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#1
第033回国会 決算委員会 第6号
昭和三十四年十一月二十日(金曜日)委員長の指
名で次の通り小委員及び小委員長を選任した。
 国有財産の増減及び現況に関する調査小委員
      井原 岸高君    押谷 富三君
      鹿野 彦吉君    鈴木 正吾君
      田中 彰治君    高橋 禎一君
      小川 豊明君    森本  靖君
      山田 長司君    西尾 末廣君
 国有財産の増減及び現況に関する調査小委員長
                田中 彰治君
―――――――――――――――――――――
昭和三十四年十一月二十日(金曜日)
    午後一時四十三分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 正吾君
   理事 井原 岸高君 理事 鹿野 彦吉君
   理事 田中 彰治君 理事 小川 豊明君
   理事 山田 長司君
      平塚常次郎君    増田甲子七君
      保岡 武久君    淡谷 悠藏君
      上林與市郎君    高田 富之君
      森本  靖君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        長)      大石 孝章君
        総理府事務官
        (調達庁総務部
        会計課長)   鐘江 士郎君
        総理府事務官
        (調達庁不動産
        部長)     柏原益太郎君
        会計検査院事務
        官
        (第二局長)  保岡  豊君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十二年度政府関係機関決算書
 昭和三十二年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十二年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
#2
○鈴木委員長 これより開会いたします。
 この際、先般の委員会において設置を決定し、小委員、小委員長の指名を委員長に御任願っておりました、国有財産の増減及び現況に関する調査小委員会の小委員及び小委員長を指名いたしましたので、御報告いたします。
 小委員として、
   井原 岸高君  押谷 富三君
   鹿野 彦吉君  鈴木 正吾君
   田中 彰治君  高橋 禎一君
   小川 豊明君  森本  靖君
   山田 長司君  西尾 末廣君の諸君を、小委員長には田中彰治君を指名いたしました。
     ――――◇―――――
#3
○鈴木委員長 昭和三十二年度決算外三件中、調達庁についての審査を進めます。
 質疑の通告があります。順次これを許します。
 淡谷悠藏君。
#4
○淡谷委員 この前の委員会で会計検査院から指摘されました調達庁の一般会計に関する不当事項、役務に関するものについて若干質問いたしたいと思います。
 この東富士演習場のうち、高根財産区というのは、財産区を設定してある土地でしょうか。あるいは共有地になっておるところなんでしょうか。
#5
○柏原説明員 確認はしておりませんが、財産区として設定してあるものと存じております。
#6
○淡谷委員 財産区として設定しておりますと、十六名所有ということにならないと思います。十六名所有ということになると、はっきりと共有地になるのです。財産区ですと、もとの部落有地を財産区を設定して、一括して所有するということが建前だと思っておりますが、財産区としておきながら十六名所有ということは、どういうことですか。
#7
○保岡会計検査院説明員 この十六名と書きましたものは、財産区を一名と数えて十六名にしております。財産区を一つの法人格と考えております。
#8
○淡谷委員 これは、はっきりした法令によって財産区を認められておりますか。
#9
○保岡会計検査院説明員 財産区の法令はあります。
#10
○淡谷委員 この財産区に実際住居しております区民はどれくらいおるのですか、この十六区のうちに。
#11
○保岡会計検査院説明員 それは今ちょっと調査の資料を持っておりませんので、後刻申し上げます。
#12
○淡谷委員 そして、この使用料は所有者に支払っているとしてあるのですが、財産区の所有者というのは一体どこをさすのか。代表者をいっているのか、あるいは区民全体をさしておるのか。どっちに支払っておるのですか。
#13
○保岡会計検査院説明員 財産区の代表者に払っております。
#14
○淡谷委員 これはしばしば紛擾を起こしますので、特にお聞きしておきたいと思います。財産区を設定する場合には、日本の現在の民法などでは規定できない、総有権に基づいた部落有が多い。このままでは契約の対象になりませんから、その村で、あるいは部落で、区会条例、村条例等を設けまして、財産区を設定して法人化して、払うのです。その場合に、ちょっと誤ると、その財産区の代表者がその土地を私有化する危険が多分にある、もともと所有権がございませんので。従って、この賃借料なども、よほど末端に対するところまで分配を気をつけませんと、財産区の責任者だけが賃借料を受け取って、一般の財産区の区民にはこれは分配しないといったような事例がしばしば起こる。その点では、この指摘の方も、これをあっさりのまれました調達庁の方も、あまり意に解していないようにこの文面では認められますので、その末端の財産区の区民がはたしてこの賃借料を正当に受け取っているかどうか。そしてこの財産区の所有者というものは、区全体が所有者なんですから、末端までこれが分配されるか、でなければ財産区の共有の何かに使われないと、条例上これは許しがたいことになりますが、その点は確かめておいでになりましょうか。会計検査院の方にお聞きしたい。
#15
○保岡会計検査院説明員 財産区を法人格に認めまして、それの支払いが法令によっているということでもって、支出の確認をしたまででございます。そのあとはどういうふうに各人に渡っているか、財産区の財産としてどういうふうになっているかというところまでは、やっておりません。
