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1960/03/28 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
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1960/03/28 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号

#1
第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
昭和三十六年三月二十八日(火曜日)
   午前十一時十四分開議
 出席委員
  委員長 竹山祐太郎君
   理事 青木  正君 理事 丹羽喬四郎君
   理事 早川  崇君理事早稻田柳右エ門君
   理事 島上善五郎君 理事 堀  昌雄君
      仮谷 忠男君    薩摩 雄次君
      林   博君    三和 精一君
      坂本 泰良君    戸叶 里子君
      井堀 繁雄君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        自 治 大 臣 安井  謙君
 出席政府委員
        法制局長官   林  修三君
        警  視  監
        (警察庁刑事局
        長)      新井  裕君
        自治政務次官  渡海元三郎君
        自治事務官
        (選挙局長)  松村 清之君
 委員外の出席者
        法 制 局 長 三浦 義男君
    ―――――――――――――
三月二十四日
 選挙制度審議会設置法案(内閣提出第一二〇
 号)
二月十一日
 公職選挙法の改正に関する請願(伊能繁次郎君
 紹介)(第二二二号)
 公職選挙法別表第一の更正に関する請願外六十
 一件(西村関一君紹介)(第三四六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
二月二十四日
 公職選挙法の一部改正に関する陳情書(水戸市
 南三ノ丸百七番地茨城県町村議会議長会長金谷
 直次郎)(第三九三号)
三月十四日
 公職選挙法の一部改正に関する陳情書(府中市
 議会議長見ル野貞次郎)(第五五八号)
 選挙制度改善に関する陳情書(東京都千代田区
 丸ノ内三丁目一番地都道府県選挙管理委員会連
 合会長伊木寅雄)(第五五九号)
 鹿児島県川薩地区の選挙区制に関する陳情書(
 川内市長横山正元外二十五名)(第六〇五号)
は委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 選挙制度審議会設置法案(内閣提出第一二〇
 号)
     ――――◇―――――
#2
○竹山委員長 これより会議を開きます。
 去る二十四日付託されました、内閣提出、選挙制度審議会設置法案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#3
○竹山委員長 まず、政府より本案の趣旨説明を求めます。自治大臣安井謙君。
#4
○安井国務大臣 ただいま議題となりました選挙制度審議会設置法案につきまして、提案理由とその内容の概略を御説明申し上げます。
 選挙が民主政治の基盤をなすものである以上、選挙の公明化を期して参ることは、わが国民主政治の進展のために、常に変わることのない課題であると考えられます。このような見地から、選挙制度は、創設以来、幾多の改革を経て現在に至っておるのでありますが、最近における数次の選挙の実情を顧みますとき、現行制度の全般にわたって再検討を加え、もって党派を越え、国民全体の協力を得て、理想選挙の実現を期して参る必要があると痛感され、世論も、また強くこれを待望しているものと思われるのであります。
 政府といたしましては、この際、改善の具体策について成案を得るため、新たに強力にして権威ある選挙制度審議会を設置し、各界各層の学識経験者をわずらわして、選挙制度の合理化及び選挙の公明化に関する重要事項について調査審議を願い、その答申を待って、これを尊重して、改正法律案を国会に提出する等、所要の措置を講じようとするものであります。これがこの法律案を提案するに至った理由であります。
 次に、この法律案の概略について御説明をいたします。
 第一に、選挙制度審議会は、国政の基本をつちかう選挙の制度及びそれに関連のある諸般の事項の調査審議を使命とする関係上、これを総理府に置くことといたしました。
 第二に、その所管事務といたしましては、選挙及び投票制度に関する重要事項、国会議員の選挙区及び各選挙区別の議員定数を定める基準及び具体案の作成に関する事項、政党その他の政治活動及び政治資金の制度に関する重要事項並びに選挙公明化運動の推進に関する重要事項について、内閣総理大臣の諮問に応じて調査審議の上、答申するとともに、これらの事項について、みずからも調査審議の上、意見具申をすることができるものといたしました。
 第三に、審議会の構成につきましては、学識経験者のうちから内閣総理大臣が任命する委員三十人以内で組織することといたし、特別の事項を調査審議するために、必要があるときは、別に特別委員を置くことができるものといたしました。この特別委員は、国会議員及び学識経験者のうちから内閣総理大臣が任命するものでありますが、国会議員のうちから任命された委員は、特に国会議員の選挙区及び各選挙区別の議員定数を定める具体案の作成については、事柄の性質上、調査審議に加わることができないことといたしました。
 第四に、審議会から答申または意見具申のあったときは、政府として、これを尊重して所要の措置を講ずべきことは当然のことでありまして、特にこの趣旨を明記することといたしました。
 なお、これらの事項のほか、審議会の組織、運営等について、所要の規定を設けた次第であります。
 以上がこの法律案の提案理由並びにその内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#5
○竹山委員長 これにて本案の趣旨説明は終わりました。
#6
○竹山委員長 続いて質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。島上善五郎君。
#7
○島上委員 私は、この法案の審議に関係しまして、総理大臣に若干質問をいたしたいと存じます。
 昨年の九月六日に自由民主党が新政策を発表しております。これは、池田総裁が選ばれました後初めてのものでございますが、その新政策の前文にこういうことが書かれてあります。「思うに、現下政治の最大の課題は、まず政治の姿勢を正して国民に信頼される公明な議会政治を確立することであり、これがすべての政策の前提である。」はなはだけっこうなことで、私どももこのことには全面的に賛成です。国民に信頼される公明な議会政治を確立するということが、すべての政策の前提である。さらに、私がこれにつけ加えて言うならば、国民に信頼される公明な議会政治を確立するには、その出発点であり、土台ともいうべき選挙を正しく行なうということであろうと思います。正しい選挙が行なわれることなくして、国民に信頼される公明な議会政治の確立などということは、これは不可能だと思います。従いまして、今私どもが政策を議論するということももちろん必要ですけれども、それよりももっともっと重要だと思われるのは、正しいりっぱな選挙を行なうようにするということであろうと思うのです。この点については、私は、おそらくどなたも異論のあるはずはないと思う。
 しかるに、現実の事態というものはこれとはまさに正反対の方向に進んでおります。池田総理は、かってどこかで、私今はっきりした記録を持っておりませんが、去年の十一月の選挙は政策で争われた選挙である、こういうことを言ったことを私記憶しております。しかし、事実は必ずしもそうではないと思うのです。私は、あとで警察庁の方がおいでになると思いますので、数字をはっきりと伺って、総理の耳にも入れていただきたいと思うのですが、去年の十一月の選挙は、遺憾ながら、件数においても戦後最大の違反者を出し、その内容においても買収、供応が圧倒的に多い、これはもう否定することができない厳然たる事実です。公明なる議会政治を確立すること、そして、そのために正しい、りっぱな選挙を行なうことがすべての政策の前提である、こう言われておる今日、事実はかくのごとくにして逆行しておる。このような事実は、しかも、池田総理が出現し、池田さんが総裁になって行なわれた最初の選挙がこうであるということは、私は、これは大へんなことだと思うのです。りっぱな政策を掲げて、自民党の新政策を掲げて最初に行なった選挙がこのようであるということは、政策ではりっぱなことを言っておるが、事実はそうではないということです。どんなにりっぱな政策を考えましても、それを実行しなかったら、これは何にもならぬのですから……。この点に対して、私はまず、このような最大の悪質違反、最大の違反者を出した選挙が池田総理のもとで行なわれたという事実に対して、総理はどのようにお考えになっているか、これでもなおかつ政策で争われた選挙であった、公明な選挙であったとは、私はよもやお考えになっていないと思いますが、どのようにお考えになっているか、総理のお考えを承りたいと思います。
#8
○池田(勇)国務大臣 いつの選挙におきましても、政党は政策で立っておりますので、その政策を国民の前に訴えて、批判を請う建前になっております。従来の選挙でもそうでございましたが、われわれといたしましては、新政策を特に打ち立てまして、政策で争った選だと思います。ただ、政策で争ったんですが、別に、選挙違反が多かったということは、政策で争ったということを否定するものじゃない。ただ、選挙違反が、何と申しますか、事前運動その他で非常に期間が長かったという点がありましたので、違反件数も出たと思うのでございまするが、私は、さきの選挙は、従来の選挙にも増して政策で各党が争ったということは、一つの事実と認めております。それだからといって、選挙違反がなかったとか、従来よりも多かったということを、事実として否定するものではございません。
#9
