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1960/04/25 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 運輸委員会 第26号
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1960/04/25 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 運輸委員会 第26号

#1
第038回国会 運輸委員会 第26号
昭和三十六年四月二十五日(火曜日)
   午前十時四十六分開議
 出席委員
   委員長 三池  信君
   理事 有田 喜一君 理事 生田 宏一君
   理事 尾関 義一君 理事 川野 芳滿君
   理事 高橋清一郎君 理事 井岡 大治君
   理事 久保 三郎君 理事 山口丈太郎君
      伊藤 郷一君    佐々木義武君
      壽原 正一君    鈴木 仙八君
      關谷 勝利君    細田 吉藏君
      加藤 勘十君    勝澤 芳雄君
      肥田 次郎君    安平 鹿一君
      内海  清君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部長)  廣瀬 眞一君
        運輸事務官
        (航空局長)  今井 榮文君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道参
        与
        (経理局長)  山田 明吉君
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 鹿児島本線の電化及び複線化に関する請願(池
 田清志君紹介)(第二七九四号)
 城東貨物線の電化及び客車運行等に関する請願
 (大倉三郎君紹介)(第二八七九号)
 同(岸本義廣君紹介)(第二八八〇号)
 同(原田憲君紹介)(第二八八一号)
 同(古川丈吉君紹介)(第二八八二号)
 老齢者の汽車賃割引きに関する請願(河本敏夫
 君紹介)(第二九八七号)
 国鉄運賃値上げ反対に関する請願(山内広君紹
 介)(第三〇〇四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案(内閣
 提出第一〇三号)
 航空(東京国際空港における日航機事故)に関
 する件
     ――――◇―――――
#2
○三池委員長 これより会議を開きます。
 日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案を議題とし、審査を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。久保三郎君。
#3
○久保委員 前回に引き続いて、世銀からの借款の問題でお尋ねをするわけでありますが、全体を御発表いただければ幸いでありまするけれども、それはできかねるかと思うので、私の方から一つずつお尋ねをして、そうしてお答えをいただきたい、こういうように思います。
 その前に、今回の世銀借款は、大体いつのころ調印になるのか、これを一つお願いしたいのです。
#4
○山田説明員 実は昨日、総裁と担当の兼松理事がワシントンへ向けて出発しておりまして、私どもの今の見込みでは、来月上旬には調印の運びになるだろうと考えております。
#5
○久保委員 そうしますと、大よそもう借り入れの条件というのはほとんど確定したと思うのでありますが、さらに総裁が行かれてから、何か重要な変更等でも予想されますか、されませんか。
#6
○山田説明員 お話の通り、総裁が参りましても重要な変更ということは予想されないと思います。
#7
○久保委員 そうしますと、この席で、できれば借り入れの条件等重要なポイントについてお教えをいただきたいと思うのでありますが、それは可能でこざいましょうか。
#8
○山田説明員 私、経理局長としてその担当ではございますが、重要な政策的な点につきましては、あるいはお答えの知識を持っておらないかもしれませんが、今まで私自身として多少交渉にもタッチして参りましたので、その範囲内でありますればお答えできるかと思うのでございます。
#9
○久保委員 それでは私の方から逐一お尋ねを申し上げたいと思うのでありますが、大体借り入れ資金の総額は八千万ドルということに決定したと思うのでありますけれども、それは間違いございませんか。
#10
○山田説明員 決定という点になりますと、調印のその瞬間まできまらないわけでございますが、今までの交渉の経過では、大体八千万ドルという両方の腹づもりで話が進んでおったのは事実でございます。
#11
○久保委員 そうしますと、償還期限というのはどういうことになりますか。
#12
○山田説明員 世銀の過去の、日本に限らず、ほかの後進国に対する例から見まして、あるいは十五年とか、あるいは二十年、二十五年とかいういろいろな種類がございますが、国鉄の借款につきましては、これも調印の日に確定いたすわけでございますけれども、大体二十年か二十五年の間できまるものと考えられます。
#13
○久保委員 二十年ないし二十五年の間にということでありますが、もちろんそれは調印のときにコンクリートしましょうが、今までの下交渉でほとんど確定していると思うのでありまして、その点は発表しても差しつかえないだろうと思うのであります。据置期間は幾らで、償還の期限は幾ら、こういうことは御発表できるんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
#14
○山田説明員 据置期間とその償還期限でございますが、これも御承知の通り調印の日にきまるわけでございまして、据置期間は三年ないし四年になるだろうと考えられます。
 なお、よけいなことかもわかりませんが、世銀の側におきましての事務手続は、やはり世銀に理事会というものがございまして、これが毎週火曜日に開かれるそうでございます。それで、これは私どもの単なる推測でございますが、来月の二日がちょうど火曜日に当たりますので、世銀側としましては、火曜の理事会に世銀の最終的な事務案をかけまして、そうしてその直後に、あるいは三日になりますか四日になりますか、こちらの総裁と調印ということになるのではないかと思いますので、向こうの理事会の議を経ないとやはり確定しない要素ではないかと考えております。
#15
○久保委員 それでは次に、特別約定手数料というものはやはりございましょうか。ありますればそれの手数料の額は大体どの程度ですか。
#16
○山田説明員 先日副総裁から申し上げましたように、四分の三%、年〇・七五%が約定手数料になっておりますが、おそらくその通りにきまるだろうと予想いたしております。
#17
○久保委員 特別の約定手数料というのはございませんか。
#18
○山田説明員 それは世銀の一般貸付規定にございまして、おそらくその規定が中に盛り込まれるだろうとは考えております。
#19
○久保委員 その手数料の額というか、そういう率はどの程度でございましょうか。
#20
○山田説明員 私、実はまだそれを承知いたしておりません。
#21
○久保委員 それでは、このプレミアムの制度というか、そういうものは条件に入りましょうか。
