の2と3、これは新しい制度であります。電電公社は今回から新しくこの制度を始めるわけでございますけれども、この単位料金の区域については、今監理官の説明では、これはだれが聞いてもちょっとわかりにくいのですよ。今の監理官の説明では、単位料金区域というものはどういうものかということをもう一ぺん大臣に聞いたって、おそらくわかりませんと言うだろうと思う。これは新しい制度ですから、もっと端的に……。しかもこの新しい制度は料金に非常に関係があるわけですが、議員においてすらわからぬものが、まして一般の電話加入者の国民にわかるはずがない。これは料金に非常に関係があるわけですから、もっと端的に、今回の新しい制度における単位料金制度というものをなぜこしらえたか、そしてどういうものであるかということを一つ説明願いたい、私はこう思うわけです。
#206
○大泉説明員 この問題につきましては、料金の体系をどう直せばいいかということで、いろいろ検討しましたのが条文になっておるのでありますが、要するにグループ対グループではかるという考え方が、新しい電話の料金体系にとって最もいいじゃないか。これは欧州方面で広く行なわれておる方法でございますが、このような行き方というものは、生活圏が拡大している実態と、それから自動課金地帯を簡素なものにできるという両面から、今後とるべき方向ではないかと思うのでございます。それでこの単位料金区域というものは、しからばどういうものがいいかということになると、通話の流れを見てみますと、おのずからそこに一つの通話の流れというものがございますので、このような社会的実態を基礎にするならば、最も納得できる方法の体系がとれるのじゃないか、こう考えておりますので、その単位料金区域は、郵政省令で基準が定められるということになっておりますので、その基準の確定によりまして、私たちは単位料金を明確にしていきたいと考えております。
#207
○森本委員 郵政省令においてきめるその単位料金の基準は一体どういうものであるか、それが明確にならない限りは市外料金は出てこない。たとえば今まで郵便線路においてきめておったところのいわゆる市外料金というものを、今度は単位料金区域の、そのグループとグループとの間の何ぼということにおいてはかって市外料金をきめる、こういうことになるわけであります。そうすると全国をどの程度の単位料金区域にして、それからこれをどのくらいの広さにする、現在の段階においては、これがどういうことになるかという説明を具体的にしないと、これはちょっとわかりにくいのですよ。あなたの方のこの参考資料の中では、六十四ページにあるところの、これが大体そうじゃないですか。これは違うのですか。
#208
○松田政府委員 単位料金区域の例示は六十一ページにございます。六十四ページの方は、これは距離のはかり方、つまり直線ではかるという、そのはかり方の例示でございまして、この方は、別表の方に、こういうはかり方でするということは、これは郵政大臣が公社に認可するやり方として考えておるわけでございます。
#209
○森本委員 それでは、その単位料金の区域のきめ方というのは、この六十一ページは、準市内通話制度の具体的な例であるけれども、この川崎、横浜、横須賀、厚木、平塚というのと藤沢、このところが大体グループですか。これは準市内と思うが、これが単位料金区域ですか。
#210
○松田政府委員 どうも資料としては、少し説明が不十分だったかと思いますが、この下の説明のところに、「実線の区画内がそれぞれの単位料金区域である。」ということを書いてございまして、この例示は、実は準市内通話制度の例として出してございますが、準市内通話制度というのは、単位料金区域内で実施するものですから、あわせてここに図示したわけでございます。従って、ここで実線で囲んであるのが、大体単位料金区域の例でございます。
 それで単位料金区域というものを、全国でどういうふうに割っていくかということにつきましては、郵政省令でその基準を示すことにしておりまして、大体現在のところで申し上げますれば、公社は、いわゆる集中局という形で今通話をさばくことをやっておりますが、その集中局で持っておる局の範囲というものが、ほぼこれに当たるような形で考えて参っていいというふうに思っておるわけでございます。ただ省令に対する表現の仕方といたしまして、もう少し表現を考えてやっていくつもりではございますが、その結果といたしましては、大体集中局に近い程度になる。従って全国は大体五百から六百程度におさまるような単位料金区域に分けたいというふうに考えておるわけであります。
#211
○森本委員 そういたしますと、大体日本の電信電話網という毛のも、今回の単位料金制度の設定においてほぼ一つの構想ができ上がってくる、こういう形にようやくなってくるわけであります。そこで今あなたが言ったように、日本の電話網というものを、大体五百程度にこれを集中されるということになりますると、われわれが考えておったところの、日本全国至るところ最終的には自動交換が行なわれるということもあながち夢ではないということを当然考えていっていい、こう思うわけでありますが、おそらく最終的にはそういうふうな考え方を、これはわれわれも持っておるわけでありますから、その点についてはまことにけっこうだと思いまするけれども、そうなって参りますると、全国を五百程度の単位料金区域にする、そうしてそれが集中局を中心としてのそういう形になるということになりますと、現在の電信電話事業の中でも特に電話事業の郵政省に委託をしておる分については、将来の構想として一体これがどうなるのであるか、現在集中局はほとんどこれが直轄局でなされておりますけれども、いまだに集中局でも委託業務局がたくさんあるわけであります。おそらく、まず電電公社が考えておりますることは、集中局はほとんど全国を直轄局にしていく、こういう方針であろうと思いますが、そういう将来の構想と展望について、ちょうどいい機会でありまするから、この際一つその計画をお聞きしたいと思うわけであります。
#212
○伊藤説明員 電話網を構成して参りますために集中局を単位として、それを中心としまして電話網を構成していくということは、ただいま森本先生の御指摘の通りでございます。そういたしまする場合に委託局がどうなるかというお尋ねでございますが、委託局といいますか、手動交換方式、これはほとんど磁石式でございますけれども、こういう小局が将来一体どうなるかという問題でございますが、将来の最終的な姿を想定いたしますことはいろいろ条件がございまして非常にむずかしいのでございますけれども、私ども従来の長期計画におきまして考えておりました考え方は、自動化をだんだんと進めて参るのでございますが、その進捗の状況等を考え合わせまして、大体三十五年度末におきまして約五千七百局の委託局があるのでございますが、これが四十七年ごろになりますると大体二千五百程度になるのじゃないか、二千五百程度委託局の形として残るのではないかというふうに従来の長期計画では考えておる次第であります。
#213
○森本委員 これは将来長期の構想にわたって委託局というものはあくまでも残していくという方針ですか、それとも将来にわたっては委託局というものはなくしていく、すべて最終局には電電公社が直轄の方針でやっていく、こういう方針ですか、それとも最終的には委託局というものはある程度残るのもやむを得ない、こういう考え方ですか、どっちですか。
#214
