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1958/03/25 第31回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第031回国会 逓信委員会 第18号
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1958/03/25 第31回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第031回国会 逓信委員会 第18号

#1
第031回国会 逓信委員会 第18号
昭和三十四年三月二十五日(水曜日)
    午前十一時十九分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 秋田 大助君
   理事 上林山榮吉君 理事 進藤 一馬君
   理事 小松信太郎君 理事 森本  靖君
      木村 武雄君    藏内 修治君
      椎熊 三郎君    武知 勇記君
      根本龍太郎君    平野 三郎君
    早稻田柳右エ門君    大野 幸一君
      金丸 徳重君    佐々木更三君
 出席政府委員
        郵政政務次官  廣瀬 正雄君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社業務局長   吉澤 武雄君
        日本電信電話公
        社施設局長   平山  温君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
三月二十日
 委員栗原俊夫君辞任につき、その補欠として松
 浦定義君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員松浦定義君辞任につき、その補欠として栗
 原俊夫君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十四日
 委員西村関一君及び松前重義君辞任につき、そ
 の補欠として中崎敏君及び永井勝次郎君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 委員中崎敏君辞任につき、その補欠として金丸
 徳重君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
三月二十五日
 小籠に無集配特定郵便局設置の請願(森本靖君
 紹介)(第三〇二号)
は委員会の許可を得て取下げられた。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小籠に無集配特定郵便局設置の請願(森本靖君
 紹介)(第三〇二号)
 電気通信に関する件
     ――――◇―――――
#2
○秋田委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長御病気のため本日御出席されませんので、その指名により私がかわって委員長の職務を行います。
 まずお諮りいたします。昨年十二月二十五日本委員会に付託されました小籠に無集配特定郵便局設置の請願、森本靖君紹介、文書表番号第三〇二号につきましては、紹介議員より取り下げ願いが提出されております。この際右請願について取り下げを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○秋田委員長代理 御異議ないものと認めまして、右請願については取り下げを許可するに決しました。
    ―――――――――――――
#4
○秋田委員長代理 郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。
#5
○森本委員 公社の方にちょっとお聞きいたしますが、今何か集線装置というやり方によって公衆電話を行なっておるようでありますが、それを御説明願いたいと思います。
#6
○大橋説明員 専門にわたることでありますから、参っております局長から御説明いたします。
#7
○吉澤説明員 御説明申し上げます。実は御存じのように電話の需要が非常に多いのでございますが、それに対しまして設備が十分でない。従いまして設備に要する経費を節約しまして、一人でも多く電話の便宜を与えたい、こういうことでいろいろ各種の技術あるいは設備を研究して参っておる。その一つといたしまして、今お話しのような集線装置というようなものを実は考案いたしたのであります。この機能はどういう点に特色があるかと申しますと、電話の利用度の少い人がある一定の地域に固まっている、そうしますと、局から一々線路を単独に引っぱってくるというのは相当むだである。従いましてある一定の地点までは局から線路を節約いたしまして、一本なり二本なり持ってくる。そしてその先を枝葉にしまして各利用者のお宅につける。こういう意味で線路の節約が中心である。そこで実は当初そのような目的から、三十二年の三月に一応一つの考案のもとに試験的にやったのであります。やってみた結果いろいろな支障がございますし、改善の点が発見されまして、その後新しい改善方を三十三年度よりやっております。それはいずれも試験的でございまして、大体今のところは旧型のものが百二十本、新型の新しい改善のものが大体三十三年中に二百本、こういう予定で試験的に適当な地域を選んでやっておる次第であります。