○島上委員 私は、全然政策で争われなかったとは申しません。政策で争われた部分もあります。しかし、こういう表現が適当かどうか知りませんけれども、政策で争われた部分と、金で争われた部分とあるのです。その金で争われた部分が従来よりも多くなっているということ、これは、すなわち、政策で争う部分が少なくなっておることだと思うのです。もしほんとうに政策で争うた、これが中心であるならば、金で争うという、こういういわゆる不正、腐敗の部分は少なくなるはずだと思うのです。この不正、腐敗の部分が従来にも増して多くなっておるということは、政策で争われた、公明な正しい選挙という部分が少なくなったということだと私は思う。この不正、腐敗の選挙に対する厳粛な反省というものがなければ、私は、選挙法改正のほんとうの熱意が起こってこないと思う。私は政府にあとで伺いますけれども、政府及び――まあ与党のことはしばらくおくとしまして、政府においてこの不正、腐敗の選挙に対する反省が乏しい、従って、選挙法改正の熱意がきわめて乏しいということが言えると思うのです。政策で争われた選挙ならば、私は、今までよりも不正、腐敗の違反が少なくなるはずだと思う。金で争われた部分が比較にならぬほど多くなって、それで政策で争われた公明な選挙であるということでは’私は、先般の選挙に対する反省というものを総理の心の中に全然認めることができない。総理は、過ぐる選挙に対して反省を――総理自身の選挙のことでない、全体の選挙に対して、反省をお持ちかどうかを伺ってみたい。
#10
○池田(勇)国務大臣 さきの選挙におきまして、選挙違反がたくさん出た事実は認めております。従いまして、やはり一方では、選挙制度、投票あるいは政党のあり方、政治資金あるいは区割りの問題等々、全般について根本的な選挙法の改正を企てると同時に、私は、何といいましても、法律が整備されても運用、ことに、候補者並びに一般国民が選挙に対する公正な気持を持つように、いわゆる公明選挙運動を従来にも増して活発にやっていこう、この制度の改正と公明選挙運動の活発な活動の二方面から今後の選挙をりっぱなものにしよう、こういう努力をしておるのであります。
#11
○島上委員 私は、過ぐる選挙のあの醜態は、国民に責めを転嫁すべきものではないと思うのです。法律の欠点はもちろんあります。法律を欠点のないものに改正するということも、もちろん必要です。その法律を守るということが必要です。いかなるりっぱな法律でも、これを守らぬ、犯しててんとして恥じないということでは、これは法律の価値がないと思うのです。法律をりっぱにするということと、その法律を守るということと、さらに、国民の自覚、協力というものも必要でしょう。しかし、私は、過ぐる選挙は国民に責めを転嫁すべきものではなくて、その前に、法律の不備欠陥ということと、その不備欠点の多い法律すら守らなかった政党の責任、こういうものも見のがすことができないと思うのです。私は、むしろそこに対する反省こそ大事ではなかろうかと思うのです。私たちは、去年の十一月の選挙、その前の選挙の当時から、もしこのままにしておくならば、選挙はもう大へんなものになる、大へんな金の選挙になるということを心配して、選挙法改正の問題と取っ組んできたわけです。選挙制度調査会が一昨年の十二月に答申したのも、そういう意味だろうと思うのです。一昨年のことをあなたに聞いても、私は責任がないとおっしゃるでしょう。しかし、岸内閣の閣僚であったのですから、全然責任がないとは言われない。少なくとも心ある者は、このままにして放置したならば、だんだん選挙は悪質化する、だんだん金の選挙になるということを心配されたことは事実でしょう。そうして、しかも、去年の選挙は、百日前から解散が予定されておって、いわゆる百日選挙といわれたのです。ですから、放任しておくならばああいう結果になることは、心ある者はもうわかり切っておったのです。しかるに、池田内閣になりましてから、公然たる悪質事前運動が行なわれている事実に対して、私をして言わしむるならばへ何の手も打たなかった、野放し、放任であった、こう言ってよろしいと思うのです。野放し、放任であったから、ああいうことになったのです。それと、もう一つは、政党の自粛がなかったのです。社会党が、選挙に入ります直前に、選挙に対する各党の自粛申し合わせをしようという申し入れをしたはずです。もし悪質違反をする者があったならば公認を取り消そう、当選した後でもこれを一つ除名しようではないか、このくらいの申し合わせを国民の前に発表して、そうして、国民の協力を求めようではないか。しかるに、これすら拒否されました。ですから、私をして言わしむるならば、政府は、悪質選挙が行なわれるであろうということがありありと予想された状況の中においても、何の手も打たずに、野放しにしておった、こう言えると思うのですが、何か有効適切な手を打ったかどうか、ありましたら一つお答え願いたいと思う。
#12
○池田(勇)国務大臣 私は、機会あるごとに、選挙違反の起こらないようにと、党員に自粛を促しておったのでございます。社会党さんの方の今お話しの点を聞きましたが、私は、そういう違反を予期しての措置ということでなしに、そういうことのないように、候補者の自粛を常に促しておったのであります。
#13
○島上委員 ないように自粛を促したとおっしゃいますけれども、結果は、私が言った通りで、大へんな悪質選挙になったということは、否定することのできない事実なんです。
 それでは、警察庁の方に念のために数字を伺いますが、これは、最近の違反の件数を、この前、中間で承った数字でございます。買収、利害誘導の件数、検挙人員、自由妨害の件数、人員、戸別訪問の件数、人員、文書図画の制限違反の件数、人員、その他という数字でございましたが、最近のものを参考までにちょっと承りたいと思います。
#14
○新井政府委員 この前申し上げましたのは一カ月後現在でございますが、私の方では、その次に、三カ月後の現在を調べることになっておりまして、実はその集計がまだできておりません。この前の三万一千六百三十一名の検挙という数字が、今申し上げられる数字でございます。
#15
○島上委員 私の手元にあるのは一月十九日、六十日後現在ですが、その後ありませんか。
#16
○新井政府委員 今申し上げましたように、三カ月後でまとめることになっておりまして、全部の集計がまだできておりません。念のためにもう一度申し上げますと、件数にいたしまして一万六千三百五十七件、人数にいたしまして三万一千六百三十一名、そういう数字でございます。
#17
○島上委員 件数にして一万六千三百五十七件のうち、買収、利害誘導が一万二千五百八十件ですね。それから、人員にして二万七千五百四十六名、これは前回の昭和三十三年に比べますと、昭和三十三年は件数にして八千二百八件、人員にして一万七千百七十七人、ざっと件数にして五割増し、人員にして七割増し程度になりますね。
#18
○新井政府委員 今おっしゃいました数字は、おそらくこの前の選挙で、一カ月後の数字をあげておいでになると思うのですが、最終の数字は、件数は、私今ちょっと持っておりませんが、人員にいたしまして二万七百十五名でございます。
#19
○島上委員 それは総計です。今私が言ったのは、買収、利害誘導の数です。それで、私は、そういうこまかいことはまたあとで当委員会で承りたいと思いますが、私の方でこの違反について調べましたけれども、われわれの力というものはおのずから限度がありまして、もちろん完璧のものではありませんが、今日までのところ、現行法律によりましても、連座規定によって連座するであろうと思われる人が相当数おります。それから、出納責任者及び総括主宰者が逃亡しておる人も相当おります。これはあとで伺えば数字がさらにはっきりすると思いますが、総理に伺いたいのは、残念なことではありますが、おそらく連座によって失格するであろうと思われる相当数は、ことごとく自民党でございます。あなたの党の公認候補者であります。こういうような悪質違反者をあなたの党の公認候補者の中から多数出していることに対して、どうお考えでしょうか。
#20
○池田(勇)国務大臣 今後は、そういうことのないようにしていかなければならぬと考えております。
#21
○島上委員 今後、そういうことのないようにするというのは、あたりまえでしょう。あなたは、総理大臣であると同時に、自民党の総裁です。あなたは、今は取り調べ中だからとおっしゃるでしょう。それは確かに、取り調べ中で最終結論は出ておりませんが、取り調べの結果、連座する者ができました場合に、党としてどういう措置をおとりになるか、今後の戒めのために、当然何らかの措置をおとりになると思いますが、お伺いしたいと思います。
#22
○池田(勇)国務大臣 ただいまのところ、私はそこまでいっていないのじゃないかと思いますが、もしそういうようなことがあったときには、その場合に私は考えたいと思います。
#23
○島上委員 現在のところ、そこまでいってないと大へん甘く考えていらっしゃいますけれども、すでに検察庁でわかった金額だけで、買収金額六百万、五百万という人が数人おります。そして、総括主宰者、出納責任者が逃亡しております。これは、現行法によると、時間は相当かかります。先のことを今から断定するのは早計かもしれませんけれども、連座すると思われる人がかなりの数おります。今調査中ですから、名前をあげることはもちろん差し控えますけれども、こういうようなものに対して、そのときは適当にというようなお考えですけれども、私たちは、もしこのような悪質な、金の選挙に対するきびしい反省があり、今後このような悪質選挙を根絶しようという決意がおありになるならば、ここで、もう少しはっきりした総裁としての意思の表明があってしかるべきものではなかろうかと思うのです。それをしもできないようなことでは、今後戒めますと言ったって、これはだめです。国民は、第一信頼しませんよ。総理大臣はそういうかたい決意を持っているのかという、野党の私に答えるというよりは、むしろ国民の不安に対して答えるという気持で、もう一ぺんはっきりとしたお考えを承りたいと思います。
#24
○池田(勇)国務大臣 私は、そういうことはないと思っておるのでございます。従いまして、そういうことがあった場合におきましては、そのときに考えればいいので、あるかないかわからないことを、今からこうやると言うことは、とるべき策ではない。ただ、私といたしましては、今後そういう誤りのないよう、法律、制度並びに国民へのPR、候補者が自粛することはもちろんであります。そうして、絶滅を期していきたいというのが私の考えでご、ざいます。
#25
