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1960/04/20 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第5号
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1960/04/20 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第5号

#1
第038回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第5号
昭和三十六年四月二十日(木曜日)
   午前十時五十四分開議
 出席委員
  委員長 竹山祐太郎君
   理事 青木  正君 理事 首藤 新八君
   理事 丹羽喬四郎君 理事 早川  崇君
   理事 佐野 憲治君 理事 島上善五郎君
      金子 岩三君    薩摩 雄次君
      高橋 英吉君    林   博君
      米田 吉盛君    太田 一夫君
      坂本 泰良君    戸叶 里子君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 安井  謙君
 出席政府委員
        警  視  監
        (警察庁刑事局
        長)      新井  裕君
        検     事
        (刑事局長)  竹内 壽平君
        自治事務官
        (選挙局長)  松村 清之君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 選挙制度審議会設置法案(内閣提出第一二〇
 号)
     ――――◇―――――
#2
○竹山委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、選挙制度審議会設置法案を議題といたします。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。島上善五郎君。
#3
○島上委員 大臣にお伺いいたします。この前もお伺いいたしましたが、どうもはっきりしない点がありましたので、若干重複しますが、一つはっきりとお答えを願いたいと思います。
 この審議会は、次の事項に関し、総理大臣の諮問に応じて調査審議する、こうなって、一から四までの項目をあげてございます。その一項目は、いわゆる選挙制度の根本に関する事項であり、二項目は、各選挙区における議員と人口のアンバランスを直し、作成する問題であり、第三は、政治資金の制度に関する問題であり、第四は、選挙公明化運動の推進に関する事項、こういうふうになっているわけですが、私どもは、かながね、現行選挙法には非常に不備な点がありますので、改正しなければならぬと考えて検討して参り、特に昨年の総選挙を通じてその感を一そう強くしたのでございまして、実は昨日、社会党は、予定より数時間おくれましたけれども、これに関して政治資金規正法と公職選挙法の一部改正案の二つを出しました。政府は、一体、今選挙法を改正しようとすれば、根本問題と当面の問題とあると思いますが、どういう問題が一番緊急に必要であると考えるか、おそらく、実際の問題として、緊急に必要な問題から先に諮問し、答申を求めるということにならざるを得ないと思いますが、どういう問題が一番緊急に必要であるというふうにお考えか、その点をはっきりしていただきたいと思います。
#4
○安井国務大臣 この審議会でいろいろ御検討を願った上で答申があるわけであります。その自主性は十分尊重するつもりではございますが、政府といたしましては、さしあたっては来年度の参議院の選挙のこともございましょうし、いろいろの点から、当座のこの公明選挙に関する事項あるいは資金規正といったようなもので、もし不備があるならば、なるべくそういった面からの答申を早くしていただくというふうなことを期待しておるわけであります。
#5
○島上委員 そういたしますと、この法律案に四項目ございますが、そのうちで、たとえば三号なら三号、四号なら四号、一号なら一号いうことが当面緊急に必要と考えるから、その項目に関して答申を願いたい、こういうふうな形で諮問されますか。
#6
○安井国務大臣 諮問の形といたしましては、主として当面の緊急なもの、それから基本的なものというふうな大体の手順はつけるつもりでございます。ただ、それに対しても、さらにより具体的な答申をお願いするというふうなつもりでおります。
#7
○島上委員 私がこういうことを聞くのは、この前にも質問の際に申しましたが、この掲げてある四項目全般にわたるということになりますると、抽象的な答申はできるでしょうけれども、総理大臣も、具体的にすぐ法文化できるような、具体的な答申を期待しておるということでございましたが、そうなりますると、この四項目全般にわたる具体的な答申を求めるということは、なかなかこれは大へんなことなのです。そうすると、かねがねわれわれが心配しているように、この次の通常国会にも下手をすると間に合わぬ、来年の参議院選挙は現行法のままでやられてしまう、こういうことが私どもの最も心配するところなんです。私たちが今度の国会へ社会党案を出しましたゆえんのものは、もうすでに参議院の事前運動が始まっておる、この事前運動について、弊害のある悪質と思われるものは、現行法を直ちに改正して規制し、取り締まりをしなければならぬ、こういうふうに考えておるから、少なくとも、そういうような事前運動の規制、取り締まりに関する項目だけでも今度の国会て改正すべきものである、こう考えているから、われわれも出したわけであります。政府は、もし、今言ったように、来年の参議院選挙に間に合わせるための改正を急いでしなければならぬというお考えがありますならば、この掲げた四項目のうちのどの項目が緊急必要であるから、これについて答申を願いたい、こういうふうに諮問するのが当然だと思うのです。その点、明確でないということは、選挙法改正に対する政府の熱意のほどが疑われても仕方がないということになろうと思うのです。実際問題として、この四項目ですね、ことしの暮れごろまでに、通常国会に政府は法案を出せるように、間に合うようにこの四項目について答申を求めるということは、しかも、具体的な答申を求めるということは、言うべくして不可能なことだと私どもは見ているのです。ですから、くどいようですけれども、どの項目について緊急必要だから答申をしてほしい、こういうような諮問の仕方をするかどうか、そういう仕方をするとしたら、第一には、どの項目について答申を求めるお考えであるか。
#8
○安井国務大臣 先ほど申し上げましたように、この項目四つにつきまして、全面的に具体的な法案がすぐできる、法文化されるというふうな答申が、一どきに、非常に短期間にできるというふうには、正直申しまして、私どももなかなか期待できないと思っております。この点は、島上委員の御見解といいますか、見通しとほぼ似たようなものを持っております。従いまして、私どもは、しかし同時に、少しでも手順をつけて、具体的なものから答申があるようなことを期待もいたしておるわけでありまするが、そういう点につきましては、今度の委員会に対しまして、政府の希望なりあるいは現下の状況なり、具体的な問題について、十分の話し合いを委員会の発足に際していたしまして、手順としてはそういうことに相なるであろうというふうに考えております。ただ、具体的にそれじゃどういう順序で、どれとどれをどういうふうにやるかということにつきましては、内容の正式の諮問の仕方につきましては、もう少し検討さしていただきたいと思います。
#9
○島上委員 どうもまだあいまいな御返答なので、私ども納得できかねるのです。早い話が、私どもの見解によれば、この三号、四号はぜがひでもこの次の通常国会にやらなければならぬ、できれば私どもは、三号、四号については今度の国会でやるべきだ、こういう見解を持っていますが、政府は、この審議会で体よく逃げるという見解を私ども持っておりますが、かりに今度の国会で審議会を作りましても、少なくとも、三号、四号については次の通常国会に法案を出せるように、大体ことしのうちに、十二月ごろまでに答申を求めるというふうにしませんと、一月か二月に法案を出すという段取りにいかぬと思うのです。そういうふうに考えていますが、いかがでしょうか。