#8
○森本委員 その新型の三百本というのはどういうふうになっておるわけですか。たとえばその集線装置を行う場合には、おそらく近くの加入者がどこかの線のところにクモが集まるように集まって、そこから局までは今度は五本か二本か一本か、そういうことになっておると思いますが、その規格は具体的にはどういうふうになっておるわけですか。
#9
○平山説明員 お答えいたします。たとえば局まで行く局線の四回線に対しまして加入者が十六回線、こういうのがございます。今業務局長からお答え申し上げましたのですが、それにちょっとつけ加えて申し上げますと、たとえば電話局から、ある団地なら団地に四回線の加入回線を引っぱる、そこで普通ならば四回線で四名しか加入者が開通できません。あるいは共同加入の場合には、二本のときには八名加入するわけですけれども、それをもっと効果的にするために、その四回線の先に簡単な自動交換機械と同じような原理の集線装置という機械を置きまして、それから先は非常に短かい距離でございますから、十六の加入者に対して、その機械の先からそれぞれ一本ずつ十六通の線を引いて加入者に開通する、こういうようなことでございます。
#10
○森本委員 そうするとこの規格というのは、局から一定の線路の分岐点まで行くのは四回線、それから先は十六回線、この新型はこういうことですか。
#11
○平山説明員 現在施工しているのはさようなものでございますが、集線装置を原理的に言いますと、何もそのものだけじゃなくて、いろいろな外線と内線の組み合せのものが可能だと思います。
#12
○森本委員 今、公社でやっておるのは、局の直通回線が四回線で、それから分岐点から分れるのが十六回線、このやり方で三十四年もやるわけですか。
#13
○吉澤説明員 実は今御説明申しましたのは、新型の方でございまして、旧型はもう少し収容回線の多いものもやったのであります。それに局から中継線が五本もしくは六本ございます。その先が今申し上げたように加入者になるので、これが二十四ないし三十、これをやったのでありますが、やはりトラフィックの状況あるいはその他の状況で改善を要しまして、少し収容数が多いということから、今申し上げた新型は、局からの中継線は四回線、その先に十六の加入者をつける。そこで今も施設局長から御説明がございましたが、局からの線というものは一応の線でございますけれども、そのある地点に行きますというと、集線装置という一つの機械を入れるボックスがある。これを小型に実はいたしたい。あるいは雨が降りましてもすぐ修理ができるようなふうに、装置を改善したのが新型でございます。それがある付近の十六なら十六の場所の一番中心点に桂の上にあるわけです。それを置きましてそこから分岐する、こういう形であります。
#14
○森本委員 そうすると、この新型の局回線は四回線、それから加入は十六加入というのをずっと三十四年度はやっていくわけですね。
#15
○吉澤説明員 収容の最終限度が十六でございまして、直ちに十六入れるということは、入れてみた結果非常に通話数の多い人もございましょうし、いろいろな関係がありますから、見越しをある程度余裕をとっておきまして、直ちに十六入れないが、十六は入れ得るというような計算のもとに考えております。
#16
○森本委員 電気通信監理官もよく聞いておいていただきたいのですが、局から集線装置の機械があるものは回線が四回線、そこから先は十六回線ということになりますと、かりにこの十六加入の人のうちの四加入が話をしておった場合には、あとの十二加入は話ができぬ、こういうことになるわけですね。
#17
○平山説明員 その通りでございます。
#18
○森本委員 そういうことになるということは、何か公衆電気通信法か何かでいかぬわけじゃないですか。電気通信監理官、どうですか。
#19
○松田政府委員 お答え申し上げます。ただいま私どもが承知しております範囲におきましては、試験的に今のやり方もやっておるわけでありまして、本質的に申し上げますと、たとえば東京のような非常に大きなたくさんの局のある土地で、局間の中継線というものも、これは当然全加入者に対してあるわけではなく、それをだんだんにしぼって参りまして、共通で使って中継線によってさばいておる。従って現在の普通の場合におきましても、局間の中継線が一ぱいのために、話し中の状態が起るということも現にあるわけでございます。それが一体どの程度であればサービスとしていいのかということで、この点はむしろ公社としていろいろな通信上その間の利用状況というものを考えまして、全然話し中がないようにということは、線の経済上そういうこともむずかしい。