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1960/02/24 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第8号
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1960/02/24 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第8号

#1
第038回国会 建設委員会 第8号
昭和三十六年二月二十四日(金曜日)
   午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 加藤 高藏君
   理事 木村 守江君 理事 佐藤虎次郎君
   理事 薩摩 雄次君 理事 松澤 雄藏君
   理事 石川 次夫君 理事 中島  巖君
   理事 山中日露史君
      尾関 義一君    大倉 三郎君
      大沢 雄一君    金丸  信君
      木村 公平君    徳安 實藏君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      長谷川 峻君    廣瀬 正雄君
      山村新治郎君    岡本 隆一君
      兒玉 末男君    實川 清之君
      三鍋 義三君    三宅 正一君
      田中幾三郎君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 中村 梅吉君
 出席政府委員
        建設事務官
        (大臣官房長) 鬼丸 勝之君
        建設事務官
        (計画局長)  關盛 吉雄君
        建 設 技 官
        (河川局長)  山内 一郎君
        建 設 技 官
        (住宅局長)  稗田  治君
 委員外の出席者
        専  門  員 山口 乾治君
    ―――――――――――――
二月二十四日
 委員綾部健太郎君、齋藤邦吉君及び松田鐵藏君
 辞任につき、その補欠として長谷川峻君、尾関
 義一君及び山村新治郎君が議長の指名で委員に
 選任された。
同 日
 委員尾関義一君、長谷川峻君及び山村新治郎君
 辞任につき、その補欠として齋藤邦吉君、綾部
 健太郎君及び松田鐵藏君が議長の指名で委員に
 選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会申入れに関する件
 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出第三三号)
 公共施設の整備に関連する市街地の改造に関す
 る法律案(内閣提出第五九号)(予)
 派遣委員より報告聴取
     ――――◇―――――
#2
○加藤委員長 これより会議を開きます。
 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。本案に対する質疑を終局するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○加藤委員長 御異議ないものと認め、そのように決します。
    ―――――――――――――
#4
○加藤委員長 この際、岡本隆一君より本案に対する修正案が提出されております。
    ―――――――――――――
 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対する修正案
 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
 第一条中第二十一条の改正に関する部分を削る。
 附則第二項中「住宅金融公庫法第三十一条第二項及び第五項、」を削り、「並びに」を「及び」に改める。
 本修正に伴う歳入の減少は、昭和三十六年度において、千五十七万円の見込みである。
    ―――――――――――――
#5
○加藤委員長 提案の趣旨説明を求めます。岡本隆一君。
#6
○岡本(隆)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
 まず、修正案を朗読いたします。
  住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対する修正案
  住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  第一条中第二十一条の改正に関する部分を削る。
  附則第二項中「住宅金融公庫法第二十一条第二項及び第五項、」を削り、「並びに」を「及び」に改める。
  本修正に伴う歳入の減少は、昭和三十六年度において、千五十七万円の見込みである。
 次に、その内容と、提案の理由を説明いたします。今般、政府より提出されました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案は、戦後今なお引き続いてきびしいわが国の住宅事情に対処し、これが緩和に資せんがための措置として提案されたものでありまして、その意とするところはおおむね了とすることができるのであります。