#22
○山田説明員 規定といたしましておそらく入るだろうと思います。
#23
○久保委員 そうしますと、このプレミアムの額も大体同じその規定の中でのあれでいくだろう、こういうふうに見て差しつかえございませんか。
#24
○山田説明員 これは世銀の内規にございます貸付規定の規定そのままでこちらにも適用があるものと一応考えております。
#25
○久保委員 次には元利の償還の時期であります。これは五月に入って調印されるのでありますが、そうしますと、これは一年に一回であるかあるいは二回であるか、こういう点はどうなんでしょう。支払いの時期はどの程度になりますか。
#26
○山田説明員 これは、先ほど申し上げましたように、据置期間を置きまして、おそらく年二回になるのではないかと思われます。
#27
○久保委員 支払いの時期というのは、これは特約でありましょうから、調印しなければわからぬということに相なりますかな。二回ならば五月、十一月に払うとか、六月、十二月に払うとか、これはどうなりますか。
#28
○山田説明員 これも調印が確定しませんと決定いたしませんが、今までの事務的な折衝の過程におきましては、大体年二回ということになっておりますので、今までの世銀のいろいろな借款の例から見ますと、年二回というと、五月、十一月にきまっておるようでございますので、そういうふうにきまるのではないかと想像しております。
#29
○久保委員 次には、貸付金の引き出し制限、その使い道の制限、こういうものがあることだと思いますが、どの程度になっておりますか。
#30
○山田説明員 これも今までの交渉の過程におきましての話で、東海道新幹線の建設工事の資金ということになっております。
#31
○久保委員 その資金は、今御説明のあったのはいわゆる使途の制限だと思うのです。これは東海道新幹線の建設資金ということに限定されると思うのでありますが、引き出しの制限というので、使い道はそうであっても、日本の国で生産されるものとかあるいはそれ以外の土地で生産されるものにもそれは適用になるのかどうか、こういう点はどうなんですか。
#32
○山田説明員 その金を何に使うかという点でございますが、お尋ねは、外国から輸入する品物を買えとかいうような意味でのお尋ねかと思うのでございますけれども、そもそもこの借款はプロジェクト・ローンでございません、インパクト・ローン、ただ金だけ貸してくれという借款でございますので、今までの交渉の過程におきましても、そういうような義務づけになるような話は出ておりませんので、正式な契約案文につきましても、それで義務的なことの条項は入らないものと考えております。
#33
○久保委員 そうしますと、八千万ドルの金は、借りたものは全部国鉄の自主的な判断によって使ってよろしい、こういうことに相なりますか。
#34
○山田説明員 その点につきましては、おっしゃるような意味で、こちらが自由に使えると思いますが、ただ金を借りる立場と貸す立場でございますので、一般的な貸す立場の希望なり常識的な使い方は当然あるべきものと考えております。
#35
○久保委員 そうしますと、今の御答弁では、個々のケースで処理されるということに相なりますか。
#36
○山田説明員 その事務手続が、今まで世銀の内規できまっておりますのは、引き出しにつきましては、実際の使った金のいろいろな証拠書類を添えて、もちろん東海道新幹線の工事に関するものでございますが、こういうようなものに使ったから、これに対する分として金を貸してくれという申請手続になりますので、当然ここにこちらが申請して、それに対して個別に金を出してくれるということになると存じております。
#37
○久保委員 そうしますと、この八千万ドルの金は――金というより、東海道新幹線全体として輸入に仰ぐ機械、資材、そういうものはございませんか。
#38
○山田説明員 工事用の機械でごくわずか輸入してすでに使っているものがあるように思っておりますが、ほとんど大部分が、資材にしろ機械にしろそのほかのものにしても全部国産でまかなう計画になっております。
#39
○久保委員 それからもう一つは、世銀から係員というか世銀の出先というか、そういうものはこちらに駐在するとか、何かそういうことはございませんか。
#40
○山田説明員 ただいままでの交渉の経過におきましては、おっしゃる意味はコンサルタントのようなものだと思いますが、そういうものは両方とも予想はいたしておりません。ただ金を貸す立場といたしまして、金の使い方とか、工事の進め方はときどき見回りに来ているようでございますので、その点は将来ときどき日本へ訪れるということはあるかと思います。
#41
○久保委員 コンサルタントが大体考慮されないというのですが、それ以外に世銀として金融者の立場から見回りにおいでになる、その見回りに来る人の権限とかそういうものは、東海道新幹線の将来にわたる経営自体についてチェックするような権限を持ってこられるのでしょうか、どうでしょうか。
#42
○山田説明員 今までの交渉の過程におきましてはそういう意図はないように考えられますし、それから今までの例で見ましても、コンサルタントをよこさないということは、経営の内容は全然チェックすることにはならないというふうに私どもは了解いたしております。
#43
○久保委員 そうしますと、局長の御答弁にある見回りに来るという世銀の係員、そういうものの費用ですね、こういうものは世銀で当然負担すると思うのですが、それはそうなっておりますか。
#44
○山田説明員 その費用の分担についての規定はなかったように思いますけれども、私どもが今まで了解いたしておりますのは、この借りた金に対しまする金利に世銀の手数料を付加したものをこちらで払うことになっております。その世銀の手数料の中に、今までに調査に来た費用、それから今後そういう実情を視察に来る費用も一応入っていると考えておりますので、従ってそのための費用を特別にまたこちらで払う必要はないと考えております。
#45
○久保委員 調査に今までもたびたびおいでになっておるわけでありますが、そういうものの費用というのはどのくらいになるのでしょう。大した額じゃないのでしょうか。
#46
○山田説明員 おそらく今まで参りました世銀の関係者の人数と滞在日数から推算しますると大体の見当はつくわけでございますが、今まで飛行機賃あるいはホテルの宿泊賃、これはすべて世銀がみずから払っております。それでこれを日本側、国鉄においては払ってもらわなくてもいいということを先方も厳重に言っておりまして、実際どれくらい使っておるかは想像するよりほかしようがない状況でございます。
#47
○久保委員 そうしますと、この前もちょっとお聞きしたのでありますが、東海道新幹線が完成するまでは、問題点であります工事の点ですね、これの進行状況とかあるいは計画のよし悪しとかそういうものは当然チェックされるのではないかと思うのであります。あるいはこの完成後においては経理状況についてもチェックされるのではないかと思うのですが、それは全然ございませんか。
#48
○山田説明員 昨年でございましたが、当方から技師長それから担当の兼松理事その他の関係者が参りまして、この東海道新幹線の計画を説明いたしました。それから引き続いて先方から調査団が参ったわけであります。その後、特に工事についてこうしろああしろ、あるいは鉄道の経営状態がどうだからどうこうというような意思表示は全然参っておりません。
