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1958/03/03 第31回国会 参議院 参議院会議録情報 第031回国会 内閣委員会 第9号
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1958/03/03 第31回国会 参議院

参議院会議録情報 第031回国会 内閣委員会 第9号

#1
第031回国会 内閣委員会 第9号
昭和三十四年三月三日(火曜日)
   午前十一時二十一分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
二月二十日委員中山福藏君辞任につ
き、その補欠として高瀬荘太郎君を議
長において指名した。
二月二十一日委員大沢雄一君辞任につ
き、その補欠として苫米地義三君を議
長において指名した。
二月二十四日委員増原恵吉君、辞任に
つき、その補欠として木内四郎君を議
長において指名した。
二月二十五日委員木内四郎君及び大和
与一君辞任につき、その補欠として増
原恵吉君及び吉田法晴君を議長におい
て指名した。
二月二十六日委員大谷藤之介君辞任に
つき、その補欠として林田正治君を議
長において指名した。
三月二日委員林田正治君及び江川三郎
君辞任につき、その補欠として大谷藤
之助君及び横川正市君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           松岡 平市君
           山本 利壽君
           千葉  信君
           田村 文吉君
   委員
           木村篤太郎君
           堀木 鎌三君
           松村 秀逸君
           伊藤 顕道君
           矢嶋 三義君
           横川 正市君
           八木 幸吉君
  国務大臣
   法 務 大 臣 愛知 揆一君
   文 部 大 臣 橋本 龍伍君
   農 林 大 臣 三浦 一雄君
   通商産業大臣  高碕達之助君
   運 輸 大 臣 永野  護君
   郵 政 大 臣 寺尾  豊君
  政府委員
   科学技術庁長官
   官房長     原田  久君
   科学技術庁原子
   力局長     佐々木義武君
   法務大臣官房司
  法法制調査部長  津田  實君
   文部大臣官房総
   務参事官    齋藤  正君
   農林政務次官  高橋  衛君
   水産庁長官   奧原日出男君
   通商産業大臣官
   房長      齋藤 正年君
   通商産業省鉱山
   局長      福井 政男君
   運輸大臣官房長 細田 吉藏君
   郵政政務次官  廣瀬 正雄君
   電気通信監理官 松田 英一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○文部省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○派遣委員の報告
○法務省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○運輸省設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○通商産業省設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○農林省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○水産庁設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、架議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○理事(千葉信君) これより内閣委員会を開会いたします。
 委員長御所要のため、その委託によりまして、私が委員長の職務を行います。
 前回以後の委員の異動について御報告いたします。去る二月二十日中山福藏君、二月二十一日大沢雄一君、二月二十五日大和与一君、三月二日に江田三郎君がそれぞれ辞任され、その後任として同日それぞれ高瀬荘太郎君、苫米地義三君、古川法晴君及び横川正市君が委員に選任されました。以上御報告申し上げます。
#3
○理事(千葉信君) それではこれより議事に入ります。
 まず、衆議院送付にかかる内閣提出法律案七件につきまして、これより順次提案理由の説明を聴取いたします。
 まず、郵政省設置法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
#4
○国務大臣(寺尾豊君) ただいま議題になりました郵政省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
 この法律案は、「郵政省」の省名を「逓信省」に改めること及び大臣官房に「官房長」を置くことの二点をそのおもな内容とし、その他一部委託業務に関する規定等の整備を行なっております。さきに第三十回国会において審議未了となりました法案に再検討を加え、電務局の設置を見合わせ、官房長を新設することに内容を改めて提案のことといたしたものであります。改正の第一点は、省名を「逓信省」と改めることであります。郵政省という省名は、昭和二十四年に、もとの逓信省が二分され、電気通信省が独立したので、残りの郵便、郵便貯金、簡易生命保険等の事業を行う省の名称として用いられたものでありますが、その後昭和二十七年に、日本電信電話公社等が設立され、電気通信に関する行政事務が郵政省の所管となり、また同時に、電波管理委員会の廃止に伴なって電波行政事務も郵政省所管として復帰して参り、以来、めざましい需要の増大と技術の発展により、これら電波ないし電気通信部門の省内における比重がいよいよ高まって、参りましたので、通信行政主管庁であり、かつ、郵政事業をも経営するという省の実体に相応するよう、省名を逓信省と改めようとするものであります。
 改正の第二点は、特別の職として、大臣官房に官房長を置くことであります。郵政省の大臣官房は、二十六万余の職員を有する現業庁の官房として、省の発足以来人事部第三部を含む大きな機構であったのでありますが、ないし電気通信行政をも行うようになり、その事務が質的及び量的に発展して参りましたのに伴い、省外との接触、総合調整その他内外にわたる官房の事務を一そう適切確実に行う必要度が増大して参りましたので、官房長を置こうとするものであります。
 この法律案のおもな内容は以上二点でありますが、このほか、国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会からの委託業務に関する規定を設ける等一部規定の整備をも行なっております。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議のうえ、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
#5
○八木幸吉君 郵政御当局に資料の御提出をお願い申し上げたいと思います。それは本省各局並びに各地方出先機関別に、封筒、便せん、伝票の昭和三十三年三月末現在の在庫数並びに昭和三十三年十二月末もしくは最近の同じく在庫数、それから一カ年の購入予定数並びに各局における帳簿等の改名するに必要な冊数、それから各局等の看板、その他全部書きかえなければならぬと思うのですが、それの数と、それに要する費用、それから伝票やら便せんあるいは封筒等を、全部いずれゴム印で直されると思うのですけれども、それに要するゴム印の数量とこれに要する費用、それだけ至急に資料として精密なものをお取りそろえいただきまして御提出願います。
#6
○理事(千葉信君) それでは次に、文部省設置法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
#7
○国務大臣(橋本龍伍君) このたび政府から提出いたしました文部省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由および内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、本省大臣官房に官房長を設置するとともに、国立中央青年の家の設置について必要な規定を設けることとしたものであります。
