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1960/04/21 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第25号
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1960/04/21 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第25号

#1
第038回国会 決算委員会 第25号
昭和三十六年四月二十一日(金曜日)
    午前十時二十九分開議
 出席委員
   委員長 荒舩清十郎君
   理事 木村 公平君 理事 高橋 英吉君
   理事 丹羽喬四郎君 理事 三和 精一君
   理事 小川 豊明君 理事 勝澤 芳雄君
      宇田 國榮君    大上  司君
      久保田藤麿君    薩摩 雄次君
      正示啓次郎君    山田 長司君
 出席政府委員
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
        政政技官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  岩元  巖君
        郵政事務官
        (経理局長)  佐方 信博君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (経理局審議官)上原 一郎君
        郵政事務官
        (経理局会計課
        長)      浅川 貞男君
        郵政事務官
        (経理局監査課
        長)      森田 行正君
        会計検査院事務
        官
        (第二局長)  保岡  豊君
        会計検査事務
        官
        (第五局長)  平松 誠一君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社理事
        (監査局長)  久保 威夫君
        日本電信電話公
        社営業局長   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社建設局長   税所 正芳君
        日本電信電話公
        社経理局主計課
        長       村手  羲君
        日本電信電話公
        社資財局長   行広 清美君
        日本電信電話公
        社理事
        (建築局長)  中田 亮吉君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 委員足鹿覺君辞任につき、その補欠として東海
 林稔君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十三年度政府関係機関決算書
 昭和三十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十三年度物品増減及び現在額総計算書
 昭和三十四年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十四年度政府関係機関決算書
 昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十四年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十四年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
#2
○木村(公)委員長代理 これより会議を開きます。
 荒舩委員長は出席がしばらくおくれますので、私が、その指名により委員長の職務を行ないます。
 昭和三十三年度決算外三件及び昭和三十四年度決算外三件を一括して議題といたし、郵政省所管及び日本電信電話公社関係について、審査を進めます。
 まず、郵政政務次官より、郵政省及び日本電信電話公社の決算の概要について、説明を求めます。森山郵政政務次官。
#3
○森山政府委員 郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計並びに一般会計の昭和三十三年度決算の概要と、会計検査院から御指摘のありました事項について申し上げます。
 郵政事業特別会計の歳入予算額は一千六百七億九千七百余万円、歳出予算現額は一千六百五十一億一千七百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入は一千六百二十八億九千九百余万円、歳出は一千六百二十九億一千四百余万円となっておりますが、この中には、収入印紙などの業務外収入支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入、歳出を見てみますと、歳入は一千二百三十九億一千二百余万円、歳出は一千二百十八億六千五百余万円となっております。
 この収支差額につきましては、予算編成の方針といたしまして、事業運営上の収支差額をもって建設費等の財源の一部をまかなうこととしておりますので、これに充当いたしました。
 郵便貯金特別会計の歳入及び歳出の額は、ともに五百三十三億九千百余万円でありますが、歳入中には歳入不足を補てんするための他会計からの受入金がありますので、損益計算上は六十二億四千七百余万円の欠損という処理をいたしております。
 簡易生命保険及び郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は一千三百七十五億二千三百余万円、歳出予算現額は四百七十六億六千三百余万円でありまして、これに対する収納済み歳入額は一千三百九十億四千百余万円、支出済み歳出額は四百四十一億七千五百余万円となっております。この差額九百四十八億六千六百余万円は、保険契約準備金等といたしております。
 また、一般会計におきましては、十八億六千九百余万円の歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は十八億五千二百余万円となっております。
 次に、昭和三十三年度の主要施策事項について申し上げますと、第一は、窓口機関の拡充でありますが、これは三十三年度中に無集配特定局二百局等の増置を決定いたしました。
 第二といたしまして、国民貯蓄の増強でありますが、まず、郵便貯金は、増加目標額一千百五十億円に対し、純増九百三十二億八千八百万円、また、簡易保険は、新契約の増加目標額二千八百九十億円に対し、増加額は二千六百五十六億三千七百余万円であります。目標を達成できなかった原因といたしましては、金融引き締めによる経済の不況、その他不利な諸情勢が大きく影響いたしたためであります。
 なお、郵便貯金の昭和三十三年度末現在高は八千三百三十九億八千七百余万円となり、これは運用部資金の五四%を占めております、また、簡易保険の三十三年度末現在高は、保険金額では一兆七千三百五十三億二千六百余万円となっており、三十三年度において財政投融資へ九百二十一億円、契約者貸付へ八十七億円の資金を運用しております。
 第三は、郵便集配施設の拡充強化でありますが、これは小包、速達郵便物の配達等の能率化をはかるため機動車等を増備し、その他市内通常取り集めを専用自動車化する等の整備強化をはかりました。
 第四として、要員の確保でありますが、郵政窓口機関の増置、郵便事務の増加、特定局における電話施設の増加並びに賃金者の定員化等で、二千六百十五人の定員増加を行ないました。
 最後に、会計検査院から御指摘のありました事項について申し上げます。
 昭和三十三年度におきましては、不正行為として十八件の指摘事項がありました。当省といたしましては、従前から不正行為の未然防止と、早期発見に努力して参ったのでありますが、なお、この種犯罪が跡をたたないことは、郵政大臣として、まことに遺憾に存じます。
 今後、監督者並びに全職員に対しましては、あらゆる機会を通じて責任観念を強め、防犯意識を高めて自治監査を行なうよう指導し、また、郵政監察官及び郵政監察官補等による考査並びに会計監査にあたっては、不正行為の防止を最重点事項として機動的に実施し、その絶滅に努力をいたす所存であります。
 次に、郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計並びに一般会計の昭和三十四年度決算の概要と、会計検査院から御指摘のありました事項について申し上げます。
 郵政事業特別会計の歳入予算額は一千七百三十九億八千三百余万円、歳出予算税額は一千七百八十六億四千五百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入は一千七百九十二億三千余万円、歳出は一千七百七十七億二千八百余万円となっておりますが、この中には、三十三年度と同様、収入印紙等の業務外収入支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出を見てみますと、歳入は一千三百四十八億四千百余万円、歳出は一千三百三十二億三千五百万円となっております。この収支差額につきましては、予算編成の方針といたしまして、事業運営上の収支差額をもって建設費等の財源の一部をまかなうことといたしておりますので、これに充当いたしました。
 郵便貯金特別会計の歳入歳出は、ともに六百六億円でありますが、歳入中には、歳入不足を補てんするための他会計からの受入金がありますので、損益計算上は六十四億二千八百余万円の欠損という処理をいたしております。
 簡易保険及び郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は一千五百四十六億一千四百万円、歳出予算現額は五百二十二億四千五百余万円でありまして、これに対する収納済み歳入額は一千五百四十五億一千六百万円、支出済み歳出額は四百九十五億九千六百万円となっております。この差額一千四十九億二千余万円は、保険契約準備金等といたしております。
 また、一般会計におきましては、十九億六百余万円の歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は十八億九千余万円となっております。
 次に、昭和三十四年度の主要施策事項について申し上げますと、第一は、窓口機関の増置でありますが、国民の郵政窓口機関利用の増大に対処するため、無集配特定局二百局等の増置方を決定いたしました。
 第二といたしましては、郵便事業集配運送施設の改善であります。近年特に著しい郵便物数の増加に対処して、そのサービスを確保するため、大阪−広島間上下一便の新設等、主要幹線鉄道便の増強及び軽自動車、スターター、バイクモーターの配備等、機械化の推進を行ないました。
 第三に、国民貯蓄の増強のうち、まず、郵便貯金の増加目標額一千億円に対しまして、経済事情の好転と全職員の懸命な努力によりまして、純増一千三百二十一億七千四百万円の成果を上げ、目標額を突破いたしましたことは、御同慶の至りでございます。簡易保険につきましては、新契約の増加目標額三千二百二十六億円に対し、増加額は二千八百二十二億一千万円にとどまりました。
 なお、郵便貯金の三十四年度末現在高は、九千六百六十一億六千二百余万円となり、これは運用部資金の五六%を占めております。また、簡易保険の三十四年度末現在商は、保険金額では一兆九千三百三十五億七千百余万円となっており、三十四年度において、財政投融資へ一千百億円、契約者貸付へ八十七億円の資金を運用しております。
 第四といたしまして、要員の確保でありますが、窓口機関の増置、郵便業務量の増加、特定局における電話施設の増加並びに賃金者の定員化等で、三千八百人の定員増加を行ないました。
 最後に、会計検査院の検査報告に掲げられた事項について、その概要を申し上げます。
 まず、昭和三十四年三月分の後納郵便料金の徴収決定を三月に行なった点及び予算総則の発動に関する点でありますが、これらの措置は、郵政職員の給与に関する仲裁裁定の実施、及び未曽有の惨害をもたらした伊勢湾台風による被害の復旧、さらには年末首押し迫っての全逓との紛争による年賀郵便の処理、及び年末首にわたる滞貨の排送等、さけがたい経費の支出増に充てるため、極力増収をはかり、もって歳出財源の確保に腐心をいたしたのでありまして、予算総則発動当時におきましては、一応決算の結果を予測し、十分検討の上行なったのでありますが、電電公社との話し合いが不調に終わったので、収入見込額が予定に達しなかったため、かかる結果となったことを遺憾に存じます。
 次に、工事関係でありますが、これは宿舎の土留石垣修繕その他工事六十三万五千円の施行が粗漏な旨の指摘を受けたものでありまして、まことに遺憾に存じます。関係者に対しましては厳重に注意するとともに、今後、工事の監督及び完成検査にあたっては、十分注意いたします。
 不正行為につきましては、十一件の指摘を受けました、当省におきましては、従前からその未然防止と早期発見に努力して参ったのでありますが、なお、この種犯罪が跡を断たないことは、郵政大臣として、まことに遺憾に存ずるわけであります。今後、監督者並びに全職員に対し、あらゆる機会を通じて責任観念を強め、防犯意識を高めて再びかかる犯罪の発生を見ざるよう自治監査を厳重に行なうよう強力に指導すると同時に、業務考査並びに会計監査にあたりましても、従前通り不正行為の防止を最重点事項といたしまして、機動的、効果的に実施し、その絶滅に全力を尽くす所存であります。
 この際さらに、昭和三十三年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第三十四回通常国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。
