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#1
第033回国会 決算委員会 第2号
昭和三十四年十一月四日(水曜日)
   午前十時三十二分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十月三十日委員鳥畠徳次郎君辞任につ
き、その補欠として河野謙三君を議長
において指名した。
十月三十一日委員河野謙三君辞任につ
き、その補欠として鳥畠徳次郎君を議
長において指名した。
本日委員東隆君辞任につき、その補欠
として天田勝正君を議長において指名
した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     上原 正吉君
   理事
           大谷 瑩潤君
           岡村文四郎君
           野本 品吉君
           小柳  勇君
           矢嶋 三義君
   委員
           青柳 秀夫君
           上林 忠次君
           木内 四郎君
           高野 一夫君
           谷口 慶吉君
           鳥畠徳次郎君
           仲原 善一君
           相澤 重明君
           北村  暢君
           島   清君
           武内 五郎君
           千葉  信君
           森中 守義君
           天田 勝正君
           奥 むめお君
  国務大臣
   労 働 大 臣 松野 頼三君
  政府委員
   労働政務次官  赤澤 正道君
   労働省職業安定
   局長      百田 正弘君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       池田 修蔵君
  説明員
   労働大臣官房会
   計課長     和田 勝美君
   労働省職業安定
   局業務課長   中島 寧綱君
   会計検査院事務
   総局第三局長  白木 康進君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○昭和三十二年度一般会計歳入歳出決
 算(内閣提出)(第三十一回国会提
 出、継続案件)
○昭和三十二年度特別会計歳入歳出決
 算(内閣提出)(第三十一回国会提
 出、継続案件)
○昭和三十二年度国税収納金整理資金
 受払計算書(内閣提出)(第三十一
 回国会提出、継続案件)
○昭和三十二年度政府関係機関決算書
(内閣提出)(第三十一回国会提出、
 継続案件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の変更を報告申し上げます。
 本日、東隆君の辞任に伴いまして、天田勝、正君が補欠として選任されました。
#3
○委員長(上原正吉君) 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。
 本日は労働省の部を審議いたします。検査報告批難事項は第四百三十七号から第四百五十六号までであります。
 本件に関し御出席の方は、赤澤政務次官、村上労災補償部長、中島安定局業務課長、和田大臣官房会計課長、会計検査院の説明員は第三局長の白木康進君であります。
 まず、会計検査院から概要の説明を願います。
#4
○説明員(白木康進君) 三十二年度の労働省所管の掲記事項の概要を申し上げます。
 まず、一般会計でございますが、これは毎年決算額の半ばを占めております失業対策事業費補助金を中心に検査をいたしております。その結果ここに掲げております通り、まず第一に補助金の経理が緊急失業対策法に基きまして定められております法基準に違背しているために補助金の返納を要するもの、一事項二十万円以上で十三事業主体、九百五十二万円というものを掲げております。
 もう一つは、これは去年の検査でいわば新しく取り上げたと申しますか、失対事業が、失業者吸収はもちろんでございますが、事業効果の面においても、どの程度の成績を上げているかということを特に見まして、その結果、計画が当を得ないために、不経済な結末になっておるというものを三事業主体について指摘しております。
 まず、補助金の経理の面でございますが、これは事態としましては、従来とあまり変っておりませんで、特に就労者が半日だけしか就労していないのに一日分の賃金を支給しておる、あるいは職場を離脱して就業していない者に対して賃金を支払っている、こういったものを補助の対象にしておるために、返納を要するという事態が少なくございません。このうちには同一事業主体で年々これを繰り返しておるもののあることを、私どもとしては留意を要すると考えております。
 次に、去年新しく取り上げました失対事実の事業効果の面でございますが、ここにあげております三件は、いずれもそのうち特に不経済な結果を来たしているというものでございます。申すまでもなく、失対事業でありましても、その主眼は失業労働力の吸収でありますとか、そういうことが主眼になっておりまして、従って事業の内容も比較的に容易な作業が中心となっているのは当然でございますが、事業の内容とか、あるいは事業の効果ということにつきましては、これは公共事業と何ら変らないものであるわけでございますが、どうも失業対策事業ということで、事業の採択やあるいは施工方法が安易に流れる。その結果ここに掲げておりますように相当計画や施工がずさんなものが指摘されているわけでございます。なお、これは今年の検査におきましても引き続きこの点を注意しておりますが、やはり相当こういった不経済な事態が出てきているようであります。
 まずこの四百五十号、留萌市の件でございますが、これは留萌市が三十一、三十二両年度の工事としまして、黄金岬海岸道路の護岸工事を実施しているものでありますが、その路面が満潮位(十)四十センチメートルの非常に低いところであるということ、それから冬季には五メートルに上るような波浪を受けるという事実も前からわかっている地域でございますが、この地点にから石積みの護岸を実施しましたために一部が崩壊し、その後手直しはいたしておりますけれども、現在なお上部がほとんど全延長にわたってこわれている。その隣接の護岸が、これは北海道開発局が施工した部門でございますが、これが玉石コンクリートの擁壁で施工されているということから見ましても、ここをから積みでやるということはいささか無謀な設計であったと断ぜざるを得ないわけでございまして、そのためにここに掲げております工費約六十六万というものが徒費された結果になっている。
 次に、青森県の部でございますが、これは砂利道の補修用の砕石を失対事業で施工しておりまして、これも三十一、三十二両年度の工事でございます。これは事業主体におきまして、冬期には、青森県でございますので適当な失対事業がない。それから県内の国道及び県道がほとんど砂利道であって、砂利の需要が特に多いところであるというようなことから実施したものでありますが、その内容を見ますと、砂利よりも高い玉石を買いまして、それをわざわざ砕石して砂利を作っている。そのために、通常青森県で購入されておりますところの砂利の倍以上の高い値段についているというものでございまして、失対事業の事業種目の採択その他の関係から、ある程度やむを得ない点はあったと思いますが、まあいかさま不経済な事業を実施いたしているというものでございます。
 なお、本院におきまして、一応玉石から作りました砂利を、砂利代を控除いたしまして、不経済な金額を算定しましても、その金額は約八百六十万円に上っておりまして、これはまあ冬季間の適当な事業のない場合はともかくといたしまして、その他の時期においてはより事業効果の高い他の事業に充当して、自由労務者の吸収をはかることができたものであるという点でございます。
 三番目の高知県の大方町、旧白田川村の海岸埋立工事でございますが、これは総工事費約千八百万円で海面の埋め立て、防潮堤、それから一部隧道の掘さくをも実施するのでございますが、この事業の内容から見まして、相当多数の労務者を必要とする、しかも技能も相当高いものが要求される、仕事によっては機械力を駆使する必要がある。こういった関係から、当初からその採択が相当無理であったというようなことが考えられますが、それを押して一部を施工したためにこれを放棄した、こういった案件でございます。以上は、この失対事業が、県の失対主管部、まあ労働部が主でございますが、こういったところではその採択の審査が必ずしも十分にできない。こういったところに原因があろうかと思います。
 なお、失対事業が全般的に相当非能率であるということにつきましては、この前文のところにちょっと掲げておりますが、この点につきましては労働省においても種々対策を講じておられますので、重ねてここで申しあげることは省略いたします。
 次に、特別会計でございますが、まずこの労働者災害補償保険特別会計、これも従来と同様に、休業補償費を中心とするところの保険給付、それから労災保険の保険料の徴収状況について検査したわけでございますが、その結果は、ここに掲げております通りに、検査の方法も従来とほとんど同程度でございますが、結果もあまり著しい改善は示しておりません。たとえば労災保険で申しますと、休業補償の指摘率は、調査件数について前年度と同様約八%程度のものを指摘しております。それから保険料の徴収不足について当局で徴収決定をしていただきましたものも、件数、金額、その他、ほとんど前年度と変りないものでございまして、なお一そうの努力が必要であろうかと考えております。
 最後に、失業保険特号会計でございますが、これも大体前年度と同様な方針及び方法によりまして保険給付と保険料の徴収の面について検査したわけでございますが、保険給付の方は、労働省の方の不適正給付防止に関する努力が相当の効を奏しておるのではないかと考えられますが、漸次減少の傾向にはあるようでございます。指摘率で申しますと、調査件数の約二・三%の指摘をしておりますが、これが前年度の三・六%に比べて多少改善をされておるということでございます。
 保険料の徴収不足の点は、これは特に従来より多少検査を強化して実施しておりますが、その結果、指摘件数も相当去年よりはむしろ上回っております。事態としては、大体前年度と同様であろうかと考えております。
 以上、簡単でございますが、御説明を終ります。
#5
○委員長(上原正吉君) 次に、労働省から概要の説明を願います。
#6
○国務大臣(松野頼三君) 昭和三十二年度の決算検査報告におきまして労働省が御指摘を受けました事項は、一般会計におきましては、失業対策事業費の補助金にかかわる経理が当を得ないこと、及び事業計画が適正を欠いていることであります。これらはいずれも会計検査院の御指摘の通りであり、まことに遺憾に存ずる次第でございます。
 補助金の効率的使用、適正な経理及び作業能率の向上等につきましては常に留意し、鋭意これの改善に努力いたしておるところであります。従いまして、指摘事項の改善諸施策の一環としまして、昭和三十二年度におきましては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づき、市町村が事業主体となる補助事業につきまして、補助金の申請書及び実績報告書の書類審査及び立ち入り検査等の事務を都道府県知事に委任して、事業の適正な運営に実効をあげ得るよう措置いたしました。なおまた、従来より実施いたしております中央及び地方の失業対策事業監察官による事業主体に対する監査及び指導を、今後も一そう強化して、御指摘のような事例を生ずることがないよう努力いたす所存でございます。
 次に、労働者災害補償保険特別会計並びに失業保険特別会計における保険給付の適正を欠いたこと、及び保険料の徴収不足について御指摘を受けました。
 保険金についての不適正給付の防止につきましては、不正受給調査機構の充実をはかり、極力実地調査を励行しておりますが、今後も実地調査の対象選定等に工夫を加え一そう給付の適正化を期する次第であります。
 また、保険料の徴収不足につきましては、職員の不足等により実地調査が行き届かず、一部に徴収不足を来たす結果となったことは、まことに遺憾であります。今後とも保険料の算定の基礎である賃金総額の把握に努め、事業主に対する指導及び合理的かつ効果的な実地調査を励行し、また国税庁等関係機関との連絡をも密にして、保険料の徴収の適正化に努力いたす所存でございます。
#7
○委員長(上原正吉君) これより質疑を行います。なお、大臣は衆議院の予算委員会にも出席を求められておるのでございまして、大臣につきましての質問を先にお願いいたしたいと思います。御質疑のある方は、順次御発行を願います。
#8
○小柳勇君 大臣に質問いたしますが、第一は失業対策事業全般について質問していきたいと思います。
