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1960/03/10 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第12号
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1960/03/10 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 建設委員会 第12号

#1
第038回国会 建設委員会 第12号
昭和三十六年三月十日(金曜日)
   午前十時四十八分開議
 出席委員
   委員長 加藤 高藏君
   理事 木村 守江君 理事 佐藤虎次郎君
   理事 薩摩 雄次君 理事 瀬戸山三男君
   理事 松澤 雄藏君 理事 石川 次夫君
   理事 山中日露史君
      逢澤  寛君    宇野 宗佑君
      大沢 雄一君    小沢 辰男君
      齋藤 邦吉君    田川 誠一君
      徳安 實藏君    丹羽喬四郎君
      廣瀬 正雄君    松田 鐵藏君
      岡本 隆一君    栗林 三郎君
      實川 清之君    日野 吉夫君
      三鍋 義三君    田中幾三郎君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 中村 梅吉君
        国 務 大 臣 迫水 久常君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (経済企画庁総
        合計画局長)  大來佐武郎君
        総理府事務官
        (経済企画庁総
        合開発局長)  曾田  忠君
        建 設 技 官
        (道路局長)  高野  務君
 委員外の出席者
        専  門  員 山口 乾治君
    ―――――――――――――
三月十日
 委員綾部健太郎君、大倉三郎君及び山口好一君
 辞任につき、その補欠として小沢辰男君、田川
 誠一君及び宇野宗佑君が議長の指名で委員に選
 任された。
同 日
 委員宇野宗佑君、小沢辰男君及び田川誠一君辞
 任につき、その補欠として山口好一君、綾部健
 太郎君及び大倉三郎君が議長の指名で委員に選
 任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出第三二号)
     ――――◇―――――
#2
○加藤委員長 これより会議を開きます。
 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。
 日野吉夫君。
#3
○日野委員 過般の質問に引き続いてお伺いしたいのですが、何かこの間のお話では広域経済の促進法を調査費をちゃんとつけて、建設省でも出す、自治省でも出す、通産省でも出すというようなことになっておるのですが、建設省でもやはり法案を出すお考えですか。
#4
○中村国務大臣 この後進地域の開発につきましては、いろいろ基礎的な調査等が必要だと思うのであります。三十六年度、関係各省それぞれ調査費が計上されまして、建設省の立場といたしましては、御承知の通り、広域的な地方開発を考える必要があるという立場に立って、今国会に立法措置を講じまして、提案の運びにいたしたいとかねがね思っておったのでございますが、各省につけられました予算等から見て、もっと情勢を熟させる必要がある。建設省全体としての省議としてはまだきめませんけれども、今のところ、実は私そういうように考えておる次第でございます。
#5
○日野委員 きのうあたり、何か自治省からやはりこの種の法案が出て、建設省と了解がついたんだから審議を進めてくれというので、議運にかかっているようです。何かそのことで話し合いでもあったのですか、その点。
#6
○中村国務大臣 通産省が、工業立地の調査を、法律ができておりまして、従来続けてきておるわけであります。しかし、それはまだ業種別の調査に入っておりませんので、三十六年度から業種別の立地条件調査というものをやりたいということで、この法律改正案を出すことに相なっております。あるいはもう出たかもしれません。もう一つは、経済企画庁の方で、後進地域の工業開発に関係する法律案を出そう。これは、後進地域に工場等を作ります場合に優遇措置を講ずる法律でありまして、優遇措置だけについての法律でございますから、建設省や自治省等で考えておりますることとは抵触をいたさないわけでございます。先般閣議にかかりまして、私どもこれは承認をいたしましたので、多分これも提案の運びになっておると思うのであります。
#7
○日野委員 過般の大臣に伺った生産の伸びる地域、伸びない地域、そして今後の困難な開発計画が四大地帯以外に設定されなければならない。これは膨大な土地を要し、用水等を必要とし、そこをつなぐ輸送力の強化のための道路建設が必要になるであろう。こういうことから、各省にこの種の調査費がついて、それぞれ考えているだろうけれども、建設省は指導的立場に立って、これらのものを総合してやるべきでないかという考えから、多分そうなるであろうという期待を持っていた。ほかが、自治省とか通産省が、こっちの、建設省の方針と打ち合わせなしにどんどんそういう法律を作っていくということになると、道路政策やいろいろの点で非常に混乱を来たすおそれがあると思うのです。特に建設大臣に、所得倍増計画の重大な使命を負って、この政策遂行のために建設省がやるんだというような気魄がほしい、こう思っているのです。きのうあたり、議運が抑えてますよ。それはほんとうに建設省と了解がついたのかどうかということを確かめるために抑えているはずです。こういう状況のとき、やはり建設省は厳然たる態度で、一つ計画を明らかにして、これに対処する必要があると思うのです。通産省の出しているそのものに、了解を与えたかどうかわかりません。そういう状況なら、やはり大臣として、これらの省との協議をして、権威のない、何べんもやり直しするようなことでは、これは建設省の面子にかかわるので、そうやられることがいいと思うんだが、大臣はそれに対してどんなお考えか。一つ伺っておきたい。
#8
○中村国務大臣 今出ております通産省と経済企画庁の法律案は、われわれの考えておりまする広域都市建設ということとは抵触しないで、むしろ抵触する心配よりは、これを大いにわれわれは利用していかなければならない立場に立つと思っておるのでございます。というのは、通産省の法律は工業立地調査に関する法律でございまして、それによって道路交通事情、輸送事情、あるいは港湾関係等を見まして、どこが工場立地として適しておるかということを従来調べてきて、二百数十カ所ピック・アップされておるわけでございますが、これだけでは十分でない。さらに業種別の立地条件というものを調べる必要があるということの今度は改正案と心得ております。そこで、通産省でそれを調べてどうしておるかといいますと、この調べた資料を関係各省や、あるいは業界にこれを普及しまして、行政指導でできるだけそういう立地条件というものを、今後の工場建設や事業をやる人たちに参考資料を提供するのが使命であることになっております。それから、今度経済企画庁が出しましたのは、後進地域にできる工場等に対する固定資産税その他税制上の優遇措置を講じよう。こういう法律でございまして、これらは後進地域開発の参考資料になったり、あるいは援助の役割を果たすというものであるわけでございます。
 われわれといたしましては、そういった立地条件に応じまして、どこが広域都市として地域開発をすべきところであるかということを、通産省が現在やっておる立地条件の調査とにらみ合いまして、めどをつけて、その目標をつけたところに対しては、市町村の区域にとらわれることなしに、そういう行政区域を超越した道路整備、あるいは用水の造成、その他建設省で担当すべき諸般の開発の基本となるべき条件を整えていくということでございます。従って、三十六年度といたしましては、調査費を若干いただきましたので、この調査費で、通産省のやっております工業立地条件の調査の資料を十分にこちらでこなしまして、それとにらみ合って広域都市という指定区域を作りまして、地域開発を進めていくという行き方がやはり順序ではないかと思います。さような角度から申しますと、まだ、通産省で今後さらに拡張して業種別の立地条件調査等をする段階でございますから、それらの大体熟してくるのを待って進める方が妥当ではないだろうか、という目下のところ考えをいたしておるような次第でございます。
#9
○日野委員 まあ、事情は今、大臣のお話のようなことになっておると思うのです。根本的には、やっぱり過般の大臣の答弁のように、四大工業地帯では次の倍増計画遂行はできない。太平洋沿岸のベルト地帯の開発は当然のことであるが、さらに開発可能な地域に向かっても、大体今の企画庁あたりの計算でいきますと、現状の工業地帯の総面積が千二百万坪ですか、それに新しく必要とする地域が、計算によりますと千八百万坪必要である。こういうことになると、もうすでに用地の問題で、四大工業地帯ではこれは吸収できないということになるでございましょう。さらに開発可能の地域等も入れて、一貫した一つの計画を打ち立てる必要があることは、過般の大臣の答弁でもわかっているのです。こういう一つの根本的な計画を立てて、これをどう遂行していくかということについては、やはり年次計画等もきっちりと立ててこれを遂行しないと、とかく世間は膨大な予算をもって、裏打ちする一つの計画が出てないというところから、土建予算だとか、いろいろのことを言われるのです。そういうことなしに計画を立てていくためには、どうしても、通産省がやったり、自治省がやったり、小さなばらばらのあれじゃいかぬ。これはきっちりと、大きい計画の中に入れてやるという基本的な方針を打ち立てることが必要である。われわれはこう思いますので、ぜひ一つ、そういう抱負で進めていただきたいと思います。この点は、そう注文しておきます。
