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#1
第033回国会 本会議 第8号
昭和三十四年十一月二十日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第七号
  昭和三十四年十一月二十日
    午後一時開議
 第一 核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の豪雨、同年八月及び九月の暴風雨又は同年九月の降ひようによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案(内閣提出)
 昭和三十四年九月の風水害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する国有の機械等の売払等に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた都道府県の災害救助費に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案(内閣提出)
 中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案(内閣提出)
 昭和三十四年台風第十五号により災害を受けた伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団の体起債の特例等に関する法律案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた市町村職員共済組合の組合員に支給する災害見舞金の額の特例に関する法律案(内閣提出)
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公立の学校等の建物等の災害復旧に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年八月及び九月の風水害による任意共済に係る保険金の支払等にあてるための資金の融通に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた私立学校施設の災害復旧に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年八月及び九月の暴風雨による堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案(内閣提出)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案(内閣提出)
 日程第一 核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案(内閣提出)
    午後八時五十一分開譲
#2
○議長(加藤鐐五郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○天野公義君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の豪雨、同年八月及び九月の暴風雨又は同年九月の降ひようによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案、昭和三十四年九月の風水害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する国有の機械等の売払等に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた都道府県の災害救助費に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案、昭和三十四年台風第十五号により災害を受けた伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた市町村職員共済組合の組合員に支給する災害見舞金の額の特例に関する法律案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公立の学校等の建物等の災害復旧に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の風水害による任意共済に係る保険金の支払等にあてるための資金の融通に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた私立学校施設の災害復旧に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の暴風雨による堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案、以上十八案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(加藤鐐五郎君) 天野君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(加藤鐐五郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の豪雨、同年八月及び九月の暴風雨又は同年九月の降ひようによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案、昭和三十四年九月の風水害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する国有の機械等の売払等に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた都道府県の災害救助費に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案、昭和三十四年台風第十五号により災害を受けた伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案、昭和二十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた市町村職員共済組合の組合員に支給する災害見舞金の額の特例に関する法律案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公立の学校等の建物等の災害復旧に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の風水害による任意共済に係る保険金の支払等にあてるための資金の融通に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた私立学校施設の災害復旧に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の暴風雨による堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案、右十八案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#6
