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1959/11/18 第33回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第033回国会 災害地対策特別委員会建設等小委員会 第3号
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1959/11/18 第33回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第033回国会 災害地対策特別委員会建設等小委員会 第3号

#1
第033回国会 災害地対策特別委員会建設等小委員会 第3号
昭和三十四年十一月十八日(水曜日)
    午後二時十六分開議
 出席小委員
   小委員長 江崎 真澄君
      岡本  茂君    木村 俊夫君
      田村  元君    徳安 實藏君
      岡本 隆一君    金丸 徳重君
      堂森 芳夫君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 村上  勇君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  奧村又十郎君
        建 設 技 官
        (河川局長)  山本 三郎君
 小委員外の出席者
        大蔵事務官
        (主計官)   宮崎  仁君
        農 林 技 官
        (林野庁指導部
        治山課長)   若江 則忠君
        建 設 技 官
        (計画局都市建
        設課長)    奥田 教朝君
    ―――――――――――――
十一月十八日
 小委員中島巖君君同日委員辞任につき、その補
 欠として田中幾三郎君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月
 の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法
 律案(内閣提出第一六号)
 昭和三十四年台風第十五号により災害を受けた
 伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に
 関する特別措置法案(内閣提出第一七号)
 昭和三十四年八月及び九月の暴風雨による堆
 (たい)積土砂及び湛(たん)水の排除に関す
 る特別措置法案(内閣提出第二二号)
 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月
 及び九月の風水害を受けた公共土木施設等の災
 害復旧等に関する特別措置法案(内閣提出第二
 七号)
 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部
 を改正する法律案(中島巖君外十七名提出、衆
 法第一六号)
     ――――◇―――――
#2
○田村小委員長代理 これより会議を開きます。
 小委員長所用にて不在のため、私が小委員長の職務を行ないます。
 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案外三案及び中島巖君外十七名提出、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案の建設省関係法案を一括して議題とし、審査を進めます。
 昨日に引き続き質疑を行ないます。岡本隆一君。
#3
○岡本(隆)小委員 最初に河川局長にお伺いいたしたいと思います。堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法の中で、第一条に、今度の「暴風雨に伴い発生した土砂等の流入、崩壊等により政令で定める地域内に」と書いてございますが、この「政令で定める地域」というのは、どういうふうなものを想定しておられるのでしょうか。
#4
○山本政府委員 まことに申しわけありませんが、これは計画局の方の所管でございますので、今係を呼びに参りましたけれども……。
#5
○岡本(隆)小委員 そうすると、この法律の全部については、計画局からお答え願わなければならぬのですか。
#6
○山本政府委員 その通りでございます。
#7
○岡本(隆)小委員 それでは、他の問題を先に進めて参ります。公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法、これはあなたの方ですね。――この第一条でやはり一行目に「政令で定める地域」というようにございますが、これは、先般策定された例の激甚地基準というものに該当する地域というふうに解釈すべきでしょうか。
#8
○山本政府委員 その通りでございます。
#9
○岡本(隆)小委員 そこでその激甚地の問題についていろいろ不明確に思われる点がございますが、そういうふうな地域においては、三段階にわたったところの高率補助が行なわれることになっておりますけれども、その高率補助を受ける場合に、たとえばAならAという府県でもって補助を受ける災害が二種類ある。つまり激甚地に指定されない部分について、従来の国庫負担法に基づくところの補助を受けることになりますね。それから激甚地に指定された分については、高額の補助を受けるというふうな二本建の補助を受けることになるわけですね。例をわかりやすい数字にいたしまして、百億の標準税収のある県があるといたします。そういたしますと、五十億に達するまでは補助の段階が違いますですね。そこでかりに、その当該の県で四十億まで激甚地に指定されたところの補助を受けるべき災害があったといたします。そうしてあと二十億激甚地に指定されない分の災害があったとします。合わせて六十億になると仮定いたします。その場合の算出方式の問題でございますけれども、先に高率補助の分を二分の一に達するまでというふうにとっていくのか、あるいは高率補助を受けない分について先に補助を計算して、その高率補助を受ける分を上の方へ回しますと、補助を受ける金額が相当違って参りますが、それはどういうふうな算出の方法によるのでしょうか。
#10
○山本政府委員 その点説明がなかなかむずかしいわけでございますが、今のお話によりまして、ある県の災害の総額が六十億といたしまして、それから激甚地の指定になりました地域に四十億という災害があって、指定しない地域に二十億あったという場合に想定いたしますと、六十億につきまして、全体の事業費につきましてこの特例法適用の負担率に従いまして計算いたしまして、その率が出ましたものを四十億に適用する。高率の地域にある災害については、この特例法で六十億全体を計算いたしまして、その率が出ましたのを四十億に適用するわけです。それからもう一ぺん、もう一つのやり方をやりまして、六十億について特例法でない普通の法律で率を出しまして、その率を二十億に適用する、こういうやり方になるわけであります。
#11
○岡本(隆)小委員 そういたしますと、五十億に達するまでは災害額の十分の八ですね、それから五十億をこえた部分の十億については十分の九ですね、それでもって計算した額が災害総額に対する補助額になりますね。しかしながら、その中に二十億だけは特例法の適用を受けない分があるのですが、お伺いしたいのは、その分をどういうふうに扱うかということなんです。
#12
○宮崎説明員 計算的な問題でございますので、私から補足いたします。今岡本委員のおっしゃった計算例で申し上げますと、標準税収入が百億円、それから災害復旧事業費は六十億円、そのうち特例法適用が四十億円、一般法の方が二十億円、こういう前提でございます。その場合の計算をどういうふうにいたしますかと申しますと、まず、特例法の適用になる分につきましては、現在の法律で災害復旧事業費の総額、つまり六十億円と、それから標準税収入百億円とを対比いたします。そこで標準税収入の二分の一に達するまでは八割ということでございますから、五十億円というものに対して八割をかける、それは四十億円でございます。それから五十億をこえて、つまり二分の一をこえて一倍に達するまでが九割でございます。今回の設例の場合でありますと、全体が六十億円でございまして、標準税収入の二分の一というものが五十億円でございますから、二分の一をこえるものが十億円ということに相なります。十億円につきまして、十分の九を適用する。つまり九億円ということになります。そういたしますと、前回の二分の一以下のもので四十億円と、それから二分の一をこえる分で九億円、合計四十九億円というものが、つまり一応国庫負担対象の計算上の基礎、こういうことになりまして、その四十九億円を被害事業費の総額六十億円で割りまして、その割合は八一%となると思います。そうしてその八一%というのが、この該当例の場合の特例法の負担率となるわけでございます。その八一%を実際にかけます場合には、特例法適用の対象となる四十億円について八一%を乗ずる。つまり国庫負担額といたしましては、三十二億四千万になります。
 それから今度は一般法の分でございますが、一般法の分につきましては、ただいまの設例でありますと、二十億円ということに相なります。しかし、国庫負担率の計算におきましては、特例法の場合と同様に、災害復旧事業費の総額である六十億円をとりまして、これと標準税収入とを比較いたしますと、標準税収入の二分の一までの額というのが、五十億円でございます。五十億円に対しまして、現行法の基本率三分の二を乗じます。そういたしますと、総額は三十三億三千万円となると思いますが、この三十三億三千万円というのが一応の額、それから二分の一をこえる額は、この場合十億円でございますが、それに対しては、現行法では四分の三の負担率が適用になります。従いまして、その分が七億五千万円、そうしますと、先ほどの三十三億三千万円と今回の二分の一をこえる分の七億五千万というものを合計いたしますと、四十億八千万円となります。大体四十一億円ということになりますが、この四十一億円を六十億で割りまして、その数字が負担率となるわけでございます。今回の場合は六八・三%となっております。この六八・三%を一般法適用の事業費である二十億円に乗じますと、国庫負担額といたしましては十三億六千万ということになります。この十三億六千万というのが、一般法適用になる分の国庫負担額ということになるわけでございます。
#13
○岡本(隆)小委員 そうさらさらとやられると、ちょっとこっちにもわかりにくいのですが、あとでゆっくり御説明願います。非常にむずかしい算式でちょっとわかりにくいですから……。