 さらに、この法案の重要な一点として、ガソリン税の値上げが含まれているわけです。これは、ガソリンが安いという一つのなにが言われておりますが、一体どこと比較して安いと言われるか。ガソリンの価格はどの程度が適正なものなのか。何か比較表か、そういう調査でもあれば、これを聞かして、その妥当性を明らかにしてもらいたい。これは事務当局からでもよろしいです。
#10
○高野政府委員 各国のガソリン税と小売価格との関係を申し上げます。イタリアが小売価格が一リットル当たり七十八円、その税額が五十六円八十銭でございまして、小売価格のうち税額の占める割合は七三%でございます。西ドイツが小売価格が一リットル当たり五十一円でございます。税額が三十円三十銭でございます、従いまして、小売価格のうち税額の占める割合は五九%でございます。フランスは一リットル当たり七十二円の小売価格のうち、税額は五十三円五十銭でございます。従いまして、小売価格のうち税額の占める割合は七四%でございます。イギリスは小売価格四十七円。そのうち、税額は二十七円七十銭でございまして、小売価格のうら税額の占める割合は五九%でございます。アメリカは小売価格二十九円でございまして、税額は九円五十銭。小売価格のうち税額の占める割合は三二%でございます。
#11
○日野委員 この問題は、現行キロリットル当たり一万九千二百円でありますが、これを一五・一%引き上げて二万二千百円にする。この価格で、日本の現状からいうと、あなたはほかと比較して、今のは日本がまだ安いのだというお考えだろうけれども、はたして実情からいって、日本のは安いとお考えですか。
#12
○高野政府委員 今回の引き上げによりまして、地方道路税とガソリン税を合算いたしまして、一リットル当たり二十六円十九銭になるのですが、そのまま小売価格にはね返った場合に、小売価格のうち税額の占める割合は五四%でございます。アメリカよりは多うございますが、イギリス、フランス、西独、イタリア各国に比較いたしますと、税率の割合はそれほど高くない感じがいたします。また、小売価格にいたしましても、税額の引き上げがそのまま小売価格にはね返るということも、従来の経験から申しますとないようでございます。小売価格がそのまま上がりましたといたしましても、それほど高い数字ではないという感じがいたします。
#13
○日野委員 アメリカよりは高いが、西ドイツ、イギリスよりは安いということでございますが、この値上げが直ちに影響するところは非常に大きいと思います。たとえば、運賃の値上がりを来たすでしょう。料金の値上がりを来たすでしょう。同時に、われわれが非常に心配をするのは、このことが直ちに今、日本の農村の機械化の問題、共同化の問題というようなことで、驚くべき動力導入を計画して、一方で国策を推進しておる。そうでなくても、所得倍増の前に生活費が、物価が倍増するのじゃないかということが言われ、今も参議院で運賃値上げに対するいろいろの論戦がかわされているような事情のもとで、こういう直ちに物価値上げに響くような値上げを考えられる。これらの影響等に対して大臣はどうお考えになっておるか。これを簡単に伺って、あとは経企長官が見えられたから、そちらにお伺いいたします。
#14
○中村国務大臣 実は私ども、この最終的な仕上げをいたしまする段階で、いろいろな角度から検討をいたしたのであります。御承知の通り、過去に二回ほどガソリン税の引き上げをいたしております。その歴史を見ますと、近々のうちに税額というものは、消費価格、販売価格に吸収をされます。販売価格の値上がりは一時はいたしますが、価格の中に吸収をされてきておる。実はガソリンの原価計算というものは、原油を輸入して精製をいたしまする段階でどういうふうな原価計算でありますか、われわれにはなかなかつかみにくいのでありますが、どうも日本のガソリン輸入及び精製販売の価格を考えますと、相当な幅があって、税が上がりましても、やっぱり販売競争で、販売価格はもとの価格になってしまうという過去の歴史がございます。今度の場合でも、日本の場合は、まだまだそういう状況にあるということも考えられますので、一面また、かりに価格の中へ全価格が吸収されておる場合があるといたしましても、道路の利用状態がよくなることによりまして、物価にはね返るような影響を来たさずに済むという観点に立ちまして、最終的な決定をいたしたような次第でございます。詳細の数字の積み上げ等につきましては、事務当局から必要の際に申し上げさせることにいたします。
#15
○加藤委員長 日野さんに申し上げますが、経企長官はすぐ本会議があるものですから……。
#16
○日野委員 参議院の本会議で忙しいそうですから、きわめて簡単に要点だけ伺います。
 実はこの法律は、改正の重大な点として、長期計画については経企庁長官と協議をするという一点がありますので、一度経企庁長官においで願って、この法律の審議に参加をしたという経過を残しておかれることが、法律を権威あらしめるためにも非常にいいと思って、おいでを願ったのです。
 そこで、時間が十分くらいということですから、私も簡単に伺います。五カ年計画を立てるのに、協議してきめられた数字であろうと思うのですけれども、二兆一千億を計上しておられる。この予算をどうして消化していくかということについては、建設大臣から伺っているのです。きょう企画庁長官に一点伺いたいことは、あなた方が予算を編成された当時と国際事情がだいぶ変わってきている。なかんづく、貿易の収支が非常に動いてきている。一月の末では一億ドルの赤字が出ている。こんなことは大したことがないという決定をしたようですが、アメリカのドル防衛が、かなりきつい姿を出して参っておるし、日本の貿易の事情等もそう手放しで楽観できないものがあるのじゃないか。去年の五億幾らの黒字というものを分析してみますと、一億一千万ドルくらいが貿易受取勘定であって、あとは短期の資金が四億幾らという事情である。そして、国際市場などを考えてみても、アメリカではすでに労働組合か繊維品の輸入禁止の運動を起こしておる。こういう事情もある。さらに、これが発展いたしまして、電気機器の輸入やそうしたものにまた現われて参りますと、そう簡単に、これは何でもない、二十億ドルもあるんだから心配することはないと片づけるわけにはいかないのじゃないか。
 なぜこういうことを質問するかと申しますと、御承知のように、昭和二十九年と三十二年とに、予算の通過後、貿易の事情が悪化して、輸出促進のために予算の削減をやった経験がある。しかも、一番先にねらわれるものは、公共事業費の二割五分天引きというようなことで、公共事業費にはね返ってきた経験を持っているのでございます。この予算がこのまま、そういう処置なしに実行できるという国際貿易の見通し、経企長官のこれに対する自信、こういうものを一つまず伺っておきたい。
#17
○迫水国務大臣 ただいまお述べになりましたように、日本の現在における国際収支の状態というのは、赤が出ております。輸出の伸びというものが、輸入の増加というものに比例をしない。率直に申しますと、輸出の方は大体私どもの見通し通りいっておるのですけれども、輸入が見込みより若干多い状況になっておることは事実であります。従って、これを軽々に看過するわけにいかないことはお話の通りでございます。しかしながら、輸入の増加をしておるということは、この前二度の経験のときとは非常に趣を異にいたしまして、いわゆる思惑的な需要による輸入というものは見られません。この瀞とは非常に差があるところに私たちは着目しなければならないのでありまして、今後の見通しとしては、詳しく申し上げる時間もないようでありますが、一応私どもとしては、困難はあるけれども、これは十分克服し得る困難であって、結論からいって、心配はない、こう考えております。
 アメリカの景気の後退による輸出というものの減退ということは、確かに今現われておるのでありますけれども、将来におけるアメリカの景気は、ケネディ大統領の新政策で、いろいろな点から見まして、好転するであろうと思われるもろもろの指標がすでに現われております。今年の下半期以降においては、アメリカの景気後退によって一応頭を打っておるところの輸出というものは、再び回復していくものと確信をしておるような次第でございます。この際、ただいまお述べになりました前二回に経験したような事態というものは、絶対に起こらないということを私たちは確信をしておる次第でございます。
#18
○日野委員 もう一点だけ伺っておきます。輸出は予定通りだが、輸入は予定が狂って多過ぎた、だから心配がない、こういうことのように聞えるのですが、それならば、あなたの今後の輸出の見通し――アメリカには今言ったような事情が起こっている。御承知のように、東南アジアはドル不足が原因で、なかなか伸びてこない。中国貿易というのは、まだ一つも具体的なものになっていない実情において、日本経済の今後の生産はどんどん伸びていくが、輸出の見通しについて簡単に一つ伺いたい。
#19
○迫水国務大臣 私どもは輸出は昭和三十六年度におきましては、昭和三十五年度に比べて九・何%、一〇%弱の伸びを見ておるのでありまして、輸入はそのときに約一二%の増加というものを見ております。私がただいま、輸入が予想よりも多くて輸出が予定通りだからという話をしましたのは、一月、二月当面の状況を言うのでありまして、将来ずっと輸出は予定通りいくだろうけれども、輸入は予想よりも多くなりそうだということは決して申し上げておらないわけでございます。そして、輸出の方は予想通りいくであろうし、その予想が狂うであろうということをただいまお述べになりまして、アメリカの景気後退とか、あるいはいろいろそういう事情で、お前が九・何%伸びると見ておる輸出はそんなに伸びないのじゃないかというお話と承っておるわけでありますけれども、これはただいま申しましたように、アメリカの景気は必ず本年下半期から好転をする。その好転をすることによって世界的な、いわゆる自由主義国全般に好影響を与えてくる、こう考えておりますから、輸出九・何%の増加というものは必ず確保し得るものと私は考えておる、こう申し上げた。輸入の方は、ただいま申しましたように、今少しよけいふえておりますけれども、これは金が物にかわるだけの話でありまして、思惑という問題が起こって、必要以上のものをここに買いだめない限りは、先に輸入をよけいした場合にはあとで輸入をしないでも済む、こういう計算になるわけであります。輸入がむちゃくちゃにふえていくことはございません。従って、貿易の見通しというものについては、私ともの立てておりますことが、若干努力を要する事態であることは、これは申すまでもありません。最初からそれは努力をするという前提で考えてきておるわけでありますが、手放しの楽観はもちろんできません。手放しにそうなるんだ、自然にそうなるんだとは決して申し上げませんけれども、そこに予定の努力をすることによって予定の目的を達し得る。従って、国際収支の方からこの道路整備五カ年計画に何割か天引きをするというようなことにはならないと確信をいたしております。
