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1960/04/21 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 大蔵委員会税制及び税の執行に関する小委員会 第6号
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1960/04/21 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 大蔵委員会税制及び税の執行に関する小委員会 第6号

#1
第038回国会 大蔵委員会税制及び税の執行に関する小委員会 第6号
昭和三十六年四月二十一日(金曜日)
   午前十時四十八分開議
 出席小委員
   小委員長 簡牛 凡夫君
      岡田 修一君    細田 義安君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      堀  昌雄君    安井 吉典君
 出席政府委員
        国税庁長官   原  純夫君
 小委員外の出席者
        大蔵事務官
        (国税庁次長) 中西 泰男君
        大蔵事務官
        (国税庁直税部
        長)      白石 正雄君
        大蔵事務官
        (国税庁調査査
        察部長)    喜田村健三君
        専  門  員 抜井 光三君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 小委員横山利秋君同日小委員辞任につき、その
 補欠として安井吉典君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 税の執行に関する件
     ――――◇―――――
#2
○簡牛小委員長 これより会議を開きます。
 税の執行に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告があります。これを許します。堀昌雄君。
#3
○堀小委員 この前からお願いをいたしておりました大資本の大口査察といいますか、その問題についてお願いをいたしておきましたけれども、御報告がいただけるような段階にきておりましたらば、一つお願いいたしたいと思います。
#4
○喜田村説明員 お答え申し上げます。
 一億円以上の大法人の査察の実績について、その概要を御質問があったわけでございまするが、前回御質問のありました第一点で、三十四年度の査察実績のうちに資本金一億円以上の法人が三件ある、この法人について業種その他について説明をするようにとのお話であったのでございまするが、まず業種を申し上げますと、この三件は、一件は製紙業でございます。その次は金属製品製造業、他の三件目は一般機械工業、こういった三つになっております。この三つの申告所得の合計は五億一千百万円、調査所得は七億九千六百万円、従いまして増差所得――全部所得で申し上げておりますが、増差所得は二億八千四百万円、こうなっております。前回提出いたしました資料の中の一億円以上の数字と若干食い違いがございますが、これは、この三件のうち、一件は査察で調査に着手いたしまして、中途の段階で課税部門の方に調査を引き継ぎまして、その後の調査を進めたのが一件ございますが、この一件を、前回は申告所得、調査所得、いずれからも落としておりましたが、今回はそれを加えましたために、数字がいずれも若干ふえております。
 この増差所得二億八千四百万円はどんな手口で抜かれたものであるか。これを御報告いたしますと、この三件につきましては、大部分が架空仕入れを立てまして、買ってもいないものを買ったことにいたしまして、その材料を使っていないのに使ったことにいたしまして、つまり原料費を水増しいたしまして、それによって所得を減らしている。一力買っていない仕入れ先に対して金を支払ったことにして、その金を浮かしている。こういった手口で金を抜きましたものが一億七千万余り、そのほかに売り上げを抜きましたものが千六百万ばかり、またあるのに一部を隠しまして、たなおろしを除外したことによりまして所得を減らしましたものが二千万ばかり、そのほかに簿外預金の利息を抜いていたものが若干あります。以上が明らかに詐偽不正によって隠した所得ということがはっきりわかる所得でございます。そのほかに、たとえば減価償却の超過であるとか、あるいは貸し倒れ準備金、価格変動準備金の計算の誤りだとか積み過ぎだとか、あるいは交際費なんかの税務上の否認、こういったものが約九千万余りありまして、さらに裏から裏給与を出したり、あるいは雑損を立てたりしたものが三千万ばかりありますので、差引いたしますと、ただいまの二億八千万の数字になるわけでございます。
#5
○堀小委員 この増差の中には、さっきの価格変動準備金その他は入ってないのですか。
#6
○喜田村説明員 いいえ、入っております。
#7
○堀小委員 そうすると合計して三億二千万くらいになっちゃうのじゃないですか。
#8
○喜田村説明員 三千万は裏から出した損ということで、引くことになります。
 こうして抜いた所得は資産としてどんなものになっているかということを申し上げますと、一部分は先ほど申し上げました簿外のたなおろし商品になっております。また一部は現金になっております。が、大部分は無記名あるいは偽名の簿外預金、こういうことになっておりまして、合計いたしまして、過去の除外所得を預金にしたものと合わせまして、この期末で三億九千万ぐらいの簿外預金を作っております。これが第一点の三十四年度の三件の査察実績の内訳でございます。
 次に、前回御質問のありました大法人の調査が非常に困難性がある、どのような調査をやっておるか、その実情、またこれらの法人について是否認の基準が中小法人と違う基準を使っておるのじゃないか、こういった御質問がございましたが、それについてお答え申し上げますと、まず大法人――かりに一億以上を大法人といたしますと、その数は昨年三十五年の三月末で概数二千六十八となっております。これは全体の法人の中の〇・四%でございまして、数としては非常に少ないのでありますが、三十五年度中のこれらの一億円以上の法人の申告所得額は、これもまだ三十五年度で確定した数字ではございませんが、八千三百六十億余り、概数でこうなっておりまして、全体の法人の申告所得の中で、これらの一億円以上の法人の申告所得額の占める割合は五九%になっております。数では非常に少なくても、申告所得の割合から申しますと、このように非常に大きな割合を占めておりまして、これらに対する調査の重要性ということが、こうした数字から出て参るわけでございます。
 一方、このような大法人に対する調査と申しますのは、前回御指摘のありました通り、これらの法人が非常に規模が大きくて、経理組織が非常に複雑になっておりますので、調査には非常に手間もかかりますし、困難性も非常に強いわけでございます。たとえば、これらの法人について単に本店を調査すればいいというだけではありませんで、支店、工場をこれらの法人がたくさん持っております。たとえば、これらの法人につきましては、一法人当たり八・五軒の支店、工場を持っております。これがもっと大きな法人になりますと、五十、六十といったような支店、工場を持っております。また、製品ごとに部門を別にしている会社がかなりありまして、その部門ごとに別の経理をしているような会社が相当あります。また、経理組織から見ましても、たとえばIBMといったような機械を使いまして、機械化会計を採用している大きな法人もあります。たとえばカードを一事業年度五十万枚も使っているといったような法人、あるいは全然帳簿を使わずに数百万枚の伝票で経理を整理しているといったような大きな法人がありまして、非常に調査の手間もかかるし困難性もあるわけでございます。
