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1959/11/12 第33回国会 参議院 参議院会議録情報 第033回国会 運輸委員会 第3号
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1959/11/12 第33回国会 参議院

参議院会議録情報 第033回国会 運輸委員会 第3号

#1
第033回国会 運輸委員会 第3号
昭和三十四年十一月十二日(木曜日)
   午後一時三十九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十一月六日委員小柳勇君辞任につき、
その補欠として中村順造君を議長にお
いて指名した。
十一月十日委員藤田進君辞任につき、
その補欠として藤原道子君を議長にお
いて指名した。
十一月十一日委員藤原道子君辞任につ
き、その補欠として藤田進君を議長に
おいて指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     平島 敏夫君
   理事
           天埜 良吉君
           江藤  智君
           村上 春藏君
   委員
           金丸 冨夫君
           谷口 慶吉君
           鳥畠徳次郎君
           三木與吉郎君
           大倉 精一君
           小酒井義男君
           中村 順造君
           白木義一郎君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 楢橋  渡君
  政府委員
   運輸大臣官房長 細田 吉藏君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  説明員
   運輸省鉄道監督
   局長      山内 公猷君
   運輸省自動車局
   長       国友 弘康君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査の件
 (自動車行政に関する件)
○小委員会設置の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(平島敏夫君) それではただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 十一月六日、小柳勇君が辞任、その補欠として中村順造君が選任せられました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(平島敏夫君) 自動車行政に関する件を議題といたします。
 前回、「長距離トラック事業の監査について」の資料の配付を受け、自動車局長から説明を聞きましたが、これについての運輸大臣の所見を承ることになっておりますので、運輸大臣から所見を求めます。
#4
○国務大臣(楢橋渡君) 長距離路線トラックの事故防止の対策につきまして、自動車による交通事故には各種の原因が考えられますが、これを絶滅することは、運輸交通に関係するものとして当然の責務であると考える次第であります。
 最近、トラックによる交通事故が世上問題にされておりますので、運輸省といたしまして、事故に関係ありと考えられる長距離トラック業の運転者の労務状況及び賃金形態等につきまして、先般実地監査をいたしました結果、その実態がある程度判明した次第であります。すなわち、長距離路線トラック運転者の賃金は、他の産業に比べまして非常に高いが、同時に労働時間は相当長い実情にあるのであります。これは長距離路線トラックの作業の特殊性によることでもありますけれども、事故を未然に防止するためには、労働時間の適正化をはかることが必要と考えるのであります。これとともに、運転者の作業実態を的確に把握する態勢を整えまして、労働条件の適正化をはかるように指導する考えであります。また運行系統ごとの標準運行ダイヤの作成を指導したいと思うのであります。三番目には、運行管理者、整備管理者の研修を強化いたしまして、それらに対する諸般の措置を講じ、この点につきまして陸運局長に、これからの事故防止の態勢を整備することに努めさせるように指令をしておるような次第であります。
#5
○委員長(平島敏夫君) ただいまの大臣の所見並びに前回の局長の御説明に対して御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#6
○小酒井義男君 ただいま大臣の御発言になったことと少し問題が離れているんですが、非常に最近自動車行政というものにはいろいろな問題点がたくさんあるようなので、運輸省としても解決をしていただかなければならない問題があると思いますが、その一点として、この前の委員会で重盛委員から、例の揮発油税の問題で一つ大臣の所見をただされて、あの点が明らかになったのです。ところが、また最近、自動車税が問題になっておるように一部では伝えられておるようです。こういう問題が、ガソリン税の場合もそうでありますが、運輸省内ではそういうことはないという、反対をしていくんだというふうにいわれておるのが問題になって、関係者が騒ぐというような傾向があるのですが、自動車税の問題についても、私の聞いておる範囲では、この自動車税が具体的にまだ政府部内で問題になったようなことは承知しておらぬのですが、そういう点を明らかにしていただければ、関係者の無用の混乱といいますか、何もなくなるので、この点を一つ明らかに、そういう事実があるのかないのかということに対する大臣の発言を承っておきたいと思います。
#7
○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘の自動車税の問題は、実は全然まだ聞いておりませんし、閣内でも、まだ全然そういう話を聞いたことはございません。私の考えとしては、今せっかく自動車関係の仕事が軌道に乗りつつあるとき、ことにガソリンの税のごときはつい先般来上げたばかりでありまして、これも私は実は値上げに反対でありまして、自動車税等の問題が起こってきました場合にも、私の現在の考えとしては、そういうものに財源を求めるよりも、もっと他に捻出したらいいじゃないかというようなことを実は考えておるくらいで、今の問題は全然まだ聞いていませんから。
#8
○小酒井義男君 自動車の場合は、一般業務用ですと、これが運賃にはね返ってくるかどうかということに問題がありますし、自家用車の場合でも、自動車産業の振興というような点にいろいろ影響を及ぼしてくると思うのです。ですから、そういう点は、やはり現段階においては慎重に扱わるべき性質のものだと思うのです。聞いておらないということだけじゃなしに、自動車税の問題については現在以上これが加重されるようなことはやらせないということで、大臣の確言がいただけますでしょうか。
#9
○国務大臣(楢橋渡君) 私も、自動車がようやく今、御存じのように、日本の生産工程においても、国際的水準と申しますか、それにまだ追いつき得ずして、いろいろ自動車業界も苦労しておるような状況でもありますし、かつまた自動車の持っておりまする国家経済的な一つの役割の重要性等から考えまして、やはり自動車税を上げるということに対しては、私は同意しかねるということを申し上げます。
#10
○小酒井義男君 大臣が、運輸行政の閣僚としてすわっておっていただく以上は、そういう問題が発生することがないように仕事がやっていただけるものと確信をいたしておりますが、また一面からいいますと、現在の道路の状態で自動車の数がどんどんふえていくという現状は、もう東京都内どこへ行きましても、道路の上に自動車が並んでおって、通行にも困難だというような状態があるのですね。こういう問題は、これは運輸省だけの問題じゃなしに、道路交通取締法関係の警察行政にも関連することなんですが、こういう問題と、自動車事業の増強なりあるいは自動車産業の振興というような面と、やはり総合的に検討をする必要があるだろうと思うのです。そういう点について、何か政府でお考えになっておることがあれば、承っておきたいと思います。
#11
○国務大臣(楢橋渡君) 御存じのように自動車が急激にふえていきつつあるのに、実際の走るべき道路、その他自動車を駐車せしむる場所、そういうものについては、これは全然マッチしておらないという状況でありまして、ことにわれわれが、丸の内、その他これらの中心に見てみましても、驚くべきこれは自動車の洪水であり、また道路においても、いろんな狭隘な道路の上になお自動車が駐車しておるというような状況であるから、自動車を中心とする総合的な問題を取り上げる一つの案を今私どもとしては考えておりまして、どうしたらこの都心に集中して増大する自動車というものをどういうふうにしてさばくか。まあ単に自動車を駐車する場所だけでも、これは東京駅の前に、御存じのように大きな工事をやっておりますけれども、これは私の余談のようですけれども、案は外堀はもったいないから、全部水をほしちゃって、あそこはうんと掘り下げちゃって、あそこを全部自動車の駐車場に、近代的な自動車の駐車場にして、上にまたふたをして、水を張ってスワンを泳がす。こういうことでやれば、あの辺は大体自動車何万台でも収容できるのじゃないか。あの水をただ浮かばしておってもったいないから、あそこでしたら水をかわかしてから、最近の近代的技術でずっと掘り下げて、そうしてやれば、あそこは何階でもできると思うのです。別にじゃま物もないから、そういうことも私の思いつきですが、何か一つ工夫をして総合的に自動車というものをさばく道を一つ考えないと大へんだといつも思うので、自動車の増大してくるにつれて、道路、その他駐車場等、総合的にどうしたらいいか、これは各省に関係がありますから、こういう問題をぜひ取り上げて、総合的にぜひやりたいと思います。