 すなわち、公庫の業務量の増大に伴う理事の増員、現下ますます深刻ならんとする宅地事情の緩和の一助たらしめんとする宅地造成資金貸付ワクの拡大、さらに大企業が建設せんとする産業労務者住宅への貸付資金に対する金利の引き上げ等には、賛意を表するものでありますが、政府が貸付資金量の拡大に急なるあまり、今般宅地造成資金や、中高層耐火建築物の建設資金まで、その貸付金利を引き上げようとすることには賛成することはできません。よって、本修正案は、これらの貸付利息を現行のまま据え置くことを求めんとするものであります。
 今般の法改正に伴う宅地造成資金貸付ワクの拡大は、地方公共団体や住宅協会その他の公的性格を帯びた法人が、民間の悪らつな宅地造成業者にかわって、宅地造成を行なうことができるよう、その資金調進の道を開かんとする意図に出たものと私たちは理解しておりますが、その金利を引き上げることは、それだけその事業を困難に導くものであり、造成された宅地価格をも引き上げるものと考えなければなりません。
 さらにまた、中高属耐火建築物、いわゆるげたばき住宅の建設資金の利用者は市街地に住む中小商工業者でありまして、ただいまの貧弱な政府の中小企業対策の中で、常に資金難と経営難とにあえぐ階層といわなければなりません。
 一方、産労住宅は、事業主がみずからの従業員に対する給与の一部として、現物給付として住居を提供するものでありますが、これは職場を追われるときは同時に住居をも追われることになりまして、企業が労働者を封建的関係に結びつけんとする意図を含んだものでありまして、明朗な近代的労使関係の樹立とは、およそ逆行するものといわなければなりません。政府はこれに対し、厚生年金保険の還元融資とともに、莫大な資金を貸し付け、本年度も三万六千の給与住宅を建設せんといたしております。しかも、これはきわめて長期の融資でありまして、耐火建造物の場合には、償還期間が三十五年ということになっております。これをげたばき住宅の融資期間の十年に比べますと、あまりにもその差が著しく、たくましい資金力を持つ大企業に対するこの種の融資は、貸付期間をもっと短縮して、資金運用の効率を高めるとともに、資金難にあえぐ中小企業者に対するこの種の融資には、貸付期間をもっと長期にして、これらの中小商工業者の住居の不燃化を助成しなければなりません。
 政府は、本年度八億五千万、昨年度は九億五千万の造船利子補給を行なって、海運業者を保護しております。これらのげたばき住宅に住まんとする市民は、都市計画の要請に応じ、あるいは不燃都市建設のため都市改造の一翼をにない、都市住民を災害から守らんがために、苦しい資金運営の中から不燃建築を行なわんとするものでありまして、大企業である海運業者に対しては利子補給まで行なって、あたたかい手をさしのべる政府が、ささやかなげたばき住宅に住まんとする商工業者に対し、金利の引き上げという冷たいむちを加えんとするがごとき行為には、われわれは断じてこれに同意することができません。
 以上が本法案に対する修正の動議提出の理由であります。委員各位全員の御賛同を期待する次第であります。
#7
○加藤委員長 ただいまの岡本君提出の修正案に対し御質疑はありませんか。
 御質疑がなければ、この際、岡本隆一君提出の修正案について、内閣の意見を聴取いたします。
 中村建設大臣。
#8
○中村国務大臣 実は、この住宅関係の金利につきまして、われわれといたしましては、一般庶民的な分につきましては、極力金利の引き上げにつきまして予算編成段階で反対をいたしまして、現状を維持することができたのでありますが、中高層建築及び宅地造成につきまして、資金量確保の上から余儀なく金利の引き上げの方途を決定いたしまして、その法案の御審議を願っておる次第でございますが、大局的に考えまして、資金冠確保のためにやむを得ざる措置であると考えますので、ただいま社会党から御提出になりました修正案には、遺憾ながら同意することができないような次第でございます。
    ―――――――――――――
#9
○加藤委員長 これより岡本隆一君提出の修正案並びに原案を一括して討論に付します。
 討論の通告がありますので、これを許します。
 木村守江君。
#10
○木村(守)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま提案されました修正案に反対し、政府原案に対しまして賛成の討論を行なわんとするものであります。
 住宅金融公庫の貸付のうち、最も重要なるものは一般個人住宅の貸付ワクのことであろうと考えます。また、社会党の修正案もここに重点が置かれたように考えておるのであります。しかしながら、実際の状態を検討いたしてみまするときに、政府提出の原案の中にも、この一般個人住宅の貸付ワクに重点を置きまして、この貸付に対しましては政府の低利資金の利率である六分五厘よりもはるかに下回るところの五分五厘という低利をもって貸し付けておりまして、個人住宅の造成のために大きな役割を演じておることは、すでに御承知の通りであります。こういうような点から考えますると、修正案で言われておる趣旨の一部分は了解することができるのでありまするが、かような修正案が通過する場合には、なお一そう政府出資金の増額をはからなければならないという状態に相なるのであります。