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#1
第033回国会 風水害対策特別委員会 第15号
昭和三十四年十一月二十日(金曜日)
   午後二時四十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員井上清一君辞任につき、その
補欠として上林忠次君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     郡  祐一君
   理事
           稲浦 鹿藏君
           重政 庸徳君
           成瀬 幡治君
           小平 芳平君
           森 八三一君
   委員
           秋山俊一郎君
           石谷 憲男君
           江藤  智君
           木村篤太郎君
           古池 信三君
           小山邦太郎君
           斎藤  昇君
           仲原 善一君
           西川甚五郎君
           山本 米治君
           吉江 勝保君
           清澤 俊英君
           栗山 良夫君
           小酒井義男君
           藤田藤太郎君
  政府委員
   大蔵政務次官  前田佳都男君
   大蔵省管財局長 賀屋 正雄君
   通商産業政務次
   官       内田 常雄君
   中小企業庁長官 小山 雄二君
  ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○中小企業信用保険公庫法の一部を改
 正する法律案(内閣送付、予備審
 査)
○昭和三十四年八月の水害又は同年八
 月及び九月の風水害を受けた中小企
 業者に対する資金の融通等に関する
 特別措置法案(内閣送付、予備審
 査)
○昭和三十四年八月の水害又は同年八
 月及び九月の風水害を受けた中小企
 業者に対する国有の機械等の売払等
 に関する特別措置法案(内閣送付、
 予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(郡祐一君) これより風水害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。本日井上清一君が辞任し、その補欠として上林忠次君が選任せられました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(郡祐一君) これより通商産業省関係の法律案について、補足説明を聴取いたします。中小企業信用保険公庫法の一部をこ改正する法律案及び昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案を一括して議題とし、補足説明を求めます。
#4
○政府委員(小山雄二君) ただいま議題となりました両法案につきまして補足説明を申し上げます。
 中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案につきましては、今回の災害に伴いまして、産業投資特別会計から中小企業信用保険公庫に対しまして十億円の出資を行なうということを内容としておるものでありまして、特に提案理由以外に補足して申し上げることはございません。
 もう一つの昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案につきまして、補足説明申し上げます。
 風水害等により被害を受けました中小企業者の事業の再建に必要な資金の融通を円滑にするため、政府におきましては従来から中小企業金融公庫、国民金融公庫及び商工組合中央金車の三金融機関の機能を十分に活用いたしまして、被害中小企業者の実情に即した資金の融通をはかるとともに、甚大な板害をこうむった中小企業者に対する事業の再建を促進するため、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の行なう災害融資のうち小規模事業者、従業員三十人以上、商業サービス業五人以下のものをいっておりますが、小規模事業者に対する三十万円までの金額について貸付利率を年六分五厘に引き下げる等の優遇措置を講じてきたのでありますが、本年度の風水害による中小企業者の被害がきわめて大きく、その急速な立ち直りをはかるためには、優越の度合いを高めるとともに総合的な対策を講ずることが急務とされるに至ったのであります。
 このような事情にかんがみまして政府におきましては、直ちに二百五十億円の財政資金を追加しまして、中小企業金融公庫、国民金融公庫及び商工組合中央金庫の災害融資のための資金を確保いたしますとともに、さらに従来の措置にかえまして、両公庫の災害融資については、本年十月三十日の閣議決定によりまして、一貸付先当たり百万四までの金額について貸付利率を年六介五厘に引き下げることとし、かつ、その適用範囲を両公庫の貸付対象となる全中小企業者にまで拡大することとしましたが、さらに商工組合中央金庫の行なう災害融資につきましてもこれと同様の措置をとる必要があると認めるに至ったのであります。
 さらに、これらの政府関係金融機関の災害融資対策と並行しまして、災害地信用保証協会の保証能力の増強により、一般金融機関の中小企業者に対する災害疎資の円滑化に資するため、中小企業信用保険公庫の融資基金を十億円増額しまして、これを災事納信用保証協会に貸し付けることとしましたが、同時に、中小企業信用保険についても災害融資にかかわる保険料率及びてん種率を優遇する等の措置をとることも必要であると認めるに至ったのであります。中小企業振興資金助成法による設備近代化資金等の貸付のうち災害以前に貸付を行なったものについても、罹災の実情に応じましてその償還期間を延長することが妥当であると考えたのであります。この法律案は、政府の以上のような被害中小企業者に対する事業再建促進のための総合的旅策の実施に必要な利子補給措置並びに中小企業信用保険法及び中小企業振興資金助成法の特例を定めようとするものであります。
 続きまして法律案の内容につきまして要旨を申し上げます。この法律案は、第一条及び第二条においてその目的及び本法律案に規定する特例措置の適用対象を定め、第三条から第五条までは商工組合中央金庫の災害融資に対する貸付利率の引き下げに伴う政府の利子補給措置について規定し、第六条から第九条までは災害融資にかかる中小企業信用保険の特例措置を規定し、第十条において中小企業振興資金助成法による貸付金の償環期間延期についての特例婚資を規定しております。
 この法律案に定める特例措置の適用対象を規定した第二条第一号におきまして「政令で定める地域」とありますが、これは昭和三十四年八月の水害または同年八月及び九月の風水害により災害救助法が発動され、中小企業者が被害を受けた地域を政令で定めることとしております。
 商工組合中央金庫に対する政府の利子補給に関する措置を定めた第三条から第五条までの規定の内容は、被害中小企業者に対する中小企業金融公庫及び国民金融公庫の災害融資について、本年十月三十日の閣議決定により実施した年六分五厘の特別利率の適用に関する措置と全く同様に、商工組合中央金庫が第二条に規定する被害中小企業者で、第三条の政令で定める全壊、半壊、流失、床上浸水またはこれに準ずる被害を受けた中小企業者というように政令できめる予定でありますが、そういう指定被害中小企業者に対して、災害の日以降昭和三十五年三月三十一日、この三月三十一日も特に必要がある場合においては、政令で期日を延ばすことを考えておりますが、その延ばされた日までの間に貸し付けた再建資金のうち、被害中小企業者一人につき百万円、中小企業者団体の場合には、転貸資金の貸付については、転貸先被害中小企業一人につき百万円までの額に相当する金額の合計額、その他の貸付については三百万円、それぞれそういう金額までの額について、貸付を行なった日から三年を限り、その貸付利率を年六分五厘とした場合は、政府は商工組合中央金庫との契約に基づき、前記の金額の総額の限度二十五億円の範囲内で通常の貸付利率との差額を、商工組合中央金庫に対して利子補給することを定めたものでございます。
 災害融資にかかる中小企業信用保険の特例措置に関する第六条から第八条までの規定のうち、第六条は、再建資金の貸付にかかる融資保険について通常の貸付にかかる付保限度額にかかわらず、別建で七百万円まで付保し得ることとするため、中小企業信用保険法第三条第一項の融資保険の付保限度に関する規定の読みかえについて定めたものであり、第七条と第八条は、それぞれ災害関係保証にかかる普通保証保険及び包括保証保険の保険価額に対する保険金の填補率を、通常の場合の百分の七十から百分の八十に引き上げるとともに、保証保険の種類ごとに通常の場合の付保限度額とは別建で、それぞれの付保限度額まで付保し得ることとするため、中小企業信用保険法の関係条文の規定の読みかえに関して規定したものであります。
 また第九条は、災害関係保証にかかる保証保険の保険料率をそれぞれ通常の場合の料率の三分の二以内で、政令で定める率に引き下げることを規定したものであります。