 そこで私は、激甚地の認定に伴うところのいろいろな矛盾がございますので、この点についてお伺いしたいと思うのでございますけれども、激甚地を規定するものさしになっておるのは、標準税収ということになっております。ところが、標準税収ということになっておりますと、たとえば、府県の指定の場合におきましても、あるいは市町村の指定の場合におきましても、非常に大きな都会を持っておるところの府県における場合と、大都市を持たない府県の場合との間において、計数における大きな開きがおのずから出てくるわけです。この点、私は非常にものさしとして不適当なものが持ってこられておると思う。むしろ財政規模というものをものさしに使うべきであって、標準税収というものをものさしに使うべきでない、そういうふうなものさしを使おうとしたところに、今度の愛知県の処遇の問題について、政府が非常に苦慮しなければならなかった理由が私はあると思うのでございますが、そういう点についていかがお考えになっていらっしゃるのか、建設大臣と大蔵政務次官、お二人から御見解を承りたいと思います。
#14
○村上国務大臣 指定地域のものさしを使わないで、災害の激甚なところは大体常識で判断して、それで指定してしまって高率補助を適用したらいいじゃないかという御質問だと思いますが、そうじゃないですか。
#15
○岡本(隆)小委員 意味が違うのです。つまり激甚地と指定するためのものさしにその公共団体の標準税収を使っておるところに、いろいろな矛盾が出てくるということを私は言うのです。たとえば一番適例は、愛知県の処遇に困られたということです。あれだけの激甚地でありながら、名古屋という大都会があり、非常に大きな税収を持っておる、そのために、標準税収をもってきたら、どうしても当てはまってこない。だから仕方がないから、いろいろな方法で何とか愛知が指定できるような方法を見つけ出そうという形をとらざるを得なくなったわけですね。その間についてのいろいろな御苦心が政府部内にあったということも承っておるのですが、それは非常にけっこうなんです。しかしながら、つまり持つものさしが誤られたから、結局そのような苦心をしなければならなかったのではないか。標準税収をとるよりも、むしろその公共団体の財政規模を用いていけば、私はあまり御苦心が要らなかったのではないかということを考えるのでございますけれども、その点についてどういうふうな御見解を持っておられるか、こういう質問なんです。
#16
○奧村政府委員 地方団体の標準税収入をものさしにしたことは妥当を欠くのじゃないかという御質問でございますが、御承知の通り、地方財政のいわゆる財政力、これはやはり自治庁の方で大体標準財政収入というものをめどにしておりまして、交付税などは標準財政収入、それから標準財政支出、これの差額を交付する。だからやはり一般にこのものさしでやっておるので、しかも、現在の公共土木災害復旧に関する国庫負担法におきましても、標準財政収入というものをものさしにしておりますので、今度の特例法におきましても、これは国庫負担法の特例法ですから、国庫負担法の用いたものさしを同様に用いた、かようなわけでございます。
#17
○岡本(隆)小委員 従来のものさしがあったから、あり合わせのものを使いました、こういうふうな御意見でございますけれども、この法律ができたときには、二十八年の災害のときに議員立法でほんとうに――私はその当時のことはよく存じませんけれども、どさくさの間に作られた。従って、そういう合理性というものを考えるよりも、むしろ何とかしてあらゆる災害のひどいところに対して特例法を使っていこう、高率補助をやっていこう、こういう精神でできた法律であるために、立法のときに、私はそういう合理性というものについて十分な検討が不足であったのではないかと思うのです。今度政府がこういうふうに特別措置をお考えになる場合には、従来の法の誤ったところを是正して、合理性のある方針を打ち出していただくべきであったのではないか。ことに従来の特例法に使ったものさしが、愛知県を律していくときに、あれだけの激甚な、ひどい災害を受けながら、どうにもその網にかからないというふうなものさしである限りにおいては、このものさしはどっか寸が狂っていやしないかということを当然考えていただかなければならなかったであろうし、また、当然何かいい方法がないかといろいろ苦慮されたのでございますから、私はそのときに標準税収というものさしを捨てて、財政規模というものさしをおとりになったら、そうしてその財政規模の何分の一の災害があった場合には、そのなにが出る――標準税収の災害額が初めは二といい、その次には一という係数をお出しになりましたが、その一のかわりに、今は分母が標準税収になっていますが、その標準税収のかわりに分母を財政規模、財政収入にいたしまして、〇・幾らという数字を持ってこられましたならば、愛知県だってある程度違ったものが出てきたのではないか。それはひとり愛知県だけでなしに、たとえて言えば福岡県であるとか、京都府であるとか、あるいは兵庫県も入って参りますけれども、こういうふうな大都市、大工業地帯というものを持った地方にも、割合に公平な措置がとれたのではないか、こういうふうに私には思えるのですが……。
#18
○奧村政府委員 お話の、財政規模をもとにしろとおっしゃいますが、私どもとしては財政規模を表わすのに標準財政収入というものをとったので、あり合わせのものさしというお言葉でありますが、あり合わせをそのままその通りに当てはめたのではなくて、これをもとにしまして、昭和二十八年災害のときと比べて違いますのは、府県工事につきまして、激甚地は、やはり府県の中の――しかも、激甚地というのはまた別に市町村単位できめるということをいたしましたので、これは実情に即すると私どもは考えます。と同時に、愛知県につきましては、何か特別のそういう実情に合うような配慮ということで、長期湛水地域というまた別のものを出した。もう一つ特にお考えをいただきたいのは、高潮対策のためのこれはまた特別のいわばものさし、こういうことで、三者総合いたしまして妥当なもの、かように考えているのでありますが、なお事務的には主計官からお答えいたします。
#19
○宮崎説明員 ちょっと補足的に今の岡本委員の御質問に対してお答えいたします。公共土木施設の国庫負担率をきめます場合のものさしとして、基準財政需要をとるという考え方はどうかという御提案でございまして、まことにその御提案、私はもっともと思う点もございます。といいますのは、もしこの現在の国庫負担法の考え方が、地方公共団体の経済的な規模あるいは行政活動の規模といいますか、それと災害復旧とを比較して国庫負担率をきめるという建前でありますと、基準財政需要をとることが最も妥当だと私も考えます。ただ、御承知の通り、現在の公共土木施設国庫負担法の考え方は、そういう考えとは違うのでございまして、地方公共団体の財政力を考えてその財政力に応じて国が負担率をきめていこう。財政力といいます場合には、これは交付税によって肩ならしをされない以前の、その団体が本来持っておる財政力、つまり地方税というものを基礎にいたしましてはじきました標準税収入というものが、最も適当であるということになっておるわけでございます。ここのところは、交付税の方の考え方というものが、現在の制度と変わりましてそして災害復旧事業のようなものの負担も、交付税上完全に織り込んで補てんしていくということになっておりますと、ただいま御提案のような考え方もとれるのでございますが、現在の制度におきましては、災害復旧事業といいますのは、これは予測しがたいときに、急激にかつ莫大な経費を要するものでございますので、むしろ、それは災害復旧事業費だけにおいて地方の財政力との調整をはかるという必要があるということで、現在の国庫負担法ができておるものと考えます。今回の災害もまさにそのような事態でございまして、非常に大きな災害が、しかも、ある地域に集中して起こっておるというような事態でございますから、これはやはり現在の国庫負担法にいう財政力との比較で問題を見ることが適当である、こういう考え方で、標準税収入をとるという方針は異議なくきまったわけでございます。
#20
○岡本(隆)小委員 私はこの標準税収というものは、必ずしもその自治体の財政力のすべてを物語ってないと思うのです。と申しますのは、やはり事業の均等をはかるために交付税の制度があり、それだけにまたその地方自治体としては、標準税収がそれだけ高ければ、それだけ交付税というものは少なくて、日ごろやはり手一ぱいの世帯をやらされているわけなんです。その公共団体としては、やらなければならない義務づけられた事業がたくさんありますから、それはもう標準税収が多かろうと少なかろうと、それだけのことはやらなければならないために、いわばやはり筒一ぱいの世帯を各公共団体はやっていると思うのです。それは特別富裕な、いわゆる不交付団体で余裕のあるところは別でございますけれども、交付団体である限りにおいては、標準税収が少々多くても、それは必ずしも財政的な余裕がしかくあるというふうな意味にはならないと私は思うのです。ところが、その標準税収が多いがゆえをもって、非常に災害復旧費に対するところの補助率に大きな開きがついてくるとなって参りますと、これはそういうふうな当該府県にとっては、かなり財政的に苦しい問題になってくる。そのことは、結局やはり補助の少ない分だけは、それぞれの県民に税として賦課されなければならぬことになって参りますから、それはあとでいろいろ起債であるとか、それに対する元利補給とかいうようなものがございましたといたしましても、それが一部住民に対する重圧として出て参りますので、だから、そういう点については、やはり財政規模というものをとるというふうなこともお考え願わなければならないのではないかと思うのです。私も、こういうような問題について考え出したのは、この災害以後、ことに激甚地問題が出てから以後のことでございますので、それについての検討は不十分でございますけれども、しかしながら、やはり政府においても、そういう点については、もう一度よく検討し直してみていただかなければならないのではないかと思うのでございますが、いかがでしょう。政務次官、どういうふうな御見解ですか。
#21
○奧村政府委員 御趣旨の点は、お説の通り検討すべき点が多々あると思いますが、しかし、もうそこまで掘り下げて参りますと、標準財政収入額というものは、御承知の通り、地方税法による標準税率によってはじき出したもので、標準税率から幾分上回るとか、下回るとか、これは地方団体で自由になる。しかも、標準税率ではじき出した税収のまた何掛というふうに、内輪に見てあるのです。しかし、その標準税収入によって、大体大まかにその市町村の財政力というものはわかると私は思うのであります。しかも、国庫負担が八割とか九割とかいう高率でありますれば、あとの一割や二割については、これも市町村が全部直ちに受けるのではなしに、この地元負担の裏の分は、起債で見るとか、特別交付税とかいうふうにしていきます。起債で見ますが、起債のまたあとの償還能力ということにもなって結局現在としては、一番標準財政収入が妥当でなかろうか。お説の通り検討するとすれば、ずいぶん各般の問題をこまかく一ぺんやり直さなければならぬ、こういうふうに思いますので、現在としては、やはり政府の案の通りに一つお考えをいただきたいと思う次第であります。
