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1960/03/24 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第2号
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1960/03/24 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第2号

#1
第038回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第2号
昭和三十六年三月二十四日(金曜日)
   午前十時二十九分開議
 出席小委員
  小委員長 鈴木 正吾君
        飯塚 定輔君  大野 市郎君
        有馬 輝武君  下平 正一君
        佐々木良作君
 小委員外の出席者
        国立国会図書館
        副館長     岡部 史郎君
    ―――――――――――――
三月二十四日
 小委員佐々木良作君同月九日委員辞任につき、
 その補欠として佐々木良作君が委員長の指名で
 小委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国立国会図書館職員定員規程の一部改正の件
 国立国会図書館の運営に関する件
     ――――◇―――――
#2
○鈴木小委員長 これより図書館運営小委員会を開会いたします。
 まず、国立国会図書館職員定員規程の一部改正の件について御審議を願います。
 図書館側から説明を求めます。岡部副館長。
#3
○岡部国立国会図書館副館長 国立国会図書館職員定員規程の一部を改正する規程について御審議をお願いいたしたいと思います。
 まず、案文を読んでみます。
  国立国会図書館職員定員規程(昭
 和三十三年四月一日制定)の一部を
 次のように改正する。
  「六百六十三人」を「七百六十八人」
 に改める。
    附 則
 1 この規程は、昭和三十六年四月一日から施行する。
 2 この規程の本則にかかわらず、定員は、昭和三十六年六月三十日までの間は、七百三十五人とし、昭和三十六年七月一日から同年九月三十日までの間は、七百三十六人とする。
 この規程案は、昭和三十六年度の国立国会図書館の予算により増員されます新規の職員四十人と、従来定員外に置かれておりました常勤職員及び長期日給職員の全員六十五人を、国立国会図書館の職員定員に加えますことによりまして、現在の定員六百六十三人を七百六十八人に改めようとするものであります。
 なお、予算の都合によりまして、四月一日からは七十二人を増員いたします。その内訳は、定員外職員の定員化六十五人は全員四月一日から、それから建築関係の新規の増員七人、これは新館の準備のためでございますが、これは四月一日から、なお、七月一日からやはり営繕関係で一人増員し、十月一日から三十二人増員いたしまして、十月一日以降初めてこの七百六十八人の全定員が充実する、こういう次第でございます。よろしく御審議をお願いいたします。
#4
○鈴木小委員長 ただいまの副館長の説明に対し、何か御質疑はありませんか。
#5
○有馬(輝)小委員 新規の職員四十人、これは全員が定員に繰り入れられるわけでありますが、大体その共通した経歴なり何なりというものは、どのようになっておりますか。
#6
○岡部国立国会図書館副館長 ただいまお尋ねの新規増員四十人は、そのうち、二十五人が、科学技術関係資料の整備充実のための所要の職員でございまして、あとの十五人が、新建築を運営するために必要な施設関係の職員でございます。前の二十五人は、科学技術関係の図書、資料の整備でございまして、その所要の職員は課長補佐以下でございますので、それぞれ先般国家公務員の上級職試験に合格いたしました者、すなわち、大学卒あるいはマスター・コースを出た者、それから中級職試験、初級職試験に該当する者、すなわち、短大卒、高校卒、これらを採用する予定でございます。それから施設関係の十五人につきましては、電気、機械関係の職員を主として採用するわけでございます。
#7
○有馬(輝)小委員 私は、当初から定員化される点についてはもちろん異論のないところでありますけれども、今度定員の中に繰り入れられた六十五人の諸君、今まで定員外であった諸君も、大学卒あり、短大卒あり、あるいは高校卒があったろうと思う。この諸君が、何年か知りませんけれども、定員外に置かれていて、今度の諸君は直ちに定員内で新規採用される、その間に不均衡というものがないのかどうか、この点についてのお考えを伺いたいと思います。
#8
