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#1
第033回国会 本会議 第19号
昭和三十四年十二月二十五日(金曜日)
   午後七時四十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第十八号
  昭和三十四年十二月二十五日
   午前十時開議
 第一 在日朝鮮人の帰国促進に関する請願(三件)
 第二 サハラ砂漠における原水爆実験中止に関する請願
 第三 沖縄における米国民政府新市会第二十三号刑法並びに訴訟手続法典撤回に関する請願
 第四 沖縄周辺海域の航行、漁ろう禁止措置撤廃に関する請願
 第五 零細企業対策強化のための商工会組織の法制化促進に関する請願(十一件)
 第六 日朝間直接貿易許可に関する請願(四件)
 第七 山口県小型自動車競走場移転反対に関する請願
 第八 女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部改正に関する請願(二十一件)
 第九 産業教育を行う国立及び公立高等学校基礎教科担当教員の産業教育手当に関する請願(百十九件)
 第一〇 産業教育を行う私立高等学校教職員の産業教育手当に関する請願(九十五件)
 第一一 滋賀大学附属小中学校校舎等移転に関する請願
 第一二 昭和三十五年度産業教育振興予算に関する請願
 第一三 義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部改正等に関する請願(六十一件)
 第一四 正倉院御物保護に関する請願
 第一五 財団法人日本禁酒同盟助成に関する請願
 第一六 義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部改正に関する請願
 第一七 名古屋市名城大学再建に関する請願(四件)
 第一八 中学校校舎増築のための財源措置に関する請願
 第一九 学校給食実施義務教育諸学校に栄養士配置等の請願(六件)
 第二〇 学校給食実施学校に栄養士配置の請願(二件)
 第二一 高等学校の授業における生徒の編成及びその教職員の配置基準等の法制化に関する請願(十一件)
 第二二 盲ろう学校高等部生徒の就学奨励費に関する請願
 第二三 養護教諭を必置とするための学校教育法の一部改正に関する請願
 第二四 高等学校の定時制教育及び通信教育予算に関する請願(二件)
 第二五 義務教育施設拡充等に関する請願
 第二六 学校給食費国庫補助増額等に関する請願(三件)
 第二七 東京都保谷町所在民族学博物館保管の民俗資料保護措置に関する請願
 第二八 中学校施設整備措置に関する請願
 第二九 高等学校の理科教育振興に関する請願
 第三〇 昭和三十五年度文教予算に関する請願
 第三一 能楽の存続保護に関する請願
 第三二 学校保健法実施強化のための予算増額等に関する請願
 第三三 奨励研究生制度の改善拡充に関する請願
 第三四 婦人教育予算増額に関する請願
 第三五 新市町村育成強化に関する請願
 第三六 新市町村建設育成のための地方交付税法の特例措置延長に関する請願
 第三七 行政書士法の一部改正に関する請願(九件)
 第三八 駐留軍及び自衛隊諸施設所在市町村に対する助成金交付の請願(十九件)
 第三九 自衛隊諸施設所在市町村に対する助成金交付の請願
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
     ─────・─────
#3
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
 この際、日程に追加して、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案について、国会法第五十六条の二の規定により、衆議院の発議者からその趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。衆議院議員佐々木盛雄君。
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#5
○衆議院議員(佐々木盛雄君) 私は、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案につきまして、提案者を代表して、ここに提案趣旨についての説明を行なわんとするものであります。
 去る十一月二十七日に日米安全保障条約改定交渉の打ち切りを要求する集団示威運動が行なわれた際に、集団陳情に名をかりた一万数千名の━━が(発言する者多く、議場騒然)国会構内に乱入して、神聖なる議事堂をじゅうりんしたわが国憲政空前の不祥事件の発生を契機といたしまして、再びかくのごとき不祥事件の発生を繰り返さないために、加藤衆議院議長は、さきに、わが衆議院の議院運営委員会理事会におきまして、おおむね本案同様の試案を提示されたのであります。私たちといたしましては、立憲政治擁護のために、与党と野党との政争を越えた立場から、議長の諮問にこたえて(「取り消せ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)議院運営委員会の全員一致の立案といたしたいと、あらゆる努力を試みたのでありまするが、不幸にして野党諸君の同調を見るに至らず、ついに、議長試案に若干の補足を加えて、ここに議員提案の形式をとるのやむなきに至ったことは、まことに遺憾にたえない次第でございます。
 まず、この法律の目的は、国権の最高機関である国会がその機能を完全に行なうために、国会議事堂の周辺の静穏を保つことによって、国会議員の登院と国会の審議権を確保せんとするものであります。従って、何人も、この目的達成のため、国会議事堂周辺の静穏の保持によって、議員の登院と国会の審議を妨害しないようにしなければならない旨を、まず規定いたしたのであります。(拍手)しかしながら、このことは、憲法において保障された集会や表現の自由を制限するものでは毛頭ないのでありまして、私たちは、国会の審議権の公正なる行使を確保する立法措置を講ずることこそが、最も合憲的にして、かつ、議会政治擁護の根本要件であると信ずるのであります。(拍手)
 従来、国会の周辺に集団示威運動等が行なわれました場合には、国会としては、なるべく不要の摩擦を避けるために、やむなく当日の国政審議を中止するなどの措置をとって参ったのでありまするが、今回の不祥事件におきまして、議事堂周辺の道路においては議員の登院が著しく妨げられたのみならず、ことに、議員会館と議事堂との間の道路は全くふさがれて、議員の通行が不能となった事実にかんがみまして、この際、国会として万全の措置を講じ、もって不測の事態の発生を予防することが絶対に必要であると考えるのであります。(拍手)さて、私たちは、この法律案を起草するにあたって、次の二点に特に意を用いたのであります。第一は、本法に規定する国会周辺と申しましても、なるべくその範囲を最小限にとどめたわけでありまして、英、米、西独等の諸外国におきましては、国会周辺一帯の広範なる地域を指定して、集団行動についての厳重なる禁止規定を設けているのでありまするが、本法におきましては、その適用区域を国会周辺一帯としないで、主として国会に通ずる道路と一部の国会用地のみに限って秩序を保持すべき場所といたしたのであります。第二は、その限られた道路や区域におきましても、なおかつ集団示威運動をあらかじめ全面的に禁止することを避けて、必要やむを得ない場合にのみ適当な措置をとり得るようにいたしたのであります。すなわち、国会周辺道路上における集団示威運動等のために、国会議員の登院や国会の審議権の公正な行使が阻害されるおそれがあると認められる場合には、衆参両院議長は、連名で、東京都の公安委員会に対して、その集団示威運動等の許可の取り消しや条件の変更を要請したり、または、警視総監に対して、その集団示威運動等を制止するための必要な措置を講ずるように要請できることといたしたのであります。従って、この要請がなされたときは、公安委員会はこれに対応して必要な措置を講ずるようにすることとし、また、警察官は、その集団示威運動等の主催者や責任者や参加者に対して、必要な限度において警告を発したり、その行為を制止したりすることができるようにいたしたのであります。しかしながら、これらの要請を受けた公安委員会や警視総監がいかなる措置をとるかは、もっぱらその自主的決定にゆだねたのであります。