 まず官房長の設置及びこれに関連する事項について御説明申し上げます。文部省におきましては、従来から省内各部局の所掌事務について総合調整を要する事務が少なくなかったのでありますが、最近は特に科学技術教育の振興に関する問題等、総合的角度から検討を要する事柄が多く、部内部外にわたって調整を要すべき事務がとみに増加いたして参りました。これらの事務を処理し推進する機能を強化するとともに、大臣官房の所掌事務を一そう効率的に運営するため、今文部省においても大臣官房に官房長を置くことといたしたいのであります。
 なお、現在調査局において所掌いたしております広報に関する事務は、その性質からみまして官房長に掌理いたさせることが適当であると考えましたので、これを大臣官房の所掌に移すことといたしました。
 次に、国立中央青年の家の設置に関する事項について御説明申し上げます。従来、都道府県あるいは市においては、青年の健全な育成をはかるための社会教育施設として、青年の家が建設されて参っており、国もこれに対して助成措置を講じて参ったのでありますが、このたび、全国の青年のため団体宿泊訓練を行う機関として、国立中央青年の家を設置し、健全な青年の育成に資することといたしました。これは米軍から返還された静岡県東富士演習場の施設の一部を利用し、これを整備して、新年度より必要な事業を開始する予定になっております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ十分御審議の上御賛成下さるようお願い申上し上げます。
  ―――――――――――――
#8
○理事(千葉信君) それでは次に、議事の都合上、去る二月上旬に実施いたしました日本原子力研究所及び原子燃料公社における原子力研究開発の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を求めます。
#9
○矢嶋三義君 当内閣委員会の決定に基きまして横川、矢嶋の両委員は、事務局職員員を帯同して二月六日、七日の二日間茨城県那珂郡東海村に出張いたしまして、日本原子力研究所、原子燃料公社東海製錬所の実情及びその施設等を調査して参りました。
 まず、日本原子力研究所について駒形理事長より概略の説明がありました。すなわち日本原子力研究所は、昭和三十一年六月財団法人原子力研究所の業務を引き継ぎ特殊法人として発足したものであり、当研究所の任務は、日本原子力研究所法に基き、次のように定められている。一、原子力に関する基礎及び応用研究、二、原子炉の設計、建設及び操作、三、原子力に関する研究者、技術者の養成訓練及び資料の収集、四、ラジオ・アイソトープの輸入、生産及び頒布、五、その他研究所の目的を速成するために必要な業務等であります。
 事業予算は、昭和一十一年より現在まで約七十八億五千八百万円で、そのうち国の出資が約百七十億六千六百効、民間出資約七億九千二百万円となっております。職員は、現在七百五十名おり、これは発足当時の約四倍に当るとのことであります。
 次いで、私たちは所内の規模並びに建設状況を視察いたしました。当研究所の川地として決定された敷地は約百万坪でありまして、広大な松林と白砂の中を、精密な機械類とたくましい労働力がみごとに調和して次々と建設が進められており、研究用第一号原子炉、研究第一棟、川第二棟、工作工場、放射線照射室、ラジオ・アイソトープ研究所、化工棟等がすでに完成しておりました。また、研究用第二号原子炉も完成近く、同第三号原子炉も建設を急がれておりました。
 研究用第一号原子炉は、わが国最初の原子がとして、ウォーターボイラー型が選ばれ、昭和三十一年八月基礎工事をはじめ、その後者主要部分品の到着を待って翌三十二年九月に完成され、引き続き燃料を火入し臨界実験を行なった結果、全出力運転に成功したものでありまして、その臨界量は千百七十グ
 ラムで、この種の原子炉としては世界最少で臨界から全出力運転まで約百品、最高出力六十キロワットで、この記録は世界でも最優秀であるとのことであります。
 われわれはさらに他の諸施設を視察した後この科学の殿堂をあとにして原子燃料公社東海製錬所に参りました。
 ここでは今井理事より次のような説明がありました。原子燃料公社は特殊法人であり、原子燃料公社法に基き昭和三十、年八年に設立されたのであります。公社の目的は、核原料物質及び核燃料物質の探鉱、採鉱、精錬、管理等を行い、あわせて総合的かつ効率的に原子力の開発及び利用の促進に寄与することであり、資本金は全額政府出資で設立当時一千万であったのが漸次増加され、現在は約十三億三千万となっている。職員は現在二百七十八名おり、そのうち六十七名が東海製錬所の業務に従事しているとのことであります。
 視察いたしました東海製錬所は、敷地七坪の中に精製還元試験工場と原子燃料試験所等が設けられております。この精製還元試験工場については、金属ウラン品産三十キログラムの精製、弗化、還元の工程よりなり、米オークリッジ国立研究所で研究発見された精製技術と装置の一部を輸入し建設されたもので、湿式精錬法としては、世界最新の技術を工業的に確立しようとするものでありまして、機器類の調整をいたしておりました。
 原子燃料試験所につきましては、国内産ウラン及びトリウム等を含む鉱石の選鉱、精錬開発に必要な生産方式の研究開発のための基礎的各試験を行うとともに、人形峠ウラン鉱を対象とする粗製錬中間規模の試験操業を実施し、将来生産工場を建設するための準備をしているのであります。
 その他基礎試験室には、選鉱、製錬、冶金、機械、放電、放射能測定等の各試験室があり、それぞれ活動を続けております。
 なおウラン製錬に関する放射線防護については、作業員は言うまでもなく、周辺の一般住民についても全く不安のないよう万全の措置を行なっているのことでありました。すなわち作業員については、被曝量を測定するためのフィムバッシを装着させ、出入に当っては、ハンドフートモニターで検査する等、きわめて厳重な管理が行われております。
 また放射の環境管理については、日本原子力研究所と連絡をとりながら、精錬所を中心に一キロメートル以内に二十個所の測定点を設けて、土、水、植物、あるいは空気中のウランを測定しておりました。
 以上をもって報告を終りますが、それぞれの機関から資料を人手して調査室に保管しておりますから、必要に応じ、ごらんを願いたいと存じます。
 以上をもって視察報告を終りますが、この視察の結果に基き、当面緊急に担当国務大臣に質疑をいたしたいことがありますので、この点については委員長においてしかるべくお取り計らい願いたいと存じます。終ります。
○理事(千葉信君)それでは、矢嶋君から原子力委員長たる科学技術庁長官に対して質疑のご要望がございますが、これは後刻長官のご出席の際に譲ることにいたします。ちょっと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#10
○理事(千葉信君) 速記を始めて。
 法務省設置法の一部を改正する法律案について、説明を求めます。
#11
○国務大臣(愛知揆一君) 法務省設置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明いたします。
 この法律案の要旨は、法務省設置法の一部を改正して、法務省の附属機関である法務研修所を、職員に対する研修のほか、刑事政策に関する総合的な調査研究をも行う機関とするとともに、その名称を法務総合研究所に改めること、東京婦人補導院の位置を八王子市に改めること、千葉市外四カ所に入国管理事務所の出張所を置くこと及び市町村の廃置分合等に伴い、法務局及び地方法務局の管轄区域等を定める法務省設置法の別表(三、五、十一及び十二)について所要の整理を行うことの四点であります。