そこで、ある程度共通的に利用し得る中継線というところを通信量と考え合せまして、この程度でやる。従ってただいま公社でやっております集線装置も、通信量の割に少いところで、従ってそう話し中が起らないというところで、ある程度の見当をつけてやっておるかと存じておりますので、試行中でございますから、その模様を見て、そういう方法で大体支障なくやっていけるということであれば、将来も本格的にやっていっていいのではないか。しかし制度としてはそれはあめくまでも公社の中の電話通信というものをさばく一つの手段でございまして、それが特別の大きな支障を起すということでなく公社で進めていかれれば、私どもとしてはそれで差しつかえないのではないか、現在のところは一応そのように考えておるわけであります。
#20
○森本委員 これはしかし、かりに試行的にやるにしても、加入者の承認をもらってからやるのが普通じゃないですか。加入者が公平にサービスを受けるという建前からいった場合は、片一方は局から直通のもので来ておる、一方はすでに四回線という前提がある。加入者はそのつもりで入ってない。これはやはりそういう集線装置を行うという場合には、たとい試行的であったにいたしましても、その加入者の了承を得てからやるというのが普通じゃないですか。
#21
○松田政府委員 そこのところは非常に微妙なことになるかと思いますが、実は共同加入の場合には加入者線が共通になりますので、従ってその場合には単独のものではない、別のものとして扱わなければならないということで、その場合には当然加入者がそういうことを承知しておらなければならないわけでございますが、現在の集線装置はあくまでも単独の加入者としまして、単独の加入者がかければ普通にかかる、全然普通の場合と同じように単独加入者としての利用ができる。ただその利用のできる状況というものが、現在一般の場合と比べまして大体同じ程度の話中率で済むというふうな程度で済んでいけば、実際の加入者といたしましては、ほかの地区で局まで線が行っておる場合におきましても、この集線装置を使う場合には大体同じだということであれば、その途中の回線状況がどうなるかということは公社側の責任でございまして、その間に加入者側の利用状況にそう影響がなければ、それは特に加入者の承認を必要とするというふうなことにはなってこないのじゃないかと考えます。
#22
○森本委員 通話度数の少いところをよって、なるべく迷惑のかからぬようにするといっても、他の一般の局の直通回線を持っておる加入者が不便なことは明らかですよ。それだけの話が出てくれば当然不便になるでしょう。公社の吉澤氏が言ったように、実際問題として、通話度数の少いところをやるということはよくわかりますよ。通話度数の少いところをやったにいたしましても、場合によっては、四回線しかなければ、これはやっぱり他の加入者よりも不便を感じることは当然起きてくるわけでしょう。そういう場合には、あなたがおっしゃったように、共同電話ということで初めからやっておるならば別ですよ。そうでない、単独加入電話としてやっておるわけだから、そうすると単独加入電話としてやっておるものについてのサービスが、一般の局回線の直通の加入者と今の集線装置の加入者とで違ってくることは当然なんです。そういう場合には、たとい試行的にやったにいたしましても、公社はこういうことを試行的にやりたいと思いますが一つ御了承を願っておきたいと思いますということは、これは普通の商売人だってやっぱり言うと思うのですよ。そう言うのが当りまえだと思う。それを言う必要がないということは、法律にどうあるかこうあるかは別として、商売の道徳上これは言わなければならぬ。同じ料金を取っておるわけですからね。料金が違っておれば別ですよ。同じ料金を取っておって、一方は不便であって、一方は便利がいいわけですから、そういう一方に不便をかけるためには、こういうことをやりますが、局の関係でこうやりますと回線が多くなって、加入者が多く加入することができるようになります、しかし場合によっては若干お宅の方は不便になるかもしれませんが、一応こういうことで試行的に公社がやりますから御了承願いたいということは言わなければならないでしょう。これはむずかしい理屈よりも常識ですよ。
#23
○松田政府委員 実は私ももう少し詳細にその点の状況を調べないとあるいは満足なお答えができないかもしれないのでありますが、ただいま私どもが知っておる範囲におきましては、普通の場合の局まで線が行っておる加入者にいたしましても、加入者が受話器を上げまして、従ってその線を通じて局側の機械に一応入る、ところがその一応入りまして次々と番号を回します場合に、その一つ一つの番号によって次々と接続されていく、その過程においてやはり全部それぞれの線があるわけではなくて、共同利用の形が行われておるというふうにして通話というもののさばきがとられておるように聞いておりますので、その最初に上げて、局が一応出るという態勢のところは集線装置のところで一応その目的が達せられまして、そのあとはその状況を共同的に次々と送っていく、その一つの段階が局の中にあるかわりに集線装置の中に入っておるという程度の実際の扱いになるのだという工合に聞いておりましたので、それならいいのではないかと考えておったのでありますか……。
