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#1
第033回国会 逓信委員会 第4号
昭和三十四年十一月十九日(木曜日)
   午前十時四十九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十一月十八日委員山田節男君辞任につ
き、その補欠として永岡光治君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     柴田  栄君
   理事
           鈴木 恭一君
           手島  栄君
           松平 勇雄君
           森中 守義君
   委員
           黒川 武雄君
           最上 英子君
           安井  謙君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           野上  元君
           光村 甚助君
           須藤 五郎君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 植竹 春彦君
  政府委員
   郵政大臣官房文
   書課長     畠山 一郎君
   郵政大臣官房人
   事部長     佐方 信博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  説明員
   郵政大臣官房人
   事部審議官   土生 滋久君
   郵政省監察局長 荒巻伊勢雄君
   郵政省郵務局長 板野  学君
  参考人
   日本放送協会副
   会長      溝上  _君
   日本放送協会編
   成局長     島浦 精二君
   日本放送協会経
   理局長     春日 由三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○日本放送協会昭和三十二年度財産目
 録、貸借対照表及び損益計算書並び
 にこれに関する説明書(内閣提出)
 (第三十一回国会提出)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並
 びに電波に関する調査の件
 (郵政関係の問題に関する件)
   ―――――・―――――
#2
○委員長(柴田栄君) これより開会いたします。
 まず、お諮りいたしますが、日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益算書並びにこれに問関する説明書の審査並びに郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する問題調査のため、日本放送協会会長野村秀雄君、同じく副会長溝上_君、同じく専務理事小野吉郎君、同じく経理局長春日由三君、同じく編成局長島浦精二君を参考人に決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(柴田栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(柴田栄君) まず、日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益上算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。
 まず、政府より御説明を願います。
#5
○国務大臣(植竹春彦君) 日本放送協会昭和三十三年度貸借対照表等の国会提出について御説明申し上げます。
 説明の内容は、昭和三十二年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の概要であります。
 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基づきまして、国会に提出いたすものであります。
 協会から提出されました昭和三十二年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類の通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、昭和三十三年三月三一日呈現在における資本総額は四十八億六千三百余万円で、前年度末に比し六億九千三百余万円の増加となっております。
 また、これに照応する資庫総額は百二億七百余万円で、前年度末に比し十二億二千八百余万円の増加であり、負債総額は五十三億四千三百余万円で、前年度末に比し、五億三千四百余万円の増加となっております。
 資産の内宿を見ますと、流動資産十三億五千六百余万円、固定資産八十二億九千余万円、特定資産四億九千二百余万円、繰延勘定六千七百余万円となっております。
 また、負債の内容は、流功負債五億九千三百余万円、固定負債四十七億四千九百余万円であり、固定負債の内沢は、放送債券二十億九千六百万円、長期借入金二十六億五千三百余万円となっております。
 次に、損益につきましては、事業収入は、ラジオ関係百十三億二十七百余万円で、前年度に比し、五億四千二百余万円の増加であり、テレビジョン関係は二十三億九千百余万円で、前年度に比し、十三億五千四百余万円の増加となっております。
 事業支出は、ラジオ関係百八億七千百余万円で、前年度に比し、六億三千百余万円の増加であり、テレビジョン関係は二十一億五千三百余万円で、前年度に比し、八億四千百余万円の増加となっております。
 従いまして、ラジオ関係においては四億五千左百余万円の当期剰余金を計上しておりますが、これは、昭和三十二年度の収支予算において放送債券及び長期伍入金の返還等に充当するため予定した額の五億四千八百余万円を若干下回っております。
 また、テレビジョン関係においては、事業開始以来六年目に初めて事業収支の均衡がとれ、かつ、二億三千八百余万円の当期剰余金を計上しております。
 以上で概要の説明を終わりますが、何とぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。
#6
○委員長(柴田栄君) 次に、日本放送協会より御説明をお願いいたします。
#7
○参考人(溝上_君) 日本放送協会の昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、財産日録と貸出対照表につきまして申し上げますと、昭和三十三年三月三十一日現在における固有資本は三十二億五千百九十五万円でありまして、これに対し資産は百二億七百二十一万円、負債は五十三億四千三百四十一万円で、資産から負債と固有資本を差し引いた剰余金は十六億、十百八十五万円でございます。このうち、当期剰余金は六億九千三百五十二万円となっておりますが、その内訳はラジオ関係で四億五千五百二十八万円、テレビジョン関係で二億三千八百二十五万円でございます。
 次に、前年度との比較を御説明いたしますと、資産につきましては、十二億二千八百二十四万円の増で、当年度末におきまして百二億七百二十一万円となりましたが、この内訳を申し上げますと、流動試案は三億八千七十九万円の増で、当年度十三億五千六百八十二万円となり、また、固定資産においては、難聴地域の解消、外国電波による混信防止のための、札幌局の百キロワット増力、根室外十局の中継放送局新設、津和野外三局の第二放送増設、高知、尾道外七局のラジオ関係放送所の増力を初めとし、金沢、岡山、熊本外十四ヵ所のテレビジョン放送所の建設、福岡テレビジョン放送所の十キロワット増力、業務用宿舎の増設等を実施いたしまして、当年度末八十二億九千四十九万円となったのであります。また、放送法第四十二条第三項によって積み立てた放送債券償還のための特定資産は、三千三百六十万円の減で、当年度末四億九千二百二十万円となりました。繰延勘定は、主として放送債券発行差金の増によるものでございますが、八百六十五万円の増で、当年度末六千七百七十万円となっております。次に、負債につきましては、昭和三十一年度に比較いたしまして、五億三千四百三十八万円の増で、当年度末五十三億四千三百四十一万円となりましたが、この内訳は、流動負債において一億八百七万円の増で、五億九千三百七十六万円となりました。また、固定負債は、放送債券において、ラジオで二億五千八百万円の滅、テレビジョンで一億八千八百万円の増となり、当年度未発行残高は二十億九千六百万円、長期借入金においては、ラジオで一億円、テレビジョンで四億円の、それぞれ新規借り入れをいたしまして、別途返済分を差し引きますと、当年度末二十六億五千三百六十五万円となって、固定負債全体としては四十七億四千九百六十五万円になったのであります。次に、損益計算書について御説明いたしますと、まず、ラジオにおきましては、事業収入は百十三億二千七百三万円、事業支出は百八億七千百七十五万円となり、差引、当期剰余金は四億五千五百二十八万円で、前年度に比し八千八百四十九万円の減となりました。収入の面におきましては、受信料収入が、昭和三十一年度に比較し五億一千八百九十一万円の増となっておりますが、これは受信者低普及地域の門発や、受信者の早期契約締結運動を積極的に推進したためであります。当年度内における有料受信者数の増加は五十四万でありましたが、これは前年度の増加数に比し十三万の減であり、ラジオにおいては普及率の上昇とともに新規受信者の独得が次第に困難になっていることを示しておるものと考えられます。この増加数を加えて当年度末有料受信者数は一千四百二万となったのであります。以上申し上げました収入財源をもって事業の推進にも積極的努力を払い、放送番組の充実、改善に一段と努力し、東京、大阪においてはFM実験放送を、また、東京においてはVHFによるカラー・テレビジョン実験放送を開始し、他方、増収や経費の節減をはかりまして、鋭意職員の待遇改善にも努めました。このため、支出におきましても、事業費は昭和三十一年度に比較し五億九千百十万円の増となりました。次に、テレビジョンにおきましては、事業収入は二十三億九千百五十一万円、事業支出は二十一億五千三百二十六万円となり、差引、当期剰余金は二億三千八百二十正万円で、テレビジョンも事業開始以来六年目にして初めて収支相償う状態にまで成長いたしました。収入において、このような成果を上げ得ましたのは、テレビジョン受信機の生産、販売の促進や、価格の低廉化と月賦販売制度の確立等のため、関係方面との連係を密にして、これに協力いたしますとともに、また受信公開、各種展覧会等を活発に行なって普及に努めた結果でございます。すなわち、受信料収入は、昭和三十一年度に比較し十三億四千四百五十九万円の増となり、有料受信者数も当年度内において四十九万増の実績を上げ、当年度末九十一万となったのであります。これに対し、事業費は昭和三十一年度に比較し六億八千五百六十八万円の増となりましたが、これはサービス・エリアの急速なる拡大に対応して、番組内容の改善と放送時間の増加に努めました結果でございます。以上で財産目録、貸借対照表及び損益計算書について一応御説明申し上げましたが、最後にラジオ、テレビジョン各部門についての収入と支出並びに収支剰余金について簡単に御説明いたします。まず、ラジオにおいては、収入は百二十六億九百七十六万円、支出は百二十五億四千九百九十六万円となり、差引、当期の収支剰余金は五千九百八十万円となったのでありますが、前年度からの繰越収支剰余金が三億九千八百三十一万円ございますので、昭和三十三年度には、四億五千八百十一万円の収支剰余金を繰りこすことになりました。次に、テレビションにおいては、収入は三十一億九千九百四十六万円、支出は二十九億八千六百五十六万円で、差引、当期の収支剰余金は二億一千二百九十万円となりましたが、前年度からの繰越収支剰余金が一億五千百七万円ございますので、三億六千三百九十七万円を昭和三十三年度に繰り越しました。以上をもちまして、昭和三十二年度決算の概要説明を終わりますが、これから先、テレビジョンにおいては、すみやかなる全国放送網の完成と教育テレビジョンの強力な推進、ラジオにおきましても難聴地域の解消、老朽設備の改善等、NHKの公共放送としての重大使命を達成するために、なお幾多の重要な諸計画を実施していかなければならないわけでありまして、協会としては、一そう国民の皆様の御意向に沿うよう、事業の積極的なる運営、推進に微力を尽くして参りたい所存でございます。つきましては、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたす次第でございます。
#8
○委員長(柴田栄君) 本日のところ、本件につきましては概要説明の聴取のみにとどめます。
  ―――――――――――――
#9
○委員長(柴田栄君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。前回に引き続いて御質疑のある方は順次御発言を願います。
#10
○須藤五郎君 私は前々回の委員会に欠席をいたしましたために、あるいは本日の私の質問が同僚諸兄の質問と重複する点があるかもわかりませんが、そういう点はお許しを願いたいと思います。まず最初、郵政大臣にお願いいたしたいと思いますが、現在、東京中野郵便局において、石原君という非常勤職員の待遇につきまして、組合と局側との間でいろいろ交渉が行なわれておるということを聞いておりますが、この事件の経過と、郵政局がとった措置について、大臣から伺っておきたいと思います。
   〔委員長退席、理事鈴木恭一君着席〕
#11
○国務大臣(植竹春彦君) 本件につきましては、六月に私が就任いたしました直後でありましたが、一通のはがきが役所に参りまして、たどたどしい少年のような書体で、友だちの石原君を助けてくれ、こういうふうなはがきが参りました。それからさっそくにその調査を指示いたしましたところが、からだを悪くして、胸を悪くしているんだということで、短期に勤めている非常勤の少年であるために、十分な、健康保険の加入その他の福祉関係の規定が当てはまらないけれども、しかしほんとうに気の毒だから、できるだけのことをしたい考えだ、そういう報告を受けまして、それから、それはどういうわけで加入できなかったかということも調査いたしましたが、具体的な詳細については、担当の事務当局から御説明申し上げたいと任じます。そういうふうな次第でありまして、私といたしましては、それはもし健康保険等に加入してなかったとしても、その事務処理については、今後落度のないようにすべきであり、多少この事務処理につきましての落度も認められましたので、その点はさっそくにそれを補って、十分なる手当、その他事務処理をもするようにと、それからなお今後そういうことのないように、十分に制度の上においても、またその制度の諸法令の運営の上においても誤まりなきょうに指示を与えた次第でございます。詳細は事務当局から御報告いたさせたいと存じます。
#12
○須藤五郎君 今大臣から誠意ある御答弁をいただいたわけでありますが、大臣もこの石原君の処置につきましては、事務当局の手落ちの点などをお認めになっているようであります。そこでその石原石は、勤務して何年間になるのか、その点を含めて、事務当局からもっと詳しく一つ説明をしていただきたいと思います。
#13
○政府委員(佐方信博君) 中野郵便局の石原君でございますが、昭和三十三年十一月の十七日に、年末首の繁忙事務を処理いたしますために、短期非常勤職員として、中野郵便局の集配課に採用いたしました。それから日々継続いたしまして、翌年の三月三十一日に一たん解任いたしました。それから四月一日にまた同一条件で採用いたしました。それから五月の末に健康診断をいたしましたところ、左の鎖骨下の浸潤がありますので、採用できないということになりまして、六月十九日以降同君は局にはいないと、解職したということになっているわけでございます。本人はその後城西病院に入院いたしまして加療中と聞いております。それから中野局におきましては、同人の身分の問題につきまして、いわゆる社会保険の取り扱いを受けていなかった。従って療養費等について、和名の補償をしろというような問題等ございまして、郵政局といたしましても、いろいろな案を検討いたしましたが、八月の末から九月の初めにかかりまして、確かに健康保険に人っておりませんでしたので、そのことにつきましては、健康保険に人っておったと同じような、これは日雇い健保でありますけれども、人っておったと同じような処置をしようということにして、御本人に通告をいたしたわけであります。しかし御本人からは、来局されませんでしたので、また内容証明郵便として、私の方でこういうことをするのだということを御連絡申し上げました、それから御本人の方からは、本問題の処理は一切全逓中野支部に委任をするのだと、こういうお話がありました。郵便局長はその委任を受けた人々に、いつでも話をするから、何といいますか、委任手続を講じていただきたいということを通知いたしたわけでありますけれども、これは一応受け取り拒絶ということになっておりますようでございます。
#14
○須藤五郎君 そうすると、石原君が三十三年の十一月に雇われて、そして三十四年の三月に一度やめさせた。そしてまた四月に採用しているということですね。そして五月に発病がわかった。こういうことですが、その間に、今の話によりますと、日雇い健保に入れていなかったということは、石原君の責任ではなく、局側の責任であるということはお認めになるわけですね。
#15
○政府委員(佐方信博君) 日雇い健保の問題につきましては、まず本人がひ雇い健保に入る手続をいたしまして、そして使用者としての郵便局の方でもそれに応じた手続をしなければならないのですけれども、やはり何分初めて入る人のことでありますから、親切に郵便局の方でそういうことも示してやるべきだと存じます。
#16
○須藤五郎君 その定員法上、郵便配達人は年間何通の郵便物を取り扱うということになっているか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
#17
○説明員(板野学君) 大体常在員が、年間これは郵便の延べ通数というのに換算いたしますと百七十五万九千通、これは年間の常在員の能力でございます。それで非常勤は大体その六割ないし七割はできるように私どもは考えております。
