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1960/06/06 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第43号
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1960/06/06 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 決算委員会 第43号

#1
第038回国会 決算委員会 第43号
昭和三十六年六月六日(火曜日)
   午前十一時十分開議
 出席委員
   委員長 荒舩清十郎君
   理事 高橋 英吉君 理事 丹羽喬四郎君
   理事 三和 精一君 理事 小川 豊明君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 西村 力弥君
      宇田 國榮君    大上  司君
      久保田藤麿君    薩摩 雄次君
      正示啓次郎君    鈴木 正吾君
      床次 徳二君    久保 三郎君
      横路 節雄君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        大 蔵 大 臣 水田三喜男君
        国 務 大 臣 小澤佐重喜君
 出席政府委員
        法制局長官   林  修三君
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政管理局長)  山口  酉君
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政監察局長)  原田  正君
        大蔵事務官
        (主計局司計課
        長)      大村 筆雄君
 委員外の出席者
        会計検査院長  山田 義見君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
六月六日
 委員原健三郎君、山口喜久一郎君及び山中吾郎
 君辞任につき、その補欠として宇田國榮君、床
 次徳二君及び横路節雄君が議長の指名で委員に
 選任された。
同日
 委員床次徳二君辞任につき、その補欠として山
 口喜久一郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十三年度政府関係機関決算書
 昭和三十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十三年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
#2
○荒舩委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十三年度決算外三件を一括して議題とし、審査を進めます。
 本日出席しておりますのは、内閣総理大臣池田勇人君、大蔵大臣水田三喜男君、行政管理庁長官小澤佐重喜君、会計検査院長山田義見君、以上でございます。
 これより各件に対する総括質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。鈴木正春君。
#3
○鈴木(正)委員 私は、自由民主党を代表して、昭和三十三年度決算審議の締めくくりとして、二、三の点につき、池田総理大臣の所信を伺いたいと存じます。
 その第一点は、政府職員の綱紀粛正の問題であります。われわれが国の決算審議を通じて毎度痛感いたしますことは、予算執行にあたる政府職員に、国民が汗と涙で納めた公金を尊重し、保護するという精神が足りないために、年々歳々、同じような性質の不正、不当な経理が跡をを絶たないという事実であります。
 御承知の通り、会計検査院は毎年国の全経理のほば一割くらいしか実地検査が行なわれておらない実情でありますが、その一小部分の検査においてさえ、数多くの不正、不当の経理が指摘せられております。すなわち、昭和二十九年の決算では、二千二百四十六件、金額にして七十三億四千余万円、昭和三十年では、二千百八十五件、金額にして六十六億千三百余万円、昭和三十一年度では、千百二十八件、金額にして二十五億二千四百余万円、昭和三十二年度には、五百一件、金額にして十五億余万円、昭和三十三年度には、三百五十五件、金額にして十二億工千万円の不正、不当が指摘せられております。この指摘数が、昭和二十九年をピークとして漸減の傾向にあることは認めますが、喜ぶのはまだ早い。このうち、最も悪質な公務員の不正行為の数字だけ拾ってみますと、昭和二十九年度は、三十八件、六千万円、昭和三十年度は、五十一件、一億九千七百万円、昭和三十一年度は、三十件、七千百万円、昭和三十二年度は、二十四件、六千五百万円であり、昭和三十三年度は、三十件、一億一千万円と、むしろ増加しておるのであります。
 以上は、予算執行にあたる職員の怠慢、無責任ないし犯罪等によって国家に与えた損害の一部分でありますが、次に申し上げますものは、公務員自身の犯罪行為ではないが、もし当該公務員の責任感が旺盛であり、その執務精神が緊張しておりさえずれば、おそらくその大部分は防ぎ得たであろう政府機関における現金または物品の、盗難あるいは紛失などによって亡失したり棄損したりしたために、国家に与えた損害も、また決して軽視できないものがあります。