#10
○安井国務大臣 方向といたしましては、そういうふうにわれわれもできるだけ実現するように手順も踏むし、また、趣旨も十分納得していただきたいと思っております。
#11
○島上委員 この四号の「選挙公明化運動の推進に関する重要事項」、こういうことですが、これはどうも、これから受ける印象からすると、法律を改正するということではなくて、今選挙公明化連盟とか公盟選挙連盟とかでやっておるいわゆる公明化運動、その運動をこういうふうに推進したらよろしいということに関する意見を求めるのではないかという印象を受けるわけですが、私どもは、選挙を公明にするためには、公明化運動というような教育的な面、国民の政治的な啓蒙運動というような面も必要であることは、もちろん認めますけれども、同時に、反面においては、法律を改正する必要がある、かなり現行法の盲点と申しますか、不備な点を改正する必要がある、むしろその法律の改正にどちらかというと重点を置くべきものだ、こう考えておりますが、この四号についてはどのようにお考えでしょうか。
#12
○安井国務大臣 四号につきましては、今お話しのような行政面と申しますか、実際の運動面についての各般の御意見を求めるということを主として期待しておるわけであります。特にまた、法律上の制度の改正とか、いろいろなものがあるとしますれば、第一号へもかかってきて、第一号のような趣旨で、制度の改正というようなものとも関連して、それは必要によっては考えられると思いますが、四号そのものは、主として行政面で特に効果のある、そういった方面の推進についての意見の答申を求めるというふうに考えております。
#13
○島上委員 そうしますと、やはり私が想像しておったように、四号は、主として公明化運動の運動面、行政面、啓蒙運動、そういう方面を考えておられるようですが、それも私は全然必要がないとは申しませんけれども、むしろ多人数買収、供応、利害誘導、いわゆる一口に悪質違反といわれる方面の取り締まりを厳にする、盲点をふさぐということ、及び悪質事前運動に関する取り締まりを厳にするということの方が、より大事ではないかと思うのです、去年の選挙の実態にかんがみて。それは一体、この項目からすると、どの項目に該当するのでしょうか。
#14
○安井国務大臣 罰則の強化、あるいはそういった方法の規制といったような、法律を要する、あるいは制度上の改革を要するというようなものは、一の「公の選挙及び投票の制度に関する重要事項」、この中に含まれておるものと考えます。むろん、この四の方から出てきまして、こういう点は直したらいいじゃないかというふうな具体的な問題があれば、それはまたそれで、法律なり制度というようなものと関連して、変え得るということも当然考えられるわけであります。
#15
○島上委員 どうもこの四項目の表現から見まして、一番大事な、そして、一番国民が要求しておる点を非常にあいまいに表現して、ぼかしておるという印象がしてならないのです。むしろ今言ったようにずばりと、買収、供応その他不正、腐敗の選挙運動を防止するための方法、こういうふうに表現すれば、こういう問題に対する強い国民の世論がありまするから、具体的な答申を求めるということだったら、私は、どういう諸君が委員になるか知りませんが、比較的容易に具体的な答申ができるのではないかと思います。一号というふうになりますと、今言った公の選挙というところでそういう意味を含ませているというお答えですけれども、その下には、投票の制度という根本に関する問題がある。そうしますと、今私が言ったような悪質違反を防止するための措置は、制度の根本的改正と一緒にしなければできないものだというお考えでしょうか。
#16
○安井国務大臣 この一で言っておりますことは、選挙及び投票の法律制度に関するものについては、一つどういう問題でも取り上げていただきたいという趣旨で、この一で大きくうたってあるわけであります。しかし、諮問いたします場合には、ただばく然とやるのではなくて、できるだけ具体的な条項をつけて、具体的な答申も求めるというふうに運びたいと思っております。従いまして、今お話しのような問題も非常に重要だと思いますし、そういう点については、できる限りすみやかに具体的な答申を求めるというふうな方法を、この諮問の際には十分取り入れたいと考えております。
#17
○島上委員 ここへせっかく四項目を分けているのですから、四項目を分けた意味は一体どういう意味なんですか。分ける以上は、今言ったような、当面どうしても緊急に措置しなければならぬと思われる項目は、はっきりと明確に打ち出してすることが、この審議会のなすべき仕事の性格もはっきりするのではないかと思います。一号のところへ、今言ったような不正、腐敗の選挙運動及び事前運動を防止するための改正を含ませているということは、制度の根本的な改正をしなければ、そういう不正、腐敗の事前運動及び選挙運動の防止もできない、選挙の根本の改正とこれは切り離せないものだという考え、思想に立っているのではないかと思うのです。そういうものの考え方をしている人もありますよ。今の制度では、ちっとぐらいやってもだめなんだ、制度そのものを変えなければ、小選挙区制なり、比例代表制なり、西独のような混合方式なり、そういうふうにしなければ、今の不正、腐敗の選挙運動は今の制度に根ざしているものだから、今の制度を変えなければ、ちっとぐらい変えたってだめなんだ、こういうものの考えをしている人もあるんですよ。政府がそういう考えをしているかどうか。そういう考えでないとするならば、これは一つの項目の中にこういうふうに簡単に含ませるのではなくて、一応二つに区別すべきものではないかと思うのです。どういうふうなお考えを持っておりますか。
#18
○松村(清)政府委員 これは、先ほど大臣の方からお話がございましたように、およそ選挙に関しまする一切の法律あるいは制度を審議するのは一でやる、こういう法律的観点から書いてあるわけでございまして、制度の根本的な改革を審議することが含まれておる、含まれていないということは別問題でございます。今島上委員のおっしゃいましたように、公明選挙の見地から罰則の強化をはかるとか、あるいは事前運動の取り締まりをする、こういう現行法の改正も、もちろんこれに含まれるわけでございます。ただ、三と四というような事項は、この一の選挙制度に関する事項に含まれるかどうか、法律解釈上疑問がございますので、三と四は、政党、政治資金の問題、選挙公明化運動の問題というものを特にここに掲げたような次第でございます。従って、法律の改正、制度の問題は、一切この一でもって含まれている、こういうことにお考えいただきたいと思うのでございます。
#19
○島上委員 それでは、重ねてお伺いします。これはなるべく大臣にお答え願いたいのですが、今言ったように、買収や供応や事前運動、そういうものは、もう今の制度につきもので、今の制度を変えなければ、そういうことは法律をちっとぐらい改正しても防止することは不可能だ、できないのだ、こういう考えを持っている人もあるのですよ。私は、それも一理あるとは思いますよ。全然理由なしとしないのです。しかし、私は、今の制度の上においても改正が必要であるし、改正すれば相当効果を上げることができる。去年の選挙の際に顕著に現われたようなああいう買収、供応、事前運動というようなものは、今の制度の上においても改正すべきものであるし、改正すれば効果が上がる、こういう考えを持っているのです。政府は、今の制度を変えなければ、そういう弊害は取り除くことができないのだという考えを持っているのか、今の制度の上においてでも、法律を改正すればそのような弊害を取り除くことができる、そういう考えを持っているのか。この一項目に制度の根本の問題と一緒にしているものの考えの底には、制度を変えなければできないのだ、制度を変えると同時にやるのだというような考えが、ひそんでいるというふうに思われるのですよ。それはどっちなのか、はっきりしてもらいたい。
#20
○安井国務大臣 これは、私は、たしか制度と関連してものを考えなければいかぬという御議論も、御指摘の通り、あるのも承知しておりますが、そうでなければ何もやらないのだというふうには考えておりません。これはそれ以前の問題として、当面やるべきものがあるということになれば、それはそれで当然、その分だけでも取り上げていくというふうに考えております。
