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1960/04/18 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 商工委員会 第27号
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1960/04/18 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 商工委員会 第27号

#1
第038回国会 商工委員会 第27号
昭和三十六年四月十八日(火曜日)
   午前十時五十九分開議
 出席委員
   委員長 中川 俊思君
   理事 内田 常雄君 理事 小川 平二君
   理事 岡本  茂君 理事 中村 幸八君
   理事 板川 正吾君 理事 田中 武夫君
   理事 松平 忠久君
      有馬 英治君    岡崎 英城君
      小沢 辰男君    神田  博君
      齋藤 憲三君    笹本 一雄君
      首藤 新八君    田中 榮一君
      田中 龍夫君    中垣 國男君
      濱田 正信君    林   博君
      岡田 利春君    多賀谷真稔君
      中嶋 英夫君    中村 重光君
      西村 力弥君    山口シヅエ君
      伊藤卯四郎君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  椎名悦三郎君
 出席政府委員
        通商産業政務次
        官       始關 伊平君
        通商産業事務官
        (企業局長)  松尾 金藏君
        通商産業事務官
        (公益事業局
        長)      大堀  弘君
        工業技術院院長 後藤 以紀君
 委員外の出席者
        通商産業事務官
        (工業技術院院
        官房調整部長) 堀坂政太郎君
        専  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
四月十三日
 商工会の組織等に関する法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出第一八〇号)
同月十七日
 産炭地域振興臨時措置法案(内閣提出第一八四
 号)
同月十五日
 物価政策等に関する請願外二百三十七件(小林
 信一君紹介)(第二五三三号)
 同(田中織之進君紹介)(第二五三四号)
 同外三十四件(西村力弥君紹介)(第二五三五
 号)
 同外九件(河上丈太郎君紹介)(第二五七七
 号)
 同外三十九件(五島虎雄君紹介)(第二五七八
 号)
 同(多賀谷真稔君紹介)(第二五七九号)
 同(田中織之進君紹介)(第二五八〇号)
 同(島上善五郎君紹介)(第二六五六号)
 物価値上げ反対等に関する請願(片島港君紹
 介)(第二五三六号)
 同(多賀谷真稔君紹介)(第二五三七号)
 同外五百五十六件(河上丈太郎君紹介)(第二
 五七五号)
 同外三百十四件(五島虎雄君紹介)(第二五七
 六号)
 同(片島港君紹介)(第二六五七号)
 同外十六件(谷口善太郎君紹介)(第二六五八
 号)
 同(河野密君紹介)(第二七二一号)
 公共料金等諸物価抑制に関する請願外四十九件
 (石山權作君紹介)(第二五三八号)
 同(黒田壽男君紹介)(第二五三九号)
 同外一件(河野密君紹介)(第二五四〇号)
 同外三件(佐野憲治君紹介)(第二五四一号)
 同(多賀谷真稔君紹介)(第二五四二号)
 同外三百六十三件(谷口善太郎君紹介)(第二
 五四三号)
 同外四十九件(石山權作君紹介)(第二五八三
 号)
 同外二件(多賀谷真稔君紹介)(第二五八四
 号)
 同外千六百七十七件(板川正吾君紹介)(第二
 六六〇号)
 同外五十九件(石山權作君紹介)(第二六六一
 号)
 同外二百四十一件(川上貫一君紹介)(第二六
 六二号)
 同(河野密君紹介)(第二六六三号)
 同外二百二十八件(志賀義雄君紹介)(第二六
 六四号)
 同(島上善五郎君紹介)(第二六六五号)
 同外二百三十九件(谷口善太郎君紹介)(第二
 六六六号)
 公共料金の値上げ反対に関する請願外六百四件
 (加藤清二君紹介)(第二五四四号)
 同外四十九件(川上貫一君紹介)(第二五四五
 号)
 同外七十八件(志賀義雄君紹介)(第二五四六
 号)
 同外十六件(谷口善太郎君紹介)(第二五四七
 号)
 同外一件(多賀谷真稔君紹介)(第二五八二
 号)
 同外三件(谷口善太郎君紹介)(第二六五九
 号)
 地方開発促進法の制定に関する請願(原茂君紹
 介)(第二五七四号)
 同(増田甲子七君紹介)(第二六六七号)
 公共料金の値上げ反対等に関する請願(多賀谷
 真稔君紹介)(第二五八一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 鉱工業技術研究組合法案(内閣提出第六六号)
 商工会の組織等に関する法律の一部を改正す
 る法律案(内閣提出第一八〇号)
 産炭地域振興臨時措置法案(内閣提出第一八四
 号)
 公益事業に関する件
     ――――◇―――――
#2
○中川委員長 これより会議を開きます。
 鉱工業技術研究組合法案を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許可いたします。田中武夫君。
#3
○田中(武)委員 鉱工業技術研究組合法案につきまして、若干の質問をいたしたいと思います。
 まずこの法案の第十六条に中小企業等協同組合法を準用いたしております。この趣旨は、この研究組合は大体中小企業を中心として、そして運営も中小企業協同組合と同じような運営をしたい、こういうような趣旨で中小企業等協同組合法の各条文を準用しておられるのですが、その中に、中小企業の背骨ともなるべき中小企業とは何かという、いわゆる資本金一千万円、従業員三百人以下といったような中小企業等協同組合法の条文が準用せられていない。このことは、研究の性格から、中小企業でなく大企業もからめてくるような、こういう措置でなされたものであろうと思うのですが、そのことからくる弊害として、大企業が中小企業の寄っているところへ入り込んできて、そして自分の企業にプラスになるといったような研究をやり、その研究ができ上がると食い逃げをするというような事態も考えられるのですが、なぜ中小企業等協同組合法の中でのそういう部分を準用せられなかったのか、及び、大企業が入ってきてこの研究組合を大企業の思うように動かすというようなことも考えられますが、そういうことについては、どういうような予防措置を考えておられますか、伺いたい。
#4
○堀坂説明員 ただいまの御質問にお答え申し上げます。
 この協同組合法を準用いたしましたのは、鉱工業研究組合が、いわゆる中小企業と同じように、同一志的結合によって試験研究を行なおうという組合でございますので、その運営については、大体中小企業等協同組合法の趣旨に従って運営することが最も適切であるということで、協同組合法の関係条文を引用いたしておるわけでございますが、御指摘のように、研究につきましては、中小企業だけで共同研究をやるということのみをねらっておるものではございませんで、大企業及び中小企業それぞれ協同してやる場合も想定をいたしておるのでございまして、協同研究をやることについては、いわゆる企業規模というものを前提条件としては考えてないものでございます。しかしながら今御指摘のように、大企業と中小企業が協同して研究したような場合、あるいはまた企業規模を考えずに協同研究をやった場合において、途中で利益だけを持って逃げるということを防止するためにはどうするかという点につきましては、これは定款につきましては御承知のように認可制度になっておりますので、認可にあたりまして、脱退をいたすにつきましては、協同組合法の準用によって九十日ないし一年の制限をつけておりますほかに、脱退した者に対するところの研究に分担したところの賦課金の処分の問題、あるいは研究成果の利用等についての若干の制限をつけ得るように指導をいたしたい、かように考えております。
#5
○田中(武)委員 おっしゃるように、この法案九条で「組合の定款には、少なくとも次の事項を定めなければならない。」ということで、五号に、「組合員の加入及び脱退に関する規定」こういう規定があります。従って、この脱退に関する規定の中に、定款で一定の制限を設ける。そのことによって、今言うような、いわゆる大企業の食い逃げといいますか、そういうことは防止できるのだ、こういうように言われるのですが、脱退に対して基本的な制限を加えることはできない。少なくとも中小企業協同組合の精神は加入及び脱退が自由である――もちろんある程度の定款による制限はあったとしても、脱退は自由だというところに協同組合の精神があると思うのです。その協同組合法を準用しているならば、当然やはり脱退は自由の原則の上に立つべきだと思うのです。それを定款によってそういうことのないようにするというのは、具体的には定款はどういうようなことを考えておられるのですか。
#6
○堀坂説明員 定款によって脱退をさせないようにすることは困難でございますが、今まで納めました賦課金の返還でございますとか、あるいはできました研究成果の利用等についての――脱退者につきましては、その脱退後にできます研究成果が関連して出て参りますような場合におきまして、そうしたものの利用等についての制限は、ある程度加えられるんじゃないかと考えます。
#7
○田中(武)委員 どうも答弁でははっきりしませんが、たとえばこの研究組合において研究に成功して特許を得た、その場合の工業所有権者は組合ですか、だれなんですか。
#8
○堀坂説明員 工業所有権者は、協同研究組合が工業所有権者となるものと、一般的には考えておりまして、その工業所有権の実施権を組合員に持たせるということになると考えます。
#9
○田中(武)委員 研究組合ももちろん法人でありますから、工業所有権の主体となり得ると考えます、しかし、それを実施するのは研究組合でなくして、それぞれの組合員だと思う。そういたしますと、今言ったように、かりに工業所有権が組合に所属すると解したとしても、まず第一に、この法案から見て、そういった研究の成果が組合に帰属するというようなことは、どの条文から出てきますか。