#18
○須藤五郎君 そうすると一人で大体百万通以上ですね、年間。それから非常勤は六十万通ですか。
#19
○説明員(板野学君) 百七十五万九千通でございます。これは延べにしてでございます。通常郵便物を扱いまするいろいろな取り扱いの種類がございまするので、到着、差出、配達、それを延べにいたしまして百七十五万千通でありますから、大体その六割はできるというふうに私どもは考えております。
#20
○須藤五郎君 私が新聞で読んだところによりますと、昭和九年の郵便の総量が四十六億六千万通、そしてそれを九万四千人で処理をしておる。ところが現在は五十五億通の郵便物がある。それを今度は逆に人が一万五千人減っておる。これは十一月十二日の読売新聞の記事ですか。こうなりますと、郵便物が非常に増加して、そして人が減っておるということになりますと、作業量というものは非常に増加しておると思うのですね。私の計算によると、四割増加をしていると思うのですが、こういう労働強化をしいるということがいろいろな問題に影響してきておる最大の原因だと思うのですが、この石原君が発病したこと自体に、やはりこういう無理な作業をしいたというところに原因があるのではないですか。
#21
○説明員(板野学君) 昭和九年の実際の定員は六万五千でございまするが、これを労働条件を換算……。労働条件等が非常に変わってきておりますから、たとえば取り扱い時間が非常に短くなるということでございますので、それを換算いたしますれば、九万何がしになるということでございます。物数は、ただいま先生のおっしゃいましたように三七・八%程度、定員の関係は一九%程度、このようなそこに差がございまするので、私どもは、いわゆる定数的非常勤、まあ定員とほば同じような引き続いて仕事をしてもらう、この非常勤を雇い入れまして、そしてその総労働力ではこの物数が取り扱えるというふうに、いわゆる短期的な非常勤ではなくて、長期にわたる雇用、そういう人を配置いたしておるわけでございます。
#22
○須藤五郎君 私が聞きたいところは、そのように郵便物がふえて、そして働く人が減っておる。だから作業量が、一人前の作業量が非常に増加しておるのではないかという点です。それで、その作業量の増加が石原君の発病の原因をなしておるのではないか、こういうように私たちは解釈するわけです。
#23
○説明員(板野学君) ただいま申し上げましたように、総労働力としては、私は足りておる。従って、この石原さんの労働にそう非常な負担がかかったというように私どもは考えておりません。従って、これは発病の私は原因ではないのではないか。詳しいことはわかりませんが、私はそのように考えております。
#24
○須藤五郎君 次にお尋ねしますがね。全国で非常勤配達は今何人おるか。また常勤は何人おるのですか。
#25
○説明員(板野学君) 三十四年度におきまする郵便事業の定員は七万八千七百三十七人でございます。そのほか、ただいま申し上げました定数的非常勤が六千七百人配置してございます。
#26
○須藤五郎君 そうすると、合計何人になりますかな。
#27
○説明員(板野学君) 合計で八が九千余でございます。
#28
○須藤五郎君 そうすると、昭和九年のときにいろいろなもので九万人ほどだったのでしょう。そうでしょう。そうすると、三十四年にはずっと郵便物がふえておるにもかかわらず、非常勤を入れても八万五千に減っておる。やはり昭和九年のときよりも、今日は、一人の労働者に対する労働量というものはふえておるということが言えるのじゃないですか。
#29
○説明員(板野学君) ただいまの数字は、単にその定員と事務量という関係だけでございまして、その後、御承知のように、いろいろな機械化によりまして、その能率も上がった。また郵便物がふえましても、いわゆる郵便局の取り扱い時間がそれだけ少なくなりますから、やはり能率向上というものがそこにございます。それからまた、あるいは農村地帯におきまする集配の請負というような面、あるいは集配度数も当時とは非常にいわゆる減回をしておりまするから、定員の面と仕事の面は比較すればそうなりますけれども、実際の仕事の量はそのように減っておるということでございまして、私どもはこれでいいというふうに考えております。
#30
○須藤五郎君 それじゃ伺いますがね。非常勤者の待遇について質問したいと思います。一体賃金はどのくらいになっておるのか。日給か月給か。それから有給休暇はどうなっておるかという点。それから健康保険はどうなっておるかという点。それから退職金制度はどうなっておるか。それから公務上の災害、疾病等の場合はどうなっておるか。そういう点について伺いたいと思います。
#31
○政府委員(佐方信博君) 非常勤職員につきましては、郵政省の場合におきましては、日々雇い入れるという形式をとっております。そういたしまして、その非常勤関係につきましては、いわゆる給料は、組合との、全逓との協約がございまして、最高は、その人が本務者であった場合の月給の二十五分の一というものをきめておるわけでございます。
#32
○須藤五郎君 ちょっと待って下さい。もう一ぺん……。
#33
○政府委員(佐方信博君) その人が本務者であった、定員内の人であった、非常勤でなくて定員で正式に採用された場合の俸給ですね、その二十五分の一を最高とするという協約があるわけでございます。日給でございます。日日雇い入れの形でございます。
#34
○須藤五郎君 実際は幾らになっておるのですか、予算上は。
#35
○政府委員(佐方信博君) 実際は、予算上の単価としましては、予算上二百五十円になっておりまして、各地域ごとにその需給に応じまして、各郵便局ごとに違った給料を払っておる、こういうふうになっております。
 それから有給休暇というような問題につきましては、一応日々雇い入れという形をとっておりますものですから、そういうことは制度としてない。しかし相当長期にわたって、一年以上継続雇用されたときには十日間というふうになっております。
 それからいわゆる補償の問題につきましては、日々雇い入れの形式をとっておりますから、日雇い健保に入るということであります。それから非常勤が一年以上継続いたしますときには、これは共済組合に入る、こういうやり方をしております。何か抜けておりましたら……。
#36
○須藤五郎君 そうすると一年以上、たとえば共済組合に入って、退職金や、それから病気のときとか、何か災害補償というようなことが起きると思いますが……
#37
○政府委員(佐方信博君) 共済組合がきめておりますところの手続に従いまして支払いをする。それから日雇い健保に入っておりますと、またそれに基づくところの補償がある。郵政省面接はいたしません。
#38
○須藤五郎君 長年非常勤で勤めておる者がずいぶんあるということを聞いておるのですが、東京管内の勤続年数をちょっと伺っておきたいと思います。それと職員の数ですね。
#39
○政府委員(佐方信博君) 東京管内だけで何人という表はちょっと今持っておりませんけれども、全体的に考えまして、非常勤者が一万九千人、二万名近く全国でございます。その中で一年未満という人が一万七千名くらいございますので、一年以上というのは全国で約二千名だ、こういうふうに御了解いただきたいと思います。東京だけの数字はちょっと持ち合わしておりません。
#40
○須藤五郎君 今話を聞いておりますと、非常勤者の日給というものはずいぶん低いということがわかるわけですね。二百五十円から……。私が聞いておるのじゃ大体高くても二百八十円くらいじゃないかと聞いておりますが、この日給というものは、いわゆる自労に働いておる人、失対で働いておる人以下の給料だと思います。いやしくも日本の官庁が使っておる人たちの給料としては、これは非常に低過ぎると思うのです。しかもそれから受ける待遇は、今聞いておると、一年以上たたないと有給休暇が十日間とれない。月雇い人足の人でも、年末年始にはちゃんとそれ相当の、有給休暇というような名前にはなっていないけれども、しかしそれだけの手当を相当今日とっておるような状態です。それに郵政省に勤めておる人たちが受ける待遇としては、はなはだお粗末な待遇じゃないかと思うのです。東京で日雇いでも、このごろは三百円から、三百八十円、三百九十円とるのですよ。これはあまり私はひど過ぎると思うのです。こういう給料で苦しい生活を押しつけられておるのでは、十分の栄養もとれないし、休養もとれない。しかも仕事の童は相当多くなってきた。こういう労働条件の中で病人がたくさん出るのは当然じゃないかと、こういうふうに思います。しかも長年非常勤といいながら、私はこの間この委員会で東京郵便局も見に行きました。電報局も見に行きました。そのとき知ったことは、非常勤が非常に多いということと、非常に長年永続勤務しておる非常勤が非常に多いということを知って驚いたのです。これは根本的に定員法を変えなければならないじゃないか、普通の官庁と違って、こういう現場を持っておるところの官庁の定員法というものは再考しなければならない、ぜひ変えなければならぬじゃないか、こういうふうに私は考えるのですが、これに対します郵政大臣の御意見を伺いたい。
#41
○国務大臣(植竹春彦君) 私初め郵政当局、御意見の通りに思っております。変えなければいけないと考えております。で、それにつきましては、たびたび当委員会あるいは関係委員会で御質問もございますので、目下それを検討をいたしておるところでございます。
#42
○須藤五郎君 ぜひとも一つ郵政大臣は、こんな年末の忙しいときにちょっと一月来てもらうというような、アルバイト形式で来てもらうというならば、ともかく三年も四年も非常勤で置いて、そうしてこんな低賃金を押しつけておくというような、こういう無慈悲なことは一刻も早くおやめになる方がいいと私は思う。こういうことをやめなければ、いろいろな問題が起こって参りますから、この点一つ郵政大臣も誠意をもって努力してもらいたいと思います。また、私たちも大いに努力をいたしたいと思うわけです。
 で、健保の問題ですが、昭和二十九年三月、次官通達で非常勤職員も月雇い健保の適用を指示しておるということを私は聞いておりますが、それに対しまして、郵政省とし予算措置どのようになされておるのですか。
#43
○政府委員(佐方信博君) 昭和二十九年にこういう日雇健保ができたので、入るように指導しておりましたけれども、実際問題としましては、当吟は非常勤が非常に少なかったということと同時に、共済組合の加入制限というものが、去年から一年以上勤続しないとだめだということが、国家公務員共済組合法の、いわゆる恩給をやめまして年金制になりましたときに変わったわけでございます。その当時は、相当短期でありましても、共済組合に入れるという問題がございましたので、予算的には各郵政局で立てかえまして支給するということで、特段の措置はしていなかった、こういうことでございます。郵政局としては、もちろん入った人にはその経費は負担いたしております。
#44
○須藤五郎君 予算的な措置はちゃんとしてあったわけですね。
#45
○政府委員(佐方信博君) この通達を出しますときに、これに対して金は幾らだということは言っておりませんけれども、入った人に対しましては、各郵政局で払っておるわけでございます。
#46
○須藤五郎君 予算措置もちゃんとしてあって、それで十分なことが石原君に対してできていなかったということにつきましては、あなたは責任を感じますか。
#47
○政府委員(佐方信博君) 先ほど申し上げましたように、昭和二十九年にそういうように、指導いたしておりますので、当然行なわれておると思っておりますわけですけれども、先ほど申し上げますように、非常勤制度というものがしょっちゆういろいろ変遷いたしておりまして、最初は短期間でも共済組合に入れるということになりますと、日雇い健保に入るという人もなかったわけでございます。その後、共済組合法の改正等もございましたので、それに伴ってその日雇い健保に入る範囲が広くなってくるということになって、あらためて注意を喚起すべきではなかったかということでありまして、あの問題が起こりましてから、さっそく各郵政局に、こういうことになっておるからということを連絡いたしまするし、同時に予算的なことにつきましても、あとではっきり見るからということで、あらためて伝達いたしたわけでございます。
#48
○須藤五郎君 それではもう少し聞きたいと思いますが、石原君のことにつきまして、先日私の方の野坂、岩間両議員が中野郵便局をたずねまして、局長に会って、いろいろ活を聞いて参ったわけですが、そのときにいろいろ聞いたことはさておきまして、今、石原君の問題につきまして、郵政当局から石原君自身に出しているいろいろの条件があると思うのです。その条件について一つ説明してもらいたいと思います。
#49
○政府委員(佐方信博君) 御本人が日雇い健保に入っておられたならば、当然やめられてからあともらわれるであろうという金を補償するということになっているわけであります。
#50
○須藤五郎君 それでは石原君は入っていないから、入っていなかったからもらえないというのですか。
#51
○政府委員(佐方信博君) いや、石原君は入っておられませんでしたので、そういう方法がないわけであります。しかし、当然日雇、健保に入っておられて、おったならば受けられるであろうという額を差し上げるということにしてあるのであります。
#52
○須藤五郎君 石原君にあなたの方から示しているいろいろの条件があるはずです、単にそれだけでなしに、いろいろ。もっと具体的に述べていただきたいと思います。
#53
○政府委員(佐方信博君) その点につきましては土生審議官官から……。
#54
○説明員(土生滋久君) いろいろ相談をしたいということで申し込んでおるわけですが、先ほど人事部長からお話のありましたように、まだ代理人の方から申し入れがありません。こちらとしての条件は、発病から今日までの療養費、これは入院費を含んでおります。これについては、日雇い健保の基準によって計算した額、それからその後の費用といたしましては、逓信病院に入院していただくことにしまして、これに要する経費を補償します。これは発病の日から一年間ということを一応予定しておるわけであります。それからなお六月十九日、おやめになったときからこの療養期間中における生活の保障、こういうことを考えておる次第でございます。
#55
○須藤五郎君 まだ抜けている点がありはしませんか。
#56
○説明員(土生滋久君) 石原さんに対する保障としてはそれだけでございます。何かありましたら……。
#57
○須藤五郎君 私が聞いているのでは、六月十七日現在で退職金を支給するようにしてほしいという要求があった。それと同時に、石原君が組合を通じてこの問題を解決したいという申し入れに対しまして、当局は、組合は一切相手にしない、こういうことを言ったということを聞いたのですが、その点はどうですか。
#58
○説明員(土生滋久君) 退職手当につきましては聞いておりませんです。それから組合も相手にしないというお話ですが、これは石原さんが、全逓中野支部長の市川さんという人に委任したということでありまして、石原さんの代理人としての支部長さんには、十分これは相談する用意があるわけであります。その旨を石原さんに、受任者に対する委任手続を講じていただきたいということを石原さんに通知したわけでありますが、その通知がどういうわけかおくれておる情勢になっているわけであります。それで先方にまだその意思が通じていないということになっております。
#59
○光村甚助君 関連して。私がこの十日くらい前に中野郵便局に行って、局長と組合の人とに会って聞いたのですが、さっき人事部長と土生さんの言われるところとちょっと違います。最後に拒否したことは事実のようですが、それ以前に石原君の方からは、中野郵便局の組合の三人に委任したからといって委任状を渡しているのですね。私はその委任状も見てきた。ところが局長の方では会っていないのですよ。その後もう一ぺん局の方から石原君の方へ書留、配達証明郵便ですが、それは必要ない文書なんです。その前に委任状を組合の三役に渡して、この三人とやって下さいということを石原君の方が通知しておる。それを局長の方が実行していないだけのことで、人事部長と土生さんの二人の話と、私が行って調べてきたのとでは、ちょっと事情が違いますがね、その点どうなんですか。
#60
○政府委員(佐方信博君) 私たちは石原さんから委任状をもらった人と話し合いをするという報告を聞いておるわけでございますので、なお連絡いたしまして、話し合いをしてもらえばいいことだと思います。
#61
○須藤五郎君 十一月の九日に野坂、岩間両議員が中野郵便局に参りまして局長と会いました。そのときに示された条件が四つあるわけです。一つは、すぐ逓信病院に入院してもらいたい。その費用は全額当局が負担するということ。それから二番目が、城西病院に入院しておる現在の費用は日雇い健保に準ずる方法で支払いましょうということ。三番目は、賃金は現在の四割を払いましょう、入院中ですね、結局六月から百十二円を支給するということ。それから四番目に、六月十七日現在で退職金を請求するようにしてほしい。こういう妥協案を出しておるわけであります。こういう内応を見ますると、これは一郵便局長が勝手にこのような案を出せるはずはないと思うのです。あなたたちみんな知っているはずだと思うのです。私は、やはりこれはこの問題に郵政局が介入しているということははっきりしていると思うわけですが、当局のこの示談に対する条件は、本人の家族と直接話し合うのだから、組合は介入する必要はない。以降、組合は川手にしないと申し渡しているわけです。こういう状態が中野郵便局のいわゆる紛叫を激化させておる私は一つの原因だと思うのですが、組合をあくまでも否認して、組合の代表と話し行いをしないとか何とかいうことは、郵政省の方針かどうか、その点一つ大臣からお答えを願いたいと思います。
#62
○国務大臣(植竹春彦君) 人事部長からお答えいたします。
#63