#21
○島上委員 それでは、僕の質問は中断しておきます。
#22
○竹山委員長 坂本泰良君。
#23
○坂本委員 私の質問は、法務省の刑事局長も必要ですけれども、警察庁が見えておりますから、順序上警察庁の方にお聞きしておきます。
 それは、だいぶ前ですが、前回の当委員会において、大臣も見えられて、昨年十一月の選挙の選挙違反の問題ですが、前回の場合は、まだ次の統計その他が出ていない、そういうようなことで終わっておるわけなんです。従って、その後の状況をお聞きしたい。特にお聞きしたいのは、違反容疑の逃亡者の点について聞かしてもらいたい、こういうふうに思います。
#24
○新井政府委員 この前お尋ねございました三カ月後の違反検挙状況、数字でございますから、わかりにくいかもしれませんが、御報告を申し上げます。
#25
○坂本委員 何か刷ったものはないのですか。
#26
○新井政府委員 用意しておりませんが、あとでまたお配りしてもよろしゅうございます。
 この前申し上げた一カ月後は三万一千でありますが、三カ月後現在で締めたところでは三万二千七百六十八名、内訳を申し上げますと、買収、利害誘導、これをまとめまして二万八千六百七十四名、自由妨害が二百十二名、戸別訪問が千二百七十三名、文書図画の制限の違反が千九百五十九名、その他が六百五十名、合わせまして三万二千七百六十八名でございます。
 件数につきましては、件数の取り方に、私の方の標準が若干違っておる点がございますので、この前申し上げたのと差引がありまして、もう少し検討しなければならぬ点がございますが、大体の数だけラウンド・ナンバーで申し上げますから、御承知願いたいと思います。件数は、約一万七千件でございます。その内訳は、買収、利害誘導が一万三千三百五十件、自由妨害が百八十件、戸別訪問が千九十件、それから文書図画の制限違反が千八百件、余りがその他となっております。締めますとあるいは数字が合わない点があるかもしれませんが、件数につきましては、件数の取り方にもう少し検討する点がございますものですから、ラウンド・ナンバーで申し上げました。
 それから、この前、三十五年の十一月の選挙で逃走している被疑者が何名おるかということで、最初に三十六名と申し上げましたが、その後三名逮捕いたしまして、三十三名であります。なお、その後つかまった者もおりますので、今計算しております。計算ができ次第申し上げますが、一応以上であります。
#27
○坂本委員 すでに選挙後五カ月になるのですが、一月三十日現在警察庁調べ、これは朝日新聞に掲載になったと思うのですが、逃亡者の氏名――大体買収なんですが、三十三名のうち三名しか逮捕されていない。あと逃亡しているのはだれだれか、氏名はわかりますか。
#28
○新井政府委員 先ほど申し上げました数、今わかりましたのではっきり申し上げますが、四月二十日現在で、手配中でまだ逮捕してない者は二十九名でございます。ただいまその者の名前は持ち合わせておりません。
#29
○坂本委員 そうしますと、二十九名の逃亡者についての捜査の進行状態はどうなっておりますか。
#30
○新井政府委員 ただいま申し上げました二十九名は、全国に指名手配をいたしておりまして、先ほど申しましたように、最初は約百名近い手配者がありましたうち、逮捕して現在二十九名になっておりますが、残りの二十九名につきましても鋭意手配捜査中でございます。
#31
○坂本委員 そうしますと、この二十九名の中にはすでに起訴の手続をとっている者があるかどうか、まだその手続をとっていないものかどうか、その点。
#32
○新井政府委員 ちょっと私の方ではわかりかねるのでございますが、法務省で……。
#33
○坂本委員 それでは、その点は竹内刑事局長が見えてからにいたします。
 逃亡者二十九名については、名前、それから違反の内容、そういう点については今すぐわかりませんか。
#34
○新井政府委員 ただいま手元に資料がございません。
#35
○坂本委員 その逃亡者については、これは時効の問題もどんどん切迫しておるのですが、ただ全国に指名手配しただけではいかないと思うのです。検察庁との連絡においてどういうふうにやっておられるか、ただ全国指名手配というだけで終わっているか、その点をお聞きしたいと思います。
#36
○新井政府委員 検察庁との連絡というお尋ねの趣旨は、おそらく、先ほど御質問のございました共犯者の起訴の手続によって時効を中断するというような意味の御質問かと思うのですが、もちろん、そういう点につきましては、検察庁と緊密な連絡をとりまして、相当幹部にある者で証拠の明らかなものについては、できるだけそういう措置をとってもらうように連絡をさせております。しかし、それがどのくらい起訴されているかどうか、実は私ども、その点まだ承知いたしておりません。
#37
○坂本委員 刑事局長との関連で聞かないと先に進めないのですが……。
 これは委員長に、逃亡者の点と、それからそのほかに、選挙違反について資料をお願いしたいと思うのです。ただいまの逃亡者の氏名、それからその違反の内容、いわゆる容疑の内容、容疑の内容については、買収についてはその金額、これについて検察庁から、次会の質問の資料になるように一つ資料を出していただくようにお願いしておきます。
 それから、候補者に関する悪質の選挙違反がたくさんあると思う。買収、供応、これは各候補者の買収、供応の容疑内容、人数、それから選挙事務長と表面上の責任者、また、表面上の責任者でなくとも、実質上その選挙の主宰をした者、こういうのについては、特に氏名を掲示した資料をお願いしておきます。
 法務省の方は来ておられませんが、法務省の方に対しては、逃亡者についてはもちろんでありますが、各候補者についての昨年十一月選挙における買収、供応、その選挙の責任者、並びに、実質上の責任者はその名前をあげまして、現在起訴不起訴の有無、こういうふうに、容疑の内容を含めました資料の提出を委員長から取り計らっていただきたい。
 以上でございます。
#38
○竹山委員長 ただいまの御要望については、出せるものと出せぬものとあるかもしれませんから、政府によく言うて、時間等は、お約束どうなるかわかりませんが、社会党の法案等もありますから、できるだけ早く適当な機会に出させるようにいたします。
#39
○坂本委員 特にこれを早くお願いしたいのは、ただいま審議されておりまする法案も、やはり目的は、この買収等、いわゆる悪質な違反をいかにして防止して、公明な選挙をやらんとするか、その他もありまするが、やはりこれが基本になりまして、本質上の選挙制度の問題までもやるべきじゃないだろうか、こういうふうにも考えられておりますから、こういうふうな法案を審議する以上は、昨年の総選挙における悪質選挙は徹底的に糾明をして、その上に立ってやるべきである。前回池田総理が見えましたときにも、このような法案を出す前に、まず、現在起きておる選挙違反について、その処理をした上で考うべきが順序じゃないか、こういうふうな意見も私は申し上げておるわけであります。従いまして、この問題は、この法案の審議中においてやはり明らかにいたしまして、そうして善処してやるのが、われわれ委員として国民にこたえる道ではないか、こういうふうに考えますから、そういう点も十分考慮に入れて、至急資料の提出をお願いし、さらに、氏名等でできない場合は匿名でもやむを得ないと思いますが、ただ捜査上の秘密であるから資料が出せないというようなことで資料をあいまいにしないように、その点を特に要望いたします。
   〔委員長退席、青木委員長代理着席〕
#40