#16
○淡谷委員 調達庁はだいぶ今度変わりまして、防衛庁の外局みたいになっておるらしいのですが、仕事の面ではその後大きな変化はございますか。
#17
○大石説明員 お答えいたします。御承知の通り、昨年の八月一日から防衛庁の外局として統合されたわけでございます。仕事の点は、調達庁の設置法、その以前のままでございまして、単に調達庁長官が防衛庁長官の指揮を受けるというのが実態でございます。従いまして、駐留軍関係につきましては、調達庁長官が設置法に基づきまして仕事を遂行いたしております。
#18
○淡谷委員 自衛隊の演習地設定等については、依然として調達庁は全然手をつけていない、こう理解してよろしゅうございますか。
#19
○大石説明員 さようでございます。ただ防衛庁内部におきまして、自衛隊の演習場設定等にできるだけ都合のよいと申しますか、防衛庁の施策に対応するような施策を当然調達庁は実行いたすわけでございます。
#20
○淡谷委員 これは以前から非常に問題になっておりますが、ジョイント・ユースの責任の所在、これはしばしば当委員会で調達庁に要求しておりましたが、今もって明らかにされていない。米軍の各演習地、基地の中にジョイント・ユースの形で自衛隊が入っておりますが、いろいろな損害に対する責任を自衛隊がとるとも、米軍がとるとも、はっきり規定されていない例が各地にございますが、整理されておりますか。
#21
○大石説明員 御指摘の点は、淡谷先生のお話のような事態もございますが、だいぶ整理も進みまして、正式にジョイント・ユースの形に直っておるのがございます。しかしながら、いまだにそういう形をとっていないものもございますが、御承知のように行政協定第三条の米軍が使用いたすという実態、その管理権の範囲内で米軍が自衛隊に一部を使用せしめるといったような事態があるわけでございます。
 御質問のそれに対する補償等の問題につきましては、現在米軍の方に帰責原因と申しますか、そういうものがあるような形が大部分でございますので、調達庁の方で実施しておるのが大部分であろうというふうに存じております。
#22
○淡谷委員 これは手続上、自衛隊の方でジョイント・ユースを希望した場合に、調達庁を中に入れてそういう形をとるのか、あるいは直接自衛隊が米軍へいくのか。どっちなんですか。
#23
○大石説明員 お答えいたします。現在合同委員会で当然調達庁が関与しまして、正式な手続をとるものと、それから米軍が訓練等の関係で一時的に自衛隊に使用させるというようなジョイント・ユースの形と、両方ございます。
#24
○淡谷委員 形は二つしかございませんか。その二つに限られているわけですね。日米合同委員会でやるのと、自衛隊と米軍が直接やるのと。調達庁が中へ入ってやることはないですか。この場合、日米合同委員会を通さないで……。
#25
○大石説明員 いろいろな形をとられておりますが、大別しますと、その二点のようでございます。
#26
○淡谷委員 ジョイント・ユースについて、何か成文化された規定なり規則なりがございますか。
#27
○柏原説明員 ただいま大石部長からお話ししましたように、ジョイント・ユースの形としましては、行政協定の二条4項(a)による場合と、それから行政協定の三条によってそういう形を作っておるというのと二つあるわけでございます。二条4項の(a)でいく場合には、先ほど話がありましたように、合同委員会の議に付しまして、日米両国の合意が成立してからそういった形で使用していくということにしております。三条でいきます場合は、軍が現価の状況によりまして、自衛隊の方にそれを共用させるということは差しつかえないという判断のもとで、現地間においてやっておるようでございます。
#28
○淡谷委員 そこを私、確めておきたいのです。現地間でやる場合は、調津庁あるいは日米合同委員会を通さないで、直接自衛隊が米軍に出かけて交渉するという形もできてきているわけですね。その点はどうですか。
#29
○柏原説明員 現地間の場合には、調達庁の地方の局がございますので、一応その様子は調達局としても承知しておるのでございます。
#30
○淡谷委員 ジョイント・ユースのさまざまな補償関係については、調達庁は全部把握しているというふうに理解してかまわないわけですね。調達庁が把握していないジョイント・ユースはないというふうに考えてよろしいですか。
#31
○柏原説明員 そういうふうに考えていただいて差しつかえないと思います。
#32
○淡谷委員 その場合に、自衛隊が起こした損害についての賠償責任は自衛隊自体にあるのか、あるいは米軍の方にあるのか。これはちょっと補償の仕方も違ってくると思います。その点はどうなりますか。何か成文がございますか。
#33
○柏原説明員 はっきりとした成文はございませんが、米軍の責任において演習場なりその他の施設を自衛隊に使わしておる、あくまで米軍が責任を持ってそういった使用を許しているのでございますので、米軍の演習の場合には米軍が演習通報を出しておりますので、そういったものを根拠にいたしまして、調達庁の方で補償をいたしております。
#34
○淡谷委員 自衛隊がジョイント・ユースの場合に起こした損害についても、調達庁が払ってやるのですね。その点はどうなんです。はっきりしませんか。
#35
○柏原説明員 その点が、明確に自衛隊のみの演習において、自衛隊の行為によって自衛隊が損害を与えたという場合には、自衛隊が補償すべきだと考えております。
#36
○淡谷委員 今までにそういった補償の実例はございませんか。ございましたら一、二例示していただきたい。
#37
○柏原説明員 今ちょっとその記録を持っておりませんが、一、二、例があったと思います。
#38
○淡谷委員 あとでジョイント・ユースについての補償の資料を、できるだけたくさんまとめてお出し願いたいと思います。
 それから損失補償等要綱に基づいて、敷地の借料なども払っておられるようですが、自衛隊の賃借料と調達庁が扱っております賃借料との間に、非常に開きがあるように考えるのですが、これはお気づきになりませんか。
#39
○柏原説明員 具体的な実例について検討したことはございませんので、そういった相違があるということを具体的な例でお話しすることは、ちょっと今のところできません。
#40