#20
○加藤委員長 今、参議院の本鈴が鳴りまして、経企長官に対する質問が……。
#21
○日野委員 それでは、時間を見つけて、もう一度ここへお出まし願うことをお約束して……。
#22
○加藤委員長 石川次夫君。
#23
○石川委員 建設大臣に一つ伺います。
 道路整備緊急五カ年計画について、いろいろ申し上げたい意見はたくさんあるのでございますけれども、かいつまんで要点だけ一つ伺いたいと思うのです。実を申しますと、建設省の中でいわゆる道路関係の技術者間で、いろいろ意見の対立といっては語弊があるかもしれませんけれども、意見の食い違いがかなりあるやに聞いております。と申しますことは、何回も中島委員の方からも質問があったわけでありますが、経済審議会の方の答申といたしまして、四大地区を中心としてベルト状に日本の経済基盤の強化をする。京浜、阪神、中京、北九州を中心として伸ばすという答申が出た。それに対しましては、格差をなくすという趣旨に沿わないじゃないかという疑問が、自民党、社会党を問わず、いろいろ出たわけでございますけれども、その基本としての道路計画、将来に対する対策はどうするかという考え方において、道路の技術者間に若干の意見の食い違いがある。と申しますことは、御承知のように、東京あるいは先ほど申し上げました四大地区におきましては、交通がほとんど麻痺状態になるのではないかというような危険が非常にあるわけであります。ところが一方では、地方開発をするためには、どうしてもまず道路から経済基盤を強化して開発をしていって、そうして格差をなくしていこうという考え方があって、端的に違ってくる。ところで、道路の技術者というのは、そういっては失礼かもしれませんけれども、どうしても当面の道路の麻痺状態を何とかしなければならぬという責任があるわけであります。従って、どうしても、地方の開発というよりは、当面の道路の麻痺状態、特に東京なんかの麻痺状態をまのあたりに、われわれも見ておるわけでありますから、これを何とかしなければならぬという気持になるのは当然だと思います。ところで一方では、そうじゃなくて、東京ばかりに、大都市ばかりに予算をとられては困る、地方の方にこそ重点を置いて道路の開発をやらなければならぬという考え方があり、いろいろ意見の食い違いがあって、結局都会の方に二、地方関係は八、八対二というふうに予算を分けようというような結論が出て、しかし、それでは都会の方には非常に予算が少な過ぎるということで、オリンピックの関係の道路関係に特別に別ワクとして予算をとる、除いた残りの予算の中で八対二というふうに予算を分けようじゃないかというような意見に大体落ちついたというふうに聞いておるわけであります。これについて、正確なことを私わかりませんけれども、建設大臣の御意見を一つ伺いたいと思います。
#24
○中村国務大臣 御指摘のように、後進地域の開発ということも非常に大事であります。あわせて交通事情から見まして、道路の麻痺状態をどういうふうに処理していくかということも現実の問題としておろそかにはできない問題で、これをにらみ合わせて参りますことが非常に重要な点だと私ども心得ております。両様とも、これは目的を果たすように努力をしていくべき筋合いである、かように思っておるのでございます。
 御承知の通り、建設省には道路局と計画局がございまして、計画局は全国の市街地を担当いたしております。さような関係で、市街地担当の方は、市街地の道路整備を早くやりたいという気持はやむを得ないところでございますが、これらにつきましては、省内で十分調整をいたしまして、遺憾のないように進めておりますので、部内の意見の対立というようなことはないはずだ、かように考えております。
#25
○石川委員 実は、計画局と道路局の意見の食い違いかどうか知りませんけれども、都会周辺の道路の麻痺状態を直そうという考え方、それから、地方の開発のためにまず道路をつけることによって格差をなくしていこう、地方を開発しようという意見の食い違いというものは、別に我田引水という形でなくても、どうしても必然的に出ざるを得ないと思う。その食い違いがあることはよろしいと思うのですけれども、この問題は、ここでこういう意見の食い違いがあったときに、緊急五カ年計画という膨大な予算をつぎ込んで、せっかくでき上がった草案に対する将来の見通しについて、この食い違いのままに放置しておいたのでは、将来の体系が成り立たない。そういう点で、これを調整するのはだれかというと、やはり建設大臣が、どうしてもこの両方の意見の食い違いを調整するただ一人の存在だというふうに私は考えておるわけなんです。
 ところで、その建設大臣は、この意見の食い違いがあることがいいとか悪いとかいうことを抜きにして、当然出てくる食い違いでありますが、どういうふうに将来これを調整するための見通しというか、腹案を持っておるか。たとえば、私、先ほど申し上げましたように、八対二というような話も聞いておりますけれども、そういうことならそういうことで、今後意見の食い違いがないようにするという具体的な腹案があるかどうか。これがないと、いつまでたっても、この意見の食い違いのために、法案が出ただけで、将来の構想が確立できないということを心配するものです。これを調整する役割は、建設大臣の肩にかかっておる。ところが、建設大臣は、そういっては失礼でありますけれども、しょっちゅうかわるので、この前の大臣の約束したことは、この次の大臣でどうなるかわからないということになります。五カ年計画のできた当初において、将来の見通しを立てて、がっちりした具体的な腹案というものを立てないと、これを作ってもどうにもならぬので、五カ年計画を見通した具体的な腹案というものがあるかどうかということを、一つ建設大臣に伺いたい。
#26
○中村国務大臣 目下五カ年計画の目標及び内容につきまして、検討を加えておる段階でございますが、私どもといたしましては、今お話のありましたように、既成市街地であるとか、あるいは後進地域であるとかいうように観念的に分けないで、やはり日本全国の道路事情を大局からにらみまして、そして必要なところに必要な措置を講じていく。かような考え方で、その内容は十分調整して極力進めていきたい、こう思っております。同時に、これは私だけではなしに、省内の各部局におります者も、その観点に立ちまして作業を進めておる次第でございますから、努めて御心配の点のないようにやって参りたいと思います。
#27
○石川委員 今の御答弁だと、やはり具体的なはっきりした見通しというものは、まだ立っておらないようでございますが、これはぜひ五カ年計画を確立される際には、将来の見通しを立てて、意見の食い違いでしょっちゅう動揺のないように、どうしてもこういうことをやっていただかなければならぬということを強く要望いたすわけでございます。
 それと、あと一つ、これは前から問題になっておって、今さら始まったことではございませんけれども、歳入の関係で、三十六年度分についてだけ申し上げますと、千六百二十三億のうちで千三百九十八億というものが揮発油税に依存しておるわけであります。ほとんど大半を揮発油税に依存をするという格好で、その中で、たとえば地方道路税の関係はキロリットル当たり三千五百円が四千円、これは一四%上がっております。軽油引取税は二〇%上がりまして、二万四百円が一万二千五百円。それから、揮発油税は一万九千二百円が、二千九百円上がって二万一千円。これは大へん膨大なガソリン税の負担という形でもって現われているわけでありますけれども、この千三百九十八億円、約千四百億円ですが、千六百億円のうち千四百億円、一般財源がわずか百億円、きわめて少なく一般財源に依存をしておるという格好になって出ておる。一方、支出の関係を見ますと、七十億円が日本道路公団、五億円が首都高速道路公団、七十五億円というものが、ガソリン税にほとんど依存したその財源の中から捻出されておる。これは何回も言われておるわけでございますけれども、有料道路を通る場合には、有料道路としての料金を払う。一方ガソリン税を払いながら、それで道路を作っておいて、また料金を払うというのは、これは二重取りではないかという批判が前からあるわけですが、これに対して建設大臣はどういうふうにお考えになっておりますか、御所見を伺いたいと思います。
#28
○中村国務大臣 実は御指摘のように、ガソリン税の道路特別財源の中から有料道路に対する投資をするということになりますと、一方において徴収されました税の金によって有料道路ができ、また通行料を支払うということに相なりますので、私どもといたしましては、極力一般財源をふやす必要があるという観点に立って予算編成に臨んだわけでございます。思うようには参らなかったわけでございますが、御承知の通り、三十五年度は一般財源二十五億でございましたが、三十六年度一般財源百億ということに、ようやくなりました。二十五億でございますと、二十五億の一般財源以上の金を有料道路の投資に使うことになりますから、そういたしますと、何か二重払いのような感じが出てくるわけでございます。ことしは、ようやく百億円の一般財源の投入ということになりましたので、有料道路に道路財源から投資いたします分は、それより下回るという姿ができてきたわけでございます。私ども今後ともこの姿を堅持して参るようにいたしたい。少なくとも、二重払いの感じの出ないようなことは、最小限度やっていく必要がある、かように考えておるわけでございます。
#29