○岡部国立国会図書館副館長 お答え申し上げます。
 このたび定員外職員から定員内に繰り入れられます職員は六十五人でございまして、その内訳は、常勤労務者といっておりますが、常勤職員が四十九人、長期日給職員が十六人でございます。これらは、仰せの通り、その学歴につきましては、大学、短大、高校卒、いずれもございまして、その古き者は三十一年から定員外に置かれており、平素は定員内の職員と同じ仕事をしておりまして、私どももまた、その訓練について同じように行なっております。これらをこのたび全員定員化することに相なったわけでありますが、これらの処遇につきましては、人事院規則の基準通りに処置しております。従いまして、その待遇につきましては、不公正にわたるようなことはないと思います。
#9
○有馬(輝)小委員 人事院規則通りに現在までのものはやられてなかったのでしょう。
#10
○岡部国立国会図書館副館長 数年前におきましては、予算単価の関係で、人事院規則を下回っていた事実がございます。すなわち、具体的に申しますと、定員外職員は八等級五号で採るというのが人事院規則の基準でございましたが、図書館におきましては、従来八の三で採っておりました。これはきわめて遺憾なことでございますので、昨年におきましてはこれを八の四に上げ、さらに昨年の七月からは八の五まで持っていきまして、人事院規則の基準通りに、実施いたしております。その基礎の上においてこれを定員化するつもりでございます。
#11
○有馬(輝)小委員 同じ学歴でありながら、今度の四十人の諸君は最初から定員内、六十五人の諸君は定員外で何年かの経験年数を持っておる。この経験年数だけが給与その他の面において将来に残っていくと思うのです。そのアンバランスは将来どういう形で是正される考えですか。
#12
○岡部国立国会図書館副館長 八の五にするということは、そのときにおきまして経験年数を加えまして八の五でありまして、それがさらに一年たてば八の六になりへ八の七になり、あるいは七の一になるということでございますから、採用基準を人事院の基準に従って八の五にしたということは、その点に関する限りはアンバランスは是正されて、過去の勤務年数も考慮されておるということでございますから、仰せの通りのアンバランスはないと思いますけれども、もしも個々の人についてそういう事態があるような場合においては、もちろん是正いたします。
#13
○有馬(輝)小委員 岡部さんは雲の上にいらっしゃるから、わからないのだろうと思うけれども、少なくとも旅費なり超勤なりにおいては、現在まで、定員内になるまでの相当いわばマイナス面を来たしておるのです。それは将来までずっと残ってしまうのです。だから、通常の形の等級なり何なりでやっていたのでは、そのアンバランスというものは、いつまでも、棺おけに入るまで是正されないのです。
#14
○岡部国立国会図書館副館長 アンバランスは、号俸等級でございまして、確かに定員外の職員は超勤も少うございます。しかし、私どもの方は、仕事の性質上、できるだけ超勤をさせております。旅費なども、ほとんど、一般職員もございませんが、定員外の職員は出張するようなことはございません。そういう点におきまして、実質的に待遇が悪かったということは事実でございます。定員内に入りますれば、そういう点ももちろん平等に扱います。過去において出張の機会が少なかったということ、これは帳消しでございましょうね。
#15
○有馬(輝)小委員 定員内と定員外で、超勤単価はどうなっておりましたか。
#16
○岡部国立国会図書館副館長 超勤単価はやはり給与によるものでございますから、それぞれの等級によって超勤単価は違います。給与が低ければそれだけ、八の五と七の一とでは単価が違いますから、その点は損をしておると思います。
#17
○有馬(輝)小委員 定員内になっておれば七の一になるべき人が、定員外であったために、その給与の差が確かに出ておりますね。その単価の違いなんですよ。
#18
○岡部国立国会図書館副館長 試験採用で正式に採りましたのは、最初から七の一で採るわけでございます。それから、大学卒で、試験をしないで採用された者は、そこに八の五という二号の差がつくのでございます。その差に基づく超勤の一時間当たりの単価に差がついておることは、事実でございます。従いまして、定員外に長く置かれた職員は、何と申しましても不利なことは、今の公務員制度が試験採用を原則とする建前からいたしまして生ずる不利でございます。私は、その点、今度の全員定員化をやっていただきましたことによりまして、ほんとうに合理的な図書館職員の制度が確立する第一歩と考えております。従いまして、今後は、全員非常に喜びまして、士気も高まり、これから合理的な職員制度が確立するものと考えております。
#19