○政府委員(佐方信博君) 一応、大臣のお話の前に、私から経過を申し上げますと、全逓信労働組合とはいわゆる……。どうも聾上委員がおいでになって非常に言いにくいことでございますが、(笑声)全逓信労働組合とは今団交をいたさないという方針をとっておるわけでございます。従いまして、個々の組合ともいわゆる団交というものは今いたさないという方針であるわけでございます。ただ、今の石原さんの問題は、個人的な問題でございますので、郵政省といたしましても、郵政局長は郵政局とよく相談いたし、私たちももちろんいろいろ情報は得ておるわけでございますけれども、本人の代理人であるところの方とはいつでもお話ししょうというふうにいたしております。ただ、中野の問題につきましては、石原さんの問題と関連いたしまして、だんだん話がいろいろとそれて参りまして、いろいろな紛争が起こっておりましたので、郵便局長といたしましては、一般の団交とまぎらわしい問題にならないように、その辺は注意深くやったのであろうかと存ずるわけであります。
#64
○須藤五郎君 その野上君の問題で、団交をやらない、やらないとあなたたちは言っているが、実際は下部においては交渉がやられておるわけです。それをやらなかったら、今郵政省の仕事というものはうまくいく道理はない。だから実際にやっております。現にあなたが今でも言っておるごとく、石原君の代表の文部長と話し合う用意があるのだということをあなたは言っておるわけでしょう。ところが、それがどうもおかしな状態になって、実際にやられていない。こういうことが私はどうもいろいろな問題が紛叫する原因だと思っておるわけです。だから一日も早く組合を認めて、組合否認というような態度を改めて、大いに野上君を先頭として、組合と大いに団交をやるようにしなければいかぬと思うのです。そこに私は大きな問題があるわけです。全国的にそれがガンになっていろいろな問題が起こると思うのですが、これらに対して大臣の意見を聞きたいと思うのです。
 昨日私は次官の話を聞きました。そうすると、次官は大いにやりたいと言っておりますよ、実際のところ。大臣がそれを否定するようなことでは、次官と大臣の意見が食い違ってくるわけなんですが、だからこの際大臣、もう行きがかりなどはさらりと捨てて、日本の郵政がうまくいくように、一口も早く団交に応じられるような方向にいくべきじゃないかと思うのですが、その点について大臣の決意を一つ聞かして下さい。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#65
○国務大臣(植竹春彦君) まず御質問の前段についてお答え申し上げますと、佐方人事部長が申し上げましたところは、私と全く同じ考えでございます。つまりこの団体交渉の相手としての支部長でなく、石原君の代理人としての資格におきましては喜んでお会いもし、いろいろなお打ち合せもする、こう申しておるわけでございます。郵政省のそれが態度であるわけでございます。それから、後段の御質問、団体交渉につきましては、私も一日も早く団体交渉を開くようなことになって、早く支払うべきものを早く支払ってしまい、早くすっきりしたい。やはり郵政省の傘下でこうやってお互いに働いております、苦楽をともにしている私たちの仲間のことでありますから、その人たちに一日も早く上げたいと思う気持、思うその熱意は、それはもう昨日政務次官が申し上げました通りでございます。そこで、すみやかに団交ができるような段階に参ることを念願して、また期待もし、その措置をとって、しばしばお勧めもし、警告も発しておるような次第でございます。
#66
○須藤五郎君 団交のできる状態とは、どういうことを大臣はさしていらっしゃるのですか。
#67
○国務大臣(植竹春彦君) 全逓には、私たちから法規上考えますと、どうしても代表者がただいま欠員になっておられますので、(「いるよ」と呼ぶ者あり)その法規に認められましたる代表者が欠員になっておられますので、ぜひとも法規通りやっていただきたい、さように正當化を望んでおるわけでございます。
#68
○須藤五郎君 大臣の考え方は、私は組合の自主性を否認していると思う。組合員全体の意思によって野上委員長がちゃんと選ばれているのです。その委員長を何とか難くせをつけて政府が認めないというようなことは、組合の自主性否認ですよ。そういう態度自体が私はいけないと思う。その態度を改めなければ、私は郵政というものは円滑にいかないと思う。どうですか。
#69
○国務大臣(植竹春彦君) 私たちは、やはり行政を担当いたします上には、法規に基づいてでなければどうも行政の担当ができませんので、その法規を見ますというと、組合員並びに組合の役員にはこの一定の資格があり、つまり郵政の職員ないし従業員の諸君でなければ組合員になれない、この規定がございますので、ただいま解雇せられました委員長、副委員長がおられますると、その方を法規上の資格ある代表者と認めるわけにいかないわけでございます。これをもし押し切りまして、団体交渉を始めますと、私たちは政府みずから法規違反を認めることになりまして、かくては法治国として、法の秩序、社会の秩序が絶対に維持できない、さように確信いたしておりますので、この点をくれぐれも理解せられまして、すみやかに法規通りの代表者をお作りいただくように厳重なる警告をしばしば発しておるわけでございます。
#70
○須藤五郎君 その法規をたてにとって、大臣はそう言っていらっしゃいますが、そういうことはILO批准をしてもらえば問題は解消してゆくんです。だからまずその方向にあなたが、政府が一日も早く踏み切って、ILO条約批准ということにすれば、あなたたちの苦衷も救われるものだと私は考えるわけです。だからそういう方向に大臣も一つ大いに努力するということをお約束をしてもらって、次の質問に私は入ろうと思います。
#71
○光村甚助君 ちょっと関連。あなたは四条三項だけをいつも言われるんですが、この前もずいぶん法律をあなたに講義して聞かしたんですが、労組法の十条をそこにあるから見てごらんなさい。必ず解雇三役を労組の代表にしてはいかぬとは書いてないんですよ。労働組合が適切に選んだ人を交渉代表老に選べるということが書いてある。そこにあなたは持っておるから、十条を読んでごらんなさい。何べんもあなたに言っている。あなたの方の都合のいいような四条三項だけをたてにするから問題が起きる。それと同じように、今のに関連して一つ申し上げておきます。
#72
○国務大臣(植竹春彦君) 政府の解釈といたしましては、この法律はあまりにも明瞭であって、この四条三項の適用によりまして、ただいまの全逓のあり方は法律違反である。そうすると、このILOの精神はよくわかっておりますけれども、現在はまだILOが批准されておりません。現行法におきましては違法状態でございます。そこでまず、この私たちの考え方というものは、違法状態をまず改めてもらって、この日本の労働組合、ことに全逓とも名づけられました、世界的に名の知れた、偉大なる労働組合が、法律を守る人たちで組織されておると、法律を守る者はまた条約をも順守されるでありましょう。法律を守り条約を守るような組合員であるということを天下に示して、それから批准の段階に入るべきである。この批准までの段階はさように確信いたしておる次節でございます。
#73
○光村甚助君 ちょっと私の質問に答弁していないんです。だからね、四条三項のあることは私は知っているというんです。大臣、知っているというんです。そういう法律がまだあるんだから、あんたの方は、四条三項を守れとおっしゃるが、それじゃあなたの方は労組法の十条はお守りにならなくてもいいんですか、あなたの方は。それはどうなんです、法律を守れ、守れとおっしゃるなら。
#74
○国務大臣(植竹春彦君) 労組法の第十条は「労働組合は、左の事由によって解散する。一 規約で定めた解散事由の発生 二 組合員又は構成団体の四分の三以上の多数による総会の決議」、さようにございますので、この労働組合法第十条の解散の事由につきましては、これはむろん政府も解放につきましてその通り考えております。何か条文の数のお間違いかと存じます……。公労法ですか、公労法の十条ですね。「公共企業体等を代表する交渉委員は当該公共企業体等が、組合を代表する交渉委員は当該組合が指名する。」、「公共企業体等及び組合は、交渉委員を指名したときは、その名簿を相手方に提示しなければならない。」というのが公労法の第十条でありますが、この第十条につきましては、公労法第四条三項がまた同時に成立しておるわけでございますから、この第十条の制約規定といたしまして公労法第四条第三項は、「公共企業体の職員でなければ、その公共企業体等の職員の組合の組合員又はその役員となることができない。」、この制約規定がございますので、その制約帆走に当てはめられ、かつ第十条に該当したものが、私たちは法規上の代表者と認めておるわけでございます。
#75
○須藤五郎君 話がそれたわけですが、それじゃ、先ほど中野郵便局長から石原君に対して示された条件ですね。それから組合の代表の、組合の代表というとあなた方は困るだろうが、いわゆる石原君の代表として、組合の支部長と団交するということも認めておる。
   〔理事鈴木恭一君退席、委員長着席〕
それがあとになって取り消されたということを聞いたわけですが、そういうことは絶対にありませんね。ずっとあの条件というものは続いておりますね。
#76
○政府委員(佐方信博君) それは九月の初めから御本人にはお知らせをし、局にもみんなにわかるようにいたしまして、それからいつでもお話しするということになっておるけれども、お話ができないのだというふうに聞いておりますので、変わっていないと思います。
#77
○須藤五郎君 次に尋ねることは、最近中野郵便局内におきまして郵便物の誤配、遅配、それから郵便物の破棄ですね、そういう一連のことが起こっておるということを聞くのですが、それにつきまして当局の御報告を受けたいと思います。
#78
○説明員(板野学君) 中野におきましては十八日現在で約五万四十の郵便物が滞留しております。いろいろ誤配あるいは破棄というようなことがございまして、私どもまことに恐縮に存じておるわけでございまして、この帯留郵便物をできるだけ早く区民の背さんにお届けするという、こういうことから必要やむを得ずこの非常勤を採用いたしてやっておる次第でございます。非常勤職員がなかなか業務になれない、あるいは郵便物の重要さをなかなか認識しておられない方も間々ございますので、これらの非常勤の方々に対しましては、郵便物の重要性をよく説きまして、そうしてできるだけ誤配、遅配がないように、よくわからなければ、局に帰ってそれからまた聞いてやるようにということをよく注意してございます。ございますが、間々こういうことがございましたことは、私ども大へん遺憾に存じ、今後はさらによく注意してやりたいと考えております。
 それから遅配の問題でございますが、こういう滞留を生じておりまする原因は、常在員におきましてどうも平素の能率が上がっておらないという事実がございます。たとえて申し上げますと、中野の第一区のごときは、三十三年の十一月十一日には一人で九百五十一通配達をしておるわけでございまするが、それがどうしたことか、その能率が十分に上がっておらない。また四十九の区におきましても、作平の三十三年の十一月一日には八百三十六通配達をしておりまするが、この十七日現在においては千九百通も持ち帰っておる。これは私どもは、どうしてもそれだけの――昨年からすれば数は少しはふえておりますけれども、それほど持ち戻りがあるということにつきましては、やはり能率が、それは何らかの理由で低下しておる、こういう事情が――この中に約七十区ございまするけれども、その半数以上がそういう事情になっておりまして、私ども、常在員の方が、いわゆる昨年のこの能率を落とさなくやっていただければ、私はこういう滞留は起らないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#79
○須藤五郎君 郵便物が何のためにそんなにたまるのですか。
#80
○説明員(板野学君) ただいま申し上げましたように、昨年と同じような能率が常在員によって上がっておらないということで、常在貝の能率が非常に落ちておるということが原因でございます。
#81
○須藤五郎君 それは、昨年非常な無理をさしてそうしてやっとさばいた、そういうことになるのではないですか。
#82
○説明員(板野学君) 私ども、先ほど申し上げましたように、これは郵便物がふえれば、昨年から増員もいたしております。この九百五十一通とか八百三十六通とかいう能率は、決して昨年から見まして無理ではない。大体、普通、各区によって多少は違いますけれども、大体八百通から千通、能率を上げて配っておるわけでございまして、私どもは、そう無理に負担をかけて配ってはおらないというふうに考えておる次第でございます。
#83
○須藤五郎君 そこで、郵便物の遅配、誤配はともかく、郵便法に照らしまして非常な不当な問題が起っておると思うのです。私が聞きましたところによりますと、郵便物を途中でアルバイトの学生がほうってしまったとか、または破いて捨てたと、こういうようなことも起っておるわけです。しかも、これは、法律に照らしますと、郵便法の七十八条ですか、郵便物件を損傷したものの罪とか、それから刑法の二百五十八条、二百五十九条――公文書の毀棄の罪、私文書中、権利義務に関するものについての法律、こういうことで相当重い罪が着せられることになっておりまするが、こういう刑法に照らしましても許すことのできないようなことを、平気で中野郵便局がやらしておる。しかも、刑法の対象にならない十八才未満のアルバイトを使ってこういうことをやらしておるということになるのですが、こういうことを未成年者にやらすということ自体が私は大きな責任だと思うのです。大体、こういう刑法に触れないような未成年者を使って、そうしてこういう刑法に触れるようなことをやらしておるという責任は、だれがとるのですか、それは政府当局の責任じゃないですか。
#84
○国務大臣(植竹春彦君) ただいま、中野郵便局にやらしておるとおっしゃいましたのですが、決して私たちの方はそういう行為をやらしておるわけではないので、厳重に監督を指示はいたしておるのでございまするが、さて、このただいまの御質問のうちにございました、十八才未満の就労、これはもう満十六才からは労働につき得るように法律規定がございまするので、しかも、その郵便の配達につきましては、非常な深夜にわたるわけでもなし、非常な危険な労働に服するわけでもなし、ごく通常の、満十六才でもできる程度の仕事であり、かつまた、道徳についての常識を持っておりますれば、捨てたりあるいは破棄したり粗末に取り扱わないというふうなことは、もう当然の考えを持っていることと推定して一同差しつかえないと思いまするし、また入りますときにはむろんのこと、就職にあたりましては、一応の必要かつ十分な訓練をしてから、だんだんに仕事にならして参りますので、これは郵便法七十九条を破ります者に責任があると思っております。
#85
○須藤五郎君 郵便法が作られておる目的は、郵便物を尊重している建前からこういう法律が作られておると思うのですよ。しかも、あなたたちに言わすと、十八才以下の少年を使って、そして何ら責任を感じないというのは、私はおかしいと思う。十八才以下の少年を使えば、そういうことが間々起るわけです。起っても責任のないような人を使って、そして郵便法というものを無視している行為をあなたたちが私はやっていると思う。郵便法がちゃんとできておるのは、郵便物を尊重するという建前でこういう法律があるのだから、それを犯しても何ら界にならぬ者を使って、そうして自分たちは、それをやったっておれたちの責任でないというものの考方は筋が通らぬと思う。郵便物を尊重する建前からやはり郵便法があるならば、それを犯した場合は郵便法にちゃんと触れる人間を使うのが当然だろうと思う。そうでなかったら、法律の存在というものは無意味になりますよ、あなた。十八才以下の少年に郵便配達をやらしたならば、郵便法なんというのは必要なくなるじゃないですか、そういう点はどうです。
#86
○国務大臣(植竹春彦君) それは、やはり郵便法の適用は、年令は若くとも、法律によって就労しておるのでございますから、当然郵便法の適用も、その人は十八才未満といえども適用されるわけでありますが、ただ、もし法七十九条を犯しました場合の刑の量定等につきましては、これはいろいろまた刑事政策士の問題に移ると思いますから、一般の二十才以上の者と量定が違う場合もこれはあるかと存じますが、それは刑事政策上の問題でございます。適用はいたすことと思っておりますが、しかしこれはちょっと問題が専門的になりますが、そういうふうに私たち考えております。
#87
○須藤五郎君 あなたの説明ではやはり私は納得いきませんがね。郵便法というものはある。何のために郵便法を設けたか、それは郵便物を尊重するから。ところが十八才以下の少年を使って、そうしてこの郵便法に触れるようなことを平気でやらしておる。いや、まあやらしていなくともやると。しかし、それは郵便法によって処理できないと、実際のところはね。それはできません。今十八才以下の子供が郵便物を破ったといったって五年以下、五万円までの罰金刑を課するとか、そういうことはあなたできないですよ。法律がありながらできないような条件の者だけ使っておる。そういうことからいくならば、全く私は郵便法というそのものが死法になっちまうだろう。何のためにこんなものを作るか、意味がないことだと思う。これは結局あなたたちが郵便物を尊重しないという精神の現われになってくるのじゃないかと、こういうふうにも解釈ができます。それで、果たしてこの間の郵便物を破って捨てたような学生をどういうふうに処分なすったのですか。
#88
○説明員(荒巻伊勢雄君) 十八才以下の少年でありまするので、一般刑事事件としての処理とは手続が違いますが、事情を調べまして、郵便法違反の容疑といたしまして東京地方検察庁にこの種の者は送致いたしております。検察庁で少年法の規定に従って手続が進められるというふうに相なっております。
#89
○委員長(柴田栄君) ちょっと須藤委員に申し上げますが、なるべく一つ簡潔に御質問願います。
#90
○須藤五郎君 こういう中野郵便局において私たちから見れば非常な不法な乱暴なことが平気でやられておる。それにもかかわらず、中野郵便局とそれから東京郵政局の名前で名家庭に不穏なビラを配っておる。私今ビラを読みますから聞いていただきたい。
  去る八月中旬頃から、郵便物の配達が大変遅れて、区内の皆様に非常に御迷惑をおかけしておりますことを、心からお詫びいたします。
