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#1
第033回国会 運輸委員会 第10号
昭和三十四年十二月二十二日(火曜日)
   午後一時三十八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十七日委員村上春藏君辞任につ
き、その補欠として井野碩哉君を議長
において指名した。
十二月十八日委員井野碩哉君辞任につ
き、その補欠として村上春藏君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     平島 敏夫君
   理事
           天埜 良吉君
           江藤  智君
           村上 春藏君
           相澤 重明君
   委員
           金丸 冨夫君
           谷口 慶吉君
           鳥畠徳次郎君
           三木與吉郎君
           村松 久義君
           大倉 精一君
           小酒井義男君
           中村 順造君
           藤田  進君
           松浦 清一君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 楢橋  渡君
  政府委員
   運輸大臣官房長
   官       細田 吉藏君
   気象庁長官   和達 清夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  説明員
   運輸省鉄道監督
   局長      山内 公猷君
   運輸省自動車局
   長       国友 弘康君
   日本国有鉄道副
   総裁      吾孫子 豊君
   日本国有鉄道常
   務理事     大石 重成君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○運輸事情等に関する調査の件
 (日本国有鉄道の運営に関する件)
 (気象に関する件)
 (自動車行政に関する件)
○北海道広尾港拡張工事促進に関する
 請願(第一四八八号)
○全国港湾水面貯木施設建設に関する
 請願(第一五〇六号)
○鉱石類の鉄道運賃特別等級扱調整措
 置存続に関する請願(第一五三一
 号)
○凍氷の鉄道運賃特別等級適用に関す
 る請願(第一五三二号)
○新東海道線鉄道の横浜市綱島地区通
 過反対に関する請願(第一五三三
 号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(平島敏夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 この際、理事補欠互選についてお諮りいたします。
 去る十二月十七日、理事村上春藏君が委員を辞任、同月十八日委員に復帰されましたが、委員辞任に伴い理事が欠員となっております。理事の補欠互選は、成規の手続を省略して、委員長において指名することに御異議ございませんか
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(平島敏夫君) 御異議ないと認めます。よって理事に村上春藏君を指名いたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(平島敏夫君) 吾孫子君から発言を求められております。吾孫子国鉄副総裁。
#5
○説明員(吾孫子豊君) 一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 このほど小倉俊夫副総裁が御勇退になりまして、その後任として去る十五日副総裁の任命を受けました吾孫子でございます。何分にも従来きわめて限られた範囲の仕事の経験しか持っておりませんので、この大任を拝しましてはたして私ごとき者に勤まるかどうか不安なきを得ない次第でございますが、諸先生の御鞭撻を得まして、できる限りの努力をいたしたいと思っておりますので、何分よろしくお引き回しのほどお願い申し上げます。
 一言ごあいさつ申し上げます。(拍手)
  ―――――――――――――
#6
○委員長(平島敏夫君) 運輸事情等に関する調査のうち、日本国有鉄道の運営に関する件を議題といたします。
 御質疑おありの方は順次御発言を願います。
#7
○相澤重明君 前回の委員会でも運輸大臣に御質問申し上げたわけでありますが、東海道新幹線建設、それに新建設線十一路線の建設等がここに重複をすることになったわけであります。現在の国鉄の輸送量の隘路を打開するには、どうしてもこれらの新幹線なり建設線が完成することは望ましいことであります。しかし政府が確固たる方針を持たないと、せっかく計画はしても、実は途中でやはり挫折をしてしまうことになる。そこで資金面で私どもは非常に心配をしておったわけであります。それはまず第一に、この第一次五カ年計画の進捗率が、第三年度でありながらまだ実は五〇%のところもあるし三〇%のところもある。こういうことで第一次五カ年計画というものがこの五カ年内に完成するかどうか、こういうことも非常に危惧されたのでありまするが、これについては国鉄当局から、あと残された期間内に完成するように努力をするという説明があったわけであります。しかしこの第一次五カ年計画が不十分な中に、さらにこの十一路線の建設、それから新幹線の建設、こういうことになると、資金対策として非常に私は大きな悩みを運輸大臣は抱えておるのではないか、こう思うのでありますが、これらの点について運輸大臣としては、資金対策というものが確立をされたのかどうか、現在すでに三十五年度の予算編成も行なわれておるわけでありますから、運輸大臣にこの際その点を明らかに私はしていただきたい、こう思うのであります。
#8
○国務大臣(楢橋渡君) この新幹線の問題につきましては、一方に外資の問題がありまして、外資の問題につきましては、現在世界銀行に国鉄の担当理事を派遣して折衝せしめておるわけでありますが、本年は約二百億の予算を大蔵省に請求いたしておりまして、千七百億の年度計画に充填すべく今万般の準備をいたしておるのであります。新規十一路線につきましても、御指摘のごとく、これこれは今国鉄の財政等の点からいいますれば、いろいろと問題等もありまするけれども、これは鉄道審議会等の答申もあり、また国鉄の持っておる経済開発その他の公共性等から、どうしてもこの十一路線等は実行しなければならない段階になっておりまするので、これらの点につきましても、今運輸省といたしまして、万遺憾なきように手配をいたしておるのであり、一方に利子補給等の問題も付帯決議をされておりまするので、この問題も大蔵当局との間にも折衝中でありまして、詳細なことは担当である山内局長から説明さしたいと思います。
#9
○説明員(山内公猷君) 新幹線建設資金の計画につきましては、これから新幹線をまずやりますときに、運輸省内に置きました日本国有鉄道枠線調査会というものが十分検討いたしたわけでございますけれども、この幹線調査会の決定といたしましては、鉄道の中の経理から千七百二十五億という大きな資金を捻出することは相当困難であるという前提に立ちまして、政府の出資及び財政資金に大幅に期待せざるを得ないであろう、もちろん自己資金で出せるというものは出すわけでございますが、おもなものは政府の出資及び財政資金というものに大幅に期待をしなければならぬ。さらに民間の資金及び外資についてもいろいろの条件を勘案して期待すべきであるというふうな勧告が出されたわけでございます。で、われわれがこの新幹線の資金計画を立てました際にもやはりその線で考えておるわけでございまして、来年度の三百億も、外資がまだはっきりいたしませんので、現在では全額大蔵省の財政資金というもの並びに出資というものに期待するような予算の編成をしたわけでございます。
 また、ただいま大臣のお話にありました世銀との交渉は、十月に世銀の極東部長ローゼン氏が来朝されました機会にいろいろ説明、懇談も行ないまして、資料も提出して借り入れの具体化をはかっておるわけでありまして、現在、大臣の仰せられましたように、兼松常務がアメリカに行かれまして折衝いたしております。また来年早々にもいろいろの技術方面の説明にも行くという予定になっておるわけでございます。
#10
○相澤重明君 そこで、今それでは新幹線のことから一つお尋ねしておこうと思うのですが、新幹線についてはこの前の御報告では、全体で三十八年度まで資金計画は千七百二十五億、それに利子等を計算すると約二千億ぐらいかかるだろうという見込みであったわけです。そこで具体的には三十四年度一に三十億出し、三十五年度には三百億を予定しておる、こういう御説明をいただいておるわけでありますが、三十五年度の予算で大蔵省との折衝の中で、運輸省は三百億というものはすでに了解をされておるのかどうか、この点をお答えをいただきたいと思います。
#11
○説明員(山内公猷君) 三百億を今正確に言いますと三百九億、利子を含めて要求いたしておるわけでございますが、利子の計算、そのほか、こまかい点は少し違いが出るかと思いますが、この三百億の内訳といたしましては、百億が政府出資を要求いたしておりまして、あとの二百億は財政資金という格好になるものと思います。この問題はまだ大蔵省の内示がございませんので、どの程度出ておるかということは、はっきりしないわけでございますが、国鉄予算というものは、御承知の通り、各項目を出しますけれども、結局自己資金から出ました金額と、それから財政投融資あるいは公募債というものの総額の資金が工事資金になるわけでございまして、これもいつも問題になっておりますように、五カ年計画でございますとか、あるいはこういう新線というふうに、バランスをとって分けていくというものでございまして、新線建設だけたくさん取るというものでもございません。予算全体としてそういったバランスのとれた、できるだけ多くの工事資金というものをわれわれ要請をいたしておるわけでございまして、その点大蔵省との間に、まあどういう査定をして参りますか、まだ査定を見ませんので、ここではっきり申し上げるわけにいかないわけでございますが、まあ新幹線につきましては、われわれの事務折衝の段階では百パーセントと言えるかどうかわかりませんが、まあ感じの問題でございますけれども、相当程度大蔵省は理解をしてもらっておるというふうに考えております。
#12
○相澤重明君 今の監督局長の説明ですと、国鉄が百億ですか、それで政府の財政資金が二百億というのですか、ちょっとその数字が今はっきりしなかったのですが。
#13
○説明員(山内公猷君) 出資でございまして、二百億というのは、利子をつけて大蔵省の財政資金を借りる金でございまして、そのほかの百億というのは、国家から国鉄に出資をしてくれということでございまして、全部を政府の金を期待しておるわけであります。
#14
○相澤重明君 そこで、先ほどの御説明をいただきました、国鉄当局から常務を派遣をして、アメリカとの、世銀借款等の問題について御相談をされたこともあるし、来年もまたやりたい、こういう御説明であったわけですか、現在までのところ、どういうふうに結果はなっておりますか。
#15
○説明員(山内公猷君) まだそういう結論の段階ではないのでございまして、ただいま向こうに行きまして、新幹線の重要性その他を説明をし、向こうもそれを聞いておるという段階でございます。これで十分日本側の説明が終わりますと、今度世銀側の調査団が参りまして調べて、それから具体的な話し合いになるというふうに考えております。
#16
○相澤重明君 今の答弁だというと、ちょっと私は不安なんですがね。ただ話しをしておる段階であるということで、百パーセント資金計画というものが、向こうの財界の受け入れなりあるいはまた世銀の契約ができたということは、もちろん現在の段階ではできないだろうけれども、少なくとも見通しとして、運輸省が国鉄に新幹線を建設させるについて、借款の資金計画というものが大体まとまるであろうというような御返事があるなら別でありますが、今のようなお答えだけでは、これは一体雲をつかむようなもので、世銀の借款というものはどうなるんだということになるわけなんですが、いま少し確信の持った御答弁がいただけませんか。
#17
○説明員(山内公猷君) もちろん国鉄におきましても、運輸省におきましても、この大事業を完遂いたしますためには、そういった外資の入る、特に安い利子の外資が入るということは非常に望ましいことでございまして、その点に対して今万全の努力をいたしておる段階でございます。このことは大蔵省におきましても非常に協力し、特に大蔵大臣もこれについての向こうへの申し入れをしてもらったということで、われわれとしては相当有望であると考えておりますか、何分にも相手方のあることでございますので、ここで今お話しのように大丈夫であるということもまだ言えないのでございますが、大臣も政府も全部努力をするということで、これがひいてこの新幹線が早期に完成するかどうかということにもつながる問題でございますから、努力をいたしておるわけでございます。
#18
○国務大臣(楢橋渡君) その問題について、先般極東部長が参りましたときに大蔵大臣からよく懇談をいたしまして、従って、国鉄の現状等からして、新幹線に対する一つの投資から見れば、財政的にやはり新幹線だけは別途会計で、アメリカから導入した資金がその他の国鉄の赤字の方に流用されるようなことがないようにというような意見等も先方から出ましてそういうような特別会計的な建前を、とって、世銀の債権に対する安心感を与えるといいますか、保証をするというのか、そういう建前をとろうというようなことで、具体的にそういうような話までも出ておりまして、先般極東部長は非常な、この問題について、あらゆる角度から検討をいたして、大体いい印象を持って帰ったので、一億ドルという、とりあえず一億ドルの問題の線で折衝をしようということで、向こうから国鉄に直接に電報等も参りまして、兼松理事が今折衝中なのでありましてまあ大蔵省ももちろんのこと、運輸省及び国鉄等もこの問題については慎重、かつまた敏速に一つやろうというわけで、万全の手配をしておるような状態であります。
#19
○相澤重明君 今の運輸大臣の御答弁ですと、借入は一億ドルですか、総額が幾ら、それから当面は幾ら、そういう点がおわかりになったら御報告いただきたいと思うのですが。
#20
○説明員(山内公猷君) 当面一億ドルの借款を話しておりますが、われわれの希望といたしましては、二億ドル借款をいたしたいということを考えております。
#21
○相澤重明君 全体で二億ドルで、当面が一億ドル、この一億ドルというのは、三十五年度に間に合うようにしたいというのか、それとも三十五年度以降ということなのか、この点は非常に微妙なところでありますが、運輸委員会にしても非常に重要な問題ですから、的確に一つ御判断を聞かしていただきたいと思います。
#22
○説明員(山内公猷君) 希望といたしましては、できるだけ早く借款をしたいという希望は持っております。ただこの借款をいたしますのにつきましては、一部法律で改正をお願いしなければならないというところもございます。これは三十正年度の借款ができる、できないにかかわらず、いつでも使えられるという状態にいたしますために、次の通常国会にはお願いを申し上げたいというふうに現在われわれの方でも研究いたしております。ただ道路公団の借款というものも相当長くからやっておりますか、まだはっきり最終的な成立を見ていないというような状態もあるのでございまして、三十五年に、もちろんわれわれは早く三十五年度にも借款が成立するということを望んでおりますか、それだけでこの新幹線の建設の計画をするということもできませんので、三十五年度はとりあえず三百億は、先ほど御説明いたしましたように、国家の資金を要請をいたしておるわけでございます。
#23
○相澤重明君 そこで、私はさらにお尋ねしておきたいのは、運輸大臣に……。この新幹線については世銀の借款を得るようにしても、世銀の当局でも、国鉄の他の赤字のために振りかえられては困る、流用されては困る、こういう意見が述べられたということでありますので、もちろん相手側としてはそう思うでしょう。そこで性格の問題でありますが、先ほどあなたから御説明いただいたように、いわゆる特殊なものを新幹線について作るのか作らないのか、国鉄当局にやらせるのか、いわゆる特殊法人にするのか、そういう点について運輸大臣の構想はどういうふうに固まっておりますか。
#24
○国務大臣(楢橋渡君) 別に特殊法人とするという考え方を現在持っておるわけではございません。国鉄自体がやるのでありまするけれども、新幹線に対する経理面等についての、やはり扱い方を、そういう世銀あたりの要望もありますし、それを他の赤字につまり充当し得るような体制でない何か経理面を作ってやったらいいじゃないか、こういうように考えておりますが、なお詳しいことは山内君からでも説明してもらいます。
#25