○島上委員 あなたはないと思っておるということですが、しかし、それは、あなたは事実をことさらに軽く見ているのだ。これでは選挙法改正の熱意がないのも無理からぬことで、国民は信頼できませんよ。私は予言しますけれども、連座する人が数名ありますよ。だからこそ、出納責任者、総括主宰者が逃げているではありませんか。ないと思いますなんということは、この悪質選挙に対する総理の考えが、反省がないと言っていいか、甘過ぎる。第一、あなたの閣僚の中に、選挙を三回やって、三回とも買収違反でやられている人があるではありませんか。この前も、出納責任者が逃げて、夫婦で逃亡している。この事実に対してあなたはどう考えておりますか。当然だと思っていますか。私は、大臣としてはその人はりっぱだと思います。しかし、悪質選挙に対するきびしい反省をし、悪質選挙を根絶するために選挙法を改正しようとする、政策以前の問題だというほど重要視しておるとしたならば、私は、こういうことに対して、もう少しきびしい反省があってしかるべきだと思う。いかがでありましょうか。
#26
○池田(勇)国務大臣 そういう事例を最近聞いておるのでありますから、検察並びに警察当局に対しまして、厳重に、これを早く見つけるように指令いたしておるのであります。
#27
○島上委員 あなたにこの問題でこれ以上言っても、とうてい満足するような答弁が得られないと思いますので、私は、ただいまの答弁には満足しませんけれども、次の問題に移って参ります。
 去年の十一月の選挙が、このような悪質な選挙であった。そうして、その後法律の改正は行なわれていない。今度の国会にも政府としては法律改正を出そうとするお考えがない。現に、来年の参議院選挙の事前運動が、いろいろな形でもうすでに行なわれていますよ。この参議院選挙は、もしこのままの状態でいきますならば、私は、去年の十一月の選挙にさらに輪をかけたような悪質選挙になるのじゃないかということを心配せざるを得ないのです。これに対して、総理は何らかの手をお打ちになるお考えがありましたら伺いたい。
#28
○池田(勇)国務大臣 常に選挙につきましては、参議院に限らず、公正に行なわれるよう、私は考えて進めておるのであります。
#29
○島上委員 あなたが考えておっても、それはだめです。あなたは、去年の十一月の選挙の前にも、考えておると言ったでしょう。考えておるだけではだめです。それを実際に、防止する措置をしなければだめだと思うのです。私は、その措置の一つとしては、残念ながら法律を厳格に改正するということが必要であり、各党が自粛して、もし私が今申し上げたような悪質違反をする者があるならば、公認しない、あるいは途中でも公認を取り消す、当選後でも除名する、こういうきびしい措置を国民の前に誓約するとか、さらにまた、国民の協力を求める方法とか、そういうような具体的な手を打たなければ、私は大へんなことになると思うのです。あなたが考えているだけでは、これはだめです。具体的にどういう手をお打ちになる考えがあるか、それをお伺いしたいのです。
#30
○池田(勇)国務大臣 その点につきましては、先ほど来申し上げておりますように、選挙制度審議会設置法案を早く御審議願いまして、審議会ができるだけ早く出発すること。もう一つの点は、いわゆる公明選挙運動を全国津々浦々に展開いたしまして、そうして、選挙違反のないようPRしていこうというのであります。
#31
○坂本委員 ちょっと関連して。総理の表現というか、決意というか、国民をばかにしておるようなことですから、一つだけお伺いしたいのは、昨年の十一月の選挙後、すでに三カ月経過しておるわけであります。その選挙において、新聞に発表になり、また、われわれ社会党でも調査をいたしておりますが、それによると、悪質な選挙違反が四十名以上にも達しておるわけであります。その中には、島上委員が申されましたように、連座規定によって当選した者が失格をするという、いわゆる選挙の主宰者、こういうのが数名おる。それは逃亡しておる。また、前回のその前の選挙においても、主宰者が逃亡して、まだ検察庁の手に、捜査の手に乗ってきておらないというのがある。こういうような現状において、総理大臣の諮問機関として選挙制度審議会設置法というのを作る。この作ることについては、われわれもこれは重大に考えておるわけですが、少なくともこういうような法案を出す場合においては、過去におけるところのこの悪質な買収についていかなる処置をとるか、総理大臣として、さらに自民党の総裁として決意を持って、しかも、その決意の片りんでも国民に表わして、初めてこういう法案の起案、今後の問題について考えてしかるべきではなかろうか、こういうふうに考えるわけです。従いまして、島上委員からいろいろ質問がありましたが、このような法案を出される現段階において、すでに十一月の選挙後三カ月を経過した現在において、自民党内において当選をして、そうして、悪質選挙違反が四十数名にも上っておる。すでに検察庁で捜査をし、さらに、逃亡しておるから非常に捜査は困難をきわめておる。こういうような当選した者に対しては、自由民主党が真に大政党であるならば、除名くらいはして、そうしてみずからを粛正して清く、美しくして、新たなる法案に進み、今後の対策を考えてこそ、しかるべきではなかろうか、こういうふうに考えるので、総理として、さらに、自民党の総裁として、その決意をお伺いいたしたいと思います。
#32
○池田(勇)国務大臣 先ほど来申し上げておる通りでございまして、逃亡した選挙関係の方々につきましては、厳重に早く捜査し、事理を明白にするよう命令いたしておるのであります一過去にそういうものがあったからといって、今後改めていくことに足踏みするわけにはいきません。過去の悪いことを責めると同時に、将来に向かってそういうことのないように、制度並びに候補者、一般国民の選挙に対する認識を深めていくということが政治だと思います。
#33
○坂本委員 今後のことについてはわれわれも賛成です。しかし、足踏みをしてはいかぬというところに、いかない点があると思うのです。やはりこういう選挙法の改正、あるいは今後どうするかというこの重大な問題を考える上においては、私は、足踏みせずに、過去のことは厳重なる処置をとって、その処置をとった上において、清く、美しく、真に国民にこたえるべき方策をとるのが至当である、こういうふうに考えるわけですが、さらにその所見を承っておきたい。
#34
○池田(勇)国務大臣 私は、両方とも大事なことでございますから、両方ともやっていくことが正しいいき方だ思っております。
#35
○島上委員 私は、今までの総理の答弁からして察するに、政府の選挙法改正に対する熱意というものは、はなはだ疑わしいものがある。口では一応言うけれども、一体本気になっているかどうか、われわれは信頼できない。というのは、先ほど私が指摘しましたように、参議院選挙の事前運動はもうぼつぼつ始まっておる。今度の国会で法律改正をしなければ、少なくとも、次の国会で改正するまでの約一年間というものは野放し状態だと思うのです。なぜ一体今度の国会で改正しようとしないのか。これは、あなたのお答えするのはもうわかっております。審議会にかけて、各方面の意見を聞いて云々とおっしゃるでしょう。しかし、選挙制度調査会というものは、過去八年にわたって総理府のもとに――今度の審議会も同じですよ、総理府のもとに設置されて、権威ある委員を委嘱して――あなたが委嘱したんじゃありませんけれども、前の総理、その前の総理大臣が各方面の権威者を委嘱して、諮問したのです。そうして、何回も答申しておる。特に一昨年の十二月二十六日には、当面緊急な改正点として答申しておることは御承知だと思う、あなたも閣僚であったのですから……。そうして、この当面緊急と思われる諸点については、自民党も、社会党も、民社党も、それぞれの立場においてかなり検討して、もう検討済みといってもよろしいくらいになっております。そういうような答申がすでにあり、各党において検討した問題だけでも今度の国会で改正するならば、野放し状態の事前運動が、ある程度、粛正されると申しますか、規制されると思うのです。なぜ今度の国会でその改正をしようとしないのか。今度の国会で改正しようとしないということは、私は、改正の熱意がないことだ、こう言われても仕方がないんじゃないかと思うのです。あなたの答弁はわかっているようなものですけれども、一つ聞いておきたい。
#36
○池田(勇)国務大臣 お話の通りに、今まで選挙制度調査会の答申は出ておりました。そしてまた、さきの衆議院の総選挙の前にも、与野党がいろいろ議論せられたのでございます。あるいはまとまるかと思ったら、また一角がくずれる、こういう状況でございまして、この点は島上さんよく御存じと思います。過去の調査会の方々についてとやこう申し上げるわけではございませんが、その答申がいかにも抽象的な点がございまして、三党あるいは与野党でなかなかまとまりにくかったということは事実なんです。従いまして、私は、今回の審議会では、相当具体的に、はっきりした答申を得たいという気持をもって進んでおるのであります。私は、過去の経験から申しまして、やはり具体的な答申をいただくことがいいんじゃないか。しかし、それまでにおいて議員提案その他でおやりになるということについて、私は何も反対するものじゃございません。聞くところによりますれば、参議院の方でそういうことをお考えになっておるやということを新聞で見ております。直接に私聞いておりませんが、そういう考え方もあるやに聞いております。いいことならば、私は、これを行なうにやぶさかではございません。しかし、過去のあれから申しまして、なかなかまとまりにくいんじゃないかということで、従来の選挙制度調査会よりももっと規模を大きく、もっとしっかりしたものといいますか、十分独自で調査のできるような機構を設ける、ほんとにりっぱな各界各層の方々の知恵をしぼってもらって、りっぱなものを作ろうとしておるのであります。それまでは何もしないんだというわけではございません。まとまりにくいということは、もうよく御存じの点だと私は思います。
#37
○島上委員 去年は選挙を目の前に控えておりましたので、まとまりにくかったことは事実です。しかし、その際でも、各党の意見が一致した部分はかなりたくさんあった。今度の国会、これだけの会期のある国会で、それから選挙が目の前にあるわけではございません、来年の参議院の選挙が一番近いと思われる今日ですから、私は、今度の国会で慎重に審議しましたならば、かなりの部分については、前向きの改正ができるに違いないと今でも信じております。それは一から十まで各党の意見は一致してはおりませんよ。おりませんけれども、あの選挙を目の前に控えた去年でさえ、かなりの部分については一致点を見出しておったのですけれども、ほんのちょっとのところでつまずいて改正ができなかったのですから、今度の通常国会で、この長い会期でやりますならば、私は、根本問題を含めて全部改正する、完璧な改正をするということは、これは至難だと思いますけれども、ある程度の改正ができる、こう思います。政府がお出しにならないというならば、私どもはもう改正案を出す用意をしておりますので、近く出しますから、一つ政府及び自民党の諸君も真剣に審議して、通していただきたいと思っております。それは近く出しますから、一つ十分審議してもらう。