 次に、請願につきましては、憲法において定められている通り、平穏に行なう限りにおきましては、言論、表現、集会の自由とともに国民の基本的権利として認められておるところでありまするが、しかし、たとい請願、陳情の名目のもとに行なわれる集団示威運動等でありましても、実際上平穏なる行為と認められないものは本法の適用を受けるべきものといたしたのは、当然の措置であると考えるのであります。
 また、罰則につきましては、集団示威運動に参加した者が議事堂またはその構内に侵入いたしました場合には、本法によらないで一般刑法の規定によるのでありまするが、特に、他人を指揮し、他人に率先して侵入した者に対しては、本法の適用によって刑を重くいたしたのであります。すなわち、国会議事堂こそは、国民の代表者が国政を審議する神聖なる殿堂であって、これを群衆の陣頭に立って侵害いたしますることは、単なる住居侵入のみならず、実にわが国立憲政治の存立を危うくするものであるからであります。(拍手)
 また、集団示威運動等の威力を用いて議員の登院を妨害した者につきましても特に罰則を設けましたのは、国会構成員たる議員の登院こそは国政審議のための不可欠の前提要件であるからであります。
 以上が本法律案の概要でありまするが、私はここに、各位が、わが国議会政治擁護のために、この際、政党政派の対立を越えて、大乗的見地に立って満場一致の御賛同あらんことを心から期待いたしまして提案趣旨の説明を終わります。(拍手)
   〔「取り消せ」「衆議院では通るかもしらぬが、参議院では通らぬぞ」「議長、休憩しろ」「議運を開け」「与党だけで審議するからこういうことになるのだ」「進行々々」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(松野鶴平君) ただいまの提案理由の説明の中に不穏当な用語がありますれば、議長において……(議場騒然、聴取不能)
   〔「休憩々々」「議事進行」「議長、趣旨説明を確定しないと質問のしようがないでしょう。法律案の提案趣旨説明ですから確定して下さい」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然〕
#7
○議長(松野鶴平君) ただいまの提案理由の説明について調査いたしました結果、議長は━━という用語の取り消しを命じます。(拍手)
 ただいまの趣旨説明に対し質疑の通告がございます。順次発言を許します。占部秀男君。
   〔占部秀男君登壇、拍手〕
#8
○占部秀男君 私は、日本社会党を代表して、ただいま上程されております国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案について提案者に質問をいたしますが、その前に一言特別な質問を申し上げます。
 ただいま提案者は、提案理由の説明の中で、一万数千名の━━云々という言葉を出され、議長からその取り消しを命ぜられました。議長のこの取り消しに対して承服するかどうか、この点をはっきりとまずお伺いをいたしたいと思います。(拍手、発言する者多し)
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#9
○衆議院議員(佐々木盛雄君) 本院はもとより議長の権限のもとにおいて行なわれておるところでありますから、議長の御指定通り、私は取り消すにやぶさかではございません。
 ただ、私が提案理由において申し述べましたことの趣旨は、私は、法治国においては、すべての国民は法律を守らなければならないと考えます。国民は、憲法によって陳情請願の自由は持っておりますが、それは法律に基づいて、衆議院におきましては、衆議院の関係の面会の法規がございます。参議院にも同様の法規があると思いまするから、適法のもとにおいて行なわれるものは自由でございまするが、法律を無視した集団の行動を、私はこれを━━と申したわけでございまするから、私が━━という言葉を用いたということの弁明をいたしておく次第でございます。(拍手、「弁明じゃない」「やぶさかでないとは何だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
#10
○議長(松野鶴平君) 占部秀男君。
   〔占部秀男君登壇、拍手〕
#11
○占部秀男君 ただいまの提案者の御答弁は、「服するにやぶさかでなどということであって、これは「服する」ということだそうでありますので、私は一応質問を続行いたします。
 最初に私がお尋ねをいたしますことは、この法律案の立法手続に関する二、三の問題点でございます。
 第一に、提案者のただいまの説明だけでは、この法案の法源が一体どこにあるのか明らかではございません。(発言する者多し)
#12
○議長(松野鶴平君) 御静粛に願います。
#13
○占部秀男君(続) しかしながら、法源がいずれにあるにせよ、この法案の性格そのものは、この成文の内容が示しております通り、治安警察関係法規であることは明白なる事実でございます。何となれば、この法案は、その目的を規定した第一条において、国会議員の登院と国会審議権の公正な行使を確保すること云々を目的とすると述べておりますどけれも、しかし、第二条以下におきまして規定されている内容から言えば、むしろそのために国会周辺の静穏を保つということがこの法案の直接の目的となっておりまして、「静穏を保つ」ということ自体は、国民の一般的な権利義務に対する警察作用による制約を意味しておるからであります。すなわち、この法の目的を実現するために規制される対象は、国会議員そのものではなく、国会議員としての違法行為でもございません。明らかに、規制される対象は一般国民であり、しかも規制される行為は、国民の基本的人権であって、その最大なるものの一つであると言われております「集会、表現の自由」に関してであり、実定的には集会、集団行進、集団示威運動についてでございます。さらにまた、この法によって規制の責任に当たる者は警察力でありまして、その作用の及ぶ場所的領域は国会構内ではなくして、現行法のもとにおきましては警察作用によって現に公共の秩序が保たれておりますところの一般公道でございます。すなわち、いかなる角度から検討いたしましても、直接国民の権利義務について行政権力作用によって制約を加えんとする治安警察関係法規であることは、あまりにも明白なる内容であると考えます。(拍手)提案者は、この法案の法源をどこに求め、この法の性格をいかに考えておるか、明確な答弁を願いたいとともに、もし私の言う治安警察関係法規でないとするならば、ないというだけの法的根拠を明らかにしていただきたいと思います。