 これに対して、われわれの方といたしまして、調査の適正をはかるためにどういうような措置を考えておるかということを申し上げますと、まず調査の日数を相当かけております。たとえば、一億円以上の法人につきましては、平均二十一日の調査日数をかけております。特に十億円以上の法人につきましては三十七日の日数をかけている。これは、全法人の平均の調査日数あるいは税務署の調査日数と比べますと、相当な日数を投入しているわけでございます。また、調査に当たる担当者は、これらの法人は全部局の調査課所管になっておりますので、調査官がこれらに当たっております。調査官は税務の経験年数が十数年になっておりまして、非常に調査経験に富んだ調査官が調査に当たることになっております。特に資本金十億円以上の法人につきましては、原則として主査と申します非常に調査経験、調査技術というものがすぐれた主査がこれに当たる、こういったような措置をとっております。またこれらの法人に対する調査の進め方と申しますのも、いきなり実地に取り組んで片っ端から調査していく、こういうのでは非常にむだもございますので、準備調査という方法をとりまして、実地調査に着手する前に、まずその法人の製造工程だとか、販売形態、仕入れの形態、経理組織、そういったような大まかな企業の実態をつかみまして、それから、法人から提出されましたいろいろの書類をもとといたしまして、勘定科目ごとに諸比率を月間あるいは年間に比較していく、あるいは同業種の他の類似の法人と比較して検討していく、またこれを部門ごとに細分して検討していく、こういったようにまず書面で準備調査をいたしまして、実地調査の重点を置くべき個所を発見して、効率のいい実地調査をはかれるような措置を講じております。また、先ほど申しましたように、支店、工場というものが非常に多いわけであります。実地調査にあたりましては、これらの支店、工場につきまして、自局の所轄の区域内にある支店、出張所はもちろんのこと、他の国税局の管轄区域内にあります支店、工場につきましても調査をいたしております。またこれを他の国税局に委託をしてそういったような幅広い調査を実施いたしております。特に最近のように工場が独立採算制をとるようになりますと、どうしても実地にこうした管外の事業所に行って調べるということがなければ、なかなか発見が困難な例が多いわけでございます。たとえば、ある会社の本店では、自分のところで架空の原価を立てると目立つということで、各支店に命令いたしまして、架空の水増しの原価を計上させて利益を調節している、あるいは本店から支店に命じて、受け取ったリベートを支店で除外させて、あとからそれを本店に送らせる、こういったような手口もあります。あるいは鉄くずの売却というものを支店で簿外にさせて、それを本店に集中する、こういったような支店でかなりの脱漏の手口を講じている例が多くなっておりますので、こうした支店、工場の調査を今後も充実していく必要がある、こう考えております。そのほか、いろいろ調査の効率化、大法人に対する調査の適正化ということのための措置を研究、実施しているわけでございます。
 これらの調査によりまして昨年度どのくらいの否認があったかということを次に申しますと、一億円以上の法人につきましての否認の増産所得が、これも三十五年度で概数でございますが、二百九十六億、こういった数字になっております。全法人の増差所得に対して約二五、六%という数字になっております。一件当たり一事業年度当たりにとってみますと千三百九十万円、これももちろん署所管の中小法人に対する増差所得の数十倍ということになっております。そうして、これらの調査によって発見された被疑事項につきましては、たとえば修繕費の否認だとか、あるいはたなおろし評価の問題、あるいはいろいろの経費というものにつきましての是否認につきましては、法令、通達に基づきまして、中小法人、大法人の差別なく適用をいたしておりまして、これにつきまして基準の幅といったようなものは設けておりません。また、これらの否認事項の中に、もし仮装隠蔽というようなものがありましたら、重加算税を徴収いたしておりまして、昨年度仮装隠蔽というものが発見されました例は七十九件でございまして、さすがに大法人になりますと件数も少なくなっております。また、所得額の中でどのくらいになるかと申しますのは、三十四年度しかございませんが、二・三%といったように金頭も少なくなっておりまして、これらはやはり非同族会社であり、内部牽制組織が相当整っているということから、こうした重加算税の対象となるような所得が少ないのではなかろうか、こう考えております。
 以上で一応御説明を終わります。
#9
○堀小委員 三十四年度の問題で、お伺いしたのがまだ残っておると思いますが、一応区切ってということだと思いますから、ちょっとこれに関連して伺いますけれども、三十四年度の製紙、金属製品、一般機械類、この三つをそろえて実はここでお話しになったんですけれども、大体業種別に特に特徴があるのかどうか。やはり紙を作る製紙業のようなものは、原材料にはいろいろのものがあるのでありましょうけれども、そういうものの原材料のあり方と、金属製品を作るところと、一般機械類を作るところは、おのずから原材料の供給先の形が非常に違うのではないかと思うのです。そうすると、こういう企業的なあり方によって脱税されるものがまた違っておるのか、脱税というものがこういう場合には回しようなところに同じようなふうに起きるのか、その点をちょっとお伺いをいたしたいと思います。
#10
○喜田村説明員 ただいまの御質問でございますが、この三件につきましては、ただいま申し上げましたように、架空仕入れという方法が非常に多いわけでございます。これは必ずしも大法人について架空仕入れという方法が非常に多いというわけではございませんで、営業収入を除外するとか、あるいはたなおろしを除外するとか、あるいは架空の営業費を立てるとか、こういったような方法が相当不正を発見された事例については見られるわけでございまして、しかも、特にその業種の特殊性によって架空仕入れが多いとか売り上げ除外が多いとか、そういったようなことは特に現在のところ気がついておりません。
#11
○堀小委員 これはいろいろとどこかにひっかかりがあったから、こういうふうにこれに出てきたのだと思うのですね。そうすると、この三件の場合、これを一つずつでもけっこうですが、どれがどれとおっしゃっていただかなくてもけっこうですが、その端緒となった糸口といいますか、調査に行ってどこかに端緒があって、そこから拾っていくところなったという糸口のスタートは一体どこにあるのですか。
#12
○喜田村説明員 ある企業は非常に増資が目立つ、短期間に非常に大きな増資をやっております。その資金で工場を買収するとか、機械装置を刷新していく、こういったような大きな急激な膨張を示しているにかかわらず、その増資の資金の出所があいまいであるとか、こういうことから銀行を調査いたしましたところ、別口の預金が相当発見された例がありますし、あるいはこれは個々に当たるかどうかわかりませんが、一般的に申しますと、たとえはいろいろの聞き込みがあるとか、あるいは課税調査をしている途中に不正の事実が発見されたので、査察官の方に引き継いで着手するとか、あるいは他の査察事件を調査している最中に別の法人の新事実が発見されたので、それを端緒にしていくとか、あるいは新聞記事その他からそれを端緒にして査察に着手する、いろいろな形態がございます。
#13
○堀小委員 一般的なことは常識としてわれわれもわかるのです。ただここにこう三つ出ておりますから、今最初にお答えになったのは私どもとしても理解できるのです。調査のうちに不正な事実が見つかったというのは、その見つかった不正の事実というのは一体何か。大体一億円以上の法人で、これは公認会計士までいて監査事務をやっていろいろ処理をしているものが、ぱっと表から見てわかるはずがないと思うのですね。ところが、事実は調べてみるとわかるということになると、その調査の中でもわかるというのは一体どこでわかったのか。それはどれがどうということを伺う必要はないのですけれども、そういうことはちょっとわれわれとしても考えておく必要があると思うので、その点をもう少し具体的に伺いたい。