 昭和三十三年度は、電信電話拡充第二次五カ年計画の初年度に当たりますが、金融引き締め政策の影響によりまして、前年度の第四、四半期から現われた増収の伸び悩みも、三十三年度は下半期からの景気の回復に伴いまして、事業収入は順調に伸び、予定収入をかなり上回ったのであります。これは公社職員のたゆまない努力によるものでありますが、電話の熾烈な需要が、景気変動の影響を打ち消して、事業収入を増加させていることにも起因するものと考えられます。これに対しまして、事業支出の面におきましては、事務の能率的運営、経費の効率的使用をはかりました結果、良好な経営状態を示したのでありまして、損益計算上三百七十二億円余の利益金を生じたのであります。
 また、建設勘定の支出額は、予算税額の八九・四を消化し、設備の拡充を強力に推進いたしております。
 以下、決算の内容について概略説明いたしますと、損益勘定における事業収入の決算額は、千七百五十二億円弱、事業支出の決算額は、千四百九億円弱でありまして、差引三百四十二億円余の収支差額を生じたのであります。このうち、二百八十二億円弱が資本勘定へ繰り入れられまして、債務の償還及び建設工事の財源に充当されております。
 以上の決算額のうち、事業収入及び専業支出を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額千六百九十四億円弱に対して五十八億円余の増収となるのでありますが、その内訳は、電話収入において四十八億円余、その他の収入において十億円弱となっております。一方支出におきましては、資本勘定へ繰り入れを除く予算現額千四百二十八億円弱に対し、支出済み額は千四百九億円弱でありまして、差額十九億円弱のうち、一億円余を翌年度へ繰り越したほかは、不用額となっております。
 次に、建設勘定における収入の決算としては、八百八十三億円余を調達いたしたのでありますが、支出の決算額は八百十九億円弱となっております。
 さらに、この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額七百五十億円余に対し、百三十三億円弱の増加となるのでありますが、これは資本勘定からの受け入れが多かったためで、その内訳は、減価償却引当金等自己資本の増加額六十五億円弱、電話設備負担金等借入資本の増加額六十八億円余に相当するものであります、支出の面におきましては、予算額七百五十億円余に、前年度から繰越額等が九十億円弱、予算総則第二十二条及び第二十六条に基づく弾力条項の発動による使用額七十六億円弱を加えまして、予算現額は九百十六億円余となりますが、これに対し、支出済み額は八百十九億円弱で、その差額九十七億円余は、建設工程の未完成等によりまして、翌年度へ繰り越すこととなっております。その他の点につきましては、三十三年度公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。なお、会計検査院から不当、不正事項として四件の御指摘を受けておりますが、これは、件数においては前年度に比し減少しておりますものの、まことに遺憾なことでございますので、公社を監督する立場にあります郵政大唐といたしましては、綱紀の粛正、経理事務の適正化につきまして、一層意を用いていく所存でございます。
 以上、公社決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。
 引き続きまして、昭和三十四年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第三十八回通常国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。
 昭和三十四年度は、電信電話拡充第二次五カ年計画の二年目に当たりますが、一般経済界の好況を反映しまして、事業収入は順調に伸び、予定収入をかなり上回ったのであります。これは経済の好況もさることながら、施設の拡充、サービス向上面における企業努力も大いに貢献しているものと考えられます。
 これに対しまして、事業支出の面におきましては、伊勢湾台風による被害等予期しない支出があったにもかかわらず、業務の能率的運営、経費の効率的使用をはかった結果、良好な経常状態を示したのでありしまて、損益評算上五百十四億円余の利益金を生じたのであります。
 また、建設勘定の支出額は、予算現額の九三・四%を消化し、設備の拡充を強力に推進いたしております。
 以下、決算の内容について概略説明いたしますと、損益勘定における事業収入の決算額は二千五十億円余、事業支出の決算額は千五百七十二億円弱でありまして、差引四百七十八億日余の収支差額を生じたのであります。
 このうち、三百二十四億円弱が資本勘定へ繰り入れられまして、債務の償還及び建設工事の財源に充当されております。
 以上の決算額のうち、事業収入及び事業支出を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額千八百六十五億円余に対して百八十五億円弱の増収となるのでありますが、その内訳は、電話収入において百六十六億円余、その他の収入において十九億円弱となっております。
 一方支出におきましては、資本勘定へ繰り入れたものを除いた予算現額千五百七十四億円弱に対し、支出済み額は千五百七十二億円弱でありまして、差額二億円弱のうち、一億円余を翌年度へ繰り越したほかは、不用額となっております。
 次に、建設勘定について決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額八百五十億円金に対し、決算額は九百九十一億円弱で、百四十一億円弱の増加となるのでありますが、これは資本勘定からの受け入れが多かったためで、その内訳は、減価償却引当金等自己資本の増加百二十二億円弱、電話設備負担金等借入資本の増加額十九億円余に相当するものであります。
 支出の面におきましては、手算額八百五十億円余に前年度から繰越額九十八億円弱、予備費使用額一徳円弱、予算総則第二十二条及び第二十六条に基づく弾力発動による使用額九十九億円余、流用増額四十億月余を加えまして、予算現額は千八十八億円余となりますが、これに対し支出済み額は千十六億円弱で、その差額七十二億円余は、建設工程の未完成等によりまして翌年度へ繰り越すこととなっております。実施した建設工程のおもなる内容について申し上げますと、加入者増設二十八万三千八百加入の予定に対し三十一万三千二百六十六加入、公衆電話の増設一万四千八百個の予定に対し一万六千九十九個、市外回線増設八十二万八千八百十キロの予定に対し九十万五千二十キロとなっており、それぞれ予定を上回る設備の拡充がなされております。その他の点につきましては、三十四年度公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。
 なお、会計検査院から不当事項として四件の御指摘を受けましたが、まことに遺憾なことでございますので、公社を監督する立場にあります郵政大臣いたしましては、綱紀の粛正、経理事務の適正化につきまして、一そうの努力を払うよう指導監督を強化して参りたいと考えております。
  〔木村(公)委員長代理退席、委員長着席〕
 以上、公社決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げます。
#4
○荒舩委員長 続いて、日本電信電話公社総裁より補足説明を求めます。大橋総裁。
#5
○大橋説明員 昭和三十三年度、昭和三十四年度の決算検査報告につきまして、日本電信電話公社といたしまして、御説明申し上げます。
 まず昭和三十三年度は、一般経済界の働きが、年度前半は金融引き締め政策の影響によりまして、前年度に引き続き低調でありましたが、年度後半に至り、ようやく景気も回復し、順調な上伸歩調となりました。電信電話事業におきましても、この一般経済事業を反映いたしまして、上半期の予定収入は、予定に対しやや低調でありましたが、幸いに下半期には、景気の回復とともに収入も伸長し、企業努力と相待って、当初の予定を上回る成果をあげることができました。すなわち、損益勘定における専業収入の決算額は、予算額一千六百九十四億円に対し一千七百五十二億円、事業支出の決算額は、予算現額一千七百十億円に対し一千六百九十一億円となりました。また、建設勘定におきましては、収入の予算額七百五十億円に対しまして、決算額は八百八十三億円と百三十三億円の増加となりましたが、これは資本勘定からの繰り入れが多かったためであります。支出の面におきましては、予算現額九百十六億円から建設工程の末完成等により翌年度へ繰り越しました九十七億円を除く八百十九億円が支出済み額となりましたが、これをもちまして加入電話の新増設二十六万加入、公衆の増設一万五千個、市外回線の増設八十八万キロメートルの建設工程を実施いたしました。
 次に昭和三十四年度は、一般経済界の好況による影響があったことはもちろんでありますが、電話の増設、市外通話サービスの向上などによる利用の増大により、収入も順調に伸長し、当初の予定を相当上回る成果をあげることができました。すなわち、損益勘定における画業収入の決算額は、予算額一千八百六十五億円に対し二千五十億円、事業支出の決算額は、予算現額一千八百九十八億円に対し、一千八百九十六億円となりました。また、建設勘定におきましては、収入の予算額八百五十億円に対しまして、決算額は九百九十一億円と百四十一億円の増加となりましたが、これは資本勘定からの繰り入れが多かったためであります。支出の面におきましては、予算現額一千八十八億円から建設工程の未完成等により翌年度べ繰り越しました七十二億円を除く一千十六億円が支出済み額となりましたか、これをもちまして、加入電話の新増設三十一万加入、公衆電話の増設一万六千個、市外回線の増設九十万キロメートルの建設工程を実施したものであります。
 昭和三十四年度は、電信電話拡充第二次五カ年計画の第二年度に当たるのでありますが、最近における加入電話並びに市外通話の需要の伸びはまことに著しいものがございますので、既定計画を大幅に拡大することを必要と考え、三十四年八月に、三十五年度以降三カ年間の規模を、加入電話の増設百三十万名、公衆電話の増設七万個、市外回線の増設四百二十万キロメートルとする計画に拡大改訂を行ない、三十九年度から実施することといたしました。次に、昭和三十三年度決算検査報告で指摘を受けました事項は、不当事項二件、不正行為二件でございました。指摘を受けました不当事項の第一は、新技術の導入に伴う機器の採用にあたって、これに添付する予備品の数量が、その後の使用実績および在庫状況を勘案すれば適切でなかったというものでありますが、これにつきましては、今後このような事態を生じないよう事務処理方法を一そう明確化するよう措置いたしました。不当事項の第二は、避雷器弾器などの撤去品の利活用が適切でなかったというものでありますが、その後公社といたしまして、撤去品全般につきまして極力利活用をはかり、かつ、撤去品在庫の増高傾向にも対処し得るよう改善措置を講じて、今後の処理に万全を期することといたしました。
 指摘の不正行為につきましては、このような事故が職員の中から起きまして、まことに申しわけないと存じております。本人につきましては懲戒免職、監督者につきましては厳重な処分をいたすとともに、これらの損害額の回収につきまして、目下鋭意努力中であります。これらの事故は、内部監査または監督者の点検によって発見したものでありますが、今後も綱紀の粛正に努めるとともに、これらの事例を参考とし、事故の事前防止をはかり、この種事故の絶滅を期する所存であります。
 次に、昭和三十四年度の決算検査報告で指摘を受けました事項は、不当事項四件でございました。
 その第一は、撤去したセレクターの転用を考慮しないで吸収セレクターに改造したため不経済になったというものであります。これは、三十五年二月東京地域において一斉に実施いたしました局番三数字化工事に際し、必要とする吸収セレクターの全量を新品によらないで、一部は撤去したセレクターを改造して使用いたしましたため指摘を受けたものでありますが、撤去品全量の転用には種々困難な事情もありましたので、転用可能と認められるものに対しては新品の吸収セレクターを充当いたし、さしむき転用見通しの立たないセレクターは、撤去品のまま在庫品として保有することを避け、これを吸収セレクターに改造の上使用する措置をとったものであります。しかしながら、今後このような工事につきましては、十分注意して実施することといたします。
 不当事項の第二は、同軸ケーブルを所要の長さ以上に製作させたため不経済になったとの指摘でございますが、これにつきましては、関係部門間の連絡が不十分でありましたため、指摘のような結果になりましたので、今後さらに連絡を密にして、このような事態を生ぜしめないよう注意いたします。
 不当事項の第三は、使用可能な工事用機器類をくず価格で売り渡したと指摘を受けたものでありますが、これにつきましては、不用物品に対する技術認定に欠ける点があったほか、契約処理におきましても適正を欠いたことは、まことに遺憾に存じております。不用物品の技術認定につきましては、昭和三十五年五月技術認定委員会の設置標準並びに技術認定事務の処理要領を一そう明確にいたし、適切な処理をはかるよう措置いたすとともに、契約事務の適正な実施について、さらに十分な配意を払うよう関係者の注意を喚起いたしました。
 なお、本件の関係に対しましては、厳重処分済みであります。
 不当事項の第四は、購入契約書に定める保証条項に基づき無償で修理せしめ得るものを有償としたとの指摘でございますが、これにつきましては、保証条項に対する指示に不十分な点があったため、保証期間内であるにもかかわらず、指摘物品について有償修理を行なったものであります。
 本件につきましては、直ちに是正する措置を講ずるとともに、有償として支払った修理費の全額を返納せしめましたが、今後このような事態を繰り返さぬため、事務処理方法を一そう明確にするよう措置いたします。