○説明員(山内公猷君) 会計を独立しろということは、特別な組織を作るという意味ではないようでございまして、結局借金をいたしました元利の償還ができるということでございます。その点をはっきりすればいいようでございまして、また、どういう組織にしようということは現在検討中でございますが、その方向といたしましては、国鉄の現在の経理面の中で特別の勘定を持つという格好になるものと思います。その目的は、今言いましたように、優先弁済という言葉を使いますと法律的にむずかしいわけでございますが、とにかく世銀で借りた金というものは、ほかが赤字だから返さないというのではなくて、この事業そのものが利益を生みますから、これからでもちゃんと約束通り返せるというだけの経理的な措置をとるということで済むのではないかと思いますが、具体的な措置につきましては、相手方と十分話し合って、納得してもらわなければいけませんので、ここで今すぐどうこうというわけにはいかないのでございますが、御質問のような別の組織、別の法人を作ってということは、今大臣の御答弁にありますように考えておりません。
#26
○相澤重明君 そこで、国鉄に新幹線のことについても監督をさせる、国鉄かやるということについてはよくわかりました。そこで今の経理面については、いわゆる特別の勘定科目というものを起こす、あるいは場合によればそういう点についての法改正の問題も必要になってくるかもしれないという御答弁でありましたが、具体的に私少しお尋ねしておきたいのですが、これは何年ぐらいの償還をお考えになって契約をされようとするのか、それが一つ。それから、愛知用水公団等の借款の場合の技術顧問、いういうものが入るのか入らないのか。それから、経理面の監督者というものは入るのか入らないのか。こういう点について、皆さんの方でお考えになって交渉されておるなら、その点を明らかにしていただきたいと思うのです。
#27
○説明員(山内公猷君) そういう具体的な交渉になりますと、私どもの力からまだ直接やっておりませんので、国鉄当局から御説明願いたいと思います。
#28
○説明員(吾孫子豊君) ただいまの計画といたしましては、所要資金の全額を、十五カ年で均等償還をする、こういう予定にいたしております。
#29
○相澤重明君 十五カ年で均等償還、わかりました。それから、技術顧問あるいは経理顧問、そういうものはどうするんですか。
#30
○説明員(吾孫子豊君) ただいまのところ、そういうものを外国にお願いするということは考えておりません。
#31
○相澤重明君 今の吾孫子副総裁の答弁ですと、金は世銀から借りるけれども、償還については十五カ年均等償還をすると、安い利子でできるだけまかなうと、そして、使うことについては国鉄にすべてまかしてもらう。だから、借金はするけれども、計画はすべて国鉄が自由にできるんだと、こう理解してよろしいのですか。
#32
○説明員(吾孫子豊君) そういう線で話をまとめたいというふうに考えておるわけでございます。
#33
○相澤重明君 そこでさらに、それではいま少しお尋ねしておきたいのですが、国鉄当局は前回ですか、運輸委員会で、新幹線の工事については丹那隧道もすで工事に入っておるわけです。そこでこの技術者の動員ということは非常な大きな問題だと私は思うのですが、この計画あるいは定員増、こういう問題について具体的にどうされておるのか。計画だけはできたけれども、まだそこまでの用意ができておるのかおらないのか、この点少し明らかにしていただきたい。
#34
○説明員(吾孫子豊君) この新幹線は、申し上げるまでもなく、比較的短期間の、工事でございますので、そのための建設要員が完成後の運営に負担とならないように、極力少数の人員でもって建設に当たる必要がございますので、現在国鉄が持っております技術力を最高度に発揮することはもちろんでございますが、広く部外の技術力をも活用するように措置する評価を立てまして、国鉄の直接の所要員といたしましては約二千三百名程度の要員でもってこれをまかなうようにいたしたい。そういうふうな計画をいたしておる次第でございます
#35
○相澤重明君 今の副総裁の御答弁ですとあれですか、工事施行等については部外者をできるだけ利用したい、しかし技術監督については、これは国鉄の技術者を担当させたい、こういう理解でよろしいのですか。
#36
○説明員(吾孫子豊君) そういう考え方でおるわけでございます。
#37
○相澤重明君 そうしますと、これは少なくとも――江藤委員もおりますが、私は技術というものはそう簡単なものじゃないと思うのです。そこで、技術監督というものが、二度に大量の工事を持ってきても、その工事を持ってきたものが、直らに今の技術要員だけでできると判断をされて、おるのかどうか。それとも技術者というものをもっと全部動員して、国鉄部内で動員をして充てるという考え方になるか、あるいは新規に技術者の養成をする考え方でおるのか、その点はいかがでしょうか、副総裁どうですか。
#38
○説明員(吾孫子豊君) 新幹線の建設要員につきましては、部内の経験者をできるだけその方に転用いたしまして、同時にまた、それによって生じた欠員の補充はいたしておるわけでございますが、部内の技術力のみでなく、部外の専門家の技術力をも十分活用するように計画をいたしておるわけでございます。こまかい点につきましては担当の大石常務理事から説明を申し上げたいと思います。
#39
○相澤重明君 委員長、説明さして下さい。
#40
○説明員(大石重成君) ただいま国鉄が保有しております技術力と申しますか、技術要員は、しばらく新規採用をしておりませんので、非常に熟練者が多くて、いわゆる労力的に働く人が少ないといったような状態になっておりますのが、ただいまの国鉄の技術陣の内容でございます。従いまして今回新幹線――先ほど副総裁のお話にございました二千三百名と申します中にも、全部熟練者のみでなくてもいいものもございますので、ただいま保有しております熟練しております者を新幹線の方に多数採用いたしまして、その補充は、現在線の方にも穴があきました人員につきましては新規採用いたします。また新幹線の力の仕事でも新規採用の若い者で間に合う仕事もございますので、これは新幹線の方でも新規採用をいたしまして、さようなことで仕事をやっていきたい、かように存じております。
#41
○相澤重明君 この技術力を動員をする、民間も活用するという説明と、いま一つは、国鉄の技術者が非常に熟練をしておるという御説明ですが、私も国鉄の技術者が熟練しておることは認めております。しかし、いかに認めておっても、先ほど申し上げましたように、工事が多量になれば一人の監督能力というものもやはり限度があると思う。ですからそこで、今まで平均して、私は国鉄は比較的技術者の優遇というものが行なわれていないのじゃないかという点を持っておるわけです。ということは、決算委員会でも過日――先年ですか、私が質問した中に、工事をやったときに、たとえば配電盤の工事がある、これについても監督不十分で、古いものを持って、きて、そうしてペンキか何か塗ったものを、いかにも新しいものを持ってきてつけたようなことがあったわけです。これは決算委員会で当時私どもが指摘をしたところでありますが、要は監督者の数が足りない、こういうところに問題点があったわけです。特に今回の場合は、東海道新幹線というものは、オリンピックにも間に合わしたいし、輸送力の隘路も打開したい。しかし、かてて加えて国鉄の十一路線の新建設もあるし、五カ年計画もある。こうなれば、どれに重点を置くといったところで、みんなやりたいといったところでしょう。これは新幹線だけに技術者を持ってくるというわけでは私はないと思います。そこで、この要員二千三百人を今吾孫子副総裁は考えておるというが、それじゃ二千五百人のうち、幾人がその技術者なのか、それからその技術者を動員をした場合に、十一路線の建設と五カ年計画の建設とに支障がないのかどうか、こういう点を少し明らかにしていただかないというと、私は運輸大臣がせっかく努力しても、から回りになってしまう、こういうおそれがないとも言えないと思う。そこで一つ国鉄当局から、大石常務を含んで一つ答弁をしてもらいたい。
#42
○説明員(大石重成君) ただいまの三千三百名のうちどのくらい技術者か――技術者というのは非常に解釈がいろいろございますが、いわゆる技術者という、まあこういうことを私申し上げてまことに失礼でございますけれども新幹線工事といったものをやりますものは、あるいは用地買収といったようなもの、あるいは物品の調達といったようなものが、いわゆる事務的仕事でございましても、あるいは、たとえば用地買取等につきましても一々設計、協議、その他技術的な問題も含めて解釈をし、また資材を調達いたしますときにも、その使途につきまして詳しく知識を持っておりませんと、これがなかなか資材が調達できないといったようなことで、どこから先を技術者、どこから先を事務屋ということが非常にむずかしいのでございます。狭義に解釈いたしまして、いわゆる土木施工者と申しますか、そういったようなことに限定いたしますと、二千三百名のうち約千五百名程度がいわゆる土木屋と申しますか、技術屋という狭い意味の技術屋に相なるように解釈いたしております。
 それから、いろいろな仕事が一ぺんにどうかというようなお話でございますが、新幹線の工事は性格上経過地が比較的平野地帯と申しますか、川の下流地帯を通っておりまして、特殊な設計というものが割合に少ない。ある一つの設計にいたしましても、基準を作っておきますと、たとえば道路との交差ということでも、いろいろな道路ももちろんございますけれども、割合に同じような性格の地帯を通りますので、設計にいたしましても、規格設計というようなものを作っておきまして、個々に非常に手のかかるような設計も仕事の量に比しまして少ないというようなことが申されますので、熟練いたしました技術者を設計陣に集中いたしますと、一般のこまかい諸改良をやりますときに比べまして手が割合にかからないというようなこともございますので、先ほど御説明いたしましたような人員並びにその人員を現在線の方からとりましても、御承知のように技術者も、今おります最低の国鉄の技術者といいましても、もうもはや数年の経験を経ておるというような人間が、在来、普通であればもはやテーブルにすわりまして、設計をいたしましたり、あるいは現場の一線に立ちまして監督の責任に当たるというような方が多いのでありまして、こういう人をそれぞれの能力に応じました地位につけますことによりまして、必要人員その他の補充は新規採用をしますれば、十分新幹線並びに五カ年計画、それから新線建設といったような工事につきましても、不足を来たしまして、大きな支障を来たすというようなことはないというふうに考えております。
#43
○江藤智君 関連。今相澤委員から新幹線あるいは国鉄の建設工事についての御質問がありました。私はただいま新幹線はもとより、国鉄の予算もまだ大蔵省との折衝にも入らない段階でありますからして、そういう問題について触れなかったのでありますけれども、これは非常にいい質問だと思いますので、二点ばかり私からも一つ御質問なり要望いたしておきたいと思います。
 第一点は、今度の外債につきまして、外人の技術者を入れるというような条件がつくか、つかぬかというような問題、これは御承知のように、私ごく最近、道路公団の方から聞いたのでございますけれども、道路公団の技術陣が非常に困っている。それは外人の技師が入って参りまして、せっかくこちらで非常に優秀な――これはつもりなんでございましょうが、設計をしたものを、もうすっかり設計をして図面まで作ったものを外人技師に持っていくと、これを根本的に変えてしまう。これをまた改めるのに非常なロスがあるということを私は聞いているわけでございます。でございますから、今大臣のお話でも、いろいろと折衝中のようでございますけれども、そういうような条件なども、あるいは道路公団、愛知川水などと同じようにつかぬとも限りませんからして、一つ十分にその点は考えてやっていただきたい。
#44
○国務大臣(楢橋渡君) ごもっともな御指摘で、ございまして、運輸大臣といたしましても、技術者であるとか、あるいは経理の監視、そういうことは条件として絶対に排したいと思っておりまして、やはり純粋に借款として借款に対する保証を与え、年次計画によって償還するという独立した立場をとらなければならない。日本の技術も、これは非常に世界的に優秀な技術だといわれているのですから、借款にそういう条件をつけることは、これはぜひやめさせたい。こういうふうに考えております。
#45
○江藤智君 今度の新幹線の借款につきましては、電源開発の場合あるいは道路公団の場合、愛知用水の場合などのときには、折衝中にそういうような話もわれわれの耳にも入っておりますけれども、今度の場合はそういう話も入っておらないので、非常に新幹線の仕事が有望なのか、あるいは国鉄を信頼しているのかというような気持も持っておるのでございますけれども、ただいまの大臣のお話のように十分に御注意願いたいと思います。
 それから第二点は、新幹線を施工する体制の問題でございます。ただいま大石理事は、非常に熟練工が多いというお話でございます。しかしながら、私が過去三年以来実際の現場で働いている人々の意見を聞き、また資料を見ましても、これは決して十分な技術陣が備わっているとは考えられない。過日資料として御提出を願いました戦前と戦後との各部門別の要員の配置状態の表を出してもらったことがあります。これを見ましても、他のいろいろな部門におきまして一〇〇%、あるいは一六〇%というような増加を来たしているにかかわらず、今度の仕事をするような施設の部門は、たしか七〇・%に逆に減っているのです。これはもう設計部門とか監督部門というものが逆に減っている。この点は、五カ年計画を実施するときにおきましても、当委員会において、そういう体制を整えて下さい、でないというと非常なロスが起こりますということを申し上げたのでございますけれども、国鉄の事情でこれはさっぱりふえておらない。これは一つよく大臣あるいは副総裁お調べ願いたい。せんだっても地方の人が参りまして、会計検査から非常にやかましく言われた。そういう点について、私はもっと昔だったならばこういうふうにしっかりと見ておったじゃないかということを申しましたところが、一つの局におきましてそういう部門に携わっている人間がもうきわめて少ないのです。私らの常識で考えましても、そんな人間でやっておるのかと、私はそのときも驚いたのでございますけれども、そういうような手でやっておるということは、これは事実である。百五カ年計画というような大きな、とにかく新しい仕事が起こったにかかわらず、戦前の七〇%ぐらいに逆に落ちておる、ほかの方はとやかくは申しません。これはいろいろと仕事やり方が変ったでありましょうけれども、二〇〇%以上も、ふえておるにかかわらず、七〇%というようなことで現在この工事の部分をやっておるわけであります。そこに今度は新幹線もふえるでありましょうし、新幹線というような仕事も入ってくるということになるというと、これは国鉄の技術陣が熟練をしておりまするからして、そういう面においては大丈夫でありますという御答弁は、非常にけっこうだけれども、にわかにこれを私は信頼するわけには参らぬ。もちろん、国鉄の人間を五カ年後のことを考えてやらなければいけないことは当然でございます。従って民間の技術力を動員することもけっこうだと思います。ところが、公共事業というのは国鉄だけじゃなくて、あらゆる面において非常にふえておるところでございますからして、民間のいわゆる設計、その他の技術陣というものも、今はもうとにかく仕事に押しつぶされるくらいの仕事を現に持っておる。道路公団も民間の技術力を動員しておる。民間の会社もそういう技術力を動員しております。御承知のように鉄鋼関係だけ見ましても、非常なとにかく大建設をやっておるのでありますからして、とにかく技術力が全般的に非常な払底を見ておることは事実でございますからして、そうなまやさしく、予算が取れてもこの工事を遂行するということは容易じゃない。これはよほど考えていただかなければ、簡単にいかないというふうに私は考えております。それについては、やはり個々の技術者の能率を上げるような、できるだけわずらわしさを行いて、すっきりしたとにかく体制で、しかもできるだけ技術力を利用できるようなエラスティックな体制を考えていただく必要がある。これはいずれ予算が決定いたしましたならば、私たちといたしましてもそういう御意見を申し上げるつもりでございますが、大きい方針としては、できるだけ技術者の能率が上がるように、また技術力の動員がやりやすいような、エラスティックな体制を整えていただくように、これはぜひ一番の責任者である運輸大臣に対して御考慮をお願いしたい。かように考えておりますので、この点強く御要望いたしておきます。
#46
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#47
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
#48
○相澤重明君 今、江藤委員からも強い御意見が出ましたが、私は、国鉄の技術陣については、実際ここもう十年以来あまり採用しておらない。従って今後の国鉄のいわゆる建設問題ばかりでなくて、全般の監督面についても、このままでいけば非常な断層ができると思うのです。途中が空白になる。そういうことも考えて、私はやはり技術者の養成ということを考えるべきだ。それから、この大きな工事をやるについては非常な努力を払って、技術陣を国鉄として、動員する必要があるのではないか、こう考えておるのであるが、運輸大臣は国鉄とよく相談をしてそういうことをやる意思があるかないか、大臣の一つ所信を表明していただきたい。
