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#1
第033回国会 逓信委員会 第1号
本国会召集日(昭和三十四年十月二十六日)(月
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
通りである。
   委員長 佐藤洋之助君
   理事 秋田 大助君 理事 淺香 忠雄君
  理事 進藤 一馬君 理事 橋本登美三郎君
 理事 早稻田柳右エ門君 理事 片島  港君
   理事 森本  靖君 理事 小松信太郎君
      上林山榮吉君    木村 武雄君
      藏内 修治君    武知 勇記君
      塚田十一郎君    寺島隆太郎君
      根本龍太郎君    平野 三郎君
      星島 二郎君    山口六郎次君
      渡邊 本治君    小沢 貞孝君
      大野 幸一君    風見  章君
      金丸 徳重君    木下  哲君
      栗原 俊夫君    佐々木更三君
      原   茂君    松前 重義君
    ―――――――――――――
昭和三十四年十月三十日(金曜日)各会派割当数
変更後の本委員は、次の通りである。
   委員長 佐藤洋之助君
   理事 秋田 大助君 理事 淺香 忠雄君
  理事 進藤 一馬君 理事 橋本登美三郎君
 理事 早稻田柳右エ門君 理事 大野 幸一君
   理事 片島  港君 理事 森本  靖君
      井出一太郎君    上林山榮吉君
      木村 武雄君    藏内 修治君
      武知 勇記君    塚田十一郎君
      寺島隆太郎君    根本龍太郎君
      平野 三郎君    船田  中君
      星島 二郎君    渡邊 本治君
      小沢 貞孝君    金丸 徳重君
      栗原 俊夫君    佐々木更三君
      原   茂君    松前 重義君
      池田 禎治君
―――――――――――――――――――――
昭和三十四年十月三十日(金曜日)
    午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 佐藤洋之助君
   理事 秋田 大助君 理事 進藤 一馬君
 理事 早稻田柳右エ門君 理事 大野 幸一君
   理事 森本  靖君
      木村 武雄君    塚田十一郎君
      平野 三郎君    渡邊 本治君
      小沢 貞孝君    金丸 徳重君
      栗原 俊夫君    原   茂君
      池田 禎治君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 植竹 春彦君
 出席政府委員
        郵政政務次官  佐藤虎次郎君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部長)     佐方 信博君
        郵政事務官
        (郵務局長)  板野  學君
        郵政事務官
        (経理局長)  西村 尚治君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
十月二十八日
 委員山口六郎次君、小松信太郎君及び風見章君
 辞任につき、その補欠として井出一太郎君、池
 田禎治君及び船田中君が議長の指名で委員に選
 任された。
同日
 委員木下哲君が辞任した。
同月三十日
 理事小松信太郎君同月二十八日委員辞任につき、
 その補欠として大野幸一君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
十月二十六日
 日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対
 照表及び損益計算書は、本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 国政調査承認要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 郵政行政及び日本電信電話公社の事業概況に関
 する件
     ――――◇―――――
#2
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 議事に入るに先だちまして、本逓信委員として、また理事として長い間委員会のために御尽力をいただきました粟山博君が、去る九月二十日死去されましたので、この際本委員会といたしましても、つつしんで哀悼の意を表したいと存じます。つきましては、御起立を願いまして、御冥福を祈りたいと存じます。
    〔総員起立、黙祷〕
#3
○佐藤委員長 ありがとうございました。
     ――――◇―――――
#4
○佐藤委員長 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。理事小松信太郎君が委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になっておりますので、この補欠選任を行なわなければなりませんが、これは委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○佐藤委員長 御異議なしと認めまして、大野幸一君を理事に指名いたします。
     ――――◇―――――
#6
○佐藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。本国会も従来通り委員会の所管事項で、すなわち郵政事業、郵政監察、電気通信、電波管理及び放送に関する事項について国政調査をいたしたいと思いますので、この承認を得るためこの旨議長に申し出るに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
 なお、議長に提出すべき国政調査承認要求書の作成並びに提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
     ――――◇―――――
#9
○佐藤委員長 次に、郵政行政及び日本電信電話公社の事業概要につきまして植竹郵政大臣、大橋電電公社総裁より説明を聴取することといたします。植竹郵政大臣。
#10
○植竹国務大臣 ただいま御指名がございましたので、本臨時国会におきます所管事項の説明を申し上げたいと思います。郵政省所掌事務につきまして、そのうち災害状況等の概略をまず御説明申し上げたいと思います。
 七月以降数次にわたる局地的豪雨、台風等によりまして、通信関係におきましても大きな被害を受けました。職員中からも犠牲者を出しました。また多数の被災者を出しましたことはまことに遺憾でありまして、これらの方々に対して深く哀悼と同情の意を表する次第でございます。
 まず、七月十四日には北九州、西中国に局地的の豪雨がございまして、八月十四日には台風第七号の来襲により、近畿、中部、北陸及び関東の各地方にわたりまして、かなりの被害が発生したのであります。特に山梨、長野両県下におきましては、河川のはんらんにより道路が破壊され、郵便物運送線路にも被害があり、一部地域に郵便物の欠配、遅配を生じ、また電信電話回線の被害は約四万六千に達しました。次いで八月二十六日には石川県等数県に集中豪雨がありまして、特に能登半島における被害が甚大であったのであります。また九月に入りましてからは、九州、四国及び北海道の各地方を台風第十四号が襲い、特に九州、北海道において郵便物の集配運送に被害を与え、また電信電話回線約一万七千が罹障したのであります。
 次に、本年度最大の被害を与えました台風第十五号いわゆる伊勢湾台風が、東海、近畿を中心といたしまして、九州を除くほかほとんど全土にわたって被害を与えました。その被害状況につきましては、さきに本委員会におきまして郵政省から御報告いたしましたので、詳細な説明は省略させていただきたいと存じますが、現在なお平常に復していない個所が郵便、電信、電話ともにいまだにありますことはまことに遺憾でありまして、その完全な復旧を一日もすみやかにするために努力を続けておるのであります。
 これらの相次ぐ台風、豪雨等によりまして被害を受けました郵便局舎は、半壊十三、水没二、床上浸水二百四、床下浸水百六十八、破損一千八百七十三、合計二千二百五十一となっております。郵政職員中の被災者もきわめて多く、家屋の全壊三百四、流失四十六、半壊一千六百十六、水没三十六、床上浸水二壬二百十二、合計四千三百十五に及び、また死者八名、重傷三名を出したのであります。
 被災地に対しましては、郵便貯金の非常払い、簡易保険の即時払い、簡易保険資金の融資、お年玉寄付金の配分等の資金面からの援助、簡易保険救護班による医療救護を行ないましたほか、電報料金の免除、電話料金の払い込み猶予、無料電話の設置、NHK受信料の免除、それらの援護措置を実施いたしております。また被災職員に対しましては、給与の繰り上げ支給、弔慰金、見舞金の支給、医療救護等を行ないまして、極力その救済をはかった次第であります。
 私は、去る九月二十九日から十月二十三日まで二十五日間欧米各国に出張いたしまして、国際電気通信連合の全権委員会議に出席し、あわせて欧米諸国におきまする郵便施設、事務運営、さらにラジオ、テレビ、ことにカラー・テレビ等の実情を見て参りましたので、その報告をいたしたいと存じます。
 まず全権委員会議についてでありますが、私が首席全権委員として出席を命ぜられまして、十月十三日ジュネーブに到着し、翌十四日の開会式におきまして、議長の開会あいさつに引き続いて各国代表全員を代表いたしましてあいさつを行ない、特に電気通信における技術援助の必要性を強調いたしましたところ、東南アジア諸国を初め電気通信施設の発達についてきわめて熱心な国々に好感を与えたように思われます。この会議には八十六カ国が代表約四百名を繰り出して参加いたしたのでありますが、副議長にはわが国のスイス駐剤奥村大使が選ばれ、七年前のブエノスアイレス会議に比して日本の国際的地位が向上したことをいまさらながら痛感した次第でございます。
 わが国から派遣された代表者各位も士気きわめて旺盛で、真剣な努力を続けておられますので、この会議に対してわが国は多大の効果を上げ得るものと考えております。かくて会議当初における任務を一応果たすことができましたので、一切の後事を奥村全権並びに郵政省松田全権等に託しまして帰国いたした次第であります。この会議につきましては、皆様方から多大の御後援をいただきまして、特に衆議院から淺香、片島両議員並びに参議院から寺尾豊、山田節男両議員が現地においで下さいまして、絶大な応援をいただきましたことに対しまして、深く感謝いたしておる次第でございます。
 次に郵便事務につきましては、各地で見たのでありますが、ことにワシントンにおいてその機械化の実情を視察してその機械は実にすばらしい設備で非常に参考になりました。なおイタリアにおきましては、郵便事務の運営、郵便電信電話の発達経路等も見て参りました。
 次にカラー・テレビにつきましては、アメリカ、イギリス、オランダ、フランス及びイタリア等におきましてそれぞれの政府首脳者とまたカラー・テレビの関係者と会談し、またその実況も見て参ったのであります。これらの各国のうち、カラー・テレビの本放送を行なっておりますのは、アメリカ合衆国だけでございますけれども、NBCの説明では、一時停滞ぎみでありました受像機数の上昇率も本年の八月から急に再び顕著になり始めたということを言っておりました。アメリカ以外の各国ではいずれも実験の段階でありまして、標準方式の統一を待ちながら研究を続けておるという状態であります。
 なお今国会におきまして、大臣官房に官房長を置くことを内容といたします郵政省設置法の一部を改正する法律案を提出することに決定いたしておりますので、何とぞよろしく御審議御協力賜わりますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして私の説明を終りといたします。
#11
○佐藤委員長 大橋電電公社総裁。
#12
○大橋説明員 日本電信電話公社の昭和三十四年度における災害の状況並びに電信電話拡充第二次五カ年計画の改訂につきまして御説明を申し上げます。
 九月二十六日の十五号台風による通信施設の被害状況とその復旧状況につきましては、前回の委員会において概略御報告申し上げたのでありますが、その後の状況について申し上げたいと思います。
 十月二十九日現在、市内電話回線につきましては、大部分が応急復旧を終わりましたが、最も被害の大きかった東海地方では、名古屋市南部で約一千二百回線、愛知県海部郡一帯で約一千回線、三重県富田局で約一千七百回線が依然として罹障いたしております。これらの地域は局舎あるいは全加入者宅が水をかむって罹災をしたために、復旧は相当困難な状況であります。市外電話回線につきましては、海部郡及び富田周辺のローカル回線を除きまして大部分の回線は復旧いたしております。これらの地域につきましては、それぞれサービス・カーによる出張受付、無料公衆電話の設置、移動無線等の緊急措置を講ずることによりまして重要通信の確保に努めるとともに、復旧を一日も早からしめんと鋭意努力を続けております。また電報につきましては、十月六日までに名古屋近辺の冠水地域あてのものを除きまして全国主要局において停滞する電報は一掃することができ、おおむね平常状態に復旧をいたしました。
 次に、本年度現在までに発生した台風等で公社施設が相当の損害をこうむったものは、ただいま申し上げました十五号台風のほかに、七月十三日の九州の豪雨、八月十四日の七号台風、八月二十六日の能登の豪雨及び九月十七日の十四号台風でありますが、これらに伴う被害は例年に比べてきわめて甚大でありまして、合計いたしますと市内回線約三十七万三千回線、市外回線約二万二千回線、電信回線約千三百回線が障害となっておりまして、職員の罹災も死者一名、負傷者三十一名を初め家族及び住宅についても相当の被害がございました。施設被害に対する復旧につきましては、公社職員並びに自衛隊等部外者の協力によりまして早期復旧を見ております。罹災職員に対しても見舞金の支給、応急収容社宅の建設等、できるだけの手段を講じております。
 これら災害に伴う復旧費は二十八億円に達する見込みでありまして、その内訳は応急復旧費二十二億円、本復旧費六億円であります。この予算措置につきましては、本来災害復旧費の支出は、経費の流用及び予備費解除をもって措置するのが妥当であると考えますが、本年度はただいま申しましたように復旧費が多額に上るのみならず、予算費は三月及び八月の二回にわたりまして公共企業体等労働委員会より示された仲裁裁定の実施等に充当する必要がありますので、既定成立予算内で復旧費を捻出することは困難であります。従いまして、復旧費二十八億円につきましては、既定経費の差し繰りによって八億円を充当し、残余の二十億円については予算総則第二十二条により本年度の増収額の一部をもってまかなうことといたしております。なお七号台風及び十五号台風に伴う本復旧費は三十五年度におきましても約五億円程度必要でありますので、この分につきましては三十五年度予算に追加して要求いたしました。
 次に、電信電話拡充第二次五カ年計画の改訂について申し上げます。公社は昭和三十三年度から第二次五カ年計画に基いて電信電話の拡充を実施して参りましたが、最近における加入電話並びに市外通話の需要の伸びはまことに著しいものがございまして、既定の規模をもってしては電話の需給状況は逐年かえって悪化することとなりまして、市外通話のサービス改善等につきましても所期の目的を達成することはとうてい不可能であることが明らかになって参りました。このような情勢に対処しまして、国民一般の要望にこたえるとともに、日本経済の発展と国民生活水準の向上に寄与するためには、既定計画を大幅に拡大することを必要と考えまして、昨年来鋭意作業を続けて参った次第でありますが、本年八月ようやく第二次五カ年計画の改訂案の作成を終了いたしました。
 その大綱を申し上げますと、加入電話につきましては、三十五年度以降三カ年間で少なくとも約百三十万の増設を行ない、五カ年計画期間中には既定計画の百三十五万に対して百八十万余を増設することとし、公衆電話につきましては、三カ年間で七万個を増設し、五カ年計画期間中には既定計画六万五千個に対して約十万個の増設を行ない、市外回線増設につきましては、加入電話の増設計画数の増加並びに最近の市外通話需要の増加に対処して、三カ年間で約四百二十万キロメートルを増設して、五カ年計画期間中には既定計画の約四百三十万キロメートルに対して約五百七十万キロメートルの増設を行なうこと等を中心といたしております。
 この改訂案を実現するために必要な建設資金は、三十五年度以降三カ年間に約四千五百億円、第二次五カ年計画全体といたしましては、既定計画の約四千百億円を大幅に上回る約六千二百億円に達するのであります。このような巨額の資金は、公社の自己資金のみによってはとうていまかなうことができないのでありまして財政投融資、公募債券の発行等の資金措置のほか、加入申込者等に対して従来以上の御協力をお願いしなければならないことと存じますので、これらの点につきまして皆様方の深い御理解と絶大な御支援をお願いする次第であります。