#12
○小酒井義男君 大臣非常に新しい御意見を発表になった。そういうものを来年度の運輸省の予算の中にでも、そういう問題の調査費くらいは要求される方針でございますか。
#13
○説明員(国友弘康君) ただいま大臣が申されましたような駐車等に関しましての問題に関しましては、これは建設省との関係もございますし、今予算には計上しておりませんが、ただ自動車審議会の設置を予算要求いたしておりまして、この自動車審議会によりまして、自動車に関しまする根本的な問題を解決し、方針を打ち出していくような機構を持ちたい、こう考えてまして要求いたしております。そのほかにバスターミナルに関しましては、丸の内地区に、法律に基づきます特殊な法人を設立するために、政府から出資を要求するという予算を出しまして、乗り合いバスのターミナルを建設することを促進いたしたい、こう考えておる次第であります。
#14
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#15
○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて下さい。
#16
○小酒井義男君 自動車行政についてはいろいろまだお尋ねしたいことがありますが、大臣の時間の関係もあるようだし、ほかの委員の方の御質問もあるようですから、私は以上のことをお尋ねをして質問を終わります。
#17
○大倉精一君 先般のこの調査の内容についての具体的な質問をしたいと思いますけれども、大臣の方に時間の制限があるようですから、大臣に関する質問から始めますからお答えを願います。
 そこで、今度の調査で賃金あるいは走行キロ等につきましての統計が出ておるようでございますけれども、路線トラックに限らず、地域トラックにいたしましても、やはり事故の原因というものが労働時間、賃金体系、さらに賃金の額あるいは休養施設、その他いいろいろな条件が重なって事故の原因となるということは、これは明らかだと思います。そこで私は大臣にお尋ねしたいことは、こういうような原因は、やはり陸運行政というものが少し緩慢に過ぎはしないかというような気がするのです。たとえば今白ナンバー・タクシーの問題が非常にやかましくなっておりますけれども、これはタクシーばかりではない、トラックにおきましても、いわゆる自家用車の営業類似行為が非常にはびこっておる。手がつけられないような状態になっておる。長距離路線におきましては、そういうような傾向がないかもしれませんけれども、しかし会社としては長距離路線をやっておる、あるいは地場をやっておる。両方やっておるから、片方においてそのしわが寄ってくるということは、結局労務者全般に対してそのしわが寄ってくる、こういうことが大きな原因ではないかと私は思う。
 そこでお尋ねしたいことは、この白ナンバーの自家用トラックの営業の類似行為の取り締まりについては大臣はどういうようなお考えを持っておられるか、あるいはまたどういう工合な方策を持っておられるか、この際お伺いしたいと思います。
#18
○国務大臣(楢橋渡君) この免許制度があるのに、免許制度を無視して勝手にやみ行為、つまりもぐりのタクシーあるいはもぐりのトラック、こういうものは法の秩序を維持する上から言って厳重に取り締まらなければならないということは申し上げるまでもありませんので、しかるに現状は、率直に申し上げまして、非常にこの点が目に余るものがあるので、私は一昨日でありましたか、全国の陸運局長を集めまして、この白ナンバーに対するやみ行為の取り締まり、これはハイヤー、タクシー並びにトラックも同様でございますけれども、これを厳重に取り締まれ、まあこういうことを強く要望しておきましたが、これは率直に申し上げまして、運輸省の中の自動車局、その下における陸運事務所、これは御存じのように十倍も十五倍もところによってふえておるのに、人員は全然逆に減らされておって、ほとんど自動車の急激に増大した洪水の中に、陸運局も、あるいは陸運事務所も溺死しておるというような状態でございます。どうしてもこれは人員をマッチさせてふやすということでなければならないし、また実はこれらを取り締まる予算等も━━私は聞いて驚いたのですが、ほとんどないのです。これを取り締まる予算もないというような……。いくらかはあるらしいのですが、ほとんど問題にならない。そして一方こういうような免許、許可の問題が増大してきておるのであって、私も相当やかましく言ってはいるけれども、究極のところ、やはり一方には道路法等の改正、一方では人員の増大、一方には法の精神の徹底化、同時に一方にまた大きな障害になっていますのは、御存じのように陸運事務所が地方庁の管轄になっておって、運輸省の命令、たとえば陸運局から命令しましても、出先である陸運事務所というものが地方長官の意思のいかんによっては、これを行政処分とか取り締まりもやらない。そこに大きなネックがあるのでありますから、私運輸大臣になりましてから、直ちに閣議においても話しをしまして、石原自治庁長官に、陸運事務所というものを運輸省に返してもらいたい。これはやはり一つの命令系統といいますか、そういう点から言ってもまん中で中断されて、命令がさっぱり行なわれなくて、人も予算も全部こっちが取っているのに、陸運事務所は県の管轄を受けておる。長崎県のごときは、御存じのように県が大きなバス経営をやっていて、自分が陸運事務所をやっておるというようなところもありますし、また、ほんとうの取り締まりは県ではできない。それでその交渉を実は始めておる。石原長官の方と私の方といろいろ今意見を戦わしておりまして、行政管理庁並びに内閣総務長官その他を結局入れて話をしなければならないというような段階に実はきております。これも一つの今御指摘になりました点を解決するまたポイントではないか。要するに金もなく人もなく、しかも増大する自動車、しかもまた端的に言えば、需給関係に対する率直に言ってこれは運輸行政のまずさといいますか、そういうことから必要的にやみ行為が起こってくる。従って車の増車等についても、やはり社会的要求にこたえるような態勢をととのえつつ法の秩序を守るということでなければ私はだめだ。運輸省の特に自動車行政というものは最大の課題だと考えていますので、この点についていろいろと工夫をこらしておるというような状態でございます。
#19
○大倉精一君 この問題は、相当以前からの久しい問題ですけれども、歴代大臣は、今お話しのあったように、それぞれの一構想を持って、いろいろ委員会等において御答弁なさるのですけれども、それが実らないうちに順次おかわりになっていく。こういうことで、どうも取り締まり、あるいは交通秩序の確立については、中途半端なままにずっと進んできているわけであります。私は、こういうような状態を漫然と放置しておくというと、ほんとうに陸運事業というものは手がつかないようになってくるのじゃないか。私は、今のハイヤー、タクシー、あるいはトラックを見ておりますと、全く無政府状態である。法があってなきがごとしだし、白ナンバーは勝手にどんどん営業類似行為をやる、あるいは営業車は制限トン数をこえて、はなはだしいものは二倍も積んで平気で走っている。あるいはまた運賃料金というものは、認可料金があってもほとんどこれが守られていない。こういうことで、おそらく陸運行政ほど今紊乱しているものはないといっても過言ではないと思います。従って私は、大臣に特にお願いしたいことは、画期的な決意と勇気をもって一つこの問題は抜本的に解決するように御努力を願いたいと思います。特にそういう機構の問題も確かに大きな要素であると考えておりますけれども、当面とりあえず何をやるかということが非常に大事だと思う。それで当面具体的な対策がおありになるかどうか、お聞きをしたいと思います。
#20
○説明員(国友弘康君) 輸送秩序の確立ということは、数年前から私どもとしては努力をして参ったのでありますが、ことに最近の白ナンバー・タクシーを中心といたします問題が全国的に惹起して参りまして、この点で警察その他、関係官庁とも取り締まりについて打ち合せして、積極的に何度も打ち合せしているのでありますが、この打ち合せには、白ナンバー・タクシーの取り締まりと、それから同時にもぐりトラックの取り締まりも含んでいるのでありまして、運輸省といたしましては、いろいろな聴聞の形式等につきましても考慮をいたし、そのほか使用禁止処分についての実効あがるような方法につきましても検討をいたして、関係当局と打ち合せをしているわけであります。それから、ただいま道路運送法の改正案も練っておりまして、通常国会には提案いたしたいと思っているのでありますが、そのように白ナンバー・タクシー及びもぐりトラックの違法性ということについて、地方の陸運局に詳細に指示をいたしております。今申し上げましたように、さらにそれで不十分な点は、道路運送法の改正等をはかりたいと考えまして、今準備をしているところでございます。
#21
○大倉精一君 もぐりのトラックの取り締まりにつきましては格段の御努力を願い、そういう法案の改正も十分検討を願って、有効な改正をしてもらいたいと思うのですけれども、そのほか、たとえば業者の不当ダンピングを防いだり、あるいは労働条件その他の非常に悪質な業者の取り締まり、こういう面は、やはり取り締まりと同時に法案改正という面まで持っていかなければならぬのじゃないかという工合に考えております。たとえば免許基準にいたしましても、そういうような具体的な問題を免許の基準の中に入れるというようなことも法案改正として考えなければならぬのじゃないか、こういう工合に考えるのでありますけれども、この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