 しかし、私は、ここで総理に伺いたいのは、今まで選挙制度調査会というのがあったでしょう。そして、ちょうど去年十月、この委員の任期が切れておるのです。強力にして権威ある委員を委嘱しようと思えば、あなたの手でちょうど委嘱できるではありませんか。委嘱すれば、直ちにこの調査会は活動を開始できるのですよ。今新たに法律を、同じようなものを出してきて、衆参両院で審議して、かりに通過するとしましても、委員を委嘱して活動するというのは、国会を過ぎてからでしょう。これでもう半年もおくれてしまうのです。私はそう思いますけれども、この審議会設置法が――私どもは、今まで調査会というものがあるのですから、これにりっぱな委員を委嘱して、この答申を尊重するということで事足りると思いまするが、かりにこれが通って、委嘱して、諮問しましても、ここに並べておるような制度の根本問題と当面の改正の問題を一緒にして諮問することになりますれば、これは答申する側でも大へんですよ。しかも、具体的に答申を求めるということになりますればこれば、大へんですよ。私は、うかうかすれば、次の通常国会にも提出ができないことになりはしないかと思う。また、かりに提出できても、制度の根本問題を一緒に出しました際には、その審議にかなりの時間を要するということになって、次の通常国会は、あるいは継続審議か廃案になるという危険性すら感じられる。そうなると、この選挙法の改正はずるずると先へ延ばされて、そのうちに解散風が吹いてきて、池田内閣の屋台骨がぐらぐらしてくるということになれば、選挙法改正は流れてしまう。選挙法改正というのは、大体選挙の直前になればできないものというのは、きまっているのです。今度の国会は、選挙法改正の最もよい機会なんです。去年の選挙の反省をして、国民の世論に耳を傾けて改正するのに、今度の国会は最もよい改正の機会なんです。総理大臣は、せんだっての本会議の堀昌雄君の、参議院選挙に間に合うか、問に合わせるのかという質問に対して、間に合えば間に合わせたいと思います、こう答弁しておる。その程度です。間に合いませんよ。そこで、私は、制度の根本問題と当面緊急の問題とは一応二段にして、当面緊急の問題を諮問して具体的な答申を求める、根本問題は少し時間をかけて十分に審議する、こういうふうにしませんと、当面緊急の改正もできないと思いますが、どうでしょうか、この点に対して。
#38
○池田(勇)国務大臣 過去の実績は、御承知の通りでございますから申しませんが、私は、この選挙制度審議会設置法案が通過いたしまして、さっそく軌道に乗っていくならば、根本問題は、これは少しおくれるかもしれませんが、当面の緊急な問題から答申が出てくるんじゃないかと思います。全体一まとめということでない場合もあります。そうなってきまするならば、来年の参議院選挙には間に合うと考えます。しかも、もう専門家でございますから、審議会ができまして、早急に御勉強願えるならば、出てくるのじゃないか。ことに、私が考えておるのは、この委員会は一年間ということで、急いでやろうとしておるのでございますから、島上さんのおっしゃるように、来年何にもできぬということにはならないと思います。
#39
○島上委員 それは先のことですから何とも言えませんけれども、そういうことを心配しなければならぬような状態であることは事実だと思うのです。
 それから、なぜ一体、今までの選挙制度調査会というものがあって、委員の任期が満期になっておるのに、これを放任しておいて新しく作ったのか。今までの選挙制度調査会と新しい審議会とは、一体どこが違うのか。この提案理由の説明を見ますと、新たに強力にして権威ある選挙制度審議会を作る、そうすると、これを逆に裏返してみると、さながら今までのは弱体で、権威のない調査会であった、こういうことになると思うのです。私は、今までの委員諸君も、全部が全部りっぱな人である、エキスパートであると言い得るかどうかわかりませんけれども、しかし、各界のその道の専門家と思われる人々が、熱心に討議したという事実は認めなければならぬと思うのです。おそらくこの審議会ができても、結果において、今までの調査会のメンバーが相当数入ると私は思うのです。そうすると、一体今までの調査会とこの審議会と、どこが違うのか。別に作らなければならぬ理由は一体どこにあるのか。私は、どうも別に作らなければならぬ理由というのは納得できない。ただ、か時間かせぎにずるずるやっているだけだ、あるいは権威のあるものを作って、ほんとうにやりますぞというゼスチュアを国民に示す、こういうことではないかという気がしてしようがない。今までの調査会と今度の審議会と、どこが違うのか。弱体で権威のない調査会であったというならば、それははっきりしますから、それならそれでよろしい。
#40
○池田(勇)国務大臣 今までの調査会が権威のないものだとは、私は申しておるのじゃございません。御承知の通り、選挙制度調査会は総理府設置法に書いてありまするが、その目的、機能と申しますのは、範囲は、選挙制度並びに投票に関する件と、こうなっておりまして、しかも、これは内閣の諮問に答えるということになっておるのであります。しかし、今度はそれとは違いまして、具体的に、今の選挙制度とか投票とか、あるいは区割りの問題、定数の問題、そうして、政党その他の政治団体、また、政治資金規正法、それから公明選挙に関する問題、ほとんど全部にわたって、諮問でなしに独自で案を立てられる、こういうことにしておるのでございますから、前よりよほど機構が具体的になり、そうして独自の調査権もあるし、諮問事項にかかわらず答申し得る、こういうことになっておるのでございます。機構の性格から申しまして、よほど違って参っておるのであります。これでも、現内閣がいかに選挙法改正に熱意があるかということがおわかりいただけると私は思います。
#41
○島上委員 あとでこまかいことを、また担当大臣その他の方々に伺いますが、あなたは今そうおっしゃいますけれども、同じですよ。問題は、これを尊重するかしないかということにあるのです。今までほとんど尊重しなかった。政府に都合のよい部分だけちょっと尊重するかのように見せて、都合の悪いところは尊重しなかった。いかに権威のある答申がなされても尊重しないならば、これはプリントの紙くずですから、そこに問題があるのです。今度は尊重するとおっしゃっておりますけれども、では尊重するということは、もう少し具体的に言うとどういうことになりますか。国会の審議権とどういう関係になりますか。
#42
○池田(勇)国務大臣 今まではそういう文句はございませんでしたが、諮問その他にいたしましても、一応尊重しておるのが例でございます。しかし、今度は、はっきり積極的に書いた。その答申案によりまして、これを十分尊重して政府は案を作成いたします。しかし、国会の審議権は別でございますから、政府がどんな案を出そうとも、十分にあなた方は御審議願う。政府は、この審議会の答申を尊重して立案をいたします。国会におきましては、十分これを御審議願うということに相なるのでございます。
#43
○戸叶委員 関連して。ただいまの総理大臣の御答弁を伺っておりまして、私は納得できない面がたくさんあるわけでございます。そこで、お伺いいたしますが、それでは、今後、選挙制度調査会というものとこの審議会というものの関係はどうなってくるのか、伺いたいと思います。たとえば、調査会で出したものを選挙制度の委員会で審議をし、そしてまた、こちらの方の審議会から出されたものを審議する、こういうふうなことになってくるのじゃないかと思いますが、その点を、まず一点伺いたいと思います。
 さらに、先ほど総理のお答えを伺っておりますと、今までの調査会の案はどうもまとまりにくかったから、今度は規模を大きく、りっぱなものにするということをおっしゃったのですけれども、今度の審議会の人数も、三十人以内とここにはっきり書いてあるわけでございまして、三十人以内ということでありますと、むしろ三十人より少なくなるのじゃないかと思うのでありますが、この規模を大きく、りっぱなものにするという内容の面を、具体的に御説明願いたいと思います。
#44
○池田(勇)国務大臣 御質問の第一点の選挙制度調査会は、もうなくなります。
 それから、第二点の問題でございますが、私は、従来の選挙制度調査会におきましていろいろ論議せられ、結論の出ましたものについても、できるだけ尊重いたします。全然ないものとはいたしません。そういう考え方も政府は頭に入れて、今後処理するわけでございますが、従来の選挙制度調査会と今回の選挙制度審議会というのは、人数は三十人ときまっておりましても、別に特別委員というものを置いて、そして、特別の事項に対しまして調査するようになっております。それから、規模が大きくりっぱというのは、りっぱは別問題として、規模が大きくというのは、そういう意味でございます。
 それから、先ほど申し上げましたように、前の調査会では、政府が諮問した事項についての答申でございますが、今後は、全般につきまして――諮問しないで、選挙制度審議会自体が調査し、立案し、結論を出して答申するのですから、建前がよほど変わってきておるのであります。
#45
○戸叶委員 そうなって参りますと、今の御答弁を伺っておりましてもはっきりいたしましたように、この調査会というものが今まであったのをなくしてしまって、わざわざ審議会を作るというには及ばず、むしろ、その調査会の悪い面を直して、そして規模を大きくするなり、あるいは特別委員会を設けるなりしていったらいいのではないかと思いますけれども、わざわざこれをなくしてしまって、新しく作るというところに、私どもはどうもふに落ちない面があるわけでございます。この点をもう少しはっきりさせていただきたいということと、それから、先ほどの御答弁の中で、緊急な問題についてはやるかもしれないというような御答弁でございましたし、また、参議院の方でも何か考えているようであるというようなことも私は伺ったわけでございますけれども、その内容が問題でございまして、単に事務的な面での改正をしましても、決して公明選挙というものは徹底するものではございませんし、買収選挙というものがなくなるものではございません。そこで、先ほど島上委員が指摘しましたように、選挙をするたびにだんだん悪くなってきている、何とかこの点を徹底的によくするという、そのための改正をしなければならないにもかかわらず、いいかげんな内容、事務的な問題だけを改正して、それを選挙法を改正したというよりな形で、またごまかされるような可能性が非常にあるのじゃないかということを考えるわけでございますが、もり一度念のために伺いたいのは、参議院選挙までに、買収選挙、悪質選挙が行なわれないような選挙法の改正をするんだというような自信が、おありになるかどうかを伺いたいと思います。
