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1958/03/19 第31回国会 参議院 参議院会議録情報 第031回国会 建設委員会 第18号
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1958/03/19 第31回国会 参議院

参議院会議録情報 第031回国会 建設委員会 第18号

#1
第031回国会 建設委員会 第18号
昭和三十四年三月十九日(木曜日)
   午前十時四十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     早川 愼一君
   理事
           稲浦 鹿藏君
           岩沢 忠恭君
           田中  一君
   委員
           石井  桂君
           小山邦太郎君
           西岡 ハル君
           松野 孝一君
           内村 清次君
           上條 愛一君
           安部 清美君
  国務大臣
   建 設 大 臣 遠藤 三郎君
  政府委員
   建設政務次官  徳安 實藏君
   建設省道路局長 佐藤 寛政君
   建設省道路局次
   長       關盛 吉雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
  説明員
   建設省道路局路
   政課長     三橋 信一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○道路法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○道路整備緊急措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○日本道路公団法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(早川愼一君) これより建設委員会を開会いたします。
  ―――――――――――――
 この際、参考人に関する件についてお諮りいたします。首都高速道路公団法案並びに公営住宅法の一部を改正する法律案について、参考人の出席を求めその意見を聴取することにいたし方いと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。
 なお、参考人の出席を求める日時、参考人の氏名、その他の手続は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
#5
○委員長(早川愼一君) それでは、道路法の一部を改正する法律案、道路整備緊急措置法の一部を改正する法律案及び日本道路公団法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 以上の各法案については先日の委員会で道路局長から補足説明を聴取しております。本日はこれらの法案の質疑を行います。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#6
○内村清次君 まずこの道路整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして一、二点質疑をいたしますが、これは本委員会におきまして、当初三十四年度の予算計画が提示せられましてから総括質問で私も建設大臣に質問いたしたわけでございますが、その際にこれは当委員会といたしましても、かねて政府の方で策定をしておりました道路整備の五カ年計画ですね、この計画の閣議決定がなされて、そうしてその五カ年計画というものがいよいよ本ぎまりになったという通報は私たちも聞いておりましたけれども、これはもう基本的な政府の政策でもありますから、その五カ年計画というものを一つ本委員会に提出をしていただいて、そうしてその五カ年計画によっての計画の実施を一応委員会で説明を願うと同町に、またこれに対して質疑も展開をするというようなことを期待いたしておったわけですが、閣議の決定はなされたと聞いておりまするが、その資料が提出してありませんから、その資料は一体どういうふうになっておるかということが第一点でございます。
 それから、で、この計画によりまして、各府県別のその詳細な資料があれは各府県別の道路計画も一つ提出してもらいたいと思うのですが、その点いかがでしょうか。
#7
○政府委員(佐藤寛政君) 道路整備五カ年計画につきましては、かねて委員会からも御要求がございまして、予算の御審議に当りましてさっそくごらんにいれなければならないはずのところ、非常に延引いたしておりまして、まことに恐縮に存じておりました次第でございます。先日の二十日に閣議決定に相なりました次第でございまして、実は本日御説明申し上げようと考えましてただいまお手元に資料としてごらんにいれた次第であります。
 ただいま御質問でございますので、第一点として道路整備五カ年計画について御説明を申し上げたいと思います。この、五カ年計画を策定いたしましたまず基本方針というようなものについて最初申し上げてみたいと思います。これにつきましては、最近におきます経済の発達、それに伴いまして自動車交通の増加並びに今後それがどういうふうに発展していくか。それからまた道路との関係におきまして、道路の整備の現状から考えまして、今後五カ年間に道路事業として、どの程度のものをやらなければならないかということを、まず最初に巨視的にいろいろな方法で検討した次第であります。結果を申し上げますと、昭和三十三年から三十七年までのこの五カ年間に最小限度として道路に使う事業費、つまり総投資は一兆円をどうしても必要とするということを一つの基本方針といたしております。この一兆円は国内全般にわたる道路に使われます投資でございますので、当然その中には地方の自治体が単独事業として、地方財源――自由意思をもって実施するあらゆる道路事業も含まれるわけでございます。それらのものは一応別といたしまして、国の五カ年計画で実施いたします分といたしましては、この一兆円の中で八千百億円というふうに見積った次第でございます。その八千百億円のうち国の直轄事業あるいは地方に対する補助事業、つまり一般道路事業でございますが、この事業につきましは六千、百億円、そのほか有料道路事業につきまして二千億円程度のものを考えなければならない。合せて八千百億円。そのほかに先ほど申しました地方の単独事業として予定されます分が、千九百億円、合せて一兆円ということに相なる次第でございます。
 それから基本的な考えの第三点といたしましては、この積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法という法律がございます。この法律によりましていわゆる積寒道路事業というものを実施いたすことに相なっておりますが、この事業はやはりこの道路整備事業のうちに含まれるわけでございまして、道路整備計面といたしましては、この法律による事業も、この道路整備五カ年計画の中に含んで考えることにしておるという点でございます。
 それから、その次には、これだけの事業を実施いたすということになりますと、国費も相当多額を必要といたしますが、同町にまた地方費も相当のものを必要とするわけでございます。御承知のように、地方財源があまり豊かでない現状におきまして、多額の地方費を必要とするということはなかなか問題も多うございまして、この道路整備五カ年計画を立案するに当りまして、この地方負担関係は昭和三十三年度に実施いたしておる程度の国の負担率、補助率をこの五カ年間続けていきたい。来年から負担率、補助率等を下げるというふうなことをいたしませんで、三十三年度の負担率、補助率を続けて参りたい、こういう考え方をいたしておるわけでございます。これにつきましては先ほど御指摘がございましたこの道路整備緊急措置法の一部を改正する法律案で別に御審議を願っておるわけでございます。そういう観点に立ちましてこの五カ年計画を策定いたしたわけでございます。
 なお、一つのこの計画の特徴と申しますかを申し上げますと、八千百億円に及ぶ多額な道路事業でございますが、これらにつきましては、この直轄事業にいたしましても、また地方の補助事業にいたしましても、またその負担、それから有料道路事業にいたしましても財源的な裏打ちと申しますか、財源措置といたしまして一応つじつまが合うような財源措置を講じておる、というところに一つの特徴があろうかと思われるわけでございます。そういう考え方で策定いたしておるわけでございますが、以下お手元に配付いたしてございます資料によりまして御説明を申し上げたいと存じます。
 この閣議決定の内容でございますが、大きく分けて1と2とこういうことになっておりますが、一は道路の整備の目標、二が道路の整備の事業の量、こういうことになっております。これは道路整備緊急措置法によりまして、五カ年計画の道路の整備の目標と事業の量について、閣議決定を求めなければならない、こういうことに相なっておりますので、そういうふうに大分けして二つの項目について閣議決定をいたした次第でございます。
 道路の整備の目標でございますが、これはこの五カ年計画を実施いたします際の基本方針及び整備事業の目標、ねらいというようなものをまとめてこの目標として掲げた次第でございます。この最初の方は先ほど御説明いたしましたので省略いたしまして、各種道路種別別に掲げております点につきまして御説明を申し上げます。
 (1)は高速自動車国道でございます。高速自動車国道については、高速自動車国道中央日勤車道、これは小牧、吹田、及び高速自動車国道吹田1神戸線、これは吹田―西宮間でございます。こう二つ書き分けてございますが、これが俗に申します名神高速道路でございます。これを昭和三十七年度に供用を開始することを目途として整備するほか、東京都から小牧市に至る区間についても調査の結果を待って準備に着手する。この名神高速道路につきましてはただいま工事実施中でございますが、これを鋭意工程の進捗をはかりまして、この五カ年計画の最終年度である昭和三十七年度には、供用開始できるような目途をもちまして事業を推進いたしたいと考えております。そのほかこの小牧から東の方でございますが、この区間につきましてもただいま調査中でございます。一昨年、昨年、またことし来年というふうに調査中でございますが、この調査の結果を待ちまして何がしかの準備事業ができるようこの中に見込んであるわけでございます。