#22
○説明員(国友弘康君) ダンピングの取り締まり、その他につきましては、現在の道路運送法でも取り締まれますので、これらの点に関しましては、路上におきます街頭監査というようなもの及び事業者の店所に参りまして行ないます監査を励行いたしておりまして、それについての悪質なもの、悪い点等については監督等もいたしているので、処罰もし、改善措置も講じさせているのでありますが、その他労働条件等につきましては、労働省との関係も法律的の点においてはございますので、それらの点の調整をはからなければなりませんが、私どもが事業者を指導する上から申しますと、今度の路線トラック事業の監査に関しましても、乗務の問題、労働条件の問題等について陸運局長に通達をして、個々の事業者をいい方に持っていくように指導するような方法を今準備しておりますので、これら通達の励行等によりまして、そういう所期の目的を果たしたいと考えておる次第であります。
#23
○大倉精一君 そこで私の質問の要点は、そういう問題について、免許基準の中に何らかの形でそういうものを入れるような、そういうお考えがないかということをお伺いをしておるわけですが、いかがですか。
#24
○説明員(国友弘康君) 適正な事業計画を持つべきものであることという免許基準がございますが、これによりまして、私どもとしてはいろいろな労働条件等についても検討をいたしたいと思っておりますが、ただ法律上、道路運送法に明らかに給与その他の面を入れますと、これは労働省の権限ともからまりますような関係もございますので、私どもとしては適正な事業計画という面で、適正な運行を確保できるような労働関係の問題も検討していきたいと、こう考えておるわけでございます。
#25
○大倉精一君 その適正なということがどうもばく然としておって、いわゆる作文的用語だと思う。そういうばく然たる用語があるからいろいろな問題が出てくると思うわけで、そこで、この前の国会の事故防止対策小委員会におきまして、タクシー運転手の給与体系について、いわゆるこの固定給を主体とする給与体系を確立すべきである、こういう小委員会としての決議をしておるのですけれども、これに対して当局はどういうような指導をなすったかということですね。それに対してどういう反応があり、結果になったかということについてお伺いしたいと思います。
#26
○説明員(国友弘康君) 内閣の事故防止対策本部で決定いたしました固定給の割合をふやすこと及び最低保障給一万八千円を確保することというようなことにつきましては、これは行政指導で指導いたしまして、ただいまのところでは、その方向に大体八割から九割程度はそれ以上の実績を示しておりまして、これは行政指導で実効をあげて参ったのでございます。
#27
○大倉精一君 あの委員会では、その当時、固定給は少なくも六〇%にすべきである、こういうような意見があったわけなんです。しかし数字をあげてはまずいということで、今私が申しましたように、固定給を主体とする給与体系を確立すべきである、こういう決定になったわけなんです。その後、たとえば、聞くところによりますというと、大阪の陸運局では、業者に対しまして、固定給六〇%の通達か何かを出したようでありますが、一向に、実施されていない、またその他の地方におきましても、改善された部面もありますけれども、まだまだ旧態依然としておる、しかもますます悪くなる情勢にある。こういうものに対しましてその後引き続きどういうような指導をされておるか、もう一回伺いたいと思います。
#28
○説明員(国友弘康君) 指導に関しましては、東京を中心とした業者に強力に指導いたしたのでございますが、地方等におきましても、このような趣旨を陸運局長あるいは自動車部長会議がございますたびに、結果報告及び業界の改善指導方について指示をいたしておりまして、地方におきましては、たとえば最低保障給一万八千円というようなものにつきましては、そこまでまだ及んでおりませんですが、まあできるだけ適正な給与が支払われるように、業界を指導するように陸運局長に指示しておる次第でございます。
#29
○国務大臣(楢橋渡君) 今、御指摘のありました点については、私が運輸大臣になりましてから、個人タクシーの問題を声明いたしまして、そのために既存業者は非常な、率直に言って反撃態勢に出て私のところへ大挙して押しかけて参りましたから、私が率直に言ったことは、君たちのつまり労働条件といいますか、労働者に対する扱い方というものは一番封建的だ。従って、やはり退職制度であるとか退職年金制度であるとか、あるいは基本給料であるとか、そういう問題をやはり安定性を持つようなことをやりたまえ。そうしなければ、今の帝都のまん中において、僕の見るところでは、相当過酷なことをやっているということを僕らはしばしば運転手諸君から聞いておるし何であるから、そういう労働条件を根本的にやはり改めることが、かえって会社の経営を健全にするのだということを、四大会社並びにその他の三百くらいあるのですが、その代表者の連中に、私はそういうことを率直に彼らにも言って、勧告をしておるのでありまして、私の見るところでは、個人タクシーの問題等が起こってきたことは、少なくとも彼らの今までの経営━━対労働者における彼らの経営方針というものに一つの変革を来たして、それに対してやはり近代的合理性に基づいた方向へ一歩前進せしめる、こういうことに推し進めるように今しましたし、なりつつあると思って、つい数日前も彼らの一番大きな業者の巨頭が来ましたから、私が一番先に切り出すのは、まず労働条件をよくしたまえということを実は私はやかましく言うような次第でありまして、何とかその点はやはり合理的な方向へ運輸省としても持っていきたい。率直に言って、帝都のまん中であれだけの大きな仕事で人を使ってやっているものが、話にならないようなことをやっているのじゃこれは問題にならないのだから、もう少しそういうことは根本的にやはり近代的な経営者としての良識に基づいた方向へ持っていくようにということを私は勧告したような次第で、できるだけ御趣旨に沿うたような方向であれしたいと思います。
#30
○大倉精一君 今の大臣のお話は、私も全く賛成ですけれども、どうも聞いていると、個人タクシー免許は既存業者に対する牽制策みたいなふうに受け取れますけれども、私はこの問題は別にきょうは取り上げておりませんが、ただ、今お話しになったことは、全くその通りだと思うのです。そこで、業者にこういう問題は幾ら口頭で勧告してもこれは一向ききめがない。それはたとえば、かりに個人タクシーなりその他の形態になって、あるいは将来さらに競争が激化するということになれば、これはやはり経営者はその競争激化によるところのしわ寄せといいますか、そういうものをどうしても運転手の方へしわ寄せをやらなければならぬ、これは現在の社会構造、経済構造がそうなっておる。でありますから、これは言うなれば、その人間の相場がきまっていない、人間の相場がきまっていないところにこういうような悲劇が出てくるのではないかと思うのであります。そこで先ほどから私がお伺いしておることは、小委員会におきまして、最低限として固定給六〇%あるいは固定給を主体とする給与体系を確立すべきである、こういうような決定をしたのでありますから、何らかの具体的な方法によってそういうことが実現できるように、業界の指導といいますか、あるいはその他の何らかの方法によって、それを具現するような方策をお立てにならなければならぬ、かように思うのでありますけれども、大臣の御所見をもう一回伺いたいと思います。
#31
○国務大臣(楢橋渡君) その点は小委員会等の趣旨を尊重して、当局においていろいろ通達して、行政的指導をやっているわけでありますが、なお不徹底の点は十分にやはり徹底せしめて、やはり経営の合理化といいますか、近代化を持たせるような方向へ持っていきたい、こういうように思っております。
#32
○大倉精一君 さらに、たとえば何回勧告しても、言うことを聞かない業者であるとか、あるいはまた非常に過酷な労働条件なり、あるいはまたその他の不当な行為を繰り返しておるような業者、こういうようなものにつきましては、何らかの方法によって懲戒をしなければならぬと思うのですけれども、たとえば増車割り当ての場合には、そういうような業者には、増車をしないとかというような措置も必要ではないかと思うのでありますけれども、たとえば横浜におきまして、聞くところによりますと、何か、そういうような非常に問題を起しておる業者にも、割り当てがあったそうでありますけれども、そういうような点については、格段の一つ考慮を払う必要があるんじゃないか、こう思うのでありますが、いかがでありますか。
#33
○説明員(国友弘康君) その点に関しましては、監査結果がわれわれの方には出ておりますので、そういう監査の結果、悪い点がございますようなところにおいては、ただいま大倉先生のおっしゃったような増車の割り当てとか、その他の場合に十分それをしんしゃくし、考慮して公平を期するように、そして戒めになるように指導しておりまして、まあたとえば東京陸運局あたりでも、そういう方向で措置をしておると私どもには報告をしておるのでありますが、そのような方向への指導ということは、今後もぜひ続けていきたいと、こう思っております。
#34
○大倉精一君 それから、この点について最後に一つだけお伺いしたいのですけれども、トラックの運賃ダンピングその他の不当競争の部面について、業者に対して、当局として特に何か対策を講ずる必要があるのではないかと思うのですけれども、その辺のお考えはいかがですか。