 第十条は、指定被害中小企業者が災害を受ける以前に都道府県から、中小企業振興資金助成法第三条第一項の規定に基づく貸付を受けたものについては、その災害の実情により都道府県においてその償還期間を二年をこえない範囲内で延長することができるための特例措置を規定したものであります。
 なお、商工組合中央金庫に対する利子補給契約の規定は、法文上当然この法律の施行前の災害についても適用されますが、中小企業信用保険法の特例を定める規定は、施行の日までに成立した保険関係については当然には遡及しないので、付則において八月十四日にさかのぼって適用する、こういうことを書いたわけでございます。
 以上が法律案につきます説明の補足でございます。
#5
○委員長(郡祐一君) 以上で補足説明を終わります。御質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○森八三一君 中小企業金融は、今回の被災に関連いたしまして、非常に重要な使命と内容を持っていると思うのですが、そこで実際に貸し出される金利が、金利の面では六分五厘とか、相当緩和されていますけれども、その間に保証手数料とかいろいろなものを取っているということで、表面的には六分五厘ということで、かなり中小企業者の金融措置の上に裨益するような形が出ておりますが、実際には中小企業者の受ける実支払額といいますか、実際の負担額というものは、調査料だとか、保証料だとか、いろんなことでかなり実態的には重い負担をしているということが私は言えるのではないかと思う。そこで何かそういうような保証手数料、あるいは調査料というようなものについて、緩和をして参らなければならぬと思うのですが、そういう点について何かお考えになっているのか、あるいは具体的にどう御指導になっているのか。もしそういうことを考え、拓導するといたしますれば、それぞれの金融機関は要する経費がそれだけ食い込まれるのですから、そういうもののめんどうを見てやるといったような、あたたかい措置がなければならぬと思うのですが、そういう点についても一つまとまった構想なり考えを承りたい。
#7
○政府委員(小山雄二君) それらの点につきましては、私どもといたしまして、災害地の信用保証協会等を指導いたしまして、保証料、調査料の減免、それから保証限度とか、保証期間を通常より引き上げるとか、期間を延ばすとか、またこまかいことになりますが、手続等も簡素化するという指導をやって参っております。現実に災害地関係の各都道府県でやっておりますことはたくさんございますが、一、二の例を申し上げますと、保証料、これもなかなかばかにならないのでありまして、現在やっております平均では、日歩五厘何毛ということになっております。相当これが金利に積み重なるわけであります。こういうものを、たとえば愛知県、岐阜県等では六カ月間全免する。それから調査料、保証料……、金融機関なんかに行きまずと、中小企業は保証をとってこいと言いますから、こういうものをみんなかぶってくるわけであります。調査料等も一定の期間全免するという措置をとっております。これに対しまして、これまた信用保証協会、信用保険公庫等を指導いたしまして、現地の保証協会がそういう措置をとったら、今度保険料を待ってやるというような措置をとる。保証協会が公庫に納める保険料の徴収を待ってやるというようなことをやっております。なお、保証料等は、信用保証協会が一定期間全免するという措置をとります等の場合には、府県等が、あるいは金額あるいは半額は負担するというような措置をとりまして、これまた各府県等を指導いたしまして、保証協会等の努力に応じて、府県等もその補いをやってやるというようなことを各府県とも実施しておるような次第であります。
#8
○森八三一君 今表面に出ております保証手数料については、お話のようにこういう際ですから、保証協会等が相当に軽減するなり全免するという措置は、ひとり今回の災害だけではありません。昨年の狩野川台風のときにも、さらに諌早の災害のときにも、そういう施策はとられておりますが、調査料というのは、これはなかなか表面に出そこないので、そういう面で実態的にはかなり高いものを負担しておるという事例があるように聞くのですが、それまで府県でめんどうをみろといっても、なかなか実態的にはむずかしいということで、結局日歩四銭とか四銭五厘の実質金利になってしまうというような事実があると思うのですが、そういう表面へ出てこない、機械的に五厘とか三厘とかという規定のできぬもの、そういうものについて、相当めんどうをみてやらんというと、頭隠してしり隠さずというようなことになってしまう。こう思うのですが、これは非常にむずかしい問題なんですけれども、そういう点について、どういう程度の措置がしてあるのか。その辺もう少し具体的に承りたいと思うのです。
#9
○政府委員(内田常雄君) 森さんのお尋ねにつきまして、中小企業庁の長官から、信用保証協会の保証料あるいは信用保証協会の調査料を主とするお答えがありましたが、ただいまのお尋ねは、政府がせっかく中小企業金融公庫、国民金融公庫あるいは商工中金などについて百万円以下の小口融資に対して六分五厘というような低利を適用さしても、ほかに調査料のようなものを取られれば、とどのつまりは高い金利になるじゃないか、それはどうするか、こういうお尋ねのようでありますが、その点につきましては、中小企業金融公庫、国民金融公庫並びに商工中金というのはいずれも政府機関でありまして、これまで一切建前上も調査料というようなものは取ることになっておりませんし、また実際にも取っておりません。のみならず、中小企業金融公庫、国民金融公庫というものは預金を扱かっておりません。これが一般の市中銀行その他の金融機関でありますと、三十万円借りに行けば、三十万円は貸してくれません。五十万円貸しましょうと言ってそのかわりに二十万円だけはうちの方に預けなさいということで、二十万円は安い日歩で預かって、五十万円は高い日歩で貸すということで、実質金利が高くなるということもありますが、これら政府関係機関は、そういう預け合いのようなことはいたしておりません。もっぱら貸す一方でありますから、ただいま森さんのおっしゃるような心配はありません。ただ、今度の法律関係ではございませんが、私どもも気づくことでありますけれども、一般の世間の銀行でありますとか、あるいは信用金庫、信用組合などにおきましては、今私が申しましたような形で、三十万円借りに行けば五十万円貸す、そのかわり、二十万円は預け合いと言いますか、両建のような格好で銀行へ預けさして、安い利息しかつけないというようなことをやることによって、実質的には高い金利を取る、あるいはその歩積みと称して、せっかく一年あるいは二年の期限で融資をしましても、毎月一定の預金をさせるというようなことで、森さんが心配されるような事態があることを私たちは非常に憂慮しておりますが、それらの一般金融機関に対しましては、御承知と思いますが、大蔵省の方から厳重に通牒を出しまして、今の歩積みとか、あるいは両建預金ということをしてはならぬということをやりまして、最近はこれらの弊害もだんだん下火ではあるように思います。
 立ちましたついでに申しますが、似たようなことが協同組合にあるようであります。つまり、中小企業協同組合が商工中金から安い金利で金を借りる。そうすると、借りた中小企業協同組合は、それを組合員に転貸をする際に、一種の転貸手数料のようなものを取る場合があります。これは、公的なものであれば、またこれは組合が組合員と相談の上で自主的にやることでありますからよろしゅうございますが、しかし、それも法外な転貸手数料を取るようなことでありますと、せっかく商工中金から安い金を貸しましても、末端の組合員等にその金が行く場合には、六分五厘じゃなしに、それがより高い金利になるということでは、政府の親心が何にもなりませんので、不当な転貸手数料を取るような事態があってはいけませんので、十分に通産省、中小企業庁といたしましても、協同組合に対しまして、そのようなことのないように指導をいたしておる次第でございます。
#10
○森八三一君 確かに中小企業金融公庫とか、政府関係機関の段階においてはお話の通りであると私も了承しておりますが、そういうような機関がみずから直接に当業者に接するわけではなくて、今後段でお話がありましたような信用組合とか、その他の金融機関に業務委託とか、仕事を頼んでおるという場合が多いと思うのです。その段階で表面的には取らぬことになっておっても、そういう経由機関と申しますか、代理機関と申しますか、そういうところで実質的には行なわれておる。そこで、今次官がおっしゃいますように、政府資金の融通に関する限りは、いかなる経由機関、いかなる代理機関を通そうとも、正規な、といいまするか、認められておる――お話がありましたように、終曲機関としては当然一定の手数料といいまするか、経費を受け取らなければ、これは事業はできませんから、だから一定の公に了承されておる部分を取るということはよろしいが、それ以上の調査料とか、いろいろな名言のもとに政府資金を取り扱う場合においては、絶対にそういうことはさせませんということを明確に言い切ることができるのかどうか。借りる方は弱いですからね。ですから、代理機関とか経由機関等から、表面はこうでございますが、こういうものを一つ負担してもらわぬと、どうも貸すわけにいかぬとか、調査がおくれますとか、ということになると、のどから手が出るほど忙がしい金ですから、往生してしまうということになる実態が私は大いにあるじゃないかと思う。でございますので、そういうことはあってはならぬことですから、絶対にそういう場合には拒否してよろしい、そのために貸し出しがおくれるとか何とかいう支障はないのだということを明確に言い切れるかどうか。