ところが、今回政府提出の原案によりましても、政府出資金は明年度大幅に増額されまして、前年度五十億が九十億になっておるような状態であります。しかも、政府原案の通過によりまして初めて対象序数の増大をはかり、住宅政策の推進ができるのであります。しかも、個人住宅につきましては、所期の目的を達成することができる状態に相なっておるのであります。かような点から考えまして、住宅金融公庫の運営の実情から、その一部の貸出利率の引き上げをはかりまして、しこうして、個人貸付の住宅に対する金利の低下並びに現行の手数料等の事柄を勘案して参るためにこの改正が必要であると考えるのであります。しかも、貸付の対象となるところのものは償還能力があり、施設において営業がなされるものであり、また、住宅は市街地の便利な場所に建てられるものでありまするから、この程度の引き上げはやむを得ざる処置であると考える次第であります。
 また、宅地造成資金につきましては、この程度の金利の引き上げによる譲渡価額に対する影響は少ないものであり、また、最近の地価高騰という実情から考えてみますると、やむを得ざる処置であると考えますので、私は、ただいま社会党から提出されました修正案に反対し、政府原案に対しまして賛成の意見を表明するものであります。(拍手)
#11
○加藤委員長 山中日露史君。
#12
○山中(日)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま岡本委員より提案されました修正案に賛成し、原案に対して反対の意見を表明せんとするものであります。
 政府原案は、中高層耐火建築物等の建設及び宅地造成事業に対する需要の増大にかんがみ、貸付の資金量を大幅に拡大する必要のために金利を引き上げることとし、中高層耐火建築物等の建設資金の貸付利率は従来年六分五厘であったものを、住宅部分については年七分、住宅部分以外の部分については年七分五厘とし、土地の取得造成資金の貸付利率は、従来年六分五厘であったものを年七分五厘に改正せんとするものであります。さらにまた、産業労働者住宅の建設資金の貸付におきましては、資金量の増大をはかるため、中小規模の事業等以外の事業に従事する産業労働者のための産業労働者住宅の建設の貸付においては、従来の金利は年六分五厘であったものを年七分に改正せんとするものであります。昭和三十六年度の公庫住宅は十二万戸でありまして、昭和三十五年度に比し一万戸の増加を見、なかんずく、中高層住宅に重点を置き、中高層の店舗等の部分の貸付については前年度の約二倍の貸付を計画されている点は、住宅難の緩和と宅地の高度利用の面においてその努力を多とするものでありますが、一方、これらの利用者の多くはいわゆる中小商工業者であって、これらの人々に対し貸付金の利率を従来より引き上げるという政策は、中小企業育成の見地から逆行する政策であるといわなければなりません。ことに、廃業労務者住宅の融資率を見ましても、大企業は五〇%、中小企業は六〇%で、なお、その金利は、大企業は七分に引き上げたにかかわらず、中小企業は従来通り六分五厘に据え置いた点を考えまするならば、一は中小商工業者が直接利用し、一は産業労務者居住の用に供するの差はありましても、中小企業者保護の精神に変わりはありません。しかるに、中高層、すなわち、げたばき住宅に関してのみ住宅部分、店舗部分ともに金利を引き上げるということは、中小企業育成の面においてきわめて不均衡であり、首尾一貫せざるものがあると断ぜざるを得ないのであります。いわんや、池田内閣の所得格差の解消を目途とする低金利政策にも逆行するばかりでなく、中高層住宅が賃貸住宅である場合においては、金利の値上がり部分は当然家賃に転嫁され、物価高騰に拍車をかける結果となること言うまでもないのであります。しこうして、このことは、宅地取得資金の金利値上げについても同様に論ずることができると思うのであります。金利値上げによるところの資金量の増額を計算いたしますと、わずかに五千万円そこそこでありまして、昭和三十六年度の国の予算の編成にあたりましても、本年度自然増収は四千五百億とさえいわれているこの際におきまして、わずか五千万円の金利の引き上げによって中小企業者に迷惑をかけるということは避けて、これら自然増収から住宅金融公庫に対する出資金の増額が考えられてもいいのではないかと考えておるのであります。
 以上、いずれの点よりいたしましても、中高層建築物及びこの宅地造成資金の金利に関する岡本委員の修正案は適正なるものとしてこれに賛成し、原案に対して反対の意を表明する次第であります。
#13
○加藤委員長 討論は終局いたしました。
 これより採決いたします。
 まず、岡本隆一君提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#14
○加藤委員長 起立少数。よって、岡本隆一君提出の修正案は否決されました。
 次に、原案について採決いたします。住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#15
○加藤委員長 起立多数。よって、本案は原案の通り可決されました。
 なお、本案議決に伴う報告書の作成並びに提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○加藤委員長 御異議ないものと認め、そのように決します。
     ――――◇―――――
#17