#35
○説明員(国友弘康君) この点につきましては、運賃ダンピングをやっておりますのは、貨物につきましては、トラック運賃、たとえば路線運賃等については、一割の幅を持っておりまして、まあ、それに及ばないものがあるのでありますが、これも監査をいたしました結果、そういうものが発見されました場合には、陸運局を通じまして勧告及び改善措置を講じさしておるのでございますが、そのほか私どもとしては、具体的なものは、その監査の結果現われましたものについて執行しておりますが、総体的、抽象的には、陸運局からの指導をしておりますと同時に、トラック協会等におきましてもまあ定額制の順守に関します運動というものを展開いたして、運賃の適正な順守ということをはからしておりますので、今後も、その方向に運営指導していきたいと考えております。
#36
○小酒井義男君 先ほどの大倉委員の質問の中で、道路運送法の改正を今検討中だということでありますが、自家用自動車の営業類似行為の問題については、何年か前ですか、参議院の運輸委員会で議員案として認証制というようなことを一応考えて出したことがあるのです。これは衆議院の方で反対者があって、実は成立しなかった経緯があるのですが、今度の運輸省で考えておられる道路運送法の改正の中には、そういうような構想に似寄ったものがあるかどうかということと、それから提出されるとしたら、その時期は、いつごろになるのですかということ、この二点承っておきたい。
#37
○説明員(国友弘康君) 先の国会で認証制の改正案が提案されましたが、ただいま私どもの考えております違法行為の取締まりにつきましては、たとえば代執行━━車両のナンバー・プレートの領置に関しまする代執行権を確保する問題とか、そのほか使用禁止処分の実効をあげますための措置を考えておりまして、この認証制の問題については、ただいまの案では含めておらないのでございます。
 それから提出の時期につきましては、通常国会に提案いたしたいと考えまして、今申しましたような取り締まりの強化及び道路交通取締法との関係におきまする交通の安全についての面の調整、そういうようなことを柱にいたしまして改正案を考えている次第であります。
#38
○鳥畠徳次郎君 この機会に、大臣に一、二お尋ね申し上げたいと思います。今さら私が申し上げるまでもなく、交通輸送は産業、経済、文化のあらゆる面のモーターである、原動力であるということは、もうすでに、これは何ら一点の疑義もない問題でありますが、最近、大臣がこれらの一つの運輸行政というものが、すべての基本であるということから、経済閣僚懇談会へも、メンバーとして参画されるというようなことは、われわれにしまして非常に心強く、大きな期待をもっている一人でございますが、陸運行政につきましては、いろいろの条件がたくさんありましょう、しかしながらわが国の自動車交通、陸運行政の発展史から考えて参りますと、ここ十年ほどのわが国の自動車の発達というものは、もうこれも、今さらわれわれが申し上げるまでもなく、数字でみれば五倍あるいは十倍ということに非常な発展進歩を見ているわけでありますが、結局この自動車交通と道路というものは非常に因果関係が深い、これが両々相待ってこそ、ほんとうに陸運行政が完璧を期するのであろう、それがために国の産業も、さらに躍進するのであろうというふうに、われわれは考えられるのでありますが、道路公団と運輸省というような関係につきまして、それらの点から、一、二お尋ねを申し上げたいと思います。
 最近この道路公団は、相当全国にわたりまして有料道路の建設をやっているようでございますが、これは非常にけっこうなことでありまして、まあできるだけ、一線でも多く公団が道路建設をするということについては、われわれは双手を上げて賛成するものでありますが、どうも、公団の方の根本的な一つの考え方というものは、いわゆる輸送に便宜を提供するとか、あるいは産業経済の助長を育成するというようなことよりか、何とか、この道路を公団で建設した場合には、はたして十カ年か、あるいは二十カ年でペイするものかどうか、採算がとれるかどうかということが、どうも道路公団の、いわゆる計画に優先されて、まず、こういうことを考えられ、そうしてでき上った道路によって起こる国家の大きな利益であるとか、あるいは民間の利益というものを従に考えておられるところが多々あるように、われわれは思うのであります。これは、はなはだ遺憾なことでありまして、ことに国道であって、当然国がなすべき道路の建設にもかかわらず、国がその国道の建設改良を怠り、たまたま道路公団が、そこへ有料道路を作るという場合なんかには、非常に大きな、過分な使用料をとっているということもたくさん見受けられるのでありますが、大臣は、このわが国の道路公団と今後の輸送交通から考えたいわゆる国道の建設の関係と、また公団の有料道路の建設という問題について、どういうお考えをもっていらっしゃるかお尋ねいたしたいと思います。
#39
○国務大臣(楢橋渡君) 御存じのごとく、道路公団は建設大臣の管轄であり、また道路公団がきめますこの使用料も、建設大臣がきめまして、運輸省は、そのとき協議を受けるというような段階でありまして、私は本来から言えば、さいぜんからも懇談のときにお話が出ましたように、ガソリン税その他で千三百億、そのくらいの金が出ているのだが、そいつを道路に使う場合に、道路は全部建設省の管轄で、運輸省の管轄ではありませんので、まあ私の構想としては、やはり道路の上を走るものは、これは自動車で、今日、そういうような大きな税を払って走っているのだから、むしろ運輸省の方に道路というものを管理をさせて、運輸省の方に一貫したらどうだという考えを持っておりますけれども、これは大きな権限の問題でありますから……。
 しかし、今おっしゃいましたように、道路公団がやっておりまするその目的が、やはり経済開発、経済の交流、そういう点に重点を置くとすれば、どうしても総合的に、やはり運輸省側とも話し合いをつけて、さいぜんちょっと大倉さんでしたか、問題が出ましたように、小酒井さんでしたかな、とにかく総合的な、やはり自動車というものを中心とする総合的な、そういう問題を一つまとめて、行政的な統一ある体制を整える必要があるのじゃないか、運輸省といたしましても、道路公団は建設省・料金も向こうで直すというような状態で、運輸省は、実際いうと、まあ道路に使うべき多くの財源は、運輸省の監督している自動車の中から捻出されているのにかかわらず、使っているのは、そういうふうにやっているということもあるのですから、総合的なことを一つやらなければ、そういう問題は解決されないと思うので、そういう方向に向かって努力したいと思っております。
#40
○鳥畠徳次郎君 ただいまの大臣の御答弁で、大体の御方針はよく了解いたしましたが、どうか、一つ、さような意味におきまして、今後建設省、あるいはまた経済閣僚懇談会、それらに対しましては、強力にその点を主張し、そして総合的な成果をあげていただくというようなことを、心からこの機会に希望いたす次第でございます。
 もう一つ、大臣にお尋ねを申し上げたいのは、先刻も御質問があったので、多少ダブリますので簡単にちょっとお答えを願いたいと思いますのは、現在わが国のトラック、定額制のいわゆる運賃、あるいはまたタクシーの運賃、これらが、大体十年前と今日との数字の比較から参りまするというと、物価の指数が三百二、三十倍になっているにもかかわらず、貨物運賃あるいはタクシー運賃が、ようやく百七、八十倍から九十倍を往来しているように承知をしているわけであります。しかるにもかかわらず、ここ両五年くらいの間は、次から次へとさっき大臣の御説明にもありましたように、石油のガソリン税の引き上げ、あるいはまた軽油の引取税、これらが相次いで引き上げられておりますことは、業界の一つの健全な発展を阻害する非常におびただしい問題が残っていると私は考えるのでありますが、最近、巷間伝えられるところによりますと、どうも大蔵省では、何といっても来年度の予算には、さらにもう一回、これを引き上げをするというような、何か計画があるやにわれわれは聞いているわけでありますが、大臣は……。
#41
○国務大臣(楢橋渡君) ガソリン税のことですか。
#42
○鳥畠徳次郎君 ガソリン税の引き上げと、軽油の引取税、この二つの問題でございますが、この問題につきまして、一つ大臣の確固たる御方針と御信念をお聞きしたいと、かように考えます。
#43
○国務大臣(楢橋渡君) それぞれの部門にまたがってやっております行政、あるいは経済部門を担任してやっておる人々には、やはりでこぼこがなく、公平な扱いを国から受けることが私は妥当だと信ずるのでありまして、あるものだけはしわ寄せをせられ、あるものは非常に特権的にいくということは、私は行政上正しくないと信じておるのでありますから、物価の上昇と言いますか、物価の上った比率と、その部門を担任している人たちの受け取るべき━━たとえば貨物運賃等について、非常に不公平なことがあれば、これをできるだけ是正していくということが正しいと思っておるのでありまして、それらの、今御指摘のありました点につきましては、いろいろ及ぼす影響等も大きいので、今私の方でいろいろ研究して検討して、そういう点について、できるだけでこぼこを国家全体の経済の上に大きな波動を与えずに直していこう、こういうようなことで、せっかく今研究を続けておるような次第でございます。