○石川委員 今の、百億円一般財源から出したから、そのうちから七十五億円を有料道路に出したという理屈にはならないと思う。やはり、千六百億円の中で千四百億円をガソリン税から出して、その財源によって有料道路というものは作られて、それに対してガソリン税を払うという二重払いをしておるという批判は、これは百億円を出したからといっても免れるわけにはいかない、こう思うわけであります。従いまして、一般財源から百億円出したからということで事足れりというわけにはいかない。どうしても一般財源からより多く支出するという形をとらないと、今後の五カ年計画というものは、財源からいって確立できないじゃないか。と申しますことは、三十六年度千四百億出ておりますけれども、これは去年に比べて四割五分もふえている。これは、もちろん税率を上げたことによってふえたという面が大いにありますが、このガソリン税だけを上げていきましても、なかなか五カ年計画の二兆一千億を消化することは困難だという計算が成り立ちます。そうなると、どうしても一般財源からより多く出さなければならぬということにならざるを得ないのでございますが、その前提条件として、今の揮発油税を相当上げ、地方道路税あるいは軽油引取税というものを引き上げております。これをさらに税率を引き上げれば、この五カ年計画を消化できるというような計算になるわけであります。この一般財源を多く出すか、それとも揮発油税の税率を引き上げるかというふうな、二者択一の形になるざるを得ないと思う。将来の五カ年計画二兆一千億という財源のために、この揮発油税の税率をさらに上げる、今度こういうことに財源の依存をはかるというお考えがあるかどうかということを一応伺いたいのです。
#30
○中村国務大臣 実は今回編成をいたしました二兆一千億の規模の中には、大体一般財源が八百五十数億見込まれておる次第で、私どもといたしましては、今後とも一般財源の道路特別会計への投入の金額は、極力努力して増額して参りたいと思います。
#31
○石川委員 あと一回確認いたしますが、そうすると、五カ年計画の中で揮発油税の税率の引き上げは絶対やらないという確約はできますか。
#32
○中村国務大臣 この規模で進めて参ります限りにおいては、引き上げの必要はないと確信をいたしております。
#33
○石川委員 そうしますと、百億円が三十六年度の一般財源の支出になっておりますけれども、この一般財源百億円というのは、どの程度まで引き上げなければならぬというふうにお考えになっておりますか。
#34
○中村国務大臣 現在の見通しといたしましては、大体五カ年間に八百数十億の一般財源を入れなければならない。従って、今年度の初年度としての百億円というのは、さらにさらにふやしていくような考慮が必要である、かように考えております。
#35
○石川委員 そういたしますと、ことしは千四百億円というような、過大とも思われるような揮発油税に依存する財源の内訳になっておりますけれども、来年以降八百億円ということになりますというと、あと残すところはわずかに四年間でございますから、相当努力をしないというと、一般財源の八百億円を確保するということはなかなかむずかしいのではないかという心配があります。一方、揮発油税をこれ以上上げるということにつきましては、御承知のように、揮発油税を払うというのは中小企業だとか農民が相当多くの負担をかぶっておる。必ずしも道路を利用する人だけではないということも大臣はよく御承知だろうと思う。この一五%を上げるということ自体に対する反感といいますか、これに対して反撃する世論というものが相当高まっておるということも、大臣はよく御承知だろうと思います。従って、もう一五%はことしの予算で可決をされてしまったということになっておりますから、これを変更することは現実の問題として不可能ではありますけれども、しかし、これ以上ふやすということになりますと、これは相当世論が憤激して、承知をしないだろうということを、非常にわれわれとしては痛感をせざるを得ないわけでございます。これは、大蔵省の方とも相当これからも折衝していかなければならぬし、大蔵委員会ともこれからいろいろとわれわれは連絡をとって参りたいと思っておりますけれども、揮発油税の税率をこれ以上引き上げないということを、かたくここでもって、建設大臣の立場でもってお約束してもらいたい。これは決して道路だけの関係ではないということを含めて、確約を願いたいということをお願いいたしたい。
#36
○中村国務大臣 今回の道路整備五カ年計画を策定いたしますにあたって、ガソリン税の増徴ということに相なりましたについては、私ども実は、諸外国のガソリンに対する税率及び小売価格等をいろいろ検討いたしまして、日本としてもよその国よりも上回るのではなくて、まあこの程度ならば踏み切って、さらに道路の整備に努力をした方がよろしかろうという結論を得まして、最終段階に臨んだわけでございます。従いまして、さらに今後増徴するようなことになりますと、諸外国よりも税の割合がふえていく危険性もございますから、私どもといたしましては、この規模で道路整備を進めていく限りにおいては増徴を考える必要もありませんし、さようなことをいたさないつもりでございます。
#37
○石川委員 ぜひ揮発油税の税率は引き上げないということで、建設省の立場としてはその立場を堅持してもらいたいということを強くお願いしたい。
 それから、あと一つ申し上げたい点は、御承知のように、一級国道、あるいは二級国道を一級国道に格上げをして、漸次舗装をする、改良をするということを進めておる。重点的に施行せざるを得ない、こう思うわけでございますけれども、重点的にまず一級国道、それからできれば二級国道を一級国道に繰り上げてやろうというような方策を取り上げて参りますと、だんだんと地方道の方に道路整備五カ年計画による予算というものを使っていく方向にいかざるを得ないと思う。そこで、地方道になれば、地方の負担というものが相当あるわけです。この五カ年計画ではそういう配慮というものが、これからなされるわけでございましょうけれども、地方によっては、地方道の負担というものを相当背負わなければならぬということで、地方では負担し切れないというようなことで、せっかく計画をしても、地方財政が貧困のためにこれに対応できないという危険性が相当あるわけです。そうすると、それに対する五カ年計画としては、何らか考慮を払っておるかどうかという点を一つ伺いたい。
#38
○中村国務大臣 ただいま御指摘の点は、私ども十分慎重に進めて参りたいと思います。実は御承知の通り、一級国道と、二級国道にいたしましても、国道は全国主要地点に一応綱を張っておる姿になっておりますので、これの整備に極力努力をいたしますが、なおその他の部分につきましては、今後の地方開発等の関係とにらみ合わせまして、それが地方開発あるいは後進地域を開発いたしまして、地域格差の是正に役立つというような部分を検討いたしまして、慎重に進めていきたい、こういうように考えておるわけでございます。
#39
○石川委員 大体私の質問はこれで終わりたいと思いますけれども、今申し上げましたように、地方の開発という問題と、それから都会における交通の麻痺の問題、この意見の対立をはっきりと調整をするということを、五カ年計画にあたって、ぜひ建設大臣個人の責任において一つやっていただきたいということ。
 それから、揮発油税というものはこれ以上絶対に上げるべきではない。中小企業者と、それから地方の農民が相当の負担をしておるのだ。これに対する反感といいますか、反対の意見というものは非常に強いのだというような実情をよくお考えになって、これ以上上げない。一方、一般財源から相当多くの予算というものを繰り入れるということを、一つはっきりここで確約をしてもらいたいということ。
 それから、順次地方の方に道路の重点が移っていく場合の、地方の負担というものをよく考慮をされて、その負担に耐え得るような形で今後も予算の体系というものをここで考えていっていただきたいということを、強くお願いしたいと思いますが、さらにこの点について大臣から、はっきりそうやろうという決意を聞かしていただきたい。
#40
○中村国務大臣 ただいま三点にわたる御要望につきましては、私どもその線に沿いまして、十分これを実行に移していきたいと思います。
#41
○加藤委員長 三鍋義三君。
#42
○三鍋委員 大臣にお伺いいたします。新五カ年計画は目下作業中であると思うのですが、大体いつごろその計画を閣議決定なされるかという見通しについてお聞きしたい。
#43
○中村国務大臣 大体ただいま御審議をいただいておりまする緊急措置法の改正が国会の御承認をいただきまして、かたがた予算が確定をいたしますまでに何とか成案を得て、それができましたら閣議決定の運びにいたしたい、かように考えておる次第でございます。若干時期的には、予算が確定したらすぐ翌日というわけには参らないかもしれませんが、できるだけ早い機会に閣議決定の運びにいたしたい、かように考えております。
#44
○三鍋委員 三カ年計画とか五カ年計画とか、一つの見通しをうけての計画がいろいろの場面においてなされておるのでありますが、この計画というものが、なかなか当初の考え通りにいかないというのが実情であります。これは、われわれの家庭生活におきましても、こうしてこうして、このようにしてということを計画を立てるけれども、なかなか思うようにいかなくて、非常に困る場合が多いのであります。この道路関係におけるところの何々計画といったものが、過去相当にやはりなされておるのでありますが、現在の五カ年計画にいたしましても、三十三年にこの法律が通って、実際に計画ができたのは三十四年の五月だったと思うのです。こういう関係から、実際計画は立てるけれども、終わりの方にいって動きがとれなくなって、また計画を立て直さなければならないといったようなことが繰り返されていくのではないかという心配があるのですが、道路局長どうですか、そういう心配は今度はないですか。もちろん経済関係とか、いろいろな目まぐるしいような進展に伴いまして、先ほども申し上げましたように、なかなか追いつかないといったような場合、またやり過ぎるといったような場合もあるわけなんですが、私の見通し、過去の動きから見ますと、何かまたそのうちに、三年もたつと、何カ年計画といったようなものが出てきて、終わりの方がぼやけてしまい、そこにすっきりしないといったようなものを繰り返すような気がするのですが、そういう点はどうですか。