#49
○久保委員 次に、工事の監督は、もちろんコンサルタントが来ないといえば、ないと思うのでありますが、これからの工事について請負者のチェックなどは世銀の機関がしないことになっているのですか。
#50
○山田説明員 コンサルタントが来ないのでございますので、完全に国鉄のペースでできるものと考えておりま
 す。
#51
○久保委員 国鉄はそのほかに特別な義務は負っていないということでございましょうか、どうでしょうか。
#52
○山田説明員 私どもの了解しておるところでは、特別にそのための拘束を受けることにはなっておらないと考えております。
#53
○久保委員 それからこの保証契約でございます。この保証契約は当然国とするわけでございますが、これはもう取りつけが済んだろうと思いますけれども、保証人の責任というかそういうものは従来の例と同様でございましょうか。
#54
○山田説明員 従来の例と全然同様でございます。
#55
○久保委員 そうしますと、これは貸付規定にあると思うのでありますが、保証人は借入人が事業を実施運営するために必要と推定される経費が不十分である場合は、必要な資金を合理的な条件で供給し、または供給されるよう、直ちに措置することを特に約束させられているわけですね。これはこういう条項もそのままでこざいましょうか。
#56
○山田説明員 保証契約は実は政府と世銀との契約でございますので、私から御答弁申し上げる筋でないかもわかりませんけれども、交渉の内容で若干知っておりますので、その意味で申し上げるわけでございますが、おっしゃるように従来の保証契約と全然同じ中身でございます。
#57
○久保委員 そうしますと、運輸省の廣瀬部長がおいでになっておりますから伺いますが、これは政府でこの条項も了解して保証契約を結ぶということに決定したと思うのでありますが、これはどうですか。
#58
○廣瀬政府委員 ただいま国鉄から御説明いたしましたが、大体貸付契約の内容というものは調印の際に従来の交渉の経過で明らかになっておりますような内容は大体変更はないという予想でございまして、その前提で政府は保証契約というものをいたしたいと考えております。
#59
○久保委員 次に、やはり保証契約の一つの条項でありますが、借入金等一切のものには租税というかその他の公課を免除するというようにしてあると思うのです。そういうことになっておりますか。
#60
○廣瀬政府委員 これは保証契約と申しますよりも、この前、国会で御審議いただきました国鉄法の一部を世銀の借り入れの受け入れのために改正をいたしまして、国際復興開発銀行からの外資の受け入れについて、日本開発銀行、日本輸出入銀行、愛知用水公団等が発行する債券の利子に対する所得税の免除に関する法律、これを、国鉄も世銀から借り入れられるように改正をいたしまして、手続はすでに終わっております。
#61
○久保委員 そうしますと、今までの御答弁だけでは、非常にフリーな形で金が借りられるということでありますが、特に問題というか、関心を持つのは、東海道新幹線の運営について、世銀は発言はあまりしないということになっておりましょうか、どうでしょうか。
#62
○廣瀬政府委員 今国鉄側から大体御説明申し上げましたが、政府といたしまして承知しておる限りでも、新幹線の借り入れに関しましては、国鉄の地位、実力が非常に高く評価されておると申しますか、今国鉄から答弁申し上げました通りで、フリーと申しますか、何ら特別な拘束を受けるということは、今までの予備的な折衝の経過ではなかったというふうに、政府も承知しております。
#63
○久保委員 そこで、世銀に今まで説明した中で、東海道新幹線は、国鉄の中でいかなる経理をしていくかということは説明されておるのですか。これは確認の意味でお尋ねしたいんですが、どういうふうに御説明をなさっているのでしょうか。
#64
○山田説明員 実はそのような質問もございませんでしたし、こちらからそれについての説明もいたしませんで、国鉄として運営していくんだという、頭からそういう考えで今まで交渉いたしております。
#65
○久保委員 そうしますと先般というか、ずっと前でありますが、新幹線は国鉄の中の別会計というか、こういうふうなことも向こうに説明して了解を得たということはないのですね。
#66
○山田説明員 その意味におきましては、少し専門的になりますが、特別の東海道線の仮勘定を設けまして、新幹線のためにどれくらい一体金がかかるかを、やはり正確に記帳づけをしておかなければなりませんので、その会計上の処理はいたしておりますが、資金が国鉄一本の資金でございますし、それから将来の運営の問題についてはまだ具体化はいたしておりませんけれども、特別会計的なことにはならないのではないかと今は考えております。
#67
○久保委員 大体借入金の八千万ドルの計画的な引き出しがあろうと思うのですが、大体そういうことは話し合っておりますか。いわゆる三十六年度は幾らくらい、三十六年も上期に幾ら、下期に幾らとかいうような順序があると思うのですが、そういう引き出しの計画についてはどういうふうになっていますか。
#68
○山田説明員 その意味では、引き出しそのものの計画は示してございませんけれども、むしろ三十八年度末までに完成するという工事計画、それを示しておりますので、それに伴う資金が毎年幾ら――これは全体の資金でございますが、それに対しまして八千万ドルを大体按分して割りつけていくという考えでございます。現実に引き出しの場合には使った金をあとから埋めてもらうというやり方でございますので、決算が済んだものについて貸してくれるということになるわけでございます。
#69
○久保委員 決算が済んだあとから貸してくれるということになりますと、仮払いか何かにしておいて、あとから穴埋めするという格好ですか。どういうことですか、それは。
#70
○山田説明員 東海道新幹線の仮勘定の考え方でいえば、一応立てかえて払っておいて、その分をあとから世銀の金で借りるということになるわけでございます。
#71
○久保委員 そうしますと、この約定手数料の計算というか、そういうものはその場合にはどういうことになるのでしょうかね。約束しておいたのを引き出さぬければ、その間約定手数料がつくわけですね、そうですね。あとからだというと、大へん損をするといってはなんですが、そういうことになりはしないか、こう思うのですが、いかがでしょう。
#72
○山田説明員 計算上は、おっしゃいますように、まだ借りない残りの金については約定手数料を払うことになりますので、使った金についてはできるだけ早く借りた方が、それだけ約定手数料は免れるわけでございます。その点はおっしゃる通りでございます。ただそれにつきましては、あらかじめ資金を借りる道も約款の中にございますので、今度正式にきまります国鉄との約款にはそういう規定も入るだろうと思います。それで工事の進捗状況を見まして、それらの金の出し入れについては考えて参らなければならないと考えております。
#73
