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1960/03/10 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第11号
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1960/03/10 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第11号

#1
第038回国会 決算委員会 第11号
昭和三十六年三月十日(金曜日)
    午前十時五十分開議
 出席委員
   委員長 荒舩清十郎君
   理事 木村 公平君 理事 田中 彰治君
   理事 丹羽喬四郎君 理事 小川 豊明君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 西村 力弥君
      宇田 國榮君    大上  司君
      薩摩 雄次君    正示啓次郎君
      鈴木 正吾君    久保 三郎君
      森本  靖君    山田 長司君
 出席政府委員
        運輸政務次官  福家 俊一君
        運輸事務官
        (大臣官房長) 辻  章男君
        運輸事務官
        (大臣官房会計
        課長)     原山 亮三君
        運輸事務官
        (海運局長)  朝田 靜夫君
        運輸事務官
        (海運局次長) 若狭 得治君
        運 輸 技 官
        (船舶局長)  水品 政雄君
        運輸事務官
        (船員局長)  吉行市太郎君
        運 輸 技 官
        (港湾局長)  中道 峰夫君
        運輸事務官
        (自動車局長) 國友 弘康君
        運輸事務官
        (航空局長)  今井 榮文君
        運輸事務官
        (観光局長)  津上 毅一君
        海上保安庁長官 林   坦君
        高等海難審判庁
        長官      増田 一衞君
        気象庁長官   和達 清夫君
 委員外の出席者
        運 輸 技 官
        (港湾局計画課
        長)      比田  正君
        運輸事務官
        (鉄道監督局民
        営鉄道部長)  石井  健君
        会計検査院事務
        官
        (第三局長)  白木 康進君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十三年度政府関係機関決算書
 昭和三十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十三年度物品増減及び現在額総計算書
 昭和三十四年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十四年度政府関係機関決算書
 昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十四年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十四年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
#2
○荒舩委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十三年度決算外三件及び昭和三十四年度決算外三件を一括して議題とし、運輸省所管について審査を進めます。
 まず、運輸政務次官より所管決算の概要について説明を求めます。福家運輸政務次官。
#3
○福家政府委員 昭和三十三年度の運輸省における決算の大要について、御説明申し上げます。
 まず、一般会計の支出済み歳出額は三百億八千七百九十万六千円、木船再保険特別会計の支出済み歳出額は七千九万九千円、自動車損害賠償責任荷保険特別会計の支出済み歳出額は二十五億八千八百六十七万八千円であります。
 以下、重要施策について御説明申し上げます。
 第一に、観光事業の振興といたしましては、財団法人国際観光協会の行なった対外観光宣伝事業の実施に要した経費の一部に対する事業補助として一億三千百万円を支出いたしました。昭和三十三年度においては、対外宣伝の強化により、わが国に来訪した外客数は前年に比較して一八%増の約十正万二千人、その消費額も前年に比較して八%増の約二百七十四億円に達し、わが国の国際収支の改善に大いに貢献をなしたのであります。
 また、ユースホステル整備補助金といたしまして、二千四荷六十万円を支出いたしました。これにより、ユースホステルが全国に五カ所、地方公共団体により建設され、青少年の低廉かつ健全なる集会、旅行の推進とその善導に大いに寄与したのであります。
 第二に、港湾の整備といたしましては、群九億七千六百四十七万六千円を支出いたしました。これにより、直轄港湾改修事業として京浜港外七十一港、港湾改修補助事業として東京港外百七十二港、港湾災害復旧事業として過年災分五百三カ所、当年災分五百十三カ所を実施したほか、局部改良事業、海岸保全事業、特別失業対策事業、災害関連事業、離島振興事業、国土総合開発事業、奄美群島復興事業、地盤沈下対策事業、作業船整備事業等を施行しまして、輸出振興、工業原材料輸送、沿岸輸送力の強化、並びに災害の復旧防止、及び交通安全のための港湾の整備をはかったのであります。
 第三に、空港の整備といたしましては、東京国際空港における漁業補償及び埋立護岸工事の準備工事として六億四千五百二十七万五千円を支出いたしました。また、大阪国際空港については、二千五百八十二万一千円をもって空港用地買収地域の調査、測量等を実施し、ローカル空港については三億一千二百三十一万三千円をもって稚内初め十空港の整備促進をはかり、昭和三十三年度においては鹿児島空港が完成し、南九州地区の開発に寄与いたしました。また、新たに女満別及び離島関係の三空港の整備に着手し、土地造成工事の一部を実施いたしました。
 第四に、海上保安体制の整備につきましては、巡視船及び通信施設等の整備として三億二千五百七十万七千円を支出いたしました。これにより三百五十トン型巡視船二隻、二十三メートル型巡視船二隻を建造したほか、十五メートル型巡視船一隻を購入し、また老朽通信施設の改良更新等を行ない、海上犯罪の捜査体制の強化をはかりました。
 昭和三十三年度において海上保安庁が行なった海難救助は、千四百二十三隻、一万六百六十五人であり、犯罪の検挙は五万五千百七十二件であります。
 また、海上航行の安全能率化のため、灯台等航路標識の整備とて四億四千六百四十三万円を支出し、ロラン局三カ所、灯台四十五基、霧信号一カ所、浮標五基、電波標識三局、浮標基地一カ所を新営したほか、既設灯台の光力増大等の改良改修工事百六十四件、及び二十カ所の航路標識事務所を六カ所に集約する等の工事を行ないました。
 第五に、民生の安定と向上をはかるため、離島航路整備法に基づき、離島航路整備補助といたしまして、二十航路の事業者に対して三千三百万円を交付いたしました。また、離島航路用船舶の建造及び改造資金貸付に対する利子補給金として、既契約十隻分に対し六百九十六万七千円を支出いたしました。
 第六に、地方鉄道軌道の整備をいたしましては、地方鉄道軌道整備法に基づき、地方鉄道軌道事業者に対して、重要な新線鉄道に対する補助として九百二万九千円、赤字鉄道に対する欠損補助として七百三十八万七千円、及び昭和三十二年七月の西九州における被災害鉄道に対する復旧補助として一千五十六万五千円を支出いたしました。
 第七に、自動車の車両検査登録機能の充実に関する措置といたしましては、自動車数の激増に伴い、これに対処するため一億二百五十八万七千円をもって車検場二カ所を新設し、既設車検場の増強整備を行なう等、自動車検査登録機能の合理化及び能率化を推進したのであります。
 第八に、気象業務の整備といたしましては、予報精度の向上をはかるために、数値予報の実施に必要な電子計算機の運用として九千三百七十九万一千円、無線模写放送の実施として、受画施設の新設二十八カ所、及び既設官署の維持運営として一億二千九百七十九万二千円、観測精度の向上をはかるためのレーダー観測網の整備として、種子島に三千八百五十五万九千円を支出いたしました。
 また、防災業務の整備をはかるために水理水害対策用施設として、水理気象関係については幾春別川初め四河川を対象として新たに整備するほか、既設官署の維持運営に六千六百六十五万二千円、水害気象関係については、石狩外二支庁について新たに整備するほか、既設官署の維持運営に一億八千八百十六万四千円を支出いたしました。
 次に、航空気象施設といたしましては、稚内外二カ所に空港分室を新設するとともに、ボルメット放送の実施、伊丹航空測候所の整備強化、並びに既設官署の維持運営に五千二十五万三千円を支出いたしました。これにより気象観測、通信予報の体制を強化し、もってその適確化と迅速化をはかったのであります。
 最後に、科学技術の振興といたしましては、運輸技術研究所及び気象研究所の整備に一億九千六百九十万六千円を支出いたしました。
 また、原子力関係としては、七千二百五十八万円を支出し、原子力船の研究及びラジオ・アイソトープ利用による漂砂対策工法の研究を行ないました。なお、民間の科学技術の試験研究に要する費用の一部補助として四千五十五万五千円を支出し、これにより超大型船の共同研究等二十五件の試験研究を終了し、運輸関係の科学技術の推進に貢献いたしました。
 次に、昭和三十三年度決算の不当事項について、御説明申し上げます。
 当運輸省の不当事項につきましては、査定の適正化をはかり、検査官制度の活用によって、工事中の中間検査を励行する等、指導監督を強化することにより漸次減少の傾向にありますが、なお若干の事例がありましたことは、まことに遺憾とするところであります。
 御指摘のありました査定の適正を欠く事項につきましては、直ちに減額是正をなし、出来高不足の事項につきましては、いずれも手直し工事を完了いたしました。
 今後は、なお一そうの注意と監督の徹底をはかり、これが絶滅を期する所存であります。
 以上が、昭和三十三年度の運輸省関係の決算の大要でございます。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 昭和三十四年度の運輸省における決算の大要について、御説明申し上げます。
 まず、一般会計の支出済み歳出額は三百六十億九千三百七十二万一千円、木船再保険特別会計の支出済み歳出額は一億二千六十二万一千円、自動車損害賠償責任再保険特別会計の支出済み歳出額は二十五億九千六百五十九万五千円、特定港湾施設工事特別会計の支出済み歳出額は六十億五千四百六十九万円であります。
 以下、重要施策について御説明申し上げます。
 まず、貿易外輸出の振興といたしましては、第一に、三国間における日本海運の外貨獲得と三国間輸送の地盤を強化して日本海運の発展をはかるために、三国間輸送助成金として、船舶運航事業者二十一社に対し四億五千九百六十一万二千円を交付いたしました。
 第二に、国際空港の整備をはかるため、東京国際空港における埋立護岸工事及び誘導路エプロンの舗装、現滑走路の延長工事として、九億七千九百二十五万三千円を支出いたしました。また、大阪国際空港については、二千四百十六万一千円をもって、既設滑走路に付随する誘導路の舗装工事を実施いたしました。