 ガソリン税の問題は、御指摘のように、どうも取りやすいと申しますか、ややもするとガソリン税に吹っかけて、いろいろなものを持っていこうというようなことも考えられているということも聞きますけれども、私は、さいぜん小酒井さんにも申し上げましたように、今の段階でガソリン税を引き上げて、それがまた両はさみ撃ち食うような重圧を受け、また全体の物価に大きな波動を与える、特にこれが大衆に及ばす影響等が非常に大きいのでありますから、私は、その点については、先般も、懇談的でありまするけれども、そういう話は正式には出ませんが、私自身が積極的に先に発言して、ガソリン税を上げることは僕は反対だというようなことを、私は機先を制しておるというわけではないのでありますが、そういうようなことを申しておる次第でありまして、さいぜんお答え申し上げましたように、この点については、私の信念を貫きたいと、こういうふうに思っておる次第であります。
#44
○鳥畠徳次郎君 自動車局長に、二点だけちょっとお尋ねいたしたいと思います。
 今度、東京都の個人タクシーの免許につきまして、新聞の伝えるところによりますと、大体今月中に何か三百台か、おそらく許可になるのじゃないかというように業界新聞が報じておるのでございます。はたしてそれが事実であるかどうか。また個人営業の免許の場合に、最も大切なことは、御承知の通り、最近のこの事故という問題が、これはもう月々、年々歳々、相当の数字に上ってきていることは、はなはだ遺憾なことでございますが、個人の場合、この事故が起きた場合、いわゆる第三者に、多大な物心両面に迷惑をかけるというような、ひいては尊い人命までも奪うという人道的な問題までも持ち上がってくるわけでありますが、個人営業の、いわゆる零細企業の場合に、はたしてこれが完全に、しかもスムースにいわゆる解決ができるかどうかというようなことについては、これは何か国家として法的に、道路運送法の改正によって、これらがある程度の規制ができるものか、あるいはまた、どういうようなことで、これをできるだけ最低にとどめようというような、何らかお考えがあればお答えを願いたいと思って、お尋ねするわけであります。
 もう一点、お聞きしたいと思いますのは、運転手の小型、大型の免許を交付する場合に、年令の問題が大きく関係しておると思います。最近の事故の件数と、それから年令的に二十才未満という人たちの事故の件数、あるいは二十歳から三十歳、三十歳から四十歳というように、いわゆる年令の差によって、事故の件数が著るしくそこに、大きな隔たりがある、こういうことがいろんな数字の上からわかるのでありますが、現在の免許の最低年令を多少引き上げて、社会人としての常識を備え、しかも規制も、りっぱな技術も備えているという人たちに免許を下付するということはできるかできないか、これに対してどういうお考えを持っておられますか。これは社会的に、いろいろ社会政策の面にも一応関連を持っおりますので、必ずしも私は、年令の引き上げのみを主張するものではありませんけれども、御当局のお考えを一つ、お答えを願います。
 以上で、私の質問を終わります。
#45
○説明員(国友弘康君) 個人タクシーの問題につきましては、四十歳以上、優マークの者九百十四名に対しまして、第一次的に審査を開始いたしたのでございますが、これに関しましては、できるだけ早く個人営業のタクシーを運行させるようにしたいという意図のもとに、最もそういう可能性の多いと思われる層をピックアップしまして、聴聞を開始したのでございまして、まあ、これに関しましては、今審査を続行中でございまして、ただいま三百台というお話しございましたが、まだ両数についてはきまっておりません。ただ、まあ、第一次的には、できるだけ早く免許をいたし、さらに、それに続行いたしまして、個人タクシー営業申請の審査を継続し、できるだけ早く全体についての措置を終わらせたいと、こう考えておるのでございます。
 それから、個人営業の場合に、賠償その他に関しましては、保険制度の活用をはかりたいと思っております。強制保険によりまする賠償補償法がございますが、そのほかに、任意保険によりますところの保険制度を活用させまして、そういう賠償能力をつけていきたい、こういうふうに考えております。まあ法律によることまでは、今考えておらないところでございます。
 それから、運転手の免許に関しましては、これは、運転手の運転免許状につきましては公安委員会の方で措置をしておりますので、その方と打ち合わせをしなければならないのでございますが、営業用の運転手につきましては、ただいま二十一歳以上であるべきであるというふうに政令できめまして、実行をしておる次第でございまして、まあ、これらの点に関しましては、公安委員会の方と打ち合わせたい、こう思っております。
#46
○大倉精一君 先ほどのトラックの問題に関連いたしまして、この際、大臣も時間がないようでございますので、一点だけお伺いしておきたいと思います。御承知のように、国鉄におきましては、大集配制を計画し、実施をされておりますけれども、これは言うならば、トラック輸送に対抗して━━運賃ではなくて、輸送方法によってトラック輸送に対抗しよう、こういう趣旨のものだと思います。そうなりますというと、将来の道路の事情並びにトラックの今後の発展の見通しというものを勘案してみますというと、国鉄みずかうが積極的にトラック輸送に対抗していく、あるいは競合していく、こういうことになりますと、先ほど私が申しておりますところの、トラックの経営事情からするところの競争といいますか、さらにまたそれが激しいものを加えてくると思うのでありますけれども、この際やはり、道路運送と鉄道軌道の輸送面との分野については、再検討をする、あるいは確固たる計画によって施策を講ずるという、こういうことが必要ではないかと思うのでございますけれども、これに対する運輸大臣のお考え並びに構想がありましたならば、この際、お知らせを願いたいと思います。
#47
○国務大臣(楢橋渡君) 国鉄の集約輸送の問題は、国鉄が、今日経営上どうしても合理化しなきゃならないという線に沿うて、これは行なおうとしておるものでありまして、この点が、トラックその他の貨物との間に、どういうような連鎖反応を起こしてくるか。また、さいぜんから話が出ておりますが、道路の狭隘が、一そうこれが輻湊してくる。そういうものとの間の行政的な問題が、一体どうなるかというお話がありましたが、まあ、国鉄としましては、トラックに対抗するために集約化するということよりも、国鉄自体が、全般にわたって一つの合理化をやろうという線の一環であろうと思う。しかしながら今御指摘のありましたような、そういうことから起こってくる自動車の貨物輸送への影響力等というようなことについても、十分に、これはやはり勘案して、それに対する、しかるべき善処した方策を講じたいと思うのでありまして、こまかなことは一つ、山内君から、答えてくれたまえ。
#48
○大倉精一君 いや、具体的な点については、あとからまた専門家にいろいろお話を聞くとしまして、ただいまの大臣の御答弁によりますというと、これは、必ずしもトラックと競争するという意味でなくて国鉄自体の合理化のためにというような御答弁がありましたけれども、私は、これは少しやはり物の真相の見方が違うのではないかというような気がいたします。つまり言うなれば、このままの状態を五年もほうっておくというと、国鉄は貨物の面において、トラックに押されてしまって、消滅しなくちゃならない運命にある、ここは必然的に民間のトラック輸送と対抗して何らかの輸送方法によって対抗しなければならない、こういうところから、集約輸送という考え方が出ておるというふうに私は考えます。それがすべてではないと思います。むろんそれによって、貨車の生み出し、あるいはその他の節約等々、いろいろのお考えがあるだろうと思いますけれども、大きな目標としては、私は、トラック輸送に対抗するという目的があるのではないか、こう私は考えておりますけれども、今の大臣のお話によりますと、そうではない。トラック輸送に対抗するというような意味ではない、こういうお話でありますけれども、この点は、若干国鉄当局の意図するところと、政府の認識とは違うのじゃないかと思いますが、もう一回、一つ御答弁をお願いしたいと思います。
#49
○国務大臣(楢橋渡君) これは経済情勢等の変化等によって、国鉄は国鉄としての、やはり一つの合理化的な、行くべき道を見出だして、これはやっておると思うのでありまして、同時に、やはり貨物に対する自動車の仕事というものも、やはりそれらの情勢において、それぞれやはり独自の立場でやるべきものであって私どもの考えとしましては、国鉄が少くとも━━大倉さんもおっしゃるように、自動車の貨物の輸送を一つ抑圧するといいますか、それを圧迫するために、こういうようなことをやっておるとは私は考えておらないのですけれども、それは、そういうことだけでっやておるとは考えておらんが、まあ、その点につきましても、なお御指摘がありましたので、十分一つ検討してみたいと思っております。
#50
○大倉精一君 この点は、いろいろお考えがあるだろうと思いますけれども、私は、やはりこの際、今大臣がおっしゃったように、国鉄は国鉄としての使命があり、トラックはトラックとしての使命がある。これが非常に私は大事だと思うのです。特に日本の国のように、大都会がすぐ近所隣にある、こういうような国は、私はアメリカのような国とは、だいぶん国情が違うと思う。従ってトラック輸送が、日本の国の地理的な事情、条件から言って、非常に適しておるのではないか。この適しておるトラック輸送を、国有鉄道によって圧迫━━と言うと語弊があるかもしれませんけれども、競合関係におくということは、政治的に見てどうかと私は思うのです。
 で、さらにまた、ただいまもガソリン税のお話がありましたけれども、画期的な道路整備拡張もおやりになるのでありますからして、この際、やはり国鉄は国鉄としての使命、道路は道路、トラックはトラックとしての使命というものを十分に検討をされて、無用な競合関係にならないようにするという、こういう抜本的な施策が必要だと思うのですけれども、この点に関する、もう一回、お考えをお述べ願いたいと思います。