 すなわち、政府及び三公社等、政府機関関係において、現金あるいは物品を盗難または紛失などでなくしたり、損傷した数は、昭和三十年の十二月から一カ年間に、四千八百余件、金額にして八億三千余万円、昭和三十一年十二月から一カ年間に、八千余件、金額にして五億八千余万円、三十二年十二月から一カ年間に、三万三千七百件、金額にして十九億千四百余万円、三十三年十二月から一カ年間に、二万一千二百件、金額にして十二億六千六百万円となっておりまして、会計検査院の検査の報告とは逆に、検査の手の届かない面における綱紀弛緩の度合いは、遺憾ながら旧態依然たるものがあるのであります。
 わが決算委員会は、各年度の決算審議の結論として、この点を重視し、しばしば議決を行なって政府に警告をいたしておりますが、これに対する政府の措置は、おおむね官庁綱紀の粛正などという、いかめしい閣議決定をおざなりに下部に通達するのみで、真剣にこの問題と取っ組んで実効を上げようとする熱意が見えないのは、まことに遺憾千万であります。綱紀弛緩、官紀の紊乱、政治不信が革命への道に通ずることは、古今東西の歴史が証明しておる通りで、その生きた証拠は眼前に幾つもあります。官紀紊乱の原因は多々あるが、一、官僚主義の悪い面、すなわち、官僚は権力と金力を握っておる。そこから特権意識が生まれ、公僕精神が薄れてくる。その結果、公共財産や税金予算などを私物視するようになる。二、判こ行政の弊害、元大蔵省給与局長今井一男氏は、一日に八千何百回という判こ押しの記録を持っておるというが、税務署などでは、一日一署で六百から一千くらいの署長印を証明書などに押すことは、珍しくないと聞きます。かかるめくら判の数がふえればふえるほど、責任の所在が不明になるのは理の当然であります。三、認可、許可、補助金、助成金制度等に関し、行政官の有する自由裁量権の幅が広過ぎることは、官紀紊乱の原因なりと信じます。四、国家公務員法第百三条は、私企業からの隔離という名称のもとに、その第二項で「職員は、離職後二年間は、営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していた人事院規則で定める国の機関と密接な関係にあるものにつくことを承諾し又はついてはならない」と規定しているが、その第三項の例外規定で、この官庁と私企業隔離の原則は、ほとんど有名無実となってしまった。たとえば、昭和三十二年三月八日の毎日新聞の記事によれば、造船疑獄に連座、収賄罪で起訴された元運輸省官房長壷井何がしが、判決を前にして昭和三十二年二月十日付で依願免職になったばかりか、運輸省と密接な関係にある、営利会社である東京タンカー株式会社専務取締役におさまったなどは、官庁と私企業の隔離の原則が踏みにじられた見本であります。このように官吏が自己の俸給や仕事に不満を覚え、彼が相手方となっておる生産会社の人の俸給にうらやましさを感ずるとき、すでに彼は誘惑に負けたのであります。廉潔は彼からだんだんとなくなり、あたかもサムソンの頭髪を切ることによって彼から巨大な力を奪ったゲリラのように、役人をやめても高い俸給で民間会社の有力な椅子が待っておるというくされ縁は、多くの官吏から、その道徳的並びに知性の力を失わしむるものであります。官紀紊乱の原因は、このほかにも多々ありますが、特に私がこの点を強調いたしましたのは、今日各官庁の外郭団体や公団、公社の幹部級に、高級退職官吏が目に余るほど存在しておる事実が、現職官吏を誘惑して、その倫理性、責任感を堕落させ、官紀紊乱の重大な要因となっておることを信じ、この点に徹底的なメスを入れることが、官紀粛正上最も望ましいと思うからであります。
 ともかく私は、池田総理を初め要路の官僚諸君が、かの有名なアクトン卿の言葉、すべての権力は腐敗する、そして絶対的権力は絶対に腐敗する、という有名な言葉を翫味し、反芻して、権力と汚職を隔離するに足る適切なる方策を実行していただきたい。
 そこで池田総理にお尋ねいたしますことは、当委員会の三十三年度決算決議の中に盛り込まれるであろう綱紀粛正の要望に対し、例によって例のごとく、閣議の通達というようなおざなりのことでなしに、たとえばアメリカ上院で、第二次世界大戦後の国内の汚職事件に対する対策を立てるため、一九五一年労働福祉委員会に、ダグラス上院議員を委員長とする「政府における倫理基準に関する小委員会」というものを設けて審議したように、何か特別の機関を設けて、この問題と真剣に取っ組んでいただきたいと思いますが、御覚悟はどうでございましょうか。
#4
○池田(勇)国務大臣 官紀の粛正は政治のもとでございますので、われわれは、日ごろから常にこの問題につきまして誤りのなきよう期しておるのであります。何分にも、お話しの通り、涜職その他跡を絶たないということは、まことに遺憾でございます。従いまして、政府は、官紀粛正を伴う行政機構の全面的再検討ということをはかっていくべく、ただいま準備をいたしておる状況でございます。従来にも増して、お話しのような誤りのないように努力していきたいと考えております。
#5
○鈴木(正)委員 質問の第二点は、われわれは、現在各省庁、政府機関の中に根強くはびこっておる官僚のなわ張り根性が、予算の効率的使用を著しく妨げておる事実を述べて、これに対する総理の所見と、その対策を伺いたいと思います。