 次は一級国道でございますが、一級国道につきましては昭和三十三年度から七年間に全路線につきまして整備をおおむね完了するようにねらいをおきたい。そういうことを目途といたしましてこの五カ年計画――昭和三十三年度から七年までにはまず一級国道の全路線につきまして整備事業を促進するわけでございます。各路線につきまして整備の着手をはかりその促進をいたす。その結果といたしまして、国土を縦断して重要な産業地帯を結んでおる区間につきましては、この五カ年計画で大体完了をはかるようにいたしたい。さらに大都市、重要産業地帯におきまして、経済活動並びに交通の隘路となっておりますような部分に対しましては、一応の改良した部分でありましてもさらに再改築という必要も起って参りますので、再改築を行うというふうに、一級国道につきましては全般的に整備を進めまして、この五カ年計画が終りますと、改良済み延長は大体七三%、舗装済み延長は約六三%、その程度に相なる見込みでございます。そういうふうに計画をいたしておるわけでございます。
 それから次は二級国道でございますが、これは三十三年度以降五カ年間におきまして、いろいろ全国に路線は多うございますが、国土を横断する重要路線、大都市、重要産業地帯におきまして、産業の隘路となっているような部分、それから国際観光上重要な路線というようなところに重点をそれぞれおきまして、そうして二級国道の整備をはかって参りたい。結果といたしましては改良済み延長の比率が約四〇%、舗装に対しましては約二五%程度に現在のものが向上される、こういうふうに考えてございます。
 それから都道府県道及び市町村道でございますが、この中で首都高速道路でございます。これにつきましては、別途首都高速道路公団の法律というものの御審議をお願いしてございますが、あの公団で実施する高速道路でございますが、東京都の区部及びその周辺地域におきまして、非常に交通の混雑している部分の円滑をはかるために実施することにいたしたい、昭和三十三年度から五カ年間におきましては、全体計画に対しまして枢要な区間を選びましてその整備を一応は完了するようにいたしたいと考えております。
 次は都道府県道及び市町村道でございますが、これはこの五カ年間に特に重要な地方的幹線、それから重要産業地帯において産業基盤の整備のために必要な路線、重要都市における交通の円滑をはかるために至急整備をしなければならぬもの、それから未開発地域の資源開発を促進するための必要路線、それからまた観光上重要な路線、その他、国の施策上特に整備をしなければならない路線というふうに、やはり重点をきめまして整備の促進をはかって参りたい。このうち主要地方道について申し上げますと改良済みが約四〇%、舗装済みの延長が約一五%に向上される。そういうような見積り方をいたしているのでございます。以上がこの整備事業を実施いたします目標でございます。
 第二といたしまして道路の整備の事業の量を掲げてございます。一般道路と有料道路というふうに分けてございますが、一般道路につきましては一級国道の改築、改良二千七百十キロメーター、この中には橋梁、隧道等も含めてございます。全体といたしまして二千七百十キロメーター。舗装を実施いたしますのが三千二百七十キロメーター。二級国道の改築につきましては改良千六百院キロメーター、この改良も一級国道と同様に隧道、橋梁等を含めておるものでございます。以下同様でございます。舗装実施をいたしますものが千八百二十キロメーター。主要地方道につきましては改良千七百四十キロメーター。舗装千四百六十キロメーター。主要地方道以外の都道府県道につきましては改良千五百十キロメーター。舗装千キロメーター。主要地方道以外の市町村道の改築につきましては、改良千八百キロメーター、舗装千百五十キロメーターでございます。次は維持及び修繕でございますが、これらにつきましては事業の量と申しましても延長で計上するということはいたしかねますので、ここでは事業量といたしまして金額で掲けてあるわけでございます。維持として九十四億円、修繕二百九十二億円、特殊改良百三士五億円。除雪及び防雪等、これは先ほど申しました積寒事業関係でございます、百十五億円。それから次は建設機械の整備といたしまして百五十九億円。積寒関係の除雪機械の整備といたしまして二十三億円。次は道路調査二十億円ということに相なっております。
 第二は有料道路でございますが、この有料道路の内訳につきましては、高速自動車国道の新設といたしまして九百九十六億円、それから首都高速道路の新設に五百九十億円、その他の道路の新設及び改築、これは日本道路公団が実施いたしております一般道路のことでございます。これが三百七十九億円、維持及び修繕といたしまして二十億円、道路調査といたしまして十五億円、こういうふうな見積りに相なっておるわけでございます。以上閣議決定の内容を簡単に御説明いたしました。
 なお、参考資料として三、四の資料を添付いたしてございますが、資料の一は、五カ年計画の内訳といたしまして事業費、予算額に分けて、道路の種別的に、それから雪寒事業、建設機械、調査、それから有料道路というふうに、道路の種別ごとに事業費と予算をごらんに入れてございます。それから資料の二の方は、一般道路事業の内訳といたしまして、道路の種別ごとに内地の直轄、それから補助事業、北海道の直轄、補助事業、それから街路事業、これも内地と北海道に分けまして、それから北海道の直轄、補助、機械というふうに、道路の種別に事業費、予算額をごらんに入れてございます。  それから参考資料の二でございますが、これは道路整備五カ年計画実施後の道路整備状況これは先ほどこの道路の改良と舗装について目標のところで申し上げましたが、この整備延長等を掲げまして、ややくわしく道路の種別に改良状況と舗装状況が、五カ年計画実施前と実施後においてはどうなるかということを、延長並びに比率を資料でごらんに入れてある次第でございます。
 それから資料三は五カ年計画の財源関係でございますが、これをちょっと御説明いたしますと、事業費八千百億円、一般道路六千百億円、有料道路三千億円、こういうふうに相なっております。このうち二といたしまして、国費及び地方費所要額見込み、国費所要額が五千三百二十二億円、このうち純国費で入り用のものが四千九百三十八億円、これを分けますと一般道路分は四千六百二十六億円、有料道路分は三百十二億円、それから直轄事業の地方負担金相当額の借入金が三百八十四億円、合計いたしまして国費の所要額が五千三百二十二億円、こういうふうに相なるわけでございます。地方費関係といたしましては純地方費が一千九十億円、これにただいま申し上げました直轄事業の地方負担金が三百八十四億円、合せまして一千四百七十四億円、こういうふうに相なるわけでございます。で、これらの国費及び地方費の必要額に対しまして、特定財源の見込みはどんなふうになっておるかということでございますが、これは下の方にございますガソリン税収入が四千六百二十一億円でございます。それから地方関係では道路譲与税が八百三十九億円、軽油引取税が七百四十三億円に相なっております。これで合せまして千五百八十二億円というのが、この閣議決定の事業に対する財源の考え方でございます。
 その次に雪寒特別地域道路交通確保六カ年計画というのがございますが、これは先ほど申しました法律によります六カ年計画、つまり五カ年に合わせまして三十二年度から六カ年計画にいたしまして、この内容を、この計画の三十三年度分からのものを道路整備五カ年計画の中に含まれるようにいたしておるわけでございます。この説明は省略いたします。
 以上簡単でございますが、説明を終ります。
#8
○内村清次君 大臣に一つお尋ねしておきたいと思います。この閣議決定の道路五カ年計画というものは、特徴とすれば大体財源一兆円ですね。これに高額な国費を注入をして今後五カ年間で整備するというところに特徴があると思います。ところが、従来当委員会を通じましても、同一内閣でも大臣がかわりますると、各年度等におきましても、一応五カ年計画あるいは十カ年計画というような計画がなされておる。今回はその特徴を含めまして、遠藤建設大臣のときにこうやって、画期的な施策がなされるのでございますが、これがまた従来通りこの計画は計画といたしましても、実際二年度、三年度になってきて、これがまた財政的にも、実施上の実際の上におきましても、これが熱意が変ってくるというようなことがあっては、私たちは内閣の性格に対しましても疑いを持ちますけれども、どうも国民に対して相済まないと思うんです。で、この閣議決定というものに対しては、いつ大臣がおかわりになってもならないでも、そういう熱意を持続されるところの、ほんとうの基本方針というものがあるかどうか、その点を一つお伺いしておきたいと思います。
#9
○国務大臣(遠藤三郎君) 道路五カ年計画についての将来の見通しについてお尋ねでありますが、御承知のように各種の問題について五カ年計画というものが唱えられております。しかしその五カ年計画の中には各省単独で、たとえば建設大臣が建設省としての五カ年計画を立てるとかいう場合もございます。そういう計画は建設省限りでやっておりますから、一つの努力目標になっておるわけであります。その計画は大蔵大臣はこれを了承しておらない。従って次年度、三年度の予算折衝の場合に、大蔵省はそれに拘束をされないというのが各省限りのいわゆる五カ年計画でございます。そういう五カ年計画についてはその省で一応の目標を定めて努力はして参りますけれども、それが政府全体として実施されるという確証はないわけであります。しかしこの道路五カ年計画につきましては、御指摘のように、最初計画を立てまして、それが二年、三年後には、全く最初の構想がくずれてしまうようなことがあっては大へんでありますし、自民党の大きな約束でもありましたので、将来この五カ年計画最終的に実現されるまで、必ずこの計画でいくんだというかまえを内閣としてきめたわけであります。従ってこれには大蔵大臣も了承しておりますし、経済企画庁長官も了承しておりますし、総理大臣も了承しているわけです。そういう意味で国全体の方針としてきまったわけであります。でありますから、それだけにこの計画をきめるのに非常に手間をとりまして、昨年の十月以前にきめなくてはならぬはずでありましたけれども、次年度の財源関係はどうなる、三年度の財源関係はどうなる、ということまでぴしっと検討いたしまして、これで五カ年計画必ず実現できるという見通しが内閣として立って、それに基いてこの五カ年計画は策定されたのであります。もちろんこの五カ年計画は、法律的に次年度、三年度の拘束するものではありませんけれども、政治的な約束としては、次年度、三年度を拘束しておるわけであります。従って事務当局が昭和三士五年度の予算要求をいたします場合に、この五カ年計画に基いて予算要求をいたしますれば、大蔵省はこれをむげに断わることはできないのであります。これは必ず実現されていく、こういう性質のものでありますから、それだけに非常に念を入れ時間もかけたわけでありますが、この五カ年計画が最終段階まで実現されるということについては、固い自信を持ち、またそうなくてはならぬという確信を持って進めておるような次第でございます。
#10
