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1959/10/09 第32回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第032回国会 決算委員会閉会中審査小委員会 第6号
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1959/10/09 第32回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第032回国会 決算委員会閉会中審査小委員会 第6号

#1
第032回国会 決算委員会閉会中審査小委員会 第6号
昭和三十四年十月九日(金曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席小委員
   小委員長 鈴木 正吾君
      井原 岸高君    淡谷 悠藏君
      小川 豊明君    神近 市子君
      西村 力弥君    山田 長司君
 小委員外の出席者
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政監察局長)  原田  正君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  平松 誠一君
        日本専売公社総
        裁       松隈 英雄君
        日本専売公社理
        事       小川 潤一君
        国民金融公庫副
        総裁      石渡忠四朗君
        国民金融公庫経
        理部長     桐生 和夫君
        住宅金融公庫総
        裁       鈴木 敬一君
        住宅金融公庫経
        理部長     鈴木 敬人君
        中小企業金融公
        庫副総裁    中野 哲夫君
        農林漁業金融公
        庫総裁     清井  正君
        北海道東北開発
        公庫理事    岡田 包義君
        北海道東北開発
        公庫監事    吉田 龍雄君
        日本開発銀行総
        裁       太田利三朗君
        日本開発銀行理
        事       河野 通一君
        日本輸出入銀行
        総裁      古澤 潤一君
        日本輸出入銀行
        理事      東條 猛猪君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
十月九日
 小委員森本靖君同日小委員辞任につき、その補
 欠として淡谷悠藏君が委員長の指名で小委員に
 選任された。
同日
 小委員淡谷悠藏君同日小委員辞任につき、その
 補欠として西村力弥君が委員長の指名で小委百
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十一年度政府関係機関決算書
     ――――◇―――――
#2
○鈴木小委員長 これより決算委員会閉会中解任小委員会を開会いたします。
 昭和三十一年度決算について審査を進めます。
 本日の日程に入る前に小川豊明君より発言を求められております。これを許します。小川豊明君。
#3
○小川(豊)小委員 私、きょうの日程とはずれるのですけれども、すぐ臨時国会と同時円に三十二年度の決算に入るので、このときまでに調査しておまたい、こういうことから簡単にお尋ねしたいと思います。
 先般の決算委員会会のときに私がお尋ねしました例の電電公社の公共建物株式会社というのがあつて、電電公社は自分の所有地に電電公社の建物を建設するについて、この公共建物という会社に請け負ってもらって、この会社に対しては公社の方で債務の保証までして仕事をしているわけです。この公共建物会社というのは、自分で仕事をするのではなくてみなよそにやつています。私も、今ここへ来るまで電電公社の建築中の建物を見てきましたが、そこには大林組あるいは藤田組というようなものがそれぞれ工事をしておるのであって、公共建物というのは何ら工事には関係ない。こういう一種の外郭団体的なものを作られておるわけですが、このことについての話しいことは先般の決算委員会でいろいろ御質問しておりますので省きまして、行政管理庁の方にお尋ねしたいのは、こういう自分で仕事をしないところ、いわゆるトンネル会社とでもいうか、そういうものを通して仕事を請け負わしていくような形というものは好ましい形であるのか、是正すべきことであるのか、こういうことを行政管理の立場からお答えいただいて、日程に入りたいと思うわけです。
#4
○原田説明員 ただいまのお尋ねの件につきまして、私どもといたしましては昭和三十年の十月から三十一年の五月ごろまでにわたりまして、日本電電公社の経営の調査をいたしました。その際におきまして、今お話しになりました公共建物株式会社と電電公社が協定をいたしまして、そこに共用の局舎として三宮の電話局あるいは霞ケ関、千代田の電電局等を建設をする、そういう不実に関しまして調査いたしました。ちようど、調査しましたときにはすでにそれぞれの局舎の建設が始まつておったわけです。従いまして、私どもといたしましては、その契約の状況等を調査した結果といたしまして、当時の状況下におきましては第一次の五カ年計画に着手した最初でもありますし、いろいろ資金繰りの関係、あるいはまた当時非常に電話の申し込みが積滞をいたしておった、こういうものを早く打開をしたい、こういうふうな関係上、そういう措置をとることもやむを得ないのではないか。しかしながら、今後はこういうやり方につきましては、手持ち資金の関係とか、あるいは一般市場の金利の状況とかいうものについて十分な調査をして、こういうやり方については慎重に検討していただきたい、こういう勧告をいたしました。今申しました通り、すでに建設に着手をいたしておりました事情等もありまして、公共建物株式会社というものがどういうふうな性格のものであるかということは、当時十分に調査をいたしておらないのでございます。従いまして、この会会社がどういうものであるか、あるいはお話のようなトンネル会社的性格を持っておるかどうかというところまでは調査をいたしておりませんので、この点に関連しまして、私どもの監察の結果としての御意見を申し上げる資料がないわけであります。
#5
○小川(豊)小委員 今の御答弁をお聞きしておりまして、まだ公共建物株式会社の性格、内容等は調査してないから、これに対する明確な答弁はできないが、今後は慎重に取り扱う、こういう行き方は好ましい行き方でないということとのうらはらの等分であろう、こういうふうに私は解釈をして、これは今後の三十二年度決算によることにいたします。
    ―――――――――――――
#6
○鈴木小委員長 次に、日本専売公社、国民金融公庫、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、北海道開発公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行関係を一話して議題とし、審査を進めます。
 まず会計検査院当局より説明を求めます。小松第五局長。
#7
○平松会計検査院説明員 専売公社につきましては、三十一年度は特に不当事項はございませんでしたので、検査報告にも不当事項は記述されておりません。検査報告の二〇六ページから二
○八ページにわたりまして事業概要、損益について記述しておりますが、特に補足して説明申し上げる必要はございません。
 次は国民金融公庫でございますが、国民金融公庫の三十一年度検査の結果につきましては、特に不当と認めて報告する事項はございません。業務の概要については二四六ページに記述しておりますが、特に補足する事項はございません。
 次は住宅金融公庫でございますが、住宅金融公庫の三十一年度検査の結果につきましても、特に不当と認めて報告する事項はございません。二四六ページから二四八ページに概要を記載してございますが、その中で三十一年度末の手持資金残高が年度中に資金交付計画の二七%に当たる八十一億二百余万円に上っておりまして、これは貸付契約が計画通り執行されなかったため、資金の交付がおくれたことなどによるものでございまして、資金の効率的運用の面からも、なお一そう貸付業務の円滑な遂行が必要である点を述べてございます。
 それから、次は農林漁業金融公庫でございます。農林漁業金融公庫の貸付金につきまして、三十二年三月から九月までの間に四千七十件、百二十六億九千余万円について実地に調査したのでございますが、その結果、管理不十分のため繰り上げ償還等の処理を要するものが七百九十七件、八億三千四百余万円ございました。このうち同公庫におかれましては三十二年九月末日までに六百五十件、六億七千百余万について是正の措置をとられております。
 管理不十分というものの大要は、貸付対象事業に対しまして補助金の交付がありましたときは、補助金相当額を繰り上げ償還することとなっておりますのにその処置がとられておらぬもの、借受人が当初の申請通りの工事を施行しなかったり、実際の工市費が申請額より少額で完成したため、業務方法書に規定する貸付の限度をこえる結果となっておるもの、貸付金を目的外に使用されておるもの、でありまして、おもな事例につきましては二五〇ページから二五一ページに記載してある通りでございます。
 次は北海道開発公庫でございます。これにつきましては、三十一年度検査の結果を見ますと、設備資金の貸付において他の政府関係機関の貸付と重複しておるもの、あいるは一般金融機関から調達済みのものに対して貸し付けておるものがありました。これは同公庫が発足後早々のことでありまして、事務ふなれ等の関係でさような事態となったものと思われますので、その点の改善を要望いたしております。
 それから、その前に中小企業金融公度がございます。この中小企業金融公庫の三十一年度検査の結果につきましても特に不当と認めた事項はございません。二五一ページから二五二ページに概要を記述してございます。その中で、三十年度に承継貸付金の委託管理を直接管理に切りかえる措置が望ましい点を要望したのに対しまして、直接の貸付額分につきまして、公庫面接の管理に切りかえられたということ、及び二十九年度検査報告に記載いたしました業務委託手数料の引き下げ方の要望に対しまして、三十一年四月以降の貸付分について相当の引き下げが行われた点を記述してございます。
 次は日本開発銀行でございますが、その概要は検査報告に記述してある通りでございます。検査の結果につきましては、特に不当として報告する事項はございません。
 日本輸出入銀行につきましても、業務の概要につきましては検査報告に記載の通りでございまして、検査の結果につきましては竹に報告する事項はございません。
 簡単でございますが、以上、概要の説明を終ります。
#8
○鈴木小委員長 次に質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。小川豊明君。
#9
○小川(豊)小委員 農林漁業金融公庫から御質問したいと思います。三十一年度決算報告書に記載されたものからお尋ねするわけです。この一一二八ですが、農林漁業資金貸付後の管理が不十分なものとして、毎年のように指摘されておるわけですが、この指摘されたうちの三項目だけお尋ねしたいと思います。
 第一は、受領済み補助金相当額の細り上げ償還をさせていないものとして指摘された額が五千二百余万円であります。償還請求中と述べられておるわけです。その後の償還状況はどうなっておるか、これが第一点。
 それから、これも同様でありますが、農林漁業金融公庫の業務方法書に規定する貸付の限度をこえる結果となって現われたこの指摘額が、五千七百余万円の償還請求となっておりますが、これはどうなっておりますか。
 三点として、貸付の目的以外に使用された折摘額が三百八十余万円、この償還状況はどうなっておるか。
 これらについて、その後の処理状況を承わりたいのであります。
#10
○清井説明員 ただいまの小川委員の御質問に対してお答えいたします。会計検査院局長からただいまお話のありました通り、三点について不当事項として御批難を受けたのでございますが、その詳細につきましては、ただいま小川委員のおっしゃった二五〇ページから二五一ページにかけて三項目について御指摘を受けておるわけでございます。御指摘を受けまして以来、私ども、以上三項目につきまして支店並びに委託金融機関、県庁等に連絡いたしまして、鋭意その後の整理について努力して参っておるのでございまして、その状況について簡単に御報告を申し上げたいと存じます。
 御指摘の第一点の受領済み補助金相当額の繰り上げ償還をさせていないものについて、二五〇ページに記載されている金額は八千万円余でございますが、それがまだ整理ができていないという御指摘を受けているのでございます。その後私ども、この受領済み補助金利者額の繰り上げ償還につきまして努力をいたしまして、関係機関、関係債務者ともいろいろ相談をいたしまして、処理を進めて参ってきておるのでございますが、本日現在におきましては四件で、九百十五万六千円という金額がまだ処理が済んでいないような状況でございます。全部が農業協同組合に貸付いたしました水路の災守復旧工事についての繰り上げ償還の問題でございます。この点につきましては、なおただいま関係組合と折衝いたしまして、鋭意償還方、努力をいたしている最中でございます。
 それから御指摘の第二点でございますが、ただいまも御質問のありました、限度をこえて貸し付けた分について、これは私どもの業務方法書では所要の金額の八割をお貸しするということになっておるのでございまして、二割は債務者が自分で負和するようになっております。金額は六千四百万余になっておるのでございますが、これまたその努力をいたしまして、ただいまのところ五件で二千百九十万円の金額の処理がまだ残っておるのでございます。これにつきましても、ただいまそれぞれの債務者等と折衝いたしまして、償還方、努力をいたしている最中でございます。
 それから第三番目の、目的外に使用されているもの、御指摘の三百八十余万円、これについては件数にして二件でございますが、二件とも全部完済いたしまして、すでに処理が終っているような状況でございます。以上でございます。
#11
○小川(豊)小委員 今お尋ねをいたしまして、その後の償還整理がかなり進んでおるということはけっこうだと思います。一段と御努力を願いたいのです。
 そこで、会計検査院から不当事項として指摘されました件数の中で、検査院当局は、それらの発生の理由というものを幾つかあげておるわけですが、農林漁業金融公庫としてはこの点に対してはどうお考えになっているか。またこうしたことが再び起らないようにするには、どうしたらいいかというようなことについて、あなたの方で構想がございましたならば、この際お尋ねをしたいと思います。
#12
○清井説明員 ただいまの御質問の点でございますが、検査院より、私ども前と同様な趣旨について御指摘を受けて、恐縮に存じておる次第でございます。