#14
○喜田村説明員 たとえばある機械が相当大きな金額で売られているいうことが調査でわかった。ところが、その法人について調べてみますと、その機械の売上代金が上がっていない。こうしたことから売上除外があるということで突っ込んだ例がございます。そのほかいろいろ訴訟係属中の事案もございまして、あまりこまかくは……。
#15
○堀小委員 私がこの問題を伺いましたのは、実は、一般の個人であるとか小さな法人は能力がないから、脱税をしようということ自体よくないことですが、やったところですぐわかってしまうと思うのです。相当頭を使ってみたところで、これはもののつじつまの合わないことをつじつまを合わそうとして合うはずがないのです。これはもうどこかにつじつまの合わないことが出てくる。しかし、機構が大きくなればなるほど複雑になってくるから、それが合うのか合わないのかわからなくなってくる。調査をする場合に、そこが大きな盲点として残ってくるのではないかと私は思うのです。そこで、今お伺いしてみて、私は、これは氷山の一角ではないか、相当にまだ脱税が実際には行なわれておるのではないかという感じがしますけれども、やはり人間のやることですから、もし国税局に千人も二千人ものこういう専門的査察官がいれば、あるいはもっとこういう法人税の中から税収が上がってくるかもしれない。上がらないかもしれないけれども、上がるかもしれないという感じがするわけです。そこで、問題は、こうなった場合には、どこかから一つひっかかってこなければ、一つひっかかれば、あとはもう合わないようになっておる場合はずっと出てくるわけですが、その端緒がやはり一番問題になっておるのではないかということでして、そこで、ちょっとさっきのお話の中を伺って、日数をおあげになって、一億以上のところは二十一日、十億以上は三十七日とおっしゃいましたけれども、延べ人員日数といいますか、それは一体どういうふうになっておるのです。これは一人二十一日ということでしょうか、どういうことなんでしょうか。
#16
○喜田村説明員 この二十一日と申しますのは、延べの人員と日数をかけたものであります。
#17
○堀小委員 そうすると、三人で七日というような式のことに理解できるわけですね。そうしますと、さっきお話があったように、中小法人一つを何日おやりになるか知りませんが、これを一日と考えましょう。一人一日中小法人をやったというときに、支店、工場が平均して大体八店くらいあるとおっしゃいましたね。八つくらいあるということは、初めから八つのものがあると同様であって、しかし、これは八つを調べるのではなくて、その八つの間の相互関係が出て参りますと、一対八ではなくて、もう土台からしてすでに複雑さが違うわけですね。そこへ持ってきて、今の資本金の面から事業のスケールの倍率がかかってくるということになりますと、どうも現状のこの数で見ると、大法人の調査は、そういう調査の単位から見てもまだバランスを失しておるのではないか。個人がどの程度になっておるのか、小さいところはよくわかりませんけれども、おそらく小さな法人でも、あるいは一人一日でなしに一人二日か三日くらいかかる場合もあるのではないかと思いますが、そういうことになると、十億以上の会社の三十七日などというのは、さっき支店が多いところは六十とか八十とかあると言われましたけれども、六十も八十もあるところを三十七日では、これは逆になってしまうのです。今度は一件当たりは〇・幾らになってしまう。ということは、裏返して言うと、中小法人並みの調査もしていない。単位当たりの実際から見ると、中小法人当たりの調査もされていないということだと私は理解せざるを得ないのです。今ここにお出しになったこの資料から見ると、長官に一つお伺いをいたしたいのですけれども、そういう意味の密度というものが、少なくとも資本の大きさなり企業の大きさなりと合うような処理ができないのかどうか。あなたの方は人員に限りがありますから、もちろんなかなかいかないと思うのですが、私は、率直に申し上げると、現在税務署員というものが、その大半は最も零細なものを取るために動いておるわけなんです。一般の事業所得が一体どのくらいになっておりますか、はっきり記憶がないのですが、そういう小さな零細なところのためには、ずいぶん多数の人間が密度こまかく配分されておるけれども、大法人の方には密度薄く――なるほど経験がカバーしておるとは思いますけれども、密度がきわめて薄いという感じがするのです。こういう基本的な態度について長官は一体どういうふうにお考えですか。
#18
○原政府委員 大へん重要なポイントを御指摘になったと思います。実は、私といたしましても、ちょうど昨年拝命して一年になりますが、その間いろいろ、税務行政の中で大事な改善を要する点は何か、一番気をつけなければならぬ点は何かと心がけておりますが、数個ある中で、実はこの法人と個人、法人の中でも大法人と中小法人との調査の進度と申しましょうか、これは実に何本かの大きな問題の一つだというふうに考えております。率直な話が、これは年来だれもが気にしておったところでありますけれども、十分余税務行政的なレベルにおいてそれに取り組むのには、まだまだやるべきところがあるというような気持で、私は本年度はこの問題に相当力を入れていきたいと思っております。先般来堀委員から大へん貴重な御指摘をいろいろいただいておりまして、私ども今申しました調査査察部長の話だけでなく、問題は直税部の範囲内におきます法人税、税務署所管の法人の処理、その際に法人の大きさに応じてどういう調査をやって参るかという問題、それとこの調査課所管の法人との境目が厚薄があってはならぬという問題、さらにまた法人と個人との間でそれがあってはならぬという問題、実は率直に言ってとほうにくれるほどむずかしい問題でございます。しかしこれと取り組むつもりでやっておるというのが基本的な気持であります。
 なお、その気持の一番端的な実証というのは、これは前北島長官のときに御発意になりまして、例の特別調査官というものを調査課に置く制度を始めました。これは三十五年度に特別調査官の班が三班できまして、すでに一年働いています。これが一番頂点として、御指摘に対するお答えの一つのチャプターになるかと思いますが、あと調査課における、また税務所管法人における各団体の法人の大きさに応ずる訓育計画という問題につきましては、実は新年度におきまして両部ともそういう気持で、つまり大きい法人にはよけい手をかける、そして調査課所管法人と税務署所管法人との間は、その継ぎ目に断層のないように極力努力するというつもりでやっておりまして、事務の計画においても相当その点をねらって、感覚的に言いますと、本年度の事務計画を立てます場合の一番大きな重点をそこに置いておると言ってもよろしいかと思います。せっかく努力いたしております。
 今申しました各問題の一つ一つについてもし御要求がありますれば、査察部長ないし直税部長から御説明申し上げさせることにいたしますが、全般的な態度というか、やっておりますやり方というのは、概して申すとそういうふうにやっておるのでございます。
#19
○堀小委員 今のに関連してちょっとお伺いしますが、一年前特別調査官の制度ができて、一個班十名か二十名か何かでおやりになっているということですが、一年おやりになった成果といいますか、これと、ただいまお話しになった否認事項二百九十六億円との関係は、この特別調査官によるものがどのくらいあるのか、そこらを一つ承っておきたいと思うのです。
#20