 第一は、会計検査院からも指摘があったように、失業対策事業というものが一般的に作業能率が非常に低下しておる。向上するように労働省としては努力しておるけれども、まだ作業能率は十分でないというような御指摘があるが、このような作業能率が十分上がらないということに対する見解と、これに対してどのように具体的に作業能率を向上するように努力されてきておるかという点についてお答え願いたい。
#9
○国務大臣(松野頼三君) 失対事業の内容及び変遷は、御承知のごとく相当当初の目的あるいは当初の事情から変って参りまして、一番大きく変りましたのは、当初は、失対事業というのはいわゆる臨時的なものであったという意味の失対事業が、ある程度恒久化して参りました。同時に、それだけに年令層を見ましても、本年は失対事業の内容を見ますると平均四十九才、現在大体五十才近い平均年令層になったということが労働能力にこれは関係することだと私は考えます。第二番目に大きな問題は、これらの問題の中で資材費というものが非常に低いじゃないかということが指摘されまして、政府も資材費というものを二分の一補助というものに踏み切ったのが、その過程における変遷でございます。今日まだ能力そのものから言うならば、もちろん年令ばかりで作業能力を規定するわけには参りません。一番大きなものは、やはり資材を与えずに仕事をするというところに問題点があるのじゃなかろうか、これが一番能力的に言って考えられる一つの大きな問題。もう一つは、やはり事業主体がほとんど市町村でありますので、市町村において失対事業に適する事業があるところもあれば、ないところもある、これが一つは問題じゃなかろうか。やはり今回のように、非常に多発的な、あるいは相当大きな失業者をかかえた町村におきましては、実を申しますと、必ずしも事業よりも人員をかかえるということにおもな目的があって、事業が従になる、こういう傾向になれば、確かに作業能率というものは低下することはやむを得ないのじゃないか。そういうふうな意味で失対事業の本質から言って作業能力ばかりをこれは重視するわけにはいかない。だが事業であります以上、作業能力を勘案しないわけにはいかない。この両面が失対事業における二つの大きな矛盾したといいますか、ある程度無理なものが入っておる。それを勘案しながらやります以上、一般的に能率主義にもこれは適合できない。といって事業である以上、能率を勘案せずにできない。これは二つの問題をかかえておるところに、いろいろ問題が前に出てくる。私はこう考えて、でき得べくんば、今後における不正事件といいますか、会計検査院から指摘されたようなことは、なるべく排除しながら、失対事業というものを効率的に適用していく、高度に進めたいというために、これは資材問題あるいは行政区域にも関係してきましょう。もう一つは年令に合わせて作業を求めるということにも関連が出て参りましょう。そういうことを勘案して、今後十分な問題をやって参りたいと思いますけれども、一言言葉で申すように内容的にはこれはなかなか進まないことは御承知の通りで拠りますので、どうぞ失対事業の本質にも照らしまして私の方も善処して参りたい、こう考えております。
#10
○小柳勇君 具体的に作業能率を向上するために努力された点とか、労働省にそういうふうな具体的な例があれば説明願いたいと思います。
#11
○国務大臣(松野頼三君) 事例でございますが、一々のことで政府委員から簡単にお答えさしていただきます。
#12
○説明員(中島寧綱君) 今大臣のお話のございました資材費の問題でございますが、資材費は具体的に申し上げますと、昭和二十六年ごろは単価が二十円でございました。これではなかなかうまくいきませんので、二十八年には四十五円、三十一年には六十円、三十四年度、今年度には六十四円まで引き上げて単価の増額をはかっております。そのほかに具体的な例というのはなかなか出て参りませんけれども、市町村の管理監督態勢をうまくやって、仕事に応じて能力を上げてもらう、こういうふうなことの意味で、管理監督要員につきましては、昨年から自治庁と打ち合わせまして、一般職の公務員として身分を確定してもらう、こういうような方向で管理監督態勢の万全を期す、こういったことも進めております。それからまた市町村の区域内で適当な仕事がないためにだんだん遠隔地に及ぶというような場合も出て参りますので、こういったことにつきましては、ガソリン輸送費をやはり国庫補助で組みまして、これを交付する、そのほかには、そういう労務者の輸送用の機械――バスとか、トラック、こういったものの購入の補助金を出す、こういったことで具体的に進めていっております。
#13
○小柳勇君 具体的なものについては多数ありますが、大臣の質問から先にやります。
 次は、石炭不況による離職者対策のところで、先日本会議で大臣が答弁されたものについて、二、三質問しておきたいと思います。第一は六億円ばかりの予算措置をもって今回特別な離職者対策をやりたいという答弁がありましたが、具体的にすでに計画ができておるのかどうか御説明を願いたい。
#14
○国務大臣(松野頼三君) 緊急就労という金額で四億円、これは一般会計の中に計上いたしました。これは主として河川、道路で、この予算が通りました際には直ちに実行できるように段階を追っております。その要旨は主として地方に計画がございまして、一番大きいのは福岡でございますが、福岡県からはいろいろな実は案が現実に出ておりますので、その中を御相談いたすということで、総額的にはある程度具体的に進んでおりますが、どこをやるかということはまだ……。予算の審議中に福岡県の地元の御要望の中からどれをとるかをきめる。全然無計画というのではございません。福岡県から相当出ております。金額も相当な金額になっておりますが、福岡県に割り当てる金額を分けまして、その中からどの事業をどこにという具体的な問題が残っておるので、主として河川、道路――福岡県から具体的にたくさん出ております。実はそれの割当をやって参りたいと、こう考えております。
#15
○小柳勇君 昨日の新聞でしたか、今政府がそういうような対策について、会議をもって諮問をするというようなことであったのですが、われわれのずうっと周囲を見るというと、石炭離職者の問題は非常に緊急を要するのです。今内閣がその諮問するような段階ではわれわれはないと、現場の方ではほんとうに食うか食わないかのような情勢であるが、今の答弁を聞いても、まだ具体的にどこをどうするのか――とにかく予算は一応めどがついたけれど、どこをどうするかまだこれからだということですが、緊迫感が大臣の答弁を聞くとわれわれの緊迫感と非常に隔たっているように感じたわけです。従ってまあそれは県の方でも着々やっております。もしそういうものがあれば、もう少し全部を明らかにしておきたいと思います。
 それからそれに関連して山の失業者を、たとえば都市周辺の道路作業などに持っていく場合には非常に土地の輸送機関を使わないと時間のロスがある。そういうものまで具体的に検討されなければならぬと思うが、そういう問題については、たとえば人件費だけでは計画が成り立たぬと思うが、そういう資材費、輸送費、そういうものについて大臣は一体どのくらい考えておるか伺いたい。
#16
○国務大臣(松野頼三君) 福岡県からの実は具体的な案はただいまここにございませんが、福岡県知事から要請が出ておりますので、具体的に私はそれは本日でも申し上げられると思いますが、ただどれをきめるかという場所の選定だけが問題として残っております。先般三億六千万円、福岡県としてこの就労事業をやる県の予算を計上したという報告をいただいております。その三億六千万円は国から高率の就労としての補助金をもらうという前提で予算を組んだ、従ってこの三億六千万円の事業をぜひやってくれというのが福岡県知事からの要請でありまして、具体的な事例もその中に入っておる要請がありましたので、ただ私は本日ただいまどこどこというところまで持って参らなかったというだけでありまして、実は私どもは真剣に予算が通れば、その日からこの実施を福岡県地方からの御要望の個所とあわせて実施するという意味で、非常に実は予算を一日でも早く通過さしていただくことをその意味で私はお待ちしておるわけであります。それは具体的にまだ地方の中には福島とか、そういう現実に出てきておらないところがありますので、一律に全国的に関係県に対して要請をしたというわけで、一番大きな重点の福岡県は非常に緊迫しておりますし、非常に急いでおられますので、具体的に計画が進んでおる、ただ国の計画量に合せてどうするかという問題が残っておるので、私どもは事務的には非常によく進んでおりますが、地元は予算が通れば予算の配分をする手はずまでしております。そこはどうぞ誤解がないように、まだほかの出ておらない県に対して要請をして早く出してくれ、こういう意味でありますので誤解のないように御了解願いたいと思います。なお、遠隔の地と申しますか、なるべく多発地方にこの事業を起こすというのが第一目標でありますので、その遠隔の地に輸送するということをなるべくならば避けて、その地域に通勤可能または居住者に便利なということを目標にしておりますので、そんな遠隔な地というような事業のないように、失対事業ならば遠隔の地でなければ仕事がなかったかもしれませんが、今回はある程度問題が緊急就労としての別な事業を起こす考えでございますので、その辺はなるべくそう遠隔という感じを持たずにその選定をいたしたい、こう考えております。
#17
○小柳勇君 次は、離職者援護会を設置して移動資金をやるということも、これは答弁しておられたが、その内容及び事業、そういうものについて具体的に説明を願いたいと思います。
#18
○国務大臣(松野頼三君) まだ各省との打ち合わせが明細にはついておりませんけれども、一応予算を計上したときの項目の内容を御説明申し上げますと、三億を移動資金約四千人、集団的に作業場に行くための宿舎、まあ集団宿舎という感じで考えておりますのが約八千七百万円、職業訓練の協力費、これは主として職業訓練を多数でやりますためにある者は寄宿舎が必要だ、訓練中の失業保険の切れたある者はある程度の手当を出さなければ訓練所における生活ができませんので、訓練手当というものを含めまして約一億四千万円、この中の内訳は寄宿舎が一億二千万円、訓練手当が二千万円で一億四千万、広域職業あっせんの協力として約百万円、そのほか援護会の運営管理あるいは生活、自営資金のあっせんとかお手伝いをしますので、その費用として約六千五百万円、これが六億の内訳であります。三億は国から出しまして、三億は石炭整備事業団からの出資によって六億円でございます。概略でございますが、御説明申し上げました。
#19
○小柳勇君 今この集団就職の問題が具体的に話されましたが、かつて伊豆の方に移動した、山の就労者が向うの方に行ったけれども、仕事が十分でない。それから環境になれないで帰ったという事例があります。集団住宅というものまで具体的にいうと、たとえば定住地なり、あるいはその他の具体的な計画までもすでに頭の中にあるのかどうか、御説明願いたい。
#20
○国務大臣(松野頼三君) 約これで二千五百人を予定されておりますが、ただいまのように集団的な、これは簡易なものでありまして、家族が住むまではいかないかもしれませんが、臨時的に公共事業の作業場なり、あるいは災害復旧の場合にそこに当てはめるとかということを想定しておりますので、現実的にどこから要請とか、そこまではこの作業は進んでおりません。いずれ援護会とも打ち合わせて、集団的な公共事業場に集中的な作業場の宿舎を作るといろ意味で、まだ具体的にどこどこと決定はしておりませんけれども、一応こういうものを予定して、かつての伊豆の例もございますので、その例に合わせて今回これをやろう、こういうわけでまだ具体的にどこどこということまではきめておりません。
#21
○小柳勇君 重ねて言いますけれども、伊豆のような例がありますと、せっかく山を出た、非常な決意をもって出る者は出るわけです。それは、一万五千円もらって出て、一週間してまた舞い戻ったというような例もあるわけです。従ってこれだけの莫大な費用をこの緊急失対事業として、あるいは移動資金として出されるには、県にも強力なる政府の要請をもって他県に――その他県が十分に具体的な対策をもって迎え入れ、かつこれを援護するような方向に十分な措置をやってもらいませんと、金がむだに使われるのではないかという心配をするわけです。従ってその点は具体的にあれば御説明願うが、ないとすれば早急に一つそういうものを具体的に政令、その他によって各県に要請することを希望しておきます。その点だけ具体的にあれば御説明願いたい。
#22
○国務大臣(松野頼三君) そういう例が過去にありましたので、今後はそういうものがないように、そのほかの予算として実は広域職業紹介というものを強化したということは、大阪とか名古屋とか、あるいは災害地及びその他について十分受け入れ態勢をまず調査しようというので、広域職業紹介の強化費用として百万円入れたのは、実はそういう事前の受け入れ調査を労働省及び職安を中心にやって、そして安心して受け入れられる、これだけの費用を使ってまたむだなことをしては大へんだし、これだけの大きな損害を与えては困りますので、過去においてはそういう例がございましたから、今度政府自身が広域職業紹介によって安定した仕事があるということをきめてから、この予算の執行をはかりたいということで、実は広域職業紹介の予算はこの中に入っております。この予算が通りますと、さっそく広域職業紹介の方の活動をして、受け入れ態勢を調査するということが始まりますので、それが始まる前にはどこどこと実はきめられないのは、その順序になっておりますが、その予算がこの中に百万円ほど計上したのはその意味であります。今日の予算でも労働省としては広域職末紹介で都会地において一人でも二人でもより多くの者を、炭鉱離職者を都会へ就職させたい。先般東京でも何百人かの方が来られたように、今日でもやっておりますけれども、今度は集中的にやる以上、調査研究をなお十分したいので予算の中にも一部入れております。