○久保委員 とにかく契約書というものは――そういうものは見ていないのではっきりわかりませんが、今までの御答弁の中では、今までの借り入れ条件より非常に緩和されておる、こういうような面も見受けられるわけであります。事、東海道新幹線の資金の一部として借りるのでありますから、国の動脈でありますから、これについてもやはり慎重に考えなければならぬ。もちろん調印をされてしまってからでは、これは変更のならぬ部面もございましょう。むしろ時期的にはおそいかと思うのでありますが、問題は、この八千万ドルの借款の引きかえに、国鉄の運営なり何なりをチェックされるというか、制約されたり、発言権を強く持たれるということは、何といってもがまんのならぬことであります。これは念のためにお聞きしますが、そういうことはございませんか。
#74
○山田説明員 国鉄として考えております点は、そういう危惧は毛頭ございませんし、また交渉の経過は逐次運輸省あるいは大蔵省に御連絡いたしておりますので、運輸省としてもそういう気持はお持ちになっておらないと確信をいたします。
#75
○久保委員 くどいようでありますが、国鉄部長さんにお伺いしたいのは、保証契約に基づいて、東海道新幹線の所要の財源は、これが不足だということになれば、保証人がつぎ足しをしなければならぬ、あるいは処置をしなければならぬ、こういうことが契約の中にあるわけです。それはまさか軽い意味で引き受けたわけじゃないだろうと思うのですが、政府は、東海道新幹線を三十八年度までに完成されるという場合に、今のような――先般運賃の値上げがございましたが、国鉄自体の経理もなかなかそうゆとりのあるものではないので、こういう点について政府自体は当然計画を持っておるはずだと思うのであります。五カ年計画はあるものの、御案内の通りコンクリートされたものではなくて、国鉄内部だけの話ということに相なりますが、東海道新幹線は完全に了解というか、決定事項に相なっております。本来ならば、東海道新幹線に対する計画的な資金の裏づけは、資金計画があるはずだと思うのですが、これは国鉄自体だけの、こういうふうにしたい、ああそうですかというような程度であって、どうもコンクリートされていないように見えるわけですが、これはどういうふうに考えられているのでしょうか、政府としては所要資金について。
#76
○廣瀬政府委員 東海道新幹線の計画そのものは、国鉄が具体的な策定をいたしまして三十三年の七月に閣議に報告をしておりますので、計画自体は政府としてはオーソライズをしておるという格好になっております。従いましい五カ年間の資金を一括して政府としては確保するかというお尋ねかと思いますが、予算制度の建前で単年度ではやっておりますが、この新幹線が完全にできますように、政府としては十分の努力をやっていくつもりでございます。
#77
○久保委員 いずれにしても調印を終えてお帰りになったならば、早い時期に契約書というか、そういうものを一つ出していただきたい、こういうふうに思います。
 それからきょう建設審議会をやっているそうでありますからどういう結論が出るかわかりませんが、大よそ建設審議会には諮問というか、そういうものを出していると思うが、審議会が終わったあとでけっこうでありますが、どういうものを出したか御発表願いたい。――今発表できますか。
#78
○廣瀬政府委員 本日の建設審議会、今やっておりますが、大体本日の議案の内容は、先般参議院関係の議員の異動がございまして、こういった関係で小委員の編成、それから会長代理、小委員のメンバー、こういったものを編成する。それから先般予算が国会を通りましたので、本年度の建設費の配分の大体の目安、こういったことを御審議願うのが本日の議題でございます。
#79
○久保委員 終わります。
#80
○三池委員長 勝澤君。
#81
○勝澤委員 今鉄道建設審議会のお話が出ましたので、それから少しく御質問いたしたいと思います。鉄道建設審議会は大体今まで何回くらい開いて参ったのですか。
#82
○廣瀬政府委員 本日やっております建設審議会が第三十回でございます。小委員会を含めますと大体六十回くらいやっております。
#83
○勝澤委員 年ですか。
#84
○廣瀬政府委員 これは年ではございませんので、鉄道建設審議会が設けられましてから今までの通算でございます。
#85
○勝澤委員 そこで、この新線建設の利子補給につきまして関連をしてお尋ねしたいのですが、この法律の対象となる建設線というのは三十六年度以降というふうに言われておりますけれども、今までの路線というものはどんな形で適用になるのですか、あるいはならないのですか。どの線路が対象になるかということです。
#86
○廣瀬政府委員 現在建設費を使いまして工事を実施しておる路線、こういったものは対象になるわけであります。
#87
○勝澤委員 この四月十六日に日本経済新聞に出まして、鉄道建設審議会に緊急提案をするというように出され、これはいつの委員会でしたか、吾孫子副総裁から、いや、これは国鉄から出したものではないというような御説明がありましたが、この中で見ますと、現在鉄道建設審議会で建議されている路線というのは全部で三十六線、そのうち国鉄が認可をとっているのが二十五線、未認可が十一線、しかし二十五線のうち六線はまだ着工していない、実際工事を進めているのが十九線だ、こういうように出されておりますが、この通りですか。
#88
○廣瀬政府委員 現在、大体お尋ねがございました通りの状況になっております。
#89
○勝澤委員 そうしますと、今私が申し上げました工事認可をとっている二十五線とか、あるいは現在工事認可をとって着工しているこういう路線もこの利子補給の対象になる、こういうように理解してよろしゅうございますか。
#90
○廣瀬政府委員 建設費を使いまして現実に工事をやっておる路線、それから同じく建設費を使いまして測量とか設計とか調査をやっておる、こういったものはすべて対象になるというふうに考えております。
#91
○勝澤委員 そうすると、三十六年度予算で新線建設費が盛られた、この建設費全額が利子補給の対象だ、こういうように理解してよろしゅうございますか。
#92
○廣瀬政府委員 今年度の予算は七十五億になっておりますが、その七十五億全額の補助の対象になっているというふうに考えております。ただしこれは決算をした分でございますから、ことしの予算に掲げられております三億何がしの金というものは、三十五年度の決算分でございまして、前年度の使った金に対する補助、ちょっと一年ずれたような格好になっております。
#93
○勝澤委員 三十六年度の決算ということになるんじゃないですか。どういうことなんですか。
#94
○廣瀬政府委員 三十五年度以降の建設費の決算分に対しまして三十六年度以降に補助をしていく、こういう考え方でございます。
#95
○勝澤委員 三十五年度以降の決算といいますと、三十五年の四月一日から三十六年三月三十一日まで、この利子補給が三億八百七十五万円ということなんですか。
#96
○廣瀬政府委員 三億八百七十五万円と申しますのは、当該年度の前年度分の利子の額に相当する金額ということでございますので、三十五年度分の利子の額に相当する範囲が補助になっておりまして、これが三億八百七十五万円へこういうことになっておるわけであります。
#97
○勝澤委員 そうすると、七十五億に対して三億八百七十五万円じゃないのですね。
#98
○廣瀬政府委員 これは、本年度の予算に掲げられておりますのは三十五年度分の九十五億に対する分でございます。
#99
○勝澤委員 それでわかりました。
 そこで、これは三十六年度以降四十年までというふうに一応言われておるのでありますが、各年度ごとに大体建設する資金の計画と利子補給の額はどのように今のところ考えられておるのですか。
#100