#51
○国務大臣(楢橋渡君) 大倉さんの御説は、ごもっともでありまして、やはり自動車による、つまりトラックによる貨物輸送というものの持っておる機動性といいますか、その弾力性というものは、これはまた鉄道の持っておらないものを持っておるのでありまして、従ってやはり日本の今日発展してきましたトラック業、それの大きな役割としている経済的な役割、そういうものは、やはり十分に尊重し、一方に国鉄という一つの大きな国家資本的な立場から立っておるものとの間に、どう調和していくかということは、十分にこれは配慮していくべき問題だと思うのでありまして、その点は、十分尊重していきたいと思うのであります。
#52
○大倉精一君 これは、特に私は要望をしておきたいと思うのであります。従来は、ややもすれば、国鉄は国鉄独自の何カ年計画をお立てになる、あるいは道路は道路の計画を独自にお立てになる、飛行機は飛行機でもって勝手に計画を立ててやる、この間に、ほとんど何らの関連も、あるいは総合性もないという現状のように見受けられるが、さらにまた国鉄運賃にいたしましても、一割三分上げる、これでもう、当分は上がらないようなことをおっしゃって、また国鉄運賃値上げというものも考えておられるようであります。これは今度運賃値上げというと、どうも世間体が工合が悪いから、等級の改正とか、あるいは定期券のどうやこうやといって、実質的に、やはり国鉄の運賃値上げに変わりないことをやっております。こういうことも、やはり一貫性がないようなところがあるのではないかと思います。でありますから、そいう点につきましては、特に一つこの際お考えを願いたいと思います。それは私、要望ですから……。
 そこで、運輸大臣に最後に大集配制に対しましてお聞きしたいことは、計画のよしあしはともかくとしまして、この前も、官房長にお尋ねしたのですけれども、実施に当たっては各地各様、それぞれ地方ごとに事情もありますので、必ずしも、これは簡単にいかない面があると思います。あるいは部内におきましても、たとえば国鉄の職員の配置転換であるとか、あるいは人員の首切りであるとか、あるいは通運、倉庫等の免許業者の分配に関するような問題が出てくるでありましょうし、あるいはまた地方の経済事情等からしていろいろな困難な、厄介な問題が出てくると思いますから、そういう問題につきましては、大臣といたしましても摩擦の起こらないように、十分に一つ、そういう部面と折衝をし、納得のいくようにしてから実施に移される、こういうことは、ぜひとも必要であると思っております。さらにまた、非常に困難であれば、あわてふためいてやる必要もないというように考えておりますので、この点に対する大臣のお考えを、この際承っておきたいと思います。
#53
○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘になりましたように、国鉄が集配の問題につきましては、各地方々々のそれぞれの特殊事情もあり、また地方の同系統の、たとえばトラックの貨物輸送等の点の競合なり、あるいは調和性というようなものがありますから、これは、十分にやはり尊重して、調和性を持ってやるべきだと思うので、そういうふうに指導したいと思うのであります。
 なお、大倉委員から非常に示唆に富んだ御指摘がありましたが、私が運輸大臣になりましてから、運輸省の中の運賃体系のことだけを聞いてみましたが、飛行機あるいは汽車あるいはバス、トラックその他船━━内航線の船、あるいは倉庫、大体こまかに分けますと十幾つ、しかも各局ばらばらに、そういう状態になっておりますので、運賃といいますものは、日本の経済基盤の上における重要な役割ということから見ても、これらの問題を通して調整して総合的にやる必要がある。たとえば北海道から材木を九州まで、長距離逓減で運んで、国鉄は非常な赤字を出しているが、内航線の船は、仕事がなくして遊んでいる、あるいはたとえば日航の飛行機運賃と、国鉄が非常に高級なものを作っているあのスピードの早いものとの運賃が、一体どうなるか、全日空と日航との関係、それらの諸般のことを勘案しますと、全くばらばらでありますから、これではいかぬということで、私の考えといたしまして、どうしても、これらを総合的に一つ調整することを考えたいと思いまして、各界の代表者、これはまあ政治関係の方だけを除いて、一つその他のグループ等を集めまして、運輸交通懇談会というものを作りまして、そこでいろいろな問題を、今までのように答申をとるとか何とかでなくて、フリー・トーキングに、一ついろいろなお話を聞いて、その間に、おのずからいろいろな示唆も受け、かつ私のやります、運輸行政についても、いろいろな指導なりあるいはいい点を取り上げていこうと、こういうようなことで、非常に、あまりその拘束されないで懇談会という名をつけまして、それを作りまして運輸行政の全般にわたって、日本の経済の上にもたらす役割等を、一つ、そこでいろいろ把握していこうと、こういうことでやっておりまして、まだ先般第一回だけ、十月の二十三日にやりまして、一応運輸行政というものが、どういうものであるか、運輸省の今日抱えている当面せるあらゆる方面における課題等を、私が詳細に御説明しまして、これらの人々に、一つの示唆を投げ与えまして、また率直な意見等も、その節承ったのであります。
 そういうことも考えて、何とか運輸行政というものを、総合的な立場から調整して、その持つ経済基盤における役割というものを、一つ、ここに確立していきたい、こういうことを実は考えている次第です。
#54
○金丸冨夫君 ただいま鉄道の集約輸送に対するお話がありましたが、これについて一度大臣の御意見を伺わせていただきたい。かように考えておったわけであります。それは最近集約輸送も、だいぶ軌道に乗りまして、計画も進んで、実行の段階に至っているようであります。この国鉄経営に対する合理化という点から考えて、この考え方、構想というものは、われわれも決して理解できないものではない、ただ、ここでこれに伴っての自動車免許並びにこの区間輸送の問題です。これは過般、この前も、東北線実行の場合には、各国鉄の自動車線の整備をもって、これに充てるというようなことで、まあ合理化ということには向かっておりましたが、通運業界及び自動車、トラック業界においては、これを声を大にせずに、がまんをしたわけでありますが、今回、全国的に行なうということになれば、まさにその当時に、トラック業界がのろしを上げましたように、いわゆる民間圧迫だということに、これは言わざるを得ない。ただ私どもは、かりに民間圧迫といい、あるいはまた政府がこれを行ない、政府機関が行なうということにいたしましても、それが要するにわが国経済のすべてのほんとうに伸展になり、合理化になっていくならば、私どもは、また考える余地もあるし、また、がまんをするところもあると思いまするが、この内容をわれわれが考えますときに、国鉄が新たに合理化という名目でもって、これをやりましても、決して私は、全国的にかような問題が成功するものだとは絶対に考えておらない。というのは、区間の鉄道運賃で、その間の駅に受け付けたものを、それを輸送するということだけ、私は、採算がとれるというならば、その表を一つはっきりしていただきたい。私の採算では、とうていとれない。しいて合理化になるといえば、鉄道の従業員、その他の、あるいはまた運搬具というものの保有したものの有効的措置において、穴埋めされているということだけで、これを企業として考える場合には、私は、採算もとれない、従って合理化にはならない、いわんやこの問題自体が、すべて、集配を伴った一貫輸送というのが、輸送に対しては最も理想的な、これは海陸であろうと陸上であろうと、あらゆる面でこれが理想であります。従って、最近唱えられておる鉄道及び自動車の共同輸送というような問題も、観点はそこにあるわけであります。ところがそれを今後の状況に応じてなおかつこれを免許し、あるいはまたこれを国鉄があえて実行するということになれば、ここに大きな新しい問題が私は起ってくると思います。従いまして、総裁の言でありましたか、今後の問題についてはあえてこれをやるのではないというようなことを、私はちょっと聞いたように思いますけれども、最近の国鉄の御方針。特に運輸省の方として、そういうものを全国的に、今度の集約輸送を行なう場合に、そういう方針をとられておるとすれば、一日も早くお漏らし願ってそしてわれわれとしては体制を考えなければならない。また国鉄が民間事業の圧迫をするということであれば、われわれもそれに反発もやらなければならない、かように考えます。
#55
○国務大臣(楢橋渡君) 私は率直に申し上げまして国鉄が民間圧迫というような意味からこれをやる……、これは民間は民間においてそれぞれのまた立場から、国家において、あるいは日本の産業に貢献して、それぞれの役割を今日生命体をもってやっておりますから、一方的に国鉄がそれを圧迫して全部彼らを押しつぶしてしまうというやり方は反対でありまして、従って、民間側の持っておる持ち味と国鉄それ自身がなすべき当然のいき方というものがありますが、おのずからそこは調和を見出してやはり国鉄も民間も一体となって、一つ日本の経済に寄与するという体制に、系列的にすべきものであるというふうに私は考えますのですが、正直なことを言えばあまりくわしいことは知らぬから、山内君から補足説明をさせます。
#56