○島上委員 先ほど私が質問しましたのは、二号、三号、四号は、この表現でもかなり具体的で、このまま諮問をして答申を求めても容易に――容易にということは、すぐにという意味ではありませんけれども、容易に答申できると思うのです。たとえば二号について言えば、これは選挙区の議員の定数と選挙区における有権者のアンバランスを更正することですから、去年の国勢調査の数字も出ましたことですし、これはもう数字的な基礎を調べて、そこから割り出して、区割りをどうするかということについては問題点はあるにしましても、諮問される事項についてはもうはっきりしておるわけです。三号も四号も同様です。ところが、一号は、今の御答弁によりますと、制度の根本問題と、当面の悪質違反を防止するための法的な改正とを一緒にしておるということになると、これは非常に広範にわたるわけです。そうして、先ほど申しましたように、制度の根本問題と一緒にもしこの項目を、一号なら一号というものをこのままにして諮問しますれば、答申する側では、当然、制度の根本問題とあわせて検討するということになり、あわせて答申するということになると、非常に時間がかかって、来年の参議院選挙にも下手をすると間に合わぬということになる。また、かりにあわせて答申があって、制度の根本問題と一緒にした改正案を次の国会に出されるということになりましたならば、国会の審議自体が相当の時間を要することになる。かつてあったように、その国会では結論が出ないで、継続審議ということもあり得ると思うのです。そこで、この制度の根本の問題と当面の悪質違反を防止するための選挙運動上の問題――選挙運動上の問題といえば、今まで青木君を中心とする自民党の委員会でも、われわれの方でも、それから選挙制度調査会でも、それぞれ各方面で検討して、公営をどの程度に拡大するか、金のかからぬようにするにはどうしたらいいか、悪質事前運動をどの程度に規制すべきか、連座制をどうするか、こういった数点にしぼれると思うのです。もちろん、内容はかなり多岐にわたりますけれども、数点に尽きるのです。そういう問題と切り離して諮問すべきものだ。従って、制度の根本問題をここに掲げることに対しては疑義があるので、あとでまた質問しますが、掲げるとしましても、それは一号、二号と項目を分けてすべきものではないか。項目を一緒にしてやれば、どうしたって一緒に調査研究するということになるのです。今の御答弁ですと、制度の根本問題も一緒にするような御答弁ですけれども、この法律の項目に一緒にしてある限りは、一号について答申を求める、こういうような諮問の仕方をしますれば、当然根本問題とからめて調査検討する、そういう答申が出てくる、そういう法案を出す、こういうことになるのではないかと思うのです。今言ったような問題は、一号と二号に分けてやるというお考えはないかどうか、法律ではこうなっているけれども、実際の諮問の際には、分けて諮問をするという扱いをするものか、その点をもう少しはっきりしていただきたい。
#41
○安井国務大臣 先ほども申し上げたと思いますが、この一、二、三、四は、大綱的に見て、こういう事柄を諮問事項にするのだということを網羅しておるわけでありまして、一項をこの言葉のままで諮問するというふうには、私どもは考えておりません。今御指摘がありましたような条項に分けて、より具体的な諮問の形をとるというふうに心得ております。
#42
○島上委員 二号の問題ですが、二号は、私が先ほど言いましたように、各選挙区における人口と議員数のアンバランスを直すもの、こういうふうにこれは解釈される。そうしますと、一号には制度の根本に関することがあるわけですが、二号を諮問する際には、現行区制の上に立ったアンバランスの更正、こういうふうに理解してよいものかどうか。
#43
○安井国務大臣 その点は、二号で「国会議員の選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定める基準及び具体案の作成に関する事項」というふうになっておりまして、必要に応じては区の変更ということも当然入ってくるというふうに考ております。
#44
○島上委員 今のお答えの範囲で、必要に応じては選挙区の変更もあり得るということは、たとえば東京のある区が、現在五名区が人口との関係で八名になるという場合に、五名区が二つになる、そういう意味の変更なのか、それとも選挙区制そのものを、たとえば小選挙区制にするという意味の変更なのか、私は、五名が七名になれば、七名をそのままにしておく行き方と、三名、四名区にするという行き方と二通りあると思うのです。そういう意味の区制の変更ならば、これは当然あり得ることなんですが、この中に小選挙区制にするという意味の変更も含んでいるかどうか。
#45
○安井国務大臣 議員の定数を変更するという件を答申願います場合には、そのままの区でいくか、あるいは今おっしゃるように、五人あるいは六人以上の区になったような場合に、それを分けるというような問題を伴ってくるという場合もあり得る。それからまた、全然別個の問題として、今の選挙区自体のあり方というものも、これは大きい意味では将来の検討の対象にはむろんなる、こういうふうになろうと思います。
#46
○島上委員 私は先ほど来るる質問して、投票の制度ということは、かりに小選挙区というような問題があるとすれば、一号の方に含まれているのか二号の方に含まれているのか、それを聞いているわけです。
#47
○安井国務大臣 この選挙区制度という意味から申しますと、一の方の関連は十分あると思いますが、具体的には、特に島上委員が御指摘になりますような根本的な意味の選挙区の制度、あるいは定数の制度というようなものを二で特に取り出してうたっておる、こういうふうに思います。
#48
○島上委員 そうしますと、かりに小選挙区制あるいは西独式の混合方式とか、あるいは比例代表とかいうことになれば、そのことによって、人口のアンバランスというものは、そこでもう一ぺんにアンバランスも何もなくなっちゃうわけですね、新規になるわけですから。そこでは当然人口に比例した区ができるわけですね。そういう新規に選挙区制そのものを変える場合をもこの中に含んでおるということになると、これは非常に大きな問題ですが、私は、この二項目には、今のような解釈をしいてすればできないこともないけれども、すなおにこの二号を解釈すれば、現行の一名という例外は一つありますけれども、三名、五名区の中で人口に比例すると八名になる区がある、あるいは五名の中で逆に四名にする区ができる、こういうようなアンバランスの更正、現在の選挙法にも、「直近に行われた国勢調査の結果によって、更正するのを例とする。」という、こういう法律がありますが、戦後一ぺんもやっておりませんから、その更正するを例とするという趣旨に基づいて、現行三名ないし五名区の区制の上に立ったアンバランスの更正である、こうすなおに私は受け取っておるわけですが、そればかりではなく、小選挙区制にする場合も、比例代表制にする場合も、混合方式にする場合も含んでおる、こういうふうに受け取ってよろしいのですか。
#49
○安井国務大臣 二号の全体の問題としては、そういうふうなものも含んでおるという解釈に相なるわけではありますが、しかし、この二号を、ばく然とといいますか、二号このままの通りで諮問するというつもりはないのでありまして、今おっしゃるように、この定数の改正あるいはこれに伴って必然的に生ずる区画の整理が必要であるかどうかというような点を、もし答申を求めるとすれば諮問していくというふうな形に、この中をさらに具体的に分けて答申を求めるというふうになろうと思います。
#50
○島上委員 それでは、具体的に分ける際に、現行区制に、三名ないし五名区のいわゆる中選挙区制のもとにおける極端なアンバランスが生じておることは、もうつとに指摘されているところでありますが、これは区制の根本を変えるという問題とは別に、私どもは早急に、少なくともこの次の衆議院の選挙には改正すべきものだと思うのです。この前、解散直前の当委員会において、かなり与党、野党の問でこの問題については話し合いが進めましたが、選挙の直前であったためにお流れになった。そういういきさつもあるし、数字を見ますれば一目にして瞭然のように非常にアンバランスがひどい。ある学者は、都市の有権者は、清き一票ではなくて清き三分の一票だ、農村の極度に人口が減ったところと都市の極度に人口がふえたところは、まさに三分の一の権利しか都市の者は持っていない、農村は逆に三倍の権利を持っていると言っている。こういう現象が現われているのですから、私どもの考えは、この極端な国民の権利の不公平、アンバランスというものを、早急に次の衆議院の選挙には間に合うように改正すべきものだ、それには、この改正もまた選挙の直前だと混乱を起こしますから、各党とも候補者を立てたり、調整したりという必要もありまして、混乱がおきますから、なるべく解散の直前ではなくて、選挙が済んであまり時間がたたない時期に改正すべきものだ、こう考えているが、この点は、政府で考えがおありかどうか、伺いたい
#51