 第二に、しかるに衆議院におきましては、この法案を、国会に関する事項であるとして、多数決をもって議院運営委員会に付託いたしたのであります。ここにいう国会に関する事項とは、国会法規に明らかなごとくに、議会の構成員の間に拘束力を持つか、国民の議会内での行為に拘束力を持つか、いずれにしても国会の内部事項として限定されている事柄に関してであることは明らかでございます。議長が持つ警察権も、もっぱら院内事項としての内部警察権であることは言うまでもございません。しかるに、この法案が拘束する対象は、衆議院本会議における同僚中村議員の質問に対して提案者みずから答えたごとく、特定の状態にある一般国民を対象としたものでありまして、明らかに院外事項についての立法であり、本来議運に付託さるべき性格の法案でないことは、国会法、参議院規則に照らして明らかでございます。また、現行国会法と十五のその付属法とを検討するならば、国会慣行の上からいっても同然であることは、これまたおのずから明らかであることであります。しかるに提案者は、この法の目的をうたった第一条において、あたかも国会関係法規であるかのごとき文句を挿入することによって、故意に治安警察関係法規であるこの法案の本質を隠蔽いたそうといたしたのでございます。しかし、この小細工も、付託に際して多数決をもって押し切らなければならなかったその事実によって、国民の前に暴露されているのであります。一体自民党は、何の必要があって、かかる小細工を弄してまでも、警察関係法規を国会関係法規と言いくるめて無理押しに議運に付託いたしたのでありましょうか。それは、基本的人権を制約するこれほどの重大法案を、一人の参考人も呼ぶことなく、一回の公聴会だに開くことなく、わずか二日間、しかも、実質的には二、三時間の審議だけで委員会を終わらせたのみか、さらに本会議に際しても、野党三派の欠席のまま、平然として自民党だけの単独議決をもって衆議院を通過せしめた、あの審議の過程を省みるならば、自民党の意図するところが那辺にあるかは、あまりにも明々白々であると私は思うのであります。(拍手)すなわち、正常な審議過程を踏むことによって、この法案の違憲性や反動性が暴露され、さらには、致命的な欠点を追及剔抉されることによって国民世論の反撃は日を追うて層一層と高まる結果、昨秋の警職法の二の舞になることを極度におそれて、憲政史上まれに見る多数の暴力による非常手段を強行せんがために、法規の性格まで白を黒として、議院運営委員会への付託を押し切ったものであると、私は考えているのであります。国会法も議院規則も無視され、院内の慣行も破られたこの事実は、まさに無理が通れば道理引っ込むのたとえ、そのままでありまして、少なくとも良識の府といわれるわが参議院においては再びかくのごとき暴挙が繰り返されることのないように、自民党といわず、緑風会といわず、無所属といわず、共産党といわず、もとより、わが社会党もまた、お互いに党派を越えて努力し合うことが、参議院に議席を置く者として、国民に対する当然の責任であると考えるのであります。(拍手)また、そうしてこそ初めて二院制度の意義を国民に強調できるのではなかろうかと考えるのであります。かかる意味合いにおきまして、提案者にただしたいことは、提案者は、衆議院においてはいざ知らず、本院におきましては、国会法規や院内慣行に従った正常な審議の行なわれることをお望みになるかどうか。もしお望みとするならば、この際、治安関係法規であることを明確にして、正当な所管の委員会に付託できるよう努力することが、提案者としてのあなたの当然の責務であると私は考えるのであります。この点はいかがでございましょうか。
 第三に、以上のような情勢の中で、このゆがめられた審議状態を正しく直し、国民の信望にこたえることのできる者は、わが参議院の中では、たった一人しかございません。それは松野議長あなたであります。(拍手)国会法によっても、参議院規則においても、議案を適当な委員会に付託する権利と責任は議長にあることは明らかでございます。かつて松野議長は、国会正常化に関する両党首会談の約束を破り、党籍を離脱しなかったのであります。そのことが今日の国会正常化が破られるに至った一つの遠因をなしていることは、多くの人々の一致した見方でございます。当時、議長は、党籍は離脱せすとも、議事の運営にあたっては、一党一派に偏することなく、厳正中立に行なう旨を天下に公約されました。今、言うならば、議会政治の将来は、あなたが自民党の党員として党利党略に走るか、あるいは参議院議長として真に公正中立な議事の運営をするか、一にかかって、あなたがこの法案をどの委員会に付託するかによってきまってくると私は考えるのであります。もとより、議長に質問はいたしませんが、議会政治の興廃を決するこの際でございますから、議長の信念を明らかにしていただけたならば望外の喜びでありますが、いかがでございますか。
 次に、私はこの法案の内容について二、三質問をいたしたいと思います。
 第一の点は、およそ公共の福祉と秩序を守るために国民の権利としての基本的人権を制約する場合には、明確かつ厳重な具体的基準が示されなければならないことは、各公安条例に対する違憲判決の理由によっても明らかでございます。(拍手)特に、近代法治国家におきましては、基本的人権が人間固有の権利であるという意義から、人権の尊重と警察裁量の制限とは相関的に取り上げられております。従って、警察裁量の余地はあとう限りせばめられつつあるのが、文明国家のとりつつある今日の方向でございます。しかるにこの法案は、集会、表現の自由という基本的人権を制約するにあたって、必要やむを得ぬ場合と言われておりますけれども、それがどんな場合であるのか、万人が納得する明確な基準も示すことなしに、国民の権利の上に強制的制約を加える警察作用の発動を、議長の単なる認定のもとに、しかも包括的にゆだねておりますことは、憲法に規定された公共福祉による人権制約の範囲をはるかに逸脱したものであることは明らかでございます。(拍手)憲法違反の規定であると断ぜざるを得ないのでありますけれども、提案者はいかにお考えになっておりますか。
 第二に、この法案は、請願し陳情する国民の権利を制約する事項を含んでおるのであります。集団行進や集団示威運動が、集会、表現の自由の一つであるとして、憲法によって保障されております以上、請願、陳情を伴うそれが合法的であることは論を待たないところでございます。本来、請願に関しては、憲法においても、国会法におきましても、参議院規則においても、「その提出が平穏になされなければならない」と定められているほかは、特別な制限はないのでございます。請願そのものが、選挙と並んで、国民の国政への意思表示として重大な権利とされておるからでございます。しかるに、この法律案は、その請願についても、議長の認定のいかんによって自由に阻止され制約されることを規定しているのでありまして、人権侵害の生ずる危険性を内包しているだけでなく、憲法の保障を破壊させる契機ともなっていると断ぜざるを得ないのであります。人権侵害を誘発する規定であると考えますが、提案者はいかにお考えになりますか。
 第三に、この法案を総覧すると、刑罰がきわめて重いことがわかります。五年以下の懲役というのは、戦前の反動時代におきましても、戦争時代の治安維持法を除きましては、治安警察法を初め、この種法規にさえ例を見ないところでございまして、この立法の動機とその後の審議過程をあわせ見ますならば、国会の権威を維持することを名としていても、この法案の第一の目的とする重点は実にここにあったことを今さら悟らざるを得ないのであります。この立法の直接の動機となった去る十一月二十七日の事件は、率直に言ってわれわれも遺憾とするところでありますけれども、だからといって、奇貨おくあたわずとして、かくのごとき弾圧法規を立法する自民党の各位の時代に逆行したやり方には絶対に反対をいたしたいのであります。(拍手)提案者は、弾圧を強化すればするほど、対立する者を非合法に先鋭化にかり立てていりておる過去の歴史が示した教訓を、いかに考えられるか、この点をお伺いいたします。
 第四に、この法案は、憲法九十五条に規定された一つの地方公共団体のみに適用される特別法であると私は思うのでございますが、衆議院における同僚中村議員の質問に対しまして、提案者は、一定地域のデモ隊すなわち住民を対象としたものであって、一つの地方公共団体を対象としたものではないから、憲法九十五条による特別法ではないと答弁をされておるのであります。しかしながら、地方自治法第二条によりますならば、地方公共の秩序を維持し、防犯、防災等を行なうことは、地方公共団体の固有の公共事務であると規定されております。従って、警察法によりまして、都道府県に都道府県警察が置かれておるのでありますけれども、このことは、単に都道府県の区域を警察の単位とするだけでなく、地方公共団体として、都道府県はみずから警察を維持し、警察の責に任じているのでありまして、言いかえるならば、都道府県警察は都道府県の団体事務でございます。この法案の示す国会周辺の秩序の維持とは、全国的な秩序の維持ではなく、東京都下における地方公共の秩序の維持であることは、国会が日本に一つしかないことによって明らかでございますし、また、この法案によって発動される警察力も、全国の都道府県警察ではなくて、東京都がみずから維持し、みずから警察の責に任じておる団体事務としての警視庁をさしておるのであります。従って、この法律案は、提案者も言うよううに全国民を対象としておることは事実でございますけれども、ただそれだけではなくて、東京都という一つの地方公共団体にのみ適用される特別法であることは、自治法の規定その他から明らかでございます。提案者の答弁にもかかわらず、住民投票で過半数の同意がなければ制定できない法案であると私は思いますが、提案者はいかにお考えになっておりますか。もしそうでないならば、そうでないという明瞭な法的根拠を明らかにしていただきたいと思います。