#45
○高野政府委員 お答えいたします。三十三年からの五カ年計画は第三年目を終わりまして、大体順調にやって参ったと思っております。予算は、三十三年からの五カ年の見通しも立ちまして、事業費におきましては約五〇%入ったわけでございます。この五〇%は、三十三年からの五カ年計画もガソリン税がおもな財源でございましたので、ガソリン税の伸びに従って年度割が進められたということは、これはやむを得ないことでございまして、大体三十三年から三カ年間に半分入ったということでございますので、目標遮りであるかと思います。この五〇%の投資に対しまして、大体初めの目標そのままにいっておりまして、初めの目標より改良、舗装、両事業とも多少伸びておるわけでございますから、全体的には大体うまくいったものではないかと思います。
 ただ、あと二年残しまして改定しなければならなくなりましたのは、これは一級国道につきましては、今の条件でそのまま進めて参りますと、大体目標通りの成果をあげることができるわけでございますが、二級国道以下につきましては、近年ふえて参りました交通需要に対しましてとても処理できないという現状になりましたために、この五カ年計画を改定していただきたいというお願いをしていることが一つ。それからまた、高速自動車国道が新しく出て参りました。これは国土開発縦貫自動車道といわれる中央道の予定路線がきまりましたし、東海道緯線自動車国道も建設法ができましたし、阪神地方にも高速道路の必要が出て参りましたというような点で、新たに道路の近代化をする必要が出て参ったものでございますから、これに対しても従来の計画を変えなければならぬということになったわけでございます。
 こういう点で、従来の計画ができなかったから変えるのではなくて、新しい要求が出て参りましたので新しい五カ年計画を立てたいということでございます。
#46
○三鍋委員 積極的にどんどんと事業が進められていく上におけるところの新五カ年計画である、このように私も了解しておるわけでございまして、私たちが法律を作れば、あとは当局がこれを誠実に促進させていくわけでありますが、実際具体的に、どのように支障なく進捗をしているのかという、この実態を私たちはなかなか把握することができないのです。そこで、うまくいっているのだろうと思いながら、ちょっと手を抜いておるところがあるのじゃないかといったような疑問もあるわけでございます。
 そこで、閣議決定の内容というものは、どういう範囲のものをなされるのですか。また、その閣議決定のなされたものを、この委員会において公表なすって、意見を述べる機会をお与え願えるものかどうか。これを大臣に聞きたい。
#47
○中村国務大臣 大体この法律の命ずるところによりまして、前の五カ年計画でもそうでございましたが、閣議決定をいたしますのは、事業の目標と、キロで出しました整備の数量とを基本的に閣議決定にいたしまして、そのときの担当者がむやみにそのワクをいじれないように、一つの方向を明らかにいたすわけでございます。これは法律でそのように命令いたしておりますので、その手続を進めて参りまして、もちろん閣議決定をいたしましたら、これは公のことでございますから、天下にその内容を明らかにいたすような運びに相なるわけでございます。
#48
○三鍋委員 東京都の高速道路の建設の問題でありますが、これは新聞によっていろいろ見ますというと、なかなか思うように事業が進捗していないという印象を強く受けるのであります。そこで、これは大臣も御心配なすっておると思うのでありますが、こういうことでは、五カ年計画と深い関係を持っている事業の進捗に懸念される点がある。その隘路はどこにあるのか。何か根本的に把握しておられますか。これの対策をどのようにお考えになっておりますか。これは実は計画局長にお尋ねしたいのでありますが、おいでになっておりませんので、大臣も御心配になっておると思いますから、大臣から……。
#49
○中村国務大臣 御承知の通り、一般道路もそうでございますが、特に計画局の担当しております市街地の道路街区につきましては、特に用地の取得ということが非常な隘路でございます。近来のように機械化された工事になって参りますと、工事をすること自体は少しもむずかしいことではないのでありますが、問題は用地の取得にあると心得ております。かような次第で、用地取得につきましては、いろいろ皆さんの御心配をわずらわしておる次第でございますが、政府といたしましても、かねて設置法の改正をしていただきまして設けました公共用地収得制度調査会に大ぜいの学識経験者の方々にお集まりいただきまして、最近まで慎重に調査研究を願った次第でございます。幸い答申が出て参りましたので、私ども、この答申を基礎に、何とか用地の取得がもっとなめらかにいくように措置いたしたいと考えておるわけであります。
 ただ、これは用地の取得が急を要するということと、もう二面においては、個人の権利の保護という問題がございますから、今度の答申におきましても、個人の権利保護ということについては、かなり配慮されていることをわれわれとしては忘れずに、個人の権利保護が十分に行なわれつつ、しかも、用地取得が早く参りますように、至急提案の運びにいたしたいと思いまして、目下立法措置について関係方面と連絡をいたしまして、努力いたしておるような次第でございます。できるだけ早く御審議をいただく段階にいたしたい、かように考えております。
#50
○三鍋委員 用地の取得の問題が一番の隘路になっておるということになるのでありますが、どうも当事者の事業の進め方、その区域の方々との間におけるところの話し合いという点につきまして、非常に事業を焦り過ぎるといいますか、十分な納得をさせ得ないで、ただ法律的な建前を唯一の根拠としたような形において、強引にこれを推し進めていこう、そういうやり方があちこちにあるように思うのです。それが一つの隘路となって、なかなか思うように運ばない。たとえば、道路を作る場合に、河川の上に作る場合、それから高架で道路の上、あるいは民家の上に作る場合、あるいは河川を干拓して作る場合、隧道の場合、いろいろあるわけです。
 具体的に一つの例をあげますと、東京都が出している資料によりましても、工事費の費用に対して公に発表したものと、その後のいろいろ地元の話し合いからこれを納得させるための資料と、大きな食い違いができたりいたしまして、ここに具体的な資料を持っているのでありますが、これは一々あげて言う必要はないと思います。こういう点はこうなんだ、隧道はこれだけかかるんだ、高架にした場合はこうなんだ、としっかりした動かないところの根拠を示して、腹を割って話し合う。そういう態度がなければ、これは絶対に私は進捗しないと思うのです。そういう点に、東京都の臨月に欠けている点があるように思う。実際にいろいろな問題を次から次に控えて、当事者は非常に困っておられるだろうということもよくわかるのでありますが、そうであればあるほど、回りくどいかもしれぬけれども、地元民とほんとうにひざをつき合わして、こうだという点を話し合って、納得させるという方向にいかなければならぬと思うのです。そうでないと、絶対にこれは思うように進捗しません。こういう点につきまして、大臣は東京都の高速道路に関するいろいろな問題に対してどういう指導をなさっているか、また、今後どのように助言されようとしているか、このお気持を一つお聞きしたい。
#51
○中村国務大臣 実は従来の土地収用法は、収用の手続を規定したものでございまして、まことに土地収用法としては、たんねんによくできていると私どもも思うのであります。ただ、収用の目的を果たそう、その目的を果たすための手続順序を書いているだけでありまして、それに対する他の配慮といいますか、肉づけといいますか、そういう点が、私どもも足らないように思うのであります。今度の調査会の答申の中にも、いろいろ親切な勧告やら答申をいただきまして、その中には今御指摘のありましたように、事業を実施する企業者になるものは、その前にまずPRをしっかりやれ、この道路はこういう事情で必要である、あるいは、設計上この地点を通らなければならない筋はこういう事情から出てきておるという比較対照の問題やら、そういうことについてまずPRをよくやれ、というような点が一点。それからもう一つは、できるだけかえ地制度を制度化して、かえ地をあげる、あるいは住居のない人には住居をお世話する、あるいは建てて供給する、そういう代物弁償といいますか、現金補償にかわるべき他の道も講じるというような点やら、いろいろ御親切な答申をいただいておるわけでございます。これは必要なんだからのいてくれ、こういうだけでは足らないのでありまして、多目的ダム法で、そういうダムの建設や何かについては、ダムの建設をやる企業者が、その水没地になります人たちの移転先の世話をするとか、農地を作るとか、あるいは家を建てるとか、その移転、それから就業の世話までできるようになっております。一般の土地収用法には、そういうことがございませんので、そういうところまでやはり配慮して、しかも急速に土地収用、用地収得が進むように、早く進むことが要点であると同時に、そういう傍系的なこともやられる立法措置が必要ではないかというような点も、勧告の重要な部分をなしておるわけであります。これらの点につきましては、われわれとしましては十分研究をいたし、これには大蔵省との折衝も必要でございます。今までは、道路を作ることになりますと、道路の用地買収だけしか予算には組めないわけでありまして、企業者がかえ地を買って用意をして、さあ、こちらにかえ地をいたします、といった措置が従来とれなかったわけでございます。そこで、そういうようなことにつきましても、措置をいたしますには、財政当局の理解を待て、予算の作り方からそういうようにするとか、あるいは用地取得について特別会計を作りまして、用地の買収をするのにかえ地を先に特別会計で買っておきまして、そうして代物弁償で、補償にかえて現物を渡した場合には、その金が今度は特別会計の方へ道路費の中から戻っていくというようにするとか、何かそこに工夫の余地があると思う。目下そういう点につきましては、大蔵省とも折衝し、具体的にどういう運び方があるか、実はこまかく検討をいたしているような次第でございます。やがて、この成案を得ましたら、ぜひ御批判をいただきまして、われわれといたしましては、何とかこの用地取得をもっとなめらかに、しかも迅速にいって、しかも被収用者の権利の保護という点に欠けることのないような血便で進めていきたい、という心がまえでいるような次第でございます。