 第一点の繰り上げ償還の問題でございますが、これは災害の復旧のために、とりあえず補助金が岡に合いませんので融資をいたします。そのときに融資がいった後に補助金がきたら、その分を返還するという約束で融資をいたしておる、こういうことでございますが、後に正式に政府から補助金が出るというときに、その通知を受けまして、それを私どもにすぐ返していただけばいいわけなんであります。そこで、私どもこれが御指摘を受ける事項も多いのでございますが、実行が不十分でございますので、従来も農林省とも相談いたしまして、各県と連絡いたし、またそれぞれの委託金融機関、御承知の通り私どもは各県信連なり農林中金、地方銀行に委託しているのが大部分でございますが、その委託金融機関と連絡いたしまして、補助金の交付を受けた場合、すぐ私どもの方から債務者に対して、補助金を受けた分を返していただくように連絡をする。こういうことで常に県庁と連結をいたすということに努力を実はいたしてきておるのでございます。すべてが実行できますれば御指摘を受けるようなことがないのでありますが、御承知の通り災害の予算でございますので、非常に予算の件数が多い。そのうち公庫の貸付分がどの程度あるかわからないということですが、あるいは県庁でも補助金を決定する係と金分を交付する係が違っておる、あるいは交付する場所が地方事務所であるというようなこともございまして、県庁からそのつど連絡を受けるわけでございますが、なかなか十分、万全を期して御連絡を受けることができないという実態にあるのでございます。私どもといたしましてもそのつど努力をいたしまして、常に連絡をいたしておけばよろしいのでございますが、御承知の通り私の方といたしましても、また委託金融機関といたしましても、なかなか連絡の点で欠ける点があるというようなことが御指摘を受けるような事態になったのでございます。私どもといたしましては、この点は十分努力をいたしまして、今後もできるだけかようなことの少くなるように努力をいたして参りたいと思います。これは何といたしましても、県庁の補助金交付担当と連絡を緊密にして、そうして補助金が債務者にいきました場合、すぐ返していただくということにするのが一番いいことであります。それ以外に大していい方法は見つからない。私どもの努力の足らぬ点もございますので、なおかつ今後努力をいたしまして、県庁と連絡を緊密にし、また委託金融機関、県庁によくお願いをいたしまして、そういうようなことのないように今後も連絡を緊密にしていきたいと考えておる次第でございます。
 それから、第二点の限度をこえる問題でありますが、これは八割の分だけ貸して、二割は自己負担ということになっておりますが、実際問題として工事費が少くて済むということになると、八割を超過して九割になることもあるのでございます。そういう問題につきましては、私どもといたしましては貸付をいたします前に、工事の設計の審査をいたすのであります。そのときに十分単価、金額、設計書を審査いたしまして、遺憾なきを期すれば、そういうことも非常に件数が少くなるのではないかという気もいたすのであります。同時に貸付をいたしました後、貸付しておる債務者に対して、よく実地を見回って指導いたしますとか、工事の実況を見て回りますとか、常々債務者に公庫からお貸ししたお金の使用状況を拝見しに行く。あるいは委託金融機関に対しまして常々監査をいたしまして、そういうことがないように今後努めて参らなければならない次第でございます。私ども、十分努力しておるつもりでありますが、なお内部におきましても監査官を設けまして、できる限り地方の実地を回っていくようにいたしますとか、最近支店を作りまして、なるべく実地を的確に早くわかるようにというふうな努力もいたしておるような次第でございます。今後、いろいろその点につきまして努力をいたして、できるだけ御指摘を受けることのないようにして参りたい、かように考える次第でございます。
#13
○鈴木小委員長 農林漁業金融公庫の方は、もう御質問ありませんね。
 では、その他の問題について御質問ありますか。
#14
○小川(豊)小委員 輸出入銀行の方はおいでになっていますか。――それじゃ、輸入銀行についてお尋ねいたします。
 最初にお聞きしておきたいわけですが、輸出入銀行の問題が決算委員会にかかるわけでありまして、そういう点から、私ども議員としての立場から、決算委員会の審議資料として輸出入銀行の貸付先とか貸付の状況等の資料をちょうだいに上つたわけです。そうしますと、あなたの方では、大蔵省の銀行局に申し込んで、そちらからの了解がなければ困る。こういう話があったわけです。私どもは、輸出入銀行は政府機関として一つの独止した機関である、こう思っているわけです。大蔵省を通さなければ、そういう書類をわれわれにも出すことができないというのは、どういうことからそういうことになっておるのでございますか。
#15
○古澤説明員 銀行が得点先、貸付先に幾ら貸してあるかというようなことは、大体業務上の秘密になっておるのでございます。たとえば、政府の方から検査の権限を持った人が聞きたいというような場合にはやむを得ませんけれども、大体外部には発表しない建前になっておるわけでございます。私どもの取扱い者が、大蔵省の了解を得なければならぬということを申し上げたらしいのでございますが、それは、私の方は政府金融機関でございますから、直接の監督の立場にある大蔵省の了解を得てから、もし必要があれば差し上げる、こう返事したのだろうと思います。
#16
○小川(豊)小委員 そうすると、私どもはここで資料をちょうだいに行っても、あなたの方では大蔵省の了解がなければ出せない。得意先の信用その他を考えて出せない。これはよくわかります。そうすると、ここでお尋ねしても、それに対するお答えというのは、その範囲内はできないわけですか。
#17
○古澤説明員 国会で必要とあれば、それはやはりお答えしなければならぬと思います。どういう資料をお求めになっておったのでございますか、ちょっと伺いたいと思います。
#18
○小川(豊)小委員 さっき申し上げたように、私どもはその貸付先やその返還の状況、償還されておる状況というものを、資料としてこの委員会に臨むにほしかったから、あなたの方へ伺ったわけです。そうしたら、あなたの方では、銀行局に申し込んでそこの了解を得なければ出せない。こういうことであったから、やむを得す帰ってきておるわけです。従って、ここで輸出入銀行の問題をお聞きするとするならば、銀行だから、貸付とその償還等を中心にしてお尋ねしなければならぬ。それがわれわれが議員として、決算委員としてお願いしても――これは私はそのときに委員長の了解を得て委員会としてお願いしたのでないことだけは確かです。私は単なる議員の立場でお願いをしたわけです。そこでここの委員会で質問したら、あなたの方で外へ出せないものでも、ここへ出せばやはり漏れるのはわかっておる。むしろ私の要求したときにくれたならば、まだ、漏らさないでくれといわれたら私の方は漏らさないが、ここで質問をすればみな漏れてしすう。あなたの方の秘密を守るとか信用を守るとかいうことはできなくなるわけです。ここでお尋ねしても、その点だけは答弁ができないのですかと、こうお尋ねしておるわけです。
#19
○古澤説明員 個々の問題につきましては、原則として外部には発表しないという建前をとっておるのであります。特に必要があれば、たとえば議会の問題とか何とかいうことになれば、私の方で官庁の了解を得まして御報告するということにしたいと思います。
#20
○小川(豊)小委員 今の御答弁でいくと、それは原則として出さない、要求があれば官庁の了解を得て出すとするならば、私がここでお尋ねしても、あなたは御答弁できない。やはり官庁の了解を得てから等分をしなければならないということで、審議というものはもはやでき得ない。その中心をはずさなければならぬ。こういうことになると思いますが、どうですか。
#21
○古澤説明員 今の御反問の通りであります。
#22
○小川(豊)小委員 そすると、輸出入銀行の問題を決算委員会として開催しようとするならば、この問題に触れなかったら、輸出入銀行の問題を調査することはないわけです。これが答弁できないというなら、これは私ども、いかにお聞きしたって、むだだ。委員長、これはどういうわけでございますか。
#23
○鈴木小委員長 古澤さん、輸出入銀行の審議がここでできぬというのはおかしいと思うのですがね。
#24
○古澤説明員 ですから、どういう問題かはっきりしていただけば、相談いたしまして、御返事はいたします。
#25
○鈴木小委員長 たとえば、具体的に一つ問題を出してみて下さい。
#26
○小川(豊)小委員 それでは、なるべくそういう迷惑をかけないように……。昭和三十一年度の決算報告書によりますと、貸付の実行額の内訳は、船舶関係が院七九%、四百六十八億円となっております。この年度の三千万以上の貸し出し中に、融資残額の一位から七位までは、全部造船会社によって占められておると私は聞いております。これに対して、今あなたの方では答弁ができますか。
#27
○東條説明員 日本輸出入銀行の船舶融資でございますが、これは御承知の通り、日本から外国の船主に対しまして、いわゆる船舶の延べ払い輸出を行われる場合におきまして、当行の融資か行われる次第でございます。従いまして、実際問題といたしますると、当行の融資先は日本の造船会社である、船舶金融の相手方は日本の造船会社であるということは申しあげられると思います。
#28
○小川(豊)小委員 今、僕のお尋ねした三千万以上の貸し出し中に、一位から七位までを占めておるのは全部造船会社であるということも、これは事実ですか。
#29
○東條説明員 先ほど総裁から申し上げましたように、個々の会社に対しまして幾らの融資をいたしておるということの発表は差し控えたいと存じまするが、抽象的に今、小川委員からお話のございましたように、一位から七位までの金融の相手方は、すべて日本の造船会社であるということは、輸出入銀行として責任を持って申し上げられる、かように存じます。
#30
○小川(豊)小委員 さあ、そうなりますと、私はその次に聞きたいのは、この年度の融資残額の最高は三菱造船の五十一億円と、こういうことも聞いておりますが、これがその通りであるか。これは個々になりますが、あなたの方でその等分がてきるかどうか。それで、五十一億であるかどうか、さらにこの返還状況はどうなっておるか。この御答弁を願いたいと思うのですが、どうですか。
#31
○東條説明員 国会の方でぜひ側々の会社のものを出せ、こういう御趣旨でございますれば、先ほど総裁から申し上げましたように、私どもといたしましては政府方面の意見も聞きまして、おそらく政府としましては、ほかの政府関係機関に対するいろいろな御指導の関係もあろうと思いますので、私どもの方の銀行だけで判断をいたしませず、政府の意向も承わりまして、その上で個々の会社に対する融資、あるいは回収の状況については御報告を申し上げたいと思います。
#32
○鈴木小委員長 この際ちょっとお伺いしますが、個々の会社の金額及び返済状況については言えぬと言う。一位から七位までは造船会社が貸付の上位を占めておる。その全体の造船会社に貸し付けた金の返済状態なら言えるだろうと思うのですが、どうですか。
#33
○東條説明員 全体でございますれば、仰せの通り、貸出額、回収額ともに申しあげるべきである、こういうふうに存じます。
#34
○鈴木小委員長 それを詳細に言うてみて下さい、貸出額を幾らやって、慣還額が幾らになっておるか。
#35
○小川(豊)小委員 輸出入銀行の七九%、四百六十八億円というものは船舶関係である。そういう中で、一位から七位までは全部造船会社である。その造船会社の中で最高の残高を持っているのは、三菱造船が五十一億円になっておる。こういうふうに聞いておるか、それが事実かどうか。そしてその返還状況はどうか。こういうことになれば、これは個々の問題です。あなたの方では、何社に対して幾ら貸して、その返還はこうなっておるということなら答弁できるとおっしゃるが、三菱造船なら三菱造船に対する返還状況というものは答弁ができないわけなんですか。これがもし答弁できないとすれば、われわれは入っていったってむだなんです。当然入らなければならないことになると思う。あなたの方でそれは答弁ができないと言うなら、輸出入銀行に対する私どもの質問、審議はできません。
#36
○鈴木小委員長 政府の了解を得れば答弁をする、こういうわけですね。
#37
○東條説明員 先ほど来、総理から申し上げておりますように、政府と相談をいたしまして、政府の了解を得られれば、われわれとしては個々のものについて出す、かようなことを申し上げておるわけでございます。
#38
○小川(豊)小委員 この輸出入銀行は国の金を貸しているわけですから、国会で審議の対象になるわけですが、その国の金をどこへ幾ら貸して、それがどういうふうに償還されているかということを答弁できないというのなら、これは一体何で決算委員会にかけるのか。答弁できないものを聞いたって仕方がない。
#39
○鈴木小委員長 だから、政府の了解を得て答弁すると言っている。
#40
○小川(豊)小委員 きょうこれを上げようというのに、いつ政府の了解を得るのですか。きょうじゅうに答弁ができますか。私はこれからもお聞きすることがあります。
#41
○東條説明員 直ちに政府の方とお打ち合せをいたしまして、できるだけ早く御答弁申し上げます。
#42
○鈴木小委員長 先ほど僕がちょっと聞いたら、全額貸した中で造船関係の返済状況なら答弁できると言っておった。それはどうなっておりますか。
#43
○東條説明員 主要七社につきましての統計だけでございますと、今私どもの方で至急計数を整理いたしまして申し上げたいと思います。今この場で即座に七社のものだけをピックアップして申し上げる用意をいたしておりません。
#44
○小川(豊)小委員 そうすると、ほとんど抽象的なことしかお聞きすることができなくなってくるわけですが……。
#45
○鈴木小委員長 政府と早く連絡をとって……。
#46
○小川(豊)小委員 それはやってもらいますが、当時、輸出入銀行の首脳部は造船界に非常な別符をかけられて、これに優先融資する態度をとってきたわけです。ところが、その後の経過を見ますと、海運界の不況がそのまま造船界にも持ち込まれて、返還を立ちおくらせておる。貸付計画にそごを来たした原因にもなっておる。こういうふうにわれわれは聞いておるわけですけれども、輸出入銀行としてはこの点をそう認められますか、どうですか。
#47
○古澤説明員 ただいまの御質問は、私よく了解できませんでしたので、恐縮でございますけれども、もう一度お願いいたします。
#48
○小川(豊)小委員 あなた答弁を聞いているんだから、私の質問が下手かもしれませんけれども、聞いていて下さい。当時、輸出入銀行の首脳部――あなた方ですね――は、造船界に非常な期待をかけて、造船に融資をされたた。従って、これに優先融資の態度をとってきたわけです。ところが、その後の経過を見ていますと、海運界が非常に不況になった。その海連界の不況がそのまま浩船界にも持ち込まれて、償還も立ちおくれさせておる。従って貸付計画にも、償還の計画にもそごを来たしておる原因になっておるのだ。こういうふうにわれわれは聞いておるが、輸出入銀行としてはこの点をそのままお認めになられるのかどうかということです。
#49
○古澤説明員 よく御趣旨、わかりました。私の方は、御承知のように各造船所の輸出船舶の分についてだけ融資をしておるわけでございます。国内の方とは切り離した金融のような格好になっておるわけですね、利率、金額、期限、その他につきまして。そうして私の方が融資をいたします場合には、十分なる担保などをとりまして、償還に間違いないような手続をとっておりますので、私の方の融資に基いてできた船舶を輸出した代金が返ってこないということは、今までございません。
#50
○小川(豊)小委員 そうすると、融資の償還期限は、輸出入銀行では十年とかあるいは十五年とか、こういう期限が私はあると思うのです。これは個々のケースもあると思いますが、最低は何年とか、あるいは最高は何年とか、一律であるとか、この点をお願いしたいと思います。