  このように郵便の配達が遅れておりますのは、去る八月以降、全逓信労働組合中野支部が、いろいろな要求を掲げて職場闘争に入りましてから、いわゆる規制闘争と称し、一部過激分子の指導により、ことさらに郵便物配達の能率を下げていることによるものであります。
  極端な例を申し上げますと、平常の配達数の半分、または三分の一以下の郵便物しか配達していないような状況であります。
  そこで、当局といたしましては、正常に配達するよう、必要な命令や指示を与えているほか、学校、町内会等のあっせんにより、多数の非常勤職員に手伝って戴きまして、遅配の解消に努めておりますが、従事員の中には、郵便局長の命令や指示に従わなかったり、また、一部の過激分子の指導によって、多数の者が仕事を放棄したり、業務を妨害したりする者などがあって、依然として能率があがらず、更に、非常勤職員により、郵便物を配達すればするほど一部の職員が能率を下げて、郵便物を残すということがあるために、遅配がなかなかなくならないという状態であります。
  したがいまして、この遅配解消のためには、更に一層努力いたしますとともに、右のような違法な行為をする者に対し、厳正な懲戒処分をもってのぞみ、公務員としての自覚と反省を求めることにいたしまして、一日も早く、このような事態をなくするよう努めておりますから、いましばらくご猶予のほどお願いいたします。
   昭和三十四年十月
   区内の皆様へ
 というビラです。これは非常な、私は許すことのできないビラだと思うのです。どこに、過激分子がこういうことをそそのかして郵便物の遅配をさしておるという証拠があるのですか。過激分子とはだれをさすか。
#91
○国務大臣(植竹春彦君) その文書については初めてでありますので、どこから出ましたか、またその中にある過激分子がどういうことをさすのか、ただいま初めて読み聞かせていただいたものですからわかりません。
 なお、それ以上のことは事務当局からお答えいたします。
#92
○説明員(板野学君) これは中野郵便局から区民の皆様に御了解を求めるために出したものと連絡を受けております。過激分子という表現がどうかということでございまするが、それが、だれがどういう工合に引っぱって、みんなの空気をそのようにしておるかということにつきましては、私ども詳細はここに資料がございませんけれども、まあ大部分の、私は、従事員の方はほんとうに一つ何かやろうというような空気があるのだと、しかしどうも一部のそういう人たちが多くの――そういうような仕事をしようじゃないかというところになかなかいかないのだというふうに私どもは聞いておるわけでございます。
#93
○須藤五郎君 郵便の遅配とか破棄ということは、私たちも非常に残念だと思います。もしもそういうことが実際にあれば、その非難を私たちも同じように受ける。共産党だって郵便の遅配に賛成しているものじゃない。どうしてそういうことが起こるか。これをすべて労働組合や、まして過激分子というような言葉を使って、自分たちの非を隠そうとする、その土根性が私はしゃくにさわってしょうがない。あなたたちはそういう根性でやっておる。すべて事があれば組合の責任、過激分子の責任だ、こういう時代おくれの言葉を使って、そうして市民に訴え、自分たちは知らぬ顔して通そうとする。何にも反省がないじゃないか。大体中野郵便局でいろいろな問題が起こっておるのは、原因はどこにあるか、石原君の問題から起ってきているわけです。それは当局が石原君に対する取り扱いが非道だからです。労働者だって人間ですよ。当局が非道な扱いをすれば、怒るのが当然じゃないですか。怒るのはあなたたちに責任がある。あなたたちは国から月給をもらって何をやっているのか。やはり郵政の円滑にいくようにするのがあなたたちの任務です。それをいかなくするようにあなたたちはしむけている。いわばあなたたちは国家から負わされておる任務を完全に遂行していないということになる。その自分たちの非を隠して、すべての非を労働組合になすりつける。そういう根性がいかぬのです。どうしてこういう――どういうふうにしたらこれをなくすることができると思いますか、一ぺん聞かして下さい。
#94
○説明員(板野学君) ただいまお話がございましたように、事の起こりは、非常勤に対する措置問題でございます。従いまして、この非常勤の問題の解決がここに早急につくということによって、こういう問題は解決できるのじゃないかというように私ども考えております。
#95
○須藤五郎君 非常勤に対する扱い方について根本的に考え直そう、そうして法的にちゃんとそれをしようということですね。
#96
○説明員(板野学君) ただいま人事部長からお答えした通りでございまして、先生お話しの通りでございます。
#97
○須藤五郎君 それから、今度の郵便物の破棄とか、いろいろな問題は、要するにアルバイトの学生がやったということですが、今、中野の局では、いわゆる町内会に配達を委託しておるということを私は聞いております。町内会の委託によって、一体幾らの金を中野郵便局はそれに支払っておるのか。それから、町内会の人がもしも郵便物を破ったりする場合は、あなたたちはやはり郵便法によってその裁判にかけるつもりなのか、どうなのか、この点をあわせて。
#98
○説明員(板野学君) ただいまの町内会にお願いするということは、町内会から適当な人をお出し願って、その人を非常勤として採用して配達しておる、こういうことでございまして、その貸金等につきましては、先ほど御答弁いたしましたように、大体内勤二百八十日、外勤三百五十円という見当でやっておるのでございます。そこで、ここに郵便物の破棄等の違反の事実があり、それが郵便法七十九条の構成要件に該当しておるというような不実がございますれば、これらもやはり法規に照らしてやらなければならぬことというふうに考えております。
#99
○須藤五郎君 どのくらいの費用を使っておるのですか、毎月。
#100
○説明員(板野学君) その経費の総計はわかっておりませんが、大体現在まで、一日にフル・タイマー、いわゆる一日勤務の人が五十人、あるいは一番たくさん使ったときは二百人、それから、パート・タイマーがやはり四十人から七、八十人、その日によって違いますけれども、そのような人をずっと使っておるような次第でございます。
#101
○須藤五郎君 金額ですね、総計どのくらい払っておるか、答えて下さい。
#102
○説明員(板野学君) ちょっとここに……。計算をすれば出るわけでございますが、後ほど一つ計算をいたしまして……。
#103
○須藤五郎君 私の知る限りでは、毎月百数十万円の費用を使っているということを聞くのです。こんなばかげた金を使うならば、この金を何で、もっとほんとうに非常勤の人たちにこの金を使わないのですか。ニコヨソのおばちゃんたちにも及ばぬような、二百五十円、二百八十円というような給料で非常勤を追い使って、そうして過労で病気になれば、病気をしたといって即刻首を切るというような、そんな無慈悲なことをいって、それで人間が満足に働くと考えておることが、あなたたちの頭のおかしい点です。そんなことでは人間というものは働きませんよ。そうしてその人間が働かないからといって、また百数十万円も金をかけて町内会にその郵便を配達を請け負わしたり、学年を引っばってきて、そうして手紙を破ったり、捨てたり、そういう行為を起こしておる。これは全くあなたたちの責任だといわなければなりません。労働組合やそういうものの責任ではありませんよ。こういうことをなくするためには、まず第一にあなたたちが反省しなければだめですよ。こういう点を私ははっきりと言いたいのです。これは大臣も認めてもらいたいのです。やはりそういうことについて、今日起こっている問題について、私は反省をしてもらいたいと思う。
 それと同時に、私は最後にお願いをいたしたいと思うのですが、先ほどから聞いておると、石原君に対しましていろいろなことを考えておられるようですが、なお一そう、石原君のみならず、非常勤の中にこういう気の毒な立場に置かれている人はたくさんあるのですから、こういうことを繰り返さないために、これからよく配慮してもらいたい。同時に、石原君が病気を全快した暁は、必ずもう一度ちゃんと復職させるということを大臣が約来してもらいたいと思うのです。
#104
○国務大臣(植竹春彦君) ただいまの御発言のうち、労働組合の責任云々ということにつきましては、私も須藤委員と同じ考えを持っております。労働組合の責だとは考えておりません。郵便法を破ります者の責任だと考えております。なお、待遇につきましては、私どももよく反省いたしまして、今後給与政策をどういうふうにやっていくかということを十分によく勘案、検討いたしたいと思います。
 それから最後の、なおりました後のことにつきましては、また将来のことでございますから、将来その人の健康状態、また勤めの希望とか、役所の方の席のあるなしとか、いろいろな将来のそのときの問題を考えまして、できるだけ善処いたしたいと思います。
#105
○須藤五郎君 最後に、なおこの石原君の問題に関しまして、いろいろな紛争が起りまして、その結果、中野郵便局では数名の犠牲者を出しているということを私は伺っております。この犠牲者を出したことも、もとの起こりといえば石原君の問題です。石原君の問題については、当局も責任を感じていらっしゃるようですから、あらためて追及はしませんが、やはり当局にもそういういろいろな落ち度があったと思うのです。健康保険の問題を初め、いろいろな問題で落ち度があったと思うのですから、そこから紛争が起こって、その結果犠牲者ができたとするならば、その中野郵便局の犠牲者もやはりそれを取り消すという方針をとってもらいたい。ぜひとも取り消してもらいたいと思うのですよ。それと同時に、今後年末を控え、年始を控え、この年賀郵便のことにつきましては、野上委員が昨日いろいろ質問をなさいましたから私はやめますが、こういう時期を迎えていつまでも紛争を長引かすということは、これは好ましいことじゃないと思うのです。でありまするから、一刻も早く犠牲の処分の取り消し並びに石原君の全快の暁は復職させるというような方針を維持していただいて、そうして中野郵便局における紛争を一日も早く終結させるように、一つ大臣の方で善処されることを希望いたします。
#106
○光村甚助君 さっき板野郵務局長の答弁の中で、町内会に頼んで郵便の配達をしていただく、その場合でも、信書の秘密を犯した場合には法に照らして処分する。町内会に頼んで、町内会の人が、お隣りに年賀状がきているのに私の方にはこない、いろいろなそういうことで秘密が漏れた場合に、町内会の人を取り締まるということになったら、町内会がこれを引き受けますか。
#107
○説明員(板野学君) 私は町内会にお願いするのではなくて、町内会の個人の人にお願いするというのでありまして、個人がもしそういう法規に違反するようなことがございましたら、これは当然その違反の事実に基づいて、これは処罰されるかどうかわかりませんけれども、一応そういう手続がとられるということであります。
#108
○光村甚助君 それは処罰しなければならないのです。ならないのですけれども、あなた方町内会に行って、秘密を漏らしてもらったら処罰をしますと注意しなければならない義務があると思う。向うはしろうとですから、そういうことをあなた方町内会にいって一人々々に指示をした場合には、これは実際上こわがってやりませんよ。それとも町内会に委託する場合は、黙って委託しておりますか、そういうことは注意していますか。
#109
○説明員(板野学君) これはただいま申しましたように、これは町内会から出ます非常勤だろうと、あるいはほかから出ます非常勤でありましょうとも、その人たちには、よく郵便物の大切なこと、またそれを配達するにつきましてはこういう郵便法の法規もあることだから、ぜひこれを一つそういう間違いのないようにということは、まず最初によく注意してやっておる次第であります。
#110
○光村甚助君 そういう個々の問題はまたあとにしますが、きのうも実は政務次官との間にだいぶやったんですが、政務次官は、大した権力というのじゃない、権限がないらしい。言いたいほうだい、勝手なことばかり言って、実際実行もできないので、きのうもその点だいぶ注意をしておいたんですが、きょうは大臣が来ておられるのでお聞きしたいのは、今月になって臨時国会が開かれていて、新聞紙上でも重要な記事を出さなければならないときに、郵政省の問題が、今月になってからも大新聞紙に、十一月八日、十四日、十一日、十三日、十七日、またきょうも出ているのですね。これはかつて例のないことだと思うのですよ、郵便の問題については。これだけ新聞記事が輻湊しているときに、世間がこれだけ関心を持ったということは、私はあまり聞いておらない、あまり知らない、私の郵便生活二十数年の中で。世論なんていう、新聞なんていうものは労働組合に味方をしないものなんですが、大新聞でこういうことを言っておるのです。「全逓労組が年賀郵便取扱い拒否の闘争方針を打ち出した。当局では三百万人のアルバイトを動員するといっているが、とてもさばききれまい。元日の配達はおろか、松の内にも届かない地域も出てきそうだ。」こういうことを新聞でもいっているわけです。私も郵便局におった経験がありますが、おそらく三百万人という非常勤を使っても、私は一月一ぱいには片づかないと思うのです。しかし大臣の方では、政府の方では、三百万という非常勤を使って、そうして七億か八億の金を使ってやろう、こうおっしゃるのですが、あなた、果たして、実際にこれをやられる責任はどういう根拠に基づいてやられるか。私は二十数年の逓信生活の中で、全然一カ月やそこいらの訓練でこういうことはできないと思う。あなただとか政務次官はしろうとだから、金と人を使えばできると思っておられますが、郵政省に入って、郵務局長だとか、そこにたくさんの、人事部長や監察局長がおられる。私は、くろうとは実際腹の中ではできないと思っていると思うのですよ。そういうことはできないと、あなたには言いませんが、言ったら首になるから。くろうとは思っている。私ども二十数年、三十年近くもいる人は、できないと言っている。それをあなたはできると計画を立てておられる。あなたが自信をもってやり遂げるという、ほんとうの自信のある計画をお示し願いたい。またそれによって私は経験に基づいて反駁もしたいと思います。
#111
○国務大臣(植竹春彦君) 御説の通り、ほんとうのずぶのしろうとでございます。しかし、省議を開きまして、くろうとの局長たちから、またその局長を補佐いたしまする部課長から、詳細に説明を聞きますと、確かにこれならやっていける、また、どんなことがあっても、万が一全逓の諸君がいわゆる書かれましたような闘争方針でもって、年末年始に年賀郵便を配達いたしますのに十分御協力いただけなかった場合には、なるほど多少遅延するといたしましても、できる、できないということよりも、何としてもこれをやり遂げなければ国民に対して申しわけない。そこで、あらゆる仕事の手順をきめまして、万全の態勢を整えている、こういう次第でありますので、多少のふなれのところは御理解、御了承いただきまして、一つ何分ともこの問題の遂行が完全になりますように、御協力賜わりたいと同時に、そういうふうなことにならないまでの間に、私は、実はすみやかに、全逓もよく政府の考え方を御理解いただいて、そうして円満に解決すれば、まことにけっこうだと思うのですが、しかしどうも、さればとて、万が一円満にいかなかった場合には、年賀郵便を配達しないというわけにはいきませんので、しろうとながらも、くろうとの部下の意見に十分に耳を傾けまして、検討の結果、準備態勢を整えつつあるわけでございますが、具体的にはまだ発表するまでの段階に、つまり具体化はしていないのでございます。必ず時間的に適当な日にちまでにはしっかりした具体的な方針を確立して、それで一生懸命に年末年始の配達を切り抜ける。そういうふうなただいま決意をいたしておるようなわけでございます。
#112
○光村甚助君 それはそういうことじゃ全然できないです。まだ具体的に発表する段階じゃないとおっしゃるのですが、あなたは、これからは組合も反省してもらうとおっしゃるのですが、これはさっき須藤委員の質問の中からも、あなたの方は、全逓は解雇三役を変えない限りやらない。全逓は、ILO条約を批准すればいい、きのうも指令を出している。相手方だけに犠牲を強いたのでは、私は解決つかないと思うのです。また新聞の続きを言うのですが、「個々の報道だけを読んでいると、いかにも組合がいうことをきかぬような印象を受ける。だが組合のいい分にはもっともなところもある。当局が団体交渉を附けば、いつでも応じる」ということをいっているのです。これは新聞に書いてある。あなたの方がいつも交渉に応じないといっているのですよ。組合の方はいつでも応ずる。「これを拒否しているのは政府側である。全逓が解雇三役を引っこめない限り、利手にしないとの態度をガンコに変えようとしない」のが政府だといっているのです。よく聞いておいて下さいよ。「ILO条約を批准するという政府が、なぜここに至ってなお解雇三役にこだわるのかわからない。それが政府と組合の意地の張り合いだけですむなら、いつまでも勝手にやっていたらよかろう。だがこんなつまらぬことで、世間に迷惑をかける手はない」「「つまらぬ」とはとんでもないと政府はいうだろう。しかしILO条約を批准すれば解雇三役は当然認められる。ILO条約を正しいとするなら、ここでガン張るのは、何とも筋が通らない。」こういうことをいっているのです、大新聞あたりは。
 続けますが、「世間の風当たりはもっぱら組合側に強い。それを見越し、そのかげでヌクヌクと我を通そうとする政府のやり方は、ちょっとひどいのではないか」、「組合側もできれば三役の一人をいれかえるような便法はとれないものかとは思う。しかしいまはまず政府側が度量をみせて折れるときではないか。もっともこれがきっかけになって、年貢状なんてものがなくなれば、それはまたそれで意義があるかもしれない。」というようなことが出て、もっぱらこれは政府を追及しているのですね。これでもあなたの方では、政府の考え方がいいと、まだがんばっておられるのですか。
#113