 以上、簡単でございますが、概略を御説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
#6
○荒舩委員長 続いて、会計検査院第二局長より、郵政省決算の検査報告について、及び第五局長より、日本電信電話公社決算の検査報告について、それぞれ説明を求めます。保岡第二局長。
#7
○保岡会計検査院説明員 郵政省三特別会計の決算につきましての検査報告が、七十八ページから記述してありますので、それを要約して申し上げます。
 郵政事業特別会計の業務費は、千二百十八億六千五百余万円で、前年度より八十七億ばかり増加していますが、一方収入も九十二億ばかり増加いたしまして、当期利益金十二億九千余万円を計上、これを繰越欠損金一十七億八千二百余万円の減額に充てることとしております。
 郵便貯金は、三十三年度八千億をこえておりますけれども、依然として欠損で、しかも、収入の割合が前年度より下がり、支払い利子が上昇したため、逆ざやの状況が前年度よりひどくなっております。
 簡易生命保険は、新たに保険料で十五億、保険金額で二千六百五十六億成立いたしまして、収入保険料千百二十七億五千百余万円と、前年度に比べ一〇・五%増加し、歳入歳出差し引き過剰金は九百四十八億、純剰余金は百億となっております。
 次に、不当事項に入りまして、不正行為でありますが、前年度報告いたしましたものより件数、金額とも逆に増加しており、遺憾に存じます。三十四年九月末までに全額補てんされたものを除き、一事項五万円以上のもので二十四事項、六千二百四十万円、このうち、五十万円以上のもの十八件、総額六千百三十六万円に上り、うち一件を除く十七件は、前年度から引き続いて犯罪が行なわれていたもので、これらを発見しなかったために、前年度の件数が少なかったということになります。早期に発見することが、不正金額の増大を防ぎ、回収も容易でありますので、早期発見の手段をいろいろと考えて、少なくとも犯罪の長期化を防ぐことが肝要なことと考えております。
 以上で、三十三年度の分を終わりますが、三十四年度の分は、七十七ページからでございます。
 まず、郵政事業特別会計の経理につきまして、当期利益金から一部を初めて積立金に計理しておりますことと、後納郵便料金の徴収決定を十三カ年分したということ、それから固定資産の交換等による資産価格の差額処理のこと、それから先ほど説明のありました大蔵大臣に予算総則十三条二項、同十五条による使用額合計二十億四千百万円の経費使用承認を求めるにあたりまして、予定外の増収見込み額を二十七億千七百余万円と算定いたしましたが、決算の結果は、前記三月取り扱いの後納郵便料金五億千五百余万円を合わせても十七億八千四百余万円にとどまりまして、二億五千六百余万円多額に使用承認を得たこととなり、不用額を控除しても一億二千三百余万円多額に使用したこととなっております。
 不当事項に入りまして、 二一二号は、土どめ石がきの修繕工事で、根入れが浅く、裏込めコンクリートは全く施行していないばかりでなく、裏込めぐり石も約三分の一を施行しているにすぎないなど、工事の施行が粗漏と認められたものであります。
 次に、不正行為は、三十五年九月末までに全額補てんされたものを除き、一事項五万円以上のもので十八事項千三百三十万七千五百十二円で、前年度より著しく減じております。このうち、一事項五十万円以上のもの十一件、千百九十八万円は、二一三号から二二三号として、八十一ページから八十三ページに表示してあります。態様の変わったものはございません。以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#8
○荒舩委員長 続いて平松第五局長
#9
○平松会計検査院説明員 まず、日本電信電話公社三十三年度の検査の結果について、御説明いたします。
 個別事項として記載しておりますものは、物件二件、不正行為二件、計四件で、前年度の六件に比べて、減少しております。
 三五二号は、日本電信電話公社で購入した通話路変換装置についてであります。この装置には、GPM一号FA整流器が装置一個に三十二個から九十六個実装されており、そのほか、交換用予備として四個から十二個を添付するよう仕様書に定めていて、これにより予備品二千二百八個、価額六百五十万余円が購入されておりますが、この予備品の使用状況を見ますと、非常に少ない数でありまして、また、この整流器は、単体として購入できるものでありますから、本件装置の購入にあたっても、この実情を考慮し、予備品の購入は差し控えるべきであったというものであります。
 三五三号は、東京ほか五電気通信局で二〇回線一〇一号A避雷器弾器ほか三点の弾器類五千百七十六個を撤去いたしましたうち、七百十六個を再使用し、他はくず金物として売り渡しているのでありますが、撤去しましたもののうち、千三百九十六個は、材質がよく、性能も安定した二十六年から三十二年までの間に新しく設置されたものでありまして、耐用年数三十年のところ、二年から八年程度経過したにすぎず、しかも、現に使用していたものでありますので、大部分はそのまま再使用でき、一部バネの湾曲しているものなどにつきましても、容易に、かつ、経済的に修理することができると認められるもので、これを修理して使うなど、その利用についての配慮が十分であったとすれば、約七百万円を節減できたというものであります。
 三五四号及び三五五号は、東海電気通信局岐阜逓信診療所及び九州電気通信局管内筑後電報電話局におきまして、関係職員が保管中の支払い資金または電話料金を領得したものであります。
 なお、以上のほか、概説の項におきまして、工事の施行が設計と相違しているものが見受けられるので、一そう適正を期する要がある旨、記述しております。
 次は、三十四年度でありますが、個別事項は、工事一件、物件二件、その他一件、計四件であります。
 二八九号は、東京電気通信局で管内各電話分局の局番を一せいに三数字化するにあたり、これに必要な吸収セレクター七万一千五百十個のうち、二万五千七百七十二個は、三数字化工事によって撤去するセレクターで修理を要しないものを改造して使用することとしたのでありますが、撤去したものは、簡易な補修をすれば他に伝用できるものでありますから、これを伝用し、吸収セレクターは新品を購入することとすれば、撤去したものを吸収セレクーに改造し、一方端子増設工事等に必要として撤去したものと同種の新品を購入するようなことをするよりも、経済的であるのに、四万二千百三十八個を除いた二万五千七百七十二個につきまして、この方法によらなかったため、約三千二百万円が不経済となっていると認められるものであります。
 二九〇号は、日本電信電話公社で同軸ケーブルの製作を請け負わせているのでありますが、このケ−ブルは、ドラムに巻く場合の巻き始め及び巻き終わり部分、すなわち、ケ−ブルの両端がケーブルを管路に引き込む際、都合がよく、しかも、支障を来たさないように等の配慮から、特別の仕様となっておりまして、公社と製造会社と打ち合わせの結果、この端末処理の部分は、契約書で示されるケ−ブルの長さには含めないでも、別途製作会社でドラムごとに加えることとなっておるのに、施設局で資材局に準備要求する際、この部分の長さを含めて要求したために、実際必要な数量以上のものが製作され、約三百六十万円が不経済となっているというものであります。
 二九一号は、関東電気通信局の茨城通信部で、三十五年二月C銅線くずほか六十一点のくず類二十八万五千余円で指名競争により奈良部商店に売り渡しているのでありますが、このうち、鉄くずほか八点は、使用可能と認められる工事用機器類で、再用品として評価すれば約九十万円のものでありますが、これを関東通信建設株引会社が設立され、同会社から譲渡方の依頼があったのに対しまして、三十五年二月形式的に技術認定を行ない、くず類として関東通信建設に引き渡しているのであります。しかし、この工事用機器類は、使用可能のもので、特に売り渡す理由はないものであり、これをC銅くずほか五十二点のくず類の売り渡し入札を行なう際、鉄くずほか八点として売り渡し物件に含めて、鉄くずほか八点は他に引き渡し済みであるが、あわせて見積もりをするよう説明して入札させまして、表面上は、落札者である奈良部商店に工事用機器類を含めた六十二点の物品が引き渡されたように、契約書等の必要書類を整えていたものであります。
 二九二号は、関東電気通信局東京搬送通信部及び荻窪電気通信工作工場で、各種小型装置盤をその製作会社に有償で修理させておりますが、講入契約書には、保証条項があり、修理費を支払ったものもうち、百五十三万二千余円につきましては、障害の発生状況及び時期から見まして、納入業者の責めに帰すべき事態と認められ、無償で修理させるか、または代替品を納入させるべきであったと認められるというものであります。
 なお、以上のほか、概説の項におきまして、工事の予定価格の積算、現場における指導監督及び検収並びに物品契約事務の遅延、受け入れ手続について適正を欠いている事例がありますので、一そう適正を期する要がある旨記述してあります。
 以上であります。
#10
○荒舩委員長 以上をもって説明聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#11
○荒舩委員長 これより質疑に入ります。郵政省所管についての質疑は、都合により後日に譲り、日本電信電話公社関係について、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。木村公平君。
#12
○木村(公)委員 郵政省関係の問題につきましては、来週の水曜日に質疑を行なうことといたしまして、本日は、電電公社の当局に、若干の質疑をいたしたいと存じます。
 まず、最初にお伺いいたしたいのは、電話公債の問題でございます。電話公債が徴収される法律が制定されまする当時には、私どもも、当時の郵政大臣小澤佐重喜君からいろいろこれに対する御相談にあずかったのでありますが、当時のいわば約束によりますと、この電話公債というものは、あくまでも暫定措置である。これはどう考えても、電話を架設するために公債を購入するということは異常なことであるから、あくまでもこれは暫定的の措置として考えてもらいたいというようなお話がもとになりまして、当時この法案を立案したと私どもは記憶いたしておるのでございますが、その後、別に公債をやめようという当局の動きもありませんし、それからこの法律を改正して、むしろ公債額を低減するというような考え方も表明されておりませんので、これは私どもは、当時の関係当局の一種の欺瞞と申してはいかがなものであるかと存じますけれども、欺瞞政策にひっかかって国会がそれを認めた、国会が欺瞞されたようなことに、結果から見ますと、なっておると存ずるのでございます。この点について、今公債の総額はどの程度であるか。この公債というものは、一体いつまで今後購入させるおつもりであるのか。この法律を改正してこれをとりやめにするといったような気持があるか。それから、暫定ということははっきりと速記録に載っておりますが、あなた方は、いつまでも暫定とお考えになっておる。すでにこれが制定されてから十年の日にちがたっておるのでありますが、十年たってもいまだ暫定期間が終了しないというのは、いかにも世間が気がつかないだけで、国会に対して非常に不信のことかと存じますので、一つまずこの点について、御答弁いただきたいと存じます。
#13
○大橋説明員 加入者の方に公債を持っていただくということでありますが、この公債を持っていただくということは、それ以前には負担金と申しまして、公債でなくて、全くいただきっきりの負担金をいただいておったのであります。この電話の拡張改良の資金というものは、非常に調達が困難であるために、電話事業創設以来、事業経営者としては、ずっと悩み続けて今日まで参っておるのであります。御承知の通り、戦前においては、一番多いときには、建設費実費全部を実は負担金として持っていただいた時代もあるのであります。ずいぶん古い話になりますが、関東大震災直後の電話復旧をやったときのごときは、当時建設費が約四千円かかるという時代に、四千円全部を負担金としてちょうだいいたしておった時代もあるのであります。そのときの状況によって多少多くなったり、少なくなつたりして、断続しながらずっと続いておったのでありますが、終戦後になりまして、負担金を一部ちょうだいするほかに、公社債を若干持っていただきたいということになりまして、私、その当時のことは存じませんが、ただいま御指摘の小澤大臣のときにおそらくそういうふうに改正されたのではないかと思うのでありますが、この負担金と公社債という二本立で、つい一両年前まで参っておったのであります。そこで、これは御指摘のごとく、当時やはり時限立法でありまして、最後の時限立法は昨年一ぱいで切れるはずになっておったかと思いますが、そのときに、たまたま第二次五カ年計画の実際の状況が、一般のブーム、熾烈な電話需要に対して応じ切れないというので、拡大修正の必要を認められまして、昨年度から第二次五カ年片岡の改定を行なったことは、御承知の通りであります。その際に従来の負担金なり、加入者の債券引き受けの制度をどうするかということが問題になりまして、従来の負担金ということは、一方からいうとずいぶんこれは無理な制度でありまして、建設費を全く加入者からいただききりにするということは、いかにも不当ではないか、こういう議論がありましたので、この負担金はやめようじゃないか。しかし、そのかわり加入者に公債を引き受けていただく。これはいただききりのものじゃないことはむろんでありまして、十五年なり先には、元金はむろん返りますし、その間も相当の金利をつけて利息をお払いするわけでありまして、負担金とは全く性質の異なったものでありますから、加入者債券を引き受けていただく方は、これはある程度まで御了解が得られるのではなかろうかという結論に実は到達いたしたわけでございます。そのときに、従来の二本立時代の加入者の借券は、多少負担金的色彩がありまして、その金利のごときものも、一般の公募の場合よりも安い金利で実は引き受けていただいておる。これはやはり昔からの負担金の思想が残っておったために、さようないわば加入者に対する不利益な公債を引き受けていただいた。これも、どうも考え方としては不正当であろう、こういうことで、昨年あらためて暫定法律を制定いたしますときに、負担金は全然これを廃止する。そのかわり、今までより加入者債券を多額に引き受けていただくということにいたしたわけですが、その加入者債券も、一般公募の場合の条件と同じぐらいの条件で、それと見合った条件の公社債を引き受けていただく、こういう考え方のもとに、昨年特に暫定措置に関する今後十三年間の期間の時限立法を制定して、御承認を得たわけでございます。それに基づいて、昨年度から負担金はやめる、公社債だけを引き受けていただくということで、目下実行中でございます。その金額の総額は、どれぐらい引き受け社債になっておりますか、関係の担当者からお答えいたさせます。