 以上をもちまして御説明を終わります。
    ―――――――――――――
#13
○佐藤委員長 これよりただいまの説明に対し質疑を行ないます。質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。
#14
○森本委員 大臣にちょっとお聞きしておきたいと思います。それはこの間の新聞に、足立民放連会長が岸総理に会いまして、放送法の改正についての意見具申をした、総理はこれに対して検討する、こういうふうな答えをしたということが報道されておりましたが、郵政大臣として所管事項の担当大臣としてこの問題についてどうお考えになっているか。
#15
○植竹国務大臣 すべて法律は時代の進展とともに改定されていくということはまことにけっこうなことでございまして、放送法につきましてもさらに検討を加えることはまことにけっこうなことだと考えております。それならば、それを調査するにつきまして、調査機関をただいますぐに設置することが必要であるか、あるいは適当な時期にこれを設置することがよろしいか、さらにその設置の場所は郵政省の部内にするべきであるか、ただいまお話のように内閣の方に設置さるべきであるかということにつきましては、十分関係者打ち合わせましてから話を進めて参りたいと存じます。ただいまのところ、これは私の個人考えでございますが、やはり郵政省所管であるので、もしその調査機関を設置いたします場合には、郵政省内にこれを設けるのが妥当であろうと思っております。なお、これは関係機関と打ち合わせてからでございますので、私としての結論も持てない。まだ結論までにはいっておりませんが、ちょっと考えているところでは、郵政省内に置くのが妥当であるというふうに考えられるわけであります。
#16
○森本委員 総理から何かあなたに話があったのですか。
#17
○植竹国務大臣 まだ全然ございません。
#18
○森本委員 総理から全然話がなしに、郵政大臣としてはこれを改正したいというふうに考えた、こういうことですか。
#19
○植竹国務大臣 改正したい、まだそこまで考えておりません。この間も改正されたばかりでございますので、まだ改正されてない部分について改正すべきであるかどうかということを検討することはけっこうなことであろうと考えておりますが、まだ改正しようというところまで全然考えておりません。
#20
○森本委員 あの新聞記事を見ますると、現在の内閣において直ちに改正をするということについて検討を始めるというふうな誤解を招くような記事になっておるわけでありますが、今大臣もおっしゃられましたように、放送法については一部改正でございましたけれども、前国会においていろいろ論議の末、しかも調査会の結論を待って、そして参考人もそれぞれ呼んで、慎重審議検討した上において、当面はこういう格好においていくということで、あの放送法については改正をしたわけでありまして、これを軽々に改正をするとかいうふうなことを言われることは、これは今日のテレビ、ラジオにも非常に影響が大きいわけでありまするから、こういう問題についてはそう軽々に意見を発表してもらいたくないと私は思うわけであります。言いようによっては、総理としてはちょっと軽率ではないか。これは総理が担当すべきものではなしに、少なくとも郵政大臣がそういう問題については一応の管轄権を持っておるわけでありまするから、郵政大臣が担当して、そしてどうしても郵政大臣で手に負えぬ場合は総理に相談をする場合があろうけれども、今の内閣が、内閣総理大臣がみずからこういう問題について当たっておいてあとから郵政大臣に云々ということは、すでにこれは逆じゃないか、こういうふうに考えるわけでありまして、いろいろうわさに聞きますると、たとえばNHKの経営委員の問題等についても、最高幹部の方からいろいろ指図があるというふうなうわさもあるやに聞いておるわけでありまして、そういう点についてはよほど郵政大臣がしっかりしておらないと、郵政大臣がどこにおるやらわからぬという結果になりかねぬわけであります。今回の放送法の改正問題についても、私はそう軽々に改正をするとかどうとかいうことを言うべきでない、こういうふうに考えておるわけでありまして、そういう点については郵政大臣としても一つ内閣総理大臣に対してよく真偽を確かめておいてもらいたい、こう思うわけであります。
 なお私はきょう、あなたがふだんから言っておった欧州のカラー・テレビを見てから云々というような意見についても、あるいはまた今日新聞等においても話題になっております中波放送の国際的な割譲問題等についてもいろいろ聞きたいことがございまするけれども、本日はそういう問題は後日に回しまして、今問題になっております長野県の特定郵便局長の任命に端を発していろいろ紛争が起きておりますことについて、若干お聞きをしておきたいと思います。
 今長野県の方においては特定郵便局長の任命についていろいろ問題になっておるようでありますが、その根本は長野県の武石郵便局長の任命についてのことによって問題になっておるようであります。そこでこの武石郵便局長がどういう理由において何月何日にやめて、新しい局長を発令したのは何月何日に発令をして、それから新しい局長の希望者は何人、どういう人があったかということについて、この武石郵便局長の任命に関して一つ詳細に説明を願いたい。これは大臣じゃなくて事務当局でけっこうです。
#21
○佐方説明員 御説明申し上げます。長野県の武石郵便局長は、八月十七日に前任局長が死亡いたしております。そういたしまして九月一日に後任局長が任命されております。候補者といたしましては二人ございまして、一人は前任局長の夫人である小山としという方と、上田の郵便局の庶務会計課の主事の宇佐美という、この二人の人が候補者であったわけであります。そうして任命されましたのは前局長の夫人の小山としという人であります。
#22
○森本委員 希望者はもう一人おらぬですか。その当該局の武石郵便局の主事か、局長代理か、筆頭者か知りませんが、もう一人希望者はおらぬですか。小玉というのは……。
#23
○佐方説明員 正式に希望されたのかどうか、当該局ではそういう推薦の動きがあったように聞いておりますけれども、郵政省の報告によりますと二人だけになっております。
#24
○森本委員 そうするとその小玉という人は郵政局には正式に希望調書は出ておらぬわけでありますか。
#25
○佐方説明員 そういうふうに承知いたしております。
#26
○森本委員 それからこの武石郵便局長が八月十七日になくなられたというのは、どういう理由ですか。
#27
○佐方説明員 神経衰弱による自殺だと聞いております。
#28
○森本委員 その神経衰弱になった理由はおわかりですか。
#29
○佐方説明員 その点詳細には存じておりませんが、少なくとも役所関係の公金関係に関する犯罪、そういう問題はなかったようでございます。
#30
○森本委員 それでは大体そういう病気になるような性格の人ですか。
#31
○佐方説明員 その辺のことは私存じておりません。
#32
○森本委員 その点をはっきりして、おいてもらいたいと思うのですが、先ほどの理事会でも問題になりまして、一応現地に調査に行こうということに当委員会としてはなっておるわけであります。いろいろのうわさがありまして、その死因がどうもおかしいというふうな意見を持っておる人もおるようでありますので、担当の人事部長として、これについて一つはっきりした回答を願っておきたい。そういうふうなたとえば従業員とのいざこざとかなんとかいうことによって、これが神経衰弱が高じて自殺をせられたというふうなことは私はないと思いますが、それはどうですか。
#33
○佐方説明員 先ほど申し上げましたように、死因その他につきまして詳細の報告を受けておりませんので、なお調査いたして……。
#34
○森本委員 これはきのうも私の方から文書課の諸君に、武石郵便局長の問題については逓信委員会で私の方から質問をするということを事前にもうお話しをしておったわけでありますから、そういう点についてあなたの方から御回答がないということは、これはちょっと職務怠慢です。しかもそれだけ問題になるようなことについて内容がわからぬというような点については――まあこれは責任追及をしたところであなたの方が回答ができなければやむを得ません。
 そこでその問題についてはまた論点を変えまして、八月十七日になくなられて九月一日に後任局長を任命した。それで希望者が小山としさんという人と宇佐美というこの二人だということでございますが、わずかに十四日間の期間でございますが、この任命については、平生の特定郵便局長を任命する一つの具体的な形式をとっておるわけですか。
#35
○佐方説明員 具体的形式と申しますか、この場合には、小山という人がその局にかつて十二年ほど勤めておりまして、前の局長が追放を受けましたときに郵便局長を四年間やっておったわけです。それからやめておりましたので、本人のことは非常によくわかっておる。そういうことから、監察調査も頼まないで、任命いたしておるようであります。
#36
○森本委員 これは監察の調査は、やっておりませんか。
#37
○佐方説明員 任命前にはその手続はいたしておらないようであります。
#38
○森本委員 大体郵政省はそういうことをするから問題が起きる。たとえば各政治家がこの特定郵便局長にだれそれを任命せよと言ってきたときに、あなたの方の事務当局としては、そういう政治家の強力な権力というものに対して、抵抗するというか、事務当局としての正式な意見を言うということの具体的な一番いい方法は、これは正式に監察局の調査をいたしまして、そうしてその調査によって優劣がついてきたものについて、人事部の方としては任命するというのが、これが今日唯一の、特定郵便局長の任命における政治家の介入あるいは有力者の介入、そういう権力に対するささえになるわけです。それを、政治家の方のときにはそういうことを言ってやっておいて、実際に自分の方が何とかしなければならぬときには監察局の調査を全然やらずして任命をする、こういうやり方をするから問題なんです。これも具体的に詳細に監察局の方の平生の任命のやり方をとってそうしてやるならこれは私は妥当だと思う。たとえば今申し上げました小山としさんという人については、あなたの方は十分知っておった。それなら具体的に聞きますが、この宇佐美という人についての調査はだれがやったのですか。
#39
○佐方説明員 これは郵政局としまして、御本人の履歴も、それから今までの経歴も、それからいろいろな勤務ぶり等も調べておるようであります。
#40
○森本委員 それなら、これから先部内者ばかりの希望者が出たときには――この小山としさんという人は、現存部内者ですか。
#41
○佐方説明員 郵便局長に任命されるまでは退職しておりました。
#42
○森本委員 郵便局長に任命せられるまでは退職しておった人を、昔郵便局長をやっておったということがあっても――昔郵便局長をやっておったときから今日までの間、どのくらいの期間がありますか。
#43
○佐方説明員 郵便局長に在職いたしましたのは、昭和二十二年十一月から二十六年八月三十一日までであります。
#44
○森本委員 そうすると、二十六年から今日の三十四年までということになると、大体足かけ九年あるわけでありますが、その間の詳細なことについては、監察局の調査をわずらわさずして人事の方でわかりますか。もしそれが人事の方で全部わかるということなら、今郵政省でやっておる特定郵便局長の任命に関するいわゆる監察局の調査というものは、一切やめたらいい。ほかのところの特定郵便局長の任命については、全部監察局の調査をわずらわしておいて、しかもこの小山としさんという人が現実に今郵政省の職員であるということならまだ若干話はわかる。足かけ九年も一つの空白の期間がある。その九年間に何をしておったかということについては、監察の調査をわずらわさなければ、詳細についてはわからぬはずだ。その間のいわゆる九カ年間の空白というものについては、一体これはだれが調査をしたのですか。
#45
○佐藤委員長 ちょっとお諮りいたしますが、大臣は参議院の方から要求があるのですが、大臣の方はよろしゅうございますか。
#46
○原(茂)委員 大臣に一点だけ。今説明を受けたのですが、被災地に対していろいろ緊急の措置をやられるということですけれども、この中で諸外国に例のあるような、異常な災害ですから、災害救助切手といいますか、郵便切手等にお年玉はがきと同じような性質を付与して、特に現在の災害の救助はもちろんなんですが、災害防止というところに大きな縦線を置きながら、災害防止切手といいますか、郵便切手等をこの際発行されて現災害に対する別途の救援資金を集めると同時に、基本的に災害に対する防災について、今後精神的にも実質的にも全国民の意思をそこに向ける、そういったようなことを考えながら、いわゆる災害防止切手ですか、救済切手ですか、そういうものをこの際発行する時期でもあるし、そういうことを考えていただいていいのではないか、こう思うのですが、その点できたらやる意思があるか、研究するか、これを伺いたい。
#47
○植竹国務大臣 今回の災害に対しましては、その点はとりあえず今までのお年玉寄付金でもって充てたのでありますが、なおただいまの御趣旨の通り、切手を発行するということはけっこうだと思いますので、研究いたしたいと思います。このごろは記念切手がたくさん出ますものですから、ちょっと売れ行きが下がっておりますので、そこらもかね合わせましていつの時期にそれを出したらいいか、それからまた出しますには図案等の準備期間も必要でございますので、その点は原委員の御意向を尊重いたしまして、いつの時期がいいか、また金額等、災害の大小等もございますので、あらかじめ常備的に出しておくことも考えられまするし、その辺の研究を遂げていきたいと存じます。
#48
○原(茂)委員 こういう問題は、時期的にあまりおそくなっては何にもならない。よく研究をするというと、そのままずっと忘れてしまって答弁がないときがある。次会は六日にあるようですから、六日までに研究をされて、具体的な案を出していただきたい。御答弁を願います。
#49
○植竹国務大臣 さようにいたします。
#50
○森本委員 ちょっと大臣、おとまり下さい。この問題は、武石局長の個々の問題をやっておりますけれども、最終的には特定郵便局長の任命の根本問題にまでさかのぼっていきますので、あなたがおらぬでもやむを得ませんから、政務次官が回答した分については大臣と同様であるという解釈のもとに、私は政務次官にやりますから、その責任は大臣が全部負ってもらいたいということをあらかじめ言っておきますが、いいですか、大臣。そうでなければおってもらいたい。
#51
○植竹国務大臣 すぐ戻ってきたいと思いますから……。
#52
○森本委員 今のことでいいですか。
#53
○植竹国務大臣 はい。
#54
○森本委員 それなら大臣行ってもらってけっこうです。
 今の武石郵便局長の問題でありますが、そうするとその足かけ九カ年の空白についての調査というものは、これは一体だれがやったかということをお聞きしたいわけです。
#55
○佐方説明員 現実にだれが調査に行ったかということにつきましての報告は受けておりませんが、任命いたしますまでの経過といたしまして、同人については、本人の申し出以外に、特推連と当該特定局の主事から武石局長に任命方の推薦があった。同時にまた、この小山としという人は、前局長夫人とし、また武石の婦人会長の要職にあり、地方の信望も厚く、過去において同局職員として十二年ニヵ月、また局長として三年十ヵ月歴任の経験もあり、事業知識については豊富であり、局舎借り入れについて問題はない、こういう報告を受けております。
#56
○森本委員 それは要するに書類による報告であって今まで特定郵便局長を任命する場合は、これは全部実情を調査して任命しておるはずなんです。しかし現実に現在郵政省の職員であるという場合については、それは日常絶えずその上司が接触をしておるから、その上司に聞けば、あるいは同僚に聞けば、その問題については一応わかる。この人については少なくとも足かけ九年の郵政省の職員としての空白がある。しかもあなたはこれは元郵便局長をやっておったと言うけれども、このなくなられた局長が追放になったときに、たまたまこの人が奥さんであったから、局長をその追放の間だけやってそうしてそのだんなさんが追放が解けて今度局長になったら、この人はやめて局員ではなくなるわけです。これは小さな郵便局長の問題であっても、いわば保守党の内閣総理大臣のたらい回しみたいな格好になっておるわけです。そういうことについても、その間の事情というものについては、私はいろいろ調査をしてわかっておるけれども、ただ私もわからぬのは、あるいは郵政局長もわからぬのは、その特定郵便局長というふうに、この追放の空白期間中、この人が三年何ヵ月か特定局長をやっておった、それではそれからこっちの九年間というものについては、一体その調査をだれがやったか。あなたの今のお言葉では、主事の推薦があった、特定郵便局長の特推連の推薦があった、婦人会の会長である、こんなことは調べなくったってすぐわかる。現在特定郵便局長を任命する場合は、それだけの調べじゃないはずだ。どういうふうな犯罪があったとか、あるいはそういう犯罪がなかったとかいうふうに、駐在所の巡査のところまで行って調べている。今監察局の監察官は、それをこの特定郵便局長に限ってそういう調査をやらずになぜわかったか。足かけ九年の空白の間に、この人がりっぱな人であるということは、一体どこにその確証を得たのか、こういうことを聞いておるわけです。確証がなくて任命したというならば、それは仕方がないにしても、確証をどこから得たかということを聞いておるわけですよ。