○国務大臣(植竹春彦君) 政府の考え方がいいと確信しております。と申しますのは、先ほど須藤委員の御発言にお答え申し上げましたように、何としても法治国の延前で、私たちは、法律違反をもとにして行政を遂行していくことはできない。この点をぜひ御理解いただきたい。決して意地悪したり、組合と対立しているという気分は全然私はございませんです。それで、再三申し上げます通りに、同じ屋棟に苦楽をともにしている組合員のことでありますから、これは私たちの仲間なんですから、決して他人じゃない。この人たちに、ほんとうにあたたかい手を、早く握手したいと考えるのは、これは当然であります。給与にいたしましても、できるだけ、こんなに苦労している郵政事業に携わっておる諸君にあたたかい給与をするというのは当然なんです。そう考えない郵政大臣は歴代一人もいなかったろうと存じます。私もまたその熱意に燃えておる一人でございますが、しかし法律を守らないで、もしこれ私たちが団交を直ちに再開いたしましたならば、政府は法律違反を当然認めるのだ、そうなってきては、法の維持、秩序の維持ということは全然考えられません。私は、どうしても法治国である、この建前から、これは固く堅持せざるを得ないわけでありまして、この閣議決定通り、私もその閣議の決定に対しては全面的に同感でございますので、この線でもって進んで参りたいと存じますが、しかし、また他方におきまして、円満な解決につきましては、法律だけはお守りいただかなければならないけれども、何かそこに法律が守られ、しかも組合員の面子を立てるような方法はないものか、その点はむろん苦慮いたしておるわけでございますが、私は政府側に立っておりますので、それから組合の諸君は、政府に対しまして違法状態を続けておられる間柄でございますので、しかも団交ができないと申し上げておるような間柄でございますので、どうしてもこれを解決いたしますのには、法律も守っていただき、それから組合とも団交する。しかも円満に事をいかせるというには、そこに何か方法ないものか、私はまだ一縷の望みは、何か方法がありそうなものだ……。
#114
○光村甚助君 自分の方が頑固で、人のことばかり言ってもだめじゃありませんか。
#115
○国務大臣(植竹春彦君) それは私たちの信念ですから、同じ問題を何度も御質問になりますものですから、これは委員の方は顔ぶれが違うわけでございますが、これは何べんの御質問でも、やはりその私たちの信念は変えることができないというのがただいまの内閣の方針でございます。また、私自身の方針でございます。
#116
○光村甚助君 法律の解釈の問題は、組合だけが違法しているようにあなたは断固として言われるけれども、公労法の学者の中では、さっきの公労法十条は正当だといっているのですよ。それがあなたの方の解釈は、そうじゃないとおっしゃるから、水かけ論になるからやめましょう。相手方だけに、法律を守らないとあなたの方は言いますが、同じ質問だとおっしゃるから同じ質問をもう一へんいいますが、じゃあ、ずっと前の委員会で人事部長が苦しい答弁をやった。国鉄と動力車労組の書記長は解雇されているのですよ。委員長と副委員長だけが解雇されていなければ、書記長は解雇されてもいいという規定がどこに出ていますか。政府は法を犯して団体交渉をやっているじゃありませんか、これと。これは違法である。法律をあなたは守っていると思っているのですか。
 それからもう一つは、この前の委員会で野上君が指摘したように、藤林あっせん案というものが出てきたときに、政府は解雇三役と団交をやっておるのです。藤林あっせん案というものは日本の法律に優先するのですか。そういうあなた方は違法行為をやっておって、ただ四条三項だけをたてにとる。こんな詭弁、こういうのを三百代言というのですよ、実際。言っておきますが、その委員長と副委員長だけが解雇されていなければ、書記長は解雇されても団体交渉ができるという条文があるということを教えてもらいたいということが一つ。それから、さっき言ったように、藤林あっせん案というものが出てきたときに、いわゆる団体交渉を政府はおやりになったが、半年間というものは。藤林あっせん案というものは日本の公労法上優先するかどうか、その二つをお聞かせ願って、納得すれば引き下がります。
#117
○国務大臣(植竹春彦君) ただいまの御説の公労法の第十条の解釈の問題は、私もこれは同感でございます。公労法第十条は確かに生きておりまして、組合の役員は組合が自主的にきめるということはよくわかっております。しかし、その自主的にきめます以前に、組合の組成せられる、その組成員の制限について、十条よりもっと前の規定として第四条第三項が存在いたしております。つまり解雇者には組合員である資格がない。組合員になれないのだという規定が十条より前の規定として、前段の規定としてあるわけでございます。つまり十条に対する制限規定として公労法第四条第三項が現に存在しております以上は、この解雇者は組合員にもなれなければ、まして代表者となることができないという私の法律解釈が間違っていないと、がんことおっしゃるかもしれませんが、私は、そういう確信を持っておるわけでございます。
 それから、その次に、この藤林あっせん案云々の御質問に対しましては、この法の運用の問題だと思います。この法の運用でありますから、明らかに国鉄が正常化すると、法律を守って将来やって参りますと……。しかし現に破っておりますのですから、その破っている現状を打開いたしますには若干の日にちが要るわけでございます、将来を確約されました上において。しかし結果から見ますと、それは六カ月という長時間を要しましたが、まさかああいうふうな長時間を要しないと思っております。常識的に考えますならば、それでは法を守って正常化しようと申しますれば、半月とか、長くて一と月でございましょう。大会やら何やらやらなければならない関係もありますので、適当な時間を置いて、ごく短い時間に正常化するという言明がありましたので、法の運用、公労法の運用という立場におきまして、あっせん案をのんだのでございます。
 実は私は先ほど、まだ一縷の望みがあるのではなかろうかと申しましたのは、その点でございます。それはたとえばそういったようなそのときの情勢ですから、ここにただいま将来のことを約束はできませんけれども、何らかのそこに私たちの納得し得る、つまり全国民の納付し得るような、全国民といっては言い過ぎですが、多数国民の納得し得るような何らかの打開の曙光が見られますときには、また法の運用として私は考えていくようなときもあろうかと思いますが、それならばそれはどういう具体的なことであるかということは、ただいま仮定のことをここで申し上げることはできないわけでございますが、一縷の打開の望みは捨てておるわけではございません。それは、そのためにしばしば警告を発しまして、正常化を願っておるような次第でございます。
#118
○光村甚助君 もう一つ、国鉄と動力車組合は今三役のうちに解雇者をかかえている。それと団体交渉をやっておるのは違法ではないか、それをどこにそうでないという条文があるのですか。
#119
○国務大臣(植竹春彦君) その違法の組合と団体交渉をしてはならないという規定があるわけではございませんけれども、公労法に確かにそういうのはない。ないのですけれども、違法にも程度があろうと思います。それは国鉄の労組と団体交渉をいたしましたときには、委員長あの通りかわられたわけでございます。(「四条三項をよくごらんなさい」と呼ぶ者あり)
#120
○委員長(柴田栄君)  私語を禁じます。
#121
○国務大臣(植竹春彦君) そうして四条三項の問題でありますが、四条三項はお認めになっておるただいまの私語でありましょうが、御発言だと思いますが、そうすると四条三項をお認めになっておるとすると、皆さん方は、全逓がこの法律を破っているのだということをもう是認していらっしゃる。(「だれもしていない」と呼ぶ者あり)四条三項というものは現に存在している。ILOが批准されれば、それは四条三項も従って改正しなければならない。現在はまだ改正されていない、生きている現行法なんです。そうすると政府としては現行法に基づいてこの問題を処理しなければならない、こういうのが政府側の建前でございます。この点は一つ御理解いただきたいと思います。
#122
○光村甚助君 私の言っておるのは、現に国鉄の労働組合とか、動力車の組合の書記長は解雇者なんです。解雇者をかかえている組合は違法な組合だから、あなたの方は団体交渉しないとおっしゃっておるけれども、その点、じゃあ国鉄三役の中に委員長と副委員長は解雇者であってはいけない、俗に言えば首がなければいけない、書記長とか、ほかの者は、これは首切られてもいいという条文がどこに根拠がありますか。
#123
○国務大臣(植竹春彦君) 厳密に申しますれば、組合員にもなることができないわけでありますが、この組合員の中にはそういったようないろいろの方もあるいはおられるかもしれませんけれども、私たちが団体交渉をいたします上には、少なくともその代表者は、この解雇者である、つまり法で認められない代表者をかかえておられまして、そうして団体交渉をしようとおっしゃっても、それはできない。書記長以下のことはとにかくといたしまして、代表者だけは、これはどうしても有資格者でなければ、せっかく交渉をいたしましても、その交渉が合法的に、たとえば交渉が成立いたしまして、そこに一つの協約ができるといたしましても、これは合法的協約ということはできないわけであります。代表者と協約したのではありませんから。だから、少なくとも代表者の方は有資格者でなければ団体交渉ができないというのは、これは当然のことと考えます。
#124
○光村甚助君 あなたの方は法律の解釈を、そういう自民党のいいように解釈されては困るのですよ。四条三項を、あなたの方はがっちり生きており、適用するというのだったら、書記長というものは三役なんです、どこでも、これは。通俗的な例でも、委員長だ、副委員長だというものは専従者でなく、書記長だけが専従している場合がたくさんある。委員長や副委員長は飾り物なんです。書記長だけ専従にしているというのは全国にたくさんある。それはあなたの詭弁で、もう非常に苦しい点を長々と答弁されると、聞く方も迷惑だから言いませんが、そういう詭弁を弄したような答弁は実際困る。
 それからもう一つ、藤林あっせん案が出たときに、半年先のことだから法の運用によるとおっしゃいますけれども、これなんか実際三百代言もはなはだしいことですよ。公労法四条三項というものは厳としてあなたは生きていると言う。私もあることは認めている。私は、それは藤林あっせん案というものが出たら、この四条三項を越えたところの権限があるのかというのです。法の運用だとおっしゃるけれども、そう勝手にあなたの都合のいいように法の運用というものはできるのですか。現に四条三項があるのに、藤林あっせん案が出た、半年先国鉄労組が大会を持つ、それまではこの四条三項は無視された格好じゃないですか。こういう点はどうなんですか、簡単に答えて下さい。
#125
○国務大臣(植竹春彦君) 先ほど言いましたように、六カ月というのは予想しなかったので、もっとずっと短かい期間に行なわれるものだと思った。これはそういうふうに御理解願います。
 それから、書記長が真の実力者であると言われますが、それは実力者というものは必ずしも役職につかないということは、ただひとり労働組合のみではございません。(「自民党もそうだ」と呼ぶ者あり)しかし、私どもといたしましては、私じゃございません、政府といたしましては、とにかく代表者だけは有資格者でなければ、これはもう交渉の相手がないわけでございますから、この点はぜひとも一つお考えいただきたい、さように考えます。
#126
○野上元君 私今の問題について関連質問いたします。須藤委員並びに光村委員の質問に対して、大臣は今日郵政当局としては全逓と敵対行為をしているのではない。同じかまの飯を食っているのだから、一口も早くこういう事態がなくなることが望ましいのだ、こう言っているわけですね。この点についてはわれわれもまた同感なんです。私は、第一回か二回目の逓信委員会のときにもあなたに申し上げたのですが、こういう状態を解消するためには、まず何はさておいても話し合いが先行されなければならぬ、これのないところに問題の解決はない、こういうように私はあなたに要望したのです。その要望に対して、ただいまの答弁は、とにかくこういう事態を一日も早く解消したいということを考えておられる。同じかまの飯を食ってきたのだ、食っているのだ、従ってお互いに融和してやりたいのだ、こう言っておられるのだが、はたしてどういう方法をあなたはとられたか。いまだ一ぺんでも組合に対して、組合の幹部を呼んで、あなたが誠実を訴えられた事実がありますか。
#127
○国務大臣(植竹春彦君) 団体交渉をいたした事実は絶対にございません。他の方法といたしまして、たとえば警告をたびたび発しまして御理解いただく、あるいは藤林氏のように、だれかそれはあっせんされる方が、第三者が出てきますれば、旱天の慈雨と考えますけれども、私の方からは組合に対しましてはしばしば御理解をいただくように警告を出しておる次第でございます。
#128
○野上元君 私は、郵政大臣がそういうような考え方でこの問題を解決しようとするならば、これは永久に解決できないと思うのです。警告などということで、あなたが言われるような親としての愛情があるなんと言われても、それは組合員が受けない。そういうことは、少なくとも、今日の事態を解決する責任者であり、最も大きな能力を持っているのは私は郵政大臣だと思うのです。今日労働省であるとか、あるいは官房長官であるとか、非常にこの問題について介入してきておることは、非常に私たちは不愉快に思っております。最終的には私は郵政大臣の決断によってこの問題を解決せざるを得ないと思うのです。これ以外にこの問題を解決する能力のある人はないと思うのです私は。そのあなたがですよ、警告々々で最近は郵政省といっておらぬです。警告省という、何かあれば警告で、あなたは警告大臣といわれている。そういうような状態でこの問題が解決するなんということを考えていること自体がおかしいと思うのです。あなたはすみやかに全逓の三役を呼んで、声涙ともに下るあなたの趣旨の弁明があれば、私は相手だって聞くと思うのです。それを一ぺんもやらないでおいて、通り一ぺんの紙で警告を出して、新聞で対策を発表している。そんなことをやっておいて問題の解決にならぬ。事実年末が迫っておるのに、一体大臣としてはこれをどういうようにしようとするのか。
#129
○国務大臣(植竹春彦君) 私はどうあっても直接には面会することはできません。団体交渉には直接には応ずることはできません。
#130
○野上元君 大臣は、団体交渉というのは、先ほどの公労法四条三項の解釈をめぐって、資格のない者と話し合いをして、最終的に協約を調印しなければならない、その調印が無効だからやらないのだと言っているのですね。そのことは私は一応百歩譲って、今の場合いいとしましょう。しかし話し合いをして問題の解決をやろうというときに、調印がどうだのこうだのということはないのですよ。非常に政治的な話なんだから、公労法四条三項の解釈でも、藤林あっせん案でも、非常に政治的な措置ですよ。そういうことをあなたは考えられないで、ただ団体交渉には応じないのだ、ただそんなことで問題の解決ははかられない。従って、すみやかにお互いの意見が交換できるような場所を持たなければ、この問題の解決はできないと思うのですが、大臣は一体今後どうしようとされるのか。
#131
○国務大臣(植竹春彦君) さきに野上委員にはたびたびお目にかかっております。それは間接にいろいろお互いに情報は入ってくる点もありますし、意見の交換あるいはあったかもしれませんが、私直接には団体交渉は絶対できないということを、政府の方針を申し上げているわけでございますが、しかし、この問題を円満に解決したいという熱意があれば、何らかの政府の方針にももとらないところで、これはほんとうに自分の念願が達成するようにとは念願しておるわけでありますが、しかし、他方におきまして、やっぱり万が一国民に御迷惑をかけちゃいけないので、この万全の態勢を整えておるようなわけでございますから、まあこの点はいましばらく時間を借していただきたいと思います。
#132
○野上元君 この問題の解決をやる能力のある人は、私は郵政大臣だけだと申し上げましたが、その点について郵政大臣は確固たる決意を持って今後当たられるかどうか、その点だけをはっきりお聞きしておきたいと思います。
#133
○国務大臣(植竹春彦君) お説の通りでございます。一生懸命やっております。
#134
○光村甚助君 もうあなたのようなもののわからぬ人は、まあ幾ら言ったってしょうがないが、私らカエルのつらに小使ひっかけているつもりだが、あなたはどこか雨だれが落ちているくらいしか感じない。三百万実際非常勤を雇ってやるとおっしゃるが、この具体的な計画はきのう郵務局長に資料を出してもらいたいといっておったのですが、郵務局長にお聞きしますが、いつから雇うのですか。きょうは十一月十九日ですね、そうすると十二月一日から入れるにしたって、もうどこかで訓練しているのですか。延べ三百万名といえば日に七、八かから十万ぐらいになるのですが、どこかで訓練しているのですか。
#135
○説明員(板野学君) 私どもこの中に特に一番たくさん非常勤を使わなければならぬのは、大体十二月の二十二、三日から暮れになる。従いまして、そういう時期にならないというと、なかなかそういう大量の人は雇えないという関係にございまして、ただいまはこのリーダー非常勤と申しますか、その非常勤の中核体となって、そうしてこの仕事を運営をするそういう非常勤につきましては、ただいま即刻郵政局で手配しておりまして、訓練を開始いたします。
#136
○光村甚助君 いや、訓練をまだやっていないのですね。
#137
○説明員(板野学君) まだ始めてはおりませんけれども、手配いたします。
#138