 第三に、観光事業の振興をはかるため、特殊法人日本観光協会の行なった対外観光宣伝事業の実施に要した経費の一部に対する事業補助として二億円を支出いたしました。これにより、対外宣伝の強化がはかられ、わが国に来訪した外客数は、前年に比較して約二〇%増の約十八万二千人となり、その消費額も前年に比較して二三%増の約三百三十八億円に達し、わが国の国際収支の改善に大いに貢献いたしました。また、国内の外客受け入れ態勢整備の一環として、ユースホステルの整備を促進するため、ユースホステル整備補助金として三千九百四十万円を支出いたしました。これによりユースホステルが全国に八カ所、地方公共団体により建設されました。
 次に、経済基盤の拡充強化の一環として交通基礎施設の整備をはかりましたが、このうちのおもな事項は次の通りであります。
 第一に、一般会計による港湾の整備といたしましては百十億四千七百二万三千円を支出いたしました。これにより、直轄港湾改修事業として特定重要港湾の京浜港ほか四十四港、港湾改修補助事業として東京港ほか三訂九十六港、港湾施設災害復旧事業費として過年災分三百十五カ所、当年災分四百八十三カ所を実施したほか、局部改良事業、海岸保全整備事業、特別失業対策事業、離島振興事業、国土総合開発事業、奄美群島復興事業、港湾施設災害関連事業、伊勢湾高潮対策事業、及び作業船整備事業を施行しまして、国土海岸保全の強化、失業対策による労働力の吸収、災害復旧、災害再発の防止並びに輸出振興、工業原材料輸送及び沿岸輸送のための輸送力の強化をはかったのであります。
 第二に、特定港湾施設工事特別会計を設置し、特定港湾施設の整備をはかるため、六十億五千四百六十九万円を支出いたしました。これにより特定港湾施設工事として、輸出港湾においては横浜港ほか六港、石油港湾においては横浜港ほか三港、鉄鋼港湾においては室蘭港ほか六港、石炭港湾においては苫小牧港ほか八港等の整備を施行し、輸出貿易の伸張及び工業生産の拡大に対応する港湾施設の整備をはかったのであります。
 第三に、ローカル空港の整備につきましては、四億四千六百六十一万八千円を支出し、高松初め士三空港の整備促進をはかり、昭和三十四年度において新たに整備に着手した新潟空港及び小倉空港と合わせ七空港の完成を見、各地方の開発に寄与いたしました。また、新たに離島関係として福江島、大島及び佐渡島三空港の整備に着手し、土地造成工事の一部を実施いたしました。
 第四に、地方鉄道軌道の整備といたしましては、地方鉄道軌道整備法に基づき、地方鉄道軌道事業者に対して重要な新線鉄道に対する補助として一千再六十九万六千円、赤字鉄道に対する欠損補助として三百八十九万九千円を支出いたしました。
 第五に、民生の安定と向上をはかるため、離島航路整備法に基づき、離島航路整備補助といたしまして、二十六航路の事業者に対して三千百三十五万円を交付いたしました。また、離島航路用船舶の建造及び改造資金貸付に対する利子補給として、既契約七隻分に対し四百九十二万六千円を支出いたしました。
 次に、交通の安全確保と災害防止のための施策を行なったのでありますが、このうちのおもな事項は、次の通りであります。
 第一に、海上警備救難体制の整備強化つきましては、巡視船艇及び通信施設等の整備として三億四百五十九万六千円を支出いたしました。これにより老朽巡視船艇の代替として三百五十トン型巡視船一隻、二十三メートル型巡視艇一隻、十五メートル型巡視艇三隻を建造し、救命滑走艇一隻の整備及び老朽通信施設の改良改修等を行ない、海難の救助、海上犯罪の捜査体制の強化をはかるとともに、航空機事故救難体制の整備をはかりました。
 昭和三十四年度において、海上保安庁が行なった海難救助は、千六百四十八隻、二万一千七十二人であり、また、海上犯罪事件は三万二百十七件を処理いたしました。
 第二に、海上航行の安全能率化のため、灯台等航路標識の整備として五億七百二十二万一千円を支出し、灯台五十五基、霧信号所一カ所、浮標八基、電波標識七カ所、浮標基地一カ所の新営等を行ないました。
 第三に、自動車の準両検査登録機能の充実に関する措置といたしましては、最近における自動車数の増加は著しいものがあり、これに伴う自動車事故防止対策の一環として一億九千群八十三万二千円を支出いたしました。これにより大阪地区等に車検場二カ所を新設したのを初め、既設車検場五カ所の増強整備を行なう等、自動車検査登録機能の合理化及び能率化を推進いたしました。
 第四に、航空事業の基盤強化としましては、五千万円を支出して、全日本空輸株式会社に対し、航空機の安全性確保のため使用航空機の装備統一のための経費を補助いたしました。
 第五に、航空路組織及び施設の整備強化のため一億四千四百七十四万四千円を支出して、箱根位置通報局、大阪VOR施設等を設置して、航空機の航行の安全を確保し、航空路組織並びに施設の整備強化をはかりました。
 第六に、基礎的気象業務の整備をはかるため一億七百十五万九千円を支出いたしました。これにより地震及び火山の観測施設の整備、東シナ海の気象及び海洋観測を行なうための観測船一隻の代替建造の着工、レーダー観測網の維持運営、気象庁職員の研修及び気象官署庁舎等の整備改善を行ないました。
 第七に、防災気象業務の整備をはかるため三億九百六十八万五千円を支出いたしました。これにより農業気象観測施設、水理気象業務施設及び水害気象施設を整備し、また、航空気象業務につき、松山、高知、新潟及び宮崎の四空港に気象分室を新設いたしました。
 最後に、科学技術の振興といたしましては、運輸技術研究所及び気象研究所の研究費として三億八千七百四十四万一千円を支出し、また、気象庁においては、国際地球観測協力年事業における上高層、オゾン、輻射、空中電気、海洋、地震及び夜光の観測を実施し、これに要する経費として五千八百八十二万二千円を支出いたしました。
 また、原子力関係としては六千四百五十八万六千円を支出し、原子力船の開発に関する研究、放射線利用による港湾の漂砂対策工法の研究、その他原子力に関連する各種試験研究を実施いたしました。
 なお、民間の科学技術の試験研究に要する費用の一部補助として三千九百三十三万八千円を支出し、これにより超大型船の共同研究等二十九件の試験研究を終了し、運輸関係の科学技術の推進に貢献いたしました。
 次に、昭和三十四年度決算の不当事項について、御説明申し上げます。
 当運輸省の不当事項につきましては、査定の適正化及び中間検査の励行等によりその発生防止に努力しておりますが、なお事案の絶えませんことはまことに遺憾に存じます。
 御指摘のありました査定の適正を欠くものにつきましては減額是正をなし、出来高不足のものにつきましては手直し工事をほぼ完了しております。
 今後は、検査官制度の活用により監督の徹底をはかり、かかる事項の生じないよう努力いたす所存であります。
 以上が、昭和三十四年度運輸省関係の決算の大要でございます。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
#4
○荒舩委員長 続いて、会計検査院当局より、運輸省所管の決算検査報告の概要について、説明を求めます。白木第三局長。
#5
○白木会計検査院説明員 昭和三十三、三十四両年度の運輸省所管の掲記事項のあらましを申し上げます。
 三十三年度に掲げておりますのは、いずれも補助工事に関するものだけでございまして、まず、工事の施行及び経理に対する検査につきましては、従来同様、かなり広範に工事現場を実地検査いたしたわけでありますが、港湾局に設けられております港湾工事の検査官の中間検査あるいは事後検査等が相当効果を奏しておると思いますが、検査の結果はかなり改善されておりまして、ここに掲げておるのは二件だけでございまして、内容の詳細は省略いたしますが、三重県の五ケ所港に関するものは、護岸の中詰めれきの出来高不足に関するものでございます。県の高松市男木港の件につきましては、被覆石ならしが不良であったため一部崩壊して工事の効果を上げていないというものでございます。
 次に、査定の関係でございますが、これもかなり広範に現場検査をいたしまして、その結果をここに掲げておるわけでございますが、従来同様に、既存の施設が被災していないのにこれを採択しておる、あるいは設計が過大になっておるというような事案がございまして、合計十二件、金額にして千二百八十五万円を運輸省当局において減額される旨の報告を受けております。
 次に、昭和三十四年度の分について申し上げますが、三十四年度は、直轄工事に関するものを一件掲げております。これは第四港湾建設局で施行されました博多港の改修工事に関するものでございます。埠頭護岸の本体工事の前面に根固めのために石張り工を施行したのでありますが、その設計に誤算がございまして、施行の際にその誤った設計でそのまま施行されたというような関係から、工事費にして約五十六万円相当の不経済工事を施行した結果となっておるのであります。
 次に、補助の関係でございますが、三十五年中におきましては、先ほど申し上げましたような相当改善の跡が見受けられる経緯も考慮しまして、現場検査はかなり縮小しております。掲げておりますのは、いずれも災害復旧工事に関する出来高不足に関するものだけでございまして、合計三件でございます。
 次に、査定の関係は、三十四年発生災害がかなり多かった関係もございまして、これは従来に比べてかなり現場検査を強化いたしたのでありますが、その結果は、二重査定一件、被災をしていないのにこれを採択していたなど改良工事と見受けられるものが四件、誤算その他のために設計積算過大となっておるものが十三件、合計十八件、金額にして三千万円を減額是正する旨の報告をいただいております。
 簡単でございますが、以上をもって説明を終わります。
    ―――――――――――――
#6
○荒舩委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。
#7
○小川(豊)委員 本題に入る前にちょっと聞いておきたいのですけれども、この運輸省から出た資料の七ページを見てくれませんか。ちょっとわからないところがあるのです。七ページの表の第三、港別実施状況の中に、三十三、三十四、三十五と年度が出ておりますが、三十三年度一億七千三百万、四年度は三億九千八百万ですが、これを計算してみると、下に決算額が出ておるが――これは円まで出ておりますが、ちょっと数字が合わないのですが、どういうことなんですか。たとえば三十三年度東京というのでも二億七千三百万でしょう。その次の晴海埠頭が一億九千二百万、竹芝、日の出が七千万、その他で一千百万、こうなると、これは五億四千六百万になるのです。ところが、決算額では一億三千五百六十万云々と出ていて、てんで合っていないのですが、どういうわけですか。これはあなたの方で決算でなく予算で出してはしませんか。
#8
○原山政府委員 ちょっとお待ち下さい。
#9
○田中(彰)委員 その間にちょっと政務次官に申し上げておきますが、国鉄総裁の交際費、それから交際費以外に雑費として出ている使途不明のものが、私の調べたところによりますと、相当あるわけです。それを今度の委員会までに一度明細に出してもらいたい。相当の大きな金額がいろいろな面で流れている。これは使途不明なものがたくさんある。雑費としても、どこへどういう雑費として幾ら使っているか。これを一つ出してもらいたい。これだけ申し上げておきます。
#10
○荒舩委員長 これは次の委員会に資料を出して下さい。それでいいでしょう。
#11
○福家政府委員 田中委員の御申し出を復唱させていただきますが、国鉄の総裁の交際費及び使途不明の雑費をこの次の委員会に出せ、こういいことでございますね。
#12
○田中(彰)委員 そうです。
#13
○福家政府委員 かしこまってござりまする。
#14