#49
○国務大臣(楢橋渡君) 今相澤委員並びに江藤委員から申されましたように、何と申しましても、国鉄、特に新幹線等については技術がやはり中心でありますし、また国鉄の将来を考えましても、やはり技術陣の断層を作らずに、常に養成していくということは絶対的必要でありと私は信ずるのでありますから、そういう意味におきまして、国鉄局ともよくその点については相談をし、注意していくそういう方針のもとに進めたい、こう思うのであります。
 なお、江藤委員のおっしゃいました問題について、その真意は私よく理解をいたしておりまして、予算がいずれ通りまして、新幹線という大きな問題が本ぎまりになりましたならば、その実態に即した人間的体制をまたお願い申し上げる機会があると思うのでありますから、このことだけ申し上げておきます。
#50
○相澤重明君 新幹線の問題については、最後に一つ運輸大臣に責任問題として、聞いておきたいのですが、前の委員会で大倉委員等からも、駅の設置の基準はどうかという点がありました。これはあとでまた御質問があるかもしれませんか、これらについて効率的に、しかも輸送が最も迅速に行なわれるということを考えて設置については処理されたいと思う。そこで計画について、資金の問題を私は先ほどお尋ねしたわけでありますが、幸いに運輸大臣も、国鉄当局も、世銀から借款をしてもひもつきの借款でない。従って国鉄も運輸省も、国内の問題として十分処理できるということを言明されたわけでありますから、私もそれを信頼していきたいと思います。
 そこで、この新幹線、二千億になろうとする膨大な事業と、さらに十一路線の建設五ヵ年計画、こういうものを合わせりと膨大な費用かかかる。国鉄の現況ば決して全部黒字でないわけです。当然十一路線の建設については、審議会の答申にあるようにくにの助成、利子補給、こういうことが考えられていると、私は思うのでありますが、現状をいろいろとお話を聞くというと、なかなかそこまで作業は進んでおらないと思う。そこで、私はできるならばこの運輸の専門委員会として、これらの対策について具体的な決議等も実は行ないたいと考えている、そのくらいの意志を持っているわけでありますが、運輸大臣として、国家の助成、利補給等の問題について、折衝をされているのか、しておらないのか。それから、少なくとも岸内閣の国務大臣として、いわゆる建設審議会の答申というものを尊重されて、いわゆる国鉄に対するところの利子補給等もお考えになっているのかどうか、この点について御答弁をいただきたいと用心います。
#51
○国務大臣(楢橋渡君) 御指摘の利子補給の問題は、建設審議会からも建議を受けておりますから、これは総理大臣及び大蔵大臣にも私から強く要請いたしているのでありまして、また、こういうような当然に赤字になる線を国策の線に沿って、そして公共的な地方の開発あるいは文化の交流というような観点から、地方等の要請等も強くありますので、そういう点から取り上げてやっていく以上は、国がそういう赤字線に、特に要請せられるものに対してめんどうを見る、利子補給のめんどうを見るということは当然であるという考えから、その問題については、私といたしましては強く大蔵大臣にも折衝いたしておりまして、たとえば赤字線の新線について、利子補給があればどういう採算になるかというようなこまかい数字を出しまして、当局との間に折衝を続けている段階でありまして、当委員会から今相澤委員のおっしゃいましたようなお言葉を賜わることは、非常に私としては心強く実は感ずるので、極力その一点については努力をしているのであります。
#52
○相澤重明君 実は先日の参議院の決算委員会において決算委員の諸君から岸総理に質問をされたことを知っているわけであります、少なくとも与党の中の最高首脳部の人たちが、それぞれのポジションにおいてこれらの問題を検討されているわけです。そして国鉄にこれをやりなさいと、こう言った以上、今運輸大臣が言われたように、責任を持って、そしてこの新建設線について完成をさせることをしてなければ、私は国鉄だけが重荷をしょって、実際にはその計画というものは途中で倒れてしまうのではないか、こういう心配をするわけです。ですから、このことは、ぜひ、やはり国策として計画をし建設を行なう以上は、私はそういう措置を講じてもらいたい。このことは、今後述輪大臣の行政がよかったか悪かったか、こういうことになるわけでありますから、私は重大な関心を持って、その結果いかんによっては運輸大臣に責任をとってもらわなくちゃならぬ、こういうことを申し上げておきたいと思うのです。
#53
○江藤智君 関連。この鉄道建設の利子補給の問題につきましては、すでに鉄道建設審議会におきまして、昭和二十七年七月二日、昭和三十七年十二月二日、昭和三十二年四月三日、三べん政府に対しまして建議をしておるにもかかわらず、これまで実現を見ないのでございまして、早くいえば、そのしわ寄せを全部国鉄がしょっておる。一方国鉄の財政状態を見ますというと、自然増収よりも、いろいろな経費が増して参りまして、年々工事経費に繰り入れる金は自己資金としては減ってきておる。結局その差額は借金によって、まかなっておる。こういう状態でございますからして、利子はふえる一方であります。来年度は今年度よりも、たった一年でもって利子が五十億もふえて二百三十六億にもなる再来年になるとまた飛躍的にこれが増加する。こういうとにかく国鉄経営の面から見ると、非常にとにかく危機に瀕しておるときに、さらにこの上新線建設の利子を、とにかく負担させるということは、これはもうとうていわれわれ運輸行政を受け持っておる者としては黙過するわけにはいかないと思うのです。今度ははっきりまた、建設審議会長から総理あるいは大蔵、運輸、経済企画庁長官にも建議をなしておるわけであります。で、この問題については、社会党の方からも、一つ当委員会でも決議をしようじゃないかという申し入れがあったのでございます。しかし、ざっくばらんに申しまして、与党のわれわれといたしましては、まだ大蔵省の内示も示されない前に、しかも非常に御熱心に運輸大臣もこの問題については努力をしておられることも承知しておりますからして、しばらく経過を見てからにしてもらいたい、こういう申し入れを与党の方から社会党さんの方に申し入れをして、きょうの決議を実は延ばしてもらっておる格好でございますから、この空気を大臣におかれてもよく御認識下さいまして、今後この利子補給の確立のために努力をいたしていただきたい。これはただ金額だけでなくて、国鉄の経営の根本に触れる問題であると、われわれは固く信じておりますので、どうぞその点十分に御認識下さいまして、今後の御努力を期待いたしたいと思います。
#54
○国務大臣(楢橋渡君) 非常に力強いお言葉をいただきまして、まことに感謝にたえません。私は、運輸大臣になりましてから、国鉄というものの実態を実は解剖してみまして驚いているのでありまして、国としても、一体国鉄をどういうふうに処置するのか、たとえば今月の末に迫っております農水産物の公共割引の問題も間もなく目睫の間に迫って解決をしなければならない段階にきておりますし、これにつきましても、運輸委員会を除いた他の農林水産関係、その他全面的に国会は反対でありまして、一方に、今申されましたような、新線建設はほとんど四十億近くの工事としては赤字になる。これにかかわらず、建設審議会及び超党派的にこの問題は要請されておる。五百億近くの公共割引をしょい込まされて、一方には、国鉄それ自体が公共企業体として独立採算でいけというような、一律背反的な立場に追い込まれておるのだが、私か運輸大臣になりましてから、そういう問題をとらえて、この問題は単に運輸大臣あるいは国鉄の問題で解決つかない問題であって、内閣として、一体、政府として国鉄をどうしようとするのだという、これを一つ追及しなければならないということで、今、経済企画庁長官等を幹事役としまして、この問題に実は取り組むように追い込んでおる次第でありまして、今御指摘のありましたこの利子補給の問題もしばしば勧告を受けておるにかかわらず、大蔵省もこれを聞かないという段階で、今回でもなかなか相澤委員が運輸大臣の責任を追及すると言われておりますが、それはごもっともでありますが、大蔵省もこの問題について納得するという線までいくのにはなかなか容易でないと私は思っておるのであって、正直に申し上げまして、党の七役等とはきのう会いまして、政調会長等にもこれは強く要請をして、党自体としても、またこの問題について一つ協力をしてもらいたいということを話をしておる段階でありましてれ、こういうような事情下にありまして、運輸委員会の皆様から真剣なこういう、国鉄をどうするかという、特にこの利子補給の問題について、まあ交渉の経過を見るまでしばらく決議を待ってやろうというようなお話等もありますので、私としても極力この問題に実は取り組みたいと思っておるのでありまして、きょうの午後もこの予算等の問題につきまして、三時過ぎからおいとまいたしまして、いろいろ努力いたしたい、こういうふうに思っておる次第であります。御了承願いたいと思います。
#55
○小酒井義男君 関連して……。前回かその前の委員会だったかわかりませんが、大臣が欠席の委員会で、私は国鉄の前の副総裁には私の意見を述べて答弁をいただいたのですが、やはり新線建設の場合に、今度のような決議がやられて、その決議を政府が尊重をして実行をした場合の、建設を実行する国鉄に与える拘束力といいますか、責務なり工事実行の責任といいますか、そういうものと、決議がされながら、それが政府で無視された場合の国鉄に与えるところの工事施行の責任とは、内容が違っていいと私は思っておるのです。建設審議会でいろいろ大国鉄の財政状態なり、あるいは赤字であるというような事情を十分尊重した上で、勘案した上で、これこれのことはやりなさいという決議がされておるのだ。ところが、それを答申を受けた運輸大臣が実現をさせない、できなかったという形で、国鉄の意思というものを無視して工事の強行を押しつけるということは、独立採算制の建前をとっておる現状においては少し無理じゃないか、こういうことを私は考えておるのですが、大臣はそういう点については、建設審議会の答申があれば、その決議のいかんにかかわらず、国鉄の意思にかかわらず、赤字路線を作らせるのだというお考えかどうか、大臣の私は考え方を承っておきたいと思うのです。
#56
○国務大臣(楢橋渡君) 小酒井委員の質問は、なかなかこれはむずかしいなんですが、これは私の建前といたしましては、建設審議会の答申によって利子補給をせよということを言われておるにかかわらず、それが実現できない。その結果、つまり国鉄それ自体が工事をなすべきことについての責任という問題が、それをなし得た場合の責任と、どうなっておるかというお話でありますが、これは私から言わせますれば、やはりそういう利子補給その他の問題が実現せずして、国鉄にこれを強要するということは、これは非常に忍びないことでありますが、かといって、そういうことであるからこれをやらないでもいいというわけにもいかない問題でありまして、この点は国鉄それ自身の責任を追及するということよりも、これは私のつまり立場が、そういうことを実現できなかったということについては、大いにその点については私自身にも責任があるということは率直に私は認めるのでありますが、なかなか小酒井委員も御存じのように、今の大蔵省のとっておりまする在来の国鉄に対する建前あるいは政府のとっております建前等から申しますと、そう簡単にこの問題が解決するとは率直にいって思われないのでありまして、従ってよほどの努力を各方一面にまたお願いしてやらなければ、微力なる運輸大臣と申しますか、私のとうてい貧弱なる力をもってこれをやるということはなかなか困難でありますから、この点も実は運輸委員会等の御理解深い皆様のやはり御支援等を得てその目的に進みたい、こういうように実は思っておるのであります。
#57
○小酒井義男君 そこで副総裁にお答えをいただきたいのですが、今のような大臣の考え方で新線建設が行なわれるということになった場合に、現在の国鉄の財政の中でそれをやることが、その他のすでに計画されておる電化なりあるいはその他の近代化を促進する上に障害にならないか、赤字路線の建設をやっていくことが、そういう方面のしわ寄せに私は必ずなると思うのです。そういうことにならなければ、これは問題は私は自然と解決をすると思うのですが、そういう危険性があるかないかということを承りたい。
#58
○説明員(吾孫子豊君) 新線の建設費そのもの並びにその利子の問題もございますが、開業されます新しい大部分の新線というものは、赤字になる線が多うございますので、国鉄にとってこれが相当な負担であるということは申し上げるまでもないことでございますが、国鉄といたしましては、同時にまた国鉄の公共的使命ということも重大な要素であると考えておりますので、新線の経営ということは、国鉄にとって大きな負担であるということは、これはまあ先生のお言葉の通りでございますけれども、その負担に耐えつつ公共的な国鉄に対する要請をどこまでも満たしていくように努力いたしたい、さように考えておりますので、ただいまお話の出ました利子補給等のことにつきましては、政府御当局に対しましてもぜひ実現をお願いするように、ただいま努力をいたしておるような次第でございます。
#59
○大倉精一君 関連して一つだけお伺いするのですけれども、今度の赤字建設、赤字線といいますか、これに対しては新しい特別運賃を設定する、こういうような御意向があるようでありますけれども、これに対する構想についてこの際二つ御説明を願いたいと思います。
#60
○説明員(山内公猷君) 先般でございますか、新線の赤字、それは今までやりました新線の計算をいたしますと、営業係数が、二六六くらいになるわけであります。結局百円もうけて二百六十六円支出をするというのが営業係数の姿でございます。それでわれわれ事務的に数字の検討をいたしておるわけでありますが、利子補給をいたしますと、その一六六の赤字のうち四〇%が消えるわけでございます。そうしますとあと六〇%の赤出子が残るわけでございます。それで、それを全部運賃に振り向ければ、営業係数は一〇〇になるという計算になりますが、運賃の問題になりますと、やはり対抗機関というものを考えなければなりません。そうしますと、貨物でございますと、対抗機関としてはトラックを考えなければなりませんし、旅客ではバスを考えるということになりますと、大体、非常にこまかい数字はちょっと頭にございませんが、両方とも三割ちょっとという程度の運賃を実質的に上げるというのが限界である。で、その現在運賃からの三割の値上げということは、新しい交通機関といたしまして、たとえば私鉄が通ったあるいはそのほかの交通機関が通ったといたしましても、十分にその地方としては負担できるし、またその程度の運賃を上げても敷いてもらいたいという希望を各方面から私も聞いておるわけでございます。それでその辺を限度といたしまして、実質的にそういう収入を上げるテクニックはどうするかということでございますが、御承知のように国鉄、全国一本で制度を扱っておりまするので、賃率でそれをやりますことは計算が大へんであるということで、営業キロでそれをあんばいをいたしましてやりたいと、かように考えているわけでございます。
#61
○大倉精一君 そういう場合の運賃の決定は、審議会なりあるいは何なりの機関の議を経て決定をされるのか、あるいは国鉄が自由に決定するということができるのですか。
#62
○説明員(山内公猷君) その点は今われわれも研究いたしておりますが、現在までの研究の結果では、軽微な運賃の決定であるから、国鉄総裁が単独で権限がある、あらゆる条文も使えるという解釈をいたしておりますが、実質的にはやはりその地方に対する影響が強いので、建設審議会にもそれは諮りました。その結果、建設審議会の方は積極的に決議という姿で出ております。決議ということは、結局国鉄総裁の権限であるので、建議をして、運輸省あるいは企画庁に建議をするというのもおかしいというので、決議というものが建設審議会では行なわれておるわけでございます。ただ運賃の問題でございますので、そういった経過をたどっておりますが、もしも具体的に決定いたす際には、建設審議会にももちろん報告をしなければなりませんし、運輸省にも何らか、権限はないのでございますが、いって相談にあずかるのではないかというふうに考えております。
#63
○大倉精一君 そういう赤字の線について特別運賃を設定するという方針が今後の一つの方針ということになれば、その面に関する限り国鉄運賃の変更というものは総裁限りにおいて自由に決定できる、こういう結果になるのじゃないかと思う。そうしますというと、今度十一線に限らず、全国で赤字線というのはたくさんあるようでありますけれども、実質的に国鉄運賃の変更というものは、運輸審議会会あるいは国会、その他の機関を通さずに随次決定、変更される、こうなるという心配があるのですか、いかがですか。
#64