○廣瀬政府委員 これは三十七年度以降の建設費の予算がどのようになるかということが実はまだわかりませんので、仮定の議論になりますが、三十五年度はただいま申し上げましたように、予算が九十五億でございます。これに対します補助額が、概数で申し上げまして三億九百万、それから三十六年度は、先般御承認いただきました予算で七十五億となっておりますので、三十七年度に参りますと、三十五年度の九十五億の分に対しまして六億一千八百万円、これは三億九百万の倍となります。それから三十六年度の七十五億に対しましては二億四千四百万円、合計いたしまして三十七年度分の補助額というものが八億六千二百万円。それから三十八年度に参りまして、これは今申し上げましたように、建設費の予算がどうなるかわかりませんが、かりに七十五億として計算をいたしますと、同じような計算で、三十八年度分は、三十五年度の九十五億に対するものが六億一千八百万円、それから三十六年度分の七十五億に対します分が四億八千八百万円、三十七年度の、かりに申し上げました七十五億に対する分が二億四千四百万円ということで、三十八年度の補助額の合計は十三億五千万円。以下同様に計算をいたしまして、というのは、一応七十五億という額で計算いたしまして、三十九年度分は合計が十八億三千八百万円、四十年度分が同じような計算をいたしまして二十三億二千六百万円という一応の試算をいたしまして、五カ年間の合計は約六十七億円ということになります。
#101
○勝澤委員 五カ年間に限ったというのは、どういう理由なんでしょう。
#102
○廣瀬政府委員 別に特にはっきりした理由はございませんが、ただいま国鉄の全体の計画も五カ年計画ということで考えられておりますし、とりあえず新五カ年計画の五年というのに合わせまして、五カ年というものを考えておるということでございまして、この間には新線建設に対します基本的な考え方というものもいろいろ論議されるというふうに考えまして、一応五カ年ということを考えておるのであります。
#103
○勝澤委員 そういたしますと、この五カ年間で大体何キロくらいの建設をして、おおむねどの程度の線というものが完成されるかというような計画は、どういうふうに考えられておりますか。
#104
○廣瀬政府委員 五カ年間にどのような線を具体的に取り上げて、どのように建設していくかということは、今ちょっとこのようになるということは、私どもとしては申しかねるわけでございます。なおもう一つは、予算の額が毎年度どのようになるかということも、ちょっと私どもとしては予想いたしかねますので、毎年何キロ建設して、どのようになるかということは、ちょっと予想がつきかねますが、従来のようなぺースで参りますと、五カ年間に二、三線ないし四、五線は完成するものが出てくるのじゃないかというふうに考えております。
#105
○勝澤委員 今度の新線建設の、一応国鉄の五カ年計画と見合いながらこの法律が出されてきておるように思うのですが、そういたしますと、やはり五カ年計画の一環として、初年度は利子補給分として三億八百七十五万円だというふうに大蔵省と話し合いがついておるということになるならば、五カ年間のある程度の見通し、建設資金総額の見通しなり、あるいは調達の見通しなり、それについての利子補給の見通しなりというものは、どの程度大蔵省との話し合いがコンクリート化されておるのですか。
#106
○廣瀬政府委員 五カ年計画の資金の一応の計画といたしましては、大体七十五億というようなものを考えておるわけでございまして、それが毎年どのように具体的に建設線に使われるかというような問題は、建設審議会で御審議を願っておるようなわけでございまして、大体の金額のめどというものは一応立っておりますが、これが具体的にどのように行使されていくかということは、ただいま建設審議会等にもお諮りをしている最中でございます。
#107
○勝澤委員 この法律を出すにあたっては、やはりことしだけの問題で話がついて法案ができたのではないだろうと私は思うのです。大体ある程度五カ年間についての見通しがついて、なおかつ運輸省としての方針というものを大蔵省が了解されて、それなら初年度はこれでいこう、こういうことできまったと思います。ですから総額的に、大体大蔵省との間には財政的にどの程度まで話ができているかという点について、御説明願いたいと思います。
#108
○廣瀬政府委員  一応の腹づもりといたしましては、先ほど申し上げましたように、毎年の予算というものを一応腹に置いて、大蔵省とは下折衝をやって参りました。具体的にこれで十分か、あるいは足らないかというような問題は、建設審議会等にもお諮りをして今後きまっていく。繰り返して申しますが、先ほど申し上げましたような数字を一応頭に置きながら、この法律案を作って参ったということでございます。
#109
○勝澤委員 そうすると、大体の計画というのは、年七十五億の建設投資をしていく、それに伴って累年度ずっと増加していきますけれども、その利子補給をしていく、こういうことについては、大蔵省はおおむね了解しているというふうに理解してよろしゅうございますね。
#110
○廣瀬政府委員 私どもは大体そういうつもりで大蔵省には交渉しておりますが、この法律の建前といたしまして、予算の範囲内でということがついておりますので、これはまた大蔵省の方の都合もございますが、私どもの方は、なるべく今申し上げましたような数字を実現したいという考えで当たっております。
#111
○勝澤委員 それから金利の問題ですが、金利はどのくらいに計算されておるのですか。
#112
○廣瀬政府委員 年六分五厘として計算をしております。
#113
○勝澤委員 そこで私は、無理かとは存じますけれども、一応新線建設の利子補給という法案が出され、なおかつそれについて五カ年間の一応の見通しを持って出されておるのでありますので、ある程度、この新線建設についての運輸省なり国鉄の方針、基本的な考え方というものが出されなければならないと思うのです。それは鉄道建設審議会で立てるものだということではないと私は思います。やはり運輸省なり国鉄が基本的なものの方向をきめて、その線に沿った形で鉄道建設審議会が行なわれなければならぬと思うのです。そういう建前からいうならば、この法律を作る場合に、新線建設についての基本的な考え方はどのように立てられたでしょうか。
#114
○廣瀬政府委員 従来もそうでございますが、建設線の進め方というものは、大臣の諮問機関でございます建設審議会の建議なり御答申というものを十分尊重してきめておるわけでございますが、今までの数回の建設審議会の御意向を拝聴いたしましても、やはり投資的な効果というようなことから、ある程度重点的に施行していくというようなこと。それから特に最近の特徴といたしましては、御承知のように新しい交通機関というものが急速に発達をして参っておりますので、道路交通網その他を十分勘案しながら、総合的な交通政策の一環と申しますか、鉄道でぜひやらなくてはいかぬというようなものをやっていこうというような空気が、建設審議会には、この数回特に強く出て参っておりますので、建設審議会としてはそういった点を十分に御審議願いまして、いろいろ答申なり建議がなされるものというふうに考えております。私ども事務的にも、建設費の使い方というものは、今申しました一応総合的な見地から鉄道の負うべき役割というようなものを考えながら、なお資金コストから申しまして、できればなるべくある程度投資効果が早く現われるような格好に建設費を使って参りたいということを考えておる次第でございます。