#52
○三鍋委員 道路局長にお尋ねします。膨大な費用をかけて整備を新五カ年計画のもとに進めるのですが、最も身近な私たちの日常生活に関連して重要な問題であると考えますので、お尋ねするのです。道路を作る人は、道路さえ作ればいいというような気持で、それに全精力を集中していくわけであります。道路自体の性格から考えまして、ただその上を自動車が走る、人が通れるといったことだけでは、ほんとうの道路政策ではないと思うのです。回りくどいことをやりまして、せっかくりっぱに舗装して作ったものを、半月ほどたったあと、大きなハンマでこれを打ち砕いて、何かほかの工事をやるといったような姿で、これは東京都内において、私たちは自動車で国会へ通う途中におきましても、あるいは電車で通行しましても、至るところで見る姿であります。私はあれを見まして、何か痛ましいような感じさえ持つのです。とにかく、四十何センチかなんぼか知らぬけれども、大きな厚みのある堅固なものを作って、やれやれ、どうやらこうやらと思っているそのあとを、あんまり健康そうでもないやせ細った人が、ハンマでまた一生懸命にそれをこわしているのですね。ああいうことは、文明国の姿ではないと思う。ことに、苦しい財政の中で、ああいうことが平気でなされておる。私はここで何度も言うのですけれども、なお善処しまして各省連絡して計画を立ててやります、という答弁をいつも聞いておるのですが、実際は少しも改善されおらない。どのようにしてこの問題を解決していこうとされるか。高野さんにお伺いしたい。
#53
○加藤委員長 建設大臣は、参議院で住宅公団の方の採決がありますので、しばらく席をはずされます。
#54
○高野政府委員 御指摘の通り、道路の掘り起こしが各所にありまして、交通のおじゃまをしているということは、まことに遺憾に思っておる次第でございます。貴重な税金を使って仕事をした舗装でございます。また、私どもとしては、命をかけてりっぱに作ろうとした舗装でございますので、これを掘り起こすということは、まことにわが身を切られるような思いでやっておるわけであります。この掘り起こしを、どういうふうにして防止するかということは、過去において、いろいろなことで討議をされたわけであります。掘り起こし防止の協議会も各所に持ちまして、やっておるのでございますが、なかなかうまくいかない点があるわけでございます。しかし、掘り起こし防止の協議をやりまして、改善の様子が見えないというお話でございますが、多少は改善しておるのでございます。しかし、それで足りないということも事実でございます。
 それで、私どもも、共同溝を作りまして、掘り起こしを防止する工夫をしようということで、数年来努力をして参ったのでございますが、三十六年度からわずかでございますが、共同溝を予算措置としてやれるようになりましたので、これを進めていきたいと思っております。しかし、共同溝は至るところにできるわけでございませんので、やはり各事業者と十分協議して、掘り起こしをしないような計画的な工事をするということは、今後も必要であろうかと思います。
#55
○三鍋委員 これはしろうとの考えで、笑われるかもしらぬけれども、また参考になればと思うのです。
 主として街路になるのですけれども、この街路は将来どういう地下工事をやらなければならないというような、大体のめどとか、計画というものは、私はあるのじゃないかと思うのです。それは、実際に突発的に、何か変更しなければならないという場合も私はもちろん了解しておりますが、そういう計画のもとに行なわれるとすれば、またやり方があるのじゃないか。たとえば、何年か後に何かやり直さなければならないという場合は、あまり本気な舗装工事をやらないで、掘り起こしやすいようにして、しかも、日常の交通にさしたる不便がないような程度でやっておいて、そして、どうしてもそれをやらなければならぬときに、あんな見苦しい掘り返しをやらなくて、簡単にやっておったのだから簡単に掘り返してできる。そういうやり方もあるのじゃないかと思うのですが、これはどうですか。
#56
○高野政府委員 この国会の横の地下鉄の工事のところでごらんいただきますと、地下鉄の工事が済みまして、間もなく舗装いたしました。そして、実はまたそれを掘り起こして、コンクリート舗装に直したのでございますが、これが今、三鍋先生のおっしゃった一つの例であろうかと思うのでございます。しかし、私どもといたしますと、地下鉄ができましたあと、すぐ仮舗装して、またそれをこわすということは非常に不経済な方法でありますので、私ども、地下鉄のあとなどは、すぐ本工事をしていきたいというふうに思っております。
 それから、地下鉄以外で、地下埋設物との関係で掘り起こす必要が生ずるということは、ことに残念なわけでございます。これは、毎年年度の初め、あるいは年度前に各地区の協議会あたりに相談しながらやっているわけでございまして、東京都などは舗装したあと五年間は掘り起こさないという約束で、出願者と相談しながら整備をやっておるわけでございますが、これがなかなかうまくいかないわけであります。
 私、実は道路のそういう維持の面で、しばらくアメリカに勉強に参ったのでございます。そのときに、アメリカでは一体どうしているのだという話をして、聞いてみますと、全然そういうことがないというのでございます。もう固定した、できた都市なものでございますから、あとで埋設物を入れたいというようなことはないようでございます。東京などでは、どんどんビルなどが今大きくできておるものですから、せっかくそういう点で、国会のこの坂を埋めても、また掘り起こすという現象があったわけであります。これはやはり、共同溝あたりで解決していくより方法がないのじゃないかと思っております。協議会で十分協議を進めて、掘り起こしのないような方法をとりますが、しかし、それができないところは共同溝で処理する、というような方法でいくよりほかないと思います。
#57
○三鍋委員 もう一つ、道路と街灯の問題です。私は完全なる街灯が整備されたところにほんとうの道路ができるのじゃないかと思うのです。これに対しまして社会党からも法案を出して、継続審議になって、いずれ委員会でも審議していただくつもりでありますが、これの観念に対して局長はどのようにお考えですか。道路というものは、ちゃんと街灯も整備したものができて初めて道路であるというような感じを持っておりますが、これは一つの思想として、局長はどのように考えられるか。あなたのお考えを一つお聞きしたい。
#58
○高野政府委員 道路に照明をするということは、自動車交通を高速に、しかも安全な交通をさせるためには、必要な付属物であろうかと思います。しかしながら、道路の照明は街灯そのものではないのでございます。道路の方を照明する照明が必要であろうかと思います。しかし、諸外国を見ましても、道路の照明が完全であってヘッドライトが要らないというような道は、なかなか実際問題としてはまだできておりません。しかし、非常に重要な道路等はやはり道路照明をしていくということが、道路交通の上からのみならず、やはり沿道の方の生活とか、また美観というような点からいっても、重要なことであろうかと思います。しかしながら、私どもの現在の状況といたしまして、まだ道路がこれだけ悪い時代でございますので、道路照明に非常に金をかけていくということは困難な状況ではないか、こう思っております。
#59
○日野委員 今、大臣が、ガソリン税の値上がりがどこにはね返るかという影響を聞いたら、きわめて楽観的なことを言っておられた。これはちょっと従来と事情が違うから、この点をもう少し確かめておきたいと思うんだが、大臣が来る間……。
 この間、僕の、今度の五カ年計面で二兆一千億の予算をどうして消化するのか。前五カ年計画は一千二百億を三年やって五〇%しかやってない。その陣容で、その状況のもとで、二兆一千億をどう消化するかという質問に対して、いろいろの改革点をあげておられた。大体僕の記憶しているのは、技術の確保と、それから人員の整備、機械の増強、こういうことで能率を増加していく。用地の取得については答申を待って手を打つ、こういう問題を言っておられるのでございます。これは事務当局から詳しく聞きたい、こう言っておったのですが、用地の点は、この答申を読んでみて、僕らもだいぶ不足がありますし、これはあとでじっくり審議をしてみたいと思うのです。
 これは、道路局長でわかるかどうかわかりませんが、まず建設省の臨時職です。これは官房長が来れば一番いいのでしょうが、どういうふうに臨時職を定数化していくか。なおそれに入らない残る部分が相当あるし、増員計画も立てているが、これは地方の建設局との交流であって、純増というものはきわめて少ない。ああいう計画をもって、今度の五カ年計画の遂行ができるかどうか。ほんとうならば、これくらいのものはちゃんと表にして、審議の場合提出してもらわなければいかぬと思うんですが、あなたの答弁できる範囲で、一つその計画を具体的にお知らせ願いたい。
#60
○高野政府委員 この五カ年計画の消化につきまして、人員の整備についての御質問でございます。これに対してお答え申し上げます。
 五カ年計画を消化いたしますにつきまして、確かに私どもの人員の確保ということは非常に重要なことでございます。三十六年度は二百三十名づけましたが、また事務の増大に伴いまして、多少の増員は認められると思います。また、現在私どもの地建で持っております定員外の職員も定員に入って、本職員として働けるような措置もとられておりますし、今後もこれを進めていかれることであろうかと思います。しかし、私どもといたしましては、この五カ年計画を、建設省の役人の範囲だけで遂行するという考えは無理であろうかと思います。やはり今までのやり方を変えまして、コンサルタントを相当活用していくということが第一の要件になろうかと思います。コンサルタントは、現在では三十数社あるわけでございまして、それ以外に各県にも相当あるわけでございます。この辺を活用して参りますと、調査、設計などは十分できるだけの確信が持たれるわけであります。