○安井国務大臣 非常にごもっともと思います。また、前回の選挙制度調査会の答申につきましても、これはばく然といいますか、総括的ではございますが、定数改正をやるべし、こういう答申もあった際でございますから、われわれとしましては、これは今、どういう序列でどういう文句でと言われますと、まだそこまで成案に至っていませんが、定数改正について特に緊急を要すると思うからという趣旨の答申は、具体的に求めるつもりでおります。
#52
○島上委員 それでは、一歩進めて伺いますが、現行中選挙区のもとにおけるアンバランスの更正、是正は早急にする必要がある、なるべくなら解散直前でない時期にする必要があるという私の意見と同じような御意見のようですから、そうしますと、小選挙区制については、政府はどういうようにお考えになっているのですか。
#53
○安井国務大臣 小選挙区制につきましては、いろいろ、と議論がございます。そういった議論は、十分今度の審議会で各方面から御検討を願うというつもりで、今どうするという結論あるいはその方向を政府は持っていないわけであります。
#54
○島上委員 諮問する際には、小選挙区制の問題も、アンバランスの更正の問題も、同時に諮問するお考えですか、それとも、私は、アンバランスの更正は緊急に次の選挙に必ずやるべきものだと考えておりますので、
   〔青木委員長代理退席、委員長着席〕
私どもの意見を言わせてもらうならば、現行区制のもとにおけるアンバランスの更正の問題をひとまずきまりをつけるべきものだ、先に解決すべきものである、制度の根本改正はその後の問題である、いずれにしましても、その後の問題である、こういうふうに考えておりますが、そういうふうに処理されるかどうか、御意見を伺いたい。
#55
○安井国務大臣 従来の選挙制度調査会の答申等の精神も、十分私どもは組み入れて、さらにより具体的な答申を求めたい、こういう趣旨でおりますので、そういった点については御了解願えると思います。ただ、技術的に、具体的に、これをどういう形で、一緒にやるとかやらぬとかいうような問題につきましては、もう少し研究をさしていただきたいと思います。しかし、現状で、根本的なものもさることながら、それより直ちに問に合うものをより早くということは、政府自身も期待もいたしますし、また、これは答申自体にもよると思いますが、そういう点については、十分御趣旨のような点は顧慮して答申を求めるように取り計らいたいと考えております。
#56
○島上委員 私がこういうことを聞くのは、今までの選挙制度調査会は、御承知のように、小選挙区制についてかつて答申したことがある。今度はどういう人々がメンバーになるか、これは全く未知数ですけれども、もし小選挙区制の考えを持っている人を多数委員に委嘱いたしますれば、現行中選挙区制のもとにおいてアンバランスを更正しましても、かなり多数の選挙区について、選挙区の変更と申しますか、選挙区の議員定数の変更及び選挙区割りの変更が爼上に上せられなければならぬ、検討されなければならぬということになる。それならば、いっそこの機会に小選挙区制を一つやっちまおう、こういう考えが必然的に出てくるのです。百尺竿頭一歩を進めて、小選挙区制の一つ区割りをやっちまおう、こういうのが出てくると思います。そこで、政府は、区制の問題については二段にして、この次に調査研究を願うことにするから、当面必要な現行区制における極度のアンバランスについての答申をひとまず出してもらいたい、こういうふうにしませんと、これは出す方だって、そういう諮問をしますれば、当面の区制のもとにおけるアンバラの是正についての案を作って出すでしょう。そうでなくて、さっきの御答弁にもありましたように、これには区制そのものの変更の意味も広くは含んでいるのだということで諮問をすれば、それでは小選挙区制の区割りを一つ検討しようということになろうかと、私は思いますが、そういう点はどうでしょうか。
#57
○安井国務大臣 その定員の数の問題も、それから区制の問題も、一緒に御検討願いたいというふうな答申を求めるつもりは政府としてはないのでありまして、むしろ具体的に分けまして、たとえば、現制度における定数の問題をどうするかということは、選挙制度調査会ではいろいろすでに総括的な結論も出ておる。しかし、全体の人員をどうするとか、あるいは機械的な人口按分にするのがいいかどうか、区割りをどうするかというような問題も伴うかどうかといったような形をとって答申案を求める。また、しかし、それじゃ小選挙区の問題については一切議論をしてくれるなというふうにやるかというと、そうもいかぬと思いますが、そういう議論はまた別個のものとして、とにかくより早いものから、その判断によって、できるだけ取り上げていけるものは早く取り上げていくようにしたい、こういうふうに考えます。
#58
○島上委員 どうもその場限り、きょう限りの答弁では困るのですよ。これはよほどはっきりしないと、現行区制のアンバランスの更正だって、かなりの広範な選挙区にわたりますよ。それはちゃんと二十万十五人の標準にして、ますではかったようにはもちろんしませんけれども、しかし、人口と議員の定数を二十万十五人と割り出して、そこから上はどのくらい、下はどのくらいということで、かりに上は二一十五万、下は十五万としましても、十五万以下の区がかなりありますし、二十五万以上の区がかなりあるのですから、かなり広範にわたって苦労していただかなければならぬと思うのです。そのとき小選挙区との関係をあいまいにしておくと、こんなに広範にいじるならば、一つ小選挙区の案を作って答申しよう、こういうふうになると私は思うのです。少なくとも、なるおそれがあると思うのです。小選挙区の問題はまた別途検討してもらうが、今は三名、五名区の中における極端なアンバランスの更正案について答申してほしい、そういうふうにはっきり出せば別ですよ。あいまいにしますれば小選挙区論者が相当多いのですから、おそらく今度も小選挙区論者は相当入ると思う。あいまいにしておくと、小選挙区の区割りが答申されてきて、片方の「尊重しなければならない。」という法律でもって、政府及び与党のこれに関する方針がきまらないままに、妙なことになってしまうということになりはしないかと思うのですが、どうでしょうか。
#59
○安井国務大臣 この審議会ができます前に、今政府があまり憶測をいたしますことはどうかと存じますけれども、これは常識としてわれわれが考えておりますことをざっくばらんに申し上げますと、小選挙区と申しますか、この純粋区割りの問題というのは、重要な中でも非常に重要な問題であろうと思ます。そう簡単に結論が出るものとは考えておりません。そこで、われわれとしましては、前回出ております選挙制度調査会等の御意見も、総括的なアンバランスの問題はぜひ早急に直せ、こういう趣旨でございますので、今までの経過としては、こういう趣旨がある、しかし、この趣旨に対しての具体的な問題としては、今の区を若干割るか、そのままでいくか、あるいは機械的な按分にするか、選挙区の数をどうするかといったような問題も、多々疑問としてまだ残っておるので、こういう点については早急の御判断を願いたいというふうなことを十分織り込んだ答申は、一つやるつもりでございます。
#60
○島上委員 だんだんはっきりしてきましたが、まだはっきりしないところがある。もっとも、これは単なる憶測じゃなくて、十分に根拠のあることなんです。今大臣が答弁されたように、現行区制の中においてもアンバランスを更正する問題はたくさんあります。四百六十七名を押えておくか、ふやすとすればどの程度にするかという問題も、当然出て参ります。減るところをなるべく少なくしょうという政治的配慮も必要だと思うのです。お前のところは、二十万十五人というものさしで当てはめるとあまり少な過ぎる、十五万しかないから、十五万以下は全部一つ減らしてしまおう、こういうように簡単にもいかないでしょう。それから、二十五万以上のところを全部きちっと二十万十五人に当てはめて、それで算術的にふやしていくということもできない。そこに政治的考慮も多少加えて、総体の数をどれだけふやすかという問題と関連して、なかなかこれは苦労の要るところだと思います。そういうことはわかりますよ。そういうような答申を求めるだけでも、これはなかなか大へんです。しかし、それはぜひこの次の衆議院の総選挙までには間に合わして改正する。それもなるべく直前ではなしに、時間をある程度おかぬと、党の候補者の準備や調整で混乱を起こしますから、そういうことも考えて、なるべく早くそういう答申を求めるという措置が必要だと私は思うのです。従って、そのときには、小選挙区とか、そういう制度の問題は次の段階で調査検討を願うから、まず、前段としてこっちの方を答申してほしい、こういうふうにはっきりなさるつもりかどうか、もう一ぺん念を押しておきたいと思います。