#23
○小柳勇君 先般福岡県からの陳情が来て、大臣も石炭局長もおられなかったので、課長に会って事情をよく話しておきましたが、これは失対事業全般について言えることだから、ここで質問しておきますが、職安事務所の職員が少ないために、その辺の失業者に仕事を振り向ける、あるいはそれを世話するという失対事業――輸送関係も見なければならぬと思いますが、職安事務所の職員が少ないという点、それから旅費が少ない、あるいは超勤手当もない、いわゆる経費が少ない、そういうためにこの失対事業がせっかく非常に高い理想を持っているけれども、現実は非常に作業能率も上がらないし、あるいは失対事業も完全に済まないということの陳情を受けて、あるいは私どもも実際にそういう例を見るのだが、大臣の耳に入っているかどうかわかりませんが、そういう全般的なもの、あるいは職安事務所の強化とか、あるいは機構の整備とか、そういうものについて大臣のお考えあれば聞いておきたいと思います。
#24
○国務大臣(松野頼三君) 御指摘のように、非常に実は職安の窓口が輻湊しますし、職員も少ないし、庁費なり電話、電報の費用が少ないというのが、これが実は一番職安の仕事の中で職業あっせんの隘路であります。毎年予算もなかなか節減を受けながらやっておりましたが、今回そういう意味で石炭の場合だけは特にここで援護会から、あるいは一般会計から合わせて二百万円ばかりのものを庁費及びあっせん費として取ったわけでありますが、できれば失対事業の職業と、一般職業のあっせんというものと実は二つに窓口を分けることも一案かと考えております。ある地方においては、一般失対の職安、いわゆるほんとうの職業あっせんのための職安と二つに同じ都市におきながら分けてやっているところもありますが、一般の失対事業のために非常に仕事が輻湊される、そのために平常の職業あっせんが実はおろそかになるというのが一番機構しにおける問題点ではなかろうか。建物を二つに分けるということも一つの案ではなかろうか、ある地方ではこれを実施されておるところもありますが、まだ全国的なものにはなっておりません。それが私は来年三十五年に考えられることは、仕事の輻湊と同時に整理をしなければならぬ。やはり多数の失対の毎日の日雇の方の仕事をあっせんする、これも大事なことでありますが、そのために一般的な広域職業というものが非常にじゃまされる、こういうことも実は機構上において考えられますので、来年はその方向も検討して参りたい。もう一つは庁費及び通信費――連絡費に非常に困っておりますので、石炭の場合も予備費として特別に計上したのもその趣旨であります
#25
○委員長(上原正吉君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#26
○委員長(上原正吉君) 速記を起して。
#27
○小柳勇君 大臣に質問したいこともありますが、大臣のはあとにいたしまして、具体的に少ししておきたいと思うのですが、今の失対事業で、たとえば普通の土木事業などに比べて、機械力あるいは機動力などというものが非常におざなりになっておるわけですね。いわゆる器具、機械、普通の土木事業であるならば、まず機械を使えるところは機械を使ってどんどんやる、ところが失対事業となるとなるべく機械費というものを使わないでやる、そういうものが作業能率という面、会計検査院から見れば作業能率という面になりますが、そういうような機動力あるいは機械力、そういうものについてはやはり今のようにモッコをかついでやるというような考えでおられるのかどうか、そういうものを一つ聞いておきたい。
#28
○説明員(中島寧綱君) 今お話のありました機械費のことでございますが、お話の通りに、失対事業を始めますときには、やはり機械よりもむしろ労働者がよけいに働けるところ、こういうことで機械などを使わないところを多くやるように考えておったわけでございます。ところがだんだんそういう仕事も限界がございますし、一方失業者の発生も事業量に応じての発生ではなくて、事業量を越えての発生が出て参ります。それでそれらに呼応いたしまして、一方でまたさらに事業効果がなかなか上がらない、こういう声も出て参っておりますので、だいぶ前からやはり予算的に機械費の増額、機械費の獲得ということに努めて参ったわけでございます。ところが一方で失業者吸収という問題がありますために、なかなか機械費は認められなかったのです。これはことしの三十四年度になりまして、やはりそういうことも必要かということで、一人当り一日三円の割ですが、あらためて機械費というものが認められまして、これによりまして、やはり全国的に事業主体の規模に応じまして、たとえばトラックなりあるいはミキサーなり、ベルト・コンベアーなりクラッシャーなり、こういったものが規模に応じて配付されるような段階になったわけでございます。それで私どもとしましては、やはり失業対策事業である以上は、事業効果を収めなければならないことは当然でございますので、今後もある程度の機械力を確保していきたい、少しずつでもふやしていきたいと、こう思っております。もっともブルトーザーのように、全然労働力を使わないでやる機械ということは考えられませんが、労働力の吸収と相待つような機械化については今後も考えていきたい、こう思っております。
#29
○矢嶋三義君 議事進行。今小柳委員が質疑しているのですが、答弁者は政府委員ですか。
#30
○委員長(上原正吉君) 政府委員ではありません。
#31
○矢嶋三義君 資格は何ですか。
#32
○委員長(上原正吉君) 説明員です。
#33
○矢嶋三義君 そうすると、答弁者の上司の政府委員はどなたでしょうか。
#34
○委員長(上原正吉君) 職業安定局長です。
#35
○矢嶋三義君 出席していますか、していませんか。
#36
○委員長(上原正吉君) 出ておりません。
#37
○矢嶋三義君 どういう理由で出ておりませんか、どういう届けが来ていますか。委員部の方、どういう理由で出席していないのですか、届けは出ていないのですか、それが即答できないでどうするのですか。実際業務については課長さんがエキスパートで詳しいと思うのです。それで説明員に任命されているわけだが、しかし国会はあくまで政府委員が対象であるべきで、政府委員の方が勉強しておいでになって、答弁して、それでどうしても質問者に満足するような答弁ができない、万やむを得ない場合に補足する立場に立つべきで、説明員として多数の課長がおいでになると、行政事務がストップするので好ましくない、これは立法府の一貫した態度でなければならぬ。こういう決算を審議するに当って政府委員として内閣から要請され、立法府で、国会で承認している政府委員の方が、理由も何も届けずにお出にならないで、そうして本省で行政事務に携わるべき課長さんを代理でここへ寄こして、そうして決算審議に当らしている、こういう態度は私は非常に好ましくないと思うのだな。これは政務次官どうお考えになりますか。
#38
○政府委員(赤澤正道君) まさにその通りでございまして、ちょうど災害の問題で、あっちこっちで引っ張られておるものですから、きょうは心ならずも欠席しているのでございますけれども、以後注意いたしたいと思います。
#39
○矢嶋三義君 だとすれば、政府委員である職安局長が、かくかくの理由で出席できないから、ついては説明員の所管課長でごかんべん願いたいということを、委員部を通じて委員長の了承を得て、そうして委員会を進められるのでなければ、何らの断わりもなくて政府委員の局長がどこにおいでになっておるかわからぬが、おいでになっていなくて……、私はそうとは思わぬが、課長に、君行ってこい、いいわということで、万が一、説明員である課長さんがおいでになって委員の質疑に答えて決算審議をしていただくというようなことでは、これは行政府としては立法府に対して筋も通らないし、礼も失していると思う。だから職安局長から、どうしておいでにならないのか、その点だけは明確にしなければいけませんよ。それはあとでもよろしいから、質疑は続けて下さい。
#40
○小柳勇君 今の機動力、機械力の問題については、これは失対事業を今後どうするかという根本的な問題であろうから、労働省としてはもっと根本的な対策か、今後の方策を立ててもらいたいと思うが、われわれの見たところでは、会計検査院の方から失対事業については作業能率が上がらぬといわれても、上がらない理由というのが、ただ労働者の労働意欲だけではないと見たわけですね。そういうものについては、失対事業を、単にもう失業者だから金をやって何か一つさしておくという観点からだけでなくて、やはり何か国の国土開発とかあるいは道路の整備という一つの目的に動員するという態勢を立てなければならないと思うのですが、失対事業というものは根本的に。そういうものを根本的に考えて、その中で失業者をどう吸収するかという根本的な対策を、一ぺん労働省としても検討願いたいと思うのですけれども。
 次に、具体的な問題に入ってみてもそのことがわかるのですが、たとえば四百三十九号の神奈川県の横浜市の問題、これは下の方に摘要の理由は書いてあります。会計検査院は表面上の理由をとってあると思うが、私は国土を開発するには金がない、金が足らぬ、従ってやむを得ずこういうものを民間会社に売却するという目的で土地の埋め立てを考えたのではないかと思うわけですね。これは表面上はこういうことで出ているけれども、それは県なり市としては、横浜市としては、やはり失業者がおるものですから、それを遊ばしておくわけにもいかぬということでやっている事業のように考えるわけだ。そういうことで、その根本的な問題については検討願いたいということと、次には、四百四十一号、四百四十二、四百四十三、それから四百四十五から四百四十九までの三重県と福岡県の問題ですが、これは「就労していない者に支払った賃金を計上していたことによるもの」と摘要に書いてある。これはいろいろ理由はあろうけれども、われわれがいろいろ感ずるところによると、たとえば年末一時金が、予算が出しようがない、そういうときに架空の人物を作って、その中から年末手当を支払っておるのではないかと考えるわけです。私どもは常に社会労働委員会で指摘をしてきたのであるが、日雇い労働者としてもやっぱりお正月はこれは一つの生活としては大きな問題ですね。そういうものでなぜ年末一時金というものを労働省としてはそういうふうな失対事業と切り離して考えないか。その問題について一つ政務次官、労働省としてのお考えをお聞かせおき願いたい。
#41
○政府委員(赤澤正道君) 最初の能率の問題ですけれども、これはなかなか特殊な立場にある人ですから、扱いが、さっき大臣が申し上げましたようになかなかむずかしい点があります。御指摘のように、働く道具がなかったら、やれやれと言ったって、シャベルとつるはしを与えておったって仕事になりませんから、そこで事業主体に失業対策事業のための機械器具を与えるような方法を作ったわけでございます。事業十体の方からはいろいろ要請がありますけれども、しかし十分な設備、機械器具を提供するわけにいきませんので、まあ労働省としては御趣旨に沿いますように努力はしております。ただ労務管理に非常に不十分な点があること、私は気がついておるわけですが、能率を上げるということからいえば、機械器具を持っている請負にこれは参加させれば問題はないわけですけれども、しかし請負の方でもどらも今の失対で働いている諸君を好んで受け入れるという姿ではありませんし、また年令的に申してもこれを無理にそういう職場に投じて働かせるのも適切でない面も実はあるわけでございます。いろいろそういったむずかしい点はありますけれども、しかしこれを単に社会保障的な考えで、まあとにかく働かなくても政府がくれる金だから取っておけというふうな間違った考え方の人が中にあるとすれば、やはり出る金は国民の血税でございますから、それではまことに申しわけがないので、うまい労務管理の方法、特にこういう立場にある人々を管理する方法というものを実は私どもも苦労して研究しておる最中でございますので、次の国会、通常国会までには何とか名案を出したい、かように考えております。
 それから夏期手当あるいは年末手当、これは月給を取っておる人に出しますのとは違いまして、日給でやっておるわけですから、なかなかここはむずかしい点があります。ただ、政府がわずかしか出していない、その不足分を地方公共団体がやらされて往生しているのだといった非難をずいぶん聞くわけでございますけれども、これもこの立場の人がまことに気の毒でございまして、おっしゃる通りでございまするので、何かこれも合理的な方法を考えてみたい、かように考えておる次第でございます。