#51
○古澤説明員 期限につきましては、三十一年時分にはキャッシュ・べースでありまして、船の引き渡しが済めばそれがすぐ返ってきた。それは当時非常に海運市況がよろしゅうございましたので、船の需要が多かった。それで現金でもって物を買う。いわゆるわれわれはキャッシュ・べースと申しておりますが、そんなわけで、きわめて早い償還といいますか、代金がすぐ払われる。その後不況になりましたために、船舶の金融の弁済期限というものがだんだん延びて参りまして、今私の方で一応の基準といたしておりますのは七年です。これも一ぺんに七年にしたわけじゃなくて、世界市場で各国の条件やら何やらを勘案いたしまして、順次延ばして、現在そこに至っておるわけでございます。
#52
○小川(豊)小委員 先ほどお尋ねしたときには、これは確実な担保はとってあり、輸出のものに対して金融をしているのだから返済にそごはない、こういうことである。今、御答弁を聞いていると、不況になって七年という期日を置いた。これは初めから七年ではないはずで、もっと短かかった、それを七年に延ばしたのだろうと私は思う。あなたの方は、回収が困難になったから償還期限を延ばしてやる、だから建前上からいえば、償還は支障なくいっていると言いますけれども、期限を延ばしてやれば償還か支障なくいくのは当りまえです。期限を延ばさなければならないところに、償還が困難であったということが言えるのじゃないですか。その点はどうですか。
#53
○古澤説明員 説明がちょっと足りなかったかもしれませんが、輸出船舶につきましては、外国の船主とこっちの造船所あるいは商社を通じていろいろ商売上の条件についての交渉があるわけであります。その条件を日本の政府が適当と認めた場合には、その条件を許してやる、そして輸出を許可するというような建前をとっておるわけであります。個々の商談について、現在でも必ずしも全部七年というわけではありませんで、中には早いものもありますし、いろいろございます。また、初めから商売として、これは三年の同に返せばいい、七年の間に返せばいいという約束でやっておるわけでありますから、融資してやった金額が遅滞になっておる、延ばされて払われておるというような問題は起っていないわけであります。
#54
○小川(豊)小委員 次に、もう一点お尋ねしたいと思います。ことしの春の国会で、フィリピンに対する木下商店のプラント輸出が問題になったことは、御承知だと思います。これは鉄鉱開発のための貸付と現物ブラントの提供であったのですが、三十年の十一月に百八十万ドル許可になっております。三十三年の九月で三十三万二千ドルの回収があって、残高が百四十六万ドルあったわけです。このとき大蔵省の為替局長が、この返済は大体据置期間を含めて五年程度と答弁されておることは、国会の速記録に残っております。従って、このときの返済状況はきわめて悪かった。これの返済が今どうなっておるか。完済されているはずですけれども、完済されているのか、いないのか。この点をお尋ねしておきたい。
#55
○古澤説明員 フィリピンのPIM社のララップ鉱山の開発設備輸出であります。一番最初、私どもの方で融資の承諾をしたのは五億一千八百四十万円。それから、ことしの三月現在貸出額は四億五千三百六十万円であります。そして回収いたしました回収額は一億七百四十万円、三月末の残高が三億四千六百二十万円であります。それからまた回収がございまして、三十四年九月末では二億八千二百十二万円になっております。
#56
○小川(豊)小委員 そうすると、五年程度という御答弁でしたし、三十年の十一月に許可になっているわけですから、これは五年間には完済される、こういうことになりますか。
#57
○東條説明員 念のため、ちょっと補足して申し上げますが、私どもの力の銀行で貸し出しの承諾をいたしましたのは、三十一年の一月でございます。その後の回収の結果は、ただいま総裁から申しあげましたような次第でございまして、大体当の期限で完済されるという見込みになっております。
#58
○小川(豊)小委員 私はその他個々の問題でお尋ねしたい点がありましたが、これは答弁が困るという話ですから、輸出入銀行に対する質問はこれで終ります。
#59
○鈴木小委員長 淡谷君。
#60
○淡谷小委員 会計検査院にお伺いします。日本輸出入銀行の、項の二五六ページ、「前年度に比べ百二十五億二千四百余万円増加しているが、これは主として前年度に引き続き輸出船舶の建造資金貸付が伸びたことによるものである。」こういうことになっておりますが、これは数字的にどれくらいの貸付が伸びておるのか、説明願いたい。
#61
○平松会計検査院説明員 全体としての金額はお手元の資料でわかりますが、個々の建造資金の貸付で前年度と比べて幾らふえたとかいう資料は、今手元にございませんので、早急に調べまして御返事申し上げたいと思います。
#62
○淡谷小委員 この「前年度に引き続き輸出船舶の建造資金貸付が伸びた」というのは、原因はどこにあるのですか。これは銀行の方でも、あるいは検査院の方からでもけっこうですが、お答え願いたい。どういう理由で伸びているのか。
#63
○古澤説明員 私からお答え申し上げます。二十九年ごろから非常に海運市況がよろしくなりまして、ぽつぽつわが国にも注文が参るようになって参りました。三十一年、三十二年と引き続いて好況を持続しまして、従って私の方の輸出船舶に対する金額がふえて参ったわけであります。
#64
○淡谷小委員 ちょっと質問の要点をそらされておるようですが、前年どに比べて増加している理由として、会計検査院の指摘事項の中に、「前年度に引き続き輸出船舶の建治資金貸付が伸びた」とあるのは、それでは貸付が延びたのではなくて、貸付額が伸びたのですか。貸付期同が翌年度に繰り越されたというわけではないのですね。
#65
○平松会計検査院説明員 おっしゃる通りでありまして、貸付が伸びたということは、貸付額が増加したという意味であります。
#66
○淡谷小委員 さらに銀行にお尋ねしたいのですが、先ほど小川委員の質問に対して、七年とか、あるいは五年とかいう期限を定めるということがございましたが、これは貸付当初において、そういう返済期間の定めは、はっきりしていないのですか。
#67
○古澤説明員 それは貸付をきめる場合に、すでにはっきり確定しているわけでございます。
#68
○淡谷小委員 なお、小川委員に対する答弁の中で、延滯事実はないというお話がございましたが、実際に返済がこれまではきちんきちんと入っておりますか。
#69
○古澤説明員 中には、こういうように市況がだんだん不況になって参りますと、期限を延ばしてくれとか、いろいろ条件を変更してくれというような申し込みがございますけれども、そういう場合には協議しまして、船会社と向うの注文主との問でいろいろ相談いたしまして、その結果これが妥当であるということになりますと、政府の許可を得まして、私どもに条件の変更を申し出てくるわけであります。そういう場合には、私どもの方でそれがやむを得ないと認めた場合には条件変更を認めてやっておるのてありますが、大部分のものは約束通りやっております。
#70
○淡谷小委員 大部分のものはという言葉ですと、結局条件を変更するという手続をとりましても、実際において延滞をしておるものもあるわけであります。一部分のものには延滞しているものもあるというふうになるわけですか。
#71
○古澤説明員 延滞と申しますのは、約束がしてあって、その期日に払わないということを言うておるものですが、そういった場合に、たとえば延滞になるおそれがある、このままでは危ないという場合には、あらかじめ前もって、これを少し延ばしてくれないかというような申し込みがあるわけであります。それがいけなければ認めませんけれども、今の情勢からいってどうしてもその返済がむずかしいというような場合には、先ほど申し上げたような手続において、こっちで延べ払い条件を緩和してやるというようなことはやっております。延滞の事実はございません。
#72
○淡谷小委員 手続の上では確かに延滯はないでしょうけれども、事実においては延滞と認めてもかまわないと思うのです。そういう場合に、延滞利子等の定めか何かございますか。今ちょっと見たのですが、業務規程にはないようです。条件を延ばしました場合には、延帯利子等を取る定めがございますか。
#73
○古澤説明員 条件変更を認めました場合には、延滞利子ではなくて、通常の利子を申し受けているわけであります。
#74
○淡谷小委員 それでは、延滞の条件を認めないままに延滞した場合にはどうなりますか。
#75
○古澤説明員 それは当然延滞利子をいただくことになっております。
#76
○淡谷小委員 その規程を数字的にお聞きしたい。延滞の利子はどのくらいになっておりますか。
#77
○古澤説明員 今、私の方で延滞利子を取っている案件は一件もございません。
#78
○淡谷小委員 取る段になってからきめるのではないでしょう。取るなら取るという原則がきまっていなければならない。そういう事態かないから規程がないというなら別ですよ。
#79
○古澤説明員 今までの間に延滞利子を生じた事例はございません。ただ、御参考までに申し上げますと、延滞利子は損害金となっておりますが、日歩四銭いただくことになっております。
#80
○淡谷小委員 私はこれでけっこうです。
#81
○小川(豊)小委員 そうすると、返済が延びるような融資先に対しては条件を緩和して期限を延長している。従って、延滞等になるものは、これは一件もないわけです。これはわかります。そこでお尋ねするのは、それならば、あなたの方の貸付件数の中で条件を緩和したものは何件ございますか。
#82
○古澤説明員 ただいまその案件を調査したものは手元にございませんけれども、調べたものはございます。条件を変更した案件が幾らあるかということははっきりしておりますから、いましばらくお待ちを願います。
#83
○鈴木小委員長 なるべく今日じゆうに、上げられれば上げたいと思っておりますので、先ほどの政府との連絡もこの席でやっていただきたい。
 輸出入銀行の方の質問は留保して、その他の金融公庫についての御質問等があれば繰り上げてそれを進めたいと思います。
 山田長司君。
#84
○山田(長)小委員 塩の専売の損失についてお尋ねします。検査報告の二〇七ページに、「塩事業の損失は十億百余万円で、前年度益金から資産再評価益を控除したものに比べて五億五千八百余万円の損失増加となっている。」とあります。この専売の損失の状態について、実は過日ニュース映画を見て、塩が瀬戸内海沿岸に山積しておって、それが国民に及ぼす影響のことを考えてみたときに、こんな状態で、しかもそれが何年もはうってあるというようなことが言われておったのでありますが、一体この実情はどんなふうになっておるのか。当局に伺いたいと思います。
#85
○松隈説明員 塩事業の損失が三十一年度の決算において十億百余万円出ておりますが、最近年度におきましては引き続いて十億円から十五億円くらいの損失を計上いたしております。そのおもなる原因は、三十一年度の決算報告にも書いてありますように、内地塩が増加いたしまして、従って外地塩を利用しておったところにコストの高い内地塩を充当いたします結果、損失が増大しつつある、こういう状況であります。こういう状態が著しくなって参りましたので、専売公社といたしましても塩事業の介理化をはかり、そして製塩業者の基礎の安定をはかる、こういうような意味におきまして、先般の国会に虚業整備に関係いたします法律案と予算案を提出いたしまして、国会の協賛を経まして目下塩事業の整備を実施中でございます。
 それから、ただいまお話のありました塩を野積みにしておる、こういう問題は、先ほど来申し上げましたように、内地塩が余って参りまして、在庫が、内地塩と外塩と合せますと、約九十万トンに近いというような状態になって参りましたので、公社の社有倉庫が満庫になっておりますことはもちろんでありますが、増加分は勢い借即、すなわち一般民間倉庫を借りて委託保管をする、こういうことになりますので、その料金が増して参る。これが損失を増加する理由の一つでございます。できるだけその経費を節約するというような意味におきまして、むしろ野積みにした方が経費の節約になるということで試験を行いまして、地固めをして、そうして塩を積んで、ビニールを張ってそれを押えるということにすれば、比較的塩の損失も防げるというような結果がわかりましたので、坂出地方におきまして実験的な意味をもって野積みを始めて、それがニュース等にもなったかと思うのであります。
#86
○山田(長)小委員 われわれ治ろうとが考えてみると、塩が野積みになっていて、それが保管されているというような状態は、ちょっと理解できないのてありますが、ただいまの御説明で事実そうだったということを知り得たわけです。一体、この計画は少しずさんなような気がするのでありますが、どうしてそういう野積みにしておかなければならないのか。そういう状態は生産過程の中から当然勘案されて、どのくらいの歳月にどのくらいのトン数できるかということはわかるだろうと思うのです。このままの状態でいけば、そういう形の塩の保管がさらに次々となされると思うのですけれども、外地からの塩の輸入については、何か将来長い契約でもあって買わなければならない事態になっているのですか。
#87
○松隈説明員 公社の塩生産計画について、ある程度見通しが甘かったということが、内地塩の増産を来たしまして、その結果、国家補償を行なって塩業の一部を整理せざるを得ないということに立ち至りましたことについては、遺憾に存じておるところであります。
 外塩につきましては、別に長期契約というようなものがあって輸入を義務づけられておるということはないのでございます。先ほど来、塩が余ってきたということを申し上げたのでありますが、それはコストの高い内地塩の生産が内地塩の需要をオーバーしておるということでございます。外塩は主として工業用塩に充てられるのでありまして、現在では工業用塩はソーダ会社等、需要家の自己輸入ということになっております。専売制度でありまする関係上、公社の帳面を通して輸入いたしますけれども、ソーダ・メーカーが自己の必要に応じて輸入先と取りきめをする。その場合、公社がソーダ・メーカーに輸入を委託する、こういう扱いになっております。輸入塩は、昨年の為替ベースで申しますと、平均して八ドル五十六セントくらいになっております。従って、輸入塩はトン当り四千円程度の安いものであります。これに対して内地塩の方は、現在の収納価格が白塩一トン一万二千円になっておりますので、ソーダ会社に内地塩を向けましても、ソーダ会社としてはそういう高い内地塩を使用したのでは対外競争ができない。こういうことで、輸入塩に依存しておるわけでございます。内地塩が余って、先ほど御指摘のように野積みするような状態になりましたので、そうであるならば、幾らかでもソーダ工業に使ってもらおう、こういう交渉をいたしまして、一部外塩並みの値段でソーダ工業に使ってもらうという話が実行されつつありますが、その場合においては、ただいま申し上げたような値開きがございますので、そちらの方によけい回せば野積み等の数量は減るわけでありますけれども、公社の損失がますます大きくなますから、そういうこともそう数量を多く実行するわけにも参らない状態であります。
#88
○山田(長)小委員 塩の問題については、専売公社の方はずいぶん無計画だったと思うのです。政府は終戦直後塩田を作ることを奨励なされたわけですが、その後塩田の整備等については、専売公社ではどのような方途を講ぜられておるのですか。
#89