 それからもう一つ、そういうような場合は、実施権はたとえば大企業が持っていく。そうすると、結局は、大企業の方が実施してしまう、こういうことになることをおそれておるわけなんです。
#10
○堀坂説明員 ただいまお答えいたしましたように、この特許権の帰属につきましては定款できめることになるのでございますが、その場合において、通例、一般的な考えとしては、まず組合に特許権を帰属さして、その実施権を組合員に持たせるということになると思うのであります。従いましてその実施権は、大企業だけに実施させるというようなことのないように、その定款の記載等について指導していきたい、かような趣旨でございます。
#11
○田中(武)委員 今日では、各企業間で私立探偵等を使って相手のアイデアを盗む、こういうようなことまでやられているわけなんです。そういう時代に、政府が、あるいは工業技術院が考えているような、みんなが持ち物を全部出し合って協同研究するというような態勢ができておりますか、いかがですか。
#12
○堀坂説明員 協同研究をする意欲というものは、現在やはり相当できておると存じます。なおこの研究組合におきましては、その一緒に協同研究をやろうというところ、そういう趣旨のある人で組合を作るという場合に、この協同研究組合として認めようというものでございまして、そのような場合は、従来もございましたし、今後ますます多くなっていくと考えております。
#13
○田中(武)委員 大臣にお伺いしますが、今出しておりますような問題、あるいは解散後の残余の財産の処分、こういうようなことはすべて定款の定むるところによって処理せられるわけです。この定款は大臣の認可事項になるわけですが、そうすると、大体研究組合の定款認可にあたってはどういう方針で臨まれるか。ことに四号の組合員たる資格に関する規定、五号の組合員の加入及び脱退に関する規定、あるいは六の費用の賦課に関する規定、七の損失の処理に関する規定、八の組合員の権利義務に関する規定、あるいはまた十三号の残余財産の処分に関する規定等々は、そのきめ方によって、その組合が大企業の自由になるというようなことにもなり得るし、どうにでもなり得るところの性格を持っております。従って定款の認可にあたってはどういう方針をもって臨まれるか。ことに今問題にいたしております脱退に関する規定、あるいは残余財産の処分に関する規定、あるいは組合員たる資格、権利、これらについてどういう考えを持っておられますか。
#14
○椎名国務大臣 協同研究の必要性は、一個の企業でやるには少し負担が重過ぎる。かつまたそれが特定の企業にだけ関連する研究じゃなくて、その成果は広く多くの企業に関係があるというような問題について協同研究の組合が設置されるわけでございますから、いわばあくまで民主的な考え方で、民主的に運営されなければならない、そういう性質のものであることは申すまでもないのであります。従いまして、その協同研究の成果が特定の大企業にすべて独占される、そういうようなことは、この協同研究組合の性格からいって、厳にこれは慎まなければならない問題であるし、大体においてそういう性質のものじゃないと私は考えております。でございますから、今お述べになりましたそれぞれの規定の問題の処理等につきましても、大方針はあくまで広くこの成果が活用されるということを主眼として考えて参りたい、かように考えております。
#15
○田中(武)委員 大臣から具体的な答弁を願うのは無理かと思います。大臣、実はこの法案のことをよく知っておられないようです。
 そこで、私先ほどから申し上げておることを大臣に申し上げて要望事項といたしておきます。一つは、この法案は、先ほど私が申しましたように、十六条で中小企業等協同組合法を準用いたしております。その精神とするところは、中小企業協同組合と同じような運営をやろう、こういうことです。すなわち中小企業等を中心としての研究組合を発展さしていこうということに主眼があるものと解釈いたします。ところが中小企業等協同組合法によるところのいわゆる中小企業の規定がこの中に入っておりません。というのは、研究という関係上、大企業も入り得る道を開いておる、こう解釈するわけなんです。そうするならば、今度は逆に大企業が入ってくることによって、この研究組合の運営が大企業の思うままに左右に振り回される、利用されるというおそれが出てくる。あるいはまた大企業が、研究が進めば脱退してしまって、あとは小さいのだけが残るというようなことも考えられる。こういうことはすべて定款の規約に待つわけです。あるいは組合員の資格、あるいは脱退のときの条件、あるいはまた費用の賦課、こういうことはすべて定款によって定まります。なおまた、この組合は税法上の特別措置を講じます。従って解散にあたっては、その組合の所有しております残余の財産の処分等も重要なことになって、勝手な処分をやらさないということが必要であろうと思います。税金等の優遇措置を受けた上での組合でございますから、その解散にあたっては、その助産処分等は公益のために使うように指導することが必要だと思うのです。そういうこと等はすべて定款事項でございます。その定款は大臣の認可事項であります。従って大臣が定款を認可せられるときに、そのようなことを頭に置きながら弊害のないような措置をとっていただく、こういうことを希望いたしますが、いかがでしょう。
#16
○椎名国務大臣 御趣旨の通りにいたして参りたいと考えております。
#17
○田中(武)委員 次にすでに先週の金曜日に本会議を通りました新技術開発事業団、これとこの法案とが、どうも管轄権その他について疑問があるということで、科学技術と当委員会とが連合審査等もやったことは、大臣御承知の通りであります。そこで私は、経済企画庁とか科学技術庁のような総合的調整機関と各事務、事業所管官庁との接点をいかに定めるか、これが一つの問題だと思います。そのことによりまして設置法等の改正も考える必要があろうと思います。これは通産大臣だけで通産省以外の設置法等のことも無理かと思いますが、しかしそういう点についても十分検討してもらいたいと思っておりますとともに、この研究組合はあえて鉱工業研究組合とする必要はなかった、鉱工業のみに研究は限られたものでないと思います。将来鉱工業以外にも研究組合が作られるというようなことも必要であろうと考えるのですが、そういう点、ことに科学技術庁等と通産省その他の各省との接点の問題等について、どのようなお考えを持っておられますか。
#18
○椎名国務大臣 この研究組合は鉱工業に限った問題ではございませんので、それ以外の問題について、組合が活用されることも予想しておるわけでございます。ただ科学技術庁の所管の新技術開発事業団、それとの関連につきましては、具体的な問題によっていろいろむずかしい調整問題が起こりますが、それらの点につきましては十分に連絡協調をとりまして、混淆の起こらないように今後運営して参りたい、かように考えております。
#19
○中川委員長 他に御質疑はありませんか。――他に御質疑はないようでありますので、本案に対する質疑は終局するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○中川委員長 御異議なしと認め、本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#21
○中川委員長 引き続き本案を討論に付するわけでありますが、討論の通告がありませんので、これを行なわないで、直ちに本案を採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○中川委員長 御異議なしと認め、本案を採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#23
○中川委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#24
○中川委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、自由民主党、日本社会党、民主社会党、三派共同提案の附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 田中武夫君より趣旨の説明を聴取することといたします。田中武夫君。
#25
○田中(武)委員 ただいま可決せられました鉱工業技術研究組合法に対しまして、委員各位の御同意を得て、自民、社会及び民社共同提案になる附帯決議を提案いたしたいと思います。
 まずその案文を朗読いたします。
    鉱工業技術研究組合法案に対する附帯決議案
  貿易の自由化を控え、国産技術を国際的水準に向上せしめるためには、その基礎となる試験研究機関の画期的な整備拡充を図る必要がある。
  よって、政府は本法施行に当り、次の諸点につき充分考慮すべきである。
 一、科学技術庁並びに関係各省庁の設置法等に再検討を加え、各省庁の権限の分界を明確にし、研究機関の効率的運営を図ること。
 二、協同研究は、鉱工業に限らず、広くその必要性が認められるので、鉱工業以外の研究組合についても検討すること。
 三、わが国研究投資額の僅少なるに鑑み、研究費の増額、金融、税制上の優遇等につき格段の措置を講ずること。
 四、研究技術者特に国、地方公共団体の技術者の待遇を改善し、研究員の確保に力めること。
 五、研究組合の運営は、大企業偏重とならざるよう留意するとともに、中小企業の協同研究を促進し、その技術を向上せしめるよう配慮すること。
 六、組合解散に当っては、従業員の処遇等につき、格段の考感を払うこと。
以上であります。
 すでに本附帯決議案の各項目につきましては、当委員会あるいは科学技術特別委員会との連合審査における質問の中において、十分に意を尽くされておると思いますので、その詳細な提案の説明は省略いたしたいと思います。委員各位の御賛同をお願いいたしまして、提案にかえたいと思います。
#26
○中川委員長 本動議につきましては、別に発言の申し出もないようでありますので、本動議を採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#27
○中川委員長 起立総員。よって本動議は可決され、本動議の通り附帯決議を付することに決しました。
 この際、通商産業大臣に御発言があればこれを許可いたします。
#28
○椎名国務大臣 ただいま御決議にな、りました附帯決議の趣旨を尊重して、この法案を実行して参りたいと存じております。