○加藤委員長 次に、去る二十日予備付託となりました公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案を議題とし、審査に入ります。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#18
○加藤委員長 提案理由の説明を聴取いたします。
 中村建設大臣。
#19
○中村国務大臣 ただいま議題となりました公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 最近の市街地における自動車交通量の激増その他都市における人口、産業の集中等に伴いまして、街路等の都市公共施設の機能は著しく低下し、ために都市の健全な発展が阻害される傾向にありますことは、御承知の通りでありますが、これを打開して都市の健全な機能を維持増進するためには、都市計画に基づきまして道路、広場その他の都市公共施設の整備を行なうことが緊急に必要とされているのであります。
 このため政府といたしましては、都市における街路その他の都市公共施設の整備を鋭意推進いたして参ったのでありますが、遺憾ながらこれら街路等の都市公共施設の用地の取得は、関係権利者の生活再建の問題等にもからみまして困難をきわめ、これが大きな隘路となっておる現状であります。さらに一方、わが国におきましては、人口、産業の都市集中が顕著でありますにもかかわらず、市街地における土地の合理的利用が十分に行なわれず、これがため、無秩序な都市の膨張を助長し、その弊害は、都市計画上の各面にわたって顕著に現われつつある状況でありまして、これらの弊害を除去するための一つの方策として、旧来の市街地における建築物の高層化、不燃化を行ない、これらの地域における土地の合理的利用とあわせて都市不燃化をはかることが強く要請されているところであります。
 政府といたしましては、かかる現状を打開し、近代的都市としての健全な市街地を形成するために、種々その対策を研究して参ったのでありますが、公共施設の整備とこれに関連する市街地の改造とをあわせて施行する方策を樹立し、これが立法化を進め、ただいま議題となりました公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案として提案する運びとなったものであります。
 以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。
 まず第一に、この法律案の目的でありますが、この法律において市街地改造事業とは、街路等の公共施設の整備と公共施設の用に供せられる土地及びその付近地における建築物及び建築敷地の整備とに関する事業を内容とするものでありまして、その目的といたしますところは、市街地の改造を行なうことにより街路等の公共施設の整備に必要な用地の合理的確保とあわせて、これら市街地における宅地の高度利用を都市計画として実現しようとするものであります。
 第二に、市街地改造事業を施行すべき地区選定の要件といたしましては、まずその地区において公共施設の整備について都市計画が決定されており、かつ、都市計画上高度地区または防火もしくは準防火地域が指定されており、土地の高度利用、不燃化が要請されている地区であることを必要といたしますが、さらにこれらの地区内に木造低層の建築物が密集しており、かつ、土地区画整理事業のみでは、土地の合理的利用の増進をはかることが困難である地区であること等が条件となっております。
 第三に、市街地の改造に関する都市計画の内容の基準といたしましては、公共施設の整備に関しましては、既存の都市計画の内容に従い、建築物の整備に関しましては、公共施設の整備によって生ずる空間の有効利用と建築物の隣棟間隔を確保した健全な高度利用形態をとり、建築敷地の整備に関しましては、建築物の健全な高度利用形態と適合した街区が形成されることが要件となっております。
 第四に、市街地改造事業は、都市計画事業として施行することとし、その施行者は、公共施設の管理者となる建設大臣、都道府県知事、市町村長または地方公共団体しております。
 第五に、市街地改造事業は、いわば市街地の体質改善をそのねらいとしておりますが、本事業によって施行者が整備した建築物及びその敷地は、地区内の関係権利者にこれを優先的に譲り渡す等の制度を設けておりまして、その方法は、市街地改造事業の施行地区内に、土地、借地権または建築物を所有している者のうち、新たに整備される建築物等を譲り受けることを希望する者にその者が所有しておりました土地、借地権または建築物の補償金にかえまして新たな建築物等を譲り渡すことといたし、従前の借家人には、その希望に基づきまして新たな建築物について賃借権を与えることといたしております。
 第六は、希望者に新たな建築物等を譲り渡し、または賃貸しする管理処分計画についてでありますが、この管理処分計画は、建設大臣の認可を受けて定めることといたしております。また、管理処分計画の作成の基準は、災害を防止し、衛生を向上し、その他居住条件を改善いたしますとともに、建築物等の合理的利用をはかることを基本原則とし、関係者の従前の権利関係その他利用状況を勘案いたしまして、不均衡のないよう定めることといたしております。なお、この管理処分計画の作成にあたりましては、あらかじめ、関係権利者の縦覧に供し、関係権利者が意見書を提出できることといたし、管理処分計画全般について審査委員の同意を得ることを条件とすることといたしております。