○松隈説明員 御承知の通り、終戦直後は内地の塩田が非常に荒廃いたしまして、国民が塩不足に悩んだわけであります。そこで内地塩の増産対策を立てまして、極力内地塩の増産に努めたわけでございます。それがために、たしか昭和二十六年だったかと思うのでありますが、食用塩は全量を国内塩で自給する目途をもって生産の増強に努める、こういう趣旨の閣議決定がなされたわけであります。それに従いまして、専売公社も塩田の造成、そのほか塩の増産のためにあらゆる施策を講じて参ったのであります。
 従来は、御承知かと思うのでありますが、塩田製塩の方法は入浜式塩田というのでございましたが、途中で新しい技術の導入がありました。それは塩田の方は、従来の入浜式塩田にかえて流下式という式を採用し、さらに枝条架と申しまして、地上にやぐらを組んでそれにシノ竹をつけて、海水をそれを通して流して塩分を濃くする、こういう流下式並びに枝条架式という新しい方法を導入いたしてから、急激に増産の効果が上って参りました。この流下式なり枝条架式なりというものの成果につきましては、新技術の導入でありますだけに、その計算なり見通しが困難であったのでありますが、当時といたしましては、一トンでも多く内地塩を一カ月でも早く増産したい、こういう意欲がありましたために、多少見積りが甘かったと思うのであります。その後さらに、流下式、枝条架式が完成してから後、災害をこうむる割合も、昭和二十七、八年ごろにおいては塩の主産地である十州塩田を中心として相当災害が続いたのでありますが、三十一年ごろからその地方で災害をこうむることが少くなったというような事情もあります。それから塩田のほかに、新しく機械塩製と申しまして、海水を石炭または電気で直接煮詰めて作る製塩方法の許可がありまして、それを両方あわせましたために、現在では年間約百三十万トンの生産能力を持つに至ったわけでございます。ところが、内地塩の需要といたしましては、家庭で使う塩、みそ、しょうゆ、それから漁業用等をあわせまして百万トン程度で足りる。そうしますと、約三十万トンほどの設備超過に相なっております。これが先ほども申し上げましたように安くできまして、その三十万トンを工業塩に何して輸入を防ぐことができれば、外貨の面でも大いに助かるわけでございますけれども、値段が高いためにこちらに回すことができない。このままでは塩会計の赤字が累積していきます。それからまた、生産を一律に制限する、いわゆる操短というような方法をとりますると、どの塩業者もみな引き合わない。こういうような状態になりまするので、この際生産コストの高いもの、つまり非能率、不採算企業からやめていってもらおう。それについては、やはり専売公社が内地塩の増産を奨励した、こういう関係もありますから、やめていくものについては補償を与える。こういうことで、二年間にわたりまして約八十七億円の予算を、御協賛を得まして、補償金を準備しつつ、大体百三十万トンのうち三十万トン程度は少くとも整理して、百万トン程度、あるいはそれ以内に落ちつくことができれば一応需給のバランスはとれるようになる。そうして、現在収納価格をきめておりまするときには生産費を考慮してきめております。今度の整備によりまして生産コストの高い方がやめていくということになりますると、収納価格の引き下げも可能でありまするので、需給のバランスを得ることと相待ちまして、塩会計の赤字もなくすことができる。こういう計画を立てて、目下その実施中でございます。
#90
○山田(長)小委員 どうして国内の製造による塩の経費というものは、外塩に比較して高いのですか。
#91
○松隈説明員 これはわが国の地理的と申しますか、あるいは気候的な特殊事情によるのでありまして、外国の塩は岩塩もしくは天日製塩であります。岩塩というのは、掘り起せばそれで塩がとれる。それから、天日製塩にいたしましても、近海塩と申しますると小兵、台湾等であります。それから遠海塩にいたしまするとエジプト、ソマリランド、アテンといったようなところでありますが、これらの天日塩は、気候の関係で温度が高く、乾燥しており、雨季を除きまして、普通のときは海水を砂浜にまけばそこで簡単に結晶してしまう。それをかき集めればそれで塩になるという状態でございますが、わが国の製塩にありましては、塩で塩を結晶までさせるというには、温度と湿度の関係で非常な困難を伴います。それから、二、三日うちに雨が降るということになれは、固まりかけた塩がまた流れてしまう。こういうようなことで、どうしても能率上は、塩田、つまり戸外においてはある程度の濃度までしかしげられない。それを取り込んで、最後の段階においては石炭なり電力なりを使って、煎熬という言葉を使っておりますが、煮詰めて結晶させる。そこに非常に高い燃料費並びに人件費を伴いまするので、先ほど申し上げたような大きな値段の開きになるのであります。従来、外堀もかなり高い時代もありましたけれども、先ほど申し上げましたように、塩そのもののコストは非常に安いので、もっぱら外塩の値段を左右するのは運賃によっておったわけであります。ところが、御承知の通り、最近の海運界の事情というものは、非常な競争で、運賃が非常に下っております。従って、近海塩はもちろんのこと、遠海塩といえども運賃の比率が非常にノミナルなものにたってきておりますので、とうてい現状では日本の内地塩というものが外塩と競争できない。これは宿命でありまするが、しかしできるだけこれを近づけていく。こういう努力は必要でありますので、今回地業整備をするに当りましては、塩業整備の目標といたしまして、昭和三十七年度に白塩の収納価格をトン当り一万円とする、その後はさらに漸次引き下げていくという、こういう目標を掲げまして、それで引き合うような塩業者は塩業を続けていくことを認めよう。そういう引き合うかどうかということは、合理化計画書というものを塩業者に作らせて、それの提出を求めて、塩業整備審議会という機関がございますが、その機関が合理化計画書を診断いたしまして、その判断に基いて、これは引き合うような専業であるというならば残るけれども、もし引き合わないと認めれば康正を勧告する。廃止をしたものについては一定の基準に従って補償金を出す、こういうことにしております。そうしますれば、三十七年度には、塩価は今一万二千円のものが、一万円になっていく。その後も下っていく。その下る状態に耐え得るというような塩業者が残る。そして、その後もなお合理化を続けるということになって参れは、かなり国際価格に近づいて参ると思うのであります。
 それから将来の製塩の問題といたしましては、さらに新しい製塩方法であるところのイオン交換樹脂膜法というものがだんだん研究が進みまして、実施の段階に入ろうといたしております。現在、イオン交換樹脂膜法による製塩コストは、まだ中間工業試験を経ておりませんから、確実にはつかみにくいのでありますけれども、一部の者の試算によりますと、トン当り七千円程度にはできる。こういうようなことも言っておりますので、将来はそういう新技術の導入によりまして、内地塩の価格を引き下げて、漸次国際価格に近づける、こういうことの可能性も考えられるわけであります。
 そういう新技術を導入するについても、これを受け入れる側の塩業者の企業の基盤が固まっておらなければ、そういう新規投資ということもなかなかむずかしいので、基盤のしっかりした塩業者に残ってもらいたい。そういうことのためにも、将来の塩価を示して、それに引き合うような経営計画ができるかどうかという合理化計画書というものを出してもらって、この際残って塩業を続けるか、あるいは廃止申請をして補償金をもらうかということの、塩業者の自主的判断を願う段階に目下ありまして、すでに廃止申請をいたしてきておるものもございます。それから、合理化計画書もだんだんに出ておりまして、それを審議して残るものと廃止するものとえり分けると申しますか、決定をだんだんにやる。そして来年三月末までに整理の目鼻をつけたい。これが目下公社で計画しておりまする塩業整備の大体の模様であります。
#92
○山田(長)小委員 最近、塩の製造に関しては、塩田を必要としないで、科学的な機械力によって塩の製造ができるという話を伺っているわけでありますが、こういう問題について、どう当局は取扱いをなされておるのか。
 それから、このことによる製造コストが外塩との比較においてどういう実情にあるのか。こういう赤字が続いている状態なんですから、おそらく当局としては研究されておると思うのですが、これについてはどういうような処置をとられておるのてすか。
#93
○松隈説明員 ただいまお尋ねのありましたのがイオン交換樹脂膜法による製塩法だと思うのであります。御承知のことと思うのでありますが、今までの製塩方法というのは、海水の中には三%の塩分を含んでおりますので、その九七%の水を追い出して、三%の塩を取り出すというのが従来の製塩方法であります。イオン交換樹脂膜法による製塩というのは、それとは逆に、一〇〇の海水の中から、電気分解の方法によりまして三%の塩を取り出す、こういう方法であります。九七%の水を追い払うのと、三%の塩を取り出すのとでは、手間がだいぶ違うということは、常識的にもわかるわけであります。この方法は、アメリカ等におきましては、塩をとるというよりは、海水から真水をとる。これは飲料用水であるとか、あるいは工業用水をとるという方法として相当に研究をされまして、アイオニックス社その他の特許が成立いたしまして、その特許の申請は日本にも出ておるわけであります。一方、わが国におきましても、ソーダ工業会社等におきまして、イオン交換樹脂膜の研究をすでに数年続けまして、ごく小規模の範囲においては今日成功をいたしております。現にある社のごときは、その中間工業試験を行いたいという希望を持っておるわけであります。その場合において、特許権の問題に相当めんどうな問題がありますので、これがどうなるかということを一つ心配しておりまするが、わが国においても、新技術の芽をつむというようなことがあってはいかぬ。これはぜひ伸ばしたいと考えておるのでありまするが、さればといって、先ほど申し上げましたように、内地塩が非常に予想以上に増産になって、これがために三十万トンからの整理をして、八十七億円からの金を使おうというときでありまするので、新たにイオン交換樹脂膜法による製塩を許可して、また塩の数量がふえるということは、これはかなりの大問題であります。かつまた、中間試験であるというような意味におきまして、既存のワク内で中間工業的試験を認めるという方向に進んだらいいんじゃないか。かように考えておるわけであります。
 なお、これは前に説明すべきであったかもしれませんが、今回の塩業整備に当りましては、塩業審議会というものが公社の総裁の諮問機関として設けられており、そこにも事態を説明して御答申をいただいたのでありますが、その塩業審議会の答申の中においても、イオン交換樹脂膜法による製塩のごとき新技術は、これを伸ばしていくべきである。しかし塩業整備の実施の途中においては、新規の塩業の許可は慎重にすべきである。中間工業試験であるならば、既存のワク内においてこれを許す。つまり振りかえをして、そういう方法の製塩を始める。こういうことならよろしいけれども、純然たる新規は抑えるべきである。それから、塩業整備が二カ年で済むわけでありますが、整備後においてイオン交換樹脂膜法による製塩を願い出たものの扱いはどうするかという場合において、初めから工業塩として収納してもらってよろしいというのであれば、それは工業塩は二百万トン近いものを輸入しておるのでありますから、それにかわるものとしてトン数の制限をやかましく言わないで許可してもいいだろうと思っております。ところが、最初から外塩と同じような値段ではなかなかできにくいので、何とか保護的な値段で買ってもらいたい。ある期間食用塩の値段で買ってもらいたいという希望があるわけでありますが、食用塩の値段で買うという塩がそうできては、先ほど申し上げましたように、需給関係で困り、公社の方もそれを工業塩に回せば赤字になりますので、整備後において新しくイオン交換樹脂膜法による食用塩を作るのであれば、これは特別の期間を設けて慎重審議をした上、許可すべきかどうかということを定むべきである。そういう答えが塩業審議会から出されておりますので、それはそういうふうに扱いたい。こういうふうに、二段がまえに考えておる次第であります。
#94
○山田(長)小委員 ただいままでの話を簡単に要約して私は言いたいのですが、何か、塩業整備の審議会も新しく塩の製造をめぐって大へんな問題をかかえていると思うのです。それで、この整備に補償金を八十七億も使わなければならぬという状態にあるわけでありますが、これは抜本的な措置を早く講じないと、赤字が次々と続いてくると思うのです。こういう点についての審議会というものは、一体どのくらい開かれて、この問題の審議に当っているのですか。去年一年間なり、ことしなりの状態を、ちょっと教えていただけませんか。
#95
○松隈説明員 塩業審議会は常設の機関として置かれておるのでありますが、たまたま塩業整備の問題が日本専売公社にとって重要な問題になりましたので、塩業整備の問題を特に審議してもらうということのために、委員の一部も差しかえまして、昨年の夏の初めごろから審議を開いていただきまして、月に三、四回ずつは審議していただいたと思うのでありますが、答申をいただいたのが今年の一月でございます。その間、相当詳しい資料を集め、それから実地視察もし、それから新技術の、先ほど申しあげましたイオン交換樹脂膜についても、現にこれを実験しておる工場がありますので、その工場の視察に行って、そうしてその結果、答申をいただき、その答申に基いて国会に法律案と予算案を出して御審議を願った、こういうわけであります。
#96
○神近小委員 これは今の御質問の本筋ではないのですけれども、イオン交換樹脂膜というやり方は、今は塩をとるということが主目的ですね。これで工業用水をとるというような考え方は浮んでいないのですか。日本の工業用水がなかなかとりにくいということで、海水から工業用水をとるということが考えられているということを聞いておりますけれども、そうすると、その会社としては両方の二目的に使えるというようなことは考えられていないのですか。これは派生的な問題ですが、ちょっと何っておきたいと思います。
#97
○松隈説明員 外国では、先ほども申し上げましたように、イオン交換樹脂膜法によって海水から兵水を得るということをやっておりますので、日本でもそれを実行できないことはないと思うのであります。ただ、イオン交換樹脂膜法には特評権の問題がからんでおります点は、先ほども申し上げた通りであります。塩の製造をしつつ、なおかつ工業用水を製造するということも、理論上は可能なのでありまするけれども、主たる目的を真水を得るという方に置くか、主たる目的を塩を作るという方に置くかによって、イオン交換樹脂膜を操作する操作の仕方が少し違ってくるようであります。塩をとる目的でありまする場合におきましては、現在はイオン交換樹脂膜によって結晶を得るというようなことをやっておりませんで、これは海水の濃度を上げるというだけであります。ちょうど、塩田で海水の濃度をある程度上げておいて、石炭もしくは地方で煮詰めると同じように、現作のイオン交換樹脂膜法による製塩は、海水の濃度をある程度上げて、その濃い鹹水を煎熬して塩を得る、こういう方法であります。従って、兵水までに分離しているというと非常に電力代が高くつきまするから、塩がある程度の濃さになったところで、まだ幾らか塩は残っているけれども、その海水は捨てて、新しい海水を呼び入れて、比較的循環を早めてやっておる。従って、出ていく廃水には幾分、塩は残っておるけれども、そういうものを回収して兵水にするという手数をかけるよりは、回転を早くして、少し濃度の高い、たとえば海水は十三度であるならば、十五度ないし二十度ぐらいの濃い塩水さえ得るならばそれで目的を達するというようなやり方をやっているのが、塩をとるためのイオン交換樹脂膜法のイオン交換樹脂膜の使い方であります。ところが、真水にするということになると、出てくる水の方に塩けがあることをきらいますから、操作の仕方がだいぶ違うので、それがコスト計算にどうなるかということは、また計算を違えて考えなければならないと思うのであります。
