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1960/12/15 第37回国会 参議院 参議院会議録情報 第037回国会 議院運営委員会 第4号
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1960/12/15 第37回国会 参議院

参議院会議録情報 第037回国会 議院運営委員会 第4号

#1
第037回国会 議院運営委員会 第4号
昭和三十五年十二月十五日(木曜日)
   午前十一時十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の移動
本日委員基政七君辞任につき、その補
欠として永末英一君を議長において指
名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     斎藤  昇君
   理事
           前田佳都男君
           宮澤 喜一君
           阿部 竹松君
           光村 甚助君
           向井 長年君
           竹中 恒夫君
           加賀山之雄君
   委員
           鹿島 俊雄君
           北畠 教真君
           佐野  廣君
           豊瀬 禎一君
           米田  勲君
           永末 英一君
  ―――――――――――――
   議長      松野 鶴平君
   副議長     平井 太郎君
  ―――――――――――――
  政府委員
   大蔵政務次官  田中 茂穂君
   大蔵省銀行局長 石野 信一君
   厚生政務次官  安藤  覺君
   労働政務次官  安部 清美君
   労働大臣官房長 三治 重信君
  事務局側
   事 務 総 長 河野 義克君
   事 務 次 長 宮坂 完孝君
   議 事 部 長 海保 勇三君
   委 員 部 長 岸田  実君
   委員部副部長  若江 幾造君
   記 録 部 長 佐藤 忠雄君
   警 務 部 長 渡辺  猛君
   庶 務 部 長 小沢 俊郎君
   管 理 部 長 佐藤 吉弘君
  法制局側
   法 制 局 長 斎藤 朔郎君
  国立国会図書館側
   国立国会図書館
   副館長     岡部 史郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○社会保険審査会委員の任命承認に関
 する件
○日本銀行政策委員会委員の任命同意
 に関する件
○公共企業体等労働委員会委員の任命
 同意に関する件
○国立国会図書館の経過報告に関する
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(斎藤昇君) これより議院運営委員会を開会いたします。
 まず、内閣提出にかかる人事案件、すなわち、社会保険審査会委員の任命承認に関する件、日本銀行政策委員会委員の任命同意に関する件、公共企業体等労働委員会委員の任命同意に関する件、以上三件を一括して議題といたします。
 これより順次政府委員から説明を聴取いたします。
 まず、社会保険審査会委員の件について説明を求めます。
#3
○政府委員(安藤覺君) 社会保険審査会委員の任命につきまして、皆様方の御承認を求める件につきまして、御説明申し上げます。
 社会保険審査官及び社会保険審査会法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律 第百一十四号)の施行により、新たに社会保険審査会委員が三人増員されたことに伴い、隈部英雄及び細田徳寿の両君を十一月一日付、石井通則君を十一月四日付で任命いたしましたので、社会保険審査官及び社会保険審査会法第三十二条第三項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。
 二君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと任じますが、社会保障に関する識見を有し、かつ社会保険に関する学識経験を有する者でありますので、社会保険審査会委員として適任であると存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに承認されるようお願いいたす次第でございます。
#4
○委員長(斎藤昇君) 次に、日本銀行政策委員会委員の件について説明を求めます。
#5