#42
○小柳勇君 今の問題、合理的な対策と言うが、今度の、予算編成しなければなりませんがね、そういうもので、たとえば単価の引き上げとか、あるいは就労日数の引き上げとか、そういうものについて労働省でどういう討論をなされているか、お聞かせを願いたい。
#43
○政府委員(赤澤正道君) その点につきましては、まことに不十分ですけれども、まあ結論的に申せば、明年は一日分増加するということで予算措置を検討しておるようでございます。
 それから大体、私、労働省へ入って痛切にこの問題で感じていることですけれども、やはり労賃が安いと思うのです。これもPWを改訂する時期に来る……来ると言うとおかしいのですが、一昨年の基準でやっておるわけですから、その後物価の変動もありますし、改訂しなければならぬと考えております。目下検討中でございます。それでまた、一般の標準賃金のさらに幾らか格下げをしたものがこの失対の諸君の賃金になっておるということは、これも私はおかしいと思うのです。ただ実態を見ますと、やはり能率を上げておらないのですから、これを何とか能率を上げさせるようにして、十分とはいかなくても、まあ誠意のある賃金を払って、そうして働いてもらう、こういう態勢が私は一番大切だと思いますので、さっき労務管理のことでちょっと申し上げましたけれども、十分働いてもらって、それに即応して賃金も思い切り上げたい、就労日数もふやす、一日当たりの平均賃金も上げていきたい、かように考えております。
#44
○小柳勇君 これは、先に大臣には私質問したと思うのですけれども、作業能率が上がらないのは、年令とか労働意欲などをいわれるけれども、私どもの見解では、もちろんそれもあります。ありますが、賃金が安いために栄養失調的な、とにかく暑いさなかでは、重労働あるいは中労働をやっても、もう一日で参ってしまうというような、栄養失調的な日雇い労働者がたくさんあるということは、労働省当局十分に一つ認識しておってもらって、賃金の単価の引き上げなり就労日数の増加によって、もう少し生活自体がよくなると、自然と私は作業能率が上がるのではないか、勤労意欲も上がるのではないか、そういうような見解を持っているわけです。そういう点で、今政務次官非常に意のあるところを言われましたから、賃金の問題については、十分一つ来年の予算の中でその意のあるところを盛り込んでもらいたいと思います。
 それから、次の具体的な事例は、失対事業の計画が当を得ないものというところで、四百五十、四百五十一、四百五十二と三件上がっております。問題を見て第一に感ずることは、会計検査院が指摘されておる言葉そのまま読んでみますと、私どもしろうとでもわかると思うのですね、しろうとでもわかるような計画不当です。市には技術者がおる、県にも技術者がおる、なぜそういうものを認可するのであろうか。市の認可については県が見るだろう、県の認可については本省で見るだろうが、そういう表面から出たものをみると、われわれしろうとでもそんな不都合をやっているとわかるものをなぜ認可するか、そういう問題について一つ説明してもらいたい。
#45
○政府委員(赤澤正道君) 先ほど矢嶋先生からちょっとおしかりを受けましたが、当の責任者の安定局長が出席をいたしましたので、政府委員ですから責任を持ってお答えをいたすと思います。
 大体この計画の当を得ないもの、留萌とか青森県の例が上がっておりますが、やはり石垣にいたしますにいたしましても、それはから積み、練積み、あるいは棚献立とか、いろいろやり方があるわけでございまして、これは現地の状況で、ままこれは建設省でも誤りを犯しますけれども、から積みでいいと思ってやっておったところを、洪水でいかれてしまったとか、あとの祭りで、ああしておけばよかったというようなことが出て参っております。どういう落度であったか存じませんけれども、しかしやはり見通しだとか、計画の綿密さには欠けておった点もあったと思います。それから普通の川砂利を使えばいいところを砕石を使ってぜいたくなことをやった、こういうことも、私はちょっと失礼ですけれども、実はこれを検討いたしまして、なるほどまずいなという感じは受けておるわけでございます。今後はこういう過失を犯さないように、おしかりを受けないように、できるだけ注意をいたしまして、そして指導していきたいと、かように考えております。
 なお、安定局長が参りましたから、その方で詳しいことは御説明をいたすと思います。
#46
○相澤重明君 赤澤次官に、今の小柳委員の質問に関連してちょっとお尋ねしておきたいと思うのですが、先ほどまあ予算編成もあるからということで御質問の中で、明年のこの失対の問題については、一口ぐらいの増加をしたい、就労のワクもふやしたい。こういうお話であったわけであります。
 そこで、今年の年末、また来年の一月の年始、この問題は、労働省としても早急の問題だと私は思う。それで臨時国会がある中に、そういう問題が起きてくると私は思うのですが、そこで、今度の年末年始について、どう労働省としては具体的にお考えになっておるか、それを一つ、御説明をいただきたいと思う。
#47
○政府委員(百田正弘君) ただいまの御質問に対しましては、できるだけ現在におきまして、失対事業、失対就労者の生活の状況からみまして、就労日数の確保をはかりたいということでやって参っておりますが、年末年始の、年末の特別措置につきましては、本年度予算におきましては、昨年の予算よりも一日増の九日ということで予算措置をいたしたわけでございます。昨年は予算措置がございませんでしたが、公務員関係で年末の措置が多少上りましたので、予算措置だけで、財源の流用によりましてやったわけであります。本年度は、当初から九日分ということで措置いたしておる次第でございます。
#48
○相澤重明君 安定局長ですから、少し具体的に御説明いただきたいのですが、九日分ということを年末と年始に分けて、それからこの適用人員というものをどのくない、予算の場合と、今年度の失業の状況というものがあるわけですから、それを見込んでおるかという点と、さらに、少なくとも昨年とすべて同じ――いわゆる今年の当初に考えた予算でそのままでいいというわけに参らぬと思うのです、今年の状況を少し見ると。
 先ほども政府では、緊急措置として石炭不況対策というものを別に取上げるような状況にあるわけですね。だから一般的にいっても、そういう面も考えられるのですが、それらの点についても、何かお考えを持っておるのかどうか。こういう点をあわせて一つ、具体的に御説明いただきたいと思う。
#49
○政府委員(百田正弘君) 年末措置につきましては、ただいま御指摘がございましたが、昨年度よりも登録人員が今年はふえるであろうということで、本年の予算措置をいたしました。従いまして、それに応じましての予算措置はいたしてある次第でございます。
#50
○相澤重明君 だから、私のお答えを求めておるのは、そういう機械的な登弁はわかっておるのですよ。わかっておるのですが、当初の予算措置に対して、あなたの方で具体的に、どのくらい見込んでおるのか。つまり三万人見込んでおるとか、五万人見込んでおるとか、もう今月は十一月ですから、来月、早速、労働省としては、労働組合から団体交渉を受けなければ一日ふやすことはできないとか、半日ふやすことはできないとかいうではなくて、平和裏に、こういうことを私の方では考えておりますということを、どうして話ができないのか。こういう点を、ざっくばらんに話をしていただきたいということをいってるわけです。
#51
○政府委員(百田正弘君) 実はこの問題は、いつも毎年大きな問題になるわけでありますが、従来の行き方といたしまして、公務員に特別措置がされたときに、これはその時期に行なうということで、従来やって参りました関係で、本年度において、特別に夏季につきましては、その措置はいたしたわけでございますが、年末につきましては、昨年からふやしまして、それを本年度やると、こういうことにいたしたわけでございまして、人数から申しますと、大体、失業対策事業の適格者につきましては、全員、大体三十五、六万になるかと思います。できるだけそれにつきましては、従来一定の、過去四カ月間において、どのくらい失対事業に働いたとかいう、いろんな制限もございました。これも、できるだけ有利に解釈するように本年度はいたしていきたい。こういうふうに考えております。
#52
○相澤重明君 抽象的な答弁で、これはできれば、決算委員会ですから、そういう点については、具体的な資料の提出を求めたいと私は思うのですが、そこで、今あなたの答弁の中を聞いておると、公務員との関連ということを強調されておりますが、そうすると、十二月十五日以前において、労働省としては当面の措置を決定したい、こういうふうに理解をしてよろしいわけですか。
#53
○政府委員(百田正弘君) そういうふうに考えております。
#54
○相澤重明君 そうすると、臨時国会の会期は五十日でありますから、その間に、私ども労働省の部を再度また検討をする機会があると思うのですが、その前に、そういう具体的な資料の御提示を願えますな。あなたの、今そういう答弁だと……。
#55
○政府委員(百田正弘君) 具体的な金額につきましては、十二月の時期におきまして、該当者がどのくらい出てくるか、これはわれわれの予想よりも多いかもしれません。従いまして、実際の措置といたしましては、各府県の、その該当する者につきまして、特別措置といたしまして、従ってそれが総領でどのくらいになったかということは、各府県からの報告を待たなければいけませんが、われわれといたしましては、大体こうした条件の者に対して九日分の特別措置をするという概要は出るわけでございます。その点は、御報告いたします。
#56
○相澤重明君 わかりました。それでは今の点を再確認しておきますが、十二月十五日以前において、労働省としては、年末年始の点については明らかにすることができる。そこで、十四日までですから、私どもはその点について、再度それでは労働省のそういう明らかにしたものの資料の提出を願いたい。その点については了承いたしておきましょう。
 それから、先ほどの小柳委員の質問の中での、お答えを大臣からいただいた中で、一つ二つ次官にお尋ねをしておきたいのですが、炭鉱のいわゆる失業対策についての集団宿舎について八千七百万円ですが、予算を計上し、職業訓練等の、手当等も含んで一億四千万円の計上をしておるというのでありますが、集団宿舎というのは、どのくらいの戸数をお考えになっておるのか。それから寄宿舎を一億二千万円予定をしておるということであるが、この寄宿舎の収容人員はどのくらいか。それから手当は、二千万円でありますが、職業訓練の期間というものは、一体どのくらいの日数をお考えになっておるか。この点については、具体的に御説明をいただきたい。
#57
○政府委員(赤澤正道君) 集団宿舎とおっしゃるのは、一つは土木工事に行きますから、貸与飯場の意味だと思いますが、これは移動式の軽便なパイプ・ハウス――なかなかいいものが最近できております。ほんとうは、私は、どうも当初計画を立てました際には、やはり単独で出かせぎに出るという姿はおもしろくありませんが、そういうことを契機として、そこに定着していただくように、県あたりでも、そういうことに関心を持って、そうしたあっせんをするということが必要だと思うのですが、なかなか家族持ちの人を一挙に大量収容するのは、大へんな金がかかるわけです。とりあえずここにやりましたのは、主として独身というのか、とにかく働く人だけが出てくる、そのために二千五百人収容をめどに八千六百五十万、購入費として計上してございます。寄宿舎は一億一千七、百九十万円ばかりでございますが、これは千人ばかりを計上いたしております。これはちょっと、その数字になるかどうかわかりませんが、大体予算を作ります上において、そういう計上をしているわけでございます。特別訓練をいたしますのは、どうしても特殊な大工、左官、熔接工いろいろな訓練をいたしますと、やはり他産業でも働くという意欲がある人で訓練を経た人は受け入れてもいいという空気が次第に出ておりますので、この人たちには、不十分かもわかりませんが、約六ヵ月早期特殊職業訓練と申しますかをいたしまして、そうしてこれは、自信をもって各方面へ就職をあっせんしたい、かように考えております。
#58
○相澤重明君 そこで六カ月間の特別な職業訓練だと思うのですが、この間の給与関係は、どういう形にお考えになっておりますか。
#59
○政府委員(百田正弘君) この職業訓練の期間につきましては、この九月に予備金支出によりまして、石炭関係につきましての応急対策をいたしまして、大体六百四十人の訓練をしたいと、こういうことになっております。その内容といたしまして、新設するものと、現在あるものを増設いたしますものと、現在あるものにおいて夜間の訓練をする、いろいろな場合があるわけでありますが、それに応じまして訓練手当を支給するわけでございますが、これから増設いたします分については、大体一月以降に具体的な訓練を始める、こういうことになろうかと思います。従いまして、本年度分につきましては、訓練手当が三カ月分のものもあり、六カ月分のものもある、こういうことになろうかと思います。