○伊藤説明員 委託局が最終的な姿として委託局として残るかどうかという問題でございますが、これも実は非常にむずかしい問題でございまして、アメリカとかその他非常に自動化の進んでおりますところにおきましても、手動交換は依然として残っておるのでございます。現在手動交換が全然ない、完全に自動交換だけでやっておりますのはスイスだけでございますが、それ以外のところにおきましては相当手動交換が残っておるのでございまして、これがなぜ残るかということが問題なんでございまするが、小さくなりますと手動の方が便利だという面もあるように聞いておるのでございまして、そういう点から参りますると、私ども自動交換方式にするのがいいとは考えておるのでございますけれども、最終的な姿に全部全国が自動になるかどらかということにつきましては、もう少し先になって参りませんと、諸外国の例から見ましても問題があるのでございまして、もしそういう場合におきましてどういう姿で残るかということになりますれば、私どもやはり郵政に委託していくのがいいのじゃないかというふうに考えておる次第でごいざます。
#215
○森本委員 大体公社の方の答弁を聞いておると、都合の悪いことになるとまだ検討してみなければなりません、将来の構想についてはなかなかむずかしゅうございますという答弁になるけれども、この昭和四十七年度の拡充第二次五カ年計画あたりを電電公社が計画するにあたっては、やはり現在の委託業務というものも、将来の構想としてはこうなるということを明示していかなければならぬと思うのです。なるべくならむずかしいことはそっとしておいて、できることだけやろうということになるから、結局こういうむずかしいことはだんだん残って、いつでもこれが郵政省との間に協定問題でも論争を繰り返しておる。今考えてみると、郵政省は電電公社のいわゆる監督をする権限を持っておる。ところがこの業務協定については、電電公社と郵政省が対等の立場において交渉する、場合によっては電電公社の方がえらい妙な変ちくりんな格好になって、それに労働問題がからんでしまって、全くにっちもさっちもいかぬというのが今の委託業務の問題になってくるのであります。こういうときにこそ私は将来の単位料金区域というものをこしらえて、せっかく市外料金についても今の郵便線路において行なうということを画期的に改正をして単位料金制度においてこれを行なう、その単位料金制度が集中局単位に全国に五百程度に分かれる、こういうことになって参りますと、この五百の集中局の下部の機構というものをどうするかということを根本的に検討し、そうしてその方向に従って電電公社が将来の電話事業の発展を考えていくということが私は当然の道ではなかろうか、こう思うわけでありまして、この問題について質問をいたしておりますと、これだけでも二時間、三時間になりますのでやめておきますけれども、こういう問題についてこそ私は日本電信電話公社は根本的な改革を考えて、将来の展望と構想というものはこういう委員会を通じて国民の前に明らかにする義務がある、こう私は考えておるわけでありますけれども、残念ながらむずかしい問題で先に越しましたので、きょうはこれ以上追及いたしませんけれども、そういう点についても私は電電公社と郵政省がよく協議をいたしまして、ほんとうの第三次五カ年計画を作るとするならば、このむずかしい問題についてもやはり根本的な解決をつけ得るように将来一つ考えていただきたい。大臣はかわりますけれども、事務次官なり監理官というようなものはそう簡単にかわらずにおるわけでありますから、こういう委員会の論議というものを軽々に聞くということではなしに、次の法案の問題、次の改革の問題のときには、当然こういう問題を参考にして改正をしていかなければ、この委員会において審議することが無用になるわけでありますから、そういう点についてはよく御記憶にとどめておいていただきたい、こう思うわけであります。
 それから次の条項に移りまして、今回新しく準市内通話というものができたわけであります。第四十六条は市内通話と準市内通話、市外通話というふうにこの通話の単位を今回決定をいたしまして、その中で新しく準市内通話という耳なれない言葉が出てきておるわけであります。特にこの準市内通話ということについては東京、大阪、名古屋のようなところは非常に関係が深いわけでありまして、この準市内通話についての具体的な説明を、しかも簡単に要領を得た説明を一つ営業局長から願いたい、こう思うわけであります。
#216
○大泉説明員 これは先ほど御説明しました市内通話をグループ対グループではかることとうらはらをなすものでございまして、グループ内は準市内通話にするということでございます。つまりグループ対グループではかりますと、グループ内は距離がなくなりますので、単一料金にする、ただここでいろいろ書いてありますのは、境目あたりで均衡上問題のあるところを救うために書いてあるわけでございまして、考え方は今申した通りであります。
#217
○森本委員 そうすると具体的に準市内通話は何ぼになりますか。普通の通話料は七円でありますが、この場合幾らになりますか。
#218
○大泉説明員 先ほどちょっと申し忘れましたが、これは自動局に限るのでありまして、一分間七円でございます。
#219
○森本委員 そうすると三分で二十一円ですか。
#220
○大泉説明員 三分のところで計算しますればそれはおっしゃる通りです。
#221
○森本委員 そうすると、今までの市外通話として十円でかかっておったところが、三分話すと二十一円ということになって十一円高うなる、こういうことになりますね。大体準市内通話ということで話をするような人は、そう簡単に要領を得て、紙に書いて話をするというようなことはありませんから、今までの使用料からすると少なくと五二分程度話をするということになりますから、この準市内通話制度に今回なるというようなことは、市外通話としてはおそらく十円程度のところが号かろうと思うわけであります。そういう場合は十一円高うなる、こういうことになるわけですね。ほかのことは言わぬでもいいです。十一円高うなるでしょう。
#222
○大泉説明員 これは、準市内通話と申しますのは、現在自動即時になっておるところでございまして、最低十四円、それから二十一円、二十八円等、いろいろな距離のものがあるのを単一料金にいたすのでございます。また、この自動通話につきましては、非常に短かい通話が多うございますので、私たちの方は、全体を総合しまして、損にも得にもならないように考えているわけであります。
#223
○森本委員 営業局長の説明の通り、それはあなたの方は損にも得にもならぬということでこういう料金を計算したとは思いますけれども、かりに十円のところであったとするならば、三分話したら十一円高うなる、こういう理屈になるだろう、こういうことですよ。
#224
○大泉説明員 誤解があるといけませんから……。十円のところと申しますのは待時通話のところでございまして。準市内は待時通話の適用がございませんので、自動即時通話のところだけでございますから、最低十四円でございます。
#225
○森本委員 その場合は、当然今回自動になったらこうなるわけです。今の手動の場合でも、自動になればこうなるのでしょうが。あなた、強弁をせずに……。だから、今の手動の場合でも、今度自動になれば結局、今私が言っておるような形の料金制度になるでしょう。
#226
○大泉説明員 その通りでございまして、単一の十円は、即時になりますれば現行料金体系では十四円になりまして、今度の料金体系になりますと一分間七円になるわけでございます。
#227
○森本委員 だから、とにかく高もない、安うもならぬと言うけれども、高うなるところもある、安うなるところもあるということは事実です。だから、これはやってみなければわからぬということを言うけれども、加入者がだんだんふえていって、通話数がふえてくるから、絶対にこれにおいて減収になるということは現実の上においてはあり得ない。これは私が断言をしておきます。次のいわゆる電電公社の収支決算なり予算というものを審議する場合に、私がこの委員会で言ったことを裏づけできるようなおそらく収支予算が出てくると思う。だから、三十四億というふうな減収ということについては、この間から言っておるように、制度と制度の間における三十四億の減収ということはいえるけれども、現実の問題としての総収入と総支出の場合においては、この数字、これが減収になっていくということは私はあり得ない、こういうふうにはっきりと言えると思うわけであります。