○政府委員(田中茂穂君) 一言ごあいさつを述べさせていただきます。このたび不肖の身をもちまして、大蔵政務次官を拝命いたしました。今後何かとお世話になろうかと思いますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 日本銀行政策委員会委員の任命につき、両議院の同意を求めるの件でございますが、日本銀行政策委員会委員千金良宗三郎君は十二月十三日任期満了となりましたが、同寸を再任いたしたく、日本銀行法第十三条の四第三項の規定により、両議院の同点を求めるため、本件を提出いたしました。
 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと任じますが、大都市銀行に関し経験と識見を有するものでありまするので、同法第十三条の四第二項第四号の規定により、委員として適任であると存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御同意されるようお願い申し上げます。
#6
○委員長(斎藤昇君) 次に、公共企業体等労働委員会委員の件について説明を求めます。
#7
○政府委員(安部清美君) 私、今回労働政務次官に就いたしました。御麻知のように、まことに不敏なものでございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 公共企業体等労働委員会公益委員の任命について、皆様方の御回意を求めるため御説明を申し上げます。
 公共企業体等労働委員会の公益委員は、昭和三十三年九月任期が満了しましたので、後任者につき慎重に人選中でありましたが、今般同委員会の使用者委員及び労働者心員の倉見を聞いて作成した委員候補者名簿に掲載されているもののうちから、兼子一、峯村光郎、阪田泰二、石川古右御門、飼手真吾の五君を、それぞれ任命いたしたいので、公共企業体等労働関係法第三十条第二項の帆走に基づき貴院の同意を得るため本件を提出いたしました。同君らの経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと思いますが、同君らは、その経歴から見まして、いずれも広い学識と豊富な経験を有し、同委員会の公益委員として最も適任であると存じます。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに同意されますようお願いいたします。
#8
○委員長(斎藤昇君) ただいま説明のありました各案件について御質疑のおありの方は順次御発言を願います。なお、出席政府委員は、社会保険審査会委員につきましては安藤厚生政務次官、日本銀行政策委員会委員につきましては田中大蔵政務次日、石野大蔵省銀行局長、公共企業体等労働委員会委員につきましては安部労働政務次官、三治労働大臣官房長でございます。
#9
○向井長年君 ただいま人事案件の提案がございましたが、この中で公共企業体等労働委員会公益委員の任命について伺いたい。これについて、公益委員の人事に対する手続上の問題をただしたいと思うのであります。この公益委員を選ぶためにはどういう手続をもってやられておるか、まず聞きたい。政務次官から答弁されるようにお願いいたしたい。
#10
○政府委員(安部清美君) 私まことにふなれでございますので、今回は官房長から御答弁させていただきます。
#11
○政府委員(三治重信君) まず、委員の任期の満了の前に、労使団体に対する委員候補者の推薦に関する官報告示をやります。これが昭和三十三年八月二十六日に総理大臣名で官報告示をいたしまして、それと同時にその告示をされた旨を関係の組合、それから使用者団体に御通知を申し上げて委員の推薦方を求めたわけでございます。そうして委員の推薦が各種団体から出まして、その間、ことに労使の委員からの御同意がなかなか得られなくて今日までに至って、やっと提案いたしましたような次第で、委員は、まあ法律上では意見を聞いてというふうになっておりますが、われわれの方としては実質上御同意を得たというふうに考えております。
#12
○向井長年君 大体そういう手続だと思うのですが、労働者側委員の任命についてでございますが、御承知のごとく、今公共企業体の中には二つの労働組合があると思います。数の大小は別といたしまして。従って、この点において一方の組合に対する意見を聞いておるかどうかという問題、この点をまずただしたいと思います。
#13
○政府委員(三治重信君) この公益委員の任命につきましての意見につきましては、法律上は労使の委員の意見を聞くというふうになっておりまして、われわれの方といたしましては、大体において委員に今度新しくなられる方の意見を聞いてきめるというふうな慣例にしております。
#14
○向井長年君 公益委員を選ぶための意見を聞いたということを私は聞いているのではなくて、いわゆる労働者側委員を選ぶための意見を聞いたか。二つの組合があると思うのですが、性格が若干異なっておる。こういう組合の意見を聴取しておるかどうか、労働者側委員を選ぶため。この点について。
#15