#22
○岡本(隆)小委員 相当作業が進んでああいうふうななにが出ておりますから、今それを根本的に制度そのもの、基準そのものを振りかえていけとまでは私は申しませんけれども、しかしながら、標準税収というものをものさしに使ったために出てきているところのいろいろな矛盾点は、是正するような方策を、今度の指定とか、その他のなににあたっては、とっていただきたいと私は思います。その矛盾点をまず申し上げてみますと、第一に、市町村単位に指定をされる場合の方式でございますけれども、まず第一に、市町村の標準税収を上回る場合、これはよくわかります。ところが、今度は第二項の混合方式になりますと、これは非常なる矛盾があるわけです。この混合方式というのは、府県税と町村税を合わせたものを分母として、分子を災害額にしております。そういたしますと、どういう点に矛盾が出てくるかといいますと、この第二方式によって第一方式の係数が一にならないで、はずれたものが今度は第二方式で相当数救われていきます。相当数救われていきますが、救われていく町村を見ていきますと、府県工事が非常に多いものについては、結局町村工事が案外少ないものが救われていくのです。そうして相当町村に被害が大きくても、町村の負担しなければならないところの復旧額が相当大きくても、府県工事や直轄工事の乏しいものは網にかかってこないのです。だから、非常に不公平な何が出てくるわけです。だから、そういう点については、やはり、むしろそういうふうな複雑な方式を持ち出してくるよりも、その町村工事については、当該町村の被害額、当該町村が復旧しなければならない被害額と、それからその町村の標準税収との比率を出して、最初それを一となさいましたが、この一を〇・五にするとか、〇・三にいたしますと、今の複合方式で救われるのと同じような率において、最も公平ななにが出てくるのです。これは宙でお話しするとおわかりになりにくいと思いますが、この数字をずっとしさいに、各町村ごとの被害状況を点検して参りますと、そういう結果が出ておるのです。だから、むしろこんな複雑な混合方式というものを持ち込まないで、単純方式で、その係数は一から〇・五に下げる、あるいは〇・三に下げるというふうにされた方が、はるかに簡単で、しかも、大体に見て公平な結果が出てきておるというふうになるのですが、その点について、そういうふうな各町村の被害額との対比において、その町村ごとの数字について御検討をしてみられたんでしょうか、どうでしょうか。これは建設当局にお伺いした方がいいんじゃないでしょうかね。
#23
○山本政府委員 これは私どもといたしましては、たとえば、市町村内におきます施設の管理の状況が、ある県によりましては、非常にこまかいものまで県がやっておる。たとえば、河川等におきましても、ある県におきましては非常に小ちゃい川まで県が管理しておるというようなこともありますし、ほかの県におきましては、大きな川だけは県が管理しておるけれども、中くらいの川以下は、比較的な問題でございますが、町村にまかしておるというようなところがございまして、その点で、市町村の工事と市町村の税収入だけで比較しますと、非常に不公平がある。でありますから、両方の災害額と両方の税金を合わしたものを比較すれば、私どもは公平に扱えるんじゃないかという観点から、こういう方式をとった、こういうように考えておる上げであります。
#24
○岡本(隆)小委員 仰せのようでございますけれども、たとえば、私の京都府下の各町村、高率補助の適用の町村を見ていきますと、比較的被害が少ない、町村負担が少なくて、県工事が多いために救われているのや、あるいは相当町村の負担しなければならない工事が多いにかかわらず、県工事が少ないためにはずされておるというふうな、不遇な町村がございまして、やはり、どうしてもこれは相当不公平なように見えるので、あとで、またこの表を差し上げますから、一ぺんそういう点について、今後の問題として――ことしはことしとして、きまったものは仕方がない。あるいは、できれば、私はこれは方針を変えていただきたいと思います。しかしながら、ことしはことしとして、何といたしまして災害は、われわれは何も待つわけじゃございませんが、将来もあることでございますから、一つ、こういう問題については公平な方式がとれるような検討を、もう一度お願いいたしたいと思います。
    〔田村小委員長代理退席、小委員長着席〕
その不公平な一番の大きな根拠は、私は、大都市を持っておるところの公共団体では、やはり大都市の持つところの法人税、法人によって出てくるところの税というものが、相当大きな意味を占めると思うのです。それで、どうも私は口下手ですから、口で申したのじゃ了解していただけないと思って、ちょっと表にして書いてきたのですが、混合方式をとりますと――混合方式というのは一番上の欄ですね。町村災害と県災害と直轄災害、分子がそうなりますね。それから分母が、町村の標準税収と県税の町村割ですね。ところが、その県税の町村割というものに大きな矛盾があるのです。私は、これは初め、県税の町村割というのは――私、町村財政のことはあまり詳しくございませんで、しろうとなので、簡単に、当該町村から上がってくる県税がそのまま県税の町村割として勘定される、こう思っておったのです。ところが、話をだんだん聞いていきますと、そうじゃないのです。県税の町村割をどうして算出しているかといいますと、その当該県の県税総額に――町村税総額を分母にし、当該町村税を分子にした町村税の比率ですね、県税総額にその町村税の比率をかけているのですね。そういたしますと、たとえば愛知県なんか、名古屋という膨大ななにがありますから、そのために愛知県下の町村というのは非常な影響を受けているのです。それはどういうことかといいますと、この県税の中には、法人によって入ってくる部分と、それから法人以外によって納められる税の部分があるのですね。だから、それを分けていかないことには、その名古屋なら名古屋の大きな大会社、大工場の法人税というものが、そのまま各町村へ按分して分けられていくのです。だから、分母の町村割が大きくなりますと、結局出てくる一番上段の係数が小なくなっていくのです。分母が大きくなりますから、小さくなっていくのです。だから、公正に分けて計算して出すようにしようとすると、県税の方を二つに分けまして県税の法人によってくる部分とそれから法人以外の県税とに分けまして――これは話を聞きますと、簡単に分けられるそうです。だから、分けて、それに対して、当該町村の法人分を法人税収で割り出し、それから法人以外は法人以外でもってその係数で割り出していった数字を県税町村割の中へ持っていく。こういうふうにすると、各町村が大体公平ななにが出てくるわけなんです。だから、これをやらない限りにおいては、今の混合方式というものは、大都市を持っておるところの府県――府県そのものも影響を受けますが、しかしながら、大都市を持っておる府県の町村というのは、名古屋なら名古屋、あるいは福岡なら福岡という大きな法人税を持つ部分のために、係数が少なくなって、一という係数にもならなければ、あるいは混合方式によるところのなにも係数が非常に少なくなってくる。だから、今度のなにでは全然そういうことが考えられておりませんが、これは、しかし、こういうふうな方式というものをやはり採用していただかなければ困ると思うのですが、大蔵当局のお考えを一つ承りたいと思う。
#25
○宮崎説明員 だいぶ技術的な問題にもなりますので、私からお答え申し上げます。
 御指摘のように、県の税収入というものの内容は、法人税のようなものと、それから、あるいは住民税のようなものとではだいぶ態様が違いますから、そういった税のそれぞれの性質に応じて、こういった按分額を出していくという考え方も、非常にこまかくやっていく場合には問題があるかと思います。しかし、今回の混合方式をとります場合の考えといいますのは、大体主体は府県工事についてこの方式をとろうという考えでございます。その場合に、県の標準税収入として算定される額というものに、やはり総額を問題とせざるを得ないわけでございます。その額を一応いかに按分するかという問題になりまするが、これは御指摘のように、一つの県をとってみますと、こういった分離をした方が実情に合うというような場合もございますし、それから、そうではなくて、現在私どもが提案いたしておりますように、総額で比較していくということが比較的実態に合っていくというような場合、これはいろいろな場合につきまして試算を行ないまして、やはり全体としてみると、これは総額で比較することが簡単でもあるし、また、実情から見てもそう遠くない、こういうことで、現在の混合方式のやり方をきめたわけでございます。御指摘のように、個々に当てはめてみますと、若干の矛盾が出るような場合がございますけれども、全国について統一した方式として、しかも、これを実際に相当多くの市町村について計算をいたさなければならぬわけですから、簡単であるということもやはり重要でございます。そういった点も考えまして、現在のやり方が妥当だ、こういうふうな判断に達したわけでございます。
#26