○議長(加藤鐐五郎君) 委員長の報告を求めます。災害地対策特別委員長南條徳男君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔南條徳男君登壇〕
#7
○南條徳男君 ただいま議題となりました、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案外十七件につきまして、災害地対策特別委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 右の各法律案は、本年累次にわたって発生した風水害等に関し、これが対策としてそれぞれ特別の措置を講じようとするものでありますが、その要旨を簡潔に申し述べることといたします。
 まず、建設関係四件につき申し述べます。
 公共土木施設の災害につきましては、すみやかな復旧をはかるため、復旧事業費に対しては、標準税収入を勘案して、十分の八ないし十分の十の高率国庫負担を行ない、さらに、再度の災害を防止するため、施設の新設、改良等の関連事業費に対しても三分の二の高率国庫負担をそれぞれ行なうものであり、伊勢湾等に面する災害地域の高潮対策事業に対しても同様の高率国庫負担の措置を講じ、災害による堆積土砂排除並びに長期湛水の排水について国が十分の九の補助を行なうこととしてあります。また、公営住宅建設及び産業労働者住宅建設について、それぞれ特別の措置を講じております。
 次に、農林水産関係五件について申し述べます。農林水産業施設の災害復旧事業については、特に事業費三万円以上のものにつき国が十分の九の補助を行ない、さらに、施設の新設、改良等の関連事業費に対しては三分の二の補助を行ない、また、開拓地の施設等に対しても所要の措置をとることといたしております。また、塩害をこうむった農地の除塩事業に対し助成の措置を講じ、被害農家に対しては、飯用米穀をおおむね生産者価格をもって売り渡すこととし、沿岸漁業者に対して、共同利用の小型漁船の建造については特別の助成措置を講じ、農家建物の被害については、共済保険金の支払い資金について特別の道を開くことといたしております。
 次に、中小企業関係三件について申し述べます。中小企業災害につきましては、再建資金の融通を円滑にするため、商工組合中央金庫の貸付利率を引き下げ、また、保証保険の填補率の引き上げ及び保険料の引き下げ等を行ない、中小企業信用保険公庫に対し政府出資を十億円増額することとし、さらに、国有の機械器具を、時価から五割以内を減額して価格で売却、交換、貸付等の措置を講じております。
 次に、文教関係二件について申し述べます。学校施設等の復旧については、公立学校の建物等に対し四分の三の国庫負担を行ない、公立の社会教育施設の建物等については国が三分の二を補助し、さらに、私立学校に対しては二分の一の国庫補助を行なうこととし、また、公立学校について鉄筋コンクリート等に改良復旧する場合には特別の措置を講ずることにいたしております。
 次に、厚生関係等三件について申し述べます。災害救助法による国庫負担、被災母子家庭に対する生業資金の貸付に関して、それぞれ特別の措置を講じようとするものであります。また、市町村職員共済組合員に対する災害見舞金の額について特例を設けることにいたしております。
 次に、起債関係一件について申し述べます。被災地方公共団体に対しまして特に災害債の発行を認め、公共土木施設、農地等の小災害復旧のため発行した地方債に対しては、国がそれぞれ一定率の元利補給を行なうことにいたしております。
 以上申し述べました特例措置は、政令をもって指定された被害激甚地に適用することにいたしております。
 以上が各案についての要旨の概略であります。
 次に、審議の経過につき申し述べます。
 まず、委員会が当面の緊急問題として取り上げましたのは、第十五号台風による決壊堤防の応急仮締め切り、排水作業の問題であります。第十五号台風による災害は、その湛水地域が非常に広範に及び、真に未曽有のものでありまして、この仮締め切り排水作業の完了は緊急中の緊急を要する措置でありますので、これについて、各委員より、終始、真剣な質疑が行なわれた次第であります。その間、仮締め切り作業の進捗状況について、地元被災者の不安、動揺はなはだしく、長期にわたる湛水のため、被災者の惨状まことに憂慮すべきものがありますので、去る七日の委員会において、自由民主党、日本社会党及び社会クラブ共同提案として、全会一致をもって災害湛水地域緊急措置に関する決議を行ない、政府に対し、この事態を重視し、最善の措置を講ずべきことを強く要請し、これに対し岸総理大臣から確固たる決意の表明があった次第であります。
 委員会として、以上当面の緊急問題の審議とともに、逐次各法律案の付託を待って、その審査に鋭意努力して参ったのでありますが、その間、法律案の審査に慎重を期し、かつ、その審査の促進をはかるため、建設、農林水産等、各部門ごとに小委員会を設置し、また、災害地の知事及び市長等を参考人として出席を求め、災害地の実情を詳細に聴取する等、その審議を尽くした次第であります。
 以下、これら各案に対する質疑応答のおもなる事項について、その概要を申し述べることにいたします。