○有馬(輝)小委員 私、要望しておきますが、一つは、六十五人の諸君が、定員内になった喜びでもって、過去の不遇の状態に置かれていたことを現在の時点においては忘れるかもしれませんけれども、将来、岡部さんの顔を見るたびに、今度の四十人の連中はいいなあという感じを持つに違いないと予想するわけです。そういった不均衡の是正について、格段の御配慮をいただきたいということが一点、もう一つは、今度の四十人のように、将来採用する際には、すべてこれ定員内において採用するという方式を踏襲していただきたい、この二点を要望いたしまして、私の質問を終わります。
#20
○岡部国立国会図書館副館長 仰せの通りに努めるつもりでございます。
#21
○飯塚小委員 私の聞きたかったのは、同じ大学卒業で、一人は定員内になり、一人は五年なり七年なりたって初めて定員内にすべり込んだ、そうすると、そこに、学校を出て図書館へ試験を受けに来るまでは同じ資格であったけれども、図書館に採用になってからは、定員内と外によって差がつく、それをどうするかということですが、これは今のお話でわかりましたから、それでけっこうです。
#22
○鈴木小委員長 それでは、本件は、これを承認すべきものと決定し、参議院における予算審議の状況及び本院事務局職員等の定員規程の改正とにらみ合わせて、適当の日の委員会にこの旨報告し、その承認を得ることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
#23
○鈴木小委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたします。
#24
○下平小委員 今議論された点とも多少関係があると思いますが、図書館職員が、同じ国会職員法で律せられていながら、待遇の面とか、いろいろの面で非常に差別を受けておる点が多々あると思います。それを二つ三つお伺いしたい。
 一つは、国会職員給与規程の十三条によって賄雑費が出ておるのです。きのう実は庶務小委員会で、本院の職員については三千円を目途に努力するということをきめたわけです。そこで私は、規程十三条でやるのですから、同じ国会職員だから、図書館の職員にも当然渡るだろうなと念を押したら、それは別であります、こういうわけです。ことしは各官庁とも、期末手当については例年よりも相当出ておると思うのです。ところによっては、昨年の倍くらい出ておるところもあると思います。そういう期末手当の支給の見通し、賄雑費はどうなっておるか、その点を聞きたい。
 時間がありませんから、まとめて言います。今、給与の問題が出ましたが、初任給の格づけは、大学卒業者の常勤が八の五と言われましたが、衆議院と参議院とみな違うのです。衆議院の方は七の一、参議院は八の八、図書館は八の五、高卒を見ると、衆議院は八の二、参議院は八の二、図書館は八の一で、同じ国会職員法で律せられていながら、どうしてこういうことをするのか、この二つをお伺いいたします。
#25
○岡部国立国会図書館副館長 まず、賄雑費の点について申し上げますが、私ども図書館の管理当局といたしまして、職員側から賄雑費を支給してくれという要求を受けております。賄雑費というものは、国会職員給与規程にございますので、国会職員に対して支給することができるという形になっておりますが、賄雑費というものはどういうものだろうか、給与規程の六条に給与の種類が全部列記してございますが、その給与の中の特殊勤務手当の一種か何かかと思って調べてみましたところが、そうでもないということでありまして、予算科目にもございませんし、給与でもないので、結局、旅費などと同じ性質の実費弁償的な、税金のかからない性質のものでございます。これは戦後の特殊事情で、衆参両院の事務局職員が、勤務が非常に激しくて、しかも長時間の勤務に対して腹をすかしておるという場合に、実物給与にかわるものとして設けられたもので、図書館創立以来、そういうものについては、他の役所と同じように認められたことがないということで、今までそういうものは出ておりません。今まで衆参両院で支給するのは、結局、他の経費、すなわち、雑役務費から流用して支給しておるように承っておりますが、図書館の方の予算の雑役務費というのは、平年度でわずか百万円足らずでございます。三十五年度の予算では、百六十五万円のうち、七十六万円が七十年史の経費の関係で、あとは機械の保守とか庭木の手入れとかに使いまして、全然余力もございませんので、そういうものを出す力はございません。従いまして、図書館としては、この賄雑費を今年度も支給する力も道もございません。しかし、同じ国会職員でありながら、このような差別待遇を受けるということについての職員の不満もわかるのでございます。しかし、同時にまた、図書館員と事務局職員という職務形態の異なるに応じまして、こういう実費弁償的なものも差があっていいのじゃないかということも一つの理屈だと考えまして、この問題については、私ども全く苦慮しておる状態でございます。なお、部内で寄り寄り検討中でございますが、結論は出ませんけれども、ことしは賄雑費を支給することは不可能な状態でございます。