○岡本(隆)小委員 なるほど、これは計算がややこしいです。計算がややこしいから、私は計算の簡単な方法、単純方式でやって、一・〇という係数は下げていけば、簡単で割合に公正な案が出てくるということを先ほど申し上げたんです。しかしながら、もし、複合方式をとるとするなれば、こういう矛盾点があるから、この計算方式でなければ公正さが欠けてくる、こう思うのです。全国一律の、しかも簡単な方式、こういうことであれば、やはり市町村の負担しなければならない工事分については、市町村の負担分の工事費、すなわち、被害総額を分子に、それからその分母を市町村の標準税収にして、その一・〇を〇・五に下げるか〇・三に下げればいいと思う。たとえば京都府へ行きますと、私、計算してみたんですが、混合方式をとりますと、京都府では適用される町村が、四十町村の中で十九、約二十ございます。それから〇・五をとりますと二十です。だから、いずれも同じ結果が出てくるのです。市町村が四十のうち、どちらも大体二十ずつ。しかし、その内容になって参りますと、やはり市町村の被害の大きいところが正直に、単純方式だと出てくるのです。ところが、複合方式ですと、県負担分がかぶさってきますから、非常に不同ができておる。だから不公平が出てきておるわけです。これはどうなっても、大体のところでいいじゃないかといえば、それまでですが、しかしながら、乏しい財源をもって日々四苦八苦のやりくりをしておるところの小さな地方自治体にとっては、なかなか、どうでもよいじゃないかというふうな問題でなくて、この激甚地指定の問題については、町村長が、あるいは町村会の人たちが血相を変えて何べんも東京に出てきたりして真剣になって取り組んでおるのですね。ですから、その点、われわれは少々のことはどうでもよいじゃないかというふうなことでさばいていかずに、やっぱり一番公平な形が出るような努力をわれわれはしなければならないと思う。そういう意味においては、混合方式というような非常に矛盾のある方式をとるよりも、単純方式をおとりになった方が賢い。ただ、その係数を一というところに求めたために、こういう複合方式というものをとらなければならぬなにが出た。それを〇・五あるいは〇・三に下げていただいたら、同じような形で、私はもっと公正ななにが出たと思うのですが、これは一度、またあとでこの表をおあげしますから、一つ一ぺんよく検討してみていただきたいと思うのです。
 そこで、もう一つの問題でございますけれども、たとえば、府県あるいは公共団体でやらなければならない仕事は、公共土木の災害復旧以外に、民生関係あるいは公衆衛生関係等、さまざまあるわけです。そのさまざまな復旧事業に対して行なわれるところの補助率というものが、また、それぞれの政令できめられるのですね。だから、こういうふうな実態をつかむのに非常に困難なのですが、そういうことになって参りますと、標準税収の多いところの愛知県あるいは福岡、京都というふうなところは標準税収というものをとって、たとえば、教育関係では二〇%であるとか、あるいは治山治水関係では二〇%であるとかいうふうな係数を持ってこられますと、それぞれ標準税収が大きいだけに、みなまくらを並べて大都市を持っておるところの府県は討ち死にしておるのです。結局、県で負担しなければならないところの負担分が、みな高率補助が受けられない。こういうことになってくる。一つだけが高率補助を受けられないのならよいのです。しかしながら、もろもろのたくさんのなにが全部高率補助の網の目からはずれて参りますと、それぞれのトータルというものが相当大きなものになってくると思うのです。だから、こういう点にも、標準税収というものをものさしにするための矛盾点が出てくる。大都市を持たない小さな県でありますと、ある程度の被害額に対して、すぐ高率のパーセンテージが出て参りますけれども、しかしながら、愛知県のごときは、なかなか高率のパーセンテージというものが出て参りません。よほどの被害がなければ一〇%、二〇%というような大きな被害額は出て参りません。そういうことになれば、結局積算すれば、全体的にそういうふうな大都市を持つ府県というものは非常に不遇な地位に置かれる。これを是正する方途を、今度はぜひとも講じていただかなければ困ると思うのです。この点については、一つ村上建設大臣から御意見を承りたいと思う。
#27
○村上国務大臣 なかなかむずかしい御質問で、不公平であっては絶対にならないのですが、しかし、今何かそこにものさしがなければ、ただ単に検討して、これを高率補助の指定地にするというわけにはいかないので、政府としては、今回の政令できめた基準をものさしにいたしております。今まで私、あなたのお話を承っておりましたが、基準財政とか、あるいは標準税収入とかいう、このどっちか多い方をとった方がいいというようなことから申しますと、あなたの今お話のようなところから採用すると、なるほど金持ちの県と申しますか、名古屋その他、こういうところは助かりましょうけれども、貧乏県ということはないですけれども、比較的県税収入なんかの少ない、国の交付金によって相当県財政をまかなっておるところは、それではとてもとんでもないことになると思うのでございまして、これがみんなに当てはまるものさしでありますれば、これはこの際、一つずっと――きのう、きょう作ったものさしでないのでして、私は、やはりこの程度のものさしで指定地を決定していくということが、災害復旧の私どもの見地から考えましても、この方がいいのじゃないか、こう思うのです。というのは、結局ものさしをうんとゆるくしてしまって、一応これを〇・五とか、〇・三とかいうように下げれば、これはもうほとんど、どこも入ってくるのですね。入ってきて、なるだけ高率補助にした方がそれはいいのですけれども、やはり国の予算にも制限があることでもあるし、ある一定の金で、費用を持って災害を復旧する場合には、あまり全国四十何都道府県に広げてしまえば、高率補助の立法措置を講じましても、やはり深く入らぬで、浅くしか入らぬ。しかし、ほんとうに激甚地ということに地域をしぼって参りますれば、深く入っていけるというようなことから、私は、今回の激甚地指定のものさしは、まあ特別な都市については、あるいはまだ物足りぬところがあろうかと思いますが、大体この程度で、この際はやむを得ないのじゃないか、こう思っております。なお、今の御意見の点につきましては、私どもも十分勉強してみたいと思っておりますので、御了承願います。
#28
○岡本(隆)小委員 私は、激甚地の指定の範囲をうんと広げろ、こんな意味で申し上げておるのではございません。これができるだけ公平にならなければならないということを私は申し上げておる。それで、たとえば、先ほども申し上げましたように、混合方式をとりましても、大体京都府では二〇、それから私が言うような単純方式で係数を下げましても、パーセンテージは大体二〇、同じような値は出ましても、ずっと私の言うような方式をとった方が公平に出てくるという点を私は申し上げておる。あとで表を見ていただきますが、ずっと公平に出ております。それと同じように、今度は府県の場合にも、それが私は当てはまると思うのです。ものさしが、早急の場合、やはりある程度先入観にとらわれるというものもあろうと私は思います。だから、さっき奥村政務次官の言われましたように、現在の国庫負担法で標準税収というものをものさしにしているから、そのままとったのだというお考えも、私は無理からぬと思います。私は、また、そういうような考え方で最初ずっと見ていきましてどうもこれは変だ、これではおかしなことになる、だから、これはこういうような方向で今後考え方を改めていくべきではないか、こういうようなことを考えるようになったので、きょうは、そういう御意見を申し上げているわけなんです。だから、今度のなにを頭からもう一ぺんやり変えてくれ、そういうようなことは、私は申しません。しかしながら、こういうような不公平なものさしによって出たところの結果に基づいて万事がぴしゃりどんで決せられるのでは困る、だから、それによって出たところの矛盾点だけは、やはり何とか是正するような補足的なことをこの機会に考えていただきたい、こう私は申し上げておるので、その点、どうぞ誤解をしていただかないようにお願いをいたしたいと思います。
 それで、今度は湛水地の問題ですが、なにがお見えになりましたか。
#29
○江崎委員長 湛水関係ですか。――奥田都市建設課長が来ております。
#30
○岡本(隆)小委員 この法律の、今度の特別措置法案のなにでありますが、第一条の、「政令で定める地域内に堆積した」という、この政令で定める地域というのは、これはどういうふうなことを……。
#31
○江崎小委員長 ちょっと岡本君、御発言中ですが、大臣は参議院の予算委員会に呼ばれておるそうですが、もうよろしゅうございますか。
#32
○岡本(隆)小委員 ちょっと待って下さい。これをやってから……。
#33
○江崎小委員長 大臣の分を譲り合って、一括してやっていただけますか。――では、そういうふうに御了承願います。
#34
○岡本(隆)小委員 この「定める」というのは、どういうようなことを想定していらっしゃいますか。
#35
○村上国務大臣 湛水の排除の政令につきましては、他のものは大体みんな出ましたが、これまた大蔵、農林、建設と、こう関係各省がありますので、今これを急いできめて御提出するようにいたしております。今協議いたしておりますので、この点、一つもう少し御猶予願いたいと思います。
#36
○岡本(隆)小委員 それでは、その次の、「地域内に堆積した政令で定める程度」というのは、これは昨日でございましたか、御説明願った三万立米その他のなにと理解していいですね。
#37
○村上国務大臣 よろしゅうございます。
#38
○岡本(隆)小委員 ところで、この法案を見ますと、政令で定める程度に達する泥土、砂れきその他については国が高率に国庫補助をやるということになっておりますから、結局この政令で定める地域というものがわからなければ、この法案の意味がわからないことになって参ります。結局、ただ災害で土砂、瓦礫がたまったぞ、たまったものは国が国庫補助をするから始末しなさい、こういうふうな意味なんですか。一体どんなふうなものがこの対象になるかという、この政令についての、一応建設省のお考えでもおっしゃっていただかないと、解釈のしょうがないのですがね。
#39
○村上国務大臣 政令で定める地域ということですが、結局、堆積土砂が三万立米以上とか、あるいは七日以上湛水しておったとかいうようなことによって、それは政令地域になり得るものだと私は解釈いたしております。
#40
○岡本(隆)小委員 そうすると、この二つの「政令で定める」という言葉は、全く同じ意味なんですか。
#41
○奥田説明員 これは二段書きになっておりますけれども、第一段の「政令で定める」と申します地域は、激甚と認められます地域をさすものでございまして、第二段の「政令で定める」土量と申しますのは、その中でもって小規模の堆積したものもございますので、小規模の堆積したものは採用しないで、一定規模以上のものを採用するように政令でもって土量をきめるということでございます。
#42
○岡本(隆)小委員 そうすると、いわゆる激甚地内に堆積した土砂は、一定規模に達したならば、高率補助をします、こういうことですね。
#43
○奥田説明員 さようでございます。
#44
○岡本(隆)小委員 そういたしますと、今度は第二項に、湛水の定義が書いてございますが、これもやはり同じでございますか。
#45
○奥田説明員 湛水の方につきましては、政令で定める地域内の水量、直ちにそれが対象の水量になるということでございます。湛水地域内、政令で指定されました地域内にたまりました水が、全部対象になるわけでございます。
#46