 そこで、その間の雇用の関係はどうか、これは失業者として訓練いたすわけでございますので、生活の道がございませんので、その間訓練手当を支給しようということでございまして、入所中に就職の先を安定所と訓練所が協力して至急あっせんする、大体こういうふうなことで考えております。
#60
○相澤重明君 今の点、ちょっとはっきりしなかったのですが、千人という話の六百四十人という意味ですか。
#61
○政府委員(百田正弘君) 六百四十人というのは、九月の予算措置をいたしたものについて、現在、すでに九州地区等においても募集して入所しておる者もあります。千人の分については、現在の総合訓練所というのは、たとえば九州には小倉、八幡にありますが、そういったところに増設をいたしまして、そこに訓練所を作り、千人の具体的な訓練は来年の四月からになる、こういうことでございます。
#62
○政府委員(赤澤正道君) ただいま私が申し上げた数字は、ばかに少ないようですが、年度内のとりあえずの手当でございまして、御了承願いますとともに、今安定局長が言っております、この前、予備費から支出いたしましたものが、鉱害復旧を中心にして二億三千万円ばかりあるわけでございます。これはすでに動き出しております。
 それから、今度措置いたしましたものは、私どもも急いで、早くこのお気の毒な人たちにお金が渡るように考えておりますが、なかなかものが運ばぬものですから、やかましく言っておるのですが、大体、来月初めから動いていくというふうに考えております。
#63
○委員長(上原正吉君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#64
○委員長(上原正吉君) 速記を始めて。
 それでは……。
#65
○矢嶋三義君 ちょっと、その前に。
 この委員会には、一つの特徴がある。それは何かというと、質疑者が資料要求をして、それを了承しながら、一切資料が出てこない。これは、各常任委員会では見られない珍しい特徴だと思うのです。一体委員部は、委員が資料要求をしているのをメモしているのか。していたら、それを各省庁に連絡をとって、できたら、文書箱に入れるなりしてもらいたい。一つとして、資料として出てきたものはない。これは、休憩になる前に委員長、正式に要求して政府委員の了承したものは、委員長の責任において資料を提出させるようにお願いしたい。
#66
○委員長(上原正吉君) ただいまの矢嶋委員の御発言に沿うように努力いたします。
  それでは、午後零時三十分に再開することにして、午前中は、これをもって休憩いたします。
   午前十一時四十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#67
○委員長(上原正吉君) ただいまより委員会を再開いたします。
 まず、理事の互選を行ないます。本件につきましては、去る七月二日に、その指名を委員長に一任されておりますので、私から大谷瑩潤君、岡村文四郎君を理事に指名いたします。
  ―――――――――――――
#68
○委員長(上原正吉君) 午前に引き続き、昭和三十二年度決算中、労働省の部の質疑を続行いたします。
 御質疑のある方は御発言を願います。
#69
○小柳勇君 大臣に質問いたします。
 午前に引き続いて、午前に大臣が退席されたあとで、政務次官並びに職安局長に、この月雇い労働者の雇用の日数の増加と、それから日給、賃金の引き上げを質問しました。その場合、一日分の増加と、それからPW改正を検討するという答弁がありましたので、この点につきましては、大臣の方は、労働省の代表として次官が答弁されましたので、一つ、今後とも予算の中に織り込んで、善処願いたいと思います。
 質問は、失対事業の国庫補助でありますが、事務費三分の二、資材費二分の一の国庫補助をやっておりまするが、この補助率を引き上げる意思はないか。それは、各県市町村などで、失対事業をやる場合に、どうしても、こういうもので仕事が思うようにいかない、計画も十分できないということを再三、県市町村の陳情を受けます。今度の災害の問題については、災害特別委員会の方で、当然そういう意見が出ざれると思いますけれども、普通の失対事業の中で、そういう補助の引き上げについて検討したことがないか、大臣の答弁を願います。
#70
○国務大臣(松野頼三君) 失対の地方負担の問題で、補助率の高率の引き上げの御要求のことは、よく聞いております。従いまして、その高率の市町村の負担が非常に高額な場合には、本年でも高率適用という実は特例を設けまして、高率適用を、府県として約五つの府県が、今適用になっております。そういうような勘案はしておりますけれども、全般的に引き上げるということまでは、まだ実施いたしておりませんし、また、将来とも、非常に地方財政等を勘案しなければなりませんし、ただ失対事業だけの問題じゃなくて、あらゆる財政上のすべての問題にからみますので、失対事業は、そういう特殊性がございますので、今日でも、非常に負担の多いととろについては、高率適用をいたす、また、今回の災害のような緊急の場合には、やはり高率適用を実施する、こういう運営をいたしておりまして、一律に上げるということは、今日まだ考えておりません。
#71
○小柳勇君 たとえば福岡県などのように、急に――予測は若干ありましたけれども、急に、こういうふうな石炭産業が不景気になって、失業者を多数出すというような多発県で、しかも、地方財政として十分でないような県については、今五府県ということでありましたけれども、この高率適用について、ワクの拡大をやられる意思はないか、再度質問しておきます。
#72
○国務大臣(松野頼三君) 非常に今回のような急激な、一つの地点に重点的に失業者が多発するという場合には、これはワクの拡大も考えてみます。また、高率的な適用が、今五つの府県と申しましたが、すでに五つの府県が適用されておりますが、この中に、当然福岡県のような多発地帯も入っておるということでございますので、その適用は、そちらでしていただく、ワクの拡大は、当然そういうふうな多発地帯には、ワクの拡大は考えております。
#73
○小柳勇君 午前中に引き続いて、失対事業の計画等の問題について質問の途中であったので、大臣に質問しておきます。たとえば青森県のように、県が失対事業を計画して、この承認を求めるのは、当然本省の方で承認を与えられるが、年間に数百件に上るそういうような案件を審査する場合に、本省の方で二名くらいの技術官が担当をして、それを審査し、許可の基準に照らして承認を与えておるようであるが、そういうことで、こういうような事態が起こってから、県にだけその責任を転嫁する、あるいは責任を負うということについては、これは今後の決算上、非常に不合理だと思うが、本省の方の、そういう担当官の増員を考えておられるか。あるいは今回の処分について、青森県知事だけを処分しておるが、その点について、不合理だと思わないか。これは会計検査院の方に答弁を求めておきたいと思います。
#74
○説明員(白木康進君) 失対事業は御承知の通り、一般の公共事業に比べまして、いろいろな関係から、その採択上困難な点があるわけでございまして、これに対して、しかも、事業主体も相当多数に及んでおります。計画的にどういう仕事をやるというようなことも、公共事業に比べますと、相当むずかしい問題もあろうかと思いますが、これに対して、まあ労働省の方において、どの程度にその採択上確認をされるか、あるいは都道府県の段階において、市町村その他の事業主体の採択に対して、どの程度に監督されるかということは、私どもの方からは、これはどの程度にやるべきだということは、ちょっと申し上げかねると思います。現状においては、先ほど申し上げましたように、事業の採択の際の検討というものは、かなり不十分であるというふうには考えております。
#75
○国務大臣(松野頼三君) ただいま監察官として約百何名おりますけれども、ほとんど府県に二名ずつ、本省には十名しか実はおりませんので、人員として十分とは、もちろん申し上げられませんが、失対事業の第一順位として府県知事に委任をし、そうして本省の監督官がこれを監査する、現地で監査する、それをさらに第二次監査として本省に回すというような形式をとっておりまして、もちろん、人員は十分でございませんが、失対事業そのものについて、あまりこまかく実は監査というよりも、ある程度、地方の実情に応じてやってもらいたい、こういう気持で地方に委譲した権限が多いのが今日の事情でございますが、全部本省でこれをやるにつきましては、よしあしもありましょうし、失対事業の発生状況あるいは移動状況もございますので、やはり地方で、これを十分やっていただく、もちろん、その責任が労働大臣にはないという意味ではありませんが、その方が非常に、よりいいのじゃないか、ただ、不正事件とか摘発事件が多いことは遺憾なことでありますので、なるべくその基準に合わせるように監査の事業、あるいは、それに合わせるような事業というものを選んで、両々相待って、今後の万全を期して参りたいと考えております。
#76
○小柳勇君 失対事業についても、こまかい点はありますが、大臣に質問するについて、労災の問題について、次に質問しておきますが、労働福祉事業団を作って、この労災病院その他、労働災害保険関係の施設の方を切り離していったために、かえって労災病院などの施設その他、非常に荒れに荒れて手も入らない、病院が病院でないような方向に歩きつつあるというような印象を受けるが、そういう点について労働大臣、労働省は、どういうふうな見解を持っておられるか。
#77
○国務大臣(松野頼三君) ある程度古いものが、十年くらい前に、問題の古い老朽のものがございましたが、最近は、予算もある程度以前よりも増額をしておりますので、失業保険の会計そのものの内容が良化するにつれて、自然に解消しつつあるのでありますので、大体最近は、どちらかと言えば、相当拡充しつつある。しかし、小柳委員御指摘のように、まだ全部が全部、その域に達したとは申せませんけれども、順次、会計の充実をはかりながら、事業団の方の会計に回す金額もふえて参りましたので、最近は、どちらかと言えば新設の希望が非常にふえてきておりますので、新設と老朽の復旧をあわせながら、両方の予算に振り向けますために、全部が全部一ぺん――あるいは、復旧の方がおくれたかもしれませんが、復旧と新設とあわせながら、会計の充実をはかって参りたい、こう考えております。
#78
○小柳勇君 そうすると、今、労働福祉事業団の方に、切り離してやっておるかが、よろしいという見解ですか。
#79
○国務大臣(松野頼三君) 労働福祉事業団の資金源が失業保険金の長期の積立金、ある意味におきましては、当然還元施設ということになります方が、一般会計で毎年々々景気の上昇とか、あるいは財政の事情によって増減しますよりも、安定した一つの資金源を持つことが、私は十分やり得るんだ、この方がまた趣旨から言っても、私は合うのじゃなかろうか、こう考えて、事業団にする方が今日の運営としてはよりいい。ことに失業保険の財政が健全になるにつれて、これは当然長期的なものにふえて参りますので、こういう施設については、やっぱり趣旨からいっても、財政からいっても、私は一般会計よりも、この方がより安定だと、こう考えております。
#80
○小柳勇君 われわれが労災病院など、全部これをまだ見る機会はありませんが、若干調査したところによると、普通の病院よりも、一そう患者に対して親切でないというような印象を受ける。あるいは施設についても、普通の病院よりも、国立の病院などに比べて、施設も十分でないというような印象を受けるのですが、労災病院については、まあ一般の労働者は、非常に頼っておりますから、今後の運営その他についても、労働省としても十分一つ監督を強化してもらいたいと思います。
 それに関連して、保険給付の問題――労災保険の給付の問題について、若干質問しておきますが、第一は保険給付の不正――不正と言いますか、適正を欠いたものというものがふえておるようですが、そういうのは、人員不足のために、十分にたとえば事業所などに行って調査することができない、書類だけで決裁するというために、そういうふうな不正が会計検査院から摘発されるのではないか、こう思うが、労働大臣は、現在の定員その他で、十分まあ会計検査院からの指摘もあるが、やっていけるお考えであるかどうか。
 それから、ほかの官庁に対して、あるいはほかの担当課などについて、どういうふうな連絡をやって、保険給付の適正をはかろうとされるか、これを伺っておきたい。
#81
○国務大臣(松野頼三君) 労災の手続について、会計検査院からもある程度の指摘を受けておりますが、労災の事務を取り扱う事業所自身においても、これはある程度の御協力がなければできないことでありますので、労災の事務員が、もっと多数おりますれば、自分で出歩いて、全部の審査決裁をいたしますけれども、ある程度事業所の御協力というより事業所からの申請によって、これを行なうというために、ややもいたしますと、不正事件が、ある程度摘発を受けるということは、残念ながら事実まだ出ております。今後におきましても、なお一そう、事業所における教育とあわせて、なお私どもの方の担当官も、より以上働き得るようにやって参りたい。
