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#1
第033回国会 決算委員会 第9号
昭和三十四年十二月九日(水曜日)
    午前十一時十六分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 正吾君
   理事 井原 岸高君 理事 鹿野 彦吉君
   理事 田中 彰治君 理事 小川 豊明君
   理事 神近 市子君 理事 山田 長司君
      大倉 三郎君    増田甲子七君
      保岡 武久君    淡谷 悠藏君
      日野 吉夫君    森本  靖君
 出席政府委員
        農林政務次官  大野 市郎君
        農林事務官
        (農林経済局
         長)     坂村 吉正君
        農林事務官
        (畜産局長)  安田善一郎君
        食糧庁長官   須賀 賢二君
        林野庁長官   山崎  齊君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (大臣官房経理 藤波 良雄君
        厚生課長)
        農林事務官
        (農地局総務課 
        長)      日比野健児君
        農 林 技 官
        (農地局建設部 清野  保君
        長)
        農林事務官
        (振興局参事
        官)      橘  武夫君
        農 林 技 官
        (水産庁次長) 高橋 泰彦君
        農林事務官
        (水産庁漁港部 林  真治君
        長)
        会計検査院事務
        官       宇ノ沢智雄君
        (第四局長)
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十二年度政府関係機関決算書
 昭和三十二年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十二年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
#2
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 この際、連合審査会開会申し入れの件についてお諮りいたします。
 来たる十一日午前十時より科学技術振興対策特別委員会においてコールダーホール改良型原子炉の安全性に関する問題について、参考人より意見を聴取する予定になっておりますが、当委員会といたしましても、本件と関連がありますので、先ほどの理事会の申し合わせにより、科学技術振興対策特別委員会に連合審査会の開会を申し入れたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○鈴木委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
     ――――◇―――――
#4
○鈴木委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
#5
○鈴木委員長 次に、昭和三十二年度決算外三件を議題とし、本日は農林省所管について審査を進めます。
 まず、会計検査院当局より説明を求めます。
 宇ノ沢第四局長。
#6
○宇ノ沢会計検査院説明員 それでは、三十二年度の農林省所管の検査報告指摘事項について御説明申し上げます。
 一般会計から申し上げます。まず直轄工事についてでございますが、三十三年度中は農業水利事業のおもな個所を地方公共団体に委託して施行しておりますものとあわせまして、施設の活用状況に特に留意して検査をいたしましたところ、国が直轄または代行によって用水源施設、幹線水路等の主要工事を施行しておりまするのに、これを活用するために必要な道、県及び団体等で施行すべき末端水路等の補助工事が一部分しか施行されていなかったり、あるいは着工にさえ至らなかったりして、そのため国の投資額が効果を十分に上げていないもの、それから農業用水あるいは洪水調節等の多目的ダムを建設省が施行して、工事がすでに完成いたして農業用水源としての利用が可能でありまするのに、農林省で施行すべき工事が遅延しているために利用可能の農業用水が利用されないままとなっているもの、あるいはまた、農林省自体の工事につきましても、全体計画に対しまして、毎年少部分の工事しか施行しておらないために完成までに著しく長時間を要し、その間最初に施行した部分は長い間活用されないままとなっているものなど、予算が効率的に使用されないために、国の多額の投資額が十分に効果を上げていないものがございます。
 次に、直轄工事関係の指摘事項としましては、検査報告番号の二七二号に掲載しておりまするように、国が河川の改修に伴いまして、たまたま県で施行中の県道改良工事により変更されました路線にあわせまして在来の木造橋にかえて永久橋を作ったのでありますが、取りかえの必要を生じた橋の工事費を国が負担限度額以上に負担したものがございます。
 次に、代行工事について申し上げます。国が事業費の全額を負担いたしまして、都道府県に委託して実施しておりまする開墾、干拓等の工事、いわゆる代行工事につきましては、三十三年中七百四十五地区のうち百六十三ヵ所について検査を行ないましたが、その結果は、関係当局の指導監督の強化によりまして従来見られたような粗漏工事または出来高不足という事態は減少しておりまして、特に出来高不足については関係当局が現地を査定して是正の措置を講じておりまして、改善の跡が顕著であります。従いまして、代行工事に関する指摘事項は、前年の五十六件に対しまして、本年は報告番号三九九号の灌漑排水事業として施行すべきものを代行工事に含めて施行しているもの、四〇〇号の僅少な既耕地に多額の経費で橋梁の架設をしているもの、それから四〇一号の浚渫の経費を過大に積算しているものなど三件に減少しておるような次第でございます。次に補助金について申し上げます。まず、公共事業関係の補助金経理につきましては、三十三年中全国の工事現場三万七千二十一ヵ所のうち北海道ほか四十一府県の三千五十四ヵ所につきまして、その経理及び工事施行の状況について実地検査をいたしました。これにつきましても関係当局の指導監督が強化されまして、竣工検査においても四千余りの工事につきまして約五億円相当の手直し及び減額是正の措置をはかっておりますし、一方また事業主体の自覚等と相待ちまして、従来に比べまして相当改善の跡が認められましたが、なお設計が過大なもの、あるいは設計に対して出来高が不足しておるもの、工事の施行が粗漏なもの、災害便乗のもの、または正当な自己負担をしていないものなどがございまして、これを事項別に分類しますと、八二ページの折り込み表にありますように二百二十四工事、金額にしまして七千百三十九万二千円ございます。