○喜田村説明員 特別調査官制度は三十五年度に発足いたしまして、東京に二名、大阪に一名、計三名の優秀な調査官を配置いたしまして、その補佐官として主査ほか調査官を六名配属して、合計一班が七名になっておりますが、これによりましてマンモス大法人の調査を実施いたしておるところであります。現在、資本金百億円以上の法人のうち、国税局長が指定したものは三十五年度では十社でありまして、これについて、これらの特別調査官が調査を実施いたしまして、三十五年度中に調査を終了したものはこの十社のうちで六社でありますが、事業年度数にいたしますと十三事業年度になっております。このほかの法人につきましては、現在引き続いて調査中であります。これらの調査実績の概数を申し上げますと、調査日数は一事業年度当たり延べ二百八十九日、これは一事業年度当たりでありますから、法人を一緒に調査をいたします場合には、この倍ということになります。これは先ほどの一億円以上の法人の実績、一事業年度当たり二十一日と比べますと、相当な日数をかけております。また、これらの法人に対して、既往の調査実績を見ますと、約八十日かけております。従いまして三倍余りの日数を、これらの法人について特別調査官発足以来かけております。調査の結果では、調査した事業年度の申告額は三百九十三億であります。これに対して増差所得、否認した所得は五十億六千万円、一事業年度に直しますと三億九千万円ということになりまして、先ほどの一億円以上の法人の否認金千三百万円余りと比較いたしますと、またこれらの法人の既往の調査実績の増差額五千三百万円と比較いたしますと、この特別調査官発足以来相当な実績を上げておることになっております。この否認内容は、さすがにかなり隠蔽したような重加算税の対象になるような所得はございませんで、収益の計上時期を誤るとか、損金の原価算入時期を誤るとか、資産評価を誤るとか、減価償却を超過するとか、税法上のいろいろな準備金の計算を間違えるとか、そういうような否認の内容になっております。このように実績が上がっております。日数をかければまだ増差が出るのじゃなかろうかということで、三十六年度にはさらに特別調査官を三名増員いたしまして、計六班でさらに対象を拡大いたしまして綿密な調査をやっていこう、また、こうした考え方から、長官からお答えがありましたように、その他の法人につきましても、特に大法人に調査の重点を置いていこうと考えております。
#21
○堀小委員 非常に成果が上がっておりまして、私どもとしては皆さんの努力を多といたしたいのであります。今お話しのように、申告所得が三百九十三億で否認が五十億に達するということは、いかにこれまでこういう部分において、なるほど手が届かなかったとはいえ、片方には非常にきびしい調査が行なわれておりながら、企業が大きいためにそれができなかったという点が是正されてきて、今お話しのように三名がさらに増員されておやりになるということは、私は、課税公平の原則から見てまことに当然のことでもあり、また非常に喜ばしいことだと思います。
 そこで、ちょっとお伺いしておきたいのは、非常に大きな企業になりますと、在庫というものの評価がはたして正確に捕捉できるのかどうか。在庫の原材料の入ってきたたなおろしの時期ですか、それと物価変動その他の関係についての取り扱いは一体どういうふうになっておりましょうか。
#22
○喜田村説明員 たなおろし商品の問題につきましては、たなおろしの評価は原則として取得価格で評価されておりますので、そのときの時価といったような観点から評価が変わるということはそれほどないわけでございます。ただ、たなおろしの問題につきましては、売り上げ原価の中に入れるか、あるいは現在残っておりますたなおろしの方に入れるかという問題で相当な差が出てくるわけでございまして、こうしたところから、たとえば見積もり原価でどんどん売り上げ原価を算定していく、それが過大であるために、現在残っておるたなおろしの評価が非常に低くなり過ぎている、こういったような事例もございますので、これにつきましてはこうした綿密な調査を実施いたしまして、これらの評価を適正なものに直していく、こういうふうに努力いたしております。
#23
○堀小委員 私がこの問題について伺いたいと思いましたことは、今の話等でおおむねわかりましたので、この問題につきましては一応これでいいと思うのでありますが、最後に一つ、せっかくこの調査日数等の資料をお出しいただきましたので、一般の――これは査察の方でなくて、直税の方を含めてでありますけれども、一般的な法人における規模とこの調査日数等の状態を、きょうお答えいただければ今伺いますけれども、御準備がなければ次回でもけっこうですが、どういうことになっておるか。上の方は今のように延べ日数が一事業年度二百八十九日ということですから、これはさっき私が心配しました十億以上三十七日に比べると著しいあれですが、ここへ来ると、今度は逆に一億と百億のところが二十一と二百八十九になって、十億以上のところを三十七日というのは、これまた少しアンバランスが実は出てくるのじゃないかと思うのです。ですから、私がさっき長官にも伺いましたのは、もちろん限られた人数ですから理想的にはいきませんが、やはりある程度密度が平均してこないと、どこか抜けてくるところがありはしないかと思いますので、小さな法人とのバランスの面でどういうことになっておるか、今お答えいただければ伺います。
#24
○白石説明員 税務署所管の方のいわゆる中小法人に対する調査がどの程度になっておるかということにつきましてお答えいたします。
 私ども税務署の所管の中におきましても、やはり大きいのと小さいのとございますから、それに応じてなるべく重点的に調査いたしたいということでやっておるわけであります。これは、資本金別と申し上げるよりも、売り上げ別に考えておるわけでございます。従いまして、売り上げが五百万円以下程度のもの、これを最も小規模だと一応考えておりまして、それから千五百万円以下程度のものを中規模、それ以上のものを大規模というふうに一応考えておるわけでございますが、一応そういった分類に従いますと、その小規模につきましては、これは延べ日数でございますが、平均一・五日程度、中規模につきましては二・六日程度、それから大規模につきましては四・七日程度というふうに、一応過去の実績から見ますとなっておるわけでございます。これにつきましては、先ほど長官からもお答えがございましたように、新年度の処理方針といたしましては、さらに全体的に人員を配置転換等をやっていただきまして、それに応じて大規模の方につきましてはもっと重点的にやる。小規模の方は、これも個人との関連もございますので、そう手を抜くということではございませんけれども、全般的に重点化をはかるという方向で検討いたしておるわけでございます。
#25
○堀小委員 まあ今ので大体段階がついておりますし、大きなところへくればやはり資本金との関係が売り上げに相当並行しておるのでありましょうから、そういうことで大体の目安もつきましたが、今後こういう方向で、やはり一番零細なところが一番きびしくて上へ行くほどゆるいということでは私どもまことに遺憾でありますから、そういうことのないように一つお願いをいたしたいと思います。
 次に、長官に少し国税庁の職員に対する問題をお伺いをしておきたいのでありますけれども、私は、私自身が医者の出身ということで、労働組合に属したことはありませんから、労働組合の方たちのいろいろなこまかい詳しい状態はよくわかりません。しかし、私は、逆に、私自身が労働組合の組合員でないから、客観的な立場でものが言えるという点では、皆さん方の方も理解をされやすい点もあろうかと思います。しかし、物事は本質的なことは正しくあるべきだと考えますから、二、三お伺いをしておきたいのでありますけれども、労働組合と団体交渉をなさるについて、二十日に一回で一時間と何か制限をされておるように――これは組合の方からの話ですから、皆さんの方はどうなのかわかりませんが、そういう事実があるのかどうか、あるとすればなぜそういうことにしておられるのかを、ちょっと伺いたいと思うのです。
#26
○原政府委員 組合との会見をして話し合う時間の問題についてお尋ねでありますが、二十日に一回というきまりになっておりますかどうですか、必ずしも二十日に一回とまではきまっておらないと思います。まあ月々一回ぐらいあるか、あるいはもう少しあるか、そのときにもよるわけでございます。それから、会見の時間も大体一時間前後のときが多いようでありますが、いずれもこれは議題の要求する時間というものがやはりあろうかと思いますが、私どもとしては、一般の税務行政関係の仕事との調和を考えて、できる限りの時間を充てたいと思っておって、ただいま会見しております時間というものは、必ずしも不当に短いというふうにも考えておらない状況でございます。