 そこでもう一つ根本的な問題を聞いておきたいと思いますが、今回のこの料金制度を見ておりますると、これは公社にとっては非常に都合のいい料金制度だ。ということは、すべてを七円の単位にいたしておりますから、機械の設置においても、これは将来電話料金を値上げしょうと思えば、まことに都合のいい電話料金の改正なんである。というのは、根本の七円の単価を一円値上げをすれば、大体その七分の一値上がりになるわけでありまするから、ものすごい増収になるわけだ。だからこれは、電電公社としては機械化に応じて電話料金をきわめて合理的にしたということを言うけれども、将来の値上がり等についてはきわめて都合のいい改正になったわけであります。機械もそのままこの機械を使えばよろしい、こういうことになるわけでありまするが、しかし、これは七円でありまするから、一円値上げしたら膨大な値上げになって、おそらくこの一円の値上げということは、七円を一円値上げするということは大したことはない、こう言いまするけれども、数字の上で表われてきますると、これはものすごい数字になるわけです。将来の電話料金の値上げの根本の基礎をここに置いたということを私は率直に言えると思う。今回の料金の合理化という点については、確かに課金機器の問題もありまするけれども、そういう点が私は一つの目的であるというような気がするわけでありますが、邪推であるとするならば、邪推でもけっこうであります。いずれにいたしましても、将来にわたって値上がりするのにはまことに都合がよく、画一的にこの七円という単価を上げればよいわけであります。
 そこでお聞きしたいのは、この根本になっております七円の単価の基礎計算というものを一つこの際お示しを願いたい。すべて七円が単位になっておりますから、この七円の基礎計算というものをこの際明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけであります。
#228
○大泉説明員 この七円の料金につきましては、いろいろ考え方がございますが、今度の改定におきましては、むしろ歴史的な料金を尊重して、変動しないということで七円が据え置かれたものでございまして、日本におきましては、こういうものを基本料と度数料にどういう工合に割り振るかという問題でございます。諸外国等におきましては、度数料を相当高くしているのでありますが、今度の料金体系は合理化でございまして、負担変動をなるべく少なくしたいという考えで、七円をそのまま据え置くことにしたものでございます。
#229
○森本委員 その七円をそのまま据え置いたということはわかるのですよ。それから基本料金を上げ下げして調整をとったということもわかる。それから三分のものを一分制にしたということもわかるし、三分・三分を三分・一分制にしたということについても私は質問しているのではない。その根本になる七円というものが、今の機械のままで将来全国的に一円値上げしたら膨大な値上げになるという料金システムの改正になるわけです。だから、その基本になります七円の基礎計算というものはどこからきているか、こういうことです。何かやはり基礎計算、積算の根拠がなければいけないのです。
#230
○大泉説明員 まことにごもっともな御質問でございますが、今回の場合は、七円の合理的基礎というよりも、できるだけ負担変動を起こさないということでできたわけでありまして、この度数料料金と申しますのは、必ずしもそのような一々の積算根拠というわけでございませんで、平均的なものでございまして、結局加入区域の狭いところも広いところも、市外通話を市内通話との関連上単一料金にしているわけでありまして、この問題につきましては、結局市内料金の割り振りを基本料と度数料にどういう工合に割り振るかという歴史的な政策の問題であろうと思うのでありまして、これは二十八年の改正のときに五円を七円に変えられましたそのままの政策的なもの、沿革的なものと私承知しているのでございます。
#231
○森本委員 私が聞いているのは、そういうことを聞いているのではない。七円の単価というものがすべての単位になっているわけでしょう、今回の料金体系においては。だから、この七円の積算根拠というものはどういうものであるか、これを具体的に示してもらいたい。あなたがさっきから政策的にきめられたきめられたというのは、五円のものを十円に値上げするということで、政策的に十円は反対、五円は反対ということになって中間の七円になった、はっきり言うと。二十八年の場合に、私が調べてみると。しかしなったにしても、電電公社は電電公社として政策的に五円と十円の中間の七円になりましたということでは、答弁にならぬ。七円になったなら七円になったで、七円にちゃんと合うような積算の根拠をこしらえるのが官僚の任務である。どこの収支予算においても、あとからこれに対してちゃんと積算の根拠をこしらえているわけです。政策的に五円を十円に値上げする、その値上げは反対だということで中間の七円になったけれども、この七円の積算の根拠というものは一応の計算ができると思う。だから、その積算の根拠というものはどういうふうになっているか。ただ政策的に政治家がきめましたから私たちの関与することではございませんということでは、電電公社の事務当局としての答弁にはならぬ、こういうことです。副総裁、どうですか。あなたは何でも知っているから……。
#232
○横田説明員 私は何でも知っているとおっしゃられますが、実は今お話の前回の料金改定の場合のいきさつは、ただいま先生のお話しになった通りでありますが、当時たしか二五%、それが結局もっと安くやれということでああいう結論になったわけであります。これは度数料、基本料全部を平均いたしまして大体二〇%値上げすることによって従来の赤字を一部消し、将来の建設、拡張をやっていくということであの料金がきまったと存ずるわけであります。今回、当時の七円にきめた根拠を示せ、こういうことでありますが、その点は、当時の料金改定のいきさつでありますが、いきさつは先生の仰せの通りでありまして、今回はそれを再検討しろというのではなくして、従来の市内料金に変動を加えずにそれをやっていこう、今回の改正は、先生も御承知のように、市外と市内との料金の間に関連を持たして、それによって将来の機械化の方向をきめていこう、同じ単位にしないと機械も非常に高価になるし、将来の経済的投資による機械化ができないということで一本にしたのですから、その場合に何をするかというと、市内料金を一応据え置いていこうということでありまして、その辺で御了解願いたいと思います。
#233
○受田委員 関連。七円の単価の計算の基礎をどこに置くかという森本君の質問であったわけですけれども、御答弁がその質問の目的を果たしているかどうか、問題が一つあります。私はこれに関連して、一つ非常に心配していることがある。それは、前の料金改定の際に、建設資金の一部を加入者が負担するという意味でそれが含まれた、今こういう意味のごあいさつがあったわけです。事実そういう趣旨で料金値上げをされていると私も思います。ところが今回の料金合理化というものは、それとは別なものであるか、あるいはどうかということであって、特に心配にたえないことは、三十四年末の計算基礎でいくと、一応三十億減収、三十五年度は四十億、三十六年度は五十億、だんだん減収がふえることになる。減収を認めた形で電電公社の独立採算制の立場をお考えになるとすると、私は問題があると思う。減収してから電電公社は成り立つか成り立たぬか、これはいかがですか。
#234