 また、新たな建築物等の給付に伴い、従前の土地、借地権または建築物について抵当権等の担保物権を有する者の権利との調整をはかるための規定を整備し、その他、関係権利者の権利を保護するための調整の規定を設けております。
 第七に、この市街地改進事業に要する費用につきましては、そのうち、街路等の公共施設、建築物その他の施設の整備に要する費用につきまして、他の法令にその費用の一部を国等が負担または補助することについての特別の規定がありますときは、それらの規定によることといたしております。
 最後に、この市街地改造事業によって整備される建築物等を譲り受ける者に対する税法上の特典を定め、関係者の利益をはかるための規定を整備いたしております。また、首都高速道路公団が、委託に基づきまして、市街地改造事業を施行することができることといたし、首都高速道路の円滑な建設が促進されるよう規定を整備いたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
#20
○加藤委員長 本案に対する補足説明並びに質疑は次会に譲ります。
     ――――◇―――――
#21
○加藤委員長 次に、東北、北陸地方における建設関係の雪害状況に関する件について、現地の被害の実情を調査して参りました派遣委員より報告を聴取いたします。
 木村守江君。
#22
○木村(守)委員 私は今般、六委員会で行なわれました雪害調査につき、建設委員会を代表して参加いたしましたので、本委員会関係事項について調査の概要を御報告申し上げます。
 本調査班には、私のほかに地方行政委員会からは二官武夫君、大蔵委員会からは広瀬秀吉君、文教委員会からは上村千一郎君、農林水産委員会からは大野市郎君、運輸委員会からは肥田次郎君及び民主社会党を代表して井堀繁雄君が参加せられ、山形県、秋田県及び新潟県下を二月十三日から十八日までの六日間にわたり調査して参ったものであります。
 本雪害を起こした原因につきましては、委員各位はすでに十分御存じの通り、昨年十二月二十八日に千島方面に去った低気圧が北西に逆戻りするという異常進路をとり、三十日にはオホーツク海に入ったため、その低気圧の中心から南西に延びた気圧の谷は日本海南部を通って北陸方面に走って、その上空に冷たい空気が侵入しており、一方、大陸から張り出した高気圧は日本の南部から南の海上に強く張り出しまして、そのため北陸地方の沿岸に前線ができ、日本海から吹きつける北西の風は平野部にある前線面にぶつかりまして上昇気流を起こし、とりわけ上空に侵入した寒気は空気の層の一そうの不安定をきたしまして、上昇気流をますます強くいたし、濃密な雲を作り、平野部に多量の雪を降らすようになったのであります。この豪雪は強い季節風によったものではなく、南からの弱い風による大雪の好気象条件が偶発したものであります。従って、通常の降雪と異なりまして、海岸線から平野部にかけて多く、さらにその量も記録的で、山形県では尾花沢で三百二十五センチで、秋田県では沼館で百五十センチ、新潟県では塚山で三百九十センチが記録されるに至ったのであります。本年一月に入りまして、降雪は平年度を上回る激しさを見せており、われわれの調査に参りました二月中旬においてさえ、連日風雪注意報を出さなければならない状況下であったのであります。
 以上のような豪雪下にある山形県、秋田県及び新潟県の実情につきまして調査いたしましたところを、日時を迫って簡単に申し上げます。
 最初の十三日は山形県の米沢市に参ったのであります。米沢市においては、市内の積雪状況を視察しながら地方専務所に参り、多数の地元民から種々陳情を受け、再び現地を調査しながら上山に参ったのであります。上野をたつときには快晴であったものが、上山に到着する直前からは降雪がだんだん強くなって参り、夜半には大雪となって、翌十四日の朝までには六十センチの降雪を見るに至ったのであります。
 十四日には、降雪の中をジープで上山から山形市に参り、まず県庁で県担当部課長から山形県下の雪害状況を詳細に聴取し、要望を受けたのであります。次に山形市から大石田町に参り、町役場において地元関係者と懇談をして、直ちに暴風雪をついて新庄市に参ったのであります。この間の約四時間は、ジープがみぞにはまり込んだり、吹雪が強く、視界がきかぬというような状態で、難行に難行を続けまして、予定の時間を二時間近くもおくれて新庄市に到着したのであります。この地方は山形県下第一と言われる多雪地帯でありますだけに、国道の両側には除雪された雪が積み上げられて三メートル以上の壁を作り、これがえんえんと続き、車の中からさながら雪のトンネルの中を走っておるような状態でありました。たまたま見える民家はすっぽりと雪の中に埋もれ、二階屋の軒からは長いつららが下がり、この地方の身を切るような寒さを物語っておったのであります。また樹木は数十センチもの雪を枝葉につけ、折れているもの、幹が裂けておるもの、地面までへし折れて曲がっておるものなどが随所に見られたのであります。