 また、事業の消化につきましては、従来直営でやって参りましたものを請負に切りかえておりますので、直営はあまりふやさずに、請負でやって参るわけでございまして、請負の能力は、現在の業界の情勢から見まして、今度の二兆一千億を消化するのには十分である――各業界を集めましてそれぞれ資料をとっているわけでございますが、大体いいのではないかという感じがしております。
#61
○日野委員 まあ、コンサルタントの活用もけっこう。きのうは、一応の小さな業者まで広げる法案を通している。こういうことはわかるのですが、これも従来のは、われわれはいろいろの事情を聞いているのですが、単価の問題もあり、やはりそういうものを十分に活用するための体制は、本省の人事と重大な関係を持ってくるのじゃないかと思います。この点は、ちょっときょうは間に合わないけれども、臨時職員を定数化するのがどのくらいで、それから純増がどのくらいになるのか、純粋に増加する新規雇、こういうあれを明確に、何か表にでもして提示してもらいたい。
 それから、これはできるかどうかわかりませんが、従来の三年か五年くらいの十何社かの請負をやらせた単価、そうした表でもあとで提出してもらいたい。はたしてこれがやれるかどうか、われわれはこれらの点をもっと検討してみないと、おそらく二兆一千億の予算の消化は、そう手放しで楽観できるものじゃなかろう。
 あとで大臣から聞きますけれども、僕はガソリン税の値上げでも、高野局長がこの間、中島君の質問に対して、今後年次ごとに車のふえていく台数を、目標年度のあれまで発表されておるようですが、今日の自動車業界の実情から見ると過小評価じゃないか。もっと台数などがふえていって、もうあのガソリン税は値上げしなくても相当増収が見られると考えられるのです。今の道路では、目標年次の車を収容するだけの能力があるかどうかということに非常に疑問を持って参るので、それらの点も一つ検討の必要がある。
 機械の増強でもって能率を上げていくというようなことも、大臣言っておられるが、機械の予算は減らされておる。これは去年よけい買ったからだと言うけれども、これらの点についても、機械をどのくらい輸入し、あるいは内地産は幾ら、こういう問題も、みんな急いでおるから、概略説明をしてもらいたい。
#62
○高野政府委員 お答えいたします。
 第一の、定員化の問題につきましては、所管が官房でございますので、官房と十分相談いたしまして、また、できれば資料を提出したいと思います。
 第二の、工事の請負単価の問題でございますが、単価ということになりますと、どういうことでございましょうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#63
○日野委員 これは、できれば何年度どのくらいの予算で、どこどこのあれを何組がやったという、これを出してもらいたい。出ますか……。
#64
○佐藤(虎)委員 道路整備が緊急を要する問題であることは議論の余地がないのですが、これは今日大衆が一番困っておることを早く直してやりたいというのが、この道路整備五カ年計画だろうと思う。
 そこで、一番緊急なことをお聞きしておきたいのですが、毎日の新聞紙上に載っております鉄道の踏み切りにおける交通事故に対して、一体建設省当局は、運輸省とどういう交渉をし、どういう経過になっておるか。この隘路を除去するにはどうしたらいいか。どういう段階になっておるか。私の聞き及んでおるところによりますと、大体の話まではつきますが、運輸省が何か建設省に責任を負わせるようなことに私は聞いておりますが、どの程度に話が進んでおるか、ちょっと教えていただきたい。
#65
○高野政府委員 踏み切りの問題につきましては、最近事故が頻発いたしまして、緊急にこれを解決する必要があろうと思います。この鉄道との踏み切りにつきましては、従来も踏み切り除却という項目で一応のワクを立てまして、自動車交通量の多い、また鉄道の運転回数の多い、危ない踏み切りを立体交差によりまして除くという仕事をして参ったのでありまして、過去におきましても、国鉄と協議会を持ちまして、相談しながらこの除却を進めて参ったのであります。しかしながら、最近の事故の事情によりまして、さらにこれを拡大する必要があると存じますので、目下各道路管理者に資料の提出を求めまして、現在新しい五カ年計画に考えております踏え切り除却工事を、さらに増大して参りたいと思っているところでございます。従いまして、新しい五カ年計画の中には、相当の踏み切り除却工事を入れることになろうかと思います。また、踏み切りは除却できないが、踏み切りを、道路として踏み切りの個所を改良するということを考えておるのでございまして、目下運輸省と協議中でございます。
#66
○日野委員 今の、これはいろいろ問題があるというのですが、僕がなぜこういうことを質問するかというと、第一次五カ年計画は三年やって五〇%やった。この間、どの組がどのくらいやって、結果が五〇%になったか、こういう事情を調べたいのです。これは、今ここで出せといっても無理でしょうが、あとで調べて出せるなら一つお出し願いたいと思いますが、いかがですか。
#67
○高野政府委員 日本道路建設業協会というのがございますが、これに加盟している会社等が道路工事を相当よけいやった会社ではないかと思います。そこに所属しております会社あたり、あるいはまた土木工業会加盟の会社等につきまして、三十三年、五カ年計画が始まりましてからの道路工事の事業費はどれだけあったかという調査はできようかと思います。
#68
○日野委員 あまり無理は言いませんが、出せるならお出し願いたい。あとで相談いたします。
 それともう一つ、今まですでに着工しているもの、予定しているもの、これらを見ると、非常に地域的な不均衡がある。ずっと一瞥しただけでも、東京周辺、四大工業地帯、こういうところは非常に道路が多いけれども、東北とかあるいは開発予定地域、こういうところの路線というものはほとんど着工されていない。たまに観光道路などは見えるけれども、これは所得倍増計画と直接のあれじゃなく、所得倍増計画のための道路計画であるならば、そういう配慮が十分されるべきであるし、あるいはまた地元負担をおそれて道路建設への要求がないのかどうか。こういう点を、どういうことでああいう表になっているのか、概略御説明願っておきたい。
#69
○高野政府委員 お答えいたします。三十四年度、三十五年度の資料がございますので申し上げます。三十四年度につきましては、京浜、中京、阪神、北九州地域に道路費として三五・七%、その他に六四・三%あります。三十五年度はこの地域に三一・六%、その他に六八・四%というふうになっているわけでございます。その他の地域につきましては、従来の道路の状況が非常におくれていたということがございまして、三十四年度、三十五年度につきましては、それほどほかの地域よりおくれているわけじゃないのです。少なかったわけではないのでございますが、なかなかおくれを取り戻せなかったという現状でございます。これは、今申し上げました四地域あたりは非常に交通が固まっておりまして、先ほど大臣が申しました交通量の需要に即応する仕事に追われていたために、三十数%がここに入っていたわけでございます。
 しかしながら、今度五カ年計画を改定していただきまして事業量を増すことになりますと、道路の悪いところ、後進地域に相当事業費を回せるのではないか、こう思っております。たとえば一級国道を完成する、二級国道を十カ年計画で完成するということになりますと、半分くらいの金が東北、裏日本、南九州、四国というふうなところに入ってくるわけでございまして、そういう点から申し上げますと、相当事業費の配分は変わってくるわけでございます。
#70
○日野委員 今の答弁で、事務当局には、所得倍増と同時に、所得均衡の課題を背負っている五カ年計画なのであって、この立案にあたっては十分配慮をして、均衡のとれるものにしてもらいたいという注文をつけておきます。
 あとは、先刻の私の質問に対する大臣の答弁が非常に楽観的に見ている。たとえば、ガソリン税を値上げすることによって物価にはね返りがどうくるのか、この影響の点についての質問に対して、従来何回も値上げをしてきたが、そのときは何らのはね返り、影響はなかったと言っておられる。この点は非常に楽観的であって、今度の場合は事情がかなり違っておる。たとえば、所得倍増のかけ声のもとに物価がどんどん上がっている実情は、大臣もよく御承知だと思うので、この点はもう少し重大に考えてみなければならぬ。石川君から御指摘があったように、反対運動が起こってないじゃないかといったって、黙々たる一つのガソリン税値上げに対する反対の動きのあることも御承知と思う。単にこれは料金が上がるとか、そういったことばかりじゃなしに、自動車以外のいろいろの、ガソリン使用者等にも大きい影響を持ってくるので、これらの点の影響は十分考えてもらわなければならない。あとは上げないというお約束をしたけれども、このお約束は、はたしてどこまであてになるか。あなたはいつまで建設大臣をしておられるかわからないので……。
 ただ、私はこういう考えを持っておったのです。あのガソリン税を値上げする以外に何か方法はなかったか、一般会計から持ってくるとか。とにかく、高野道路局長がこの問答弁した自動車の予想台数というものは、僕は非常に過小評価をしておると思う。最近の昭和二十六年から十年間の自動車工業に設備投資として投下された金額は一千二百七十六億。しかも、そのうち七二%というものはこの三年間に投資された。この生産が軌道に乗ってくる場合の車の台数というものは、膨大なものになって、高野局長の言うようなものではないと思う。輸出も見込んでおるけれども、先刻経企庁長官と話をしたように、日本の自動車の輸出の見込みというものは、そう過大評価できない。今は条件があるけれども、五百七十九ドルという国民所得を押えた場合、この場合の自動車の保有台数というのは、日本の場合は三・六台。しかし、この計画の目標年次の四十五年度には、この所得があれば四十台を見込んでおる。しかも、今の設備投資がフルに動いた場合の生産から考えますと、驚くべき数字の車が出て参りますから、これは自然増でもって、現に今組んでいるガソリン税値上げくらいのものは十分に出て参るのじゃないか。こういう点をも、もっと正確に秤量して参りますならば、ガソリン税の値上げをしなくても、私は道はあったと思う。