○内村清次君 二十八年に、大臣も御承知のように、当委員会でも問題にいたしました治山治水の五カ年計画、これも亡くなられましたけれども、当時副総理であった緒方さんが会長となって、おそらくこれもまた内閣の責任において御策定になったと思うのですが、これが今日になってみますると各項目というものが全く計画通りいっておらない。ここの根本原因というものはあとで大臣から説明していただきますけれども、あるいは大蔵省を拘束しておらないとか、内閣全体の責任ではなかったというようなことが、あるかもしれませんけれども、私たちはいやしくも保守内閣として、当時の総理はかわったにいたしましても、やはり保守内閣の国民に言った治山治水の私は五カ年計画であったろうと思うのです。それがこれとただいまの御説明によりますると、閣議で決定したことであるし、大蔵省の方も拘束していく、同町に五カ年間はこれは一つ経済上の問題、財政の問題もありましょうが、これを国民に誓って、計画通りに遂行していくというようなお話でございますけれども、しかしやはりあのような五カ年計画と同じような形にならないかということを私たちは憂えるわけでございます。あの問題、すなわち治山流水の問題と対比していま一つ大臣の決意を御説明願いたいと思っております。
#11
○国務大臣(遠藤三郎君) 昭和二十八年の大災害を契機にいたしまして、当時の副総理が主宰いたし、治山治水の大計画を立てたということは御承知の通りであります。ところがあの大計画は、政府としてはやるのだというようなことで参りましたのですが、実は努力目標であったんであります、一兆九千億程度になったかと思います。非常に大きな、根本的にやるにはこうやるのだという努力の目標を掲げておったのであります。ところが実際の五カ年計画を進めて参ります場合に、あの努力目標を達成する一つの段階として、第一次の五カ年計画を立てたのでありますけれども、その五カ年計画は閣議決定になっておらないのであります。いわば建設省の努力目標のような形になっておったのであります。でありますから、これはこういうことをしておったのでは、いつまでたってもこれはだめだ、災害のあったその年にはぱっと騒いでやりますけれども、その翌年は忘れたようになってしまって、予算をとりにいっても大蔵省がなかなか予算を出さない。これは大蔵省が判こを押したものではないという議論が行われてきたのであります。でありますから、私は昨年どうしても治水の五カ年計画を立てなければならない、それはどうしても単なる努力目標であってはならない、これはあくまで政府が閣議できちっときめて、この五カ年計画はいかなる事情があろうとも、財政当局は責任をもってやるという建前の五カ年計画を作ろうと思いまして、非常に努力して参りました。私の、建設大臣としての努力目標の五カ年計画でしたらば、昨年作ることは簡単であります。しかし私はそれはもう意味がないと、ただそのときに五カ年計画、五カ年計画といって騒ぐだけで、その翌年はけろっと忘れたようになってしまって予算が取れない、そういうことでいいか。そういうことを繰り返しておったのではいけないので、閣議できちっときめて、そうして次年度までにわたっての財源の見通し等をも立てた五カ年計画にしたいということで、実は閣議でも非常に争っておったわけであります。いろいろ検討して参りますと、そういうことになって参りますと、実際次年度、三年度に政治的な予算の拘束を受けて参りますから、簡単に結論を出すわけには参りません。そこで昨年のこの予算の編成、三十四年度の予算の編成をしたときの事情を申し上げますと、農業関係の治山治水の、ことに砂防の問題との関連、この関連等についてもう少し見通しをはっきりつけなければいかぬ。両者の調整をとらなければいかぬ。それからさらに三千五百億円の投資をすることによって、果して年々の災害三千四百億円のうちの億円を減少せしめるという計画に合うかどうか。三千五百億円を投資しなくても、二千四百億でもその目的が達成されるのじゃないかというような議論も出たりしまして、個別に一つ一つ当っていく、積み上げて、もう一度念を押して計画の正確を期して、そうしてはっきりしたものにしようということを申し合せることによりまして、閣僚懇談会で財政的の裏打ちをして、三十五年度までにこの五カ年計画をきめよう、こういうことを閣議了解でまとめまして、そして治山治水五カ年計画は一時保留をしたのでございます。私は建設大臣の努力目標としての五カ年計画をここで出すことは、世間的にはいいかもしれませんけれども、実際にはほとんど意味がないと、こう私は考えましたので、国会に対してはまことに申しわけない。申しわけないと思いましたけれども面子よりも実質だという考えで、治山五カ年計画を三十四年度から立てるということを一時保留をいたしまして、そうして三十五年度に諸般の問題になった点を全部解決いたしまして、閣議の決定によるところの、後年度にも及ぶ財政負担についての責任を持つことができるように、しかもそれは内閣として責任の持てるような五カ年計画にしようということで、今検討をしているようなわけであります。
 治水五カ年計画について、ただいまお尋ねでありましたので、ありのままを私は申し上げて御了解を得ておきたいと思うわけであります。
#12
○内村清次君 この資料をきょう御配付になったのですが、この資料を見てみましても、これは道路種別ごとの財源計画及びまた五カ年間の完遂目標の一応の数字がこう出ておるのです。いやしくも五カ年計画と名乗ったならば、岸内閣の中にも経済企画庁があって、経済の五カ年計画というものも唱えられておりますからして、それと見合った、しかもまたこれははっきりと一兆億というような数字が明確に出ておりまするからして、経済の伸びと合せて一応のこの年度別の財源計画というものが、これには私はついてくるものだと、こう考えておったわけです。そうして、それが計画性のあるもので計画的に年度別にどこまで伸びていくというようなこと、あるいはまたその年度別の計画にきっちり合せたような実施努力をやっていく、こういうようなことが初めて計画性のあるところの五カ年計画ではないかと私は思っておるのですけれども、この年度別の財源、または年度別の道路整備の計画というものがこれには載っておりませんが、これはどういうわけですか。
#13
○国務大臣(遠藤三郎君) 完全な五カ年計画としましては、各年度別の支出と歳入とをはっきりきめていくことが完全な五カ年計画だと思います。ただ、今回この五カ年計画を作るにつきまして、非常に手間をとりまして、それらのこまかな点まで検討して参りますと、まだ相当時間がかかって参ります。かたがた歳入の方も多少多くなったり少くなりたりいたしまして、見積りの狂いも出て参りますので、さしあたり三十四年度の計画をきめておきまして、そして三十五、三十六、三十七年の計画というものは漸次それを固めていく。大きな目標だけはきちっときめてこれは動かさない。従って、三十五年度にやる仕事と三十六年度にやる仕事との間に、多少もう少し検討した上、先にやるようになるか、あとにやるようになるか、そういう問題のゆとりを多少残しておきまして、そして少し変ってもすぐ五カ年計画の変更だというふうなことにならないように、大ワクだけはきちっときめようと、こういう考え方を持っておったわけであります。これで三十五年度以降の計画がはっきり出ておらないから、五カ年計画はあとでまた行方不明になるのではないかという御心配だろうと思いますけれども、そういうことは絶対ないと考えております。
#14
○内村清次君 私はその点に非常に疑問を持っておるのです。これは従来のやり方がみんなそれだったのです。今は絶対心配ありませんと、たとえ自分がかわっても、建設省といたしましても、閣議決定をした以上は、大臣がかわっても、一つこれは五カ年間には必ずやりますというお話のようでございますけれども、そこに私は、どうもやはり国民に示した計画性というものに対して国民が信用しないということは、ここに原因がありはしないか。せっかく大臣のときにこの計画がなされるとすれば、私は年度別の一つ財政計画もきっちり拘束させて、そうして府県に対してもその努力目標を、政府の計画を十分周知されて、そしてそこの上に立って、あとは府県の財政関係とあわせて一つ調整をしていくというようなことで、初めて私はこれの価値があると思うのですけれども、この点がなされておらないことは、非常に私は遺憾に存じておるところであります。というのも現にたとえば揮発油の譲与税の問題につきましても、軽油引取税の問題につきましても、もうすでに与党を含めて政府の出したところの案というものは修正されてしまっておる。財政計画というものはこれでもう一つの破綻がきているのです。だからこういう点は一体大臣としてはどういうふうにお考えですか。
#15
○国務大臣(遠藤三郎君) ガソリン税収入がもし減って参りますと、財源の面においてこの計画が多少修正されることになって参ります。ガソリン税の収入減によって一般会計から出す金が減って参りますれば、これをあるいは公債によるとか、あるいは自然増収でどの程度上るかとか、さらに計算を精密にするとか、あるいはその他のいろいろな手が考えられて参ると思いますが、ガソリン税の方は、私どもは何としてもこれを修正をしないようにお願いしたいと思っております。
 軽油引取税の方の問題は、昨日も衆議院の方で一応修正案が出ました。これは私ども同意いたしましたのは、地方財政の面にこれは影響がございますが、道路の整備の上において直接必要な財源としては、この四千億円の案で多少余裕があったわけでございます。千九百億円の一般の単独事業に因る分、すなわち地方の交付税等でまかなう部分に食い込む余裕を持っておったわけでございます。その程度でもって今回の増税の減はまかなっていけるということで、つじつまが合うという見通しがつきましたので、私もあの修正には賛成をしております。そういう事情でございまして、ガソリン税の方は何とかして修正をしないで通してほしいと、こういう考え方になっておる次第でございます。
#16
○内村清次君 先ほど大臣は、軽油引取税の問題は、交付税で地方の方ではまかなっていくからというお話でございましたけれども、おそらくは地方公共団体といたしましても、相当輿論のある問題ではないかと思うのです私は、今後の計画において、決してこれが支障がないとは断定することはできないと思います。そういった内閣の性格、あるいは与党の性格がある以上、私たちは、もう少しきっちりした年度別の目標をお立てになって、そうして省をあげて、また内閣をあげて、この道路整備の方に力を尽していく、産業基盤を拡充していくという熱意がほしいわけです。その点は重ねて強く一つ計画の変更のないように私は希望いたしておきます。
 次に、今回のこの緊急措置法案の中で五カ年間を延長したということにつきましては、私も賛意を表します。この日本道路公団法の一部改正の点で、ただいま名神の高速道路の用地買収がなされているのですが、これはまあ事務当局からでもけっこうですが、この状況は一体どうなっているのか、さらにまた、本年度から三十四年度に繰り延べているところの額というものは道路公団にはどれくらいあるか、その点を一つはっきりしてもらいたいと思います。