 新庄市役所に立ち寄り、陳情を受け、横堀駅から山の中へ八キロの雄勝村に向かって、除雪用ブルドーザーを先頭に、除雪を行ないながら夜道を進んだのでありまして、目的地に着いたのは午後九時を過ぎておるという難行軍であったのであります。そうしてやっと着いた宿屋は、客室に、猛吹雪のためにわずかなすき間から吹き込んだ雪が一寸以上も積もっているといった、荒れた日の雪国の生活がどんなものであるかを如実に体験することができたのであります。
 十五日には湯沢市を調査、市役所に陳情を受け、横手市まで足を延ばしました。横手市役所では地元民と懇談をいたし、除雪の状況を調査し、二時間もおくれて到着の列車に乗り込み、秋田市に参ったのであります。
 秋田市は風速十五メートル以上の粉雪まじりの強風にさらされ、痛ましい姿の町と化しておったのであります。われわれ調査班は会議の予定時間に相当おくれて参りましたが、日程通り調査を進めることにいたし、深夜まで県庁にて知事を初め地元有志と雪害の説明、対策、陳情について質疑を重ねたのであります。
 十六日は秋田から新津市に参ったのでありまするが、新津市から新潟市までの間の周辺の積雪の状況は、夜間でありましたので見ることができませんでしたが、道路は完全に除雪され、さながら京浜国道を走るような気持で、生き返った気がいたしたのであります。これまでの調査区域において、除雪費の莫大にかかるところから、国道ですら一つとして完全に除雪がされたものがなく、これが一級国道かと心細く感ぜられたのでありまするが、新津−新潟間の除雪の状態は実にりっぱなものであったのであります。かような点から、一刻もすみやかに国道が直轄管理によって、国の金によって除雪される方法がないかというような、地元の大きな叫びがあったのであります。
 十七日は、まず新飯田の果樹地帯と三条市の果樹被害現地を、ゴム長に米俵のふたを足に縛りつけまして、果樹園内を一時間にわたり調査いたしたのであります。この地帯は樹齢二十年から四十年のナシ、ブドウが多く、ナシは樹齢四十年もので、一木の木から五十貫も産するという、農家にとっては至宝の果樹がむざんに枝をもぎられ、幹は裂け、八番鉄線のたなはことごとく切れ、積雪がいかに恐ろしい力を持っておるかをまのあたり見ることができたのであります。
 長岡市に至る途中、中之島村に立ち寄ったのでありますが、ここは信濃川の本流と支流にはさまれ、中州地帯ともいわれる低地帯で、融雪溝が完備しておったのでありまするが、地盤の低いためと、除雪のために投げ込まれた雪が融雪溝で流水をせきとめ、融雪溝からあふれ出た水が民家の床下浸水をきたし、一カ月余も続くという実情を聞いたのであります。
 また、長岡市では地震の災害を見て参りまして、県、市、地元関係の多数の方々と長時間懇談いたして、意見を承って参ったのであります。
 この調査中に感じたことは、現在まだ降雪期にある関係上、現在の時点においては被害を云々することはむずかしい状態でありまするが、豪雪により交通が麻痺したことにより発生した種々の被害があることはよく了解できたのであります。すなわち、諸産業は原料その他の搬入ができず、製品等の搬出ができないために、事業は休止状態になり、また交通機関の運行不能により、足を奪われた町は開店休業で、収入の激減となっている等、間接直接の損害はあらゆる事業に発生しておるのであります。これを各県別に見ますると、山形県におきましては十五億円、秋田県においては十一億四千万円、新潟県におきましては実に四十九億円に上っておると称されております。融雪時においては、これらの何倍に達するかは想像もかたいものであると考えて参ったのであります。
 以上、実情報告を終わりまして、最後に建設省関係の要望事項について申し上げたいと考えます。
 第一番目に、冬期交通確保のためのなだれ防止、道路改良により雪害をあらかじめ防除するとともに、除雪事業費に対する国庫補助をされたいということであります。
 第二番目に、国庫補助による除雪機械を大幅に増強整備し得るように予算措置をされたいこと、あわせて現在は、これらの補助の対象は県でありましたが、市町村にもこの除雪機械の国庫補助をせられたいということであります。
 第三には、有雪地の道路破損を防止するための雪寒道路事業費を大幅に増額してもらいたい。
 第四番目は、米沢市等のごとく、一級国道でも十一月から翌年の五月までは交通全く不可能だというところがあるのでありまして、これは除雪費に莫大なる経費を要するためにそのような状態になっておりますので、少なくとも一級国道に対しては、国の直轄管理方式による国費をもって除雪をするような方途を講じてもらいたいということであります。
 第五に、市街地並びに家屋連檐地区の流雪溝を作ることに対して、国庫補助の道を講じてもらいたい。
 第六に、工事中の事業に対する除雪費について、国庫補助の道を講じてもらいたい。
 第七に、豪雪地域内の公共建築物は、耐火構造の堅牢建物とすることを原則として、建設単価を引き上げてもらいたい。
 第八に、多雪地帯の公営住宅の規模をさらに一坪増加させてもらいたい。これはどうしても、うちの中に冬季間の燃料を確保するために、普通のものよりも少なくとも一坪は大きくしてもらいたい。
 第九に、多雪地帯の木造公営住宅の譲渡処分期間を短縮することを認めてもらいたい。現在耐用年数は木造におきましては二十年でありまして、その四分の一を経過することによって譲渡ができるようになっておりますが、積雪地では建物の痛みがはなはだしいので、そんなに置いたのでは、いわゆる商品価値がなくなり、買う人がなくなってしまうような状態でありますので、その譲渡処分期間を短縮してもらいたい。