 なお、年度末手当というのも、これも法制化してあるものではございませんで、私どもの財政の都合からいいまして、年末手当につきましていろいろ職員側からの要求がございましたので、年末手当をなしくずしに洗いざらい支出いたしましたので、現在におきましては、全然支出する道がないというような状態でございます。
 それから、初任給の格づけの問題につきましては、人事院の基準によりますと、大学卒で上級公務員試験を受けて入りました者が七の一、それから試験を受けないで入りました者は、試験を受けた者と差をつける意味におきまして、八の五という基準、これによりまして各省共通にやっておるのでありまして、この基準をはずしますと、人事管理上非常に困難を生じます。それでございますから、私どもは、予算の都合もございますし、人事院の基準に従ってやることが、一番公務員制度を円滑にするゆえんだと考えておりまして、この基準によってやっておるような次第でございます。
#26
○下平小委員 そうすると、衆参両院と違っているのですね。
#27
○岡部国立国会図書館副館長 衆参両院とは違っておると承知しております。
#28
○下平小委員 人事院の基準もけっこうだけれども、私の言うのは、衆議院の職員と国会図書館の職員と、勤務上の差別はそうないと見ているのです。繁閑の度合いはあるかもしれませんけれども、繁閑の度合いは、超過勤務手当なり、特別手当なり、賄雑費で調整すればいいのです。勤務そのものにそう大した差があるとは思っておりません。同じ国会職員法によって律せられているのです。図書館職員法というものはないのです。ただ任免権が館長にあるだけです。国会職員法で律せられておる同じ職員でありながら、衆議院の方は七の一でやっているのですが、七の一にしたことによって、衆議院の人事管理が悪くいっておりますか。きわめてスムーズにいっております。そういう日陰根性でいたのでは、いつまでたっても図書館職員の待遇はよくなりませんよ。衆議院で七の一でやるなら、国会図書館も同じ七の一でやるのが当然じゃないですか。八の五でなければ人事管理がスムーズにいかぬということがどこにありますか。
#29
○岡部国立国会図書館副館長 今後は、全員定員化が行なわれますので、それに基づきまして、新規の職員の採用は全部七の一になりますから、これからは当然一致するわけでございます。これはどこも同じでございます。ただ、試験採用によってやったものを七の一とし、試験採用によらないものをそれと同じにするかしないかということ、これは職員採用についての公平の原則と申しますか、能力の実証による採用の方法と申しますか、そこに差をつけておくことが当然のやり方だと考えられるわけであります。また、一面におきましては、それは見方によりまして、同じ採るのだから、試験によって採用した者も試験によらないで採用した者も、同じでよいのだという見方もあるかと思います。そういうことは普通は例がないことでございますが、特に今お示しのような例はあるようでございます。私が人事管理上と申しましたのは、職員というものは、各省人事の交流が同じベースにおいてできなければならないのでございます。ところが、同じ条件で入ったものが、片方が高過ぎますと、人事交流に非常に困難を来たします。これでは高過ぎるから採れないという例がよくありますので、どっちが得か損かは必ずしも言えない、そういう意味なのでございます。人事の交流の面において、平等の基礎に置かないと、非常に支障を生ずるわけでございます。
#30
○下平小委員 それだから、衆参両院と図書館は給与の面でアンバランスが出ておるから、同じ国会職員の交流もできないじゃないか。国会図書館と外務省とか、衆議院と通産省とか、他省とのことは別として、同じ国会職員内だってできないのです。これから採用する七の一の者と、今までの者とのアンバランスは、どういうふうにして是正するのですか。
#31
○岡部国立国会図書館副館長 戦後の公務員制度の、ことに給与制度の確立の過程におきまして、長い面でアンバランスというものができておるのです。一挙に是正はできませんが、時間をかけてこれを是正していかなければならない問題だと考えております。
#32
○下平小委員 賄雑費の点はわかりました。私は、きのう庶務小で、国会図書館職員にも賄雑費を支給しろと言ったのだが、諸般の情勢上できないというが、議運できめれば、規程上はできます。そうすると、国会図書館の職員というものは、今度の年度末において、通常の給与のほか一銭も手に入らないということなんですか。