#17
○国務大臣(遠藤三郎君) その概要について私が申し上げまして、詳しい数字的のことは事務当局から説明さしたいと思います
 道路公団の名神国道の用地買収の事業はなかなか大へんな仕事でありまして、非常に進捗がおくれておったのであります。これははなはだ私は申しわけないと思っておるのであります。当時は、用地買収について非常に困難がありまして、その用地に立ち入りをして調査をすることさえも拒否されたような地帯もあったのであります。しかし、こういう方々には根気よく事情をよく話しまして、そうして賛成を求めて、その後だんだんわかって下さいましたために、用地買収も非常に進んで参りました。御承知のように、最近の道路工事は、用地が解決すれば、もうほとんど大半の問題は解決したと言っていいくらいに私思っておるわけでございます。あとは技術的にはどんどん建設をやればいいのでありますから、建設技術も非常に進んでおりますし、きわめて短期間に道路の工事というものは進んで参ります。用地が一番問題でありまして、しかも、用地をあまり民意を無視してがしゃがしゃやってしまいますことは、これはいかがかと思いまして、できる限り納得がいくように、よく事態の重要性というものを認識していただくことに努力して参りました。最近は用地買収がだいぶ進んで参りました。従って昭和三十三年度繰り越しは六十億から七十億になるかと思います。詳しい数字は道路局長からあとから説明していただこうと思いますが、しかし、三十四年度になりますと、買収された用地の上に道路建設をやるということがはっきりして参りますので、三十四年度には名神国道の道路の建設が急速に進んでいく、そういう状況であることを御了承いただきたいと思うのであります。
#18
○政府委員(佐藤寛政君) 私から若干数字的に御説明申し上げます。名神高速道路の用地取得につきましては、まずこの全線につきまして、地元の御了解を得まして、用地買収の準備をしておる部分、測量をしておりまして、この測量が完了いたしましたものが全体の約七三%程度に及んでおります。完了しております。その部分につきましては、直ちに用地買収の交渉に入るように今いろいろ準備いたしておるわけでございます。用地買収そのものにつきましては、名神の全路線に工事着手の優先順位を設けて用地買収を進めておりますが、第一順位区間といたしましては尼崎から栗東間、これは大津のやや東の部分でございますが、これが第一区間。それから第三順位の区間といたしましては、その尼崎から西に延びて終点である西宮まで、それからまた滋賀県の彦根から一宮まで、これが第二順位。それから第三順位といたしまして滋賀県の中間部分である栗東から彦根間、こういうふうに考えておりますが、このうち第一順位である尼崎―栗東間について申し上げますと、今年の一月一日現在におきまして、土地、物件等の買収補償が済みましたのが二〇%に及んでおります。その当時の見込みでこの年度末までにはこれが五〇%程度に進むだろう、土地につきましては。物件につきましては七〇%程度まとまるだろうという見込みで現在進めておるわけでございます。なお栗東―尼崎間のうち京都のバイパスでございますが、この部分につきましてはもうすでに昨年に用地買収を完了いたしまして、現在現場で工事を進めておる状態でございます。
#19
○内村清次君 私はこの委員会で大臣にちょっとお尋ねしたことがあったのですが、今回の日本道路公団法の一部改正案の中に、国際復興開発銀行の方から資金の導入をやる、こういったことが明確に出されておるわけですけれども……。先ほどまだ道路局長から実は私の質問に対する御返事がないようですが、たとえば本年度から三十四年度に対して道路公団の事業繰り延べをやっておる額が一体どれくらいあるかという問題もあるわけですが、とにかくこの道路公団に対しましては、政府の方でも一般の財源からも、財政投融資からも毎年々々予算が、あるいは資金が手当がなされておるわけです。今回もこの公団法の一部改正で資本金を増加するということですね、こういうことが建設大臣の認可事項として設けられたわけですが、そうやって資本金を増加するというようなことがなぜ必要かということが、どうも私まだ明確でないのです。
#20
○国務大臣(遠藤三郎君) 実はこの問題につきましては、三十三年度にはたしか補助金という形で道路公団の方へ出しておったのであります。その目的は何かと申し上げますと、道路公団が市中の銀行あるいは財政投融資から融資を受けます場合に、やはり非常に利息が高くなって参ります。利息のつかない金を入れまして、そうしてその経費を減じて、それによって料金の額を少くしていかなければ実際の需要、要求にこたえられないということが大きな目標の一つであります。三十三年度に約五億円の補助金を計上したのでありますが、今度は資本金というような形の力がいいだろうということにいたしまして、四十五億円を資本金の形でもって政府が出資する形にし、参ったのであります。この目的は今申し上げた目的と全く同じでございます。
 なお詳しいことがもし御必要であれば道路局長から答弁していただくことにしたいと思いますが、大体そういう考えで政府出資というものを認めてあるわけでございます。
#21
○政府委員(佐藤寛政君) 先ほど内村先生の御質問に対しましてお答えを落しました、本年度事業の来年度への繰り延べの予想でございますが、これはただいま鋭意事業を進めておるわけでございます。ただいまの予想では、名神関係で約六十三億円程度の繰り延べが起るであろう。先ほども申し上げましたように、用地買収を進めておるのでございますが若干予定よりおくれておりまして、この程度の繰り延べが起るだろうということでございます。しかしながら先ほども御説明申し上げましたように、すでに地元とも買収の点で話し合いのできておる所がかなりございますから、来年度におきましては大いに進捗いたさせまして、今年度のおくれを取り戻すようにして参りたというふうに考えておるわけでございます。
 それから、この道路公団に対する補助金制度を今回出資金制度に切りかえました点について、ただいま大臣から御説明ございましたが、若干その間の事情を詳しく申し上げたいと存じます。その点につきましては、日本道路公団は創設当初に政府から出資があったものとされて、現在までに持っておる資本金十億三千九百万円というものを持っておるわけでございます。で、事業といたしましては、政府からの補助金、それから借入金、一般の道路債券、そういうようなもので資金を得まして事業をしておるわけでございますが、最近の公団の事業の拡大に伴いまして、公団の事業の経営を安定化することを、まず先々に対しても考えていかなければならない。それから国から従来はまあ補助金という形で出しておったのでございますが、まあだんだんそういう形で多く出すということよりは、国から出す金をやはり効率的に、有効に運用するような考え方をしていただかなければならないということになりますと、補助金という渡しっぱなし、使いっ切りという制度よりは、むしろ出資金の方が事業の効率化、それからまた公団といたしましても企業の合理化と申しますか、そういう点から考えましても、出資金という形の方がよりその目的に適するのではないか、そういう形にして国からの資金をできるだけ相当、たくさん出すようにした方がよろしいのではないか、まあ考えておるわけでございます。そこで、本年度から補助金制度をやめまして、出資金を増額することができるようにいたしまして、本年度におきましては四十五億という、日本道路公団に対して、三十三年度に比較いたしますと、相当大きな金を公団に出すことに考えておるわけでございます。
#22
○内村清次君 こうやって政府の出資金を本年度は四十五億出す。出資金を公団に資本金として運用させる、というような一連の考え方というものは、一方においてはこの改正案にもありますように、国際復興開発銀行からの金も一つ借りようじゃないか、そうするにはやはり資金計画、あるいはまたその資本金の状態あたりの公団の基礎を強固にして、そうして信用をとっていこうじゃないかというようなことで、いわゆる世銀からの要請で政府の方はこうやった改正案というものを出して、出資金を増大していくという考え方ではなかろうか。こう思うのですが、どうですか。
#23
○政府委員(佐藤寛政君) この補助金制度を出資金制度に切りかえようという考えは、先ほど大臣からお話しあったように、私から説明申し上げましたように、国の金を効率的に使うことと、それから公団の事業の運営の合理化という点を考えました次第であります、外資導入――世銀との関係は全くございません。
#24
○内村清次君 これは、まあ非常に明確な御答弁でございますが、大臣その通りですか。
#25
○国務大臣(遠藤三郎君) その通りです。
#26
○内村清次君 そうすると、無理に世銀から借りるというような考え方はどこにありますか。
#27
○国務大臣(遠藤三郎君) 実は、この公団の事業を遂行していく資金の問題については、政府出資をできるだけ多くすることが、できればこれが一番いいのであります。これは利息もかかりませんし、政府が全責任をももってやっていく。しかも相当赤字になるような道路、そういう道路も公共的に必要であるということならば、どんどんそれをやっていくというようなことができますから、それは非常にいいのでありますけれども、一方においては財政の非常に苦しい事情もありますから、これは最小限度、公団の経営上どうしても必要だ、しかも赤字が出てどうにもしようがないので、それを合理化するためには無利息の金をこの程度つぎ込めばやっていける、というような最小限度の見通しを立てて、出資を政府からするというような建前をとっておるのであります。世銀から、もし安い利息の金が借りられますならば、これを道路に投資をして、そうしてりっぱな道路を作って参りますれば、日本の経済の大きな開発にもなりますし、かたがたはっきりペイするということがよくわかっておりまして、しかも世銀が何ら政治的な干渉もございません、全然そういうことの心配はございませんので、有利な条件であればこれをどんどん借りて、国内の道路の開発をやることがよろしい、こういうような観点から世銀の融資を要請してきたような次第でございます。
 この世銀の融資は三十三年度にも計画をしておったのでありますが、話し合いが少しおくれておりまして、ことしの六月ごろには大体結論が出ていくであろう、アメリカの方の、世銀の年度の関係もありまして、大体六月ごろには結論が出るだろう、こういうような状況になっておりまして、近いうちに関係者を世銀当局へやりまして、そうして世銀の最後の理事会で決定をする、最終の相談をするという場合に、こちらの方からいろいろな資料を出してやる、こういう意味で最近の機会に責任者を向うにやることにしております。そういうふうに進んでおりまして、世銀から金を借りる趣旨、そから今世銀から金を借りようとしておる状況はそういうことでございますから、一つ御了承願います。
#28