#27
○堀小委員 たまたま二十日に一回ということになっておるのかどうか、私もそこらはよくはわかりませんけれども、二十日に一回というような問題ではなくて、やはり必要があれば会っていただくということが、団体交渉の本来的なものじゃないか。必要がなければ別に一カ月会わなくてもいいと思うのでありますが、何かそういうふうな制限があるように組合の方は理解をいたしておるわけです。そこで、それは別に制限ではないのだ、たまたまそういうことに過去になってきておっただけで、皆さんの方では制限をしていないのだということならば、長い一年なら一年で平均をするとどうなるのか、これは結果の問題でございますからわかりませんけれども、必要のつどお会いいただけるということか。そうして、時間についてもおおむね一時間――皆さん方も大へんお忙しいですから、私は何時間も会いなさいということを申し上げるわけではありません。しかし、一時間と制限をされると、やはりいろいろな問題を取り扱う場合に、きょう一時間一回やって、まだもう二、三十分話をしたいというときに残ると、次がまた二十日先じゃどうにもならない。皆様方もお忙しいからだですから、そういう面では日数を何回もお会いになるよりは、必要に応じて――あまり三時間も五時間もというようなことは、私も常識的な線がおのずからそこらにあろうかと思いますから、刑にそれについては、おやりになる前に話し合いをされればいいと思うのでありますが、そういう点の制限は原則してはしないというふうに私ども考えてよろしいかどうか。
#28
○原政府委員 御希望としては承っておきまするが、私の気持としては、大体今の程度の回数、時間でもって、私どもと組合側との話し合いの時間としてはまずまず適当ではないかと判断しております。率直な話が、非常に時間をかけるといいますか、そういう要望がないではないのでありますけれども、やはり会見の議題というものを勤務条件ということに限って参ることにいたして――そして最近のもろもろの問題を見てみますと、私そのときどき組合側にも申しておりますけれども、やはり職員の勤務条件に関する事項について話し合うという立場で、必要な限りの時間を私としてはとるつもりである。ただそれ以外にわたってくるという場合に、長い時間をとるというのはよろしくないという考え方を私は持っておりますので、ただいまとしては大体この辺でよろしいと思いますが、堀委員の話は要望として承って、よく将来気をつけて参りたいと思います。
#29
○堀委員 大体お役所の労働組合の方とそれから皆さん方管理者側とは、普通の生産関係の会社における資本家と労働者ということとはいささか趣を異にしていると私は思うのです。ということは、率直に誓いまして、管理者と非管理者の相違はあっても、これは資本家と労働者という格好ではないのであって、いずれも同じ方向で働かなければならないし、皆さん方といえどもやはり国から給料をもらっているだけのことでありますから、私はその点についてはいささか趣が違うと思うのでありますが、実は逆に、資本家たちの方が労働者の立場に理解を持って、本来もっと理解を持っていいと思われる立場の皆さん方の方が理解を持っていないというのが、残念ながら私拝見をしている事実なんです。この点特に私大蔵委員になって感じますのは、大蔵省がそういう点で一番きびしいような感じがするのです。かつて税関問題等で私少し大蔵委員会でも取り上げたことがありますけれども、なるほど労働組合にもいろいろな行き過ぎやその他不十分な点があることは認めておりますから、私は率直にそれは労働組合に申しております。私は、組合出身者でありませんから、公平な立場から、これはこうすべきであろうと、とらわれざる気持で申しますけれども、しかしやはり半面管理者側としてもう少しあたたかい気持でこれを処理する必要がないのかというようなことを、私は二、三経験をしておりますし、具体的な事例の中でも、事前にもう少し話し合いを十分にしておけばトラブルが起こらないであろうと思われることが、どうも話し合い不十分のために、お互いが一方的な理解をして、そこで問題が発生をしてくるという場合が非常に多いように思うのですが、管理者側の基本的な態度として、もう少し組合員諸君の立場になって考えるような指導をもう少し上からできないものかどうか。私は、長官とか次長とかいう皆さん方の方が、そういうことを考えておられるということを言うわけではないのです。ただ末端へいきますと、必ずしも長官、次長が考えておられるようなふうでなくて、ややもするとすぐ労務管理の行き過ぎのような面があり、そういうことをすることが、何か皆さん方に対して、署長なりそういう末端管理者が大いに働いておるのだということを見せるようなふうな風潮があるということになると、これはまことに遺憾だと私は思うのです。やはり労務行政、労務管理というものは、みなが愉快に働ける職場をいかにして作るかということであって、それを除いては労務管理というものは成り立ちませんし、特に私自身の経験からいたしましても、非常にいい管理者がおる職場は全体として空気がなごやかですけれども、望ましくない管理者のいるところは、その影響は下部末端にまで及んでおりまして、何となく雰囲気が悪いということが感ぜられるわけです。おそらく皆さん方も長い間の御経験の中でそういうことはおわかりだろうと思うのでありますが、こういう点についての基本的な考え方を一つ伺っておきたいと思います。
#30
○原政府委員 税務行政に五万の人間がおりますが、ただいまお話しの問題は、組合との関係という立場を申します場合には、その中でいわゆる全国税といわれるものが主になりますが、この組合は一万九千名の人間を持っておりますから、組織割合にいたしますと四割弱の組合でございます。その他別な組合に所属いたしますものが、概数でありますが一万名くらいあります。それから、全然組合に属していないものが残りの四割ぐらいあるというような状況だろうと思います。従いまして、職員全般の勤務条件という見地でいいますると、組合のワクを越えまして考えるということになりまするが、職員の勤務条件全般に関しましては、私は、あえて組合の指摘を持つまでもなく、管理者として常々当然気を配っていなければならないという気持で万般のことをやらせております。今回の三十六年度予算におきましても、実は私昨年参りまして、税務は非常に異動転勤の激しい職場であるから、やはり住宅というものが何といっても一番大事じゃないかというふうに考えまして、これを最重点の一つに取り上げるというようなこともいたしておりまするし、その他職員の福利厚生ということにつきましては、いろいろこまかい面で気を使うという必要かあろうと思って、管下に機会あることにそれを申しておるというのが実情でございます。
 そこで、組合との関係でございまするが、組合は御案内の通り勤務条件に関して管理者側と話し合いをするという建前、そういう筋合いであるべきでありますが、率直に申しまして、組合のうち特にただいま申しました全国税労働組合というのは、ここ数年来私どもの見るところでは思想的に相当突き進んでおって、単に勤務条件というワクをはずれて、秩序と申しまするか、そういうものに対して、何かいどんで参るといいまするか、撹乱的なところまでいくというようなことがございます。これは三十二年、三十三年ごろは非常にその傾向が顕著でありまして、一々申し上げませんが、良識をもってしては考えられないような不祥事件が続出いたしまして、私の前の長官であった北高さんは、御在任の二年何カ月の間に、涙をふるって約二十名の人たちを懲戒免官にしなければならないという事態にあったわけであります。私は、全国税がその後こういうことについて若干反省をして、今はいわゆる職務規正ないし権力闘争というようなことは、看板は引っ込めておりまするけれども、どうもそういうような点について、はっきりこれはいけない、いけないから組合からそういう面は払拭するのだということをはっきりとしていくのが組合として本然の姿であり、それがやはり職場における融和のある管理者と組合との関係ができる大前提であるということを考えてもらいたいと思うのでありますが、それが必ずしもそうなり切っていないというところが、どうも私どもとして非常に心配をいたし、また組合のためにも憎んでおるところであります。私といたしましては、機会あるごとに組合にもその点は率直に申して、組合だんだん考えてきてくれているように思います。一日も早く冒頭に申しましたような勤務条件を中心としてわれわれの職場をいい職場にするというための話し合いをするような組合と管理者との関係になって参りたいというのが私の率直な気持であり、その面においては、私はもうできる限りの力を尽くしてやって参るつもりであります。まあだんだん組合側も反省してくれて、改善しつつあるというふうに思って、私は、やはり私の在任中の一つの大きな仕事は、御指摘の通り、職場の雰囲気が管理者と組合との関係につきましてももっと明朗になるということを大きな望みとしてやっておる次第でございます。