#33
○岡部国立国会図書館副館長 年度末手当という形においては、出る道はございません。
#34
○下平小委員 どういう形でもいいのですが、何かほかに出る道はあるのですか。
#35
○岡部国立国会図書館副館長 もちろん、職員側からの要求もございますし、実情もありますので、仕事の繁閑に応じまして、超過勤務につきましてできるものは、あらゆる超過勤務の財源を使い果たすつもりでございます。それによって可能ならばやるつもりでございますが、超過勤務の財源も限られておりますので、年末以来一貫して超過勤務その他においてできるだけのことはやって参っておるつもりでございます。
#36
○有馬(輝)小委員 超過勤務予算の月当たりの、一人に直した額は幾らになりますか。
#37
○岡部国立国会図書館副館長 超過勤務の月当たり平均は、十六時間でございます。
#38
○有馬(輝)小委員 十六時間で、他の職員等に出ている賄雑費に追いつきますか。
#39
○岡部国立国会図書館副館長 十六時間平均でございまして、職員の繁閑に応じまして、かなり多い超過勤務を命ずることもございますが、衆参両院の超過勤務その他の手当に比べますと、はるかに少ないものでございます。
#40
○有馬(輝)小委員 岡部さん、僕に対する答弁という形式的なことではなくて、下平君からも今お伺いしておりますのは、超勤で何とか間に合わせるとおっしゃいましたけれども、そこをついているので、私は今お伺いしているわけです。問題はそういうことじゃ解決しませんでしょう。
#41
○岡部国立国会図書館副館長 ちょっと速記をとめていただきます。
#42
○鈴木小委員長 速記をとめて。
#43
○鈴木小委員長 速記を始めて下さい。
#44
○下平小委員 それで、具体的には、超過勤務の予算というのは、理屈の上でよいか悪いかは別ですが、しかし、各官庁とも、年度末なりあるいは年末なりに、組合側の要求に基づいて、多少のプラス・アルファの財源的なものをみな持っていると思うのです。これは理屈の上ではまずいことなんだけれども、大蔵省も実際は暗黙のうちに認めてやっていることだと思うのです。私は、衆参両院と図書館を比べてみて、そういう点では図書館が一番窮屈になっていると思うのです。それで、これはそのもとを直さずして、この年度末にきて年度末手当を何の形でもよいから出せと言われても、管理者側としてはせつないということはよくわかりますけれども、今度の衆議院の賄雑費も全部予算の流用なんです。私は、一般にやはり管理者側の方として、超過勤務手当の方へ給与費の中から若干の流用とか、そういう手は十分講ずべきだと思うのです。もともとないところから出せというのは、無理なことはよくわかっておりますけれども、図書館側が従来割を食っておりますから、多少なりとも予算の流用を大蔵省当局に向かって強い要請をして、超過勤務手当のやりくりで多少めんどうを見てやる、そのくらいのことは副館長がやってもらいたいと思う。その点はどうなんですか。
#45
○岡部国立国会図書館副館長 下平委員から大へんありがたい仰せをいただきましたが、平素も御鞭撻をいただいておりますので、できるだけのことはやっておりますが、何分微力で、御期待に沿うことができないことを非常に残念に思っております。その面につきましても最善の努力をいたしたい、こう考えております。今後とも御指導をいただいて、全力を上げたいと思っております。
#46
○下平小委員 まだありますが、緊急やむを得ない用事ができましたので、あとはまた次会に譲ります。
#47
○大野(市)小委員 今の給与の問題も御善処願いたいと思うのですが、同じく予算の問題で、先日、二月ごろの新聞ですか、上野図書館の移転問題についての投書が載っておりまして、副館長の御出席の座談会か何かのことが出ておりましたが、新刊購入費は取ってあるけれども、すでに古くなった本、それの補修が行き届かないために、散逸する心配がある、そういう予算が少ないと苦衷を訴えられた、そういうのが載っておったのですが、これの真相はどうですか。
#48