#57
○佐方説明員 御承知のように、本件は本省で承認をして任命した事項ではございませんので、問題になりましたから、さっそく現地に問い合わせましたところが、今申し上げましたような報告を受けておるわけでございます。従いまして、任命権者としては確証を持って任命いたしたと思いますけれども、だれがどう調べに行ってというとこまでのことは、ただいまのところ報告はとっておらないというわけでございます。
#58
○森本委員 まあ、それは本省の人事部長は人事部長として、すわっておるからわからぬと言えばそれまでだけれども、それが大して問題にならぬような人をこういう形で任命したということになれば、あるいはその任命の方式についても問題にならぬかもわからぬ。ところが、たまたまこの人については、任命になってから非常に問題が出てきておる。たとえば、どういうふうなことが問題になっておるかというと、この人はあまりこの部落内においても人気がよくないというようなことも問題になっておりますし、また局長本人及び家族が自由に――これはどうせおそらく私の想像では、郵便局舎とそれからその自宅とがうしろと前とぐらいにひっついておると思うのですが、そうじゃないのですか。
#59
○佐方説明員 そのようでございます。
#60
○森本委員 それで、本人及び家族が自由に事務室に出入りをして、全く郵便局というものが自分の私宅と同じようになっておるということも出ております。また同情宿直という――この同情宿直という意味がわかりませんが、まあ随伴宿直のことでしょうけれども、同情宿直をさせるという口実で、子供さんがときどき宿直させられておる。あるいはまた飼い犬が常に事務室に入ってしまって困る。あるいはまたその子供が同情宿直のときに、その犬がついでに宿直室のふとんの中にまぎれ込んで一緒に寝ておる。全く郵便局か、うちかわからぬ。あるいはまた従業員用のお茶やそういうものの契約というものがあるはずなんですし、あるいは木炭、そういうものを勝手自由に自分の私用に使っておるというふうなことが、たくさん上がっておるわけです。それからまた女子の組合員に対して、お前さんあまり組合運動というものをやっておったら、嫁さんに行けぬぞというふうなことを言って脅迫しておるというふうに、数え上げるとこれは相当あるわけでありまするが、こういうふうに問題になるような人を、少なくとも監察官が正式の調査をせずして任命したということは、私は郵政省としての非常に大きな落度ではないか、こう考えておるわけですが、その点をどうお思いですか。あなたはあくまでも知らぬ、知らぬ、こう言うけれども、ほんとうを言うと、きのうのうちにこういう内容については全部あなたの方は詳細に聞いておかなければならぬ。たまたまあなたがどっか仙台に出張しておるそうだ。しかし私は文書課の人にそういうことをちゃんと言うてある。だから、あなたがおらなければ、人事課長なら人事課長がすぐに向こうの郵政局なら郵政局に電話をかけてこの内容についてはかなり詳細に聞いて、回答がなければならぬと思う。私はだから、人事部長そのものを責めようとは思わぬ。あなたはけさ戻ってきたはずだから、けさ戻ってきて、こういう質問をされたら、ハトが豆鉄砲を食ったみたいな答弁をするのは仕方がない。しかしあなたにもあなたのそれぞれの部下がおるはずだから、その部下が詳細に調査をしてあなたに詳細な資料を出して、こういう回答を与えるべきであると言うべきだと思う。そういうことを今さら責めても仕方がないが、しかしとにかくこういう武石郵便局長の任命については非常に問題になっておる。こういうふうな問題になるような任命の仕方をしたこの責任者のやり方については、一体あなたはどうするつもりか、そのことを聞いておるわけです。
#61
○佐方説明員 この国会でいろいろ御質問があるという話を聞いておりましたし、さっそく現地に問い合わせまして、そういう報告をとったわけでございます。たまたま確証をどういうふうに調べに行った人が持ったかという点だけは、私、長野としては非常に自信を持って推薦しておるというようなことを聞いておりましたので、その点についてのお返事はできませんけれども、長野としては何といいますか、その村の評判、そういうこともよく聞きまして、先ほど申し上げました理由で選んでおりますので、これはこのままいわゆる承認してやっていいのじゃないか、こういうつもりでやったわけであります。
#62
○森本委員 あなたはそういう答弁をするけれども、この間私は椎熊委員とそれから武知委員との三人で長野にも視察に行って、あの郵政局長にも会って、郵政局長がどういう人柄であるということもよく知っておるつもりです。しかしこの問題については少なくとも私はこういうふうな任命の方法をとって、しかもこれが問題にならない人ならまだいい。まだあといろいろ上がっておる問題についてはたくさんある。たとえば勤務中職務を離れて私宅で来客の接待をしておる。そういうことが一日数回ある。あるいはまた宿直のときには連日子供が事務室に入って、職員の行動を監視するという、全くゲー・ペ一・ウーみたいな行動をやっておることもあるわけであって、相当問題になるような人なんです。そういう問題になるような人の任命の方式が、一般の局長の任命方式と違って、特別任用の形をとっておる。ここにまず一番問題があるので、そこであなたがいみじくも、特定郵便局長の特推連の推薦もあったということを言っておるけれども、おそらく私は特定郵便局長会の推薦等もあって、政治的な問題がここに介在をして、そうしてこういう任命になったであろうということは、私は想像にかたくない。こういうふうな問題のある人よりも、少なくとも普通郵便局の主事というものが立候補しておる場合は、それはこの方が常識的に考えてももっといいので、そういうことを考えても、この特定郵便局長の任命としては非常に不明朗な点が残るわけです。幸い当委員会としても、この郵便局長の任命あるいはまたその自殺した問題等について与野党が正式に調査に行こうということを先ほど理事会でも決定をいたしましたので、いずれ現地に視察に行って、その内容については詳細にわかると思いまするが、そこで、そういうこまかい問題をいろいろ追及いたしましても、佐方人事部長としてはそれこそけさ帰ってきたばかりで報告を聞いたって、ハトが豆鉄砲を食ったみたいな答弁をしても始まらぬので、私はここに一つ、この問題がそういうふうな形において従業員との間に紛争を起こしておりますけれども、もう一つ重要なことは、おそらく前郵政局長だろうと思う。これは長野の郵政局の前局長とその従業員との間に、特定郵便局長の任用問題について、いろいろ数カ年にわたって話し合いをしてきた。その結果、大体その従業員側と郵政局長側とが、いろいろ紆余曲折はあったけれども、最終的には両者が妥結したような形のものができ上がった。これは郵政局長並びにその従業員側の代表がちゃんと調印をしてまでやっておるわけであります。この中にこういうことがあるわけでありますが、この調印という問題について、まず郵政局長側と従業員側とが調印をしておるという内容については知っておりますか。
#63
○佐方説明員 承知いたしております。ただし、それは郵政局長じゃございませんで、人事部長でございます。それから調印といいますか、結局それは団体交渉の確認じゃございませんで、郵便局長の任用に関してはどういうやり方をしておるかということについていろいろ郵政局の人事部長が説明をいたしまして、そのあとでこれを確認しようという話になりまして、それはあくまでも運営事項であって、団体交渉事項じゃないんだ、しかしきょうこういう話し合いがあったということの確認になっておるということを聞いております。
#64
○森本委員 それはどっちでもよろしい。その話し合いがあって確認したという、その確認事項についてはあなたは知っておるですか。
#65
○佐方説明員 見ました。
#66
○森本委員 これは、人事部長であろうと執行委員長であろうと、両方が一生懸命話し合いをして、両方が判をついたということは、それが団体交渉事項とか管理運営事項とか何とかかんとか、いろいろややこしいことは抜きにしても、両方がちゃんと話し合いをして、両方が判をついた以上は、両方がそれぞれの話し合いの線に従って、今後こういう問題については運営をしていくという責任は当然あるわけですね、どうですか。
#67
○佐方説明員 そういう説明をいたしましたことが、本省の方針その他と違反してなければ、当然責任はあると思います。内容的にそれが本省の方針と相当違って参るということになりますと、そこには問題が出てくると思います。しかし、とにかく約束をした人が道義的に拘束を受けるということは残ると思います。
#68
○森本委員 そうすると、郵政局長だとか人事部長だとかいうものは、はっきり言うて、時期がくればわかるわけですから、その人がかわってしまつたら、そんなものは何にもならぬということじゃないと思う。一応その人は、人事部長なら人事部長ということにおいて判をついておるということは、郵政局の人事部長という職掌柄において判をついておるわけです。これは衆議院議員森本靖じゃなしに、普通森本靖で判をついたって何にもならぬ。それと同じであって、やはり郵政局の人事部長という職掌柄、判をついておるしけであって、そういう場合、たとい人事部長がやめても、その意思というものはやはりずっと続いていくわけです。その両方が話し合いをして、その問題についてはだめだという、また今度蒸し返しの団体交渉なり話し合いが始まって、そういうことによってまだこの話し合いがなされて、それが変わったということになるなら別ですけれども、そうでない限りは一応話は続いていくわけです。日米安全保障条約の問題についても、吉田茂さんが結んでも岸内閣総理大臣が一応責任があるわけです。それと同じだ、これは小さくても。
#69
○佐方説明員 団体交渉の対象になる事項につきまして協定を結びましたならば、おっしゃる通りだと思います。しかし管理運営事項について、自分のやり方はこうやりたいんだということを言っておりますならば、次の人は必ずしもそれに拘束されないんじゃないかと思います。
#70
○森本委員 それはへ理屈というものであって、そんな理屈だったら、初めから判をつかなければいい。そんなごまかしのようなことを言うんだったら、そういう管理者は首にしたらいい。一応判をつく以上は、これは紳士的にお互いに守ろうということで判をつくわけだから、人がかわろうがかわるまいが、やはりかわったならかわったということで、前のやつはだめだということで、話し合いをすればいい。そうでない以上はこれは有効である。あるいは有効とか無効ということよりも、紳士的にお互いに守っていかなければならぬということは、これは常識でしょうが。
#71
○佐方説明員 先ほど申しましたように、当然内容はいかぬとしましても道義的責任を負うわけでございますが、新しい局長になりましたときに、組合から前局長時代にこういう話があるけれども、これを再確認するかと言われて、郵政局長はその再確認を断わっております。
#72
○森本委員 今の郵政局長はいつ任命になりましたか。
#73
○佐方説明員 三十二年十一月だったと思います。
#74
○森本委員 三十二年十一月なら、その後に昭和三十三年一月十二日並びに二十一日にやはりそのことが再確認されて、調印されておるわけだ。だから今の郵政局長もその後そういうことについて再確認をして一応判をついておるのだ。そんなことはないと言ったところで、私の方の調べではそうなっておるわけだから、やはりそれは紳士的に守らなければいかぬ。
#75
○佐方説明員 そういう調印をしておるということは全然聞いておりませんし、本人からは、就任したときに話があったけれども、それをお断わりした、こういう報告を受けております。
#76
○森本委員 これは本人というのは、郵政局長がおらなんだかどうか知らぬけれども、人事部長以下――これには星野人事部長と書いてあるけれども、今の人事部長ですか。
#77
○佐方説明員 現在の人事部長でございます。
#78
○森本委員 その人事部長が立ち会ったのは三十三年一月十七日にこの問題について再確認をしておるわけです。だからそれは今ここでどうこうやっても水かけ論になるので、私どもも詳細に現地調査をしてあなたの方に質問をするつもりですが、ただここでちょっと聞いておきたいことは、現地における確認事項の中であなたの方でこれはいかぬというのはどこなんですか。
#79
○佐方説明員 結局今特定局長の任用につきましては、無集配局長については二十五才、集配局長については三十才以上、それからその他は学識才幹のある者、そういうふうに非常に抽象的な基準をつけて、当該局に立候補した人の中から監察調査をいたしまして具体的にきめていくというやり方をいたしているわけであります。にもかかわりませず、国営局舎の場合には部内者だけだ、それから人から借りるときにも、その局舎を永久に借りられるならば部内者だけだということをきめてしまいますことは、やはり自由任用制の建前をとっている上から見ましていわゆる確認事項としてやっていくのには少し不適当ではないか、こう考えております。
#80
○森本委員 今の大臣がどういう考え方をするか知らぬけれども、あなたが名古屋の郵政局長をしている間に当委員会において質問をした。そのときの大臣がだれだったか忘れたけれども、大体そういう方針がよろしゅうございますということをこの委員会で言ったのです。僕の質問に対して、大体局舎について問題がないところについては、なるべくならば部内者を任用したいと思う、それが大体私は正しいと思うということを言ったのです。そのことが今ごろになっていかぬということは、今の郵政大臣なり政務次官というものはそういう方針はだめだ、こういう考え方ですか。
#81
○佐方説明員 それは大臣がお話しになったのも、そういう場合は、大体部内者がいいという、大体というお言葉をおっしゃっておると思うのです。それをはっきり国営の場合にはそうだと書いてしまうことは――大体というところが非常に大事じゃないかと思います。
#82
○森本委員 大体というのは、およそもうそういうことをやっておるというわけであって、現実の問題としてあなたが今言うように、四角四面にしなくても、実際特定郵便局舎が国営であった場合には、なるべくならば部内者を任用するというのが常識ですよ。特定郵便局で四十年、五十年やっても主事より上がらぬ。主事になって課長になって局長になっていくという道が全然開かれておらぬが、特定郵便局にあっては局舎に問題がない限りは部内者を優先的に任用していくというのが常識ですよ。そうでしょうが。
#83
○佐方説明員 大体そうだと思います。
#84
○森本委員 大体そういうことなら、長野郵政局において従業員側と郵政局側とが大体こういうことでよかろうということで調印したことについてあまり悪いことはないじゃないですか。それを本省が悪いこととか何とかいうことを言うなら別として、こういういいことをほめてやったらいいと思う。それをいかぬとかいうふうなことを言ったことはないと思うのだが、大体長野の郵政局において従業員側と両方が協調し合ってお互いに紳士的にこういう紛争は避けてやっていこう、こういうことを調印したことについては、それはそのままやってけっこうだろう、こう思うのですが、どうですか。
#85
○佐方説明員 やはり内容的に、国営である場合には部内者を選考する、国営以外であっても局舎の継続使用上支障がない場合は部内者を選考するよう、前条に準じてやろう、それから継続困難であるけれども任用を条件として局舎提供可能者がある場合には、やはり部内者でやっていこうということで文句に書いてしまいますと、もうほとんど部外者は入れないという形になってしまう。ところが具体的なケースとしましては、やはりその局その局に何人、人が立候補するか、同時にまたその立候補した人の中からいい人を選んでいくのだというのが自由任用の本旨でございますから、こういうふうに書いてしまいまして、しかも郵便局長の任命権というものは管理運営上一番大事なことだと思いますので、それを一々たてにとって紛争の種にされても困るということで、ほんとうにこの場合には長野郵政局としましてもこれはあくまで団体交渉事項じゃないのだ、しかし運営方針についてどうだということであるから、自分の在任中はこうやっていきたいということを説明されたのだ、まあこう了解しているわけです。
#86
○森本委員 だから自分の在任中はこうだ、それから今度来た人もこうだということならそれでいいでしょうが。
#87
○佐方説明員 新しく来た人は自由任用の立場からいって全面的にこれを再確認することはできない、しかし前きめられたものの中で可能なものはもちろんそれを尊重していきたいのだ、こういうふうな言い方をしておりまして、やはりこの特定郵便局長の任用につきましてはそういうふうな自由任用という立場がありますので、原則としては幅を持ったやり方をしておる。しかし内容的にはできるだけ前の人の約束したことも聞いていくでありましょうし、あるいはまた部内者のことも十分考えていく、こういうやり方であるべきだろうと思うのです。