#115
○勝澤委員 今問題になっております只見線などというような問題は、この建設線あるいは補給の対象、こういうものには何ら考慮されるものではない、こういうように理解しておりますが、それでよろしいのですか。
#116
○廣瀬政府委員 只見線は、敷設法の別表の予定線には該当しておりますが、電源会社が作りました現在の只見線というものは、何ら建設審議会とは関係なしに建設されたものでございます。
#117
○勝澤委員 大体新線建設にあたっての考え方というものは、今もそうなんですけれども、鉄道建設審議会というものに重点が置かれ、そして結局それが国鉄企業の全体の中にしわ寄せされておるわけでありますけれども、建設審議会の決定というものは、決定通りに行なわれれば、何も国鉄もそう困ることはないわけであります。しかし決定が行なわれていながらも、現実には、資金面あるいは利子補給をせよといろいろ言われておるのですけれども、それが実施をせられていない、そういうところに問題が出たと思うのですけれども、そしてまたそれが今回こういう形で、一応前進をした形で補給をすべきだということが生まれてきたと思うのです。しかしながら最近の鉄道建設審議会の模様を見てみますと、相当やはり今日の事態に合った考え方をしておるようでありますけれども、そういう建前からいえば、やはりこの法案にあたって、相当にある程度新しい線に対する輪郭というものが出てこなければおかしいじゃないかと思うのです。大体予算総額が年七十五億としても三百七十五億から四百億程度というふうに考えられている。そうして今建設審議会を中心としても、採算のとれない路線、あるいは国道のある路線というものは相当検討すべきだ、こういわれておるわけです。そうすれば、今対象になっておる路線でも、途中までしか行ってない、まだ全然手をつけていない、こういう線があるわけですけれども、ある程度これは一つずつ検討をされて、大体五カ年間にこの程度の路線は完成しようじゃないか、あとはやめるということは言えないかもしれないけれども、もう少し検討しようじゃないか、こういう点が相当進んでいなければおかしいじゃないかと思うのであります。そうしなければ、やはりこれをやる価値というものがないじゃないだろうかと思う。その辺のことがあまり明白になっていないのですが、やはりあまりはっきりしてないのですか、はっきり言うわけにいかないのですか、それはどうなんですか。
#118
○廣瀬政府委員 ただいま御審議を願っておりますこの特別措置法案というものの内容には、そういったことは出ておりませんが、先般大臣から御説明をいたしました提案理由の中には、そういった点がかなりはっきり出ておりまして、途中のところでありますが、「政府におきましても新線建設の合理化につきましては、交通政策全般の見地から今後とも積極的に配慮していく所存でありますが、」というようなことで、新線建設の合理的な進め方というものは、この法律の前提になります考え方としては私どもはっきり持っておるわけでございます。なお建設審議会が、建設線の進め方につきまして、いわば重点的に投資効果が早く現われるように、また言葉をかえていえば、一律な悪平等の投資の仕方というものを改めたらどうかというお尋ねかと思いますが、最近の建設審議会は、大体そのような考え方で御審議を進められておるように私どもは考えております。
#119
○勝澤委員 そこで国鉄では、新線建設計画について、今大臣の提案で説明されたような方針に従って、開通した場合の損益はどのようになるのか、あるいは将来の見通しはどうなのか、鉄道ではなくてパスの路線で代行できないかというような調査をしておる、二月ごろには集約されたというようなことが伝えられておりますが、この内容についてはどういうふうになっておりますか。
#120
○廣瀬政府委員 国鉄の方におきましてそのような調査を大体実施いたしまして、かなりまとまりつつあるということは私ども聞いておりますが、まだ正式に運輸省にどうこうという話もございませんし、その内容がどのようなことになっておるかということを今のところは承知をしておりません。調査はかなり進んでおるということは聞いております。
#121
○勝澤委員 具体的には、きょうの建設審議会では、ことしの予算の配分をきめる、こういう先ほどお話があったわけですけれども、配分をきめる前提になるものは、やはり今日までいろいろ議論されてきた、私が指摘いたしましたこの二つの、開通した場合の問題、将来の問題、あるいは鉄道でなくてパスの代行はどうなんだ、こういう点等の比較というものはどうしても今日の段階で検討されて、それがことしのきまった予算に対する配分の中では十分生かされなければならないと思うのですが、そういう点はきょうの委員会の中ではやられないのですか。
#122
○廣瀬政府委員 国鉄が調査をいたしました具体的な調査結果というものは、ただいま申し上げましたようにまだ発表の段階ではないように承知しておりますが、大体の傾向というものはわかっておりますので、そういった点を考慮に入れて国鉄から本日予算の大体の配分というものの提案があるものと考えております。
#123
○勝澤委員 それでは国鉄についてこのような調査をされたわけでありますから、そのような調査というものは国鉄の立場からいってなかなか困難だとは思いますけれども、国民的な立場に立つならば、この資料というものは大へん重要な資料になると思うのです。そういう観点からぜひ委員会になるべく早い機会に提出をして十分な御説明を願いたいと思うのです。それと同時に、そうしますと、今運輸省でお考えをされておるものというものは、従来着工しておるあるいは調査をしている、こういうものが対象であるのか、これ以上新線建設としての路線というものをまだこれから広げていくのですか。大体今のものを対象に五カ年間でまとめていこう、こういうように考えておられるのですか。
#124
○廣瀬政府委員 新しい線をやるかやらぬかということでございますが、これは非常にむずかしい問題でございまして、建設審議会でも十分御検討になることと存じております。先ほども申し上げましたように、やりかけたものの投資効果を早く発揮するということが私どもとしては望ましいことであるというふうに考えております。なるべく重点的に工事をやっていく方がいいのではないかと事務的には考えております。
#125