 現在、日本でイオン交換樹脂膜法を研究しておる会社というのは、大体ソーダ工業をやっておる会社が中心でありまするので、塩の方をとるという目的での各種の試験をやっておる。従って、そのデータしか今のところ正確に利用し得るデータはない、こういうわけであります。
#98
○山田(長)小委員 最後に伺いますが、塩の需給現況、それから赤字克服の将来の見通しというようなものは、この審議会でいつごろ立ちそうですか。
#99
○松隈説明員 国会の方に法行案を提出し、予算案を提出いたしましたときにおきましては、三十七年度塩価を白塩トン当り一万円とする。その後も、大体内地塩が六十万トンないし八十万トンぐらいまでに減ったと申しますか、つまりコストの低いものから集計いたしまして、六十万トンないし八十万トンぐらいのところで切ったぐらいの生産点に将来なるであろうというような価格に持っていきたい。これが目標であるということを示しまして、塩業者の自主的判断によって整理に踏み切るか、合理化計画井を出して残って製塩を続けるか、ということが塩業整備の骨子であることは、先ほど来申し上げた通りであります。だんだんに廃止申請が出てきておりますが、機械製塩の場合は別としまして、塩田製塩の場合には、十一月三百から地価が下ることになっております。白塩トン当り現在一万二千円でありますものが、千五十円下って一万九百五十円になるはずでございます。そして、塩業者がもらいまする、ある恵味での所得補償と申しますか、これがやめたときの塩価で従来の三年分の水揚飛に塩価をかけて算出するということになっておるわけなんです。従って、十月一ぱいにやめますると、高い塩価で所得補償がもらえる。十一月一日以降になりますると、一万二千円のものが一万九百五十円になるわけでありますので、今月一ぱいでやめようと考えておる業者が相当ございます。しかし、中にはやはり、下っても操業を続けてそして来年の三月三十一日までに申し出をしないと補償金がもらえないのですが、やはり従業員の関係、それから跡地の転換等を考慮して、もう少しおそく出したいという者もあるようでありますので、十月が終ってみますと、そこで一つの山が出ると思います。正確には、今も申し上げましたように、法律は三月三十一日まで廃止の申請ができる、こういう建前になっておりますので、来年の三月末に至ってみませんと、予定したように三十万トンの整理が行われるか、あるいはそれ以上に整理希望がある場合においては、これは政府が追加予算と申しますか、新しく予算要求をいたしましても、さらにやめたいという者は受け入れる、こういうことになっておりまするので、最終的にはそれらの状態がやや確定的に申し上げられる時期までお待ちを願いたい。そして予定通りにと申しますか、最小限三十万トンの整理ができれば、需給のバランスを得た上に、将来塩会計の赤字はなくなし得る。また塩が減って参りますれば、公社の収納その他の経費も極力これが節約をするということまで努めることになっておりますから、両々相待って赤字は消える。こういう見通しを持っております。
#100
○鈴木小委員長 淡谷君。
#101
○淡谷小委員 さっき、廃業する製塩業者に対する補償の金額は七十八億円とお聞きしましたが、間違いありませんか。
#102
○松隈説明員 八十七億円です。
#103
○淡谷小委員 それで、この製塩の基本的な対策ですが、外塩によることを主にするのですか。それとも日本の内地における製塩を主にするのですか。専売公社としては、どういうふうに考えられておりますか。
#104
○松隈説明員 単純にそろばんの上からだけ申し上げますれば、外塩を買ってきて、内地塩を使わないということにすれば、赤字は出ないばかりでなく、むしろ、内地塩の値段のきめ方にもよりますけれども、利益も出てくると思うわけでありますが、従来から塩は米と並んで必需物資であるからして、一般用塩と申しますか、普通の家庭で使う塩、それから、みそ、しょうゆ、漁業用、これらのものだけはぜひ内地塩でまかなう準備はしておきたい。こういう希望が強く、またそれも、もっともなところと思うのであります。それと同町に、先ほど申しあげましたように、現在百三十万トンからの製塩設備がありまして、そして十州塩田地方等を中心といたしまして相当の資本を投下し、従業員があるわけでありまするから、これを単に外国のものが安いというだけで置きかえて整理してしまうというわけにも参りませんので、整理計画に当りましても、一般用塩は内地塩をもって充てる。ただしその価格も、今のような高過ぎる価格では困る。やはり塩もある意味においての国際商品であるから、将来はできるだけ国際価格に近づけるようにする。そして行く行くは工業塩の一部も内地塩で供給できるようにしたい、こういうのが基本方針になっております。
#105
○淡谷小委員 これは単なる赤字の問題だけじゃなくて、日本の広い意味での食糧政策の一婦をになうと思っておりますので、やはりこの際八十七億円というかなり大きな補償金も払う覚悟をするならば、その点をはっきり抑えまして、日本の製塩虫業が外国の製塩事業に対しておくれをとらないように、基本的な線をはっきり抑えないと、思いがけない方向にしわ寄せがくると思いますので、十分慎重にやっていただきたいと思うのであります。
#106
○小川(豊)小委員 この専売公社の益金というのは、千百億あるいは千二百億というものを国庫に納付しているわけです。この金額は所定の五月という期日に納付されているわけですが、これを見ると、金はあなたの方では二十九年度には八百六十七億、三十年度には五百三十八億、三十一年度には四百六億というのであって、金が納付金の千百億なり千二百億なりに足らないから、国庫余裕金を借りてあなたの方では益金として納めている。こういうことですが、この不足額は年々増加しているわけですが、これは事実ですか。説明を一つ簡単に、事実であるかないか、それでけっこうです。
#107
○松隈説明員 おっしゃる通りでありまして、専売益金は三月三十一日末の損益計算のしりが全部納付金になります。たなおろし資産の増までが益金になります。そうすると現金はそれだけないわけです。従って、納付期百に現金不足がございまするから、国庫余裕金を借り入れまして専売納付金を納める。自後、毎月の収益のうちから返還をいたしております。それが大体十一月ごろ返せるときがありますが、最近少しく金額が増して参りましたので、十二月になる、あるいはごくわずかの金額でありますけれども、一月に回るようなことも考えられるというのが、最近の実情です。
#108
○小川(豊)小委員 そうすると、タバコ等の在庫は非常にふえているから、たなおろし資産がふえますから、あなたの方では国庫に益金が納められないから、国の余裕金を借りて納めている。そうなってくると、これはたなおろし資産が非常にふえてくるわけですね。そこで、国博余裕金を借りる場合の利子は、幾らお払いになりますか。
#109
○松隈説明員 無利子ということになっております。
#110
○小川(豊)小委員 あなたの方では、国庫に納付する益金というのは、これは預託してある形になっておりますが、この預託に対する利子は幾らですか。
#111
○松隈説明員 余裕金を毎月国庫に預託する形になっておりますが、それにも利子はついておりません。
#112
○小川(豊)小委員 それでは、これは行政管理庁の方にお聞きしたいのですが、私はこのたばこ益金というのは、一種の消費税だと考えるのですが、これはどう解釈したらいいのですか。
#113
○原田説明員 今まで私どもの監察した結果、いろいろ論議しました点では、その問題について触れたことがございませんので、公的な意見を申し上げることは、ちょっとできないのであります。
#114
○小川(豊)小委員 専売公社という、大蔵省から切り離して一つの公社になった。これは私は独立企業の体系を作るために専売公社というものが作られたと思う。そういう専売公社が、今度は国庫に対する預託金も無利子だ、国庫からの借入金も無利子だということになると、この点では私は独立企業の形態ということは言い得ないじゃないかと思うわけですが、この点を総裁はどうお考えになっておりますか。
#115
○松隈説明員 日本専売公社というのは公共企業体でありまして、公益目的と企業目的とを同時に達しようというねらいで作られたものでありまして、その企業体の経理のあり方をどう立てるかという問題であると思うのであります。一般的に申せば、企業体でありますから経町会計原則に従うという立て方でいくべきでありますが、従来の大蔵省の専売局から引き継いだその引き継ぎの仕方にも関連しまして、専売納付金の算出の仕方というものは中業年度の総益金から総損金か引く。そして固定資産の増は計算から除外するけれども、たなおろし資産の増は加える。そういうふうな計算方法になっているのであります。従って、その点が企業体として、言葉が適当かどうかわかりませんが、おかしいといえばおかしいわけで、それを直すのならば、やはり企業体を最初に作るときに、固定資産分は従来の専売局分を評価して引き継いだといたしましても、資本金に当るものをどうするか。これは国の出資でやるのか、あるいは民間から社債のようなもの、あるいは借入金というふうなもので募集できるのか、そのワクはどうするか、こういうようなことをきめて、民間会社並みに資本とそれに対応する固定資産、たなおろし資産、流動資産、運転資金、こういうふうなものをきしめて発足すれば、おっしゃる点の矛盾と申しますか、御不審の点は解けたかと思うのでありますが、最初からそういうようなことが、前申し上げたような建前でできておるのが現状であるということだけ申し上げるほかないわけであります。
#116
○小川(豊)小委員 今のあなたの御答弁は、それはおかしいのだが、それを直すにはこうしなければならない、こういう御答弁ですが、それをどう直す、こう直すは決算委員会でなくて、むしろ大蔵委員会なり、あるいはその他でやるべきであろうと私は思うのです。ただ、私から言うなら、たばこの在庫が今三十カ月もある。これは結局たなおろし資産がふえて益金が払えない。それで国庫から借りるというならば、在庫金融を受けていることになって、在庫金融に国庫余裕金を使って、それに対しては利子を払わない。またあなたの方の預託金に対しても利子を取らないということは、私は独立企業体としてやっていく専売公社の建前からいけば、おかしいのじゃないか。こういうことをお尋ねしているわけであります。これに対する改善は、あなたの方でどう考えられるか。これはあなたの方で考えるべきことだと思う。
 次に、これはあなたの方でごらんになったかどうか、三十一年の十二月十八日の閣議で、行政監察結果報告というものを専売公社に対して出されているが、これは御承知だと思うわけです。これを基礎にしてお尋ねするわけですが、予算の編成及び執行についてということがここにあります。この運用に当って多額の流用が行われており、中には非合理的な流用もあると指摘されているが、具体的にこの指摘された中にどんなことがあるのか。それはどう改善されているのか。この一点をお聞きしたい。行政監察の結果報告の中に、予算編成、執行について多額の流用が行われ、中には非合理的な流用もあるので、予算執行状況を正確に掌握しなければいけない、こういうことが指摘されております。従って、この指摘が誤まっているなら私は答弁の必要はないが、この指摘をあなたの方で認めるというならば、これは抽象的だが、あなたの方では具体的にこれに対してはどういう点があるか。そしてそれはどういうふうに改善されたか、それをお尋ねしたい。
#117
○小川説明員 今の御質問に対しまして、行政管理官から御指摘のあったことは事実でございます。しかし、私の方の予算の建前は、事業官庁的に、ほかの官庁予算に比べてかなり六日に見る、と言うと語弊がありますけれども、事業の様了によってはどんどん流用してよろしいという延前になっておりますので、私らの判断においてそれをやっております。それに対して、行政管理庁の方でそういう見方をされましたことに対しまして、私の方は今面的にごもっともだということにはなっておりませんので、そのときもいろいろこちらで申しあげておりまして、必ずしも行管と私どもの方は意見が一致しているというわけではございません。
#118
○小川(豊)小委員 行管では、予算の運用に当って流用が行われた、あるいは非合理的な支出があるからという指摘をしているわけです。そこで、あなたの方では、予算はどんどん流用してよろしいということになっているからわれわれの方ではやっている、従って行管の指摘に対しては了承していない、こういう御零答弁ですね。
#119
○小川説明員 それは全面的ではありませんけれども……。
#120
○小川(豊)小委員 そうなると、行管の指摘というものは正しくない指摘であった、こういうことになるわけですが、行政管理庁の方の御見解はどうです。
#121
○原田説明員 この件に関しまして、行管といたしまして指摘いたしておりますことは、公社の議決予算、経営予算と決算の新来を対比いたしました結果、生産的な経費が管理的な経費に顕著に流用されている、こういう点でございます。これにはいろいろ具体的な事例があるわけでございますが、私どもといたしましては、公社予算は法区分による執行が原則であって、また予算編成後の需要の増加や経済事情の変動、その他予測し得ない事態が発生した場合には、事業の企業的経営のため必要な限度において費目の流用が認められているのでございますが、しかしながら公社予算の執行の実情は、専売益金獲得のための直接生産関係経費の方が減少いたしまして、間接的な管理的経費のみが膨張している。また、その支出内容の一部には相当規制を要した方がいいではないかというものも認められる。こういうことは運営の面におきまして適正と認めかねる状態である。かように判断いたしまして、勧告いたした次第でございます。
#122
○小川(豊)小委員 この行政管理庁が指摘された監察結果は、当時の河野長官から閣議に報告をされて、閣議はこの監察報告を了承して、大蔵省及び専売公社に経常改善勧告を行なったのであります。ところがあなたの答弁では、どんどん流用してもいいということになっているから、私の方はそういうことにはかまわずにどんどん流用している、こういうのですが、それでは、あなたは一体閣議の決定を無視しても流用していくつもりですか。総裁、どうですか。
#123
○小川説明員 ちょっと、その点は私も言い過ぎまして、確かに閣議からそういう勧告を受けましたが、建前としてほかの官庁とやや違うので、その点はやや大目に見ていただくということで、われわれの方はもちろんそういう勧告に従って、ことに管理費の増大というものは、翌年から抑えなければいけないと努力して、今日まで参っております。私の言葉が少し言い過ぎたことは、ここで取り消しさしていただきたいと思います。
#124
○小川(豊)小委員 さらに、この専売益金の中には消費税相当分と企業利益相当分との区別がない、従って非企業的な性格に陥っている、ゆえに標準原価を設定し、経営等理が十分できるようにせよということをいわれているわけです。
 そこで、お尋ねしたいのは、この勧告に従って標準原価を設定したかどうか。したとしたら、それが経営管理に数字上どんな反応を示しているか。この点をお尋ねしたい。
#125