 公共事業関係の補助工事の不当事項につきましては、工事完成後におきましてはその是正が困難な場合が多いので、むしろ工事完成前に査定の内容を検査いたしまして、早期に注意してその是正を促すことが効果的でございますので、前年に引き続きまして三十二年発生災害について、長野県ほか五県につきまして査定済みの二千三百六十八工事、金額にいたしまして三十七億六千二百余万円、三十一年度以前の分については二百五十五工事、一億二千二百万円について早期に検査を実施しました。その結果、農林省当局においても現地査定を強化され、あるいは災害復旧事業の採択基準を明確にすることなどによりまして、逐次改善されておりますが、なお同一個所の工事を農林、建設両省で重複して査定しているもの、あるいは設計過大と認めおれるものなどの修正減額を要するものがございましたので、注意いたしましたところ、総額で一億七千八百万円が減額是正されたような状態でございます。
 次に、公共事業関係を除く一般補助につきましては、主として農山漁村建設総合対策施設事業に対する補助金等について、北海道ほか二十八都府県の地域につきまして実地検査を行ないました。検査の結果は相当改善の跡は見受けられましたが、なお補助金の交付が当を得なかったり、これを目的外に使用していたり、地元負担の一部を負担しないで事業を実施していたり、あるいは事業費が不足していたり、または精算額を過大に報告して補助金の交付を受けていたりしたものなどが、九〇ページの表の通り二百九十八件、金額にいたしまして千三百九十六万二千余円ございます。
 以上のほか、その他の指摘事項としましては、三九八号に掲げてあります土地改良事業費負担金の徴収が不足している件がございます。
 次に、特別会計について申し上げます。
 まず一〇一ページの食糧管理特別会計に掲げてある事項について御説明申し上げます。食糧管理特別会計については、食糧庁及び三十六食糧事務所の実地検査を行ないましたが、その結果、指摘事項となっておりまするものは四〇二号と四〇三号の二件でございます。
 四〇二号は、外国小麦を製粉会社へ売り渡すに際しまして、会社の工場付属倉庫に十分収容力がございますのに、これを他の営業倉庫に一たん蔵入れいたしまして、そして保管の上売り渡したために、売り渡し総額で約二百万円が低額となっているという案件であります。
 四〇三号は、内地米のプール運送賃単価に関する問題でありまするが、当該年度の単価は前年度の実績を基礎として算定される取り扱いとなっておりまするが、たまたま三十一年度で積雪期の搬出措置が当を得なかったために、ひいて三十二年度の運送単価が高価となった件でございます。
 次に、検査報告の一〇六ページの農業共済再保険特別会計について御説明申し上げます。農業共済保険事業につきましては、従来水稲、麦等の主要農作物共済に関しまして、農業共済組合の運営状況を調査して参りましたが、今回はそれに新しく調査の重点を蚕繭共済に置きまして、三十一年度中特に被害の多かった群馬ほか四県の二十六農業共済組合の蚕繭共済の経理について調査を行なったのでありまするが、これにつきましても、共済金の一部を支払わないもの、あるいは正規の基準によらないで、補償対象外の組合員も含めて掛金額に応じて支払ったもの、あるいは保険金請求に際して実評価を上回る被害報告をしまして、過大な保険金を受領し、過大分を組合員に配分いたしませんで、目的外に使用しておるものなど、不当な経理をいたしておる組合が、調査組合の半数に当たります十三組合にも達しておりまして、これらの共済金の額は五千六百余万円となっております。最後に、国有林野事業特別会計について御説明申し上げます。本特別会計につきましては、三十三年中、林野庁、旭川ほか十一営林局、それから三十六営林署について実地検査をしました結果、営林局の施工しました林道工事で、施工が粗漏となっていたり、出来高が不足していたものなどが三件、金額にしまして九十二万九千円ございます。
 そのほかに四一三号の立木の売り渡しにあたって、材積をことさら過小に見積もりまして、六十七万四千円ほど低額に売り渡しましたほか、国有林野の管理が十分でなかったために、買受人の使用人によって三十万相当の立木を不法に伐採されたものがございます。
 四一四号は、運営上必要な経費に充てることとしまして、立木二千八百六十七石を正規な手続によらないで売却しまして、その代金を別途に経理して、職員宿舎建築費あるいは事業旅費等に使用したものでございます。
 また関係職員の不正行為によりまして、立木三十六石、評価額二十一万円程度のものが、不法に伐採領得されたものがございます。
 以上で説明を終わります。
    ―――――――――――――
#7
○鈴木委員長 次に、農林当局の説明を求めます。大野政務次官。
#8
○大野政府委員 農林省といたしましては、ただいま検査院の御指摘の通りに、農林省関係の批難事項は公共事業、一般補助事業、農業共済保険事業、食糧管理特別会計、国有林野事業特別会計などを通じて百四十四件、二億余円の御指摘を受けております。このことは、昨年の決算に比較しましては件数、金額ともに激減をいたしておりますが、まことにこの御指摘をいただいたことは遺憾に存ずる次第でございます。申しわけない次第でございます。批難件数のうち、その大部分が補助事業関係でありますので、指導監督の徹底及び事業主体の自覚などが高まってきたことなどによりまして、相当改善の実があがっておるのでありますが、何といたしましても日ごろの監督が大事でございますので、今後さらに行政一般に対しまして綱紀の粛正を厳にいたしまして、同様の不当事項の発生を防止するよう最善の努力を傾注いたしまして当たる所存でございます。
 なお、個々の指摘事項につきましては、所管の者からお答えをさせていただきます。
    ―――――――――――――
#9
○鈴木委員長 続いて質疑に入ります。
 質疑の通告がありますのでこれを許します。
 小川豊明君。
#10
○小川(豊)委員 三十二年度の決算報告に入る前に、ちょっとお尋ねしたい点は、漁港は当然水産庁の下に属することだと思うのですが、銚子は漁港ですか、商港になっておりますか。
#11
○高橋説明員 漁港は水産庁の所管でございまして、銚子も漁港として水産庁の所管になっております。
#12
○小川(豊)委員 お尋ねしたいのは、私の調べてきたのと違っているかしりませんが、昭和三十一年から昭和三十四年十一月末までにここでは遭難が十七回あって、うち死亡、行方不明等は五十二名になっておる。船が難破し沈没した、乗り上げた、こういうのが従って十七回あるわけでありますが、
 この数字と、あなたの方の数字は違っておりますか。
#13
○高橋説明員 数字の点につきましては、漁港部長が参っておりますので、漁港部長から……。