○田中(彰)委員 そこで政務次官、交際費として出てわかっているものもあるでしょうが、その交際費から出したもので、雑費にして使途非常に不明瞭なものが相当あるはずですから、そういうものは、ただ雑費幾らとしてもわからないから、雑費をどこにどういうようにして使っているかまで書いてもらいたい。相当大きな金が各団体に流れているはずなのです。それを一つ出してもらいたいと思います。
#15
○福家政府委員 かしこまりました。
#16
○原山政府委員 先ほどの小川委員の御質問にお答え申し上げます。
 三十三年、三十四年の一番上の二七三、三九八というのは、予算額でございます。それから八行目に決算額という項目がございますが、その一億三千五百六十万三千円という三十三年の額、及び三十四年度の一億四千八百九十四万七千円の額は、決算額でございますので、その額が合わないのでございます。
#17
○小川(豊)委員 これは上のたとえば三十三年度でいくならば、二億七千三百万は予算額でしょう。そうすると、その次の一億九千二百万、七千万、一千百万というのは、この三億七千三百万の内訳ですか。
#18
○原山政府委員 内訳でございます。
#19
○小川(豊)委員 内訳だとしても、これは決算額と合いますか。あなたが最後に円まで出しているのは、決算額の計でしよう。
#20
○原山政府委員 一億九千二百万、七千万及び一千百万の額は、事業費でございまして、決算額の一億三千五百六十万三千円の方は、国費の支出分でございます。
#21
○小川(豊)委員 なるほどこれは補助が入っているわけで、わからないわけじゃない。決算の総額を出すなら、どうしてここへ決算として出さないのですか。決算を出してくればわかるのです。そうすると、この進捗率というのは予算に対する進捗で、決算に対する進度ではないでしょう。
#22
○原山政府委員 工事の事業規模というのが一億九千二百万、七千万でございまして、この工事の施行規模というものが、ここに出ているわけでございます。決算額としては、国費の分一億三千五百万円を計上して、工事の進捗率を上げるためには事業の規模を上げる必要があるので、ここに書かれているわけであります。
#23
○小川(豊)委員 わかりました。
 その次にお尋ねしたいのは、運輸省には許可、認可の問題が非常に多いわけです。しかも、この許可、認可されるものが公共的色彩が非常に強いですから、従って、この執行について国民の関心というものは非常に深いわけですが、三十三、三十四年の総折として、行管から行政勧告で是正しろと言っておる中で、許認可行政がおくれておるということは、最も大きな問題であります。そこでこれは局別にお答え願っていいわけですが、たとえば海運局関係では、海上運送法による航路事業の免許申請について、所要日数が一年半以上もかかっておるものが四七%ある。最も長いのは四年七カ月も認可が放置されておる。内閣が二つも三つもかわるまで認可が放置されておる。この遅延の理由として、競願が多いからということをあげておられるようですが、これはやはり運輸省において許可し、認可するのだから、これに対する需給関係というものを、あなたの方で十分その実態を把握すれば、そういうことはないだろうと思います。
 それからもう一つは、競願があるからということは、業者間の話し合いにまかせて、その話し合いがついた結果で裁断をしていくというようなやり方をしておるから、二年も三年も許可、認可がおくれていく。こういうことで、調査とか裁定とかいうものに対する画一した方法が、運輸省に乏しいのではないか。
 それから第三には、地方の海運局から大臣に届くまでには、申達の期間というものが非常に長い。あなたの方で書類を受け付けてから、大臣の手元まで届く間の期限というものを富めておるのかどうか。もしないとするならば、これは非常におくれることになる。処理としては無責任な方法ではないか。この点をます第一にお尋ねしておきたいと思います。
#24
○若狭政府委員 お答え申し上げます。
 海運局関係の許認可につきましては、大体年間の海運局関係の処理件数は、三百ないし三百五十作でございます。特殊な案件を除きまして、大体三カ月以内に現在処理いたしております。処理が一年以上に及んでおるものについては、若干ありますけれども、これらはいずれも関係事業者の間で話し合いが行なわれておりまして、出願者も了解の上で未処理で過してきているような状況であります。一般的には許認可に要する日数は短縮されておりますが、今後とも業務の簡素化、能率化、事業者間の自主的な調整の促進、それから地方の海運局に対する権限の移譲ということによりまして、許認可の事務の迅速化に努めていきたいと存じております。
#25
○小川(豊)委員 ちょっとおかしいですね。あなたの答弁だと、三カ月以内に許可するなら許可することをきめる。若干残っているというが、私の方の行管での調べを見ると、一年以上が半分近い四七%ある。その中には、四年七カ月も放置されているものがある。こういうことを指摘されている。四七%もあるなら、若干残っているというのはおかしいじゃないですか。今言った業者間の話し合い、双方が競願して争っているものだから、その話し合いをつけているからこういうふうに延びてくるので、許可する、認可するというなら、やはり需給関係の方をあなたの方が調査すべきである。あなたの方がそれをちゃんと調査して持っていて、ここへやるならここへやるということをきめられるべきであって、そうでなくて、ただ業者間の話し合いにまかせて放置してしまうから、こういうふうに一年以上もたつものが四七%、四年七カ月も放置されているものが、これは何件あるかちょっとわからぬが、はなはだしいのは四年七カ月も放置されているということになるのだが、あなたの方でそこのポストについてからかわってしまったって、まだ許可にならないということになるんじゃないですか。この点での促進する方法というものを僕は聞きたい。これだからいけないということを言っているのじゃなくて、どうするつもりか、業者間の話し合いでやっていくつもりなのか、それともあなたの方が需給関係をすっかり把握して、みずから自主的にこれは認可、許可をやっていくのか。一体どっちの方針をとられるつもりか、それをお尋ねしているのです。
#26
○若狭政府委員 ただいま、四年数カ月も経過しているものがあるということでございました。また、非常に許認可の長引いているものが多い、四〇数%もあるということでございましたけれども、それは行政管理庁が監察なさいました当時の数字であろうと思いますが、その後非常に許認可事務につきましては迅速に処理して、申請が出てから三カ月以内に運輸審議会に持ち込みまして、そうして三カ月以内に結論を出すという処理の仕方をやっておりまして、現在におきましては、一年以上経過した未処理件数というものは、先ほど言った年間三百ないし三百五十件のうち、十三件程度でございます。業者間の話し合いにつきましては、従来からの海運関係の行政指導といたしましては、地方の実情等も勘案いたしまして、業者間においてできるものならば話し合いをしてくれ。その話し合いの過程におきまして、ある程度計画の変更等もございますし、また、地方の事情によって、業者間にいろいろな協議も行なわれておりますので、そういう経過を見まして、業者間の話し合いがついたところで許可するというのは、行政としては非常に円滑な行き方ではないかということで、できるだけそういう方針をとって参ったわけでございます。しかし、そういうことでじんぜん口を費やしているということでは、行政事務は非常に渋滞いたしますので、昨年から三カ月以内に公聴会を開いていただいて、三カ月以内に結論を出すという方針でやっておりますから、それ以上にわたるものはごく例外でございまして、そういうものもできるだけ早く解決をいたしますように、今後も努力したいと思っております。
#27
○小川(豊)委員 ここでは、業者間の話し合いというものもある程度必要だと思うのです。ただ、それを業者間の話し合いにまかせ切っておるから、こういうふうな遅延というものが出てくる。最近それが改善されたというなら、これは非常にけっこうなことだ。話し合いも必要だが、少なくとも自主性を持つべきだ。そこで書類の受付をしたならば、最後は大臣のところにいくわけでしょう。これは三月以内に――今までは申達期間というのがないからこうなっていたと思うのですが、今は受け付けたらば、それは三カ月以内に許可するのを原則としているとするならば、どのくらいの期間で大臣の手元へいくようになりますか。規定はどうなっていますか。
#28
○若狭政府委員 原則として、地方の海運局が受理いたしましてから、それから本省へ参りまして、大臣の手元へ届くまでには、六カ月の期間を要することになっております。
#29
○小川(豊)委員 そうすると、結局あなたの答弁は、書類を受け付けてから大臣の手元まで届くのが六カ月、届いてから三カ月ということですね。そうすると、合わせては九カ月ということになりはしませんか、三カ月内に許可するということは。もっとも、書類の届かないものは許可しようはない。これはわかる。わかるが、僕の聞きたいのはここなんです。書類をなかなか受け付けないでおいて、受け付けたらやるけれども、書類を受け付けたものが大臣の手元までいくのに九カ月かかる。それから三カ月だという。短縮した、短縮したといっても、やはり合わせては九カ月かかっておる。次官、そうでしょう。この点はどう解釈しておりますか。
#30
○若狭政府委員 書類を受け付ける、受け付けないの問題でございますけれども、これは地方海運局で、申請があればすぐ受け付けるわけでございます。ただ、競願がございまして、その受付の内容について変更するということが明らかに予見されるというような場合には、その業者間の意見を聞くということはございますけれども、その結果、両者とも――あるいは三者も四者もございますが、それがいずれも計画は今後変更する見込みがないということでございましたならば、直ちに受け付けて本省へ申達するわけでございます。そして本省は、それを運輸審議会へかけまして、そうして大臣の手元へ出すというのに、最初受け付けた日から六カ月かかるという意味でございます。
#31
○小川(豊)委員 そうすると、これは受け付けた日から六カ月、さっきの三カ月以内に許可するというのは、どこから計策するのですか。
#32
○若狭政府委員 それは地方の海運局で受け付けまして、それから本省へ上申いたしまして、本省が運輸審議会に付議いたしまして、そうして大臣の決裁を受けるわけでございますが、本省で受理いたしましてから大臣の手元で決裁をいただくまでに三カ月の期限をつけて、それを目標に審議していただくということを考えておるわけでございます。
#33
○小川(豊)委員 これは、答弁によると、やはり結局九カ月かかることになるのだが、まあいいでしょう。今まで長くかかっていたのが、九カ月で処理できるようになったんならいい。僕は何も早くやれということばかり言っておるのじゃなくて、僕の言いたいのは、運輸省自身で許可に対してもっと自主性を持つべきだ、話し合いばかりにまかすべきではないということです。
 次に、船舶局の関係ですが、工業標準化法によるJISの標示許可の事務処理状況ですけれども、これもやはり一年四カ月というような日数かかっておるものが六四%で、百十六件ある。その中には、四年二カ月かかったものが百十六件のうち九十六件もある。これもやはり今質問したのと同じで、この原因というものはどこにあるのか。それから審査記録が整備されていないというようなことを、係官はメモ程度しか持っていないということです。この審査をしていくについて、係官のメモ程度のものであって、審査記録というものはないように聞いておる。あなたの方では、審査記録というものはあるわけですか。係官のメモ程度でやっているから、こういうふうにおくれているのではないか。この点をお尋ねいたします。
#34