 まず、委員各位から終始強くただされた基本問題は、「台風、豪雨等による災害が連年のごとく繰り返されているわが国災害の実情を考える場合、従来の災害対策には、その総合的、科学的な面において、また財政措置の面において、大きな欠陥があるのではないか、政府は、今後、これらの点を真剣に考え、国土保全の立場から、また、産業振興、民生安定の立場から、恒久的、抜本的な災害対策の確立に万全の措置を講ずべきであるが、これに対する政府の方針はどうか」という点であります。さらにまた、この具体的対策の一つとして、「今後、再度災害を防止するためには、従来の原形復旧を原則とする災害対策を改め、改良工事ないし関連工事を一体的に積極的に行なうべきであり、また、内陸部における治山治水の根本対策として防災ダム等の建設が必要と考えるが、これらに対する政府の方針はどうか」という諸点について質疑が行なわれたのであります。
 これに対し、政府から、「今後、総合的、科学的な恒久災害対策を樹立し、これに基づく予算措置を講じ、また、災害に際して、あらゆる機関が有機的、機動的に適切な緊急措置を講ずることができるよう、防災基本法ともいうべきものの制定について、目下検討いたしている」、また、「今後は原形復旧にとらわられることなく、改良工事ないし関連工事を行ない、防災ダム、できれば多目的ダムの建設についても積極的に検討いたしたい」旨の答弁がありました。
 次に、民間災害、なかんずく、中小企業災害の問題についてでありますが、「今次の災害により特に中小企業の被害額が膨大であるが、わが国における産業の性格からいっても、また、民生安定の立場からしても、十分な各般の施策を講ずべきものと考えるが、政府の方針はどうか」という質疑に対して、「今次の中小企業災害に対しては、特に金融のワクを広げ、融資の条件を緩和する等、極力金融措置の強化をはかるとともに、今後、協同組合施設についての被害の問題を考慮し、さらに組合制度の発達に努め、また、商工会法の制定等により業者の緊密化、団体の指導等の方策を講じたい」旨の答弁がありました。
 次に、「今次の第十五号台風により海岸堤防が各所において決壊をしたが、これはその工事面における科学的検討の欠除あるいは計画上の不統一等に起因するのではないか」という質疑に対しまして、政府から、「海岸堤防の設計にあたっては、過去における統計を基礎にし、過去最大の台風襲来にも波浪が堤防を越えないという基準によってきめたものであるが、今次の異常な高潮によって、ついに決壊したことは、まことに遺憾にたえない。今後は、このたびの経験を生かし、将来これと同じ規模、それ以上の異常高潮がきても、それに十分耐えられるように、科学的、総合的に検討して設計をする」旨の答弁がありました。
 さらに、質疑が行なわれた重要事項は、災害激甚地の指定基準についてでありますが、「政府は、この基準設定にあたって、地方公共団体の税収入等の財政力に重点を置くあまり、事実上激甚地として常識上何人も疑いのない災害地をこの指定より除外するような結果になることは、絶対に認めがたいことであるが、この指定基準についての政府の方針はどうか」という問題につきましては、去る十三日、委員会において政府よりその基準が示され、これについて佐藤大蔵大臣より説明が行なわれ、その基本的趣旨は、「地域指定の基準となる被害程度の測定については、公共土木施設、農地、農業用施設及び林道について、各施設ごとに、それぞれ実情に即した合理的尺度をとることとし、また、事実上激甚な被害を受けた地域が特例法の対象から除外されることのないよう特段の措置を講じ、また、長期湛水地域について特別の配慮を加えることとした」とのことでありますが、その具体的内容について活発な質疑が行なわれたのであります。
 なお、その他、学校の復旧、防疫、失業保険、起債、災害と国家賠償、自衛隊の出動、災害共済制度、その他各般の問題について熱心な質疑応答がなされたのであります。
 以上、本委員会における審議の経過の概要につき申し述べましたが、これらの詳細については会議録に譲ることにいたしますので、御了承を願います。
 かくして、本日質疑を終了いたした次第でありますが、塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案、地方公共団体の起債の特例等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党及び社会クラブの共同提案として、それぞれ修正案が提出され、また、都道府の災害救助費に関する特別措置法案に対し、日本社会党の伊藤よし子君外二名から修正案が提出され、それぞれ提案理由の説明が行なわれました。
 その要旨を申し上げますと、農地の除塩事業の助成に関する法案に対する修正案の要旨はこの法律の施行期日は公布の日からとなっておりますが、この法律の施行前に行なった除塩事業についても本法を適用しようというのであります。母子福祉資金の貸付法案に対する修正案の要旨は、母子福祉資金の貸付等の据置期間を、事業継続資金及び住宅補修資金につき、生業資金と同じく、いずれも二カ年にするものであります。地方公共団体の起債の特例等に関する法律案に対する修正案の要旨は、政令によって指定する災害激甚地の地域指定の基準に合わせるため、法案中に規定されていた字句を整理しようとするものであります。また、都道府県の災害救助費に関する法律案に対する修正案の要旨は、災害救助等に要した経費の国の負担率を引き上げようとするものであります。
 次いで、採決に入り、まず、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた都道府県の災害救助費に関する特別措置法案に対する伊藤よし子君外二名提出の修正案について採決したところ、右修正案は否決されました。
 次いで、各原案及び右の伊藤よし子君外二名提出の修正案を除く各修正案を一括討論に付しましたところ、自由民主党の田村元君、日本社会党の佐藤觀次郎君、社会クラブの塚本三郎君より、それぞれ各修正案及び原案に賛成の討論があり、次いで採決の結果、まず、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案及び昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案は、いずれも修正案の通り全会一致をもって修正議決し、昭和三十四年七月及び八月の豪雨、同年八月及び九月の暴風雨又は同年九月の降ひようによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案外十四件は、いずれも全会一致をもって原案の通り可決された次第であります。(拍手)
 なお、各法律案議決の後に、次の附帯決議が全会一致をもって決定いたした次第であります。