○内村清次君 そこで岸内閣になりまして、特に第二次内閣になりましてから、たとえば道路の問題につきましてもただいま御説明の通り、あるいはまた鉄道の問題に対しましてもそうやった思想、それから電源開発の問題につきましてもそういう思想ですね。やはり世銀から一つ金を借りようじゃないかというような考え方が非常に濃厚になってきておる。そこでお尋ねしますが、たとえば担保条件といたしまして、これはやはり銀行が貸す以上は、特に日本のそうやった基幹産業のまた基盤になるものや、あるいは基幹産業やというような問題が担保条件として――まあ日本の銀行利子からいえばもちろん幾らか安くはありましょうけれども、担保条件として提供しなければならないというようなことに対して、国民のうちには相当危惧を持っておるのです。ただこれは日本の銀行から借りてそうしてその借りた金々払いさえすれはそれでいいじゃないか、というような簡単な問題ではないと私たちは考えますが、そういった思想が非常に濃厚になってきているとを私たちはどうも見受けますけれども、閣議の、また内閣の性格というものが、やはりそういうところの方向を非常に濃厚に持っているかどうか、この点を一つ伺っておきたいと思う。
#29
○国務大臣(遠藤三郎君) その点につきましては、世銀の貸付の条件等がまだきまっておりません。最終段階にきまると思いますが、もちろんむずかしい担保の要求などはしておりません。そこで最終的に条件をそろえてみて、これでいいか悪いかというこしを判断して、これで国民も納得できるという条件の場合吉に借りるという正であります。一応借りる予定はしておりますけれども、最終的な決定は世銀の出方を見てからきめよう、こういうことであります。岸内閣としましては、むやみに金を借りてどうするんだというような御意見もあるやに伺うのでありますが、だれでもとにかく金を貸してくれる人から金を借りてやろう、というふうな考えではないのであります。現に昨年もある人を通して、西ドイツから技術協力の意味で金を借りたらどうか、向うに話をして、場合によっては相談に乗ってもいいというような話であるけれどもどうかというようなことを、第三者でありますが――西ドイツの政府でありませんけれども、第三者からそういうあっせんをしてくれる人があったのでありますけれども、私はこれを断わりました。この際、西ドイツから借りるべきじゃないというような考え方で断わったのであります。従って全体の情勢から、日本の経済としてこういう借款をすることが、日本の自主性を失わないで、しかも日本の経済にも大きなプラスになるという、そういう前提条件のもとに、そういう場合には借りてもいいんじゃないか、条件がよければ借りてもいいんじゃないか。そういう考えを持っているわけでありまして、最終段階におきましては十分に条件を見て、国民の納得のいくような条件で初めて話し合いを決定したい、こら考えております。
#30
○田中一君 ちょっとこれは道路局長から説明をしてほしいのですが、ここにある――説明された道路整備五箇年計画の中の一ページの高速自動車国道、これには「高速自動車国道中央自動車道」というような名前と「高速自動車国道」という名前が二つ出ておりますね。これは法律的に言うと、はっきりここに国土開発縦貫自動車道建設法では「国土開発縦貫自動車道」ということが正規の名称、法律できめた名称になっているわけです。これでは東京都から小牧に至る云々という中央道の問題をこれは表わしているから、そうだろうと思いますけれども、なぜことさらに法文で、はっきり名称をきめているにかかわらず「高速自動車国道中央自動車道」という名前を使ったのか。一方にある「高速自動車国道」、これは法律通りの名称です。これはどういう意図があってそういう変え方をしたのか。少くともこれが閣議決定された案文ならば、一般国民としては――われわれとしても、これは他の面から、この名称では新しい道路が生れたのじゃないかという考え方を持つわけなんです。もちろん東京都から小牧に至る区間というのは、何もこの縦貫自動車道の計画されている路線を通らんでも東京から行けるわけですよ。東海道を通っても行けるわけです。従ってここに表わしているものは何を指しているかということです。
#31
○政府委員(佐藤寛政君) ここに書いてございます東京都から小牧市に至る区間については、何を表わしているかという御質問でございましょうか。……それに対してお答え申し上げます。これは申すまでもございませんが、国土開発縦貫自動車道の中央道の路線をただいま調査いたしております。それを示しているのでございます。
   〔委員長退席、理事岩沢忠恭君着席〕
#32
○田中一君 では国土開発縦貫自動車道建設法の第三条で、「国土を縦貫する高速幹線自動車道として国において建設すべき自動車道(以下「国土開発縦貫自動車道」という。)」という名称をつけてあるものです。ことさらにこの閣議決定では「高速自動車国道中央自動車道」という名称は何をさしているのか。少くともこの閣議決定を見る場合には「国土開発縦貫自動車道」ではないというように認めざるを得ないのです。ことさらに閣議決定の文章を、今あなたが言っているように、中央道であるということならば、なぜ法律で示しているような文字を使わないかということです。
#33
○国務大臣(遠藤三郎君) 実はこの言葉の使い方についていろいろ議論がありまして、ここに書いてありますように、小牧―吹田市間とこう言ってやりますと、東海道の方だか、中央道だかわからんじゃないか、政府はそのわからんようなことを書いておいて、東海道をやる考えじゃないかという議論がずいぶんあって、そうじゃないのです、中央道ということですということを、明らかに常識的にわかるように書いただけでありまして、ほかに何も他意はないのであります。
#34
○田中一君 小牧―吹田間の場合は「高速自動車国道中央自動車道」という名称を使おうが使うまいが、一向自由です。しかしながらここにある、その東京都から小牧市に至るところの路線というものは何かということは説明してないのです。これにははっきりと、この国土開発縦貫自動車道建設法で示しているように、「国土開発縦貫自動車道」というのは、東京都から小牧区間に至る云々ならば、これは私は了解いたします。これは少くとも閣議決定していることは法律に準ずる効力を持っているものです。僕はもう一ぺん言いますと、前段に言った小牧―吹田間の場合はこれで了承してもよろしい。しかしながら後段にあるところの東京都から小牧市に至るものは、中央道を通らなきゃ至れないものじゃないのです。東海道を通っても至るのです。従ってこれは私は法律できめられている一つの名称というものをことさらに避けて、何かあいまいな対象――われわれには納得できないような対象を示している、ということ以外には解釈できないのです。少くともあなた方は法律を扱っている人間です。概念だけではだめなんです。そのものずばりというものが法律に制定されておるのです。今の大臣の答弁は信用できません。もしも信用しても――お前は信用せよというならば、この閣議決定を修正して持っていらっしゃい。それ以外には、そのわれわれが考えている縦貫自動車道というものを指したものではないという見方が成り立つものなんです。これは少くとも閣議決定なんです。
#35
○国務大臣(遠藤三郎君) この点は私は閣議でも説明しておりますし、再三国会でも責任をもって言明しておりますように、中央道でありますので御了承いただきたいと思います。
#36
○田中一君 私はこれじゃ納得できないのです。閣議決定されたる文章というものは、これは絶対のものなんです。これを了承するならば、閣議決定を修正して持っていらっしゃい――修正したものを閣議決定して持っていらっしゃい。それ以外に法治国のわれわれはこの文章をそういうふうに読みかえることはできません。
#37
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま高速自動車……
#38
○田中一君 僕はあなたに質問していません。閣議決定に立ち会っているのは大臣以外いないじゃないか。
#39
○国務大臣(遠藤三郎君) 私が繰り返し申し上げますように、これでもって中央道であるということをはっきり言明し、そういうことを再三繰り、返して申し上げておりますので、もう皆了承していただいたわけでありまして、なおこの言葉の、どうしてこういうふうになってきたかということについて、次長から法律的に説明するそうでありますから、次長の説明聞いていただきたいと思います。
#40
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお話のありました高速自動車国道といたしまして、道路整備五カ年計画の道路の整備の目標のところで掲げておる事項について、補足的に御説明申し上げたいと思います。
 国土開発縦貫自動車道建設法におきましては、いわゆる建設線の計画を立てまして進めます場合に、法律で定める中央自動車道につきましては、法律の第三条におきまして、その中火自動車道のうち、小牧市及び吹田市までを別表の通りに予定の線とするほか、新たに他の、区域につきましては、予定路線の法律を作って、しかる後この縦貫自動車道の部分につきましては、高速国道法の四条におきまして建設事業をするという段階になるわけでございます。従って高速自動車国道法の四条におきましては、この国土開発自動車道の予定路線のうちから政令で指定したもの、これがすなわち高速国道という形で路線がきまってくるわけでございます。この閣議決定の部分におきまして高速自動車国道、中央自動車道、これはすでに政令でもって路線が指定され、しかも建設にかかっておる部分でございます。東京都から小牧市に至る区間の部分につきましては、大臣から御答弁のありましたように、縦貫道法による別表の予定路線を指しておるわけでございますが、これが実際に国道という名前に平仄を、中央自動車道の小牧―吹田間と合せます間におきましては、予定路線に関する法律を公布いたし、かつそれに基いて国道法によって道路の高速国道としての路線指定を行なって、初めてただいま御質問のような表現になるわけでございますので、今回の閣議決定をお願いいたしました段階におきましては、小牧―吹田間と同程度の路線指定がまだ今日行われておりませんので、東京都から小牧市に至る区間という表現を用いたのでございます。
#41
○田中一君 それならば、ここに高速自動車国道法第四条の一の国土開発縦貫自動車道の予定路線のうちから政令で定める云々と書けば、もっと具体的にはっきりするわけなんです、それならばですね。
#42
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま御指摘になりました第四条の予定路線でございますが、この予定路線はまだ今ないのでございます。従ってまず予定路線の段階を、これまでの間におきまして法律でもって予定路線を経過地を示しております別表の中から法律を作らなければならない、こういう関係になりますので、そういうふうにいたさざるを得なかったので御了解をお願いしたいのでございます。