○水品政府委員 工業標準化法関係の遅延も、御指摘の通り、監査を受けました当時はそういう状況でございましたが、その後、運輸省全般の問題でございますけれども、でき得るだけスピード・アップをするべくいろいろ努力をいたしまして、現在ではよほど状況は変わっておるのでございます。それからこの許可関係は、一般の許可と違いまして、やはりできたものがよく使われなければならないという点もございまして、つまりそういうものに対して、使用する一般の御理解を広くいただくPR的な面も考慮しなければならないというような面もございまして、あるいは見方によっては非常におそいのではないかという点があったかと存じますが、今後はさらにそういう点努力をいたしまして、でき得るだけすみやかに処理するようにいたしたい、そういうことで、関係の団体等とも連絡をして努力を続けておるわけでございます。
#35
○小川(豊)委員 港湾局にも倉庫の免許等があるわけですが、鉄道監督局関係にお聞きいたしますが、地方鉄道、軌道の許可、認可事項の中で、地方鉄道の経営免許は九〇%が未処理であり、軌道は八五%が未処理である。ことにこの処理に要した日数で最もひまのとれた三千四百四十三日というのは、一体年数にしたらどういうことになるのか。大体十年でしょう。軌道では一千三百三十三日ということですが、こういうようなことは、おそらく競願等があってなかなか困難だから、そうなっておるのだと思う。これは運輸審議会という機関があるはずですから、こういう場合に、運輸審議会に諮問すればいいのに、諮問していない。運輸審議会にかけずに、九年もの間監督局がその書類を保留しておる。また、運輸審議会が七年以上も答申をしないものがある。一体これで行政というものが成っていくのかどうか、疑わざるを得ない。なぜ運輸審議会に諮問しないのか。もっと早くしないのか。諮問された運輸審議会が七年以上も答申を出さないということになったならば、めちゃくちゃだ。この点の事情について、どういう原因でそういうことになっておるのか、この点をお尋ねいたします。
#36
○石井説明員 ただいまの、長い間未処理のまま鉄道監督局で保留しておった件についてでありますが、鉄道、軌道の免許と申しますことは、国民の福祉に非常に影響が多いのでありまして、また、一たん免許されたものは、われわれとしてはぜひ開通していただかなければならぬ。たとえて申しますと、鉄道の沿線が、一たん免許になりますと、その土地が当然上がってくる。しかも、その土地の値を上げただけで、着工しないでほっておかれるということでありますと、国民にも大へん迷惑をかけますので、その意味で慎重にやっているせいで長引いているのもありますが、御指摘のありましたような点につきまして一応考えられますことは、一ぺん免許申請がありましたけれども、資力その他におきまして、免許をして毛着工できないのじゃないかということで、むしろこれはそういう心配のもとに延ばしておったということもありましたから、たまたま三十四年の行政管理庁の勧告がありましたので、その後、どうせそういう免許をしても、すぐ着工するということはあり得ない、また完成できないだろうというような申請案件につきましては、その申請を取り下げるようにすっと勧告して参りまして、大体現在までに十四件を取り下げさせております。そのほか、これは当分やる能力がないと思われるもので、しかも取り下げにも応じないというものについては六件、軌道について三件ほど、却下処分にしております。なおそういうものにつきまして、やる見込みのあると思われるものについては、現在までに鉄道について七件、軌道について四件免許しております。それから現在運輸審議会に諮問中で、答申のあり次第処理する方針できめておりますものが、地方鉄道について二件あるわけであります。
#37
○小川(豊)委員 そうすると許可、認可が相当手間取るのは、申請者の資力の状況、あるいは土地の値上がりばかり考えているようなこともあるので、そういう点も十分に調査するので延びておる、こういう御答弁ですね。それならばお聞きしますが、ここで許可になっておりながら米寿工の路線というものが、昭和三十三年九月一日現在で、東京都の陸運局関係で三十六路線中十三線、これは大正年間に許可になっておりながら、いまだ着工していないということになるのです。今のあなたの答弁を聞いて、その点を考えるから、十分に着工の能力があるかどうかを審査するからおくれておるのだ、これは了承いたしました。それならば、許可になったのは、大正年間に許可になりながら、いまだもって着工しておらない。しかも、東京都の陸運局関係で三十六路線の中で十三路線がいまだもってやっていないというのは、どういうわけですか。
#38
○石井説明員 免許を受けて、しかも着手しない、完成しないというものも、相当あるのでございますが、これにつきましては、大正あるいは昭和の時代に一時鉄道ブームというような状況がありまして、その際免許されたところが、引き続き満州事変、支那事変で資材の手当が十分にいかないという状況のもとに、着工の延期の申請を続けてきて戦争に入ったという状態で長引いたものが、古いものについては多いはずでございます。これにつきましても、行政管理庁からの御勧告によりまして、そういうものについては極力整理したいという方針で現在やっておりまして、これについては、免許が済んでおりますから、あとは免許を返上しろという指導を続けておりまして、これも現在までに地方鉄道については二十五件、軌道について二十件ほど処理しております。現在でも同じようなつもりで、しかも、古くなって着工の見込みがない、現在でも資金が困るというような事情は同じでありますので、そういうものにつきましては、極力免許を返上しろ。また、新しい着工延期の願いがきても、それを許可せずに、当然失効の方に持っていく、こういう方法で指導していると思います。
#39
○小川(豊)委員 そこでさっきのあなたの、そういうふうに慎重に調査をするがゆえにおくれているんだ、それで許可になったものでさえも、こういうような状態ならば、これは取り消すこともできるだろう、勧告というものもあるんでしょうが、そこの申請者はできないなら、それは申請者の利益のためにやるわけじゃなくて、その地方の住民の利益のためだ、開発のためにもやられるわけですから、ほかの会社へ持っていっていいわけです。ほかにやれる人があるなら、そこへ持っていっていいわけだ。ともかく大正年間に許可したものをここまで放置してあるということは、あなたがどう答弁しても、これはやはり遅延しているということには間違いない。これはもっと敏速に処理すべきであるということに考えられるわけだが、そう思いませんですか。
#40
○石井説明員 お説の通り、極力迅速に処理していきたいと思っております。
#41
○小川(豊)委員 次に、港湾局関係ですが、港湾局には、作業船というものが七百三十六隻――これは今を言っているんじゃないですよ、この決算年度のことを言っているのですが、七百三十六隻あるわけです。ここでは老朽船、いわゆる使えなくなった船でしょう、船籍はあるけれども、老朽船が五〇%あるということを聞いておるが、その老朽船というものは、これはどう処理しているのか。老朽船で置いたってどうにもならないでしょうから、これはやめて、新しく作り直すか何かすべきで、船籍だけ持っていても仕方がない。そこでそういう点から稼働率の問題に入るわけですが、これも調査していくと、老朽船の大半というものは、係留されたままになっている。それから新造された作業船についても、土運船というんだから、土を運ぶ船でしょう、そういう船があるんでしょう。百五号というのは、三十一年度には年間二十一日しか動かない。三十二年には百二十五日働いている。百六号という船は、三十一年度には四十八日しか働かない。三十二年度には四十七日しか働かなかった。こういう非常に低い稼働率です。今あげた百五号とか百六号とかいうのは、特例でしょう。全部がこうだとは思いませんが、平均しての稼働率は、一年の半分ないわけですね。平均しての稼働率は、年間を通じて百四十日か五十日くらいしかない。ところが、運輸省の船舶の標準稼働率では、二百四十日から三百七十日になっているのです。であるにもかかわらず、あなたの方の手持ちの船は、こういう低い稼働率だ。これは理由として、どういう点に理由があるのか。たとえば配船計画がよくないのか、国の直轄工事というものが少なかったのか、何か理由があるはずです。なぜこういう稼働率が低いのか、原因はどこにあるのか、これを港湾局の方にお尋ねいたします。
#42
○比田説明員 お答え申し上げます。
 まず最初に、あとの方の稼働率の問題を御説明いたします。稼働率につきましては、一般船舶におきましては、ただいま御指摘がありましたように、運輸省といたしまして、いわゆる商船の稼働率というものはございます。ところが、港湾建設に用います船は、作業船でございまして、ただいま御指摘のありましたように、予算のつけ方、あるいは工事の繁閑等によりまして、ある程度は係留せざるを得ない状態になるわけであります。たとえて申しますと、よそに持っていってしまってはその工事ができない。浚渫船の泥船、土運船のお話が出ましたが、土運船につきましては、浚渫ばかりやる工事の事務所におきましては、稼働率は非常によくなっております。しかし、それとても一年のうちに浚渫ができます日というのは、天候その他あれしますと、よくできまして、三百六十五日のうちで三百日できれば、もう最大でございます。それから同じ浚渫船でも、たとえば岸壁とか防波堤とか作りますときに、悪い泥をのけるとか、そこを掘らないと工事ができないというような、基礎工事をやりまして、それから本物のほかの工事をするときには、三日に一ぺんとか四日に一ぺんとかその船を使いまして、掘っては進み、掘っては進む。ただし、その間よそへ持っていってしまうと、防波堤の工事とか岸壁の工事はできませんので、三日に一ぺんくらい使うといったケースが出てきます。そういうものは、ただいま御指摘がございましたように、非常に稼働率が悪い船でございますけれども、これはそのつど動かせませんもので、やむなくそういう状態になっております。ですから、いい方の数字をごらんになりますと、いいものはかなりいいのが出ております。悪い方につきましての釈明は、そういうことです。
 もう一つ、老朽船のお話がございましたが、これはまことに御指摘の通りでございまして、運輸省の港湾工事というのは、内務省の昔からつながっており、五十年もやっておりまして、はなはだしいのは船齢五十年というようなぼろ船もございます。使えるものはやはりできるだけお守りして使っていこうということで、いろいろ予算の節約等考えまして、使っております。従いまして、そういう船は、工事のひまなところに使っております。若くてしゃんしゃんした新造船で代替いたしましたのを、連日使うような強行作業に使いまして、あとはたまたま掘るとか、先ほど申しました泥をなにするのにときどき使う、あるいは一年間の土量がたくさんない、一年間に三、四カ月掘ればその港の浚渫が終わるというようなところに用いまして、ただそれを回航いたしますと大へんな金がかかりますので、やむなくまた来年五月か六月、三カ月働く工事が残っておれば、古い船ですから、あえてよそへ持っていかないで、その事務所に置いておいてやりくりをいたします。ほんとうならば、全部新しくしまして、即座に変えていくのが理想的でありますけれども、ただいま御指摘の老朽船の方も、いろいろ計画を立てまして、着々準備しておりますので、やがてはよくなると思います。今は非常に悲しい現状でございます。
#43
○小川(豊)委員 これは、あなたは予算関係と言うけれども、予算の効率的な使用という点から言うと、使えない船をつないでおくよりも、これはやはり廃棄するものは廃棄して、新しく作って稼働率を上げていくということの方が、私は正しい行き方じゃないかと思う。役所だから与えられたものをそのままやっていなければならぬということもあるでしょうが、やはりそれは忠実なゆえんでないと思う。