○横田説明員 これは先般来御質問がございましてお答えさしていただきました。森本先生からも御注意がありましたが、要するに三十四年度の通話量を同一とみなして、それに旧料金体系で計算した収入と、新料金体系で計算した収入と比較すると、約三十億の減収だ、通話は今後ふえますから、それを前提にして計算すると、だんだん金額がふえます、しかし一方において、われわれとしては、このサービスがよくなってお客さんの利用もふえていくだろう、その利用がふえることによってこの減収分はだんだん取り返していけるだろう、従って、長い目で見れば、事業に対して著しい危険を及ぼすようなものではない、同時にお客さんへのサービスもよくなるし、われわれの経済投資もできていく、こういうことで、お客さんにもいいし、われわれの事業にもいい、こういうように考えておるわけです。
#235
○受田委員 私がお尋ねしているのは、減収がそのまま現われてきた場合に問題がある、そのまま現われてきた場合はどうするかということです。
#236
○大泉説明員 お答え申し上げております数字は、大体三十六年度の予算ベースでどういう工合に進むかということを申し上げておるのでございますが、今の減少額の計算は、実は加入数がどんどん伸びていくという前提がありまして、今の計算は、毎年三百数十億ずつ収入増がある、これはむろん支出も伴うわけでございますが、その中において、毎年五億くらいずつ減少額がふえていくというようなことを申し上げておるわけでございまして、私たちは公社の全体経営におきまして、このようなどんどん伸びていく事業の中において、企業努力によって、今のいわば減収額と申しますか、それを解決していくことはできる見込みもあります、また、今副総裁も御説明申し上げました通り、今度の料金体系において、さらにそれを努力し得る要素もありますので、この点は経営としては問題がないと確信しておる次第でございます。
#237
○受田委員 そうすると、利用者がふえる、それは当然だと思いますけれども、それによってなお減収が起こり得る場合はないか。それからもう一つ、あなた方の見通しがきわめてはっきりしない点があるのです。非常に増収が出た場合、自己資金があまりにも潤沢になり過ぎる場合には、実際知ってみたらわかるのでありますが、やってみて非常な増収がもたらされたという場合は、料金を引き下げる措置をおとりになる用意があるかどうか、それを一つ念のために伺っておきます。
#238
○大泉説明員 この問題につきましては、私たち将来の事業の発展のために、できるだけお客様の負担を少なく、しかもサービスをよくしていきたいという念願でございまして、この拡張の必要がなくなりましたときには、できるだけこれを加入者の方に還元していきたいというのが基本態度でございますから、できるだけそのように努力していきたいというのが念願でございます。
#239
○森本委員 私の質問に対して、大臣も先ほど来お聞きをしておりまするように、そう申しては大へん失礼でありまするけれども、この法律案についても、かなりまだ不備な点もあるわけであります。それからまた料金の不合理というような点についても直さなければならぬ点が多々あるわけですが、私は、これも大臣の常識で聞けるようにちょっと質問を最後にしてみたいと思うわけであります。
 市外料金の不合理についてちょっと聞きたいと思いますが、至急通話は普通通話のたしか二倍であります。それから特急通話は普通通話の三倍、それから即時の場合は、普通通話の大体五割から七割程度だったと思いますが、そこでこれを具体的な例をとってみますと、東京と大阪間が即時、大阪と局知が即時になっておるわけであります。ところが即時の場合、東京から大阪へ即時で電話をかけた市外料金と、大阪から高知へかけるときの市外料金と、それから東京から高知へ直通の電話をかける場合には即時はありませんから待時通話になるわけでありますが、待時通話になりますると、特急の通話料を支払いましても、現行で約三時間待たなければならぬというのが今の通話制度であります。そうなってきますると、即時の約二倍程度の料金を払っておっても、なおかつ三時間待たなければならぬというのが今の電話料金の実態であります。こういう点については非常に不合理な点があるわけでありますが、これは具体的な数字を言ってもらったらすぐわかると思いますが、営業局長ちょっと言ってみて下さい。
#240
○大泉説明員 ただいま申されました待時通話と即時通話の間の不合理は、確かにその通りだと思います。しかしながら、これは結局全国を即時通話にするための過渡期においてどうしていくかという問題でございまして、即時通話の料金と待時通話、特急、至急、普通の平均的な額をめどにきめられたように承知しておりますので、これはできるだけ早く全国を即時化する方向に向けていくことによって不合理を解決したいと考えておる次第でございます。
#241
○森本委員 今営業局長は過渡期だと言いましたけれども、こういうふうな不合理な料金制度というものが全国的にまだまだ多いわけです。そういう点についても、やはり改正をすべき点が多々あると思いまするし、また料金におきましても、市内専用料金の問題につきましても、あるいはまた市外専用料金の問題につきましても、また住宅電話、事務用電話の問題におきましても、さらに夜間通話と昼間通話の内容につきましても、今申し上げました至急通話、特急通話、即時通話の矛盾、そういう点について、あるいはまたテレビジョンの中継専用料金、これは将来カラーの中継がなされてくるわけでありまするが、そういう点の料金のいわゆる不合理な点も多々あるわけでありまするが、さらにまたわが党の委員がこの間来質問をいたしておりまするように、この電気通信事業の将来の発展のために電電公社が避けがたい運命にありまするところの事業の合理化問題、その事業の合理化問題に関連をいたしましての従業員との間におきまする労務問題、これが円満にいかない限りは、幾ら計画をいたしましても、また権力的に一般の従業員を押えつけようといたしましても、今日の民主主義の世の中ではそういうことは許されるべきものではないわけでありまして、こういう点については、私はあながち公社だけを責めようとは考えませんけれども、こういう問題につきましても、少なくとも公社は誠心誠意をもって、事業のために、やはり従業員との間に妥結をはかるべきである、そういうふうな内容等についても質問をいたしたい、こう考えておるわけでありまするけれども、だんだん予定の時間も迫って参りましたので私の質問はこの程度で終わりたいと思いますけれども、どうか今までの質問のことについては、その内容についても単に聞き去りにするということではなしに、やはり当委員会においてそれぞれ質疑があった点については、将来野党の質問であろうと与党の質問であろうと、これを十分に参考にして行政に遺憾のないよう期せられたいということを特に要望してお芦まして、私の最後の質問をこれで終わります。
#242
○山手委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#243
○山手委員長 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次これを許します。森本靖君。
#244
○森本委員 ただいま議題となりました公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対し、私は日本社会党を代表して、これに反対の意を表するものであります。