#43
○田中一君 私どもはこれは衆議院でも同じだと思う。少くともことさらにこの縦貫道の路線に対しては熱意を示しておらないのです、政府は。で、聞くところによると、東海道の新しい高速自動車道等も実地の調査をしておるというように聞いております。これは少くとも遠藤さんもこの提案者になったと思います。縦貫自動車道の。ことさらにわれわれが理解に苦しむような表現の仕方をしないで、何もこれは法律じゃないのですからカッコして注釈を加えても一向差しつかえないのですよ。どこにことさらに、今次長が言うように、われわれが迷うような、理解に苦しむような表現を用いなければならないか。これは理屈じゃないのですよ。あなたが言っておることが作文上理屈が合っておるというならば、注釈を加えればいいんです。まあそれが文法上正しいものならば一応今の言葉でいいのですが、少くとも今これがそのものであるというように大臣が言っておるようにわれわれが理解してよろしいのですね。
#44
○国務大臣(遠藤三郎君) なかなか法律はうるさくて、私もよくわからなぬのですけれども、中央道に間違いないのでありますからどうか一つ御了承願います。
#45
○小山邦太郎君 私もこの高速自動車国道、中央自動車道とは何を指すのか、読んで迷ったわけなんです、これはどういうものか。幸いに大臣の明快なお言葉で、ごたごたした文句を並べてあるが、実質は国土開発縦貫自動車道のことだということでありますから、さように承知して、これに関連して少し質問いたしたいと思います。なぜ不思議に思ったかというと、三十四年度道路関係の中にも、東海道の経済の発展、輸送力の不足から、これを補い、この要求に応ずるために何か一つ新しい路線について調査を進めなければならぬ。それがために一千八百万の調査費を出しておる。
 さらに一方には、吹田―小牧間は順調に進んで、三十七年度までにはこれが利用できるようになるが、
   〔理事岩沢忠恭君退席、委員長着席〕
今度小牧から東京の間、すなわち国土開発縦貫自動車道決定のため、別に五千万の調査費をあげて、今大臣のおっしゃる国土開発縦貫自動車道の調査に出るということに相なっておりまするが、とかく東海道の輸送の輻湊から、まだその路線の決定については非常な疑いを持たれるようなことから世論まちまちに乱れ飛んでおる、これではいけない。少くとも国土開発という目的から発足したので、当面の問題解決よりは、むしろ将来の日本の国土を開発し、徳川時代と同じ程度に狭まった面積に、その当時よりも三倍からの多くの人口をかかえている現状から、どうしても未開発の土地に向って道路を建設することが日本にとって何よりも大切なことだということで、特別立法までして、それが両院を全会一致で通過している。この精神を幾らかでも歪曲するようなことがあってはならない。もとより東海道は東海道で必要であるから、この調査はけっこうだ。さればこそ鉄道の方においても広軌を一つ七百億も使ってやろうと、これもおそらく五、六年の間には解決するでありましょう。当面の必要を無視する必要はありませんが、とにかく今日までの道路政策は、私が初めて建設委員として仲間になってから三年になりますが、他の関係予算から見ますると、国の全体の予算額も膨張しておると申しながら、建設に関しては年々飛躍的に増加旧しておる。これは非常に幸せのことで、経済発展の上からもまことに国民としても満足することである。特に昨年あれだけ増したのに、当年もさらにまた飛躍的に増額しておるということは、建設大臣の非常なお働きであることを多としておるのでありまするが、これとて衆参両院の議員諸公が、やはりこれを熱望すればこそ、容易にこういうことができるのであろうと思うのでございます。
 ところが、ややもすると、道路問題が当面の経済価値、投資価値というような目先だけ考えて、やれ工業生産力がどのくらいあるとか、人口密度の関係がどうだとかいうことだけにとらわれて路線決定に当る結果、新路線の設定等都市中心になってしまう。これは大へんに考えねばならない。すなわち、未開発地域を目ざして道路を開き、いまなお人口は少いけれども未開発の土地が広大であり、あるいは工業生産は少くとも、農業生産物は相当にあり、あるいは林産物は相当にある。もしくは地下資源が多いというようなところには、当面赤字であっても、進んで開かなければならぬというのが、私は国土開発とあえて頭に載せて、そして縦貫自動車道という、縦貫という字をつけたのではないかと思う。縦貫といえば、何といっても日本の背骨であって、東海道のような端を通るのではない。多少費用はよけいかかっても、その縦貫の趣旨に沿うようにもっていかなければならぬと思う。さればこそ、東海道の調査費に一千八百万円を計上したほかに五千万円を中央自動車道のため計上されておるので、東海道線と中央縦貫自動車道とは明かに別途の問題で、むしろこの高速道路こそ大切である。しかし、先ほどの質問に道路公団の問題がありましたが、小牧、吹田間も道路公団にやらしておる。そうすると、道路公団というものはやはり公団としての責任から、どうしても目先の採算ということにとらわれるおそれがある。この点は一つ国策として、大臣が当面の採算よりは将来の理想と目的とに向って、一貫した考えで進んでいかなければならないのではないか。もし小牧から今度東京のいわゆる縦貫自動車道として、多くの人々が期待しておりまする山脈地帯、そうしてそれが山梨であり、岐阜であり、あるいは信州の一部から東京に出る。しかも、その路線はまだ予定してはおらないとおっしゃっておるけれども、大体常識的に予想しているのは、もとより東海道ではなく、それよりも五十キロも短かいという本州中央を縦貫する、前に申し述べた路線を予定していることは周知のことである。しかしながらたとえわれわれがそれを予定しているとしても、公団にまかせるという段取りになると、経済価値云々ということになる。ことに先ほどお話の世銀などからの借り入れということになるし、貸付者の発言もそこに加わるであろう。そういうことになると、先ほど大臣は自主的、自主的とおっしゃっても、それは公団のやりいいように持っていかなければならないおそれがある。今大臣はそれがためには、公団に多少赤字があっても、必要な路線には国家投資を多くすると言う。しかしながら多くしようとしても、いろいろの財政計画の影響を受けて思う通りにいかない場合もあろう。そういうときには赤字補てんの道を講ずるようにして、公団に国策に準じて仕事のできるようにする予算処置の熱意がなければ、おそらく大臣の意図はそこにあっても、いよいよ着手の場合には、それがゆがめられたり、あるいはそれが遅延したりするおそれがあろうと思うのでございます。この点につきましては、先ほど田中委員から、私も迷った文字に適切なる御質問があり、これに対して明快なる御答弁で、すなわち高速自動車国道、中央縦貫自動車道と書いてあるが、疑いもなくこれは国土開発、縦貫自動車道のことであるそれははっきりわかりましたが、それについても、東京から小牧に至る間については、調査の結果を待って準備に着手する、その通りでありましょうけれども、調査の結果をいつまでも待って、いつごろ着手するのかということが、ここに明瞭を欠いております。幸いにして大臣の熱意からことしのうちにこれを調査し、少くとも次の議会には別表として出し得るようにお取り運びであるということを、予算委員会でも青木委員の質問にお答えになっているので疑いの余地がないと思うが、これがあくまで予定の狂わぬよう、はっきりしていただかないと、世間が迷う。皆何か作為があるのではないかと思われるような感じがした。幸いに明瞭なお答えではっきりいたしました。
 ここで私の希望としては東京から小牧に至るものはすみやかに調査して、そうして少くとも次の議会にはこれを法律として出せるようにすることに断じて間違いなしと重ねて御証明をお願いいたします。これに対してお答えをちょうだいしたい。
#46
○国務大臣(遠藤三郎君) 東京から名古屋に通ずる縦貫自勤車道路につきましては、この計画におきましても五カ年計画で大体百億、百億の少し余になると思いますが、百億を投資するという計画を立ててございます。今三十四年度の予算に大体五千万円程度の調査費をつけましたので、三十二、三十三、三十四年と相当周密な調査ができ上りますので、二十四年には調査の完了を見るように急がせたいと思います。そうしてこれは予算委員会でも私は申し上げたのでありますが、次の通常国会に間に合うように、具体的な路線関係の法案を提出して、そうして具体的な日程に早く上せていきたい、こういうふうに考えております。
#47
○田中一君 そうすると、この閣議の決定の計画書の中の高速自動車国道九百九十五億九千七百万というものの中に幾ら入っているのですか。
#48
○政府委員(佐藤寛政君) 東京―小牧間の分といたしまして、おおむね百二億程度のものが含まれております。
#49
○田中一君 大体現在までの積算されている工事費というものはどのくらいに予想されますか。
#50
○政府委員(佐藤寛政君) これにつきましては、従来概算的に調査いたした数字がないわけでもございません。また他の機関で調査した数字などもちょっと聞いておりますが、これはいろいろ誤解もございますし、昨年度以来調査いたしております結果に基く数字がことしの夏にはできる予定でございますので、その節申し上げることにいたしたい。
#51
○田中一君 概数わかるでしょう、あなた経験者だから。ここへ出て言わないなんていうことはないじゃないか。
#52
○政府委員(佐藤寛政君) これはいろいろ間違いがあってもいけませんし、当て推量を申し上げることは、これはいろいろ誤解のもとになりますので、この夏には相当しっかりしたものを出しますから、それまでお待ちを願いたい。
#53
○田中一君 これは建設大臣に伺いますが、何か腹案というか、概数は持っているらしいから、大臣から答弁して下さい。
#54
○国務大臣(遠藤三郎君) 実はもう大見当で言えと言ったのですけれども、危いから言わないと、こう言うから、まあ役所というものはそういうものですから、一つ……。
#55
○委員長(早川愼一君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#56
○委員長(早川愼一君) 速記を始めて。
#57
○内村清次君 それでは道路法の一部改正法案の質疑をいたします。
 第四十八条の二にですね、自動車専用道路の指定について、「まだ供用の開始がない道路」から指定するのに「一級国道を除く。)」ということがあるのですね、これはどういう理由からですか。
#58
○政府委員(佐藤寛政君) 一級国道につきましては、高速自動車国道法というのがございます。高速自動車国道というのがございますので、一級国道というようなこの交通の大幹線、国土を縦貫するとか横断するとか、循環するとかというそういう構想に立ち、規模を持っておるような、そういう路線につきましては、高速自動車国道法によって処理すべきものだ、それがやはり適当であろうと、こう考えてこの自動車専用道路から除くことにいたしておる次第でございます。