○小川説明員 御指摘の通り標準原価を設定いたしまして、私が所管しております旧審査部におきましては相当な人員を擁しましてこの研究に当っておりまして、毎月あるいは毎半期ごと、各工場並びに各地方局からの資料をとりまして、製品ごとの原価を作って検討してやっております。しかし建前といたしましては、さっき小川委員の御指摘のように、公社は消費税分と、私たちが努力いたしまして生じました経費の減少分というものの区別がないわけでございまして、私はよく公社はウ飼いのウだと申すのでございますが、全部かせいで全部吐き出す。われわれの公社の予算は、国会で、使う方は別のルートできまっておりますので、そこで何となく公社全体の空気が企業努力に欠けるのはそこから出てくるのじゃないかというような批判も世間からされまして、実は現在大蔵省もこの点に関しまして、専売制度調査会というものを大蔵省の中に設置されまして、この問題を解決すべきだということで、今その委員会を数回にわたって開催中でございます。しかし一方、現実においては、現場管理は吸収にやっておりまして、正直なところ、驚かれるような数字をぎちっと整理して毎日やっております。
#126
○小川(豊)小委員 これは三十一年度の十二月十八日にに勧告を受けたのですから、その三十一年は別として、標準原価の設定をあなたがなさったというわけですが、それはこの勧告を受けてからいつごろそういう標準原価を作られましたか。
#127
○小川説明員 標準原価は行政管理庁の勧告を受ける前からやっておりまして、たしか昭和二十七年の末期ぐらいからやっておりますので、行政管理庁の御指摘にあって、なおそれを中心として、そういう管理費系統の経費をより節減する方向に粘力を集中してきたという程度で、新しく作ったわけではございません。
#128
○小川(豊)小委員 そうすると、ちょっとおかしいですね。これは管理庁の報告では、標準原価がないから標準原価を設定しろ、そして経営管理を十分にできるようにしろ、こういうことがあるのでありますが、あなたの方でやってあるとすれば、そのときの監査を見るときに、あなたの力で説明が足りなかったかどうか。そういうことになるわけですが、この点はそれ以上触れません。
 次に、固定資産の投資が生産施設よりも非主席施設に増加してきている。そのために資産の回転率が低下していると指摘されております。また、固定資産中に土地建物の数量が台帳と目録と相違している、こういうことを指摘されているわけですが、私には、公社ともあろうものがそんな土地建物の数量が台帳と目録とが相違しておるなどということは信じられないが、そういうことが指摘されている。また専業費よりも管理費が膨張している。そのためにあなたの方では管理的な経費までを、少し体裁が悪いからでしょう、事業的な経費の方へ入れているということまで指摘されているわけであります。そうすると、管理費がふえているにもかかわらず、固定資産の土地や建物の数量が台帳と合わないというのは一体どういうことなのですか。管理表はふえていながら、管理は一つも完全にやっていない、こういうことになるじゃないですか。これはどういうことですか。
#129
○小川説明員 全く御指摘の通りで、その話を聞きますとずいぶんひどく感じるのですが、不動産の現物と台帳が一致していなかったということは、全国に数ある中でございまして、非常に申しわけないのでございますが、二、三そういう点がございました。私らもこの点は非常に申しわけないと思いまして、さっそく不動産調査を全国をあげてやりまして、今日においてはそういうことはなくなりましたが、終戦後のごたごたのあとの、帳薄整理がまだきちっといっていない問題から、二、三そういう点が指摘されまして、まことに申しわけない。これはもうあやまるよりしようがないので、そのときも、すなおにあやまったのであります。
 それから管理等の問題を取り上げられると、いかにも大きく感ずるのですが、管理費と称しておる科目が、いわゆるわれわれのいう間接費全般ではございませんで、その中の一部分の経費をさしておりますので、その点は確かに増加しております。これは本来だんだん事務が複雑化して参りますので、もっと予算で本来管理費を大きく認めてもらいたいのでございますが、どうもそういうものは相ならぬということで、もう予算自身が非常に無理なことをしいられて参っておる。それから私らとしても、なるほど方向としては努力しなければならないことなんで、一挙に直せといっても無理だから、そういうことは一つ途次努力するということで、やむを得す事業予算の方から流用して、そっちに使ってきたということでございますが、その後も全員に協力を願いまして、予算の流し方も少くいたしまして、逐次是正して参っておるわけでございます。
#130
○小川(豊)小委員 これはいけなかったのだから、あやまるほかはない、あやまったものを何をか言わんやですが、あなたの方では、こういう専売公社という企業体の予算の立て方、使い方に対する仕事の処理が少し甘過ぎはしないか。専売公社がやるのだからいいのだ、こういうような考え方があるのじゃないですか。もし、あなたがどうしても必要ならば、くれないからやむを得ないから流用しておるのだ、そういうばかなことをやらないで、あなた方にはりっぱな方々がたくさんおるのだから、大蔵省なりその他に対して折衝して、必要な経費はとって、経理は完全に行うというのが延前でなければならない。それを、うるさいから、くれないからがまんして、こっちで流用しておけということは、私はこういう仕事の混乱のもとだろうと思います。これは当然あなたの方で、もう少し事態というものを真剣に考えていかれるべきじゃないか、こう思います。
 次に、塩やショウノウ等は、いわゆる専売になっておる。どっちも赤字を出しております。塩の関係の赤字というものは、今お聞きしてよくわかりました。ショウノウも、わずかでありますが赤字を出しておるのですが、これはどういう理由で赤字を出しておるのかというのが第一点。
 それから、ショウノウというものを、なぜ国損をしながら専売制にしておかなければならぬのか。もしこれを専売制度にしなかったならば、国民全体に対してどういう弊害が出てくるのか、私どもにはよくわからないのです。ははあ、日清戦争で台湾をとったから、台湾にショウノウがあるから、行政効果を上げるためにこれは専売にしておこう、そういうことでやったのだろう、こう思っておる。今、台湾はなくなってしまって、宮崎県かあの辺にごく小部分ショリノウがあるというのです。それをショウノウというものを国損を出してまで専売をしなければならない理論的な根拠というものが私にはわからないのですが、この点はあなたの方から御説明願いたい。
#131
○松隈説明員 ショウノウが、近年わずかずつではありますが、赤字を出しておりますことは、御指摘の通りであります。
 なお、ショウノウの専売につきましても、ただいまお話がありましたように、これは日本が台湾を領有することになりまして、台湾のショウノウと内地のショウノウを合せると、当時のショウノウ供給数量の過半を制しておった。従って、ショウノウの値段というものは、日本がきめればこれが国際価格になるのだ、そういう優位にあったわけであります。従って、これを利用して財政専売を行うということができたわけであります。その後、台湾を失いましたので、そこで大きな変化が一つできたわけであります。しかもなお、すぐに赤字になったわけではございませんでしたが、近年に至ってこれが赤字に転落した。さらに別の面からの変化が参りまして、それがショウノウの需要そのものの減退になっております。御承知の通り、合成ショウノウがだんだんに発達いたしまして、これは品質が悪いのでありますが、価格が安くできるということで、ドイツの合成ショウノウがインドに進出するということからいたしまして、輸出の面がかなり窮屈になって参りました。その上、内地の需要にいたしまして、もフィルムには、もう今では引火性をきらうので、全然ショウノウは使っておりません。それから、ショウノウの得意先であるセルロイドが、最近合成樹脂にとってかわられたためにセルロイドが伸びない。むしろ減っている。こういうことで、ショウノウの売れ行きが減ります。
 ところが、ショウノウは山休業から来ておりまして、木を植えて長い間かかって、これを計画的に毎年伐採してショウノウをとる。こういうことになっており、その従業員も鹿児島、宮崎辺を中心とする中小企業者でありますために、今ここでショウノウ専売事業を打ち切ってしまうということになりますと、直ちにそういう業者が路頭に迷う。こういうようなことになりますので、できれはショウノウについて合理化をして、赤字を出さないでやっていけるかどうかという見通しを立てたいというので、昨年来公社も研究をいたしたのでございますが、業者の団体とも交渉いたしまして、外国市場において合成ショウノウと競争するためには価段を下げなくちゃいかぬので、輸出値段を下げる。そのかわり、輸出値段を下げて買い入れ値段を据え置いては赤字が大きくなりますから、買い入れ値段をある程度下げよう。その場合において、その下げた部分は生産業者にもがまんして負担してもらうと同町に、公社側も試験研究費、従事員その他の点を合理化して一部差額を消化することに努める。こういうことによって輸出市場の好転をはかってみたい。それから、ショウノウ板等を作る業者が中小メーカーで、資金が少いので、そういう連中にショウノウを渡して、ショウノウ板を作っている間の資金の寝ることに対して、できれは金融面でショウノウ代金の延納等で援助することによって使いやすくすることによって、ショウノウの需要を少しでも広げていくというようなこと、あれこれ考えて、三十四年度の経過を見、三十五年度においては一段と合理化をはかっていく。こういう努力を払って、なおかっこれが引き合わない事業であれば、そのときにはやはりもう専売制度について再検討をすべきではないか。そういう輸出努力、コストの引き下げ、合理化をやってみての専売制度の廃止であれば、業者もやむを得ないといって納得する。その段階がまだ済んでおらないとすれば、公社も、今まで専売事業に協力してこられた生産者その他の方々のことであるから、尽せるだけの手は尽して、それでなおかついかぬかどうかということを検討してみたい。こういうことで、今もっぱら企業努力、それから公社の経理の合理化によって局面の打開をはかって、その結果いかんを見つつある。こういう状態であります。
#132
○小川(豊)小委員 今の御答弁を聞いていますと、これは指導なりあるいは金融措置なり、援助政策なりで、できることなので、一つのものを専売制に持っていくというからには、もっと重要な根拠がなければ、そう簡単にやるべきじゃない。台湾を領有した当時にこれを専売にしたのは、わかるのです。というのは、需要のほとんどが台湾でまかなえたのですから、これはわかるけれども、今日台湾を失っている日本で、ショウノウを専売として保持していかなければならないという理由、その根拠が私には、あなたの御説明では納得がいかない。
 これも管理庁の方にお尋ねします。あなたの力では行政監察をやっておられるが、このショウノウは専売にしておくべきであるのか、こういうものは専売から、はずしていいものか。ほかの措置、指導等によって事業の発展等をはかることは別の問題として、専売制としてこれを保持していかなければならない理由というようなものに対して、研究なり調査なり、なすったことがあるならば、見解を承わりたいと思います。
#133
○原田説明員 専売公社につきましては、三十一年に全般的な監査を実施いたしまして勧告いたしたのでありますが、その後、監査をいたします余裕もございませんので、実施をしておりません。従いまして、ただいまのショウノウ事業につきましての、専売制にすべきかどうかという問題について、その後の検討をいたしてはおりません。当時の監察結果によりまして、ショウノウ事業についての赤字が多いので、これらの除去等の対策を講ずべきである。またショウノウ試験研究費等が一般管理販売費の約三〇%を占めておる、そういう点を是正する等によって運営の改善をはかるべきである。こういうことだけを勧告いたしておる次第であります。
#134
○小川(豊)小委員 私は、ショウノウなどがどうしても専売制にしなければならない論拠がはっきりしているならば、それによって赤字が幾ら出ても仕方がないと思う。そうではなくて、私の言うのは、赤字とは別に、シュウノウを専売制にする論拠というものはなくなっているのじゃないか。専売制というのは、そうたやすくしくベきじゃないのです。ショウノウの問題は、そういう点から専売をやめてしまう段階に来ているのではないか。こういうことを私は考えて、今お尋ねしたわけで、管理庁の方でも御研究願うし、同時に公社の方でも御研究願って、あなたの方ではせっかく持っているものだから、放すのはなかなか惜しいでしょうが、建前として、僕らには専売というものが納付がいかない、その論拠が薄弱たと思っているわけです。
 次に、専売公社で非常に世間で非難をされたり、騒がれたりしておる問題は、葉タバコの耕作組合の問題があるのです。私、ずっと古くからの切り抜きを見てみますと、どの新聞も、「葉タバコ耕作者は無理難題をも忍び、生活を握られた弱味」、これは三十一年の東京朝日です。それから「葉タバコ検査再検討」、これも朝日。それから「葉タバコ耕作組合を民主的にしろ、鈴鹿市葉タバコ事件の教えるもの」というので、社説になって出ておる。それからやはり朝日ですが、「専売公社職員葉タバコ農家をしゃぶる、ピンはね、接待強要」と大きく出ておる。非常にたくさん出ておる。葉タバコの耕作組合と専売公社との問題があるわけです。そこで、私はなぜこういうふうに組合が非難されるのか。事実作っておる農家の人々からもわれわれに対して、うかつには言えないが、聞かれたら大へんだけれども、困った、困ったということは言ってきておる。これは、葉タバコを作る農家は、耕作組合と公社との関係で困っているということ、この事実はわかるのです。私は今タバコの場合について言いますが、あなたの方はたばこを作って売ればいいのであって、タバコの葉を栽培する方のことは、そういう非難を受けながら、専売公社の権威を落しながらまでやる必要はない。こういうのは農林省の指導にまかしてしまったらどうか。そうして品質とか数量とか、そういう点のあなた方の要望というのは、農林省と協議をすればできることだ。お互いに役所同士で、国家機関の間だから、できることだ。そういう点から言うと、公社が作っているかどうか知らぬが、公社の組合指導というか、政策というものは、日本の農政の一つのカンになっておるとさえ言えると思う。これを耕作組合を作らしたり、あるいはそれに対して、指導の場合はいいでしょうが、強力に干渉等をした場合にそういう弊害が起ってくるのだが、これを改めて、なしにして、農林省に移してしまった場合に、あなたの方ではどういう業務上の弊害が起ってくるのですか。
#135
○松隈説明員 たばこ耕作組合につきまして公社の職員にいまわしい事件があるということで新聞ざたになりましたことは、まことに遺憾に思っておるのでありまして、そういうこともありましたので指導方針をかえまして、従来たばこ耕作の指導に当りましては、たばこ不足の時代が長かったものですから、できるだけ農家によいタバコをたくさん作ってもらう。それには手とり足とりして指導をしなくちゃいかぬ。それから、終戦直後から数年間というものは資材も不足であったから、自家調達ではいかぬので、公社の指導員がその面についても助言をしたり、あっせんをする。こういうようなことで、どうやら葉タバコが需要に足りるようになって参ったのでありますが、その堕性と申しますか、そういうことで、個々の農家に密着して指導する点が少し行き過ぎておるのではなかろうか。個々指導が過ぎるということになると、そこに情実が起るということでありますので、指導をもう少し集団指導にして、個々の農家につく度数を減らすというふうにするならば弊害を避け得るのではなかろうかということで、昨年通牒を出しまして、そういうふうに指導方針を切りかえたわけであります。ただ、タバコという植物は、手をかけるというと、かけただけ目に見えて成績に響いてきますものですから、やはり個々の農家が、ちょっと見回ってくれ、肥料のやり方なり、しん止めなり、農薬の施し方なりを指導してほしいという要望は、今でもかなり強いのであります。その指導を受けた結果、成績も見違えるようによくなったというと、つい、そこのうちに寄って一ぱい飲むというようなことが問題の種になりますので、できるだけ集団的な指導方針を立てて、そうしてこれを周知させる方法をとり、個々の指導を劣略することによって弊を防ぎたいと思っておるのであります。