#14
○林説明員 お答えいたします。遭難の数字につきましては、ただいま手元に数字を持って参っておりませんので、あらためて御報告申し上げたいと思います。
#15
○小川(豊)委員 数字が今なければいいが、私の地元で調べたのではこういうふうになっておるわけです。そこで考えなければならないのは、あそこは太平洋岸で、いい漁港でないからこういう結果になるのでしょうが、非常に遭難回数が多い。先般も三十二名の人が死んでいるわけです。行って調べてみましたところが、岸壁から五メートルくらいのところでみな死んでいる。ほとんど陸に手が届くばかりになって死ななければならない。もちろん船も沈没しているでしょうが、こういう漁港の修築といいますか、こういう遭難がたびたび起こっているので、川口というところに行ってみたところが、たくさんの驚くべき遭難碑というものができているわけです。こういう漁港の改修というのは県がやることなんですか、あなたの方でやることなんですか、どこでやることなんですか。
#16
○林説明員 ただいまお話のございました銚子は、利根川の河口にあるいわゆる河口港でございます。自然的条件としては非常に恵まれていないという、基本的条件があるわけであります。ただいまお尋ねの事業は千葉県が、古いことでございますが、古くから施行いたしまして、国は補助をいたしまして、補助事業として施行いたしておるわけであります。計画をいたしました事業は、昭和三十三年に一応完了を見ておるわけでございます。
#17
○小川(豊)委員 おかしいですね。三十三年にあなたの方は完了を見ておると言いましたが、事故件数は三十三年から多くなっている。三十二年なんか特に多い。そうして、これは千葉県と言うけれども、遭難の船を見ると、宮城県のも、静岡県のも、茨城県のもある。たくさん来ているところを見ると、これは太平洋沿岸としてはかなり重要な港の一つではないかと思う。たとえどこであろうとも、こういう大きな災害をなからしめるということは十分に注意しなければならない点であろうと思う。この点については次官にお尋ねしますが、この漁港の改修、修築に対する対策を講じられておりますか。
#18
○大野政府委員 ただいまの点につきましては、部長から先にちょっと答えさしていただきます。
#19
○林説明員 銚子漁港につきましては、お説の通り、日本におきます東日本の重要な漁港で、早くから非常に活発な活動をしておったわけであります。先ほど申し上げましたように、利根川の河口にございます関係で、立地条件としてはいろいろめんどうな問題があるわけでございます。お話のございました遭難につきましては、たとえば先般の遭難につきましては、航路として定められておりますところから波、風等いろいろな条件で、はずれましたために遭難が起こったということもあるのでございます。防波堤の先きのちょっと離れましたところで遭難事故が起こったわけであります。銚子漁港の利用上から必要がございまして、航路は大体五・五メートルにかねてから浚渫をいたしているわけでございますが、利根川の特殊事情という問題がございまして、利根川からの流砂、あるいは九十九里浜からの漂砂等で、これは河口の港によくある現象でございますが、埋没という現象があるわけでございます。そのために航路がときどき変わってくる。そこで、いろいろ各県からの利用漁船がお話のようにあるわけでございますが、そういったものがあるときには遭難をするというようなことも起こっておったわけでございます。今後の問題といたしましては、これは河川――利根川という重大な問題もございまして、それと漁港といたしましての立場との調和をとりつつこの問題を解決いたしていかなければならぬと考えておりますが、ただいま申し上げました川口が埋まりますために遭難があるということも、これは大きい船についてでございますが、ありますので、一応計画した仕事は終わったわけでありますが、三十四年度におきましても特別な措置を講じまして、航路の埋没分を浚渫する、約六万立米でございますが、三千万円の事業費をもちまして、とりあえず航路の埋没開さくをやるということをただいまやっておるわけでございます。それから、将来の問題といたしましては、先ほど申し上げました河川との関連がございますので、建設省河川御当局ともいろいろ協議し、県とも協議をいたしまして、ただいま今後どういう施設物を作るか、つまり川としても支障なく、港の利用からいってもいいというような方法を編み出すために、いろいろな調査あるいは模型実験をただいま実施中でございます。その結果を待ちまして、今後の対策を立て、対策を立てました上で、事業の実施をなるべくすみやかにやって参りまして、航路の埋没を防止いたしたい、こういうふうに考えておるわけであります。
#20
○小川(豊)委員 今、御答弁を聞いておると、これは堤防はいい、航路が土砂で埋まるとかいうようなことを言って、堤防外だから責任は向うにあるような、そうして砂で埋まるから仕方がないというようなお話です。漁港として、今あなたが御説明のように、重要な漁港であるということになっておるわけですから、たといどういうことがあっても、そういうことをなからしめるということが、私は必要でないかと思う。せっかく何ぼか金をかけられたんでしょうけれども、こういうふうに年々遭難が起こってきて、漁夫が死んでいく。あなたの方では、三十三年度にはできた、一応完成したと言うが、私の調べた表によると、三十一年度には三件です。それから三十二年度には四件です。ところが、三十三年度では九件起こっておるわけですね。改修されてから、今度遭難はもっとひどくなった。これは改修されたから遭難があったとは言えませんが、これは改修がきわめて不十分だということが、私は言えるのじゃないか。そこで、この間遭難のことで聞いたところが、避難港へ入れば助かった。ほかの船は避難港へよけた。避難港はどこにあるかといえば、外川というところにあるが、砂で埋没しておって、そんなにたくさんの船が入らないのだ。こういうことならば、埋没しないようにする施設、あるいはもっと浚渫するとか、こういうことをして、漁民を守ってやることが必要ではないかと思うのです。これに対してあなたの方では、目下調査しておるという御答弁です。これは次官にお尋ねしたいのですが、こういう非常に気の毒な災害が起こっているのに対して、農林省としても、建設省とも連絡をとって調査して、対策を立てると言うが、これはもっとすみやかにこれに対する対策を立てべきじゃないか、こう思うのですが、お考えのほどはどうなんですか。
#21
○大野政府委員 銚子港の重要性につきましては、御指摘の通りに、その重要度を私どもも認めておりますので、特に今御指摘の避難港が浚渫がおくれたために、原因は流砂が動くからでありましょうけれども、そういう実態がそこではっきりしておりますならば、模型で実験中であるといいましても、避難港としての仕事のできるような浚渫は急がなければならぬと思います。まずそれを当局に実行させるようにいたします。なお、ただ問題は、河口にあります漁港の性格が、各地ともいろいろ問題がございます。三十三年度完工したのに完璧でないのはどうかというふうなおしかりもございましたが、この点は、河口に臨む漁港の性格が実にいろいろに変わりますので、技術陣の、その点につきましては御了察をいただきたいと思います。善後措置はいたします。