○淡谷委員 私は、これはしばしば例にとっているのですけれども、たとえば途中で中止になりました妙義山の買収費、それから自衛隊がやりました小野村の演習地の買収費、青森県の浪館なんかの買収費。数字をあげますと、青森県の青森市の買収の場合は一反歩で三万五千円ぐらいですが、小野村の場合は大体十六万円ぐらい払っております。妙義山は、補給処となって今まだあると思いますが、いずれ国有財産の小委員会などもありますから、だんだん調べてみようと思いますが、あそこなども買収いたしましたものは坪当たりたしか千二百円となっております。そうしますと、同じ基準で出すべきものが、場所により、あるいは自衛隊、米軍という違いで買収費でも非常に違います。いわんや賃料などは非常に大きな差が起こっているわけなんです。さまざまな文句はつけているようですが、やはり国が支払う補償であり、国が支払う賃料ですから、この補償要綱でいくなら補償要綱でいくように、はっきりしたものがあってよいと思いますが、その点のお考えはどうでしょうか。
#41
○柏原説明員 ただいまお話のございましたように、調達庁の借料その他につきましては、要綱に基づいて実施しておるわけでございます。防衛庁の方の買収につきまして、残念ながら詳しいことを私は存じませんが、今お話しのように、国が買う場合において、同一場所であれば同一の単価、あるいは特殊な事情によって多少は違うかもしれませんが、大きく開くということは適当でないと思います。それで、調達庁の考え方と防衛庁の考え方というものは、その考え方自体においては統一する必要があろうと思います。しかし、また、たとえば買収につきましては、売手、買手の関係もありまして、いろいろと、そういった統一的な値段でいくということが、具体的の場合にはむずかしいかもしれませんけれども、考え方としてはそういった同じ方針でいくべきだろう、かように考えております。
#42
○淡谷委員 妙義山の買収などは、調達庁がやられたんですが、これはここでも一ぺん問題になりまして、妙義山のてっぺんの草一本、木一本ないところで坪千二百円というのはひどいじゃないかということを質問しましたら、これは軽井沢並みに買いましたという答弁を得ています。どうも、これなどは少しこじつけじゃないかと思いますし、中止したあとは、おそらくその買収費をもって国有財産として台帳に載っているはずだと思う。
 これは一つ会計検査院の方にお願いしたいのですが、自衛隊の方などでは、砂川の演習場の場合でもございましたが、協力費という名目で買収費なり借地料などをどんどん高くしている実例がたくさんあるのです。これは一体、会計法に基づいてそういう費用をどうして支出するのか、なかなか理解ができない。これは検査院の御意見はいかがでございますか。
#43
○保岡会計検査院説明員 最後におっしゃいました協力謝金の問題でございますが、これは契約をスムースに早くやるということの行政処置として協力謝金を出すということにいわれていて、その当時われわれもずいぶん研究したわけでございます。この協力謝金の出る科目はやはり防衛支出金である。防衛支出金は行政協定によって出しているものである。それで、その行政上この予算があるし、それを執行するためにこの予算から出して差しつかえない。予算的にいえば、いいと思います。そのときに、予算的にいいから、そういう予算がとれているのだから、行政施策としてそれを行なうために協力謝金を出す、こういうことで私ども認めたわけでございます。
 それから、今度防衛庁に調達庁が入りまして、同じ防衛庁の中で、ただいま先生のおっしゃいましたように、調達庁で要綱をきめている、防衛庁の方で要綱をきめている。防衛庁の方は建設本部がやっております。その購入の代金の土地代とか移転補償料、そういうものがまちまちであるということは非常におもしろくないということで、私どもそれは十分監督しているつもりでございます。あるところは高い。それならここと同じようなものは、たとえば防衛庁であるならば、調達庁の例はどうかということを、見てやっております。
#44
○淡谷委員 これは協力謝金という形じゃございますまいが、自衛隊が――これはあるいは調達庁から離れるかもしれませんけれども、なにか特別な農林省関係の工事、建設省関係の工事まで、防衛費から出してやってやるという約束が、方々に行なわれる。一つの防衛施設の中に見込んで、普通の道路や、普通の埠頭工事をやるという実例がしばしば起こってくるのですが、これは会計法上どういうふうに見られますか。
#45
○保岡会計検査院説明員 当然、農林関係または建設関係の方の補助金を出してやるべき工事とかいうここは性格上きまりますから、それを防衛庁の方で持つということは、私どもそういうことのないように十分検査しているつもりでございます。私どもも、それも注意しているつもりでございますけれども、あるいは注意が足りなかったのかもしれません。実例があれば、私ども注意するはずでございます。
#46
○淡谷委員 また東富士の問題に返ります。
 二十二年の五月から提供している東富士演習場ですが、三十二年度分の借料としてこれだけの金額を払う。ここに指摘事項が生まれてきたようですが、これ以前にはこういう事実はなかったんですか。
#47
○保岡会計検査院説明員 実は、それ以前にもあるわけでございます。あるわけでございますが、三十二年に、こういうふうに新しく実測面積をそのまま採用することにして契約を改訂したということが、あらためて起こったものでございますから、そのときにはこの鉄塔敷の部分、線下地の部分も正確にやるべきではあるまいかという意味で、これを批難したわけでございます。
#48
○淡谷委員 これは調達庁に伺いますが、三十二年になってからあらためて測量したというのは、どういう事情に基づいたものですか。
#49
○柏原説明員 従来は公簿面積と対照をいたしまして契約をいたしておったのでございますが、実は地元の方から、借料の値上げその他のことについて非常にやかましく言われておったわけでございます。たまたま地元といたしましては、大正五年に静岡県の方で東富士演習場の実測をやった、そういった詳細な記録がございまして、その記録をもって、実際これだけの面積があるんだから、これを対象とすべきではないか、しかも実際のその面積について公簿の訂正もございます、という主張がございました。もっともなことでございますので、面積をかように改めたわけでございます。