#46
○池田(勇)国務大臣 御承知の通り、選挙制度調査会というものは、もう任期満了いたしまして、一応なくなっております。そこで、前の選挙制度調査会の不備の点、悪い点、こういうのじゃございません、前の調査会よりももっと機構が大きく、仕事も大きい、政府が諮問すると同時に、審議会自体で調査して、そして、諮問事項以外のものでも答申し得るように、非常にりっぱな機構と申しますか、どんなことでもできるというふうな機構にしようといたしておるのであります。従いまして、その審議会がいかなる答申をお出し下さいますか、審議会の万々も専門家でありますし、そしてまた、今の選挙に対して早急に改正すべき点は御承知だと思います。従って、選挙区制の問題、定員の問題ということよりも、参議院の選挙を控えておるのですから、こういうものは早く立法したらどうだというふうな答申が出てくることも考えられるのであります。私は、早く審議会が出発いたしまして、りっぱな案が早急に出てくることを期待いたしておるのであります。
 それから、参議院の方で、ぼつぼつ選挙法改正の議論、当座の問題としての議論が出ているということは、新聞その他でちょっと聞いたので、正式に私が聞いたわけではございません。そういう気分があるやに承っておるということを申し上げただけでございます。どういう案でどうこうというところまでは聞いておりません。戸叶委員 私、関連質問ですから、もういたしませんけれども、一番大事なところの買収、供応、そういうような選挙を参議院選挙でしないで済むような、しないという方向に持っていく改正を、今度の参議院選挙までになさる御意思があるかどうかを伺いたい。
#47
○池田(勇)国務大臣 これは、戸叶さんも御存じの通りに、法律を設けてやろうといっても、なかなかむずかしいものでございます。もちろん、完璧を期することは必要でございますが、それよりも、私は、当座の問題としては、御承知の通り、御審議願いました来年度の予算につきましても、公明選挙運動のための費用は従来の倍以上出しまして、先ほど申し上げましたように、これに全力を注いで、選挙違反のないよう国民とともに候補者が進んでいく、この方向が一番手っとり早いと思うのであります。今の選挙法だって、何も選挙違反をできるように、勧めるよりにやってはいないのでございます。要は、私は、当事者と国民とが公明選挙をやるという気がまえになることが必要だ、こういうので、予算も倍以上にしてやろうとしておるのであります。そうして、片一方では、各界各層の学識経験者に、十分りっぱな法案を制定するよう、御審議を願おうとするものでございます。
#48
○戸叶委員 最後に、もう一点だけ。それじゃ、調査会の方がなくなるということはわかりましたが、今度作る審議会の方に、調査会のメンバーだった人たちを相当お入れになるわけでありますか、それとも、徹底的に違う人たちで構成されようとするのか、この点を伺いたいと思います。
#49
○池田(勇)国務大臣 今までの調査会の委員も、私はりっぱな方だと思います。問題が問題でございますから、具体的な問題としては、今度の審議会の方に入るお方もあろうかと思います。しかし、この審議会の建前から申しまして、私は、その人選につきましては十分想を練っていきたいと思います。
#50
○島上委員 私は、時間の約束もあることですから、これで最後にします。まだまだ堀君もおりますし、井堀君もおりますから、できれば私は総理に聞きたいことがたくさんあるのですが、残しておきます。これはあとで委員長と相談して、もう一度来てもらうようにしたいと思っております。
 相当ありますが、保留しておきまして、今の総理の調査会と審議会の違いに対する答弁などは、ずいぶんいいかげんな答弁ですよ。今度の審議会を見てごらんなさい。「内閣総理大臣の諮問に応じて調査審議する。」として、その諮問事項がちゃんと書いてある。これはみんな、全部のことを書いてある。諮問しないことまで独自にやって立案するなんて、そんなことはありませんよ。今までの調査会と実質的には同じですよ。まあしかし、それは別に答弁はしてもらわぬでもいいです、総理よりも私の方が詳しいのですから。しかし、今、今後のことについて戸叶さんが質問しましたが、来年の参議院選挙に対しては、社会党の近く提案する法律に賛成して今度の国会でできれば別ですけれども、そうでない限りは、今度の国会では法律の改正ができない。早くて次の国会の終わりごろです。そうすると、少なくとも事前運動に対しては法改正ができないということは、これはもう明らかです。法改正ができないとすれば、どうするか。公明選挙推進運動の予算をふやして、大いに国民にPRして、国民とともにと、こうおっしゃいますが、国民に協力を求めることも必要ですが、私がさっきも言ったように、国民に協力を求めるには、まず自分たちの姿勢を正して、自分たちはこうするんだ、だから協力してほしい、こう言わなければ、国民はせせら笑って協力しませんよ。そこで、何と答弁されようとも、法律改正は、政府の考えではもう事前運動には間に合わぬということは事実ですから、そうだとするならば、それ以外の方法でもって国民に協力を求めるために、自分の姿勢を正しくする方法があるはずだと思うのです。政党自体としての自粛を国民に約束するとか、公認候補者を選考する際に厳重な基準を設定するとか、私はそう思う。過去において買収選挙をやった者は今度は公認しない、このくらいの決意を示してごらんなさい。そして、選挙中に買収をやった者は公認を取り消す、当選後にそういう者があったら党から除名する、これだけの決意を国民に約束してごらんなさい。国民はかなり協力すると私は思う。私の言った通りでなくてもよろしいから、何かそれに近いような、似たような御決意があるかどうか、はっきりしたことを最後に承っておきたい。
#51
○池田(勇)国務大臣 先ほど来申し上げておりますごとく、民主主義政治のもとは公明な選挙でございます。私は、機会あるごとに党の方々にも、また、今度選挙が始まりましたならば候補者にも、とくと自粛を促すつもりでございます。なお、今まで選挙違反のあった人、こう申しましても、選挙違反を全部候補者が知っているわけでもないのでございます。私は、そういう軽い事実があったからといって、その人の政治生命を奪うということはいかがなものかと考えております。やはり全体を見なければならぬと思っております。
#52
○島上委員 これは答弁は要りませんが、最後に私は要望しておきます。選挙違反というのもピンからキリまでありますが、私が言っているのは悪質選挙違反です。買収、供応というような悪質選挙違反を常習的にやっている者は公認しない、また、そういうことをやった者は除名する、このくらいの決意がなければ、国民はほんとうに信頼しませんよ。私は、これは自民党ばかりを申しません。われわれもその決意を国民の前に表明――今までもしておりますけれども、今後重ねてするつもりです。そのくらいの、みずからの姿勢を正して国民に協力を求めるというような態度をとりませんと、私は機会あるごとに公明選挙をするように党員に言っております、というようなことでは、五十歩百歩どころじゃない、九十歩百歩ですよ。今までとちっとも変わらないということになりますよ。そういうことのないように厳然たる措置を、法改正ができないならば、それに次ぐ措置をおとりになることを強く要望して、私の質問はまだたくさんありますが、保留しておいて、次の質問者に譲りたいと思います。
#53
○竹山委員長 堀昌雄君。
#54
○堀委員 総理大臣に、だいぶもう島上さんからお尋ねになっておりますから、簡単に要点だけ伺います。
 今までお話しになった中で私が納得できませんのは、この選挙の腐敗、違反というものは、選挙に立候補する側、運動をする側にその責任があるのか、そういうことによって引き起こされた違反に関連をしておる国民の側にその責任があるのか、一体いずれにその責任があるのかを一つはっきり考えていただかなければならないと思います。どちらに主たる責任があるのか、伺いたいと思います。
#55
○池田(勇)国務大臣 これは、選挙違反を起こすようなことを能動的にやった人に責任があるのでございます。しかし、それにつられて誤りを犯した人も責任が全然ないとは言えません。
#56
○堀委員 おっしゃる通りであると思いますが、そうすると、今の御答弁の中に、来年度の予算で公明選挙の推進のための費用をふやしたから、そうすると選挙が公明にいくであろうという御期待があるようですが、能動的な方の側の問題を処理せずして、受動的な側に公明選挙の費用を積み上げたから、選挙が公明化されるなどという考えでは、今おっしゃった論理と相反すると思うのでありますが、いかがですか。
#57
○池田(勇)国務大臣 反しません。能動的に悪いことをしようとして誘惑をする人を、誘惑を退けるという考え方をこっちから起こしていこうというのでございますから、そうして、片方では、現存の法律でもこれを十分励行するように、こういうのも公明選挙でございます。
#58
○堀委員 能動する側の方はまずさておいて、受け身の側の方をやるということなら、私は順序が逆であると思います。
 それはさておきまして、そこで、私は問題になりますのは資金の問題だと思うのであります。これはすでに何回も伝えられておりますけれども、過般の選挙において、皆さん方のお使いになった資金というものは、もう常識として莫大な費用が使われておるということは、国民がすべて承知をいたしております。一体その費用がどういうふうに使われておるかということが、こまかく点検ができない、だけであって、使われたという事実を国民がはっきり知っておるということでありますならば、能動の側を取り締まるということになるならば、まず、このような大きな金が動かないようにする、このことが根本的ではないか。候補者自体に金がなければ、買収はできない。日本社会党の中に買収の事犯というものがほとんどないということは、なるほど、われわれも、そういうことをしたくないということは厳然としておりますが、問題は、やはり金がないからできないという面もあるかもしれません。だからあなた方だって、金を出さなければ、あなた方がやりたくてもできないという条件が生まれてくるのではないか。そうするならば、公明選挙に国の予算を使う問題の前に、能動者側であるところの政党、その責任者であるあなた自身が、次の参議院選挙にあたっては、少なくとも一人の立候補者は定められたる費用の範囲でやるようにしたいということで、すべての国民が了承できる費用の問題をお考えになるということをここではっきりなされば、私は、問題はさらにいい方向に発展をすると思いますが、その点はいかがですか。