 まず、法務総合研究所についてで、ありますが、終戦以来すでに十有余年を経過し、国民生活もようやく安定を見るに至りましたにもかかわらず、国内における犯罪発生の数は必ずしも減少の傾向を示さないのみならず、近時、犯罪の手段、方法等はますます複雑巧妙化するとともに、しばしば殺傷等の結果を伴い、しかも、これらの犯罪者中には多くの青少年のほか、少からぬ職業的または常習的犯罪者のあることは、御承知の通りでありまして、まことに憂慮にたえない次第であります。法務省におきましては、最近におけるこれらの犯罪現象の特異性にかんがみ、これに対処すべき方策を考究して参りましたが、このたび、法務大臣所部の職長に法務に関する専門的研究を行わせ、または職務上必要な訓練を行う研修機関として、法務大臣の管理のもとに置かれておりました法務研修所を改組し、新たに刑政策に関する総合的な調査研究をも行う機関とするとともに、その名称を法務総合研究所と改め、刑政策に関する誰科学の基本的研究、犯罪の予防、別冊の効果並びに矯正保穫の技術及び効果に対する突証的研究を行わ、さらに、これらの研究の成果に基く総合的対策に関する調査研究を遂げしめて、これにより、抜本的にして適切妥当な犯罪対策を樹立し、法務省所管の各関係機関を通じてこれを逐次実施に移して参りたいと考え、ここに所要、改正措置をいたしたのであります
 次に、東京婦人補導院位置を八王子市に改めることについてでありますが、御承知のように、昭和三十三年法律第百五十四号法務省設置法の一部を改正する法律により、東京外二ヵ所に婦人補導院が置かれることとなり、東京婦人補導院の位置は東京都府中市と定められ、法務省におきましては、同婦人補導院の敷地として同市貫井前所在の府中刑務所耕耘地を予定し、建設計画を推進いたしましたころ、その後における詳細な検討の結果、右予定地の地理的条件、環境等が必ずしも適当でないと認められるに至りました。そこで、鋭意他に適当な用地を求めるべく努力し、幸いに、関係各方面の協力を得て、このたび八王子市中野町甲ノ原所在の適当な土地を確保し得るに至りましたので、ここに、法務省設置法別表六中の東京婦人補導院の位置を八王子市に改めようとするものであります。
 第三に、千葉市外四ヵ所に入国管理事務所の出張所を置くことについてでありますが、近時わが国と諸外国との国交は二、三の例外を除いてほとんど戦前の状態に復し、これに伴って貿易、学術研究、観光等のため来住する外国人の数も年々増加いたしておりますが、現在外国人の出入すべき港として指定されているもの九十港のうち、入国管理事務所の出炭所の設置があり職員が常時出入国管理業務を行なっておりますものは四六八港にとどまり、他の四十二港につきましては、外国船舶等の出入のつど、もよりの入国管理事務所から職員が出張して、業務を行なっている実情であります。もとより、すべての出入国港に出張所を設け職員を設置するのを適当とするかうかは、経費の問題もあり、慎重に検討を要するものと考えますが、このたび、年間を通じての外国人の出入数及び港の地理的条件等を勘案し、千葉、舞鶴、小倉、三角の四海港及び伊丹の空港について、それぞれ入国管理事務所の出帳所を設置することとし、法務省設置法別表十二に、新設する出張所の名称及び位置を加える改正を行おうとするものであります。
  第四に、法務省設置法別表の整理についてでありますが、最近における市町村の廃置分合、名称変更等に伴い、法務局、地方法務局及び入国管理事務所の名称、位置及び管轄区域並びに少年院及び少年鑑別所の名称及び位置等を定めている法務省設置方別表三、五、十一及び十二について、整理の必要を生じましたので、所要の整理を行おうとするものであります。
 以上が法務省設置法の一部を改正する法律案の趣旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますよう、お願いいたします。
#12
○八木幸吉君 資料の要求。法務研修所と、これからできます法務総合品研究用の教科内容、それからその時間、受講人員、教師の人員等を、大体の輪郭のわかる資料を御提出願いたいと思います。
#13
○理事(千葉信君) 次に、運輸省設置法等の一部を改正する法律案について、説明を求めます。
#14
○国務大臣(永野護君) ただいま議題となりました運航省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
 この法律案は、航上保安行政組織の整備に関する連輸省設置法の部改正と、これに伴う航空法の部改正とが骨子となっております。
 今回の改正の要点は、まず第一には、本省の附属機関である航空保安事務所及び航空標識所を本省の地方支分部局に改め、航空局の所掌事務の一部をこれに分掌させることとしたことであります。従来、航空保安事務所は、もっぱら飛行場及び航空保安施設の設置及び管理に関する事務を所帯してきたのでありますが、最近近とみに発展する民関航空の実情にかんがみ、航空機の運航の監督その他の行政事務を、迅速かつ合理的に処理するため、これらの事務を航空保安事務所に所掌させる必要が生じて参ったのであります。右の航空機の運航の監督等の事務は、航空局の所掌に属しております関係上、これらの事務を航空保安事務所に分掌させるためには、国家行政組織法の規定に照らし、その性格を地方支分部局との必要があるのであります。
 また、航空標識所につきましては、従来、航空無線標識施設及び航空無線通信施設の管理に関する業務を行なっておりますが、航空上保安事務所を地方支分部局とするこの機会に、その出先機関とすることが、事務の運営上最も適当であると考えるのであります。
 次に改正の第二点は、航空路における航空交通管制を行う地方支部局として、航空交通管制本部を設置することであります。従来、わが国の航空交通管制業務は、日米行政協定に基く航空交通管制に関する取りきめにより、在日米空軍がこれを担当してきたのであります。政府は、かねてより航空交通管制の日本側への移管の態勢の整備を進めて参ったのでありますが、飛行場ごとに行われております航空交通管制の日本側への移管は、今日までに、在日米空軍の使用している飛行場を除き、ほぼこれを完了いたしたので、あります。これに続きまして、現在、在日米空軍が埼玉県入間川において行なっている航空路の管制業務をすべて、日本側へ移管する段階となってまいりまして、このたび在日米空軍とほぼ意見の一致をみましたので、本年七月を目途として航空交通管制本部を設置することといたしております
 改正の第三点は、航空法に基く運輸大臣の権限の一部を航空保安事務所長または航空交通管制本部長に行わせることとしたことであります。
 すなわち、航空法上運輸大臣の権限に属しております事務のうち、航空機に対する航空交通の指示、落下傘降下の許可、飛行場以外の揚所における離着陸の許可等に関する事務を、航空保安事務所長または航空交通管制本部長に委任することができるようにいたしたのであります。
 右のほか、輸出検査法その他運輸関係法律の制定等に伴い、所掌事務に関する規定を整備することといたしております。
 なお、航空保安事務所等を地方支分部局とする改正規定は本年四月日から、また、航空交通管制本部の設置は本年七月一日を目途として、それぞれ実施することを予定いたしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
#15
○理事(千葉信君) 次に、通商産業省設置法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
#16
○国務大臣(高碕達之助君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案についてその提案理由を御説明申し上げます。
 現行鉱業法は、鉱物資源の合理的開発をはかるため、鉱業に関する基本的制度を定めることを目的として昭和二十五年十二月に制定されたものでありますが、その骨子となっておりますところの鉱業権制度および鉱業の実施に関する諸規定は、明治三十八年に制定された旧鉱業法の規定をほとんどそのまま踏襲したものであります。従いまして、この鉱業法につきましては、高度に発展し、複雑化した現在の経済関係に照らし問題となる部分が多々見受けられるのであります。
 さきに、臨時国会において、折から頻発した石炭鉱山の災害に対処するため応急的に鉱業法の一部規定について所要の改正を行なった次第でありますが、その際におきましても衆議院、参議院の両院におかれまして、できるだけすみやかに、鉱業法の全面的再検討を行うべしとの附帯決議がなされております。これらの事情にかんがみ、政府といたしましては、同法の全面的再検討に着手することといたした次第であります。
 しかしながら、鉱業法は、上述のごとく、鉱業に関する基本的制度を定めた法律でありまして、かつ今回改正を予想される事項のうちには、鉱業権の設定、地上権との調整等、鉱業権の本質に関する事項も多く含まれておりますので、その立案に当っては、審議会を設置することにより広く意見を求めることが必要であります。このため、通商座業省の附属機関として鉱業法改正審議会を設けて、鉱業法の改正に関する車要事項を調査審議させることといたしました。