○説明員(山内公猷君) その辺は国鉄運賃法第八条の解釈の限界の問題でございますが、第八条によりますと、「全体として日本国有鉄道の総収入に著しい影響を及ぼすことがない運賃又は料金の軽微な変更は、日本国有鉄道がこれを行うことができる。」とあるわけでございまして、ただいま先生の仰せのような運賃の変更が「日本国有鉄道の総収入に著しい影響を及ぼす」という状態になれば、法律の示すところに従わなければならないわけでございますが、ただいまとりあえずやっておりますのは、この十一線全部でき上がるわけではございません。一年に一本できるかできないという状態でございますので、こういったものは軽微という中に解釈上入るのではなかろうかというのが、われわれ今解釈しておる問題でございますが、将来そういった問題が起これば、はっきりと運賃制度の中に繰り入れて、国会にも御相談申し上げるということも必要であろうと思いますが、現在考えられて、おりますのは、きまりました十一線の中で、今後ぽつぽつと出てくるものでございますので、総収入に大きな影響を与えないであろうというふうに解釈をいたしております。またこの問題は、今日すぐこの法改正をきめなければならないという段階ではないわけでございまして、既往にはさかのぼらない。今後改良すべき線についての問題でございますので、この法解釈については、今後も十分検討いたしたいと思いますので、今お話し申し上げましたのは、今までわれわれいろいろ検討いたしました法解釈の中間報告という程度で御了承願いたいと思います。
#65
○大倉精一君 もう一点だけお伺いしておきたいのですけれども、今度国鉄運賃を原価主義でやられる、こういうような方針になるようでありますけれども、赤字線に対する特別運賃の決定基準というもの、あるいは方針というのは、どういうことでおやりになるのか、赤字を埋めるという方針でおやりになるのか、あるいはその地方の負担力その他を勘案しておやりになるのか、そういう点、何を限度にして、何を基準にして特別運賃額をきめるか、そういう方針についてお伺いしたいと思います。
#66
○説明員(山内公猷君) それは今まで御説明したものを敷衍することになるわけでありますが、どういう線を作りましてもある程度の赤字は出る、これはまあわれわれも今そういう暫定的な運賃をとるといいましたが、永久にとろうという考え方はございません。十年とか何年とか切りまして、その間だけとろう、といいますことは、御承知のように新らしい鉄道を作りました際に、十年間は建設補助をするというのが非常に古いわれわれの鉄道の考え方、昔から伝統的に考えられたものであります。それはどんな線を作りましても十年間というものは十分ペイできるだけの客がない、荷物がない。その間は国家が補助していってやろうというのがその考え方でございまして、現在の地方鉄道軌道整備法もそういう考え方におきまして補助制度を考えておるわけでございます。それでその考え方をこの国鉄にも及ぼしたわけでございます。ただ今御説明申し上げましたように、利子補給を受け、それから国鉄の運賃もある程度上げましても赤字が残ります。その分は国鉄がかぶるということになるわけで、ございまして、結局まあ非常に常識的な考え方でございますが、政府もある程度その赤字を埋める、業者もその一半を負う、国鉄もこれは公共的な機関として、一部の赤字を負担するという、まあ三方依存の考え方でバランスをとった運賃を考えていこうというのが骨子になっておるわけです。
#67
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#68
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
#69
○相澤重明君 今の鉄監局長の特別料金のきめ方ですれ、これは全体に影響するか、あるいは軽微であるかという判断は、非常にむづかしい問題だと思う。これは政府として、いわゆる低物価政策を進めるか、あるいはインフレ的な方向に持っていくかということが重要な段階になるわけですね。池田通産相は、ガス料金、電気料金の値上げをすでに考えておるのでありますが、運輸大臣として、今回の国鉄の新幹線あるいは十一路幹の建設、これについて特別運賃をとる、こういう方針でいくというのか。それから、先に十八日ですか、聴聞会が行なわれたこの地下鉄の運賃値上げということがいわれておるが、運輸大臣としてはそういうことを認めておるのか、その点の政策を一つ運輸大臣から御答弁を願っておきたいと思います
#70
○国務大臣(楢橋渡君) 新線の建設について特別運賃をとるということは、これは私は特別運賃をとることが妥当限界線は、ただいま局長が答えたような線でいきたいと思っておるのであります。
 なお、地下鉄の運賃の問題は、地下鉄建設等のいろいろな関係の採算等がありまして、現に運審の方にかかっておりますが、諸般の情勢等をよく検討しなければならない。言いかえてみますると、一年に地下利用者が三億人くらい、延べ二億何千万ぐらいですか、三億になんなんとする大きな利用者がある。しかも庶民の足に非常に関係のある。問題でありますから、及ぼす影響等も非常に大きいので、この扱い等については実は慎重に考えたいと思っておりますが、一方、地下鉄側の新らしい線を建設していきますについての一つの資金調達あるいは地下鉄営団の借款等に対する一つの銀行団、その他の担保能力といいますか、信頼等の建前からいきますと、ある程度まで運賃というものに対して考慮をしなければならぬのじゃないか、こういうことも考えますので、答申等を見まして、慎重に考えたいと思うのでありまして、なお地下鉄側にも、あるいは運審の側にも、今申し上げましたような庶民に及ぼす、影響は大きいんだから、この扱、についてはあらゆる角度から慎重に検討してもらいたいということを申し入れをしておるような次第であります。
#71
○相澤重明君 時間がありませんから、大臣それでは要望しておきますが、地下鉄の運賃を、単に二十円のものを二十五円にすると、軽微なものであるという考え方には私どもは立たないと思う。これは全般のいわゆる運賃料金等の値上げのやはり基礎になると私は思う。岸内閣として、いわゆる国民生活に、重要な影響を及ぼす物価の値上げの方向をとるのか、とらないのかということに、これはもう正月の松をくぐれば大きな国民世論の問題となってくると私は思う。そこで地下鉄運賃を上げるというもし考えならば、どういうふうにするのか、また地下鉄のこの聴聞会等のこともすでに行なわれておるごとですから、それらの内容をわれわれ運輸委員にわかるように資料を、提供してもらいたい。今までは何をやっておるのかわからぬ。やみから鉄砲に地下鉄の料金が上がる、こういうことは、運輸委員会が何にも知らないうちにも、そういうことがどんどん発表せられるということはまことにけしからぬ、こういうふうに思うわけです。従って関係者にもよくわかるように、これは内容、基準等についても資料を提出してもらいたい、こう思うんですが、運輸大臣いかがですか。
#72
○国務大臣(楢橋渡君) 承知いたしました。
#73
○中村順造君 この前十二月十日の当委員会で、私は自衛隊の自衛官の教育について国鉄にそれが委託をされて行なわれておるということについて、運輸大臣にお尋ねをしたんですか、最終的には大臣は、防衛庁長官と話し合ってみて、次の委員会でその内容を知らしてやる、こういうお話でございましたので、きょうは防衛庁長官と運輸大臣とのお話の内容についてお伺いしたいと思います。
#74
○国務大臣(楢橋渡君) あれから私ちょうど閣議のときでありましたか、赤城君と話をしまして、実は私もよく、防衛庁が委託して教習所で自衛隊の者を教育しておるということは、聞かなかったものでありますから、どういう意味で一体あれやっているんだ、何の必要があってそういうことをやっているんだということを赤城君に聞きましたところが、長官は別にそう大した意味じゃない、輸送の問題についてやはり、自分の方で教育するなにがないからあそこに委託しておるに過ぎないのであって、いろいろ鉄道のたとえば大きな問題があるために、自衛隊がこれにとってかわって、まあ露骨に言えばストライキ破りみたいなことを伏在してやっているのではまさかないだろうと言ったら、そういうことは絶対にないので、全体で百二十人だけ教育してもらっておるというので、自衛隊のつまり輸送の点について自分の機関がないから国鉄に教育してもらったにすぎないのであって、そんな考え方はないと、そういうことを申しておったのです。
#75
○中村順造君 時間がございませんから私は内容についてとやかく申し上げたくないのですか、まあいずれにいたしましても、国鉄職員としては非常に重大な関心を持っておるわけです。しかも何か朝日新聞の伝えるところによりますと千葉に鉄道部隊を作るんだと。なおこれを運輸大臣が了承されたというようなことが発表されておるわけなんですか、そういうことになりますと、私はなお一そうの関心をここに持たざるを得ない。特に、まあこれは私の意見になりますが、この前の委員会で、国内の輸送は国鉄がやっておるんだ、事国鉄に関する限りはですね、あえて自衛官に鉄道の教育をする必要はないんだということを強調したのですが、もしそういう鉄道部隊が設置されるというようなことになりますならば、私は、これはいわれておるところの一つの再軍備の具体的な強化策だと、あるいは再び、この前話したように、大陸経営の構想のようなものを持たれて、ここもやはり一つの問題として取り上げられる、そういうことが考えられる。さらにそういうことがないといたしましても、国内の情勢と国鉄の事情から見まして、大臣はスト破りのような考え方は毛頭ないのだと。私どもも、あくまでストライキは禁止されておるし、ストライキをやる意思も毛頭ないわけですが、そういうことから考えますと、やはり国鉄職員全体の生産意欲の点から考えてもこの点は反対せざるを得ない、こういうふうに考えまして、私は反対の意見を表明するわけですが、これはいずれ社会党としてもこの問題を一つ取り上げて真剣に考えてみたいという方針もありますので、この点についての大臣の善処を要望するわけです。
#76
○国務大臣(楢橋渡君) 今お話しになりました鉄道部隊を作ることについて運輸大臣が了承を与えた。そんなことは全然ありません。私はこの間聞いて知らなかったくらいですから、実を言いますと。赤城君に私から、まさか国鉄があまりストライキをやるから自衛隊がかわってそれを遂行するためにやっているのじゃないだろうなと、とにかくそういうことを言ったくらいでありまして、全然そういうことの考えもありませんし、また、先般赤城君に聞きましても、赤城君もむしろ問題があまり大きくなったので驚いておったような工合ですから、そんなことならあまり刺激するようなことはやるなということを言っておったのですか、まあそういうことに扱いたいと思うのです。大体総数で百三十名、そんなものですからひとつ御了承願いたいと思います。
#77
○中村順造君 結論は出たようですが、この前の委員会で小酒井委員から行き過ぎじゃないかと。もちろん防衛庁長官も決して他意ないと、こういうことなら、大臣も行き過ぎたらこれはやめるにやぶさかでないと、こういうお話もございましたので、あえて不必要なものなら、私はこの際自衛官の鉄道部内における教育はやめさせていただきたいと思うんですが、この点はどうですか。
#78
○国務大臣(楢橋渡君) 赤城長官もそういうふうな考え方でありまして、別に他意はないようでありますから、したがって、国鉄の職員諸君の意欲を減殺するようにしたり、あるいはことさらに何か不安を与えるようなことをすることは愚かなことだと私は思うんですから、その点は善処さしたいと思います。
#79
○中村順造君 もう一点だけ、非常に大切なことなんで私大臣にお聞きしたんですが、全逓の紛争が解決いたしました。全逓の紛争のよってきたところは、ILO八十七号条約の批准の問題が非常にからんでおったのですが、今日までの情勢では、この批准はもう政府はこれ以上引き延ばすことはできない、というふうな国際的な情勢に追い込まれておるわけでありますが、それに関連をして、従来政府がしばしば言っておりました八十七号条約を批准する場合には、関係法規を整備をしてそうして批准の態度をきめる。しかもこれは来春早々に少なくとも二月あたりには日本政府の態度をきめなきゃならん。こういう情勢にあるわけですが、もちろんこれは全逓だけの問題でなくして、国鉄にもあるいは専売にも電通にも同じようなことが言えると思うんですが、この場合ILO八十七号条約批准に伴うところの関係法規の整備、という、政府の方針もほぼきまるのじゃないかと思うんですが、政府の方針を含めて大臣の所見を伺いたいとう。
#80
○国務大臣(楢橋渡君) 実は本日の閣議でその話が出まして、国内法の抵触するものを、すみやかにILOの締結に支障なからしめるために、整備するということが必要であると私ども認めておりまして、したがって、そういうような態勢を急速にとる必要があるというので、実は本日閣議後に事務当局にも、至急そういうことで国内法の整備について作業に着手しろ、ということを命じておるような次第でありまして、おそらく見通しから申し上げましても、全逓の問題が片づいた以上は、やはり国際的な信義からいっても、また労働法の根本的な考え方から、その国内法を整備するということは妥当であると私どもは信じております。実はあなたおっしゃるのは、きょうもおっしゃいましたが、午前中に運輸省の関係においてもそういう線に沿うて準備するように、ということを命じたような次第であります。
#81
○中村順造君 時間がないので恐縮であれなんですが、大切な話なんです、この問題は。これは今日に始まった問題じゃないわけです。かつて国鉄の中でわれわれのいう結社の自由と団結権と、こういうことから端を発して、国鉄の中でも全逓に起きたような同じような事象が起きておった時代に、非常にこの問題が取り上げられまして、私どもがいちばん心配しておるのは、今大臣のお話しになった事務当局に云々ということは、日鉄法を改悪をして罰則を強化する、政府の解釈に基づいて日鉄法によるところの国鉄職員を罰する、ということを具体的に法律化すると、こういうことが私どもは非常に心配なんです。大臣はたまたまきょうそういうことの手続をされたということでありまして、まあ間髪を入れずということになったんですが、きょうは時間がないので私は、そういう内容について深く掘り下げて私の意見を申し上げることは差し控えますけれども、この問題については非常に根の深い今日までの経緯があるし、それからもしそういうことを具体的に大臣が進められるとするならば、将来国鉄の経営全体の中に重大な問題が出てくるということを私は心配しておるわけなんです。このことだけをきょうは申し上げて、一つ大臣も軽々にこれを取り扱われることのないようにお願いしたいと思います。
#82
○国務大臣(楢橋渡君) 今おっしゃいました国内法に対して、ILOの条約締結に国内法としてやはり抵触、支障なからしめるためにやるという趣旨で申し上げているのでありまして、今事務当局にその問題を検討させておりまして、ことさらにそのために労働法の精神を無視してそれを圧迫を加える、こういうような考え方を持っいるわけではないのであります。いな進んでILOの締結ができるように、抵触すべき国内法を一応整備する必要がある、こういうことを申し上げているのでありまして、いずれその問題については御相談申し上げたいと思います。
#83
○大倉精一君 大臣も予算折衝でお急ぎのようですから、これに関連をして一点だけ一つ希望かたがたお聞きしておきたいと思うのですが、先般の風水害対策特別委員会の席上におきまして、田中一君の質問に対してお答えになって、防災関係の運輸省所管の重点事項として、港湾関係と並んで気象関係をお述べになったわけです。そこで私が心配するのは、従来もそうでありますけれども、災害が起こった直後は気象関係についてはいろいろはなやかな発言等もありますけれども、日時がたつに従ってこれがだんだん消えてなくなって、予算の折衝の際においてはこれは陰に隠れてしまう、こういうような状態が従来の事実であったわけなんです。現在気象庁では人件費を除いてわずかに十億円内外の予算でやらなければならぬ、という非常に苦しい状態が続いている。この際やはり大臣も御発言になったように、人員の増加、施設、観測所の強化、あるいはその他部面について強化をしなければならなぬと思うのですけれども、そういう点について一つ重点的に今後予算折衝をしてもらいたい、こう考えるのですけれども、大臣の気象関係に対する重点的な一つ構想についてお伺いしておきたいと思います。
#84
○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘ありましたように、災害に対して一番大事なことは、やはり科学的な気象通報等によって一つ防災の全きを期するということが第一でありまして、今回の伊勢湾台風をみましても一番大きくクローズアップされたのは気象関係でありますし、大倉委員等からもしばしばこの点について強い要請等もありましたので、私といたしましてもやはり気象庁関係を第一に力を入れるということで、予算等も相当膨大な要求をし、かつまた中曽根科学技術庁長官とも協力しまして、科学的な立場からも技術庁から相当の案を出させて、きょうの閣議においてもそのことについては報告、申請をいたしておったのでありまして、この点はレーダーの問題とか、高潮検潮儀の問題とか、あるいは気象庁それ自身の今日のあらゆる科学的な機械の整備、あるいは予報の伝達に対する予報間の設置等、各般にまたがりまして今回要請をしているのでありまして、御趣旨のごとく十分にこの問題について大蔵当局と折衝いたしたいと思って、先般も大蔵大臣と私と主計局長と三人で、この気象問題については特に力を入れるようにいろいろと折衝をいたしているのでありまして、できるだけの努力をいたしたいと思います。