 多分総理のお耳にも入っておるはずだと思いますが、昨年までの決算審議のやり方と、今期国会の決算審議のやり方とは、だいぶ様相が違っております。すなわち、昨年までの決算審議は、主として会計検査院の報告書に基づき、予算執行上不当もしくは不正の支出について、法律的な角度から検討して参ったのでありますが、それでは決算審議の結果が予算編成に及ぼす影響力が乏しいと悟り、昨年の決算委員会で、今後の決算審議は、一、歳入歳出予算が、その目的に沿って効率的に執行されたか。二、予算執行の結果、はたして所期の経済的、行政的成果を収めることができたかという角度から検討することを申し合わせ、三十三年度の決算は、主としてこの角度から検討、審議しましたが、その結果、各官庁のセクショナリズムが、予算の効率内使用を妨げ、所期の経済的、行政的成果を上げかねておる実情が明らかになりました。
 二、三の事実を申し上げて御一考をわずらわしたいと思います。
 まず、経済企画庁の昭和三十三年度の予算を見ますと、当初予算二十九億九千五百万円のうち、国土総合開発事業調整費五億五千万円、離島振興事業費十九億五千九百万円が、全額農林、建設、運輸省等に移しかえられて、それぞれ事業を行なっております。申すまでもなく、経済企画庁は、政府の経済政策の総合的な企画及び調整を任務とすると、その設置法の冒頭にうたってあるのでありまして、かような役割から見て、総合開発並びに離島振興事業の経費を企画庁に一括計上したのは、まことにけっこうなことだと存じます。ところが、予算を移しかえたあと、事業がどのように行なわれているのか、これを私が去る二月十七日の当決算委員会で尋ねたところ、企画庁当局は、全く説明がおできにならない。総理も御多忙だとは存じますが、そのときの速記録に目を通していただきたい。現状の把握が全くなされていないで、どうして総合的な企画、調整ができるわけがありましょう。これでは失礼ながら総合開発局など、有名無実にひとしい。このほか、北海道開発庁の公共事業経費についても、これと同じ問題があります。これらは、各省が予算の移しかえを受けた後、企画庁や開発庁をそっちのけにして、めいめい勝手にやっているからで、もしほんとうに事業の企画、調整がしっかり行なわれておるならば、経費の効率はさらに上がるであろうと思われるのであります。
 次に、同じような経費が数省から支出されておる場合、これもセクショナリズムが災いして、相互の協力あるいは調整がうまくいっていないため、行政効果が十分に上がっていないと思われるものが多いのであります。たとえば、ここに移民事業をやっておる日本海外協会連合会というのがあります。ここに交付される補助金は、三十三年度に、外務省の移住振興費から一億八千万円、農林省の農村振興費から千三百万円、それぞれ出ておるのですが、補助金の交付対象が実に複雑で、私など、一度や二度説明を承っても、さっぱりわからない。要するに、お役所の補助金交付権限の奪い合いの結果で、これまた官僚のなわ張り根性の現われだと思われるのであります。貿易振興並びに経済協力関係の経費は、通産省のほか、外務、農林、運輸省等の各省から支出されていますが、どうも縦横の連係がうまくいってないように思われます。たとえば輸入制限対策費、海外市場あるいは海外経済調査質、海外技術調査費など、同じような経費がいろいろ各省から出されておるのですが、相互の連絡調整が十分だとはいえないのであります。
 次に、国が直轄事業あるいは地方自治体等の補助事業として施行しておる道路整備、河川港湾事業等で、各省の協調が足りないため、全体の事業計画にそごを来たしたとか、予算の不経済使用を招いた例が見受けられます。この顕著な具体的な事例として、これは昭和三十四年度の決算報告の中にあるのですが、伊勢湾台風の災害復旧工事が各省ばらばらに行なわれておるため、全体計画としてきわめて不手ぎわなものになっていることが、補助金制度研究懇談会によって指摘されているのであります。
 以上申し上げたのは、いずれも当決算委員会の審議を通じて明らかにされたところでありまして、各省の権限、機構が複雑化し、その間の協力、調整が不十分なために、関係事業等の効率的遂行に支障を来たしたと認められるものでありますが、そのよって来たるところは、各官庁に根強くわだかまっておるセクショナリズムにあると申さねばなりません。
 さらにまた、各省並びに三公社などは、それぞれ数多くの外郭団体をかかえて、補助金や委託費などでこれを温存しております。これも、官僚が自分たちの権限を強化拡大するためのなわ張り意識の過剰によるものだと言えましょう。大蔵省御出身の総理に、はなはだぶしつけなことを申し上げましたが、これも国を憂うるためであります。
 そこで総理にお尋ねしたいと存じますことは、政府は、この際、行政部内におけるセクショナリズムの積弊を打破するため、行政機構の簡素化、各省の権限の整理統合、人事交流の促進など、抜本的な対策を立てて、各省庁の協調体制をさらに一段と強化、確立して、ひいては経費の効率的使用を心がくべきだと存ずるのであります。この点についての総理の御所信を承りたいと思います。
#6