#50
○淡谷委員 この東京電力株式会社が所有しておったというのは、このごろ発見されたんですか、前からわかっておったんですか。
#51
○柏原説明員 実は検査院の実地調査の際に、こういった事実が調達局としても、はっきりしたわけでございます。
#52
○淡谷委員 これは検査院の方からもお伺いしたいのですが、この電力株式会社所有のものであったということがわかった動機ですね。あるいはいつから所有であったかどうか、お調べになりましたか。
#53
○保岡会計検査院説明員 資料を見まして、あとでお答えいたします。
#54
○淡谷委員 これは財産区などによくある例ですが、一方には電力会社に売り、あるいは送電線のために貸しておいて、ひっくるめてまたとるという、二重どりの例などが間々あるのです。よく、いなかの方に行くとあります。何だか、これを見ているとそういうような形があったように見えるので、所有権の移った時期あるいは借地料を払い始めた時期と、調達庁が契約をした時期との比較をしてみたいと思うのですが、あとでけっこうです。
 もし、それがおわかりにならなければ、一つ続いてお聞きしたいのです。この東京電力が払っておった単価というのは、おわかりですか。
#55
○保岡会計検査院説明員 東電の線下地の部分を払っておりますが、十四間で幅一間で、一年間十円ということでございます。それから電源開発株式会社の方は年間の借料が坪一円でございます。それから電源開発では鉄塔敷を借りておりますが、これは、五円でございます。それから東電の方は、自分が鉄塔の方は持っております。これは自分のものでございますから、要りません。
#56
○鈴木委員長 鉄塔敷の下の全部で五円ですか。そこが坪五円なんですか。
#57
○保岡会計検査院説明員 坪五円です。
#58
○淡谷委員 十四間十円というのは、坪どれだけですか。十四間十円じゃわからないのですが……。
#59
○保岡会計検査院説明員 十四間で割りますと、月額で申し上げますと坪五銭九厘五毛になります。月額で今申し上げましたが、先ほどのは年額であります。
 先ほどのお尋ねの、いつごろからということでございますが、電源開発株式会社は三十年五月から坪当たり鉄塔敷が五円、その他は一円。それから東京電力は、本演習場を進駐軍に提供する前から坪当たり六十五銭、これは年額でございます。前からというのが、もっとわかるはずでございますので、今調べさせております。
#60
○淡谷委員 これは前から貸しておいたところもあり、調達庁が契約をしてからまた貸したところもあるようですが、これは調達庁の方には、何かそういうふうな申し入れがあったのですか。あなたの方から借地料をとっておいて、そして電気会社にまたこれを貸すなんということになると、何をやらかすかわからぬようなことになりますが、これはどうですか。
#61
○柏原説明員 実は富士演習場の管轄は、横浜の調達局でございますが、横浜の調達局の方から本庁の方にそういったことは報告を受けておりませんので、存じておりませんでした。
#62
○淡谷委員 じゃ、明らかにこれは二重払いになっていたわけですね。二重払いになっていた点は、会計検査院は御指摘なさらないのですか。
#63
○保岡会計検査院説明員 その点は、前の場合は、坪数が非常に確実でなかった、こういうふうに見たわけであります。実測面積で見た場合は、この坪数を確実に出すべきである、そういうことでございます。古いところですから、前の方は今までそのままでやっていても大したことはない。また三十二年度の決算報告でございますから、その前に私どもが指摘をしなかったものですから、そういう点もあり、また前の方は。こういう場合でもほんとうに指摘すべきものであれば指摘しなくちゃなりませんけれども、前の坪数はこういう関係で、またそれが確実でなかった、こういうことがございますので、取り上げなかったわけであります。
#64
○淡谷委員 これは広い演習地ですから、そうこまかいことは言っておれませんけれども、ただ、この電力株式会社その他の借地料とこの八十四銭とではかなり違ってきておる面もあります。五円まできておりますから……。年々契約更新をやっているのでしょうね。
#65
○柏原説明員 契約は一年ごとに更新しておりますので、年度当初から契約の内容についての協議をいたしております。年度当初からかかるわけでございますが、結局は年末ごろにならないと、なかなかその話し合いがつかないというような実情でございまして、いつもこの借料その他の問題につきましても、現地との話し合いがうまくいかないので、実は非常に困惑しておるようなわけであります。
#66
○淡谷委員 今、調達庁で出しております契約ですね、米軍の演習地、基地に関する契約が、全部で一体何件ぐらいありますか。
#67
○柏原説明員 全国の件数ですか。
#68
○淡谷委員 そうです。
#69
○柏原説明員 記録を今持っておりませんので、後刻詳細に申し上げます。
#70
○淡谷委員 それでは、全国の現在契約している数と、それから最高と中と一番安い三段階でかまいませんから、原野、畑地、あるいはたんぼというようなものがありましたら……。大ていは原野だと思いますけれども、その賃料なども一応お調べ願いたいと思います。
 それから、毎年更新しますが、更新する際に、地料の値上げとか返還要求などは出ておりますか。あるいはずるずると、今まで契約しているのが多いのですか。どっちでしょう。
#71
○柏原説明員 相手方によりますが、特にこの東富士に関して申し上げますと、毎年、年度当初から借料の値上げ等についての陳情がございます。全体のものについて見渡しますれば、そういったものよりも、割に従来の、たとえば賃貸借契約ならば、そのままで一応更新していただくというような件数の方が割合としては多いと思います。
#72
○淡谷委員 返還要求のあるのは何件くらいありますか。全然ありませんか。
#73
○柏原説明員 詳細な数字を持ち合わせておりませんが、そうたくさんございません。
#74
○淡谷委員 漁業の補償などは、最近の動きはどういうふうになっておりますか。
#75
○柏原説明員 たとえば陸上施設の地先を制限しておった場合があるわけでございますが、陸上施設の返還に伴いまして、そういった制限も解除になるというふうな関係にありますので、件数としては減っております。