 最後に質問する点は、この立法を生んだ背景としての政治のあり方についてでございます。
 第一に、およそ国会周辺の静穏を保つためには、かくのごとき弾圧法を立法し国民の大衆行動を制圧する前に、まず政治のあり方を正すことが何よりも先決な問題であると考えるのでございます。(拍手)保守党歴代内閣の終戦以来十余年間にわたる為政の跡を見るならば新憲法の指向するものよりもむしろ逆行し、再び反動的な警察国家へ引き戻さんとするその意図は明瞭でございます。特に、岸内閣になって以来、政治は金によってさらに腐敗し、少数の特権階級を太らすために大衆生活を圧迫し、再軍備への道を歩んでおります。今にしてこの政策を変えぬ限り、どんな弾圧法規を次々に作ったとしても、国民のふんまんは大衆行動となって爆発し、とうてい国会周辺の静穏を保つことは期しがたい。この立法によって階級対立はかえって激化せしめられるであろうと思います。提案者は、まず政治を正すことを先決として、この際この提案を中止するお考えはないか。この点を明らかにしていただきたいと思います。
 第二に、この法案は、明治二十年、自由民権論者を東京から退去せしめた保安条例をほうふつせしめるものがございます。もとより現象的には、前者は皇居を隔たる三里以内の地域を指定し、その対象も特定の者五百七十余名であり、規制した方法にしてもこの法案とは異なるものでございますけれども、しかし、一定の地域を保持し、批判者に行動せしめる余地を与えぬことによって保守権力を温存させようとするその本質に至っては、全く軌を一にした悪法であったと考えるのでございます。進み行く時勢の流れには勝てず明治三十一年に廃止されたことは御存じの通りでございますが、この法案も、たとえ一時的には数の暴力によって成立したとしても、同じ運命をたどることは火を見るよりも明らかでございます。提案者はこの際、世界の動きを直視し、この提案を撤回される意図はないか。
 以上の点をもって質問を終わります。(拍手)
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#14
○衆議院議員(佐々木盛雄君) お答えいたします。
 第一に、この法律は基本的人権をしばるものであって治安関係の法律ではないかという御質問でございます。私たちは全く見解を異にいたしておりましてさような治安関係法規であるとは考えません。ただ、一般警察権について議長が要請する権限を与えたのにすぎないのでありまして、その議長よりの要請を受けた公安委員会ないし警視総監がいかなる措置をするかは、それぞれに与えられた独自の権限に基づいて自主的決定をする次第でありまするから、決して治安関係法規ではございません。(拍手)
 第二には、この法律は、院内事項ではなく、むしろ院外の関係事項であるから、従って国会において取り扱うのも、議院運営委員会に付託することは間違いではなかろうか、また、公聴会等をなぜ開かなかったかという御意見でございまするが、もとよりさような御意見もございました。従って、この公安委員会に関係する事項も出てくるわけでありまするから、そういう見解から申しまするならば、むしろ地方行政委員会で扱うべきではないかという御意見や、あるいは道路上の問題でありまするから運輸委員会で扱ったらどうかというお話もございました。また中には、人間の基本的人権に関することでありまするから、これは法務委員会の方が適当ではなかろうかという、いろいろな御意見もあったことは、衆議院の審議の途上において事実でございます。しかしながら、本法の目的とするところは、議員の登院の自由の確保ということと、国会における審議権の公正なる確保をするということが、これが最大の目的でございまするから、やはり議院運営委員会が最も適当でなかろうかと考えましたし、さらにまた、十一月二十七日のあの不祥事件を契機として衆議院におきましては、加藤議長さんから、こういう不祥事件を再び繰り返さないために立法措置をしてはいかがかということで、A案、B案の二案が議院運営委員会の理事会に提示されまして、わが議院運営委員会は議長の諮問にこたえる機関でございまするから、そういう経過から考えましても、議院運営委員会において扱うのが最も適当であろうと考えまするから、従って、参議院におかれましても議院運営委員会においてお取り扱いになりたいと考えておる次第でございます。(発言する者多し)
 また、占部さんは、この法律は表現の自由を制約して憲法違反の法律ではないかと、こういうふうな御意見でございます。衆議院におきましてもそのような御意見を承りましたが、この法律というものは決して基本人権をじゅうりんするものではございません。決して憲法で保障されました言論、集会、表現の自由に対して一般的な規制を加えようというのではないのでありまして、平穏のうちに行なわれまする請願、陳情の行為や集団示威行動等は、本法の適用を受けるものではございません。ただ、それが非常に議員の登院を妨害したり、国会の審議権の公正な行使を阻害するおそれがあったときにのみ、衆参両院議長が連名で東京都の公安委員会ないし警視総監に要請するだけのことでありまするから、決して憲法違反でないという確信を持っておる次第であります。(拍手)請願の問題につきましても同様の趣旨でございます。
 次に、占部さんの御質問の憲法九十五条との関係はどうかということでございまするが、この法律は、単に一つの地方公共団体そのものを対象とするものではなくして、限られた地域内のみを対象とするものでありまするし、また、この法律の適用を受けまするものは、一つの公共団体の住民だけではなくして、一般国民がその対象となるわけでございまするから、この憲法九十五条のいわゆる特別法ではないと考えております。また、公安委員会に対しましても特別の義務を課するものでございませんから、憲法九十五条にいう特別法には該当しないという見解を堅持いたしております。
 また占部さんは、治安関係法規、治安警察の法規及び外国立法例の刑罰との関係について論及されましたが、公安条例につきましては、最高裁判所の最終判決の出ていない現在におきまして、有効なるものとして、前提としてすることには支障がありはせぬかということでございまするが、なるほど東京都条例につきまして、違憲の判決の出たものやあるいは合憲の判決の出たものがありまするが、いずれもそれは下級裁判所の段階でございまして、最高裁判所の最終判決は出ていない現段階におきまして、私たちは、この立法が決して憲法に違反するものではないと、かたい信念を持っておる次第でございます。
 さらにまた、西ドイツ等についての論及もされましたが、ここに諸外国におきまする国会周辺の集団的行動についての詳細な規制の例を持っておりまするが、先刻の趣旨弁明においても申し上げました通り、イギリスにおきましても、アメリカにおきましても、西ドイツにおきましても、日本よりは、はるかに広範な地域を指定いたしまして、その地域内におるけ一切のデモ行為を禁止しているというのが実情でございまするから、決して今度の立法が過酷なものであろうとは考えておりません。また、法律を作るよりも政治のあり方を正す方が先決ではないかという御意見でございましたが、なるほどお説の通りにわれわれも考えておるわけでありまするから、従いまして、国民の間に民主主義が十分に発達をいたしましたならば、お説の通りでけっこうでございまするが、遺憾ながら現状におきましては、十一月二十七日のような不祥事件の起こる今日の段階におきましては、この程度の措置も必要ではなかろうかと考えるのであります。(拍手)