    ―――――――――――――
#29
○中川委員長 お諮りいたします。ただいま議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○中川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
     ――――◇―――――
#31
○中川委員長 次に商工会の組織等に関する法律の一部を改正する法律案、及び昨十七日本委員会に付託になりました産炭地域振興臨時措置法案の両案を一括して議題とし、審査に入ります。
#32
○中川委員長 まず両案に対する趣旨の説明を聴取することにいたします。通商産業大臣椎名悦三郎君。
#33
○椎名国務大臣 ただいま上程になりました商工会の組織等に関する法律の一部を改正する法律案について提案理由を御説明いたします。
 中小企業問題につきましては、かねてから諸般の施策を講じて参ったところでございますが、従来各種の施策に均霑するところの薄かった小規模事業者に対して特に施策の手を差し伸べるために、主として郡部の町村単位に、その地域の商工業の総合的な改善発達をはかるための組織として商工会を設立し、この商工会とすでに都市部にできている商工会議所との行なう小規模事業者のための事業活動に対し、助成措置を講ずることができるように、商工会の組織等に関する法律が第三十四回国会において成立し、約四億円の国庫補助額を計上し、昨年六月十日に施行されましたこれはすでに御承知の通りであります。
 この法律の施行後本年二月末までにすでに全国で千六百五十四の商工会が設立され、昭和三十六年度中には、その数は、約二千三百に達する予定でありますが、これらの商工会は、比較的単位が小さく、その組織もいまだ強固なものとは言えず、期待されている事業の円滑なる実施と事業内容の一そうの充実をはかるために、これらの指導連絡に当たる組織を確立する必要性が痛感されてきたところであります。
 右のような必要性から、すでに全国四十三の都道府県商工会連合会及びその上部組織としての全国商工会連合会が任意団体または社団法人の形で誕生しておりますので、これを法制化し、その組織及び運営について定めるとともに、これが事業活動についての助成措置を講ずる必要があるわけでありまして、すでに昨年四月、現行法が衆議院において可決されました際、附帯決議として、商工会の連合会組織の法制化をすみやかに実現するよう要請されていたところであります。
 このような事情から今回本改正法律案を提案することといたした次第でありますが、その内容の概要について以下御説明申し上げます。
 この法律案の骨子は、都道府県商工会連合会及び全国商工会連合会の組織について定めるとともに、これらの連合会の行なう指導事業の一部について国の助成措置を規定するものであります。
 第一に、都道府県商工会連合会は、都道府県ごとに一個とし、その会員たる資格を有する者は、当該都道府県の地区内に主たる事務所を有する商工会としております。また、全国商工会連合会は、全国を通じて一個とし、その会員たる資格を有する者は、都道府県商工会連合会としております。
 第二、商工会連合会の事業については、商工会の組織または事業についての指導連絡、商工業に関する情報または資料の収集及び提供、商工業に関する調査研究、展示会等の開催またはそのあっせん、技能または技術の普及または検定、関係経済団体との提携または連絡、意見の具申または建議、その他商工会の健全な発達をはかるために必要な事業を行なうこととなっております。
 第三に、商工会の都道府県商工会連合会への加入脱退は任意でありますが、都道府県商工会連合会は全国商工会連合会へ当然加入することとなっております。
 第四に、都道府県商工会連合会は、地区内の商工会の二分の一以上が加入し、全国商工会連合会は二十五以上の都道府県商工会連合会が加入するものであれば、通商産業大臣の認可を受けて設立することができることと定めており、その管理、運営等についても所要の規定が置かれております。また、連合会の公共的性格にかんがみまして通商産業大臣の所要の監督規定も設けられております。
 第五に、商工会連合会の商工会に対する指導に要する経費の一部について国が助成できるように定めておりますが、この国の助成を行なうための予算措置といたしましては、三十六年度において約二千三百万円を計上いたしておる次第であります。また、このほかにも、商工会または商工会議所に対する補助として、七億六千五百万円が計上され、その他を含めて総額八億二千五百万円の予算をもちまして小規模事業者のための対策の拡充強化を有している次第であります。
 以上本法律案の提案理由及びその内容の概略を申し述べましたが、何とぞ慎重御審議の上、御賛同あらんことをお願いいたします。
 次に産炭地域振興臨時措置法案につきまして、その提案理由及び法律案の要旨について御説明申し上げます。
 産炭地域の経済は、御承知の通り全面的に石炭鉱業に依存しているところが多く、石炭鉱業の盛衰がその地方の経済に及ぼす影響はきわめて著しいものがあるのであります。一般産業界の好況にもかかわらず、石炭鉱業の構造的不況は、これらの地方の経済に大きな打撃を与えているのでありまして、炭鉱失業者は雇用機会のないまま産炭地域に滞留し、鉱害その他の産炭地域特有の事情と相待って社会不安の原因となり、産炭地域ははなはだしい疲弊にあえいでいるのであります。
 このような状況を反映して、地方財政もまたますます逼迫の度を高めつつあるのでありまして、石炭鉱業の合理化そのものも、次第に困難となってきているのであります。
 これらの複雑かつ困難な諸問題の解決のため、政府は従来とも離職者対策その他の施策を推進してきたのでありますが、御承知のように、炭鉱失業はややもすると集中的かつ大量に発生するおそれがあるのみならず、その地域全体が失業するという事態の発生する危険が少なくないのであります。さらに失業者の過去の生活環境、年令構成、技能程度から見て、これを労働に対する需要の大きな地方へ移動せしめるという対策には、重大な限界があることを認めざるを得ないのでありまして、そのためには、どうしても現地において雇用の機会を創造し、増加させていくという施策が必要になるのであります。
 また石炭は、産炭地域においては、今日でもなお競合エネルギーに対し経済的優位を保っているのでありまして、今後の石炭政策という見地からも石炭需要を産炭地域において極力確保するため、産炭地発電の推進、その他の対策を進めていく必要があるものと考えるのであります。
 このためには、単一経済地帯である現在の産炭地域に新しい産業を導入し、育成し、多角的な産業地帯を作り出していくという方向が選ばれなければならないのでありまして、これはひとりわが国に特有の事情ではなく、西欧諸国においても産炭地域の振興には、特に力をいたしているのであります。
 この法律案は、このような考え方のもとに産炭地域を振興するための基本的方向と具体的計画を定め、国の施策を統一的かつ集中的に進めていくことを企図しているものでありまして、これがこの法律案の内容の第一の点であります。このため、通商産業大臣は、産炭地域振興基本計画と同実施計画を定めることといたしておりますが、この基本計画には国民経済的観点または実施計画相互の関連等の観点から実施計画策定の基本となる事項について、また実施計画には各地域の特殊性をも十分考慮に入れた具体的事項について計画を定めることといたしております。なおこれらの計画の策定にあたっては、産炭地域振興審議会の意見を聞くとともに、関係行政機関と十分協議をする建前をとっており、また実施計画は、その緊急性にかんがみ、法律の施行後二年以内に定めることといたしました。
 内容の第二点は、通商産業大臣は、これらの計画を策定するために必要な調査を行なうこととしたことでありますが、本年度の調査のため三千万円の調査費が予算に計上されております。この種の計画を定めるためには、事前に十分調査をし、真に実効性のあるものとする必要があるので、調査地域、調査方法等についても審議会の意見を聞くことといたしたのであります。
 第三点は、国の助成措置に関する規定であります。産炭地域振興のための具体的な事業及びその推進の方法については、今後の調査と、これに基づく計画により決められるわけでありますが、この法律案におきましては、地方税の減免に伴う措置、減価償却の特例その他一般的な措置として当面必要と考えられるものにつきまして規定いたしました。
 なおこの法律は、産炭地域振興の緊急性にかんがみ、有効期間を五年とする臨時措置法とすることといたしました。
 以上簡単でございましたが、この法律案の提案理由及びその要旨について御説明申し上げました。何とぞ慎重御審議の上御賛同あらんことを切望する次第であります。
#34
○中川委員長 以上で両案に対する趣旨の説明は終わりましたが、両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ――――◇―――――
#35
○中川委員長 次に、公益事業に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がございますので、順次これを許可いたします。田中武夫君。
#36
○田中(武)委員 東京電力では去る十五日、通産省に対しまして電気料金の改定の申請、すなわち値上げの申請をいたしまして、通産省もこれを受理されたようであります。そこでまず、東京電力の電力料金の改定の申請内容及びその理由につきまして、簡単でよろしいですから御説明願いたいと思います。
#37
○大堀政府委員 ただいま田中先生から御指摘がございましたように、東京電力から料金改定の申請が、去る十五日、土曜日に提出されました。内容につきましては、事務的に昨日からヒヤリングに入りまして、検討を始めております。詳細につきましては、実は私もまだ伺っておりませんが、値上率は全体で一五・三六%、うち電灯が四・三二%、電力が二二・八七%ということに相なっております。
 申請の理由につきましては、急速な電源開発に伴って資本費が増高し、現在の電気料金をもって収支相償うことができないということが主たる理由に相なっております。詳細な点につきましては、私ども検討を始めたばかりでありまして、私自身もまだ承知していない状態であります。
#38
○田中(武)委員 今の局長の御答弁によりますと、値上げ申請の理由は、要するところ設備投資のための料金値上げである、こういうことでありますか。