#59
○内村清次君 そこで、これを指定しても何も差しつかえないことではないですかね。
#60
○政府委員(佐藤寛政君) 一級国道というような、先ほど申しますような、こういう大幹線をこれで指定することにいたしますというと、高速自動車国道との関係がもつれるおそれがございますので、一級国道のようなものは、これで処理しないで、高速自動車国道として処理することが適当だと、こう考えておるわけでございます。
#61
○内村清次君 それから、この「当該道路の二以上の道路管理者がある」ということは、これはどういうわけですか。
#62
○政府委員(佐藤寛政君) たとえば二級国道のような場合には、二つの県、特に特別市などを含めまして道路管理者の違っておる場合があるのでございます。そういう場合に対しましては、それぞれ道路管理者が違うわけでございますから、そういう二級国道等に対しまして、この規定が要るわけでございます。
#63
○内村清次君 そうすると、二級国道以外には、この「二以上の道路管理者」というのはありませんね。
#64
○政府委員(佐藤寛政君) 指定市のあるとろでございますと、つまり横浜とか大阪とかという指定市のあるところでございますというと、県道につきましても、やはり指定市の中と、それからその外の県という関係がございまして、やはり道路管理者が違うことに相なるわけであります。
#65
○内村清次君 「供用の開始」、カッコというのがありますね、それに「自動車のみの一般交通の用に供する供用の開始を除く。)」と、これはどういう必要からなされておるのですか。四十八条の二。
#66
○政府委員(關盛吉雄君) 「供託の開始」ということが四十八条の二の一つの言葉の中に、「(他の道路と交差する部分について第十八条第二項ただし書の規定によりあったものとみなされる供用の開始及び自動車のみの一般交通の用に供する供用の開始を除く。)」と、この部分についての御質問かと思いますが、これは「供用の開始」というのは、要するにいまだ供用の開始されない路線全体のことを申しております。従ってまず最初の「(他の道路と交差する部分について第十八条第二項ただし書の規定によりあったものとみなされる供用の開始」というのは、これは道路法で道路が交差しておる場合に、その供用の開始があったものと交差しておる部分についてはみなされるわけでございます。これはだから供出の開始がないという道路と、「供用の開始」というのは、すなわち事実上の供用の開始でございますので、そういったようなセクションのような場合は除いてある、こういうことでございます。
#67
○内村清次君 それから三項に道路運送の専用自動車道、一般自動車道、この自動車専用道路ですね、きわめて混同しやすいようなことになりますが、これを調整するようなことはできませんか。
#68
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの御質問は、四十八条の二の第三項についての御質問でございますが、いわゆる自動車専用道路というものを作ります法律の形といたしましては、現行法ではもう一つ道路運送法というものがございます。これは例に道路運送法では、一般自動車道とこう申しておりますが、これはいわゆる事業として公物でない道路を作りまして、その上にあたかも自動車だけが走るわけでございますから、今御議論されております道路法の自動車専用道路と交通の機能から見ますと非常に似たような形になるわけでございます。しかし今回の道路法の自動車専用道路は公物としての道路でございます。しかも自動車専用、世路を運送法によってやります場合は事業として行うものでございます。そこで今回の法律におきまして、調整について特に考慮をいたしたのは、道路運送法の道路と、それから今回の道路法の道路の計画につきまして、その起点とか、あるいは終点とか、あるいは連結関係といったようなことについて、ただいまお尋ねの点がそのような部分に触れておったかと思いますが、そういった点について、十分道路管理者が調整をするように努める、こういうことでございます。

#69
○岩沢忠恭君 関連して。今の道路局次長の説明で、道路運送法で、今後一般自動車道の出願があった場合には、建設大臣と運輸大臣の共管によってこれを認めるということになって、道路法による専用道路というのは、建設大臣の認定によってやると、こういうことなんですね。
#70
○政府委員(關盛吉雄君) 道路法による自動車専用道路は、建設大臣の所管の監督になっております。お尋ねの通りでございます。ただ道路管理者は、今回の自動車専用道路は国道級のものはこれは国でございますし、それから都道府県道以下は地方公共団体、こういう格好になっておることは御承知の通りであります。
#71
○岩沢忠恭君 一般自動車道において、道路運送法によって認可申請した場合においての起業者が、これを管理することになるわけですね。その場合における認可は、従来は建設大臣とそれから運輸大臣との共管によってこれを認可した。ですから、従来は道路法による道路と道路運送法によるものと一しょくたになっておった。それを今度は分離した。分離したから残ったやつもいわば純然たる運輸省所管のように見えるのだけれども、しかしそれは従来と同じような共管でいく、こういうことですね。
#72
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまのお説の通りでございます。
#73
○田中一君 認定ですが、認定はただ単に交通が著しく輻湊して車両の能率的な運行に支障のある道路、こういうことをいっておるのですが、これは何で輻湊して運行に支障がある道路という認定をどういう機関でするのですか。だれがするのですか。管理者が一方的にするのですか。
#74
○政府委員(關盛吉雄君) これは立案いたしましたゆえんのものは、四十八条の二の交通輻湊の道路の能率的な運行に支障のあるという認定の基準でございますが、これはやはり現在の道路をさらに拡幅いたしましても、とうてい十分な交通のさばきができないということも一つの要件であります。さらに市街地等におきましては、今後の交通の伸び、あるいは現在の状況を考えまして、やはりその道路が一定の規模に改良されておるという現状をまず中心といたしまして考えていかなければならぬと思いますが、個々の道路によりまして、それぞれ二級国道、都道府県道によりましては、その認定の基準というものが必ずしも一緒じゃないと思いますけれども、おおむね今後は道路の種別に従って管理者が認定する場合の基準を作って参りたい、こういうふうに考えております。
#75
○田中一君 その基準はどういう基準ですか。
#76
○政府委員(關盛吉雄君) まず四十八条の第一項の指定を予想されます自動車専用道路の場合におきましては、東京でありますとか、その他の大都市のように、自動車の交通量が非常に多い。しかも自動車以外の交通も非常に多くて、交差点等が交通によってしばしば中断される、ただいま申しましたように、単に拡幅をするというような通常の改築工事では円滑な交通の確保は困難であるというような市街地及びこれに接続する地域である場合におきまして、この一つの要件となるものと考えております。さらにそういった市街地及びその周辺の地域というものの区域をとりまして、その中に起終点があるような区域、道路を新しく作るわけでございますので、起終点がその地域にある。さらに延長といたしましては、四キロメートル程度のものを作らなければならない――四キロメートル程度以上のものである、こういうふうな場合、さらに新設の場合でございますから、その地域内の道路網の幹線となるようなもの、これが一つのただいまの新設の場合の専用道路の基準というふうに考えております。
 それから第二項の専用道路でございますが、いわゆるこれはバイパスというふうなものを原則として考えておるわけでございますので、そういったような種類の道路であり、かつ原道の交通が通過交通を主体としたようなのである。さらに原道における自動車の日交通量が、車道の幅員五・五メートルの場合に約三千台以上のものであることを基準とし算定するというような考え方で、延長等につきましても四キロメートル以上のものを一つの基準とするというふうに考えております。
#77
○田中一君 そうすると、どこまでもこれは既設の道路に対してそれを指定することはないわけですね。
#78
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの御質問は理論的には、そうではないのでございますが、実際的には今回の専用道路は立体交差の方式であるとか、あるいは出入制限等の規定をもっておりますので、従って御指摘のような、現在ある道路をそのまま指定するということは、現実の実態としてはとうてい困難でありますので、今後そういったものを作る場合に予想いたされるわけでございます。
#79
○田中一君 それで、道に、たとえば労働組合等が占拠してわあわあやったような場合に、その管理者が指定して通さないというようなことはないのですか。
#80
○政府委員(關盛吉雄君) これは道路の構造の部分に関する基本的な制度でございます。従って一時的のような場合は、これは建設省の問題ではなくて、むしろ検察当局の問題ではないかと思っておりますが、道路の管理の基本的な態様でございますので、そのようなことは、本法のねらいではないのであります。
#81
○田中一君 立体交差の問題ですが、四十八条の三には「立体交差としなければならない。」ということになっておるが、従来の道路法では立体交差ということの原則があったのですか、なかったのですか。たとえば鉄道とか、なんとか……これは道路と道路の交差の場合には立体交差をしなければならないということになっておるが、従来の道路法では立体交差が原則になっておったのではないですか、どちらですか。
#82
○政府委員(關盛吉雄君) 御指摘のように、現行法の道路法におきましては、三十一条に道路と鉄道との交差に関する規定を盛っております。道路と鉄道につきましては、御指摘の通りでありますが、一般の道路とその他の規定はございませんので、今回の専用道路につきましては、特殊の規定を必要としたわけでございます。
#83
○田中一君 そうすると、どこまでも高速道路の方が立体化するということですね。自動車専用道路ですけれども、その方が立体化するということですね、それは。
#84
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの御質問は上になるものが高速専用道路かというふうにもお聞きいたしましたけれども、高低の関係はどちらが上になるということではなくて、要するに立体交差でございます。(笑声)従って今回の交差方式につきましては、交通量の少いまれの場合、あるいは堤防の天端を走るというふうな地形上やむを得ない場合を除きまして、専用道路の交差は立体方式にいたしております。ただし経費につきましては、御指摘のように立体交差をする方で、専用道路の方ですね。