 また、明治二十年の保安条例を引用されまして、これは国会と国民とを切り離す意図を持ったものではないかという御見解でございましたが、これは全く見解の相違でございまするから、従って、この法案を撤回する意思は毛頭持っておりません。(拍手)
   〔占部秀男君登壇、拍手〕
#15
○占部秀男君 ただいまの提案者の答弁に対しまして、再質問をいたしたいと思います。
 まず第一に、この法案が警察関係法規であるか国会関係法規であるかということについて、提案者は国会関係法規であるとして、その根拠を、この法律が議長に警察権発動に対しての要請権を与えておるから、さようにおっしゃったのでございます。ところが、警察権の発動に対する要請権は現在も議長は持っておるのでございまして、それがこの法案の本質を制するものであるとはとうてい常識的にも考えられないのであります。一体、今度のこの議長の要請によって警察権が発動されると、この法案の中には規定されておるのでございますが、議長の要請によって発動されたところのその警察権は、明らかに行政上の強制権でございまして、警視総監が発動しようが、あるいはまた議長の要請によって発動されようが、その本質は何ら変わりはないと思うのであります。すなわち、この警察作用を発動せしめたところの直接の行政的責任はもちろん、発動した警察作用が一般国民の上に加える行政強制についての責任も、この場合には明らかに警察官にあるのであって、警視総監にあるのであり、公安委員会にあるのであり、ひいては内閣にあるのであると私は考える。議長は、たかだか、この法案における責任を追及されましても、要請したその基準がよかったか悪かったか、要請したその場合における議長の判断が正しかったかどうか、ということの政治的責任を追及されるだけでありまして、それ以上の責任は、この法案によっては追及される余地がないのであります。というのは、言うまでもなく、憲法によって行政の責任は内閣にありと規定されておるからであります。もしも、この法案が、加藤議長が衆議院において、さきに示しましたB案のように、ある地域を国会周辺区域として特別に指定することによって、議長の内部警察権の及ぶ範囲として拡大していたならば、あるいは議長はその地域におるけ個々の警察官に対する命令監督ができ、その意味において特別権力作用としての議長の責任を負うことができると思うのでありますが、この法案は遺憾ながらそうなっていないのであります。そこで、この法案の発動に基づくところの行政的な責任も、明らかに議長にあるのではなくて警察官にあり、行政官にあるのであります。しかも、この法案の対象とするものは、私が先ほど申しましたように一般国民であり、規制する行為は基本的人権である。しかも、この警察作用の及ぶ範囲は、警察力によって現に公共の秩序が保たれておるところの一般道路である。これは現行法で変わっていないのであります。どこをどうしても、どこを押しても、この法律案の内容、この法律案の性格は、警察関係法規というよりほかに仕方がないと私は考えるのでありますが、その点一つ佐々木さんはどういうふうにお考えになっておるか、承りたいと思います。
 それからもう一つ、憲法九十五条に基づくところの特別立法には当たらない、なぜならば、この法案の規制するところのものは限られた地域である、しかも相手方は住民である、――かようにあなたはおっしゃっておられますが、限られた地域という、この国会周辺におけるこの地域は、東京都下の地域であって、神奈川県下、山梨県下、埼玉県下の地域でないことは明らかであります。限られた地域といっても、その地域は東京都の地域の中にあり、しかも、その発動する警察権力や、その地域における地方公共の秩序の維持は、地方公共団体の固有の事務になっておる。あなた方は固有の事務ということは御存じだろうと思うけれども、地方公共団体と固有の事務は切り離すことのできない一体性を持っておるのであります。そこで、私はあなたに問いますけれども、こういうような例においての、裁判にかかっておる例が二、三ございます。ございますが、いずれも判決はおりておりません。判決がおりていないと同時に、学者の中にも一説あることは、あなたも御存じの通りであります。従って、あなたが憲法九十五条によるところの特別立法でないと断定する根拠もないのであります。
#16
○議長(松野鶴平君) 時間です。
#17
○占部秀男君(続) それを断定するのはいかなる法的根拠からこれを断定されるのか、その点をはっきりと伺いたいと思います。(拍手)
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#18
○衆議院議員(佐々木盛雄君) ただいま占部さんは、議長から要請を受けたことによって生ずる公安委員会や警視総監の責任はあるけれども、議長の責任はないというようなお話でございました。(「行政責任だ」と呼ぶ者あり)行政責任はございます。その通りでございまして、これは議長は院内の警察権はお持ちでありますけれども、院外には及びません。ただ議長は、本法によりまして、先刻申しまするように、東京都の公安委員会あるいは警視総監に対して適当な措置をとるべきことを要請をするわけでありまするから、これは三権分立の精神から申しましても、議長はただ要請をするにとどまるわけでありまして、要請を受けた公安委員会や警視総監がいかなる措置をとるかということは、もっぱらそれぞれの自主的決定にゆだねられたところでありますから、従って、そのことから生ずる一切の責任は、この公安委員会ないし警視総監が負うべきことはもちろんでございまして、議長はこれに対する行政責任はございません。
 また、憲法第九十五条のいわゆる特別法との関係についてお説でございまするが、これは警察が本来有する公共の安全と秩序を維持するというどころに着目して、これに必要な限度においての権限を与えたものでありまして単に地方の治安の維持というようなことだけを特定したものではございません。また、地方公共団体の組織や運営に関する基本的事項を直接規定するものではないわけでありまするから、決して九十五条にいうところの特別法には該当しないという考え方を持っております。(拍手)
    ―――――――――――――
#19
○議長(松野鶴平君) 田畑金光君。
   〔田畑金光君登壇、拍手〕
#20
○田畑金光君 私は、社会クラブを代表して、ただいま衆議院より回付されてきた自民党佐々木盛雄君外四名提出の、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案について、憤りを感じつつ若干の質問を行なわんとするものであります。
 本案は、二十四日の午後、衆議院において、自民党の単独審議によって強引に可決された法案でありまして、われわれは、民社クラブ、日本社会党とともに審議を拒否したにもかかわらず、自民党は、みずから提案した議員立法を、提案者とその与党議員のみをもって審議可決したのであります。本案については憲法上にも疑義ありとされ、国会の秩序保持のためには当然にとらるべき議長の責任も不明確のままに、国民の権利を一方的に制限せんとするのが、本案の内容であります。しかも、反対意見を何ら聞く機会を持たずして強行採決をはかった案件であります。このような案件を、本院においても、公聴会の開催、連合審査、参考人の意見聴取等、慎重な手続をとらずして、強引に採決に持ち込むことが繰り返されますならば、第二院としての本院の使命を全く抹殺することになります。これこそ参議院みずからが自殺行為をはかる結果になると言わなければなりません。
 さらに看過できないことは、十一月二十七日の国会乱入事件は、乱入地域が参議院構内にまたがっていたという歴然たる事実があるのでございます。従って参議院議長もこの事件については重大な責任があるのでありまするが、本院におきましては、本院議長の責任問題を含む国会秩序維持に関し自主的な話し合いは何ら進捗しておらず、あげて衆議院待ちの態度でございましたが、あれだけの事件を惹起しながら、デモ主宰者側からも責任をとる者なく、院の秩序保持の最高責任者である議長もまた口を緘して語らず、まことに遺憾しごくと申さなければなりません。われわれは法律的な責任を論ずるものではございません。あのような結果を起こした事実は、当然、結果責任が負われなければならないと考えますが、政治道義責任を負う者がないということは、まことに遺憾でございます。このような事情にあればこそ、私どもは、衆議院より回付された本案を、本院独自の立場をもって十分に審議を尽くすことこそ、衆議院でじゅうりんされた議会政治の権威を取り戻すことになるのでございます。私はこの意味におきまして、提案者に対し総括的な質問を行い、細部については付託された委員会に譲り、審議の徹底を尽くしたいと考えております。