#59
○池田(勇)国務大臣 従来も、党から出しているお金はそうたくさんではないのでございます。自分でどういうふうに金をお集めになるかは存じませんが、先ほど来申し上げましたように、選挙の公明を期するために金を使わないようにということは、常に言っておるわけでございます。なお、私は、誘惑にかからないような公明選挙運動と同時に、誘惑をしないように、法を守り、法を犯さないようにするのも公明選挙でございます。両面からやっていこうと思っておるのであります。
#60
○堀委員 そこで、もう一つ、今おっしゃった中で、違反については候補者も知らないものがあるのだから、こういうことをおっしゃったのでありますが、私は、これは重大だと思うのであります。やはり一つの選挙運動が行なわれて、なるほど、その事実を知らないで、その運動員たちが熱心のあまりやる違反もあるかもわかりません。しかし、先ほど島上さんも触れられたように、選挙の運動について、買収、供応が行なわれた費用というものは、いずれもこれは選挙の候補者自身から出ているわけでありますから、そういう事実を知る知らないの問題の前に、その原因、結果を起こしておるものは明らかに候補者の問題であるとするならば、たといどのようなことであれ、それは勝手に運動員がやったのだから知らないというような、そういう無責任なかまえで政党の指導者がおられたのでは、私は選挙の公明化は進まないと思う。やはりわれわれは、みずからに一番きびしくなければ国民の期待にこたえられないと思うのでありますが、総理はいかがでありますか。
#61
○池田(勇)国務大臣 選挙違反の場合は、いろいろ事例がございます。これは専門家から答えてもらうことにいたしますが、いろいろな事例を一口で締めくくるわけには参りません。私は自分のことを申して恐縮でございますが、さきの選挙におきましても、総裁という立場から、絶対にそういうことのないように厳に慎んで、私は法を自分から進んで守っているものでございます。
#62
○堀委員 先ほども触れられておりましたが、やはり私どもは、国民の前に法律を守れということをやかましく申しておりますが、現在の選挙法を見ておりますと、守られていない部分がたくさんにあるわけです。そうすると、国民自体から見れば、国の法律を作る一番肝心の連中すら法律を守らないということになれば、私は、法律の権威というものはきわめて下がってくるのではないかと思います。そこで、今当面は改正をされるような様子はない、しかし、現実に、今後もし行なわれれば、明らかに法が曲げられるであろうということが予測されるような状態に立ち至るならば、やはり何らか、そういう法律というものの扱い方に対してでも、私は、政府はもう少し的確な取り扱いをする精神がなければならないのではないか、こういうふうに感じるわけであります。
 そこで、先ほどからのお話で非常に私が遺憾だと思いますのは、新聞で見ると、参議院の方で選挙法の改正について何か話が出ておるようだ、こういうお話でありますが、私どもも新聞以外にわかりませんけれども、これは参議院の自由民主党の方たちが問題を提案されて、新聞で承るところでは、自由民主党が大体これを了承されておるというふうに承っておるわけであります。そうすると、これは新聞の範囲であって、総裁は一向了承しておられないということに理解してよろしゅうございますか。
#63
○池田(勇)国務大臣 総裁として私は直接に聞いていないし、総裁会にも何も諮っていないと思います。ただ、きのうわが党の方々の集まりで、そういうようなことをちょっと聞いたのでございますが、参議院の自民党においてそれが決定したとも、まだ聞いておりません。
#64
○堀委員 ちょっとお聞きになった内容を一つお答え願いたい。
#65
○池田(勇)国務大臣 内容はあまり聞いておりません。そういう、参議院の選挙までに、今国会で一つ議員提出でやったらどうかという議論があるようだということで、内容を聞いておりません。
#66
○堀委員 そこで、私はわからない点がありますのは、私どもが新聞で聞いておりますところでは、これは何か、今度の参議院の選挙だけに限るようなものとして処理したいというようなことが出ておるようでありますが、同じ一つの政党の中で、今は政党内閣でありますから、その政党が一つの決定をするならば、それがこれまでのような同じ関連の中で、当然政府が出してくるのが筋道であって、過去において何回か検討されて、すでに具体的な問題も出ておるということについて、同じことを議員立法で、おまけに次の参議院だけに限って行なわれるなどという出方は、私は、政党政治としてもいささか筋を曲げるものではないか、責任の重大さにおいて、国民のためにほんとうに考えるならば、まず政府みずからが、党内にそういう世論があるならばそれを取り上げて、政府の案として出すのが筋道ではないかと私は思いますが、いかがですが。
#67
○池田(勇)国務大臣 党内の世論とかなんとかというところまでいっていないでしょう、私はそういうように思っておりますから。新聞その他でちょっと聞いただけで、そういう段階までいっていない……。
#68
○堀委員 そうすると、党内の世論にもしならなければ、私は、党から正式に国会に提案をされることはないと了解いたしますが、それでよろしゅうございますか。
#69
○池田(勇)国務大臣 これはどういうような格好になるか、私は、もう少し様子を見なければ、何とも言えないと思います。政府がここで、あるいは総裁がここで、こうしますということになっていないのでございます。
#70
○堀委員 今はなっていないと思います。そうすると、正式に参議院自民党の方々が法案としてもしお出しになるとすれば、自由民主党はこれを党議として認めるということでなければ、私は政党の体をなさないと思うのです。党議としてきまっているということならば、これは党内の世論である。そういうことになれば、当然、政党内閣であるならば、そのものは政府を通じて政府案として出されるのが筋道であると私は思います。今はまだそうなっていないのでしょうが、将来については、そういうことになる場合にはどうなるのですか。やはり党内の世論がきまらなければ、参議院にも出てくるはずがない。党内の世論としてきまったものなら、政府として出すのが当然だ、これは政党政治の原則だと思いますが、いかがですか。
#71
○池田(勇)国務大臣 堀さんの言うように物事は割り切れるものではございますまい。さきの選挙の前に与野党がいろいろ相談されたときにも、これは議員提出にするか、政府に出してもらうか、それがまとまらなかった。ああいうふうに、選挙を控えて与野党が改正しようという雰囲気が出てきてでも、なかなかむずかしい。今の問題は、一部にそういう話があるという程度でありますから、すぐそれをずっと広げて、さあこれが政党政治のあり方だという議論には、少しまだ早過ぎるのじゃありますまいか。
#72
○堀委員 時間的な問題は、早いとかおそいとか、いろいろありましょう。私は、問題の取り上げのかまえを申しておるのであります。ともかくも、それが参議院の方々の部分的な、次の参議院の選挙だけに限るような立法が行なわれるということは、政府としても、自由民主党としても、ほんとうにこの選挙問題に真剣でないということが、裏返しの形で国民の前に提示をされた、こういうふうに私は理解をせざるを得ないのであります。ですから、あなたが、これまでのいろいろな場所で、選挙の改正については真剣にやるのだとおっしゃっておるならば、党内でそのようなことが起こるということがあるならば、当然政党政治として、政府の案としてお出しになってくるということが、私は筋道だと思うのです。
 そこで、もう一つそれに関連して申し上げておきますと、これまでの調査会の答申はきわめて抽象的であって、具体的でなかったとおっしゃっていますが、非常に具体的に出ているのです。ともかくも、悪質の違反については、それに関係のあった者は選挙権、被選挙権を取りやめるとか、個々に、具体的に出ているものがはっきりあるわけでありますから、具体的に出ているものについて急を要しておるものは当然やるべきだ、抽象的なものは、なるほどおっしゃるように問題が残るかもしれませんが、決してあなたがおっしゃるように、すべてが抽象的でありません。ですから、その点について、具体的な問題については一体どうなさるのか、それを一つ承りたい。
#73
○池田(勇)国務大臣 選挙制度全般を考えなければならぬのでございまして、答申のうちに一つ具体的なものがあるからすぐそれだけやるという、こういうわけのものではございません。私は、有機的に、総合的に考うべき問題だと思っております。
#74
○堀委員 時間もありませんから、最後にもう一つだけ承っておきますが、この間、私本会議で質問をいたしましたけれども、やはり十分な答弁が得られませなかったのは、ここに、さっきも出ておりましたが、答申を尊重するという一項が新たに設けられた意義でございます。私どもは、これは政府の、内閣の諮問機関で、今総理はいろいろおっしゃいましたが、法律には明らかに「内閣総理大臣の諮問に応じて調査審議する。」とございますから、諮問機関でございますが、あらゆる諮問機関について、こういうような言葉を新たに入れなければ、その答申というものは尊重されないのかどうか。ここは私、非常に重要だと思うのであります。だから私は、当然諮問機関に対して諮問をされたものの答申は尊重するのが建前である、それを書かなければならない理由とは一体何か、これを一つ承りたい。
#75
○池田(勇)国務大臣 従来の諮問機関の答申につきましても、われわれはそれを尊重しておったのですが、今回はそれを積極的に文字に表わしたわけでございます。
#76
○堀委員 今回は積極的にとおっしゃると、これまでのは全部消極的と理解しますが、よろしゅうございますか。
#77
○池田(勇)国務大臣 必ずしもそうではございません。物事というものは、やはり心がまえの問題で、尊重はするのでございますが、特に書いた方が、私は、政府の気持も積極的にわかると思って書いたのでございます。