#11
○政府委員(内田常雄君) 森さんの御意見まことにもっともでありまして私どもも従来このことに一番関心を持って参りました。御承知のように、国民金融公庫は貸出金の大部分――これは各府県に自分の支店がありますから、みずから貸しますから、代理貸しの部分よりも直接貸しが多いのでありますから、ほとんどその心配はないのでありまするが、中小企業金融公庫の方は、今のところでは代理貸しがおもでありますから、森さんのお尋ねのような心配はあり得るわけであります。ところがこれらの代理店に対しましては、公庫から三分六厘程度の手数料を払っています。でありますから、調査料を別に取るということは全く趣旨が立ちませんので、これらの調査料とその他の名目のいかんを問わず、国が定めた金利以外のものを絶対に取ることがないように指導はいたしておりますが、お言葉でもございますので、今回の災害金融等につきましては、せっかく低金利を政府が出すのでありますから、一そう肝心なことでありますから、さらにその趣旨を徹底させるように努めたいと考えます。ただ私は心配されますことは、調査料としては取らないが、代理店をやっておるところの信用組合なり信用金庫というものが代理店勘定とは別に、自分は信用金庫である、自分は信用組合をやっているから自分の金庫の方、信用組合の方に始終一つ取引を願いたい、これから後預金をしてもらいたいということで、せっかくこの百万円の低利を六分五厘で出しておいたが、さっき私がちょっと触れましたように、直接の歩積みではありませんが、自分の金庫勘定、信用組合勘定の方へ別に毎月預金をしてくれというようなことを強制するということは、これは十分われわれもそこを見張って考えなきゃならぬので、この辺全然勘定は違いますから、むずかしいことはありましょうが、しかし、事は同じでありますので、そういう違った方途で、政府の低金利の施策が別の方法で阻害されることがないように、これはもう十分に注意をして参りたいと思いますので、御了承を願いたいと思います。
#12
○森八三一君 その点を御指導は願っておると思いまするが、ときどきわれわれが審査をして成立せしめました法律なり、その法律に基づく政令、要綱等によって承知をいたしておりますることをお話いたしますと、実態はそうでないということをしばしば聞かされますので、今回の災害に対しまして今次官のお話のような点を十分一つ徹底されるように御指導を願いたいと思います。
 その次にお尋ねしようと思っておったのですが、今の中小企業金融公用の代理貸しの手数料として三分六庫ですか、三分五厘ですか、というものが代行機関に供与されておるというお話が今次官からあったのですが、信用金川なりその他の機関が代理貸しをする場合に、手数料が三分何厘となりますると、少しこれは高過ぎるじゃないか、政府資金を経由してやるのですから。自己資金で貯金を集めた金等でございますれば、これはかなり貯金の吸収等について努力が要りますから、預り金利と貸出金利とのコストが三分程度なければならぬということは私も了承いたしますけれども、政府資金から持ってきて貸すだけなんで、預金吸収の手数というものが省かれた資金なんですね。ということを考えますると、それを押えるというと、また調査手数料とか何とかという抜け道の方へ走って行ってしまうかと思いますけれども、しかし普通の金利構成からいうと、その供与されておる手数料的な存在というものは高過ぎるじゃないか、もう少し低めても、一般自己資金の場合を考えますると、比例等において考慮される余地があってしかるべきじゃないか、そこに今回の災害のようなある程度救済的な意味を持っておるならば、特にそういう点が強調されてしかるべきじゃないか、その点について何か御考慮になっておるかどうか。
#13
○政府委員(内田常雄君) これも私は森さんと同じ感じをこれまでも持って参りました。一昨年までは中小企業金融公庫の代理店手数料四分二厘であったと思います。昨年までは中小企業金融公庫の中小業者に対する貸出金利というものは九分六厘で、それを昨年九分三分に下げました。その九分六厘の時代に代理店手数料というものが四分二厘であったわけであります。それをだんだん下げて参りまして、私は多少違うかもしれませんが、先ほど三分六厘と申しましたが、三分六厘程度に下がっておるはずであります。ところがこれについても、今森委員の御意見のように高過ぎやせぬかという御意見もありますが、私はもっともな点もあると思いますが、どうしてこの手数料がきめられているかと申しますと、これは普通の意味の代理貸しの手数料の要素と、もう一つ実は中小企業金融公庫なり国民金融公庫なりに対しまして代理店として保証の責任を実は持たしておるのであります。これは中小企業金融公庫の場合であります。たとえば百万円代理貸しをいたしますと、その代理店が八十万円までは、つまり八割は保証の責に任ずるという仕組みになっておりますので、保証料の要素に実は入っておるのであります。この点につきましては、私は私なりの意見として、中小企業金融公庫などの代理貸しをする場合には、物的担保は別に取る場合があるのであるから、代理店にそれだけの八割の保証をさせる必要はないのじゃないか、この保証責任というものもできるだけ引き下げて、そうして代理店が一般中小企業者だれにでも、自分の取引関係のない新しい関係に入ってくる中小企業者にも接触しやすいように、その保証責任というものも八〇%よりもさらに引き下げるべし、その上そうすると保証用の要素が減りますから、代理店手数料というものもさらに下げる余地がありはせぬかということを、実は私も森さんと同じような見地から主張して参った一人であります。でありますから、一般論といたしまして、来年度は大蔵省とも打ち合わせまして、当該代理店たる金融機関の店舗の経費率もさらに十分洗いまして、三分六厘が高ければ、引き下げる余地があるならばさらに引き下げるということをいたす打ち合わせをいたしております。ただこの際つけ加えますことは、今回の災害融資につきましては、必ずしも十分な担保を取り得ない場合がある、また取らない方がいい場合がある。そこである意味からすれば、平常時の貸し出しよりも代理店は危険要素がふえておるとも言えるのであります。そこでかような状況にもありながら、これはもう自分で他の金融機関から容易に金が借りられるものは、何も牛小企業金融公庫、あるいは国民金融公庫の厄介になる必要はないのであります。担保のない帯しい者こそ政府関係機関がめんどうをみなければならない状況にありますので、担保の状況を実際に即してゆるめさせますとともに、代理店の保証責任をこの災害融資に限って六〇%に引き下げました。かようなまあ状況にありますことをつけ加えておきます。
#14
○森八三一君 その場合といえども、この保険公庫の姿を通して行なわれておる協会も保証しておるのですが、中小企業金融公庫の代理貸しをする場合にも、その債務者は多くの場合に物的担保がなければ、満足される担保がなければ、協会のやはり保証を求めておると思うのです。といたしますると、六割だとか八割だとかいう保証責任を命じておると申しましても、それが実態に存在しておるのではなくて、それが大部分というものは保証協会によってすでに保証されておるという姿ができておるのじゃないか、だとすれば、そういうことをそう強く考えなくてもいいのじゃないか、私は中小金融につきましては、そんなに詳しくは知っておりませんけれども、一般の農林漁業等の資金につきましては、いわゆる零細であるという点については同じなんですね。そういう場合においても、そんなに三分何厘という手数料を与えておる政府資金はないのじゃないか。それから保証制度というものも、そういう場合には存在をしておらぬ。中小企業金融の場合には保証制度がある。その上になおかつそういう金利手数料的な存在が高いということはいかがなものであろうか、特に常態ではない災害に際しては格別にそういう点を考慮してやる必要がありはしないか、保証手数料等についてはお話がございましたから了解いたしましたが、手数料的な存在についても相当考慮してしかるべきではないか、おそらく実態は満足させる物的担保がない、保証協会も保証をしないというようなものに対しておそらくこれは経由機関は貸しませんよ。何もなくてすかんぴんで行って貸してちょうだいなといっても、貸してくれる金融機関はおそらくなかろうと思う。それぞれそういう点についての心配はまずまずないという前提に立って初めて行なわれるという金融が多いのですから、そういう場合に全体としては十分考慮を要するというように私は考えるのですが、いかがですか。
#15