#61
○安井国務大臣 これはちょっと答申の具体的なやり方になりますので、今にわかにそういう明確な御答弁は差し控えざるを得ないかと思いますが、本審議会をお願いをしております趣旨の大きなものの一つには、前回まで選挙制度調査会の結論があまりにも抽象的であって、これは今申しましたように、定数の問題についても、結論だけは出ておるが、具体的な内容に触れていない、あるいは連座制その他罰則強化の問題にしましても、同様な問題がたくさんある、こういう状況に照らして、こういう点をよりコンクリートにしてもらうということが、一つの目的の大きなねらいでもあるわけでございます。島上委員の御質問なさっておりますような趣旨は、この答申を求める過程において、自然と生かされてくることになるというふうに存じております。
#62
○島上委員 私はこういうふうに考えておりますがね。区制を根本的に変える問題、土俵を変える問題は、これはそう軽率には取り扱えない問題だと思う。というのは、かつて鳩山内閣の当時、小選挙区制を出したことがありますが、私の伺っている範囲では、現在は、この制度の根本の改正については、自由民主党もその他の党も、抽象的な意見はあるようですけれども、具体的に小選挙区制にしよう、何制度にしようということを、国会へ出せる程度に固まってはいないと思うのです。政府は、その点に対して、たとえば小選挙区制にするとか、西独方式にしようとか、何にしようとかいう考えが、現在の時点において固まっているかどうか。
#63
○安井国務大臣 むろん全然固まっておりません。
#64
○島上委員 そうだとすれば、政府の考えが固まっていない、自民党も固まっていない――まあ小選挙区論者の親玉もここにおりますけれども、党としては固まっていない。社会党もむろん小選挙区制に反対で、比例代表制という党の考えがあるけれども、比例代表制ではどの方式をとるかというほど具体的には固まっていない。そういう段階において、言葉が適当かどうか知らぬが、各党とも白紙の状態において、こういう問題を全然第三者にまかしていいかどうかということを伺いたい。
#65
○安井国務大臣 小選挙区の問題その他につきましても、いろいろと従来御議論もありますし、また、これは非常に重要な問題でございますので、今度のこの広い層から求めた審議会におきまして、答申の趣旨は審議の対象として十分の御検討をいただく、あるいはそういう御議論の際には、議員からも入っていただくというようなことで、十分今後の問題としては、御検討をいただくことはむろんやらなければいかぬと思います。
#66
○島上委員 御検討いただくことをやらなければいかぬとおっしゃいますが、その検討の結果は当然答申として出てきますね。そうして検討した結果答申が出てくれば、尊重しなければならぬ。しかるに、その諮問する当時あるいは答申が出てくるときでも、政府も与党も野党も態度はきまっていない、こういうときに一体それを尊重できますか。その他の事項についての尊重はわかりますが、この土俵をまるきり変えようという問題を――第三者に議員も入るかもしれぬ、それは三十分の一か三十分の二入るかもしれぬけれども、いわば第三者ですよ。こういう土俵を変えるという問題は、議会制度の根本に触れる問題ですし、各党にとっても非常に大事な問題です。一番大事な問題だと言ってもよいと思う。この一番大事な問題が、党の態度もきまらないで、白紙のままに第三者にまかして、答申が出たら尊重するというわけにいきますか。一体そういう不見識なことができますか。
#67
○安井国務大臣 今お話しのように、これは非常に重要な問題でございますから、おそらく審議会としましても、拙速で軽率な結論を出して、こうだああだというものを政府なりに押しつけられるというようなことは、万々あるまいということを私どもは確信いたしております。でありますから、十分御検討を願うにしましても、これが慎重に扱われるであろうということは、十分予見をいたしておるわけであります。
#68
○島上委員 その予見が、私の予見とはだいぶ違うのですがね。自民党の内部のことは、よそさんのことだから私はあまり言いませんけれども、これはもし憶測するならば、小選挙区制をやろうという考えが池田総理の腹の中にあれば、党内はなかなか議論百出でまとまらぬ、こっちの方からひょっと出させてくれば一番早いというので、小選挙区論者を多数委員にしておけば一番簡単ですよ。そして、尊重するのですから、この通り答申が出てきて尊重しなければならぬから、あまり言うなといって党内をおさめるには一番いい、そういう可能性は十分にありますよ。こういう土俵を変える問題は、政府なり、与党なり、野党なりが十分に話し合って、腹がきまったところで諮問するというならわかりますよ。たとえば西独方式にするといったって、西独方式だってそう単純なものじゃないですから、西独方式を基本にして日本で採用するにはどうしたらいいか、そういう腹がきまって――小選挙区制にするといっても、その小選挙区制も厳格な一名区にするか、例外として二名区、三名区を認めるかというやり方もあるわけですから、小選挙区なら小選挙区という腹がきまって、諮問するというならわかりますよ。そういう腹が、政府も、与党も、野党も全然きまらぬ、与党と野党との話し合いもしないで、今のような全くきまっておりませんという時点において第三者にまかして、答申が出たら尊重しますというわけにいきますか。私はいかないと思う。小選挙区が与党の中でもまとまらぬし、話し合いをしてもなかなかまとまりそうもない。――小選挙区を早急にやってしまおうという腹黒いものがあれば別ですよ。そうでないとするならば、与党、野党が話し合いをし、政府の腹もきまったところで方向を出して、答申を求めるというふうにするならわかります。全然腹も何もなしに、白紙の状態で、こういう根本問題を第三者の委員会にまかせるということは、できないのが政治常識だと私は思うのです。話し合いの政治ということを強調しているのですから、こういう大事な問題について、話し合いをしないはずはないと思う。どうでしょう、話し合いもしないで、腹もきまらずに第三者に検討願って、答申が出たらそれを尊重するというようになさる考えですが、どうですか。
#69
○安井国務大臣 初めから小選挙区をねらいにして、審議会をうまく誘導して、何か結論を出してもらっておさめようというような考え方は政府には毛頭ございません。ただ、小選挙区という問題も、世上あるいは議員間等におきましても非常に議論になっておる問題でございますから、これを十分御検討願うということは、審議会に対しても必要なことであろう、それは期待いたしております。従いまして、先ほど申し上げましたように、根本的に最も重要な問題でありますので、これをただまかせて、さあ早く結論を出して下さい、その結論を政府は直ちに取り上げて、一方的に法律案を作るという操作には、幾らこの審議会の答申を尊重するという建前にしておりましても、そう機械的に、政府がまた作業するというふうにも考えておらぬわけであります。それは御趣旨のように、十分各般の事情をそんたくもいたし、また、慎重な態度をとりまして、この扱いについてはきめていくということで、そうせっかちに結論が出て、直ちに法文化されるというコースにこれが向くようには、私ども考えておりません。
#70
○島上委員 それでは、この制度の根本を変えるという問題については、話し合い政治の精神を生かして、与党、野党の間でまずもって十分話し合いをするというような運び方をなさるつもりかどうか、諮問をする前に、そうなさるつもりかどうか、または答申があって、それを法案として国会に出すか出さぬかという際に話し合いをなさるというふうに運ばれるかどうか。私は、この問題は、事前に十分に与党、野党が話し合いをすべきものである、そして私どもも、この話し合いに対しては、従来の行きがかりにこだわらずに、どういう制度が一番いいかということについては十分に検討もし、話し合いもしたいと思っております。ただ、小選挙区制一本やり、比例代表制一本やりでは、話し合いの余地も検討の余地も何もないわけですから、私どもも、原則としては、基本的には比例代表制というものを党の方針として持っておりますが、比例代表制もいろいろな方式があるわけで、一通りや二通りじゃない、混合方式というようなものも出てきておる際ですから、十分に話し合いをする用意も持っております。この問題に関する限りは、私は、諮問する前に与党、野党で十分話し合いをするというのが、ほんとうの話し合い政治だと思うのですが、そういうお考えがあるかどうか。