#39
○大堀政府委員 設備投資をいたしました結果、新しい設備についての金利、償却等資本費が非常にかさんでおりますが、旧来の古い設備によります原価計算をもとにした旧料金では、新しい設備の金利、償却をまかなうことができない、こういう理由でございまして、九州電力のときにもそれが値上げ要因の大きな理由になっておったのでございますが、それとほぼ同様な理由になっております。水火調整金は、東京の場合はございませんけれども、資本費の増高の点は、大体九州電力の場合と同様な理由になっております。
#40
○田中(武)委員 大臣に伺いますが、今局長の言われたことは、結局は設備投資、あるいは設備投資をしたそれに関連する金利その他、ひっきょうするにやはり設備投資に戻ってくるわけです。この公益事業会社が、そういった会社の設備投資をするために公益料金を上げる。すなわち、将来の需用者のために現在の需用者に負担をかけていく、こういう行き方について、根本的にどういうようにお考えになっているでしょうか、大臣にお伺いいたします。
#41
○大堀政府委員 ちょっと言葉が足りませんでしたかと思いますが将来の電源開発の資金を料金で徴収するという考え方は、電気事業の原価計算に全然ありません。そういう考え方は一切とっておりません。要するに、過去に建設しましたものが運転に入りました場合に、その運転によってあがってくる電気の収入と、その電気を運転するに要する支出とのバランスを見ているわけであります。従来の電気料金は、要するに戦前の古い設備等が入っておりまして、前回も申し上げたかと思いますが、たとえば水力についてはキロワット当たり五万四千円、火力では二万二千円というような安い発電簿価を基礎にして、償却等をはじいておるわけでございますが、新しくできて参りまするのは、水力ではキロワット当たり十五、六万円、火力では六、七万円というふうに、三倍もするわけでございます。従いまして、償却が当然に三倍になる、あるいは借入金の金利が相当な負担になっておりますから、これらが旧来の料金をもとにしては収支が償わない、こういうことでございまして、将来のものを料金値上げによって――将来の開発資金を料金でかせぐというような計算は一切いたしておりませんので、その点は言葉が足りませんでしたので、補足して申し上げます。
#42
○田中(武)委員 要は設備投資でしょう。設備投資を会社がやった。それに関連して値上げをしようというのでしょう。それには間違いのでしょう。
#43
○大堀政府委員 将来もさらに設備投資が――相当大幅に電気の需用が伸びておりますから、これに見合って開発をやっていかなければならぬことは事実でございます。ただ、私どもの原価計算は、将来の建設資金を、つまり料金の形で現在の消費者から取り上げて、それで建設するという形ではございません。将来のものは、やはり借入金であるとか、あるいは増資によって資金の調達をして、そして開発をやっていく、こういう考えでございます。ただ、料金があまりに赤字が明らかに出るような形でございますと、増資もできませんし、増資ができませんと、結局は東電の場合等は社債の発行限度がきてしまって、社債による資金の調達もできなくなってしまう、こういった事実もございます。そういったように、間接的に将来の資金の調達に影響があると考えております。
#44
○田中(武)委員 結局は同じことじゃないですか、金に区別はないわけですから。会社が設備投資をするということは、常に行なっていると思います。それはやはり将来のために設備投資を行なっているわけです。それを一応借入金とかあるいは増資によってやる。その金利とかあるいはそれに対する償却その他のために料金を上げていく、こういうのでしょう。それならば、結局会社の設備投資のための資金を需用者、消費者に転嫁する、そういうことになりませんか。
#45
○大堀政府委員 将来の建設はやはり増資、借入金、社債等によって調達いたすわけでございまして、現在の料金というものは、原価計算の上に収入と支出のバランスを見てきめるわけでございますが、支出面において金利、償却面の支出が非常に高くなってきておる。過去のものは非常に低くて済んだわけでございますけれども、新しい発電所が運転に入りますと、金利、償却がふえてくるわけでありますから、従って、原価計算上料金の改定を申請してくる理由があるわけでありまして、先生の御指摘の通り、当然将来の建設には関係ありますけれども、将来百億要るから、すぐその百億を電気料金で上げるという考え方には立っていないということを申し上げているわけであります。
#46
○田中(武)委員 要するに、料金値上げの理由の根本は、新しい産業経済の発展に伴う、それに見合うような設備を作っていく。そのために借入金等行なって、それを動かすために金がかかる、あるいは金利が要る、だからというのでしょう。そうすると、その会社の設備投資、あるいは将来のためのもの、これに対して現在の需用家が負担をする。政府は、産業の発展、経済の発達等に見合うような公共設備についてはもっと考えてやる、そういうことによって大衆への転嫁を防ぐという方法を考えるべきではないかと思いますが、通産大臣、いかがですか。
#47
○椎名国務大臣 公共性の程度によって、やはり御指摘のような問題は考えざるを得ないと思うのでありますが、しかし、おのずから限度があるのでありまして、やはりある程度はどうしても料金の値上げによって、これをカバーしなければならぬということになると思うのであります。
#48
○田中(武)委員 いずれにいたしましても、公益事業とはいえ、電力会社は利潤追求の一会社であります。法人であります。それの設備投資のため大衆にこれを転嫁さすということについては、納得できないのであります。そこで、お伺いいたしたいのですが、申請せられて二、三日後の今日、これをどう処理するか、こうお尋ねしても、おそらく大臣は、検討いたしまして、と答えると思います。先日九州電力の電気料金の値上げの許可を与えたと同じ時期に、今後当分の間公共料金の値上げはやらない、こういうことを、経済閣僚懇談会であったか閣議決定であったか知りませんが、ともかくせられたはずでありますが、当分の間というのは何を意味しておりますか。それと、その閣議決定とこの東京電力の値上げ申請との間にあって、どのような措置を講じようとしておられるか。先日の公共料金を上げないという決定は、どのように実行せられようと考えておられますか、お伺いいたします。
#49
○椎名国務大臣 当分の間というのは、どれくらいのことを考えているかというお尋ねでございますが、この間の閣議の了解の趣旨は、一種の値上げムードというものができておる。それで、いろいろ便乗する風潮があり、このまま放置するならば、便乗主議の連中が続々と現われてくるというような点を警戒いたしまして、大体そういったような気分が鎮静するまでは、やはり率先して、この公共料金は上げるべきでないという判断のもとに、ああいう閣議了解ができ上がったわけでございます。従って当分の間というのはいつからいつまでと、こうはっきりは言えるものではありませんけれども、大体そういったような究気が鎮静するのを待って、どうしても必要なものはこれは上げざるを得ない、こういうことになるわけでございます。
 で、閣議了解の方針は現行法を曲げるという効果はもとよりないのでありますから、申請があれば、これは受理せざるを得ない。受理すれば適宜これの審査を進めていかなければならぬ。審査を進めて、これはどうしても必要だ、そして他に法規上支障がなければこれは認可せざるを得ない、こういうことになるのでございますが、法規の範囲内において閣議の趣旨はあくまで尊重して、料金値上げが一般のムードを助長するようなことがないように、十分その点を警戒しつつ取り扱って参りたい、かように考えております。
#50
○田中(武)委員 政府が閣議の了解とか閣議の方針によって、認可あるいは許可を押えるということができるのは、結局その料金値上げに対して許可あるいは認可をすることのできるものだけなんです。それ以外のものは幾ら閣議できめようと政府は手が出ないわけなんです。そうすると政府において、あるいは所管官庁において処理できる問題ということになる。それに対して当分の間許さないのだとあなた方はきめたわけです。ところが今大臣の御答弁を聞いておると、申請を待ってということなら、申請が出てきたなら、もちろん言われるように旧公益事業令では受理とかあるいは検討とか、その結果必要なら許さなければいかぬという規定はあります。しかし閣議がそういうことを趣旨として了解した、きめたということは、そういう法令といいますか、公益事業令等もあるが、行政指導によって当分の間公益料金は上げない、こういう指導をなさるということではなかったのですか。あなたのおっしゃるように申請を待ってということなら、きめたのは何にもきめなかったということと同じことになる。あれは一つのはったりですか。新聞に発表するための一つのゼスチュアであったと言わざるを得ないのですが、どうですか。
#51
○椎名国務大臣 そういうゼスチュアとかはったりとかいうようなものではもちろんないのでありまして、ほんとうにまじめに公共料金は当分一切上げない、こういう文字通りの閣議了解であります。でありますから、われわれといたしましては問題の処理にあたっては、どこまでもその方針を尊重していかなければならぬ、こう考えておるわけであります。
#52
○田中(武)委員 先日の閣議決定がゼスチュアでなく、文字通り公共料金は上げないのだということであるならば、今日のこの東電の値上げ申請にいたしましても、なるほどおっしゃるように旧公益事業令では一応受理するような規定になっておる。しかしこの閣議決定の上に立って行政指導はできるわけであります。たとえば却下はできないとしても、取り下げの勧告はできると思う。話し合って当分取り下げるということは言えると思うのですが、いかがでございましょう。またそういうことをやられる意思はありますか、閣議決定の方針と相照らしてどうお考えになりますか。
#53
○椎名国務大臣 これは私もまだ内容について十分に研究しておりませんからあれでありますが、どこから見てもほとんど理由がないというようなものである場合には、相当これに対しては指導をして、適当にこれを処理するということももちろんできないことはない。よくその内容を一つ検討いたしまして、どういう程度まで指導するのが適当であるか、またどの程度までできるかという点もよく考究してみたいと思います。
#54