○岡本(隆)小委員 もう一つお伺いいたしますが、ここの法律でいうところの湛水という言葉の意義と、それから、いわゆる激甚地指定の基準案の中に出て参っております長期湛水地域という湛水と、字は同じでございますけれども、意味は同じであるのか、違うのか、違うならば、どう違うのかということを一つ御説明願いたい。
#47
○宮崎説明員 ちょっとその点を御説明申し上げます。長期湛水地域と申しまする言葉は、公共土木施設災害復旧事業の特例法につきましても、農林水産施設の災害復旧事業の特例法につきましても、その他の特例法につきましても、しばしば出て参ります。この場合の長期湛水地域と申しますのは、やはりその基礎は、ただいま問題になっております湛水の排除に関する特別措置法にいう湛水でございまして、こちらでもって湛水の排除をやるということがきまったもの、つまり、大臣がすでに予算委員会等で申し上げておりますように、三十ヘクタール以上、七日以上ということでとられる地域というものがある、その地域というものを一応基礎にいたしまして、さてその地域がありまする農地とかあるいは市町村とか――公共土木でありますと、これは市町村が問題になりますが、市町村全体の地域を対象にする、あるいは、それが非常に小部分であれば、一部の地域を対象にする、こういうような考え方になります。農地についても、そういった長期湛水の地域のある町村の区域というようなものでやる、あるいはその町村の区域の一部という場合もあり得る、こういうようなことで、その基礎は、ここにあります湛水の排除に関する特別措置法でいう長期湛水地域というものが基礎になりまして、それをもとにして、各特例法における長期湛水地域の定義は、それぞれ実情に合うように定めて参る、こういうふうなことになっております。ここにいう長期湛水地域で落ちるものは、これはございません。これをやりますと、この激甚地で指定されたものは、農地、農業用施設の場合も、公共土木の場合も、必ず入って参りますが、ただそれだけということになりますと、それぞれ事業の性質から見まして、若干不適当な場合もございますので、それは、これを基礎としてそれぞれ実情に合うように定めていく、こういう考え方になっております。
#48
○江崎小委員長 岡本君、どうですか、大臣は参議院の方でだいぶ急いでおるようですが……。
#49
○岡本(隆)小委員 しかし、これは湛水激甚地の全部の法律を通じたものの、ほんとうの中身を今議論をしているのですから、だから、こんな重要な問題を議論しているときに、参議院から御用やで抜けられたのではちょっと困るのです。大臣にもよくお聞き取り願わなければ、今後の――これは政令ですから、非常に運用面で左右されるのです。だから、ここで議論されたことは、単に議論しているのではないのです。やっぱり、ここで議論した内容が今後の運用の中に私は生きてこなければならぬと思う。だから、やはり大臣にもお聞き取り願っておいてもらわなければ困ると思うのです。
 それではお伺いいたしますが、この基準にいうところの長期湛水という意味ですね。三十ヘクタール以上という、これを具体的に、わかりやすく一つ御説明願いたい。
#50
○宮崎説明員 公共土木施設の場合で申し上げます。公共土木施設の場合の長期湛水地域と申しまするのは、この湛水の排除に関する特別措置法で定められた長期湛水地域、つまり、簡単にいいまして三十ヘクタール以上、七日以上の湛水の地域というものがある市町村の地域をとりまして、原則としては、この地域、長期湛水地域のある市町村の地域の全体を指定いたすということが原則でございますが、その長期湛水となる地域、つまり、三十ヘクタール以上という地域が、その市町村の全体の面積に比べまして非常にわずかであるといったような場合には、これは市町村全体をとることも、市町村全体を特例法の対象とすることはやや問題であるというような意見もございまして、そういった場合には、その長期湛水の地域である小部分のところを特例法の対象にいたす、こういう考え方が現在のところ出ております。まだこれは、今、大臣からもお話がございましたように、関係省で協議中の問題でございますので、それがどの程度から一体小部分であるかというような問題は、まだきまっておりませんけれども、考え方は、そういうようなことでございます。
#51
○岡本(隆)小委員 これについては、一応政府の見解がきまったものとして御発表があり、その見解がきまった御発表に基づいて私たちは審議しているのです。だから、これがまだ政府の中できまっておらないとするなれば、私は、ただいまからでも審議を一応休んでいただいて――これは予算委員会が済んでしまったから、予算委員会の分だけは政府の方で食い逃げになりますよ。だけれども、これはこの委員会もストップしなければならぬと思うのです。政府は実際約束を破っておられるのですよ。今時分になって、そんな、今協議の最中でございますというふうなことでは、私はこれは通用しないと思うのです。やはり、これはすなおに、この文字をそのままにとるべきだ。ここに書かれたものをすなおにそのままとるべきであって、別にこれについてとかくのなには要らない。私は、この文章を見まして、とにかく、一地域にとって、一公共団体の中にあって、三十町歩以上の浸水地帯があれば、それは長期湛水地域というふうに指定されるもの、さらにまた、名古屋については、これは特別だ――私はこれについては異議がございます。異議があるけれども、政府の見解として、名古屋だけは特別扱いにしてくれ、こういうことであるから、それなら、わかりましたと、それも承知の上で、しかしながら、名古屋は一行政区について長期湛水三十町歩以上あれば、それで激甚地と指定されるのだ。従って、その他の大都市についても、たとえば京都市のごときにありましても、一行政区について三十町歩以上、一週間以上の浸水地帯があれば、激甚地と指定されるのだ、こういう見解の上に立って私は承っておる。ところがどうも何かしら背後にはっきりしない点があるような感じがするから、私はきょうはそれをはっきり確認しておきたい、こういう意味で私はお尋ねしておるのです。すなおにとれば、もうこの文章ではっきりしているのです。何もむずかしい解釈をしなくても、この文章に書かれたものをそのままに解釈していくべきであって、法律というものは、どんな知的水準の人にもわかるようになっておるべきなんです。非常に学問のある人でなければわからぬ、そんなものはほんとうの法律でないのです。法律というものは、無知な人間でもちゃんとわかるように書けておらなければならないし、でき上がっておらなければならぬと思うのです。私はすなおにそういうふうに理解しているのですが、この理解が間違っているのか、その点を御答弁願いたいと思います。
#52
○村上国務大臣 大へん大事なところでございます。従いまして、大事なだけに、私どもの方でも多少意見の調整をしなければなりません。今農林、建設、大蔵等で御指摘の点を盛んに検討いたしておるところですから――法律は提出して、地域指定の政令が出てこないということは、全く申しわけないと思いますが、もうちょっと――建設省だけで答弁せいといえば私すぐ答弁できますけれども、これはどうも各省に影響があることですから、しばらく御猶予願いたいと思います。
#53
○岡本(隆)小委員 それではその点は留保しておきます。その点についてのはっきりした御見解を承るまでは、この小委員会は終了いたしませんから、その点については、大臣もあるいは大蔵省の方でも、よく御理解願いまして、早急にこれをきめていただきたいと思います。それがきまらなければ、この法律の中身がきまらないということなんですね。だから中身のきまらないものを私たちは――ほんとうなら法律の上にちゃんと書くべきことなんです。政令で定める地域に、政令で定める程度の、ということでは、何が何やらわからないということになるんです。だからそのような骨抜きのものを私たちに審議させて、あとでどんなにでもこっちで料理しますよというふうなことでは、これは私たちは全くめくらにされているようなものでございますから、この点については、私の方も大臣からそういう御返事を聞くまでは、この小委員会を終了することに同意いたしませんから、その点は御了承願います。
#54
○江崎小委員長 ちょっと岡本君に申し上げますが、これは大事なところですし、お説の点はよくわかるのです。ただし、両党でこれからまだ話し合いの機会も明日ありまするし、必ずしもこの委員会で正式表明がなくても、話し合いの間にこの問題が解決したときには、自動的に小委員会は終わったものと、こういうふうに一つ解釈しておいていただきたいと思います。
#55
○岡本(隆)小委員 そのときには、委員会を開いてちょっと御説明願えば簡単に済むわけですから、やはり形というものは踏んでいただかなければ、そう略式にしては私はいけないと思います。
#56
○江崎小委員長 わかりました。それではこれは建設大臣、一つ統一見解を出していただきまして――のみならず先般来の説明の中に、市町村のごく一部の場合にはという答弁は、私の記憶ではおそらくきょうが初めてだったと思うのですが、ですからこれは一つ十分御調整いただきたいと思います。
#57
○奧村政府委員 緊急に一つ結論を出します。
#58
○岡本(隆)小委員 それでは大臣への私の質問は、あとの分は残しておきまして、ほかの方に大臣への御質問を済ましていただいて、残りの問題は、大臣が向こうへ行かれてからまた質問さしていただきます。
#59
○江崎小委員長 金丸君。
#60
○金丸(徳)小委員 私もちょっと大臣にお伺いしておきたい点があるのであります。それは今のことに関連いたしまして、まだ政府の内部で調整がとれておらぬといたしますれば、調整の責任をおとりになります大臣に、非常に事務的ではありますけれども、聞いておいた方がよいと思います。問題は、堆積土砂の程度にしぼって申し上げるのでありますが、これがこの委員会での審議の過程におきましても、大体三万立米ということに政府側といたしましては答弁があったのであります。しかし私は、この三万立米という土砂量も内容によりけりだと思うのです。なるほどそれは簡単に取り除かれる場所において、簡単な内容の土砂量でありますれば、三万立米ということも言えるかもしれませんけれども、場所によりますと、非常に金のかかる場所において、しかもこれは大臣がごらんになっておるところでありますが、山梨県の武川村あるいは白洲町などにおきましては、この部屋一つ、もっと大きいような、土砂じゃなくて、岩石が流れてきてそうしてその付近の宅地あるいはたんぼを荒らしているのですが、これらは三万立米のものさしではかられますると、とてもたまらぬことになるのでありますが、こういう場合においては、何か例外をお考えになります腹でありましょうか、明確にしておいていただきたいと思います。
#61