#76
○淡谷委員 最後に、一点お伺いしておきたいのです。飛行機の墜落、爆弾の誤投、こういったものによって生ずる損害賠償の基準はありますか。飛行機一機で幾ら、爆弾一個で幾らというような、何か基準ができておりますか。
#77
○大石説明員 お尋ねの飛行機幾ら、爆弾一個幾らというような基準は作っておりませんが、御案内の通り、行政協定十八条関係の事故補償につきましては、閣議決定の基準がございまして、その大要は、財産被害の場合、人身被害の場合と分けまして、それぞれの被害を受けた態様に応じて補償をいたすというような趣旨になっております。
#78
○淡谷委員 結局、飛行機が落ちたときの損害、あるいは爆弾等が誤投された場合の損害の実態でこれをかげんする、というふうに了解してよろしいのですか。
#79
○大石説明員 さようであります。
#80
○鈴木委員長 森本君。
#81
○森本委員 ちょっとお伺いしますが、会計検査院から、この報告書以外に口頭で注意された事項が、三十二年度についてはありますか。
#82
○保岡会計検査院説明員 ございます。
#83
○森本委員 どのくらいですか。
#84
○保岡会計検査院説明員 特別損失補償法に基づきます査定のものが一、二件、それから敷地買収に関係するものが一件、それから提供施設借料に対するもの、これは富士演習場の切りかえ畑に対して、農地の借料を支払ったもの、これが二十四万円過払いになっている。こういうことをいいまして、是正返納させたものがございます。おもなものはその程度であります。
#85
○森本委員 会計検査院に、私はちょっと聞いておきたいと思うのです。これはすべての決算と関係がありますが、こういう口頭における注意事項と、それから国会へ正式の文書によって出す場合、こういう取り扱いは、会計検査院の中でどういう取り扱いになるわけですか。たとえば、これは文書によって正式にこういうふうに報告しなければならぬ、これは口頭でけっこうであるというふうな判断は、会計検査院の内部においてだれが行なうわけですか。
#86
○保岡会計検査院説明員 会計検査院の事務総局におきまして、これを検査官会議に付するかどうかをきめます。そして検査官会議に出しまして、検査報告にすべきものがここに載っかって掲記されるわけであります。検査官会議に出さないで、これを注意しようというのは、事務総局できめております。
#87
○森本委員 その事務総局できめるという場合、最終的なそれをきめる権限は、会計検査院のどこにあるわけですか。これは私、これからの決算でずっと口頭注意事項のものを聞いていきたいと思うのです。たとえば、今の二十四万円の過払いについては、金額にしてもやはり、載せてもいいじゃないかと私は思う事項です。そういう事項であっても、その権限において全然口頭注意事項ということになると、ちょっと注意をしておらないとわからない事項がたくさん出てくるわけですね。その最終的な権限というものを、会計検査院の内部ではだれが持っておるか。会計検査官会議まで出れば、これは検査官の責任になるわけですが、検査官会議まで出ないわけですから、その権限はだれが持っておるか。こういうことです。
#88
○保岡会計検査院説明員 一応、事務総局の事務総長が持っておると考えております。
#89
○森本委員 その事務総長が一人でそういう判断をするということでなしに、それまでにはそれぞれ局長、部長という経路を通ってくるわけですか。
#90
○保岡会計検査院説明員 おっしゃる通りでございます。局では委員会がございまして、その委員会で、検査官会議に報告するもの、注意書として注意をするもの、こういうふうに二つに分けております。
#91
○森本委員 その場合、それはやはり下の方からずっと決裁の判をもらって、そこまできておるわけですか。あとからこういうふうに要求をした場合、それがどういうふうに下から順番に上がってきたかということは、すぐわかる仕組みですか。
#92
○保岡会計検査院説明員 私の方の局ではそうやっておりまして、ほかの局もおそらくそうだと思います。注意をしたいと思うものも、一応案として局の委員会には提出いたします。それで、局の案として、これを注意事項とするということを事務総長のところに提出いたします。それで事務総長がそれを注意、こういうふうにするわけです。
#93
○森本委員 いずれこの問題は、また別な日に検査院にずっと聞いていきたいと思います。
 ちょっと、調達庁にお聞きしたいと思います。調達庁は、今度防衛庁の外局になったわけでありますが、この内部監査は、従来と同じにやっておるわけですか。
#94
○大石説明員 さようでございます。調達庁の内部監査機構として、監察官、副監察官、監察補佐官という制度を設けておりまして、それぞれ監査規程がございまして、内部監査を実施いたしております。直接、防衛庁の監査機構とは無関係に実施いたしております。
#95
○森本委員 この監察官、副監察官、監察補佐官の人員はわかりませんか。
#96
○大石説明員 お答えいたします。監察官一名、副監察官一名、監察補佐官一名、その他事務官、現在は二名ほどでございますが、数名ということになっております。
#97
○森本委員 それは司法権を持っていますか。たとえば、ところによれば司法警察権を持っておる監察官があるわけですが、これは単なる内部の監察官としてだけですか。
#98
○大石説明員 さようでございます。司法権は持っておりません。
#99
○森本委員 調達庁の総人員はどれくらいですか。
#100
○大石説明員 昭和三十三年度の定員は三千百三十七名でございますが、三十四年度におきまして三百二十名の人員整理が定員法の改正によって行なわれることになりまして、目下三百二十名の配置がえというか、削減の努力の過程中でございます。従いまして、その三百二十名が減ったあとは二千八百十七名、ほかに常勤労務者から定員化職員四名を加え二千八百二十一名になるという形になります。来年の三月末でそのような形になります。
#101
○森本委員 この内部監査の書類はおそらく出ておると思いますが、出ておりますか。
#102
○大石説明員 内部監査の書類は出ていないものと存じます。
#103
○森本委員 できれば、内部監査の報告を一応文書でお出し願っておきたいと思うのです。あとでいろいろ検討してみたいと思いますが、どうですか。