#88
○森本委員 これ以上この問題について私とあなたの間でやってもコンニャク問答になりますからやめますけれども、いずれにしましてもこの武石郵便局長の任命につきましては、一応郵政省に欠陥があったということは言えると私は思うのです。普通、特定郵便局長の任命については、やはり正式に監察局が調査をして、その調査の上に基づいて調査権というものは監察局が持って、任命権は郵政局が持って、その上において任命をするのが普通のやり方なんです。その普通のやり方を――あまり問題にならぬところなら別ですよ。これが任命について相当問題になったところで普通のやり方でないやり方をやって任命をしておるということは、私は何といっても郵政当局の責仕は免れ得ないということを率直に申し上げておきたいと思う。
 それからもう一つは、この特定郵便局長の選考任用方針についても、これかやはりこういうふうなことを郵政局か英断的にやったということについては、これは私は当委員会の方針にも沿っておると思うのだ。この間の決算会員会においても、あなたも御承知の通り問題になったように、特定郵便局長の犯罪がかなり多い。しかもこれが案外部外者から任用になった人に多い。そういう点から考えた場合には、やはり部内者の優秀な者を任命していくということが特定郵便局長の任用という点では一歩進んだ形になる。たまたま郵便局舎という問題がこの問題にひっついておるので、それができないところのうらみがある。しかし郵便局舎の問題がないところについてはそういうことに沿ってやっていくのが望ましいということは、当委員会においても何回も論議せられて大体――大体という言葉を幾度も引くけれども、大体その方針がよろしいということになってきておる。たまたまここで問題になっておるのは、その大体の方針からずっとはずれた方向になってきておるからこれが問題になっておるわけだ。こういう点については、私は郵政当局としては十分にそういう今までの経緯を考えてやはり何らかの形の善処をすべきではないかというふうに考えるわけであります。そういう点について一つ政務次官が大臣のかわりにここにおりますので聞いておきたいと思いますが、こういうふうな紛争が起こるということについては、今の質疑応答の中でもおわかりのように、どういうふうにのらりくらり答弁をしても、今回の任命については郵政当局としては若干の誤りがあると率直のところ私は言えると思う。こういうふうにせっかく従業員と当局側とが紳士的にこうやっていこうということをきめた以上は、将来もよほどの支障がない限り、そういう問題についてはやはり紳士的にやっていくのが妥当であろう、私はこう思うわけです。今回のこの局長の任命についても、何らかの私は善処の仕方をしなければならぬと思いまするし、それからまた任用方針その他についても、従来一応――団体交渉とか管理運営事項とかあるいは調印とかいうややこしいことでなくて、従業員とそれから当局側とが紳士的にこういうふうにやっていこうということをきめた以上は、そういう方針に従ってやっていくのが正しい、こう思うが、どうですか。
#89
○佐藤(虎)政府委員 だいぶ御議論になっておるようですが、私は長野の人事部長がそういう締結をしたとかどうとかいうことは聞き及んでおりませんけれども、ただこういうことは考えられるのではないかと思うのです。ただいま御指摘のように、監察官が十分調べて――あるいは技術、運営に対してこれが適任者であるかどうかということを調べないでやったということについてはあやまちがあったかもしれない、あるいは郵政局長自体が、技術、運営の面についてはこれが最も適任者だとして推薦し、また任命させたかもしれません。そこで今後部内者と一応紳士協定ができておるから、そういうことを主として任命したらどうか、こういう今の御質問のようです。そう考えてそれでいいですね。――そこでただいま申し上げますように、なるほどそういう紳士協約が結んであられるかもしれませんが、技術、運営に対して適任者であるかどうかということについてまで、部内者との交渉で今まで締結されておるからそれを任命せよ、部内者いわゆる組合から推薦した者を任命せよ、こう申されましても、はたして技術、運営に対して適任であるかないかということに対しましては調査機関がありますから、その方に一応おまかせ願って最適任者である者を任命していくことについては差しつかえないじゃないか、こう考えております。
#90
○森本委員 政務次官、大体あなたは誤解しておると思うのです。部内者であるから組合から推薦するとか従業員から推薦するということじゃない。本省の事務次官だって部内者だ、本省の佐方人事部長だって部内者だ、長野の郵政局長だって部内者だ。まず郵政省の職員を特定郵便局長に、郵便局舎が問題にならない場合についてはそういう人を優先的に任命することはどうか、大体そういうことについてはよろしゅうございますということを今までの歴代の大臣も何回も言っておるわけであって何も従業員、労働組合から推薦するということは、私は一回もそんなことは言っていない。これは、特定郵便局長についてはなるべくならそういう事業の内容に精通をして、郵便局長としてあすからでも直ちにその事務がとれるという人を任命する、こういうことだから、そういう場合には部外者と部内者と比べたときには、部内者の方がいいということは、これは当然言えると思います。そういう部内者をやはり優先的に考えていったらいいじゃないか、その場合には従業員もむろん入るし、場合によったら管理者の人も入るし、そういうふうに部内者を優先的に考えるということは、これはやはり当然だろうと思います。これは事務をとった場合に、一番事務が完全に履行されていくという局長というものはやはり何といっても部内者だ、しかも部内者でどうこうという候補者が出てこないわけではない、大がい部内者から二人ないし三人くらい出てくるわけです。その中から優秀な者をとればいいわけです。そういうことを言っておる、そのことが何で悪い。
#91
○佐藤(虎)政府委員 私が申し上げるのは、部内者であろうと部外者であろうと入りますが、部内者の方々は多年の経験を経ておる、その経験に伴って技術、運営に最適任者である以上は、そういう者を任命することは最も妥当だ、こう考えております。ただし、技術はなるほどあるが、運営面において欠けておった場合には、これはどうも適任者とは中されない、こういうように私は考えておりますが、一応技術、運営の面に、今までの経験上そういう部内者を優先的に任命するということは、まことにけっこうなことだと私は考えております。
#92
○佐藤委員長 小沢貞孝君。
#93
○小沢(貞)委員 だいぶ長い質問がありましたから、ちょっと一点だけお伺いしておきます。先ほどのお答えによると、二十六年何月ですか、小山としさんが局長をやめられたそうですが、このやめた理由はどういうところにあるのですか。
#94
○佐方説明員 前の局長が追放解除になりまして郵便局長に復活したわけでございます。それでやめられたわけでございます。
#95
○小沢(貞)委員 そういうことになると、この人のむすこならぬすこが、今二十五才ですか、二十五才になればいいわけですが、二十五才になると、また小山としさんが不適格な理由か子供が大きくなったという理由でちょっとやめちゃうわけですか。
#96
○佐方説明員 小山としさんはどうしたかという御質問でございましたので、小山としさんの場合には、御主人が郵便局長として追放されましたので、そのあと奥さんが局員の経験もございましたし、奥さんがあとをやって、そのあと御主人が追放解除になりまして局長に任命されましたので、御本人は郵便局長であると同時に職員であることもやめたわけです。そのほかの場合のことにつきましては、全然、小山さんの場合お子さんがあるのかどうか存じませんけれども、あとどうなるかということは何らそういう子供さんに譲っていくんだということではございません。
#97
○小沢(貞)委員 二十六年のときに、小山としさんが優秀な一番いい局長だということになれば、御主人が追放解除になってこようとこまいと、ちゃんととしさんがやっていればいいじゃないですか。どうしてちょっと首を切っちゃったりしてかわっちゃうのですか、われわれそういうことがよくわからないのです。
#98
○佐方説明員 これは戦後一般的に追放の問題が起こりまして、郵便局長さんたちは地方のいわゆる名望家としてそういう追放の問題が起こったと思うわけでございます。そこで追放が解除せられましてから優秀な人はまたもとの職に返るということを郵政局ごとにやっておるわけであります。そこで、おそらく長野の場合にも、長い間の局長の経験もあったし、そういう特別なことで追放されておりましたので、あとで任命したのだと思います。
#99
○森本委員 ちょっと関連して。そこをはっきり聞いておきますが、郵政省はそういう方針をとったのですか。追放になった局長が今度追放が解けた場合にはそれを復活さすという方針を郵政省はとったのですか。
#100
○佐方説明員 そういう例があったということを申し上げておるのであります。
#101
○森本委員 そういうふうな方針をとったということをあなたは言うたから、少なくとも郵政省はそういう方針をとっていないはずだ、追放になった局長だからといって、これを復活さすという方針をとっていないはずです。それはたまたま非常に優秀な者がおったから、それをやったのであって追放になった局長を全部復活さすという方針を郵政省はとったはずはない。
#102
○佐方説明員 追放になった人を全部復活させるという方針はとっておらないと思います。
#103
○小沢(貞)委員 私が不思議に思うことは、この人が優秀だと思ってちゃんと任命したら、御主人が追放から解除されようとされまいと、その人がちゃんと局長をやっておるべきものじゃないですか。どういうわけでそういうふうにかわっちゃうのですか。
#104
○佐方説明員 当時のことでございますし、全然私どもとしてもその間の――具体的に御主人と比べて奥さんの場合はどういういきさつであったか、よく調べてみたいと思います。
#105
○小沢(貞)委員 かわったのは、何か欠陥があったのでしょう。またかわることを認めたのも、そうじゃないですか。
#106
○佐方説明員 今申し上げましたように、そのときのいきさつはあまり存じていないので、よく調べて申し上げます。
#107
○小沢(貞)委員 とにかくこの人はそのとき一度退職金をもらって、そうしてやめたわけです。その退職金をもらってやめたような人がまた採用されるなんということが、郵政省では常に行なわれておるわけですか。
#108
○佐方説明員 先ほど申し上げましたように、一ぺんやめた人が必ずあとで、あいたらするという方針はございませんので、原則的には、そういう原則というものは別に立てておりません。
#109
○小沢(貞)委員 追放解除になってきたから、主人とちょっとかわったというように簡単に局長がかわるようですが、あとで現地調査をやるといわれますから、われわれもよく調べてみたいと思います。今、森本委員からも、数々の罪障があげられたようですが、そういう欠陥があれば、小山としさんをやめさせますか。
#110
○佐方説明員 この局長の職員としての在職中、あるいはまた局長としての在職中には、何ら懲罰に値するようなことはあげられてきておらぬわけであります。今上がっておりますのは、おそらく局長をやめられてからのことについて問題になっておると思いますけれども、郵政局として任命するまでは、そういう風評は郵政局の方で知っておらないわけです。なお森本先生から御指摘になったようなことにつきましては、監察で調査いたしたと思っております。
#111
○小沢(貞)委員 その終わりのところがぼけちゃっているのですが、今、森本さんから言われたようないろいろな点があったわけで、われわれも一ぺん調査したいと思いますし、郵政当局も調査すると思うわけですが、そういう欠陥があったらやめますか、そういうことを聞いておるのです。
#112
○佐方説明員 監察の結果につきましてまだ監察と詳細の打ち合わせをいたしておりませんけれども、概括的に申し上げますと、非常に大きな――組合としてはいろいろあげておりますけれども、局長任命を取り消さなきゃならぬような問題はなさそうでございます。郵便局長の方にも言い分が相当あるように承知いたしております。
#113
○小沢(貞)委員 よく調べてみたのですか。これはなさそうだとはっきりここで言うには、調べてみましたか。
#114
○佐方説明員 監察で調査した内容をこまかく打ち合わせてはおりませんけれども、概括的には局長任命を取り消すに値するようなことはないという報告を受けておるわけであります。
#115
○小沢(貞)委員 これをやっていても押し問答ですから、またよく調査してから再度ここで質問したいと思います。
 そこで私は政務次官にお尋ねしたい。私、郵政の事務のことはしろうとでよくわかりませんか、私は不思議に考えるのです。というのは、私ども長野県あたり、いなかの駅があるわけです。二人か三人くらいの駅でもって、駅長さんが死んだといって、その奥さんが駅長になるとか、奥さんが年をとっちゃったから、適当にまたその子供が駅長になるということは聞いたことはありません。ほかの省にはそういうことは一つもないと思うのてす。郵政省だけにそういう封建的なものが残っておるということは、この近代的な時代にどうも不思議でしょうがないと思う。こういう非近代的な封建的な制度というものは、いずれ改めなければならないと思うのですが、どうですか。政務次官は、新しく郵政関係をやったらなかなか興味深いし、いろいろやらなければならないという抱負をいつか聞いたように覚えておるのですが……。
#116
○佐藤(虎)政府委員 ただいま御指摘のように私も考えておりますが、人事の任免の問題が一番私どもが悩んでおる問題であります。と申しますのは、これほど特定局長の任免というものがうるさいものとは、私は思っておらなかった。なぜかというと、たとえて言えば、自民党初め社会党の皆さんも、どこそこの局長がやめたから、これを一つ頼むぞと、三人も四人も、一人の局長でばたばた来る。中へはさまって一番困っておるのは私なんです。(「それはだれだ」と呼ぶ者あり)数限りなく、それは申し上げられないが、それは人情のしからしむるところ、だいぶ参りました。そこで私は自民党の党員であるから自民党の者をしてやれということは申し上げておらぬと同じように、この人事の任免については実に困っておりまして、目下鳥取、島根県の方の問題が一番暗礁に乗り上げて、とにかく皆さんに一番適任者と認めた者を皆さん同士が――当局の方としては監察官の方で十分調べて、そこでどこが一番険路であり、どこが一番融和策でいけるかということについては、諸君の方でお話し合いを願いたい。自民党なるがゆえに自民党、社会党なるがゆえにけっちまうというわけにもいかぬので、皆さんの話し合いをしてくれろというようにこの人事の任免の問題については、一番私どもが悩んでおるわけです。そこでただいま御指摘のように、おやじがやっておったんだが死んじゃった。今度は女房なんだ。ところがせがれをやらせたいんだが、せがれは満二十五才になるまでにはまだ二、三年あるから、中間にお母ちゃん、お前が先にやっておきなさい、そういうようなことはどうも私はけしからぬと思う。ですから技術、運営に適任である者を任命することが妥当だ、こういうように私は考えております。
#117
○小沢(貞)委員 あげ足を取るわけではないのですけれども、今度の武石の局長さんの場合にも、これを一つ頼むぞといって、次官の方で頼まれましたか。
#118
○佐藤(虎)政府委員 その問題については、長野県は非常に人がよくて、頼んで参るということはなくて、えらいさびしさを感じておるような次第であります。
#119
○小沢(貞)委員 奥さんが年とって、むすこがいい年になったら、それを任命するというようなことはけしからぬと今次官さんは言われましたけれども、そういうことならば、任用規程というものはいつできたか知らないけれども、ちゃんと近代的な郵政省らしいような任用規程に改める考えはあるかないかということを聞いているわけです。
#120
○佐藤(虎)政府委員 任用規程というものは確かにあります。ありましょうが、この任免に対して、ただいま御指摘のようなやり方がはたしていいか悪いか、私はいいものだと思っておりません。ゆえに、事務に精通し、この運営の技術の手腕のある者を適任者として任命するように今後しなければならぬ、そこに情実というものをすべて除外してしまえというのが私の考えであり、その通りにいたして今日進んでおります。
#121
○小沢(貞)委員 大臣にお尋ねしますが、今次官は、こういうことはけしからぬと言われております。だから、それはけしからぬということなら、任用規程というものを改めて、すっきりしたものにしなければいけない、こういうように結論づけられるわけですが、改めてやられますか。
#122
○植竹国務大臣 今の規程を改める考えはございませんで、今ので十分やっていけると思います。ただ政務次官の指摘されましたのは、また委員がお述べになりましたのは、結局運用の問題だろうと思います。いかに規程がさようにありましても、規程通りやって参りますれば、運用よろしきを得れば、現在の規程で十分情実にとらわれず真に適任者を採用することはできると考えております。
#123