 わが党がこの法案に反対する理由の第一は、この法案が料金の調整に名をかりてはいるが、実質的には電話料金の値上げ法案であるからであります。電電公社は、新料金体系の実施によって増収をはかろうとするものではない、むしろ年間約三十億円の減収となるということをしきりに強調して、世間に向かってこの法案が料金値下げ法案であるかのごとき印象を与えるような宣伝を行なっているのでありますが、しさいに検討すれば、これは国鉄運賃、郵便料金と相次ぐ公共料金引き上げに対する世論の攻撃にひるんだ政府が、またして毛値上げかという論難をおそれて、料金調整という煙幕の陰に逃避せんとしたものであることは明らかであります。何となれば、電電公社のいう年間三十億円の減収なるものは、昭和三十四年度の計数に基づいて、従来の料金体系による収入と、この年にかりに新料金体系を実施したと仮定した場合の収入との差額であるという説明でありますが、この比較は、新料金体系の実施による電話利用状況の変化という重要な要件を全く無視して、旧料金体系下におけるデータをそのままに用いたという大きな過誤を犯しているのであります。旧体系のもとで四分、五分の通話がこれこれあったといっても、距離別時間差法、あるいは三分・一分制というように料金体系が変化すれば、利用状況も当然変化すると考えるのが当然であります。その変化の仕方は、公社の言うように、加入者が利口になって通話時間を短縮し、料金の節約をはかる――つまり公社にとっては減収になるというふうに現われるか、あるいは反対に自動即時化のため便利になって、加入者としては六分、九分というような長通話をするようになり、そのためかえって料金負担を増すという結果が現われるか、これは実施してみなければわからないということは、公社みずからもしばしば言明しているところであります。いな、むしろ加入者が新制度に慣熟しない間は、長い通話をする習慣は容易に改まらないと見るのが常識であり、私は住宅用は別としても、加入者の大部分を占める事務用電話においては、つまり会社とか事務所とかいう方面では、実施後しばらくして料金負担が激増してびっくりするというような結果が現われるのではないかと考えるのであります。こういうふうに見て参りますと、距離別時間差法といい、三分・一分制といい、利用状況の変化によっては、値下げどころか、値上げになる十分な公算を含んでおるのでありまして、これを値下げ法案であると言い張るのは、公社の一方的な見方にすぎないことはきわめて明瞭であります。また電話の級局別段階の改正にいたしましても、現行の加入者二十五万以上の上に、新たに四段階を設けておりますが、これは加入者数の激増している状況から見て、各級別にわたって漸次に級別改定を行ない、度数料金制の基本料収入の増大をはかる意図に出たことは、疑いないところでありまして、この法案は、ここにも料金引き上げの性格を暴露しておるのであります。公共料金、特に電話事業のごとき政府関係機関の独占料金の値上げによって、大衆の生活に脅威を及ぼすことに強く反対を表明しておるわが党として、かくのごとき料金調整に藉口する値上げ法案に賛成することのできないのは、もとより当然であります。
 反対理由の第二といたしましては、われわれの見るところをもってすれば、電話料金は値上げどころか、むしろ値下げを行ならべき時期に達しておると考えるためであります。電話料金は、昭和三十八年に約二割の引き上げを行なったのでありますが、これと同時に長期拡充計画が実行に移され、電話の大拡張が行なわれた結果、事業財政も年々著しく好転して、現に本年度予算においては五百億円をこえる膨大な額を益金から建設勘定に繰り入れておるのであります。公社のような公共企業体は、もとより営利を目的とすべきものではありませんから、本来なら、このような巨額の利益を上げていれば、従業員に公正な待遇を与え、必要な要員を充足し、なお剰余があれば料金の引き下げを行なうべきであります。この点に関し、公社はしきりに、電話の新規需要を満たすことが急務であるから、事業収支の益金は、新規建設財源に充当する必要があると主張いたしますが、かりに一歩を譲ってある程度の建設勘定繰り入れを是認するとしても、建設財源の巨大な部分を、とり過ぎ、もうけ過ぎの料金にたより、それでも足りないで、別に拡充法によって新規加入者に巨額の債券引き受けまで強制するに至っては、公社は、独占の上にあぐらをかいて、弱い立場にある加入者に過酷の犠牲をしいるものと言われても弁解の余地がないのではないかと思われます。私は、益金の建設勘定繰り入れが絶対に不可であるとは言わないまでも、建設資金は本来、資金運用部資金のごとき財政資金に依拠すべきが当然であるにかかわらず、その方面の資金源はほんの申しわけ的な額にとどめて、大部分を料金収入の剰余や、加入者債券に求めようとする安易な企業経営方針を許容することができないのであります。
 反対理由の第三としては、これも本案審議中に、わが党委員が鋭く指摘いたしました通り、技術革新による設備費のコスト・ダウンを料金面に還元した形跡が少し毛認められないということであります。技術革新というものは、決して公社のみの力でできるものではなく、わが国全体の技術水準が向上した結果によるものでありまして、これが何らかの利益をもたらしたとしたら、それは国民全体に還元すべき性質のものであります。技術革新によって、たとえば線路の費用が従来の十分の一、二十分の一に低下したとすれば、その利益の何がしかは、これを利用する加入者に還元され、料金負担の軽減となって現われるのが、公共企業体の正しい姿であると考えます。同様のことは、また公社の物的設備の調達についても言えるのでありまして、公社が大規模な長期継続建設計画を実施しておる以上、物品や設備の購入量も飛躍的に増大し、またメーカーに対する発注も前よりずっと計画的に行ない得るはずであります。いな、むしろ、わが国の電気通信機器の生産は、全く公社によってコントロールされるといっても過言ではありません。従ってこれが価格も、メーカーがきめるというより、むしろ公社が左右し得るような状態にあるものと考えます。公社当局としても、昨年でありましたか、大量の計画発注による価格の引き下げをメーカーに交渉したことがあったようでありますが、公社の発表する電話一個当たりの設備原価というものは、ここ数年、発表のつど、高くなるばかりでありまして、技術革新によるコスト・ダウンあるいは購入設備の値下げによるコスト・ダウン等によってこれが引き下げられたということを、かって耳にしないのであります。公社としては、あらゆる努力を払って電話の設備原価の引き下げをはかり、これによって一個でも多くの電話を架設するというのが本筋であって、この方面に幾ばくの努力を払ったか、すこぶる疑問とするところであります。
 以上申し述べました三点のほかにも、この法案に盛られたいわゆる新料金体系には、自動即時化がまだ途中の段階にあるところからくる即時方式の区間と待時方式の区間との料金格差の問題、準市内通話制度における単位料金区域の設定と地方的社会生活圏、経済生活圏とが必ずしもマッチしないという問題、東京、大阪等の大都市における料金帯域制の可否の問題等、いろいろの問題を包蔵しておるのでありまして、このような電話料金体系の大変革を行なうには、その前に解明しなければならない幾多の疑点を存するのであります。のみならず、われわれの注目するところは、この案は全国即時自動化の基盤を作るものだと公社は言っておりますが、それは同時に、料金体系の基礎として、七円という単位をあらゆる料金算定の単位にしようとするものでありまして、昭和二十八年に五円単位を七円単位に改めたと同様、将来、これを十円にし、十五円にするというように、値上げをはかろうとすれば、この単位の数字を動かすだけでほとんど自動的に値上げが行なわれるという仕組みになったということを見過ごすことはできないのであります。ここにも将来の料金引き上げに対する深謀遠慮が含まれておると解釈するのであります。さらに、公社の事業の膨大な拡張計画は、昭和二十八年度を起点といたして、第一次五ケ年計画以来急速な発展を遂げてきているのであります。この膨大な事業拡張計画は、公社の経営方針として利益中心主義であり、設備拡張に伴う満足な要員配置はなされず、そのしわ寄せが全部電通労働者の肩にかかってくるという状態でございます。加えて公社の給与体系は、給与総額という予算措置に縛られ、弾力的な事業にふさわしい給与政策をとることができないという現状であります。まさに高い電話料金で国民が困り、労働強化と低賃金に電通労働者が泣かされるというのが今回の料金体系の合理化でございます。