 それから、タバコ耕作に関して、公社が手を放して、これを農林省の所管に移すということも一つの考え方でありましょうけれども、やはりもち屋はもち屋と申しますか、専門的にそれだけを研究しておるという職員と、それからやはり広い範囲の中の一部分になった場合とでは、意気込みというものも違ってきやしないかという心配があるわけであります。品種の改良にいたしましても、あるいは肥料なんかにつきましても、一般の作物とはかなり違った配合要素なんかを持っておりますので、そういうことについて、公社はやはり自分のほしい品質のタバコを、ほしい時期に必要な数量だけ得たい、こういう考えが強いものですから、今のところ、お説のようなふうにかえることは非常に困難だ、かように思っております。
#136
○小川(豊)小委員 あなたの方でやれることを、専門家の農林省が、やって、できないということはないと思う。人が必要ならば、あなたの方からその部門の人を農林省に移してもいい。この新聞の論壇を見ても、こやしはタバコにやるより役人にやった方がいい、こう書いてある。タバコのためにこういう肥料を使った方がいい、こういうことはわかります。稲のためにはこういうものを使った方がいい、くだもののためにはこういうものを使え、この肥料をやらなければ等級が下る、こういうことであるならば、押しつけです。あなたの方のする仕事から脱しています。そういうことでなく、あなたの方では、自分の気に入ったような品質のものが、適当な時期に適当な数量入ればいい。何も、こんなに非難を受けて、こやしはタバコにやるより役人にやった方がいいとまで言われながら、それを何でがんばって指導しなければならないか。今の品質の問題とか、数量の問題なら、農林省でもできる。そうでなく、この耕作組合を自分の傘下におくことによって、あなた方でなく、下級の職員はよほどうまい汁が吸えるから離さないのではないか。こういうふうに、曲解ではなく、解釈せざるを得ないようです。
 三重県の鈴鹿では、おれらの判定によってお前らのタバコは六百万円価が上ったのだ、そこで温泉から電話がかかってきて、その六百万円の一割を持ってこい。こういうふうに、公社の職員が組合に電話をかけておる。そこで、組合は農協へ行ってその金を借りるわけです。農協の職員は、そういうはかなことをやったのでは困るといって、そのことを持ち出したわけです。そうすると公社の方でも、そういう農協の職責を雇っておくからいけないんだ、これを首にしろ、こう言って、あなたの方から農協の組合長に首にするように要求しておる。その職員は、こういうことを言っております。いつまでも農民は下積みになっておることはない、突然やめろと迫られたが、これは人権侵害もはなはだしい、こう言って、真実を訴えた。薬師寺の農協の組分長は、公社の横暴も事実だから、ほんとうは倉地さんを解雇したくはない、しかしたばこ耕作組合の役員から、公社の手前どうしても首にしろと迫られておるから首にしなければならない。それから今度、奥村隆さんという専売公社の津の支局長は、倉地さんの辞職は専売公社が圧力をかけたからではなく、津のたばこ耕作組合鈴鹿支部の役員たちが、勝手に辞職要求の連判状まで作る準備をしたので、仕方がなしに農協組合長さんが倉地さんに辞職を要望した、こういうことを言っています。なぜ一体、それほどあなたの方でたばこ耕作組合というものを必要とするか、こういう非難を受けながら、しかも間違ったことをしながら、それを残す必要はないじゃないかと私は思います。もし残すなら、そういう弊害というものは一切根絶できるような形で、もっとりっぱな組合にして、あなたの力では指導するならいいけれども、そういう指導をなおざりにしておいて、こういう事件ばかり起しているなら、耕作組合というものは許さない方が、よほど専売公社のためにも、日本の農民のためにも、私はいいと思う。これについてのあなたの御見解を伺いたい。
#137
○松隈説明員 従来、たばこ耕作組合は任意組合でありまして、従ってこれに対します監督というものも、補助金が出ておりますから、その使い方等についてはできるのでありますが、一般的な監督はしておらなかったわけであります。たばこ耕作組合を新時代に沿って民主化したものにし、法定の組合にする、こういう動きが出まして、先般たばこ耕作組合法というものができまして、今日では法律に基く組合になっております。公社に監督権もございますから、公社といたしましても従来より以上に監督もできると思うのであります。ただ、数多い従業員のことでありますから、中には心得違いの者もあると思うのでありますが、その心得違いをなくすのには、一方法定組合になりました組合側の自覚も必要であります。それと同時に、公社の指導方針につきましても、個々に接近し過ぎると人情が移るというようなことから、間違いのもとになりやすいので、そういう点を是正するという、両面相まって行きますれば、従来の弊害は大いに改善されるように思われるのであります。
#138
○小川(豊)小委員 今、総裁の見解と申しますか、決意というものを承わったわけですが、現にあなたは農家にも自覚をしてもらいたいと言うが、この肥料を使わなければ等級を、下げるのだ、金を持ってこなければ等級を下げる、酒を貰わなければ等級を下げる、と言われても、それでもかつ、農民として従わざるを得ない。だから、そういう耕作組合に対して、職員がそういう権力の乱用をしないような措置というものを急速にとるべきだ、私はこういうことを強調したい。もし、それがどうしてもできないで、この弊害がさらに重なっていくなら、耕作組合というものは解放さして、あなたの方からタバコ耕作を農林省の所管に移してしまったら、そういう弊害がないだろうと思うのです。私はこれで質問を終ります。
#139
○松隈説明員 ただいま肥料の問題について御指摘がありましたので、一言弁解しておきたいと思うのであります。肥料不足の時代においては、ある程度のあっせんをすることによって農民も助かり、葉タバコ」産が上ったことは事実でありますが、現在では肥料はあり余っておる、と言っては失礼でありますけれども、供給過剰なんであります。従って、どこの肥料を買えというようなことを言う必要は、毛頭ないのであります。これも競争入札に付そうが、あるいは指名競争に付そうが、たばこ耕作組合の自由にしておくべきだと思うのであります。ただ、公社の指導員に、ややもすると相談をすることがあるのでありますが、その相談を受けるということになって、そうして何か発言すると、あの人の言ったことを聞かないと差しつかえがある、こういうような感じを与えるおそれが多分にありますので、肥料の購入については公社の職員は一切タッチしない。ただ、肥料の成分とか、あるいは配合等については指示するけれども、どこから何を買うというような相談には一切あずからない。たまたま他の会議の用向きでそこに列席しておるということがあっても、一たん肥料の相談が始まった場合においては、その席から抜けるように。その席にいれば発言をしなくても、不当威圧と申しますか、顔色を見る。そういうことがあるから、そういう点、注意して肥料の相談の席から一時はずれて、また他の問題をやるときで、公社が臨席しておる方が都合がいいという場合においては、改めて出るようにという、そういうこまかい点まで注意書に書いて回してありますので、今後はそういう事件を起さないだろう、こういうふうに思っておるのであります。また、起してはならないと公社では考えて、できるだけそういう方面の指導を続けていくつもりであります。
#140
○鈴木小委員長 山田長司君。
#141
○山田(長)小委員 最初に伺っておきますが、昨年四国の香川県で、タバコを納入に行った農民が、生産費に合わないからといって持ち帰るような騒ぎがあったように新聞に出ておりましたが、香川のタバコ納入のときの事情がおわかりの方があったら、一つお知らせいただきたい。
#142
○松隈説明員 今、葉タバコの関係の生産部長がおりませんから、詳しいことはわからないのですが、香川県については、たばこ耕作組合の経理についてちょっと問題があったように聞いておりますが、葉タバコ収納の問題は、私、記憶しておりません。長崎県に、昨年葉タバコの収納代金について、ある鑑定人の鑑定が安過ぎるということで、ちょっと物議をかもしまして、一昨収納を中止して、福岡地方局が人をやりまして粘査をし、たばこ組合と話して、円満解決したということは覚えております。
#143
○山田(長)小委員 毎年、大体タバコの収納については、公社自体でおおよその基準があるように見受けられるのであります。葉タバコの購入に当っては、大体反別によっておおよその基準が、芥専売局になされるものと思われますが、この購入に当っては、基本的な金額をお立てになって収納に当られるものか、参考に伺いたいと思います。
#144
○松隈説明員 葉タバコの収納価格のきめ方でありますが、最近におきましては事前表示ということにいたしておりまして、反別も、もちろん来年度の反別は半前にたばこ耕作審議会に諮問して公示をいたしますが、来年の葉タバコの基本的な価格を幾らにするかということについては、価格算定方式がきめてございます。その方式に従って価格の原案を作りまして、たばこ耕作審議会に諮問をいたしまして、その答申を待って告示をいたします。従って、この値段であれば引き合うからやろう、あるいはそれならばやめておこうという自由は、一応事前価格公示制をとっておる限り、農民の方にあるわけであります。実際問題といたしますと、公示価格が引き合わないからやめるという人はほとんどないという状態であります。それと同時に、葉タバコの標本というものを作成いたします。これは在来種につきましても、第一在来種、第二在来種、第三在来種に分け、それから黄色種、バーレー、ともに等級が、優等、それから一等から八等まで、こういう九つの段階がございますので、その段階別に標本を作っておきます。その標本に従って、あらかじめ事前公示してある価格によって標本と合せて検定した上、収納する。こういうのが建前になっております。
#145
○山田(長)小委員 従前、価格の表示をしておいて、農民が来年作るか作らないかというような、標準をきめるような親心で専売公社としてはそういう指示を出されると思うのでありますけれども、農民にしてみれば、そう簡単に頭の切りかえが実際つかないのです。そういう点で、さっき小川委員が話されましたように、役人側において来年度の減反の対象にされるというようなことになると大へんだと思って、言いたいことも言わずにいるのが実際の姿なんです。そこで、私はさらに申し上げたいのですが、今、総裁が、標本を作っておくと言われるけれども、大体この標本に匹敵するようなものは百姓にできないんですよ。たとえば葉に一定のしるしをつけられて、一等から八等までの製品が並べられているけれども、実際においては、なかなかそれが、一本の木で下から上までできるのじゃなくて、適当な葉の優秀なのだけを各地から集められてきて、それが展示されているというようなことがなされている。なかなか、実際においてこの標本のようなものはできないのが、私は実際の姿だと思うのです。そこで私は伺いたいのですけれども、葉タバコの鑑定というものは、なにか係官が肉眼で見て、しかも大きく梱られている中から三把か三把引き抜いて百姓の一年の労苦というものの判定がなされるのではなくて、何か全体のものを見ることができるような、近代的な検査の方法というものはないものですか。
#146
○松隈説明員 葉タバコの鑑定はなかなかむずかしいのでありまして、現在では肉眼鑑定を主といたしております。ただ、水分があまり多いということになりますると、これは公社としても、水を目方に加えて買っている、こういうようなことになるし、水分の多いタバコはまたあとの保管にも因りますので、水分検定器の簡単なものは備えておりまするけれども、等級をきめて価格を決定するというのは、一つの束を広げ、その中から適宜見本をえり出してみて、これが葉のどの部分であるか、つまり上葉、中葉、木葉、人葉というような区分けかありますが、そのどの部分であるかということは、エキスパートでありますから、すぐわかります。それから暗号でも、これは一等であるとか、これは二等であるとかというサインを出してそのサインが二人以上の者が合ったときにその等級にきまるので、もし合わなければその場再検査ということになっております。その場所に多くの人が立ち入るということになりますると、これはなかなか喧騒をきわめて、鑑定にも影響いたします。しかしながら、希望がありますれば、組合長その他代表の人がわきに立って発ておるということは認めております。
 なお、何か機械のようなものではかって、すぐに標本と合っておるか、あるいは等級が計数的に出るというような機械があれば、非常に農民も安心し、こちらも便利なんでありまするが、現在のところでは、世界各国ともに、葉タバコはやはり手の感触と肉眼、もしくは界の嗅覚というような、勘の検査によって等級価格をきめる以外に手がない。先進国と申しますか、文明国でも同じことしかやっておらぬというところに、むずかしさがあるわけであります。
#147
○山田(長)小委員 どうも肉眼鑑定というところに、いろいろ作られている農民と検査官との岡に醜聞が起ってくる危険があると私は思うのです。そこで、私はいつか専売公社のどなたかに言ったことがあると思うのですが、検査のときだけは、この専売局の支所なり出張所なりの鑑定官は、全然違った土地の人が検査の衝に当るように入れかえはできないものかということです。私は、もし検査官が顔なじみでなくて、全然知らない土地から来て、この検査の衝に当るとするならば、タバコを耕作された農民にしても、公平を期されておるような印象を持つと思うておりますけれども、最初から知っていて、場合によると耕作組合の役員をしておる人たちのタバコの値段というものは、大体いいことになっておるそうです。これは別に私が申しあげるのではなく、耕作者が、みずから言うのです。そういうようなことは、やはり顔がわかっておるのでそういうことが起るのじゃないかと思うのですけれども、検査官の移動というものはできないものか。私はできなければならぬはずだと思うのですが、この点、いかがですか。
#148
○松隈説明員 タバコは一定の場所で開封いたしまして、符号をつけて検査場まで運びますから、一応鑑定官の前に出たときに、これがだれのものであるかということはわからないことになっておるわけであります。しかし、いろいろなことで疑ってかかるということになれば、これは問題は別になってきますけれども、制度上は符号で品物を扱う、こういうことにいたしております。
 それから、指導をした者に鑑定させる方がいいか、全然他の者が鑑定した方がいいかということについては、一通りの意見がありまして、にわかにきめかねるわけであります。その場合において、二人おるのであるから、それなら一人を他の地区から、一人は現地の指導をした者、こういう考えもできるのでありまして、人の都合のつくところに上っては、そういうやり方をしております。ただ、短い期間に多数の数量を収納し、しかも一週間か十日で場所を変えていく。こういうような収納の仕方もありますので、全部のものにそれができておるとは申しかねますが、そういう工夫もいたすことはいたしております。
#149