#22
○小川(豊)委員 その点はそれでけっこうですから、すみやかにそういう方法をとって、遭難等なからしめるように努力していただきたい。それから、これも次官にお尋ねいたします。先般私は、夏でしたか、決算委員長とともどもに、秋田から青森の方へ行って、営林署管轄の問題をいろいろお聞きして、非常に管理その他に対して綿密な注意を払っているという説明を聞いて、実は感心して帰ってきたのですが、決算の報告を見ると、かなりの問題が出ている。ことにあすこで不思議に思ったのは、業者と営林署の関係というものはまさに厳密に規制されておって、そういう業者が食い込んだり、業者に甘い汁を吸わしたり、業者と結託したりするようなことはないのだという御説明を聞いて、その通りであるべきだろうと思って帰ってきたのです。帰ってきて、その話をしたところが、あなたはどういうところを調査してきたのだ。秋田県では何とかという市では、市の材木屋さんが全部参議院の選挙違反に引っかかって、しかもこれは林野庁の長官が出られたか、どなたが出られたかを知らぬが、立候補したら、その町の材木屋さんが全部選挙違反に引っかかって、町が火の消えたようになっているじゃないか。こういうことを言って、私どもの調査は実はうわべだけ見てきたと言わぬばかりにひやかされ、からかわれているのです。こういう事態が起こるということは、一体どうして起こるのか。これをそういうふうなことなからしむるためには、一体どうしたらできるのか。どういう配慮をなすっておるのか。この点を、これは事務当局よりも、むしろ私は次官にお尋ねした方がいいと思って、お尋ねするわけです。
#23
○大野政府委員 先ほど農林省の見解を冒頭にお聞き取り願いましたように、逐年いろいろ下部の監督機関の強化その他の方法を講じまして、事故件数は一生懸命に減って参っていると、大局的には考えておるのであります。たまたま御指摘の能代の方面で事故の起きたことを承知しておるのでございます。ただいま御指摘の選挙の関係での事故の発生につきましては、それぞれ綱紀の粛正はもとよりわれわれはこれを厳格にいたさねばならぬのでございますが、選挙の関係の事故の発生と直接にどのような関係があるかにつきましては、つまびらかでございませんので、綱紀の粛正を厳にいたすということで御了承いただきたいと思います。
#24
○小川(豊)委員 私のお聞きしたいのは、選挙においてそれぞれ自分の市長なり、あるいは関係ある人に対して努力するのは、決しておかしいのじゃない、あたりまえだと思うのです。ただ、一つの市の、ことに林野庁管内における材木屋さんがこぞって、林野庁の役人の立候補に対しては選挙違反をやって、刑務所に引っ張られるまでやるということは、よほどそこには何か恩典があるから、恩返しのつもりでやっていくんじゃないのか。また、やらなかったら今後仕事に差しつかえるから、やらざるを得なくてやるのじゃないか。好きこのんで私は刑務所に引っ張られるはずはないと思う。そうしてみると、やはり林野庁とそうした業者の結びつきというものは、私が調査していったところではわからなかったけれども、そういうものは深く根ざしたものがあるのではないか。そういう点をもっとなからしめるように、払拭するようにしなかったならば、林野行政というものは明確にいかなくなるのではないか、こういうことを私は考えて、お尋ねしたわけなんです。私も別にどんな関係があったとか、具体的なことは知りませんが、関係がなければ、そんなばかなことはやるはずもない。やるからには、あった。あったということは、これは林野行政に対する紊乱の一つの現われだ、こう思わざるを得ないので、お尋ねしたわけなんです。次に、私のほかにも質問があるそうですから、簡単にお聞きします。その前に、もう一つお尋ねしておきたいのは、これは農地の方です。鷹ノ台のゴルフ場というのがあります。あれは牧場になっていると思いますけれども、今ゴルフ場に直りましたか。あるいはやはり牧場のなにになっておりますか。どうですか、農地部の方……。
#25
○清野説明員 私、農地関係の方の所管をいたしておりませんので、つまびらかにいたしておりませんから、所管の者が参りましたらお答えをさせるようにしていただきたいと思います。
#26
○小川(豊)委員 鷹ノ台のゴルフ場は、農地をつぶしてゴルフ場にしたのでいろいろ問題があり、反対があって、従ってこれは牧場という名前でゴルフ場になって出たはずなんだが、それを今はゴルフ場に直したのか。今でも牧場という名においてゴルフ場をやっているのか。こういうことをお尋ねしたいのだが、これは農地部の方、どなたも見えておらないのですか。
#27
○日比野説明員 鷹ノ台のゴルフ場の件でございますが、私詳しくよく調べておりませんので、すぐ調べましてお返事したいと思います。
#28
○小川(豊)委員 今わからなければ仕方がないですが、少なくとも、農地をつぶすということと、それからゴルフ場の問題ですが、これは牧場という名でゴルフ場を許可しているということは、あなた方が見のがすという手はないと私は思う。牧場なら牧場であらしめるべきである。ゴルフ場ならゴルフ場にすべきである。それを牧場の名でゴルフ場を作らしておくなどということは、これは違法です。脱法です。そうであるなら、こういうことに対して、あなた方の方のこれに対する処置をお尋ねしたいと思ったが、それではこれはあとにしておきます。農林省の一般会計の中に、昭和三十二年度の歳出決算の中に、主要な費目は土地改良、開墾、干拓、開懇等の事業でありますが、これらの内容については、決算報告書の七七ページに報告されております。ここにひそんでいる問題点について、まず私は伺いたいと思うのであります。昭和二十九年度以降今日まで、土地改良事業はきわめて伸び悩んでいるということが強く批判されているわけです。事実昭和三十二年度の国営、県営の事業の進度率は、国営は二八%、県営は三八%となっておりますが、残年量――残された年数は、国営は十一年、県営は八年と、実に悲観すべき実情になっております。もし、これに事業着工以来の経過年数を加えると、事業着工以来から完成までには、国営では平均十六年、県営では十二・六年という平均年数が出てくるわけです。これらの残年量を完了予定年数についてみると、いかにも非効率であります。こうした土地改良にかかわる大へんな所要年数を、今後どう改善されるおつもりなのか。この点をまず農林省の方にお尋ねしたいと思います。
#29