○勝澤委員 建設線の利子の補給というものの考え方というものは、大へん国としては踏み切った進んだ考え方であると同時に、鉄道建設審議会等から数回にわたって指摘をされてこのようになったことは大へんけっこうだと思うのですが、しかしこれによって今度は新線建設というものが今までと同じような形で進められていくということについては、再検討しなければならないと思うのです。なぜならば、でき上がればでき上がったで、それがまた赤字を生んでいくわけでありまして、今までの総計を見てみますと、おおむね昭和二十七年から今日まで開通された路線というものは、営業係数の高いのでは九九六とかあるいは一四八四とかというような係数があるわけであります。しかしそれを詳細に調べれば、相当初めから新線建設をしなくてもいいような路線というものが生まれておるようであります。従いまして、この際私は、一歩進んだこの利子補給というものが生まれたけれども、それと同時に、経常赤字というものが生じてくるという両面の建前からいって、過去に建設審議会で指摘をされておる事項というものを、今日国鉄も準備をしておるようでありますから、一つ詳細に検討されて、鉄道建設審議会というものが国鉄のことよりも政治的な路線というものが重視をされて、投資効果なりあるいは国鉄の公共企業というあり方についての批判を受けないように十分検討をされるべきだと思うわけでありまして、そういう点はやはり鉄道建毅審議会がという審議会の隠れみのの中で国鉄が苦しみ、そしてそれをまた国鉄自体が隠れみのにしながら政治家をいろいろと誹謗されるということは大へん残念だと思うのです。しかし路線一つ一つを見れば、何とかという代議士の名前のつくような線ばかりですからやむを得ないと思うのですけれども、そのことはやはりそのところにおる政治家というものは、自分のところですから、鉄道を引いてくれ、引きます、今さらバスにしてくれなんということはなかなかよう言えぬわけでありますから、それはやはりわれわれが政治の流れとして、国鉄企業のあり方、今日の交通行政のあり方を十分国民に徹底させるためにも十分な資料というものを、鉄道建設審議会というような隠れみのの中でなくて、国会の中に、あるいは運輸委員会の中に十分出していただいて、その中でこの路線はけしからぬじゃないか、建設審議会できまった経過がどうなんだということを究明して、そして国民の中に、この線ができることもやむを得ないのだ、当然なことだということをしながら路線の開通というものをしていかなければならぬと思うのです。そうしなければ、片方で一生懸命こういういい法律が作られて国鉄がいい方向に向いても、片方ではまだ依然として古いものが進められていくということは大へん残念でありますので、そういう意味でやはりもう少し積極的な新線建設についての国鉄の持っている考え方、あるいは監督官庁である運輸省の持っている考え方というものを、積極的な立場で出していただいて、国会議員相互の間で政治的な路線というものあるいはまたむだな国家投資というものをやめさせるような形にしていかなければならないのではないだろうか、こう思うわけであります。
 一言これについての考え方を申し述ぺまして、私の質問を終わります。
#126
○三池委員長 ちょっと速記をやめて。
  〔速記中止〕
#127
○三池委員長 速記を始めて……。
     ――――◇―――――
#128
○三池委員長 次に、航空に関する件についての調査を行ないます。
 昨夜の羽田空港における日航機の事故について、政府当局より説明を聴取いたします。今井航空局長。
#129
○今井(榮)政府委員 私から昨晩の日航機の国際空港における事故につきまして概要を御報告申し上げたいと存じます。
 昨晩、滑走路上において事故を起こしました日航機は、JA八〇〇三というDC八型の大型ジェット機でございまして、新聞にも出ておりましたように最近入手いたしましたもので、名前は「箱根」号という名称になっております。この飛行機はサンフランシスコからホノルルを経由いたしましてウエーキ島を経て東京国際空港に昨晩の九時三十分着の予定のものでございます。これが二時間ばかリディレードいたしまして、現実に羽田に着陸いたしましたのは十一時二十九分でございます。
 事故を起こしました場所は、今主として使っております通常Aランと称しておりますが、A滑走路の北端でございまして、つまり海側から着陸いたしまして滑走したままで滑走路の北端の、ちょうど現在延長のために埋め立てをやっております排水溝に機首を突っ込んだような形で事故を起こしておるわけでございます。乗務員は機長が古谷野等と言いまして日航における搭乗時間は約八千時間飛んでおりまして、相当のベテランのパイロットでございます。ただしこの大型ジェットの操縦を始めてからはそれほど長時間はたっておらない。しかしまありっぱなキャプテンとしての資格を備えた操縦士でございます。コー・パイは大形貢と言いまして、これが搭乗しておったわけであります。乗務員は全部合わせまして十三名乗っておりまして、これはコックピット・クルーといいますか、これは操縦席の方におりますクルーとそれからキャビン・クルー、そのほかの乗務員というものを合わせまして全部で十三名でございます。客はほとんど満載でございまして、百九名乗っておったわけでございます。
 損害の状況は、結局滑走路上で飛行機がとまることができず、滑走路をオーバーいたしまして、先ほど申し上げたような埋め立て区域の前面にある排水路に機首を突っ込んだような形になっておりますが、その損害の概況を申し上げますと、一番先についております操縦席、ノーズ・セクターと申しておりますが、つまり鼻の部分でございますが、ノーズ・セクターが前面に傾斜して前の方、上部の取り付けておる部分の接着部分が切断されております。前に突っ込んでおる、ちょうど頭をくじかれたような形で、前に折れておるわけでございます。それからエンジンにつぎまして、左右の内側のエンジンが二個損傷いたしております。それからもう一つ右側の横の外側の方のエンジンがさらに一個、下面が地面をすって損傷をいたしております。従いまして、操縦席が破損いたしましたのと、それからエンジンが四個のうち三個が損傷を起こしております。それ以外に右の方の内側のタイヤが一個パンクいたしております。これは排水溝その他に激突したときにパンクしたのじゃないかと思われます。そういう状態でございます。
 幸いに人命には損傷が全然ございませんでした。これは乗務員につきましても乗客につきましても損傷は全然ないというのが、現状の調査の結果でございます。
 そこで私ども今実は原因をいろいろ探求いたしておるのでございますが、まだ何分にも事故後数時間しか経過しない現状でございますので、事故の原因等についてはまだ明確にいたしておりません。いろいろ新聞等も書いておりますので、事故の原因と思われるような事項はどういうことであるかという点についても、実はけさ会議をやって参ったのであります。現揚には早くから職員を派遣いたしまして、職員がちょうどけさがた帰って参りまして、さっそく会議を開いたわけでございます。飛行機が着陸いたしまして停止するまでに使用されるブレーキの系統がございます。これは通常のブレーキは油圧をもって車輪をとめる、いわゆる通常のブレーキでございます。それ以外にジェットのプラストを前の方に噴射させる、つまり逆噴射装置、普通リバースと申しておりますが、逆噴射装置によって前進をとめる装置を持っておるわけでございます。それからもう一つは、エマージェンシー・エア・ブレーキと申しますか、非常ブレーキがもう一つついております。ブレーキの系統としては、通常使われるブレーキと、それから逆噴射装置、それからもう一つはエマージェンシー・エア・ブレーキこの三つのブレーキを使っておるわけでございます。はたしてこの三つのブレーキが十分に効果的に機能したかどうかという点が一つの問題ではないかと考えます。それからもう一つは、操縦士は通常のポイントで接地した、こう言っておる。つまり南側の滑走路の先端において、通常着陸すべき地点において着陸したかどうか、つまり接地ポイントが正しかったかどうか、非常にまん中の方で接地いたしますと、当然先へ距離を要するわけであります。接地ポイントがはたして正しかったかどうか。それからもう一つは、接地するときの速度はどうであったか、こういうふうな点が問題になるのではないかというふうに存じます。こういった点について今後詳細な調査を行なわなければならない。