 そこで、さらにお尋ねしたいのは、運輸省では、この稼働率が低くなるのはそこに原因があると思うのですが、直轄工事以外に、受託工事を年平均して約三〇%か四〇%やっておるのです。これはどのくらいやっておりますか。
#44
○比田説明員 額でございますと、ただいまここに的確な資料を持っておりませんが、御指摘のような数字になっております。それは二、三年前の話だと思います。ただいまは港湾工事の自分の方の工事が非常にふえましたため、受託工事は非常に減っておりまして、昨年あたりからぐっと減りまして、大体全体の一割ないし二割くらい、二〇%以内くらいに下がっております。それから明年度におきましては、さらに下げております。これはやむを得ず、たとえば府県等で年度の途中から、請負工事ではやり手がない、国の方でぜひともやってもらいたいという場合に、国みずからがやっています。工事に隣りまして、一緒に受託した方がいいようなものだけに限っております。あとは受託いたしておりません。
#45
○小川(豊)委員 そうすると、この受託工事の料金というのは、どういう算出をするのですか。あなたの方のさっき言った手持ちの船の稼働率ということから、受託工事量というのは出てこざるを得なくなってくるのじゃないか。そうすると、あなたの方の受託工事は、案外高い費用になりはせぬか。稼働率が悪いんだから、高くなりはしないか。従って、受託工事の料金の算出の基礎というのをどこに驚いてやっているのかということが一つ。
 それからこの受託工事を受けていることが、三十四年度には、予算の中に特別会計に出てきている。三十三年度までは、これは予算に入っていない。従って、決算の対象にもならない。これは一体どこへこのあれは現われてくるか。
#46
○比田説明員 まず、最初の単価が高くないかという御指摘でございますが、これにつきましては、公共団体等がやります工事がその直轄工事の事務所のところにあるものに大体限りまして、受託しております。従いまして、そういうところで忙しいときには、これは幾ら同じ港湾区域内でも、お断わりしておるわけでございます。私どもの手がすいているときだけ、やることになります。従って、妙な話でございますが、稼働率が悪いような船がいるところでは、委託工事ができるという現象が起こって参ります。従いまして、私の方にも支障ございませんし、船があいているという間合いを見まして、委託工事を受けており、大きな規模ではございません。それから価格につきましては、船につきましては一年間の修理費、それから一年間の損耗料というものは、計算で出ておりますから、それを日割り計算でとっております。人件費に対しては、国庫の方で出しております。
 それから第二の問題の、三十四年からは表面に出ておるが、三十三年以前は表面に出ておらぬということは、その通りでございます。委託工事というものは、元来ならば、国の当初予算で、歳出予算に盛りましてワクをきめまして、財源として歳入を立てた中で委託工事をするのが、正式の方法でございます。三十四年からは、特定港湾施設というものができまして、その特別会計を設立しましたので、それに関連する事業につきましては、特別会計のワクを初めから作りまして、正式に委託をいたしております。それからそれ以前のものにつきましては、年度の途中――たとえば県会で予算が議決になりますのは、どうしても夏から秋にかけてのような、おそくなりますので、その途中で請負工事に出そうとしても、船はない、やってくれるところはない、どうしても、本年度はやりたいのだ、しかも、これは国庫補助工事であって、直轄港湾の工事をそのそばでやっているのだというものは、公共団体と相談いたしまして、これは特別に歳出予算には載っておりませんけれども、便宜上年度内の工事として委託しておりましたが、これは現地の港湾建設局長が責任を持ちまして出納を明らかにいたしておりまして、金額の多いものは、会計検査院の検査も受けております。それから問題が起こりそうな場合には、大蔵省あるいは会計検査院等に事前に内諾を求めまして、着手いたしております。なお、三十六年度以降の予算につきましては、そういった年度限りの受託工事というものがございません。これからは、全部年初に計画を立てまして、そのワク内で受託するという正式な方向に来年度からは決定しております。
#47
○小川(豊)委員 ちょっと今のことで僕のふに落ちないのは、会計検査院の内諾を得る。そんなことをやっているのですか。会計検査院は、そういう内諾を与えたりしてやっているのですか。そういうことはいいことか悪いことか、どうなんですか。
#48
○白木会計検査院説明員 今内諾とかいうお言葉でしたが、工事概要の御説明を受けるようなことは、あるいはあったかと思いますが、特にこういうふうなことについて内諾を求めるというような御相談は、ここ数年来、私の記憶にはございません。
#49
○比田説明員 ただいま、私の言葉が悪かったと思います。問題が起きそうな、委託するかしないかということが問題になるようなときには、御相談をいたす建前をとっております。今の会計検査院の御説明では、最近例がないと申しまするが、私の前言は取り消します。そういう態度で臨んでおります。
#50
○小川(豊)委員 これは会計検査院に内諾を得る必要はないので、やったことが正しくりっぱであったならば、それでいいわけで、これはまずそうだから、あらかじめ会計検査院に伺いを立ててやりましよう。伺いを立てられた会計検査院は、よかろうが悪かろうが行政に手を出したのであって、これは慎むべきことである。
 そこで、あなたの方で受託工事というのは、かなり多いのですが、受託工事というのは、運輸省の設置法では、当然認められておるわけです。今のあなたの説明では、それほどではないんだということですが、かなり長期に、組織的に、国の直轄事業以外の受託工事の方にあなたの方の港湾局の職員が行って仕事をしているということになってくると、これは公務員法からいっても、人事院規則からいっても、少し問題が出てくるのではないかと私は思います。組織的に、長期に、そればかりやっていると、受託者に対する委託者の経費の徴収とか、船舶使用料の徴収不足ということが出てきはしないか。広島の工事事務所の一国庫収入に、過小納付金が出てきておる。こういう問題も、あまり長くやっていると出る可能性がある。それからさっきの説明では、受託は自分のところの直轄工事をしているそばの仕事でなければやらない、こういうことですが、それはそれでいいわけですが、受託工事のために直轄工事がやれなかった例があるんです。和歌山県の工事事務所では、受託工事を実施するために直轄工事の進行ができなくなって、従って、職員に一カ月百時間近い勤務を要請している、こういう事例がある。今のあなたの答弁の、直轄をやっているその余力でなければ受託はやらないようにしておるということと違って、受託の方を中心にして、直轄の方をおくらせてしまっておる。そしてその結果として、職員には過重超過勤務をさせざるを得ないという事例が、和歌山県にある。これはおそらく直しただろうから、あなたの方から答弁してもらわなくても、さっきの御答弁のような形でいってもらえばいいのであって、これに対する答弁は要りません。あとの質問者もありますから、先を急ぎます。
 次に、ここに会計検査院の指摘以外に問題になったのに、運輸省関係で、東京陸運事務所の外車の不正登録事件というのがあった。それから新潟鉄道管理局では、工事に関する不正事件があった。それから東京陸運事務所では、車体検査に関する不正の事件があった、こういうふうにあげられています。この問題に対する説明――これはもうできちゃったことで、処理をしたことだろうと思いますが、そこで最後にもう一つ非常に愉快でない問題は、新聞に出ていた運輸審議会の問題ですが、あなたの方では、運輸審議会というのがあって、これは大臣の諮問機関である。しかも、との審議会の答申というものをほとんどといっていいほど取り入れているわけですね。それを取り入れて許可している。従って、これは業者ののど首を握っている機関である。この運輸審議会は、何人の人によって構成されているのか、それからどういう権限を持っているか、これはごく簡単でいいが、今の三点の処理の経過と、なぜこういうことが起こったのか、起こらざるを得なかったのか、どなたが御答弁なさるか知らぬが、外車の不正登録事件、新潟の工事に関する不正事件、車体検査に関する不正事件というのは、何でこういうことが起こらざるを得ないのか。また、起こった事件に対しては、どう処理をしたのか。さらにもう一点は、運輸審議会の委員は何人で、どういうメンバーで、どういう権限を持っているのか。その点をごく簡単に御説明して下さい。
#51
○國友政府委員 運輸省、ことに自動車の関係につきましては、社会的にも非常に注視されておりまするし、非常に細心の注意を払って、汚職等の起こらないように、陸運局、陸運事務所を指導しておるのでありまして、これはその問題のありますつど、及び常時、会議等のあります場合、あるいはその他の場合にも非常に指導しておるのでございますが、遺憾なことに外車の不正登録の問題とか、あるいは車体検査に不正事件があったというようなことで訴追を受ける事件が起こっておるわけでございまして、これにつきまして、われわれとしてもそういうことの起こらないように、対策も講じなければならないと思っておるのでございますが、これら汚職の起こりました場合には、その職員は退職をいたさせております。あとは起訴になっておりますので、その裁判の結果を待っておるという状況でございますが、さらに退職をさせない場合には、休職にいたしまして、裁判の結果を待っておるという状況になっておりまして、これらのものは、その裁判が結審になりますれば、それに相当する処分をいたしたいと考えておるのでございます。
#52
○辻政府委員 運輸審議会について、お答え申し上げます。
 運輸審議会は、事務次官を含めまして七名の委員から構成されております。この委員の任命は、運輸省設置法によりまして、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する建前でございます。
#53
○小川(豊)委員 運輸審議会は、大臣の諮問機関であり、これは諮問に対して答申する、答申したものをほとんど採用されて実施されている。運輸審議会からの答申で拒否したような事例はございますか。それをとらなかった事例はありますか。
#54
○辻政府委員 お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、運輸審議会に諮問いたしました許認可事項につきましては、審議会の御意向を尊重するという建前をとっておりまして、今まで審議会の答申を拒否と申しますか、それと違った決定をしたことはございません。
#55