○清野説明員 土地改良の国営、県営等の進度が非常に悪いというお示しでございます。われわれといたしましては、極力その土地改良の進度率を上げるように努力して参っております。すなわち特に国営の建設省のダムと関連するものとか、あるいは国営事業の中で特に残事業の多いもの、または新規の国営事業につきましては、昭和三十二年に特別会計を制定いたしまして、それぞれ七年以内に完了するという公約のもとに、現に仕事を進めております。なお、先ほど申し上げました残事業の多いものの例といたしましては、たとえば大井川、それから十津川・紀ノ川等の国営地区は、一般会計の国営事業から特別会計に切りかえる等の措置をとっております。県営事業につきましては、国・県営の進度のアンバランスを防ぐという意味におきまして、国営付帯の県営事業については、三十四年度は三十三年度に比べて約二四%の予算の増をはかり、その他大規模、特殊、小規模等の県営事業につきましても、事業の重点的施行をはかるよう、効率的な運用を、地区ごとに内容を検討して、はかっておる次第でございます。
#30
○小川(豊)委員 この土地改良その他を見ると、動脈である幹線はできても、毛細管である支派線というものは一つも進んでいない。従って何十億という金をかけられてもそれは一つも効果を上げていない。上げておったとしても、ごく低い程度であるということはわれわれも見ているし、会計検査院からも指摘されているわけです。これに対するあなた方の方の対策はどうするのか、この点が一点。それから、総花的な予算編成とでもいいますか、その結果が全体として事業の遅延となっておると思われるわけです。ところが、昭和三十四年度の国営灌漑排水事業の個所を調べてみると、相変わらず重点的に行われていない。継続中の工事が五十五ヵ所あるにかかわらず、さらに新規事業を二十二ヵ所も計画がされております。こうした事業のやり方がはたして効率的といえるのか。むしろ効率を落とすやり方ではないか。こう思われるわけですけれども、あなたの方ではこれに対してどうお考えになっておりますか。
#31
○清野説明員 団体営の事業が国営、県営と相並んで進むべきではないか、しかるにその残事業が多い、こういう趣旨の御質問と拝聴いたしましたが、例をあげて御説明いたします。千葉県の両総用水は国営と県営と団体営、この三者が相ともに進まなければ、工事が上がらない例でございますが、両総用水につきましてはすでに国営の方が三十四年度末でもって七五%の進度を示し、それに加えまして県営の方は、三十四年度末でわずかに二九%しか上がっていない。こういうような現状であり、かつまた、団体営もそれに対してアンバランスになっておるということは御承知と思います。国営は、今申し上げましたように、大体順調に進行いたしておりますが、おおむね三十七年には完成をする。
 県営事業につきましては、三十五年度予算から水系別一貫施行というような建前で、予算を目下要求いたしております。三十四年度の予算編成の際には、特にこれらの地区の県営の重点施行を考えまして、前年度に比べて約倍近い二十二億の予算を配賦し、進度も漸次上がりつつあります。おおむね三十八年度には完成いたしたい、かように考えております。
 団体営につきましては、ただいま申し上げましたように、非常におくれておりますので、これは団体営の一般の補助事業と三分五厘の融資とあわせ進めようという方向をとって、土地改良を指導し、残事業の半分を補助、半分を融資というような方向で進めまして、極力その事業間のアンバランスを防ぐという方向に現在持っていく考えでございます。
 なお、予算編成の際に総花的である、こういうようなお示しでございます。国営事業の新規事業の中には、今お話しになりました二十二ヵ所という数字は、私は十分存じておりませんが、おおむね国営事業は、着手する場合には応全体設計を組む。つまり実際着工する前に年ないし二年の全体設計を組む期間を置きまして、十分その工事の内容あるいは技術的な検討を加えた上で着工するというのが例でございます。三十四年度の例を申し上げますと、三十四年度に新規着工いたしました国営事業は、内地では三地区でございます。北海道では内地の国営事業と違いまして、規模の小さい明渠排水等の国営事業がございますので、数が多くなっております。予算の全体の配賦の際には、その仕事の性質、たとえばダムならばダムの設備の効率的な運用をはかるような予算の配賦をするとか、あるいは水路の場合には、水路の仕事が進みました場合に、その水路によって灌漑される面積あるいは排水される面積が極力大になるよう、つまり効率的な運用をはかるようにいたしております。予算の規模も十分ございません場合もございますので、必ずしも全般を申し切るだけの元気もございませんが、極力さような方向に持っていくように、国営、県営ともに努力しておるのが私たちの心境でございます。
#32
○鈴木委員長 ちょっと、関連質問としてですが、先ほどの話にもありました、重要な事業については特別会計を設置して七年間に完成する方針であるという御説明があったのです。今日の予算の配賦の状況から見まして、はたして七年間に完成できるということが見込まれるであろうかということを、私不安に感ずる点があるのです。たとえば今の豊川用水、上側はすでに完成しております。重要幹線路はまだほとんど手がついていない状態で、今年度に割り当てられた予算の金額なども見てみますと、とても七年間に完成できぬような気持がするのです。大体七年計画で完成させるという政府の方針は、現在予算の少ないところは明年度以降においてたくさんつけて、七年間にはぜひ完成させるというお見込みがあるのかどうか、承っておきたいと思います。
#33
○清野説明員 特別会計を七カ年間で確実に仕事が終わる見込みがあるのかどうか、こういう趣旨の御質問でございました。農地局といたしましては、特別会計はあくまでも、法律制定当時の経過から見ましても、七年でやるという強い決心でもって、従来も、また今後とも予算編成に当たって参るつもりでございます。
 豊川用水につきましての具体的な御質問でございますが、豊川用水は総額で、たしか百七十三億の事業費でございます。そのうち特に渥美郡関係の東幹線を主体とする区域につきましては、第一期事業といたしまして、約百二十六億をもちまして第一期事業とし、残りのものの西幹線の部分を第二期事業として、第一期事業はおおむね七ヵ年、第二期事業において、前後合わせまして十年でやるというような計画を立てて現在進めております。三十四年度の予算額は八億、三十三年度が五億五千万円で、お示しの通り残事業が約九十億ございますので、八億程度の予算で今後いたしますというと十年もかかることになります。しかしながら、これらの仕事の全体を顧みますというと、残りの九十億に対して毎年十億、十四、五億程度の予算を計上しなければならないわけでございますので、今後これらの仕事の完遂につきましては、ほかの地区との振り合いも十分考えまして、重点的に実施していく。こういう方針で、私たちの事務担当をいたすものといたしましては変わらない。あくまでも今後の予算の成立に邁進いたしたいと考えております。
#34