 新聞等にいわれておりますが、実は滑走路が羽田は短過ぎる。従ってああいうふうな大型のジェット機については、滑走する距離が短いためにああいうふうな事故が起こったのではないかというふうなことも一部新聞で書いておるようでございますが、この点につきましては、現在羽田の滑走路は御承知のように八千九百フィート、メートルに直しますと二千七百メートルございまして、その二千七百メートルの滑走路に合うような重量を許容するというような建前をとっておるわけでございます。今着陸重量として許容されておる最大の重量は幾らかと申しますと、十九万九千五百ポンド、つまりジエットが着陸します場合の重さの最大の限度は十九万九千五百ポンド、これ以上の重量であってはならないということになっておるわけでございます。昨晩のジェットの実際の重量は十九万九千ポンドでございまして、五百ポンドのまだ許容重量に余裕があるという状態でございます。従いまして、そういった面からは大体基準の範囲内で重量はおさまっておる。
 それから、接地いたしましてからどのくらいの滑走路の長さが必要であるかという点につきましては、計算上四千フィートあれば足りる、こういうことでございます。従いまして滑走路の長さは八千九百フィート現在あるわけでございます。従って着陸する場合四千フィートあれば足りる、そういう規定でございますので、従ってその面から滑走路が短過ぎるということはないわけでございます。これはむしろ余談でございますが、離陸する場合の方が滑走路は長さを必要とするのでございます。現在羽田の状況でいいますと、この八千九百フィートの滑走路の長さに対しまして、飛行機の両翼のフラップといいますか、このフラップの傾斜角度を二十五度というふうにしまして、それからいわゆる標準温度、気温が十六度Cの場合に二十九万五千ポンドという計算になっております。従いまして、燃料を満載いたしましてかりに二十九万五千ポンドめ飛行機が離陸いたします場合には、八千九百フィート、フルに滑走路を使うということでございますが、着陸する場合には燃料はもうほとんどないわけでございます。従って着陸する場合の所要滑走踏の長さというものは四千フィートで足りるということでございます。これは規定はむしろある程度のマージンをもって規定してございますので、こういった面でぎりぎりに規定しておるということはございませんので、この面からの滑走路の長さの問題は今度の事故については必ずしも問題はない。
 それからもう一つは、雨で滑走路がぬれておった、そのためにスリップしたのだということでございますが、この点につきましても、従来も雨が降っておるときも707にしましても、D C8にしましても、もう毎日何機となく着陸いたしております。従ってさっきの着陸に必要な滑走路の長さにすれば、多少スリップしましても、十分とまり得るのではないかというふうな感じがいたすのであります。従って、滑走路の長さの問題、それから雨による滑走路のすべり、スリップという問題は決定的な要因ではないのではないかという感じが実はいたすのでございます。従って、先ほど申し上げましたように、今後重点的に原因として調査すべき問題は、ブレーキ系統が十分機能しておったかどうか、それからまた操縦士の接地ポイントがはたして妥当であったかどうか、それからまた接地速度がはたしてそれほど早過ぎないで、いわゆる規定以内の接地速度で着陸したか、こういうふうな点を重点を置いて調べたいと思いますが、なおこれ以外にいろいろな原因があるいは出てくるかもわかりませんけれども、現在のところではさしあたってそういうふうな程度の結論が一応得られたというような状況であります。
#130
○久保委員 ちょっと一言。事故の原因はいずれ調査して判明することだと思いますが、今までもそうですけれども、航空機事故の調査が非常に未熟といっては語弊がありますが、なかなか原因探求がむずかしいようなものがあるようであります。これはやはり徹底的に調査して、再び事故を起こさないということが必要だと思いますが、今までそういうようなことがなかなかはっきりしないというようなことが多いと思います。これは今回はぜひやってほしいということが一つ。いずれそういうものが出ますれば、一つ当委員会に御発表いただきたいと思います。
 そこで、新聞の報道では、この飛行機がだめになったから当分の問シアトル線は運休だ、こういう話が出ておりますが、これはどういうことになっておりますか。
#131
○今井(榮)政府委員 今後のさしあたっての運航計画につきましては、今現在日航で会議をやっておるという状況で、最終の結論はまだ出ておらないようでございますが、けさがた社長からの連絡によりますと、今、久保先生がおつしやいましたように、シアトル線を運休したいということと、それから現在香港線に従来一便ジェットを配置いたしておるわけでございますが、これを引き揚げて、6Bにかえるということで、残りの三機のジェットをもってフルに太平洋、特に中部太平洋をやろう、こういうようなふうに伺っておりますが、シアトル線につきましては、現在中部太平洋に比べて非常にお客が少ない、国際線全体の赤の大部分はむしろシァトル線の運営に原因しておをような状況でございまして、現在でも従来二便運営する予定のところを一時的に一便にして運営するというようなこともやっておる状況でございます。三機をフルに収益の多い路線に使うということになりますと、シアトルを当分運休する、あそこは貨物路線だけというふうなことになるのではないかと考えております。
#132
○久保委員 シアトル線にはやはり今ジェット機が就航しているのでありましょうか。
#133
○今井(榮)政府委員 スケジュールでは二便ということになっておりますが、一時的に一便に、ある程度減便するということもやっております。
#134
○久保委員 シアトル線は赤字路線とかいうことで、その方を優先的に削るというのでありますが、せっかくこれから航空権というか、そういうものを拡張する段階でありますので、何かの事故があればすぐにそういうところをやめるということも、これは国際的にも将来を展望した場合得策ではないだろう、こういうふうに思うわけであります。これはジェット機ではなくてDC7ですか、そういうジェット機以外のプロペラ機で代行できるのであれば代行するということで、やはり航空権を確保しておくのが当然ではないかと思いますが、これはどういうことですか。
#135
○今井(榮)政府委員 先生がおっしゃった通り、そういうふうに運営することが最も望ましいと思います。ただ機材などの関係から、従来太平洋線に使っておりましたDC8の前の第一線機であった7Cは、御承知のように四機を日航は使っておったのでございますが、そのうちの二機は貨物専用機に改造いたしまして、国内の機材不足をカバーする意味で現在札幌線に就航さしておるわけでございます。先生のおっしゃったような趣旨も一つ加味して私ども日航ともいろいろ相談してみたいと思いますが、問題は国内に現在就航しておる7Cを抜けるかどうかという点にかかっているのじゃないかと思います。なおよく研究した上でできるだけ御趣旨を尊重するように一つやっていきたいと思います。
#136
○三池委員長 次会は来たる二十八日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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