#85
○田中一君 もう一ぺん聞きますが、むろんこの経費の負担が一番問題になると思うのです。地下にもぐって高架にしてもかまいませんけれども、やはり原因者負担ということが一応の原則じゃないかと思うのですけれども、どちらがどうなるということよりも、経費の問題はあとでも先でも自動車専用道路の方がすべての経費を持つというふうに理解してもいいですか。
#86
○政府委員(關盛吉雄君) この交差の方式についてはいろいろな態様があろうかと思います。こちらの方が、専用道路の方がすでにできておりまして、あとから他の道路が交差する、こういう場合、それから既存の道路に専用道路がくる、こういうふうな場合がある。従ってこちらが、専用道路の方がいく場合におきましては、もとよりこれは原因者負担でございますが、あとから専用道路に他の道路がくる、こういう場合におきましては、やはりそちらの方の負担、こういうことになると思います。
#87
○岩沢忠恭君 在来の道路はどうなるのですか。道路法によってその区間だけは道路の認定方式はどうなるんですか、全然廃道になるんですか、どうですか
#88
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの御質問につきましては、今回の法律におきまして明文規定をおいておるのでございまして、当該道路と同じ種別の道路をおかなければならない、こういうことにいたしております。従って廃道じゃなくて、両方合せて二級国道なら二級国道、つまり専用区間の二級国道と一般の交通の用に供せられておる区間と二つある、こういうことになっております。
#89
○岩沢忠恭君 それは道路法のどれに準拠してやるのですか、そういうことは。道路法を改正しなければならぬじゃないですか、そういう場合には。
#90
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの区間のダブの問題についての制限は、道路法にはないのでございます。
#91
○内村清次君 そこで先ほど四十八条の二のなかに一級国道が非常に迂回してある、そこに有料道路ができたとするんですね、そういう場合のときに、有料道路は、これは自動車専用道路として指定するわけでしょう、どうですか、この点は。この場合のときに一級国道の指定を除くという点は、一級国道の指定を除く、こう書いてありますね、そうすると、有料道路の関係はどうなりますか。
#92
○政府委員(佐藤寛政君) 自動車専用道路は結局有料道路として運営する場合がそういう場合もあろうかと思いますが、ことに自動車専用道路の、四十八条の三でございますか、区間を定めて指定をする方は、これは有料もございましょうが、必ずしも有料でない場合も考えておるわけでございまして、これと有料とは一応切り離しておるわけでございます。今御質問がございましたように、一級国道なり二級国道が迂回をしておって、そうしてそこを有料道路でまっすぐな道路を作るというような場合もございますが、そういう場合は大ていの場合有料道路の方をいわゆる改良線と申しますか、その路線の本線として認定するようにいたしておるわけでございます。この専用道路と有料道路とは重なる場合もございますが、一応切り離して考えていただく方がよろしいんじゃないかと思います。
#93
○内村清次君 それから首都高速道路公団ですね、これが実施するところの道路はみんな自動車専用道路に指定するんですか、これは。
#94
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま首都高速道路公団の建設いたします自動車専用道路の部分についての御質問がございましたが、これは自動車専用道路として、まず道路法の道路としての認定を行いまして、しかる後道路管理者が自動車専用道路の指定を行う。しかもそれを有料で、特別措置法の許可を得まして公団が実施する、こういう格好になるわけでございまして、ただいまの御質問の点は四十八条の二のいわゆる「市街地及びその周辺の地域において、」新たに専用道路を新設する、この条文に該当するわけでございます。
#95
○内村清次君 そうしますと、この首都高速道路公団のほかに、そういった自動車専用道路を指定するというような予定の個所がありますか。このほかに今あなたの方で予定しておるような個所があるか。
#96
○政府委員(佐藤寛政君) 四十八条の二の方、つまりまだ供用されない道路について専用道路を考える、つまり新設でございますが、これにつきましてはただいまの道路整備五カ年計画の期間におきましては、四十三条の二の第一項関係につきましては首都高速道路以外のものは考えておりません。また四十三条の二の第二項の路線の区間を指定して部分的にバイパス等を指定いたすようなものにつきましては、将来有料または無料のものが考えられるかと存じます。
#97
○田中一君 罰則の問題ですが、道路管理者が道路法による、道路法の第八章の第九十九条罰則の「みだりに道路を損壊し、」というところに、そこには高速自動車国道を除くということになっているんですがね、これはまあ自動車専用道路のことと同じことだと思いますが、そこでこの権限は何ですか、道路管理委員が一応持っているわけですね、で、道路交通取締法との関係はどういうことになるんですか、管理者がおっても逃げちゃえばおしまいなんで、それに直ちに現行犯として摘発するだけの権能を管理者は持っているんですか、その点はどういうことになるんですか。
#98
○説明員(三橋信一君) ただいまの警察と道路管理者との関係、これをお答えいたします。道路管理者の権限、あるいはその命じました道路管理委員、これは阻止するだけの権限は持っております。直ちにそれによって罰則を適用するとか、そういう権限はすべて警察の方の権限になります。
#99
○田中一君 そうすると、道路交通取締法で罰せられるわけですね。
#100
○説明員(三橋信一君) さようでございます。
#101
○田中一君 だからこの道路法第九十九条には「高速自動車国道を除く」ということになっているのですか
#102
○説明員(三橋信一君) それは高速国道につきましては高速自動車国道法の方にそういう罰則の規定がございまして、高速国道についてはそういう規定でやることになっております。ただいまの道路法の改正で参りますものは、高速国道を除きましたものにつきましての規定がありますから、従ってその部分だけは高速国道を除きまして罰則を設けた、こういうことなのでございます。
#103
○田中一君 高速自動車国道の罰則はどうなんですか。
#104
○説明員(三橋信一君) 高速自動車国道につきましては高速自動車国道法第二十六条に罰則の規定がございます。
#105
○田中一君 それは道路法による罰則と軽重があるのですか。
#106
○説明員(三橋信一君) 高速自動車国道法におきます罰則と、それから今回の自動車専用道路、これにおきます罰則とは量刑の点におきまして違いがございます。つまり高速自動車国道法におきましては、高速自動車国道を損壊し、もしくはその国道の付属物を移転しましたり、その付属物を損壊いたしましたり、または高速国道の効用を害しましたり、または交通に危険を生ぜしめた、こういう者につきましては五年以下の懲役または五万円以下の罰金ということにいたしておりますが、合同の自動車専用道路の方につきましては、この五年と申しますものか、道路法に戻りまして三年になっております。それから五万円の点は同じでございます。
 もう一つ、ちょっと訂正さしていただきますが、先ほど道交法でいくと申しましたが、警察が取締ります場合には、警察がこの道路法の罰則で取締っていくということに相なりますので、その点訂正さしていただきます。
#107
○田中一君 ここにいろいろまあ、かりに指定された自動車専用道路を人間が通った場合は、これは罰則の対象になりますけれども、四十八条の五に、「何人もみだりに自動車専用道路に立ち入り、又は自動車専用道路を自動車による以外の方法により通行してはならない。」というのがあるわけです。これは一つの違反行為でしょう。こういう場合は道路交通取締法でこれを罰するとか、さもなければ、警官が、現行犯であれば、これを摘発するとか、道路交通取締法の罰則を受けるとか、今、あなたが言っているような道路法の罰則を適用されるのか、どちらですか。
#108
○説明員(三橋信一君) 道路法の今回の改正におきましては、この出入の制限の規定に違反いたしまして、みだりに立ち入ったという場合におきまして、道路管理者あるいは管理人がこれを阻止、つまりやめろというのに、その監督処分に違反しました場合は、これに道路法の罰則が適用されます。しからずして警察官が初めからこれをやめさしたという場合には、これは道交法の問題となります。
#109
○田中一君 そうすると、道路管理者はそういう権限を持っていないのですね。一種の警察権といいますか、摘発権をもっていないのですね。
#110
○説明員(三橋信一君) ただいまのお尋ねの摘発権と申しますか、どうですか、これはちょっといろいろ言葉の解釈上の問題が起りますが、阻止する権限はあります。
#111
○田中一君 阻止する権限はあっても、阻止しようとしても、それがきかない場合には、管理者はどうするのですか。
#112
○説明員(三橋信一君) ただいまお尋ねの、阻止してもそれを聞かない場合には、警察官の方に連絡をとって警察においてやってもらうわけです。
#113
○委員長(早川愼一君) ほかに御発言ございませんか。――他に御発言もございませんようですから、道路関係の三法案についての質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
#114
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認め、道路関係の三法案に対する質疑は終局することに決定いたしました。
 それではこれより道路関係の三法案についての討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますから、討論は終結したものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。
 道路法の一部を改正する法律案、道路整備緊急措置法の一部を改正する法律案及び日本道路公団法の一部を改正する法律案を一括して問題に供します。右の三法案を原案通り可決することに賛成の方は御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#116
○委員長(早川愼一君) 全会一致でございます。よって三法案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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