#14
○村手説明員 三十五年度の電信電話債券の、加入者債に関する分といたしまして発行いたしておりますのは、利付債及び割引債を含めまして、千二百七十八億円になっております。
#15
○木村(公)委員 この電話の加入者の債券、いわゆる私どもはこれを加入者債というようなむずかしい言葉で呼ばないで、電話公債と呼んでおるのでございますが、国会でも、時限立法として、三十五年四月二十八日に再び十三年の期限を切りまして、この電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律というものを立法いたしておりますので、国会はこれを承認したわけでございますが、ただ、私どもは国民の代表といたしまして、素朴な考え方からしますと、これは利息もついておるし、利息もそう安いわけでもない。だから、別に加入者に多くの迷惑、損害というものをかけることが少ないのじゃないかという、非常にイージー・ゴーイングなお考えが、総裁御自身の胸中にも動いておるようにどうも感ずるのでございますけれども、一般大衆が電話を引く場合に、数万円の公債を持たなければ、事実上は引けない。しかも、その順位というものが、なかなか自分の方には回ってこない。ようやく引けるようになれば、おそらく中産階級以下の諸君にとっては、大金でございましょうが、大金を投じて公社債を買わなければ引いていただけないということは、法律がこれは一方において認めておることではありましょうけれども、必ずしもこれはりっぱな方法ではない。多くの大衆にとっては、これははなはだ迷惑な制度であると、私どもは疑わざるを得ないのでございます。
 そこで特に私は当局にお願いいたしたいことは、国会というところは、長い間の私どもの経験によりますると、非常に案件が多いところでございまして、たとえば今国会だけでも百七十数件の法案が出ておる。そういうようなことで、一々これを各常任委員会で議論をし、調査もいたすのでございますけれども、なかなか正鵠を得た把握ができない場合もある。その虚に乗じまして、当局が非常な圧力をかける。――圧力と申しますか、熱心な御要望を常任委員会等を通じて国会にお出しになる。そこで国会は、常任委員会を通じて参りました声を、ときどき大衆の声と錯覚をいたしまして制定されるというようなことが、なきにしもあらざる現況でございます。そこで当局は、特にこういう大衆の甚大な経済的な影響のありまするような問題につきましては、国会が法律を制定したのだから、もう十三年間は当然取る権利があるかのごとき思想をお持ちになることなく、一日も早くこれをしなくてもよろしいような段階に到達することに御協力を願う。あるいはまた、今までは五万円の公債であったものが、今度は三万円の公債を加入者に求めることによって所期の目的が達成できるといったような段階に、少なくともそういう段階に到達することに御協力を一つ求めたいのであります。これは十三年間の時限立法だから、十三年間はあたかもこの加入者債を取るのはあたりまえのことであるといったような、そういう思いやりのない考え方を、ぜひとも大橋総裁から払拭をしていただきたいと実は考える次第でございます。なぜ私が特にこの問題を冒頭に申し上げたかと申しますと、先ほど来会計検査院の報告を聞いておりますると、いかにもこの経理というものが、ずさんと申しますか、無責任で、だれが無責任かといえば、不正をやった者が無責任でありましょう。けれども、一般のその空気が、あたかもそういうことは、こういう大きな公社であるのだから、十や二十、百や三百あっても当然のことであるかのような、いかにも私どもには不思議にたえないような、良心の麻痺という言葉をもって申すのが正しいかどうかは存じませんが、そんなような印象を受けておる。これは会計検査院から報告を受けましたことは、一々私どもにとっては驚くべきっことなんです。しかも、これは九牛の一毛だと思っておる。もしもこの決算委員会が、国政調査でもってもっとあなた方の調査を厳格にいたしましたならば、あるいはこれ以上のものが出ないとも保証しがたい。今会計検査院から報告されたことは、おそらく九牛の一毛だと私どもは存ずるのでございますが、その一毛ですらも、われわれは聞いておって身の毛のよだつような感じを受ける。わずか、わずかとおっしゃるが、六千万円というような不正が、三十三年に出てきておる。個人じゃございませんから、六千万や一億は何でもないとおっしゃるかもしれませんけれども、大部分は国費でございます。大部分は国民からの所得でございます。それを数ある従業員の中には不正もある、数ある職員の中にはよからざる者があるから、ある程度やむを得ないとおっしゃればそれまででございますけれども、これがまだ世上に明らかになっておりませんからよろしいけれども、こういうことが世上に明らかになった場合には、おそらく国民の多数は、公社に対し、総裁に対し、副総裁に対して、私は不信を抱かざるを得ないと思いますので、特に私はこれは質疑の形はとりますけれども、電話公債等の問題にしましても、去年苦心をしてようやく法律を改正してもらったのだ、ここ十三年間は座して公債を加入者から求めることができるといったような安易な、愛情のない考え方をお捨ていただきまして、十三年というけれども、できれば十年で所期の目的を達成したい、五万円の加入金も何とかして二万円に下げたい、それが国民大衆に対する奉仕であるといったような根本的な考え方、根本的な愛情を、一つこの機会に速記におとどめをいただきたいと存ずる次第でございます。
#16
○大橋説明員 ただいまの御質疑の内容は、大体二つに分かれると思いますが、前段の加入者債券の問題でございますが、これは先ほどもちょっと申し上げましたように、一昨年、第二次五カ年計画の残り三年分につきましては拡張改定を行なった場合に、この財源をどうするかということが、私どもの一番苦しんだ問題でございます。私どもの事業経営上生じた剰余金その他のものは、全部建設費に投ずるのはむろんでございますが、それだけではとうてい現在の熾烈な電話加入の要望にこたえることはできませんので、年々申し込んでもつかない電話、いわゆる積滞数というものが増して参りまして、現在においては、八十万からの電話が積滞しておるわけでございます。この申し込んでもつかない電話を、できるだけ早く全部つくようにしていって、今後は申し込めばすぐつくという――現在アメリカが大体そういう状態であるようでありますが、それに近い状態に持ち来たすことが、われわれとしての最大の急務である、かように実は考えて、五カ年計画の改定を始めたのでございます。
 そのほかに、市外通話にいたしましても、申し込んで二時間、三時間、あるいは五時間も待たなければ電話がつながらぬということでなしに、申し込めばすぐ各地へ市外の即時通話ができるようにしなければならぬ、かような二つの大きな目標のもとに、改定計画を作るにあたって、建設費というものをどうして調弁するかということが、最大の問題でございます。そこで、先ほど申し上げましたように、できるだけ経費を節約し、利益を生んだものを全部、まず建設費に充当することはむろんでございますが、それだけではとうてい足りません。理論から申しますと、あるいは国の財政投融資に依存して、相当のものがもし回してもらえるならば、これが一帯正しい方法じゃないか、こういうことがまず考えられるのでございます。しかし、これは御承知の通り、おのずから限度がありまして、しかも、これを要望する各種の要望が山積いたしておるわけでございますから、とうてい電信電話の拡張だけに相当多額のものを回すということは、従来の例に徴しても、なかなか困難である。では、一般の市中から公債を募集したらどうか。これもある経度まで認められておりますけれども、これとても、やはりおのずから国全体の公社債の限度というものがありますので、多くは望めない。結局どうすればいいかということで考えあぐんだ結果が、これは一つ、一般の電話をつけられる方に援助をしていただくより仕方がなかろうということで、加入者債券を従来よりも多く引き受けていただく。ただ、そのかわり、従来のようないただききりの負担金はやめてしまう。そういう思想はやめてしまう。また、従来もあった加入者引き受けの公債も、一般の公募の場合よりも不利益な条件の公債を引き受けていただくということは、負担金思想がそこに現われておって、これも不当であろうというので、一般公募と同じ条件の公社債を引き受けていただく、こういうことでお願いしたわけでございます。決して私ども、これをもって当然の制度とも考えておりませんし、いい制度とはむろん考えておりませんけれども、これは背に腹はかえられぬような最後の窮策として、一般加入者の方々に訴えて、その御援助を願っておる、こういうつもりで私は考えておるわけであります。従いまして、先ほど御指摘のような、今後の状態が好転いたしまして――今私どもの考えておるところでは、昭和四十七年度には、ずいぶん長いことでございますけれども、少なくともそのときになれば、まず申し込めば大体その年度のうちに電話がつく、こういう状態になる。また、なさなければならぬという計画のもとに今進んでおります。さようなわけで、この十三年という時限立法を、非常に長い時限立法でありますが、お願いしたわけでございます。決して私ども、これはいい制度だとは毛頭考えていないわけであります。
 それから、ただいまお話の犯罪といいますか、使い込み等の問題、これはまことにどうも申しわけないことでございまして、何と申しましても、私どもの監督不行き届きのいたすところであります。今後ともできる限り粛正いたしまして、絶滅を期したいということで努力いたす所存であります。
#17
○木村(公)委員 総裁の御親切な御答弁恐縮でありますが、私ども全くのしろうとでありますので、むしろ御教示を得たいと思いますことは、昨今公債を発行されて、どんどん建設を急いでおられる。そして加入者の数も目に見えてふえていくようでありますが、そのことは、一方において電話料金が多く徴収されるということを意味すると思います。さらにまた、こういう繁忙な時代でございまして、一方には、政府みずからが十年後の所得の倍増などをうたいまして、今所得の増加の点についても、政府みずからが非常な力を入れておるという状態、こういうときでございますので、おそらく電話の使用料も、非常に増加をたどっておるものと私は存じます。
  〔委員長退席、薩摩委員長代理着
  席〕
これもしろうとのことで、思い過ぎでしかも存じませんが、ことに市外通話のごときものは、即時にいわれるところを除きましては、おそらく普通料金でかけておるような加入者は少ないのではないか。至急であるとか、特急であるとか、お金のことを言わないで、とにかくできるだけ早く相手方を呼び出す、そして用を足すというために、料金がかりに倍になろうとも、三倍になろうとも、そういうような方法によるということか非常にふえてきたのではないか。従って、われわれしろうとにはわからないほどの収入の増加が、実は公社においてはあるのではなかろうか。世間で知らないほどの、まさか隠し金とか隠し増加というようなこともございますまいが、建設費をまかなうにはとうてい足りない、だから、公債を発行せざるを得ない、国家の補助金でもいただければ一番いいけれども、それも事が多くてなかなか補助金にもたよれない、従って、やむを得ない措置であるけれども、次善の策として公債を加入者に買い取ってもらっておるんだ、利益金はもちろん全部建設費につぎ込んでおる、まことに聞えはいいですけれども、ほんとうに利益金全部を建設費に投じておられるのかどうかというような点についても、御説明がいただきたいし、それから一体、昨年、一昨年、ここ両三年の間の電話加入者からの料金の増加率、あるいは増加の状況等を、この機会に伺えれば一つ伺っておきたいと存ずるのでございます。
#18
○大橋説明員 ただいまの御質問の数につきましては、主計課長からお答えいたさせます。
#19
○村手説明員 収入につきましては、三十四年度におきましては、予算に対しまして約百八十償の増収額になっております。それから三十五年度は、今のところ決算がまだはっきり固まっておりませんが、大体百七十億程度の増収ではなかろうか、かように考えております。
#20
○木村(公)委員 百八十億あるいは百七十億というような増収、これはほとんど平常化されまして、定収入のような状態になってきておるようでございますが、このうちで、建設費に増加分から回りますものは、およそどのくらいのパーセンテージになるのですか。
#21
○村手説明員 収入の力から回ります建設勘定部分ということになりますと、今の増収額がどの程度になるかということでございますが、現在のところ、損益勘定の収入から建設の方に充てられております財源は、収入と予定支出との差額であります収支差額と、それから減価償却費といたしまして固定資産の維持に充てますところの費用、これは毎年度減価償却費として計上されて参りますが、この部分が資金として保留されておりますので、この減価償却費の留保相当部分と、それから収支差額に該当いたします部分、これを建設勘定の方に引き当てております。それから増収額が発生いたしました現在の百七十億もしくは百八十億の分につきましては、毎年度経常的に計画しておりますのが業績賞与、つまり職員の努力により、生産性向上に伴いまして、それだけの額を発生しておりますので、この部分に対応する額が、毎年度業績賞与額として計上されているわけでございますが、これは大体十一億から十二億見当でございます。この部分を差し引きました残りの額は、翌々年度の予算の資産充当額に引き当てられまして、建設勘定の資金引当額になる予定のものでございます。