#85
○大倉精一君 まあ、一般的な言い方としてはそういうことになると思うのですけれども、たとえば行政管理庁の方から気象庁の問題について勧告もあったようでありますけれども、たとえば今米軍が行なっている観測用の飛行機も、防衛庁長官が折衝なさっておったようでありますけれども、その後の経過がどうなったか。聞くところによるとこれもどうも不調に終わったということを聞いておりますけれども、この際、やはり長年の懸案であったところの観測用の飛行機をみずから持つようにすべきではないか。あるいはまた防災官の問題につきましても、どうやらこれは官庁のなわ張り等があるようでありましてなかなか無理のようですが、ぜひともこういうものを作る必要があると思うのですけれども、大臣の一つ御所信を伺っておきたいと思います。
#86
○国務大臣(楢橋渡君) 今大倉委員の申されました気象用の飛行機の問題、あるいは防災官の問題等も、今度防衛庁側に協力の問題について私からも話をしておりますが、まだなかなか目鼻をつけることができませんが、この問題もやはり米軍にたよらずに日本側において航空気象をする、早くそれをやるようにというので、これは大蔵省当局及び中曽根長官ともいろろい打ち合わせましてそういう問題をやっておるのでありまして、防災官等の問題につきましても三年計画で人員等も今回要求しておるような次第でございます。
#87
○大倉精一君 要するに気象関係も今度の予算折衝におきましては重点的に御努力願って、いずれかの機会にその経過を当委員会において御報告を願い、私どもとしても協力できるものは協力していきたい。かように考えておりますので大いに一つがんばっていただきたいと思います。
#88
○相澤重明君 大臣に、お帰りいただくので答弁は要りませんか、この次の委員会に答弁をしてもらうことを申し上げておきます。
 今、大倉委員の言った気象庁関係の問題と、それから地方海運局の船員法並びに船舶職員法の定員関係について、運輸省の見解をこの次出してもらいたい。私はもう定員削減は絶対許すことのできない問題だと思いますが、時間がないからあとで大臣は一つ資料をもって答弁できるように。
 それからもう一つは、運輸省の作業の中で重要なものは、行政組織の関係にもなるのですが、地方都道府県における自動車局の陸運事務所、この組織の問題について都道府県知事やあるいは自治庁は、これを全面的に地方に委譲してもらいたい、こういうようなことを決議されたり、あるいはそういう運動を行なっておる。ところがわれわれが専門的な立場で考える場合には、今のような形で行なうのはむしろいかんことであって、これは運輸省の直轄として行政を全般的に見るべきである。こう思うのでそれらについて運輸大臣の考え方をまとめて、また政府の中でもそういうふうな方向でいくように、次の機会にそのことを明らかにしてもらいたい。こういうことを、きょうは時間がないから、大臣の責任で一つ答弁をしてもらいたい。
#89
○中村順造君 大臣おられないのですが、今大臣の発言の中で、非常に私どもからとれば大切なことなんですが、きょう閣議でILOの批准に関連していろいろ相談がなされたということが発言されました。しかもその相談に基づいて事務当局に関係法規の整備については申し渡してある、こういうことを言われたわけなんですが、そこで私は鉄監局長なり吾孫子副総裁にお尋ねいたしますが、運輸大臣として事務当局に関係法規の整備を、こういう発言でありましたが、私はこの場合少なくとも日鉄法中心にというふうに理解をせざるを得ないのですが、それでよろしゅうございますか。その点についてお答えを願いたいと思います。
#90
○説明員(山内公猷君) ILO批准の問題につきまして法理的の問題になっておりますのは、前国会から議論されておるところでございまして、法律の整備の問題といたしましては、業務の正常な運営を確保すべく法の体制をとらなければならないということになっておるわけでございまして、この立法の形式その他につきましては実は本日お話を伺いましたところでございまして、まだ日鉄法をいじるのがいいのか、あるいはその他の法律を改正するのがいいかということは、これから検討して参りたいと思っております。
   〔委員長退席、理事村上春藏君着席〕
#91
○中村順造君 鉄監局長にお尋ねしますが、この場合日鉄法を除いてその他の法律とはどういう法律がありますか。
#92
○説明員(山内公猷君) これはまあ各省に関係する問題でございまして、われわれの方でいいますと、この鉄道運営を確保するというのには日鉄法がございますし、根本法としては鉄道営業法がございますし、あるいは地方公務員の関係でございますと軌道法といういろいろの法律がありまして、今後まあどういう方向へこういうものが整備されなければならないかということは、また各省とも連絡をして検討して参りたいとかように考えております。
#93
○中村順造君 吾孫子副総裁にこの点の見解をお伺いしたいと思います。
#94
○説明員(吾孫子豊君) 今の話は私もただいま初めて伺ったのでありますが、法律関係といたしましては公労法、それからまあそれと同じようないわゆる地公労法、こういうものの部分的な修正ということがまず第一番に問題になると思います。それと関連いたしましては、今鉄監局長が申されましたような各種の事業法、鉄道の関係では鉄道常業法というようなものが問題になってくると思いますが、日本国有鉄道法の関係はあまりILO八十七号条約批准の問題とは関係がないんじゃなかろうかと思っております。十分研究して参りたいと思っております。
#95
○中村順造君 それではその公労法、地公法の問題については、これはまあいわば当委員会の所管に属する問題ではないと思います。私の理解では今の営業法を中心にまあなる、こういうことに理解をしていいと思うのですが、それが時期の問題ですが、時期的にもうすでにILOの理事会が来年の森、こういうことでそれ以上批准を延ばすわけにはいかぬ、こういう情勢なんですが、それではお伺いしますが、時期的に判断をしてやはり通常国会早々にそういうことを考えておる、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#96
○説明員(山内公猷君) この条文の改正はそう大きな問題でもありません。まあかりに公労法をいじるにいたしましても、鉄道営業法をわれわれの方でいじるといたしましても、各条文の数も少ないと思いますので準備はすぐにでもできると思います。方針がきまれば事務的に処置することはそう困難な問題じゃないと思います。
#97
○中村順造君 そうしますと私の質問に対しまして、まあ率直に御返答がないようですが、時期的といえばやはり通常国会冒頭にそのことをやられると、こういうように理解してよろしいかということを私はお尋ねしておるのですが。
#98
○説明員(山内公猷君) 実はそうつめられますと、本日お伺いしておるわけでございまして、まだ事務的にも検討いたしておりませんし、今まではずっとそういった問題も前から問題になっておりますので、まあいろいろ研究はいたしておりますが、今度どういうふうな格好で政府が出しますかという、各省との連絡もまだいたしておりませんので、ここですぐどうこうということはちょっと申し上げかねるのであります。
#99
○中村順造君 それでは私はこれで終わりますか、先ほど私は大臣に申し上げたように、この問題は非常に長い間の経緯があるし、しかも非常に奥行きの深いものでありますから、鉄監局長は非常に簡単に考えて、政府の方針さえきまれば内容についてはわずかな作業で済むと、こういうような答弁がされておりますけれども、これはたまたまここで吾孫子総裁も聞いておられますが、非常に問題の多い内容なんです。従って、今鉄道監督局長が答弁されておるように、かるがるしく簡単に私はできるとは考えておらぬ。もし、それは今の勢力配置から見てきわめて簡単だ、というような解釈に立っておられますかもしれませんけれども、これは非常に、いわば労働者の基本的な問題にもなりますし、大きな私は抵抗があると思うのです。このことだけを一つつけ添えて私のこの点の御質問を終わります。
#100
○説明員(山内公猷君) 私の答弁が非常にかるがるしかったかと思いますが、内容そのものは非常に重大に考えております。ただいまの御質問を準備がすぐできるかというふうに受け取りましたので、条文とかそういう事務的な、法律的なものは、そうたくさん日時がかかるとか、営業法全文を改正するというような大きな、何年もの日時かかかるということではないのでありますが、内容は今まで私どももある程度この仕事に関係してきておりましたので、非常にいろいろな大きな問題を含んでいるということは十分承知をしつつ作業をするつもりでおります。
#101
○相澤重明君 吾孫子副総裁にお尋ねしておきたいのですが、近ごろ国鉄は合理化ということか非常に進められて、定員削減ということが行なわれておるやに聞いておるわけです。定員削減ということも現場の実情に即応したものであれば、これは了解できるかもしれぬけれども、住民の全く意思に反する、とにかく国鉄の独善的な立場で定員を削減されるということは、これは許されないと思う。国鉄は公共性を持っておる、地方住民のために必要なやはり施設としてあるわけです。
 そこで具体的な例で大へん恐縮ですが、副総裁に考え方をお尋ねしておきたいと思うのですが、横浜線の長津田駅の裏口の改札が臨時に作られておるわけでありますが、それをこの年末年始に当たって除去しようと、それで人も減らしてしまおうと、こういうようなことを考えておる、ということを私ども陳情を受けておるわけです。けしからんと思う。こういう陳情を受けておるわけでありますが、各方面の支線区について貨物輸送の一元化というような問題もこれはあり、非常にそういう点が地方の人たちの意向というものを無視されたやり方が多いということを、非常に私ども運輸委員にたくさん問題が持ち込まれておる。そこで少なくとも私は、新幹線あるいは十一建設路線の問題等も含んで、やはり公共のために奉仕するのが国鉄であって、この国民の輸送力隘路を打開することが私は至上命令だと思う。そういう中にサービスをやはり向上させなければならぬのに逆になる。ましてや私が前回にも申し上げたように、いろいろ事故を減らすのに努力をしておるのに、年末年始は最も人も貨物も多く動くのに、その時期にことさらに人を減らすとは何事だと、こういうことを私どもは思うわけです。国鉄はそういうことを年末年始についてやらせるつもりで指令を出しておるのかどうか、これは副総裁の責任ある答弁を私は求めておきたい。
#102
○説明員(吾孫子豊君) 横浜線の今の長津田駅でございますか、そこのお話は実は私まだよく聞いておりませんので、なおよく事情を取り調べた上でお答えを申し上げたいと思いますが、一般的な問題といたしましては、これは何と申しましても先生方御承知の通り、国鉄の経営の中では人件費というものが一番大きな問題でございますので、これをいかにして少ない人員を有効に使うかということで、日夜苦心をいたしておるようなわけでございます。ただ仰せられるまでもなく国鉄の使命ということから考えまして、そのために国鉄を御利用になるお客様なり荷主の方なりに御迷惑をかけるということは、もちろん国鉄として注意をしなければならないことでございますので、現在各地方全国各線区にわたりまして、経営の収支改善のために要員の配置の問題その他につきましていろいろ検討をさしております。そういう意味で、各地方機関の長に対しましても、できるだけ少ない人員で、しかもサービスに欠けるところのないように、どうしたら合理化ができるかということにつきましては、絶えず本社として話もいたしておりまするし、またいろいろ地方で研究しておる結果等も、これを聞き、また検討もいたしておるわけでございますが、特に年末にあたって改めた何か指図をしたというようなことはやっておりません。そういうことでございます。
#103
○相澤重明君 私は何回もこの運輸委員会で年末年始の対策のことを、踏み切り事故等の問題を含めて国鉄出府に申し上げておった。年末の滞貨あるいは新年早々の生活必需物資の配送等から考えますれば、国鉄は相当の努力をしても、なお滞貨が残るのではないかという心配を持っておるわけです。そういう際に国民感情としても、国鉄が幾ら一生懸命にやっておると言っても、そういう現場に最も必要な、人が出るとか荷物か多くなるときに人を減らせば、幾ら国鉄がこれは私ども一生懸命サービスしますといったってサービスにならない。そういう拙劣なおろかなことをやるようなことでは、国鉄の真価というものは疑われると思う。ですから、少なくとも年末年始というものは、全部が一体になってやってもなおかつやり切れないくらいの、大きな荷物あるいは人出を考えていかなければならないと思うのです。そういう意味で、調査をされるというのだから、私もそのことは副総裁の言葉を信じておりますが、少なくとも今の一つの例でありますが、長津田駅の裏口の改札口を閉鎖をしてわざわざ人減らしをして、住民の通勤者を困らせるようなことをするということは、私はやはり非常に問題だと思う。そういう点のないように、特に年末年始の対策については十分な配慮をしてもらいたい。これは特に私から申し上げておきます。
 それからいま一つは、先ほどの新幹線、十一路線の建設についての技術者の問題ですが、技術者の養成ということはそう簡単にできるものじゃない。そこで、少なくとも職員局あたりで長期的なやはり計画というものがあってしかるべきだと思う。そういう点について本社としてはどういうふうにやっておるのか、またこの作業を完成するためには相当の職員の増も必要であろう、こういうことも先ほど御答弁を二千三百人ということをいただいたわけですが、これは全部それだけの新規要員というものをお考えになっておるのかどうか。こういう点について、教育の面と新規要員、新年度にはどのくらいの新規要員を考えておるのかお答えをいただきたいと思います。
#104
○説明員(吾孫子豊君) 先ほど申し上げましたのは、これは新幹線の関係のための要員を二千三百名ほど要求しておるということを申し上げたのです。来年度の全体の要員関係といたしましでは、予算としては、役職員給与の予算を百二十三億ほど増額していただきたいという要求をいたしております。この中にはいろいろ昇給の財源でありますとか、仲裁裁定実施のための財源でありますとかいうのも入っておりますが、要員の数の関係では一般業務の関係で二千九百十二人分の予算化を今お願いいたしております。なお新線開業に伴う若干の要員増、これも三十四年度に開業いたしましたものに対して四百九十人ほどの増員を、これも要求をいたしております。そういうようなことで全体としてただいまも申し上げましたように、人件費をいかにして合理化するかということについて非常な努力は一方においてやっておるわけでございますが、国鉄の業務遂行のためにどうしても必要だと思われる増員につきましては、これはやはりやっていただかなければなりませんのでお願いをいたしておるような次第でございまして、技術者その他各種専門業務の諸要員の育成ということにつきましては、国鉄の教習所なりあるいは地方養成所等の養成機関におきまして、国鉄職員として十分な技能を持たせるようにたえず努力をいたしておるような次第でございます。
#105
○相澤重明君 副総裁の答弁、まあきょうの答弁はそれでよろしいが、それではわれわれとしては、さっき言ったように国鉄の輸送力を増強するということが目的なんでありますから、そういうところに国家的な立場で申し上げておるのであって、具体的なそういう養成等もやられるということでありますから、三十五年度はどのくらいの養成をやり、しかもその中で技術者についてはどういうふうにやるか、その計画を後日でけっこうですから、これは一つ資料として提供してもらいたい。このことをもって私は国鉄関係を終わります。
#106
○説明員(吾孫子豊君) 承知しました。
#107
○理事(村上春藏君) 速記ちょっととめて。
   〔速記中止〕
#108
○理事(村上春藏君) 速記をつけて。
  ―――――――――――――
#109
○理事(村上春藏君) 次に気象に関する件を議題といたします。質疑のおありの方は御発言を願います。
#110
○大倉精一君 長官に一つお伺いしたいのですけれども、人事関係で運輸省から気象庁の方へ転出されてこられる人事関係ですね、こういうような事情についてちょっと御説明を願いたいと思います。
#111
○政府委員(和達清夫君) 気象庁は建前として人事関係を独立に行ない得ることになっておりますが、やはり運輸省部内でいろいろの人事交流その他もありますので、密接に連絡をとっていたしております。
#112
○大倉精一君 現在運輸省関係から気象庁の何といいますか、幹部といいますかね、こういうポストに入っておられるポストはどこですか。