 すなわち、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案に対する附帯決議は、
  政府は、除塩事業の実施に当り、長期湛水地帯の、稲に含む塩分の除去に必要な刈り増し経費についても、助成の対象とすべきである。というのであります。
 また、昭和三十四年九月の風水害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案に対する附帯決議は、
  政府は、本法の施行に当り沿岸漁業地域の被災の激甚なる実情に鑑み、小型漁船建造の助成について、
 実情に即応する弾力的な措置を行い、以て沿岸漁民の早期立上りを促進すべきである。というのであります。
また、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案に対する附帯決議は、
  政府は、農林水産業施設災害復旧事業については、再度災害の発生を防止するため、原形復旧主義を改良復旧主義に改め、一工区五十米を百米とし、また災害関連事業費助成についても、所要の措置を講ずべきである。
というのであります。
 また、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案に対する附帯決議は、
  政府は、公共土木施設等の災害復旧については、再度災害の発生を防止するため、原形復旧主義を改良復旧主義に改め、これにつき充分なる財政措置を講じ、また災害関連事業費助成についても、所要の措置を講ずべきである。
というのであります。
 審議の経過並びに結果は以上の通りでありますが、委員会におきましては、各委員には、今次災害対策の樹立の重要性を考え、終始熱心にその審議に当たられましたことを一言申し添えて、報告を終わることといたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(加藤鐐五郎君) 十八案を一括して採決いたします。
 十八案中、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案及び昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地方公共団体の起債の特例等に関する法律案の三案の委員長の報告は修正、他の十五案の委員長の報告は可決であります。十八案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(加藤鐐五郎君) 御異議なしと認めます。よって、十八案は委員長報告の通り決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
#10
○議長(加藤鐐五郎君) 日程第一、核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#11
○議長(加藤鐐五郎君) 委員長の報告を求めます。科学技術振興対策特別委員長村瀬宣親君。
    〔村瀬宣親君登壇〕
#12
○村瀬宣親君 ただいま議題となりました、核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案につきまして、科学技術振興対策特用委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法案の骨子は、政府が核燃料物質の加工を外国人等に請け負わせる場合に、その外国人等の責任を免除する等の措置ができるようにしようとするものであります。
 その理由は、さきに締結されました日米原子力一般協定の中に、政府が米国政府から核燃料物質の引き渡しを受けた後は、米国政府に対し、その生産、加工等から生ずるすべての責任を免除する等の、いわゆる免責条項が規定されているのでありまして、日英原子力協定にも同様趣旨の条項があるのでありますが、現在、わが国が必要とする核燃料加工の請負の相手方は、相手国の政府ではなく、民間業者の場合が多いのでありまして、国際間のこの種契約の通例に従い、その加工業者をも免責し、損害を与えないようにすることとしなければ、核燃料加工を請け負わせ、実施することは、現状において事実上不可能であります。一方、財政法においては、国が債務を負担するには、予算によらない場合は法律に基づくことを必要とする旨の規定を設けておりますが、政府が外国人に核燃料加工を請け負わせるときに、当該外国人を免責し、損害を与えないようにする旨の条項を含む契約を締結することは、財政法に規定する債務負担に該当する場合も予想されますため、その授権法律を制定することが必要となったからであります。
 本委員会におきましては、去る十三日、中曽根科学技術庁長官より提案理由の説明を聴取した後、参考人より意見を聴取するなど、熱心なる審議が行なわれたのでありますが、これらの内容については会議録に譲りたいと思います。
 かくて、昨十九日、質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し、日本社会党より附帯決議を付すべしとの動議が提出され、これまた全会一致をもって可決いたしました。
 附帯決議を朗読いたします。
  政府は、わが国における原子力の研究、開発を進めるにあたっては、国際原子力機関を通じて、必要とする情報、燃料等を入手するようにつとめ、機関の権威と機能をたかめるべきである。
  このようにして国際原子力機関の強化に伴い、現行の双務的諸協定は、国際機関との協定に移しかえるよう努力することを要望する。
  右決議する。
 以上をもって報告といたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(加藤鐐五郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(加藤鐐五郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#15
○議長(加藤鐐五郎君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後九時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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