○説明員(山内公猷君) ただいまの御質問は、東北線の集約輸送という一つのモデルがありまして、ああいう姿が全国的に、もし及ぼされると民間への非常な圧迫になる、という点に御趣旨があろうかと思います。実は私、前任のころあれをやりました関係上、当時の施策また将来の構想というものにつきましてもいろいろ考えたわけでありますが、実は東北線の集約輸送をやったということは、国鉄が近代的な輸送形態をとる一つのテスト・ケースとしてやったわけであります。このテストに成功すればまたさらにこれを合理化して、国鉄の合理化に役立たせようという一つのテスト・ケースでありましたために、そのためには自動車輸送も自分のところでやっていろいろなデータも取ってみないと、これもまた推し進めることはできないというので、あの当時も民間の路線を利用した方がいいのじゃないかという各方面からの御意見を伺ったわけでございますが、たまたま国鉄に東北方面には遊休のトラックも相当ありまして、そのほかまたトラック路線といたしまして成立しなかったというようなこともございまして、そういった諸種の事情で、東北本線の集約輸送というものは国鉄のトラックを使ってやったわけであります。またこの原価計算そのものが、そのトラック輸送自体として収支が償わないのじゃないか、事業として成り立たないのじゃないかという御意見、これはわれわれ役人でございますので、その辺は御専門の御意見通りであると思います。ただあれによりまして、国鉄が当然作らなければならない車両の節約、あるいは運転費の節約という、そういった国鉄自体の鉄道輸送の節約という部面が非常に大きいわけでございます。その点、鉄道といたしましては、あれを見まして相当の理解ができたというふうなわれわれの方へのお話を聞いております。あの当時もいろいろ論議があったごのでざいますが、
 それでは将来推し進めるためにはどうするか、これはもちろん国鉄が新しく、一部はあるいはあるかもしれませんが、トラックを買いそういう輸送をするということは考えていない。それぞれ地元のそういう仕事をやっていただくのに適当な人があれば、そういう所にお願いしてやっていこうということでございます。この仕事はただいま大臣からもいろいろ御説明になりましたように、国鉄の近代化のための輸送というものはどうあるべきかということでございまして、実はトラック鉄道という関係は鉄道がトラックを圧迫するという時代ではございません。世界の交通界を見ましても実はトラックに鉄道が食われて、各国とも鉄道への国家的な助成を一体どうしようかという段階でございまして、その鉄道がトラックを圧迫するということは交通の現在のあり方からいってないわけでございます。現在ある荷物の中でもいい荷物が皆トラックへ行ってしまう。そのためにいろいろ鉄道でも今、等紙表の問題なんかが議論されておるような態勢でございます。ただそのときにわれわれ考えなければなりませんのは、諸外国におきますトラック事業というものが、いわゆる近代化され、大きなとまでいかなくてもある程度の規模が発達しているトラック業界があるために、ますます鉄道に対する影響が強い。しかし、日本のトラック業界というものは、これはおしかりを受けるかもしれませんがいろいろ問題があるようで、弱小の中小企業、あるいはもっと小さい零細企業というのにも属するような企業がたくさんあるわけでございまして、われわれが鉄道というものの合理化を考えるときに、そういった周辺の交通機関のあり方というものも十分認識をいたしまして、この仕事を進めて参りたい、かように考えておるわけでございます。現在の情勢といたしまして、方針としてはそういう方向に行くということでございますが、全国それではすぐにやるという段階でもございません。それに適合するように、また地方におきましても十分御理解をいただいた上で、国鉄でも慎重に実施をしていくというふうにわれわれは聞いておりますので、全体的方針としてはそれは国鉄の近代化の面からいって賛成いたしておりますが、個々の問題については別途その具体的な問題を検討して、実施するかどうかということをきめるわけでございます。われわれ担当者といたしましては、ただいま大臣がお話しになりました根本的な方針を体しまして、これに当たるということを考えておるわけでございます。
#57
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#58
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
#59
○大倉精一君 国友局長にこのトラックの事業監査について若干お尋ねするのですけれども、先般もお尋ねいたしたのですけれども、たとえば給与の問題につきましても、あるいは運行速度の問題につきましても全部平均でなされているのですけれども、これは個々についての調査記録を今お持ちであったら、資料として出してもらいたいと思うのですが、いかがですか。たとえばスピードについて、最高のスピードを出す場所なりあるいは距離なり、こういうようなものについてお調べになったかどうか、そういう点について、もしありましたらお伺いしたいと思います。
#60
○説明員(国友弘康君) 調べましたのはございますが、実は相当膨大な資料になるものでございますから、その最高最低等についてお出ししてどうでしょうか。
#61
○大倉精一君 それではたとえば給与の面について、平均はこうであるが最低はこのうち何%くらいになっておるか、最高部分は何%くらいになっておるかという大まかなめどでもけっこうでございますけれども、こういうような格好のものがありましたら……。
#62
○説明員(国友弘康君) ただいま申し上げる資料を持っておりますけれどもも、資料として提出いたしましょうか。
#63
○委員長(平島敏夫君) 資料としてそれでは提出していただきます。
#64
○説明員(国友弘康君) 提出いたします。
#65
○大倉精一君 それでは平均速度を出された方法をちょっとお伺いしたいのですが。
#66
○説明員(国友弘康君) これは東京―名古屋間の輸送をしておりますものについては、東京―名古屋間の運行距離を運行しました時間で割ったわけでございます。全部について割りまして、それを東京―名古屋間とか東京―大阪間とか、それを各社ごとに各人ごとにやりまして、それを平均したわけでございます。
#67
○大倉精一君 これは休憩時間なりあるいはそういう時間は入っておるかいないか。
#68
○説明員(国友弘康君) 休憩時間等は抜きまして、運行いたしました時間について計算いたしております。
#69
○大倉精一君 それから百六十九名についておとりになったのでありますけれども、これはどういうような方法によっておとりになったか、たとえば書類を提出さしておとりになったのか、あるいは一々実際に点検をしてこういう数字をおとりになったのか。
#70
○説明員(国友弘康君) これは本年の六月を主体にいたしまして七月にもかかりましたのでありますが、会社を指定いたしまして、その会社の中のまた人を指定いたしまして、それにつきまして全部記録をとらせまして、それをこちらに報告を受けたわけでございます。
#71
○大倉精一君 そうしますと、これは業者の方からの自主的な報告という工合に解釈していいのですか。
#72
○説明員(国友弘康君) 業者から記録をとらせまして、そしてそれを実地について監査いたしまして確認をいたしました。
#73
○大倉精一君 それからこの業者の選定は何か基準がおありになったのですか。
#74
○説明員(国友弘康君) これは路線別に東海道、山陽道等適当と思われる業者を選定いたしまして、調査をいたしましたので、別にこういう基準というものを設けましてやったわけではございません。
#75
○大倉精一君 このほかに非常に監査、調査をしなければならぬ業者があるように私は思うのですけれども、監督官庁としてこういうのはぜひ監査しなければならぬというものが抜けてやしないかと思うのですが、そういう点についていかがですか。
#76
○説明員(国友弘康君) 実はこの長距離トラック事業の監査につきましては、給与条件とか労働条件とかそのほか宿泊施設とかいうようなものに関しまして、典型的なデータ、資料を得たいということで調査をいたしましたので、それによりましてこういう結果が出たのでございますが、さらに業態の悪い事業者とか、そのほか監査を必要とするとわれわれが思いますような事業者に関しましては、今度は監査規則によりまする監査を励行いたしたいと思っております。
#77
○大倉精一君 従来そういう監査規則によって特に必要と認めて監査した例がありますか、もしあったら参考のために特に資料の一部をちょうだいしたいと思うのですがいかがですか。
#78
○説明員(国友弘康君) 一年に本省といたしまして四十社ほど監査をいたしております。これは全国的な規模でだんだん順繰りに、会社を指定いたしまして監査をいたしております。これも全部と申しますと非常に数が多くなるのでございますが、資料提出の方法等についてはいかがいたしたらよろしいか、ちょっと迷うのでありますが。
#79
○大倉精一君 まあ私はその全部出してもらえばけっこうですけれども、全部出してもらっても私自身見られぬかもしれませんが、その中でこれは一つ特筆的なものというものがあったらお出しを願いたいと思います。その場合に、私がちょいちょい聞くところによると、だれがどこから電話をかけるか、連絡するかわかりませんけれども、監査に行くときは向うが先に知っているようです。そういうことではどうも監査にならぬと思うのですが、そういう点はお気づきになっておりませんか。
#80
○説明員(国友弘康君) これは監査規則によりまする監査でございまして、この監査規則によりまするものにつきましては、本省から参ります場合等はあらかじめ知らしておるのでございます。それにいたしましても証憑類その他は詳細に調査をいたしておりますので、それと同時にわれわれの目的が、非違の摘発にももちろんあるのでありますけれども、むしろその業態を改善させることを目的といたしておりますので、監査に行きます場合に、業態を改善いたしますればそれがその後には好影響を及ぼすわけでございますから、むしろ監査規則の運用上の監査といたしましては、あらかじめ知らせて監査に参っております。