 以上が通商産業省設置法の一部を改正する法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同あらんことを切望する次第であります。
#17
○理事(千葉信君) 次に、農林省設置法の一部を改正する法律案及び水産庁設置法の一部を改正しする法律案について説明を求めます。
#18
○国務大臣(三浦一雄君) 農林省設置法の一部を改正する法律案の提出理由を御説明申し上げます。
 今回の改正の内容は、三点ございますが、その第点は、農地行政関係事務の増加に即応いたしまして、その処理の円滑化をはかりますため、名古屋市に、岐阜、愛知及び三重の三県を管轄いたします名古屋農地事務局を設置いたそうとするものであります。御承知の通り、現在、農地事務局は、仙台、東京、金沢、京都、岡山及び熊本の六事務局が設置されているわけでありますが、従来、京都農地事務局骨内の農地行政関係事務は、その事務量がかなり多く、今回名古屋農地事務局の所轄区域に予定しております岐阜、愛知及び三重の三県下におきましての国営建設事業は、国全体の事業量の約一七%を占めるという実情にありますので、特に名古屋建設事務所を置いて、その事務処理に当らせて参ったのでありますが、近時、この地方の農地の管理関係及び計関係の事業量も増大して参っておりますため、この増大いたします事業量を円滑に処理し、かつ関係地方との連絡上の便宜をはかって参りますため、名古屋建設事務所を格上げいたしまして、管理及び計画の部門をも強化し、名古屋農地事務局といたしたいと存ずる次第であります。
 第三点は、林野庁の附属機関といたしまして林木育種場を設置しようとするものであります。近年、わが国の木材需要の増加の趨勢は、特に顕著なものがございまして、毎年の伐採量は、森林の生長量をはるかに趨遍している現状にあります。従いまして造林事業の拡充には特に努力いたしているところでありますが、極力短期間に森林資源の造成をはかるためには、林木の素質を改良して、その生長量を高めることが根本であります。
 林野庁におきましては、昭和三十二年度より、林業試験場におきまして、この林木の品種改良事業を積極的に推進して参ったのでありますが、この事業は、将来長期にわたって計画的に行なって参る必要がございますので、国有林野事業特別会計の民有林に対する協力体制の環といたしまして、林木の育種事業を行い、これにより生産された種苗を配布する林木育種場を独立の附属機関として設置したいと存ずる次第であります。なお、林木育種場の設置場所といたしましては、北海道、岩手峠、茨城県、岡山県及び熊本県の五カ所を予定しております。
 第三点は、林業講習所の支所を設置することができることとしようとするものであります。御承知の通り、林野庁におきましては、林業の経常及び技術に関しまして職員の教習を行なって、その資質の向上をはかりますため、昭和二七年、林業講習所を東京に設置し、今日に及んでおりますが、北海道につきましては、風倒木処理後の拡大造林に伴う経営の拡充合理化等の特殊な問題もございますので、その重要性にかんがみまして、北海道に林業講習所の支所を設置いたしたいと存ずるのでありますが、現在、この支所設置の規定を欠いておりますので、農林大臣が所要の地に支所を設置することができる旨の規定を置きたいと存ずる次第であります。
 以上農林省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を申し上げましたが、何とぞ快車御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。
 次に、水産庁設置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
 この法律案の内容は、漁港関係行政事務を円滑に処理いたしますため、水産庁に漁港部を新たに設けようとするものであります。わが国の水産業の発展を期するためには、政府といたしましても、種々の水産施策を推進して参らなければなりませんが、特に、漁業の生産基盤であります漁港について、すみやかにその設備をすることが重要な施策の一つであると考えております。
 漁港行政につきましては、漁港に関する基本法といたしまして、昭和二十五年に漁港法が制定されたのでありますが、それ以来、この法律に基づきまして指定されました漁港は、二千六百八十港の多きに達し、そのうち、現在六百四港が漁港整備計画に従い、漁港修築事業を推進し、また、漁港管理者の指定等により、漁港の維持管理の適正化をはかっております。他方、昭和三十一年に制定されました海岸法に基きまして、漁港に関連の深い海岸保全施設の保全等にも努力をいたしておりますが、これらの漁港行政事務が近年著しく増大して参りますとともに、その行政の範囲及び内容等が複雑化の途をたどっており、従いまして、漁港に関する調査計画及び漁港施設の設計の指導等につきましては、必ずしも十分に所期の目的を達成していない実情であります。従いまして、政府といたしましては、今後の漁港行政の一そう円滑な運営を期しますために、水産庁に漁港行政事務を所掌する漁港部を設置することとし、このため、水産庁設置法の一部を改正する法律案を提案いたしました次第でございます。
 次に、この法律案の内容について、その概略を申し上げますと、水産庁に内部部局といたしまして、現在ございます漁政部、生産部及び調査研究部のほかに、漁港部を設け、その所掌事務といたしましては現在、生産部の所掌事務に含まれております漁港関係の行政事務を、そのままこれに移管することとしております。
 以上が、水産庁設置法の一部を改正する法律案の提案の理由であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。
#19
○八木幸吉君 資料をお願いしたいのですが、水産庁の漁政部、生産部、調査研究部の各課の所掌事務と人員、それから林業講習所の教育課程、時間、受講生の人数、教員等その概要を説明するに足る資料をお願いいたします。
○理事(千葉信君)それでは、先ほど保留いたしました派遣委員の報告に関する矢嶋君の質疑を許します。
#20
○矢嶋三義君 高碕国務大臣にお伺いいたします。実は先般東海村の原子力研究所並びに燃料公社を視察して帰りまして、先ほど当委員会に報告いたした次第でございます。それに関連いたしまして視察の結果に基き、当面緊急にただしたい点がありますので、若干お伺いいたします。ささいな点からまず伺いますが、まず、あの敷地内にずいぶんと松林がありまして環境は非常によろしいと思うのですが、しかし、あの林が保安林になっておって林野庁所管関係になっている関係上、原子力研究所で伐採その他自由にこれを処置することができないということを承わったわけです。原子力研究所の施設設備を整備し、それを運営していくに当って不都合があると思うのですが、この保安林の問題をいかように取り扱われるつもりであるかお答えいただきたい。
#21
○国務大臣(高碕達之助君) 実は私、まだ現地を視察いたしておりませんから、はっきりいたしたことは申し上げかねますが、東海村の保安林の問題につきましては、必要上欠くべからざるところは切り開きますが、保安林として必要な林につきましては、引き続き確保していきたい、こう存ずる次第であります。
#22
○矢嶋三義君 それでは、今後もその松本切るに当っても、原子力研究所ではどうにもならない。一々書面でその関係官庁の許可承認を得なければできないと、こういう運営の仕方をしていこうとされているのですか。それでけっこうだとお考えになっていらっしゃるのですか。
#23
○政府委員(佐々木義武君) 私から事務的な点を御説明いたします。ただいまの段階では、あの保安林の場所は、大蔵省に財産を農林省が移管をいたしまして、政府出資という形に近く相なるのではなかろうかと思っております。完全に現物出資をした後になりますと、今までの扱いよりは若干手続上の緩和された形体になるとは存じておりますが、御承知のようにあの保安林は、あの地区は非常に重要な防砂林でありまして、できますれば、やはりあれを保管いたします農林当局並びに県の保安担当官等の意向も、よく相談いたしまして、その上で処置いたしたいと、ただ現在の一本一本一々お伺いを立てんと処置できないというふうな窮屈な行き方をいつまでもするかと申しますと、この点は先ほど申しましたように、財産の処置等が完成いたしますれば、若干緩和されるのじゃないかというふうに考えております。