 こういうことに対して十分な調査研究が必要であって、ガソリン税を値上げする、同時に有料道路でまた二重の負担をさせる、都市部などは駐車料まで取られる、というようなことになると、これは大臣が言うように、手放しで、物価の値上がりに何らの影響がないというわけにいかない、私はこう考える。こういうことで、予算も一応衆議院は通っているんだから、今どうにもならないというけれども、計画を立てる場合は、十分こういう点の配慮をしてやってほしい。いずれは、五カ年計画がこれから立てられるのだから、そういう基礎の上に十分な計画を立てられたいと思うのですが、こういうことに対して、大臣の意見を簡単に伺います。
#71
○中村国務大臣 いろいろ見方はあると思うのでありますが、私どもの立場といたしましては、自動車の台数のこれからの増勢等につきまして、経済企画庁がいろいろな角度から資料を集めまして、一つの増勢傾向というものをとりまして数字を出しておりますので、専門にそういうような統計を作り、あるいは資料を集めております企画庁の資料を基本にして考える以外には、実は方法がありませんので、さような基礎の上に立っておるようなわけでございます。見方としましては、人により、あるいは資料により、違う点があるかもしれませんが、われわれとしてはこれを信用していく以外にないと思います。しかし、経済企画庁の数字も、あるいは狂う場合も、過去にございますし、あり得ると思いますけれども、われわれのいき方としましては、それ以外に方法はないと思うのであります。
 それから、ガソリン税のはね返りでございます。これは過去の歴史がそういうふうになりまして、幸いなことに、ガソリン消費価格に吸収をされてきておるのであります。今回の場合も、われわれいろいろな角度から検討したのでありますけれども、最近の国際的なガソリン販売競争というものはさらに激しいので、販売競争が激しければ激しいほど、消費価格を上げることは販売の競争をする人たちとしては困るので、結局、今度の方が従来よりも、もっと、税率が上がりました金額が、消費価格の中で吸収されるのは早いんじゃないか。こういう見方等もございまして、これらも私どもは信用をしていいのか悪いのか、いろいろな角度から検討をいたしましたが、過去の歴史に徴して、全部うまくそういくかどうかわかりませんけれども、大体その意見を相当部分尊重しても、耳を傾けてもいいのじゃないだろうかというようなことで、実はこの結論を得ましたような次第でございます。
#72
○日野委員 これで打ち切りますが、とにかく企画庁の資料――企画庁と協議をするというのはこの法律改正の重要な一点であるが、一切を企画庁にまかせて、何事もあなたまかせでやっていたんでは、これは建設省の自主性がなくなる。こういう点に一つの明確な方針を作って、そういう裏づけがあれば、日本再建の重大な予算として認められるのに、それを企画庁まかせで、御無理ごもっともでやっているところに、土建予算だなどといわれる一つのものが出てくる。そういう汚名を返上して、日本再建のために建設省が中心になってやる気慨を持って進めていただきたい。このことを希望して、質問を打ち切っておきます。
#73
○加藤委員長 瀬戸山三男君。
#74
○瀬戸山委員 時間がありませんから、ただ一点だけ私の希望、意見を申し上げまして、大臣の所見を伺っておきたいと思います。
 と申しますのは、この法律が成立いたしますと五カ年計画が新たに立てられる。今までの構想の中にもあるわけでありますが、従来の既存の道路の整備その他産業開発の問題なども、この道路整備に相当関係があると思います。そこで、先ほど来お話もありましたが、今地域格差の縮小と申しますか、これが非常に重要な問題になっておる。これには道路が一つの大きな条件になると思います。それから、資源の開発、あるいは未開発地域の開発、こういう問題も、道路政策に大きな関係があると思います。
 そこで、実はこれは私の個人的な意見でありますが、農林省の農地局、畜産局、林野庁、通産省の鉱山局、こういう資源に関係のある役所のそれぞれの部局にお集まり願って、道路政策と、こういう資源関係の各省庁との関係と申しますか、考え方というものを一応聞いてみたらどうか。これは何の問題でもそうでありますが、役所の横の連絡というものがほとんどございません。建設省は道路の整備に関係があるのでありますが、そういう資源あるいは未開発地域の開発、そういうものも、もちろん頭に入れてやっておられるわけでありますけれども、あるいは畜産関係の場合に集約酪農地域の問題がどういうふうになっておるか。あるいは農地局との関係で、開墾、開拓地と道路の関係はどうなっておるか。あるいは通産省の鉱山、地下資源の関係の開発と道路の問題はどういうつながりがあるか。失礼でありますけれども、道路の担当である建設省も、そこまでは深く立ち入っておられないようです。また、反面において、せっかく集約酪農地域を作って牛乳を生産するが、それを消費地に輸送することについて、道路と非常に関係があるので建設省と協議する。あるいは鉱山局の関係で、地下資源の分布状態というものは相当調査をしておるが、道路交通の問題でそれがどう開発されるか。これはやはり非常に重要な関係があります。ところが、その問題を、道路の担当である建設省と積極的な相談をして、そうして資源の開発と道路の問題を研究する、こういうことが行なわれておらないようであります。でありますから、ここでぜひ大臣の所見を伺っておきたいと思うのは、役所同士の関係はいつもそういうことでありますが、道路は道路局がやるのだ、開拓は農地局がやるのだ、こういうのですが、これは申し上げるまでもなく、全部つながっているものです。特に、未開発地域の住民の利害に大きな関係がある。しかも、資源の少ない日本の資源の開発には、きわめて重大な問題です。こういう点を、どうか一つ御指導願って、そういう資源開発と道路の関係をよくかみ合わせて、いわゆる産業開発道路を、今度の五カ年計画に相当ウエートがあると思いますから、ぜひやっていただきたい。これを非常に痛切に感じましたので、私の希望を申し上げて、大臣の御所見を承っておきたいと思います。
#75
○中村国務大臣 従来不十分な点があったかもしれませんが、実はその御指摘の点は、非常に大事だと思います。そこで、今度法制上明らかにいたしましたのは、経済企画庁が国土総合開発の担当官庁になっておりますので、少なくとも公式に、法制上の建前として経済企画庁長官とは十分事前に協議をいたしまして、国土の総合開発ということと関連をした道路整備をやる必要があるというこちらの自発的な角度に立ちまして、今回御提案申し上げているような立法措置を考慮いたしたわけであります。なるほど、他の諸官庁にも、お話のようにいろいろ資源関係、あるいは農業関係、その他あることと思います。これまで法制化するわけには参りませんけれども、心がまえとしては、十分協調して、そういう点を考慮に入れて進めるのがほんとうだと思いますから、極力努力をいたしたいと思います。
 ただ、それには各関係官庁が、道路はやはり建設省が担当しておるのでございますから、いろいろな地方開発に関連をしまして、道路整備の必要な問題につきましては、どうぞ一つ遠慮なく、十分に要望をしていただきますれば、その要望を、高い角度に立って検討いたしまして、必要な処置を講じていくように心がけて参りたいと思います。どうか各方面とも遠慮ない御要望をいただき、また地方的には、この道路整備は皆さん御承知の通りに、都道府県とは十分、年度の規模等にいたしましても、個所づけ等にいたしましても、連絡をいたしております。また、地方的な問題につきましては、都道府県を通しまして御要望を賜わることのできまするように、お願いをいたしたいと思います。
#76
○瀬戸山委員 今の問題につきまして、実は先ほど申し上げました各省庁の重要な問題と思いましたので、各省庁のそういう資源関係の分布状態、また現在やっている計画というものを、道路整備とかみ合わして協議をしてもらうようにしております。でありますから、それは出てくると思いますが、今回の計画において、それを全部採用するかどうかは検討を要すると思いますけれども、どうかこれを一つ計画に入れ、国全体の資源開発を進めるために御考慮を願いたいと、希望を申し上げておきます。
#77
○加藤委員長 お諮りいたします。道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案につきましては、これにて質疑を終局するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○加藤委員長 御異議ないものと認め、さよう決します。
    ―――――――――――――
#79
○加藤委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の通告がありませんので、討論を行なわず、直ちに採択いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#80
○加藤委員長 御異議ないものと認め、さよう決します。
 採決いたします。
 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#81
○加藤委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手)
 なお、本案議決に伴う委員会報告書の作成並びに提出手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○加藤委員長 御異議ないものと認め、そのように決します。
 次会は公報をもってお知らせすることにし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十八分散会
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ソース: 国立国会図書館
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