○小沢(貞)委員 今の規程では、幾らうまく運営しても、なかなか数々の問題が出てくるのです。それは私ここで一々あげ出せば切りがありませんが、たとえば武石の隣にはどういうことがあったとか、たくさんあるのです。ここで言い出せば切りがありませんから言いませんけれども、今のような任用の仕方でやっていくから問題が出てくる。だから改めたいということになってくる。改めたいということになると、規程を改めなければだめなんです。どうですか。
#124
○植竹国務大臣 そうかといって、もし親がやっていたのを子供が跡を継いではいけないというふうにきめることも、非民主的であると思いますので、要は、子供でも、その子供がほかの候補者に比べて最適任であれば、やはり子供に許すべきだし、子供が最適任者でなければ、他の最適任者を任用するということにすべきであると存じます。相続問題といいますか、世襲問題とは切り離して考えていくべきだ、さように考えておりますので、現在の規程でよろしいと考えております。
#125
○小沢(貞)委員 先ほど次官は、そういうことはけしからぬと明確に言っている。大きな声をして言っているわけなんです。
#126
○佐藤(虎)政府委員 私の申し上げたのは、けしからぬということは、情実にとらわれるというのが一番いかぬ。情実にとらわれるということがいかぬから、そういうことは改めなければいかぬ。情実というものを除外して、技術、運営に指導力のある適任者というものを置くべきものだというのが私の言い分なんです。言葉が足りなかったのであります。
#127
○小沢(貞)委員 情実にとらわれるようなことが行なわれやすかったり、また武石の隣の局には幽霊局員を置いて何とかしたとか、その隣には労働基準法違反とか、そういうようなことが一ぱい出てくるのは、今の情実にとらわれやすいような規程とか、そういう問題を起こしやすいような人が任用できるような規程になっているからです。先ほど言われるように、局長問題で三人も五人も頼まれて、どうにもしようがないとか、そういう数々の問題が出てくるのは規程が悪いからで、規程を改めなければ、そういう問題は排除できない。先ほど大きな声で言われた次官の言葉もそういうことだと思うのです。そういうことになると、規程を改めなければならぬということに発展するわけですが、どうですか。
#128
○佐藤(虎)政府委員 事人事の問題に対しては、あなたも十分おわかりだと思うのですが、御承知の通り、私ども、あるいはあなた方もそうだろうと思いますけれども、たとえば学校を卒業しての入社問題、学校ができょうができまいが、何でも入れてくれなければならぬという人たちもあり、就職問題、こういう問題はいかに議論しても、これはし得る問題じゃないと思うのです。ただ、少なくとも国民の信任を得て運営しなければならない大きな責任を帯びている郵政事業であります。そこに当局といたしましても、監督官といたしましても、任命すべきものに対しては、情実を除外して、そして運営、技術、指導力のある者を適任ということにしなければ間違いが起こるというのは、あなたの御指摘の通りなのです。私はこれを大いに各局長、部長に申し、大臣もしばしばそれを申しておりますが、私も厳重に申しております。そこで大臣のところへ、たとえばこの人を局長にしてくれとだいぶ頼みが行くようです。大臣は、そういうことはおれにはわからぬというのでけっちまうものですから、おはちがみんなこっちへ回ってくる。そういう情実にとらわれることはいやです。そこで私はそういう情実というものを除外して、部内の方々でも、多年の経験があり、技術、運営、指導力のある者であったならばどしどし採用し、ただいま大臣の御指摘のように、世襲財産ではありませんから、家族をやらせなければならないとかいうものでなく、その任免に対しては厳重に今後やっていかなければならぬ、こういうのが私ども就任以来の魂であると同時に、そのように今日やっておるのであります。どうぞ御了承を一応願ってもし私ども就任いたしましてから、そういう情実とか、あるいは世襲財産のような形をとっておるようなことがあったならば、私どものあやまちであって、監督不行き届きであったと私は考えますが、就任以来そういうことはまだ聞いておりません。どうぞ一つ御承知願いたいと思います。(「これがそうだ」と呼ぶ者あり)これは僕らの聞いてない話です。
#129
○佐藤委員長 原茂君。
#130
○原(茂)委員 今の問題は少し時間がかかりますからあとにして、大橋総裁に先に一点だけお伺いしたいのです。第二次五カ年計画の改訂案がすでにでき上がったそうですが、この改訂案の大綱の説明の最後に、従来以上の協力を加入申込者に対してお願いしなければならぬとあるのですが、現在より以上の協力を加入申込者に頼みたいということの内容は、具体的にどういうことをおっしゃるのですか。現在もだいぶ緩和されてきておることを知っていますが、現在でも電話加入者に対してこれだけの負担をかけておる。それを、第二次五カ年計画の改訂案によりましてこれを実施するときには、加入者に新たにこれだけの負担と協力を頼まなければいけない、こういうふうに簡潔にお答え願いたい。
#131
○大橋説明員 先ほど申し上げましたが、一そうの御協力を願いたいということは、主として精神的の意味で申し上げたのであります。物質的の点から見ますると、私ども今度考えております案は、実質的負担は今までの加入者の加入される場合よりも少なくなることと考えております。ただ名目的の負担といいますか、それはちょっと多いように見えます。しかしながら実質的の負担は軽くなる、かように考えております。と申しますのは、従来の案でありますと、かりに東京で言いますと、負担金が三万円、負担金というのは実はいただきつきりの金なんです。それが三万円、そのほかに六万円社債を引き受けていただく。なおそのほかに装置料というものを五千円、これは手数料であります。今度の案によりますと、いただきつきりの負担金は、実はこの際廃廃止してしまおう、それはやめまして、そのかわり、東京で言いますと、十五万円の債券を引き受けてもらう。債券は申すまでもなく債券で借用いたす金であります。いずれ元金はお返しいたすわけでありますし、その間適当の利子はお払いするわけであります。そのほかに装置料として手数料を一万円いただく、かような改正をやろうと考えておるところであります。実質の料金といたしましては、かえって今までよりも負担が減る、こういう考えであります。
#132
○原(茂)委員 これは実際には、名目的な負担が多くなって、実質的には負担は軽くなるとおっしゃるのですが、事実計算してみると、たとえば東京で言うならば、今までの社債六万円が今度は十五万円になる。東京でどの程度ふえるのか知りませんが、これは利子もつけるし元金も返るのだから負担は軽くなるのだ、こういう考え方も一応出るのですが、電話というものをほしい人たちは、新たに事業を起こしてみたり、事業等ではなくても私の生活の中に電話等を取り入れる必要が起きるというときには、最初の十五万円の社債を負担するということだけでも実はやはり相当の負担なのでありまして、これは名目的負担なのだ、実際の負担ではない、こういうふうに割り切れるかどうか疑問がありますが、とにかくその点だけお伺いしておいて、あと詳細にわたっては後日の審議があると思いますから、そのときに譲りたいと思いますが、今の実質的には負担というものが軽くなる、名目的な負担が少し多くなる、こういうことだけお聞きしておきます。私はどうもそういう点は、負担というものの考え方が、当面する負担と、現実的に計算してみると長い間には負担が軽くなるのだという負担と、これはやはり区別して考えていかないと、電話に公共性というものを付与する意味からいっても問題があるのじゃないか、こういうふうに考えます。一応それだけお伺いしておけばけっこうです。
 あと今の武石郵便局の問題ですが、ここで三つお伺いしたいのです。第一点は、これは従来組合の側の主張ですが、私どもも公平に見てその考え方が正しいというふうに考えて今まで支援もし協力もしてきたわけですけれども、要するに、特定郵便局の世襲財産的な、あるいは封建的な世襲制的なこういうことに対しては、いわゆる郵政事業の建前からいって排除しなければいけない。広く郵政に仕事をいたしております十数万あるいは二十数万の全従業員の立場からいっても、ごく少部分の人間だけが世襲制的に特恵を得ることはよくないのだという建前から、組合なりあるいは私どもなりの意思というものが強く当局にも反映をして参ったと思うのですが、そのことは、いろいろと先ほど来森本委員からもこまかい話がありましたし、小澤委員の話等もございましたが、要するに現在でも郵政当局といたしましては、このような、簡単に言うならば世襲制的な特定郵便局の局長任命、あるいは局長を任命することを通じての何か私有財産的な継続性というようなものをできるだけ一掃したいというお考えが当局にあるかどうか。次官ははっきりとそういうことはよくないとおっしゃいましたが、先ほどの大体という言葉が頭につくのと同じように、前かうしろにやはりどこかぼけるところがあるのです。しかし基本的に郵政大臣から責任を持って御答弁願いたいのは、とにかく特定郵便局並びに局長、こういったものの任用なり任命等に関しては、いわゆるきびしい原則として世襲的なにおいを一掃する、あるいは何か私有財産が相続権の上で継承されるような考え方なり、そのような形のとられることは断じて排除する、このことははっきり確認できるのじゃないかと思いますが、もしこれを確認願えるならば、今言ったこの問題の基本に関しては、当局と、使われている従業員の側と、あるいは私どものような立場と、三者が完全に一つのレールに乗ってこの問題をこれから審議することができるのですが、一体それを確認願えるかどうか。何か前置詞なり副詞をあまりくっつけないで、私も簡単にお伺いする習慣でございますが、大臣も一つずばりと御答弁願いたい。要するに、もう一度集約いたしますと、この特定局長の任用、任命等に関しましては、世襲財産的な、あるいは私有財産の相続的なにおいをさせてみたり、その疑いを受けるようなやり方に対しては断固これを排除する、そういう基本的な立場で運営をされるかどうか、そのことだけお答え願いたい。
#133
○佐藤委員長 原君にちょっと御相談しますが、大橋総裁の答弁を求めますか。大橋総裁は経営委員会開会中で、質疑がなければ退席したいというのですが、よろしいですか。
#134
○原(茂)委員 けっこうです。
#135
○佐藤委員長 では植竹国務大臣にお願いいたします。
#136
○植竹国務大臣 お説の通りでございます。
#137
○原(茂)委員 そうすると、当局と私どもと組合を含めた全従業員と、同じレールに乗ってこの問題を考えていけるわけであります。そこで第二番にお尋ねしたいのは、今日武石の郵便局長の任用で問題になっておりますのは、先ほどお伺いしますと、小山としさんという方と、もう一人宇佐美何がしという方が候補として――あるいは立候補されたかどうか知りませんが、上がっているのだそうでございますが、先ほどのそのレールに乗っけまして、より世襲財産的な、あるいは私有財産の相続的な感じを大衆に与えないように、そのようなことをできるだけ郵政の運営、運用、管理面からなくしていこうという立場からすると、人事部長の先ほどの御答弁はいろいろありますが、しかし質問が小山としさんだけに集約されたので、この点が何かぼやけておりましたが、小山としさんと宇佐美さんとを比較検討されたときに、どちらがよりそのにおいをなくす人間であるとお考えになるのかどうか。これも大体ですとか多分だとかいう言葉をなくしまして、はっきりその二人を比較いたしまして、人事部長なりあるいはその他の責任ある地位の方が、この小山と宇佐美と比較したときに、どちらが先にレールに乗るとお思いになるのか。もし小山なり宇佐美なりどっちかがこのレールによく乗るのだ、こうおっしゃるときには、かくかくの条件が一つ二つ三つあるからと、こういうことで御説明願うと非常に問題がすっきりして参りますし、進みますから、どうかこの二人の比較をして、今言ったように、どちらがこのレールに乗るのか、しかも乗るとすれば、かくかくの理由で片方は乗らない、片方はかくかくの具体的な条件でレールに乗る、だからこういうふうに考えるというふうに三段論法で御回答を願いたい。
#138
○佐方説明員 先ほど申し上げましたように、小山としさんにつきましては前に特定郵便局長の経験があり現在は婦人会長として住民の信望が非常にある、こういうことが一つの判定の基礎になっております。片方の宇佐美という人につきましては、大正十年に逓信講習所を卒業しましてから、東京の芝浜松町、王子、長野、別所、上田等に転勤たしまして、現在は上田局の庶務会計計課主事の地位にあるが、勤務は普通である、住民の信望は不明であるが、局舎借り入れは困難である、こういうようなことを書いてきております。以上を比較した結果、管理者としての経験もあるので小山としさんの方を選んだのだ、こういう報告を受けております。
#139
○原(茂)委員 としさんの場合の方はあとにいたしますが、宇佐美さんの方は勤務状態は普通だということです。そこでこれを基準に考えていただきたいのですが、この勤務状態が小山としさんの場合は普通であるのかどうかが一点です。比較になりませんから、違った次元で小山さんの方はとらえてくる、宇佐美さんの方は違った次元でとらえてきたのでは、これはしろうとの私にはわかりませんが、としさんの勤務状態は一体どうなのか、これが一つ。それから局舎の管理が不能だということは専門用語でしょうが、私は局舎管理不能ということはどういうことを意味するのかわかりませんから、この点を一つ、どういう意味で局舎管理不能という言葉を使われるのかをまず教えていただきまして、そしてこの問題をもう一度質問したい。
#140
○佐方説明員 特定局を作りますときといいますか、すでにある特定局の場合でございますが、局長がかわりましたときにはだれか局舎をすぐ作るか――これはもちろん国で作ってもいいわけであります。それから官営で作ってもいいわけでございますけれども、業務の運営を遅滞なからしめるためには、やはり土地の問題、場所柄の問題もございますし、特に特定局は電信電話等のこともございますので、そういうことも考えまして局舎をどう手に入れるかということが一番問題になるわけであります。その場合にとりあえずは、こういうときでございますと希望者も相当ございますし、まず希望者から、かりに自分のものでなくてもようございますけれども、こういうところに局舎があるのだという点が出てくるわけであります。こういうことで局舎借り入れが非常に困難であるという報告を聞いておるわけであります。
#141
○原(茂)委員 局舎管理が……。
#142
○佐方説明員 いや局舎の借り入れです。
#143
○原(茂)委員 それから小山としさんの勤務状態。
#144
○佐方説明員 小山さんは、局員としての在職中、それから局長としての在職中の成績について聞きましたが、賞罰なしということになっております。
#145
○原(茂)委員 普通ですね。
#146
○佐方説明員 そうです。
#147
○原(茂)委員 そこで、今のやつは残念ながら何か適格条項だけをあげようとなさったので、問題が半分になるわけです。やはりマイナスの悪い面、局長としてはこの点が不向きだという点が、今度は両方で比較されているはずですから、その比較をお願いしたい。私は参考までにこう申し上げたいのです。たとえば、小山としさんの年令は存じませんが、御婦人でもし五十を過ぎ、五十五、六才の年令であるとするなら、これも私はマイナスの条件であると思います。もう一つのマイナスの条件は、今日まで足かけ九年やめていたという条件であります。先ほど勤務状態は宇佐美さんが普通、小山としさんも普通だと言われましたが、小山としさんの普通だと言われた当時の状況は、九年前の郵政業務に対する普通の状態であった。宇佐美さんの場合には現に今日の勤務状態全部を今日まで調査して普通なんです。この普通を比べてどっちがいいかというと、私は非常に不安のない意味で宇佐美さんの普通の方に二重マルをつけて、としさんの九年前、それからさかのぼる三年間の職務の中の普通というものに非常に大きなマイナスを感じるというような意味で、一つマイナスの面を、局長として不適格だというものを宇佐美さんの方から出していただいて、もう一度小山としさんに対しても、今私が申し上げたような事例をお考えの上で、やはり冷静な立場でマイナスの面の比較の御説明をお願いしたいと思います。
#148
○佐方説明員 まず年令でございますが、小山さんは五十四才、宇佐美さんという人は五十五才であります。それから御両人のいろいろなことにつきましては、ただこれだけの報告でございまして、私は人物の信頼度その他についての報告をとっておりませんので、マイナス面につきましてのことを、今日この席上では、ほんとうに今申し上げましたことだけ報告をとっておりましてここでまだ御返事申し上げる資料を持っておりませんので御了承願いたいと思います。
#149
○原(茂)委員 そうしますと、どうせ近く調査に行くそうですから、現地調査の結果いろいろなことがわかるでございましょうけれども、きょうお伺いしておきたいことは、今の点に関して、それでは最小限度私が今引例した両方の勤務態度が、とにかく可もなし不可もなし、普通だという場合に、現在日進月歩する郵政業務の中で、現在今日まで仕事をしていた宇佐美氏の普通というものと、九年間もブランクになっていて、九年からさかのぼる三年間のときの勤務状態の普通というものを比べたときには、もしプラス、マイナスするならば私は小山としさんの方にマイナスの点をつけてしかるべきだと思うが、この点はどうか。