○村上国務大臣 ただいまの御指摘の点は、これは農業災害で、一農家五万円以上の被害のあったものに対しては、国はどうという特別な措置が講じられることになっておりますので、これはもう私は当然高率補助の適用を受けるものと、こう思っておりますが、農林大臣の範囲になりますので、私からのお答えはどうかと思っております。
#62
○金丸(徳)小委員 もっともこの堆積土砂の排除事業法におきましては、他の法律において云々ということが書いてありますから、その方面で救われる面についてはそれでやるといたしまして、農業災害以外のところにおきましても、やはりそういう農業災害と見られないようなところ、農地もしくは農業用施設以外のものについて、同じような問題が起こるのではないかという心配があるのであります。都市地帯なんかに持ち込まれる土砂というものが相当あると思うのです。この点はどうですか。
#63
○奥田説明員 御質問のように、土量だけでは矛盾する点がありますので、それを救済する方法といたしまして、長期湛水区域におけるものと、そのほか堆積土砂を排除するに要する費用が、標準税収入の十分の一以上に達するものは、高率の適用をする考えであります。
#64
○金丸(徳)小委員 それは今お読みになった三万立米とかそういうことじゃなしに考えられる、こういうことでありますか。
#65
○奥田説明員 三万立米のほかに、そういう特殊な場合を救済する考えでおります。
#66
○金丸(徳)小委員 もう一点、大臣がいらっしゃる間に伺いたいのは、この法律の中に河川という言葉が使ってあるのであります。第二条に「地方公共団体その他政令で定める者又はその機関が河川、道路、公園、林業用施設」云々と書いてある。この場合の、河川というのを入れたのは、河川の中にたまった土砂というのもにらんで考えられておりましょうか。その点どうでありましょうか。
#67
○奥田説明員 河川の中にたまっている土砂も考えております。
#68
○金丸(徳)小委員 にらんでおるということで、その点大へん明確になりました。今までお伺いしたところでは、どうもそういう場合は、河川の改良とかなんとか、そちらの方で考えるべきであるかのようにも受け取れたものですから、念のためにお伺いをいたしたのであります。
#69
○奥田説明員 ただいまの答えが不十分でございまして河川全般に適用しているわけじゃございませんで、一般公共土木災害でもって適用している河川は除外しておりまして、小規模の河川において、水路等に類するものにおいては、この法律によって考えることになっております。
#70
○金丸(徳)小委員 そうすると、非常に小さな河川ということで、大きな河川の中にたまった土砂というのは、これ以外の別の方で救済なさる、こういうことのようでございます。
 そこでもう一つ、大きな河川の中にたまった土砂のゆえに、沿岸の都市が、土砂ではなくして漏水とかその他湧水とかによって、被害を甚大に受けるような状態が起きておるのでございますが、これはどういうふうな救済方法をおとりになる腹でありましょうか。
#71
○村上国務大臣 そういう河川の中に土砂が堆積しておりまして、これが治水上非常に影響のあるところ、そういうふうな場合には、これは災害で取り上げて復旧いたします。
#72
○金丸(徳)小委員 これは治水上はそれほどの被害がないかもしれません。またそれはそちらの方で御救済を願うことといたしまして、都市計画上どうも被害がある。健康地であるべきところが、非常に不健康地になってしまった。住宅地がまるで泥田みたいな状況を現出する。それは河川の中に土砂が堆積して、湧水もしくは漏水を激甚ならしめたためだ、こういう場合にはどういうふうにお考えでございますか。
#73
○村上国務大臣 都市に対する影響も同じように考えておりますが、そういうような非常に危険な被害を及ぼすような点につきましては、これは十分災害復旧で取り上げることにいたします。
#74
○金丸(徳)小委員 この問題はこれで終わりにいたしますが、大臣もお忙しいようでありまするから、一言だけお聞き取りをいただきたいと思います。昨日当委員会における質疑の中におきまして、大臣が政治生命をかけてもとまで、非常な決意をなさっておられるところの治水特別会計について大蔵省といいましたか、大蔵省主計局といいましたか、知りませんが、中に反対意見があるのだということを、政務次官から表明されたのであります。そういう事実があるかないか。それからまた、もしそういう意見があるといたしまするならば、その理由、根拠などについて、大臣のお聞きになっておられまする範囲で御答弁をいただきたいと思います。
#75
○村上国務大臣 治水事業の年次計画をあくまでも実施するということから申しますと、今日までのいわゆる河川改修費、治水事業費というだけでは、どうしても私どもは、この実施にあたっては予算措置がうまくいかないんじゃないか、従って、一般会計によってこれらを補っていくことができない場合には、あくまでも何らかの方法によってこの実施をやらなくてはならない。そういうことから考えてみますと、どうしてもここに治水事業の特別会計を持つ以外にその道はないだろう、これは建設省のわれわれの見解であります。これに対して大蔵省としましては、今これは絶対やらないとか、絶対反対だというようなことは申していないようですが、財源その他の関係で、大蔵省としてはやはりそこに相当研究を要する問題だと思っております。しかし私どもの基本観念からいたしまして、いわゆる民主主義の原則は、ともかくも基本人権の尊重である。基本人権を尊重するということは、結局人を殺さないということである。一人の人間でも殺してはならない。そのためには、国の財政の許す限り、台風によって何百人、何千人というような死傷者の出るようなことは、たといそれがいろいろの理由もありましょうけれども、私どもは何としてでも台風の前に施設を完備しておきたい。緊要度の高いところから、逐次改良あるいは治水事業を実施いたしまして、そしてこれらの被害をなるたけ少なくしたい、こういう見地に立って、どこまでも一般会計で不足の部分に対してはそういう措置をとる以外ないのじゃないか、かように思っておりますが、これから三十五年度予算の編成にあたりまして、大蔵省としても十分検討してくれるものと思いますし、私どもも研究いたしまして、この点は強く要望して参りたいと思っております。
#76
○金丸(徳)小委員 大臣にお忙しいところをあまりしつこく申し上げるのはなんでありますが、七号台風のときに、大臣はいち早く山梨、長野の方へ視察にいらっしゃって、そのとき現地の者を集められて、重大な決意を表明なさっておられる。その後岸総理も同じように、何ものをやめても今度こそ治山治水に力を入れるんだというふうな決意を表明されておりまして、被災者たちはそれを唯一と申しますか、ほんとうに天の福音かのごとくその実現を待っておるのであります。その実現は、私は必ずしも特別会計を作るとかどうとかいう形の上のことではないと思います。しかし、何か特別な方途を講じて特別に力を入れていただくということで、形の上でそういうことをとっていただくことも、これまた、私はこの機会においては大へん大切なことのように思うのであります。そうして実は山梨県は――山梨のことばかり申してはいけませんけれども、山梨は従来あまり激甚な災害をこうむらずに、大へんしあわせに暮らしてきたのであります。激甚な災害をこうむらなかったために、災害激甚地としての特別な救済策を受けずにきて、かえって災害がたまってしまった感があるのであります。じわじわと災害がたまってしまって、そのたまったところへ今度非常な災害を受けて、言ってみれば、がまんしてきたところへ大きななぐり込みをかけられたというようなことでありまして、こうした被災民の気持からしますれば、今度こそ今までの問題を片づけていただかなければという強い念願に燃えておるのであります。その意味におきまして、大臣があそこで決意を表明されたことにつきましては、非常な期待をいたしておるのであります。それがもしも、先ほどもお触れになりました財源その他の関係もこれありというようなことによって、その期待が若干でも裏切られるようなことがあっては、まことに残念千万でありますので、この点一つ御決意を表明していただければと思います。
#77
○村上国務大臣 ただいまも申しましたように、私としてはあくまでもこれを貫きたい、かように思います。
#78
○岡本(隆)小委員 林野庁に来ていただいておりますので、お伺いいたしたいと思うのでありますが、砂防の問題であります。
    〔小委員長退席、徳安小委員長代理着席〕
災害が起こりますと、どうしても破堤したところであるとか、あるいは直接災害を受けたところが重要視されて、砂防関係のことが非常に等閑視されるように思うのです。しかし川の荒れてくるのは、やはり土砂の流出のためでございますから、どうしても砂防を非常に強力に推進していただかなければならないと思うのでありますけれども、今森林法に、保安林の指定を都道府県知事がやるようになり、土砂の流出の防止であるとか、あるいは崩壊の防止のために、保安林の指定ができるようになっておりますが、これは相当広範囲に砂防を完全に行ない得るような範囲にまで指定をされておるのでしょうか。あるいはそういう点の指導が不十分なために、山は相当切りほうだいになっている、こういうふうに私どもには見受けられるのでございますが、その辺のところ、いかがでしょうか。
#79
○徳安小委員長代理 ちょっと岡本先生、大蔵政務次官が与野党の打合会に出席したいと言っておりますが、大蔵政務次官に質問ありますか。
#80
○岡本(隆)小委員 その中でちょっと出てくるんだけれども、そうしたらあとで……。
#81
○徳安小委員長代理 きょうきりでなく、あすもあるでしょうから……。
#82
○岡本(隆)小委員 それならけっこうです。
#83
○若江説明員 お答えいたします。昭和二十八年の大水害にかんがみまして、保安林の整備を計画的に行なわねばならぬということで、保安林整備計画という計画が立てられまして、大体二十九年から三十三年度までの五カ年計画で、当時二百四十万町歩程度でありました保安林を約四百万町歩程度に拡充をしようということで、三十三年度までに所定の計画を了したわけでございますが、これが行政処分につきましては若干のズレがございまして、昭和三十五年度に計画面積を処分するということで進んでおりまするが、三十三年度末で大体三百二十万町歩程度に達しておりますので、あと七、八十万町歩の処分が二カ年で終わりまするならば、当初予定しておりました四百万町歩に達する保安林が整備されるということに相なっております。
#84