○政府委員(内田常雄君) これは一種の補足説明になるようでありますが、今度の災等に対しまして、政府の金融施策といたしましては実は両手使いをいたしておる。両手使いといいますのは、右手をもって中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金等の政府関係金融機関の資金も財政資金をもって充実して、これがみずから、あるいは代理店を通して罹災地の中小企業者に貸し出すということとともに、左手をもってはこれらの三機関の中小企業者に対して貸し出す融資というものは、大体従来の率でいきますと、せいぜい七%、中小企業関係の資金の大体七%から九%の程度でありますから、一般の金融機関から中小企業者が金を貸りなければならない場合が多いのであります。普通の銀行でありますとか、相互銀行、信用金庫、信用組合、それらに対して政府としては左手の方策として森さんの今お述べになりました中小企業信用保険公庫、その下に各県の信用保証協会というものがありますが、この信用保証協会の保証能力を充実する、たとえば今度政府が十億円の増資を信用保険公庫にいたしましたこの金は、保険公序が全部これを災害地の信用保証協会に貸す金であります。同時に地方の方もこの各地の信用保証協会に出損をいたしまして、そうして保証協会の保証能力を高める、そうしてこれによって一般の金融機関の金を罹災地の中小企業者のために動員しよう、こういう両手使いを考えて金を伸ばして使おうというわけであります。でありますから、中小企業金融公庫なり国民金融公庫が罹災地中小企業者に金を貸します場合に、信用保証協会がまたそれを保証するということではこれは両手使いの伸びが少ないわけでありますから、理論的には森さんのお尋ねのように、中小企業金融公庫、国民金融公庫が金を貸す場合に保証協会に保証させれば、代理店たる金融機関が保証責任を負う分はほとんどないのじゃないかということになるのでありますが、理論的にはそれは信用保証協会を使うこともできますが、実際の運用指導といたしましては、政府の資金が直接中小企業金融公庫なり、国民金融公庫から罹災者に貸される場合には信用保証協会の保証はないのだ。もちろん政府資金を使わずに、一般金融機関の金融を使う場合には、信用保証協会の保証あるいはその上の信用保険公庫の再保険という道を活用さしていこう、こういうことにいたしておるわけであります。でありますから、実際問題としては森さんのお尋ねになることは今度の場合としてはあまりないはずであります。
#16
○森八三一君 今回の場合にないということでありますので、了承いたしますが、普通の場合におきましては、やはり保証を求められておるという場合が多いのです。だから今回は災害被災者が政府資金をいずれの機関を経由して貸りようとも、その場合はなけなしの十億円くらいですから、こんなものを増加してやってもこれは焼石に水でありますから、その左手に持っておるあたたかい施策は、政府資金のことに関する限りは利用しないという御指導になりますか。これは今まで国民金融公庫でも中小企業金融公庫でも、わずか五十万円、八十万円借りようといえば、保証協会の保証をとってきなさいということが信用金庫なり信用組合ではおおむね言われておった。これを今回はそうさせませんとおっしゃるならば、その両手使いはまさに武蔵の威力を発揮するでしょうが、今まで通りの御指導ならダブって行なわれる。ダブて行なわれるなら金利を下げていいのじゃないか、手数料を下げていいのじゃないかという議論に発展すると思う。三分六厘を据え置くなら、政府資金の貸し出しには、いかなる機関を経由しようとも、代理貸しをしようとも、その分に関しては、公庫から流れていくものも追加してそうして行なわれている信用保証協会の保証は求めずにやってやるのだ、そうした場合に、そんなことなら貸し出しをやらぬといって窓口を締められてはこれはまた元も千もなくなってしまうのですから、非常に問題になりますが、同じ精神のもとに貸し出しをするが、この資金に関しては保証は要しませんということをはっきりなさいますか。
#17
○政府委員(内田常雄君) この政府関係の三機関のうちで、中小企業金融公庫、国民金融公庫はもう政府機関そのものであります、全部政府の出資でやっておりますから、損をする場合にはこれは国が損をすることになるのであります。なるべく損しないようにやってはおりますが。でありますから、中小企業金融公庫、国民金融公庫につきましては、今私が申しましたように右手と左手がダブって、殺されないようにいたすつもりでありますが、商工中金は御承知のようにこれは一般の中小企業協同組合の出資とか、あるいは商工債券を市中に売ってそれで獲得した資金でありまして、正確に申しますと、商工中金法という法律がありまして、政府が監督いたしておりますから政府機関でありますが、資金構成は民間の資金の方が多いわけでありますから、商工中金につきましては物的担保等がない場合には、信用保証協会の保証を求めて、物的担保がなくても容易に罹災者に貸し出しをしていくという方向をとらざるを得ないと思いますが、前二者につきましては今回の場合につきましては、できるだけ政府出資の十億はそれが政府の財政投融資の方の資金を貸し出す際と重なって殺されてしまわないように指導を進めて参るつもりでありますが、これは私の精神でありますし、また間違ってはおりませんが、なお実務の方に当たっておりますところの長官なり金融課長なりに補足説明をさせます。
#18
○政府委員(小山雄二君) 商工中金の方はただいま政務次官のおっしゃった通りであります。中小企業金融公庫、国民金融公庫については、直接貸し出しはむろん政府資金でございますから、保証協会にいきなさいというようなことはやっておりません。ただ代理貸しにつきましては、先ほど政務次官からお話ししましたように保証責任をある程度負わしておりますから、その関係で、市中金融機関あるいは商工組合中央金庫に比べました場合にはほんとうに微々たるものでございますが、従来代理店の方が保証を取ってきて下さいということを言うわけです。これも割合い実績は少のうございます。ただ特に今回の災害につきましては、そういうことをしないようにということを指導しております。 ただこの指導の仕方が全然それをやつちゃいかぬということを言いますためには、保証責任の出題とからむ問題がある。それを何といいますか、あまりきつくしていきますと、まあ融資額が、融資すべきものをしないという面もあるわけで、これは格中小企業金融公庫並びに国民金融公庫一般的にそうでありますが、個々の案件はよく相談してそういう無恥なことはしたいようにという指導は十分やつているつもりでございまト一へ
#19
○政府委員(内田常雄君) 森委員のお尋ねに対しまして、先ほど私から代理店手数料を三分六厘と申しましたが、これは政府や公庫の方も森さんの御趣旨と同じくだんだん勉強して代理店手数料を下げてきております。もう三分六厘というのは過去のことで、現在ではこうなっているという資料が私の方に届いております。一貸付ごとに三百万円以下のものについては実収利息の三分四厘の手数料、それから三百万円以上のやや大口の貸付につきましては、実収利息の三分、平均をいたしますと三分二厘というのが大体の貸付手数料でありまして、三分六厘よりもだんだん下がって参りました。なおこれは森委員の御趣旨もありますので、私どもむだな手数料を払う必要がないように、なるたけ中小企業者のための金利を安くした方がいいのでありますから、さらにこれは引き下げられる余地がりあるかどうか、十分検討して参るつもりであります。
#20
○藤田藤太郎君 今の森委員のに関連しての御質問ですけれども、今度の融資のときに中小企業金融公庫の市中銀行を通じての保証、要するに危険度は普通は八〇%、それを今度は六〇%ですか。
#21
○政府委員(内田常雄君) さようでございます。
#22
○藤田藤太郎君 そうなりますと、これは今の現状はどうかというと、中小企業金融公庫が直接需要者に貸す場合、ただ貸す場合の例があったらあけて下さい。ちょっとそれを先にやって下さい、
#23
○政府委員(小山雄二君) 中小企業金融公庫は、設備近代化といいますか、中小企業のそういうことを主体として、設備資金並びに長期の運転資金を中小企業個々のものに貸す建前のものでありますから、代理貸しはももろん、直接貸しも、個々の中小企業者が大部分であります。
#24
○藤田藤太郎君 私のお尋ねしているのは、中小企業金融公庫から個々の業者に直接貸しというのは、業種別組合とか、そういう形で直接貸しをおやりになっているところがありますりかということを聞いているのです。
#25
○政府委員(内田常雄君) 藤田先生のお尋ね、わかりましたが、これはもう直接貸しでも代理貸しでも、団体たると個人たるとを問いません。主として中小企業の中でも基幹的なものとか、あるいは輸出産業につながるものとか、それから必須産業につながるものとか、やや資金量の大きいものは、個人の、個人といいますか、個々の企業体、会社でありましても、直接貸しをいたしております。ただ、残念でありますが、中小企業金融公庫は、たしか現在本店を含めまして、全国で十一しか店がございません。商工中金や国民金融公庫は、それぞれもう百近くも自己の店舗を持っておりますが、中小企業金融公庫はそういう状態でありますので、現在では代理貸しにたよっておる部分が非常に多いのでございます。これは私ども通産省の希望といたしましては、大蔵省とも相談をいたしまして、毎年若干の予算を認めていただき、また国会の御同意もいただきまして、だんだん直接貸しのできる店舗を広めていきたい、かように思っております。
#26
○藤田藤太郎君 直接貸しと代理貸しの比率は、どれくらいになっておりますか。
#27
○政府委員(小山雄二君) ちょっと手元にあります資料は少し古いのですが、五月末の貸付総額で千百二十八億、そのうちで代理貸しが九百六十億、直接貸しが百四十九億、その他ちょこもよこありますが、前の開銀から引き継いだものとかでございますが、数字はちょっと合いませんが、ほんのわずかの数字でございます。