 十番目には、防雪さくの設置に対しまして国庫補助の道を講ぜられたい。
 なお、長岡の地雷地区におきまして、住宅金融公庫の災害融資をでき得る限り限度額の三十万円ずつ貸し出してもらいたい。これは事務的に非常に制限があってむずかしいので、このくらいはまだいいだろうというような考え方が多いのでありますが、毎年積雪によりまして少し曲がった家が、その次の年の雪によって倒れるというような危険があり、人命にも関係するおそれがありますので、こういう制限等を緩和して、限度の三十万円を貸してもらいたい。
 以上のような要望がたくさんあったのであります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#23
○加藤委員長 岡本隆一君。
#24
○岡本(隆)委員 私は今般、六委員会合同で行なわれました雪害調査につきまして、当委員会を代表して参加いたしましたので、これら調査の概要につきまして御報告申し上げます。
 北陸地方雪害調査団には、私のほかに、運輸委員会からは壽原正一君、地方行政委員会からは宇野宗佑君、大蔵委員会からは米山恒治君、文教委員会からは井伊誠一君、農林水産委員会からは角屋堅次郎君、及び民主社会党代表として内海清君が参加され、福井県、石川県及び富山県の三県下を、二月十三日から同月十八日までの六日間にわたり調査して参ったのであります。
 三県下における雪害の原因につきましては、委員各位はすでに十分御承知の通りであろうと存じますが、昨年の十二月二十五日夜からの、西高東低冬型気圧配置によってもたらされた寒波が、同月二十八日に至り急激に勢力を増し、年末の冬型としては明治三十年の観測以来異例の大積雪を見たためであり、さらに加えて、風が弱いときに大雪という、北陸前線の常識を破る猛吹雪が本年の一月上旬まで三県下を荒れ狂って、全交通網に痛撃を与えたために、かつてない大雪害がもたらされたのであります。
 本調査団は、福井県では福井市、吉田郡、勝山市、大野市、足羽郡、坂井郡の三市三郡を、石川県では加賀市、小松市、能美郡、石川郡、金沢市、河北郡の三市三郡を、また富山県では西礪波郡、高岡市、射水郡、富山市、婦負郡、中新川郡、滑川市、魚津市、黒部市、下新川郡の五市五部を調査して参ったのでありますが、各県下の全域にわたる豪雪は、二月中旬に至るも降りやまず、平年度をはるかにこえる激しさを見せており、福井県の南大谷では百三十三センチ、石川県の目附谷では二百五十七センチ、富山県の東部山沿い地方では二百三十センチ以上の積雪を記録しておりました。われわれが調査に参りました期間中も、連日大雪注意報が発令されているといった状況であり、特に福井県においては、勝山市から大野市への道中、福井、石川の県境における倶利加羅峠越え、さらにまた富山市以北の黒部、下新川にかけての丈余と思われる雪中視察行については、おりからの猛吹雪のため視界が全くきかず、しばしば停車して、文字通り牛歩前進を行なうなど、実に言語に絶する難行軍を繰り返したのでありました。
 三県下の雪害状況については、各県庁において、それぞれの知事を初めとして、各担当官からつぶさに説明を聴取し、かつまた雪害復旧に対する要望を受けたのでありますが、各県の東西部山沿い地方、沿岸地方、平野部の現地において、倒壊家屋、農山林被害、なかんずく果樹のたな、枝の折損、立木等林産物の被害、さらに文教施設の被害、道路の損傷等、見る影もない状況を直接に見聞するにつれて、その甚大な被害に驚愕したのであります。
 さらに三県下ともに、いまだ降雪期にある関係上、豪雪のため輸送の停滞による生産能力の低下、商工業等営業の休止による損失等、長期にわたって県民生活に及ぼす影響は、はかり知れないものがあり、まことに憂慮すべき状態でありました。
 視察当時までに判明いたした三県下の被害額は、おおむね次の通りであります。すなわち、福井県につきましては、通路関係二億六千八亘一子二万四千円、その他農林、商工、運輸、教育施設関係等の被害を合わせますと、総計十三億五千百九十八万二千円となっております。石川県では、建設関係被害は二億七千九百二十六万五千円、その他の関係の被害を合わせますと十三億六千百三万九千円と相なっております。富山県では、建設関係の被害が二億九百五十九万六千円、その他関係被害を合わせますと総計十七億八千九百三十五万三千円であります。
 なお、三県下とも、融雪時においては、その被害額はさらに増大の一途をたどることが予想されるのでありまして、その場合における各県の推定額は、各県それぞれ三十億を突破するものと見込まれております。各県の雪害対策といたしましては、豪雪の襲来によって、北陸線及び地方鉄道、バス路線等は完全に麻痺状態となり、このため上野発北陸号の百時間以上の遅延を最高として、立ち往生列車が各地に続出する等、県民の生活に未曾有の緊急事態が惹起いたしましたことにかんがみ、各県とも直ちに雪害対策本部を設置してこれに対処したのでありまして、その処置のおもなるものは次の通りであります。
 すなわち、自衛隊への協力要請、鉄道沿線の除雪に対する市町村への協力要請、列車内の滞留客の暖房、食事、宿泊等のあっせん及び協力、県民に対する除雪、消防等の指示、食糧の確保と物価高騰の抑制、並びに特別融資、道路の除雪、排雪と船舶による交通の確保など、各県は全力をあげて県民の保護と雪害復旧に努め、これに要する緊急経費として三千万円ないし一億円以上を投じて万全の方策を講じつつあるのであります。