#81
○大倉精一君 私は何も意地の悪いことをやれと言っておるのではありませんけれども、やはりあらかじめ予告をして行くということになりますと、まあ場合によっては肝心のことがわからないという面がありますので、たまにはあるいは時としては、抜き打ち監査をする必要があるのではないか、私は今ここでいろいろ給与状態等の報告をもらっておりますけれども、事実私の手元にはトラックの運転手、たくさんの運転手から投書がきております。その投書を見ると非常にひどい労働条件があります。私は今どこの会社ということは申し上げませんけれども、たくさんそういう状態がありますけれども、どうもそういうあらかじめ予告する監査ではこういう状況が把握しにくいのではないか。こう思うものですから、これはぜひ一つ場合によっては抜き打ち監査をして、ほんとうの実態を、特に実際にハンドルを握っておる運転手等からお聞きになるとよくおわかりになると思いますので、そういうほんとうの実態を把握されないと、行政上まずいのではないかと思いますので、特に要望をしておきます。
 それからこの改善の勧告をなすったのでありますけれども、この前の委員会で、勧告した結果はどういうような反響があったか、ということを申し上げたのでありますが、いかがでございますか。
#82
○説明員(国友弘康君) 監査に関しましては、今大倉委員から仰せられましたような方法につきましても十分考慮して、実効を上げていきたいと思います。
 それから監査の結果、改善事項を勧告いたしましたその結果についてでございますが、これは本省から大阪陸運局、名古屋陸運局等へ通知をいたしましたのは、十月の十四日あるいは十月の二十四日でございまして、これが大阪陸運局あるいは名古屋陸運局を通じまして、直接業者の方に参るものでございますが、これにつきましては大阪陸運局は十一月の四日に業者あてに通知を出しておりますので、この結果につきましてはまだ手元に集まっておらないわけでございます。名古屋陸運局は災害その他でごたごたしておりますので、ちょっとおくれておりますが、これは早急に業者に対しまして結果通知及び改善勧告をするということにいたしておりますので、これは業者に参りましてから実際にそれを改善して、そうしてそれを効果をあげた上でこちらに報告してくる、そういうことになると思いますので、私どもとしてはできるだけ早くそういう結果報告をとれるように陸運局を督促いたしたいと考えております。
#83
○大倉精一君 こういう勧告の場合には単に書類で勧告なさるのか、あるいは業者を集めて、あるいは現場について具体的に勧告をなさるのか、どういう方法でおやりになるのか。
#84
○説明員(国友弘康君) 監督に参りました際には、その監査員が会社に行って監査をいたしますわけでありますから、そのつどその会社の係員あるいは幹部に対しまして注意を与えています。さらにそれを集計いたしまして大臣まで決裁をとりまして勧告をいたします場合には、本省から陸運局を通じて書面で通知をいたすわけでございまして、そう書面の通知をいたします内容等については、監査のときにも相当部分のものは会社に言われておるわけでありますが、それらを全部勘案いたしまして本省からの改善勧告についての措置をとった上で、こちらに改善措置を報告させる、こういうことにいたしております。
#85
○大倉精一君 非常に事務的な質問でまことに恐縮なんですけれども、その場合に、業者の方からのこれに対する回答なり報告なりというものは、どういう形式で行われるのか、さらにまたその確認をどういう方法でおやりになるか、さらに三番目には、勧告を実行しない、実現をしないというような会社に対してはどういうような措置をされるのか、この三つについて一つお知らせを願いたい。
#86
○説明員(国友弘康君) これは事業者から改善をいたしました結果について、相当各社とも長大な改善措置についての書面の報告をいたしますと同時に、事業者の中には陸運局へさらに口頭でつけ加えまして、改善の措置を報告に参る者がございます。それからこれにつきましての確認は全部についていたしておるわけではございませんが、その方法についての特に目立ったもの等については、陸運局がさらに参って調査をする場合がございますが、大体書面で見ましてこういうふうに改善されたと信ぜられる場合には、それをそのまま受け取りまして本省の方に送って、本省の中の内部でそれをまたよく詳細に検討するという段階をとっております。さらにそういうことを実行しない者に関しましては、これは不都合でありますので、そういうことを実行しておらない悪質の者については、行政処分をするというところまでいくものだと思います。
#87
○大倉精一君 これは非常に、今お話ですと、書類上の形式的なものに走るようなきらいがあるのでありますけれども、せっかく相当に費用をかけ、労力をかけてここに勧告をなさるのですからして、ぜひとも実を結ぶように最後まで一つ御努力を願いたい。おそらく従来こういう勧告をおやりになっておると思いますが、それを完全に実行されておったならば、日本のトラック業者は非常にりっぱなものになっておる。ところが一向にそういうことになっていないということになれば、やはり一つの単なるお役所の仕事としておやりになっているというきらいが、なきにしもあらずと思いますので、最後まで実を結ぶようにお願いしたいと思います。
 それで、ごめんどうでも勧告をなすった会社並びに勧告の内容について、できれば一つ資料をいただきたいと思います。
#88
○説明員(国友弘康君) 十分監査の実効のあがりますように、実を結びますようにわれわれとしては最後まで努力したいと思います。と同時に勧告の内容その他につきましては、資料として提出いたしたいと思います。
#89
○大倉精一君 再度……。この前の委員会で、今度の監査は営業車についての監査でありますけれども、事故防止に関する限り、営業車以外に自家用車、白ナンバー、特に陸送あるいは砂利トラック、そういう自家用車もトラックの面について、関係方面と連絡の上、同じようにやはり調査をすべきではないか、こういう工合に申し上げたのですが、その措置はどうなっておるかお伺いしたいと思います。
#90
○説明員(国友弘康君) 自家用車に関しましては街頭監査によりまして、警察と立ち合いまして調査をする際に監査が行なわれるのございまして、警察の方としましても、速度違反とかその他警察事項に関しての取り締まりはいたしておるのでございますが、自家用車に関しましての、権限問題を申すと何でございますが、運輸省に権限がないものでございますから、運輸省の方の監査は事業者を主体にして監査しておる実情でございます。
#91
○大倉精一君 それで私はこの前も要望したのでありますけれども、抜本的には黄ナンバーはこっちの権限、白ナンバーはあっちの権限ということでは、黄色も白も走る道路は同じでありますから、こっちはこっち向うは向うというところに非常に行政機構組織の矛盾があると思いますので、そういう点については一つ改革を考えなければなりませんが、当面の問題として、やはり警視庁なり何なりに関係方面と十分連絡をされて、あるいは協力をされて、黄ナンバーと同じように何らかの方法で改善措置を講ずると、こういうところへ主導権を持っていかないと片手落ちになると思います。でありますから、事故というものは黄色ばかり起っているわけではありませんから、白ナンバーについても同様な措置で取り扱いをするように取り計らわないと、せっかくの労力があぶはちとらずになると思いますので、特に重ねて善処方を要望いたします。
#92
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#93
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて下さい。
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#94
○江藤智君 トラックの問題は、路線トラックの問題にしましても、砂利トラックの問題にいたしましてもいろいろと問題がございます。また白ナンバーのタクシーの問題もいろいろと問題視されておるところでございますから、当委員会としてはこの問題をやはり取り上げまして、相当に突き詰めて研究をいたしその真相をつかむとともに、それに対する対策を一つ立てて、当局に要望することがあれば要望する、こういうような処置をした方がいいんじゃないか、かように私は考えます。ついては以前当委員会に設置されておりました事故対策小委員会をこの際復活いたしまして、そしてこういう問題を研究することにしたらいいんじゃないか、かように考えますので一つお諮りを願いたいと思います。
#95
○委員長(平島敏夫君) ただいま江藤君から御提案がありましたが、これに対して御意見なり……。
#96
○大倉精一君 私はただいまの江藤君の提案に賛成いたします。
#97
○江藤智君 ついては一つ小委員の選定あるいは小委員長の選定等につきましては、理事会にお諮り下さいまして、委員長の方で一つしかるべく御善処を願いたいと思います。
#98
○委員長(平島敏夫君) ただいまの御意見に御異議ありませんか。――御異議ないようですから、さよう決定いたします。
 それでは本日は、この程度にとどめて散会いたします。
   午後三時三十七分散会
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ソース: 国立国会図書館
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