#28
○藤田藤太郎君 そこでお尋ねをしたいのですけれども、今の代理貸し、私も中小企業金虜公庫というのは、大体貸付のこういう適用の項目があります。これで貸し付けるものだと思っていたら、そうじゃなしに、代理貸し、そう%の危険度合いは代理店に持たしている。どういう結果になっているかといいますれば、直接中小企業金融公庫の金は、本人が偏りるときは利子を大体三倍くらい払わなければ金を借りられないというのが現実の姿だと思います。どういう方法をやっているかという一つの例をとりますと、百万円借りれば三十万円まずその中から基金に納めなさい、その残った分を二年なら二年、三年の間にその三年分の一カ月分を積み立て、自分には金がないから借りたのに、その頭金百万円なら七十万円残して三十万円置く、そしてあとはひしぴしと取り上げていく、こういうことになりますと、総合してみますと、その利子が二倍以上三倍近くにもなるというような貸っし方をいたしているのが現実ではないかと思います。そして抵当物件は取る、こういうことです。そうすると今度は八〇%の危険度合いというものと関連してそういうことになっています。六〇%にお下げになっても同じような現実というものが生まれてくるのじゃないかと私は非常に心配をする。災害で百万円を六分五厘で貸します、代理店に危険度合い六〇%落としておったら幾らか緩和するでしょうけれども、事実問題は大なり小なり似たような格好で、市中の銀行の手を通じて災害を受けたものが金を借りる、中小企業の六分五厘のそのものはそのものであります。その証書や契約証書はそれであっても、その他それを取り巻く問題というものが解決されなければ、その中小企業金融公庫の金は貸されないということになるのじゃないか、この今の現実から見ればそうなる。そういう点は、私は八〇が六〇に下がったくらいでは貸し出しはできないのじゃないか、こういう非常に心配をするのです。だから具体的にどういう工合――これは大蔵省の直接の関係ですけれども、通産省が具体的に中小企業を守っていかれる行政庁ですから、その具体的に守る方法を一つ教えていただきたい。
#29
○政府委員(内田常雄君) このこともさっき森先生の御発言に関連して、私の方からもちょっと申しあげたわけでありますが、今、中小企業金融公庫の貸し出しが、代理店貸し出しに多くをたよっているということになりますと、今、藤田さんの仰せられたような結果が私は起こりがちだと思います。元来、中小企業金融公庫というのは、御承知のように預金はとらない金融機関であります。でありますから、百万円かりに五年の期限で貸しますと、これは半年分にいたしますと、毎年二回ずつその百万円が返される以外に銀行へ金を持っていくはずはないのであります。ところが、その代理店をやっておるのは、普通、金融機関であります場合には、中小企業金融公庫にその歩積みをさせるのではなしに、自分の代理店である銀行の方の別口の預金を誘い込むという問題があり得るわけであります。百万円借りておるのに、毎月その二万円ずつ持っていきなさいということは、償還金になるのではなしに、代理店銀行の方に預金として預けられる、こういうことになるわけでありますから、この問題の根本的解決のためには、代田店貸しということをできるだけ少なくして、そして自己の店舗を多くして、直接貸しをふやすという方法以外にないわけでありますが、しかしそれもなかなか一挙に自己の店舗をふやすということは困難でありますから、その過程におきましては、通産省及び大蔵省が協力して、代理店のさような一種の歩積み類似行為が行なわれないように、これを指導監督していく以外にないと考えまして、これは私なども、従来中小企業金融公庫の方に非常に関心を持っております国会議員として、政府当局にやかましく迫ってきたところでありますので、幸い通産省に私籍を置くことになりまして以来、実は藤田先生と同じことをやかましく言っておるわけであります。でありますから、私などの感想から言いますと、中小企業金融公庫の金を、今まで代理店銀行と取引のないものが参りましても、取引のない人間に中小企業金融公庫の金を貸すよりも、自分が取引があって預金でもしてくれる中小企業者に世話をした方が代理店としては興味があるわけでありますから、なかなか取引のない中小企業者が、中小企業金融公庫の資金を代理店に借りに行っても、言を左右にして取り合ってくれない。そして自分の昔からのお得意さんの方に中小企業者の金を優先的に世話々するという傾向があるのではないかということを推測される面があるものでありますから、私は藤田先生と同じ心持をもちまして、従来やかましく督励をいたしてきておりますので、この問題もぜひ一つ改善をするように進めて参りたいと考えております。
#30
○藤田藤太郎君 だからよくわかりました、次官のお気持は……。お気持はわかりましたけれども、実際問題として、この災害者がお借りする現実の今日の両題として、六分五厘でどういう格好にしたら借りれますかということが聞きたいのです。
#31
○政府委員(内田常雄君) それは今、藤田さんなり私なりが心配したことは、全部ではないのでありまして今日これは私などの郷里、山梨県ではありますが、相当災害を受けまして、代理店には一般の代理貸しのワクとは別に、災害貸し出しについては先にどんどん貸してしまえ、あとからそれに応じてワクは幾らでもふやしてやるといういき方をいたしておりますので、地方でやはり銀行にいたしましても信用金庫にいたしましても、信用組合にいたしましても、門戸を張っておれば、それぞれの金融機関の対社会的な信用というものもありまして、市町村長が罹災証明を出したり、企業がその代理店に行った際に、これはまた今日の情勢ですと、なかなか断われない面もあります。でありますから、取引がなくても、百万円までですと、公庫の六分五厘の金を代理貸しもいたしましょうし、またその際、別に自分の銀行に歩積みをしろということも、必ずしも条件には出していないと思いますので、なおまたこれは、あの中小企業金融公庫の代理貸しをいたしますのは、地方銀行、信用金庫、信用組合ばかりでなしに、商工中金もまたその中小企業金融公庫の代理貸しをいたしております。商工中金の方ですと、これは政府が出資を持ち、また特別法がありまして、相当な監督をいたしておりますので、さような場合には、商工中金を通じて中小企業金融公庫の金を借りる、まあ商工中金固有の金を借りておられるのでありますが、しかし商工中金は、自分の災害融資もできるし、中小企業金融公庫の代理店としての災融資もできますから、商工中金がフェアな条件で低利なものを貸すという現実が地方に起こりますならば、一方の銀行や金庫は、やはりそれに引かされて、自分の銀行や金庫では、政府のきめた条件では貸さない、別に手数料を取るとか歩積みを要求するということも、地方の金融機関のやはり信用ということもありますから、これは相当の索制を受けるので、藤田先生の御心配のようなことばかりではないと私は考えておりますが、できるだけこれは一つ監督をいたし、この法律なり政府の今回の施策の趣旨がそのままストレートに中小企業者に参るようにいたしたいと考えております。
#32
○藤田藤太郎君 ありがとうございました。
#33
○委員長(郡祐一君) 通産省関係の法律案につきましては、なお質疑があることと存じまするが、後日に譲ることといたします。
  ―――――――――――――
#34
○委員長(郡祐一君) これより大蔵省関係の法律案について補足説明を聴取し、質疑を行なうことといたします。
 中小企業者に対する国有の機械等の売払等に関する特別措置法案について補足説明を求めます。
#35
○政府委員(賀屋正雄君) ただいま議題となりました昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する国有の機械等の売払等に関する特別措置法案につきまして補足的な御説明を申し上げます。
 昭和三十四年九月の十五号台風を初めとして、同年八月の七号台風、同月下旬の集中豪雨等によりまして、愛知、岐阜、三重の三県、その他各地の中小企業者は、その施設に甚大な損害を受け、その復旧は容易でない状態であります。
 この法律案は、このような事態に対しまして、これらの災害によりその所有する機械等に投書を受けた中小企業者に対し、普通財産である機械器具を、通常の場合よりも有利な条件で売り払い、貸し付けまたは交換することによりまして、これらの損害を受けた機械設備の復旧を促進しようとするものでありまして、昭和二十八年の水害または風水害の場合にとられました措置とおおむね同様であります。
 次に、この法律案の概要について説明いたします。
 第一に、国有の機械等の売り払い等を受けられるものは、昭和二十四年八月の水害または同年八月及び九月の風水害を受けた政令で定める地域内に事業所を有する中小企業者で、これらの災害によりその地域内の自己の事業所で所有する機械、器具に損害を受けたものであります。
 対象となる災害は、八月下旬に石川、静岡等の諸県下を襲った豪雨並びに七号台風、十四号台風、十五号台風等によるものであって、対象となる災害を受けた地域は政令で定めることになっておりますが、政令では、災害救助法適用地域とする予定でありまして、これは他の中小企業災害立法と同様の取り扱いをしようとするものであります。