○鈴木委員長 事務当局のお考えはそうであっても、今後実質的に、今八億のやつを、来年度以降において十四、五億ずつ出すというようなことが、事実上において可能なりやいなやということを不安に感ずるわけです。
 それから、豊川用水だけの問題でなしに、七年計画で完成させるという特別会計に編入した事業全体として、大体完遂のできるお見込みでありますかどうか、ということも承っておきたいと思います。
#35
○清野説明員 豊川用水その他の特別会計地区の七カ年完成の問題でございますが、豊川用水、それから大井川、大和平野のごとく、一般会計の継続地区から特別会計に切りかえました地区を除きましては、着工初年度または二年目は予算の伸び悩みが若干ございます。しかしその他の、その以降の年度につきましては、おおむね順調な伸びを示しておると考えております。ただ、地区の内容によりまして、地元の問題があるような場合には、多少おくれることもやむを得ない。順調な土地改良地区設立、その他の負担団体等の負担金その他の関係が順調に進行しておるものにつきましては、極力七ヵ年間で完成という方針は事務当局としてはとっていきたい。
 問題のある地区を拾って申し上げますと、三十二年に承認を受けました道前道後地区が、残事業が三十一億八千万円で、三十四年度が約三億一千。このべースで進みますと十年もかかりますが、こういう仕事はダム工事でありますから、ダムに着工すればダムの所定期間内、特に電気との関係もありますので、こういうものはおおむね順調に進むだろう。宮川、鬼怒川、濃尾という三十二年度の新規承認地区の中で、鬼怒川は若干の問題がありましておくれるかもしれませんが、宮川、濃尾につきましては、三十三年度予算に比べまして約倍の予算がついて参りますので、順次こういうようなスピードで予算がふえると考えますならば、おおむね予定通りの期間に完了する、かように考えております。
#36
○鈴木委員長 事務当局のお考えを僕らはぜひ実現してほしいと思っております。事務当局の考えを実現する上においての支障になる場所が、ほんとうはどこなのか。われわれ協力ができるならば、幾らでも協力して、事務当局の計画通り実現するように努力していただきたい。協力もいたします。ぜひ実現していただくようにお願いを申し上げておきます。
#37
○小川(豊)委員 今、委員長の質問に対しても答弁されて、わかるのですが、私どもから言うと、それは言葉としてわかるが、一つもわかつてない。はだに感じてこない。農業水利事業についても、会計検査院の指摘ではこういうことを指摘しています。「用水源施設、幹線水路等の基幹工事は、多くは二十二年度から二十八年度ごろまでに着工し、以来三十二年度までに累計三百三十億千四百余万円に上る多額の事業費を使用している」こう指摘しておる。一方「これを活用するため必要な支線水路等の道県営および団体営補助工事が著しく遅延し、国の投資額がその効果を十分にあげていないものが多数見受けられた。」こういうように指摘しておるわけです。これに対してあなたの方では、国会に対する説明書では、「今後関係機関とも十分協議して予算措置をはかって、事業推進に一層努力する。」こう答弁しておるが、これは全くおざなりの答弁をしているにすぎない。こういう説明では、私どもはきわめて不十分だ。もっと検査院の指摘に対しても具体的な答弁がしてほしい。関係機関とは一体どこを言うのか。予算さえ出ればこれはできると、あなたの方ではお考えになっているのか。その他の事情はなくて、予算が出ればその通り遂行できる、こういうことになっているのか。その答弁をお聞きして、次の質問に入りたいと思います。
#38
○清野説明員 関係機関とも十分協議するという内容といたしましては、まず第一に、お示しの通り、財務当局との予算折衝その他の協議が要ると思います。なおそれ以外に、これらの国営事業を実施する場合の河川法の適用を受けるために必要な建設省との協議、あるいはその事業が多目的の場合には、その関係機関である通産省の発電当局、あるいは工業用水当局というようなものとの協議もしなければならぬと思います。これらの協議は、むしろ事務的な問題でございまして、さきに申し上げました財務当局との協議が一番大事であり、現にわれわれとしましても、検査院からかような指摘を受けておりますので、十分財務当局にもその趣旨を伝え、次年度以降の予算についての協力をお願いしておる次第でございます。
#39
○鈴木委員長 もう一ぺん関連して御質問申し上げたいのです。財務当局と年々歳々の予算折衝で非常にお骨折りになっておるようですが、大体こういう事業を初め計画するときに、事業全体の費用について、あらかじめ大蔵省とは折衝しないで、農林省は農林省だけで、勝手にこれだけの金を使ってこういう仕事をやるということをきめてかかるのですか。もし事業をやる当初において、全体予算について大蔵省と話し合いがつけば、年々歳々そういうことをやらずに済むと思うのです。今日の予算の編成というか、計画の立て方は、各省々々で大蔵省との了解なしに全体的の計画を立てて、そしてその計画を実行するための必要予算を、年度々々に大蔵省に折衝するという建前でやっておるのですか。その点を一つ……。
#40
○清野説明員 新規事業を決定いたします前の手続といたしましては、一応その事業の予算総額、予定の工事期間、並びに経済効果を大蔵省に示しまして、こういう内容の事業であるから、ぜひ来年度でもって新規着工を承認してもらいたい、こういう趣旨は十分話して、実際上の工事にかかっておるのが現状でございます。
#41
○山田(長)委員 ただいまのお答えに、私ちょっと疑義を持つので、関連して伺うのです。そうしますと、たとえば建設省で多目的のダムをこしらえる。そこに農林省関係の林道が作られている個所がある。あるいはさらに、それが国有関係の観光地であるというような場合がある。そこへさらに国鉄の輸送機関が入るという、いろいろ輻湊した地域があるに相違ないと思うのです。そういう場合に、各省ばらばらで予算のぶんどりをして、各省ばらばらに計画を立てているということになると、国家的に見て非常に不経済だと思うのです。そういう場合に、全然各省打ち合わせをせずに、毎年々々各省別の、今、委員長が言われるような形の予算のぶんどりがなされるものか。もしそうだとするならば、何か総合機関を一つ設けて、これら国家の予算というものを使うというような方向に持っていかないと、各省で大蔵省の折衝についてもずいぶん骨の折れることもあるだろうし、非常にむだだと思うのです。今のあなたのお答えから推してみて、何かそういうことについてのあなたの希望意見はないのですか。何かこの際私はありそうな気がするので、ちょっと委員長の質問に関連して、参考に伺っておきたいと思います。
#42