#104
○大石説明員 内部監査の事項につきましては、監察官が計画的に監察をした結果を長官まで報告することになっておりますが、あとで帰りまして、長官の決裁を経て、そのような御趣旨に沿えれば沿いたいと思います。
#105
○森本委員 長官の決裁を経て云々と言うけれども、国会で正式に要求があれば、正式に資料として提出しなければならぬ事項でありますから、決算委員会において内部監査の報告を求めるということは当然のあれでありますから、決裁も何も要らぬと思います。一応ここで出せるか出せないかということを聞いておるわけであって、お出しを願いたいという要求を委員長を通じて出しているわけですから、それは問題なく出せると思いますが、どうですか。
#106
○大石説明員 委員会から御要求があれば、お出しすることになります。
#107
○森本委員 それから、三十二年度の決算に関しての会計検査院の報告の分についてはわかりますが、内部監査において処分をされた者はありますか。
#108
○大石説明員 三十二年度、三十三年度においては、内部監査の結果処分された者はございません。
#109
○森本委員 訓告、戒告ぐらいもありませんか。それでは成績が非常にいいということになりますね。
#110
○大石説明員 注意事項と、それから内部の監査と申し上げますか、検査院の方とは別に、亡失金の取扱いの判定の関係で長官から処分された者はございます。
#111
○森本委員 その処分は、どのくらいの処分ですか。
#112
○大石説明員 私ども総務部長以下会計課長、あるいは当該局の局長等は厳重に注意、それから本人は公務員法上の戒告だったと存じております。
#113
○森本委員 この内部監査の監察官と副監察官というのは、調達庁長官の直属ですか。
#114
○大石説明員 内部組織としまして総務部の中に所属いたしておりますが、一般の計画的にやる事項につきましては、それぞれの手続を経て長官までの決裁を得てやり、それから長官からの特命によってやる場合には長官からの直接でございます。
#115
○森本委員 会計検査院の方にちょっと聞きます。きょう私はどうこう言うわけではありませんが、たとえばこういうところの出張等の出張発令簿、出張旅費の書類なんかは全部あると思いますが、そういうものまで会計検査院が調べることがありますか。
#116
○保岡会計検査院説明員 ございます。出張命令簿とそのときの出勤簿を調べてみる。出勤しているのに出張しているということがあるということを調べたこともございます。
#117
○森本委員 出勤簿と出張発令簿と、それから旅費の請求書というようなものをそのまま見て、それで検査は終わり、こういうことですか。これは実際問題として、私も長いことそういうことをやってきているからよく知っておりますが、そういう場合には出勤簿と出張発令簿、旅費の請求書、それが合わぬやり方をしているものはないわけであって、ほんとうに行っているのかどうかについての確認はどういうふうにしてやっているかということを聞きたいわけです。
#118
○保岡会計検査院説明員 それは出張の命令と、それに対する報告があればいいのでございます。われわれ報告を確認しようと思っても、口頭だけで済ましている官庁がありまして、その記録がないのが多いのであります。そういうことになりますと、一応あやしいと思うときには、本人まで呼び出してその事実を聞くことがございますけれども、一応報告があればそれを見る、それで確認する、こういうことになっております。
#119
○森本委員 これは調達庁だけの問題じゃないのです。確認することが非常にむずかしいわけであって、われわれが知っている範囲内においても、あるいはまたうわさに聞く範囲内においても、から出張なんということがよく年度末に行なわれる。大体復命書というものは出張者は必ず出さなければならぬ建前になっていると思うのですが、それを出す必要がないというふうな官庁はあまりないのじゃないかと思います。大体出張した場合には、必ず上司に対して、こうこう、こういうことだという復命書を出さなければならぬことになっておるわけです。そういう点について、調達庁は全然ないと私は思いますけれども、そういう面の監査の方法をどういうふうにやっておられたかと思って、ちょっと聞いてみたわけであります。
 それからもう一つ、調達庁関係で聞いておきたいと思います。こういう借料関係、これはやはり債務負担行為等によって、長年にわたる契約というようなものもあるわけでありますか。
#120
○柏原説明員 賃貸借契約におきましては、一年度ごとに契約を更新するということでやっております。
#121
○森本委員 大体これは予算の建前からして、行政官庁が契約をする場合は、一年を建前として契約するのが建前であります。しかし、それ以上長い契約をする場合は、負担行為によって契約ができる建前に、今日なっておるわけであります。調達庁の方は、やはり普通の行政官庁と同じような、一年間契約という形をとっておるわけですか。
#122
○柏原説明員 さようでございます。
#123
○森本委員 それは、そういう年間契約の方が私はいいとは思いますけれども、しかし、調達庁自体として見た場合には、年間契約というものが非常に困る立場にあるものがありやせぬですか。たとえば、予算の関係で年間契約をとっておるけれども、ある一つの問題が政治的に起こって、大物がやめた、こういうことになった場合に、これはやはり行政官庁としての年間契約だけ一本やりでいくということでなしに、やはりこれは負担行為においてある一定の契約をするというようなことが必要な場合がありやせぬですか。
#124
○柏原説明員 ただいまお話にありました通り、調達庁といたしましても、できれば数年にわたって長期の契約をしたいのでございます。と申しますのは、先ほどのお話にもありましたように、いろいろと貸主の方との折衝が非常にわずらわしい場合が多いのでございます。それを年間契約にいたしますと、もう毎年々々そういったことを繰り返すというような実情でございまして、そういった煩瑣なことを避けるためにも、また借料というようなものはそう毎年々々急激に変わっていく性質のものでもないと思いますので、できれば、長期契約で安定した契約状態を続けていく方が好ましいと思います。