 次に、中小企業者を、当該地域内に事業所を有するものに限定いたしましたのは、当該地域の復興には、その地域内に事業所を有する者が最も直接に貢献できるものと考えたからであり、さらに、自己の事業所でその所有にかかる機械等に損害を受けたものに限定しましたのは、この法律案が中小企業者の稼働機械設備の復旧の促進を目的としたからであります。
 第二に、売払い等の対象となるものは、普通財産である機械または器具で、政令で定めるものであります。普通財産である機械、器具と申しますのは、旧陸軍省、海軍省及び軍需省の所管に属していた機械及び器具、重要な器具で、大蔵大臣の所管に属しているもののことで、この法律案の特例措置の対象となるものとしてまず考えられるのは、在日米軍より最近返還されました機械で、現在大蔵本省で保留しております四十二台と、九月八日及び十月十六百に東海財務局に配付いたしました九十六台を初めとして、各財務局に配付した二百五十六台のうち、まだ処分が決定しておらないものであります。
 次には、従来売り払いまたは交換を希望する民間業者が選んだ残りの未利用機械が、全国では相当数あるのでありますが、このうちで、災害復旧のために使用が可能であると思われるものがあるのでありまして、十月末日現在で財務局がとった報告によりますと、このような未利用機械のうち、中小企業の復旧に充てることができると認められるものは、機械約八百台、器具約百八十四万七千点があげられております。さらに、現在在日米軍が使用中のもので今後返還を受けるものにつきましては、優先的に被害中小企業者への売り払い等に充てるつもりであります。
 なお、機械器具につきましては、政令で定めることとなっておりますが、これは被害民有機械等と同種という定めをする予定でありまして、この法律案の目的が、損害を受けた機械設備の復旧の促進にあることを考慮したものであります。
 第三に、国有機械等を売り払い、もしくは貸し付け、または交換する場合には、国有機械等の売り払い、もしくは貸し付けの対価または交換する国有機械等の価格につきましては、時価からその五割以内を減額することができることとなっております。なお、この場合に、時価から減額することができる金額の合計額は、被害民有機械等の損害の総額を限度といたします。これらの措置は、昭和二十八年の水害または風水害の場合にとられた措置におおむねならったのでありますが、時価から減額できる金額を、被害民有機械等の損害額に限定いたしましたのは、この法律案の目的が、損書を受けた機械設備の復旧の促進にあることを考慮したものでありまして、現在その数も限定されている国有機械等を有効に活用して、被害機械設備の復旧を促進するためには、損害額による限定か必要であると考えたからであります。
 第四に、この法律案は、昭和三十五年十二月三十一日限りその効力を失うこととなっております。これは、この法律案による措置は、昭和三十五年十二月三十一日までの期間で十分その目的が達成されると考えたからでありまして、昭和二十八年の災害立法の場合にも、翌年末限りでその効力を失うこととなっておりました。なお、この場合に、法律の失効前になされた貸付の契約期間が法律の失効後にかかる場合に、契約期間中は、法律が失効いたしましても、この法律案に基づく貸付関係が継続して有効であることはもちろんであります。
 以上がこの法律案の概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
#36
○委員長(郡祐一君) 以上で補足説明を終わります。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#37
○小酒井義男君 この特別措置法案の1とありますね。この法案の最初一項ですね、一項の終わりから二行くらいの所に「当該事業所において損等を受けたその者の所有に係る機械又は器具と交換することができる。」と、こうしてあるのは、損害を受けた機械と同種の、同目的に使える機械と交換するという意味ですね。そうでございますですね。
#38
○政府委員(賀屋正雄君) 大体その通りでございますが、この同種といいますのは、実は昭和二十八年に同様の立法がありましたときも、やはり同種と限定をいたしておりましたが、二十八年当時は非常に小さな分類において同種ということにいたしておりましたが、今回はこれは取り扱いによることでございますが、ただいまは工作機械でありますれば国有財産法施行細則の別表に種類が列挙してございますが、たとえば工作機械でありますれば、旋盤と申しましてもその中に普通旋盤、ターレット旋盤、正面盤とこまかい分類がございますが、前回には、このこまかい分類におきまして同種のものに限定しておりましたが、今回はそれよりも大きな工作機械でありますれば、もっと大きく旋盤、その他研磨盤、ボール盤、フライス盤と、一段上の分類がございますが、そのもので、その相互間において交換もできる、こういう取り扱いをいたしたいと考えております。
#39
○小酒井義男君 少しこの印刷したものと離れて実際の運用についてお尋ねしたいのですが、中小企業など特に小さいところにいくと、どこにどういう国有機械があるのだというようなことが徹底するかどうかということなんですね。そういう方面に対する被害者に徹底をさせるような方法は、何か、どういうふうにおとりになっておるのか。
#40
○政府委員(賀屋正雄君) ただいま大蔵省が普通財産として持っております機械、器具は各財務局が、これは全国で十ございますが管理をいたしておりまして、この財務局が持っております機械につきましてのこまかい明細がございますので、これを本省で集めまして、それぞれ被害地域の管轄しております局に送りまして、その管内の中小企業者に閲覧に供しまして、どういう機械がただいま国有機械としてあるかという点を、十分周知徹底するような措置をとりたいと考えております。
#41
○小酒井義男君 そうすると、これからとるというのですか。私はこういうことが問題じゃないかと思うのです。どこに何があるということがわかっておるような人は、比較的大きいといいますか、規模の大きいような事業体が多くて、そういう所が先に手続をとってしまうということになると、小さい企業体の方で希望するようなころには、もうなくなってしまっておってそうして必要な所へ渡らないで――どちらも必要でしょうが、必要の限度が非常に強い所に渡らないで処理されるという危険性がないかということを私は心配しているのです。
#42
○政府委員(賀屋正雄君) ごもっともな御心配でございますが、その前に、先ほど申しました機械のリストは、もうすでに配付いたしておるそうでございます。
 それで、この機械の割当方法でございますが、これは御承知かと思いますが、国有財産特別措置法の九条に、従来とも、設備改善による合理化促進のためには三割五分引きで交換する制度がございまして、これを従来活用して参っておるのでございますが、まあ大体この制度によります場合の方法を今回もとることになると思いますが、局、本省におきましては、もちろん個々の業者にまで割当をすることはできませんので、大体機械を格財務局に配付いたしまして、財務局におきまして、今度はその管内の県別にこれを配付し、その県内の中小企業者の具体的な業者にどういうふうに配付するかという点につきましては、県の商工課あたりの意見あるいは業者の自主的な団体が大ていの所あるようでございまして、そういう所の御意見等に基づきまして、県で自律的に分けていただく、こういうことになろうかと思います。
#43
○小酒井義男君 最後に、だいぶ以前の機械なんですね、で、それがやはり今まで被害工場で使っておった機械よりも性能やいろいろな点で同じといいますか、同じ以上のものが相当まだ残っておるものが、私は相当処分されていると思う、いいようなものが。ですから今残っておるものの中に、そういうものが今まだあるのかどうか少し疑問に思うのですが、どうなんですか。
#44
○政府委員(賀屋正雄君) 先ほど補足説明の中でも申し上げましたが、ごく最近駐留米軍から返還されます分には、相当性能のいい機械、まあそれもごく最近製造されます機械に比べれば落ちるかもしれませんが、まだ民間の方々のお使いになっておられる機械等に比べまして優秀だと思われる機械もあろうかと思いまして、これが先ほど申しました九月八日に割り当てました分、それから十月十六日に割り当てました分と、それから最近それ以後に返還になりました分を合わせまして二百九十八台ございますが、この中には相当性能のいいものがあろうかと思います。それにプラスいたしまして、先ほど申し上げましたように、格財務局から約七百台程度のものがあげられて、中小企業者の災害復旧のために使い得るものといたしまして報告されて参っておりますが、これはすでに先ほど申しました特別措置法の三割五分引きの制度を活用いたしまして、各業者が選ばれましたあとの残ったものでございますのでありますが、しかしこの際、災害で相当な損害を受けられた方々には、その中からでもまだ使える、役に立つというものも出てくるのではないかと思っておりますが、この方はあまり自信がございませんが、今後におきましても米軍に提供中のものは返って参りますのがまだ相当お役に立つものがあるかと思っております。
#45