○岡部国立国会図書館副館長 大へんありがたいお尋ねでございます。実は大野先生の仰せの通り、上野図書館利用者に、上野図書館の蔵書の移転につきまして不安と郷愁を持つ向きが非常に多いものでございますから、先般、特にこの図書館に関心の深い方、小汀利得さん初め十数名の方にお集まり願いまして、今、大野先生がおっしゃられました上野図書館の従来のやり方の欠点、すなわち、古い図書の欠号の補完であるとか、あるいは破損した蔵書の製本の問題とか、そういうようなことにつきまして詳しく話し合いまして、大体その方たちの御了解を得たのでありますが、その趣旨につきまして、なお一般にも不安の念があるものでありますから、たとえば、いわれのない不安といたしまして、国立国会図書館は国会の図書館であって、上野の図書館は国立図書館で、国立図書館が国会図書館に吸収されてしまうのだというような誤解もございます。これはとんでもないことでありまして、国立国会図書館というものは、従来の帝国図書館でありました上野図書館を発展したものでありまして、あそこの書庫がもう腐朽いたしまして、しかも防火設備におきましても、依然としてストーブをたき、火ばちを置いておくというような状態で、貴重な図書を一日も置いておくのが不安でたまらぬものですから、こちらの完備した書庫におさめるのだ、その際、こちらの職員の全力をもってその図書の整理とか補充とかをやるのだ、決して心配ないのだということを話しまして了解を求めたのであります。その趣旨につきましてプリントをこしらえまして、各方面にお配りいたしまして御了解を求めた次第でございます。国立国会図書館につきまして各方面に御理解の少ないことを私は痛感いたしておりますので、国立国会図書館の機能発揮の上におきましても、社会各方面の御理解を得るように全力を上げたいと存じておるのでございます。
 この際、お許しを得まして、移転計画について若干申し上げておきたいと考えております。
 おかげさまをもちまして、新館の建築は予定通り進んでおりますので、予定通り参りますれば、新庁舎が完成し建設省から引き渡たしを受けるのは、七月二十五日の予定でございます。従いまして、新庁舎への移転は八月一日から始めまして、これは近代的な設備を持っております日通の手をわずらわしますので、約一カ月間で書籍の移動はできる予定でございます。ことに貴重な本がございますし、いたんでいる本がございますから、その輸送には、近代的なコンテナーなどを用いまして、万全を尽くすつもりでございます。従いまして、移転のためにどうしても本館の閲覧その他を停止しなければなりませんので、支部の上野図書館は五月二十二日から閉館する予定でございます。赤坂の本館と三宅坂の分室は、この第三十八回国会が終わりまして閉館いたしたいと考えております。それから新庁舎における閲覧開始はなるべく早い方がいいと思いますので、整理をいたしました上で十月十六日を目途といたしております。なお、支部上野図書館の閲覧は十一月一日に開始いたしまして、これは主として一般学生向きに運営するつもりでございます。四階の国会分館は、この国会閉会後、九月中旬まで閲覧を停止する予定でございます。しかし、これらの閉館中におきましても、国会関係の閲覧とか、レファレンスとか、貸し出しについては、最大限の努力を払いまして、支障のないように措置いたしたいと思っております。なお、先ほどお話がございました第二期工事分八百六十坪が追加工事でありますが、これが年内一ぱいから来年の一月にかかりますので、それが完成次第、三宅坂の調査局の移転を行なう予定でございます。
 なお、完成した暁及び完成途中におきましても、ぜひ議員の皆様方にはごらんいただくように、あらためてお願い申し上げるつもりでございます。
#49
○大野(市)小委員 私の伺いたいのは、予算措置の欠陥といいますか、そういう修復の費用関係が不自由であるというような記事を見たのですが、そうなると、予算措置の要求に対して、今の人事の関係のお話と同じに、遠慮がちの点があり過ぎるのではないか、こういう疑問を持ちましたので、特にお聞きしたわけですが、その点はどうなんですか。
#50
○岡部国立国会図書館副館長 確かに図書館の予算はことに不自由を重ねて参りました。従来、破損本の修理などの経費も少なくて、そのために破損本がずいぶん長い間たまって参りました。これは一朝一夕のものでありませんで、国立国会図書館七十年の歴史はまさにその連続であったと思っております。この状態ではいけませんので、特に三十六年度予算におきましては、これの印刷費とか修理費とかいうようなものにつきまして力をいたしまして、このたびは、わが国で二台しかない製本機械も五、六百万円かけて入れることができましたので、製本も非常にはかどることと思っております。しかし、何しろ相当長い間の滞貨でございますので、一朝一夕には解決いたしません。新館に移りましてからはことにこの点が目ざましい効果を上げると思っておりますが、今後とも、この点につきましては、できるだけ、努力をいたしたいと思っております。
#51
○鈴木小委員長 図書館の新庁舎の移転に関する岡部副館長に対する御質問は、ほかにございませんか。──別に御質問がなけれぼ、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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