#78
○堀委員 これで最後にいたしますけれども、私は、国民がきょうのこの話を聞いて、ほんとうに政府に選挙制度改正に対する熱意があるかどうかというと、ないという判断を国民はすると思います。私もいたしました。そこで、これは一番肝心なことだと思いますけれども、今の状態でいきますと、この審議会が今国会中に成立をいたしたとしまして、五月の終わりに成立したといたしましょう。そうすると、委員の任期が一年でございますから、まず、過去の例におきましてもおおむね相当長時間かかっておるとすると、最大限見ると、来年の五月に答申が出る。来年の通常国会が終わったときに答申が出てくるとすると、その法案が審議されるのは、再来年の通常国会でようやく決定をされることになる。要するに、昭和三十八年の通常国会であります。そうすると、その通常国会は、おそらく次に予想せられる総選挙の直前であろうということになるならば、またもや、次の総選挙なるものは、何ら選挙法が改正をされずして選挙が行なわれるということが明らかになるのであります。そこで、これだけを伺っておきたいと思いますのは、一体いつまでに――ほんとうにやる気があるのなら、私はこの国会、少なくとも次の国会では結論を得なければ問題は解決しないと思いますが、真剣にこの問題について考えておられるならば、一カ月、二カ月ということではありませんが、ある程度の見通しを明らかにしていただかなければ、国民は、もう政府というものは選挙制度については何ら熱意がないものだというふうに理解すると思いますので、この点を一つはっきりお答えいただきたいと思います。
#79
○池田(勇)国務大臣 私は、この選挙制度審議会設置法案を見て、国民は、政府は本気でやるわい、こうお考えいただけると思います。そうして、審議会ができました場合におきまして、答申が全体で出るか、あるいは早く施行した方がいいというものにつきまして、前もって出ることも考えられる、これは審議会の方々の気持できまることでございます。政府といたしましては、全体的になるべく早く答申をいただいて、なるべく早くそれを法案化し、法律化したいということに変わりございません。従来の審議会等の例とは変えて、これを一年以内ということにしたのも、私は、そこに片りんが現われていると考えておるのであります。
#80
○堀委員 今おっしゃった中で、順序で出てくるかもしれないということを一つおっしゃって、しかし、全体として処理をするのだ、こういうことをおっしゃった。順序で早く出しても、これは処理がされないのじゃないかと思いますが、早く出てきたものから、それを法制化して国会に提案される御意思なのか、全体がまとまらなければ問題は処理をされないのか、もう少し伺いたい。
#81
○池田(勇)国務大臣 全体がまとまらなくても、これは切り離して行なわれるというものにつきましては、先にやって差しつかえないと思います。答申の出方によることでございます。その出方と、問題の取り扱い方によるのであります。
#82
○竹山委員長 井堀君。
#83
○井堀委員 時間が少ないようでありますから、ごく簡潔にお尋ねをいたしたいと思います。問題は五つほどございますので、それぞれお答えをいただきたいと思います。
 今度の選挙制度審議会の設置法案が両院の通過を見て、さらに審議会が構成され、その審議会の答申が行なわれる時間の見通しなど、いろいろと判断をいたしますと、次の参議院の半数改選にこの公職選挙法の改正が間に合うとは思われぬのでありますが、まず、その点に対する政府の所見を一つ伺っておきたい。それから、もし参議院の選挙にこのままの選挙法で突っ込むということになりますと、この法案を提出いたしました政府の趣旨と全く食い違った形において、依然弊害を残すであろう形で参議院の選挙が行なわれる結果になると思うのであります。非常に重大なことだと思いますので、この点に対する総理の所見を一つ伺っておきたい。
#84
○池田(勇)国務大臣 先ほどお答えしたことでおわかりいただけると思いますが、審議会の答申がいつ出るかによってきまります。そしてまた、全体を切り離せるか離せないかによってきまる問題でございます。われわれとしては、なるべく早く答申が出ること、そうして、立法化することに努力いたしたいと思います。
#85
○井堀委員 この点、具体的に、この法案が両院を通過して、審議会が構成され、答申が行なわれるという見通しは、一体いつごろだというふうに政府はお考えになるか、その見通しを一つ。
#86
○池田(勇)国務大臣 審議会のあれでございますから、こちらからいつまでに出せというわけには参りません。審議会も多分急がれると思います。
#87
○井堀委員 全く見通しを持たない法案の提出であるということは、以上で明らかになったと思うのですが、その前提で二、三伺っておきたいと思うのです。
 この法案の性質は、言うまでもなく、総理大臣の諮問機関であることは明確であります。でありますから、その諮問機関に政府がどういうものを諮問されるかということは、この中に大体四項目ばかりあげておるようであります。その中で、私どもの非常に重視いたしておりますのは、選挙及び投票の制度に関する事項であります。この点は、日本の両院制度が確立いたしました際に、国会でも、また一般でも、非常に問題になっておりました二院制度の性格の問題に対して、諮問をなされる御意思であるかどうか。すなわち、具体的に言いますと、参議院の性格についてでありますが、これは新憲法を審議する際にも重要な問題になり、その経過を見ていますと、政府はこれに対して至急にしかるべき結論を出して、二院制度の性格を明確にすべきことの両院の要請が行なわれております。その後、一向政府は、この問題に何らの検討を加えた形跡もございません。しかし、今回は、この審議会を新たに設置しようとする趣旨からいきますと、当然この問題に触れてくるのではないかと思われるのでありますが、触れる意思があるのかないのかをまず伺っておきたいと思います。もしそういう御意思があるとするならば、その点について、時間を見てまたわれわれは討議を試みたいと思いますが、その点に対する見解を明確にしておきたいと思います。
#88
○池田(勇)国務大臣 御質問の点がはっきりいたしませんが、この選挙制度審議会において、衆参の二院制度について議論するか、こういう意味でございますか。
#89
○井堀委員 二院制度に変更を加える重要な選挙制度でありますから、もし二院制度に言及するとすれば、この際、参議院の選挙制度あるいは選挙区などについて、当然諮問されなければならぬと思うので、そういう点に対して諮問される御意思があるかないかを伺っておきたいと思います。
#90
○池田(勇)国務大臣 私は、選挙制度審議会に参議院を置くかやめるかというようなことは、常識上考えられぬし、そういうことを夢にも思ったことはございません。
#91
○井堀委員 それではっきりいたしましたが、そうすると、今回の選挙制度審議会に諮問されようとするのは、ごく限られた範囲の選挙法の改正を諮問されるというふうに理解する一つの材料にもなったと思うのであります。
 次に、問題になりまするのは、議員の定数の問題、選挙区の問題は、前々国会でも非常な問題を引き起こした内容のものでありますが、そういうものについては、この際諮問される御意思があるのかないのか、この点もついでに伺っておきたいと思います。
#92
○池田(勇)国務大臣 これは、この前は選挙制度、投票に関することでございましたが、今回ははっきり法案にうたっております。こういうことを審議して、答申をしてもらうというふうに法律に書いてあります。
#93
○井堀委員 法律に書いてある通りであります。第一のことも書いてある。そこで、私は、具体的に明確に伺っておきたいと思いまするが、たとえば選挙区の問題については、これはいろいろと非常に広範に問題が発展してくるのであります。でありますから、ごく限られた部分においてなされようとするというのであるか、あるいは選挙区を小選挙区に改めるとか、あるいは今の選挙区を拡大するとかいったような、選挙区を動かすということになりますと、自然この審議会に対するわれわれの見解も変わってくるのであります。であるならば、現在の選挙区を動かさないで、たとえば議員定数を人口の増減によってふやすとか減ずるというような問題などについても、その範囲は非常に重大な影響を持つのでありますから、そういう点については、ただ国勢調査の結果に基づいて、人口の増減に引き合うように各選挙区の定数を移動するという程度であるのか、そういう問題について諮問される政府の所見というものを伺っておかなければ、この法案に対するわれわれの態度を決するに惑うのであります。そういう意味でありますから、範囲をどの程度にお考えであるか、あなたが諮問をなされるのでありますから、諮問する側の方の一応の見解をただしておきたいと思いまして、具体的に聞いているのでございますから、明確に一つお答えを願いたいと思います。
#94
○池田(勇)国務大臣 法案に書いてある通りでございます。区をどうするか、定員数をどうするかということは、一に審議会の仕事でございます。政府としては、こういうような答申をしろということを申せる筋合いのものではございません。
#95
○井堀委員 大臣の答弁は少々当を得ないと思う。というのは、法案に書いてあるように、審議会には総理大臣が諮問するのでありますから、ただばく然と諮問されるのでなく、これこれということで、ここにはごく抽象的に書いてありますので、その抽象的なものでは、影響するところが非常に大きくなるので、たとえばということで今伺ったわけであります。でありますから、あなたが定数については諮問されないのであるならば、されないということで、われわれは、この法案に取り組むいろいろな判断が変わってくると思います。二に書いてありますが、「国会議員の選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定める基準」というのでありますが、現在でも基準はあるのであります。ただ、人口の大きな増加や移動に伴うて、それぞれの選挙区への配置が変わってくるという程度のものであるか、あるいは定数を動かすようなことを諮問されるのであるか、あるいは選挙区にいたしましても、大選挙区あるいは今の中選挙区にとどめるのか、あるいはまた、小選挙区に改めようとするのかという点は、あらかじめ政府の諮問する方の側の意思が明らかになったとして、審議会は受けて立つ場合を、審議会の全く自由な意思でやる場合があると思う。しかし、諮問機関でございますから、あくまで諮問する方の内容というものは、こういう場合に明らかにして諮問すべきものと判断するのであります。しかし、あなたが、この審議会が自由に定数を変えていいといったような諮問をされるならば、それは一つのお考えでありますが、その辺を明らかにしておきませんと、国会は、法案審議をする上において重大な判断の相違を来たしてくると思いますので、伺っておるのであります。