 もう一つは、各種の保険等が連絡を密にしておりますので、各種保険会計との連絡は、より以上密にして、この問題の万全を期したい。なお先ほど私は失業保険と労災保険と言い分けましたけれども、失業保険と言いましたのは、労災保険でございます。この際、訂正しておきます。
#82
○小柳勇君 まあ、これにはっきり出ておりますから、説明するまでもないけれども、労災保険給付の不正なり、適正を欠いたものは五百二十八万円ですね。そういうものを数字的に見るというと、人員を増して、適正な給付をやるという余地が十分あるような気がしますので、その点も一つ、労働省の方で十分検討してもらいたいと思います。
 次は、失業保険ですが、失業保険の特別会計で、この決算では六百五億の余剰金があるように報告されております。その六百五億の黒字があるならば、この際率の引き下げ、あるいは給付日数の延長というようなものを考慮してよろしいのではないかと考えるが、労働大臣は、どういうふうにお考えであるか、伺いたいと思います。
#83
○国務大臣(松野頼三君) 失業保険の会計は、漸次経済の上昇に応じて健全になって参りました。しかし、これがいつまで続くかということは――これは被保険者のための会計でありますので、政府が、これが余ったからどうだとか、足らないからどうだということはやはり保険経理上は、なるべく避けたい。その中において、やはり失業保険というものの趣旨にかんがみて、当然、政府が雇用の方に使う。失業保険が出て、これをいたずらに失業期間を長引かせるということよりも、どちらかというならば、失業しないように、あるいは失業者が再雇用に向かうように、この会計を使うことが、失業保険法の趣旨にも合うのじゃなかろうか、こう考えまして、今日は、できるならばその再雇用の方に向かうように積極的な対策に、この失業保険金の一部は流用したい、こういう考えを持っておりますが、ただ保険金を三カ月を四カ月に延ばすとか、あるいは六カ月を七カ月に延ばすというだけでは、この問題は解決しないのじゃなかろうか。
 失業保険の当初は、六カ月という固定的なものでありましたが、その後におきまして、九カ月とか、あるいは三カ月とかいう等級を設けて、ある程度の改正は、すでにされておりますが、これを十分、今日の事情に合わせて、これをあと二月延ばすのだという単純な考え方よりも、私は、やはり再雇用の面を確保するために、この失業保険金を運用する方が、私は失業保険というものの趣旨から言って、あるいは労働政策から言って長所ではなかろうかというので、実は、そちらの方に研究を確めておりまして、延ばすということよりも、再雇用に、これを回すように、訓練をするとか、あるいは産業におけるいろいろな発展とか、こういう方向に、これを持って参りたいというので、訓練所というものが、非常に最近重要な役割を果たして再雇用の大きな光明を見出しているのではなかろうか。今回も、その方向に予算をより以上使いたいという考えを持っております。
#84
○小柳勇君 まあ、その労働省の全体的な方針でなくて、黒字が六百五億出ているから、この金を使うんならば、たとえば保険料率の引き下げとか、あるいは保険給付の日数の延長とか考えておられない、そういうことですか。
#85
○国務大臣(松野頼三君) 保険料率の変更の問題は、すでに今年の予算国会に料率の変更という実は予算提案をいたしまして、いまだに継続審議で、この成案を得ておりませんが、その問題が、一つ問題にあるかと思います。
 第二番目の問題は、そういうものがやはり確定しませんと、次の問題に入るということも、なかなかむずかしい。いまだに継続審議でありますので、その問題を一つ先に片づけて、しかる後に、健全な会計の内容をはかっていきたい。しかしそう言いましても、災害の場合とか、あるいは訓練所の問題は、緊急な問題でありますから、これは、また別に拡充をはかるという方針を今日たてておりますけれども、まだ保険金の給付の延長ということは、会計に及ぼす影響等も相当ございますので、やはり先を見ながら、その問題をはかりませんと、今日は黒字かもしれませんが、一たび経済が大きな変動をしますと、この赤字というものは、予想できないほど多額なものもございますし、過去において、そういう苦しい場面を経た経験もございますので、まだそこまで、踏み切るまでにいきませんけれども、さしあたり再雇用の方には顕然として使っていこうじゃないかということで、訓練所の方に使うという趣旨を、より明確にいたしたわけであります。
#86
○小柳勇君 訓練所の方に、六百五億六千万円の黒字になったから、訓練所の方の施設拡充などに使いたいというわけですか。
#87
○国務大臣(松野頼三君) 今回、特に石炭のような急激な経済の変動によりまして、多発地帯ができましたので、今回の実は臨時国会におきましても、この中から総合訓練所に二億数千万円のものを、この中から、事業団から出すように実は提案をいたしておるわけでありまして、これも、一つ積極的な政策の実行を、この臨時国会にもやるつもりで労働省はおります。
#88
○小柳勇君 それから今の再就職の促進ということで、ちょっとさっき前の発言、大臣、ありましたが、そういうものについて、この失業保険特別会計の金で、何かそういうものを具体的に考えておられるわけですか。
#89
○国務大臣(松野頼三君) 一つ考えられますのは、訓練所と、もう一つは、訓練の期間中に失業保険が切れた者をどうするかというのが、一つの議論になるかと思いますが、この臨時国会には、その問題はまだ結論が出ませんので、一応石炭対策ということで援護会から、石炭離職者には訓練中の手当を出すことになりましたが、将来はやはり、そういうものを勘案して訓練者の、次の雇用に対する新しい訓練というものとあわせて、ある程度の生活の援助ということが、失業保険の再雇用の援護策じゃなかろうか。
 今回は、一応石炭対策の援護会から、失業者で保険金のもらえない者について、訓練入所中の者は、援護費として援護会から石炭には出しておりますけれども、すべての産業に、この方法というものが考えられる、というのは、次の三十五年度予算編成のときには、当然議論になるのではなかろうか、これはまだ労働省だけの考えでありますけれども、そういうものに、これを使っていきたいという一つの構想は持っております。
#90
○小柳勇君 何ですか、援護会の金にこういう失業保険の積立金などを使うと、こういうことですか。
#91
○国務大臣(松野頼三君) 援護会の金には、失業保険の積立金は使っておりません。これは使っておりません。これは石炭の援護会でありますから、石炭離職者に対しては、訓練中の者についてある程度の生活援助をするというのは、援護会という石炭だけの会計からやる予定でおります。
 しかしこれが将来は、やはり失業保険の中から、すべての産業に、そういうものが波及した場合に、やはりこれは考えるべき一つの問題じゃなかろうか、こういうわけで、今回の援護会の中には、失業保険の金は入っておりません。
#92
○小柳勇君 その積立金で、たとえば駐留軍労務者の離職者の共済会とか、あるいはその他産業不況によって離職者を出すようなものに、それから流用して、そういう者の、たとえば生業資金などに貸すと、そういうようなことは考えられませんか。
#93
○国務大臣(松野頼三君) 失業保険は、すべての実は産業の中からの積立金でありますので、やはりそれに応ずる審査会とか、審議会とかいうものの議を経ませんと、政府だけで、これをああする、こうするというわけにはなかなか参りませんので、やはり趣旨は、積立者、被加入者の総合的な判断のもとに、これは判断すべきじゃなかろうかというので、どれだこれだという、特定の産業に当てはめるには、まだいろいろな議論が残るんじゃなかろうかという意味で、職業訓練はすべての産業に当てはまるという意味で、これは御了承をされて、今日実行しておりますけれども、ただ駐留軍だけときめられると、あるいは失業保険金の加入者及び被加入者の方々の意見を聞きませんと、政府で独自に、これを運営するには、まだ多少早計かと考えております。
#94
○小柳勇君 この失業保険の黒字がこれだけあるということについては、やはり大きな問題であろうと思うのです。
 今大臣は、まだ料率の引き下げについても、保険金給付日数についても、審議途中であるということでございますが、六百五億というような莫大な金ですから、われわれとしては、当然保険給付日数の延長とか料率の引き下げによって、バランスをとってもらいたいという点と、それから他面、こういう金があるのであるから、一つもっと失業対策事業その他不況産業の離職者に対して、援護の手を差し伸べるために使われるならばいいのではないかというような考えを持っておりますので、その点は一つ、今後の検討の中に加えてもらいたいと思いますが、取後に、現在の移転費の給付の拡大について何か考えておられぬかどうか。
#95
○国務大臣(松野頼三君) 局長からお答えさせます。
#96
○政府委員(百田正弘君) 移転費につきましては、現在失業保険受給期間中に安定所の紹介によって就職した者につきましての移転費を支給いたしております。特に今度の石炭等の場合には、これはやはりフルに利用してもらいたいと、こういうふうに考えております。
 それから、これの額につきましても、現在のものを引き上げたい、実情に合うように引き上げたいということで、現在準備を進めておるわけであります。ただ、これをさらに拡張する、たとえば自己就職者にも、あるいは支給期間が切れた者にも拡張するというような点が、一つ問題になろうかと思いますが、これは、たとえば就職の確認とかいうような問題で、いろいろ困難な問題もございますので、現在のところでは、そこまで踏み切っておりませんが、こういった点も、今後の問題として検討いたしたい、こういう考えでおります。
#97
○矢嶋三義君 午前中から、小柳君が質疑せられたわけですが、私も若干伺います。おそくとも私の質問は二時十分ころには終わるつもりですから、そのつもりでお願いいたします。
 この会計検査院の年報を見ますと、労働省の昭和二十八年から三十二年度の指摘前項を見ますと、二十八年時代は少なくて、カーブがぐっと上って三十一年にピークになって、三十二年にがたっと落ちているのですが、この件数が、こう動いたのは、どういうふうにわれわれ了解してよろしいのか、労働省並びに検査院当局から、お答えを願いたいと思います。
#98
○説明員(白木康進君) ただいまの点、会計検査院の方からちょっと申し上げますが、指摘件数は御承知の通り私どもの方の検査の態勢とか、やり方によっても、多少変わっておりますし、もう一つは、検査の結果、指摘しました事項を検査報告にどういう形で、何と申しますか、編成するか、たとえて申しますと、一件々々の不当事例をどういうふうにまとめて、ここに掲記するかというようなことでも、多少異なっておりまして、検査報告の性質上、何かこれは一貫した方が、もちろんいいわけでありますけれども、いろんな関係で、労働省所管関係以外の分につきましても、多少ただいまのような見方でごらんいただきました場合に、必ずしも件数が実態を現わしていない面があるということを御了承願いたいと思います。
#99
○国務大臣(松野頼三君) 私の方も、この指摘が、どういう指摘でやられましたか、それは検査院がおやりになることで、検査の内容について私ども存じませんけれども、やはりこういうふうなカーブで、ある意味においては、改正されたところもあるし、ある程度は、やはり乱給と申しますか、予算が急にふえて、その地方において、その法規を十分知らなかったから、その地域に、今度は失対がふえたときには、その指摘事項がふえたとか、いろいろなことがあると思いますが、私どもの方は、検査を受ける方でありますから、指摘された数について、十分、今後それを改めていく態度であって、どういうわけで、こうふえたか、正確に申しまして、私ども何ともお答えできません。
#100
○矢嶋三義君 会計検査院に要望しておきたいのですが、今申されるような状況だったら、そういう内容であったならば、この表の意義というものが、非常に低下するわけですね。われわれどういう眼で、この表の数字を見ていいかということがわからなくなる。願くは、こういう表をこしらえるときには、どの数字も同じ眼で眺められるような、そして、これにどういうことを見ているかということがつかまえられるように出していただきたい。それはむずかしいかも知れぬけれども、そうむずかしくないと思うのです。そういうふうに、今後していただきたい。それによって、立法府は判断を下しますし、また行政府は、各省庁反省すべきものは反省するでしょうしね。改善された点については、大臣は部下職員に対して激励もするし、その労をねぎらうでしょうし、ともかく、そういうふうに使える程度にしていただきたいということを要望しておきます。
 そこで、次に伺いますが、指摘事項の四百五十から四百五十二ですね。「失業対策国庫補助事業の計画が当を得ないもの」というのは、これは、今度の決算報告で初めて指摘されたものであるやに承るのですが、そうですか。
#101
○説明員(白木康進君) そうでございます。
#102