#24
○矢嶋三義君 その点はぜひ早急に解決するよう要望申し上げておきます。
 次に、ささいな点を伺って、次の大事な質問に移りますが、次の質問は、この施設設備の請負業者を見ますというと、実にこの分散しているのですね、これはどういうわけですか、建物を建てるに当って、これは大林組、これは何組、何組と、ちょうどうまく子供にお菓子を分配するような格好でやっている。それから中の設備、機械にしても、あるいは富士電気、三菱というように非常に分散しているのですね。これは何か僕は政策的なものが入っているのではないかと、相当巨額の予算を使っているわけですが、よりいいものをより早くこしらえ、より能率を上げるという立場からは、もう少し僕は方法があるのじゃないかと思いますが、建物を作るに当っても、あるいは敷地の整地をするに当っても、さらに中に設備をするに当っても、もう数多くの業者に分配するようなやり方をしている。あれはどういうわけなんです。
#25
○政府委員(佐々木義武君) 私どもも請負等に関しましては、直接、もちろん私どもの官庁では関与してございません。ただし考えまするのに、おそらくはそれぞれの分野に特徴がございまして、たとえてみますと、炉の設置そのもの等に関する建設事務あるいは施行事務等に関しましては、業務等に関しましては、業者によりましてはいろいろ海外に人を派してコンクリートの、特殊なコンクリートでございますので、それの塗り方、あるいは詰め方等の製造方法等を学んだり等いろいろございまして、そういう箇所は、そういう経験を積んだと申しますか、勉強をした業界の競争入札にしたい。あるいは普通の道路の建設等は、これは広く般の業界でもいいのじゃなかろうか。あるいは取水等水を取り入れるやり方等は、それぞれの、私よく存じませんけれども、やはり経験を積んだ業者が、だれでもいいというわけでもないようでございまして、そういう人たちが競争入札するというようなことでやっておるように承知しております。従いまして、ただいまお話しのございました国産一号爐等の例を申し上げますと、あれは入札が済んだのでございますが、ものによりましては、先ほど申しましたが、競争入札してやります場合におきましては、国産一炉などの場合には非常に特殊な場合で、炉自体の部品をみな作るわけでございますが、たとえて申しますと、冷却装置は何々グループが非常に研究が進んでおる、あるいは炉の炉心部の作り方は東芝なら東芝の方がずっと研究が進んでおるというように、日本でもただいまそれぞれ五つのグループがございまして、そのグループで研究を進めておりまして、そのグループ、グループにはおのおの特徴があるように考えます。そういう点はよく研究所の方では、業界とも設計その他で打ち合せをいたしまして、その結果ああいうふうな分散したような形態になっているのではなかろうかというふうに考えます。私どもといたしましてはそこまで監督するわけに参りませんので、ではございますけれども、現状のような段階では、あるいはああいう形態を部とることもやむを行ないのではなかろうかというような感じでございます。
#26
○矢嶋三義君 ただいまの管弁は、相当程度に了といたします。私は駒形理事長にお目にかかってお説明いただきましたが、駒形理事長を中心に非常に努力され、特に研究者諸君がみな若い世代の人で、希望を持ってやっておる点をうれしく思い、敬意を表した次第でございます。ただ、特殊法人とはいえ、これは国の出資が大部分であって、法的にもあなた方の監督指導権が非常に強く規定されているわけですから、ただいまの答弁は、私は相当程度了としますが、あらゆる角度から再検討して、合、後も誤まりなきょうにしていただかなければならぬ、こういう予防的な意味でこの点を伺ったわけです。
 そこで、次に承わりますが、原子力発電株式会社、これと原子力委員会、政府機関との現在の結びつきは、形式的に、また実質的にどのようになっておるか。また、今後原子力発電株式会社は、この敷地内に実用炉を備えつけようとしておりますが、今後どのような結びつきになっていくのか、その点をお答えいただきたいと思います。
#27
○政府委員(佐々木義武君) 法的に申し上げますと、原子炉を設置するに際しましては、原子炉等親制法、ここで御者議いただきました規制法等の規定通りに、原子力発電会社から通産省並びに科学技術庁、言いかえますと原子力委員会にその申請が正式に二通参るわけでございます。その申請に基きまして保安の観点、あるいは通産省でございますと電力行政の観点等からそれぞれ検討を進めまして、そして許可認可をきめるというふうな関係になっておると思います。ただいままでのところでは、まだ御存じのように正式申請の段階まで立ち至っておりません。しかしながら、ことが非常に重大な問題でございますので、あらかじめ安全問題に限りまして、この問題は原子力委員会の下部機構といたしまして安全審査部会というものを設け、その審査部会の中に各界の達識の方々にお集まり願いまして予備審査をいたしまして、この安全に関する諸問題を検討中でございます。
#28
○矢嶋三義君 こういう点は一つ大臣からお答え願いたいのですがね。事務当局詳しいのは当然ですが、相当原子力問題というのは、研究にしろ開発にしろ、わが国の将来にとってきわめて重要だと思います。私は岸内閣の中でももっとも優秀な部数に属する高碕国務大臣がどういう御見解を持っておられるか伺いたい。私は現地でも承わったのですが、米ソ、さらに最近非常に熱心に国策として推進せるフランス、そういう国と日本の国力その他事情は違う要素はありますけれども、それにしましても何分の一、何十分の一だという実情をあすこで聞かされたわけです。現地を見て、日本の乏しい国家財政の中でここまで努力してきた点は、関係者に放念を表さなければならぬと思いながらも、やはり今後の日本のことを考え、世界の情勢を考えるときに、これではいかんなという感じを持って帰ったわけです。高碕国務大臣は、この原子力の研究並びに開発ですね、こういう点については国際的視野から将来をおもんぱかり、どういう大まかな御抱負と御経綸を持っておられるのか、お答えいただきたい。
#29
○国務大臣(高碕達之助君) 原子力の研究及びその実用化につきましては、あくまでこれは平和的利用にするということが第一の根本原則でありまして、その趣旨に沿いまして、民間の技術及び政府の技術はもちろん、民間の資本また政府の財政投融資等もこれを総合的によくかみ合せまして、そうして国際的の視野に立って、いやしくも外国において原子力は平和に利用されておる、こういう面の技術なり実情等はよく把握して、各国の実情に対しておくれないという方針をもって、政府の方針を進めていきたい、こういう次第でございまして、ただいまのところ、できるだけこの民間の資本なり、民間の知能と政府の知能とをよく総合的に進めていきたい、こう存ずる次第でございます。
#30
○矢嶋三義君 いや、具体的に今ちょっと伺いますが、原子力発電株式会社がコールダー・ホール改良型を購入されて、この原子力研究所の敷地内に据え付けられる予定だということを聞いたのですが、これはもうここに決定しておるのかどうか、申請があり、それを許可しておるのかどうか、もし許可した場合に、その土地の使用権その他については、特殊法人である原子力研究所と発電会社との関係はどうなるのかお答えいただきたい。
#31
○政府委員(佐々木義武君) それでは大臣にかわりまして、事務的な点のようでございますから御説明申し上げます。先ほど申しましたように、敷地の問題に関しまして、大蔵省と交渉しておる過程から申し上げますと、原子力発電会社で予定されておる場所は、原子力発電会社の敷地にならないようで、言いかえますと原子力発電の研究所の敷地は、あの範囲を含まないような許可方針にいたしたいというふうなつもりでございます。従いまして、原子力発電会社で今予定する土地を入手する際には、あらかじめ国と発電会社との間に話し合いを進めるというふうになるのじゃなかろうかというふうに考えております。