○池田(勇)国務大臣 各省おのおの権限を持っております。しかも、相手方は一つという場合におきまして、いろいろそこに問題が起こってくることは、お話の通りでございます。われわれといたしましては、先ほど申しておりましたように、行政機構を全面的に再検討し、行政の簡素化と能率化、そして人事の交流等々やっていきたいというので、今、実は今国会に行政機構の審査委員会法案を出して、二年あるいは三年――アメリカでは五年くらいかかっております。そういうアメリカのフーバー委員会のようなものをこしらえて検討させようと、今法案を提出いたしておる次第であります。お話の点、十分われわれも承知いたしておりますので、今後改めていこうと考えております。
#7
○鈴木(正)委員 質問の第三点は、決算委員会のあり方についてであります。
 伊藤博文公の帝国憲法義解には、「豫算ハ會計ノ初トシ決算ハ會計ノ終トス議會ノ會計ヲ監督スルニ其ノ方法二ツアリ即チ一ハ期前ノ監督ニシテ二ハ期後ノ監督トス」云々とあって、予算と決算は、期前と期後の違いこそあれ、国家の会計を監督する二大支柱であることは、明治憲法においても明らかなところであります。いわんや新憲法第四十一条において、国会を国権の最高機関と定め、第八十三条で国会中心財政主義を打ち出しておる今日こそ、決算委員会の使命にかんがみ、その運営のあり方について、朝野共通の問題として、謙虚に、かつ、慎重に再吟味して、その結論を打ち出すべき段階であろうと思います。
 言うまでもなく、決算の制度は、予算によって立てられた歳入歳出の予算準則が、現実の収入として適正に執行せられたかどうかを検討して、予算執行当局者の責任を明らかにすると同時に、将来の財政計画の樹立や、予算の編成に備えるために設けられたものであることは、疑いなきところであります。
 しかるに、これまでは、この決算制度の重要性がとかく軽視せられて、形式的なものになりがちであった。その結果、予算の執行がずいぶんいいかげんに行なわれ、国民の血税が好ましくない方面に多額に費消せられていた。いな、現に費消せられつつあるということは、まことに遺憾千万と申さねばなりません。
 今日、国会中心財政主義の新憲法下において、依然として決算軽視の慣習が改められない主たる原因は、政府が、憲法第九十条に基づき、決算を国会に提出するにあたり、単なる報告案件として取り扱うところにあると思われます。
 決算を報告案件として取り扱う当然の結果として、決算書が、第一、各院に別々に提出せられ、第二、各院は別々にこれを審議し、各院別々に議決するが、これは各院別々の議決であるから、国会の議決とはいえない。第三に、政府に対する行政事後監督としての意見表示は、時としては各院区々となり、時としては矛盾し、その議決に接した政府としても、適従するところに迷うこともあり得る。第四に、たとえ各院の意思表示に矛盾なしとするも、それは各院ごとの意思にとどまり、国権の最高機関たる国会としての議決ではないから、政治的効果に迫力を欠くのは当然であります。
 明治憲法の母法はプロシャ憲法であるといわれるぐらいで、明治憲法の起草者たちには、国会における決算の議決によって政府の財政に関する責任が解除せられるという見解が強かったことは確かで、現に、決算は、まず衆議院に提出すべきか、貴族院に提出すべきかが検討せられた文献があるのを見ても、決算を議案として扱うべしとする意見のあったことがうかがわれます。しかるに、明治二十五年、第六回帝国議会に初めて決算が提出せられたときの姿は、七十年後の今日のごとき報告案件の形式でありました。なぜ、当時において、決算を議案とせず、報告案件としたかについては、私、不敏にして今において明確な理論的根拠を探求するよすがもありませんが、当時の官尊民卑の風潮や、第六回及び第八回の帝国議会における決算の取り扱いについての論争などから類推して、予算や決算の審議に民選議員が深入りすることによって、政府の権限が弱められることをおそれた官僚政府の御都合主義の勝利の結果として、決算を報告案件として取り扱う形式が生まれ、それが慣例となって今日に及んでおると見て、大過なしと信じます。
 新憲法制定の経緯を見ると、天皇の地位とか、基本的人権の尊重とか、軍備の撤廃とかいう問題に注意が集中せられて、第九十条の決算に関する条文などは、全く論議の問題にならず、ただ旧憲法を引き写したに過ぎないことが明白であります。
 これを要するに、憲法が決算を国会に提出すべしといっている以上、憲法は、国会が決算を審査する権能と責務とを持っておることを予想しておることは疑いがない。さすれば、さらに進んで、審査の結果、国会が何らかの意思決定をするということも、憲法は、これを予想し、容認しておるものと認めてよいでありましょう。はたしてしからば、国会に対する決算提出の形式は、従来のように単なる報告案件としてでなく、議案として提出することが、国会中心財政主義を強調する新憲法の精神に適合すると信ぜざるを得ません。
 新憲法下において決算をいかに取り扱うべきかについては、すでに第一回及び第七回国会の決算委員会において、学識経験者より意見を聴取する等、慎重審議を重ねましたが、結論を得るに至りませなんだので、さらに昨年、第三十四回国会の決算委員会において、前後七回にわたり、各方面の学者、識者の意見を聞く等、超党派的立場で熱心に検討いたしました結果、次の三点については、ほぼ意見の一致を見るに至りました。
 すなわち、一、決算はこれを両院交渉の議案として扱う。二、従って、政府は、各院別々に提出せず、国会に提出すべきである。三、決算を承認するかいなか、また決算の内容に対する批判、政府への要求は、各院別々の意思表示でなく、両院の議決を経た後、国会の意思表示として扱わねばならぬ。この三つであります。