#113
○政府委員(和達清夫君) 気象庁になりましてから、よく交流の行なわれておりますのは総務部関係が多いのでありまして、最近運輸省関係の内部部局から気象庁に移られた方は次長と、総務部長、総務課長、主計課長であります。
#114
○大倉精一君 どうも私は、この気象庁の運営について、運輸省からある一定期間便宜的にこの人事の交流が行なわれておって、そういうようなことが原因となって、気象庁の内部の本来の業務上の運営がうまくいっていないということを聞いておるのですけれども、そういう点については、長官として、どういうお感じを持っておいでになりますか。
#115
○政府委員(和達清夫君) 気象庁の仕事は非常に特殊なものが多いのでありますが、しかしこういうように、運輸省の中で優秀な方が見えまして、事務をとられておる、気象庁のことをよく理解して来られておる以上、別にさしたる障害はないかと思っております。
#116
○大倉精一君 まあこういう席上で、こういう質問は非常にむずかしい質問かもしれませんけれども、私は防災関係について気象業務の強化をするという面について、外形だけの強化ではなくて、もしそういう面について、不合理不都合があるとするならば、長官はやはり、勇気をもって遠慮なく、大臣にその事情を説明をして、そういう欠陥を除かなければならんと思うのでありますけれども、特に、そういった点について、長官として関心をもってやられる必要があるのではないかと思うのですが、いかがですか。
#117
○政府委員(和達清夫君) お話の通りでございます。まあ気象庁の仕事は普通のこういう方々の、長いこといていただいて、していただいた方がいい場合があるのでありまして、今後も、そういうふうにして適当な方には、長く働いていただくように、大臣にもよくお願いしたいと思います。
#118
○大倉精一君 それはきょう、この新聞にも書いてありました、行政管理庁から、気象庁の関係で勧告が出ておりますけれども、その中で、気象庁が中央気象台時代の付属機関的な性格を脱しきれないと、こう冒頭にきていることが、私は非常に重大ではないかと思います。
 そこで、私はその問題で、そういう不都合があるならば、長官は、やはり勇気をもって、この際、気象庁になったという性格をはっきりさせる必要があるのではないか、こういうことを考えますので、御質問申し上げたわけであります。
 それで、これは勧告側の想像で、どうかと思うのでありますけれども、この勧告に対する長官のお考えといいますか、そういうものは、今まとまったものがあれば、この際、聞かしてもらいたいと思います。
#119
○政府委員(和達清夫君) この勧告は、前回の勧告の洪水予防に関するものに引き続きまして出ましたる第二回の勧告でございまして、これをもって、一応勧告は全部終ることになっております。この中に述べられたことは、組織、機構に関すること、観測に関すること、予防に関すること及び産業気象サービスに関すること、この四項目になっております。
 組織機構に関しましては、中央気象台から気象庁になりまして、その間世間の気象業務に対する要望も非常に変って参り、また増大して参りました。それに即応する体制を、私どもも早く作りたいと思っております。この点は、率直に行政監察の結果に基づいて、われわれも十分に検討したいと思う。で、これをやはり行ないますのには、あとと同様の原因でございまして、まあ最大の原因は、われわれは、第一に人員が不足しておって、十分な体制が整い得ないということと、いろいろな機械の更新、その他新しい機械を据えることか、十分できなかったという、二つに起因しておるので、まことにそういうことに、原因を言いわけして申すのも、はなはだ申しわけありませんけれども、われわれ内部におきまして、この勧告を受けて反省しなくちゃならないこと、改善しなければならないことは、十分にいたしたいと思っております。
   〔理事村上春藏君退席、委員長着席〕
#120
○大倉精一君 こういう点についても、従来私は、しばしば申し上げておるわけでありますけれども、気象庁がまあどっちかといえば、学者が多い。こういう観点から、すべての政治的な要求について、遠慮しがちじゃないか
 そういう点について、これはやはり前に言った人事と同様に、一つ勇気をもって、確信をもって要求すべきじゃないかと私は思う。こういうことでないと、百年河清を待つよりほかはないと思う。さらに私はこの際、大災害のあとでもありますので、気象関係については、もっと工夫をこらし、あるいは経費をかけて、一般国民に対して実態を知らせる、そういう啓発活動を積極的に展開すべきではないかと思うのですが、そういう点についての御方針があったら、お聞かせ願いたいと思います。
#121
○政府委員(和達清夫君) 今回の伊勢湾台風にかんがみましても、第一番にわれわれは、この気象業務が、従来学問的に過ぎた点もあるのではないかということも反省しまして、その欠陥を補うには、どうしてもそういうような予防とか警報とかというものを、世間の役に立つものにし、しかもそれが、よく伝達をされるということが大切である。そのために防災連絡課というような、気象庁の発表するものそれ自体、及びそれが十分に一般に周知徹底するような、そういう人たちを置くことが大切である。気象サービスに対しては、われわれの定員は一人もないんでありますから、そういうことから、世間に対する気象サービスをしたいというので、三カ年計画で、三十五年度に五十四人を一応計上いたしました。
#122
○大倉精一君 気象サービスの面について、今おっしゃったんですけれども、私は、そういう意味も含みますけれども、もっと一般に、気象業務の内容について、あるいは気化庁の実態について、一般国民に知らして、世論を喚起をして、その世論の中から、気象庁の気象業務の強化ということを推し進めていく。そういう努力が、私は必要じゃないかと思う。
 ただ、この政治家だけにまかせておくと、さっき大臣が言ったように、日にちがたてば、気象関係の予算なり何なりというものは、もうあと回しに言ってしまって、これは、もう努力をして成功しても、国民の目の前には、すぐ現われてこない。レーダーをたくさん作ったとか、あるいは何をやったといいましても、国民の目には映らないのであります。また政治家としても、それによって票になるわけではない。あるいは今、気象関係の陳情が何も来ない。名古屋の気象台が壊れましたから直して下さいという陳情も来ない。
 そういうことでありますから、気象庁の問題は、第二義的に扱われておる。これをカバーするのは、やはり世論だと思う。だから、もっとそういう方面のPRというものを、積極的におやりになる必要があるんじゃないかと、こう申し上げておるのであります。
#123
○政府委員(和達清夫君) 仰せの通りだと思います。今後努力をいたします。
#124
○大倉精一君 さらにこの、まあ通俗の言葉で言うならば、もっと心臓が強い方が、私はいいと思う。
 たとえば私、飛行機のことを言いましたけれども、飛行機を持ちたい飛行機を持ちたいというのは、昔からの気象庁の念願だった。ところがこの前、私はこの委員会でございましたか、気象庁の方に、今アメリカ軍の飛行機を持っておるんだが、あれでもって、十分間に合って差しつかえないのかと言ったら、けっこう間に合って、十分差しつかえないというような答弁があった。
 私はそうではないと思う。あれはアメリカの軍が持っておる飛行機で、日本の気象業務専門に、これを活用するについては、非常に不十分だと思う、中曽根長官でさえ、観測用の飛行機を専門に持つ必要があると言っておるのだから、聞かれて、いやあれで十分間に合っておるというようなことを言わないで、ぜひとも持ちたい。しかもB二九の改良型では古くてだめだと、こういう、一つ強力な長官としての態度がなければ、なかなか気象業務というものは、改善されないと思うのですが、いかがですか。
 この際、気象観測の飛行機の問題も、あるいは定点観測の問題も、あるいは防災関係の問題も、どんどん強力に、一つ推し進め願うように、強心臓をもって、おやりになる必要があると思うのですがいかがですか。
#125
○政府委員(和達清夫君) 大倉先生からおっしゃっていただいて、まことに感激にたえたいのであります。
 ただ私どもが、せっかくそうおっしゃっていただいておるのに、それほどの強い心臓を持ち得ないのは、従来、われわれ内部の改善というようなものが、あまりにも行なわれずに、そうした外面的のことは非常に理解されて、そうして、そういうものが、たとえつくとしましても、たとえば食物足らずして、いい着物をもらったような感になることをおそれて、そうして心ならずも気が弱くなるのでございます。おいで下されば、どこの官署を見ましても、庁舎は、あのようにボロであります。機械をごらん下さっても、古い機械を更新する費用も少ないのであります。人員は、複合勤務をやむなくしている。そういうような状態で、新しいところへ踏み切るよりも、まずそれをしていただきたいことを非常にわれわれ切望して、それを、いつもお願いしておるのであります。
 先生願いする場合には、どうしても飛行機とか、レーダーとか、この新しい、また、人々にも理解されやすいものになるのでありますが、ほんとうのことをいいますと、そういう内面的な問題であるので、それで、はなはだ御趣旨に沿い得なかったような従来の態度でございます。この際、御理解いただければありがたいと思います。
#126
○大倉精一君 もう一つだけ。きょうは、もう大臣もおいでになりませんので、あまりたくさん申し上げませんけれども、今、長官のおっしゃったことは、私はすべてだと思うのです。
 ですから、冒頭に私が申し上げましたような、いろいろなそういう内面的なものがあるだろうと思うのでありますけれども、そういうものを、やはり勇気を出して改革し、そうして整備していかないというと、いろいろな道具を買ってみても、それによって必ずしも強化できない。たとえば今度の勧告によりましても、電子計算機も十分に使われていないというようなこともあるし、あるいはまた、部外の観測施設の届出等も十分ではないというような勧告があるようでありますけれども、そういう内部の強化整備について、特に一つ長官として御努力願って、この際、大災害のあとでございますので、絶好のチャンスでございますので、この際、格段の御努力を願い、われわれとしても、国会としても、十二分に御協力をしたい、こう思っておりますので、一つ特段の決意を持っていただきたいと思うのですが、もう一同御答弁願います。
#127
○政府委員(和達清夫君) 非常に御理解ある言葉をいただきまして、千万人の力を得たような感じがいたします。今後大いに努力いたします。
#128
○江藤智君 関連しまして。今の大倉君の御意見は、全面的に私も賛成なんですが、例年気象庁の予算を見ると、非常にお気の毒な格好になっている。そこで、長期計画といいますか、庁舎の問題もあるでしょう。測候所の増設もあるでしょう。あるいは農業気象もあるでしょう。そういうものをすべて加えまして、そうしてある姿を画いて、こういう格好に、とにかく気象業務を持っていきたいという姿があると思うのです。
 そうして、これを、五年でやるんだ、そういう全体計画を示していただく必要があるのではないかと僕は思うのですが、そういう点は、どうですか。
#129
○政府委員(和達清夫君) 気象庁ができましたときに、気象審議会というものを置いていただきまして、各方面の方が委員になって、その方々が熱心に、気象業務はどうあるべきかというので、五年間ばかりの計画を、その審議会で出していただいたのがあります。
 それが、まあ一つの基準になって、われわれいたしております。資料をお届けしなかったかと思いますけれども、お届けしたいと思います。
#130
○江藤智君 どうも、私見ておりますと、五カ年計画とか、十カ年計画を打ち出したところは、割合軌道に乗っているんですよ。道路五カ年計画、国鉄五カ年計画、また治水、五カ年計画、やはり大きな目で一つの目標を示すと、みんなが乗ってくる。今私は、日本の航空政策をやれというわけでやっているんですが、これは、今までが行き当たりばったり、とにかく五年後には、一体日本の国際線は、どうあるべきか、国内線はどうあるべきかということを、今研究して打ち出したいと思っておりますが、気象業務についても、みんなその重要性というものは知っておりますから、先ほどの話のよりに、みんなのバックを得るというには、まず五年先には、こういう格好にするんだということを示すことが、みんなを引っぱって、いく道じゃないかと思いますから、一つ、そういう点を出していただきたいと思います。
#131
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をやめて。
   〔速記中正〕
#132
○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて、下さい。
 他に御質疑もなければ、本件については、この程度にとどめます。
  ―――――――――――――
#133
○委員長(平島敏夫君) 次に、自動車行政に関する件を議題にいたします。御質問のおありの方は、順次御発言願います。
#134
○相澤重明君 自動車局長が、前回の当委員会で、火薬等の運搬問題等について、関係省庁と打ち合わせをする、こういう御報告があったのですか、その結果はどうなったか、御報告をしていただきたい。
#135
○説明員(国友弘康君) 火薬類の爆発事故及び運搬に関しまして、一昨日だったと思いますが、打ち合わせをいたしまして、まず通産省が主体になりまして、都道府県に対しましては、通産関係から指示をいたしましてさらに関係の警察署及び車両の構造その他につきましては、運輸省で手配をするということにいたしまして、届け出がありました場合の警察への通達、あるいは車両の標識の整備その他運転の方法等に関しまして案をまとめたのでございますが、実はその案は、一部しかありませんでしたので、私、ここに持って参りませんでしたが、昨日まとまりまして、通産省の方から、各都道府県に通達をいたすことになっております。
#136
○相澤重明君 前回の当委員会で、私から、この爆発物、火薬類等の運搬についての御質問を申し上げたわけでありますが、その後、名鉄において、特急電車ですか、これにやはり東洋化工のトラックが、いわゆる火薬を積載したのが、やはり衝突を起こした事件があったはずです。
 これについて自動車局並びに鉄監局長として、どういう連絡を受けているか。鉄監局長も、ともに答弁してもらいたい。
#137
○説明員(山内公猷君) この報告がおくれておりましたが、まず事故の概要の御報告を申し上げたいと思います。
 昭和三十四年十二月十八日七時二十四分、名古屋鉄道本線国府―小田淵駅間を進行中の急行列車でございます。鶴橋行六両編成が、時速約八十キロで警笛を吹鳴しながら、手前七十メートルに差しかかったとき、第十一号踏切道(踏切道の種類は第一種の甲)自動遮断機、道路の幅員が八メーター、長さ十五メーター、左側より大型トラック(積載物が綿糸、TNT火薬五百八十五キロ)が暴走してきて遮断桿を突破して線路に侵入し、電車と接触、そのため電車は前頭車が脱線傾斜、二、三、四両も脱線し、自動車は大破、負傷者市軽傷合わせ十五名を生じた。なおトラックは東京都中央区日本橋久松町、日本トラック定期株式会社所有のものである。
 以上が大体自動車事故の概要でございまして、その後、事故が起こりましてとりました措置といたしましては、直ちに名古屋鉄道の運転部長及び運転課長を呼びまして、十二月の十八日、私の方の運転車両課長が、事情の聴取をいたしました。その際同会社が、しばしば踏切事故を起こしておりますので、この会社の施設及び取り扱い方による責任ではないにしても、踏切事故の防止が非常に重要なことであるということで、以下申し述べますような事項の研究、検討を命令をいたしました。その一つは、踏切警報機及び自動遮断機に方向指示機をつけるということで、約三十カ所を命じました。二番目がトラさくを設備する、これは約六十カ所でございます。
 三番目が、道路標識である踏切指示標識の設置を、公安委員会へ申し入れるように指示をいたしました。
 次に、踏切道の警戒色である黒、黄色というものを、他の色の方が効果を上げるかどうか、具体的に研究をするようにという指示をいたしました。
 続きまして、私から、特に踏切事故を年末に際しまして、防止しなければならないということと、将来、こういう事故が非常に頻発いたしておりますので、何らか、特別の措置をとる必要があるというので、私の方の民営鉄道部長から、名古屋の陸運局長あてに、この事故にかんがみて、必要な措置をとるべく指示をいたしたわけでございますが、この中で、特に申し上げたいのは、陸運局といたしまして、通行者に、一段と交通法規を守るという積極的なPRを、陸運局としてやるようにという指示を与えましたのと、警察当局に、踏切通行に際しての違反の取り締まりを、もっと厳重にやってもらいたい。事故が起こってからでなくて、通常の場合の踏切の、そういう違反というものについての、取り締まりが、あまりなされていないかに思われますので、十分そういう平常からの取り締まりというものを、さらに陸運局が警察庁に要請するようにということを申し添えました。