 それからただいまの、この候補地に対する権利と申しますか、の段階でございますが、まだ発電会社といたしましては予定地でございまして、いろいろ英国から炉を導入する見積り等を作成するのに、どうしても予定地がはっきりいたしませんと、資金等の計算はできませんものでございますので、一応ここに想定いたしまして、そうしてただいま技術的な検討等を進めておるわけでございます。従いまして、政府といたしましては申請書が出ましてから、設置に対する土地、立地まで含めた意味合いにおきまして、そのよしあしを正式に検討するわけでございまして、ただいま、まだ候補地という段浩でございます。
#32
○矢嶋三義君 それではさらに突っ込んで聞きますが、最近、新聞の報道によりますと、原子力発電株式会社の方では、ずいぶん問題になっておりました英国のコールダーホール改良型炉ですね、十、九万九千キロワットというのですが、これを英国のGECと富士電機のグループに発注することにきまったということが報ぜられているんですが、これは導入はあなたの方ではもう許可したわけですか。
#33
○政府委員(佐々木義武君) これは先ほど申し上げましたように、まだ、ただいまの段階では、今月の末に向うの業者と原子力発電会社で仮契約を結びまして、そして、その仮契約のままで政府に先ほど申しましたような設置の正式な申請が出て参る段取りになっています。で、その正式な申請に基きまして安全性、あるいは経済性等、諸般の検討をいたしまして、そして、政府がかりに許可ということになりますれば、本契約と、そして四年後には実際の設置になるというふうな段階に相なろうというふうに考えております。
#34
○田村文吉君 大臣に伺いたいんですが、今の原子炉の、実際に発電用に使われる、工業用に使われる時代というものは、大よそ何年ぐらいを御期待になっておりますか。あるいはこまかくいいますと、千キロ単位の場合は何年ぐらい、万キロ単位になります場合は何年ぐらいというような御期待をお持ちになっているのでありますか、ちょっとお伺いいたしたい。
#35
○政府委員(佐々木義武君) これは国によって違います。一番進んでいる国は英国でございまして、英国では十ヵ年、七万キロ、日本の火力に相当するぐらいの原子力発電を計画いたしましてただいま建設をどんどん進めておりますのは、たしか四百万キロくらいのものは現に建設にかかっておるようでございます。完成しますのは、前後はございますけれども、大体今動いておりますのは、まだこれはプルトニウムと称するあの特殊なものを取るためで、完全な実用炉ではございませんが、今後できますのは完全な意味の実用炉でございまして、これは二年先、三年先にはどんどん次から次とできていくという計算になっております。
#36
○田村文吉君 日本における状態です。
#37
○政府委員(佐々木義武君) 日本では、ただいま輸入いたしますこのコールターホール炉が、実用炉といたしましては、かりに許可がおりますと最初のものでございまして、これが完成いたしますのは四年後でございます。……
#38
○田村文吉君 工業化するのは何年ぐらい先を考えておいでになりますかというのです。
#39
○政府委員(佐々木義武君) 工業化にも、いろいろ種類がございまして、小さい教育炉のようなものは、もう今年度からそれぞれサンプルをとりまして、各メーカーで希望者がありますれば設計等を出していただくということで、政府から奨励いたしまして、これは割合に早く、もうできると思います。これは小さいものでございますが、それからもう少し大規模のものになりまして研究炉、教育炉じゃなくて研究炉の程度になって参りますと、れもまあ濃縮ウラン系統のものでございますが、割合に速く、と申しましても、まあやりようによっては二年先、三年先くらいにはやれる。それから実用炉、これは非常に大きいものでございまして、十五万キロから二十万キロ、今英国で作っておりますのは六十カキというのがございますが、そういう大きいものになて参りますと、これはやはりなかなか実用化には問題がございまして、ただいまコールダーホールから入れます実用炉の経験にかんがみまして、日本で自己製造していくということになりますので、これはあるいは相当先になるかと考えております。
#40
○田村文吉君 どのくらいかかる……
#41
○政府委員(佐々木義武君) 一基目でも大体半分ぐらいは国内生産で、炉の心部と申しますか、一番のところは英国で生産するわけでございますけれども、それ以外は日本で製作いたします。日本で製作して参ります程度がだんだん狭まって参りまして、ほとんど完全に日本で作るというのは、あるいは三基目から四基目ぐらいになるのではなかろうかと考えております。第一基は半分ぐらい、第二基はもう少し進んで八割ぐらい、そうして三基、四基目ぐらいになりますと、逐次ほとんど日本製というふうな……
#42
○田村文吉君 三基というと何年ですか。
#43
○政府委員(佐々木義武君) これははっきりまだきめておりませんけれども、第一基はただいまお話し申し上げましたように、四年後というのが完成時期でございますので、その次の炉の発注時期がいつかという見通しでございますが、これは実は政府でやっておる事業というよりは、民間自体でやっておりますので、的確な見通しを持ち付ないのでありますが、ただいまの段階では割合に早い機会にどんどん二基、三基というふうに進んでいくのではなかろうかというふうに考えております。
#44
○矢嶋三義君 ただいまの質問、非常に先に進んじゃったわけですが、あなたの答弁自体も非常に進んだものだと思いますので、また話を戻して伺って参りますが、そう時間はかかりません。また話を戻してコールダーホール改良型炉の発注先をきめたというのですが、そういう申請が出れば許可する方針か、あなた方は内々内諾を与えておるのではないか。それからそれが申請すれば、この原子力研究所の外にはずすというけれども、これは原子力研究所として明らかにあの予定地は必要で、すよ。これにきまるということは考えられないのです。そうして安全性等いろいろな問題で、伺って参りますが、果してここに申請があった場合に許可するつもりでおるのかどうか。内諾を与えておるのではないか、この点。
 それから大臣にお答え願いたい点は、この問題が出てきた場合、科学技術会議が二月二十百公布、施行されておりますが、科学技術会議にかけるのかどうか。その科学技術会議と原子力委員会との関係をどう結びつけるのか、それをお答え願いますが、続いてちょっと伺うのですけれども、これは僕は市大な問題だと思うのですよ。第一、実用炉、研究炉もですが、実用炉は事故がずいぶん起っておるわけです。これは事故が起ることを予想しなければ手がつけられない。これは世界の世論です。ところが今実用炉はぐんぐん発電炉の中で進歩の過程にあるわけです。このコールダーホール型についても、英国で改良が今企図されておる。そうして原子力発電にしても、英国とソビエトは早く手をつけておるが、決して順調にいっていない。私は政府委員の答弁は、私が沈んだ範囲ではずいぶん甘い見通しだと思う、今の答弁では。英国もソビエトも、あれだけ早くやっているけれども、順調には決していってない。そういうときに、これはいずれ開発銀行あたりから、国から財政投融するような格好になってくると思うのですが、その経済性の問題、それから安全性の問題があるでしょう。ことに問題は、この点もあわせてお答え願いたいのですが、昨年ジュネーブで第三回国際原子力会議があったときに、わが石川代表は、水力と火力とコストは大体同じにやっていけるという満悦をぶった。外国の人は皆驚いちゃった。そんな演説をやつ、た代表はどこの国にもない。わが石川代表だけがやった。ところが最近の報ずるところによると、大体五円だというのでしょう。そしたら最近の火力発電で進歩したのは五円なんかかからない。三円くらいでできると言われている。これでは僕は、原子力委員会にしても、石川さんの見通しというものは全く誤まっていたと思う。昨年のジュネーブにおける第二回の国際会議における速記録なんか見ればその通りですよ。原子力発電会社は電気屋さんで会社を作っている。そして電源用発注から若干捜査してもらっているが、さらに本格的になってくれば、開発銀行あたりから、日本のエネルギーの問題ですから、おそらく開発銀行あたりから相当の財政投融資が行われてくると思うのですが、非常に発電々々といって突っ走っておる。その場合に経済性もさることながら、特に安全牲なんかを非常に軽視している傾向があると思う。だからGECと富士電機グループに発注が内定した。そして現地を視察すると、この位置にというわけですね。東海村は海岸付近です、あの付近は大臣ちょっとお出でになってごらんなさい。住宅がたくさんありますよ。僕がちょっと聞くところによると、逆転層が百メートルくらいにあるということです、東海村は。そうなった場合に、相当の危険というものを考慮しなければならない。そういう立場から、電気屋さんはおおむねそれは事業案としてはそうでしょうが、やはり世界の勤向とにらみ合せて慎重に検討されなければならないものじゃないか。最近の新聞最近と、それから現地視察と結合して、私はこれは非常に緊急な問題だと思って伺っておるのです。だから先ほど伺った点に対して、国務大臣の答弁できる点は国務大臣、足らざるところは政府委員から補足答弁していただきたいと思う。