#96
○池田(勇)国務大臣 これは、審議会設置法案第二条に書いてある通りでございます。区並びに定数について答申を求めることでございます。これを大選挙区とか中選挙区とか、あるいは区をどうして定員をどうとかいうことは、一にかかって審議会が議論すべきことであります。われわれは、中選挙区比例代表制とか、いろいろ議論は聞いておりますけれども、一切そういうことについては向こうまかせでございます。
#97
○井堀委員 明らかになったようでありますが、諮問をする方の側は、ここに書いてある通り、決してそれ以上の意思は盛り込んで諮問されないというふうに理解ができるのであります。
 それはそれとしまして、次に、それでは時間がありませんから、もう一つ明確な点を伺っておきたいと思いますが、今回の選挙法の改正を諮問する際に、私は、世論にこたえてということが前提であるようでありますから、公明選挙を推進させるための問題が中心になってくるのではないか、広範な選挙制度などについては、ごく狭い範囲にとどめたいというふうに理解ができるのであります。そうだとすれば、私は、現行法でもその目的は十分達し得ると判断するのでありますが、この点について、政府の見解を具体的にお答えいただきたいと思います。それは現行法の五条と六条の運営の仕方によって、今日の買収や供応、そういう悪質の違反を防止することは、政府の誠意のいかんによってはある程度効果を上げ得ると思う。先ほども他の質問があったようでしたが、たとえば五条の精神にありますように、選挙管理が、完全に公正に、かつ強力に独立した性格を発揮し得るならば、相当効果を上げると思うのであります。今日の選挙管理委員会は、いずれもそれぞれの弱点を持っておるのでありますから、完全に独立させるということはできないにいたしましても、ある程度の独立を与えるためには、たとえば中央選管にいたしましても、府県、市町村の選管にいたしましても、それぞれの自治体や国のほんのひさしを借りて、形だけを整えているというような実情でありますが、これにある程度の委託費、あるいはその事務局を充実せしめるための予算を与えてあげますならば、相当公明選挙を推進し得る母体が強化されてくると思うのであります。これは、たびたびわれわれはこの委員会で要求をしてきておるところでありますが、これについては、一向にはっきりした行政措置が行なわれておらない。故意か、あるいは気づかずにいるのかわかりませんが、ちょうどよい機会でありますから、これに対する総理の見解をはっきり伺っておきたい。具体的な点は所管大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
 ついでに、第六条の啓発、周知の点について、先ほどあなたは力んでおいでになりましたが、これも最初、わずか一億ばかりのほんのスズメの涙と言って、当時われわれは笑ったのでありますが、それでもつけたことは一つの前進であります。それが、今日大げさに倍額々々と言っておりますから、大へん大きな金額でもつけたように錯覚を起こさせるのでありますが、三億ばかりの委託費を全国の選管に、そうしてまた、その選管が下部に配分をしていくのでありますから、そういうものがこの第六条の目的を推進するに役立つ経費だとは、あまりにもお粗末な見解である。現行法でもある程度公明選挙の推進のできる道があるにもかかわらず、この際こういう法案を出してきたということは、先ほど来だんだんと質問されておりますように、何か世論にこたえなければ体裁が悪いから、実際は選挙法を改正する意思はないけれども、あるかのごときゼスチュアをこういう形で整えておるという非難は、まさに的中すると思うのであります。そうでないとするならば、先ほど言うように、永年課題になっております二院制度の問題に言及するようなりっぱな審議会にしてもらう、あるいは選挙制度、あるいは議員の定数その他についても抜本的な改正を行なうというのでありますならば、別な意義があります。ところがそうでないということは、先ほどの御答弁で明確であります。そうだとするならば、残念ながら、一般の疑いを如実に証明する結果になると思うのでありまして、私たちは、そういう政治的な策謀のある法案であるということになりますならば、自然態度をはっきりしなければならぬと思うのであります。でありますから、今お尋ねしたのでありますが、現行法でも私はある程度の成果を上げることが可能だと思うのでありますが、そういうものについても、この際、はっきりした政府の態度を示すべきだと思うのであります。ところが、予算は、先ほど言うように、第六条規定にわずかに三億の予算をつけただけでありますから、これはもう、専門家が見ると、お笑い草だと思うのであります。もし総理が、この法案でほんとうに公明選挙へ前進しようとする意欲があるとするならば、この点について、まずはっきりした政府の所見を伺っておきたいと思います。
#98
○池田(勇)国務大臣 二院制度をこの審議会でやるということは、考えておりません。これは問題にならぬと思います。
 それから、六条の選挙管理制度、これにつきましては、現行法律でございますから、これを十分実行していくようにいたします。三億ばかりの公明選挙運動費を出しておる。従来選挙のないときは四、五千万円程度だったのでございます。昨年は選挙がございましたから一億四千万円、今度は選挙はないのですけれども、従来の七、八倍を出す、こういうことでございますから、六条の管理規定の問題を十分励行していくはずでございます。また、従来出しておった四、五千万円とか、昨年の一億四千万円にいたしましても、これは交付税として出しておったわけであります。実際にどういうように使われておるか、行き道がはっきりしない。府県によっても違っております。今度は約三億ばかりの金は国で出しますが、これに相当する金額を地方にも出してもらって、活発にやっていこうとしておるのであります。現行制度の運用、そうしてまた、PRということにつきましては、私は画期的の措置だと考えております。
#99
○井堀委員 最後に、一つだけ伺っておきます。今の御答弁は、選挙法を十分おのみ込みになっていないからだろうと思いますが、選挙の際に費用を出すのは、第六条規定じゃございません。第六条規定は、選挙があるときでもないときでも、常時啓発、啓蒙の運動が必要だというところに、第六条の精神があることは説明を要しない。その費用に三億ばかりの金をつぎ込んだというので、いかにも公明選挙に熱意があるのであるということにはならぬと思う。そういうことでは、公明選挙などということはとうてい推進のできるものじゃありません。これはあとで御勉強願いたいと思います。ぜひ一つ、選挙の公明を期するために、真剣に選挙法を改正しようという意欲がありますれば、現在の法規ですら、こういうようにてこ入れをすれば、もっと有効な成果を上げることができるという部分を、私は、ただ五条、六条を指摘しただけであります。御答弁を聞いて、非常に悲観いたします。
 最後に、一つ重要だと思いますのは、先ほどもちょっと言及されておりましたが、この審議会をわざわざ設置しようとすることについて、いろいろの疑いを持っておりました。これは、今回わざわざこういう審議会を設置して、しかも、内容を見ますと、三十人以内の学識経験者というのでありますから、従来と変わりありません。ただ、辛うじて相違を発見しようとすれば、先ほども質問がありましたように、答申を尊重するということを積極的に表明したという点でありますが、私は、これは逆な一つの不安が起こってくるのであります。先ほどのお話を善意に理解してでありますけれども、内容については、あまり多くの諮問をされないで、それはこの審議会の自由な討議にまかせるということでありますから、かなり大幅な答申が行なわれた場合に、尊重するという規定をわざわざ入れたのでありますから、それで、私はさっき二院制度の問題を伺ったのです。学識経験者の中には、きっと良心的に、二院制度の問題に対して言及される者もあるだろう。さらにまた、定数の問題などについても、人口比例だけが正しいかどうかということがきっと出るであろう。今まで識者の間には、そういう議論が必ず行なわれておるのであります。そういうものが答申されてきた場合には、それは、諮問は要するにこうだったというわけには相ならぬのではないかと思うのであります。むしろ、そういう意味で、この前の選挙にこりて、それをどうしようというのであれば、現行法でもある程度やれるという事実を示したのですが、そうでなくて、もっと日本の選挙制度というものに抜本的にメスを入れようという、積極的な意欲を持つ新委員が、きっと多数選ばれてくるだろうと思う。そうでない者が選ばれるかもしれませんが、そんなことはあり得ぬと思うのであります。そういう点で、実はこの審議会の違う点は、その答申を尊重するというところに力を入れたという、先ほど来の答弁が繰り返されておるのであります。その場合に、そういう答申が行なわれないとは限らないので、その点はどうなさいますか、この機会に伺っておきたいと思います。
#100
○池田(勇)国務大臣 たびたびお答えした通りでありまして、答申は尊重いたします。
#101
○井堀委員 以上で私は終わりたいと思いますが、最後の点は非常に重要だと思います。もう一回念を押しておきますが、この審議会は自由に審議をして、答申が行なわれた場合には、ここに書いてありまする一から四までの内容は、非常に抽象的で広いものでありますから、そういうものを尊重されるということにわれわれは理解しておきたいと思います。
 以上をもちまして私の質問を終わりたいと思います。
#102
○竹山委員長 以上をもちまして、通告のありました内閣総理大臣に対する質疑は全部終了いたしました。
 次会は、来たる四月四日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会いたします。本日は、これにて散会いたします。
  午後一時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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