○清澤俊英君 今、同種のものが、旋盤なら旋盤の中に、ずっと名前があげられましたが、それならかりにフライス盤、正面盤等と普通の削盤とかえる、こういう場合でもできる、こういうような御説明だったと思うのですが、いわゆる旋盤に属するたぐいならどれとでもかえられる、これはちょっとおかしいあれになると思うのですが、全然性能の違うものですね。使用性能の違うものです。今言われた名前のものは一々専門の所で使うものです。そうすると、前に持っていたものとかえるときに、同種というのは、それではちょっとこれは合わないのではないかと思いますが……。
#46
○政府委員(賀屋正雄君) 厳密に申し上げますれば、旋盤なら旋盤、しかもその旋盤の種類によりましていろいろあるわけでございますが、その同じ種類のものに限るというのが筋かと思うのでございますが、まあ国に持っておりますものをできるだけ民間のお役に立つようにという考え方から、その間に余裕を持たせまして、この際は大きく、工作機械であれば種類を問わず、工作機械という種類で回じであればいい、工作機械に並ぶ分類といたしましては、電気機械、通信機械、土木機械、木工機械等とございますが、これの種類で同種であればいいということで、なるべくこの法律を活用される機会の多いような計らいをいたしたいと考えております。
#47
○清澤俊英君 それじゃ、ここで交換がありますね、交換したあとの分はどうなりますか。
#48
○政府委員(賀屋正雄君) 原則としてくず化処分いたすことになっております。
#49
○藤田藤太郎君 この法律案の中心になっているのは、今質疑がありましたように、国有財産の機械、器具を払い下げまたは交換をするということですね。ちょうど二十八年の災害立法を見てみたのですが、二十八年の災害立法には、たとえば中小企業の方々が売り渡し代金、交換差金といいますか、そういうものに対する延納の規定がございますね。または第二条におきましても延納の期限を三年としておる。第一条では十年という延納の、むろん担保という問題が出て参りましようが、そういう工合になっているのですが、今度の法案でそういう中小企業の事業者を救済する法律案としてはそういうものがない。たとえば工場がやられてしまったようなところに売り渡すときに、一時代金でなかなか払えないという私は現実の問題が起きてくると思うのですが、そういうところはどういう工合にお考えでしょうか。
#50
○政府委員(賀屋正雄君) 売払代金または交換差金の延納の問題でございますが、これは二十八年の実績を調べてみましたら、これによった例が全然ございません。まあ交換差金でありますので、金額も少ないということにもよろうかと思うのでございますが、この条文はこのように規定しておりましたが、これを適用した例はないようでございます。のみならず、この法律にこの点を規定いたしませんのは、そういったことと、それから現行法上におきましても国有財産特別措置法の規定によりますと、五年以内の延納ができることになっております。それから昭和三十一年に制定されました国の債権の管理等に関する法律というのがございますが、この二十五条の規定によりますと、一定の場合に履行期限を五年または十年以内に延期する旨の特約をすることができますので、このような他の法令の規定によりまして、最大十年まで延納の特約をする道がございますので、しいてこの法律に規定を設けなかった次第でございます。
#51
○藤田藤太郎君 その内容についてはよくわかりました。五年ないし十年の延納を他の法令によってやる。しかしどうでしょうか、気持の問題なんですけれども、今度国会にお出しになる法令はこの法律だけですから、これだけが下へ流れていくのでしょう、現地へ。そうしてそういう説明というものを十分にこれはしてあげないと、二十八年の法令とこれと並べてみれは、条文上非常に差異があるということになりますね。そうすると、ほかにあるからいいのだ。二十八年の当時にもそういう法令があったはずですね。だけれども、ことさらにここに入れてやはり必要と認めてお入れになったのだと思いますが、これには入れてないということになると、受ける方の側からして問題がありはせぬかと私は心配する。
 それからもう一つ、二十八年災のときには、売払代金ほか――要するに、交換差金の方が多かったので延納がなかった。今度の事態と二十八年の事態とは、風水害には違いないですけれども、特殊な災害を受けておるのです。名古屋、愛知、三重について。そ、ういうときに、やはり工場、事業所などの条件が多少私は違った面も被害状況にあると思うのです。そうなるともう間に合わなくて、今度は交換差金ではなしに、売り払いで売り渡しを受けるというような要素が相当ふえてくるのではないか。そういうことになると、この法律では少し、内容は私は了解しますけれども、受ける方の側では少し、何じゃないですか、足らないものを感じるのではないか。こういう工合に思うのですが、どういう工合に御説明をなさるのですか、地方に流すときに。
#52
○政府委員(賀屋正雄君) その点につきましては、十分現地の財務局から周知徹底をはかるように措置したいと思っております。
#53
○藤田藤太郎君 もう一つお聞きしたい。この財務局にある現品ですね、これが今の対象になるということですね。このほかにはないわけですか。
#54
○政府委員(賀屋正雄君) その通りでございます。ただ、今後もぼちぼち駐留軍から返還になって参ります。それはそのつど、もっとも一台、二台では手続が煩瑣でございますが、ある程度まとまりましたところで財務局へ配分いたしたいと思います。
#55
○藤田藤太郎君 私は希望を申し上げておきますが、ここにある財務局の数字ですね。これはどこら辺にあるということを、一つ特に被害のはなはだしかった所には、どういう所にあるのだという明細と、先ほどの説明をして一つ地方自治体に流していただきたい、これをお願いいたします。
#56
○清澤俊英君 ちょっとお伺いしたいのは、原価を定めるとき払い下げなり等価でかえるなり、交換するときのその品物の価格を定めるときは、どういう方法でお定めになりますか。大体まあ一応使ったものと見るのが正当でしょうね。旧海陸軍省並びに軍需省等で保管したもので、新しい、さらのものではない、古物なんです。中古物で、しかも非常に戦前にできたような品物を交換するとき、価格の決定が非常な重要な問題になると思いますが、それはどういう方法で価格は決定しておるわけですか。
#57
○政府委員(賀屋正雄君) 交換ないしは売り渡します場合の価格は、原則として中古品の市場価格というものがございまして、各機械ごとにきまっておりまして、それに準じまして欠品等がございました場合には、ある程度の減額をするというようなことで適正価格をきめることにいたしております。
#58
○清澤俊英君 一定に初めからきまっておるのですか、帳簿に書き入れるときに。在庁表に書き入れますときに、もう価格を決定しておくわけですか。一定の価格がきまつておるというのは……。
#59
○政府委員(賀屋正雄君) まあ国有財産でございますので、台帳価格はございますが、この台帳価格から離れまして、交換あるいは売り払いをいたしますつど、その価格を決定いたします。
#60
○清澤俊英君 それからそのつどの価格の決定の方法はどうなりますか。物によっては、交換も何も、こういうことはあなた方は考えていてくれても、実際できない。実際に即した時価が出るようにするには、どうした方法でやられるつもりなのか、こういうことです。
#61
○政府委員(賀屋正雄君) 先ほど申し上げましたように、中点品の価格を調べたものかございますので、この表は財務局に配付してございます。それに照らし合わせまして、時価を決定いたします。
#62
○清澤俊英君 これは財務局にあるというのは、それはまあ現在市場にあるようなものを何か基準にしてこう考えられたわけですね。機械にさらに能カ――能力といってはいけないでしょうけれども、少しくらい知識がありましても、実際問題でそういうものがどう売れておるか、どうなっておるかということは、経験のない人が多いと思う。せっかく希望しても、価格が折り合わないでうまく利用できないという線が出ると思うのですが、私は少なくともそういうものがあった場合に、大量のもののある場合には、まあ東京にありますなら、東京にそういう業者を集めて、一応の価格評定をさして決定してやることが親切なんではないかと思います。現在の場合、鉄の値段が上がれば機械の値段は始終上がり下がりしていますね。その場合で、もし非常に物の値段が上がっておっても、あなた方の今の標準価格がすっと下げておればスムースにいくかもしれませんけれども、せっかくそういうものを作られたのに、非常に上がった値段で標準を書いておいては……。毎年でも変えておられるのですか。毎年変えておられぬとしたら、実際売るときには、それくらいの親切な価格評定をして、手に渡るような方法を考えていただきたいと、こう思うのです。
#63
○政府委員(賀屋正雄君) 大体この価格は市中の中古品の価格を採用するわけでございますが、原則として毎年変えるという方向で進んでおります。まあこれは従来、先ほど申しました特別措置法の九条の規定によりまして年々交換をいたして参っておりますので、現地の各財務局の担当官は十分なれておりまして、この価格の点についてそう大きな摩擦が生じたというようなことは聞いておりません。大きな普通財産、土地、建物と違いまして、個々の機械でございますので、そう大きな意見の食い違いはないというふうに存じております。
#64