○政府委員(三治重信君) 労働者側委員の総理大臣の任命に関する候補者の意見につきましては、それぞれの組合に意見、案を聞いております。
#16
○向井長年君 いま一つの労働組合、いわゆる新官公と申しますか、この組合から、おそらくしばしば労働大臣あてに、今度の労働者側委員の選任について非常に了解しがたい、従ってその点に対しては善処されたい、こういう申し入れをたびたびやっておると思います。従って、それに対して労働省としては、それをこういう形で選任をしたいからぜひこれは理解をしてもういたい、あるいは納得してもういたい、こういう努力がなされたかどうかということを聞きたい。
#17
○政府委員(三治重信君) その各組合からの御推薦によって、その後の労働者側委員の任命について労働者の方で選考いたすまでには、それぞれの御意見をよく聞いて、その結果任命したものであります。
#18
○向井長年君 そういう偽りを言ってはいかんですよ。聞いておるのだったら労働大臣あてにそういう申し入れをやっていないはずなんです。いいですか。こういうことが不満である、こういう公共企業体の労働者側委員は利害関係を持っておりますから、どの組合も従ってこれは不満である、従って普処をしてもういたいという申し入れをしておるはずなんです。近くこの任命をされるまでに、それに対して、もし任命できなければ、あるいはまたそれに対して意見が入れられなければ、こういう事情だから今回の場合は了解してもういたい、こういう努力をしたかどうか。
#19
○政府委員(三治重信君) 私直接その御返事を申し上げた責任者ではございませんが、そういう各御意見なり申し入ればよく受けまして、それに対して労働省といたしましては、各組合の組合員の数なり、全体の代表制ということで、そういうただいまの申し入れされた組合に対しては、その御者心見を同意しかねるということにつきましては、十分御説明し、御返事をしてあると思っております。
#20
○向井長年君 そうすると、おそらく、あなた当事者じゃないかしらぬが、今日ここへ来て答弁する以上は、それに対する実情は御存じだと思う。従って、おそらく文書をもって組合大臣あてに善処を願いたい、こういう形の申し入れをして、その後、しからばその組合代表を呼んで、こういうかくかくの事情によって今回の場合はこういう任命をしたい、だから了解してもういたいということを言いましたか。
#21
○政府委員(三治重信君) その点は、私が承知しておりますのは、先日も井堀先生から大臣にお会いいただきまして、労政局長、次官の方からも、そういう御意見に対して、今回の任命につきましては、全体の立場、この組合品の組織の状況を見ていって、そういうカを今回任命することは非常に困難であるということについては十分御説明申しております。
#22
○向井長年君 あなた、はき違ってはいかぬですよ。井堀先生とか、私も労働大臣に会ったのですよ。われわれは党代表とか、あるいは議員という立場において、労働大臣に文句を言っておる、私たちはそのとき労働大臣に言ったことは、こういう不満な意見がある。従って、これは労働省としては十分一つ考慮すべきである、従って今直ちに任命できなければ、当該組合の代表に対して十分理解させ、あるいは納得させるような努力をすべきである。こういうことを私たちは指摘しました。その後、労働省としては、やはり組合代表に対しては何ら皆さん方努力しておらないということです。そういうことをそのままにしておいて、その組合は、小さいとはいえ、やはり一つの組合の形態を持っており、利害関係を持っておる、こういう人たちの要望については、必ずしも受け入れられなくても、しかし、こういう理由によって今回は任命できないのだということをなぜあなたたちは努力しないのです。それをしたというなら、いつだれにしたか、私は明確にしてもらいたい。
#23
○政府委員(三治重信君) その点につきまして、詳細に、いつ、どこでというまで御答弁できませんが、今後十分そういうことにつきましては注一意して、御了解を得るように努力したいと思います。
#24
○向井長年君 注意とか何がということじゃなくて、私が先ほどから言っておるのは、やはり委員の任命は十分慎重でなければいけない。明確に言うと、総評系、全労系ということです。そういう二つの組合があってお互いに利害関係を持っている。大きい小さいは別です。従って人数の割合によっての委員の任命ということもあり得るでしょう。質的の形において考えるという場合もある。従って私たちは立ち入って必ずしも全労系から出すべきだということは主張しませんが、しかし、問題は、そういう意見については、常に労働大臣が言っておるように、十分やはりサービスとして皆さん方に理解をたまわるように努力すべきだ。これは労働大臣が常に言っておる。そういう努力を今回は労働省はしておらない。今ここに出された公益委員の問題について私たちは意見を言っておるのではない。その手続上の、労働者側委員を選任するためのそれまでのあり方については非常に不備がある。こういう不備をそのままに、いわゆる一方の組合を無視したやり方は、これは労働行政としてよくないことである。こういうことを私は指摘しております。その点についてどうですか。