○田中(武)委員 先日の閣議の方針これはあなたは今文字通りと言われたのですが、その申請を見て、検討してということなら、閣議の公共料金の値上げは許さないということは矛盾してくると思う。事のいかんにかかわらず当分の間は、あくまで公共料金はさわらないのだということが閣議了承の線であると思うのです。それともあの閣議の決定ないし了承は理由のあるものはこの限りにあらず、こういうことなんですか。そうするならば、申請しようとするものならばみな理由がありますよ。理由なしに申請するものはないと思う。閣議決定はそのようなあやふやなものであったのですか。ただ原則をうたっただけであって、理由のあるものはこの限りでないという了承ができておるのかどうか、もしそうだとするならば、あなたが言われた文字通りまじめに公共料金は上げないのだという方針であるということとは、矛盾して参ります。そうするならばやはり一つのゼスチュアにすぎなかった、こう言わざるを得ないと思いますが、その点いかがでありますか。
#55
○椎名国務大臣 具体的にこれはよほど微妙な点があるのでありまして、当分の間――一体これは当分の間というのがまだ続いておるわけです。今後半年も一年もそれは続くかどうかといったようなことでございますが、これは一つの判断、事柄にもよるのでありますが、閣議了解の根本の趣旨にさかのぼって、当分の間、こうきめた、その当分とは一体諸種の情勢から見て、どういうふうに判断するかといったようなことは、これはそれぞれの所管の大臣の意見によってきまっていくべきものだと思うのであります。私はそれらの点を十分に考慮いたしまして、この問題についての措置を講じて参りたいと考えております。
#56
○田中(武)委員 閣議の了承事項は、当分の間公共料金の値上げは許さないのだ、こういうことではなかったのですか。そうするならば、その当分というのは年をもって考えることもあるだろうし、月をもって考える場合もあるだろうと思うのです。しかし少なくともあの閣議了承ができたのは一カ月余り前だったと思うのです。それを今日あなたが言われるように、もちろん法律の上では申請もできれば、申請したならば検討もしなければいけないということになっておる。しかし閣議の了承事項がそういう方針である限り、当分こういうことであるので、これは取り下げなさい、こういう話し合いを電力会社との間にやるべきであろうと考えておりますが、いかがでありますか。
#57
○椎名国務大臣 よくその内容を検討いたしまして、これらに関する措置をきめたいと考えております。
#58
○田中(武)委員 閣議了承は、とにもかくにも公共料金は当分の間値上げは許さないのだ、これが閣議了承の線でしょう。検討の結果ということなら、そういう閣議決定はなくとも同じことなんです。あの閣議了承をやったのは、とにもかくにも上げないのだ、こういうことであったと思う。従ってその当分の間をどう解釈するか、これは情勢判断の問題であろうと思いますが、まだきまってから一カ月やそこらで、その当分の間ということが、情勢が変わったとは私は考えられない。それなら当然検討以前にこういう方針であるからしばらく待て、この申請はそれまで保留せよ、こう言うべきが閣議了承の線に沿ったところの行政措置だと考えますが、大臣、重ねていかがでございましょう。
#59
○椎名国務大臣 受理することもやめよ、こういうのではなかったのです。公共料金を上げないということは最後の決定の問題でございます。私はあの当時すでに新聞社等にも話したのでありますが、法規の内容まで曲げるものではないから、申請があれば受理せざるを得ない、こういうことをあの当時も話したのでございます。受理しないというような点までは閣議で了解をしなかったわけでございます。
#60
○田中(武)委員 結論的に当分の間上げない、これが閣議の了承の線である、こういうようにおっしゃるわけです。申請があれば受理する、これは法律にきまっているからしなければならぬ。しかしそのときに、こういうことの申し合わせもあり、了承事項もあるのだから、しばらく待てということを言うのが、あの閣議了承の線に沿うべき行政措置だと思う。それから検討の結果、こう言っていますが、一体その検討は、何日ぐらで検討をやるのですか。そのことと関連して、かりに一カ月、二カ月後に上げるとしたら、閣議決定からもう三カ月以上たっておりますから、情勢は違いました、こう逃げるつもりじゃないか、こういうようなことも考えられるわけです。そういうような点について、当分ということは一体何を意味するのか、及び私は、あくまでそういった閣議決定がなされて、まだ一カ月あまりしかたっていない今日、こういう決定があるのだからしばらく待て、こう言うべきが閣議了承の線に沿うたところの通産省としての行政的なとるべき態度だと思うのです。
 さらに十五日の日に、社会党は党の名において電力料金の値上げ反対の申し入れをいたしております。その回答も含めてここではっきりと、閣議了承の線に沿って一体当分の間ということは、もちろん情勢判断であろうが、あのときに一体どの程度という当分の間ということについての話が出たのか。それと関連し、現在申請せられておるところの電力料金の値上げの申請、これを話し合いをして取り下げるよう勧告することについて、もう一度考えてもらう、こういうふうな点について重ねてお伺いいたします。
#61
○椎名国務大臣 閣議了解のときには、当分の間というのはどれくらいの長さだというような話は出ませんでした。これを放置しておくと値上げのムードがだんだん出てきて、収拾がつかぬような状況になるおそれがありましたので、それに対処するために当分の間公共料金の値上げは認めないということにしたわけでございます。その効果というものはどういうふうに現われるか。ただいまにおいてどうなるか、今後においてどうなるか、これは複雑な問題についての判断の問題だと思うのであります。
 それから話し合いをして取り下げさせる意思があるかどうかということでございますが、ただいまのところはそこまでは考えておりません。
#62
○田中(武)委員 西村委員があとでやられるそうでありますので、私はこれで終わりたいと思いますが、少なくとも物事をきめる場合に、当分の間という抽象的な言葉を使う限り、その当分ということが一体どの程度だかということは、お互いに了解があったはずだと考えるのです。それがなしに、ただ当分の間、こういうことはなかったと思うのです。しかもそれが値上げムードの続く限りという意味における当分の間とするならば、現在、いまだ値上げムードは下火になったどころか、ますます上りつつあるのです。そうするとその当分の間ということは、むしろ閣議決定をせられたときよりか強い意味を持って今日現われてきておると思うのです。そういう点から、それでは通産大臣として、その当分の間をどのように解釈しておるか、少なくともそのときにはどう解釈しておられたか、現在ではどう解釈しておるのか、これをお伺いいたします。
#63
○椎名国務大臣 ムードとしては、多少横ばいといいますか、鎮静されておると申しますか、そうあのときに予想されたようなえらい勢いで値上げムードが高まっているとは私は考えておりません。
#64
○西村(力)委員 関連してですが、少し長くなるかもしれませんけれども、よろしく……。
 閣議で当分の間公共料金の引き上げは行なわない、かような決定をいたしましたときに、まじめに、政府がそう言うことは大へんけっこうなことだ、今の値上がりからくる脅威から政府は守ってくれるのだ、こういうすなおな考え方を持った者と、それからどう決定をなしても実効は全然ないのだ、こういうような観測を持った者とがある。私自身はそうであるし、また一般専門的なあるいは報道関係なんかにおいては、この実効は疑わしい、こういうことをはっきり言っておるのは御承知の通りなんです。閣議決定をするまでの主たる役割を果たした通産大臣は、こういう二つの国民の受け取り方に対してどちらをとられるか。まじめなすなおな国民は、これで助かるのだと思っているのですよ。ところがくろうと筋に近い連中はこれは実効はないのだ、こういう工合に考えておる。一体通産大臣はどちらをとられるか、これをまずお伺いしたい。
#65
○椎名国務大臣 一般の物価が鎮静することは非常に望ましい問題でございます。しかしものによってはどうしても押えておくことが無理な場合もございますから、そういうものは最小限度において認めざるを得ない、これはだれが考えても事柄の性質がそういうものであろうと思うのであります。ただ値上げの情勢に便乗するというようなことであってはゆゆしい問題でございますから、これはあくまで警戒しなければならぬ、こういうので、あの閣議の了解というものが成立したわけでございます。だんだんこの空気が鎮静いたしますれば、必要なものはやはり上げざるを得ない、もし上げないということになると、今度またいろいろな問題が生じて参るのでありますから、そういったような問題を冷静に直視いたしまして、そしてこれに対して適当な措置を講じて参らなければならぬ。どっちがどうというのじゃございません。あくまでも中正な判断をして、そして値上げムードに便乗するというような空気を一方においては生じさせないようにして参る、そこらが非常にむずかしいこつだろうと思うのであります。
#66
○西村(力)委員 むずかしいと言ったって、お前さんの答弁の方がむずかしくてわかりはせぬ。それは物価値上げを抑制するということは大へんむずかしいことだ。しかし現状の物価値上がりのムードというものは押えなければならぬという立場から閣議決定をなさっただろう、こう思うのです。ですから今のような答弁で、何が何やらわからないようなことではおかしいのじゃないですか。現在の重点的な問題として、きちっと割り切った方向をとっていかなければならないだろうと思うのです。そうでなければ、いやしくも日本の方向を指示する閣議のそういう重要決定が、その重要さを失ってくるのではなかろうかと思うのです。今の御答弁ですと、そういう決定はしたものの、事情によってそのときそのときによって考えられるのだ、こういうことにわれわれは解釈している。これを決定的に公共料金を押えることによって物価値上げを押える、こういう強い意思はないのだ、事情によるのだ、こういうのがあの決定だ、こういう工合に了解してよろしゅうございますか。
#67
○椎名国務大臣 公共料金の値上げを当分の間認めないということによって、値上げムードというものを鎮静させる、こういう考え方にあくまで立っておるのでございます。でありますから、あれは決して見せかけの閣議了解ではない。私はあの当時もそう思っておりましたし、ただいまでもそう思っております。