#125
○森本委員 これは契約をして、たとえば賃貸料についても、年間の途中において、そのときの変動によってこれを改正するということもできないことはないわけですから、そういう点を考えた場合に、そういうふうな一年間契約ということについて不備な点がある。できれば、年間契約ということでなしに、数年ということでやりたい。しかし、それができないというのは、どこにそういう原因があるのですか。
#126
○柏原説明員 財政法とか会計法の原則に従って、一応やっておるわけでございます。
#127
○森本委員 財政法、会計法といったところで、やろうと思えばこれはできるはずなんですよ、その法律上の点については。法律上できぬことを私はやれということを言っているわけではないのであって、あなたたちがここでちょうちょうするまでもなく、法律上は一応予算を組む際に、一つの方向で組めばやれぬことはない仕組みになっておるはずですが、どうですか。
#128
○柏原説明員 今お話しの通りでございますが、財政法、会計法の建前としては、一応官庁の契約は年間契約が通常だということから、そういったことをやっているわけでございます。
#129
○森本委員 それは、一般の行政官庁は年間契約ということで一応やっておるけれども、しかし、必要に応じては、その負担行為において長期の契約ができる。ただ、それをやるときは実際のところ、かなりめんどうくさい。しかし、できないことはないわけなんであって、必要に応じてやはり、やれる仕組みがあるわけなんですから、必要な場合は――私はほんとうを言うと、これは反対なんです。そう長期にやる必要はないと思うけれども、実際あなた方が仕事をするという建前から見た場合には、やはり三年なら三年、四年なら四年、五年なら五年という契約をしてもらった方が、もっとやりよいのではないか、こう思うわけであって、私の言っておるのは、政治論議ではない。事務的に見た場合は、私の言った方向でやった方がやりよいのじゃないか。そういうことについては、遠慮なしに上司に進言するなり、こういうふうにやっていった方がよろしいというふうなことに変えた方がいいじゃないか。こういうことを私は言っておるわけであって、それが財政法とか会計法の面で縛られておるということは、それはわれわれもとっくに知っておるわけであって、それだけで、できないということじゃない。できる方法はあるわけですから、できる方法があれば、特に調達庁というふうな特殊な官庁のあり方については、そういうことも考えていいんじゃないかということを私は聞いておるわけです。どうですか。
#130
○柏原説明員 将来の返還の問題等もからんで参りますので、それは途中において契約を解除することで救われると思います。利点は、安定した状態で契約が続いていくということが一つの利点でございますので、十分研究いたしたいと思います。
#131
○鈴木委員長 山田長司君。
#132
○山田(長)委員 ちょっとこの際伺っておきたいと思います。敗戦の結果起こった一つの現象として、調達庁というものができたのです。地上権を持っていた個所が進駐軍の接収個所になって、長い間使用されておって、それが返還をされた場合に、抜き打ちにその地上権を第三者が所有するような事態になってしまって、全然地上権者が法律的な効果を喪失してしまっておるというような事件がある。とするならば、この場合における地上権者というもの、これは調達庁の取り扱い上からいって、法律的にどういう点で保護されますか。
#133
○柏原説明員 具体的な事案については承知いたしておりませんが、施設が返還になります場合は、もちろん地上権者へ直ちに通告をいたしまして、地上権者においてその権利を行使できるような状態にしております。具体的な例がどういうのか存じませんけれども、原則としては、そういったやり方で、返還に伴って遺漏のないように措置しているつもりであります。
#134
○山田(長)委員 遺漏のないような努力をされただろうと思いますけれども、戦争ということによって、焼け出された人が疎開をしていたというような例がたくさんあったわけです。そのいない留守に、すぱっと第三者がその土地の上に来て、建物を建ててしまったというような場合がある。全然何らの通知が本人の手元に入ってないというようなことから、地上権を喪失している場合があると思うのです。そういう場合に、その人の何かそこの地上権の主張ができる場合において、調達庁は保護する方法はあるのかどうか。
#135
○大石説明員 御指摘のような、借地権等が接収地の中に含まれておって、返還になるということを公示するために、今手元に法律を持っておりませんので名前がちょっと違うかもしれませんが、接収不動産に関する借地借家臨時処理法に基づきまして、地方調達局長はこれを官報に公告する、そうしてその権利者にこれを広く徹底せしめるという方法をとって保護いたしております。
#136
○山田(長)委員 広くこれが周知徹底をはかって、期日まで一応官報等に掲示されておったと思います。これはあらゆる法律の場合に、それが期日の発表がなされておる場合には、その期日においていろいろ処理されることはやむを得ないと思うわけです。けれども、この官報というものは、なかなか一般人の手に入っていないというところに私は問題があると思うのです。新聞等で小さな記事は扱われておったに相違ないと思いますけれども、なかなかそれが周知徹底されないで、せっかくの借地権、あるいは地上権というものを放擲してしまって、泣いている人がたくさんいるわけです。これについての保護施策というものが、公然調達庁で講ぜられてないとするならば、ずいぶん片手落ちに近い。官報などというものは、なかなか一般国民の手に入らないわけなんですから、これらについての何かの手が打たれてしかるべきだったと思うのです。今日それによって泣いている人がたくさんいるわけなんです。もうすでに時期を過ぎているので、だめなことは私は知っていますけれども、この措置法の期日等は過ぎていても、何かの処置があってしかるべきだと思います。それは全然もう、現在においてはないわけですか。
#137
○柏原説明員 そういったケースに対しての適切な保護措置というものについて、調達庁としても何ら持ち合わせがないのでございます。非常に遺憾に思います。
#138