#25
○政府委員(三治重信君) 今回のそういう御不満に対して、一つぜひ今後は十分に改めて参りますので、御了承をお願いいたします。
#26
○向井長年君 改めるというと、どういうことですか。
#27
○政府委員(三治重信君) 今後よく御趣旨に沿ってやって参りたいと思います。
#28
○向井長年君 改めてというのは、そういう組合の意見を十分に入れて考え、判断するということですか。
#29
○政府委員(三治重信君) 将来そういうふうにしたいと思います。
#30
○向井長年君 政務次官、その点を明確にして下さい。政務次官から明確に答えて下さい。今まで言ったことがわかれば……。
#31
○政府委員(安部清美君) 私は先ほど来申し上げておるように、まことにふなれでございますが、ただいまの説明を聞いておりまして、いろいろまだそういう組合に対する了解の仕方と申しますか、そういうところに不備があるということを感じますので、今後よく調査をいたしまして十分に気をつけたいと思います。御了承を願います。
#32
○向井長年君 これで私の質問を終わりますが、私はまだ了解しません。ということは、私は特に労働大臣にその前日会っておりますから、従って、きょうはこの人事案件、この問題については直接意見や不満を持っておるわけじゃない。ところで、この人事案件は、先ほどの理事会の申し合わせによって一応提案されて、党に持ち帰って再び検討して最終決定をする、こういうことでございますので、一応労働大臣にもただしたいという気持を持っているのですが、そういうことを付帯いたしまして、きょうの質問はこれで終わります。
#33
○光村甚助君 参考までにお聞きしますが、公共企業体に働いている労働組合は幾つありますか。
#34
○政府委員(三治重信君) われわれの承知しておりますのは、総評系で九組合、全労系で二組合、中立糸の組合で十三組合ございます。
#35
○光村甚助君 その組合員数がわかりますか。
#36
○政府委員(三治重信君) 先ほど申し上げました組合の数の分類で申し上げますというと、総評系の九組合で八十九万七千人、全労系の二組合で二万四千人、中立系の組合品で二万六千人でございます。
#37
○光村甚助君 そういうことになりますと、今向井委員からの要望がありましたが、中立系の組合には向井委員の質問されたような趣旨で何か折衝なさったことがあるのですか。
#38
○政府委員(三治重信君) 先ほど御説明申し上げましたように、官報告示と同時に関係組合にこの委員の推薦方の御通知を申し上げて、その中から推薦されているわけですが、全部の組合から委員の候補の推薦をされているわけではございません。従って、委員の推薦のない組合につきましては、特別に、委員をぜひ出してほしい、こういう委員で了承してほしいというような細部まで一々御了解は求めておりませんが、大体こういう各組合品に推薦の協議会がございまして、それで私の方からおもだった系統の組合品の代表者の方に申し伝えれば、それが各単産の組合に大体意見が通ずるような仕組みになっておりますので、個別に各組合一々に労働省の事務当局が当たるということはいたしておりません。
#39
○阿部竹松君 今私ども御説明を聞いただけで委員長に質問を評されているわけですが、次回に議決されるまでに調べてきてお尋ねすることにして、持ち帰って審隣する期間を与えていただきたいと思うのです。もう一つ、今向井委員、光村委員からいろいろな意見が出ておりましたが、今までこの委員の選考にあたってどうとか、あるいは人柄についてどうという問題が出ることは当然ですが、将来どうするかということは、社労委員会で真剣に論議して、石田労政がどうこうということを論議すべきであって、私はここで将来どうするということはいいかもしれぬけれども、官房長官が将来やりますということは、私は軽はずみな言葉のような気がするわけですよ。だから、そこを十分一つ大臣と次官に相談して官房長に御答弁願いたい。これはやはり社労で石田労政の一環としてこういうことをやりますということであってほしい。こういうことを要望しておきます。次回に議決するときまでに、これは議決するということはけっこうだが、将来どうするということについては労働大臣と当該委員会でやっていただきたい。こういうことを要望として申し上げておきます。
#40
○向井長年君 今阿部委員から言われたが、私が今ただしておったことは、結局手続上の問題を通して、よってきたってこういう人事を決定しているか、こういうことをただして、いわゆる問題を指摘したのであって、今不備な点があったのかどうかという点を指摘した。これに対して不備な点を認められて、そして将来十分注意しますということを官房長は答えた。私は何も将来のことを聞いているのじゃない。ただ聞いた質問の事項というのは、どういう手続をもってどういう形でもってやってきたかということをただしたわけです。その点については私の質問が阿部委員の言われた形と抵触するものではないと思います。