○光村甚助君 もうぼろが出始めているのですが、十二月二十三日までに郵便局は山になりますよ、あなた知っているでしょう。それから非常勤を連れてきて行のうを引っばり出して、区分して、よそへ持っていく、道順の組み立てなんか大臣は知らないけれどもできないですよ。こういうことは実際できないですよ。幾ら大臣は首脳部会議を開いてやったって。そしてかりに二十日からとしても、百万という人間をかりに一月の十日まで雇うにしたって、それだけの人間を一体どこへ置くのですか。僕ら郵便局をしょっちゅう回っておりますが、今でも七万幾らですか、郵便定員は。それを上廻る人間を――大体おる部屋がないじゃないですか。東京中央郵便局に何千名を雇って、どこに仮の局舎を作ってやろうとするのですか。そういうことは大体を聞くだけなんですけれども、私は心配しておるのですよ、国民の一人として。私だって年賀状もらって、年賀状が十日過ぎに来たり、六日や七日ごろ年賀状が来るのは実際いやですよ。それから未知の人から米たら返事も出さなければならぬ、十五日を過ぎたらまたあれに一円切手を張らなければならぬ、こういうことはお互いに国民の人としていやなんです。実際あなたの方が幾らおっしゃったって、できないことは国民も全部知っているのです。それをできないことを大げさに発表して、ただ相手方が弱ってくるのを行っている。全逓の方じゃきのう闘争指令――これは迷惑をこうむるのは国民ですね。あなたの二十二、三日ごろからやりたいのだということじゃ、私はどうしても納得できない。だからきのろ私が要求した資料を一日も早く、今週中にも出していただかなければ、私は国民の代表として、郵政大臣が三百万で八億使ってやるということは信用できないのですよ。国政を審議する上において、いつごろ資料ができますか、お聞きしておきたい。
#139
○説明員(板野学君) 来週早々には一つ資料をまとめたいと考えております。
#140
○野上元君 私は、昨日の委員会の私の質問に対して、当局が回答が保留されておりますので、私の質問を続けて本日行いたいと思います。
 大臣にまずお聞きしたいのは、仲裁裁定実施の問題ですが、二百五十円を実施できないのは理由は一体何か、この際明瞭にしていただきたいと思います。
#141
○国務大臣(植竹春彦君) これは今のところは給与総額のワクがないものですから、何とかして……。ところが仲裁裁定が下りますれば、政府はどんな苦面をしてでも金繰りをして移流用あるいは補正等によりましてしなくちゃならないので、それでひたすら実は仲裁裁定を期待して待っているようなわけでございます。
#142
○野上元君 そうすると全逓に対して二百五十円が支給できないのは、仲裁裁定が出ておらないということが大臣の根本理由のようですが、現実には仲裁裁定が出ておらないはずの全逓の組合員に、実際には仲裁裁定二百五十円が実施されておるという事実を、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
#143
○国務大臣(植竹春彦君) それはごく少数の場合、四分の一以下の局に対しましては、これは今までの給与のやり方の前例を踏襲いたしまして支出したわけでございます。
#144
○野上元君 そうすると、その支出した根拠は、いわゆる労働法が根拠になっておると考えますが、ある場合にはあなた方は仲裁裁定よりも法律が優先し、ある場合には法律よりも仲裁裁定が優先するのだというふうな両方の道を選んでおられるようですが、両方を使っておられるようですが、それに対してはどういうふうにお考えになっておりますか。
#145
○国務大臣(植竹春彦君) 私としては、法律規定によりましても、仲裁裁定によりましても、できるだけ出す道を考えて出したいと思ってはおりますけれども、ただいままでの段階では、きっと今に、正常化をあれだけお願いしておるのだから、きっと正常化してもらえる、そうしたら団交して、そうしたら年末までにすべての問題が片づいて明瞭化するのだ、そういうふうな、ひたすらそういう意味で仲裁裁定を行っていたような次第でございます。
#146
○野上元君 きょうはあまり時間がありませんので、私もあまり長くは質問いたしませんが、先ほどの大臣の答弁で明らかになりましたように、仲裁裁定が出ておらない全逓の組合員にも、法律の根拠に基づいて仲裁裁定を実際には実施している。しかしその場合には法律のある条項をたてにとってあなた方はおやりになっておる。もう一つの場合には、全逓には仲裁裁定が出ておらないからと、こういうふうにして全逓には出さないのだ、こういうふうに答弁されておりますが、そういうふうに法律がある場合には優先するということが考えられるならば、組合に加入しておるとかおらないとかいうことで、組合員に対して不利益な処分、待遇を与えてはならぬという法律があるのですから、それをあなた方がおやりになったとするならば、その法律の条項をあなた方はその精神にのっとって実施され得るはずですが、その点については大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。
#147
○国務大臣(植竹春彦君) どうも予算の給与総額が御承知の通り十分でございませんので、どうも全逓に支給いたしますのにはどうしても予算の給与総額のワクでは支出できませんので、いたしかたなく出せないでいるわけでございます。
#148
○野上元君 それでは今の大臣のお話は、出したいのだけれども、給与総額の問題で出せないのだというような御答弁もあるわけであります。私の聞きたいのは、今年度においては御承知のように年度の中途においてこういう問題が起きたために給与総額の改訂ができなかった。従ってその仲裁裁定を出すのを行っておったのだ。あるいはまた給与総額を勅かせるような配慮について大蔵省と折衝を続けてきたのだと、こういうような従来からの答弁であったわけであります。そうした場合に、来年は三十五年度予算を編成する場合には、仲裁裁定はあまり関係ないと思うのです。政府は実際に三十五年度からやろうという腹があるならば、あなた方は予算を要求される場合に、当然二百五十円の問題については実施をする状態のもとに予算を要求されると思うのですが、その点について最近の郵政省の予算要求の状況を一つお知らせ願いたいと思います。
#149
○国務大臣(植竹春彦君) この点は野上委員御指摘の通りその概算要求をいたしております。全逓の職員に対しても予算を要求いたしております。しかもこの予算の実況のために私は一生縣命やって大蔵省との折衝をいたして参りました。
#150
○野上元君 それでは二百五十円の問題については、一応これで打ち切りまして、あとは年末首繁忙対策について二、三御質問を申し上げたいと思います。
 これは十三日でしたか、の新聞に出ておりましたが、今回郵政当局は年末首の繁忙についての対策を郵政局長会議によって決定を見た、こういう内容が出ております。その内容を見ると、非常勤を三百万人雇用する。それからもう一つは、全逓に対しては刑事罰をもって臨む。この二つが郵政当局の年末首繁忙対策だと書いてありますが、事実そうでありましたか。それだけですか、それだけでこの年末首繁忙がやっていけるというふうに郵政大臣はお考えになっておるか、御答弁願いたいと思います。
#151
○国務大臣(植竹春彦君) その罰則適用のごときは、実は末の末、二次的なものだと考えます。私は、どうしてもやっぱりこの御理解ある従業員諸君の協力に待つの一点張りで考えておるのでございます。そうかと申しまして、万が一郵便法違反のような事実がございましたときには――まだそれは現在ないのでございますから、ほんとうの仮定のことにすぎないのでございます。万が一こういうときには、それは法に照らしてこの処置をするしかないと考えております。万が一の場合はともかくといたしまして、私たちの年末繁忙に関しまするやり方といたしましては、ぜひとも御理解を願いまして、そうして繁忙手当も、なけなしの郵政の財政ではございますが、できるだけ一つお受け取り願う。そうしてこの超勤を一つ三六協定を個々の郵便局ごとによりましてお結び願う。そうして年末にはぜひとも国民一般に御迷惑もかけず、それからまた郵政の従業員に対してもできるだけの年末年始の収入がふえますことを念願しているのか、年末首繁忙に対しての私たちの方針でございます。
#152
○野上元君 三百万人の非常勤を雇うという、この三百万人をはじき出した簡単な根拠を一つ知らしてもらいたい。
#153
○説明員(板野学君) 今年の年末首におきまする取り扱い物数の予想でございますが、大体年賀郵便につきましては十億三千万通、小包郵便につきましては千三百万個で、通常郵便物につきましては五億三百万であります。これらの物数は、平常の月に比べましてどれだけ取り扱い量がふえるかということを考えてみますと、大体、年賀につきましては十億三千万、小包につきましては六“十万、通常郵便物につきましては八百万通ふえる。それを通常のやり方につきましては、御承知のように常在員の超勤で五〇%やる、それから非常勤で五〇%扱って例年きておるわけでございます。しかし、万が一にも三六協定がないということになりますと、この物数を全部非常勤でやる、こういうような一つの想定のもとに、考え方のもとにこの要員の能率を、大体常在員の能率は六割だという工合に計算をいたしまして、そうしてこの業務に必要な人員をはじいたということでございます。
#154
○野上元君 かりに全逓労組の協力が得られなかった場合に、三百万人の非常勤を雇って、現実に年賀を完全に処理することができるという確信が当局にございますか。
#155
○説明員(板野学君) 私どもこれは、ただいま申し上げました郵便物をさばくための措置はでき得る。ただ、御承知のように常任員の方が、所定の勤務町間内に所定の能率を上げていただく、こういうことでございますれば、少なくともこれでやり得るというふうに考えております。
#156
○野上元君 郵政当局が完全にやり得るというのですから、それは信用することにいたしまして、こういう状態が必ずしも郵政当局としては私は望ましいことではないと思うのですが、その点は郵政当局はどういうふうに考えておりますか。
#157
○国務大臣(植竹春彦君) 全くその通りでございます。
#158
○野上元君 そこで、私が聞きますところによりますと、全逓は、十一月はいわゆる時間外協約を結んで時間外労働をやろう、こういうことを郵政当局に申し入れたにもかかわらず、郵政当局は、いやだ、こういってこれを拒否したという事実があるそうですが、その点の理由を一つ聞かしていただきたい。
#159
○政府委員(佐方信博君) 全逓が申し入れて郵政省が拒否した、そういうようなことでございますが、全逓としましては、われわれが聞くところによりますと、十一月は超過勤務を持っていいというお話ですが、御承知のように超過勤務協約は各郵便局ごとに結ぶべき問題でございますので、私たちも、何と申しますか、局長連の申し出によりますと、十一月は協定を結ぶ、十二月はけんかをする、こう言われたのでは、十二月に超過勤務の協約ができないということで、そのときになってから非常勤を雇ってはなかなか間に合わないから、長期計画を作る意味でできるだけ長く結んでいただくようにしようじゃないかということを現場に指導いたしたわけでございます。
#160
○野上元君 十一月は結ぶということははっきりしているのですね。その場合結べばいいじゃないですか。十二月のことを一々あなたが頭に描く必要はないじゃないですか。十一月だけ結んで、あと結ばぬというなら、十一月から先は非常勤を雇えばいい。それだけをはっきりしていいじゃないですか。それをあなたたちが十一月はいやということは、それはおかしいのじゃないですか。その点私は天下に公表したら、郵政当局は問題になるのじゃないかと思う
#161
○政府委員(佐方信博君) そういう御意見も当然かと思います。しかし、また、十二月こそほんとうに大事なときですから、十二月に結んでいただきたいということでございまして、そういうことで、現場としてできるだけ長く結んでほしいというふうに各郵便局に話をしております。
#162
○野上元君 あなた方の言っておられることは、どうも用を一つ隔ててお互いに疑心暗鬼でやっておられるような気がしてしょうがないのですよ。だから先ほど来申し上げているように、この年賀郵便を無事に、円滑に処理するということは、郵政当付にとっては重大な事業なんですね、これは全逓の労働組合にとってもやはり重大な問題だと思う。これはだれでも世間の非難を浴びたくないというのは当然の話なんだ。従ってこの問題については話し合いをやり、その中から解決をしていかなければならぬと思うのだが、全然話し合いをしないでおいて、あなた方の年末繁忙対策は、とにかく三百万の非常勤を雇ってやるんだ、国民の皆さん安心してくれ、全逓があばれれば刑事罰でもって臨むんだ。これでは一体郵政省というのはあるのかないのかわからない。郵政従業員というのは何をしているかわからないということになる。その点について、郵政当局はもう少し真剣に考えてもらいたいと思うが、最近の状況を知らしてもらいたい。
#163
○政府委員(佐方信博君) 今のお話を承っておりますと、いかにも年末は非常勤だけでやっていくんだ、いけなければ刑事罰でやっていくんだということが、局長会議できまったように誤解されては困りますので申し上げますけれども、私どもといたしましては、できるだけ超過勤務を長く結んでやってもらいたいというのが第一の目標でございます。しかし、どうしてもいけないときにはいろいろな備えをしなければいかぬのじゃないかということだけがきまっていることでございまして、そのほかの、今おっしゃったように、何か三つに分けてのお話は、何らきまっておりませんので、一応釈明させていただきます。
#164
○野上元君 それでは郵政省局長会議の議事録を私のところに下さい。
#165
○政府委員(佐方信博君) それはちょうど、今からどうやっていこうかといろいろ考えている問題でございますので、何とぞ一つお許し願いたいと思います。
#166
○野上元君 議事録をくれなければ、われわれは新聞を見て判断する以外にないのですよ。そうして新聞を見て判断すれば、とにかく、この三百万と刑事罰しか書いてない。どの新聞を見ても、郵政省は強硬な態度をもって臨む、これが年賀はがきに対する対策だ。これではやはり国民も誤解をするし、われわれだってその内容がわからなければ、実際どういうことをきめて、どういうふうにあなた方は悩んでおられるのか――一つ知らせていただきたい。私たちもやはり逓信委長として悩んで、この問題を一緒に解決しようじゃありませんか。材料を下さい。だから当日の郵政省局長会議に出席された当局の首脳部のメンバー並びにその議事録をぜひ逓信委員会に出して下さい。
#167
○政府委員(佐方信博君) 先ほどから申しますように、特別な書類を作って何かこまごましいことをする必要はあまりございませんので、私が申し上げましたのは、やはり年末を何とかうまく乗り切る方法はなかろうか、それには事業場ごとに一つ超勤協約を何とか結んでもらおう、それには長く結んでもらおうじゃないかということを話したわけです。もしもそれが入れられなかった場合にはどうかということ、先ほど来郵務局長が言っておりますように、年末郵便の対策というものが論議されたわけであります。
#168
○光村甚助君 さっきの野上委員の質問に、十一月は結ぼうというのに、長く結ばなければいやだというのは、それはわがまま勝手じゃないのですか。組合は十一月だけでも一生懸命超勤協約を結んで、国民に迷惑をかけずにやろうと言っている。十二月になったらまた十二月にやればいいじゃないですか。それをあなた方の方のわがまま勝手で、組合がそういうふうに十一月は一生懸命超勤協定を結んで、国民に迷惑をかけぬようにやりましょうと、そう言っているのに、長く、一月十五日まで結ばなければいやだというのは、あなた方のわがまま勝手で、そういうことを宣伝して、いかにも労働組合が悪いようなことを宣伝されているというようなことは、これはわれわれは国民の一人として納得できないのです。長く、全逓が超勤を一月十五日までやらなければ結べないというのは、何か法律的な根拠があるのですか。
#169
○政府委員(佐方信博君) 私は三カ月だとか一月十五日という申し合わせば何にもいたしておりません。一番最初ごろ、三カ月という話が一般の言葉として出たかもしれませんが、私たちは三カ月でなければだめだとか、一月十五日でなければだめだということは申しておりません。年末をうまく切り抜けていけるよう、できるだけ長く結ぶようにということを指導いたしております。
#170
○野上元君 今日まで聞くところによりますと、全逓と郵政当局との間の超過勤務の協定ですか、これは大体一カ月更新というのが慣例になっていると聞いておるのですが、事実ですか。
#171
○政府委員(佐方信博君) 非常にばらばらでございまして、特定局等におきましては相当長期にわたって結んでいるところもございます。普通局に関しましては、本年度になりましてからは大体一カ月ということが通例でございます。
#172
○野上元君 私はそういうレア・ケースを聞いておるのじゃない。一般論として、今まで全逓本部と本名との間に結んでおった時間外労働協約というものは、大体一カ月更新ということが慣例になっておったのじゃないかということを聞いておるのです。
#173
○政府委員(佐方信博君) 御承知のように全逓信労働組合本部と郵政本省との間の超過勤務協定というのはここ数年全然ないわけであります。それでいわゆる中央での話し合いをいたしまして、やめますちょっと前までのあの期間に、おそらく半年ぐらいの間というものは大体一カ月で結んでおります。
#174
○野上元君 こういう慣例があるならば、それをあなたの方で何も拒否することはないのじゃないかと思う。一カ月、十一月だけでもとにかく結んでやろうというなら、あっさり結んだらいいのじゃないかと思う。それを十二月以降のことを考えて、被害妄想狂みたいないことになる必要はないのじゃないかと思う
#175
○政府委員(佐方信博君) 十一月だけでもいいじゃないかという議論もございますが、実はここ数年間ほとんど十一月は超過勤務がなかったというのが現状でもあるわけでございます。従って希有なケースかどうかということになりますと、考え方はいろいろあろうかと考えられるわけであります。
#176
○野上元君 その問題はそのくらいにしておきます。さらに十三日の閣議のあとで、植竹郵政大臣、松野労働大臣並びに椎名官房長官、その三者によって郵政省の年末対策というものが協議されておるというふうに新聞に出ておりますが、それは事実かどうか。
#177
○国務大臣(植竹春彦君) 事実でございます。
#178