#31
○堀小委員 ただいま長官もお触れになりましたが、私も実はかつていろいろと税金のことををやって税務署の職員とも知り合いがありますが、この諸君が言っておりますことも、一番の問題は税務署における転勤の問題だと思います。私は、出て参りますまでに、警察との関係で、まだ医者をいたしておりましたときにも、警察職員にも非常に大きな悩みがある。大体現在私どもの側でいういわゆる政府権力の一番前線に立っておる諸君という者は、日本では今警察官と税務職員です。これが今政府権力といわれるものの最前線に立っておって、この人たちは何もそういう意思があるわけでなく、職務に忠実に働いておるだけでありますけれども、しかし、民衆の側は、それは戦前と比べてだいぶん警察官も税務職員も民主化をされまして、ずいぶん変わっては参りましたけれども、必ずしも好まれる職業ということではなく、そういう立場にいると思うのですが、そういう立場にいる人たちが、今度は、いろいろだ関係で、好むと好まざるとにかかわらず、ある時期には転勤なさせられるという問題があるわけですね。これは私は今の制度上ある程度やむを得ない。それはお互い人間というものがもっとりっぱになるといいますか、生活がもっと豊かになって、つまらない心が起きない程度になればもっと転勤を減らせるんじゃないかと思いますが、何さまやはりいろいろと誘惑も多い立場であり、給与必ずしも十分ではないという現状でありますから、ある程度の転勤等はやむを得ないと思いますけれども、その転勤のあり方が、実は私いささか非民主的過ぎるような感じがしておるのです。ともかくも、どこかに転勤するときは、普通、私が関係しております小学校なんかの場合ですと、小学校の先生も、こういうものとは違いますけれども、やはり転勤がございます。小学校の先生の場合は、大てい校長さんがこういう学校へかわってもらいたいがどうかというようなことで一応話がある。しかし、どうしても行かなくちゃならぬという場合には、そういう本人の意思に反する場合もあるでありましょうけれども、おおむねそういう希望等も参酌して動ける。その希望というものは何も職場に関する希望ではなくて、家庭との関連ですね。たとえば、私がおります近畿、大阪国税局を例にとりますと、尼崎におります人が突然として淡路島へぽんと転勤させられちゃう。これはもう通勤の可能性もなければ何にもないのであって、これは動く動き方にもおのずから限度があって、今非常に交通が発達をして参りましたから、通勤については、お気の毒ですけれども、一時間、一時間半のことは、家を新たに動かすということの困難さに比べればまだいいんじゃないかと思います。その範囲でなら私はまだ合理的だと思いますが、もう全然通勤とかなんとかの考慮の外にほうり出される人がかなりあるように実は見受けられます。
 そこで、ここで一回皆さんにお願いをしておきたいのは、もう間もなく転勤があるのですね。たしか六月ごろですか、一応一段落ついたところで転勤があると思うのですが、今度どこかの国税局単位で、転勤のデータ、この署から転勤したのは何名動いて、一体それはどのくらいの距離へ行ったか、通勤可能かどうかということを、局、署単位で一ぺんあげていただいて、私は分析をさせていただきたい。それは私がするだけでなくて、皆さん方も、そういう資料をお取りになっておるかどうか知りませんが、あれば御参考になるのではないかと思うのですが、まず今長官がおっしゃったように、住宅問題は非常に重要でありますけれども、住宅問題と並行して、今の転勤についてもう少し何とか転勤者の気持もはかるというようなことで処理ができないのかどうか、今しておられるのかどうか私わかりませんが、そこらをちょっと伺いたいのです……。
#32
○原政府委員 税務の職場は、ただいまお話にもありましたように、やはり相当の転勤を必要とすると私は考えております。これは人間というものの考え方にもよる問題で、必ずしもすぱっとしないという考え方もあるかもしれませんが、現実の問題としてやはり転勤は必要だ。ただいまお話のありました毎初夏のころ大きな異動をいたしますが、その際は、昨年の例でいきますと、一万名前後の人間が動いたという記憶でございます。そういうことでありますので、転勤につきましては、私どもも非常に意を使って、住宅を確保するということはもちろんでありまするが、しかし住宅を変えるということをもう当然のこととするというのは、これは行き過ぎであった、やはり今の例で申しますれば、淡路島まで行かぬでも、うちから通える。通えるのが、三十分、一時間じゃできないで、一時間半くらいはかかるというようなところに行ってもらうというようなものもあるのでありまするが、できる限りそういう通勤の便も考えるということもいたし、そのために、毎年春の初めに身上申告書というものを出してもらいます。これには、現在の家庭の事情、住居の条件、それから勤務地への交通事情、さらに転勤についての希望、また家庭の事情からくる制約というようなものをずっと書いてもらいまして、人事異動の際の重大な資料にするということにいたしております。異動の際には、局特に署の幹部は、それらの身上申告書にしるされたところ、あるいはさらに異動までのその後の事情の変化がありますから、それらを極力読み取って、役所の転勤の必要と個人としての私生活の安定ということを極力調和させるように一生懸命努力しているというのが実情でございます。もちろん そうは申しましても やはり転居を要しない転勤だけで済むかどうかといいますと、それはやはり済まないので、やはり相当な割合の者が転居を要するということになります。そのことに備えまして、先ほど来申しました宿舎についてずいぶん強く要求して、今度の予算では、三十五年度に比べて相当戸数もふえるということに相なっております。しかも、それらの宿舎を最も効率のいい場所に、今の例でいいますと、淡路島に宿舎を建てますと、淡路島から本土の方へ渡ってくるというような異動をされるのは非常にやりにくい。ですから、割合に交通の便利なところにまとめて建てるというようなこともいろいろ相談し合いながらやっておるというようなことで、私どもとしては、御指摘の点についてはできる限りの配意をいたしておるという気持でおりまするので、御了承願いたいと思います。
#33
○堀小委員 その次にもう一点お伺いをいたしたいのでありますが、大蔵財務協会というものが大蔵省共済組合と結びついてあるということなんです。これは皆さんの方とどういうことになるかわかりませんが、おわかりになる範囲で大蔵財務協会というもののあり方をちょっと伺いたいのですが、皆さんの方でお答えいただけますか。これは大蔵省の方でないとできないですか。
#34
○原政府委員 大蔵財務協会は大蔵省全般のいわゆる外郭団体的なものでありますので、私どもは総体をくくって申し上げるのはいかがかという感じがいたしますが、私どもといたしましては、五万の職員をかかえておって、大蔵省の中でも人的な構成比率では非常に大きいので、財務協会におきましても相当大頭株ではございますけれども、総体としては大蔵省官房あたりが中心になって事柄を処しておるということでございます。