#41
○委員長(斎藤昇君) 他に御発言はございませんか。――御発言もなければ、以上三件の人事案件につきましては、一応各会派にお持ち帰りの上御検討を願い、次回に決定することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#43
○委員長(斎藤昇君) 次に、国立国会図書館の経過報告に関する件を議題といたします。
 本件は、御承知知の通り本委員会において審査する国立国会図書館の事務の一つとして規定されているものであります。それではまず副館長の説明を求めます。
#44
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 昭和三十四年度の国立国会図書館の経過に関して御報告申し上げます。
 すなわち、国立国会図書館法第十一条の規定に基づき、昭和三十四年四月から昭和三十五年三月に至る昭和三十四年度の国立国会図書館の業務につき、経過の御報告を申し上げます。
 お手元にこの年度の業務経過の資料を差し上げておきましたが、そのうちのおもなものについて、以下御報告申し上げます。
 第一に概況について申し上げます。昭和三十四年六月一日付で、国会に奉仕する国会図書館としての機能と国の中央図書館としての機能を調和させ、かつ、これを発展させるため、全面的な組織の改正を行ないました。おもな改正点は次の通りでございます。
 (1) 国会に対する調査及び立法レファレンスの奉仕の能率を向上させ、真に国会議員の手足となることができょう、調査及び立法考査局の機構を整備充実いたしました。
 (2) 選書制度を確立し、権威あり、かつ計画性のある収書を行なうため、収書部を独立させました。
 (3) 一般考査部という国民に近寄りにくい名称を閲覧部と改め、一般公衆に対する閲覧やレフアレンス・サービスの内容を整備いたしました。
 (4) 国の中央図書館として、海外図書館との提携を強化し、また、国内の公共図書館、専門図書館等に対する連携、援助の業務を積極化するため、新たに連絡部を設け、任務の明確化をはかりました。
 (5) 図書館員が教養の点においても、図書館技術の点においても、絶えず向上と研磨を怠らないよう、インサービス・トレーニングにも特に意を配りました。
 その結果、昭和三十五年三月三十一日現在の組織は、行政及び司法各部門の二十九支部図書館を除き、総務部、調査及び立法考査局、収書部、整理部、閲覧部、連絡部、建築部、国会分館、支部上野図書館、支部静嘉堂文庫、支部東洋文庫及び支部大倉山文化科学図書館の一局、六部、一分館、四支部図書館となりました。
 おもな人事としては、五月二日付で館長金森徳次郎が退職いたしました。また、六月一日の組織改正と同時に、一連の人事異動を行ないました。
 第二に国会に対する奉仕について申し上げます。国会に対する奉仕は、主として調査及び立法考査局及び国会分館が担当しております。
 調査及び立法考査局においては、全館的な組織改正の一環として局の組織にも若干の改正を加え、調査業務の合理化と能率的運営に意を用い、レファレンス回答及び調査成果の刊行配布を中心に、前年度に引き続いて活発な国会サービスを行ないました。御依頼を受けたレファレンス件数は二千二百六件で、昭和三十四年度は特に立法奉仕体制の充実、文書事務の迅速化等、レファレンス回答の改善に努めました。また、刊行した調査資料は二十四種、六万七千八百四十八部に上り、国会での当面の問題にマッチさせるよう、企画の調整に努力いたしました。
 さらに、議会制度七十年史編さん事業についても、前年度に引き続き、調査及び立法考査局において、専門調査員を初め局の総力をあげて、第二編議会史のうち帝国議会史の執筆を進め、本年度末からは最終的調整の段階に入っております。
 次に国会分館においても、前年度に引き続き議員閲覧室の設備の改称をはかるとともに、閲覧及びレファレンス業務については、閲覧部、調査及び立法考査局、支部上野図書館等との緊密な連携のもとに、館をあげて国会サービスの改善強化に努めました。
 第三に行政及び司法各部門に対する奉仕について申し上げます。行政及び司法の各部門に設置されている支部図書館は前年度と同じく二十九館であり、これら支部図書館の大部分は、創立以来すでに十一カ年を経過し、漸次所属省庁の所管分野における専門調査図書館としての実を備えるに至っております。昭和三十四年度における全文部図書館の増加図書数は九万五千三百四十四冊、整理図書数は十一万三千二十七冊、閲覧人員二十一万六千二百五十二人、閲覧図書数八十四万八千三百三十冊、レファレンス処理件数は九月七千二百十九件となっております。