○小川(豊)委員 それほど権威のある、従って、日本の全業者ののど首を握っているにもひとしい強大な権限を持っているのは、運輸審議会の委員なんです。その運輸審議会の委員が、これは新聞によって、ことに衆議院の運輸委員会で問題になった問題で、私がなぜここでこれをお聞きするかというと、当時の官房長はあなたであったのかどなたであったのか知らぬが、官房長は、これに対しては明確な答弁をあとで調査してする、こういうような答弁をなすっておるわけですが、その後の新聞においては、明確な答弁は一つも運輸委員会の記録にも載っていないから、私はここであらためてお聞きするのだが、この外貌というのは、私がここでお話しなくてもわかる通りに、西日本急行バスというのが新規免許の願いを出してある。そこで、この公聴会というものが九州の福岡で開かれた。ここへは中島という運輸審議会の会長と、さらに全委員、それから増川審理官室長と七名が出席された。ところが、この七名の方の宿泊料その他の費用というものは、全部この西日本急行バスの反対会社である西鉄という――これは何という名前か知らぬが、西鉄というところから全部支払われている。これは金額はたといわずかでも、強大な権限を持っている運輸審議会の委員が、公聴会に出席していながら、その出願した会社の反対側から宿泊料等を、供応等を受けてその審議会に出席したとするならば、金額の問題ではなくして、これはあなたゆゆしい問題で、行政の公正というものは非常に疑われる結果になる。この問題を木原議員が質問すると同時に、その支払いを受けたホテルの関係者をここへ呼んで証言さしてもいいと言っているが、そのときのあなた方の態度というものは、そういうことはなかったのだというようなことで答弁をしているのだが、調査してお答えするとなっているが、その結果というものは出ていない。一体そういう運輸審議会の委員という強大な権限を持っている委員が、認可、許可で公聴会が開かれて、そこへ出席していながら、反対側の会社の供応を受けてそこへ出たという事実は、一体あるのかないのか。あるとするならば、それに対してどういう処置をしたのか。ないならば、ここではっきりなかったと言ってもらいたい。ないとするならば、木原委員は支払いを受けたホテルの関係者を証人としてここへ呼ぶと言っているのですから、かなり私は確たる証拠があって、そういうことを言ったと思う。もしそうでないならば――木原委員は私の同志です。木原委員は、運輸審議会の委員に対してはなはだしい侮辱をしたことになる。この点は、木原君の名誉のためにも、あるいは運輸審議会の委員の名誉のためにも、はっきりさせなければならない。この点での御答弁をお願いいたします。
#56
○辻政府委員 ただいま御指摘のございましたように、運輸審議会に委員の仕事というものは、非常に関係の業者に重大な結果を及ぼすものでございます。もちろん、各委員は非常にそういう点を心得ておられまして、慎重な行動をとっておられるわけでございまして、今御指摘がございました西日本の特急バスの、福岡で開かれました公聴会に出席された宿泊その他の点につきまして、西日本鉄道でございますか、から供応を受けたのではないかというようなことが、業界紙に載ったりいたしましたり、また、今お話のございましたように、運輸委員会で問題になったことも事実でございます。私どもも、そういう風評に驚きまして、さっそく係員を現地に派遣いたしまして、詳細に調査をいたしましたが、私どもの調べでは、そういう事実は全然ございません。そういうことをここで申し上げたいと思います。
#57
○小川(豊)委員 それじゃ、これは念のためにあれしておきますが、運輸審議会の委員は、中高会長は二万六千二百四十三円、岩村会長代理というのが八千百九十四円、以下大体その程度で、増川室長というのが一万一千八百三十六円、こういう金額を反対側の会社から支払いを受けているということが、運輸委員の木原さんによって、国会で発表されております。これはあなたも御承知の通りだと思う。そうすると、あなたの方で調べた結果そういうことはないというならば、木原君はこの七名の運輸審議会の委員並びに増川室長に対して、重大な社会的な名誉を棄損したことになるわけです。これに対して、どんな処置を委員はとりましたか、とりませんか。そのままですか。
#58
○辻政府委員 ただいま申し上げたように、事実無根でございますので、運輸審議会の委員方におかれましては、非常に迷惑な気持でございますが、その後、実は運輸委員会におきましては、この問題の扱いにつきまして、調査の結果、私どもの方から運輸委員長に御説明を申し上げたのでございますが、国会内の発言でもございますし、委員長のお計らいで、一応これ以上この問題は取り上げないことにしようということで、おそらく木原委員にも、そういうお話をされただろうと思いますが、委員長のお取り計らいに一任申し上げた次第でありまして、運輸審議会の方々から、特別な措置はとっておられないように伺っております。
#59
○小川(豊)委員 なるほど、国会の言論というのは自由でなければならない。これは、私もそう思います。しかし、そこにはやはりおのずから限度があって、人の名誉を傷つけたり、社会的な信用を失墜させるようなことは、お互いに気をつけなければならぬ。それで、それだけの強大な権力を持っておる運輸審議会の委員の方々が、わずかな金で、その個人でなくて、運輸審議会という制度自体に対する疑惑を持たれ、不公正さを疑われるような発言というものは、これは同志であろうがなかろうが、十分に注意しなければならぬことである。木原氏がこういう発言をした、このことはどうあろうとも、ただ内部で、国会内のことだからこれでお互いに了解して処理しましたといっても、新聞には麗々しく出てしまっていることであるから、これはやはり何らかの機関を通じて、そういうことがなかったならば、木原氏の発言というものを取り消させる、そういう質問をしたことに対して、これを取り消させるというくらいのことがあるべきでないか。それで僕は、きょうここに来るまでに木原君にあって、もしそういうことがなかったならば、木原君自身が運輸委員会でも取り消すべきだ、こういって話してこようと思ったが、会えなかったので、話す機会もなくてここに来てしまったのだが、これは木原君がその質問を取り消すことによって私は、言論の自由というものは認めなければならぬ、節度というものは立つべきだ、そういう点で、これはあなたの方で、ただ話し合いで、くさいものにふたみたいな感じを与えないようにしてほしいと思います。これは意見です。
 私の質問はこれで終わります。
#60
○辻政府委員 繰り返して申し上げますが、補足して申し上げますと、先ほど申し上げましたように、衆議院の運輸委員会におきましては、委員長に問題の取り扱い方を御一任いたしまして、現在のようなことに相なっているのでございますが、実は参議院の運輸委員会でもその問題が出まして、その参議院の運輸委員会におきましては、運輸省の方より、ただいま申し上げましたように、そういう事実はございませんということを御説明申し上げまして、議事録にも残っておるはずであると考えております。
#61
○荒舩委員長 鈴木正吾君。
#62
○鈴木(正)委員 私は、港湾関係の事業費について、数点お尋ねいたしたいと思います。
 運輸予算のうち、最も多額を占めておるのは、港湾関係予算であり、毎年本省予算の過半数に及んでおります。この港湾事業費の趨勢を、直轄事業費について見ると、昭和二十七年平和条約の発効後は、処戦処理費等による港湾工費が削減せられたため、三十一年ごろまでは漸滅し、二十八年度の四十四億五千余万円に対し、三十一年度は二十六億余万円と、六一%台に低落しております。三十二年度からようやく増加し、特に三十三年度においては、政府の新経済長期計画に対応して、運輸省は三十三年度から三十七年度にわたり総事業費三千二百九十二億の港湾整備五カ年計画を策定しております。そこでお尋ねしたい第一点は、昭和二十八年度以来、補助事業費等を含めて港湾関係に投下せられた毎年度の総事業費、事業額をお示し願いたい。もし、今すぐおわかりにならなければ、資料として出していただいてけっこうです。
#63
○比田説明員 お答えいたします。
 ただいまの数字につきましては、正確なものが記録がございますが、ただいまちょっとこの席に持ち合わせておりませんので、後刻資料として御提出申し上げます。
#64
○鈴木(正)委員 第三点は、運輸省提出の資料によって、三十三年度から三十七年度にわたる五カ年計画の施行状態を見ると、三十三年度から三十五年度に至る三カ年間に約千百二十八億円を支出し、計画に対する実施率は、平均三三%余になっております。五カ年計画に対する三カ年の実績は、平均して言えば、金額は千九百七十八億、実行率は六〇%でなければならないのに、このように計画の遅延した理由は何であるか、伺いたい。
#65
○比田説明員 お答え申し上げます。
 ただいまの五カ年計画でございますが、三十三年度から五カ年の計画を実は立てましたが、これはいわば運輸省の案でございまして、政府全体として決定いたした案になっておりませんでした。従いまして、運輸省はやや理想に近いような案を持っておりましたので、その比率から申しますと、ただいまのような比率になることは事実でございます。そこで今回は、あと二年残っておりますけれども、三十六年度以降の五カ年計画を所得倍増十カ年計画の前期といたしまして、あらためて立て直しました。これにつきましては、政府部内一致いたしまして、関係各省と協議が整った数字になりますので、これからはそういうような差額が出ないように、毎年の予算の伸びで五カ年計画の達成をいたしたいと考えております。ただいまの毛のは、運輸省独自で考えておりましたために、やや財政当局から見ますと、過大であるということで、議論がまとまっておりませんでした。そのために、運輸省の案から申しますと、御指摘のような数字になっておるわけでございます。
#66
○鈴木(正)委員 そうすると、過去の三年間ではわすかに三三%余であったものを、あと残った二カ年間で大体一〇〇%に達するとすれば、あとの二カ年の会計年度内に、残りの工事、すなわち六六%弱の仕事を完了すると今おっしゃったように聞いたのですけれども、はたしてこれが各劣との了解ができたから十分いけるというお見通しなんですか。そうだとすれば、三十六年度の予算の中にどのくらいの経費を見積もることができておるか。
#67
○比田説明員 ただいま私が申しましたのは、少し言葉が足りないようでございましたが、残りの六〇何%を二年間でやるということではございませんで、残りの六〇何%分と新たにあと二年間に要すべきものと合わせて、あらためて五カ年計画を作りまして、もう一ぺん初めからやり直します。従いまして、木三十六年度を起点といたしまして、その事業量を伸ばしていきたい。三十五年度に比べますと、三十六年度は格段に予算がふえております。その数を申しますと、港湾事業費といたしまして、三十六年度は四百五十四億の予算を計上いたしております。これに対しまして、国庫の分担いたしますものは、そのうち二百六十六億でございます。三十五年度は、当初予算におきまして三百二十億、それが四百五十四億になっております。ここで約五割の増になっております。これを土台にいたしまして、今後一五%ずつ伸ばしますと、所得倍増計画に合いました港湾五カ年計画が来年度から発足できる。その最初といたしましては四百五十四億の事業費が出ておりますので、これで今後は大体大差なくいけるというめどが初めて立ちました。今までは、おっしゃるように非常に不安があったわけでございます。その点は、率直に申しまして、御指摘の通りでございます。これからはそういうことがないように、あらためてここで計画を立て直しましたので、御了承いただきたいと思います。
#68
○鈴木(正)委員 そうしますと、三十六年度を起点とする新規五カ年計画の総経費は、どのくらいの見積もりでございますか。各年度割というようなものは、大体見当がついておりますか。さらに、その金額は政府と話し済みで、運輸省が独自で理想的な計画として作ったものでないとさっきおっしゃったのですから、その予算は確保する見通しがあるのかどうか、この点も伺いたい。
#69
○比田説明員 三十六年度を起点といたします新しい五カ年計画の総事業費は、二千五百億でございます。この内訳につきましては、立案当初といろいろ変わりましたので、ただいまその細部を調整中でございます。これは大蔵省が、運輸省に対して、三十六年度予算の内示のときに決定いたすと同時に、五カ年計画の二千五百億という量もきめております。二千五百億のうち、来年度の事業費は四百五十四億であるというふうにきまっておりますので、問題はないと思います。
#70