○清野説明員 建設省が実施します多目的ダムと、それに関連します農林省関係の事業との技術的な関連と、それの実現に必要な予算的な問題についての御質問と拝聴いたしました。御承知かと思いますが、農林省が土地開発特別会計法を制定いたしますと同時に、建設省でも多目的ダム特別会計法を制定いたしております。その多目的ダム特別会計法によりますと、その第四条に、多目的ダムの基本計画を作成する場合には、必ず建設大臣は農林大臣とそのダムの基本計画につきまして協議を行ないまして、その上で工事を行なう、こうなっております。また、その多目的ダムが、協議がととのいまして工事が始まったあとでも、同法第三十四条によりまして、内容を変更いたします場合には、農林大臣に協議する。かようになっておりますので、多目的ダムを実施する場合には、農林省は、あらかじめどういう内容であり、どういうような仕事が行なわれるか、またそれに伴う農林省として考えなければならぬというようなことが十分わかっておりますので、それに必要な予算の計上等を行なって、これに協力をするというような態度をとっております。なお、この多目的ダムは、名前の通り、治水、発電、工業用水あるいは農業用水というようなものにからんでおりますので、これらの実施にあたりましては、経済企画庁がその内容を調整をするというふうになっておって、総合機関としての経済企画庁の役割を十分果たされているものと私は考えております。
#43
○小川(豊)委員 さっき私が質問した、国営でやる動脈はどんどんできていく。これは進んでいくけれども、毛細管的な支線、派線が県営あるいは団体営であるためにできていない。だから、効果を上げていないということが指摘されている。これに対する答弁を今聞いたのですが、この最も大きな原因はどこにあるのですか。支線、派線はできないで、動脈だけはできている。こういうことの原因はどこにあるのですか。
#44
○清野説明員 お答えします。根本的な原因は、過去において着工いたしました国営事業の全体計画が、十分立っていないままに着工したというような事実を、率直に申し上げたいと思います。つまり幹線だけを考えて、それに関連する県営あるいは末端の団体営等のことを十分考えなかったというような事実がございます。ただし、現在におきましては、一つの事業を着手する場合には、国営と県営、団体営の全体計画を樹立しまして、全体の経済効果をはかった上で着工さしておりますので、最近着工したものではさような欠陥は少なくなっておる、かように考えます。
#45
○小川(豊)委員 その点、一応率直に認めたので、この点の質問を避けて――しかし、私はただそれだけじゃないと思う。県営なり団体営なりが遅々として進まないということには、やはり地元の負担能力の問題、事業資金の調達方法の問題、事業運営の基本的な問題等はたくさんある。幹線をやる農林省としては、計画を立てるときにこういう点も検討して幹線工事にかからなければ、幹線は進んでも支線は進まない、こういう結果になるのではないか。現状でいくと、完成までに二十年もかかるということになるわけです。こういうことの解決なしに、新規事業ばかり起こすということは許されないと思う。この支線、派線に対するあなた方の見解、気がまえというものをもう一度お尋ねしたい。
#46
○清野説明員 先ほども申し上げましたが、国営に関連します県営事業につきましては、特に県営事業の中で国営付帯県営というような費目を起こしまして、従来のほかの県営よりも仕事の能率化をはかるように重点的に実施しております。繰り返して申し上げますと、三十四年度予算におきましては、三十三年度予算に比べて、今申し上げました国営付帯県営事業は約二四%の予算の増をいたしまして事業の進捗に努める。また団体営等につきましても、やはり事業の計画的な遂行ということを、検査院の指摘以来特に重視いたしまして、予算配分につきましてはさような事業の進行を早めるよう、また指導方針といたしましては補助事業以外に三分五厘融資によるところの事業の遂行をあわせ行なうというような点をも考えております。この三分五厘融資によるところの土地改良事業の推進は、あくまでも地元負担能力の限度を考えなければなりませんので、県を通じましてよく土地改良区と協議をし、よくその趣旨を理解せしめて仕事に携わらしておる次第でございます。
#47
○小川(豊)委員 さっきあなたは両総用水のことを言われたので、私は調べてみた。そうすると、両総用水の支線の問題で、あなたの方では昭和三十年に二億三十万の要求をされておるが、これには六千九百万の割当です。三十一年は二億七千万要求しているが七千四百万、三十二年は一億八千万要求しているが八千四百万、こういうような割当になってしまった。そうすると、これはいかにやろうとしたって、進まないのはわかり切ってるのじゃないですか。自分の方には予算があるからどんどん進むけれども、支線は依然として進まないという、ここにも問題はある。これはそうした団体営なり県なりが、そう要求したってできるものでない。仕事は一貫した一つのセットなんですから、あなたの方でこういう予算のめんどうを十分に見るような努力をしなかったならば、これは依然として進まないだろうと思う。いかに答弁をなすっておっても、農林省としてこの用水の完成に対しては一段と努力をここに注がなければならない点が出てくるのではないか、こう思うわけです。あなたの見解はどうなんです。
#48
○清野説明員 両総用水の県営事業の過去におきます予算の配分は、ただいまの通りでございます。ただ、この際お答え申し上げます事柄といたしましては、千葉県が再建整備県でございまして、当時たしかわれわれが割り当てました事業を再建整備との関係があって消化し切れなかった、つまり県の起債の関係がありまして、国へ戻してきたというような事実もございます。しかしながら、現在の千葉県は再建整備県としましての立ち直りをいたしておりますので、特に三十三年度以降は一億以上、つまり三十三年度は一億二百七十八万円、三十四年度は一億五千万円の当初割当にさらに約五千万円程度の追加割当をいたしまして、本年度は約二億の予算を計上して、事業の進捗に努めておる。かような事実をお認めいただきまして、われわれが決して国営、県営のアンバランスを黙って見ておるのではないというような点につきましての御了解をいただきたいと思います。
#49
○小川(豊)委員 それはわかるのです。わかるが、計画を立てるときに、再建整備県であるとかなんとかは、あなたはわかっているはずだ。だから、僕は最初に聞いた通り、地元負担の問題とか、負担能力の有無とか、そういう点を十分検討した上で計画を立てなければ、そういう問題が起こってきて、せっかくやってやりながら、農民の方では、いつこの工事ができるのだ、いつまでたったって、できやせぬじゃないかといって、農民側から不信を買うような結果が出てくるから、一段と努力をすべきじゃないか、こう言っているわけです。私一人でおしゃべりしていてもいけませんが、畜産局長にお尋ねします。あなたは農林省でも一番才能ゆたかな人だということを僕は聞いておるわけですが、農民のことを十分にお考えになって仕事をなすっておられると思うのです。そこで、先般、豚の値段はある程度上がって、今まで非常に豚の値段が安くて困っていた農民にとっては、旱天の慈雨的な役割をしたわけです。ところが、これは消費者のことをお考えになってやったのだろうと思うが、あなたの方で豚の輸入をやった。そして豚の値段はがたがたと下がってしまって、また火の消えたようになった。それは豚の輸入をしたからだというが、あなたが豚の輸入をなさるのか。それとも、どこかほかの省からその必要を認められて、あなたも同意なすったのか。輸入したから下がったのか。それから、どうして輸入しなければならなかったのか。私のところには、香港から豚を日本に買いに来ておる。こういう事例もあるのに、あなたの方では豚を輸入しているわけだが、これはどういうわけで輸入しなければならなかったのか。この点をお尋ねして、私の質問を終わりたいと思います。