 われわれは、決算を議案として扱うことこそが、国会の有する行政、財政の事後監督権が確立せられ、決算の審議が権威あるものとなるので、これこそが新憲法の精神にかなう決算制度のあり方であると信じます。決算制度のあり方は、実はわが国の国会創始以来七十年来の重大な懸案でありますので、今すぐ議案説をとるかいなかは、国会みずからが決定すべき問題でありますが、できることなら、政府と議会が同一歩調でこの制度を改革することが望ましいと思いますので、政府においても、この際、政府の関係機関を動員し、慎重に研究せしめるとか、あるいは別に審議会のようなものを作って答申を求めるとか、というような積極的な御努力を、民主政治の基盤を確立する意味で、ぜひ払っていただきたいものだと切望する次第でありますが、池田総理のこの点に対する御所信を承りたいと思います。
#8
○池田(勇)国務大臣 決算につきまして、議案を国会の承認を求めるとか、決議を求めるという方法をとるか、ただいまのように、報告をして、そうして個々の具体的事実につきまして御批判を願う今の制度がいいか悪いか、多年議論せられたところでございます。ただいまの憲法第九十条の規定から申しますると、私は、報告をして、これにつきましてその当否を御批判を受けるという制度を、憲法は予想しておると考えておるのであります。しかし、いずれにいたしましても、この問題は重要な問題でございますので、われわれとしても、今後十分検討していきたいと考えております。
#9
○鈴木(正)委員 ただいまの御答弁に対しても、ちょっと一問一答を重ねたい点がありますけれども、総理もお疲れだろうし、時間もなさそうでありますから、それは別の機会に譲ることといたしまして、私の質問を打ち切ります。
#10
○荒舩委員長 続いて、質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。
#11
○小川(豊)委員 私ども決算委員会は、昨年の十二月から今日まで、昭和一三十三年度、昭和三十四年度決算について、各省、各政府機関の審査、検討を加えて参ったのであります。本日は、その総括として、政府全体の立場から、是正し、反省を要すべき諸点を指摘して、総理の所見、処理方法を伺いたいと存ずるのであります。
 第一点は、政府の補助団体、外郭団体の問題であります。最近の決算面において、政府の支出する補助金、補助外郭団体は、年々増加してきております。昭和三十四年度補助金、委託費は、総額二千八百三十三億円、国の予算全体の一八・七%を占めております。補助団体数は、三省を調査いたしましたところ、文部省関係で補助団体数が六百四十三団体、百三十九億円、通産省で四百四十八団体、五十八億円、農林省は、地方公共団体を除いて九十八団体、五百四十七億円、政府全体の補助団体数はまだ調査を終えておりませんが、万に及ぶと推定しております。こうした各省の補助団体を審議の結果、次のような問題が指摘されるわけです。
 一は、国の予算の二割近くが、政府以外の団体に使用されている。二は、補助団体、外郭団体が複雑細分化して、国を食いものにしている事例が多い。三は、各省がなわ張り争いや予算獲得のため、同じような団体を作り、行政を混乱させ、国費をむだづかいしている。具体的な例を示しますと、国が食いものにされ、利用されている面では、国鉄には膨大な外郭団体があり、主要な例では、日本交通公社は、わずかに資本金が十三万円です。それで二十億もの国鉄の金を運用し、二百億円もの利益を上げております。日本電信電話公社は、公共建物と言われるトンネル建設会社と結びついておる。公社の本社屋や各電話局を、一手に工事の引き受けをしておる。各省のなわ張り争いにおいて二、三の例を上げますと、先ほど鈴木委員も指摘されましたように、貿易振興のための海外技術センターが、昭和三十四年度予算で二省に設置されております。外務省は二億一千万円、通産省は二億四千万円。海外移住振興についても、外務省は、日本海外協会連合会に六千万円、農林省は、海外移住振興株式会社に八千万円を支出いたしております。このほか、外務省の在外公館と通産省のジェトロを初めとする貿易機関、補助団体等、海外出先での相互連絡は全く不徹底で、予算に乏しい海外機関は、少数派閥にばっこして横の経済協力を全く持たないというのが現状であります。池田総理は、以上の諸点から、これら補助団体の整理統合についてどうお考えになっているか。補助金の適正化法まで作ってその適正を期しながら、国の財政政策の面からどういう対策をとられるか、明確な方針を示されたいのであります。
 特に通産省の支出する補助金、補助団体は、四十四億円、二十九団体について調査しましたところ、その交付、指導監督は全くずさんであります。日本貿易振興会、日本プラント協会、日本生産性本部、アジア経済研究所等、いずれの団体も、大企業一辺倒の協会、団体を作って、そこに通産省の職員が多数出向し、ジェトロのごときに至っては、全職員のうち、百十数名が役人の出身であり、通産省の出向職員が二十四名という状態であり、外郭団体というよりも、これでは通産省の出先機関というのが適切ではないかと私は思う。補助金交付のはなはだしい例は、海外建設協力会には、毎年一千五百万円の補助金を交付して、三年間海外工事の引き受けというものは、一件もない状態であります。日本廃業見本市巡航委員会には、毎年一億五千万円程度の補助金を交付していますが、この団体は、単なる委員会で、法人格も何も持っておりません。池田通産相時代に設立された高速自動車試験場は、これはまだ未設立です。これに一千万円の補助金を計上しています。こうした事例は、予算の乱用、補助金のつかみ取りで、国民の税金を行使するという考え方が、全くないといわねばならぬと思います。さらに、貿易関係のジェトロに二十億円の補助金を投じながら、そのほかに重工業、軽工業、土木、機械、絹業等々、それぞれの業種ごとに、また小さな輸出団体を作って、細分化されておる。こうしたところにも、先般の輸出品検査協会の汚職事件等になる原因というものは出てくるわけでありまして、総理は、みずからも通産大臣の経験を持っておられますから、この補助団体、外郭団体の整理統合に、一つの方向と決断を示してもらいたいと思いますが、御所見を承りたいと思います。