#24
○森本委員 今、監理官が言ったことでも一つの差があるわけでしょう。局へつながるそのブザーがすでに話し中ということになるでしょう、集線装置の回線を全部使っておったら。だから受話器を上げて局に入って、そこから先は、あなたがおっしゃったようなことは単独加入者全部の不便な点なんですよ。ところがそれよりもう一つ手前の不便なところがあるでしょう。この集線装置になっておる点は四回線しかないのだから、その四回線を全部使っておったら、あとの十二加入者というものはすでに局につながらぬでしょう。そうでしょう。
#25
○平山説明員 今の松田監理官の答弁に補足して申しますと、今、森本先生のおっしゃった点でございますが、加入名が受話器を上げて電話をかける場合に、加入者から相手の加入者まで専用の線がないということは当然で御承知の通りでございますが、その間トラフィックの繁閑に応じまして機械の数、電話局の中の線の数、中継線の数、それが同時に通話が起るであろう確率というものを考えて設計して線を作っておるわけでございます。今、森本先生のおっしゃった点は、四回線の集線装置を使った場合に、十六名の加入者に対してそれぞれ独立の線がないのだから、四人が話しておった場合には話し中になるからそれだけ不便になるのではないかという御質問のように伺ったわけでございますが、問題は、そういうことによって加入者が電話がかけられなくなる確率と、それから、かりに線は局まで十六本単独にありましても、局の中の機械あるいはそのほかの中継線がビジーになって電話がかからなくなる確率とが同程度であれば、やはり御不便の程度が同程度と考えていいのじゃないか。もしそれが局内の方はまだビジーにならないのに、局まで行く線を共用にしたためにそれよりもよけいな確率において話し中が起るようなことになれば先生がおっしゃったようなことになると思いますが、技術的にそういうことがないように、しかも加入者を収容いたしますときに終局は十六名ということでございますが、加入者のトラフィック等も見て、局内で起る話中の確率と、線から起る話中の確率とを同程度以内におさめるようにしていきたいと思っております。
#26
○森本委員 それはやはり電話局において、新しく自動になった場合はいわゆる番号編成をやらなければならぬということになって問題になるわけですが、それがうまいこといっておれば――ただ、線かないけれども、加入者の申し込みが非常に多いから、それを極力救うてやるということについてのこういう集線装置という理屈ならわかります。しかし、そういうことであっても、実際は一般の単独加入よりも不便であるということは事実でしょう。その局内の中継線があるなしにかかわらず、それに行くまでにすでに不便になっておるわけなんです。図面を見たら一番わかります。私もそうしろうとじゃないから、あなたの今おっしゃったような答弁では満足ならぬですよ。
#27
○吉澤説明員 設備上の点につきましては、今施設局長の言ったように不便でないような設備をやっておるのですが、事実上そういう不便が起るんじゃないかということで、今そういう意味で試行をやっております。そこで、十六回線というものは収容できるのでございますが、その中でも一番利用度数の少いという見込みの人を、十六も選びません、大体十くらい選んでやってみた結果、自分で専用してしまうほど通話数の多い人が出ますと、単独回線に切りかえてしまうということで試験をやっておるわけであります。そのように苦労をしてやっておるものですから、ただいま申し上げたような意味において、各戸の方に実は集線装置はこうだということは特に申し上げずに、こちらの方で御不便があればかえたり、あるいはこの辺ならこのくらいでやってみようというように、現場においてよく実情も考えて、相手方の御不便も考えて試行をやっていきたいと思っております。
#28
○森本委員 今、業務局長がはっきりおっしゃったじゃないですか。やはりそういうことで非常に不便になったところは単独に切りかえたということです。だから、不便になって単独に切りかえるくらいだったら、初めからあなたのところはこういうことですよ、ということを言ってやるのが商売道徳上ほんとうでしょう。それを何にも言わずに、一般の単独加入と同じ料金を取っておいて、実際は集線装置、これは局回線は四つしかない、不合理でしょう。これは政務次官に聞いてみようと思うが、私は国民の立場から言っておるのですよ。公社の方々は、すべて公社の経営とかそういうことから考えてこういうことを言っておるから、私の言うことと公社の言うこととがちぐはぐになりますが、これはこうなんです。今の自動電話、単独の加入電話は、線がそのまま電話局へ行っておるわけです。それを今回電電公社が集線装置ということを考えて、一定の地域の電柱の上にその集線装置機を置く。そこまでの局からの回線というのは四つしかないわけです。