 中央館においては、従来の支部図書館部を連絡郷に改組し、支部図書館の運営に対する協力は中央館の全機能組織をあげて行なう体制に改めるとともに、支部図書館職員に対する実務研修、総合目録の編さん刊行等により、連携の強化と図書館サービスの充実に努力いたしました。
 第四に公衆及び他の図書館に対する奉仕について申し上げます。国の中央館としての使命達成のため、閲覧部及び連絡部を中心として、全国の公共図書館、大学図書館、専門図書館、地方議会図書室、調査・研究機関等との連携協力の強化を初め、海外の図書館との提携をはかり、懇談会の開催、研修、各種文献目録及び印刷カードの作成頒布、図書館資料の写真複製等を行ない、全国各図書館及び公衆に対するサービスの向上に努めました。また、科学技術関係資料の収集整備についても、前年度に引き続き、全国十カ所に設置されているPBリポート・センタ一への資料の増強をはかるとともに、本年度から、当館がその寄贈図書館、デポジットリー・ライブラリーと申します図書館に指定された国際原子力機関及びランド研究開発公団の資料を一般に公開し、科学技術振興の要請にこたえるよう努力いたしました。中央館における昭和三十四年度中の閲覧者数は十五万七千三百四十六人、閲覧図書数は二十三万五千三百七十三冊、レファレンス処理件数は二万四千七百九十五件であり、また、全国各図書館及び調査・研究機関に対する図書の貸し出しは、四千六百七十機関に対し八千八百三十一冊であります。
 第五図書館資料の国際交換業務について申し上げます。国際交換業務は、当館の組織改正により、従来の国際業務部にかわって新設の連絡部国際課がこれを担当し、前年度に引き続いて、諸外国との資料交換を活発に行ないました。当節は、国の中央図書館として、諸外国の政府出版物を集中的に収集するよう努力しておりますが、昭和三十四年度は、従来の七カ国に加えて、新たにドイツ連邦共和国と政府出版物の包括的交換のための協定を締結し、また、国際連合及びその専門機関に次いで、新たに国際原子力機関及びアメリカのランド研究開発公団の調査資料も当館に寄贈されることとなりました。さらに、政府出版物の選択的交換は、現在、五十余力国、二百六十機関との間に行なっております。また、民間出版物の交換も引き続き行なわれており、特に昭和三十四年度は、オーストラリア連邦国立図書館との間に非政府出版物の交換協定が成立いたしました。内外の学術、調査機関の行なう学術出版物交換のための受託発送業務については、昭和三十四年度中に、国内の約二百三五十機関からの依頼に応じて海外十三カ国に四万八千八百二十一包みを発送し、海外からは、二万七千八百四十二包みの交換資料を受理し、国内約一千五百機関に配送いたしました。
 第六、図書館資料の収集及び整理について申し上げます。図書館資料の収集業務は、半館の組織改正により、従来の国際業務部及び受入幣理部にかわって、新設の収書部で担当させることとし、収書業務を一元化いたしました。また、当館の蔵書の充実とその構成の適正化をはかるため、新たに館内に国立国会図書館蔵書構成審議会を設けるとともに、選書員制度にも改善を加え、納本、購入、寄贈及び国際交換による計画的な収書の新たな体制を整えました。
 昭和三十四年度中に中央飢で収集した図書館資料は、次の通りであります。図書六万六千七百三十二冊、特殊資料(レコード等でございます)、六千七百四十五点、マイクロフィルム千二百七十六リール。それから昭和三十四年度末現在の所管図書数は、次の通りであります。図書は中央館百三十六万二千四百九十四冊、支部上野図書館九十五万八千二百七十二冊、支部静嘉堂文庫十九万五千百四十七冊、支部東洋文庫四十九万二千五百七十八冊、支部大倉山文化科学図書館十二万三百七十六冊、行政・司法支部図書館二百十二万七千三百五十八冊で、合計国立国会図書館といたしましては評五百二十五万六千二百二十五冊に達しております。なお、雑誌、新聞通信願等の逐次刊行物の総備え付け数は一万六千五百二十種、レコード等の特殊資料四万八千五百八十一点、マイクロフイルムその他としてはマイクロフィルム一万一千三百十三リール、マイクロプリント三万一千七十枚となっております。
 なお、最後に新庁舎の建築について申し上げます。本年度三十四年度の新庁企工事は、前年度の第六回建築工事に引き続きまして、主体構造の完成を目途として実施工事設計を作成いたしましたが、諸般の事由によりまして、年度内完了予定の工事はいずれも次年度にまたがることとなり、大蔵省に対して翌年度にわたる債務負担行為の承認を受けざるを得ないこととなりました。従いまして、予定工事は相当おくれたのでございますが、昭和三十六年十月の新庁舎開館という方針を貫徹するため、全工事のスピードアップを行ないまして、その目標に向かって関係者の努力を促している次第であります。