#45
○国務大臣(高碕達之助君) 今の矢嶋委員の御注意のありました点は、相当深刻に私どもも考えておるわけでありまして、決して現在においてそう甘く将来を見るということは、相当の危険があると思っております。特に今度購入いたします十五万キロという相当大きな実用炉につきましては、これが外国においてはすでに運転しておるという実績があるというものなれば、これはある程度のなにはできる確信は得られましょうけれども、まだこれは設計中のものでもありいたしますので、しかし日本といたしましても、いずれの国よりもやはり平和的に原子力を利用していくことが日双大急務である。むしろアメリカ、ソ連、イギリス等に比較して、日本は急務である、こういうふうな点から考えまして、これになるべく早く手をつけたいというのが、日本としてとるべき道だと、こう存じておるわけでありますが、しかし安全性ということにつきましては、これはよほど慎重に考え、特に日本はイギリス等と比較いたしまして、外国に比較いたしまして地震等の天災が多いわけでありますから、そういう点は十分考慮していかなければならぬと存じており、まして、安全性ということにつきましては、最も深甚の注意が払われなければならぬと存じますが、経済性につきましては、これは私はそう簡単に火力発電と同様だというふうに考えるのは、よほど危険性があると存じますが、そういう点につきましては電力会社自身においても責任をもってやろう、こういう時期になっておるわけでございますから、これはかりに開発銀行から融資するといたしましても、この株主としてこの電力会社がその日収後の、最終の責任を負わなければならないということになっておりますので、これは民間がこれに入ってきてその責任を持つということは当然やらせていいことと、彼らが希望する以上はやらせていいと存じておりまして、政府がこれに対する援助として開発銀行の融資をする、あるいは外国から借りますときには、政府はある程度保証もしなければならないということも起るだろうと思いますが、それくらいの程度は政府がやはり責任を持っていいことだと存じておりますが、最終責任は、本来のコールダーホールもしくは民間の責任においてやらせて参るように進んで参りたいと心います。
 なお、この問題につきましては、原子力委員会は科学技術会議とよくこれは審議する必要があると存じておりますが、事務的のことにつきましては、原子力局長から御回答させます。
#46
○政府委員(佐々木義武君) ただいまの御説明で大体尽きておりますけれども、もう少しくだきまして私からお話申し上げます。第一点は、コールダーホールの導入炉に対しましては、政府は事前に内諾を与えて既成事実を作っておるのではなかろうかという御質問のようでございますが、この点は先ほども御説明申し上げましたようにそういうことはございません。これから申請が出て参りまして、そしてその申請書を十分検討した上で事の是非を、政府としての態度をきめたいというふうな考えでございます。そこでまず、その中に問題になりました安全性の問題でございますが、これは三つに分れます。一つは原子炉自体が安全な構造になっておるかどうかという点が一番重要な点でございます。第二点は、これに従平する従業員等に対する対処方法が適切であるかどうか。第三点は、環境に対するいわゆる立地の問題が十分であるかどうかという点、この三点に分れますが、これに関しましては、過去おおむね二年有半ほとんどこの問題に論議を集中したといってもいいほど、学界あるいは産業界、特に衆議院の科学技術特別委員会が主としてこの問題に論議が二年間集中したといっても過言でないほど十分審議をいたしたわけでございます。しかし、それだけで十分かと申しますと、まだ研究の不十分な点もございましょうということで、ただいまの段階では、主として立地の問題等を中心にいたしまして、地質の問題、あるいは気象の問題、先ほどお話しのありました逆転層の問題、あるいは海流の問題等々に関しまして、それぞれ勉強を進めておるわけでございます。特に地震の問題が日本の特殊性として重要でございますので、建築研究の中に三千万円くらいの資金を原子力発電会社から出しまして、そうして日本では初めての地震に対するいろいろな構造物の実地試験もできるような装置を作りまして、ただいま実験中でございます。ただいままでの段階では、大体理論数値と実験の数値とが合致しておるように考えます。そういうことで安全性に関しましては、ただいまも鋭意研究中でございますけれども、念には念を入れまして絶対にこれは安全だというところまで見きわめ、突き詰めましてその上で許可したいというふうに考えております。
 それから第二点の科学技術会議と原子力委員会との関係でございますが、本問題に関しましては両者の分岐点は、原子力プロパーの問題に関しましては、原子力委員会が主管しておりまして、科学技術会議と原子力委員会にはその間おのずから何と申しますか、分野がございまして、科学技術会議の方は原子力と他の部門との、たとえば人間の養成等に関しまして大学、原子力研究所あるいは産業界等、どういうふうな分野で養成していくかということになりますと、これは科学技術会議の問題になりますけれども、原子力プロパーの問題に関しましては、原子力委員会で処理することになっておりますので、これらの関係等に関しましては、原子力委員会の専任事項になっております。
#47
○矢嶋三義君 いろいろ承わりたい点がありますが、あとは他日に回しまして、最後に項目別に伺いますからお答えいただきたいと思います。残ったは、他日に譲ります。その一つは、安全性を十分考慮していると言いますが、災害補償の体制は国家補償の体制でやる方針をきめているのかどうか。私は国家補償の体制を作るべきだと思う。
 それから最近「経済発展と科学技術」という非常にけっこうなパンフレットを科学技術庁からいただいたのですが、これは近く科学技術会議にかかるかと思うのですが、科学技術会議設置法は二月二十日に公布施行されているわけですが、国務大臣に伺いますが、あの科学技術会議の構成には、学識経験者が入っておるわけです。その選任については学術会議の意向を十分尊重してやられるということは、あの法案審議のときに答弁をなされましたが、それはそういうふうに行われておるのかどうか巷間伝えられるところによると、近日委員を任命されるように承わっているのですが、いつ任命され、科学技術会議の招集はいつを目途にされているか。こういうパンフレットについても早急にやるお考えかと思うのですが、そういう人選について学術会畿との関係は、十分公約通りやられておるのかどうか。それからその発足はいつを目途にしているかという点と、それから最後にこれはささいな質問になりますけれども、この研究所を視察しまして、ここは確かに日本の原子力センターになると思うのです。僕らみたいなしろうとの参観人もおるかと思うと、非常に専門の研究徒が全国から来ているわけです。そうなりますと、そこでテレビを使うこともあるだろうし、あるいは幻燈を使うこともあるだろうし、講演等もあるだろうし、いろいろあるだろうと思うのです。ああいうセンターには、僕は講堂が一つくらい必要だと思うのです。いろいろディスカッスするような場所として、早急に私は講堂をあの研究所内に建設すべきものだ、かように見て帰ったわけですが、そういう計画があるのかどうか。きょうは以上の三点だけお答えいただいて、他に伺いたい点はありますが、他日に譲ります。
#48
○国務大臣(高碕達之助君) ただいま御質問の科学技術会議につきましては、先般の二月二十日に法律が発効されたわけでございますから、それ以来鋭意人選に努めて、特に日本学術会議の兼重会長を通じまして日本学術会議の意見等も聴取いたしまして大体人選を終えまして、まだ本日中に御本人の御内諾を得なければなりません方もおられますが、きょうの閣議では、大体の人選を申しまして本日午後になれば確定するように、承認を得るということで了解を得まして、できますればなるべく早い機会に会議を開きたいと存じまして、少くとも今月の二十日ころに第一回の会議を開きたい。それまでに一応委員の国会の承認を得なければならないというようなわけですから、非常にとり急いでおるわけでございます。