#71
○安井国務大臣 いろいろ十分にお話し合いをしていくということは、もう原則として尊重していきたいと思っております。ただ、それじゃ具体的な問題をどの程度に話し合いをするか、あるいはどの問題についてどういうふうに話し合いをするかということを、今ここでちょっと簡単に御答弁もいたしかねますが、その精神に十分尊重していくつもりでおります。
#72
○島上委員 大臣は極力抽象的に答弁しようとするが、私は具体的に質問しているのですよ、きわめて具体的に、簡明直截に大臣が答弁できなければ、池田さんに答弁してもらいたいのですがね、簡単なことなんですから。この法案は、御承知のように、答申は尊重しなければならないとなっている。道義的な規定ではあるけれども、尊重しない場合には懲役何年に処するということはないのですから、尊重しない場合あるのだろうけれども、しかし、尊重しなければならぬということがある以上は、尊重するのが建前です。そこで、私ははっきりと聞いているのですよ。制度の根本を変えるような問題は、与党、野党が十分に話し合いをすべきものであるし、話し合いによって政府が腹をきめて、そうして諮問する、これならわかりますよ。与党、野党の話し合いも全然しない、政府の腹もきまらないという状態の中で諮問する、もしくは諮問しなくとも、この四項目掲げた事項については、みずから審議調査し、答申することができるのですから、みずから調査審議して総理大臣に意見を申し出ることができる。この意見の申し出も尊重するわけでしょう。これは大へんな問題ですよ。政府の腹もきまらない、与党、野党の話し合いもしないという状態の中で、小選挙区制を答申されてきたら尊重しますか。これが問題ですよ。これは自民党だって、そう簡単におさまらぬと思う。これは念を押しておかぬと、そう簡単に安心できないですよ。この法案に、尊重しなければならぬということがあるのですから、私たちも、賛成、反対は別として、もしかりにこの法律が通って現存すれば、この法律の建前は認めます、肯定しますよ。そうすると、政府も、与党も、野党も、話し合いもしない、何ら腹もきまらぬときに、ぽこりと小選挙区制というものが出てきて、それを尊重することができるかどうかということです。私はできないと思う。さっきから繰り返しているように、こういう土俵を根本から変える問題は、かりに野党との話し合いがつかなくても、与党自民党の中のまとまりだけはしなければならぬでしょう。そうして政府の腹をきめなければならぬでしょう。与党もまとまりもしない、政府の腹もきまらぬときに、ひょこりと出てきて、それを尊重することができますか、どうでしょうか。一体、そういう場合にも機械的に尊重しますか。
#73
○安井国務大臣 私どもは、初めから小選挙区なら小選挙区へ持っていくための審議会というものを予想しておるのじゃございませんので、第三者として、最も公平にして有識者の十分な御検討、御批判を願いたいということでありますので、場合によりましては、政府が腹をきめて答申をするという場合もありましょうし、また、政府が腹をきめる場合に、いろいろなそういった良識の御意見を、きめるための参考に一ぺんしてみるという場合もありましょうし、従いまして、ケースはいろいろあろうと思いますが、少なくとも選挙区制の問題に関するものは、選挙制度の中でも最重要な問題であることは、委員の皆さんも当然御承知でございます。十分その良識を期待いたしておりますので、せっかちにぽんと結論を出して、さあ政府はこれをやれというような結論を押しつけられるというふうなことには相ならぬというふうに、私どもは確信しております。
#74
○島上委員 相ならぬといっても、それは選挙制度審議会の向こうさんのことですよ。それはわかりませんよ。相ならぬということは断定できますか。今までの選挙制度調査会の中には、いわゆる学識経験者と政府も認め、社会からも認められておる人も相当おりますから、あの諸君をもしたくさん入れれば、現に小選挙区制の答申をしておるのですから、私は、相ならぬなんてのんきなことは言っておれないと思うのです。さっき私が言ったように、人口と議員のアンバランスは、区制の問題と切り離して、そのアンバランスの答申を先にやってもらいたい、区制の問題についてはあとで御検討願う、こういうふうに明確にしてやれば、これは別ですよ。明確にしてやらなければ、多数の小選挙区論者を含んでおれば、相当多数の選挙区をいじるのだから、この際一ぺんに小選挙区――この前作った原案もあることだし、あれに人口の移動による手直しを加えて出せば、その方が簡単だから――これは簡単ですよ。そういうことになる可能性が非常にあるのです。そうしますと、相ならぬと思いますじゃなくて、相なった場合に、尊重しなければならないという法文との関係はどうなるか。ほかの問題は尊重しなければならない、それは文字通り私はけっこうだと思うのです。今大臣が、相ならぬと思っていることが出てきた場合に、やはり尊重しなければならないという趣旨でほかの問題と同じようになさるつもりであるかどうか。これは大へんな問題だから、答申はあったけれども、与党、野党十分に話し合いをしましよう、話し合いで、話し合い政治の精神を生かしていこうという扱いをするのかどうか。私は、事前に、そういうものを諮問する前に与党、野党で話し合いをして、政府の腹をきめて、しかる後に諮問すべきものだと思う。この重大な問題については、私はあくまでもそう思うのです。しかし、今大臣は、そういうことには相ならぬと、こうおっしゃっておるのですが、相ならぬと思っても、相なった場合には、尊重しなければならないという条文で、それを法律化して出されるのか。与党、野党で十分話し合いをして、この問題に対しては、尊重しなければならないという法文を他の項目に適用するように、そのままには単純には考えてない、与党、野党で十分話し合いをするというお考えがあるのかどうか。そこまで聞いておかぬと、これは安心できませんよ。
#75
○安井国務大臣 むろんこういう答申が出るに際しましては、十分政府も、あらかじめそのときの政治情勢なり各般の御意向も審議会へ反映をいたして、その万全を期してやるつもりでございますから、拙速的に、さあこれをやれというふうなことが一方的にぽんと出てしまうというような御懸念は、万あるまいと思いますが、それにつきましても、また出ました場合、原則はむろん尊重するということに変わりはございませんが、ものの扱いといたしましては、いろいろな方法もあろうと存じますので、これは非常識にならないように、そうして国会自体が常に話し合いの場であるというふうに考えておる精神を十分生かした措置をとりたいと思っております。
#76
○島上委員 そのときの政治情勢なり何なりを考えて、政府の意見を十分反映するとおっしゃいますが、その反映の仕方は一体どうして反映するのですか。私は、政府の関係者が何名か委員として加わって、意見を言うという反映の仕方もありましょうが、それよりも一番はっきりしているのは、諮問する際に、諮問するその諮問の具体的項目の中に、はっきりと表現するということだと思うのです。さっきから何回も繰り返しておるように、諮問の際にはっきり表現しなければ、政府関係者が何名か、二名か三名か委員に加わっておって、その委員を通じて政府の意見を反映しましても、他の委員の多数が小選挙区にすべしという意見だったら、多数できまってしまう。それから、国会は話し合いの場だからとおっしゃいますけれども、法律を出してしまって、小選挙区なら小選挙区という法案を出して、話し合いはこの審議の過程で話し合いしましよう、こういう場合が非常に多いのです。ところが、法案を出してしまうと、政府は体面にかけても通したいと思うし、これは当然です。与党も通したいと思うし、そこでは話し合いの余地は非常に狭められてしまうのです。小選挙区制というものの答申があった場合に、そのままこれを法案として出すか出さぬかというその時点において、野党、与党話し合いをするというのならまだ幾らかわかりますよ。その話し合いをするというのは、法律を出して審議の過程で話し合いをするという意味なのか、小選挙区の場合に限っては、法律を出す前に十分に話し合いをする、こういう意味なのか、その点をお伺いいたします。
#77