 日本社会党は、それ自体に多くの不合理を含む新料金体系を骨子とし、かつ実質的に値上げであり、さらに将来にわたって再値上げの素地をなし、国民と電通労働者を苦しめる本法律案には絶対に反対の意を表明し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#245
○山手委員長 次に佐藤洋之助君。
#246
○佐藤(洋)委員 ただいま議題となりました公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対し、私は自由民主党を代表して、これに全幅の賛意を表するものであります。
 わが国の電信電話事業は、戦災によって壊滅的打撃を受けたのでありますが、戦後当局者の異常な努力により着着復旧、復興の実を上げ、昭和二十七年電電公社が発足し、翌二十八年度を初年度とする第一次五カ年計画が策定実施せられるに及んで、電信電話の拡充はようやく軌道に乗り、きわめて順調な発展ぶりを示すに至ったのであります。第一次計画の完遂後は、引き続き第二次五カ年計画に移り、計画規模を拡大修正して今やその第四年度にあるわけでありますが、試みに第一次計画実施以降、昭和三十五年度末に至る八カ年間の実績を見まするに、電話加入者数は百五十五万から三百六十三万に、市外電話回線キロ程は百十一万キロから六百万キロに増大し、電話の自動化率も市内は四一・三%から六六・二%に、市外はわずか二・一%から三四・八%へと飛躍的拡大を遂げているのであります。
 しかしながら、わが国全般の経済成長の速度は、さらにこれを凌駕するものがありまして、この電話大拡張をもってしても、なお国民の需要を充足するに十分でないので、公社当局としては、昭和三十八年度以降さらに第三次、第四次の拡充計画を樹立し、昭和四十七年において電話の即時開通並びに全国規模における自動即時化という理想の実現を目ざして鋭意努力をいたしておるのであります。
 このときにあたりまして、電話料金の合理化を主たる内容とする公衆電気通信法改正案の提出を見た次第でありまするが、自由民主党がこれに賛成する根本の理由は、一言にして申せば、この法律案がただいま申しました公衆電気通信事業の理想達成に必要欠くべからざるものであり、これなくしては国民のこぞって要望する電話の即時開通も、全国自動即時化も実現不可能となるからでございます。
 すなわち第一に、市外通話の全国自動即時化を実施しようとすれば、必然的に現行制度を改めて距離別時間差法による自動課金方式をとるとともに、料金算定の基準となる距離の測定についても、単位料金区域の設定等、簡明な新方式を採用することが必要となってくるのでありまして、これは電話設備の近代化に伴う当然の要請ともいうべきものであります。また自動通話の距離別時間差法といい、手動通話の三分・一分制といい、さらには度数料金制の全国施行といい、いずれも加入者が電話利用の度合いに応じて料金を負担するというきわめて合理的な制度でありますばかりでなく、他面電話機並びに電話回線の利用効率を上げる上からも、有効適切な改正というべきものであります。
 第二に、最近都市の膨張、行政区域の合併等に伴って社会生活圏が拡大し、在来の電話加入区域による料金体系にいろいろの問題を投げかけているのでありますが、本法案の骨子の一つとなっている準市内通話制度は、ある程度の社会生活圏あるいは経済生活圏内における市内通話、市外通話料金の融合をはかって、この問題の解決をはかろうとするものでありまして、これまたきわめて合理的かつ進歩的な改正と考えられるのであります。
 第三に、電話局の種類については、現行の加入者二十五万という級局の上に、さらに最高を三百万以上とする上級局を設ける等の改正を行なっておりまするが、拡充計画の実施によって加入者の数が急激に増加している実情にかんがみ、電話局の級局制度を改めていくことは当然のことでありまして、顕著な例をあげれば、現在東京と大阪とは同じ級局に属しておりながら、加入者数は七十二万と二十八万というように大差があるので、大阪においては現実に基本料金の減収を来たすにもかかわらず、料金合理化の見地から今回その級別の是正をはかろうとするものであります。
 以上申し述べました事項のほか、本法律案におきましては、あるいは料金に関連しあるいは料金関係以外の事項につき数個の改正点を含んでおるのでありまするが、煩を避けるため一々これらに言及することをいたしません。しかしながらここに一言せざるを得ないことは、この法案は料金調整に名をかりる電話料金の値上げ法案であるという非難に対してであります。
 政府並びに公社当局がしばしば言明いたしておる通り、この法律案に盛られました新料金体系は、不増収、不減収、すなわち現行の料金水準維持という基盤の上に立てられておるものであります。いな、料金の旧体系から新体系への移り変わりに際して、料金額が変動するのを極力抑制するために、年間三十億円の減収まで覚悟してあえてこれを実行しようとするものでありまして、これをしいて値上げ法案なりとする反対論は、全く根拠なきのといわざるを得ません。
 さらにまた、電電公社予算における益金の建設勘定繰り入れを非難し、このような益金があるならば、むしろ料金引き下げに充当すべきであるという主張に至っては、いよいよ解釈に苦しむものでありまして、電電公社の現行料金水準は、去る昭和二十八年第一次拡充計画の策定と密接なる関連のもとに、その財源の一部に充当する意図をもって料金額を決定いたしたものであります。換言すれば、電話架設に対する国民の熾烈な要望に沿うべき総合的施策の一環として決定された料金であります。その料金水準を変更しようというならば格別、これを維持し、その上に立って合理化をはかろうとする本法案を論難することは、全くいわれなきことといわねばなりません。
 次に、本法律案と直接関係はありませんが、電電公社が現に行ない、また将来にわたって行なわんとする電信電話の大拡充計画の施行に伴って、郵政または公社従業員に対する労働条件の面において、ある程度の配置転換、職種転換あるいは三分・一分制の施行による交換要員の手数の増加というような種々の問題を生することを免れません。この点については郵政当局、公社当局は、これらの問題は従業員側との十分なる話し合いによって解決する旨、再三にわたって当委員会で言明いたしたのであります。私は拡充計画の実施に対しては、本法案に関連する労務関係の諸問題は、必ずや従業員側との間で調整が得られるものと確信するものであります。
 以上申し述べました理由により、自由民主党は、公衆電気通信法の一部を改正する法律案は適切妥当なものとして、これに支持、賛成を与えるものであります。
 最後に私は、本法律案の実施により、電信電話事業がますます順調な進展を遂げ、国民の要望に沿うよう、この上とも政府並びに公社当局の努力に期待いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#247
○山手委員長 次に受田新吉君。
#248
○受田委員 私は民主社会党の立場から、本改正法案に対しまして、この本法案が幾多国民の期待にこたえ、また時代の進運にこたえる要素を持ちながらも、重要な問題点の解決を取り残したままで処理されようということにおきまして、遺憾ながら反対の討論を試みざるを得ないのであります。