#12
○池田(勇)国務大臣 補助金の整理、そうしてまた補助団体の統合ということは、毎年予算編成にあたりまして論議せられ、その方向で進もうといたしておるのでございまするが、何分にも経済機構が年を追うて複雑になり、また海外における活動も、他国との競争関係でいろいろ出て参りますので、お話のように、非常に多岐複雑に入り組んでおるということは、私も認めておるところでございます。今後におきましても、従来にも増して補助金の整理、補助団体の統合につきましては、十分検討していきたいと考えております。
#13
○小川(豊)委員 第二点は、公団、公社、公庫の乱立と人事運営の改善、この点について伺いたいのであります。
 戦後の政府が、政府機関を分離して、公団や公社や公庫を設立した一応の趣旨は、私も理解されるのであります。ところが、最近の傾向はむしろ乱立ぎみで、その人事運営が独善化している状態だと言い得ると思います。昭和三十四年度に、公団、公社、公庫の数は二十二、その後相当数が増加していると思いますが、その必要性の認められないものがあるわけであります。具体例をあげますならば、公営企業金融公庫の実態を見ますと、この公庫は、地方の公営企業に国の資金を融資する目的で設立されておりますけれども、その独立性は全く認められない。その理由は、融資の対象となる企業、金額は、すべてこれは大蔵省、自治省、両省できめられておる。公庫は金を出すだけであります。ところが、金の貸付や回収は、一般の金融機関に委託されていますから、公庫は単に判を押すだけです。この公庫は、職員はわずかに三十名です。各省の一課に及ばない人数で、そこに役員が六人もいて、この公庫の総裁の給与は月額二十六万円、全部役人出身です。こういうことです。これは、各省でやれる仕事であります。原子燃料公社を見ましても、公社といいますけれども、予算の形式は官庁と全く同じで、細部にわたって大蔵省の許可、認可がなければ、何一つ仕事ができないような機構になっておる。ほかの官庁と変わるところはありません。業務内容は、燃料の試験研究と燃料の生産研究をやっている研究機関にすぎないわけであります。独立採算の見通しもありません。国が全額出資して公社を作ったのですが、将来燃料生産をやる計画がないために、商業ベースに乗る仕事になれば、民間にこれは払い下げるという考えさえ出てくるわけです。このように、全く公庫、公社を設立した意義は認められない例は、国内旅客船公団、こういうのがあります。職員はわずかに十六人です。月額十三万円の給与をとる総裁を迎えているというような実態です。公団、公社、公庫のいま一つの大きい問題は、これらの団体が、いずれも非常に高い給与を受ける役員を持っている。A級といわれる公庫の総裁は、平均給与が月額二十六万円です。それからB級といわれる公団、公庫、公社でも、平均給与は十五万円、これらの役員は、ことごとく定年間近の人が出ている、横すべりであります。このA、Bという給与は、一体何によってきめられるのか。その基準と、こうした役員の構成は、どう一体考えられておるのか。
 さらに、建設省関係の道路公団、住宅公団、高速道路公団のこの三公団を審査の中で、一般管理費の中で、食糧費が非常に多いということに驚いたわけです。一つの例をあげますと、道路公団のごときは、年間本所だけで二千万円近く、回数にして三日に一度、そうして一回の会食費が数万円、こういう支出がなされております。総理並びに大蔵大臣は、この公社や公団や公庫のずさんな人事運営について、どう対処なさるつもりですか。今後のあり方とあわせてお知らせ願いたいわけであります。
#14
○池田(勇)国務大臣 公団、公庫は、お話のように、戦後におきまして、ずっとたくさんできたのでございます。しかし、これは先ほど申し上げましたように、行政機構も複雑になり、官庁機構でやるよりも、能率的に、経済機構の方がいいんじゃないか、こういう議論からでございます。われわれといたしまして、この公団、公庫の設立には、事務当局としては常に非常に厳正な立場でいっておるのであります。今お話のうちでもありました公営企業金融公庫は、私が昭和三十二年の石橋内閣の大蔵大臣のときに作ったと思います。この公営企業金融公庫も、実は作ります前に、数年あるいは十年ぐらい議論したところでございます。地方団体としては、ぜひこれは設けたい、それは地方債の発行につきまして、こういう団体があった方が地方債の発行が楽だ、こういうようなことからできたのでございます。おのおの一つの目的を持って、われわれは必要やむを得ざるものとしてこしらえておるのでございます。原子力関係のものも、ウラン鉱の開発その他で特別にこしらえたのでございます。今後、公団のあり方につきましては、十分お話の点を考えまして、善処いたしたいと思います。