#22
○木村(公)委員 よくまだ私にはわからないところがございますが、時間の関係で次へ移ります。
 これもしろうとの悲しさで、よく教えていただきたいと思うのですが、昨今生産性の向上というところから、一部の反対を押し切って、電話の自動化と申しますか、転換装置の架設と申しますか、そういうことを盛んにおやりになっておる。まことにいいことだと思いますが、これに伴います職員の転職、職員の今後の対策、これは一つの社会問題ともなっておりますので、この機会に一つ伺っておきたいと存じます。
#23
○大橋説明員 ただいま御指摘になりました合理化といいますか、従来手動交換で交換手がつないでおりましたものを機械でつなぐ、自動化するという問題であります。これによって、従来交換事務に従事しておった人を減すということになるわけでございます。しかし、一方、御承知の通り、毎年四十万なり、五十万なりの相当新しい加入電話をさらに増設いたします関係もありますし、仕事の分量がふえることに伴う増員もございますので、一方自動化に基づいて減すべき人間をカバーして、なお相当の増員が見込まれておるわけでございます。この点については、組合等との間にも従来からいろいろ話し合いがされておりますところでは、この自動化による減員については、これに基づく解職ということはやらない。他にできるだけ職種転換あるいは配置転換等の方法によって、すべてこれはカバーしていく、こういうことに、現在のところは話し合いがついております。ただ今後、今までよりもさらに急テンポに自動方式変更ということが行なわれる状態でありますので、今後の計画を編みますにあたっては、従来よりもう少し具体的に、できる限りの対策も考えて進みたい、かように考えております。
#24
○木村(公)委員 私どもが心配しますのは、生産性の向上から合理化をされる、自動化をされる。その際にすぐ頭へくるのは、職員の問題でありますが、今総裁のお話では、組合との話し合いがうまくできて、決して職員の首切りなどはやらないのだ。どんどん加入者がふえていくから、従って、仕事もふえるので、職場転換ということはあり得るけれども、首切りということはないというお話で安心をいたしましたが、それならば、どういうわけでその自動化に反対をして罷業等が行なわれるか、こういうことがしろうとの私にはどうもわからないのでございます。何のために罷業が行なわれるか。自動化に反対、合理化に反対ということが、もしもこういう職員を十分吸収できるということならば、おそらく組合の方でもそのような罷業を私はいたさないと思うのでございますが、それが各地に自動化反対の罷業が行なわれる。それは誤解に基づいてストライキが行なわれておるのか。誤解ではないのだ、こういう理由があるのだというのか。その点を一つ総裁から伺っておきたいと思います。
#25
○大橋説明員 先ほども申し上げましたように、職種転換もしくは配置転換等によって、これを吸収するということになっております。ただし、たとえば甲という局で自動化に改式になりました場合に、従来の甲局に勤めておった者は、全部その同じ職場でかりに職種転換なり配置転換をすれば、これは非常に問題は簡単なのです。しかしながら、そうは参りませんので、甲の局で減員になった者は、乙の局なり丙の局で引き取ってもらわなければならない、こういうことになります。そうなりますと、人情といいますか、考え方としては、やはりもとの職場というものが恋しい。なるべくもとの職場で働きたいということが、あるいは人情かもしれません。それからまた、今までなれておった仕事、交換の仕事をやっておった者が、今度ほかの仕事をやってくれということになりますと、なれない仕事に行くのはやはり不安がある、こういうことで、それに対する不満というものは自然わいてくる。ここらの点が常に問題になるわけであります。
#26
○木村(公)委員 次に電話屋というものがあります。電話を売買してこれを営業としておる。これは公認されておるのでしょうが、これは加入希望者が多く、電話の架設が少ないと、当然需要供給の関係で、相当高い値段で取引されるということはあり得ることなのですが、この電話屋というものは、あなた方の公社の方で公認をされておるのでございますか。
#27
○大橋説明員 公認などはいたしておりません。これは、ただ自然発生的にああいうものが現われてきたわけでございます。
#28
○木村(公)委員 いわゆる電話屋というようなものが、自然発生的に現われた。しかしながら、これに対しては、利益もありましょうが、弊害もずいぶん多いと私どもは存ずるのでございます。ちょうど不動産の売買というものも、不動産が少ない、これを所有したいという希望の人が多いから、不動産売買業というものが続出いたしておる。これもいわば自然に発生した商売だと思います。しかし、これとても、昨今においては、建設省が主体となりまして、弊害を除去する意味において、いろいろの規制を行なっておるのでございますが、電話屋に対しましては、監督権は郵政省にあるのか、公社にあるのか存じませんけれども、これは何かいろいろの規制をなさっていらっしゃるのでございますか。
#29
○大橋説明員 これにつきましては、営業局長が参っておりますから、大泉営業局長から答弁いたさせます。
#30
○大泉説明員 御説明申し上げます。
 電話の取引につきましては、相当多数の業者がありますことは、お話の通りでございます。ずっと昔からやっておる者もあれば、最近ほかの業種と兼業的にやっておる行もございます。また、相当信用を持っておる者もあれば、非常に信用のない者もあり、事故を起こしておる者もあるのでございます。私どもといたしましては、一般的には、これに伴って起こる弊害につきましては、関係の電話局等に対して、弊害が起こらないようにいろいろ指図をしておりますし、また、利用者の方々にも、よく御説ができるような措置をいろいろやっておるのでございます。たとえば、架空の名義をもって電話を申し込んだり、あるいは電話のつかない先にそれを売買したり、あるいは多少詐欺的な方法で印鑑を使われる。いろいろな場合がございますが、そういう場合々々につきまして処理をするようにいたしておるのでございます。これは、一般的な措置でございます。
 しからば、業界全体に対してどうするかということについてでございますが、昨年、ちょうどお話にもありました電話拡充に関する暫定措置法の場合に、電話取引に伴う弊害を除去するとともに、業者を善導するようにという附帯決議がつきましたので、私たちそれについて鋭意考えてみたのでございますが、何分にもこの業界は非常に複雑でございます。電話取引もありますれば、当然これに金融も伴っておりますし、場合によってはいろいろな電話取引に関する代行業務もありますし、あるいは電話債券の取引にも関係をする。いろいろな複雑な業態でございます。また、業態が一体に割合に個人企業に近いような形が多いのでございまして、なかなかこれを一律に規律することが困難なのであります。それで、結局こういうものは、間接的に善導するのが一番いいのではないか。要するに、自主的に改善されるのを助長するのが一番いいのではないかと考えておったのでありますが、たまたま最近業界内部においては、中から、これを粛正していこう、自主的に規律していこうという動きが相当強力に行なわれておりますので、そのような面のいいところを助長し、同時に一般的に悪い面については、弊害を除去するように強力な手を打っていきたい、こういう工合に考えて進めておる次第でございます。
#31
○木村(公)委員 お話の通りだろうと思うのです。電話屋と一口と申しますが、扱う営業の内容は、なかなか複雑多岐にわたると思いますが、それだけに、利便も一方にありましょうけれども、弊害も多い。そこで、これは自主的に規制を行なうということも一つの方法でありましょうが、お宅の方に監督権というものはあるのですか。
#32
○大泉説明員 これは非常にむずかしい問題でございまして、一般的には、公社が監督権を持ってないのでございます。従いまして、これは一般営業として、地方庁あたりの営業監督というようなものを受けるものらしく思うのでございますが、私たちといたしましては、こと私たちの取扱っております電話に関することでございますので、いわば側面から善意のお客様がこういうことで不測の損害を受けられないように、また、せっかく自然発生的にできました時業でございますから、これによって利益する人も多いわけでございますが、そのいい面は助長するようにという工合に、いわば善意をもってそれを側面的にお手伝いするという形でいくのが、当然ではないかと思うのでございます。この点につきましては、実は戦争中でございますか、いわゆる総動員法的な取り締まりのときには、逓信省が一時これを特別に規律したこともございますが、戦後になりますと、そのようなことは、時代も変わりましたし、また、公社としましては、そういうような権限はないものと考えております。
#33
○木村(公)委員 電話の売買をしておるというのですが、これは今のお話を伺ってみるとほとんど野放し。ところが、実際問題としては、これは非常に悪用されたり悪用だけでもございますまい、善用の場合もあるでしょう、たとえて申しますと、電話を担保に質権を設定するのだかどうだか存じませんが、金を貸す。そしてその利息が高くて、電話は結局安くその電話屋にとられてしまうような結果になる。いわば高利貸しの手段として電話が担保物件にとられる、質物にとられるというような行為なども、盛んにあるのです。従って、これは所管はそういう場合には大蔵省であるとか、そういう場合には地方行政の関係だとかいうようなことが、おそらくあるでしょう。しかしながら、戦争中に逓信省が国家総動員法によって電話屋にまで強権を及ぼしたということが行き過ぎであるとしても、こういう電話屋のために、善用しておる人もあるけれども、一方において被害者が多いというようなことが出た場合には、われわれ国会としても、これは国民の代表として放置できないから、立法措置によっても、この電話屋というものに対して、これのいい面だけを国民の接触面に出すように措置を講じなければならないと思うのですが、その点については、おそらく営業局長さんあたりが一番のベテランだと思うのです。だから、この機会にここで御答弁なさることは全国にすぐ知れ渡るわけで、大衆にとっても私はこれは非常に貴重なことだと思いますので、電話屋には何の恩怨もないけれども、もしも自分の長い間の経験で弊害が多い、ここが弊害の根っこだというようなことを、この機会にお漏らしを願うことができれば、それに基づいて、私どもは、時によっては大蔵委員会において、あるいは地方行政委員会において、いろいろまた発言をして、そして法律によってでもこの電話屋を勘用する、あるいはよい方へ導くというような措置も、講ぜられるのでございます。世上伝えられるところによると、電話屋というものは、むしろ電話局と気脈を通じて仲よくなって、加入者が電話局へ行くと、とてもあなたの順番は来ないから、あの電話屋へ行きなさい、そうすると早く引いてくれますよ、比較的金も安いといったようなことで、電話局がむしろ電話屋に加入者を追いやるというような面もあるように私どもは聞いておる。それからこの電話屋については、庶民からいろいろな聞き込みがございますが、あなた方の耳に入っておる弊害の一番勘どころはどこだ、そしてこれを除去するには、根はどこにあるのだ、そしてわれわれの方では監督権がないけれども、大蔵省にこの所管をやらせれば、おそらく金融面においてはある程度弊害を防げるとか、あるいはこれをどこどこにやらせればいいとかいったようなことを、一つ長年の御経験によるベテランのあなたから、ちょっと伺いたいと思う。
#34
○大泉説明員 この点につきまして私も鋭意調べておりますが、なかなか全貌をつかむというわけにはいかないほど複雑な問題でございます。最近一番問題になりますのは、結局一番大きいのは金融に関係しておると思いますが、お金を借りる方があまりにも不用意ではないかと思う点もありますので、むしろそういうような点について、不用意に印鑑を預けるというようなことをなさらないようにしていただく必要があるのじゃないかと思うのであります。これは業界の内部で、心ある人はつとにそれを感じまして、ぜひ自粛をしていきたい、こう言っているのでございます。たとえば、非常に短い期限で金を貸す、同時に、売買予約の判を押してしまっておるということで、金がなかなか期限通りに入らないような、いろいろなことがございます。そしてその日に入らなかったということのために、本人は金を返す意思があるにかかわらず、電話局の方に譲渡を強制してくる。このような姿というものは、電話の正常な姿を乱る一番大きなものではないか、こう考えておりますが、これにつきましては、これは取り締まりとかなんとかということよりも、一つは多少詐欺的なところもございますし、また、そういうものに黙ってひっかかる方があまり多い事態となりますと、これはなかなかむずかしい問題である。私どもは、むしろこういうことに関しましては、電話を利用していただくお客様方が不測の損害におかかりにならないように、できるだけそういう点はよくそういう事態を知っていただくようにすると同時に、その普通の取引の場合の金融というものの姿は、どういうものか、どういう場合に一番ひどい目に会ったということを、よくわかるようにする。これはいろいろな場合を私は最近知ったのでございますが、そういうことにつきましても、業界の方はさすがその道でございますから、非常によく知っておいででございます。それを防止しようという方々の協力によりまして、そういうものを一つずつ押えていくように、つまり電話局側、お客様方側、業者側三者から進めていくのが、一番いいのじゃないか。と言いますのは、これはとにかく非常に零細なものでございますし、また、非常にやり方が複雑でございまして、法一本で規定するというようなことは、非常に困難でございます。こまかくつついていきますと、法的には非常にうまく、むしろ合法的であるという形を形式的にはとられている場合が、非常に多いということでございます。そういう問題、あるいはいろいろな名義で、金利が非常に高い場合もございます。あるいは今の質権という姿というものは、現在質権法というものはできるだけ加入者の利益を守るように考えられてあるのでございますが、このようなことに対しまして、ある程度脱法的な姿をとろうとされている傾向がございますので、この点につきましても、実は法律の問題というよりも、実行上の問題が非常に多うございます。そういう点につきましても、いわば一つだけの特効薬ではなく、全部をなおしていくことは、非常にむずかしいことでございます。これは一つは、明治以来逓信省が長年にわたっていろいろ工夫してきたのですが、なかなかうまくいかなかった点等もございますので、私たちとしましては、もちろんそういう複雑なものは、それなりにいろいろなところから直していくようにしたい。しかも、最近業界内部でほんとうに改善していきたいという機運が非常にあることは、希望が持てるところでございます。