○小酒井義男君 それから機械の種類によって相当希望者が殺到するというような種別のものはあるだろうと思うんですが、中には希望者に大体行き渡らぬような場合もあると思うんですが、そういう場合には、やはりさっきの説明は、こういうふうに理解していいかと思うんですがね。申し込みをしてきた者から先に渡すということじゃなしに、申し込みは全部徹底するように、一応受け付けて、その後に初めてどの機械を払い下げることが最も適当か、こういうような方法で決定がされていくのだ、こういう手続でないと、たとえばAという工場へ行けば、それがすぐ破損した機械と同じような性質のものだったと、それがBの方へ先に行ってしまうと。若干交換する機械が、先はどの説明では少し幅があるようですから、そういう場合にはやはり一応の申し込みを全部受け付けて、その後にどこへやるかということを決定しないと、問題があるんじゃないかと思うんです。こういうふうな方法でおやりになるんでしょうな。
#65
○政府委員(賀屋正雄君) 最終的な割当の点につきましては、各財務局にまかせてございますが、従来とも大体うまくいっておったようでございますが、ことにこの従来の交換では東海地区、名古屋辺の中小企業者は非常に利用されるケースが多うございまして従いまして、割当百も特にこの地区に多く割り当てて参ったのでございますが、名古屋なんかの例をとりますと、中小企業者の組合と申しますか、同業者の方の集まりがございまして、そこで大体うまく割当をしておられたようでございまして、今回希望がかなえられなかった場合は、次の割当で優先して削り当てるというようなことで、自主的に配分をお願いしておった点もあったようでございます。今後もできるだけ業者の方々の団体の御意見を伺うとか、あるいは県の商工課あたりにも入っていただきまして、公平な配分が行なわれるようにして参りたいと考えております。
#66
○成瀬幡治君 今の小酒井君の質問に関連するんですけれども、県の商工課が中に入りまして、おっしゃるように、団体等とうまく調整をしてやるというわけですが、そういうようなことを一切県の商工課と、それから地方の財務局にあなたの方としてはまかせておやりになるのか、あるいはこの法律案では、時価の五割以内ということになっている、それをたとえば三割五分引きで交換するというようなことをきめることも財務局なりあるいは県の商工課も中に入れて大体決定をされるのか、その辺を伺っておきたいと思います。
#67
○政府委員(賀屋正雄君) その金額の割合等につきましても、お説の通りにして決定して参りたいと考えております。
#68
○成瀬幡治君 それからなお在日米軍からの返還機械を優先的に取り扱う、その期間は昭和三十五年十二月末日までである、そうしますと、在日米軍から返還をされる機械はこんな機械があるのじゃないかということを、あわせてあなたの方は、今度の、何と申しますか、リストを示される場合に示される用意があるのか。ただ単に今後返還されるものを優先的に扱うという精神的訓辞に終わっちゃうと、それはどういうふうにして扱われるのか。業者に、業者というか、ほしい人がわかれば、それじゃこの次一つ待とうではないか、希望者の方にそういうリストが示されれば、それは今は競合しておるけれども、この次まで待ってもいいんじゃないかということがわかるかと存じますけれども、今後そういうものが示されなければ、ちょっと話し合いがかぬ場合があることを心配しておるわけです。
#69
○政府委員(賀屋正雄君) 在日米軍に提供中の機械は、三十三年度末で一万三千台もございまして、これが一体どういう内容のもので、どういう順序でいつごろ返ってくるかというようなことは、とうてい予測できませんので、これをあらかじめ局を通じて、中小企業者の皆さんに御参考のためにお配りするということは、これはとうていできかねると思うのでございますが、返還されましたら、さっそくどういうものが返還されましたということを、これはできるだけ早く周知徹底させるだけの措置をとって参りたいと考えておるのであります。
#70
○成瀬幡治君 それは私も、返ってくるときに、一台とか二台とかいうこま切れで返ってくるようなことはないだろうと思います。しかし早急におやりになるというのですから、たとえば期限を切って、ある一定の数量に達したときに、こういうものが出てきたというようなことになるのじゃないかと思うのです。で、早急におやりになるというけれども、そういうような公告あるいは公示をされるのは、一年に幾らやっても二度ぐらいになりはしないかと思っております。ですから、そういうようなことをおやりになるのか、今局長が言うように、返ってきたら、一つ早急にやるというような形になるのか、この際、来年の六月とかあるいは八月にそれをやるんだとかいうような、おおよそのめどというものを私ははっきりされておいた方が、むしろ親切じゃないかと思うのですが、その辺はどうですか。
#71
○政府委員(賀屋正雄君) わかりますれば、できるだけそういうように取り計らいたいのでございますが、何しろ米軍がいつどのような機械を返してくるかということが全然予測がつきませんので、返って参りましたら、できるだけそうしたい、こういうふうに考えております。
#72
○成瀬幡治君 そう言われると……。私も一台や二台とは思いませんよ。思いませんが、せめて百台とか二百台とかいうように多数固まって返ってくると思うのですよ。で、競合を、実際今度は大きいですから、工作機械なら工作機械の中でやられますから、そしてしかも値段が五割となっておれば、大体常識的に考えて三割見当になるのじゃないかと思うのですよ、時価で。そうすると、やはりほしい人が出てくると思うのですよ。競合した場合に、それをうまくさばいていくには、こういうようなこともあるのじゃないかという一つの話として、在日米軍から今後返還されたものは、三十五年末までは有効で、優先的に取り扱うから、これはこの際しんぼうしてくれと、こういうことになると、それじゃそういうものを、いつ知らしていただくのだと、そういうことを聞いたら、いやその時、そのつどになってみなければ見当がつかぬと言うようでは、おかしいことになると思うのです。いいものがきたときに、悪く言えば財務局に手づるのある人、あるいは県の商工課に手づるのある人しかわからなくて、一般の、いわゆる団体に入っている人はいいかもしれませんけれども、団体にも入っておらぬような人は、何ら知るすべがなくて済まされてしまうことになると思いますから、私は、やはりそうではなくて、昭和三十五年の何月ごろに一度、そうして昭和三十五年のまた十二月なら十二月に一度というようなふうに示してやる方が、むしろ親切ではないか、こういうふうに考えている、その辺はどうですか。
#73
○政府委員(賀屋正雄君) 私が申し上げておりますのは、在日米軍が使っております機械の中身をお知らせするということは、これは無理だということを申し上げているのでございまして、従来の例を見ておりますと、極端な場合には五台、六台というような一、こまかい数字で返って参っております。九月に割り当てられましたものは二百何合と割合まとまっておりますのは、これは御承知の追浜で駐留軍が撤退いたしまして、相当何十万坪という土地が返還になりまして、あれに伴いまして返還されました機械が多かったのでございますが、そのほかは月に二台、三台というふうに、ぼちぼち返還になっております。私どもは、これをある程度まとまったところでリストを作りまして配付いたしたいのでございますが、まあこれをひんぱんにやれば一番いいわけでございますが、一台二台のものを、そのつどあれするのもいかがかと思いますので、できるだけ早くという趣旨で措置して参りたいと思っておりますので、御了承いただきたいと思います。
#74
○成瀬幡治君 最後に一つ。今までこういうことがありまして、たとえば愛知県の場合に豊川の工廠に入ろうとしますと、最初に県の商工課へ行って財務局で証明書をもらって、それから何というのですか、工廠に入って行ってそこで機械を見せてもらう。そのときには機械のナンバーから何もかも示さないと、なかなか見せてくれなかったわけです。ですから業者の人から言えば、ほしいことはほしいのだけれども、手続きがあっちへ行ったりこっちへ行ったりして、さっぱりわからない、もっと言えば、それはAの工廠にあるのかBの工廠にあるのか、保管場所がはっきりされないことがございまして、非常に業者のほしい人が難儀をされたことがあります。従って、今度は一つそういうことのないように、被害を受けたお方ですから、そうしてしかもやってやろうじゃないかというお気持があるならば、一つなるたけこういう事務がスムーズにいくようなふうに、あなたの方から格段の一つ指導を、財務局なりあるいは商工課にしていただくように、お願いしておきたいと思います。これは希望でございます。
#75
○委員長(郡祐一君) 本案に関しては、なお質疑があると存じますが、これを後日に護ることといたしまして、次回は二十四日午前十時から開会することとし、まず厚生省関係の法案の審議を予定いたしておりますが、時間の状況により、自余の法案提出者の出席を求め、審議することにいたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後四時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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