 また、給与の点につきましても、これは民間の方の給与と均衡をとる、事業分量によりまして、民間と権衡をとるということで一応きめております。なお、公団のうちで、支出が会食費等に非常にたくさん出ておるというふうなお話でありますが、これは十分検討して、行き過ぎのものは是正いたしたいと考えております。
#15
○小川(豊)委員 第三点は、先ほど鈴木委員の質問のときに、総理は審議会を作って云々ということを言われました。私は、この審議会、委員会制度の問題についてお尋ねしたいと思うのです。池田内閣のみならず、歴代の内閣は、行政の簡素化を公約の一つとして掲げているわけです。ところが、この実情は、方針と逆行して、年々複雑化するのみであると言わねばなりません。各省、各政府機関が、行政上の諮問機関として作られる各種審議会、委員会は、さきに衆議院の議院運営委員会でも指摘されましたが、その実態を調査したところ、全く有名無実の審議会、委員会が多いわけです。例をあげますと、審議会、委員会の総数は、二百八十六あります。そうしてこの委員の数は、八千百人になります。予算は、三億八千七百万円になっておるのであります。ところが、この審議会、委員会の中で、年間一回も開かないというものが三十九あります。それから年に六回以下のが、驚くなかれ、百五十二の、五三%です。この審議会あるいは委員会の運営、活用というものを、一体どうお考えになるのか、この点をお尋ねしたいと思います。
#16
○池田(勇)国務大臣 審議会、委員会の整理につきましては、お話しの通り、政府といたしましても、ぜひ必要なものは法律で設けよう、しからざるものはやめてしまおうというので、今整理に取りかかっております。この点は、次の国会までには、御期待に沿い得るよう、相当整理できると思います。
#17
○小川(豊)委員 次に、先ほど来鈴木委員からあげられた、綱紀粛正と行政管察制度の強化の問題について、伺いたいと思うのです。綱紀粛正の問題は、これを三つ取り上げてみますと、一つは、会計検査院の決算報告書による三十三年度国の収支決算に関する不正、不当の支出は、三百五十五件で、十二億円。人事院発表の昭和三十四年度国家公務員の懲戒処分白書によりますと、官庁汚職は、三十三年度より千九百二十件も多くなっています。免職、停職、減給、戒告などの懲戒処分件数は、総件数で四千二百五十七件、法務省刑事局の公務員の犯罪報告を見ますと、昭和三十五年度で、職権乱用が三百三十一件、収賄が四百六十九件、窃盗が三百四十八件、横領が三百四十三件、その他一万六千二百六十三件となっておるわけです。池田内閣が、こうした公務員犯罪の激増に対して、一体どう対処するおつもりであるか。
 それから綱紀粛正というのは、鳩山内閣以来影をひそめてしまった傾向があるじゃないか。これに対して、果断な処置を望みたい。同時に、私は、公務員の権限、職権を通じて行なわれる不正、不当について、未然防止のために、現行の行政管理庁の監察制度を強化する方策を立つべきじゃないか、こういうことを考えていたのであります。行政管理庁設置法第二条第十二号によって、国が資本金の一部を出資する法人については、特に明示したもの以外には調査権が及ばないというのが、行政監察の実情であります。これを会計検査院の権限と同様に、行政監察面でも、権限を政府全体に及ぼすように改むべきではないのかというのが一点。
 次に、本年の決算審査を顧みて、会計検査院の報告とあわせて、われわれは行管の報告書を重要な参考資料として、行管の報告書も会計検査報告書と同様に、国会に正式に報告するように取り計らうと、この点での効果が上がってくるではないか、こういうことを考えているのでありますけれども、御所見はどうでしょうか。
#18
○池田(勇)国務大臣 官吏の不正行為が跡を断たないのは、お話しの通り、まことに遺憾なことでございます。私は、あらゆる角度から防止に努力いたしたいと思います。また、犯罪の未然防止のための監査制度、ことに行管を拡大してやることはどうかという御意見につきましては、私もさよう考えますので、今後直ちに検討いたしたいと思っております。
#19
○小川(豊)委員 時間がありませんので、もう一点伺います。
 それは、今回の池田総理の訪米の予算措置について、お伺いしたいのであります。池田総理の渡米費は、三十六年度の予算、補正予算で、款項目の中には示されておりません。従って、この経費は、予備費から支出されるであろうということが考えられるのであります。予備費は、憲法の八十七条、財政法二十四条が示すごとく、予見しがたい予算の不足に充てるために計上したものでありますから、当初予算や補正予算と異なって、予備費に限っては、政府の政策的支出はできないものと解釈するのが至当ではないか、こう考えております。必要が生すれば、いかなる経費も予備費から支出するということは、これは建前上、私は許されないことであろうと考えております。その証拠には、昭和三十四年の四月十六日の、予備費の使用に関する閣議決定というのがあります。これには、国会開会中は原則として予備費の使用は行なわない。それから、左の場合に限り例外的に認めるとして、五項目を上げておりますが、この五項目も、憲法八十七条や財政法二十四条を受けて、予備費に便乗して政策的支出を禁じたものと私は思うのであります。