  〔薩摩委員長代理退席、委員長着席〕
このような傾向をうんと助長していきたいと考えております。
#35
○薩摩委員 ただいま木村委員と大泉営業局長の質疑応答は、実に重大な問題でありますので、この際、関連質問をして、郵政当局にお尋ねいたしたいと思います。
 先ほどから政務次官もお聞きの通りに、電話の売り買いというものは、電話という一つの公器でもって種々な弊害も起きているということは、御承知の通りであります。建設の面におきましては、土地売買をやっているものに、やはりいい面もありますけれども、弊害が非常に多いものですから、これは認可制度にし、しかも認可をする場合には、試験までしてこれを認可しておるのです。そうしてその指導監督を厳重にやっておりまして、最近は被害も非常に少なくなり、認可を受けることになっておりますから、弊害があった場合には、その認可を取り消すというようなこともあります。郵政省としては、この電話売買業者に対して、何とかいい方法をお考えになったことがありますか。あるいはこれは何とかしなければならぬということを考えておられて、電電公社と話し合いされたことがありますか。そういう点について、一つ率直にお考えなり、あるいはさらに将来どうしたいというようなお考えを持っておられるか、お尋いたしたいと思います。
#36
○森山政府委員 従来の経過につきましては、電気通信監理官の方から御説明申し上げます。
#37
○岩元政府委員 ただいまの、電話業者の取り締まりと申しますか、そういった問題につきましては、従来からいろいろと問題が出ておりまして、ただいま先生のおっしゃいましたような認可制にするとか、あるいは登録制にすることにしてはどうかといったような御意見も、一部には出たことがあるのでございまして、郵政省といたしましても、その点一応検討はいたしたのでございますが、これにはいろいろと問題がございますし、規制を加えるべき性質のものであるかどうか、かなり問題もあるのでございますので、今日までそうしたことは実は考えてない段階でございます。ただ、電話加入権の質権という問題、これは昭和三十三年の五月に、電話加入権質に関する臨時特例法というものが公布されております。これによって、一応加入権については質権の設定を認めまして、その面からできるだけ正常な取り扱いがなされるようにといった配慮のもとに、こういった法律の公布を見た次第であります。
#38
○薩摩委員 先ほど電信電話公社の営業局長のお話は、非常にこの問題は複雑であるから十分に注意しなければならないというお話でしたし、ただいまの郵政省の監理官のお話では、種々なる問題がありますからという御答弁だったのですが、その複雑ということも、種々ということも、内容はおそらく同じだろうと思うのであります。単に質権だけの問題じゃなくして、電話業者の間においては、その業者そのものの――人のことを言うのは遠慮しなければなりませんが、人格的におきましても、あるいは営業をやっておる面におきましても、悪らつなのがおりまして、単に質権ばかりじゃなくて、非常に加入者が迷惑していることは、お聞きの通りだろうと思います。正式に電電公社へ申し込むと、半年も一年もかかる。ところが、片一方へ頼むと、すぐやってくれる。やってくれるかわりに、そこに種々なる問題が起きるというようなことがありますので、どうしてもこれは登録にするなり、免許にするなり、当局の監督、指導ということが必要ではなかろうか。これは一般の人々に及ぼす迷惑が多いのですから、そういう点に対して現在は何も考えておりませんということじゃなくて、もう一歩積極的に、この問題については十分に考えてもらいたいということを、私たちは議員として希望するのであります。この希望に対しまして、郵政省首脳部の森山政務次官と大橋総裁の答弁を、ぜひともお聞きいたしたいと思います。
#39
○森山政府委員 電話の需給状態が、今日の段階において、今なお緩和をいたしておりません。この点は、改定第二次五カ年計画によりましても、すでに今日の経済の伸びは、第二次五カ年計画の予想の数字を上回っておるような状況でございまして、電話の需給状態が緩和いたしますれば、現在問題になっておりますような事態も、相当解消せられるわけでございますが、これらの事態が続くものと考えられまするし、かつまた、すでに質権等が法律上認められておるのでありますから、今後弊害が起きないように、電話公社の方とも相談をいたしまして、措置をしていきたいと考えておる次第でございます。
#40
○大橋説明員 この電話業者の対策については、先ほどからいろいろ御論議がありましたけれども、まあ明治時代からすでにもう今日までずっと続いておる問題でありまして、その当時から、百方いろたろな工夫をし、手段を講じても、どうもうまくいかないで今日に参っておるのであります。何かいい工夫があれば私どももいろいろ考えておるのでありますけれども、どうもいい知恵が浮かばなくて、いまだに困っておるようなわけであります。一番根本的な対策といえば、申し込んだらすぐにつくということになれば、根本的に問題はなくなるので、やはり第一の根本対策としては、できるだけ早く電話の積滞数をなくして、申し込みますればいつでもつくという状態に持ち来たすことが一番根本策と考えておるのでありますが、といって、これは少なくとも十年以上かからないと、こうはならない。そこで、その間の暫定的措置として、私どもとしては、さらにいろいろ考えるつもりでおりますし、なお十分研究はいたしますが、さて何か名案があるかと仰せられますと、どうも今日まで何十年かかってもいまだにいい知恵が浮かばないという状態でありますから、そういい名案がすぐに出るとは、実は受け合いかねるのでありますけれども、まあ、しかし、私どもとしては、そうは申すものの、常に、いい方法さえあればということで、研究は怠らないつもりでございます。
#41
○木村(公)委員 最後に、一つだけお伺いいたして、私の質問を終わりたいと思います。
 国際電話と電話公社との関係でありますが、これは電信電話行政の根本をゆすぶるような問題でございますので、郵政大臣の御出席のときに申し上げた方がいいかと存じますけれども、関連をいたしておりますから、お伺いいだしておきたいと思います。もともと国際電話だけを電信電話公社と別にするということには、少し無理があった。当時佐藤郵政大臣のときであったと思いますが、私どもも疑問に思ったのでございますけれども、何しろその点について不勉強でござたますので――結局そのときに二本立になったわけでございますが、その後みておりますと、国際電話というものも当然電信電話公社の所管に移して、そうして、内地も外国もともに電話であることには変わりがないし、電信であることには変わりがござたませんので、一緒にされた方が、能率的にも、経費の点についても、あらゆる面においてもいいのではないか。今日たまたま水資源公団の問題が出ておりまして、各省のいわばなわ張り、セクショナリズムのために、その統一がなかなか困難で弱っておる現況でござたますが、それを見るにつけて、私は、この国際電話と内地の電話とを分離して、公社を二つ作って、並行して今なお進んでおるのに対して、だんだんもう日にちがたちましたから、そういうことは世間ではほとんど問題にしておらないし、あなた方も、外国にかけるときには国際電話のものだというので、そういうことはほとんどお考えになっておらぬかもしれませんが、これは長い目で見ますと、重大なことでございますので、この際、所管の大臣がおられませんから、政務次官から伺うのはいかがなものかと思いますので、政務次官というよりも、電信電話公社の方から参考に伺っておきたいのは、国際電話だけを別にしておくということに対して、切実に不便をお感じになるようなことがないのかどうか。こまかいことはこの公開の席上で申し上げかねることも出てくるでしょうし、あなた方も御答弁しにくいこともございましょうが、ただ、常識的に見まして、あなた方公社のほかに、国際電話局というものが、時の郵政大臣のお骨折りによってできた、そしてそれが今現実に進んでおる、これはどう考えても――通産省が、内地の通産行政もやれば、貿易のことに対してもやっておるのに、郵政省が同じ電信地話に関して、外国の方は別のところでやらせる、内地の方は電電公社にやらせる、これはどうも行政上もおかしいと私は思うし、発足のときからどうも疑問にたえなく、私の頭の中には常にこの問題があったのですが、これは今すでにあれからもう十年以上になりますが、御不便はお感じにならないのですか。特に、総裁から一ぺんこの点を伺っておきたい。
#42
○大橋説明員 この問題は、結局国としての通信政策の問題に関係すると思いますので、公社当局としてお答えすることは、いささか僭越な次第と考えて、御遠慮しなければならぬと思いますが、ただ、不便を感じておるかどうかというお尋ねでございますけれども、しいて不便を感じておるかといえば、これは御承知の通り、私の方は公共企業体、公社でございますし、現在御指摘の国際電信電話、あれは特殊会社でございますから、従いまして、ベース・アップとか、従業員の待遇その他の問題については、別々に歩みをいたしておるものですから、その間の不権衡とか、あるいは向こうの方は待遇がいい、お前の方は待遇が悪いじゃないかということで、私の方はしょっちゅう方々から責められたり、非難を受けたりすることが一番多いのでありまして、その点は、私どもとして、不便といえば不便であります。ただ、事務的なことにつきましては、連絡その他については今日まで十分気をつけてやっております結果、支障なく仕事が行なわれておる。その点は、御心配かけなくとも済むようになっている。ただ、国の政策の問題として、二本立にしなくてもいいじゃないかという御議論は、むろん当時からあったことでございますし、また、その理由もいろいろあると思いますが、これは郵政省の方で一つお聞き願いたいと思います。
#43
○木村(公)委員 これでよろしゅうございます。
#44
○荒舩委員長 ただいまの木村委員の発言でございますが、きょうは国務大臣出ておりませんので、また、委員長から国務大臣に話をして答弁を求めることにいたします。
 続いて、小川君の質疑の通告がございます。小川豊明君。
#45
○小川(豊)委員 だいぶ時間がたちましたので、三点ばかりお尋ね申し上げたいと思います。
 端的にお聞きしますが、電信電話公社では、米軍から支払いを受くべき電話料金が、五十億ぐらいつかえておるのじゃないか。この点は、先ほどの木村委員からの質問にも出てきたし、私からも質問したいと思うのでありますが、公社の経営の改善、あるいは電話の申し込みが殺到してどうにもならないという現在、さらに資金の効率的な運用ということを十分考えなければならない、そういう点から見て、これは小さい問題ではあるが、重大なことだと思います。米軍から徴収すべき電話料金というものは、去年で四十何億あったが、今年は幾らになっておるか。これは徴収されておれば解決したわけでありますが、徴収されておらないとすれば、五十億ぐらいになっておるのじゃないか、こう思うわけですけれども、幾らおありになって、そして徴収されているか、されてないか。されてないとすれば、どうして徴収されていないのか。それから徴収権はあるのか。そういう点をお尋ねしたいと思います。
#46
○大橋説明員 ただいまの米軍の電話料の滞納といいますか、未納になっている金が、どの程度か、その理由はどういうことか、こういうお尋ねでございました。これは米軍が再用いたしております通信施設、それに対する電話料は、大部分はむろんすでに滞りなく納入されております。ただ問題は、電電公社の一般の公衆通信施設のほかに、占領中に終戦処理費で建設したもの、それから講和の発効後、米軍が都心から撤退する場合に安全保障処理費というもので建設した特別の施設に関する専門料、この二つのものだけが、初めから米軍と私の方との間に解釈上の見解の相違がありまして、実は今日まで問題が解決しておりません。この二つの専用しておるものに対する使用料につきまして、私の方では、これは行政協定の第七条にいう公益事業及び公共の役務を提供しているものである。従って、これに対しては使用料を当然もらうべきものであるということを私どもは主張しておるのでありますが、これに対してアメリカ側では、この二つのものは、特に米軍の専用のために日本政府が建設をいたした通信施設であるから、これは無償で使用することができる。その根拠といたしまして、行政協定第二条に書いてある施設及び区域という、施設及び区域の運営に必要な設備、備品、定着物であるという観点から、これは無料で使えるのだ、こういう見解の相違がありまして、話がまとまりませんで、この解決は日米合同委員会に移しまして、そこで話し合いによってきめようということで、一時たな上げになって、そこで解決する、その方へまかされておるわけであります。ところが、その後、両者の見解が依然としてなお一致しないがために、まだ未解決のまま、約五十億の金がまだ納まっていない。私の方から言えば納まっていない、アメリカ側から言えばそれは納める必要はないのだからそういう滞納なんかないのだ、こういう主張なんであります。
#47