○山田(長)小委員 総裁は実際に耕作者の納入の現場に携わったことはないので、荷札から名前がはずされておれば、検査の衝に当ったときに、係官にはその製品を作られた人の名前がわからないように考えていますが、実際、名は、はずされておっても、一日の収納しておる状態というものが、四十人や五十人の一つの村の字の収納の状態のときに、それに番号がついておるだけで、名前なんかついていなくても、ちゃんとだれの納めたものだということはわかっておるのです。これは実際に公社の衝に当っておる方々が、実際の収納の状態を見ていただきたいと私は思います。これは総裁は知らぬと思うのです。私は、現場に不公平な状態があるから、ぜひ携わってみてくれというので、一、二回携わってみたことがあるのですが、私が行っておる期間中だけはみな高いのです。それで、いなくたると価格が下ってしまう。まるでうそみたいな現実が、実際問題としてあるわけなんです。その場所に耕作者を全然入れないとか、その日に符号を全部書き変えてしまうとか、何かそういうふうに全然わからない形でやられれば、検査官がその場所にいてもこれは差しつかえないと思いますけれども、現会の符号のつけ方による納入の状態では、これは全部わかっています。こういう点はもう少し、国家の収入に重大な影響のある、耕作者が安心して耕作のできるような状態を作り出してもらいたいと思うのです。ぜひことしは、地方の納入の状態等を御研究願いたいと思うのです。
 もう一つは、先ほど小川委員の質問にもあったのですが、耕作者の納入伝票の中から来年度の肥料代等がみんな引かれちゃうのです。農民が来年度に宣う肥料の代金まで引かれてしまうのです。今、小川委員は追及しなかったけれども、どこの肥料を選びたいという、そういうなまやさしいものではない。農民自体が買おうとしようが、すまいが、そんなことは問題じゃない。幾ら肥料がほしいと言えば、それを全部引かれてしまってあるわけです。それに文句をつければ、来年減反される危険があるのです。そして、その引かれた金額に利息は一文もつくわけではないし、そのほか会館でも作るというような話があれば、農民にはないしょで、たばこ耕作者組合の会館を作る経費を引かれてしまうというようなことで、たばこ耕作者組合の運営は全然民主的になされてない。その点に文句をつければ、あなたは来年やめてくれ、こういうことになっちゃう。だから、肥料の代金を引かれる場合にしても、あるいは会館等を作る場合にしても、あるいはタバコの耕作者が張る布にいたしましても、平年も一年も前に金額が引かれてしまうようなことのないようにしなけれげたらぬと思うのです。耕作者のこういう肥料の購入等についての引き工合について、公社はおそらく何の相談にもあずかっていないと思うのですが、これは一区画の金額は大へんな金額になっているわけです。この利息も大へんだと思うのですが、組合についての監督権は公社は全然お持ちになっていないのですか。何か持っているのですか。
#150
○松隈説明員 ただいま、収納代金から肥料代金の手引についての御質問があったわけでありますが、実はそのとき差し引いていることは事実ですけれども、これは公社がすでに前渡しをしてあるものを収納代金を渡すときに決済するのであります。金はむしろ公社が前渡しをしておる。これは肥料を買うに当りまして、肥料を使う時期に一ぺんに購入しようとしますと、他の作物との関係で肥料を使う時期が競合しますから、勢い高いものを買うことになる。そこで、あらかじめ肥料を用意して買っておく。こういうことを耕作組合でやっておるのであります。その場合において、金がないという場合には、公社が収納代金の一部を前渡しをすることができるという扱いになっておりますので、前渡しをしておいて、その決済を代金収納のときにしてもらわないと、今度は公社がとりそこなってしまうので、その際決済方法としてやっておる、こういうことでございます。ただ従来でありますと、先ほど申し上げましたように、全体として肥料が不足であり、従ってせり合いの関係上、上ってくる。そこで手金を打つというようなことによって、一定量の肥料を確保しておく。こういう必要があったのでありますけれども、最近のようになりますれば、肥料の前渡金というのは、その必要性がだいぶ薄らいだんじゃないか。むしろ、そうなってくれば、組合が公社から前渡しを受け得るならば先に受けとって利用しなければ損だ。こういうような安易な考えも多分にあるかと思うので、これは耕作者の組合としては、たばこ耕作組合中央会という中央の組合もありますから、こういうところとも相談して、今後は、しいて肥料代金の前渡しをする必要はないんじゃないか、あるいはその額も減らしていいんじゃないか。そういう前渡しを受けて、そしてそれを肥料会社に手金を打つとか、あるいは融通するというようなことが、ときどき間違いを起す種にもなるというので、そういう前渡しを受けて手金あるいは予約金というようなものを払うということは、これはいずれ組合が総会で議決する事項であろうと思うのでありますから、そういうときによく耕作農民の意向を聞いて、従来やっておったことであっても、果してこれを継続した方がいいか、あるいはその制度はもう変えた方がいいかということを慎重に検討してもらいたい。かようにこちらも考えておるわけであります。
 それから、耕作組合に対する監督権の有無については、先ほどもお話ししましたように、新しい法律に基く耕作組合でありますれば、公社も監督権はございます。
#151
○鈴木小委員長 この際お諮りいたしますが、専売公社に対する御質問がまだ続きましょうか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#152
○鈴木小委員長 それでは、先ほど小川委員の輸出入銀行に対する質疑のうち、答弁の延期せられたものがあります。この際、古澤総裁から御答弁を願います。
#153
○古澤説明員 ただいまここに調べができましたから、東條理事からお答えいたします。
#154
○東條説明員 第一の御質問は、輸出船舶に対する造船会社の大手七社に対する貸し出し並びに回収の状況はどうなっておるかというお尋ねてございました。三菱造船以下七社の造船会社に対しまして、本行開行以来、この三十四年の九月末までに貸し出しました累計を申しますと、千三百八十二億八千万、それから回収いたしました金額は千百二十四億八千四百万に相なっておりまして、九月末現存におきまして七社に対する貸し出し残高は二百五十七億九千六百万、かような数字に相なっております。
 なお、御参考までに七社の名前を申し上げますれば、三菱造船、溝賀船渠、新三菱重工、播磨造船、川崎市重工、石川島重工業、三菱日本、以上七社でございます。
 第二のお尋ねは、船舶の融資につきまして、貸付条件のうちで期限延長をやった件数がどれくらいあるかというお尋ねでございます。三十一年度において三十一件、三十二年度において十五件、三十三年度においては三十三件と相なっております。ちょっと、さかのぼりますと件数が減って参りまして三十年度においては五件、二十九年度においては四件、かような数字に相なっております。
#155
○小川(豊)小委員 今お尋ねしたことでわかったのですが、さっきは、融資したものに対して停滞しているものはないという御答弁でしたが、それは条件緩和をしてやるから、これはないのが当りまえなので、この条件緩和は三十一年度では、三十一件、三十二年度では十五件、三十三年度では三十三件、こうあるわけです。
 そこでお尋ねするのは、この三十一年度の貸し出し件数、三十二年度の貸し出し件数、これはその年度ではわかりません。これは条件を緩和したあれだから……。その何%に一体なっているのてすか。
#156
○東條説明員 ちょっと念のため、蛇足でございますが、申し上げたいと思いますのは、当行の貸し出しの条件を変更いたしますのは、日本の造船会社等の輸出者と海外の買手との間に話し合いが行われまして、日本の輸出業者といたしましてはいろいろ海外との相談の結果、やむを得ず期限を延長せざるを得ないだろうという結論に相なりまして、それを当行へ御相談になって参るという順序に相なりますので、重々先刻御承知のことではございますけれども念のために申し上げておきますが、これで三十一年度の三十一件に対応する金額でございますけれども、これは実はこの年度だけの金額をつかまえることは正当でございませんので、過去に貸し出しが行われましたものにつきましても、市況の変転等に伴いまする条件変更が起ることは当然でございます。それで、元になる数字をどういうふうにつかまえていいのかが、はなはだ問題でございますけれども、かりにこの三十一年度末の輸銀の貸し出し件数の残高は幾らあるかという数字を申し上げますれば、これは必ずしも三十一件に対して比較すべきものではございませんけれども、ある程度御想像がつくかと思います。三十一年度末におきまして輸銀の総貸し出し件数の残高はちょうど三百件に相なっております。このうち船舶関係の融資は百六件ということに相なっておりますので、この数字と御対照の上で御判断いただきたいと思います。
#157
○小川(豊)小委員 それで大体わかったわけです。ここで私どもの申し上げたいのは、たとえば百六件のうち三十一件は――百六件とこれと該当するか、ちょっと違うかは知りませんが――三十一件というのは条件緩和しているので、さっき総裁は、従って延滞料をとらなければならないものは一つもない――ということは、条件を緩和するから、延滞料をとる必要はなくなってくるので、これは当然なんですが、しかしながら、これだけ返済の困難な条件というものが、これは海外との関係だろうけれども、出てきているということてある。従って、これは私どもの見るところによると、この造船界の不況、これは世界的だろうと思うが、そういうことが影響してこうなっているのだろう。海運界の不況はこういうふうな影響をしてきているのじゃないか。あなたの方では、最初造船の方に対しては非常に優先融資をやってきたわけで、それが条件緩和をする件数がかくのごとく出てきているということに対して、輸出入銀行としては造船界に対する期待というものをかけ過ぎたのではないか、ということが一つ、私どもとしては判断されるわけなんです。これに対してあなたの御意見もあるでしょう。その点だけお答え願っておきます。
#158
○東條説明員 私ども日本輸出入銀行の融資は、先刻御承知の通りに、いわゆる船舶その他広い意味のプラント類の日本からの延べ払い輸出が行われました場合におきましては、その輸出を助長するという意味におきまして融資をいたしておるわけでございます。従いまして、私どもの銀行の方針として、何も船舶の輸出を優先的に取り扱うのだという方針に基くというのよりは、むしろ日本プラント類の輸出の従来の傾向が、大勢が船舶が主であったということに基きまして、その結果といたしまして私どもの方の融資の中で船舶の融資が大きなウエートを占めておる。こういうことでございまして、裏から申し上げますと、船舶にいたしましてもあるいはその他のプラント輸出にいたしましても、海外との間の取引がととのいまして、信用状の開設あるいはいろいろな担保関係から見まして、当然この輸出は日本全体から見て行わるべきであるという判断ができた場合に、私どもの方の銀行から融資をしなかったものがあるかということでございますと、これは一件もございません。正常な延べ払い輸出取引が行われました場合におきましては、私どもの方の銀行はすべて輸出の金融をつけておる。かようなことでございますので、むしろ日本の従来の重工業関係の輸出のいわば実際の姿が、この銀行の融資の結果に反映しておる。かようにお考えをいただきたいと思います。
 それからなお、世界の海運市況の不況の結果、さような条件変更が生じたのではないかという御指摘につきましては、その通りだと任じます。
#159
○小川(豊)小委員 了解。
#160
○淡谷小委員 さっきの御答弁を聞いていましたが、大体三十一年度三十一件、三十二年度十五件、三十三年度三十三件というのは、いずれもこれは償還期が来ての条件変更であるかどうか、お聞きしたい。
#161
○東條説明員 実際の取扱いにおきまして、償還期限が来ての取扱いはほとんどないと申し上げてよろしゅうございます。海外といろいろ取引をいたしました結果、つまり海外の輸入者の方でも、買手の方でも、信用を重んずるわけでありますから、これは私ともの、たとえば三年ないし七年くらいの条件でございますと、期限が来ても払えないのではないかという前広の相談が輸出業者と編入業者との間で行われる。そしてそれがやむを得ないという判断が行われますと、関係官庁にも承認が要りますし、私どもの方にも相談があるということで、ほとんど大部分が期限が来てでなくて、期限が来るずっと前から相談がありまして期限変更に応ずる。こういうふうに御承知を願いたいと思います。
#162
○淡谷小委員 ほとんど大部分がそうだという答弁ですが、小部分はあるのですか。
#163
○東條説明員 その点につきまして十分の資料を持っておりませんので、責任のある御同等ができないので非常に恐縮でございますが、即座に申し上げますれば、私はないと申し上げてけつこうだと思います。
#164
○淡谷小委員 この件数はわかりましたが、金額はどうです。
#165
○東條説明員 この対象になっておりまする契約額の統計は持ち合せておりまするけれども、期限が参りまして延期になり寸すのは何年かの年賦になっておりまする部分の一部が、つまり期限を延ばしてもらいたいということに実は相なるわけでございます。従いまして、はなはだ恐縮でございますが、たとえば三十一年度の三十一件の期限延長をやつたのだが、その期限延長になつた金額は幾らかという計数を今調べておりまするが、健はただいままでに間に合わなかったわけであります。しかし裏からいって、それじや、その場合はわかるのだけれども、その根元になっておる契約額は幾らなのか。つまり全体の金額は相当大きいものがございまして、その一部が期限延長が行われるわけでございますが、その根元の金額はどうなっているかというと、誤解を生ずるおそれがありますが、御参考までに申し上げますと、三十一年度の、今申しあげました対象になっております根元の金額は二百三十二百億二千七百万、こういう数字になっております。
#166
○淡谷小委員 どうも、これじや具体的でないので、三十一年度から三十二年度、三十三年度における条件変更の数字、それを一つできるならば個々についての借り受け人の名前などもお聞きしたいと思います。これはもし政府と御相談があるというならば、御相談をして出していただきたい。思うとか、多分そうだろうというようなことでは決算委員会の答弁にならぬと思う。
#167
○東條説明員 今申し上げました三十一件につきましての対象の金額は御提出申し上げます。これは各会社別ということでございますと、冒頭にもお答え申し上げましたように、できますれば各会社別でなくて、全体の件数、全体の金額、それからそれに該当する会社の名前ということで御了承をいただきたいと存じます。
#168
○淡谷小委員 もし秘密にしてほしいというならば、秘密材料として出していただきたい。やつぱの審査をした以上、はっきり実態を確かめた方がいいと思います。
#169
○鈴木小委員長 そうしますと、明日出す資料は出してもらうことにして、輸出銀行から答弁してもらう問題は片づいたわけですね。
 それでは、以上をもちましてきょうの質疑を一応終了し、明日は自余の関係機関について質疑を続行いたします。
#170
○淡谷小委員 輸出入銀行の件について、明日もやはり提出された資料に基いてもう少し質問を続行したいと思います。明日やつぱり一緒にやつていただきたい。
#171
○鈴木小委員長 了承しました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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