ところが、最近予備費の使用は、予備費使用の原則をはずれて使われている。たとえば、警察庁の三池炭鉱の争議、安保条約反対運動の対策費等、これは予見しがたい事件だと私は考えます。この予備費支出に、警察庁だけでも、五億七千九百万円使われております。そうしてこの五億七千九百万円のうち、装甲車、いわゆる自動が百七十七台も予備費で支出されておるのであります。経常費であるべきものが、予備費から支出されている。これは予備費への便乗であり、予備費の乱用といわなければならぬと思うのであります。そこで、もし総理の訪米が予備費であるとすれば、これは憲法の八十七条や財政法二十四条、昭和二十四年の閣議決定を無視したものと思われるわけでありますが、いかがでしょう。池田総理の訪米は、すでに既定の事実であります。一国の総理が国をあけて外国に行くわけですから、ここには確固とした目的があり、従って、それに対するスタッフも作られているはずであります。早くから判明しているわけです。ところが、国会開会中にもかかわらず、昭和三十六年度予算にも、補正予算にも織り込まれないで、国会終了後に予備費でアメリカに行くということは、そうしてこれは事後承認をあとで求めるということは、一国の総理として、私は、予備費の使用に対して、まことに遺憾な行き方ではないかと思うのですが、いかがでしょう。
#20
○池田(勇)国務大臣 私は、今月十九日アメリカに立って参りますが、アメリカに行くことは、予算を提出して後にきまったことで、予算のときには考えていなかったのでございます。従いまして、私のアメリカ行きの経費につきましては、予備費を閣議決定いたしまして、それで行ってきたいと思っております。もちろん、事後承諾を得ることは当然のことであります。従来も、総理の外国行きは、予見せざる場合が多いので、予備費で出しておるのが通例でございます。
#21
○小川(豊)委員 この点については、もう少しお尋ねしたいのですが、お約束の時間が切れましたから……。
#22
○荒舩委員長 以上をもって各件に対する質疑は、全部終了いたしました。お約束の時間でございますので、総理は退場していただくことにいたします。
     ――――◇―――――
#23
○荒舩委員長 続いて、昭和三十三年度決算について、委員長において議決案を作成し、各位のお手元に配付いたしてあります。
 議決案の全文は、お手元に配付の印刷物をごらんいただくこととし、その朗読は省略し、会議録に掲載させていただきます。
#24
○荒舩委員長 便宜上、私から議決案の要旨を御説明申し上げます。
 すなわち、議決案は、昭和三十三年度決算を、予算の効率的使用及びその実績の観点から検討の結果、次の諸点について、今後の留意を促しておきたいと思います。
 第一に、予算の移しかえを行なった場合、及び同一事業に二省以上から費用を支出している場合の関係官庁相互が、セクショナリズムによって連絡調整を欠き、事業そのものの効率的運営が阻害されないようにすべきであると思うのでございます。
 第二におきましては、報償費等の性質上、支出内容を公表しがたいものの経費についても、使用の際に留意すべきである。
 第三に、各種補助金、委託費等の交付を受けている、いわゆる部外団体の指導監督を適切に行ない、補助金等の有効な使用に努むべきである。
 以上の三点であります。
 また、会計検査院が不当と認めた事項については、これを不当と認めております。
 以上が、議決案の要旨であります。
     ――――◇―――――
#25
○荒舩委員長 次に、討論に入る順序でありますが、通告もありませんので、直ちに採決を行ないます。
 まず、昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算、同特別会計歳入歳出決算、同国税収納金整理資金受払計算書、同政府関係機関決算書を議決案の通り決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○荒舩委員長 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#27
○荒舩委員長 続いて、昭和三十三年度国有財産増減及び現在額総計算書、同国有財産無償貸付状況総計算書、同物品増減及び現在額総計算書を一括し、討論に入る順序でありますが、通告もありませんので、直ちに採決に入ります。
 各件は、いずれも是認すべきものと決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○荒舩委員長 御異議なしと認め、各件は、是認すべきものと決しました。
 ただいま御議決をいただきました各件の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 この際、大蔵大臣より発言を求められておりますので、これを許します。水田大蔵大臣。
#30
○水田国務大臣 ただいま当委員会の御決議の点は、十分尊重いたしまして、至急、各省各庁と連絡いたし、その趣旨の徹底をはかりまして、遺漏なきを期したいと存じます。
#31
○荒舩委員長 大へん御苦労さまでした。これより理事会を開きます。本日は、この程度にとどめ、散会いたします。
   午後零時九分散会
    ―――――――――――――
ソース: 国立国会図書館
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