○安井国務大臣 この答申を求めるに際しましても、内外の諸情勢、政治情勢等については、十分な反映をその審議会にしていきたいと思いますし、また、議院からも特別委員の形で、あるいは各党派からもそれぞれ出席をしていただくような仕組みもできておるわけでありますから、そういった扱いにつきましては、どの段階でどうするということを、今ここで一つ一つ具体的に申し上げるのはどうかと存じますが、今、島上委員の御質問のような精神につきましては、十分にこれは尊重できる仕組みになっておると思いますので、軽率な判断によって軽率な結論を出して、それで一方的に押しまくるというふうな形は、絶対にしないようにやっていけると思います。
#78
○島上委員 私がこれほどはっきり聞いておるのに、答弁がどうもあいまいで、まだ納得できないのです。同じことを繰り返すことになるので、もう質問しませんけれども、納得ができない。それで一ぺん総理大臣に、この点はっきり聞きたいものですね。これは大へん重大な問題なのです。その点をはっきりしないと、多分小選挙区になって出てこないだろう、そういうことでこの法律の審議はできませんよ、出てくる可能性も十分にあるのですから。出すこともできるのですから。そうしてそれを尊重しなければならないのですから。政府の腹もきまらぬ、与党、野党の話し合いも全然しないときに、土俵を大きく変えるような答申が出てきて尊重しなければならない、そういう法律に拘束されるとなったら、これは大問題ですよ。私は、小選挙区制に関する限りは、与党、野党の話し合いをして、政府の腹もきまったところで諮問するんだ、こうはっきり答弁してもらうまでは納得できない。安心できない。その不安をぬぐい去ることができないですよ。そうでしょう。多分出ないだろうと思うと言ったって、小選挙区論者がたくさんおるんですから。小選挙区の論議があることは、私は知っておりますよ、認めますよ。しかし、また同時に、そうでない意見もあるんですから。しかも、これは議会制度の根本に関係する問題だし、与党、野党のそれぞれの党の運命にかかわる問題でもあるんですよ。それだけに、この問題に関する限りは、与党、野党で十分話し合いをしてでなければ軽率に諮問できない問題である、また、答申が出てきても、そのまま尊重しなければならないという法文によって機械的に扱うべき問題ではない、こう考えているわけなんです。どうでしょう、大臣、はっきり御答弁してもらえませんか。
#79
○安井国務大臣 私は、先ほどから、今のような島上委員の御趣旨を全面的に肯定しておるつもりで御答弁しておるわけなんであります。ただ、具体的にどうするかということを個条的に言われましても、これはちょっと、今あらかじめ、これはこうだ、あれはこうだと御答弁申し上げることは無理だということで、今言われておりますような御趣旨につきましては、先ほど来全面的に肯定しておるつもりでございます。
#80
○島上委員 これはもちろん言うまでもないことですがね、その安井大臣の御答弁は、池田総理大臣も同様であると私ども受け取りますが、よろしいですか。
#81
○安井国務大臣 これは同じことであると存じます。
#82
○島上委員 この問題に関する質問はこれで一応ピリオドを打ちますが、そうだとすると、この法文の一号から四号までの並べ方についても、多少研究する余地があると思うのです。こういう並べ方ではなしに、もう少し制度の根本に関する法文の書き方は研究する余地があると思いますが、私どもも、もう少し、この法案に賛成するか反対するかと関連して、研究したいと思っています。
 私のきょうの質問は、一応これで終わります。
#83
○竹山委員長 坂本泰良君。
#84
○坂本委員 時間がありませんが、法務省の刑事局長にお伺いしたいのです。それは、昨年の十一月の総選挙の三カ月後現在の選挙違反については、先ほど警察庁の方から承ったのです。三万二千七百六十八名、一万七千件で、買収、利害誘導、自由妨害、戸別訪問、文書図画その他。そこで、その数字はおわかりだろうと思いますから申し上げませんが、検察庁の方でこの選挙違反について現在起訴されている状態について、承っておきたい。
#85
○竹内政府委員 御質問の数字でございますが、警察庁の数字と、法務省で検察庁において集計しております数字との間に若干の違いはございますが、数においてはそう大きな開きはないのであります。そこで、総受理人員の中で、起訴をいたしました者が一万四千四百二十三人、不起訴になりました者が二万三千人、これは二月二十八日現在の状況でございます。なお、未処理になっております者が二千四百四十五名でございます。その後、未済事件の捜査も進みまして、若干の処理が進んでおるはずでございますが、こまかい数字は今わかりません。
#86
○坂本委員 そこで、ただいま警察庁の方からの御答弁によりますと、四月二十日現在で、逃亡者が二十九名全国指名手配の状態だということでしたが、検察庁の方では、この二十九名の逃亡者については、まだ少しございますが、時効その他の点もあるのですが、どういうような処置をしておられますか。
#87
○竹内政府委員 逃亡者の数につきましては、警察庁の御答弁の二十九名という数字は、全国指名手配の数字だと思いますが、なお、全国指名手配になっておらない者で、若干名の逃亡者があると見込まれております。それらの者につきましては、鋭意所在の追及を――警察並びに検察庁、両方で相協力いたしまして、厳重な追及をいたしておる状況でございます。もちろん、時効の関係等もございますが、いずれもまだ時効にはほど遠いのでございまして、できるだけの捜査をいたしまして所在の発見に努め、処理をいたしたい所存でございます。
#88
○坂本委員 逃亡者の問題については、刑事訴訟法上、起訴状の謄本が送達にならなければ、二カ月を経過すると公訴棄却になるのですね。そういうような関係もありますから、この点について、さらに次の機会に、また内容その他について承りたいと思うのです。
 そこで、きょうは時間がありませんから、先ほど委員長には資料の点でお願いしておきましたのですが、現在の調査会審議についても十分の関係があると思いますから、急いでお願いしたいと思いますが、この逃亡者の氏名、容疑内容、ことに買収犯がおもですから、金額、そういう点について、各選挙区あるいは個人別資料をお願いしたい。これはすでにもう新聞なんかには出ておりますから、捜査上そう関係がないと思いますし、やはり当委員会が、この点も十分参考にして今後の選挙の問題も考えなければならぬのですから、至急出していただきたいのと、同じく各候補者の別に買収、供応、利益誘導、これを中心とした違反がある代議士、違反がある候補者、並びにその容疑内容、さらに容疑者、あるいは起訴されている者もあるし、また、逃亡その他未処分の者もあると思いますから、そういう区分的に内容を明らかにした資料をお願いしておきたいと思います。われわれの調査によりますと、おもな逃亡者も三十名以上に達して、相当、選挙責任者並びに実質上の選挙責任者がこの違反に問われておりますから、そういう点のはっきりした資料をお願いしておきたいと思います。
#89
○竹内政府委員 ただいま御要望の資料でございますが、後刻検察庁と十分協議いたしまして、できるだけ御要望に沿いたいと思いますが、ただ、非常に詳細な御要求になっておりまして、現在、逃亡者はもちろん捜査中の者でございますし、また、関係事件が、あるいは公判が開かれるまでに至っていない状況のものも多数あるように考えるのてございます。それらの点につきまして、できるだけ御要望に沿うようにはいたしますが、全部御要望に沿うことはあるいは困難ではないかとも考えられますので、あらかじめ御了承を願いたいと思います。
#90
○坂本委員 ただいま刑事局長のお話の通りでけっこうですが、しかしながら、あまりそういうふうに、まだ公判前だとか、あるいは捜査中だというので、肝心なところを資料に書いてないと、これは何にもなりませんから、やむを得ない点はあると思いますが、しかし、そういう点も、実にやむを得ないごく少数にしていただくよう資料をお願いして、質問を終わります。
#91
○竹山委員長 本日はこの程度とし、明日午後一時より理事会、一時三十分より委員会を開会いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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