 第一に、この法案の持つ重要な要素の一つである料金の合理化制度であります。この制度は、政府提案理由の説明及び質疑応答を通じて明らかにされたところで、私たちとしては、原則としてこの料金合理化に賛意を表するものであります。その中には、たとえば基本料金の引き上げその他の問題点が多々あるのでございますが、全体をながめたときに、今までの一律料金引き上げと異なりまして、料金水準を保ちながら、この距離制、時差制等を考慮して、これを近代的な形態に持っていこうとする点においては共鳴をするものであります。
 問題はこの料金合理化に伴って、これらに対する一般労働条件を今後どう考えていくかという問題、この点につきましては、新しい制度の採用とともに、交換台に勤務する人々の労働対策及び料金の集計に対する労働対策等について、たとえば座席時数計の装置のしてある局としからざる局及び、特に料金集計につきましては機械的な計算方式をとる局としからざる局と、これらに対する装置の比較は十分検討され、特に今回の切りかえ工事に対する具体的な態度というものが宣明されて、これらの問題について、これに従業する人々の間において十分検討され、その納得する結論が得られるべきであったに毛かかわらず、さらには昭和四十七年を目標とするある程度の完成時点において、どのような形でこれに従業する職員の配置転換その他がなされるかという点について、労働協約その他の団体交渉等において、直接職務に従事する職員との間において十分話し合いの結論が出ていないというようなことは、はなはだ遺憾なことでございます。
 私はこの近代的な祖国の技術革新という点については、今回オートメーションの前進をはかられる、その問題については文明国としての立場から大いに共鳴します。そういうところへ一日も早くこの国民が文明の利器を利用し、近代的な生活の方式をとられるようになされることは、われわれは願ってもないことでありますが、生産性政策の向上と同時に労働条件との調節を十分とるという努力を欠いたときには、全く画龍点睛に一点の汚点をけがすことになるのであって、私といたしましては、そういう問題について当局は腹の中を十分さらけ出し、また従業員の各位もわれわれの要望がどこにあるかを十分話し合いをして結論を得る道は幾らもあったと思うのです。この合理化を急ごうとされるばかりにこの重要な問題点が取り残されているということははなはだ遺憾なことでございます。
 いま一つ、今回の改正案の中に罹災地に特設する公策電話の料金を減免すること、医療無線電報料金を減免する等の措置を講ずる社会保障的な考え方を公社自身が採用されていることは大いに共鳴するのでございますが、都市に集中的な電話架設が計画せられ、独立採算の立場から利益追求主義に走られて、農村とか山間僻地、島とかいうところに、電報、電話の恩恵に浴することのはなはだ困難なる地域に、進んでその架設費の負担等をして、祖国の住民である以上、山のすみずみまでも、島々までも国の恩恵に浴するようなあたたかい心づかいがなされなければならなかった。この点について一そう積極的にこれを具体化する用意をあわせ検討さるべきではなかったかと思うのであります。
 以上、私自身の立場から、わが党の立場から、おもなる問題点について指摘いたしまして、近代的な文明の利器をせっかくいい感覚からこれを採用されようとしておりながら、大事な問題、オートメーションを、外国がやっているような形で採用するのでなくして、日本式の労働対策を十分考えてこれを実行するという勇気を持っておやりになるならば、この法案は非常に有意義に通過したであろうと思って、残念でなりません。
 以上、簡単でございまするが、わが党の立場から遺憾ながら反対せざるを得ない理由を申し上げ、討論を終わります。(拍手)
#249
○山手委員長 次に谷口善太郎君。
#250
○谷口委員 本案に対して日本共産党は反対であります。
 反対の根本的な理由を短時間のうちに申し述べることは大へん困難であります。なぜかと申しますと、政府が今国会において押し切りました各種公共料金値上げの政策は、政府のいわゆる所得倍増計画と称する経済政策、すなわち安保体制下アメリカ帝国主義と日本独占資本の残酷な人民収奪と軍国主義的、帝国主義的膨張政策の一環をなすものでありまして、政府の売国的、反人民的経済政策の全体を論評することなしには、明らかにできないからであります。しかし、私は以下簡単に、この法案に沿う範囲内で若干の反対すべき点に触れたいと思います。
 今回の改定案で、公社側は、料金の値上げにならないということを主張されました。しかし、この委員会の審議の過程で明らかになりましたことは、値上げにならないような状況のもとで、実際は値上げになることが明らかであります。かりに公社が言われるように幾らかの値下げになる分ができたといたしましても、実はそれによって現在の電話料金が不当に高い独占価格である点は、ごうも変わらないのであります。三十六年度の予算計画を見ましても、二千四百億の料金収入に対して純利益が実に六百十三億であります。しかもなおその上に減価償却積立金として五百三十六億――もちろんこの減価償却が本来の意味で現在の施設の腐朽を回復していくというものに使われるならば、必要なことでありましょう。しかし、これは明らかに新設、拡張のために使われる減価償却の名前によって計上された費用であることは、皆さんのお出しになった資料で明らかであります。この二つを考えただけでも、実に五〇%に近い利潤を上げていることが明らかでありまして、これほど残酷な超過利潤を得ている、その基礎になっているのが現在の料金であります。この高い料金をそのままにしておいて、そうして今度の料金体制の新体系が計画されているわけであります。もしも公社が言われるように三十数億の減収になるという面があるとするならば、これは討論の中で明らかにされましたように、特に独占資本が利用しております市外長距離電話においてその減収が出てくるのでありまして、従って利益するものがだれであるかは、まことに明らかであります。私どもが質問して明らかになったとろによりますと、加入者総数のうちわずかに十五万八千の構内交換機を有する大口利用者が多く長距離電話を利用するものであることは、すでに明らかであります。これらの利益のために、その減収分は彼らの利益として壟断されることは、実に明らかな次第であります。
 しかし、今回の料金改定のほんとうの目的は、公社がいみじくも正直に言われました通り、別なところにあるということを私どもは知るのであります。それは、自動交換機に付属した自動的課金装置を備え付けることによって料金算定を機械的、自動的にやろうとする、その点を今度の改正で法律によって確認し、もって電話事業におけるオートメ化、合理化を無限に拡大する前提条件を作り上げたということであります。オートメーション化、自動化、機械化はよいことかどうか。もちろん、先ほど民社党の受田さんが言われた通り、新しい技術を用い、こういう事業における近代化をやることは、技術的に見て決して悪いことでなく、それは社会の進歩であるといって間違いでないと思うのです。しかし、問題はそこにあるのではありません。だれの利益のためにそれがなされるか、だれの犠牲によってそれがなされるか、これを抜きにしてこの問題を論ずるわけにはいかないのであります。そして、今度の政府と公社のこの審議の中で示され、また原案が示している本質は、明らかに労働者階級と国民の犠牲によって、一部一握りの日本独占資本とアメリカ帝国主義に奉仕させよう、公社というわれわれの公共事業を通じてそういうものに奉仕させよう、そういう本質を備えているのであります。