○野上元君 かつて郵政省の年末手当について、労働省であるとか、あるいは官房長官というものが乗り出してきてとやかく意見を言ったことはないと思うのですが、なぜ今回に限ってこういうことをやったのか、その理由をお聞きしたいと思います。
#179
○国務大臣(植竹春彦君) この問題をどういうふうに処していくかということが閣議決定になった事実にかんがみまして、今回も関係閣僚同において意見を交換することが必要と認められて集まったものだと解釈いたしております。
#180
○野上元君 できればその三者会談の内容を聞きたいと思うのですが、それは非常に私は重要だというのは、先ほど来申し上げましたように、とかく最近における郵政省対全逓との問題は、今日、郵政省、全逓の問題ではなくして、郵政省と労働省、あるいはまた郵政省と内閣というような、こういう関係になっているように考えるわけです。だからこそ今日まで事態がずるずるずると引き延ばされてきている。郵政当面はこの問題についての解決の権能を制約されておるのじゃないか、こういう心配が非常に強いわけです。これではやはり解決の道を早めるということに非常に大きな障害になるのじゃないかというふうに考えておりますが、その点について大臣の答弁を求めます。
#181
○国務大臣(植竹春彦君) この問題は、政治全体の大切な重要な問題の一つと考えられますので、ただいま申し上げましたように関係閣僚の意見交換が行なわれたわけでございますが、意見交換と申しましても、実情はこれまでの経過の報告をいたしまして、それについての検討を行ない、郵政当局の方針が確認されたという程度でございます。
#182
○野上元君 本年の八月ごろでしたか、倉石自民党の労働問題特別対策委員長といいますか、あの方の談話という形式で、本年度における年末、手当、いわゆる期末手当並びに年末年始繁忙手当については、全逓に対する支給は留保する、二百五十円も留保する、こういう談話が発表されておりますが、これはいまだにあなた方に対する拘束力を持つものかどうか、お伺いしておきます。
#183
○政府委員(佐方信博君) 本件につきましては、郵政省としては何ら関知いたしておりません。従いまして、年末のいろいろな経済問題につきましては、これから関係官庁等と相談してきめていかなくちゃならぬ問題でございます。
#184
○野上元君 そうすると二百五十円の問題も同様に考えてよろしいですか。
#185
○政府委員(佐方信博君) 二百五十円の問題は、たびだび御説明がございましたように、給与総額をふやして実行いたしていきたいという考えでございますので、郵政省として実行いたしたいのでございますが、そのほかの問題につきましていろいろなことがございましても省としての問題を今別に他から制肘されておるわけではございません。
#186
○野上元君 先ほど郵政大臣は、この全逓対郵政省の問題は重要な問題として閣議にかかっておるのだ、こういうふうに言われておるのですが、その点私は非常に政府は神経過敏になっておるんじゃないかというふうに考えるのです。最近の新聞の論調を大臣お読みになればわかるのです。全部書いておることは、こんなつまらぬことで何を争っているんだ、少しは頭を冷やしたらどうかとみんな書いている。世間一般では、つまらぬことだと、こういっている。政府が考えているように重要な問題ではないというのです。すでにもう大体結論が出ているんじゃないかというのです、ILOの問題にしても……。従って、毎日新聞の社説のように、今原則論を争ってもしようがないんじゃないか。従って、当面問題になっている給与の問題あるいは労働条件等に関してすみやかに団交を聞くことがこの解決の道じゃないか、こう書いてある。これはあなた方が最も尊敬される新聞です。その社説に堂々と書いてある。しかも一社でない。ほとんど全部書いてある、最近。ただ政府だけが重要だ重要だといって、それ刑事罰だ、それ何だというて弾圧している。そんなことばかり言っているのは、少し政府は頭がのぼせているんじゃないか。もう少し冷静になってこの問題を解決したらいいんじゃないか、こういうふうに考えますが、大臣はどういろふうにお考えですか。
#187
○国務大臣(植竹春彦君) 先ほど申し上げました通りに、刑事罰のごときは末の末で二次的な問題である。すみやかにこれを円満に解決して、年末年始に国民の要望にこたえるのが本筋であり、これが重要な問題と申し上げておるのでございます。ただし、法律違反の刑事問題を惹起いたしましたときには、ただそれが、法が適用される、刑事罰について法が適用されるということを申し上げただけであって、その問題を特に掲げてこの刑事罰を重要視したというふうな考え方はいたしておらないのでございます。
#188
○野上元君 郵政省の最も重要な任務は一体何ですか。郵便物を迅速に、しかも的確に配達することが、これが私は最も大きな任務だと思うのですよ。しかもその年末においてあなた方が心配されているほど混乱が予想されるというような事態になった場合に、この郵便物を確保するために、国民へのサービスを確保するために、いわゆる新聞でいうつまらぬこんな争いはさらりとやめて、うまい解決法に向ったらいいじゃないか。それこそ私は郵政省のとるべき態度と考える。そうして、労働省が何と言おうと、政府が何と言おうと、あなたは国務大臣として一つ決断をもってこの問題を処刑される私は責任があると思う。その点一体どういうふうに考えますか。
#189
○国務大臣(植竹春彦君) ただいまおっしゃった通り、配送を完了することが重要な問題だと考えます。この問題は、私先ほど申しました通りに、この問題の解決に一生懸命努力を続けて参ります。
#190
○野上元君 そういう表現では私は了解できないんで、あなたは郵便物を完全に確保することが大事なのか、それも、公労法四条三項を守ることによって郵便物が混乱しても、それはやむを行ないと、こう考えておられるのか、その点を一つはっきりしてもらいたい。
#191
○国務大臣(植竹春彦君) 完全に到達することが大事でございますけれども、それかといって、この法律違反を放置しておくことはできないという、前々からの私たちの考え方も、一つ御哩解いただきたいと思います。
#192
○森中守義君 私は間もなく決算に行かなくちゃなりませんので、ちょっと承っておきます。今入っておりましたら、大へん大ごとになったからちょっと来てくれと、こういう連絡を受けました。そこで、来て聞いてみると、なるほど大へんな大騒ぎだ。今大臣は、法律違反を放置するわけにいかぬということですが、その法律違反とはどういうことですか。それと、そういう原因は何によって起こるのです。どうも今まで野上、光村両委員とあなたとの問答は、きわめて的確な質問に対して、大臣らしい答弁がない。何となれば、昨年これと同様な問題で寺尼前郵政大臣と私は数時間にわたってこの論争をかわしたことがある。会議録を一つごらんになって下さい。そのときに、政治というものはそういうものじゃない。現在直面をしている問題については、法律以前のもの、法律以外のものがそれが政治なんだ。だから、大臣として、政治家として、心痛のあまり善処したいと思う、こういう大臣らしい答弁がなければならぬ。あなたの答弁には、何を心配しておるのだ。政治家として、大臣として、何をやろうとするのかわからない、私は。事ごとに、法律違反である、法律に違反するならば罰しなくちゃいかぬそんなことなら子供でもできる。もう少し大臣らしい答弁をして下さい。
#193
○国務大臣(植竹春彦君) 処罰の問題をただいま言っているのじゃないのです。問題のトピックは、題目は全逓との問題であります。郵便物の配送に関する刑事罰の問題じゃないのです。つまり、法律を重んじていただきたいというのは、全逓に正常化していただきたい、そういう意味の題目なんでございます。
#194
○森中守義君 そんなこと私は聞いているのじゃない。知っている。それはどういうことかといえば、問題は、あなたの方にもILOの問題がある。二百五十円についても意見があるだろう。組合の方にも同様に意見があるだろう。意見が一致しないままに年末という時期を迎えて、しかも、その年末は容易ならぬ事態だから、話し合いが合わないで、一致するところがなくてそういう事態を迎えるならば、それなりに大臣としてどう処置していくか、その答えが的確でない。たから私は、昨年寺尾郵政大臣とここでやったときに、問題はあまりにもも重要である。国民に迷惑かけちゃいかぬ。両当事者の意見の対立が即国民に迷惑をかけるという結果になるならば、これは法律の技術的な問題でない。政治的に、大臣として、政治家として、私は事態の解決に職を賭してやりましょう、こういう答弁が出たのです。しかし、あなたが言っているのは、ただ法律をもてあそんでいるだけであって、両者の意見の一致しないときに、予測せざる、しかも国民に迷惑をかけるような事態をどう解決しようとするのか、それの答えが出ないじやありませんか。何回こういう質問を繰り返しても仕方がない。もう少し大臣らしい答弁をやって下さい。それを私は聞いている。
#195
○国務大臣(植竹春彦君) できるだけ三六協定を結んでもらいまして、そうして円満に迅速に、この郵便集配の任務を、年末年始にあたって完了したい、こういうのが方針でございまして、それにもっぱら腐心しておるのでございます。ただいま申し上げました法律云々というのは、年末年始の問題ではないので、全逓との団体交渉の問題であったのでございまして、その点に関しまして、すみやかに正常化してもらいたいと、こう申したので、年末年始につきましては、御説の通り、法律をもてあそぶようなことはもってのほかでございまして、できるだけ円満に妥結されますように、三六協定も結んでもらって、もらえるものも十分一つ年末に取っていただく、そうして郵便物も完全に配達してもらう、こういう方針で臨んでいるわけであります。
#196
○森中守義君 正常化に努力する、こういうお話ですが、さっきの答弁では、何を努力していますか、何にもしちやいないじゃないですか。のみならず、閣僚懇談会とか、そういうところに話を持ち込んでいって、国務大臣、郵政大臣としての自主性はどこにある。私は、あなたが団体交渉打開のために、あるいは二百五十円の問題を打開していくために渾身の努力をされたという、そういう業績があるならば何にも言わない。ただ、ひたすらに相手が悪い、相手の態度が変わらない限りはだめだという、こういうものの出方が、郵政大臣らしくない、政治家らしくない、こう言っているのです。あなたも御存じのように、現在斜陽炭業といわれ、大へんな問題なっている石炭産業問題、あの問題を見てごらんなさい。会社の方もさすがに近代産業の創始者である三井らしい貫禄がある。組合もその通りだ。あの中山あっせんによって歩み寄りの微候が出てきている。あなたは人が中に入らないからできないというようなことじゃ、これは話はだめですよ。今相手の組合から出されている一切の問題を個別的に話し合いをしていく、正常化への努力ということをなぜ積み重ねていかぬのだ。一回も話をしたことがない。口をきくと、利手が悪い、相手の態度さえ変われば話に応じましょうということで、郵政大臣として勤まりますか。しかも意見が一致しない状態の中で年賀郵便が飛ぶかどうかという、こういう不測の事態が今目の前にきている。のみならず、人事部長は郵政局長会議の内容が言えないという。国家行政組織法には何と書いてありますか。政府は責任を持って国会に責任を持たねばならぬと書いてある。委員会を何と考えておる。もしも年賀郵便が飛んだ場合、衆議院でも参議院でも、国会は何をしておるかという非難を、与党、野党を問わず、国の最高の機関としての責任を問われるでありましょう。そうういう審議の材料がない。進んで、局長会議ではこういう決定をしておる、それがよかったか、悪かったかという判断をつけるのは国会の責任だ。それすらも出せないというなら、まさにこれは行政機関は横暴過ぎる。それらもあわせてもら一回御答弁をいただきたい。
#197
○国務大臣(植竹春彦君) ただいまこの重大な問題に一回も交渉も何にも手を打たないと言われますが、確かに団体交渉は一回もいたしたことがございませんし、今後も現状のまま推移するならば、団体交渉をいたさない考えでございますが、しかし手を打たないということはございません。むろんのこと、私といたしましては、この問題の行政の担当者として打つべき手は打っておりますが、それはむろんのこと、打つべき手を今ここで公開する段階でございませんので申し上げないだけでございます。何にいたしましても、この問題は大体郵政省だけの問題でなく、内閣全体に関係いたしまする一つの労働対策の一現われという意味におきまして、関係閣僚と懇談をしたのでございます。
#198
○森中守義君 どうしても私は理解できません。内閣全体の問題という、そういう抽象的な逃げ言葉では困る。国務大臣として郵政有業をあずかる大臣がおるのです。その大臣の自主的な判断によって、自主的な考えによって団体交渉を打開していく方法、その努力が、今あなたは公開できないと言われたけれども、やっていないじゃないですか。今国会も心配をしている。衆議院、参議院ともに、これは年末は郵政省は大へんなことになる、こういうことをさしちゃいかぬということで心配をしておる。そういう今開かれている国会に対して、こういう努力を積み重ねてきたという内容がなぜ言えない。何もはばかるところございません。そういう団体交渉打開のために手を打ってきたというならば、その内容、どういう努力を重ねてきたのか、懇切丁寧にここに私は出すべきだと思う。どうですか。
#199
○国務大臣(植竹春彦君) それは私としてもいろいろな情報を集めたり、それからこの問題をどういうふうにしたらいいかということは、単に省内にとどまらず、それは広く情報も集め、意見も交換すべきところには交換しておりますけれども、それを今ここで一々詳細に申し上げるまでの段階になっておりません。それからまた、郵政大臣としての責任、権限はむろん承知いたしておりますので、その自分の権限だけでやれる範囲のことはどしどしやって参る考えでございますし、それではどういう方針がと申しますると、先ほど申しましたように、できるだけ円満に妥結したいものだと、しかし万が一の場合には国民に御迷惑のかからないような方策をとってやっていくんだ、実行していくんだと、さように考えておるのでございます。
#200
○森中守義君 何ですか、郵政大臣というのは、郵政省の中に発生した問題を郵政大臣の権限でできないのですか。何かこう一つのランクがあって、これから以上は郵政大臣の権限でない、これまでは権限だと、こういったように私は受け取った。省内に発生した問題は、配置されておる国務大臣として、郵政大臣として全部やれるはずです。何を好んでそういうことを回避しようとするのか、それが第一点。
 それから、それと、発表する段階でない、公炎できないと言われるけれども、これは郵政省は国民に対して、国会を通じて今乗り上げている暗礁を打開するためにこういう努力をしたということは聞かすべきです。これは中間的でもけっこう。どういう努力をもねてきたか、言って下さい。
#201
○国務大臣(植竹春彦君) まず自分の所管のことにつきましては、これはたとえば他の所管事項につきましても、物を生産いたしますにも、それは通産省関係ばかりでなく、他のあるいは大蔵省に関係していることもあれば、経済企画庁に関係しておることもある。そうすると関係の閣僚があるいは懇談会あるいは関係閣僚会議におきましてこれを検討していくのは当然のことでございます。これと同じように労働問題につきましても、労働省がございますので、事案は郵政省に発生いたしましたことでも、所管が労働省でありますために、主として労働大臣がこれに当たる場合もございまするし、郵政省内に発生したからには郵政大臣の権限、範囲におきまして、これは郵政大臣が単独に事を処理する場合もあるわけでございまして、この点関係閣僚との意見の交換、懇談いたしました事実は、これは決して責任回避ではないので、これは事が重大であるだけに、内閣の関係閣僚が相談したという事実を御報告するわけでございます。さらにそれ以上のことは、たとえば四条三項につきまして今日まで組合がどういう態度をとられたとか、社会党がどういう主張をされたとか、ドイツがILOでどう言ったというようないろいろな問題につきましては、今ここで詳しく申し上げない方がかえっていいので、すっかり意見がまとまりまして御報告いださなければならない事態になりましたときは、また御報告申し上げます。ただいまどういうふうな方針でやっておるということだけをお聞き取りいただきたいと思います。
#202
○森中守義君 それでは私は時間がきましたから、これを一つ最後に聞かしていただきますが、要するに、現在の状態のままでいって三百人の非常勤を入れる、八億の金を使う、それで国民に迷惑のかからないようにやっていけるという自信がおありですね。従って、事態は現状のまま年を越してもよろしい、そういう確信がおありですね。
#203
○国務大臣(植竹春彦君) あらゆる努力を払って参ります。
#204
○森中守義君 あらゆる努力を払うということは、それでやっていけるという自信があるということですか。
#205
○国務大臣(植竹春彦君) しろうとがやりまする仕事でございまするから、非常勤をもってやりまする仕事でございますから、多少のおくれますることは国民諸君に御理解をいただきたいと任じますが、あらゆる努力を払って、でき得る限り、万が一の場合には任務を遂行していきたいと、かように考えまするけれども、それはどこまでも万が一の場合を申し上げておるのでございまして、この主たる方針といたしましては、組合諸君の御理解を求めて、三六協定も労働基準法に従いまして結んでいただいて、そして円満に、迅速にこの任務を果たしたい、こういうふうな念願と決意でございます。
#206
○森中守義君 私はその仮定のことを聞いているのではないので、すでに郵政省ではしばしば発表されたり、われわれがお尋ねした中でお答えになっているように、三百万の非常勤を入れ、八億の金を使ってやっていく、これが私は万が一ということであろうと思う。それを中心にしてお尋ねしているのですが、それでやっていけるという確信がおありですねと、こう聞いている。これに対して、あるならある、ないならない、それを明確に聞かしてもらいたい、それが一つ。もう一つは、もしそういう確信のもとにおやりになった結果、もしも郵便物が遅配し、こうごうたる世論の反撃があった場合に、確信があっておやりになることだから、一切の責任を大臣はおとりになりますね。