 それからもう一点は、残念ながら小山さんの今まで就任をした経路、足どりを見ますと、御主人が追放になった。その追放になったので奥さんが局長に就任をした。また追放が解除されたので奥さんが局長をやめて御主人が局長になった。しかも現在東京のどこかに二十五才になるむすこさんがやはり郵政関係の仕事に勤めておられる。これが今二十五才ですが、あと何年たつと局長に就任できるのかどうか知りませんが、もし三十才になって就任できるとするならば、あと五年間、この人が五十九才になるまでがんばっていればまた何となくにおいとしては、お父さんから奥さんへ、奥さんからお父さんへ、また奥さんがようやく六十になろうとするとき子供にというような、先ほど言ったレールの問題からいうと、だれがどう詭弁を弄しましても、小山としさんが宇佐美さんと比べたときに宇佐美さんが総点五十点、小山としさんは総点百点だというほど、よほどきわだった差のない限りは、この小山さんを任命するということ自体が、今までの経路から見て、しかも現にお子さんがおいでになってそのお子さんがやはり郵政業務に携わっておられることを考えると、ごく何も知らない人が考えても、先ほどのレールに沿っていない、何か世襲的なにおいがする、世襲的な感じをまわりに与えるということだけは、私は事実だと思うので、基本的には先ほどのレールを大臣と私どもお互いに確認いたしました。これははっきり確認をいたしましたが、そのレールにはずれた感じが、この小山としさんの場合には、遺憾ながらお気の毒ですが、一般大衆からもそのようなにおいを受け取られる心配がある。私どもはもとよりそのようなことに一番神経を使っておりますので、ずばりそのものだとかように考える。もちろん従業員一般なり組合の側からいうと、この点は今までの長い歴史の中でいやというほどいろいろの例を見ておりますから、ずばりそのレールにはずれたものだという感覚を持つのが私は当然だと思う。従って、まことにお気の毒ですが、小山としさんの場合、このマイナス面を考えたときに、先ほど申し上げましたいわゆる一点と、二つ目には今申し上げた問題点、これはやはり何といっても私は小山さんのマイナスになるというふうに考えておりますが、この二点だけに限って、比較をする場合にマイナスなのかプラスなのか、いい面なのか悪い面なのかということを一つこの点も人事部長からお伺いしておきたい。
#150
○佐方説明員 勤務状況の点でございますけれども、おっしゃるように宇佐美さんは現在までのことがはっきりわかっておる、それから奥さんにつきましては最近のことはブランクになっておるという点から考えますと、宇佐美さんの方が、それは非常にはっきりした証拠があるのではないかということは、おっしゃる通りだと思います。ただ郵便局長に任命いたしますときに、これはもう少し調べないと言えませんけれども、宇佐美さんは、今は庶務会計でありますが、それまでの担当がおもにどういう仕事をやっておられたか、そういうことも一つの判定になるのであります。同時に小山さんの場合ですと、郵便局長としてある程度の経験を持っておりまして、それからまたその後婦人会長をいたしまして、貯金、保険というような面でも村との接触がいろいろありまして、郵便局長になってもその点が生かせるのではないかということも一つの判定になるのではないかと思います。これは推測でございますので、もっと調べなければならないと思います。
 第二点のことにつきましては、追放解除と子供さんの関係でございますが、先ほど申し上げましたように、私は子供さんのおられますことまでは全然承知いたしておりませんので、どういういきさつでこういうことになったんだということを概括的にとりましたので、子供さんのことまで考えてやったのかどうか、そのことは子供さんがおいでになることすら存じませんので、もう少し調べさしていただきたいと思います。
#151
○原(茂)委員 私の質問にずばりと答えてくれといっても、その点は答えにくいだろうと思います。レールにはずれているという感じが言いにくいと思いますが、また調査後の問題になりますので、きょう結論を出す必要もありませんから、その問題は今はそれ以上追及いたしません。ただしプラス、マイナスを考えて参りますときに、もう一点、この小山としさんの場合には婦人会長をその後やっておられる、だからそれがプラスなんだ、こうおっしゃるのですが、そうすると、もし宇佐美さんが労働組合か何かの幹部をやっていた、あるいは自民党さんからは反対の立場の社会党の地域における支部長をやっていたとか、社会党の一員としてりっぱにいわゆる大衆に奉仕する活動をやっておられたというようなことがあったときには、その条件というものは婦人会長をやっていたのと同じになりますか、どうですか。
#152
○佐方説明員 そういう比較の仕方はあまりしないのじゃないかと思います。結局、婦人会長と労働組合の幹部ということではなくて、やはりそういうお仕事をなさったときのいろいろな中身の問題ということになるだろうと思いますが……。
#153
○原(茂)委員 婦人会長をやったからいいということじゃない、やはり中身の問題だろうと思う。婦人会長という肩書きがあったからというて、これがただプラスになるということなら、今言ったように、何々会長、何々支部長、何々委員ということを宇佐美さんがやっていたら、名前だけで比較するとプラスになる。従って、あなたの説明のように、婦人会長をやっていただけではプラスにはとれない。まあプラス、マイナスのことはまたあとにします。
 それで、先ほどのひっかかりの問題ですが、要するに、宇佐美さんが局長になると、新しく局舎を借り入れなければならないという問題が起るということが前提なんですね。宇佐美さんが局長になった場合には、新たに局舎というものを、別の場所に別の建物を借りるのか、あるいは現在の局舎をだれか持っている人があって――これが小山さんが持っているのかどうか知りませんが、それから借り入れる、こういう二つの場合があって、現在持っている家主からその場所をそのまま借りることは不能なんだということが前提で、これがなかなか困難だ、こういう意味だろうと思うのですが、その点どうですか。
#154
○佐方説明員 本件の場合によりますと、今の小山さんをすれば郵便局舎がそのまま使えていく。それから宇佐美さんの場合は、まだこまかく聞いておりませんが、報告によりますと、今の局舎を借り入れていくことが困難であるというふうに聞いております。
#155
○原(茂)委員 これは今の特定郵便局の基本的な問題なんですが、そんなことが皆さんの方できめていなかったとすれば重大問題なんで、現在特定局長がいる、その局舎はその局長の私有だ、それを郵政が借りているんだ、ただし、あなたでない局長が何かの理由によって任命される場合にも引き続き貸してもらえるんだ、こちらが必要なら借りることができるとかできないとかということは、当然何かの契約なり何かの形で考えて手を打っていないとすると、私はこれは非常な粗漏だというふうに考えるわけです。そこで、もしきめてないとすれば、任用に対する規程を設ける設けないということよりは、これは特定郵便局に対する基本的な問題なんで、当然郵政は今日ただいまにもこれに対するはっきりした見解をきめてその措置を講ずべきだと思うのです。そのようなことではなくておれが局長をやめさせられるようなことがあったら、この局舎はもう貸してやらないぞという一種の威嚇を常に受けているような形で、もし局長の任用なり任命なりがほんとうにフランクな立場でできないで影響されるような、たとえば武石のごときですが、このようなことがあるとすると、私は重大な問題だと思う。先ほどから次官も大臣も力説されておるように、いやしくも人事に関する限りはできるだけ公平どころか、どんなことがあっても片寄ることがないように、また他からの圧力とか顔などの威力によることがないようにというふうな非常な細心の御注意を払われているのは当然だと思うのですが、そうでなくても基本的に現在任命している局長から、私をやめさせたらこの局舎は貸してやらないんだぞと言えば言えるような立場に置いたままで局舎の運用がなされているとすれば、これは郵政事業の一大欠陥といわざるを得ないのですが、ほんとうに私が今考えているような問題なのかどうか。私はそうじゃなくして何か手を打ってあるのじゃないかと思うのですが、この点を一つ答えていただきたい。
#156
○佐方説明員 それは任用いたしますときにそういう条件はつけていないと思うのです。それで新しい局長がまた自分で局舎を提供することもありますし、市町村等であっせんして借りるということもあります。
#157
○原(茂)委員 大臣でも郵務局長でもいいのですが、今の人事部長のお答えで、これが当然なんだ、そういうことは契約にも何も書いてないし、今まで心配してなかったんだと、当然のことのような顔なのですが、私はこれは当然じゃないと思う。いわゆる局長の任命をどうするかという問題以前の問題、局長の任命に関して常にファクターとして局舎というものが問題になるのは当然なのです。その局舎が、違った局長を任命したときには使えるか使えないかという決定権を常に現在の局長が持っている、その中で局長の任用というものを、これは公平な立場でやるのだといっても筋が通りません。第三者がこれに対していろいろと圧力をかけるのでなくて、現局長自体が、まだ自分が局長をやりたいのだと考えたときには、非常に大きな威力となってこの局舎を利用することができるような状態に放置されていることはゆゆしい問題だと思うので、大臣としても急速にこの問題の解決、当然の措置を考慮し、あるいは大体案ができたならば私どもとともにこれを審議するというくらいな強い、しかも急速な決意の表明があってしかるべきだと思うのですが、大臣のお考えをお伺いしたい。
#158
○植竹国務大臣 この問題は二つの観点から考えていかなければならないと思います。一体特定局の現在の状態というものは、私はまだ過渡期にあると存じます。世襲的な請負制度によります特定局が変更を来たしたために、今の問題がまだ取り残されていたと思います。そこで郵政業務の方からだけ観察いたしますると、お説のように局舎が私有財産である、しかもその私有財産が現在の局長の私有財産であった場合には、その局長がやめました場合には、しょせんただいま御指摘のような問題が起こるわけであります。これをもし貸さないということになりますれば、郵政業務から見まして新任局長がすみやかに事務を開始することが非常に困難になります。そこに一つの問題があり、これを新しい観点から立法措置を講じて解決していかなければならないと考えます。今度観点を変えまして、私有財産肯定という立場から考えますと、郵便局長は、自分が私有財産を提供して郵便局を開いていた、それが今自分が職を奪われました場合、あるいは奪われないといたしましても転職いたしました場合には、収入ある人ならばともかくといたしまして、家屋というものは今日では私有財産としても相当重要な部分を占めておるために、その私有財産である自分の家屋を使って、あるいは家庭の用に供することもあり、店舗としてこれを使い、事務所として使う場合もありましょう。それをもし使わないで、ただ一定の家賃だけでもって新郵便局長に譲り渡すということは、家庭経理上不可能な場合もあるだろうと思います。そこでやはりそういう場合には現在と申しますか、前局長と申しますかのこれから先の生活のことを考えてあげれば、その人が新しい郵便局には貸せないという趣旨もまた十分理解してあげなければならない。要はただいまの特定局が過渡期にあるためにそういうことができてきた。それならばどうすればいいかと申しますと、私の考えといたしましては、現在の特定局制度につきましては何かの立法措置でもって調査機関を設けまして、ことに国会の御審議を待ってこの問題の結論を出していくべきであろう。これが一つの純粋の請負制度というだけにとどまらず、改正前の特定局というものは純粋の請負制度プラス世襲財産、個人的な制度であったために、過渡期における今日そういう問題が起きたわけだろうと思います。今申し上げましたような二つの観点からこれを考えますときに、やはりそこに何らかの立法措置が将来必要であろう、かように考えますが、幸いに特定局制度調査会もできておりますので、その御審議の結果も尊重して考えなければなりません。不幸にしてこの問題に関します特定局の調査会の結論をまだ私勉強しておりませんので、なおその点を調査会の答申等につきましても勉強し、検討して善処していきたい、かように考えております。
#159
○原(茂)委員 大臣すなおに大至急に検討もされ、立法措置も講じたいという御意向があるようですから、そのときに詳細は譲っていきたい。ただ私見を一点だけ申し上げておきますと、少なくとも私有財産という面から、この建物を現行の賃賃借料で――その代金を受け取っただけでは生活が困難だというような立場から問題がもし考えられるとするなら、一つは正当な賃賃借料に直してやることをやはりやるべきである。そうじゃないと、そういった問題が世襲的な今までの残滓に関連を持ってきますから。今の賃賃借料が非常に安過ぎる、だからとにかくどこかに貸した方が大きな金額になるのだということを言わせないためにも、やはり正当な賃賃借料に直すということがかつてから問題になっているのですが、これは当然直してやってよろしい。そのかわり局長の任用に対して居すわるとか、あるいは貸さないといったようなことをできるだけ防ぐという考え方もそのときには折り込みたいということが一つ。
 もう一つは、いやしくも局長に任命されるような者、たとえば小山としさんの場合ですが、新たに局長にするのに適格であると判断しようとするときには、そのような問題に関する限り、もし大臣のおっしゃることが私生活を一部犠牲にしてまでもということなら、私生活の一部を犠牲にしてもある程度この公共郵政事業に対して奉仕するという郵政精神というか、そのような考え方があるような人でなければ、やはり部下を統率し、管理しながら人事的にもうまく局全体の運営をやっていこうとする局長としての人格に欠けるところがある。やはり局長に任命されるような人間であるならば、郵政精神というか、かつての大臣が一生懸命言っておりましたが、そういった郵政魂のようなものがそういったところに現われて、自分がやりたい意思はある、しかしながら他に比較をしたときに、もっと適任な人間があったときには、まことに残念ではあるけれども、その席を譲って、その局舎に対しては現在払われている料金が不当に安いのであれば、その後正当な手段を通じて妥当な値段にまで引き上げてもらう、そういう運動をすることはいいと思いますけれども、少なくともこういった局舎が小山さんを局長にしなければ借り入れが不能だと思うという人事部長の答弁にあるような意思表示あるいは小山さんがそういった態度をとっていること自体は、もう局長に適格であるかどうかの判断をするときの非常に不適格条項の一つだというふうにすら私は考えていますが、この問題に関しては、やはりこの局舎の問題に関して今の制度調査会なりその他で何か結論を急速に出してもらって、その審議の際にこれは譲りたいと思います。しかし小山さんの問題をこれで打ち切ろうというわけではありません。
 そこで第三に最後にお伺いしたいのは、先ほど人事部長の御答弁では、何か任用の基準といいますか、かつてあちらの当局と組合の責任者とが調印をされた文書に関して、本省の意図に反しているときはこれは無効だ、認めるわけにいかないのだ、こういう御答弁があった。そこで私はその次を注意して聞いていますと、だから従って、当時の人事部長なり何なりがその調印なり確認をしたとするなら、その人が道義的な責任を負うべきであって、当局としてはそれを認めない、こういう関連説明がございました。今私の言った二つの筋がその通り御答弁があったかどうかを先に確認をもう一度したい。
#160
○佐方説明員 仰せの通りです。
#161