 以上、昭和三十四年度における国立国会図書館の業務の経過に関する主要な事柄につきまして御報告申し上げました。何とぞよろしく御審査をお願いいたします。
#45
○委員長(斎藤昇君) 御質疑、御発言ございませんか。
#46
○阿部竹松君 お仕事がりっぱだから報告書もりっぱになておりますので、お尋ねすることもないのですが、ただ一つ、これは小さな問題ですが、七十年史のことが四ページにありますね。これは国会で作っている七十年史のことをおっしゃるのですか。あなたの方で独自に作っておられるのですか。
#47
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 国会の中で作っておられます七十年史の執筆担当として、国立国会図書館の方は帝国議会史の分を分担いたしております。それをやっておりまして、現在もうすでに脱稿いたしまして印刷は回しております。
#48
○阿部竹松君 そうしますと、この前の理事会で小沢庶務部長にお尋ねしたら、ことし一ぱいかかるかもしれないと言い、あなたの三十四年度の報告では、本年末できるというと、もう当然できておらなければならないわけですね、三十四年度の報告だから。
#49
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 三十四年度でございますから、三十五年三月末の状態が最終的調整の段階に入っております。それから、こちらの七十年史の事務局の方でその最後の仕上げ、印刷、校正、そういうようにとりかかっておるという次第でございます。
#50
○阿部竹松君 そこで、あなたの方の文書の劈頭に書いてあるのは、「昭和三十四年四月から昭和三十五年三月にいたる」というのだから、ことしということになるのじゃないか。これは去年の報告をやっているのにできぬということは……。
#51
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) おそれ入ります。これは三十五年三月末までの状態でございまして、三十五年の三月末からは最終的な調整と申しますのは、原稿の最終的調整でございまして、原稿がほとんど最終的調整の段階に入りまして、三十五年四月以降は、その仕上げ、印刷というような段階に入っております。
#52
○阿部竹松君 もう一つお尋ねしますが、七ページですが、中央館における昭和三十四年度中の閲覧者数は十五万七千三百四十六人、これを聞いてびっくりしたのですが、びっくりしたというか、利用者が少ないということですよ。僕はあまり知りませんが、たとえば方々にある図書館などはこれよりずっと閲覧者が多いということを承っておるのですが、僕は常識的に中央館が一番多くて五、六十万人おるのじゃないかと判断しておったのですが、これではきわめて日本でも少ない方でしょうね。
#53
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) これは閲覧席の数にも関係しております。中央館の閲覧席は約五百足らずでございます。そういうことでございますので、そう膨大な閲覧人数を確保することは困難かと思いますが、これはもちろん閲覧数は何と申しましても、公共図書館の普及、公共図書館の直接の閲覧に重点を置くべきで、中央図書館、国立国会図書館というのは、図書館の図書館、図書館の卸問屋、そういう意味で、図書館機能の充実のためのいろいろの活動、レファレンス活動に重点があるわけでございます。これが特別に現在の機能に対して少ないとは考えておりません。
#54
○阿部竹松君 あなたがそうおっしゃるならばそれでもいいけれども、場所が悪いとか、席が少ないとかいうことならわかるけれども、図書館の図書館で卸問屋ということになれば、どれだけあなたの方で卸したということを聞きたい。中央図書館で図書をさっぱり卸してくれなくて困るということを聞きます。あなたのお答えを認めるならば、問屋の役目を果しておりませんよ。一冊やったのでもやったことになる。それはあくまでも理屈であって、そういうふうに中央図書館はやっておりませんよ。大学図書館でも……。しかし新しい館もできることでありますから、図書館法によれば議員優先で、議員にサービスする、そういうこともあるようですが、やはり一般の人にも多く閲覧してもらって研究していただくように努力していただきたいと思います。
#55
○国立国会図書館副館長(岡部史郎君) 今後十分努力したいと思います。
#56
○委員長(斎藤昇君) 他に御発言ございませんか。――他に御発言もなければ、本件につきましては異議がないと決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午前十一時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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