○山田(長)委員 もうつ別なケースのことを伺っておきます。最近、進駐軍がまだ残留しておりまして、交通事故が非常に多いように見受けられます。この交通事故を受けた国民に対するけがの補償というものを、いろいろ等級があるようです。もちろん、それによって恵まれる人もあるわけですけれども、それが交渉の衝に当たっての当たり方によってずいぶん違っていると思いますけれども、そうじゃなくて、私はこの査定の問題で、どういう方法で査定がなされるものか、一つの疑義を持っておるわけです。調達庁としては、交通事故等の場合における調査の方法は、どんなふうにやっておるんですか。
#139
○大石説明員 米駐留軍の行為に基づく交通事故等の被害補償の問題につきましては、御案内の通り、行政協定十八条の事故補償関係で、国内法規としましては民事特別法という法律の条項に従って補償いたすわけでございます。交通事故だけに限りますと、大体被害の状況は人身に関する傷害、それから死亡といったような場合、それから財産に対する被害、それの態様はいろいろでございますが、そのように大別されると存じます。
 そのやり方でございますが、交通事故が起きますと、調達庁でも、それぞれ調達局あるいは調達事務所におきまして担当官を配置しておきまして、そういうような事故発生とともに、直ちに現場にかけつけまして、その調査に従事するわけでございます。ただ、いかんせん、機動力等の関係からいきまして、警察がまずそういう事故を一番先に把握するわけでございます。従いまして、警察の通報等に基づきまして、やはり調達庁の担当職員も現場にかけつけまして、そしてそれぞれ警察と協力し、それから跡片づけの終わったようなあとは、警察につきまして、警察の調べた資料に基づきまして詳細な調査を完了いたすわけでございます。そういたしまして、財産並びに人身被害の状況に基づきまして、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約に基き日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊により損害を受けた者に対する補償金並びに見舞金の支給に関する件という、昭和二十七年五月十六日に閣議決定されたものを昭和三十一年十月二日に改正いたしておりますが、その補償基準に基づきまして査定をいたしまして、これが米軍の公務上の場合でありましたならば、米軍の方にそれぞれの手続でこれを請求いたすわけでございます。それから公務外の場合でありますと、米軍の方では慰謝料を払うわけでございますので、今の公務上の基準に合わせました一つの勧告書というものを調達庁が作りまして、これを米軍の賠償部に送ります。調達庁の調べました状況で、米軍側自体もいろいろ調査いたしますから、それに基づきましていろいろ折衝が行なわれます。金額が確定いたしますと、公務上の場合は、御承知の通り、日米間の協定に基づきまして金額の七五%を米軍が持つ、二五%を日本政府が持つ。それから慰謝料という場合は、全額米軍が持つという関係になっておるわけでございます。以上でございます。
#140
○山田(長)委員 こういう事例があって、実は御参考までに一つ聞いておいていただきたいと思います。進駐軍の軍用車がかなりのスピードを出して、朝五時ごろ足利市内を通過しました。そのときに、片方の路地から出てきた人が、そんな早い時間に八十キロの速度で走ると予期しないで出てきた。ところが、それにひっかかりまして、そこへ倒れたのですが、だれも目撃者がなかったために、非常に僅少な補償で、本人が悪いということに結論が出たわけです。ところが、それが半年も過ぎてから、あの速度は八十キロ以上の速度だったということを見ていた人が、そのことを知らせたわけです。ところが、警察の書類も、進駐軍に出した書類も、だれもそれに参考になる人がなかったために、スピードについての結論が出せずに出したわけなのですが、目撃者がたまたま運転手で、この速度はどのくらいの速度だということがわかって、それで半年もたってから、補償の追加をもらった事例があるのです。調達庁も、そういうことの困難さはわかるのですが、警察の書類が出てから調達庁がはせつけるということになると、警察の書類上における面子もあって、なかなか真相を発見しにくい場合が調達庁としてあるのではないかと思う。仕事上におけるスピード問題は、警察の報告書等ができない前に、調達庁で事故のあったことを知って、調達庁独自の書類を作って出すことができないものですか、どうですか。この点を伺いたいと思います。
#141
○大石説明員 御指摘の御趣旨、ごもっともでございまして、私どもの方におきましても、現在もできるだけ事故発生とともに事案の確実なる把握に努める。そして、それぞれ単に警察の証明等や証言等の、その方面だけの立証資料ではなくして、いろいろな角度から、たとえばやはり米軍等につきましても、なかなか困難ではございますが、米軍側の方の資料の把握にも努め、その他御指摘のように、できるだけ目撃者あるいはその現場状況の確認等に努めまして、立証段階において、できるだけ米軍の方に納得せしめるに足る資料を整備するように努めております。ただ、遺憾ながら、広い地域に、どの方面で発生するかということの予測がつかぬものでございますから、いろいろな努力にもかかわらず、必ずしも事故発生とともにその現場にかけつけて、そして事案の把握に努めるといったような場合だけではないわけでございます。しかし、その後におきましても、やはりできるだけの努力をいたしまして、立証資料をつかめるように努力いたしております。従いまして、今後、実は三十五年度からはいろいろ機動力等も持ちまして、予算におきましても、たとえば現場事務所の方にはモーター・バイクであるとか、単車であるとか、そういうものですぐ現場にかけつけられるような、そういうような措置のことやなんかもいろいろお願いしてあります。御趣旨のように、警察だけの資料ではなくして、それに加えることにより客観的なデータがとれるように努力いたして参りましたが、今後ともそのように努力いたして参る所存でございます。
#142
○鈴木委員長 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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