○岡本(隆)小委員 四百万町歩と申しますと、私どもしろうとには、大体どの程度の傾斜地までがその砂防計画の中に入ってくるのか存じませんけれども、私どもがしろうと目に感じますのは、ある程度の傾斜を持った山ではもう切ってはならない、ここ当分はそういうことにしていただかないと、幾ら砂防堰堤を作りましても、あるいは幾ら防災ダムを作りましても、どんどん土砂が流れて、すぐそれが埋まってしまうというようなことでは、これはさいの川原に石を積んでいるようなことになって参ります。だから、この際政府としたら、思い切った治山のための施策というものを、断固として私は進めていただかなければならないと思います。きょうはできましたら農林大臣に来ていただいて、そういう点についてのお考えを承りたいと思っていたのでありますが、農林大臣もお忙しい中でございますので、あなたに来ていただいて、その辺についてどの程度――たとえば私どもの考えますのは、四十五度をもう少し上回った、もう六、七十度をこえたような、たとえば七十度をこえたような傾斜地については、木を切れば、五年、十年たって、根が腐れば崩壊が起こるのは当然でございます。だから、ここ当分、日本に災害というものがある程度落ちつくまでの間というものは、木を切らせない。山は個人のものであっても、結局は国のものなんです。国民全体のものなんです。自分の山だからといって自由自在にぼんぼん切っていけば、結局国土がそれだけ荒れていく。しかも今の農地制度の改革によって、団地を持っていた地主は、今ではすっかり農地を失っておるときに、山林を持っていた地主は今恵まれておるのです。だから、そういう段階で、そういうふうな時点に立ってものを考えていくときに、山を持っている人たちにも、やはり国土が荒れるということに対する協力ということを当然させるべきであるし、また私はしてもらってもいいと思う。また中には、わずかな山より残っていないために、その山を売らなければ、どうも生活の道が立たないというふうな人もあるかもしれません。そういう人のためには、やはり国の方でその山林を買い上げて、それでもってその人たちのそういうふうな山林伐採のなにを防いで、国の山を守るというふうな、相当確固たる方針を立てて進んでいただかなければならないように思われますが、そういうふうな計画が農林部内では立っているのでしょうか、その辺をお伺いしたいと思います。
#85
○若江説明員 先ほど申し上げました保安林の整備計画は、パーセンテージで申し上げますと、当初は全森林面積の約一〇%程度であった、それが計画終了年次におきましては約一七%程度になった、こういうことに相なるわけであります。
 次に、急斜地における伐採の制限でございますが、これは森林法の第四条にもありまするように、基本原則といたしまして、急斜地の森林は伐採しないというふうな法的な明示もございますので、保安林と普通林とを問わず、急傾斜地にあります森林の伐採につきましては、これを実際問題として制約するというふうな方向で進んでおり、これを法的に制限しましたのが保安林でございます。おっしゃったように、二十度ないし三十度に達します急斜地の森林につきましては、水源涵養保安林、あるいは土砂流出防備保安林等に整備いたしまして、こういうような急斜地の森林は極力伐採しないという方向で進んでおりますが、一方木材というものの需要が非常に伸びておりますので、一方では、ある程度切らなければならぬという問題との調整等がございまするが、これは森林計画に基づきまして、適正なコントロールをやりながら、一方では切りながら、一方では保全を主として考えていくという方法を考えておるわけであります。
#86
○岡本(隆)小委員 しかしながら、私どもの見る範囲では、急傾斜地がやはりどんどん切られております。すなわち、傾斜の強い山がすっかり坊主に切られておって、そこに小さな小さな若木が植林されておる。しかも災害がきますと、それがどさっと、大きくがけくずれしておるのを私たち見るのでございますけれども、そういう点については、やはり政府の指導なり監督というものが、法律にはそのようにあり、あるいは政令ではそのように指導しておられることになっておっても、実際的にはそれが行なわれておらないように私は思われるのです。その点については、今後材木需要が、なるほど戦争でまる焼けになったのですから、木材の需要の大きいことはわかります。しかしながら、国土をこんなに荒らしてしまったのでは、将来の日本の再建のために非常に大きな障害になると思う。なるほど、今、外貨の問題もあるでしょう。しかしながら、木材を相当量かりに輸入したといたしましても、それはジェット機を輸入して国を守ろうとするよりも、木材を輸入して山を守り、それでもって国を守った方が、国民ははるかに喜ぶと思うのです。だから、そういう点について、農林省の方では、そういう治山のほんとうの基本的計画というものを立てて、幾ら私有地であろうとも自由には切らせない、それでもってある程度の角度以上の傾斜地については完全な統制の中に置いて、山の荒廃を防ぐというふうなことをやっていただかなければ、幾らわれわれが堤防を作り、あるいは防災ダムを作り、あるいは砂防計画を立てましても、結局、これは国費
 の乱費のような形になってくるなにがあると思う。治山治水と申しますけれども、治水のことは、何といっても治山でございますので、その辺、私は、そういう計画を立てていただくことをこの機会に特に望んでおきたいと思います。
 同時に、今度治山治水の事業に関する起債の特例について出ておるなにを漏れ聞いたと申しますか、聞いておりますが、それでも、やはり先ほどから私が何回も申しておりますように、大府県についても同じような率でもって標準税収の二〇%というワクがきておりますが、そういうことになって参りますと、やはり京都であるとか、兵庫、福岡、あるいは愛知というふうな大府県が治山のために相当大きな財政的な痛手を受けなければならないと思うのです。これについても、きょうは大蔵省の方に出ていただいてよく話し合おうと思っていたのでございますけれども、次官も用事があって帰られたわけでございますが、十分努力していただきまして、私どもも、またこの委員会の今後の議論その他話し合いを通じて努力していきますので、治山方面に
 一つうんと力を入れていただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。もし御答弁があれば承りたい。
#87
○若江説明員 御趣旨の意に沿いまして、保全のための山の取り扱いにつきましては、指導監督に万全を期していきたいと思います。なお、緊急治山砂防の特例県の指定につきましては、目下関係当局と打ち合わせ中でございますが、御要請の向きも十分参酌いたしまして、なるべく早くきめたいと思います。
#88
○金丸(徳)小委員 さっきの私のお尋ねについての継続みたいになりますけれども、奥田さんからのお答えで、一町村十万円以上でありますか、何かそういう別なものさしを作って救済方法を講ずる、こういうお答えがあったのでありますが、それは一つの湛水でもいいわけでありますが、私のところは、土砂の堆積ばかりが目につくものですから、一カ所においてそういう事業でも、しかし、一町村まとめれば、それが莫大なものになるというような場合には、その莫大なものになるものを取り上げていただくということでありましょうか。その点、ちょっと私に明確に受け取れなかったものですから、重ねてお答えをいただきたいと思います。
#89
○奥田説明員 ただいまのは、市町村の所要の排除に要する費用が標準税収入の十分の一以上に達するものであります。十万円ではございません。
#90
○金丸(徳)小委員 全体で……。
#91
○奥田説明員 全体でございます。
#92
○金丸(徳)小委員 今のお答えで、十分の一というものがどういう結果になりますか、当てはめてみなければわからない。といいますのは、堆積土砂の排除事業費というものは、中にどんなものが入っておって、どんな工合に排除できるか、私はなかなかむずかしいことだと思います。そういう意味におきまして計算も困難だと思いますが、査定をなるべくゆるやかに――ゆるやかということはいけませんけれども、厳密という意味においてやっていただく必要がありはしないかと思います。せっかくものさしができたけれども、そのものさしを当てはめる対象が非常に複雑困難の上に、結果的には十分なる措置ができなかったというようなことがありますと、せっかくのこの法律の魂がなくなることになる。これは私から申し上げるまでもないことでありますが、現地における特殊事情を身にしみて見ておりますだけに、私は、この点を念を入れてお願いをいたしておくところであります。そこで、この堆積土砂の排除につきましては、十分の九の負担もしくは補助をもってやられることになっておるのでありますが、その排除のもとになるところの河川の状況、これは、今まで私どもお伺いをいたしたところによりまして、河川全体が被害をこうむっておる、私は、そう考えておるのでありますが、そこで、決壊個所については、これは災害復旧として、それから、それに関連しますといいますか、続くところの堤防の補強その他については、改良もしくは関連事業としてやるのだ、災害対策を講ぜられる、こういう御方針であるのか。これは、いつもそうなっておるのでありますが、そこで関連事業として扱います場合におきましては、今度の特別措置法におきましては三分の二の負担もしくは補助ということになっておる。かたや小河川については九割の負担もしくは補助でいくということに対して、大河川における河川内の土砂の排除、これは根本問題だと思うのでありますが、それが三分の二でとどめておくということは、何か両者の間の権衡がとれぬような気持を持つのでありますが、そういう感じを持つことが誤りであるかどうか、御説明を願いたいと思うのであります。
#93
○山本政府委員 お説のように、大河川と申しますか、河川法を適用したり、あるいは準用しておる河川につきまして、堤防が破壊した場合には、その堤防をもとの程度に復旧したのではとても持ちそうもないというような場合におきましてそれを補強して、もっと大きくしたり、あるいは上下流をそれにつれて大きくしないと、そこばかり強くしてもどうもならぬ、ほかのところが切れればだめだというような場合には、関連事業ということでやるわけであります。この関連事業というのは、もし、災害が起きなかった場合におきましては、普通の改修工事でやるわけであります。普通の改修工事でやるべき性質のものであります。従いまして、改修工事でいく場合におきましては、県のやる河川につきましては二分の一の補助のわけでございます。それを、今回、被害の激甚地におきましては三分の二の補助にいたしまして、特に補助率をよけいにいたしましてこれを促進しようということにしておるわけでございます。