 その次は、踏切道に関係いたします諸官庁、自動車関係の諸団体に対しまして、踏切事故をなくなすような協力依頼の推進をするようにいたしました。それから、その線区に適応した踏切道の保安設備の改善の研究というものを、私の方から陸運局に一言いますとともに、名古屋鉄道に対しましては、踏切事故防止対策というものを会社として作って出すように、実は今までの事故を、全部調べたわけでございますが、ことごとくトラック側の責任事故でございまして、会社側には責任はないということになっておりますが、こういうふうに頻発をして参りますと、会社といたしましても、さらに一段と、そういった踏切の事故防止というものを推進することが必要ではないかという見地に立ちまして、そういった伝達を、さらに十二月の二十一日にしたわけであります。
#138
○相澤重明君 鉄監局から、そういう命令を出したことは、適切な指示であったと思います。今後そういう事故を、再び繰り返すことのないように、なおこの命令を出したばかりではいけないので、善後措置が、どうなったかということを報告を求め、厳重な監視をしてもらいたい。
 それから自動車局長にお尋ねしておきたいのですが、こういう、この十八日の事故は、名鉄の責任ではなくて、自動車運転をしている人の責任だと私は思うのです。そういう場合に事故を起こしたものに……、特に、この火薬類等の危険物を積載しているものが、電車に飛び込んでいくなんということは、もう危険きわまりないと私は思う。そういう場合に、自動車の取り締まりの立場として、局長はどういうふうにお考えになっているか。
#139
○説明員(国友弘康君) 他の荷物も積んでおりましたが、TNT火薬を積みました日本トラック定期株式会社のトラックが、名古屋鉄道の電車に衝突いたしまして大破いたした、非常に幸いなことに、火薬は爆発いたしませんで、まあその面ではと申しますか、幸いに爆発いたしませんでしたが、これについては、火薬に関しまする事故が、非常に頻発している時期でもございますし、私どもといたしましても、非常に関心を持ち、また寒心を感ずるのでありまして、これに関しましては、踏切で、一時停止等もしないで突っ込んでいくというようなことでありましたら、これはもう、非常に危険でありますので、この点を十分に取り調べて、直ちに処罰するようにということを指示いたしましたわけであります。
 で、これによりまして、実際には、その事故原因について、もうちょっと調べなければならぬという現地の話もあるのでございますとともに、そういう点は、もう早急に調べて、一時停止もしない、そういう違法の行為があった場合には、厳重に処罰するようにということを申し渡し、さらに一般的にも注意を与えるという処置をいたしております。
#140
○相澤重明君 先ほどの鉄監局長と、それから自動車局長の、二十一日に政府としての考えをまとめて、事故防止の対策を指令をしたと、このことについては、それをあとで運輸委員会に報告書を出してほしい。
 それから、その次にお尋ねをしておきたいのは、前回も申し上げたのでありますが、国鉄の場合は、火薬数等の輸送取締規則かあるわけであります。地方の鉄道軌道等に対しては、どういう措置を考慮されたか。
#141
○説明員(山内公猷君) 火薬類の鉄道輸送につきましての基礎法規は、火薬類運送規則というものが、運輸省令の第八十六号に出ておりまして、これは国鉄、私鉄に適用になっております。それで私鉄の取り扱い方も、国鉄の取り扱い方も、制度の面におきましては、同一にいたしております。
#142
○相澤重明君 さらに先ほど、国友局長の答弁もあったか、自動車で輸送する場合のことについての特別な対策というものを今回講じたのかどうか。その自動車いうものも、大型もあるでしょうし、あるいは花火等の場合には、小型もあると思う。あるいはオートバイもあるかもしれない。そういうような総合的なものを考慮して、爆発物等の危険物の運搬についての処置というものは、自動車局は、どういうふうに考えておったか、この点を御説明をいただきたい。
#143
○説明員(国友弘康君) 今回、通産省を初めとする関係各省で、打ち合わせました対策につきましては、自動車による火薬の運搬についての取り締まり方法を広範囲に規定いたしました。ただ、火薬の種類によっていかがするといような点までは規定いたしておりませんけれども、自動車に関しまする運搬の場合に、標式をつけるとか、先導車をつけるとか、そういうような危険防止の関しまする法律改正以外の応急の措置につきましては、とりまとめまして、地方に通達をいたしまして、励行させるという措置をとっている次第でございます。
#144
○相澤重明君 それから、やはり抜本的な対策というものが必要であるから、運輸省並びに関係各省庁の連絡の上に、これらの法改正というものを考えておるのかどうか、前回の本会議の答弁では、そういうことも考慮すると言われておったのですか、先日のその打ち合わせでは、どういうことになっておるのか、この点の御答弁をいただきたい。
#145
○説明員(国友弘康君) 火薬数取締法の改正は、次の通常国会に提出することにいたしまして、案を進めております。
#146
○相澤重明君 火薬類の問題は、それでは政府も、大へん一生懸命に努力しておるようですから、そのくらいにします。
#147
○大倉精一君 関連。この前の委員会のときに、これに関連して私から要望しておきましたが、罹災者の補償の問題ですね、たとえば国家賠償法という法律もあるのだが、こういうようなものも考慮しながら、何とか方法を見出すことができないか、こういうのも、あわせて協議を願いたい、こういう要望をしておきましたが、その結果は、どうなりまたか、御報告を願いたい。
#148
○説明員(国友弘康君) 一般的罹災者の場合には、今まだ、かくのごとき方法で救済するという方法が案出できませんでしたので、その点に関しましては、今後打ち合わせを進めていうということで、輸送方法等の応急措置についてきめたのでございまして、その点、現在の国家賠償等の法律から申しますと、直ちには該当いたしませんので、関係官庁で、十分検討を要するという結果になりましたので、お互いに検討をしてさらに打ち合わせを進めていくという段階でございますので、この点は、早急にきめるべく打ち合わせをしたのでありますが、現在の段階におきましては、その程度で、できるだけ早急に進むものを、まずやろうということで措置をいたしたわけでありまして、この点は、もっと打ち合わせを進めていきたいと考えておりますが、現在の法律ではむずかしいということを、先回の会議では、一応申しておりますので、今後も打ち合わせを進めていくということでございます。
#149
○大倉精一君 そうしますと、この罹災者に対する賠償については、国家あるいは地方自治体等において、何らかの方法によって、賠償の措置を講ずるような方向に向かって打ち合わせをし、努力をすると、こういうことなのですか。
#150
○説明員(国友弘康君) 運輸委員会における大倉先年の、こういう御発言もあり、この会議において、打ち合わせを進めるべきであるという発言を、当方からいたしましたのでありますが、これについては、通産省その他主管の官庁がございますので、そちらの方でも、検討は進めるという段階でございます。
#151
○大倉精一君 検討は進めるのですけれども、何らかの方法で、ある程度の措置をすると、こういうような御意向かおありになるのか、あるいは全然そういうものは、国家なり地方自治体というものは責任がなくて、まあ、責任のないという理由を発見するのに努力するのか、どっちなんですか。方向として、どういう方向に持っていかれるのですか。
#152
○説明員(国友弘康君) 検討はいたしましたのでありますが、なかなかむずかしい段階であるということでございます。
#153
○大倉精一君 わからぬ。これは、まあこれ以上、何べん聞いてもわからないと思うのですけれども、せっかく努力されるなら、この寒さにふるっておる罹災者を、早く何らかの方法で補償をするというような措置の方向に向かって、一つ努力していただきたいことを強く、要望します。
#154
○相澤重明君 陸運局の自動車許認可事項の問題でありますが、前回も当委員会から、陸運局が非常に努力されておることについては、私から感謝を申し上げたのですが、伝え聞くところによると、陸運局の職員が、非常に楢橋運輸大臣の個人タクシー認可の新風を吹き込むという作業から、オーバー労働をしておるけれども、実際に、その人たちに報われるところが少ない。つまり超過勤務等も、支払いが少ないじゃないか、こういうような話も聞いておるのでありますが、局長は、部下に仕事をさしておって、そういうことがあるのかないのか、この際、明らかにしてもらいたい。
#155
○説明員(国友弘康君) 私どもといたしましては、できるだけ居残り料その他の面におきまして、手当てをいたしたいと努力をして参おるわけでございますが、まあ本省といたしまして、できるだけ陸運局に対しまして、居残り料、あるいは有償料の配賦をいたしておるわけでありますが、しかしこれは、予算の額が限られておりますので、全部の居残りに対しまして、全部の支払いをするところまで参っておりませんので、やはり労働時間よりは以内の支払いをしておるというのが現状でございますが、その点は、非常に残念に思っておるのでございますが、予算の額というものもありますので、まあ無理な仕事を強いておるという現状でございます。
#156
○相澤重明君 これは、まあ局長を責めるよりは、運輸大臣のときに私言いたかったのですが、また後刻、それは申し上げようと思いますが、局長としては、当然部下が、そういうオーバー労働をし、非常大努力をされておるということでありますから、全額、やはり報酬は支払われなければならぬと、こう思うのですが、局長は、そういう考えで、大臣にそのお話を進めておるのかどうか、この点一つ御答弁を願いたい。
#157
○説明員(国友弘康君) そのようにすべく、これは大いに努力をし、大臣にも話をしておるわけでございます。
#158
○相澤重明君 そうすると、現在の支払ったものは、暫定支払いである、いずれ運輸大臣が大蔵省にも話して、そうして、この実情に沿った支払いを行なわれるものと考えていいかどうか、――暫定支払いということで考えていいかどうか、その点のお答えをいただきたい。
#159
○説明員(国友弘康君) 配賦の点に関しましては、大臣官房会計課から、地方の陸運局に下しておりますので、実際の金額に関しまして、どの程度配賦されたかということにつきまして、実は正確な数字を、私は今ここに持っておりませんので、その暫定支払いの点かどうかということに関しましては、ちょっとお答えできかねるのでありますが、まあ、それらの問題を十分検討いたしまして、額が非常に差があり、職員の給与に対して不相応なものである場合には、できるだけ努力をいたしまして、支払いを充実したいと考えております。
#160
○相澤重明君 仕事をさせれば、その仕事に対する対価として支払うのは、当然なことであります。これは、局長の今の努力にもかかわらず、運輸省の予算的制限というのはあるかもしれません。しかし、これは少なくとも運輸大臣が、責任を持って運輸、自動車行政というものを進めてきたのであるから、これは、後刻運輸大臣に、そのことは申し上げるつもりでおりますが、局長も、自分の部下が仕事をした以上は、その対価は、当然全部支払うべきである、こういう考え方はくずさないで、その建前でいけば、今申し上げたように、全部、働いた者に渡っておらないとすれば、これは、暫定支払いである、そういうことを一つ、私から強く申し上げておきたいと思うのです。
 そこで、あといま少しで、請願も処理しなければなりませんから、一、二問で、私は終わっておきますが、七十五人ですか、五十五人ですか、臨時の用員をもって、自動車行政に対する許認可の作業を進められたと思います。非常な努力をされた。しかし、東京都内のハイ・タクの申請、あるいは全国的な申請というものから見るなら、かなり自動車行政というものに対する作業というものは、たくさん仕事が残っておると思う。
 そこで、現在のふやした人員というものは、そのままで、さらに残った作業は進めていくのか、それとも、さらにあれは臨時であるから、この際は、これで終わろうとするのか、自動車局長の考えを聞いておきたい。
#161
○説明員(国友弘康君) 私どもといたしましては、現在東京都特別区における申請は、非常に多いので、そして、これをできるだけ早く処理をいたしたいと考えておりまして、自動車運送協議会の答申に規定しておりますのは、来年の六月末までと規定しておりますが、来年の六月末を待たずして、できるだけ早く処理をしたいと考えておりますので、本省から陸運局の方に助勤に出しておる者についても、直ちに引き揚げるごとなく、もっと継続して、できるだけ早く処理を進めたい、かように考えておる次第でございます。
#162
○相澤重明君 大へんけっこうなことだと思います。ぜひ待っておる人たちのためにも、それから自動車行政を正規な道に早く引き戻すためにも、この作業を早く進めていただきたい。
 そこでお尋ねしておきたいのは、駐留軍離職者の申請事業については、前回御報告いただきました。しかし、まだ残っておるものが相当ある。このことについて、すでに聴聞の終わっておるものについては、これは許認可の方法というものは、そう長期にしなくても、私は方法が決定されるのではないか、こう思うのですが、年内に残されておる聴聞がすでに終了したものについて、認可をされる見通しがあるかどうか、これは、全国的な立場もありますが、一つ、現在まで報告されておることを御報告願いたい。
#163
○説明員(国友弘康君) これは、各区によりまして相違があるわけでありますが、東京都の特別区におきましては、駐留軍一部関係者が、駐留軍離職者であるものも含めまして四十件ございますわけで、これに関しましては、今先生のおっしゃいました聴聞は、全部終了しておるわけでございます。
 そうして、先般御報告申し上げましたように、同盟交通株式会社一社を、この十二月十日に免許いたしたわけでありますが、この免許をいたします際に、いろいろと諸般の事情を勘案いたしましたが、最終的に全部申請を並べてみまして、これは確実に免許の線に入るというものを選定いたしまして、実際に第一回にやって、免許をいたしまして、非難の起らないものを免許をしたしたわけでありますが、さらに、そのほかの三十九件のものに関しましても、この第一回に免許されましたものよりは、やはりおくらせるべき理由がありましたわけでして、それらの理由を検討いたしておりますが、私どもの今の考え方といたしましては、この年内に他の三十九件のものについて処理をするには、未だ調査が不十分であり、あるいは他との振り合いを見なければならない、こういう状態にあるわけでありまして、東京都の場合は、年内処理はむずかしいと考えておりますが、神奈川県等の場合におきましては、これは調整の区域にも入っておりませんので、申請を順次聴聞いたしまして、聴聞の終わりましたものから、順次免許をするという態勢をとっておるわけでありまして、申請の早いものから、順次処理をしておるわけでございますが、これに関しましても、神奈川は、この十五日に免許却下を処理をいたしましたわけでありまして、現在東京陸運局におきましては、ハイヤー、タクシー事業に関しまする審査の方に、重点をおいてやっておりましたので、バス関係あるいはトラック関係の審査が非常におくれておりまして、これらに関しまする考査及び調査を、やはり早く進めなければならない状況にございますので、これらの処理を考慮をいたしますと、年内に駐留軍関係に関しまして、処理をするということは、大へんむずかしいことでないかと考えておるのでありますが、これはしかし、われわれといたしましては、急速に、できるだけ早く処理をするという線に沿いまして、東京陸運局も、業務量は大へんでありますが、それを押して、できるだけ早く進めさせていきたい、こう考えておる次第でありまして、年を越したといたしましても、できるだけ早く処理をいたしたい、こう考えておるわけでございます。
#164
○相澤重明君 それから前回の委員会でも、大倉委員からも御質問を申し上げておきましたが、駐留軍離職者対策という解釈については、私どもも、社会党としては相当な、やはり考え方を持っておるわけです。
 これは、今の自動車行政を進める中に、若干そういう点については食い違いの問題もあると思うのですが、きょうは時間がありませんから、いずれ後日の委員会で、また意見を申し上げたいと思うのですが、離職をされておる人が、四年も、九年も、今日まで努力をされておることは、それは私たちは、陸運行政の中で努力されておる皆さんに対しては、敬意を表しつつも、なお一刻も早く、生活を安定さしてやりたい。その気持ちを十分くむで、先ほどの御答弁のように、たとえ十五日以後になっても、年内にできるものならば、一日も早くおろしてやる、こういう方針を私はとっていただきたいと思う。
 それから、いま一つお尋ねしておきたいことは、深夜営業の問題、年末年始を控えて、新免の会社、あるいは既設の会社、ともにサービスということで、深夜業に対する、それぞれの配布も行なったと思うのでありますが、これらについて、走行キロの延長という問題が出ておると思うのであります。