○鈴木(正)委員 ちょっと私了解しかねることは、今度の新規五カ年計画では、大蔵省が二千五百億という金を既定年度内には出すという約束をしておるから大丈夫だとおっしゃったのですが、そうすると、三十三年度を起点とした五カ年計画で、運輸省で見積もった千百二十八億円という金は、大蔵省とは全然関係なしに、運輸省で勝手にそういう数字を出して五カ年計画をお立てになったものなのですか。そのときにも、大蔵省としてはそれだけの計画を認めておったわけではなかったのですか。それをお尋ねいたします。
#71
○比田説明員 前の五カ年計画につきましては、大蔵省当局は、おおむね――これは政府で正式にきめたものでないから、大蔵省の見解といたしましては、五カ年間で千二百億程度だ。しかも、おしまいの方で相当しり上がりに伸ばしてやるのだという見解で、毎年度予算をつけられたわけでございますけれども、私の方の考え方は、その後の情勢がいろいろ変わりまして、三十三年に五カ年計画を立案したときから非常に経済が仲びておりますので、千六百億ぐらい要るという勘定になりましたので、そこに食い違いが出ましたので、その調整をいたしたいと思っておりましたやさきに、今回の変更になりましたので、今回は、その伸びに順応してあと二年加えました五カ年計画に改定いたしたわけであります。
#72
○鈴木(正)委員 お伺いしたのは、その千百二十八億という当初計画のときのこの金額は、大蔵省と了解済みで計上したものか、あるいは運輸省が運輸省自体だけで計上した数字なのか、その点を伺いたかったわけであります。
#73
○比田説明員 ただいまの千百何億に対しましては、口頭をもって了解した態度だけでございます。内容は、大蔵省から正式に申されませんでした。と申しますのは、私どもの五カ年計画というものは、予算を要求するための運輸省側の五カ年計画でありまして、大蔵省はそれを全面的には認めておりませんでしたけれども、大体千二百億近い、その千百何十億というものについては、その趣旨で予算を毎年度きめているのだというふうな形が現われております。そういった情報だけでございまして、確言はいたしておらない次第でございます。
#74
○鈴木(正)委員 そうすると、前の五カ年計画というものの進捗率が三四%というような非常な低位であったということは、予算が足らなかったからじゃないのですか。予算は大蔵省も了解のもとに相当つけてもらっておったけれども、仕事が進まなかったということなんですか。
#75
○比田説明員 旧五カ年計画の中には、いろいろ根本から始める事業もございました。最初の方は、たとえば新しく事業所を設けますと、最初の一年間は、ほとんど準備でございます。二年目はようやく軌道に乗り、三年目にやや進んで、あぶらの乗り切るのは三年の後半以降、四年、五年というところであぶらが乗るというようなものが非常に多うございますので、そればかりではございませんけれども、そういった傾向が非常に多いもので、最初の方は低目に出ても、終わりの方でぐっと伸ばし得る。また、そういうふうにいたしませんと、基礎工事ができていないところに上の方は何もできないという場合が、非常に多うございます。ただいままでの率は、全体の金額からいくと低率でございますけれども、千二百億程度のものは五カ年間でできると、私どもも大体考えております。これから新しく切りかえた五カ年計画は、基礎工事がもうでき上がった後に始まるものですから、割合にたやすくでき上がると考えております。
#76
○鈴木(正)委員 なお、この港湾の計画は、港湾事業、起債関係、防災車業、災害関係事業の分類になっておりますが、どこが一番進捗し、どこが一番おくれておるか、その点を御答弁いただきたい。
#77
○比田説明員 的確なる数字は、後刻御要求があれば提出いたしますけれども、大体申し上げますと、やはり一番おくれておるのは改修事業でございます。改修事業と起債事業がほぼ同じような進捗率でございます。起債事業というのは、改修でやりました岩壁の後に埠頭用地を作るとか、岩壁の上に施設を作るとか、そういった利用の面の設備でございますが、それと大体抱き合わせでございますので、ほぼ同じような進捗率で参っております。防災関係につきましては、年度内に起こりました災害は、長くて四年あるいは三年間で復旧するという建前をとっておりますので、また予算もそういうふうについておりますので、いわゆる災害復旧については、相当進捗しております。ただ、防災事業の大きな問題で、たとえば伊勢湾で起きたような跡片づけの、今後の災害をなくするための工事は、やはり新規と同じような感覚で伸びていくわけでございます。
#78
○鈴木(正)委員 次にお尋ねいたしたいのは、運輸省で施行する港湾関係予算は、当初から運輸省に計上するもの、北海道開発庁から移しかえるもの、国土総合開発法や離島振興法により経済企画庁から移しかえるもの、奄美群馬復旧費として自治省から移しかえるもの、特別失対事業助成金として労働省から移しかえるもの等があり、港湾関係予算は、数省に計上せられておりまして、予算計上した省と移しかえ後施行する省との内部連絡について、先般の本委員会において経済企画庁に質問した結果、運輸省に移しかえた予算の施行については、運輸省から施行報告がなく、企画庁においては予算の施行実績を把握しておらないということはわかりました。わが国の経済施策の総合調整権能を有する企画庁において、このような現況から推してみて、他の予算計上各省においても同様だと思われます。かような状態であるから、役人は、予算獲得には懸命になるが、その施行にははなはだ冷淡だという非難が起こるのであって、同じ政府部内であるから、運輸省は移しかえを受けた各省に対し、その移しかえられた予算をどう使ったか、その施行報告や連絡を密にし、少なくとも四半期ごとくらいには連絡協議会というようなもので話し合いをつけるべきだと思いますけれども、そういうことはやっておらぬのですか。
#79
○比田説明員 ただいまの御指摘のように、港湾関係の予算は各省にまたがったものがございますが、これはいずれも予算が決定次第移しかえております。これはただいまおっしゃった通りでございます。従いまして、その移しかえ後における責任は一切運輸大臣のところに参りますので、竣工検査その他一切の最終責任は、事業執行者の運輸省が持っております。これは予算をとるときもそうでありますが、両省にまたがったときには、非常に不都合であろうということでありますが、各省間は緊密な連絡をとっております。たとえば、経済企画庁のごときは、運輸省から人を派遣いたしまして、向こうの人になって、中でやっている面もございます。それから北海道開発局にも運輸省から主要なポストに人が参りまして、その人が連絡しながらやるというような、人事異動によって連絡を密にしている点もございます。従いまして、事前に予算をどういうふうに要求するかということは、全体の港湾の趨勢と、各省所管の港湾施設、これは非常にわずかでありますが、これと歩調をとりながら要求いたしまして決定し、移しかえになりましたものは、一切をあげて運輸省が責任を持って工事を施行いたします。その終わった姿におきましても、色とりどりでございます。たとえば北海道関係につきましては、総理府内に北海道開発庁がございますけれども、現地には開発局がございまして、開発局は運輸省からそれを受け継ぎまして、工事執行機関でございますから、これは必ず北海道開発庁の方にも同時にその結末を報告しております。ただ、運輸省から直接にやりませんで、北海道なら、開発局から開発庁の方に参っております。その他の離島につきましては、これは工事の主体が大部分地方公共団体になっております。従いまして、地方公共団体は、運輸省にも実際に補助金をもらいました結果を報告しなければなりませんが、県の方からは、別途に経済企画庁にも報告する必要があると思います。従いまして、私どもの方ではそれをチェックする意味で、運輸省が直接――ただいまのところ、御指摘の通り、最終的の連絡はあまり密になっておらぬようでございますが、これも今後の趨勢によりまして、いろいろ事業量がふえれば、そういう点もまた考えなくてはいかぬと考えております。ただいまのところでは、運輸省が最終責任者という形で、一々各省に正式には報告しておりません。
#80
○鈴木(正)委員 今の点と関連することですが、港湾関係予算が数省に分割計しせらるる現況にかんがみ、政府としては、わが国全体の港湾関係事業の長期計画の樹立や、各年度予算の計上、及び施行等について、総合調整する常設機関が政府部内に必要と思われるが、現在かような機関はあるのかないのか。またないとすれば、そういうものを必要と認めて設置せられるという希望を政府としては持つべきだと思うのですが、運輸省では、現行のままでも別に不自由を感じないのですか。
#81
○比田説明員 運輸省といたしましては、全国港湾の計画の趨勢によって、離島の港湾も、奄美大島も、あるいは北海道もきまるのは当然でございますから、今おっしゃるような総合調整はほしいのでございますけれども、実質的に見まして、内地の港湾が絶対多数でございます。あとの予算は非常に少ないものでございますから、各省庁と事務的な連絡をいたせば、大体総合的な計画は足りると思います。
 なお、先ほどおっしゃいました港湾五カ年計画というものにつきましては、その樹立と内容については、各省と連絡をいたしまして、最終計画に対しましては、総合的に見ております。ですから、これは運輸省がかわって総合的に取り扱っていくという形になっております。
#82
○鈴木(正)委員 運輸省には、二十四年法律第百五十七号に基づいて、港湾審議会という諮問機関があります。委員は三十五人以内、昨年度の予算は二十三万四千円ですが、わずかなものだと思うのですけれども、そういうものがあって、その運用を見ますと、長期計画の策定、各年度予算の計上及び施行等に関連し、批判、検討をする、総合調整機関ではないようでございます。そこで運輸省は、港湾審議会の権限、運用等について、今のままでいいと思っているのか。これを私が先ほど申し上げたような意味において、もっと権威あるというか、広範の権限を持たせるというような気持はあるのですか、ないのですか。
#83
○比田説明員 港湾審議会がございまして、ただいま御指摘のようなことを所掌しておりますけれども、最も大事な任務は、各重要港湾以上の港湾の長期の計画をきめるということを最大の重点にいたしまして、審議をいただいております。従いまして、大体十年くらいの単位で、将来この港はこうあるべきだということを御決定願いまして、運輸省は大体その通り実施しております。従いまして、それに伴いますところの年度予算につきましては、ただいまのところは事務当局でやってよかろう。ただ、十カ年にどのくらいの資金のワクが要るか、そういうような問題に対しては、各港とも審議会におきまして審査されております。それからその港湾審議会に各港の予算の配分までやっていただくかどうかということに対しましては、いろいろ委員等の構成もございますし、これはむしろ事務当局の責任、任務であるというふうに考えまして、基本方針だけをきめていただいておるという現状でございます。将来も、ただいまのところでは、それまで全部御審議願わなくてはいかぬということまでは考えておりません。ただ、五カ年計画等の長期の予算計画をきめるときには、これはお諮りした方がいいだろうというので、これは今細部作成中でございますが、でき上がりましたときには、港湾審議会にかけたらどうかという論が、今内部にございます。それについては、十分検討して、考慮していきたいというふうに考えております。
#84
○鈴木(正)委員 予算を計上した省と移しがえを受けて施行する省との内部連絡について、これは僕らもう少し、密接な連絡があった方がいいと思うのですけれども、それで事足るとお考えになるのなら、私はそのことを言うのは……。もっと連携がうまくいけば、国の費用を効率的に使う工夫があるのじゃないか。ばらばらになっておることは、国の費用をむだづかいする結果になりはしないかということを心配しておるのですが、そういう心配はないとお思いになりますか。