 質問の第一点は、本案は、衆議院議長が先般、衆議院議院運営委員会に提出したA案を議員立法に肩がわりしたものでございます。本案提案者の一人、山村新治郎君は、十二月二十二日の衆議院本会議における答弁で、議長私案を議運委員名儀で提案する場合には野党が審議権を放棄するおそれがあるから、やむなく議員立法にしたと説明されたのでありますが、議員提案もまた野党全体の審議拒否にあっております。かくて議員立法に切りかえられた趣旨も全く生かされておりません。私の質問したい点は、自民党は何ゆえに、野党側の審議権の拒否を受けながら、独自で強行採決に出たのか。多数党たる与党が議員立法でもって国会の審議を独占することは容易でありましょう。しかし、これを強行いたしますならば、少数野党は全く存在意義を抹殺され、国会は言論の府ではなく、数の暴力の場に化してしまうのでございます。自民党諸君は何ゆえにかかる暴挙をあえて犯されたか、その理由を明らかにしていただきたいと思います。
 第二の質問は、法案の内容に関する問題でありますが、国会だけが特に法律をもって保護されなければならないとする根拠は一体どこにあるのか、伺いたい。提案者は、国会議員の登院妨害や公正な審議権の行使の障害に対し、最小限の必要措置をとることは当然だと言っておりますが、特別立法を必要とする説明にはなっておりません。私がお尋ねしたいことは、国会議事堂または構内に侵入した者に対して、一般の住居侵入と区別して厳罰を課する理由がどこにあるかということでございます。むしろ主権在民、民主国家における国会のあり方としては、かえって国民の前に国会を開放し、国民とともに政治を論ずるのが望ましい姿だと思いますが、いかがでございましょうか。ことに私は、全学連の指導幹部等、一部のはね上がった職業的革命家に対し、法律の規制が提案者の期待するように効果をあげることができるかどうかを伺いたいのでございます。
 次にお尋ねしたいことは、すでに国会法、衆議院規則または参議院規則によって、それぞれ院内の警察権の行使についての規定は厳存いたしております。この上さらに特別立法をもってすることは、国会みずからが国会法を無視するものと言わなければなりませんが、この点に関する所信を伺いたいと思います。
 第四点として、憲法との関係についてお伺いいたします。本法律案では、屋外集会、集団行進、集団示威運動を規制することになっておりまするが、憲法第二十一条の集会、結社、言論、表現の自由及び第十六条の請願する権利の規定は、これによって侵害される危険が強くなって参ります。しかも、議長の判断いかんによっては、正常なデモまでが規制されるのであります。しかも、場合によっては、個人に罰則が加えられるような事実認定の権限を議長に与えますのは、議長の専断にゆだねる危険性を多分にはらんでおります。衆議院と異なり、党籍離脱すら行なわれていない本院においては、なおさら本法が党利党略によって運営される危険をはらんでおります。罪刑法定主義をとる憲法の精神からみましても許されぬことであると考えまするが、あらためて憲法との関連において提案者の所信を伺いたいと思っております。
 最後に私が伺いたい点は、本法が提案された動機は十一月二十七日の国会乱入デモにあったと提案者は述べておられますが、御承知のように、昨年十二月十日、警職法審議の紛糾をめぐり、与野党間に国会正常化の話し合いが行なわれ、院内における議事の円満な運営をはかるために、法規、慣例、申し合わせ、決議を厳に尊重し、必要により国会法の改正を考慮しようと確約されておるわけであります。現に衆議院におきましては、集団的要請行動の規制についての特別委員会も設けられておるはずでございます。本申し合わせ事項は一体どのように具体化されてきたのかをこの際明らかにしていただきたいと思うわけでございます。
 一例を申しますならば、第三十三臨時国会は十月二十六日の召集、会期五十日間は各会派一致の意見によってきめられた会期でございます。会期を相互に尊重し、会期内において法律案、予算案を処理することが国会運営の正常なルールでございます。会期延長は、やむを得ない事態の場合、天災地変あるいは国民生活に重大な支障が発生する場合等、各会派の意見もほぼ了解し、国民の納得のいくような場合でございますならば延長も許されまするが、党利党略のため行なわれるといたしますならば、明らかに多数暴力主義となり、議会政治の権威失墜に通ずると言わなければなりません。相手方の立場を無視し、自分の都合のためには会期を幾らでも延長して、法案や条約案の強行成立をはかるような態度で、どうして国会の正常化をはかることができるでございましょうか。今回の大幅会期延長こそは、国民の不満と疑惑に満ちたベトナム賠償協定の自然成立をはかり、十一月二十七日事件を奇貨としてデモ規制法案の強行突破をはかる目的に出たことは、天下周知の事実でございます。春秋の筆法をもってすれば、政府与党のたび重なる強引さが十一月二十七日デモ事件に発展したと申しても言い過ぎではないわけでございます。会期も余すところ二日にすぎません。衆議院においては野党なきところにおいて強行採決を行ない、本院においては会期末のあわただしいこの時期においてこれが成立をはからんといたしますことは、明らかに与野党申し合わせ事項の精神に反するものと言わなければならぬと思いまするが、提案者の所信を伺いたいと思うわけでございます。
 同時に、このような重要法案が、一部不心得者の行き過ぎから反動勢力の乗ずる機会を作り、責任をとらない政治家、はね上がった少数革命家のため、九千万国民の基本的人権を制限しようとすることは、まことに遺憾であり、民主主義を堅持し、議会主義尊重の立場に立つわれわれにとりましては、この上ない不幸と言わなければなりません。参議院の良識に訴えて、この法案が日の目を見ずして未了に終わることを心から願いつつ、私の提案者に対する質問を終わることにいたします。(拍手)
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#21
○衆議院議員(佐々木盛雄君) 田畑議員の御質問の第一点は、自民党はなぜ野党の参加しないところで強行採決を行なったのか、数の暴力ではないかという御趣旨のように拝聴いたしました。もとより私は、先ほどの提案理由に申しましたように、加藤議長からの御諮問もあって、それにこたえる意味から申しましても、政党政派を越えた満場一致の提案といたしたいと、あらゆる努力を試みたわけでございまするが、不幸にして野党各位の御賛成を得ることができずに、わが党議員の単独提案となったことは、まことに遺憾しごくに存じます。もともと私たちは、衆議院におきまして社会党の諸君とも本法案の提出にあたって御相談を申し上げておったわけであります。社会党の方のわれわれにおっしゃるのには、議院運営委員会の委員長提案ではどうしてもこれに応ずることができない。しかし、議員提案としてお出しになりまするならば、社会党としてもこの審議には応ずるという紳士的な申し合わせがあったわけでございます。私たちはその申し合わせを信じ、天下公党のなす申し合わせでございまするから、これが必ず守られるものとしておったわけでありまするが、突如として出席を拒否されて参られました。加藤議長は、衆議院の議院運営委員会の理事を集められまして、本法案の重要性にかんがみ、野党の諸君も審議にはぜひ応じてほしいということを、るる懇請をされたのでありまするが、不幸にして野党の諸君の同調を得ず、ついに議員提案となり、しかもわが自民党のみの単独審議となったことは、まことに遺憾しごくでございまするが、その経過によって明らかなごとく、われわれが最初から数の多数でもって押し切ろうと考えたわけではなくして、やむを得ずなった次第を御了承願いたいと存じます。