 なお、ほかのことにつきましては、原子力局長から御説明申し上げます。
#49
○政府委員(佐々木義武君) それでは災害補償の問題に関しまして御説明申し上げます。この問題は非常に重要なものでありまして、前々から研究しておったのでございますが、ただいまの段階では事故を起さないように措置をする、これが根本的に一番重要な問題でありますけれども、かりに万々一事故が起きた場合どうするかという問題でございまして、これには二つのケースがございます。一つは財産の損害に対してどういう補償を考えるか、第三者に影響を及ぼした場合に、その災害補償をどうするかという二つの問題がございますけれども、前段の財産の問題は、これは普通の火災保険とそう大して相違ございません。第三者に対する損害補償をどうするかということは非常にゆゆしい問題でございます。原子力に関しましては、いろいろ他の事項より特殊な事項もございまして、非常にほかの災害補償の問題と違うと申しますか、特殊性を持った問題になっているのでございます。ただいまの段階では、原子力規制法の一部を改正する法律案をただいま衆議院の力に提出いたしまして御審議をいただいている最中でございますが、第一段階といたしましては、民間に原子力保険プールを作りまして、このプールは現在の保険法に基礎を置きまして新しい法律改正を要せず保険プールを作りまして、そして炉の設置者は、必ずそのプールに入って第三者の損害補償に対する担保措置を講ずるというのが、今度の第一次の改正であります。ただそれだけで済むかと申しますと、もっと大きな災害が、さっき申しました発電炉の大きなものが導入されまして起きた場合、どういう措置があるのかという点になりますと、これはなかなか問題でございます。ただいま各国では米国だけが法律を持っておりまして、その他の国はまだこれに対する的確な法律ができておりません。しかし、ドイツでも、英国でも、スイスでもみな研究しておりまして、それぞれ成案を得つつあるのでございます。そこでわが方でも、こういう海外の情勢を十分視察し研究する要がございますので、先般調査団を派遣いたしまして、ただいま調査団が成果を持って帰ってきてございます。それから一方、原子力委員会の下部機関といたしまして災害補償の部会を作りまして、東大の我妻教授がこの部会長に就任して下さいまして、日本のこういう問題に対する識者の方々のお集りをいただいて、ただいま鋭意研究中でございます。そこで御指摘になりましたそういう民間の保険プールが引き受ける以上に災害が起きた場合、政府の責任をどうするかという、政府の責任の所在の問題でございますが、本件に関しまして先議会で条約審議の際にずいぶん問題になりまして、大蔵大臣に特に責任者といたしまして御出席をいただいて、衆議院の外務委員会で問題になりまして、大蔵大臣からは、そういう場合には国として最終的には責任を感じないわけにはいかぬというふうに申しております。ただし、本件に関しましては、まだまだ勉強する問題がたくさんある。たとえば原子炉災害に基いた損害賠償責任のあり方、これは今までの賠償責任は、御承知のように故意過失に基くもの以外は責任がなかったわけでありますが、そういう事態じゃなかろうという問題、あるいは責任所在の問題、いろいろございまして、賠償責任のあり方の問題、あるいは先ほど申しました保険プールで責任を引き受けた能力以上に事故が起る可能性があるかどうかという、この可能性の問題、あるいは各国の災害補償に対する考え方、もうこれは国によってみんな違います。そういう考え方を参照いたしまして、わが国ではどういう体制をとった方が一番妥当であろうかという研究を進めつつございます。おそらくこの次の国会、来年の国会には、原子力保険法というふうな特殊な保険法になりますか、あるいは国家補償法というような形で出ますか、それはまだ検討の結果を待たないと何とも言えませんけれども、そういう体制をぜひ作りたいということで勉強中でございます。
#50
○矢嶋三義君 講堂の点。
#51
○政府委員(佐々木義武君) 失礼いたしました。第三点の講堂の点に関しましては、お説のように、非常に必要性を私ども痛感しておりまして、ただいまの段階では、原子力研究所の研究本館等がある程度整備して参りますと、一部これに充て得るのじゃなかろうかという、こそくな手段でございますが、あるいは現在の食堂の二階を建増し中でございまして、これも場合によっては、講堂に一部使い得るのじゃなかろうかというふうに考えておりますけれども、お話のように、向うが、原子力研究所ばかりでなしに電電公社あるいは放射線総合医学研究所の出張所等、いろいろな機関がたくさんできているわけでございまして、そうなりますと、お話しのようなものも必要じゃなかろうかというように考えますので、もちろん研究してみたいと思います。
#52
○八木幸吉君 ごく簡単に二点だけ大臣に伺います。
 第一点は、科学技術会議の議員の人選でございます。新聞では梶井博士が一人候補者に、あるいはこれは内定というふうに伺っております。今、御答弁を伺っておりますと、きょう大体おきめになる予定のように伺ったんですけれども、それで私、特に御要望申し上げておきたいのは、行政審議会が一月二十二日に行政管理庁長官に答申を出しております。その中に、行政上の諮問機関たる、審議会などには、国会議員を入れないようにしろという答申がございます。この科学技術会議は、やはり総理大臣の諮問機関でございまして、大きく言えば、こういうことに国会議員が委員に入るということは、立法と行政とを紛淆せしめるおそがある。私は、従来からこの審議会やいろいろな調査会等に、国会議員がたくさん入っていくということはよろしくないという見解を持っておったのですが、たまたま行政審議会がそういう答申をいたしております。そこで大臣にお願いしておきたいのは、民間からわずか四名の人が入るわけでありますから、国会議員が必ずしも最高の科学技術上の学識経験者であるとばかりは限らないので、いろいろ党の関係等でそういう推薦があるかもしれませんが、現在の国会議員、もしくは国会議員の選挙にたまたま現在は落選しているが、将来また国会議員を自分の本来の生き道としているような人は、この行政審議会の趣旨から申しましても、ぜひ除いていだきたいという希望を申し上げておきます。
 それからもう一点は、これは直接関係のないことでありますけれども、たまたま通産大臣にお目にかかる機会で伺うのですが、独禁法の改正の問題、これは申すまでもなく貿易の振興上からも、また通商産業政策の上からもきわめて緊要な問題であろうと思います。昨年の臨時国会にすでに出ている問題でありますが、これはいつごろ一体お出しになるお気持であるか。通産大臣としての希望と申しますか、予定と申しますか、見通しをあわせて伺いたい。この二点を私お聞きしたいと思います。
#53
○国務大臣(高碕達之助君) 学術会議の議員につきましては、できるだけ学識経験者と、こういう意味で、梶井博士とか、これは御承知のエレクトロニクスの非常な権威者であります。また内海清温氏、これは土木技術の権威者であります。それからもうあと二人は非常勤でございますが、お一人の方は当然お入りを願う兼重氏、これは日本学術会議の会長でありますが、そのほかもう一人は今交渉中でありますが、それはきょうきまると思いますが、できるだけこの学識経験者としてどこへ出しても恥かしくない人を出したい。こういう考え方で進めたいと思います。
 独禁法の問題につきましては、これは政府といたしましてもまたなるべく早い機会に出したいと、こういうわけでありますけれども、これは非常な大きな問題でありまして、産業の組織の基本方針に触れる問題でありまして、非常に影響するところが多いわけですから、できるだけ各方面の意見をよく検討して、なるべく早い機会にこれは提出したいと、こう考えております。
#54
○理事(千葉信君) 次回の委員会は、六日金曜日午後一時から開会するこことし、本日提案理由の説明を受けました法律案の質疑については、休憩中に会派間でお話を進めることを希望して、暫時休憩いたします。
   午後一時六分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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