○小川(豊)委員 これは、行政協定によってこうだと言われていますが、これはその後電信電話公社というものができて、電信電話公社に移管されたから、日本政府が負担するかしないかは別として、電電公社としては当然請求権があるものだと私は解釈するし、また、あなたの方もあると思うから請求なすったのでしょう。あると思うから請求なすったが、それが未解決であるということならば、これはすみやかに解決しなければならない。この通りでいくと、毎年々々これは重なっていくだけで、これはどうして早く解決なさろうとしますか。
#48
○大橋説明員 電電公社の当局といたしましては、一日も早くこの解決を見ることを希望し、また進めておるつもりでございますが、先ほど申しましたように、この解決は、解釈上の相違に基づくものでありまして、この解決をいかにするかということを日米合同委員会にゆだねたまま、今日まで推移しておるのであります。私どもは、一日も早く、日米合同委員会で適当な解決を下されることを希望しておるわけでございます。
#49
○小川(豊)委員 そうすると、この点については、あなたの方では、五十億というのはこれこれが積算されて五十億になったと言う。従って、おそらく私の聞いておるのでは、アメリカ側でも二十億ぐらいならば支払うのじゃないか、こう思うのですけれども、じゃ日米合同委員会がそういうふうに定めたら、あなたの方はこの徴収が、五十億というものは二十億に減額しなければならないことになるのですか、どうなんですか、その差額はどうしますか。
#50
○大橋説明員 要するに、現在のところは、先ほど申し上げましたように、見解が、ただでいいというのと、五十億というのと、全く分かれております。もし日米合同委員会における解釈の結果、二十億取ることが正しいというふうに解釈いたされますれば、私どもはそれに従って二十億徴収する、こういうつもりであります。
#51
○小川(豊)委員 そうすると、五十億請求でき得るわけになっておる。それが二十億という一つの基礎ができてくるわけですが、これはどう解釈なさいますか。それでいくつもりですか。
#52
○大橋説明員 実はどういう解決になりますか、まだ今日までのところ見当がつかないわけであります。もし二十億払うという解釈が正しいとして日米間に定まりますれば、過去において適用されるだけでなく、将来もおそらくそういう解釈に基づいて進んでいく、こういうことになるるだろうと思います。
#53
○小川(豊)委員 そうすると公社からいうと、当然五十億請求できるのが、今後ともすっと二十億――二十億というのは仮定ですが、ただになるかもしれません。そうすると、ただになった場合は、ずっとただ使わせなければならないということになりますか。二十億であった場合は、二十億の基礎で今後請求せざるを得ないということになると、これはおかしいじゃないですか。請求権というものは、あなたの方は当然五十億あるという建前で請求なすっておいて、その建前というものをこれからくずされるわけですか。くずすとするならば、どういう根拠によってくずすのですか。
#54
○大橋説明員 先ほども申し上げましたよう、この解釈を日米合同委員会できめようということで、今進んでおるわけであります。その解釈がいかようになるか知りませんけれども、きまれば、自然アメリカ側も、私の方も、その解釈に基づいてやる、こういう建前で委員会で今相談せられておる状態であります。
#55
○小川(豊)委員 それはおかしいですね。電話の料金というものは、もうきまっておるわけで、これはたれであろうとも、きまっておる。ところで、米軍であるから、今まではこうであった、今後も合同委員会でこうきまったから、この料金でいくんだということは、私には、納得はいかない。そういうふうにいくとするならば、そういう料金というものは、特別な何か料金規定というものを作らなければできないはずです。この点が私どもにはわからない。どうですか。
#56
○大橋説明員 先ほど申し上げましたように、一般の料金はもうすでに払っておるのです。これは非常に大きい金額でありますが、すでに払っておる。先ほど申し上げましたように、終戦処理費及び安全保障処理費で作った線の専用料だけの問題であります。この専用料だけにつきましては、先ほど申し上げましたように、法文の解釈として、電電公社は、年々四億ですか、五億ですか、払うべきものだと主張して、それが今日約十年もかかって払ってもらえない、これが約五十億になっておる、こう言っておる。今後とも四億ずつか五億ずつ払ってもらいたい、こう主張しておる。ところが、それに対してアメリカ側は、むしろ全然無料で使うべき条約になっておるのだ、こう主張しておるのです。その法文上の解釈の相違になっておるわけでありますから、その部分に関する限りは、解釈がきまれば、そのきまった解釈に基づいてあるいは全面的にこれは無料で使わすということになるかもわかりませんし、あるいは五億なり四億なり、私どもの主張しておる通りのものを払えということになるかもわかりません。それは、その決定に基づいて処理するより仕方がないと考えております。
#57
○荒舩委員長 小川君ちょっと待って下さい。今の問題に関連して、非常に重大な小川君の発言、また重大な答弁でございます。何か、私の受ける感じですが、大橋総裁の答弁を聞いておると、日米合同委員会にまかせてあるからもうかまわないのだ、その結果を待つ以外はないのだというような印象を受けるんですが、もっと積極的に日米合同委員会を動かして、五十億こちらが主張しておる通りに取り上げるという努力をしておるのかどうか。実はさっき木村委員からの質問のごとく、公債を無理に買わせるようなときに、五十億の金が浮かんでくれば、今まで五万円の公債を売りつけたやつを三万円で済むか、二万円で済むかというようなことにもなり得るというようなことであって、いろいろ経営上に非常な大きな問題が起こってくると思うのですが、日米合同委員会にまかせっきりだから、その結果を待ってどうだということなのだとすると、かりにアメリカは払わなくてもいいんだという結論にもし合同委員会で達したとすると、今後永久にアメリカの言う通りにただで使わせる、一文も料金は取らないのだというふうになると思えるのですが、もう少し積極的な努力、運動というのですか、むしろわからなければ、日米合同委員会を通り越して、アメリカへ総裁が行って折衝して五十億取ってくるというようなところまで、どうしてやらないのですかと思えるような節があるのだが、その点はどうですか。
#58
○大橋説明員 この日米合同委員会というものは、こういう安保に関連した協定等の解釈その他について紛議のあった場合に、両方から委員が出て、そこで解決をするという委員会であります。従って、私どもとしては、話がきまらないものはこの委員会にかける、こういう一般のルールに従ってかけておるわけでございます。さらに国の方針として、日米合同委員会、こんなものにかけなくてもいいのじゃないか、そういう話がアメリカとの間につけば、またあらためて普通の方法で相談をすることになると私は思いますが、今までのところは、日米合同委員会というものがそういう紛議を解決する機関として設けられておるものであって、そこへかけて解決しようじゃないかということで、両者の間で話し合いがついて、そこにかかっている。ただ、これがずいぶん長くかかって解決しないために、実は私どもは非常にやきもきしておるわけでありまして、どうももう自分の方じゃ解決しないから、アメリカへ行って相談をしろというのであればやりますけれども、そうでない限りは、どうもこれは取り下げるわけにもいかぬのではないかという気がするわけであります。
#59
○荒舩委員長 取り下げでなくて、もう少し積極的にあれして、解決がつかなければ、百年たっても取るんだという極論さえできるように思えるのですが、もう少し積極的な、あれでだめならためだとか、取れるのなら取るとか、あるいは半分で妥協をするとか、何らかの方法を――何年もかかっておるということになると、日米合同委員会というものがあっていいのか悪いのかという問題にまでなるので、五十億ということになれば大へんな金になるのですから、もう少し積極的に働きかけて取り上げる。あるいはどうしても法文解釈上まずいんだということであれば、それをきれいに捨てるとか、半分で妥協するとか、何らかの解決方法がありそうに私どもしろうとは思うのですが、そういう今までと型の変わった努力をしてもらう必要があるのじゃないか、こう思うわけです。
#60
○小川(豊)委員 あなたの方は、五十億というのがあるから請求なすったのでしょう。専用線というのは、ひとり米軍だけが使っているのではなく、ほかの会社やどこでも、専用線というのはいろいろあるだろうと思う。どこにも専用線を使用する規定というものがあり、それから割り出して出たのが、この五十億である。だから、あなたの方では当然権利がある。それがかりに二十億になったとすれば、それは日米合同委員会という、日本とアメリカの間の問題を解決する委員会が解決したとしても、その差額分というものは、公社は国家とは違うのですから、国に持ってもらうなりなんなりしなければいかぬ。それでなければ、規定というものはくずさなければならぬ。ほかの専用線を使っておるところがあって、そこが五十億も滞納した場合には、あなたの方では使わせないですよ。ところが、この場合だけ五十億を十年もほおっておいて、まだ払ってくれないから仕方ない、どうにもならないんだ、日米合同委員会に頼んだら幾らときめられるか、きめられたところであきらめなければならないのじゃないかということでは、今後も米軍がいる限りにおいては、その規定でずっといかなければならない。これは、公社として実におかしな行き方だと思う。これは今委員長が言う通り、このことを議論していてもしようがないから、すみやかにこの点についての改善をはかるべきじゃないかと思う。
#61
○大橋説明員 どうもはなはだ恐縮なんですが、もう一度ちょっと答弁させていただきたいと思います。公社の一般の通信施設については、これは一般の人も使っております。一般の専用線としても、アメリカ軍は使っております。その方は一般の料金を払っているのです。われわれも遠慮なくいただいておる。ただ先ほど申しましたような、終戦処理費で作った分と安全保障処理費で作った分の専用だけが、今の条約文の解釈の相違のために、私の方は取るべきものであると言い、アメリカ側は払わなくてもいい、無料で使えるのだ、こういう主張をしているわけです。普通ならば、これが裁判にかかるとかなんとかいうことで解決するかもしれませんけれども、今日までのところでは、その裁判に当たるようなものが日米合同委員会なので、そこで解決するということになっている。その解決がおくれているということでありますから、私どもとしては、今後も、特にただいまそういうお話がありましたから、日米合同委員会に、さらに早く解決するようにお願いもし、督促もしたいと考えております。
#62
○荒舩委員長 そこで、だいぶ総裁は答弁が上手で、少し軽く考えられているようですが、衆議院決算委員会において、これを直ちに解決すべきであるということをもしかりに決議したといたしますれば、どうなりますか。これは日米合同委員会へ行って、いつまでも解決しない。そうして十年貸しておけば、五十億の金で年一割なら、十年で百億になってしまう。それだけでなくて、未来永劫に取れるのだか、取れないのだかわからない金をほうっておくというのは遺憾であるし、われわれは国民の血税を有用に使うか、使わないかということを審議しているのですから、その立場において――まあ、それは大橋総裁並びにあなたのところで、十分日米合同委員会に苦情も言い、折衝もしているのですが、もう一段と努力をしていただきたい、こう思います。
#63
○大橋説明員 仰せの通り、なお一そうの努力をするつもりであります。
#64
○小川(豊)委員 会計検査院の方にお尋ねしますが、あなたの方で会計検査をしているわけです。こういう未収五十億というものがあることがわかったのに、それに対して一回も指摘してきていないのです。徴収をすみやかにすべきだとかなんとかいうことが出てきていない。これは、あなたの方もくさいものにふたみたいなところがあるようだが、これはどうなんです。
#65
○平松会計検査院説明員 私どもの方といたしましても、前からそういう請求すべきものがあるということを十分承知しております。ただ、先ほどからのお話もありましたように、この問題が、国内の規則に従って計算した額で取れるのだというだけのものならば、早く取れということを請求すると同時に、いつまでも取らないならば、どうして取らないのかという文書による照会もできたことかと思うのでありますが、この問題は、先ほどからのお話の通り、行政協定の条項そのものの解釈についての問題でございますので、その点につきますと、はたしてそれが確定的な債務であるかどうかという点について、はっきりしたものがまだきまっていないわけであります。そこで電電公社におかれましても、日米合同委員会を通じまして、その処理の促進方をせられておる状態でございますので、私どもといたしましては、この問題がどういうふうに解決になったかということは、機会あるごとに電電公社にはお尋ねしまして、間接的ながら、処理の促進方を要望しておるような状況でございます。
#66
○小川(豊)委員 この問題は、あと議論になってしまいます。たとえば、行政協定とあなたの方は関係がない。行政協定に関する責任は、政府が持つのです。電信電話公社の資産というものは、当然あなたの方は請求権があるのであって、それがどうきまろうが、合同委員会できめるとしても、請求をもっときびしくすべきだ。十年もほっておいて、今後もまだ、言われなければ、いつまでたっても、これは合同委員会に頼んでおきましたということで、おそらく来年もそうなってくるだろう。そうでなからしめるように一つ……。