#35
○堀小委員 これは組合の方からいただいた資料でありますから真偽のほどはわかりませんが、大蔵財務協会がいろいろと送ります物品の郵送費は国の費用が出ておるというふうに一つ述べられておる点、それから経営による益金が各国税局長または部長などの交際費に使われている事実がある、こういうようなことが述べられておる点があるのでありますが、皆さんの側のところにある財務協会の支部というのですか、そういうものが局なりそういうととろにあるのじゃないかと思うのですが、そこと局との関係で、財務協会というのは財団法人でしょうから、そういうことがあるとすると、これはちょっと私問題ではないかと思うのですが、皆さん方でおわかりになる範囲の事実を伺っておきたいのです。
#36
○原政府委員 財務協会は、外郭団体ではありますけれども、御指摘の通り国とは一線を画しておるべきものでありまして、国の費用をもって本来財務協会の支弁すべき費用を支弁するということはよろしくないことで、私はそれはやっておらないと思います。また国側が支弁すべきものを逆に財務協会の費用でやるということも、これも行き過ぎであろう。たしか、財務協会の益金は、これを協会員に還元するということを建前としていると思っております。間違いなくやっておると思いますが、個々の具体的なことは私ここに資料もございませんが、建前としてはそうやっておると考えております。
#37
○堀小委員 この分につきましては、なお国税局などの購買関係で店舗の賃貸し等が行なわれておるとか、いろいろと問題が提起されておりますので、皆さんの方で各国税局に対して調査をしていただいて、そういう事実があるかないか、次回の機会に、事実がなければけっこうでありますし、もしそういう過去における事実が多少でも疑わしきものがあれば、やはりそれは区切りをつけていただかなければいけないと思いますから、この点については特に要望をいたしておきます。
 それから、休暇の問題、これはいろいろ今問題になっておる点があるようでありますが、年次休暇の問題であります。いろいろと問題になっておる点を調べてみますと、意思の疎通を欠いておる面が結果としては非常に紛争になっておる点があるように思います。なるほど年次休暇は正しく権利として働く者に与えられておるわけでありますから、原則的には休暇を希望した者に対してできるだけ休暇を与えるというのを第一の建前にしていただかなければならない。ただし、勤務その他の条件のために、その人が休暇をとることが他の者に非常に迷惑を及ぼすほどの重要な条件があるときには、これはやはり話し合いによってそういう休暇について納得をしてもらって、その休暇をどこかほかにとるような指導をするようにしてもらいたいと思いますが、どうも問題が機械的な処理をされておるにすぎぬではないか。休暇を申請する、だめだといって書類で返ってくるとか、さっき私が申し上げました人間同士のことですから、話し合えば私はいろいろな点でわかると思うのですが、それがお役所へいくと、いわゆる官僚主義の弊といいますか、書類で突っ放すとか、上から下へだめだといったらそれで終わりという傾向が少し強過ぎるのじゃないかという感じもあります。ここらの点については、法律の範囲と、しかしその運営についての態度とは、おのずから私はいろいろ考えていただく余地があるのではないかと思うのでありますが、いかがでしょうか。
#38
○原政府委員 休暇のことについては前々からいろいろ話が出ており、特に本年都内の某所におきまして実はかなり顕著な問題が起こったのを承知いたしております。ただここで、私の根本的に考えます点は、組合側が申しております点、これは堀委員も組合側の言うのを聞いて今御質問のようでありますが、年次休暇二十日間というのは職員の権利だから、休みたいと言ったときに休ませるということを原則にしろということは、これは制度がそうなってないのでございます。またそうであってはならないと私は考えでおります。と申しますのは、やはり国は行政事務をしなければならない。行政軍務にはやはりシーズンというものがございます。忙しい書き入れどきには全員が居残りをしてでもやらなければならぬ。これは何も官庁に限らず企業でも同じことであります。規定の上でも、これを規定しました閣令には、事務の繁閑をはかって二十日以内の休暇を与えることができる、こうなっている。私はやはりそうであるべきだと思います。具体的に起きましたケースは、所得税課の人でありまして、一月であります。一月は、御案内の通り三月十五日が確定申告でありますから、お正月で一休みしたあとは、みなほんとうに書き入れどきだというので居残りをしてでもやろうという時期なのであります。ちょうどそのときに休みたいといってきた人が、十六日の月曜日に出てきて、その日に急に今週一ぱい休むと言われた。上の人はすぐに断わるのもなんだけれども、どうも相談してみればみるほどこれは困るということになったのを押し切って行ってしまった。これはそういう書き入れどきで相当の案件を持っておる人なのでありますが、それが結局こなし切れないでほかの人が肩がわりしてやるということに結果としてはなった。そういう書き入れどきに上長の了解を得ないで出て行ってしまうということは、規律としてまことに困る。また、組合としては、自分が休みたいときに休むんだ、これは第一の大原則だというのでありますが、先ほどの規律秩序というものに対して組合が相当これを害する面があるという一つの例証になる事項だと思って、私の気持としては、本件は組合側の態度として非常に遺憾なものがあるというふうに考えております。どんな会社でも、書き入れどきに、当日になって私はあしたから休みますと言って一週間ぽんと休む、しかも休んで給料はそのままよこせといわれたのでは、とうてい規律は保たれないと思っておりますので、この点はやはり組合も反省し職員も反省して、忙しいときには休みを休まないでも仕事をするという気持になってもらわなければいかぬというふうに考える次第なのでありますが、そうだからといって年次休暇を全体として惜しむということがあってはいけない。やはり年次休暇はみなが十分に活用してやってもらいたいという配意は私としても十分いたしておるつもりでありまして、先般横山委員の御質問がありましていろいろ調べてみましたが、年次休暇全体としては職員は相当有効にこれを活用して、日数も相当の日数をとってやってくれておると思っております。やはり職務の繁閑に応じてとるという点は第一の原則にしていきたいというので、これはたまたまそういう点についての理解が足らないというところからきた間違いだと思いまするが、だんだんそういう点も理解されて、年次休暇のいい活用方法という態勢が確立されることを私たちは望んでおる次第でございます。
#39
○堀小委員 今長官の方から例をあげてお話しになりましたので、私はそれまで伺うつもりではなかったのでありますが、今そういう具体的な問題が出ますと、私はそこに非常に根本的な問題があると思うのです。というのは、たまたま一月の上旬ですか中旬ですかに、所得税課の職員の方が――私もお話を聞きましたから、どうしても避けられない用件であったかどうかという点が問題になるのですが、それについては私もいささか疑義があるのです。だから、私は、その時期に休暇をとることが望ましいか望ましくないかという議論は、そのこと自体は別にしたいと思うのです。ただ、しかし、その取り扱いの中に私はいささか問題に感ずる点があるのです。それは、この間次長がお見えになってお話を聞きましたので、皆さん方の見解は私はわかりました。ただ要するに、ちょっときょうその資料を持ってきていないのですが、勤務計画書というのですか、何か一週間くらいの先への見通しに対する計画があって、その際にそこへ休みだいとかいろいろあるときには記入をして何か届けると、係長なり課長なりが判を押して、一応勤務計画についての了承を与えるというか、そういうシステムがあって、その書類へ係長と課長が判を押しておられるのですね。