 それから、もう一つの堆積土砂の問題について、十分の九ではないかということでございますが、これはもともと県が管理するとかなんとかいう問題でございませんで、個人の家に押し込んだ士を道路の方に出すというようなことがございます。道路に出た土を町村が運び出してやろう、よそのところに持っていこうということでございまして、もともと町村のやるべき仕事でない分でございます。もともとやるようなことでないことを、今回特にやつてやろうということでございますので、高率補助をいたした。それから河川の維持改修などというものは、もともと法律の定めるところによりまして、管理者は県知事なり、あるいは市町村長がやっているわけでございまして、それについては交付税の対象にもしておるわけでございます。そういうふうな管理主体がありまして、もともとやる責任がある。しかも、それに対していろいろの交付税の対象等にもしておる分でございますので、改修工事におきましては二分の一の補助金でやっておったわけでございます。それが非常に被害も激甚で、工事費も非常によけいにかさむので、特に上げたわけでありまして、民家に入りました堆積土砂の問題につきましては、全然今まで考えられておらなかったことが、今度突然大きな問題として起きてきたということで、ひどいところにつきましては、国がもっと高率に見てやろうという観点で定めておるものであるというふうに考えておりますので、その間の調整と申しますか、別に、それとそれが直接の関連があるものではないわけでございまして、もともと考えていなかったものが突然現われたものにつきましては、国がよけいめんどうを見てやろうということで、おそらく堆積の問題については出ておるのではないかというふうに考えております。
#94
○金丸(徳)小委員 元来があるべきものではないのが、突然天然現象によって異常なる事態を引き起こしたのだ、それに対しては特別な方途を講じてこれを救済していかなければならぬ、こういうことはよくわかるのであります。しかし、それと同じなんであります。河川の中に山くずれによって異常なる状態を現出しておる。そして、それが、なるほど土砂ではないけれども、湧水その他によって被害を及ぼしておる。そして、なるほど現実の面において生命に危害を及ぼしたわけではないけれども、及ぼしつつある。いつ水が出てきて溢水するかわからないというような状況にあるのでありますから、これは私は、程度の差は若干あるにいたしましても、同じ考えに立たなければいかぬのじゃないかと思うのです。
#95
○山本政府委員 それは、たびたびお話も申し上げておりますように、治水上支障があるというものにつきましては、公共土木施設の負担法の対象になります。たとえば、山梨県等におきましては、九割六分も九割七分もの補助率になりまして、堆積土砂は九割でございますけれども、公共土木におきましては九割六分にも今度なるわけでございますので、その点につきましては、公共土木の方で処置できるもの、こういうように考えております。
#96
○金丸(徳)小委員 どうもそれが関連事業と銘打たれたがために、三分の二に減らされる心配があるものですから、お伺いいたしておるわけです。
#97
○山本政府委員 治水上支障のある堆積土砂につきましては、関連工事ではなくて、国庫補助の対象にいたします。災害復旧事業として処置するわけでございますので、著しい支障があるものは高率補助で処理できるというふうに考えております。
#98
○金丸(徳)小委員 そこで、私は、河川というものの従来の非常に一般的な観念と、一部扇状地帯などに現出しておるところの、いわゆる天上川とは違ってきておるのじゃないかと思うのです。一般的な河川については、その恩恵をも受けるであろうところの沿岸市町村において管理の責めにも任じ、また、それの補修改良などについて若干の負担をしていくということはやらなければならない、やった方がいいことかもしれませんけれども、天上川は、とんでもない高いところを流れておって沿岸地帯には害こそ及ぼせ、この水は灌漑用にもなりませんし、もちろん排水路にも利用できないし、工業用水に取り入れられるものでもない。言ってみますれば、従来一般の河川というものは、土砂に埋まってしまって、平水はその下を流れて、伏流水となって現われておりません。その上に非常な金をかけて土手を作っても、今は天上川どころか、屋根むね以上のところを流れるようにしておるのでありまして、河水は全くない。これは川とは申し得ない。ただ、洪水時においてのみこれが流れるだけなんであります。従って、そういう意味における一般の河川とは観念を違えて考えていただく必要があるのじゃないかと思う。大へん高いところを流れて、その沿岸町村に害こそ及ぼせ、何らの益のない河川については、これは一切をその沿岸の町村の負担においてやられるべきでなくて、全部国においてこれを負担すべき性質のものではないかと思うのですが、これらについてはどういうお考えですか。
#99
○山本政府委員 これにつきましては、国の財政と地方財政との関連の問題でございまして、たとえば、川を一本国で全部やりましても、ほかの方で抜けておってはだめなわけでございまして、私どもといたしましては、河川ごとに、どういう川であるから国の負担を幾らにするというようなことをきめるのは、なかなかむずかしいお話だと思いまして、その結果、やはり直轄河川におきましては国が三分の二持ってやるのだ、中小河川については、小規模の事業で足りるのだから五割は国で持って、五割は地方の公共団体、県が持とうというようなことで、大体の方針がきめられておるわけでございまして、その他、地方的に、そのために起きる財政負担の問題につきましては、これは、やはり交付金なり何なりで処置してもらうというのが適当じゃないか。今急流の川がある、これを十割にしろ、あるいは緩流の川だから六割だというようなことは、なかなか技術的にきめにくい話ではないかというふうに考えておりまして、これは非常に綿密な方法で、あるいはこの川は水利使用料が県に入っておるから、それだけ県が持っていいというようなことを今急に言いまして、水利使用料をとりましても、これは県の財政収入でほかのところへ使う当てがあるというような観念でございますから、今直ちに、こういうふうな川だから、どういうふうな負担率にするということは、なかなかきめにくい問題だと思うのでございます。しかし、この点につきましては、私どもといたしましても、地元の負担能力に応じて、国の負担率なり県の持ち分なりをきめるという考え方も一つの合理的な方法ではあろうと思いますので、研究はいたさなければならぬと思いますけれども、今直ちに、どの川は全額国費でやるという方法は、なかなか急にはきめにくいだろうというように考えております。
#100
○金丸(徳)小委員 それは、どの川はどうであるべきだということを、今ここでお伺いしても、これはせんないことだと思いますが、考え方として先ほどお答えの中にありましたように、治水上支障あるような状況の河川については、これは災害復旧の方で考えてもいいのだ、考えるのだ、こういうふうな一般的な考え方を承った。ところが、私が問題にしておるところの天上川というのは、それ自体、もう治水上支障があるのです。これは常時において治水上障害があるので、そういうものを優先的に――それが今度のような台風によって急激に異常な事態を現出しておるものについては、その川全体についての考え方を変えておいていただかぬと、普通の河川としての扱いをされたのじゃ、いつまでたっても取り残される状況になる。今まででも天上川が現出しましたのは、土砂がたまったそのつど、そのつど取り除いておけば天上川になるはずがない。ところが、十年、二十年掘るべき土砂を掘り出さずに、流し出すべき土砂を流し得ずしてたまって、とうとう十メートルも二十メートルも高い河川が現出してしまったのであります。これは、そういう沿岸地帯にそれまでの財政能力もないし、国の力も、まあまあということでほうっておいたといいますか、目に見えた堤防の決壊というような災害でないだけに、つい、それが怠られがちであるという結果が、こういうことになったのだと思うので、これをある機会において根本的に直すことは、私は大へん大切なことのようにも思うのです。治水上支障のあるものについては、これを根本的に直すということでありますならば、私は、天上川というものは、それ自体、現に今も治水上支障がある状態にある、これを一つ根本的に直すというお考えはないのか、こういうことであります。
#101
○山本政府委員 今の、天上川がありまして、これが一たん切れれば非常な被害を及ぼすおそれがあるということは、私どもも常に心配しておるわけでございまして、これにつきましては、従来そういうものを早く改修しなければいかぬということで、県とも相談いたしておるわけでございますが、県におきましても、なかなかほかの仕事によけいかかる、水というものは、切れてみないとなかなかその方に力を入れないという実情も、県によりましてはあるわけでございます。ほかの仕事がなかなか忙しくて、金がありましても、川の方へはなかなか金を入れないという実情を改めていただかないと、国だけが幾らかつけようといいましても、県の方が受け入れ態勢を作らぬというような点もございますので、そういう点も改めるように、私どもも県にも努力をお願いいたしまして、早急にそういうあぶない川につきましては解決して参りたい。建設省が立てております五カ年計画の中におきましても、そういう問題を早く解決したいという具体的な問題を含めておりますので、これが実現できますならば、そういう問題も多分に解決できる。しかも、来年度からは国の負担率を若干でも多くいたしまして、そういう事業が促進できるようにということを考えております。異常なる天然現象で起こった堆積土砂の問題は、災害で処理できますけれども、お話のように、緩慢に上がってきたというようなものは、災害復旧としてはなかなかむずかしい面もございますので、それらにつきましては改修工事等を促進いたし、しかも、国の負担をできるだけ多くいたしまして解決いたしたいというのがわれわれの念願でございます。
#102
○金丸(徳)小委員 このような不幸な状態を起こしたにつきましては、もとより県あるいは現地市町村の当局、あるいは住民の意向などにも原因があろうかと思います。しかし、まあ、そういう原因があることにつきましては、今度の災害を契機といたしまして骨身にこたえて考え直しておるようでありまするから、国の方におきましても、この機会において一つ従来の懸案を片づけるために、特殊河川としての天上川の改修――これが実は下流における、また大きな災害の原因をなしておるわけでありますが、下流の災害の原因を除去して、上下両地における住民に安心を得させるという意味におきましても、特別の措置を講じていただきたいと思うのであります。このお願いをいたしまして、私の質問は終わります。
#103
○徳安委員長代理 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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