#68
○西村(力)委員 それでは見せかけでない閣議決定の実証を示してもらいましょう。この東京電力の値上げというものを押えるということによって、それが見せかけでないということが証明される。それを証明してもらおう。いかがですか。
#69
○椎名国務大臣 あの了解が成立して以来今日まで、通産省の所管においては公共料金の値上げを認めておりません。
#70
○西村(力)委員 今の答弁ですと、今日まではあの閣議決定の線に沿って公共料金の値上げを認めていない。しかし東京電力の値上げの申請が行なわれた今日以後の段階においては、閣議決定という、ああいうものは当分きりだ、きょうまでで当分きりだ、こういう工合の答弁と思うのですが、どうですか。
#71
○椎名国務大臣 今後においてもあくまで、できるだけあの趣旨を尊重して参るつもりでおります。
#72
○板川委員 関連して。大臣、ちょっとお伺いするのですが、閣議の決定は、便乗値上げをさせないための措置として閣議で決定したのだ、こう大臣はおっしゃるのですが、そうじゃなくて、この閣議で決定したのは、公共料金を、たとえば国鉄のごとく、あるいは郵便料金のごとく、そういう公共料金を政府が率先して承認するような態度をとると、便乗値上げが相次いでくるから、政府はその公共料金なりを押えていくんだ、こういう趣旨で閣議決定がされたんじゃないですか。そうしますとこの閣議決定のときのあの時点というのが問題なんですが、あのときはすでに九州電力は許可したんですね。そうして当時公共料金の値上げ申請が巷間伝えられておったのは、東京電力あるいは私鉄運賃、バス料金というものであって、すでにその公共料金の中に東京電力の値上げというのは、私は閣議決定のときに頭にあったと思うんです。だから当然公共料金当分値上げせずというのは、東電も私鉄運賃も、バス料金も、都電、そういう料金もとにかく政府はあらゆる政策をとって押えていく、それによって物価の値上げのムードというものを鎮静させていく、こういう趣旨であったと思うんです。東電の値上げというのはあのときに考えられないで、突然出したのじゃない、こう思うんですから、私は、閣議でそういう決意を示した以上は、やはり国民が納得する期間は、そういう国民に公約した閣議決定の線を守ってもらいたい、こう思うんですが、大臣の気持はいかがですか。
#73
○椎名国務大臣 閣議の趣旨はあくまで守っていくつもりでございます。ただ実際の問題に当面した場合には、いろいろあの閣議の線に沿うて考えてみましても、いろいろな結論が出てくるから、趣旨はどこまでも尊重して、あの趣旨に沿って行政の措置をして参るつもりであります。
#74
○板川委員 じゃこういうふうに解釈してよろしいのでしょうか。大臣は、田中委員の質問に、閣議決定は値上げを許可するかしないかの決定の問題であるから、たとえば法律の手続によって許可申請が出されても、それはその許可申請を出しちゃいかぬと言うことはできないが、しかし決定するにあたっては、料金値上げを決定するかどうか。
  〔委員長退席、中村(幸)委員長代理着席〕
その決定にあたっては閣議決定の線をもって押さえていく、従って当分は申請が出されても値上げはしない、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
#75
○椎名国務大臣 当分の間公共料金の値上げは許可しない、そういう趣旨はあくまで尊重していきます。
#76
○板川委員 どうも大臣の答弁があやふやなもんですから、念を押したいのですが、結論として当分の間許可しない、こういうお約束をしたものと思ってよろしいですね。
 結論として、申請は出されるかもしれません。出されているでしょう。やがて私鉄運賃もバス料金も、都電の料金改訂も出されると思うのですが、この東電が申請することによって、やはり今度は公共料金の値上げが促進されてくると思うのですが、しかしそういう申請が法律の手続によって出されても許可しない、こういうふうな決意を大臣が表明したものと了解してよろしいですか。
#77
○椎名国務大臣 なぜ一体あの閣議了解ができたかという根本の趣旨にかんがみて、この問題を理解し、その趣旨に沿うて行政の措置をいたして参る、こういうのが本旨であって、ただ書かれてある言葉だけをそのまま表面上字句の解釈をして、どうするといったようなことは適当でないと思う。やはりなぜああいう閣議了解ができ上がったかという趣旨にさかのぼって考えて参りたい、こう考えております。
#78
○板川委員 じゃ、なぜああいう閣議決定を、どういう趣旨でしたか。田中委員が言うように、ただそういう閣議決定をしたといって声明することによって押えられるならばけっこうだし、押えられなければやむを得ない、こういうような気持でゼスチュアとしてやったのですか。ほんとうに国民の生活を守るという気持から、値上げのムードの中から国民生活を守ろうとする政府の決意を表明したのですか。政府の閣議決定の趣旨はどっちですか。
#79
○椎名国務大臣 当然国民生活を守るという趣旨でございます。まあ政府が率先して公共料金の値上げを認めないと言うことによって、あの当時醸成されそうな値上げムードを一応押える、こういう建前のもとにあの閣議了解がなされた、こう考えております。
#80
○田中(武)委員 私は先ほど大臣に質問をして大臣の答弁によって、一応こう解釈したのです。ああいう閣議の了承を得ての決定をした。しかし申請を出すことは自由である。だから申請を出せば旧公益事業令でこれを受理しなければいけないから受理したのだ。受理すれば検討するのだ。しかし認可、許可にあたっては閣議了承事項は生きているのだ。その上に立って判断をするのだ。そういうふうに私は了解したわけなんですよ。そうじゃなかったのですか。
#81
○椎名国務大臣 お話しの通りであります。
#82
○田中(武)委員 私の言った通りなんでしょう。申請は勝手だからした。申請がきたから受け付けたのだ。しかしこれの認可にあたっては閣議了解事項は生きておるのだ。その観点に立って検討するのだ。そうでしょう。それならば、私が当分の間やらないんだから取り下げなさいと勧告しないかと言ったら、勧告まではせぬけれども、にあたってはそのときの了承事項、この上に立って検討する、こういうことでしょう。
#83
○椎名国務大臣 その通りです。
#84
○西村(力)委員 公益事業局長にお尋ねしますが、先ほど田中委員の質問に対する東京電力の値上げ申請は、現在の経理上の赤字を埋めるものであって、今後の設備投資に向けるものではない。こういう東京電力の立場を代弁するがごとき答弁がございましたが、代弁する云々はとにかくとしまして、あの申請をさように受け取っておられる。先ほどの答弁をさように私は聞きましたが、よろしゅうございますか。
#85
○大堀政府委員 そういうふうに申し上げましたが、正確に申し上げますと、つまり原価計算期間中に運転しているものの収入、支出から原価計算をいたしております。
#86
○西村(力)委員 次にお尋ねしますのは、これは旧公益事業令によって受理はしなければならぬ。受理をして審査をしなければならぬ。審査して一定の基準に合っでおればこれを許可しなければならぬ、これは法律の示すところである、こう思うのですが、いかがですか。
#87
○大堀政府委員 御指摘の通り、三十九条の規定は申請がございますれば、一定の基準に照らして審査をいたしまして、審査した結果、その申請が基準に適合していますれば認可をしなければならない、かように書いてございます。
#88
○西村(力)委員 それではお尋ねしますが、現在の経理上の赤字を埋めるための必要やむを得ない申請だと私は了解すると、あなたはおっしゃっておる。そういう立場の申請であるとするならば、すでにして認可されるもの、こうきまっているという工合に、ただいまの答弁をお聞きしました。どうでしょう。
#89
○大堀政府委員 値上げの理由が資本費の高騰によるものである。その事情につきましては相当理由があると考ええられますが、申請書の内容につきましては、需給の関係あるいは料金の原価の計算の仕方あるいは料率の開き方、供給規程のあり方等につきまして、われわれが考えております線と適合しておるかどうかということは相当詳細な審査をいたしませんと、結論は出せないと思います。
#90
○西村(力)委員 ただいまの答弁は値上げ率の問題ですか。値上げそのものを全面的に否定することもあり得るというのか。値上げ率をいろいろ算定をしてみて、そうしてこれの率が妥当でないとかなんとかという修正の道はある、こういうことですか。私は先ほどからの答弁を聞いておりますと、これは現在の赤字を埋める必要やむを得ない最小限度だと、こういう立場で了解して、あなたは監督官庁の立場から言っているのだから認可しなければならぬということがはっきり前提としてきまっている。ただいまの答弁ですと、率云々は多少こまかい計算によって修正される可能性もあるのだ、こういう答弁に聞いている。どうですか。
#91
○大堀政府委員 やはり計算をしてみませんと、私ども事務当局として責任ある結論は申し上げられないわけであります。先ほど申し上げましたのは、開発の金を先取りするんじゃないかという御質問でございましたので、私はそれに対して、そういう料金の計算はいたしませんということを御説明申し上げたわけでございます。
#92
○西村(力)委員 どうも私はこういう関係にあまり知識がありませんからはっきりしませんが、今後の開発の投資として先取りするのじゃないのだ。それはそれでいいとして、現在の赤字を解消するには最低これだけ上げなければならぬのだという申請である、こう断定するのであれば、やはり値上げを認めなければならぬ。それにも条件は備わっておるのだ。そのこまかいところにいくと、いろいろ疑点はあるだろう、こういう工合に考え方は発展するんじゃなかろうかと思うのですがどうですか。それとも現在赤字がある。それを埋める料金値上げでさえも、全面的に否定する可能性がある。こういうことをおっしゃるのですか。
#93
○大堀政府委員 一般的に言いまして電源開発が進みますと資本費が高騰する。これは企画庁のエネルギー部会の長期見通しの中にも書いてございますが、そういう傾向にあることはいわれておりまして、東電の経理がかなり苦しくなっていることも事実でございます。ただ申請の内容につきましては、私どもいろいろ需給関係その他さっき申し上げましたように詳細に内容を、値上げを認めるかどうかという結論も含めて検討しませんと、何とも申し上げられません。
#94