 それから次に、これはこの間、国鉄の問題とも関連して出てきておるのですが、資金のいわゆる効率的な運用、こういう点からお尋ねするわけですけれども、先ほど木村委員の質問に対して、あなたの方では、電話は輻湊しておるから、これを公債によってその資金に充当していく。このやり方を私はどうだこうだ議論するのじゃなくて、あなたの方で発行している公債は、政府保証の利付債で、七分です。それから加入者債で七分二厘、それから割引債は七分一厘七毛七糸、こういうような利子を付して公債発行をしています。そしてこれは全部政府へ預託されるわけです。預託された金は、八厘の利子をもらっている。これは間違いないでしょう。そうすると、七分だの、七分二厘だのという利息をつけた公債を発行していながら、そしてこれを政府に預託して八厘の利子をつけてもらっておる。しかも、そのうち三十億だけは無利子だ。あとは八厘。幾ら損するか、こんなことはしろうとだってわかるでしょう。こういうことは、資金の効率的運用という点からいったら、当然改むべきじゃないですか。どうして改めないのですか。改める努力は、どんなふうにされましたか。
#67
○大橋説明員 公社の余裕金をどうするかという問題、つまり国庫金制度の問題になるわけでありますが、ただいま御指摘の通りに、現在の公社の余裕金は、全部国庫に預託すべしということにきめられております。国庫に預託せられましたものにつきましては、これも先ほどお話の通り、三十億までは無利子であります。三十億をこえるものについては、日歩八厘の利子をつける、こういうことになっておるのであります。従いまして、ただいまお話のように、運用の上からいいますと、非常に不利益な運用をやっておる。こういうことになることは、今御指摘の通りでございます。私どもといたしましても、でき得るならば、いま少しく余裕金の運用について、自主権を持って有利にこれを運用したいということは、先年来、絶えず主張してきたところであります。しかし、これは現在の法律が改まらぬ限り、私どもは何とも手の施しようがないのでございます。毎年、私どもも、大蔵当局に常にこの改正方についてお願いはいたしておるのでありますが、まだ今日まで解決できない状態でございます。
#68
○小川(豊)委員 あなたの方は、ほかのことではずいぶんよくPRもし、努力もしているわけですが、米軍の五十億の金だとか、しろうとにもわかる利子計算とか、こういう点について、努力はしています、それぞれお願いはしておりますと言うけれども――私どもの方でも、あなたの方から改めてもらいたいという要求が出たということは、去年聞きました。ずっと前から出ておるのかもしれませんが、去年聞いた。こういう点で、基本的にもっと公社の資金繰りをよくして、国民に対するサービスをもっとよくできるようにするために最も必要な、こういう点での努力というものは、非常に欠けているのじゃないか。お願いしますと、しっぱなしになったのでは、これは法律改正はできませんよ。そういう点での努力というものは、これはもっと郵政省その他とも十分連絡をとっていかなければならない。
 そこで、私は、時間がありませんから、簡単にいきますが、あなたの方の機構というものを見ると、おかしいんですね。総裁は公社を代表するわけでしょう。ところが、経常委員会というのがあって、経常委員会には何人かの委員が出てこれはしろうとなのですけれども、こういう人たちが出て、そした経営委員会の委員長というものができて、ほとんどそこで重要なことはきめられていくのです。この点で私はおかしいと思うのは、国鉄と運輸省との場合には、国鉄の総裁の任命というものは、国鉄がやるのです。ところが、電電公社の場合には、郵政大臣にはこれはない。経営委員会できめてくる。そうして国会の同意を求めるという形になっているのではないか。そこで、おかしいと思って監査報告を見たのです。内部の、あなたの方の報告書、電電公社の監事から出てきている報告を見ると、これは国鉄の監査とは全く違ってきている。なぜこういう結果になるかというと、この経営委員会で、幹事も任命しているのです。そうしてその幹事というのは任命されるが、それに付属する職員というのは、内部の人です。だから、あまり痛いところを言うと、自分のあれに差しさわってくるから、この監査というものは、国鉄の監査とは違って、実になまぬるい監査になってくる。こういうところにも、私は、郵政省――あとで郵政省のときにお聞きしますが、郵政省の公社に対する監督権の問題、それから総裁の権限の問題、こういう点でも、非常に電電公社の仕事がおくれがちになってくるということが指摘されると思うのです。
 きょうは時間がありませんから、その点での答弁はおいて、あと一点、これだけ伺ってやめたいと思いますが、これは三十三年、三十四年ではないのです。三十三年、三十四年にもいろいろ不正、不当事項、批難事項等がかなり数多く指摘されていますが、これは去年の七、八月ごろに新聞に報道された問題ですが、大きな、三十五年度のトップともいうべき汚職問題が、公社で起こっています。そうして新聞では、これを酔いどれ疑獄だとかなんとか、きわめて派手に報道しておる。世間でもあぜんとしたわけですけれども、これはどうして起こったかというと、電電公社と契約したり、設備をしたり、あるいは資材を納める場合に、納める業者からほとんど片っ端から収賄してしまって、その金額が数千万円にも上る収賄をした。かわいそうに一人のあなたの方の職員は、熱海で、まことに破廉恥な行為をしたという書き置きを残して、自殺までしている。新聞の報道ですけれども、なかなかあなたの方の職員で堅実な者がいて、収賄をしたものを全部貯金にしておいたという堅実組、それからもう一つは、毎晩毎晩キャバレーを飲んで歩いた酔いどれ組と、この二つに分かれている。こういうことが、分厚く当時の新聞――に私はここに切り抜きを持っていますが、こんなに報道されています。業者も悲鳴の豪遊という――業者も、こんなに取られたのではやり切れないと言って悲鳴をあげながらも、一緒に飲んでいるということだ。電話がほしい大衆をよそに、汚職戦術のトップ・モード、こう盛んに出ております。これを人の名前をあげていくと、あなたの方では、関東電気通信局の平川清、郵政大臣官房の郵政技官久光敬蔵、それから公社の資材局の荒川宏、川口善久、建築部の係長の池上顕司、近畿電気通信局の倉本武二郎、大阪郵政局の設備係長中井楢松、電電公社の設備課長の鳥居昂、手動係長の割出政一、それから島嶺康次郎、唐沢文平、こういう人たちが、この事件にみんな関係している。業者の方は、ヤマト工業社長の菊地英三、鞍田工業の村山耕智、それから東洋ヒューズ会社の山崎常務、亀山鑿泉工業の大八木元俊、東京設備工業の鈴木栄、日本通信機器工業組合の宮内栄三、大興電気の開発課長の森学、目黒電気製造株式会社の専務村野井啓一、これはあげていったらきりもなく出てくる。最後に、係長を三十八人処分したということも発表されていますが、係長でなかった人、あるいはその上の人も関係しておったと思うのです。ここでお聞きしたいのは、なぜ一体こういう問題が発生するのか。そこで、これはまた会計検査院にもお尋ねしなければならぬのですが、これは去年ですから、あなたの方では当然まだ指摘されていないけれども、この事件は、去年一年にぽつっと起こったわけではない。前々からずっとやってきている。そしてこういうことが起こるということは、資材を研く入れさせてやってあるから、高く見積もってやるから、それだけの何千万円という賄路を持っていくのです。だから、検査していれば、こういうことは当然おかしいということが出てこなければならないにもかかわらず、これが出てこない。今度は、これほど新聞に発表されたのだから、来年のには出てくるでよう。出てこなかったのは、どうしてあなたの方で気がつかなかったのか。実に大きな疑獄事件、しかも、この五カ年計画というのを見ると、ここにまたふしぎな問題が出てくるのは、これは次官も聞いておいて下さい。この第二次五カ年計画というのに対して、電気通信工事請負業者十一社を指定してある。この十一社には、公社出身の人が、私の調べた限りで三十三人入っておる。だから、指定した会社へは、あなたの方の人が、少なくとも三十三人は確実に入っておる。そうしてそれらと組んでこういう電電公社の大疑獄事件というものを起こして、電電公社の信用を失墜し、また非常に大きな損害を与えている、こういうことになるのであります。先ほども決算の方の報告を見ると、それに対する答弁は、まことに遺憾であった、今後こういうことをなからしめる、これは毎年心々同じ文句です。毎年々々同じ文句を聞いて、毎年々々同じことが起きておる。この点の改善に対する点、どうしてこういう問題が起こったのか、そうしてなぜそれが、監査制度がありながら、もっと早期に発見されなかったのか、これを今後どうなさるつもりか、という点だけをお尋ねして、質問を終わります。
#69
○大橋説明員 ただいま御指摘になりました汚職事件、昨年建築並びに資材購入に関連をいたしました汚職事件が、新聞紙上に大へん派手に取り上げられまして、著しく公社の信用を害したということは、まことに遺憾に考えておる次第であります。今回の事件の内容は、ただいま御指摘にありましたように、平川清外四名の建築関係の起訴を見ております。また、資材関係につきましては、荒川某外六名の起訴を見ております。
 なぜこのような事件が起こったかということになりますと、要するに概括的にいえば、どうも綱紀の上にゆるみがあったんではないかということは、何と申しましても、私ども大へん恐縮しております。ただ、ことにこういうことの起こりやすかったという原因の一つは、業者等に直接接触する仕事を担当しております者が、比較的長く同じ位置に従事しておった。そのために、自然その間にあまり親しくなり過ぎたというようなこともあったのではなかろうかと考えるのであります。今後、今回の事件を契機といたしまして、今までの分担をすっかり改正いたしまして、将来もできるだけ長く置かないで、適当の時期に仕事の担当をかえさせるということが、将来の一つのやり方であろうと考えております。
 なお、仕事のやり方につきましても、今度の事件等の検察庁の取り調べ状況をしんしゃくいたしまして、現在すでにやり方を改めた点もあります。なお、今後におきましても、やり方を十分研究いたしまして、かくのごときことを再現させないように、仕事のやり振りにおいても、その点をぜひ改めたい、かように考えておる次第であります。
#70
○小川(豊)委員 これは、きょうは時間がありませんから、答弁を求めませんが、機構を見ると、総裁の仕事が非常に多過ぎるのです。そういう点で、総裁並びに幹部の目が届かない。もっとほかのことを考えるべきであるにもかかわらず、事務に追われてしまっていなければならないような総裁の立場にある。この点において、電電公社はもっと総裁の荷を軽くして、全般に目を通せるようにすべきではないかということが、機構を見て考えられた。
 もう一つは、内部牽制組織というものができていないから、こういう問題が起こる。何年問もこういうことが行なわれてきた。そうして業者も腐敗させる、自分の方も腐敗堕落していくということになる。内部牽制組織というものがなっていいのじゃないか、こういう感じがするのです。この点はどうお考えでしょうか。
#71
○大橋説明員 ただいま御指摘のように、内部牽制のやり方というものをしなければならぬことは、申すまでもないことであります。従来といえども、私どもは相当やっておったつもりでございます。あるいはそのやり方がまだ足りなかったかもしれませんが、ちょっと申し上げますと、建築関係におきましては、建築請負契約の仕事のやり方は、大体五段階に分かれております。業者を指名するということが一つ、そられか指名された業者と契約をやるということが一つ、契約ができますと、その後、仕事がある程度できたというときに、さらに中間検査をし、全体ができ上がったときに最後の検査をするということが一つと、それからさらに、その検査が終わりますと、金の支払いに関する経理の事務として、金の支払いをする、こういう五段階になっておるのであります。
 ところで、一番主要な業者の指名ということになりますと、これは本社及び通信局とも、それぞれ指名の会議を持っております。この指名の会議には、本社の場合でありますと、建設局長、次長、各課長、調査役及び各課長補佐をもって会議が構成されております。通信局の場合では、通信局長、部長、調査役及び各課長等が構成メンバーとなって、合議体でいろいろ論議した結果きめるのでありまして、一人の私の意思でもってだれそれを指名するということはできない組織になっておるのであります。そしてその指名が終わりますと、また、別の課でこれを契約する。その後の監督なり、検査なり、金の支払いなりも、それぞれ別の課でやるということで、一応私どもとしては、ます責任の分担ということ――分けておるつもりでございますが、しかしながら、あるいはなお、この詳細なやり方につきまして、今度の検察庁の取り調べの結果等をしんしゃくしまして、このやり方でなお足りないという点があれば、さらに改める、かように考えております。
 それから資材関係についても、やはり同様な分担の方式になっておりまして、資材関係については、すでに処置済みのものもありますし、目下合理化の検討中のものもございます。なお今後検討を続けまして、でき得る限り相互牽制というものの働きを十分にしたい、かように考えております。
#72
○荒舩委員長 まだ他に質問もたくさん残っております。特に今小川君の質問等につきましては、関連した質問の通告もございます。従いまして、電電公社決算に対する残余の質疑は、来週水曜日、四月二十六日に行なうことといたします。
 この際、御報告申し上げておきます。昨日の委員会における政府委員の出席遅延につきまして、理事会でお話し合いのありました通り、委員長名で次の文書を、大蔵大臣、厚生大臣あてに発送いたしておきました。すなわち、その全文を読み上げますと、
  今四月二十日の決算委員会において、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その二)外六件の審査に際し、貴省政府委員の出席遅延のため、審査に支障をきたしたことは国会軽視も甚しく極めて遺憾である。
  今後は、かかる事態の生ぜざるよう厳重注意せられたい。以上であります。公文書をもって通告いたしておきました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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