○原(茂)委員 そうすると私は郵政省の運営全体に対して質問をしたいのですが、少なくとも長野の郵政局の人事部長が組合と当局の間に何らかの問題を――これは今の局長の任用の問題でなくてもいい、何でもいいのですが、そういうものを確認いたしました。その確認をした内容のどこかに、本省の意向にこれは反しているというようなものがあったときに、本省はそれを三年でも四年でもずっと見のがして、本省の意向に反している、本省の意図に反しているにもかかわらず、何年でもそれを放置して、少なくとも三十年か三十一年にこの調印がされておるのですが、自来今日まで四年の間放置したままで、何か問題が起きたときには人事部長の道義的な責任だといったような態度をとることは、いわゆる本省の責任ある運営をしなければいけないほんとうのスタッフの立場からいうならば、何か統率が欠け、しかも責任をとらない、問題が起きたときに、それを排除、逃げていく、こういうような精神というものが一貫して流れているから、今のような論議が行なわれてきたのではないかと思うのです。ほんとうに本省の意向に反しているものはだめだというように先ほど御答弁がありましたが、もしそのようなことがほんとうであるとすれば、なぜ一体この四年の間これを放置してあったのか。なぜ一体それが結ばれたその直後なりあるいは適当な早い時期においてこのようなものがいけないならいけない、このようなものを確認した本省の意図に反して締結した人事部長なら人事部長に対して、あるいは郵政局長に対して適当な措置を講ずるというふうな責任の明確化をはかっていかないと、とにかくたくさんの人を使っている郵政のことですから、全国的に同種の問題が起きておるのではないかと思う。たとえばそのことを申し上げる理由は、これはたまたま当局の側でだめだと思ったのなら、それでよろしい。当局の意向に反しているからいけないとおっしゃるが、当局の意向にマッチしているけれども、当局の考えているよりももっと先まで進んだいいことをしたときに、それは放置しておこうという気持があるからこういうことになるのではないかと私は思う。少なくともどちらの場合もいけないというときはいけない。当局の意向というものはとにかく無制限の幅を持っていない。一定の必ず幅があります。その幅から右にいったものはだめ、同様にその幅から左にいったものはだめなんだ。当局の意図に反している場合には、右にもあるし、左にもあるという立場をとらないと、はっきりとした運営というものが、しかも責任ある運営というものが可能にならないと私は思うのですが、そういう基本的な問題に関して人事部長から御答弁をいただき、そのときに例としては、先ほど申し上げたような本省の意図に反しているから、これはどうも認めがたいという二つの項目が中に、確かにあります。それがあったというふうにあなたはおっしゃる。だからこそ約束をした人間がその道義的な責任を負うのだ、しかも新任の人事部長がもう一度再確認しておるとすれば、現在星野とかなんとか知りませんが、人事部長がまたそのまま道義的責任を負えばよろしい、最高責任者である郵政当局は、私たちはそれを知らない、しかしながら聞かれれば私たちの意図に反しているからそれはいけないのだ、こういう態度でよろしいかどうか、この点の解明をお願いしたい。
#162
○佐方説明員 本件につきましては本省の意図に反する部分も含んでおります。そこで先ほど申し上げましたように、団体交渉事項でございますと、それは法的な拘束力を持っているわけでございます。本件は全く管理運営事項でございまして、どういう方針でおるかということの説明を求めましたところ、それが本省の意図に反しているということがはっきりして参りましたので、新しい局長が赴任いたしましたときに、これは前局長とこういう話があるが再確認するかという話がありました。ところが今の郵政局長は、それは確認をしないという返事をしたということを聞いているわけであります。そこで本日いただいた報告でも私たちは二年前にその確認はなくなっている、こういうふうに了知しておったわけですが、ところが今、原先生は、新しい人事部長もそういうことを言っているというお話がありましたが、それはきのうもらいました書類にもそういうことは書いてありませんので、私はもう一ぺん調べてみたいと思います。そういうことで、本省としてきめましたことの違背事項について放置しておった、そういうつもりではなかったわけであります。当然これは二年前に破棄しておるもの、再確認しないんだというふうにはっきりしておる、こういうふうに承知いたしております。
#163
○原(茂)委員 そうしますと、問題は二つですが、一つは団体交渉事項ではない、団体交渉事項ならば、本省がやはり一々責任ある態度をとるんだ、前半の御説明はそういう御説明だ。この件に関しては、少なくとも二年前に締結されてから二年間は放置してあったのですが、その間の道徳的責任はその当時の人事部長が負うべきである。調印後二年たったときに局長がかわった、そのときに一体これはどうするんだ、あなたの方で聞いたのかあるいは長野郵政局の方から言ってきたのか知りませんが、そのときにこの問題はどうするんだと言ったら、これは全部確認しないつもりだ、こういうふうに局長が言った。こういう問題に関して、それでは、先ほど私が問題を申し上げましたように、基本的な立場に立ってこれを考えたときに、あなた方は、やはりこれは現地における部長なり局長なりが、管理、運用の事項としていろいろ締結をしたり確認をし合った問題だから、団体交渉事項でない限り、この問題に関しては現地における解決が妥当であるし、現地における解釈にこれをまかせるんだという態度であることを今はっきりされたように私は聞いたんですが、そういうふうに私がとってよろしいのかどうか。もしそれではいけないという御答弁であるとするなら、二年間放置をしたその理由は、前回に御質問したこととどのような関係になるのか。
#164
○佐方説明員 現地の解決にまかせるんだ、そういう趣旨ではございません。実は私たちもそうでございますが、二年前に大異動がありまして、そしていろいろな問題が起こりましたときに、私たちも初めてそういうことを知ったわけであります。そこで新しい局長といろいろ話をいたしました。新しい局長は、これは本省の意図に反するから確認するわけにいかない、しかし、その中でできるものはやっていきたいというような話をして、確認することは拒否したということでございますので、省としての意思は、本省も長野郵政局も一致して二年前にはっきり宣言している、こういうふうに考えております。
#165
○小沢(貞)委員 三十三年一月二十日に、組合側と官側が会ったときの記録の終わりのところに、ちゃんと確認しているのです。ちょっとそこを読んでみます。二、三回の発言がありまして塚田という組合員が、「任用基準は誤りのないよう三つを一緒にして引き継いでいってもらいたい。」、そうしたら人事課長が、「要望として受け入れることはよいが、確認することはどうか。」ということだった。そうしたら、その次に人事部長、「一緒に引き継ぎます。」、こういうように明確に言っている。だから前に任用基準か何か協定して調印をした、それは新しい人事部長が引き継ぐ、こういうことを言っているわけです。
#166
○佐方説明員 先ほど申しましたように、私は全然そういうことを受けておりません。私の方でも調査してみたいと思います。
#167
○原(茂)委員 そこで、今の問題は何か人事部長の方は――私もここに実は資料を持っているし、今小澤委員が言われた通りなんですが、そういう問題をこれから現地で確認をしてくるわけです。あなたの方はお調べになる。もし今言ったように、引き継ぎますということが、お互いに確認をされていたという場合には、この点に関しては、現人事部長が道義的な責任において解決をすべきである、そういうふうな終始一貫した御答弁ですから、そのように解釈をしたいが、それでよろしいかどうか、それが一点。
 それからもう一点は、これからいろいろと比較検討していただきますが、さっき言った宇佐美、小山両氏にいろいろプラス、マイナスをやったときに、やはり詳細に勤務評定をいたしますと、公平に見て宇佐美氏の方が何点か歩があったというようなときには、この歩のある方を任命し直すといいますか、そのようなことを当然行なうべきだと私は思うのですが、これを全然やらないとするなら、どんなにマイナスであろうと、どんなに宇佐美より点の悪い人間であろうと、一ぺん九月一日に発令してしまったのだから、しゃにむにこれは任命していくのだということになるので、そういう暴論はお吐きにならないと思います。従って、やはり公平な立場で、この人事問題が問題にならないうちはともかく、問題になった以上は、しかも時間もそうたっておりませんし、もしプラス、マイナスをいろいろこれから比較検討をした結果、宇佐美氏のプラスが明瞭になったという場合には、これは任命し直すべきだと思うのですが、この点は、当然のことと思いますから、大臣からお答えを願いたい。
 第三点は、先ほども基本的な問題としてレールをお互いに一つにいたしまして、大臣と私とで確認をいたしました。その確認の点からいいますと、今、小澤委員からも組合との確認事項が出されておりますが、その中の十一だか十二だか知りませんけれども、そこのところに二つの項目がありましてこの項目は、まあ大体という言葉を使うよりもっと強い意味で、部内者を任命をするということを原則にしておりますが、この原則は、たとえば当地における人事部長と組合との間の確認事項であろうとなかろうと、協定事項であろうとなかろうと、この二つの確認をし合った三十一年何月かの、しかもあとで引き継がれた条項というものは、部内者を起用するというこの考え方は、冒頭に大臣と確認し合ったこのレールに乗せるという意味で、正しい。これを原則として守っていこうとする冒頭の確認があったのですから、このような考え方が正しいのだということがはっきり大臣からもお答え願えると思いますので、一つこの点も大臣からずばりとお答えを願いたい。
#168
○植竹国務大臣 今のお話のうち部内者優先ということにつきましては、私がお説の通りでありますと言ったうちにちょっと入らないニュアンスがあると思います。私の申し上げますのは、部外者であろうとあるいは部内者であろうと、最適任者を優先的にすべきだ、こういう考え方を堅持いたしております。それならば部外者と部内者と具体的にどっちが優先的に入るべきかというと、抽象的、観念的には、今申し上げました通り、部外者だとか部内者だとかいうことを問わず、ということは、部内者の方が事務に堪能であっても、統率能力また管理能力が部外者の方がある場合もございましょう。多少事務にはうとくても、事務というものはやればじきになれることもございます。部下に事務をとらせる場合もございますから、結局、要は経営能力いかん、経営の人格いかんという観点からきめる。そこにちょっとニュアンスの……。その点は御理解いただけると思いますから、次の問題に移ります。
 先ほどお話の中で、家賃をもっと高くするというお話がございましたが、私は、経済観念から申しまして、家賃が安いから新任郵便局長に貸さないという意味でないと思います。私有財産なるがゆえに貸さない場合もあるでしょう。経済行為をする場合に、新しい局舎のために貸したのでは経済行為が全うできない、そういう意味で、家賃の問題ではない、家賃は度外視をいたします。その土地にいること、その不動産を使用することによって、その人の経済行為の経済効果をうんと高めていくような場合には、家賃は問題にいたしません。その点一つ誤解のないように……。
 いま一つ、前の人事部長なり人事課長なりが確認した問題に対する本省の態度の御質問だったと思いますが、これにつきましては、先ほど原委員のおっしゃいました通りに、公務員には公務員の――私たちは組織の力で仕事をいたしておりますので、その下部組織である地方郵政局の人事部長なり課長なりには、おっしゃる通り権限に幅がございます。その幅のうちでは自由裁量が認められておるので、そのお約束をした当時の人事部長は、自分の権限の範囲内で組合とお約束したことであろうと思います。それはどこまでもその約束のある限り有効であり、本省もまたそれを認めなければいけない。しかし、その権限というものは、本省の方に申達されて、それが本省の方で確認してございますれば、これが継続的に有効な場合もございましょうけれども、本省で確認してございません場合には、この自由裁量というものは、新しく任命された者がその自由裁量を認めないで――その人その人によって行政方針、行政運営のやり方、仕事のやり方というものは人がかわりますと多少の差異はある。その差異は、原委員のおっしゃいました通り、ある幅の間では自由裁量が認められる。だから新しい部長が任命されましたときには、前のものを確認すればそれが有効であるし、小澤委員のおっしゃいます通り、確認されればあとの者もまたそれを認め、本省もそれを認めていかなければならない。けれども後任者がそれを確認しなかった場合には、これは本省としても確認されないものとして認めていくべきだ、さような解釈を私はとっております。
#169
○佐方説明員 人事はやはり裁量権の問題でございますし、具体的に刑事上の問題とかほかのことがありますと非常にはっきりいたしますけれども、勤務成績その他の比較較量というものは私は非常にむずかしいと思います。一ぺん任命したものを取り消して新たな人を任命するということにつきましては、よほどのことがない限り、人の見方なりいろいろございますので、できるならばその任命行為についてはやはり二原則を通していって、その人に問題があればできるだけ反省を促していくのが人事としてのやり方じゃなかろうかと思います。
#170
○原(茂)委員 大臣の言われたことはあとでちょっと敷衍いたしますが、今の人事部長のお話ですけれども、任命をしたのは九月一日なんですね。一カ月しかたっていない、問題が起きていなければいいんですね。その問題も、当局の側の数の方が少ない。そうして大部分の従業員というものはその人たちに使われる人間ですよ。その人たちがこぞってある種の意思表示をしている場合、そういう問題が起きている場合に、一度任命したならその権威を守るためにこれは変えていきたくないのだ、守っていく、そうして後日反省を促すんだというようなことで、時点をきょうからあす以後に延ばしていくという考え方は、現在問題の起きているということを当局の方が全然ネグってしまった考え方である。少なくとも現在問題が起きていなければ、今こんな時間をかけて私どもが皆さん方と話をしていないわけです。問題が起きて、国会でも今この問題を取り上げて真剣にあなた方と論議をかわしているわけなんです。そのいくところは何か、その目的は一体何か。目的はお互いやはり人間ですから人格は尊重いたしますが、新たに任命された局長というものは、やはり下部の全従業員からよりよく尊敬され、よりよく受け入れられる素地を作ってその局長の仕事を遂行してもらう。要するに人事管理の面ではこの点が実に重要な問題なんです。幾ら辣腕家、手腕家といわれても、下が全然そっほを向いてただ局長という看板だけを持ち、そのマークをつけているからすべての人事管理がうまくいくと思ったら大きな間違いです。とにかく人をどう動かすか、人をどのように気持よく働かせるかということがあなた方の一番大事な問題であります。とすれば、その人に対する正当な――私の考えをもってするならば、先ほどの確認されたレールの上に乗っけてみてはずれているということを前提としてこの問題が非常に紛糾をした。しかも極端に言うならば、百名いるか二百名いるか知りませんが、これから働く数多くの人間対一というような格好で問題が起きているのに、問題の焦点はその局長を任命していいかどうかということに問題があるにかかわらず、一ヵ月前に任命したからその権威を守るためにそのまま持続していく。そうしてきょうまでのことはこれで切って、お前調べてみたらこういうところに欠点があった――われわれもこれから調査をいたします。皆さんも調査した結果、お前こういうところに欠点があったんだ、だからお前今後直しなさいと言ってみて、こうしてずっとやってみて、先にいって直さなければ、そのときに直すというのでは、現在も真剣に、私どもも含めていかにして郵政業務が円満に遂行できるか、小さな局であろうとも、局長のもとに数十名か百数十名の人間が、とにかく一糸乱れず、一つの思想のもとに統率されて運営管理がうまくいくかどうかということで真剣に問題にしておるこの問題を、この時限で実際それをネグってしまってあとからのことだけ考えればいいのだという答弁の仕方と全くイコールなんです。その考え方では、決して郵政業務はうまく運営されない。どんな小さな局であろうと、その局長を中心にして、任命していいか悪いかということでなくて、その任命を通じてその局の運営が今後スムーズにいくかいかないかということをわれわれが真剣に論議しておるときには、その今論議しておる問題を、きょうからその問題が起きた九月一日までの間に真剣にわれわれの焦点を合わして、その中から新しい運営がどうやってスムーズにやっていけるかをつかみ出していこう、そういう努力を私どもばかりでなく皆さんの側も持たなければ、国会の存在の意義がない。郵政当局の幹部である皆さんが、今仕事をしようとする大きな目的、柱の一本がなくなったと同じことになる。従って、考え方の問題ですが、そういう考え方を私はとらない……。
#171
○佐藤委員長 原君、御発言中ですが、ちょっとお諮りしたいのです。今参議院から大臣に即刻答弁を求められておるのですが、今あなたの御質問は、佐方人事部長に答弁を求めておるのですね。大臣はよろしゅうございますか。
#172
○原(茂)委員 大臣にも質問しようと思ったのですが、けっこうです。
 そういう観点から、大臣が退席してまことに残念ですが、いずれ調査もいたしますので、これは人事部長も答命に苦しいでしょうが、一つ政務次官が大臣にかわってでも、調査の結果によって公平な立場で公平な判断を下すということをここではっきりおっしゃらなければ、調査をする意味もなければ、皆さんとこうして論議している意味もない。先ほど中間で申し上げた、たとえば採点してみたら片方が五十点、片方が百点だった。勤評の結果顕著に差がついたというようなときでも、何でも一度任命したらやっていくんだということは筋が通らぬし、国会軽視にもなるし、ほんとうに郵政業務というものに対する真剣な私どもの意欲が現われない結果になるので、やはり問題をこれからじっくりと、調査もお互いするというのですから、しかもきょうこんな時間をかけてこれほど審議をしたのですから、その結果、どうしてももう一度違った角度から考え直す必要があるときには、その考え直すこともあり得るということを先ほど政務次官がずばりおっしゃった、あの態度でよけいな粉飾なしに一つお答えを願いたい。
#173