 一体どれだけの犠牲を国民にしいておるか。私は主観的に申しません。皆さんのお出しになった資料から判断します。先ほど申しました通りに、高料金による国民からの収奪、これは実に料金収入の五〇%に近い毛のを利益として得ておる。しかもそのほかに電話債は加入者すべてにかけられて、これがことしだけの予算額で見ましても、五百二十七億であります。これは、公社は、加入者の料金、加入者に負担させることによって、その金によって拡充計画をやり、合理化計画をやるという基本的な立場を持っていられることを示します。設備料金は六十三億です。これらのものはすべて加入者に負担させられるのであります。この立場に立って公社は資金計画を立てていられるのでありまして、こういう点をわれわれは見のがすわけにはいかないのであります。この討論の中でこういうふうに皆さんは言われた。なるべく早く電話をつけること、できるだけ早く即時化をすること、現在の加入者に対して利益を還元するのじゃなくて、国民全体に利益を還元する、言葉はまことにけっこうです。きれいに見えます。しかしそういうことがほんとうの公共事業のあり方でしょうか、たくさんの独占的な高料金を取り立て、いろいろな経費を負担させる、そうしてその加入者に対して膨大な利益を還元するのじゃなくて、公社は多くの国民に利益を還元するといっておりますが、公社の事業の拡大のためにそれを使うというやり方です。これは公共事業のあり方としてまことに残酷な本末転倒のあり方だと思うのであります。
 だれが利益を受けるか。これもこの委員会の討論の中で明らかになりました通り、少数の独占的なメーカーとの結びつきをもって、そうして不当な価格、独占的な価格による買い入れ、設備、機械、工事、そういうものがされていることは明らかになっております。いわゆる経済拡大計画と称する独占資本への独占集中拡大の一環として、地域的に今後はどんどん、たとえば地域的コンビナートあるいは企業集団の建設が池田政府の政策としてあるわけでありますが、これらと東京、大阪等をつなぐところの、先ほどのお言葉で言えば都市集中政策、これによって独占資本に奉仕しようという計画が大体今日までの計画であり、将来の計画の見通しであります。特に私は、小さいことのようでありますけれども、巧妙なものとしてここで明らかにしておきたい。電話債はわれわれ加入者が公社から強引に強制的に買わされます。しかし加入者の多くは、国民の多くはこれを二割ないし三割で金融業者に売り払わざるを得ないような立場に立って加入するのであります。七分の利子を出し、しかもこういう割引でもって金融業者から究極的には銀行資本へ利益が集中されていくという、そういうおそろしい性質を持っております。そういう立場から金融業者がもうけているということも言えます。警察、駐留軍、防衛庁への不当に安い料金と、電話を通じての、公共事業を通じての奉仕、この点につきましてはいずれ別な観点から明らかにする場合があると思いますが、これもわれわれとしては無視できないものであります。
 最後に、今度の計画ではアメリカから七十二億の外債を入れられることになったようであります。外国帝国主義の資金を入れて、これだけ国民負担を大きくしている上に、さらにこの資金を入れるということは、今日まで経済上におけるアメリカの日本経済の支配のやり方を見ましても、このやり方は今後電電公社のあり方に対して重大な意味を含むとわれわれは考えざるを得ません。最後に労働組合に対する公社の考え方であります。これは国民に対する犠牲をしいるだけでなくて、そこに働いております職員に対する公社の残酷な労働政策は、今度の委員会の中で非常に明らかにされたところであります。電電公社の発展は、全国の職員、従業員の血の出るような労働によりますにもかかわらず、公社と政府は、全くこの委員会の討論の中では、この職員、労働組合を敵とする態度に終始しております。これはまことに重大なことであります。
 私どもはこう思うのです。少なくとも電話料金は現在の二五%ぐらいは国民に還元されるべきである。料金を安くし、労働者の生活条件をよくするために、少なくとも今日不当利得としてかかえております独占利益を、これを還元するという態度をとるべきだと思います。また加入申込者の公平な取り扱い、こういうこともやはり考えていかなければならぬことではないかと思うのです。またメーカーとの関係の問題でありますが、これも公平な参加による設備、機械及び工事費の独占価格を打破するという態度、これも必要でありましょう。それから、これは社会党の諸君と全く意見が一致するのでありますが、こういう公共企業体は、産業投資会計による施設の拡大、つまり国家資金をもって、これは全国民の資金の裏づけでありまして、たくさんの国民に犠牲をしい、労働者に犠牲をしいてやっていくやり方は間違いであると思います。そういう点で国家資金による拡大政策をとるべきだというのがわれわれの意見であります。
 最後に、労働者の組合活動の自由と正当な賃金と定員の確保の問題、それから合理化による犠牲の完全な保障、これはまことに当面重大であります。それから春闘処分の取り消し、それから事前協議制を労働組合は要求しておりますが、これも私は当然公社として考えるべきだと思う。単に、今度のILO条約の関係法律案といわれますあの法律の中に書いておりますように、労働組合の交渉の要求の範囲を単なる賃金や時間の問題に限り、そして経営者側の経営権とか人事権に触れるような問題については、交渉の内容に入れないという態度を政府は持っておるようでありますが、こういう態度は正しい労働運動の上からいって、まことに民主主義に反するものであります。当然労働者の要求として、経営権にも触れて労働条件をお互いに話し合うという道を作り、その中から労働組合の正しい発展に資すべきであるというのがわれわれの意見であります。そういう点で、今度の改定案はいずれの点から見ましても、われわれの承認できない売国的、反人民的なものであると考えざるを得ません。共産党はこういう点でこの案に絶対反対するものであります。
#251
○山手委員長 これにて討論は終局いたしました。
 これより採決を行ないます。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#252
○山手委員長 起立多数。よって、本案は原案の通り可決いたしました。
  〔「数が多過ぎる」「過剰採決は無効だ」「採決をやり直せ」と呼び、その他発言する者、離席する者多く、議場騒然〕
#253
○山手委員長 この際小金郵政大臣より発言を求められております。これを許します。小金国務大臣。
  〔「過剰定員だ、採決をやり直せ」と呼び、その他発言する者多し〕
#254
○山手委員長 郵政大臣。
#255
○小金国務大臣 それでは一言ごあいさつを申し上げます。本……。
  〔「だめだ、だめだ」「それは傍聴人だ」と呼び、その他発言する者多し〕
#256
○山手委員長 それでは確認をいたすためにもう一度起立をすることにいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#257
○山手委員長 起立多数。(拍手)よって、本案は原案の通り可決いたしました。
 この際小金郵政大臣より発言を求められております。これを許します。
#258
○小金国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。
 本改正法律案が当委員会に付託されまして、今日まで長い間御熱心な審議をいただきまして、まことにありがたく厚くお礼を申し上げます。
 大体立法の趣旨並びに計画を十分御了解していただきましたが、御質問または討論中に建設的な大へん有益な御意見もいただきましたので、せいぜいこれからもこれを体して勉強をいたします。
 ありがとうございました。(拍手)
#259
○山手委員長 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#260
○山手委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会をいたします。
   午後七時四十四分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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