○西村(力)委員 一般的にはコストが上がったために出た赤字を解消するためには、やはり料金の値上げはやむを得ないのだ。この際はなお検討するのだ、こういう御答弁にお聞きしているのですが、そうしますと、やはり申請を許可される可能性というものは相当強いと言わざるを得ない。十五日に申請が出てきょうは十八日ですから、三日しかたたないのに、すでにしてその申請はコストが引き上がった赤字解消の必要上出たのだということを、この委員会の席上であなたが断言するのですからね。やはり値上げは許可される可能性は十分にあると、私どもはあなたの腹の中を見ざるを得ない、こう思うのです。それで認可を、こまかい検討をして取り消す場合もあるとおっしゃるが、今までこういう類似の申請が出た場合、許可をしなかった例がございますか。
#95
○大堀政府委員 今までそういう例はないようでございます。
#96
○西村(力)委員 そうしますと、ますますわれわれの台所は危急に瀕することに相なるわけです。ところで今度の値上げ率というのは、消費者の生計費にどれだけの影響があるか。九州電力の十八・何%の値上げが〇・〇二%の消費者物価指数に対する影響だ、こういうことを経済企画庁が算定しておりますが、こういう電力が十八・何%上がって消費者物価指数に〇・〇二%しか影響しないというウエートの置き方自体に、私たちは相当問題を考えておりますが、今度の値上げがもし認可されれば、消費者に対する影響はどういう工合にはね返ってくるか、この見当は企画庁でなければ数字的にははっきりわからないかもしれませんが、どういう工合に判断なさるか、これは大臣もしくは局長、どちらでもよろしいです、御答弁願いたい。
#97
○大堀政府委員 私が先ほど申し上げたように、土曜日に申請を受け取ったばかりでございまして、私自身もまだ内容をよく存じませんので、影響の点もまだ検討いたしておりません。
#98
○西村(力)委員 内容がわからなくて、なぜ先ほどの答弁が出るのですか、おかしいですよ。いいかげんな答弁では困りますよ。必要によっては内容がわかる、必要によってはこれはやむを得ない申請である、こういうような答弁は私たちとして好ましくない。
 ところで消費者団体連絡会という組織がございますが、そこで生計費の上昇の調査をしてみましたところが、月収一万五千円ないし二万五千円の消費水準の家庭において、一番膨脹したものは何であるかというと、光熱費である。光熱費の生計費に対する影響が一番よけいに現われている。その面の消費が増加している、こういうことになっております。四万円、五万円程度の月収の人ですと雑費がよけいになる。これは生活環境の整備、電化とかそういう方面にいきますので、雑費がよけいになってこうなるのだろうと思いますが、一万五千円ないし二万五千円のほんとうの中流以下の生活層が光熱費の影響をぐんと受けている。ですから一八・一%の九州電力の値上げが〇・〇二%しか生計費に影響しない、こういうようなことを言うてみたって、それは一般的な場合であって、こういう影響を強く受ける層というものはどこであるか、こういうことはやはり十分に考えていかなければならぬと思うのです。この私の消団連の調査の結果に基づく言い方に対して、あなた方は相当考慮しなければいかぬと思う。光熱費の上昇はもちろん電気料金だけの値上げじゃない。ガスもあるでしょうし薪炭もあるでしょうが、光熱費の上昇が一番影響してきている。この点に対して、これを肯定されて、この電気料金の値上げを検討する際の考慮の要素とする、こういう工合に大臣は言われますかどうですか。
#99
○椎名国務大臣 消費者一般の国民生活に対する影響等は、こういったような問題を取り扱う上において最も重要なポイントでございます。もしも本件を審査するということになりますれば、当然こういったような問題が最も重要な問題として取り上げられなければならない、かように考えております。
#100
○西村(力)委員 政府の所得倍増計画というのは上層部は何倍かになって、下の方は所得倍増という前に物価倍増で生活は追い詰められるだけだ、こうういのが一般の生活感覚ですよ。これは間違いない。それを見たからこそ公共料金の値上げを当分押えて、そうして物価値上げムードというものを消そう、こういうふうに決意されたのではないですか。ですからこういう電力の値上げをすれば一番影響を受けるのは所得倍増のその倍増にいかないようなところが、よけいにマイナスの影響を受けてくるのだということを十分に考えていかなければならぬ。政府の所得倍増計画というのは、上が何十倍になるかそれはわかりませんが、下の方が〇・何倍にしかならない、こういうようなところもならして二倍だという工合になっちゃうのではなかろうか、こう思うのです。この点はこの値上げの問題を検討する際に重要なる問題として、真剣に考慮せられるべきものだと私は思うのです。
 ところで、この値上げの問題は今までの御答弁ですとどうもやるのだ。これを検討して押えることは可能だ、押えるのだという言葉はありますけれども、実際はもう値上げは認可されるべきもの、既定の事実としてもう腹の中で認めておるのだ、こういうような工合に受け取れるのです。しかしそこに閣議決定の線もございますので、最大の努力をして値上げを認めない、他の方法によって解決する、こういう努力を要請したいわけです。とかくこういう問題は国会開会中はうるさいから国会が終了してから処理しよう、こうくるのが通例なんです。ですから私が大臣に確約願いたいのは、この処理は今国会の会期中にはっきり方針を決定づける、こういう工合にここで御言明願いたい、これはどうですか。
#101
○椎名国務大臣 こういったような問題の従来の例からいいましても、そう短期間に結論を出した例はあまりないのです。ちょっとむずかしいのではないかと考えております。
#102
○西村(力)委員 それはやりようによってはむずかしいでしょう。でもやりようによってはこれは簡単ですよ。これは閣議決定という日本の政府の意思決定があるのですから、その線に沿うて基本的に値上げは認めないという線をきめて、その認めない前提に立って処理をどうするか、こういうことに問題を進めていけばこれは簡単です。それを当分の間と言っているが、しかし事によってはこれを何とかうまくつくろうて、やはり認めざるを得ない。それを認めることによって反撃のくるのをどうやって避けるか、そういうことばかりに終始するならば、これはめんどうですよ。そうすると、やはり大体八月か九月ころにしようと、腹の中では考えているかもしれない。そういうふうに考えているのだろうと思う。そういうことじゃなく、もう国会でもこのように問題になり、政府の閣議決定の威信というものを示すためにも、早急に今国会会期中に、この結論をわれわれに示すべきである、こう私は希望してやまない。そうするのがほんとうですよ。それをしいんと静かになってから、こそっと出す。常にやる手です。そういうことは今回はやめてもらう。どうです、もう一度……。
#103
○椎名国務大臣 あくまで閣議了解の趣旨を尊重いたしまして、問題の処理をしたいと思います。
#104
○西村(力)委員 どうも質問を繰り返しましてもかなわないような気がする。(笑声)しかしですよ、大臣、私たちがこうやって真剣に考えていることは十分に生かしてもらわなければならない。これはもう国民の切なる願いですよ。一つの突破口ができれば、ことに電力なんといううもは突破口ができてくれば、一瞬にして閣議決定の線は、あれはもう単なる言葉にすぎなかったということを国民全体が印象づけられる。それからとたんに値上げムードというものは倍加しますよ。だからこの点に関しては閣議決定の線を、とにかく内閣の威信にかけてもこの際生かしてもらう、こういう工合にしてもらわなければならぬ。変な回りくどい答弁は要りませんけれども、当分の間というのは、先ほどからいいますと、今までは当分の間という閣議決定の線を生かして、公共料金の値上げはやらなかった。今後もまたそういう方針で進むというので、だからまだ続いているのです。その中に出てきているこの電力の値上げ申請に対しては、許可しないという一つの腰のすわった決定を出すことによって、初めてあの閣議決定の線が生きてくるのです。そういう工合にやってもらわなければならぬ。こういうことを強く希望します。
 最後に、こういう工合に公益事業令というものによって処置される現在の電気事業というものを、もっと整備したものにする電気事業法というか、そういう法律体系を整備していこう、こういう意図を持たれている。これは新聞報道によって、そういう意向もあるがごとく聞いておりますが、どうですか。
#105
○椎名国務大臣 ただいまの事業令の形は、確かに決していい形ではございません。なるべく早く事業法を確立する必要があると思うのでありますが、問題がきわめて根本的な重要な問題でございますので、早急に結論を出しにくい状況で、今日まで推移しているわけであります。事業法の制定につきましては今後十分に意を用いて参りたいと考えます。
#106
○西村(力)委員 最後の方はいつものあれで聞こえないのですが、早急に検討したいということですか。
#107
○椎名国務大臣 できるだけすみやかに事業法を制定したいと考えておりますが、ただいまのところそれではいつまでに制定するかというようなはっきりした見通しは申し上げにくい段階でございます。
#108
○西村(力)委員 私の質問はこれで終わりますが、大臣に重ねて、私たちのあるいは国民全体の希望というものを十分に考えていただくことをお願いして、終わりたいと思います。
#109
○伊藤(卯)委員 私も関連して二、三点質問をしたいと思います。さっきからだんだん政府側の答弁を伺っておりまして、公益事業に対する非常な疑問を持ちましたので、この点を明らかにする意味で伺いたいと思います。
 さっきから政府側の答弁を伺っておりますと、電力会社が今後火力、水力等の新たな設備を増加していくために工事費が高くなっておる、よって料金は上げなければならぬ、こういう答弁をされたのでありますが、これが国有、国営であればその点を理解することができます。ところが今日の公益事業というのは、公益の名に隠れた私企業である。従ってまた公益の名に隠れて保護を受けておる、そういうことであって、名は公益であるけれども、私企業の営利事業なんです。従って配当はずっと保証されてきておる。さらに設備費が高くなるからといって料金を上げていこう。そうすると膨大な電力会社に資産が残っていくわけであります。その資産は会社の資産である。そういうことになってくると、それをはたして公益といえるかどうか。公益の定義についてでありますが、国民を守るということが公益だと思うのですが、国民の名に隠れて公益独占の私企業を守ってやるということ、どのようにこれを定義されておるのか、この点を一つ明らかにしていただきたい。