#207
○国務大臣(植竹春彦君) 郵政大臣としての権限でもってあらゆる努力を続けて参ります。そうして今日の情勢におきましては、それでできるという確信のもとにむろん立案を結論まで到達させつつあるのでございます。もうすぐずきに結論が出ると思いますが、むろん自信を持ってやらなければ事は遂行できません。その点はそういうふうに明確にお答えいたしておきます。将来のことにつきましては、郵政の問題につきましては、いかなる問題も大臣に責任があることは自覚いたしおります。
#208
○光村甚助君 全郵政と全特定組合というのですか、あれに支給されていますね。人事部長でいいです。
#209
○政府委員(佐方信博君) 二百五十円につきましては、全郵政と全特定と協約を結びまして実施いたしました。
#210
○光村甚助君 裁定後、あなたの方で協約を結ばれたのですが、協約を結ばれたあとに、全特定と全郵政に入った従業員に対しても支払っているのですか。
#211
○政府委員(佐方信博君) 十月一日現在をもって、両組合に所属している人につきましては、四月にさかのぼりまして実施いたしております。十月以降に入りました人につきましては、入った月から実施いたすということになっております。
#212
○光村甚助君 全郵政と全席定に仲裁裁定が出たのだから、これは当然でしょうが、裁定は、私は少なくとも協約を結んだ当時の組合員に限るべきだと思うのです。それでなければそういうことはあり得ないと思うのですけれども、全特定が十五万にもなった場合には、その人たちにも支給するという根拠はどこにあるのですか。その根拠を聞かしてもらいたい。
#213
○政府委員(佐方信博君) それは団体交渉をもってきめたわけでございます。
#214
○光村甚助君 団体交渉をもってさめたとおっしゃいますが、少なくとも全特定とか全郵政というのは、郵政従業員の四分の三に達しないのですから、そういう人たちに出た裁定であっても、全逓に及ばないわけです。しかし全特定は、これから特定局の従業員は十二、三万、これは普通局の組合員でも人ってはならないという規定がない。しからば、かりに十何方という人が入ってきた場合には、これに支給するということになれば、仲裁裁定の意味と全然違うじゃないですか。私はその根拠をもう少しはっきり聞きたいと思う。ただ団体交渉をもってやったからといって、あとからどんどん入ってくる組合員に支給するということは、これは私は仲裁裁定の趣旨に反すると思う。
#215
○政府委員(佐方信博君) 十月一日に調印をいたしましたものでございますから、十月一日にいる人については全部やりました。十月一日以降の問題につきましては、先ほどから申し上げますように、これから入る人は、入ったときから効力を発生させようじゃないかというふうに団体交渉できめたわけでございますが、やはり問題は、どんどん入ってきて、うんと金が要るかどうかということになって参りますと、それはまた別途いろいろ検討しなければならぬのじゃないかと思いますが、当時といたしましては、現状に即して、今までの人には上げるけれども、これからの人には上げないという行き方もありますけれども、話し合いとしてはそういうふうに話し合いをつけたわけであります。
#216
○光村甚助君 これは完全な不当労働行為です。私はこれは公労法学者に聞いてみましたが、仲裁裁定当吟の組合員を対象としているんですよ。そうして一歩譲って、あなたが協約を結ぶ当時までは認めましょう。それ以上どんどん入れてやるということは、これは不当労働行為です。各所において特定局長がやっている。どんどんとはいいませんが、数百人にやらしている事実がある。これは郵政省自体がやらなくても、郵政省が雇っているところの特定局長がこういうことをやっている。今後こういうことをどんどんやらせるということになれば、全逓労働組合を切りくずす材料になっていく。これは完全な不当労働行為だと私は考える。私が調べた範囲ではそういうふうになっている。あなたの方ではそうじゃないとおっしやるんですか。
#217
○説明員(土生滋久君) 問題になっておりますのは、十月二日以降の全特定の加入者だと思います。仲裁裁定は、全特定の組合員に対して二百五十円ベース・アップをしろということでございましたが、具体的なことはすべて両者間の団体交渉できめなさい、かようになっておるわけであります。仲裁裁定の実施の方法といたしまして、たとえば協約を結んだ当時の組合員に限るか、あるいはその後に加入したものについても、加入したときから実施するかということは、仲裁裁定の実施の方法じゃなくて、どちらを選ぶかということは団体交渉によってということになっておるのであります。そこで、私どもといたしましては、十月二日以降のものについては、加入後五日以内に届け出たものについては、その加入した日の属する月を基準といたしまして、それ以後において実施するということにいたしましたのでありまして、これもやはり仲裁裁定の実施方法の一つでありますから、不当労働行為ということには関係がないというように考えております。
#218
○光村甚助君 それはあなたの方の拡大解釈であって、仲裁裁定が出た事実は認める。そこで七百何ぼの組合と、一万何ぼの組合に出たことも事実なんですよ。それをどんどんあとから入ってくるのに、それにも支給しなければならないという仲裁裁定の趣旨じゃない。全逓というものについても、これは要望書か何か知らぬが、一緒に取り扱ってもらいたいというようなあれが出ているですね。そういうことになれば、これはあなたの方は不当労働行為じゃないというけれども、現に特定局長がやっている。全特定に入ればお前たちはもらえるといって、それは現に私は証拠を握っている、あなたの方はやっていないというけれども、実際結果的にはそういうことになるじゃないか。今は少ないんだから支給する。これも十万にも十何万にもなれば、金の面でできないかもしれませんが、これは非常に矛盾している。それは違法行為も私ははなはだしいと思います。そういう勝手な具体的な話の進め方というものはありますか。これは土生さんにしては少しひど過ぎる解釈だと私は思うんです。
#219
○説明員(土生滋久君) 特定局長が、全特定に入れば金がもらえるから入りなさい、そういうことを盛んにいっている、あるいは労使間の組合の問題について介入しているというような事実は、私どもは聞いておりません。ただ事実問題としまして、ただこれはだれでも知っていることですが、全特定の組合に入れば二百五十円ベースが高くなるということは、その事実を知らしたということはあるいはあるかもしれませんが、だからといって全特定に入った方がいいでしょう、お入りなさいというようなことは申しておりません。特定局長がそういう立場において、それを慰撫しておるというような事実は、私はないと存じております。
 その次の原資の問題でありますが、仲裁裁定の実施は、最終的にやはり幾ら要ったか、実施のために必要な給与額を変更すべき金額というものは、やはり今年度においては、実施した後の一応の概算は、現在の組合を基準にして推定できるといたしましても、最終的にはやはり年度末に発表するわけであります。この点につきましても大蔵省と事務的に打ちく合わせておるわけであります。
#220
○光村甚助君 どうも私には納得できないのですがね。その協約を結んだときまでは、だれが考えてもほんとうなんですよ。それから全逓に入っておった人が抜けて向こうへいけばもらえる。それはあなたの方では、直接そういう不当労働行為を指導していないかむしれないが、実際上はやっておるわけです。仲裁裁定の趣旨というのはそうじゃないと思うのです。全逓に入っているから、全逓は団体交渉ができないから、仲裁裁定は出さないという趣旨は、そうなると官側が完全に全特定のちょうちん持ちをやっている結果に出ているのじゃないですか。わずか一万なんぼと三百なんばだからいいようなものの、これがだんだんとふくれてきて、四分の三の従業員をかかえている組合だったら、全部に及ばすのですよ。少ないから出たので、四分の三になればもっと結果が変わってきているわけですね。それをどんどんあとから入ってくる人間に出してやるという根拠はないじゃないか。団体交渉できめたからといって、完全に仲裁裁定の趣旨を没却している考え方たと思うのです。そうしてこの前大臣は衆議院において、全逓の人たちが脱退して、全特定に全部入って、二、三日して戻ってきたらどうするのだという話のときに、そういうことはあり得ないということを――おそらく全逓の人は組合意識が強いからそういうことはされないと思うけれども、実際しそういうことはあり得ないというような答弁をされているのです。これは実際上の、私は、土生さん、もう少し考えてもらわなければ、あなた方は実際上、不当労働行為をやっておらないとおっしゃるけれども、実際上不当労働行為になるから、今後そういうことはやめてもらうように、あなたに注意を喚起しておきます。大へんな問題です。これが完全に、私がさっき言ったように二十二万が半月くらい向こうへいって、金をもらって、また出てくるということがあり得ますよ。そのときにはどういうことになるのですか、
#221
○説明員(土生滋久君) 先ほど申しましたように、十月二日以降に全特定に入った人に対して、入った日を基準にして、その後について二百五十円を支給するというやり方は、仲裁裁定の実施のらち内でありまして、仲裁裁定の実施に関する具体的な方法の幾つかのうちの一つで、両者間で団体交渉で、仲裁裁定の命ずるところによって団体交渉をしてきめたのであって、そのことは決して私は不当労働行為には入らないというふうに考えておる次第でございます。
#222
○光村甚助君 それならはっきり言いますが、二十二万の組合員が十一月の二十日ごろ全特定に入ったら、その月から支給しますね。全部入ったらその月から全部支給しますね。
#223
○説明員(土生滋久君) 現在実施いたしました規定によりますれば、支給することになります。
#224
○光村甚助君 そうしてあくる月脱退したらどうなりますか。
#225
○説明員(土生滋久君) 脱退した日の属する月を基準にして、またもとに復するわけでございます。
#226
○光村甚助君 そんなばかなことを言っちゃ人に笑われますよ。労働組合法の七条見てごらんなさい。「労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成し」云々と書いて、不利益な取り扱いをすることはできないとはっきり書いてあるでしょう。一たん全特定に入って、もらう権利をつけておいて、それから二、三日して脱退して、組合を脱退したからといって、組合員じゃないからといって、不利益をやってはいけないということを書いてあるんじゃないですか、何を根拠にしてあなたそういうことを言っているんですか。
#227
○説明員(土生滋久君) 全逓の組合員になったからといって給与を下げるという規定ではないのでありまして、仲裁裁定を実施する対象となる職員でなくなったということで給与が変わるということでありまして、それが全逓に入ろうが、あるいはまた全然どの組合にも入らないことになろうが、そういうことは一切関係ないので、ただ仲裁裁定の実施の対象となる職員でなくなったというその事実に基づい、その口から給与をまた下げるということになるのでありますから、労働組合法の第七条に規定する不当労働行為には該当しないというふうに考えております。
#228
○光村甚助君 それなら全郵政とか全特定を脱退した組合員も支給しませんね。問題があるけれども、あなたの考え方からいけば。
#229
○説明員(土生滋久君) 仲裁裁定は組合と省との間の拘束関係でありますから、それに基づいて実施した場合におきましては、たとえば先ほども問題になりましたように、労働組合法の第十七条というような規定もありますから、全特定、全郵政の組合員であってももらえない人も出てくる。また逆に組合員でない人でももらえる場合もある。しかし、これは実際それでも仲裁裁定は実施したことになるわけであります。といいますのは、仲裁裁定は組合と省とを拘束しているわけでありまして、それに基づいて実施して、実施した結果による規定によって――現在給与が給与準則の形において支給されている。今御質問になりました、組合を脱退したら必ずその口から給与を下げるかということになりますが、これはその規定によって下げる場合もあるだろうし、あるいは労働組合法第十七条の関係によって下げられないという場合もあるわけであります。
#230
○光村甚助君 土生さんが、あなたがそういうことを言うと、郵政省に何十年おった土生さんにきずがつきます。どこかきょうあたり行って聞いてごらんなさい。私も調べてみます。全特定に協約を結んだ以後入ったからやる、全逓の連中が、二十二万が一ぺんに入って権利を収得する、それにも払う、しかし、脱退したらもう払わないのだ。こういうあなたの解釈というものは、全然どこを調べたって成り立たない。団体交渉できめて組合員の身分はできます。できますが、郵政従業員であるという権利はいつまでも持っているわけなんです。団体交渉やったり、仲裁裁定が出なかったりした人は、いつまでたったって給料他上げせぬでもいいかというと、そういうことは成り立たないのです。全逓にも全郵政にも、全特定にも入っていない人は七、八千人あるということをあなたから聞いたのですが、そういう人はどこで保護してくれるのです。組合に入っているから、入っていないからといって差別待遇する、不当労働行為をこしらえた、不当労働行為の規定を作ったというのはそこにあるのです。組合に入らなければいろいろな待遇をしてもらえないということで無理やりに組合に入れるというような、無理やりに組合に入れてしまって縛ってしまうということを防ぐために作ってある規定です。そういうことはあなたは御存じだと思います。それに、組合に入っていないからといって二百九十円やらないなんということは、どこもそういうことはできないわけです。この第七条というのは保護規定なんですよ。どちらにも入っていない八千人という人には全然やらないのですか、こういう人たちはどこで保護されるのです。そのためにこの七条というのはできているのです。あなたはこの七条をどう解釈するのですか。
#231
○説明員(土生滋久君) 御質問の御趣旨につきましては、私どもの見解といたしましては、先ほど御答弁申し上げた通りでありますが、なお慎重を期する意味におきまして、労働法規の主務官庁である労働省とも十分相談いたしまして、不当労働行為にならないという心証をますます固くしましてしているのでありまして、そういう御報告を申し上げておきます。
#232
○須藤五郎君 今のお答えですと、今、度特定局の、組合員二十万がさっといって、そこでその待遇をとる、そうしてまた一ヵ月たったらこっちへ戻る、そうすればもとへ戻すというような非常にルーズなことを言っていらっしゃるのですが、そういうことは、予算上そんな勝手なことができるのですか。そういう場合予算措置というものはどういうふうにしていくのですか、扱い方は。
#233
○説明員(土生滋久君) たとえば一月なら一月分だけ二百五十円を支給する、また決定したからもとへ戻すということになれば、一月分だけ給与の面に負担がかかるわけであります。しかしそういうような、先ほど申しましたように、仲裁裁定の実施の方法として、両者間で細目をきめる、そのきめたところに従って給与準則を制定しまして、その給与準則に基づくと、そういうことになるということを申し上げたのでありまして、その場合においては、予算はやはりそういうふうな事例がかりに起こりましたとしますれば、年度末までいかないと最終的にその給与準則に必要な予算というものは確定しないということは、先ほども申し上げた通りであります。
#234
○光村甚助君 もう一つ。それじゃ過去に全逓の組合員であって、全逓が仲裁裁定を受けて、それで実施したこともありますね。その後、全逓を脱退した人間の給料を差し引いていますか。
#235
○説明員(土生滋久君) 御承知だと思いますが、昭和三十一年以前は交渉量位制度ということでありまして、全逓が令職員を代表して全職員の待遇について団体交渉をしたわけでありまして、当事者としての組合は全逓でありましたけれども、交渉の範囲は全職員に及ぶ団体交渉をしているのであります。その場合におきましては、仲裁裁定が出ましたときも、すべて公労法の適用を受ける、公労法にある団結権のある職長は、令部にその効力が及ぶということになっておりましたので、当時は全特定もありましたけれども、その交渉単位制度によって全職員にその効力を及ぼしたということになるわけであります。
#236
○光村甚助君 脱退したときにはどうなるのか。
#237
○説明員(土生滋久君) 先ほども申しましたように、交渉単位制度のもとにおきましては、全特定は脱退しようがしまいが、一切関係なしに、全逓が二十三万の団体交渉権を有するすべての職員を代表しているわけでありますから、関連はないわけであります。
#238
○光村甚助君 それはもう全く詭弁もはなはだしいですよ。それなら全逓を脱退した人間だけは――全逓に入っていない人は、一歩譲ってそうしましょう。しかし、全逓に入っている人は、全逓がやったのだから、これは全逓から脱退した人は差っ引くのが当然です。入っていない人は全逓がかわってやったのです。あなたの筆法からいえば、脱退したときからそれは支給しないのが当然です。それと同じように、全郵政に入ってきて権利を取得して、脱退したからといってこれを差っ引くなんということは、あなたの話と全然矛盾しているのです。詭弁を弄しているから、幾ら追及したって逃げるでしょうから、労働省あたりじゃなくたって、ほんとうに法律を作ったこの法律の趣旨をあなた研究してみなさい。もちろん私もしますけれども。あなたそういう詭弁を弄していると、郵政省の土生さんという有名な人が物笑いになるから、郵政省職員としてのあなたを傷つけたくないから言いますけれども、そういう詭弁は通らないから、勉強してもらった方がいいと思う。これはあなたの詭弁ですよ。
#239
○委員長(柴田栄君) 別に御発言もなければ、本件に関しましてはこの程度にとどめたいと存じます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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