○佐藤(虎)政府委員 どうもそういう仮定のことにはちょっと答えができません。
#174
○原(茂)委員 これは仮定のこととおっしゃるのですが、現在審議している問題で、しかも審議している焦点なんです。現在審議していることを、仮定であったり、夢であったり、泡沫であるというように佐藤政務次官が考えるということは、私は同じ国会議員としてあり得ない。少なくともこれほど委員会が慎重に考えているのに、仮定の問題であるというのは暴言だ。(佐藤(虎)政府委員「暴言ではありません」と呼ぶ)こういうことを仮定の問題だと考えるのはもってのほかだ。この理由をもう一度言うと、少なくとも今日この問題を論議している焦点がどこにあるかというと、宇佐美なり小山という局長を任命することがいいか悪いかという問題を私どもは直接論議しているのじゃない。郵政業務というものが円満に遂行されるためには、少なくとも任命された局長というものの下に数多くの従業員というものが一丸となって、平たい言葉で言うならは気持よく働けるように、できるだけスムーズな郵政業務の運営ということを前提にして今真剣に討議しているその場合に、小山という局長が任命をされた。その任命をされたことを通じて現地でとにかく問題が起きている。その問題をどのようにして解決をし、しかもその問題解決の中から前段に申し上げたようにどこまでも郵政業務の円満な、しかも能率ある遂行というものを考えていこうとする。筋を通したものをつかみ出そうというのが、今私が次官に答弁を求めたり、審議をしている焦点になっているわけです。その焦点になっているときにこの小山局長という人の、これから任命をされた前後の調査を私どももする。皆さんも足らないところは調査をするが、調査をした結果、もし考慮をしなければならない事態が起きたときには、今までの固定概念なり既定概念なりだけを守るということをここで言い切るのではなくて、新たな考慮を必要とするときにはこれを違った角度からなりあるいは同じ立場からなり考慮を払うということを考えてしかるべきだということを私は主張するのであって、このことが仮定の問題であったり何かすることは断じてないというふうに私は考えるので、次官がもしそれに反対なら御答弁を願いたい。
#175
○佐藤(虎)政府委員 あなたのおっしゃられるのは、これから調査して、悪かったらやめさせるかどうか、こういうことが一つの仮定になると私は思う。それは見解の相違だと思う。ゆえに私は仮定と申し上げました。そこであなたがそこまでおっしゃられるなら、私は申します。私はこの任免問題に関しましては知らなかった。知らないじゃ通らない。ゆえに私は答弁申し上げるならば、一応最適任者なりとして、技術、運営、経営面において最も妥当なりと信じて郵政局長これを任命したものと私は信じております。そこで任命いたしました以上、犯罪、過失なき限りはこれを今日直ちにやめさせるという気持は私にはありません。そこであなたの言われる問題の従業員が、いわゆる現業員というか、従業員が大挙してこれに反対しておる。これに対してこういう者をやめさせるのが妥当ではないか、こういうのがあなたの御意見のようでありますね。そう解釈してよろしゅうございますね。
#176
○原(茂)委員 いや違う。全然違う。先ほどそんなことは言っていない。
#177
○佐藤(虎)政府委員 私は、反対はしておるが、どの程度まで反対があるのか。あるいは従業員が反対しておられましても、その村民一体が一丸となって支持しておる者と、おのおのに信用する程度というものがあると思います。たとえばあなたが私をきらいでも、ほかの人が好くという場合もある。こういう場合に対しては一体どちらを採用するか。このときに任命した以上は、もはやこの人が過失、犯罪なき限りは、この人をやめさせるという気持は持っておりません。そこであなた方も十分に御調査を願い、そして私どもといたしましても十分に事務当局に調査させまして、もし過失、犯罪ありとするならば、いつでもやめさせようという気持は持っております。
#178
○原(茂)委員 仮定の問題ではなくて、見解の相違だという御答弁なんですが、少なくともどんな問題でも、現在を論ずるときに過去が入り、未来が入ることは当然なんです。未来のことが多少でも入れば、これは見解の相違になってみたり、仮定の問題になるということはあり得ない。いやしくもわれわれが生活をしたりものを言うときに、過去とか現存とかというものだけに限ってしまって、一切未定の要素が入らないでものを言ったりあるいはやったりということは不可能だ。こう言っている次の一秒後の瞬間にお前死ぬかもしれないと言われたら、これは仮定なんです。見解の相違だ。私はまだ生きるつもりでいるが、死ぬかもしれない。そういう要素というものは必ず入ってくるのだ、未来に対する要素は。そういうものは具体的な例でいうならば、調査をするという次官の言った言葉にも現われている。だから今の事件で考えても、調査をした結果――調査をするのは目的があるからで、目的なしで調査するばかはない。目的をつかもうというための調査をするのですから、調査をした結果何かが出てきた、その要素を含んで考慮しようというのはあたりまえだ。そのことを、調査は勝手におやりなさい、私どももやります、衆議院議員お前たち勝手にやってみろ、調査の結果がどうあろうと、それが何が出ようと、今きめたことはそのままずっといくんだ、その後に悪いこと、何か違ったことをやったら別途に考慮するんだ、こういう御答弁と同じだ、次官の言うのは。だから、僕が次官にあえて言いたいのは、調査をすることを認めておられるし、知っておられるし、われわれも調査するし、あなた方も調査するというならば、この調査をするということをこの委員会が意思表示してお互いに確認をしているのだから、調査をしているのだから、その調査が目的を達したときにはそれをも含んで考慮をすることは当然だと私は考えている。そのことは次官が、調査をした結果何が出ても、この武石局長問題に関しては、この局の問題に関しては一切考慮外である、すでにきめた通りやるんだということとは違うと思う。調査をするとするならば、やはりその調査の結果を含めてここで討議もするし考慮も払うということがいわれなければ困る。
#179
○佐藤(虎)政府委員 私は先ほど申し上げました通り、皆さん方が御調査なさると同時に私どもも調査します。それに伴って犯罪、過失のある場合にはいつでもやめていただくようにいたしたいということは先ほど申しげておりますが、重ねて御質問のようですから特にこれだけは私から答弁いたします。私の方でも調査する。あなたの方でも御調査なさる。そこで過失、犯罪がある場合には私の方ではいつでもやめさせますが、過失、犯罪のない限りはこれはでき得ない、こういうことに御了承願います。
#180
○原(茂)委員 非常に明快になりました。佐藤次官の言う通りでけっこうです。それはけっこうですが、そこでもう一つだけ、過失、犯罪にも一から百まであるのは知っているが、それらをひっくるめてそれが不適格条項なんですよ。不適格条項があるときにはやはり考慮するんだということになるのですから、この点を次官はうんと言っているから答弁は要りませんから、それを確認しておいていただけばけっこうです。
#181
○佐藤(虎)政府委員 その通りです。
#182
○佐藤委員長 金丸穂重君。
#183
○金丸(徳)委員 私がお伺いしたいと思っておりましたことは、今まで朝からの質疑応答の中でほとんど尽くされております。ただ、問題がたまたま郵政事業の中で一番解決の困難な、長い、しかもこれからも容易でない問題にぶつかってしまって、それをまた具体的な事例を取り上げての議論でありましたので、ここでなかなか明快に、ずばりずばりといくわけにもいかなかったと思います。今後実地調査の上において、この具体的問題については一つ明快にして公正なる御解決を願うことといたします。
 ただ、今までの質疑応答の中で、私がこの際一点だけはっきりしておきませんと現地における人事担当者が非常に苦しむこともあろうかと思いますので、ここで明確にしておきたいと思いますのは、こういう問題が起こるのは、先ほども大臣や政務次官からもお答えがありましたように、何といいましても今まで長い間続いてきた特定局制度の一番の問題である局舎問題、これは集中されてきた。個人の所有権の局舎をどうするかということが任命権にひっかかってむずかしいことになってきたのでありますが、今までの御意見によりまして、なるべく最も適正なる人事、最も適当なる人事をやりたい。そのために、局舎に影響されたくないのだ、局舎問題に影響されたくないのだという意図を持っておられますことは、委員会も郵政執行当局も全く同意見であります。たまたま現実の問題としては、局舎が他人にあるということから任命権がいろいろ困難を生ずる。具体的にいいますれば、他により適当な人があるのにかかわらず、やむを得ず次の人を任命するような事実もあったのでありましてそういうことは避けなければならないのであります。そこでそういう方針に基づいたと私は想像するのでありますが、先ほどから議論の中に出てきたところの長野郵政局の人事部長とそれから組合当局との話し合いの中で、国有局舎についてはなるべく――なるべくじゃない、部内者を任命する。国有局舎でなくとも、局舎の借り入れに問題のないところについては、これも部内者を任用したい、こういうことは私は組合といわず、部内の人事を担当しておる者の念願するところだと思います。それが文書になって現われたらそれは大体そうだということでなければいけないということであります。私も四角四面の議論をすると、大体そうであるといった方がより適切だと思います。といいまするのは、部内者を任用しようとしても、山奥の局などにおきましてはたまたま部内者を何としても得られないような場合がある。国有局舎であるのにかかわらず、そういう場合においては、なるほど部外者を任用しなければならない場合もありましょう。そういう例外をとって、そのためにこそ大体という言葉が使われるのであって、その他の点については、部内者を任用するというこの大方針、大念願だけは私は動かしてはいけないとも思います。それがあるために郵政事業の士気は上ってくるのです。部内者も一生懸命働けるのです。それで、他の条件に比して同じであるならばどこまでも部内者を重視してもらわなければいけないと私は思います。そういう念願に立ってのあの申し合わせ、今、小澤委員からも述べられましたような申し合わせになったことと思います。従ってその気持は間違いはないのだ。当委員会において長い開議論せられたその方針に従い、郵政当局も大臣、政務次官以下言明された方針に従ってのあの申し合わせ、確認であった、こう思いますが、この点、もしか先ほど人事部長が四角四面には大体ということがなければいけないというようなことからいきまして、あのことそれ自体は間違いであるかのようにとられますと、現地における人事担当者が苦しい立場に置かれるので、この際明確にしておいていただきたいと思います。
#184
○佐藤(虎)政府委員 だいぶ先ほど来懇切な御議論もあり、十分拝聴いたしました。実際私どもが子供のときからよく知っておるのですが、大体局舎自体が私有財産である。そのために部内者が採用でき得ずして、いわゆる世襲財産的な血族でその跡を継いできたということが一番郵政事業の険路ではなかったかということを私は考えております。ほんとうに理想的に申しますならば、皆さんが先ほど来御指摘のごとく、局舎はことごとくが国有財産であってほしい、郵政省のものであってほしい。これは予算に関連する問題でありますから、今日直ちにこれをそれではそうしたいという理想はあってもそれができ得ない。国営でないために、私有財産であるがためにその家族が裏に住んでおって、前の方だけが貸してある。そのために今日まで部内者は大体が課長か主事くらいになればそれで最高だ、局長になれなかったというのが大きな降路ではないか、こう私も見ております。そこで御指摘のごとく何とか審議会の方の御意見もまとめていただいて何十年とか、あるいは何年聞とか家賃を契約して借りる。その場合に次の局長はお宅のむすこさんや奥さんに引き継ぐのではない、いわゆる技術、運営、指導力に適格者が部内にありとするならばそれをするからというように警告を発しておく必要がありはしないか、警告を発しなければならないと考えております。でき得ることならば、審議会のお力も借りて何年間か十年なり二十年なりの家賃で借りるとか、われわれ家を借りるにいたしましても何年契約とかいうことがありますが、私有財産でありますから、そういう契約でも結ぶ方法にしたらよかろう、このようにも考えております。そうして部内者で成績の最もいい、しかも最も指導力のあるような人を局長に任命できるようにしたいと私は考えております。これは私の理想でありますが、私は何とかしてこの理想を生かしたいと思うのですが、郵便配達をして年がくればもうやめてしまうのだ、停年がくればもうあれは首になるのだということになると、実際郵政事業に携わっておる人たちの末路と申しますか、おやめになったあとを振り返って見ておるのに、あまり幸福に暮らしておる人はないようです。そこで私は、この人たちは多年御努力下さったのでありますから、郵便配達をして、雪、あられ、あらしの中であの苦しみをしてきた人たちがおやめになっても、働くべき道というものを何ものか考えてやる必要がありはしないか。それには公団組織を何とかして考えてやったらどうだろうかというように私はしばしば先生方にも余談的にお話をしておるような次第であります。こういう気持を持っておるとともに部内者が最高主事だとかあるいは郵便局の課長とも名がつきますか程度で、非常に優秀な人であるが局長にもなれないというような方々がだいぶあるようです。そこで私はなるべくそういう人たちを運営に、そうして経営面に指導力のあるような人であるならば、もうどしどし採用をする必要があると思うのです。そこで局舎の問題は何とか審議会の方でおきめ願って、今日現業員で働いておる皆さんが努力すれば局長にもなれるのだというようにいそしんでその職務に忠実に働けるようにさせてやりたい、このように私も考えておるわけであります。
#185
○森本委員 政務次官、一つよく勉強してもらいたいと思うし、それから郵便局長はその横におって、今の局舎の問題なんか出たときは、これは現地の部長の話かどうか知りませんが、やはり問題を明確にしておかなければならぬ。今の局舎は、七年、八年、五年というようなことでは借りられないような仕組みになっておる。これはやはり普通の民家と違って、一応予算によって国の問題は行われているわけだから、要するに四月一日から来年の三月三十一日までの一カ年契約に今の特定郵便局の局舎契約についてはなってるわけだ。しばしばわれわれとしてもこの問題を提起してきておるけれども、今まではどうにもできない、こういう回答であったわけです。だから普通の民間の民家のようなものと違って、一カ年契約になっておるわけです。たとえば八月なら八月、九月なら九月に局長が交代しても、その問題については三月三十一日までは郵政省は権限があるわけだ。しかし四月一日からの契約が解除せられるということになると、現実の問題としてはどうにも仕方がない、こういうことになる。しかし今の武石局のような問題が起こった場合は、年間百局なり百二十局ぐらいの新営局舎というものが現にあるんだから、それを特別に回せば問題は起きないわけです。そういうふうな具体的な問題については、政務次官もよく事務当局に聞いて、あなたがこうだ、こうだということを詳しく言わないと、事務当局はおそらく都合の悪いことはあまり報告せぬと思うんです。だからそういう点についてはよく勉強すると同時に、事務当局にも根掘り葉掘り聞いて、よく研究してもらいたいと思う。今のような問題なんかは、質疑応答の最中に政府当局が一応この問題についての見解を明らかにすべきなんです。そういうときに事務当局が黙っておるという手はないんだ。経理局長もおるけれども、たしかそういう契約になっておるはずです。だから政務次官は、今六年とか五年ということを言われておるけれども、今の問題としてはそれはできないんだ。できないからこういう問題が起こっているわけで、そういうときには政府当局は、これから先はやはりよく親切に答弁をすべきだと思う。これは政務次官のあれじゃない、そういうときは事務当局が、まあ人の答弁だからおれは黙っておろうということではなしに、そういう問題々々をとらえて、そのときに応じた答弁をすべきだと思う。この点を一つ忠告しておきます。
     ――――◇―――――
#186
○佐藤委員長 次に、参考人招致の件についてお諮りいたします。来たる十一月六日から、本委員会におきまして日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を審査いたしたいと思いますが、その審査が終了するまで日本放送協会より参考人を招致いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
 なお、参考人の人選及び手続等につきましては委員長に御一任を願います。
 次会は十一月六日金曜日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後一時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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