#50
○安田政府委員 豚肉の輸入の件でございますが、畜産の振興上、養豚の経営の安定と、あわせまして食肉の国民生活上の重要性からいたしまして、その両者を考えて需給及び価格の安定をはかる必要があるという見地で農林省は考えております。そこで、豚肉の価格状況を概略申し上げますと、昨年の年末からことしの春、それから初夏、夏の半ばにかけまして、従来になく価格は低くありました。東京の枝肉の卸売価格で申しますと、一キログラム当たりで申し上げまして二百四、五円の程度でございました。この価格が低いと申しましたのは、昭和二十八年から自後四年間の年間の豚肉価格を対比いたしますと、四年間の全体の平均は二百六十九円でございます。そこで、出回り増加が非常にたくさんありまして、農家はより一そうの値下がりがあるというので、売り急いだように思われます。値が安過ぎたから売り急いだようであります。そこで暴落に拍車をかけましたが、そ
 の後は引き続きまして、その売り急ぎに対しまして、値段が暴騰いたしました。九月ごろから上がり出しまして、東京の芝浦の値段でございますが、十月には三百六十八円が最高になりました。この間に約六割以上の値上がりをいたしましたし、四年間の過去の平均の二百六十九円と対比いたしますと、三百六十八円は異常に高いのであります。あわせまして、養豚の方から考えてみますと、農家は子豚の生産地から子豚を買いまして、養豚をし、肥育をいたして出荷するわけでございますが、子豚の値段は、過去のその同期間の平均では一頭当たり二千五百円から三千五百円の間を動いておるのであります。そうしますと、一頭の目方が、子豚を仕入れして九十キロ、理想的に成り立ちますまでには大体飼料費が六千五百円ないし七千五百円要るのであります。子豚の値段と購入の濃厚飼料の値段と、飼育された一頭の出荷される場合の農家の販売値段が合うことが養豚経営の一応の安定という目安と考えております。その子豚が、都市の枝肉価格が三百六十八円になりますころには、たとえば豊橋の市場へ私行って調べましたところが、五千五百円しておる。鹿児島等では七千円をこえましたし、中には、まれでありますが一万円をこえる値段が現出いたしました。これは養豚経営が非常に不安定で、また不健全であるという証左であると認定をいたしたのであります。そこで、食肉の需給事情はどうかということを、最近の、乏しいながら需給推算をいたしてみますと、月々枝肉にしまして一千トンないし二千トン不足しまして、この下半期には五千五百トン、また見積もりによりましては七千五百トンくらいの肉の不足が推定をされたのであります。そこで、都市では値が高くなりまして、消費が頭打ちになって減少しましたり、農家では仕入れて、農家の生産のもとともいうべき子豚の値段が非常に上がり過ぎまして、将来また暴落をして、養豚の基礎を危うくするということが生じないようにしなければならない。これは根本に、第一は消費増もありまするが、特に加工用の消費増が非常に急増いたしております。日本全体に肉が、外割制度その他の理由をもって少ないのでありますから輸入したらどうかというので、輸入することにいたしました。その関係で、現在は、三百六十八円まで上がりましたのが、東京卸しで二百九十八円でありまして、農家が購入する子豚の価格も三千円と四千円くらいの間に安定をしておるのであります。以上のような考え方でもって、輸入措置をとったのであります。
#51
○小川(豊)委員 値段が下がったから、売り急いだからますます下落に拍車をかけた、こういうことなんです。そうすると、あなたは豚が不足してきたから、高騰してきたから輸入をして、消費者の面も考えたと言うが、売り急ぎをしているときに対する、売り急ぎをすべきでないという指導なり調整なりを、どういうふうになされたのですか。
#52
○安田政府委員 従来、農林省は、肉の、あるいは肉用の豚その他の出回り、あるいは消費地におきます調整において、ほかの政府自身が打ち出しておるものよりも経験が少なくて、なんとなく手薄でありましたことは、そのまま認めざるを得ないと思います。しかし、第一には農業団体というものもございますので、取り扱い量は、全体の出荷量なり出回り量の間では少なくありますけれども、農業団体あるいは県庁をもって、値下がりするときには売り急ぎをなるべくしないように、値上がりするときもまたあまりひどく値上がりをする条件を作らないように、全販連、全畜連その他の農業団体、また県とよく打ち合わせまして、出荷調整をやっていただいておるのであります。また卸売業者等におきましても、なかなかむずかしい業界でございますが、不当な干渉、行き過ぎの干渉になりません範囲で、なるべく価格の暴落、暴騰が起こらないように自粛を要望いたしまして、必要に応じまして会議を開いております。
 今後は、農林省省議で決定いたしましたが、常設的な、出荷団体、卸売団体、需要者団体、加工団体、消費者代表等を入れました出荷の調整協議会を設けることにいたしております。
#53
○小川(豊)委員 わかるのですが、そうすると、あなたの方は調整、値下がり等を生じないように、そう売り急ぎするなということは農業団体等にも連絡をとってやっておる。今度は輸入するときには、農業団体に輸入するからということで連絡はとりましたか。
#54
○安田政府委員 とりました。ただ、農業団体全体かどうか、特に全販連が豚については一番取り扱い高が多くございました。ほかに見るべきものがございませんので、全販連とはよく打ち合わせて、事前に意見も聞いて、行なっております。
#55
○小川(豊)委員 それでは、あなたの輸入しなければならない、輸入すべきであるということに対して、全販連は承諾をしたわけですか。賛成をしたわけですか。
#56
○安田政府委員 結論は賛成をいたしました。
#57
○小川(豊)委員 わかりました。これで終わります。
#58
○鈴木委員長 残余の質疑は次会に譲り、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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