 次には、国会議事堂または構内の侵入だけを特別立法をもって取り締まるようなことはよろしくないのではないかという御趣旨のようでございました。私たちすべて国民は、もとより法の前に平等でございます。しかしながら、今日の主権在民の憲法下におきまする国会というものは、申すまでもなく国権の最高機関でございます。国民から選ばれた代表が自由に登院し自由に審議する権利を確保することが、まず前提条件であろうと考えるわけであります。(拍手)かような考え方に立ちまして、決して無理なものであろうとは考えておりません。
 次には、全学連のごとき極端なるところのいわゆる革命職業家のような、そういう人々を取り締まるためには不十分でないかという御趣旨のように拝聴いたしましたが、この法律ができましても確かに今日行なわれておりまするような不法なる行為を取り締まるのに完璧であるとはわれわれは考えません。しかしながら、法治国家におきましては、一応の法秩序を立てるということも必要であると考えまして、本法を提案した次第でございます。
 また次には、国会法や両院規則の整備によって目的が達せられるのではなかろうか、こういうお話でございまするが、この国会法や両院規則というものは、これは院内のことのみを規定いたしまして、院内におけるところの集団陳情者の行為であるとか、面会人に対するところの規制を設けたものでありまして院外のことについては何らの規定がございません。が、現状におきましては、十一月二十七日の不祥事件に見るごとく、国会の周辺が秩序が保たれないというような場合においては、やむを得ずこういう措置も必要ではなかろうかと考えたわけでございます。
 また本法は、議長の判断によって不当に国民の権利を制限する、罪刑法定主義の精神に反するのではなかろうか、こういうお話でございまするが、議長の要請は許可の取り消し等の行政処分等でありまして、直接その行為を議長みずからが取り締まるわけではございません。さような意味におきまして、決して罪刑法定主義の原則に反するという考え方は持っておりません。
 さらに最後には、昨年十二月の自社両党の申し合わせ事項はどのように行なわれておるのか、この申し合わせができたならば本法のごときは不必要ではないか、こういう御説のように拝聴いたしましたが、もとより私たちは、この自社両党間の申し合わせによって、法規や慣例や申し合わせ、決議等を十分尊重する慣行が行なわれましたならば、かような法律も必要でないという議論も一応成り立つわけでありまするけれども、しかしながら具体的には今日まで大きな進展を見ていない。しかもそのときに突如として今度の不祥事件の発生を見た。これが本法を作るに刺激を与えたことは事実でございまするが、私は、単なる現状にかんがみまして、申し合わせだけでは不十分であるという現状から、やむを得ず本法を提案いたした次第であります。(拍手)
#22
○議長(松野鶴平君) 杉山昌作君。
   〔杉山昌作君登壇、拍手〕
#23
○杉山昌作君 私は、ただいま提案理由の説明をせられました国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案につきまして、緑風会を代表して二、三の質問を申し上げたいと存じます。
 先月の二十七日にデモ隊がわが国会に乱入いたしまして、長時間にわたって国会の中でデモ行為をしていたということは、これは前古未曾有の不祥事でございます。まことに遺憾とするものでございます。わが参議院の議長は直ちに、かかる行動は黙過することはできない、将来かかる不祥事の発生を防止するため適切な措置がとらるべきものと考える次第であるという談話を発表せられております。また、わが緑風会といたしましても、その翌日直ちに、今回の事態の発生についての責任は一体どこにあるか、その所在を明らかにすると同時に、今後再びかかる事態の起きないように抜本的な対策を立てるべきであるということの声明をいたした次第でございます。その後わが党の議院運営委員会の理事は、理事会におきましてしばしば、この問題を早急に取り上げて、そうして参議院においても積極的にこの調査審議をすべきことを申し出ていたような次第でございますが、そのときにあたりまして本案が提案されましたので、われわれは喜んで、しかしながら十分に時間をかけて、とっくりと検討さしていただきたいと考えるものでございます。
 その一つの第一回といたしまして、私はここでごく概略的な問題二つ三つを提案者にお尋ね申し上げたいと存じます。第一の問題は、先般のような事態を今後未然に防ぐ方法といたしましては、御提案の法律を制定することも確かに十分な有力な方途であるとは存じまするけれども、ただこれだけが一番いいのか、これだけしかないのかということになりますと、相当に疑問があるのでございますが、提案者におかれましても、この法案を用意されるまでには、ああいう方法、こういう方法と、いろいろ御研究、御考慮の後に、この法案が一番いいということでお出しになったと、そんたくいたすのでありまするが、そういうことでありまするならば、提案者は、これをきめますまでに、どんなふうな御考慮、どんなふうな方途を比較御検討になったか、そこいらのいきさつを御説明を願いたいと存じます。
 第二の問題は、先般の国会乱入事件の状況を見ておりますると、一番先頭に立っておるものは全学連の諸君であったかと存じますが、その後の全学連の首脳部の言動を見ましても、これらの諸君は、初めから法規を無視するということをやっていたように思うのでございますが、初めから法規を無視するというような人たちのデモ取り締まりのために法律を作るということが、一体どれだけの効果があるのかどうか。むしろ、法規を守るということがありまするならば、今日この法律を作らなくても、今日ありまする道路交通取締法とか、また、刑法の不法に他人の管理する建物の中に入ってはいけないという条文もありますので、それを実行すれば相当にできたわけなんです。それをしもやらないということは、初めから法律を無視する、しかも、無視したものに対して、これを実行をもって阻止するだけの力がなかったということではなかったかと思うのでございますが、従って、ただこういうことをしてはいけない、こういうことをすれば刑罰を課するというだけの法律を作って、はたして実効があがるのかどうか。たとえば、これらを実力をもって阻止するために、警察力の増強も一つの方法でありましょうし、あるいはまた、順法精神を涵養するような政策を講ずるのも一つの方法でございましょう。さらにまた、退いて、参議院あるいは国会の門扉障壁を堅固にすることも、侵入を防ぐための一つの実行方法であるかもわかりません。こういうふうなことについて、一体提案者はどのようにお考えになっているかということをお尋ね申し上げます。
 もう一つ、条文の内容でございますが、第四条におきまして両院の議長は、公安委員会または警視総監に対して必要な措置を要請をすることができるようになっておりますが、この両議院の議長の要請は、それぞれ単独になし得ることであるかと存じます。参議院に対するデモ行進を参議院議長がいたす、あるいは、衆議院に対するデモ行進の場合に衆議院議長が要請するのはわかりますが、国会に対するデモ行進であり、しかも、国会を取り巻く相当の地域の静ひつを守るための要請であるということになりますと、一院の議長のした要請は、当然他院に非常に大きな影響を与えるものでございますが、ここには、両議院の議長がそれぞれ単独に行なうことになれば、この間に何らの連係も協議も必要としていないのであります。この場合に、こういうふうな要請が、それがはたして適切であったかどうかということは、将来非常な政治的な批判を免れませんので、両院の議長は、慎重のあまり、他院の議長の要請を待って、みずからはあとへ退いているというような事態がもしも発生いたしましたならば、そのために時宜の措置を誤るということがあれば、せっかくの法律も無に帰するわけでありますが、その両院議長がそれぞれやり得る場合、その間の他院に対する影響等に対して一体提案者はどういうふうにその間を調節されることをお考えになっておりますか。その点をお伺い申し上げたいと存じます。