 以上申し上げましたように、かつてない豪雪による県民の悲境にかんがみ、各県から次のような要望事項がありましたので、そのおもなものを一括して御報告を申し上げます。
 要望事項といたしましては、まず一般関係では次のごときものがございました。
 雪害基本法の制定。
 積雪寒冷地帯に対する現行の国の特別措置のおもなものとしては、
 (イ) 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法による農業の振興
 (ロ) 積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法による道路交通の確保
 (ハ) 地方交付税法における基準財政需要額算定のための寒冷補正
 などの諸制度があるが、これらは相互に関連なく断片的に規定されているのみならず、雪害対策に関し十分な成果を期待し得ないので、この際防災並びに雪害に対処するための総合的な特別法の制定をはかられたい。
 これが一般的な要望事項であります。
 次に、建設関係では次のごとき要望がございました。
 (1) 路面災害に対する国庫負担制度を実施されたい。
 除雪及び融雪等のため路面の損傷はなはだしく、道路交通の確保に重大な支障があり、これが復旧のために多額の費用を要するのであるが、現在雪害による路面復旧に対し、国庫補助の対象とする法律がないので、特別法を制定されたい。
 (2) 除雪機械の整備のための国の予算の大幅な増額をはかられたい。
 たとえば、石川県における雪寒特別指定道路延長七百九十九キロを除雪し、かつ交通を確保するには最低七十八台の機械を必要とするのであるが、現有機械台数はわずか十一台にすぎないので、国の予算の大幅な増額をはかられたい。
 (3) 積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の運用にあたり、国庫負担の対象となる事業費の範囲を拡張されたい。同法の運用にあたっては特に次の点を考慮されたい。
 (イ) 除雪作業経費についても、国庫負担の対象とされたい。
 (ロ) 道路の凍雪害防止工事のうち、人家連檐地区における舗装工事についても、置換工事及びかさ上げ工事と同様国庫負担の対象とされたい。
 以上が建設関係の要望であります。
 その他農林水産関係、商工関係、教育関係、税財政関係等で幾多の要望がございましたが、これは省略いたします。
 今般の調査を通じまして、私が最も痛切に感じましたことは、積雪による道路交通の破壊が、裏日本の産業の発展、民生の安定に致命的な障害となっているということであります。所得倍増計画とともに、国民の所得の地域的格差の是正が叫ばれている今日、積雪地帯の冬期の通路交通を現状に放置することは、所得の地域格差をますます増大せしめるとともに、この地の住民に地域開発の情熱と希望を失わしめ、積雪地帯を永遠にはるかなる後進地域として取り残すことになろうかと思われるのであります。
 ことに、道路の維持につきましては、除雪及び補修に想像以上の多額の経費を要し、これに対しては財政上特別の措置を講ずることの必要が痛感されました。
 さらに、除雪作業がきわめて非能率的でありまして、これに対しては市部にあっては何をおいても流雪溝の設置が緊要であることが痛感され、同時に除雪機械の装備の近代化に、政府が一そうの援助を与えるべきであることを指摘いたしたいと存じます。
 また、道肩標示の標識が整備不十分であるために、バス、トラック等が多数に道路外へ転落しているのを見かけましたが、これはここ数年続いた暖冬異変による関係者の安堵感がなせるわざかと思われました。
 車輪に巻くチェーンによる道路の破損防止については、コンクリート道路にはアスファルト被覆による補強、またチェーンにかえてスノータイヤの使用を奨励するなど、打つべき手が多数に残されていることが感ぜられました。
 本年の雪は十二月末より降って、今日まで約二カ月近く路上の積雪の解ける日がないという状態でありますので、屎尿の処理は住民の大きな悩みでありました。下水道促進が叫ばれるおりから、雪国の人たちにはこれもまた痛切な要望であることも見のがすことはできません。
 最後に、建設関係の被害といたしましては、融雪期の河川のはんらんによって相当大きな被害の発生が予想されますので、政府としてはこれに対する適切な措置を講ぜられんことを要望して、私の報告を終わります。(拍手)
     ――――◇―――――
#25
○加藤委員長 この際、お諮りいたします。
 東北、北陸地方の雪害に対する金融措置等に関する件について、大蔵委員会に連合審査会開会の申し入れを行ないたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 なお、開会日時等につきましては、大蔵委員長と協議の上、追って公報をもってお知らせいたします。
 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十八分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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