 これに対する連輸省の理解というものは統一されておるのか、中には、現在の走行キロを、絶対にもう、これからそれ以上の走行キロをふやすということは考えない、こういっておるのでありますか、先ほどの局長の答弁のように、申請は多く出ておる。一般の国民は、自分たちの足をほしい、こう思っておっても、自動車台数というものは、許認可される作業量の進め方によって、非常に困難をきたしておる、こういう面からいきますと、もっと適切な処置というものも必要ではないかと考えられる、岡目八目ではないけれども。
 そこで陸運局としては、そういう走行キロの延長等の年末年始の対策は、どう考えておるか、このことを一つ、御説明をいただきたい。
#165
○説明員(国友弘康君) 年末の輸送力を非常につけなければならない点は、先生のおっしゃる通りでございしますが、個人営業に関しまして百七十三両を認め、それから、駐留軍離職者の組織する会社である同盟交通に対しまして、四十五両認めたわけでございますが、そのほか既存の事業者に対しまして五百二十四両認めまして、これは十六日から来月の十五日まで走行させるということにいたしておる次第でありますが、走行キロの問題に関しましては、これは東京陸運局といたしましては、これがあとに悪い影響を与えてはいけないということで、目下慎重に検討中であります。
 もうすでに、年末は非常に押し詰まってはおりますが、延長することによりまして、これが、もとに戻るのに時間がかかったり、あるいはいわゆる神風運転になるようなことがあっては困るというので、それらの点に関しまして、関係官庁とも打ち合わせて、措置をしなければなりませんので、それらの点を検討中でございますが、横須賀市及び川崎市におきましては、三百七十五キロの乗務距離を四百キロに延長をするという措置をいたしまして、二十日から一月の七日まで実施するという方向で処理をいたしております。
#166
○相澤重明君 今の全体的な方針としては、まだ検討をされておるということで、一部川崎、横須賀のお話が出ましたが、特に運輸省として、きつく業界に言っておいてもらいたいのは、年末年始になるというと、お客さんが非常に多くなる。そこで単が足りなくなるというと、乗車拒否という問題が出てくると思う。こういう問題か出ることは、これはやはり、陸運行政そのものがよくないから、出てくるので、私どもは、十分監視もしたいと思うけれども、陸運局、自動車局そのものが、こういう点について、既存の業者に五百二十四両も増車を認めておりながら、そういうことがあるということでは、まことに遺憾だと思う。
 そういうことのないような適切な指示というものは、どういう形で出しておられるのか、もし業界に、そういうことを出してあるならば、そのことを一つ御発表願いたい。
#167
○説明員(国友弘康君) この点に関しましては、私も、乗車拒否がなされることは、非常に望ましくないということを考えておりますので、東京陸運局長には、そういうことのないように措置をするようにということを申しておるのでありますが、東京陸運局からは、業者の団体でありまする東京都のハイヤー・タクシー事業の指導委員会に対しまして、乗車拒否あるいは不当料金の請求はしないようにというようなことで、それらのことを書きましたステッカーを張らせるというようなことをいたしております。
#168
○相澤重明君 それでは、もし乗車拒否をした車、運転手があって、それが報告されたならば、免許を取り消すか。その点をお答え願いたいと思う。
#169
○説明員(国友弘康君) 非常に多く乗車拒否がありました場合には、相当厳重な処分をすべきであろうと考えておりますが、この点に関しましては、直ちに免許取消しというところまで参りますかどうかは、研究しなければなりませんのでありますが、乗車拒否が多い会社に対しましては、行政処分をいたします場合に、十分に、その点を考えなければならないと考えております。
 たとえば、車両の使用停止もございましょうし、あるいは増車の場合の、数の割当の場合に、当然考慮するというような、いろいろな措置が考えなければならないと思っております。
#170
○相澤重明君 わかりました。
 そこで、私どもは、特に年末年始の対策について御説明をいただいたわけでありますが、まだ、非常に自動車の数が足りないというのが現実です。従って、そういう乗車拒否等の問題も、駅頭において、ちらほら私どもは見受ける場合がある。私どもならば、遠慮なくものも言えるけれども、女、子供、年寄りの場合に、なかなかそういうことが言えない、迷惑する人たちがある、こういうことのないように、一つ、業界には厳重に、そのことは、私は申し入れてもらいたい。
 それと、先ほど申し上げたところの、足りないから、そういう問題が起きてくるのでありますから、特に私どもが、強く要望しておる駐留軍離職者の免許の問題については、一日も早くできるように、そうして一般の、そういう足の困っておる人がないように、一つ適切な処置を講じられることを私は要望しておきます。
#171
○大倉精一君 関連して質問をするんですけれども、年末年始対策の中で、横須賀、川崎の走行キロを四百キロ認めた、こういうようなお話がありましたが、あすこら辺の市内あるいはその周辺の速度制限は何キロですか。
#172
○説明員(国友弘康君) 私、はっきり記憶いたしておりませんが、四十キロから四十五キロくらいであろうと考えます。はっきり記憶いたしておりませんので、調査いたしておきたいと考えます。
#173
○大倉精一君 私は、たびたび、これに非常に関心を持っておるのですけれども、四百キロというと、これはスピード違反をやらなければ、一日四百キロの走行キロには達しないと思うのですが、いかがですか。
#174
○説明員(国友弘康君) 東京都内に比べまして、横須賀、川崎の郊外地帯におきましては、より早いスピードが出せると思うのでありますが、これに関しましては、時間の点で、十六時間勤務ということになっておりますが、これに関しまして、走行時間を十六時間以内におきましてふだんよりは延ばすということも考えられまするし、スピード違反を必ずしないと四百キロが出ないというわけでもないと私は考えておるのでありますが、これらの点に関しましては、実際の調査が、十三時間あるいは十四時間で、三百数十キロ走るという統計が出ておるのでございますが、都内で三百六十五キロを走ります場合に、平均速度は、一十九キロで走行するという計算をいたしておりますので、これは、もちろん規定以内でありますが、四百キロは、今これから推算してみますと、平均三十何キロということになると思いますが、これは、三十何キロでありますれば、確実にスピード違反をしなければ、これが達成できないということはないわけでありまするし、この四百キロは、乗務距離の目標でありまして、まあ大体、現在、たとえば三百七十五キロを走っておりますものにつきましても、三百六十キロあるいは三百七十キロ程度に押えておりますので、四百キロの場合でも、三百八十五キロとか三百九十キロ程度で、運転手は押えて行くという方向をとると思いますので、今、先生がおっしゃいますように、スピード違反に関しましては、スピード違反をしなくても、走り得ると、こう私としては、考えておるわけでございます。
#175
○大倉精一君 これは非常に大事な問題でありますから、運輸省としても、実際の走行実態についてお調べを願いたいと思います。
 平均、二十九キロは、平均でありまして、どうも平均の数字にこだわるというと、実態把握は間違ってくると思うのですね、ですから、スピード違反の数字が、平均に出るとするならば、朝から晩までスピード違反を、やっていると思います。そんなことはないと思います。大体、警視庁で東京都内をとって、制限スピードを守れば三百二十キロ、こういう数字がかつて出たはずなんです。
 そこで、私は心配するのは、年末にあたって、ただでさえ交通事故が多くなる傾向があるときに、ただ単に、この需要を満たすというだけで、キロ数を延ばす、これだけのことで、はたしていいのかどうか、これでもって、事故をふやすことに対して考慮が払われておるかどうか、こういうことを非常に私は問題にしておるわけです。
 私は、むしろこの際、先ほども相澤委員から言いましたけれども、駐留軍の免許を優先に取り扱いをやる。こういうことがきまっておれば、この際、時期的にも優先にして、こういう需要の不足を緩和するという措置をとられることの方が賢明ではないかと思うのですが、この点、いかがですか。
#176
○説明員(国友弘康君) この点に関しましては、免許で処理し得るものは、免許で処理する、できるだけ早く免許の促進をはかりたいと考えておりましたが、審査の結果は、ただいままで申し上げましたような状況でございまして、今後ただいまから、免許いたしましたとしても、実は、年末年始の輸送には、ちょっと間に合いかねる状況なのでございますが、乗務距離の最高限一度につきましても、先ほど十三時間と申し上げましたが、東京あたりは、実走行時間は十二時間五十分という計算をいたしておりまして、その中には、客待ち時間六十分というような時間も入っておるのでございますが、年末になりますと、相当お客さんもふえて参りまして、客待ち時間等は非常に少なれなる、こういうような状態、あるいは洗車等の時間を五十分とっておりますが、それを節約するとかいうようなことで、実走行時間を延ばすことが可能と考えますので、それらの点に関しまして、横須賀、川崎では、その措置をいたしましたが、東京都内におきましては、問題もございますので、東京陸運局といたしましては、現在まだ検討中であるという段階でありますので、先生のおっしゃいますようなことも、十分乗務距離の最高限度を変更いたします場合には、考えて参りたいと思っております。
 駐留軍の離職者の免許の関係につきましては、先ほどから申し上げておりし止すように、全体ともにらみ合わせまして、私どもとしてはできるだけ早く措置いたしたい、こう考えておる次第であります。
#177
○大倉精一君 駐留軍の問題は、今免許をしても、年末に間に合わぬ、これは、当然でありますが、むしろこれは、こういう事態を見越して、もっと早くやるべきだった。同時に、これは年を越しましても、車の需要というものは急速にふえて参りますので、そういう意味からいっても、走行キロをもっと延ばせというような指導よりも、むしろ実質的に車をふやす、こういう考え方で処理をされる方が、より合理的だと、こう思いますので、特にこの際、御検討願いたい。
 それから、もう一つは、陸運局あるいは陸連事務所の人員の問題が、相澤君から、いろいろ質問がありましたが、これは、今現在、通常の場合において、地方の陸連事務所において、外郭団体の方から、お手伝いをしてもらっている実態が相当あると思うのですが、そういう実態について、局長の方では把握をされているかどうか、伺っておきたいと思います。
#178
○説明員(国友弘康君) 陸運局、陸運事務所の人員の不足につきましてま、非常にわれわれ痛感いたしておりまして、今度の予算要求にも、四百三十名の予算要求をしているのでありますが、この点、もう予算の折衝が始まるのでありますが、今度の予算編成方針ともからみまして、増員等は、非常にむずかしい状況になるのじゃないかと思いますので、この点、私どもとしては非常に努力したいと同時に、努力いたす覚悟でおりますが、諸先生方の力強い御後援もぜひ得たい、こう考えているわけでございます。
 外郭団体から手伝いを受けているということに関しましては、これは、私どもとしては正当な行き方ではありませんので、できるだけ整理するように地方に申しておりまして、だんだんに整理して参っており、この点その数字は、だんだんに減っているのでありますが、ただいま、ここにその手伝いの人員についての数字を持ち合わしておりませんので、何名ということは申し上げかねるのでありますが、手伝いにきている人員につきましては、だんだんに整理をいたしまして、少なくしつつある状況であるということを御報告申し上げたいのであります。
#179
○大倉精一君 これは、今度の予算編成を機会に、厳重に一つこの委員会として監視をしてもらいたいと思う。これは、かつて、何年か前の、中村局長であったか、あるいは山内局長の時代であったか記憶がありませんけれども、私がそれを申しましたところが、そういうものはありませんと言い切ったときがあります。そうして、時の一松政二先生でありましたが、それはけしからぬ、そういうものがあったら、早急に調べてやれ、架空の質問はけしからぬなんというような応酬もあったと記憶しております。そのときから、もうずいぶん年がたっているのですけれども、逐次減少しているのじゃなくて、ますます増加しているということを、私は聞いている。
 いやしくも、こういう利害関係が非常にうるさい役所において、外郭団体から役所の仕事を手伝ってもらっているというようなことは、これほど見識のないことはないと私は思うのです。予算がないないといったって、これは、ないといえばない、工面ができるといえばできますから、ぜひとも一つ局長は、これは、大臣に言うべきことでありますけれども、局長としても、特にこの点、古い速記録もお調べになって、この委員会で、いいかげんな答弁をもって済まされるというような慣習をつけたら大へんでありますので、ぜひこの機会に、そういうものは解消するように努力してもらいたいと思います。ですから、その実態を一つ正確に把握して、資料として出してもらいたいと思います。相当の問題だと思います。いかがでしょうか、資料の提出は。
#180
○説明員(国友弘康君) これは調べまして、御報告申し上げたいと思います
#181
○大倉精一君 それから最後に、先ほどの給与の問題でも、ある部分を払っているというようなお話がありましたが、実は私、一昨日名古屋の陸運局へ行ってみましたところが、どこやらから人員を借りて、土曜日も日曜日もなしに、がらがらやっておられる、われわれ全く頭の下がるような業務の仕方なんですけれども、課長さんに、時間外手当、超過勤務手半払っておりますかと言ったら、そういうものは、とても出ませんという話でした。
 でありますから、あなた方の、ずっと上の方で、あるものは払っているだろうというようなことをおっしゃっておりますけれども、下へいくと、とてもそんな余裕はありませんということであります。ただで働いている。ですからそういうことが、全逓の超勤拒否とか何とかというと、超勤拒否をやったら悪くなりますけれども、働かして金を払わぬ方は、ちっとも新聞に出てごないから、悪いことになっておらないということはけしからぬのです。ですから、働く方も、約束に従って働く。そのかわり払う方も、ちゃんと約束して、規定に従って金を払う。こうやって、初めて本当の労使関係の正常化ということができるわけです。それを、やらずに、黙って働かしておいて、そうして、ほとんど出張旅費も出ない、そういうことのないように、一つ、ぜひとも責任を持って、やってもらいたいと思います。
 これは、この次の委員会会で大臣に強く要求しなければいかぬと思います。あなた方の把握しておることと、現場とは、だいぶん実態が違いますよ。
#182
○説明員(国友弘康君) この点に関しましては、先ほども、全部払っておるとは申しませんでしたので、われわれとしては、非常に遺憾だと考えております。その点は、できるだけ払うように努力をいたしたい。官房や会計課の方にも連絡をし、努力をいたしておる状況でございますので、今後とも、予算獲得に努力をしたいと思います。
#183
○委員長(平島敏夫君) 他に御質疑もなければ、本件については、この程度にとどめます。
  ―――――――――――――
#184
○委員長(平島敏夫君) 次にお諮りいたします。本日付議になりました請願、すなわち第千四百八十八号、千五百六号、千五百三十一号、千五百三十、ニ号、千五百三十三合、以上五件の請願を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#185
○委員長(平島敏夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、順次審査を願います。
 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#186
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて下さい。
 審議を願いました結果、第千四百八十八、第千五百八号、第千五百三十一号、第千五百三十二号、以上四件の請願は、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○委員長(平島敏夫君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
 なお、報告書については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#188
○委員長(平島敏夫君) 御異議ないと認め、さよう取りはからいます。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午後四時五十九分散会
   ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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