 以上三点を伺いまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔衆議院議員佐々木盛雄君登壇、拍手〕
#24
○衆議院議員(佐々木盛雄君) 杉山議員の御質疑にお答え申し上げます。
 まず第一点は、この国会乱入事件の善後措置としてこれ以外に方法はないのか、こういうふうな御質問のように伺いました。もとより、今度の十一月二十七日に起こりました不祥事件の善後措置として、衆議院におきましては、われわれは二つのことを必要だと考えました。第一には、その起こった事件の原因をあくまでも究明して、その責任の所在を明らかにすることであろうと考えましたし、また、衆議院の加藤議長も、その観点に立たれて慎重御調査の結果、やむを得ず懲罰委員会に付託するの宣言もおとりになったのではなかろうかと考えます。また同時に、かくのごとき不祥事件を再び繰り返さないためには、恒久的な措置として国会周辺の秩序を保持するための立法措置も必要ではなかろうかというお考えから、さきにA案並びにB案の二つを衆議院の議院運営委員会の理事会にお示しになったわけであります。この今回提案をいたしました法案は、議長のお示しになったA案、B案の中の、A案の方を基準にして、それに若干の補足を加えて提出をいたしたわけでございます。申すまでもないことでありまするが、このB案の方は、国会周辺の一定区域をきめまして、その区域全体におきまして全面的なデモ行為などの禁止規定を設けたものでありまするが、それに比べますると、今度の私の出しておりまする提案の根本をなしておりまするA案というものは、そうではなくして、全面的禁止をするのではなくして、平常なもとに行なわれまする集団行為や、あるいは陳情、請願等の行為に対しては、何ら制限を加えるものではございません。ただ、それが非常に周辺の秩序を乱して議員の登院が不可能になるとか、国会内部における審議権の公正な行使が妨害されるという場合にのみ限って、議長が、公安委員会や警視総監に対して、その公安委員会や警視総監の持つ独自の権限を発動していただくように要請するだけの権限を与えたわけでありまするから、いわばB案に比べまするとA案は非常に緩和されたものでございまするが、今日のこの国会の審議の状況等をも勘案をいたしまして、当面の段階といたしましては、A案によってむしろ運用の妙を得るということに重点を置くべきじゃなかろうかと考えて、この本案を起草いたしたような次第でございます。
 次に、第二の点におきましては、先刻もお話がございましたが、全学連等のような強硬な先鋭分子には無意味なものではないか、順法精神が徹底すればこういうものは要らないのじゃないかというようなお話もございましたが、その通りでございまして、ほんとうに国民の間に民主主義が発達をし、順法精神が徹底いたしまするなれば、ことさらに刑罰規定を法律によって設ける必要はなかろうと考えます。しかし現状におきましては、遺憾ながらこのままに放任することのできない現状でございまするので、やむを得ずこの本案を提案をするに至った次第でございます。
 また次には、議長の要請に基づいて警察官が行動した場合において、議長の責任はどうなるかという御質問でございましたが、これは先刻御答弁申し上げた通りでございまするし、先ほど申しましたように、これは議長が警察を指揮したり公安委員会に命令するわけじゃございませんので、議長の責任は先ほど申しました通り発生をしない、かように考えておる次第であります。(拍手)
#25
○議長(松野鶴平君) これにて質疑の通告者の発言は全部終了いたしました。質疑は終了したものと認めます。
     ―――――・―――――
#26
○議長(松野鶴平君) 日程第一より第四までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めます。外務委員会理事井上清一君。
   〔山本利壽君登壇、拍手〕
#28
○山本利壽君 ただいま議題となりました十六件の請願について、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 商工委員会におきましては、付託された請願十七件について慎重に審査した結果、公報日程第五より第七までの零細企業対策強化のための商工会組織の法制化促進に関する請願十一件、日朝間直接貿易許可に関する請願四件、及び山口県小型自動車競走場移転反対に関する請願一件、計十六件の請願は、(「大臣がいないぞ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)いずれも願意を妥当なものと認め、採択し、これを議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#29
○議長(松野鶴平君) ただいまの委員長報告にかかる請願の採決はあとに回します。
     ―――――・―――――
#30
○議長(松野鶴平君) 日程第八より第三十四までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○議長(松野鶴平君) 御異議ないものと認めます。まず委員長の報告を求めます。文教委員会理事松永忠二君。
   〔松永忠二君登壇、拍手〕
#32
○松永忠二君 ただいま議題となりました女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部改正に関する請願(第十四号)外三百四十件は、文教委員会において慎重審議いたしました結果、いずれも願意を妥当と認め、これを院議に付して内閣に送付すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#33
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
#35
○議長(松野鶴平君) 日程第三十五より第三十九までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めます。地方行政委員長新谷寅三郎君。
   〔新谷寅三郎君登壇、拍手〕
#37
○新谷寅三郎君 ただいま議題となりました請願三十一件について、地方行政委員会における審査の結果を御報告いたします。
 日程第三十五の請願は、新市町村の育成強化について建設計画実施のための財源確保等の措置を、日程第三十六の請願は、同じく新市町村建設育成のための地方交付税法の特例措置の延長を、また日程第三十七の請願九件は、行政書士会について強制加入制をとることを中心とする行政書士法の一部改正を、日程第三十八及び第三十九の請願二十件は、いずれもいわゆる基地交付金について対象資産の範囲拡大、交付金の増額等の措置をそれぞれ要望するものであります。
 委員会におきましては、以上三十一件の請願はいずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたした次第であります。
 以上御報告いたします。(拍手)
#38
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#39
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次会は明日午前十時より開会いたします。
 議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十時一分散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した案件
 一、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案(趣旨説明)
 一、日程第一乃至第四の請願
 一、日程第五乃至第七の請願
 一、日程第八乃至第三十四の請願
 一、日程第三十五乃至第三十九の請願
  
ソース: 国立国会図書館
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