#85
○比田説明員 組織が単一でないためにむだづかいするというようなことはないと、私は考えております。むしろ、逆の作用の方があるかもしれません。組織がいろいろ分かれておりますために、各省予算が、所属の予算のワクがきまっておりますから、お互いに他省に属するものは控え目にいこうという心配はなきにしもあらずでございますけれども、むだづかいされるということはないと思います。今のところは、非常に事務上はうまくいっていると信じておりますので、一つ御了承願います。
#86
○鈴木(正)委員 その点は、私にちょっと納得しかねるのですけれども、私の方ももう少し勉強してみます。
 それから最近の港湾工事の大規模化に対応し、技術、機械、設備等の工事能力は、国の方が数段すぐれておる。各地港湾管理者、これは大体港湾の事業執行者になっておるようですけれども、そのものよりも国が数段すぐれたものを持っておると思うのですが、各港湾管理者が、それぞれ機械設備を保有し、別々に施行するよりも、国が直轄または受託工事として施行した方がりっぱな工事ができるし、各種の機械設備に対する投資効果の面から見ても、その方がよいのではないか。そのためには、現在の運輸省の人員、資材等の能力の点で問題が生ずると思いますが、その点はどうなのでしょうか。
#87
○比田説明員 港湾予算はおかげさまで大へんふえまして、確かに港湾の事業は格段にふえておりますが、これを洗ってみますと、大きい港湾と地方の小さい港湾に分かれておりまして、管理者は港湾法によります港湾管理者でございますが、特に重要と思いますもの約四十港につきましては、国がみずから直轄工事をいたしております。それから地方港湾等のごときは、非常に小さい工事でございますので、これは県庁その他市役所等の公共団体が外部に発注いたしましてできるような仕事の内容が多うございますので、これは問題ないと思います。問題は、大きな港で工事量が非常に多いところ、それが国と並列してやるのはどうかというような点にあると思いますが、これは例をあげますと、たとえば大阪港につきましては、これは特定重要港湾でございますけれども、大阪市が五十数年来みずから管理経営して今日に至っておりますので、これを地方自治の精神にのっとってむしろ強化し育てるのが私どもの役目だと思いまして、取り上げて直轄工事にいたすという考えはただいま持っておりません。東京都につきましても同じことでございまして、東京市時代から数十年にわたりまして今の港を作って参りました。神戸、横浜につきましては、昔から国が行なっております。名古屋につきましては、県と市が一部組合を作りまして、ただいま港湾の管理をやっております。従いまして、そういうものをあえて国の傘下に入れなくても、並列していけるだろうというふうに考えております。それから国の持っております事業量も、過去二、三年はかなりだぶついたような場合もありましたが、三十五年を契機にいたしまして、三十六年度になりますと、先ほどお話がありましたように、非常に事業がふえますので、手一ぱいでございます。これ以上仕事を持ち込みますと、また人をふやしたり、さらに道具をふやしたりすることになりますので、当分、現行の通りやっていった方がよかろうというのが、ただいまのわれわれの考えでございます。
#88
○鈴木(正)委員 御質問申し上げる第六点は、昭和三十三年六月六日の閣議決定により、貿易伸長に対応するため輸出港六、石油港五、鉄鋼港十一、石炭港九について、運輸省は特定港湾施設工事特別会計を設置し、総工事費三百十三億二千八百余万円を投じて施行することにしておりますが、同特別会計設置目的と、特別会計が従来の一般会計によるより経済効果、投資効果の面においてすぐれておると思われる点があるのか、特別会計でやった方が経済効果がよけいあるのか、そういう点の御見解を承りたい。
#89
○比田説明員 特定港湾の特別会計につきましては、その資金構成を見ますと、これは非常に莫大な受益者負担金をとっております。たとえば石油、鉄鋼につきましては、受益の対象となる民間会社から五割の事業費を出させております。あとの残りの五割を国と港湾管理者が折半いたしまして、四分の一ずつ出しております。従いまして、これを特別会計にいたしませんと、従来のやり方ですと、直割工事なら、国が全額立てかえまして、あとから国庫納付にするということになります。たとえば一億円の事業をいたしますと、鉄鋼の場合は、現行の特別会計ならば、国費の支出は四分の一の二千五百万円、あとの二千五百万円を管理者から納付させる。それから受益者から五千万円を納付させまして、合わせて一億円にして工事をいたしますから、二千五百万円の元手があれば一億円の回転資金ができるというのが、特別会計の特徴でございます。従来のやり方でいきますと、直轄の場合は、一億まるまる一応支出いたします。せっかくの一億が、国全体とすれば差し引き同じことになりますが、港湾事業面では有効に展開していかない。そういうところが、非常に大きな相違点であります。
#90
○鈴木(正)委員 次に、港湾工事に必要な作業船、機械設備の能力とその運用はどうなっておるか。工事の進捗や経済効果に大いなる影響を及ぼすものと思いますが、一般、特別両会計の保有する工事用機具、機械の台数は、現在どうなっておるのか。行政管理庁の報告によりますと、三十二、三十三年度ごろにおいて、運輸省の作業船の大部分が老朽化し、使用されないまま係留しっぱなしになっておるものも、たくさんあるということです。また、新しく建造した指定作業船についても、稼働率がきわめて悪く、一年間に五十日も稼働してない船があり、全体について見ても、その運用計画が不適正、不経済であると行管で指摘したものがあります。また稼働率が悪い一原因として、作業船を運転する職員が確保されていないためであると指摘しておるが、船があって職員を補充しない等、政府の企業的努力の欠陥であって、反省を要する点であると思うと指摘しております。運輸省は、この行管の指摘事項に対して、いかに改善したか。現在の老朽船の数と運用、新しく作った船の稼働状況などについて、詳細な御説明を願いたい。
#91
○比田説明員 お答えいたします。
 ただいま国の持っております港湾用作業船の総数は、内地分におきまして三百四隻、これは非常にこまかい、たとえば泥を運ぶ小さな船等をみんな含んでおります。それから北海道の分が八十五隻でございます。そのうち……。
#92
○鈴木(正)委員 僕の言うのは、そんな小さい泥を運ぶようなものでなしに、大きな浚渫船とか、そういう港湾の大事業に使うものの老朽船というものは……。
#93
○比田説明員 承知いたしました。内地と北海道を合わせまして二億隻ございます。そのうち、内地におきましては、百隻のうち、老朽とみなせるものが五十五隻ございます。それから北海道におきましては、百隻のうち四十八隻でございます。大ざっぱに申しまして、現在の状況では、約半分が非常に古くなっておるという状況でございます。これに対しまして、私どもはこれを廃棄いたしまして、数は増さないで質のいいものを作るというふうに、ただいま考えております。ただ、質のいいのができれば、数が減るんじゃないか、こういう議論も出ますので、その点はまだ若干煮詰まらない面もございますが、大体方針といたしましては、老朽船を、来年から五カ年計画をもちまして、順次新しい船にかえたいというふうに考えておるわけでございます。
#94
○鈴木(正)委員 先ほどの行管の指摘では、一年の稼働日数が五十日というような船もあるということなんですが、それは行管の指摘によれば、船は作ったけれども、それを操縦する職員の補充が足らなかったというふうなことが、行管の報告の中には書いてあったと思うのですが、船があって、一年の稼働日数五十日というような事実があるのですか。また、あるとすれば、それはどういう理由によって稼働率が低いのかということなんです。
#95
○比田説明員 確かに行管で御指摘のように、悪い船もございました。これは過去でございます。というのは、行管でお調べになったのは、三十三年度と思いますが、そのころには、港湾の事業量は、ただいまほど伸びていなかったわけでございます。従いまして、仕事が各事業場ごとにばらばらにございます。しかしながら、浚渫船がおもでありますが、浚渫船が各港にばらばらになっておりまして、それを一つの港からよそへ持っていくのは、非常な荒海を乗り越えますし、これは港内の作業船でありますから、大半のものは、外洋を航海するのに非常な金がかかるわけであります。そういうような金をかけてまでよそへ運搬していくのがいいのか、あるいは今は少なくても、来年は仕事がこの港にはよけいつくであろうから、ここに置いておいて、一年はむだ使いしてもしようがないじゃないかというような状況が、過去二、三年かなりありました。そういうような実績が、三十三年ころにはあるいは出ているかもしれません。
 それから、御指摘の船員の不足につきましては、これは全国的な問題でございまして、現在でも、新しい船ができましても、新しい船に適しない人を再教育してでも乗せなければいかぬというような、非常に困却した状況でございますが、これは何とかして現在最小限度の補充でまかなっていきたい。なかなかこういったような作業船の乗組員が少なうございまして、われわれとしては苦慮いたしております。
#96
○鈴木(正)委員 私が以上のような質問をしました趣意は、日本の五カ年計画というものは、各省でばらばらにみんな勝手な五カ年計画というものをこしらえておって、それらに予算の十分な裏づけがないために、たとえば河川改修にしましても、予定通りの進行ができておらないということは、国全体の金を使う場合の考え方としては、何というか、非常にセクショナリズムにとらわれていることじゃないのか。もう少し全体的な頭になって考えてみれば、五カ年計画というものも、予算が伴わなくなって実行できないというようなことがなくなるのじゃないか。そういう点を決算委員として確かめておきたいというのが趣意でございます。それから、同じく港湾の問題につきましても、機械器具などはなるべく効率的な投資になるように御考慮願わなければいかぬと思って、以上の質問をいたしました。
 なお、港湾の関係についてお尋ねしたいのは以上の諸点でありますけれども、自動車の問題とか観光事業等についてもお伺いしたい点がありますが、時間もだいぶおそくなりましたから、きょうはこの程度で質問を留保して、私の質問は終わりたいと思います。
#97
○荒舩委員長 運輸省所管の決算につきましては、引き続き次会に審査をしたいと思いますが、この際暫時休憩をいたし、理事会を開きたいと思います。暫時休憩いたします。
   午後一時八分休憩
     ――――◇―――――
   午後一時二十四分開議
#98
○荒舩委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、参考人出頭要求の件についてお諮りいたします。
 国有財産の増減及び現況に関する件、特に新潟県田海川の河川敷に関する問題調査のため、参考人として、北村一男新潟県知事、佐藤寛三新潟県土木部長、加藤文雄新潟県青海町長の三君の出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、参考人の意見聴取は、国有財産の増減及び現況に関する調査小委員会において行なうこととし、その出頭日時については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#100
○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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