#110
○大堀政府委員 御指摘のように現在の電気事業は株式会社で、私企業でございます。電気の供給については、国民生活及び産業経済に対する影響がきわめて広いわけでございまして、その意味で公益事業として法令によって、あらゆる面から監督を受けておるわけでございます。しかし現在の電気事業は、企業の基礎は私企業の形態をとっておるわけでございます。
#111
○伊藤(卯)委員 そうすると、私がさっきから申し上げておるように、国民の負担によって膨大な資産が作られていく。その資産は公益の名のもとにおいて、国民がそれぞれの料金によってこれを負担し、資産を作ってやる。そして配当は保証されておる。そうすると、一体国民の利益をどこで守っておるのですか。普通の私企業であるなら非常に競争も激しい、非常に危険性もある。ところが公益の名のもとにおいて保護されておるので、独占事業であるから危険は全然ない。その資産を増強することは国民がこれを負担している。たとえばあなたがおっしゃった、新たな設備費がかかるので、それを負担する意味において料金を上げなければならぬ、これはやむを得ないであろうということになってくると、一体公益の名のもとにおいて国民の利益は守られておりますか。むしろ結論としては、電力会社の私企業を公益の名のもとにおいて利益を守り、資産を増強させてやっておる、こういう結果になっておるが、国民をどこで守っていますか、これをはっきり一つおっしゃってみて下さい。
#112
○大堀政府委員 一般の私企業でございますれば、もちろん販売価格等も自由でございまして、そのかわり競争もあろうかと思います。電気事業のような場合は、最低必要な原価を償うに足る、また適正な報酬を認めた料金で原価計算をいたしまして、その範囲に料金を押えまして産業及び一般国民に供給しようということで、法律で規制しておるわけであります。原価主義と言っておりますが、適正な原価及び適正な報酬の範囲で、つまり配当につきましても保証はいたしておりませんが、現在一割でございますが、一割の配当というものは、資本を調達する上でやむを得ないものとして認めておりますが、その限度において原価計算をいたしておるわけでございます。
#113
○伊藤(卯)委員 私どもが公益事業、たとえば電気事業の例を見ましても、これが公益事業として国家的に保証されてきておる配当の平均した率と、民間ではなるほど一割二分やっておる場合もある、ゼロの場合もある、その民間の最も優秀な事業の平均した配当率とを私どもが計算してみますと、公益事業というこれが一番安全な配当率を何十年の間、続けてきておるというデータがございますが、これでも国民のための公益事業であると言えますか。このままの形であなたはいいとお思いになりますか。これは従来の公益事業のやり方ではいけない、どこかでこれは規制しなければいけないということをお考えになるかどうか、この点を私は明らかにしてもらわなければならぬ。あなた方は公益という名において、どこかで法律上管理監督しておるからとおっしゃるかもしれないが、民間の事業で、どんな健全な事業でも、公益事業と名のついた、たとえば電気事業のように、何十年の間八分、一割という配当を、ずっと続けて保証されておる事業が他にありますか。あったら私一つここで伺いたい。私どもの調べによれば、民間の事業では、二割あるいは二割以上の配当のあったものもあります。しかしゼロの場合もあります。われわれがずっと計算してみますと、民間の一般のこの競争の激しい会社の利益配当と、公益事業のこれの配当とを計算すると、圧倒的にこれが保証されてきていますが、私のこれが間違っておるならば、一つ反駁の答弁をしていただきたい。
#114
○大堀政府委員 電気事業も十年前の再編成直後当時は、実は配当もできない状態であったわけでありますが、現在は一割ということでございます。それでもなお株価は額面を大部分が割っております。一般の産業の場合は、利潤についての拘束がございませんから、非常にもうかるときもあるし損するときもある。公益事業でございますので、幾ら高く売れても売ってはいかぬということで押えております。従いましてこれは形態といたしましては、もちろん国営でやる場合もございましょうし、いろいろな形があろうかと思いますけれども、私企業でやっておる限りにおきましてはやはり増資もあるし、資金の調達もできます程度に、私企業としての基礎をある程度最低限度においては認めていかなければならない、かように考えております。
#115
○伊藤(卯)委員 私が今お尋ねしたこの公益事業の形を今までのやり方でよろしいとお考えか、いやこれでは、公益の名のもとにおける私企業は保障、保護されておるが、国民の利益は保護されていかない、従ってどこかで、この新たな段階に立って、一つ何らかの法的な公益事業らしい規制を加えていかなければならぬというようなことを考えなければならぬとお考えになっておるかどうか、この点を伺いたい。
#116
○大堀政府委員 基本的な非常にむずかしい問題でございますので、十分検討いたしたいと思います。現在のところは私企業ベースでやっておりますが、しかし公益の立場を考えまして勝手に会社の言いなりに料金を上げるということを認めないで、原価の必要限度において料金をできるだけ押えていくという立場をとって、公共の利益のために運用して参りたいと思っております。
#117
○伊藤(卯)委員 渇水準備金が何百億ありますか、ちょっとお示し願いたい。
#118
○大堀政府委員 今正確な数字が出ておりませんが、大体百億程度あったかと思います。なお今年度あたりは相当渇水でございましたので、三十五年度には相当取りくずしになっております。幾らになりますか調べまして後ほどお知らせいたします。
#119
○伊藤(卯)委員 私の考えでは、おそらく何百億とあるように思う。今おっしゃった百億というのは東電の分だけですか。――それも正確でなければ、あとでわれわれに渇水準備金をお示し願うように希望しておきます。
 そこで渇水準備金がたしか何百億かあると私は思っておりますが、これは雨が降ったために、そういう一つの天の恩恵によって膨大なそういう準備金ができておるわけです。従ってこういうものこそが、私は国民に返すべき性質のものである、従って料金の値上げとかなんとかいうものは、 これらをもって操作するということが公益事業として最もとらなければならぬ大事な点だと私は思うのです。こういう点について通産大臣どうお考えですか。
#120
○椎名国務大臣 これは渇水のときに取りくずして、その欠陥を補てんするという作用のものでありますから、ほかにみだりに流用すべきものではないと思います。
#121
○伊藤(卯)委員 雨は年々、この七、八年ばかり続けてだんだんずっと予定しておったのより降って、初めはゼロであったものが、準備金がふえてきておるのだから、それを何百億になっても、なおかつ財産として持たしておかなければならない、それならば公益企業の何はないじゃありませんか。天の恩恵というものを、それをもなおかつ独占して利益をとっておる、自分らの財産として保管しておく、そして設備費は料金を上げて国民に負担さす、配当は一割を続けていく、それで一体公益事業といえますか。もう少し公益事業の根本に立って考えなければ、われわれは公益事業というわけはいかぬ。
 そこでこの点は、今時間がないようですから、いずれあとのことにいたしますが、さっきから同僚委員からも申し上げておったように、今度もしこれを許可されるということになったならば、これは全体の問題になってきます。あに九電、東電ばかりの問題ではない、全体の問題になってくる。そうなれば当然これは生産品にも影響し、国民生活にも影響することは論議のないことである。
 そこで私は大臣に最後に一つ伺うが、池田内閣の所得倍増というものは所得も上がるであろうが、これに伴って物価の上がるものも必然である、当然である、こういうお考えで政治をやろうとしておられるのかどうか、これは論より証拠だから、おそらくあなたでも、いやそんな考えはありませんと絶対言えないと思うが、今私が言ったようなそういう方針で、倍増論というものは物価倍増も伴っていくものである、この方針はやむを得ないものである、こういうお考えですか、どうですか。
#122
○椎名国務大臣 過去の最近の例からいいましても、日本の国民経済が非常な膨張をしておりまして、都会と農村ではまた違いますけれども、とにかく消費水準も相当上がっておる。しかしそれに伴って同じように物価も上がって、結局とんとんになっておるかといいますと、物価の上昇率よりも国民所得のふえた率の方がはるかに多い、そういう状況でありまして、物価の値上がりということは、たとえばその物価の中に賃金が入っておって、そうしてその賃金の値上がりというものを、合理化等によって吸収ができないという場合においては、これはどうも床屋の値段が上がるように認めていかざるを得ない。その他の問題につきましては手間賃以外の面において値上がりするということにつきましては、できるだけこれを経済政策、諸政策によって上がらないようにしていくということは大事なことでございますけれども、諸外国の例を見ましても、幾らかずつはやはり上がっていくものであり、また人によっては今の経済機構においては、絶えず微少ながら上がっていくということが、むしろ経済全般の成長の上に必要なことだという学説すら行なわれておるような状況でございます。でありますから値上がりは全然しない、所得だけ倍増するというようなことにはなるまいと思う。しかし所得も倍増、値上がりも倍増、そういうことにはならぬと私は思う。
#123
○伊藤(卯)委員 本会議のベルが鳴っておりますから、大臣の答弁を伺っておったんではピントが合わないし、どうも率直なところ問題になりません。だからいずれ時間のある機会を得て、一つ徹底的に論議をし合うことにして、時間の関係で、この程度にいたしておきます。
#124
○中村(幸)委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は明十九日水曜日、午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。
   午後一時散会
ソース: 国立国会図書館
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