○矢嶋三義君 それでは、何件ぐらい調査した結果、この三件がピック・アップされたわけですか。
#103
○説明員(白木康進君) ただいま的確な数字を私ども持ち合わしておりませんが、私どもで昨年中に、失対事業の事業効果の面から検査をいたしまして、主として事業主体のものに懲戒等を発しましたのは、約三十件ぐらいじゃなかろうかと思います。そのうちから、特に当初でもありますし、相当、程度の著しいものをここに掲げておるというわけでございます。
#104
○矢嶋三義君 割に率は高いですね。これは私、非常にけっこうなことだと思うのですよ。こういう点に、あなた方の監査の眼が向いているということは。そして、これを指摘するということは、非常に私は適切なことだと思います。
 で、この点については、労働省としても十分この指摘については、関心を持ってしかるべきだと思うのですが、あえて答弁を求めます。
#105
○政府委員(百田正弘君) 私どもとしても、この指摘を受けまして、確かに、こういう点におきまして、遺憾な点があったということは認めざるを得ませんので、われわれとしても、十分これは、今後注意していかなければならぬ問題であるということで、今後のわれわれのこれに対する対策につきましても、得るところが大きかったということを、この際、申し上げておきます。
#106
○矢嶋三義君 昭和三十二年度における失業者吸収人員は、一日平均何名でございましたか。
#107
○政府委員(百田正弘君) これは一般失対事業、特別失対事業、臨時就労事業入れて二十二万五千でございます。
#108
○矢嶋三義君 三十二年度の当初予算の説明書に二十二万丁千と示されておりますが、これは補正も何もしなくて、ちょうどよろしゅうございましたか、どうでしょうか。
#109
○政府委員(百田正弘君) 予備費一億九百万円を、後に追加支出いたしております。
#110
○矢嶋三義君 従って二十二万五千という数字は変ったんじゃないですか。
#111
○政府委員(百田正弘君) この点につきまして、二十二万五千という数字は変りませんでしたが、三十二年の十月一日に賃金の引き上げを行なったわけで、これは米価の改定に伴いまして、一日四円賃金の引き上げを行いました。その関係で、多少の不足が出ておるのであります。
#112
○矢嶋三義君 それでは、次に伺いますが、翌年度に二千二百万円繰り越し、不用額は三千百万円とありますが、これは、どこから生じた金紙でございますか、お答え願いたいと思います。
#113
○政府委員(百田正弘君) これは、毎四半期に地方に対しまして補助いたすわけでございますが、弟四四半期の末、市町村等の事業主体におきまして、多少残余を生じた、それの集計ということになるわけでございます。
#114
○矢嶋三義君 不用額三千巨万円というのは、地方庁の計画上の不備か何かで、こういうものができたと、こういう意味ですか。
#115
○政府委員(百田正弘君) われわれ、一応各四半期ごとに、そこの吸収人員につきまして査定いたしまして、これによって配分いたすわけでございます。地方の状況によりまして、あるいは民間就労が、たまたま多かった、公共事業就労が多かった、あるいはその他の事情で逆に少なくなったというような、いろいろな事例があるわけでございます。その結果によりまして、多少そこに決算上は、剰余が出てきた。これを全国集計いたしまして、それだけの不用額が出たということになるわけでございます。
#116
○矢嶋三義君 あなたの説明に関しては、ようわかりました。しかし、私が伺っているのは、歳出決算額が三百四億七千余万円となっておりますが、労働省全体として不用額三千百万円ということが報告されているわけですね。従って、あなたの説明は、その一部だと思うのですが、会計課長さん、お見えになっているはずですが、どうなんですか。
#117
○説明員(和田勝美君) 労働省全体として、ただいま御指摘のような剰余がございましたが、これは一番大きなものは、失対関係でございます。その他は、一般会計でそれぞれの事項によりまして、不用額が出ているようなわけでございます。
#118
○矢嶋三義君 翌年度繰り越し並びに不用額は、労働省の予算規模は、まあ各省庁と比べればB級ですが、この繰越額、不用額もA級の下、B級の上で、まあまあということですね。まあいいでしよう。
 それで、次に伺いますが、資料で労働省機構図等詳細なものを提出いただいたわけですが、これに、地方職業安定監察官、あるいは地方失業対策事業監察官云々というような監察官が、地方と中央とにあると書いてありますね。先ほど失対事業関係が必要とされる場合に、大臣は、監察官は各県二人程度で本省には十人程度しかいないと、こう説明されていましたが、この失対以外の失業保険にしても、あるいは職業安定関係にしても、各種の中央、地方の監察官があるわけなんですが、これらの監察官というのは、いずれも各県二人程度なんですか。そうして内規を見ますと、何等級以上の云々というようなことが書かれているのですが、年配にして、どの程度の人を任命してあるのでございますか、お答え願いたいと思います。
#119
○政府委員(百田正弘君) 現在労働省関係、特に職業安定局関係の監察官としては、先ほど大臣からもお話がありました失業対策事業の監察官というものが、中央、地方にございます。これは、中央に九人、地方に約八人、こういうことになっております。それから職業安定監察官というのが中央、地方にございます。これは安定所の業務につきまして監察するものでございまして、中央に各ブロックごとに一名、八名おるわけでございます。それから地方には一名ないし二名、これは県の大小によって違いまして、東京都あたりは三人おりますが、それが地方の職業安定監察官、そして安定所の監察官、それからもう一つは、失業保険の監察官でございまして、これは失業保険に関する安定所の監察及び事業所の監察、これを行うことになっておりまして、中央には他の場合と同様に八人程度の者が各ブロックを担当いたしておりまして、地方には事業所担当の監察官と安定所担当の監察官、これが大体全国で二百一名おるわけでございます。そこで、この等級につきましては、地方におきましては、大体地方の課長補佐クラスという等級をもって当てておるような状態であります。
#120
○矢嶋三義君 課長補佐級ですね。それで伺うんですが、歳出決算額は三百四億七千余万円、この数字に比して、ここに指摘される金額並びに件数というものは相当なものだと思うんですね。特に件数。他の予算額の大きい省庁に比べれば三百四億というのはわずかな金額ですがね。しかし労働省の使命、業務内容というものは相当重要性があると思うんですがね。年々歳々これだけの案件が指摘されてくるということは、あなた方の説明書にある通りに非常に遺憾なことだと思うんですが、ただ会計検査院の指摘の通りでまことに遺憾である、という活字を毎年繰り返していてもしようがないと思うんですがね。これ、何ですか、運用上何かどこかに無理があってこういう指摘が出てくるとお考えになっていらっしゃるんですか。それともその当事者並びに監察官がもう少ししっかりすればこういうものは事前に防止できると、こういうふうにお考えになっていらっしゃるんですか。規則通りに会計検査院としては検査して、ピック・アップしてくると思うんですがね。労働省ではどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。またそのあとで会計検査院としてのお考えも承っておきたい。
#121
○政府委員(百田正弘君) この点につきましては私ども非常に頭を痛めておるところでございますが、一番指摘事項の多い点について申し上げますと、一つは今の失業対策事業の施行の問題、これが現在約千以上の市町村、各県全部にわたっておるわけでございまして、大きなものもあれば小さなものもあるわけでございまして、そのうちに特に返還を必要とするもの等につきまして考えますと、実際に就労をしなかった、またこれはいろいろな関係があると思うんですが、あるいは就労時間が八時間なかったのに、賃金のいわゆるカットをしなかったというような事件が非常に多いわけでございます。こういう点につきまして、まあ地方の監察官等が市町村について監察いたします場合に、右業主体についてやるわけでありますが、なかなか実態がつかめなかった、われわれの力でつかめなかったという点が多かったことは非常に残念でございます。なおかつ失業保険の特別会計につきましては、一つは不正受給の問題、もう一つは保険料の徴収不足の問題、この大きな問題が出て参ります。第一に、保険料の徴収不足につきましては、現在申告納付の制度をとっておるわけでございますが、これが現在全体の六割程度は申告納付、あとが直接地方の監査官が参りまして賃金を調べにゃならぬというようなことでございまして、この点につきましては現在適用事業所が約三十万をこえております。逐年これは増大して参りまして、最近は五人未満の事業所にも適用を拡大して参るというようなことで、極力努力をいたしておりますが、そういう点におきましてきわめて不十分な点が多いことはきわめて残念でございます。
 そこでわれわれといたしまして、監査官の臨交のみでなくて、安定所には現在失業保険の不正受納に対する給付調査官というものも置いてあります。それから監査官の監査回数もできるだけふやすというように措置しておりますが、いろいろの点で、人的な面その他におきまして不十分な面がありますので、人員だけの措置のみに頼るわけにも参りませんので、できるだけ仕事を何と申しますか機械化していくということによりまして、事務の簡素化を一方はかりつつこうした面の補強に努力いたしたい、こういうふうなつもりでやっておりますが、現状は以上のような状況で、はなはだ残念に思う次第であります。
#122
○説明員(白木康進君) 労働省所管について批難事項がかなり多いというお話でございますが、ただいまの百田局長の御説明に特にほかに申し上げることもないと思いますが、私も多少繰り返しになりますけれども、この補助金の関係におきましては、やはりこの経緯では、労務管理と申しますか就労状況の把握、あるいはいろいろな月雇い労務者の生活上の問題、まあそういった困難な点があって、事業主体でも部分的に相当繰り返しておる面があるということを申し上げましたが、そういった困難さが多少あるのじゃないか。この計画の面は、先ほど来御審議のございましたように、重ねて申しますと、今度は事業主体、あるいは県、あるいは市町村が失対事業を起こします場合に、どういうものをやるかということの第一段階の審査は、県の労働部――これは土木などと違いまして技術者等も非常に少ない、あるいはほとんどおられないのじゃないか、そういうところで審査が行われるということが、この失対事業の一つの特色かと思いますが、まあそういった関係から、やはり計画面の審査が普通の公共事業のようなわけにはいかない面があるのじゃないか。
 なお保険関係の方におきましては、この検査報告には、この内容までは記しておりませんと思いますが、私どもの検査のやり方を申し上げますと、たとえば労災保険の場合には、県の失業保険の監察官が実調をしまして、事業主の賃金台帳であるとかあるいは出勤簿であるとかそういったものを調査してある、それをそのまま労災保険の方に活用して駐在をしました結果が、ここにあがっておるようなわけでございまして、同様に失業保険の場合にも労災保険の監査報告を活用する。この失業保険と労災保険、これは労働基準監督署あるいは県の職業安定課、あるいは公共職業安定所と、所管の部局は異なりますけれども、お互いに対象となる事業主等において共通の点がございますので、相互に資料を活用することによってかなり防げる。しかし結局はまあ人手の問題と思いますが、そういった面にも帰着すると思いますし、こういった事項が毎年出て参りますのも、やはり非常に多数の事業主あるいは保険給付の受給者というふうなものを、労働省でも対象としておられますので、やはりこれの根絶ということはなかなかむずかしいと考えておりますし、まあできるだけこれを圧縮されるように努力はされておる点は私どもも認めております。
#123
○矢嶋三義君 この表を見ますと府県によって相当アンバランスがあるですね。特定府県に限って指摘される率が高いのじゃないか、私は昭和三十二年度の決算書だけを見ますと、そういう感じを持つのですが、ずっと表を見ますと府県によって非常にアンバランスがありますね。これはどういうふうに了承したらいいんでしょうか。
#124
○説明員(白木康進君) どの部分でございましょうか。
#125
○矢嶋三義君 いずれもそうですよ。各府県でずっと表があるでしょう。四百五十四もそうですね。四百四十五、四百五十六、どの表を見ても府県で相当アンバランスがあるですね。ある県については非常に指摘され、ある県は少ない。その差がひど過ぎると思うのですね。これはどういうふうに了解したらいいのですか。
#126
○説明員(白木康進君) ただいまの県でございますが、お答えになりますかどうか……。たとえば失業保険の保険給付を見ますと、従来は特にどの県ということなくいずれも例年通りの検査をやっておったのでありますが、三十二年度の失業保険の保険納付の場合には、比較的受給者の多い大部市の所属する都道府県というような、多少選び方を異にしておりますので、そういった関係から従来と多少違った点が出てくるかと思います。その他県によりまして、これはやはり事業主あるいは保険の受給者、そういった者の多い都会地とかそういったもので高くなるということは、ある程度言えるのじゃないかと思います。