そうすると、私が組合の方から聞いておることによると、慣例として大体そのように行なわれていいのだというように組合員の側が理解をしておるものだから、そこでその週間計画か何かで私事により休暇をとりたいとして、そしてそこにそういう判が押されておったので、いいと思って本人は出かけた。ところが、休暇申請の方は、課長までは判を押されてきたけれども、総務課長、署長のところからは逆戻りになってきた。ところが、逆戻りになってきたのを知らせようと思ったときには、もうすでに本人は出かけていなかったというのが事実のようなんですね。そうすると、今の前段の繁閑に応じて休暇をとるということは、これはある程度常識的な線があろうかと思いますから、その点についてまで、私はどうしてもどんなに忙しくても休暇をとらせろとは言いません。しかし、ものの性質によっては、いかに忙しくったっても休暇を与えなければならぬ場合もあり得るわけでありますから、それは休暇をとるということの問題との関係が多少私は常識的にはあると思うのです。それはありますが、しかし、その問題は非常に手続とかいろいろな問題がありますから除きまして、取り扱い上の中に、私は、やはり皆さんの側はそれはこうではないのだというふうに押し切っておいでになっても、当事者としては、それはそういうふうに過去の慣例において理解をしておったという問題の点に、いささか意思の疎通の欠けるところがあるという点が、この問題の本質的な問題ではないか。要するに、私は、先ほどから最初から取り上げておりますことは、話せばわかることだと思うのです。そういうことがわかっておったときに、係長なり課長が一週間の先を予定したときに、そこで休みたいというのが出てきたら、これは一体君は何で休むのですか、この時期は忙しいのだから、一つ休むのはやめてくれませんかという話し合いが十分に行なわれて、さらに書類を出してみて、署長もそう言っておるから、みんなの立場で一つ考えてみてくれということになって、しかしその予定計画の中でこれはどうもまずいのですよという話になって行くというなら、私はこれはもう完全に行った方が悪いと思うのですが、事務処理の経過を見ると、そうではなくて、来週のここを休みますということをちゃんと届出になっておるのが、私もよくわかりませんが、そういう点については係長、課長が知っておった。それで、本人は係長、課長が知っておるから休暇はとれると思って行ったところが、あとからだめになったと言われたというのが問題の真相のように私は理解しておりますので、今の点はちょっと長官のお答えの点と私の伺いたい点は違うわけなのですが、この点はいかがですか。
#40
○原政府委員 職場でありますから、係員が一週間休みたいというときには、よほどの事情があるだろうと思うのです。朝その週の事務計画書というものに当該係員が今週休みたいと言ってきたのに判を押したという場合に、実際はその職員はスキーのために一週間休んだのであります。それをそこまで承知しての判ではなかった。また、そういうことは、一度そういう判があれば、もうどんな事情があろうが行ってしまっていいというのではなくて、やはり事情を聞いて、スキーのためだとなれば、みんな忙しくやっておるし、この人は、一月になって、一月はだいぶ休みが多いのですが、当該十六日までに通常の休みのほか三日ばかり休んでおる。それで相当仕事がおくれておる。がんばってくれという声があとから出ておりますから、それを係長も言うておりますし、三時四十五分ごろ係長ははっきりどうも休みが長過ぎる、ほかの人は行くにしても二日なり三日なりで行くじゃないか、予約もしたのだろうから行くのは仕方がないが、日帰りで帰ってこぬかと言ったら、お断わりと言って帰ってしまうというような状況であったようであります。あまり具体的に申し上げるのもいかがかと思いますが、私としては、やはりこの辺に、組合と申しますか、職員の一部にこういう問題についての考え方がどうもしっくりしない、常識的でない、行き過ぎがあると考えますので、この辺は何とか改めて参りたいというふうに考えておるわけで、本件は私どうも総体考えまして、担当の係員のやり方、また組合としてもそれをプッシュして、休みは自分の都合で休んでいいということを押し通そうとするのは間違いじゃないかというふうに私は考えております。
#41
○堀小委員 もちろん、今お話のように、だから私が申しげたことは、その時期にそういうことのために休暇をとることの是非については、私も望ましくないと思っておりますけれども、組合もそう言っております。しかしこれは水かけ論のようになりますからこれでやめますけれども、私が今この問題を取り上げたことは、この問題でどうこうを伺うつもりで聞いておるわけではないわけです。要するに、人事管理の面において、そういうことが起こってくることの中には、私は片一方が絶対に悪くて片一方は絶対にいいのだということで起きる場合は少ないのじゃないかと思う。どこかに手抜かりがあるために、その手抜かりのあり方なり、いい悪いの表現が適切かどうかわかりませんが、今の場合で言うならば、出かけた人と管理者側と一体どちらが悪いかというようなときに、管理者は全然ゼロで出かけた者が百悪いんですなどということでは問題はほぐれてこないのであって、そういうことなら、だれが見たってそれをプッシュできるはずがないわけでして、私もちょっと取り上げてみようかという気になったのも、取り扱いの面にややそういうことを本人が出しておいたからいいのじゃないかというような気持を起こさせる取り扱いがあったように思ったから、それは皆さんの方はないと言われるが、組合の諸君の話を聞くと、その事業計画というのですか、事務計画というものは、事実はその通りにほとんど行なわれることになっておるので、それはわれわれとしては休暇は承認されるものという見通しで一つ処理するように過去においてなっておるというふうに聞きますと、もしそうであるなら、そういうことじゃないのだということが周知徹底されてこなければまた起こるだろうというのです、私の申し上げたいことは。だから、そういう取り扱いの面で、そういうふうなお互いに意思の疎通を欠くようなことのないような取り扱いをしていただきたいということで、私は、今の足立の税務署かの件について追及するつもりではないから、具体的な問題で取り上げてないわけです。要するに、一般的、普遍的な問題の中で、人事管理者側としての態度というものにおけるあやまちを少なくしてもらいたいということで取り上げておるのですが、たまたま逆に皆さん方の方から具体的な問題を出して攻勢をかけられたような格好で、まことに私は遺憾だと思っておるのです。それはそれとして、しかし、この問題については、一つ皆さん方においても、今の長官のお言葉のように、これは行ったやつが絶対悪いのだから、これを言うことはいけないのだ――これはあなたの立場としての気持はそうかもしれませんですけれども、しかしそれだけでは私は済まないと思うのです。そういうことについてはどういう点に手抜かりがあったかという点も、やはり私は皆さん方としても一応考え直してみていただいて、そういう客観的な立場から一つものを見ていただかないと、もちろん長官は税務署長一体のそういう管理者の頂点ですから、管理者の言うことを信用したいという気持はあるでしょう。あるでしょうが、私どもから言わせれば、やはり長官は全体の職員の立場というものにも立ってみて、やはり管理者側に手落ちはなかったかどうかという点について少しお考えを願って、その十分詰めた中でその問題について当事者たちの話も聞かれて、そういう上でものを考えていただかないと、私は、人事管理の面において、ややもすると特に大蔵省の人事管理が官僚的だといわれる面が非常に遺憾だと思いますので、そのようなことのないように一つ今後は御検討をいただきたいということを要望いたしまして、本日の質問は終わります。
#42
○簡牛小委員長 次会は追って御通知することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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