#127
○矢嶋三義君 調査事項数の絶対数は県によって非常に差がありますわね。しかし調査事項数と今度は適正を欠いた事項数との比率をとってみますと非常に差があるですよ。これはその地域の担当事務官が無能だということになるのでしょうか。監察官が的確にやっていないととれるのでしょうか。あるいはお互いに了解の上でやっておって、法規に照らして会計検査院から指摘されるというふうにとってよろしいのでしょうか。どういうふうにとればよろしいのでしょうか。差がひど過ぎると思うのです。
#128
○説明員(白木康進君) たとえば失対事業の補助金の関係の経理の面でありますが、この点では先ほど申し上げましたように、毎年そういう事項がある特定の県に起っておる。しかもその金額も毎年相当多額に上っておるという面はございますが、保険の関係におきましては、特に私どもはどの県についてそういった事項がどうというふうには考えておりません。ただ私どもでいろんな関係から毎年検査に行くような所は漸次改善されまして、二年あるいは三年置きというようなものも中にはあるかと思いますが、そういった所ではたまたま指摘件数が多いというような事情はあろうかと思います。
#129
○矢嶋三義君 検査官の個人差は出ないでしょうね。
#130
○説明員(白木康進君) それは私どもとしては日ごろ検査の事前の教育等にもいろいろ処置しておりますので、私どもはないと考えております。
#131
○矢嶋三義君 あってはならぬわけで、当然そうなきゃならんと思うのですけれども、しかしこの表をつぶさに検討してみると、どこにほんとうの原因があるかということははっきりつかめないのです。だから伺ったのですけれども、あなたの答弁わかったようなわからないようなところですがね。監察官というのは各県にそれぞれ二人程度、あまり多数いないというのですが、しかも課長補佐級だというのですが、それで局長さん、大体、数といい年配といい大丈夫ですかどうですか。私実際その業務やったことないからわからないのですけれども、ある程度のやっぱり見識と経験とをもった方でなけりゃ、ただ形式的では僕は向上というものはないのじゃないかというような感じがするのですが、実務にたずさわったことないからわかりませんから念のために伺っておくわけです。
#132
○政府委員(百田正弘君) 年配についてはあまり一概には申し上げられませんけれども、大体地方の監察官と申しますのは、地方でいえば職業安定所長クラス、安定所長をやってから監察官になる、あるいは監察官が安定所長につく、大体同じ程度の連中がやっておるわけでございますが、ただ県によりましてはまだ四十前ぐらいの連中もおるわけでございますけれども、ただこの人たちにつきましては現在まあ二名程度で十分かどうかということになりますと、私どもその程度でよくやってくれておるというふうな感じをもっております。できるだけ質の向上と監査技術の問題がございますので、これはわれわれ本省におきましてしばしば研修会等も実施いたしまして、監査、監察の要領とかそのやり方といったようなものについて研修等を行なっておる実情でございます。
#133
○矢嶋三義君 重ねて局長さんに伺いますが、昭和三十二年度の予算書見ると、失業対策事業の指導監督に必要な経費というのは、三十一年に比べてみると約二割程度ふやしておりますが、これはどういう方面に使われましたか。
#134
○政府委員(百田正弘君) これは主たる増額の内容は事業所監察の旅費といったような面が多いのでございます。
#135
○矢嶋三義君 どの程度の成果が上がったというふうに考えておられますか。
#136
○政府委員(百田正弘君) 成果が数字的に今ここで申し上げられないのが残念でございますが、事前に、たとえば賃金の不正支払いといったようなものにつきましての摘発によって、これを是正していくという措置は昭和三十二年におきまして、そういうことが契機となりまして、たとえばここにも出ておりますけれども福岡県におきましては大牟田市の、それからその他におきまして改善の第一歩になったということが言えると思います。
#137
○矢嶋三義君 ことにこの失業保険特別会計のごときは事前に防止しなければ、一朝起ればなかなか回収はむずかしいことだと思うのですね。それでそういう方面に努力されていることはけっこうなんですが、この四百玉十六の失業保険保険料等の徴収不足を是正さしたものという形でここに並べられておりますが、最近の資料で昭和三十二年度中における徴収不足金額は幾らで、それからそれを徴収済みのが幾らで未徴収が幾らというのを、最近の数字を一つお教え願いたいと思います。
#138
○政府委員(百田正弘君) 資料でちょっと手間取りましたが三十四年七月末現在でございますが、回収率で七五・九%、保険料としては七六・二%、追徴金が七三・四%、こういうことになっております。
#139
○矢嶋三義君 そうしますと、まあ残りの約二五%は国損になる、こういうふうに判断せざるを得ないでしょうね。どうですか。今後回収されますか、どうですか。
#140
○政府委員(百田正弘君) これは不納欠損に持っていかないように、引き続き回収に努力いたさなければならぬと思っております。
#141
○矢嶋三義君 それでは念のために承っておきますが、これは昭和三十二年度ですが、昭和二十八、九年度ごろのは何パーセント程度回収していますか。二、三年ぐらいさかのぼってもやはり七五%前後のものではないですか。違いますか。
#142
○政府委員(百田正弘君) ただいま手元に古いのがございませんのでちょっと申し上げかねますが……。
#143
○矢嶋三義君 予告してなかったから無理だと思いますが、簡単な資料でいいですから数字を表にして委員長に出していただきたい、お願いしておきます。よろしゅうございますか。
#144
○政府委員(百田正弘君) よろしゅうございます。
#145
○矢嶋三義君 では次に大臣に伺いたいのですが、この職業安定業務の仕事はなかなか複雑でありまたむずかしいことだと思います。ところが公共の職業安定所以下の末端の機構へ参りますと、どうしても私は人が足りないと思うのですね。この安定所の出張所からさらに分室とかいう所に参りますと、一人の人で一切の仕事をやっていますね。これは内部監査的な牽制も何も行なわれないでしょうし、場合によると仕事も不可能になるしあやまちを起こすこともあるでしょう。従って庁舎とかあるいは定員面についても地方自治体におんぶしている所がありますね。これはやはり是正しなければならぬと思うのですが、大臣はどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。また来年度の予算要求については、過去のそういう反省からどういう態度で臨まれようとしておるのかお答え願いたい。
#146
○国務大臣(松野頼三君) 分室が出張所に昇格、出張所が今度は安定所に昇格という陳情が地方から実は非常に多数きております。もちろんその中には人員の拡充が第一、第二番目には事務的にやはり出張所よりも安定所になる方が直接非常に便利だと、いわゆる事務的監査の意味の希望と、この二つが実は全国からきております。初めは一人でも二人でもいいからとにかく分室を置いてくれという陳情で分室が実はふえたわけですが、やってみればやはり人口が足りない、今度ふやしてくれといろ段階を追って今日になっておりますが、来年度の予算におきましては労働省としては一番今人員不足といえば職安の関係だ、これは一致しておりますので、機構の拡充というのをいたずらにやるものじゃございませんが、職安関係においてはやはりこれは考えなければならぬということで、来年はやはり分室とかあるいは出張所というものが、その仕事が十分できる範囲の拡充をしなければなるまい、こういうふうな考えです。そのほかにまだ建物の問題も出ております。建物も少し整備しよう、実は建物もずいぶん臨時的であって、役場の一部を借りたりあるいは古い学校を建て直したり、いろいろ無理なこともしておりますので建物の関係や、とにかく職安関係として地方に労働省としても非常に御迷惑をかけておる。地方もぜひもっとやってくれという要望は職安関係が一番多いんじゃないかと思います。私も行ってみますと役場の隅に一人か二人ぐらいが分室という看板をかけているだけで、仕事といえば電話の取次と書類整理だけで一ぱいになってしまうという現実もあるわけですから、何とか一つ拡充いたそう、今度の予算でお願いをいたしますから十分御審査の上御協力をお願いしたいと考えております。
#147
○矢嶋三義君 それと類似案件としてもう一件承りたいのですが、それは婦人少年局並びに都道府県婦人少年室一、これに関する批難事項はさすが一件もないわけです。私は戦後発達したこの行政機構による行政事務は非常にうまくいっておると思うのですね。非常に少ない人員でうまくやっておると思うのです。で、昭和三十四年度の予算を審議する場合にも、時の倉石労働大臣それから岸総理大臣にこの点質しましたら、各都道府県に婦人少年室長が一人おると、そういうことでは無理だ、そういうことではむちゃである。岸さんの言葉でいえば岸さんはそういう言葉で確約ざれたわけですね。従って伺いたい点は、来年度の予算編成作業にも具体的にかかっているわけですが、これには松野労相としてはどういうふうに対処されようとしているのか、お答え願いたいと思います。
#148
○国務大臣(松野頼三君) 労働省関係に婦人少年局というのがございますが、予算の内容はまことに申し上げられないくらい零細なもので、補助金と、いうものもほとんど扱っておりません。しかし、その予算の金額というよりも仕事の内容を考えますと、各府県に大体二名程度で、婦人少年室という独立なものを掲げておきながら非常に人員が不足だ。しかし、やっておられることはやはり婦人、少年という大きな場面からいうならば、婦人、少年の労働及びその他の問題について婦人、少年というのは関係が深く、ある府県においては府県が相当多額な人員を擁して御協力いただいた所がありますが、労働省としてもこれは看板の大きい割りに内容がいまだに充実していない。一番大きな場面が立ちおくれていることは、これは議論を待ちませんので、毎年婦人少年という大きな看板を掲げております以上、その内容の充実に専心して参りたい。昨年もある程度ふえましたけれども、本年はもう少しふやしたいという気持で、これは職安以上にどちらかといえば、看板の割りには内容の方は非常にお粗末だということを政府としても心配しております。ことしの予算で、もちろん婦人少年というのは毎年――昨年以来の懸案でございますので、これはぜひ取り上げてやりたいと考えております。
#149
○矢嶋三義君 ただいまの職安関係と婦人少年関係については、担当国務大臣として閣内で善処されることを特に御要望申し上げておきます。
 それから最後に会計課長に承りたいのですが、おそらく即答できないでしょうから資料として出していただきたいと思いますが、御約束できますか、それをお答え願います。
 昭和三十二年度には労働情報収集に必要な経費というのが、三十一年度に比べて一躍二割上げまして二千百十七万円という予算を計上したわけですよ。この使途の詳細なるもの、非常に小さな金額はよろしいのです、常識的におわかりになると思いますが、この決算資料を提出していただきたいと思います。それからもう一件は、報償費として三百八十九万二千円というのが予算に議決せられているわけですが、これをどういうふうにお使いになられたか、非常な少額はけっこうですが、大要がつかめるような資料を出していただきたい。それが御約束できますかお答え願いたいと思います。それを御約束していただければ、ちょうど十分の時間がきましたから私の質疑を終ります。
#150
○説明員(白木康進君) 今御指摘の二件につきましては、近く調整いたしまして御提出をいたしたいと思っております。
#151
○委員長(上原正吉君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#152
○委員長(上原正吉君) 速記を起こして。
 ほかに御質疑がなければ、労働省の部、検査報告批難事項第四百三十七号から第四百五十六号までの質疑は、一応終了したものとすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#153
○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。
 以上をもって本日の審議は終了いたしました。
 次回は十一月七日午前十時より防衛庁の部を審議いたす予定であります。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後二時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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