そこから十六加入とって、一般の電話と同じ料金を取っておるわけです。ところが、電柱の上にある集線装置から電話局までは四つしか線がないのですから、十六加入のうちで四つ話しておったらあとは局まで通じぬわけです。その装置を本人にも言わずに試行的にやって、今の業務局長の話では、それが初めは非常に少いと思ってやったけれども、通話か込んできたところは単独加入にかえておる、こう言っておる。これは国民の立場からすればだまし打ちですよ。料金か安ければ別ですが、単独加入電話と同じ料金を取っておいて、加入者は一つも知らぬ。おれのところの電話はえらいかからぬなといって文句を言ってみたら、やっぱりそういう集線装置だったということでは、一般の加入者をだまし打ちにしておると言っても過言ではない。そういうことをやらなければならぬということなら、商売道徳上からいっても、加入者に対しては、あなたの方については実際は局の線がこれしかありません、しかし、こういうふうにやれば十六加入というものが入る、あなたの方の通話度数は少いから、こういうことを試行的にやっておりますので一つ御了承願いたい、そういうことをやるのが普通じゃないですか。私が今言った説明について、公社側でそれは違うということだったら、違うという説明をしてみて下さ
#29
○平山説明員 技術的な点だけもう少しお答えさしていただきたいのですが、たとえば、一つの電話局に従局というのを設けまして、その部分だけの加入者を一ぺん従局に収容して、親局のスイッチの一部を従局において収容している例もあるわけです。集線装置は従局ではございませんけれども、技術的に見ますと小スケールの従局的な見方もできるではないか。ということは、局にあるスイッチの一部がもよりの電柱の上に出張ってきている。それで、そこから先はもちろん十六の専用線になる。そうすると、もよりの電柱の上のスイッチと局との間が、確かに先生のおっしゃったように十六本はないわけでありますけれども、もしこれが従局であったとすれば、その従局から親局まで行くのが加入者の数だけないわけであります。でありますから、従局というものを設けてその回線をしぼって加入者を収容しているのと、集線装置という機械をもよりの電柱の上に置いて、そこからトラフィックの状況を見て回線をしぼってやるのと、技術的な観点から申せば差異がないということを申し上げたのであります。
#30
○森本委員 今施設局長が説明したのは中継線の問題ですから、これは公社の責任です。公社の建設資金その他の問題であって、実際問題として、加入者というものは平等に扱ってやらなければならぬと私は思う。それを知らせてやって、そうして加入者が、公社がそういう考え方でやるなら同じ料金で御協力いたしましょうということでやるなら別です。それを何にも言わずにこういうことをやるのは、商売のだまし打ちです。これは常識で考えなければいかぬです。公社の経営面から考えていくとそういう考え方も成り立ちますが、これは政府当局の監理官、常識的に考えてどうですか。
#31
○廣瀬政府委員 常識的に考えるということになりますれば、監理官よりも私から御答弁を申し上げた方がよいと思いますのでお答えいたしますが、森本委員のお話を伺いますと全くごもっともだというように感ずるのでありまして、加入者へのサービスという面から申しましてやはり多少何だか不公平があるように私は考えるわけであります。施設、機械のことは全くしろうとでありましてよくわかりませんけれども、御趣旨はよくわかりますので、その取扱いにつきましてば電電公社とよく協議いたしまして、御趣旨に沿うようにいたしたいと思っております。
#32
○森本委員 それともう一つは、こういうふうなやり方をやった場合、まず加入者の了承を得るということと、これは場合によったら単独加入電話というふうには考えられないて、第二十六条一項の二にあります、「二個以上の電話機及びこれらと電話取扱局の交換設備との間の共通に使用される部分を有する電話回線からなるもの」、この共同電話に該当するではないかという疑義も出てくるわけです。なぜそういうことを言うがというと、それだけ不便なものてあったなら一般の単独加入電話よりやはり安くするのが当然です。若干安くして、それで加入者がそれでもよいというならつけてやる、多くつければつけるだけよいのでありますから。そういう点、料金についてはどう考えておりますか。
 それから試行というのは一体いつまでやるつもりですか。
#33
○吉澤説明員 森本先生の先ほどお話の非常に不親切ではないかという点、私ども試行の個所の選び方につきましては、そういう御非難のないよう十分注意いたした次第であります。どういうところを選んだかと申しますと、遠隔の地で、一本々々電話を引いたらとても負担も重いだろうし、あるいは建設費の関係上、その付近の人の数だけは収容できない。また、その付近の人たちの利用度数も大体住宅的な利用である、こういうところを選んだのが試行の一つの目標でございます。また団地みたいなところがございますが、そういうところとか、勤め人の住宅が密集しているところ、そういうところは通話利用が少いのではなかろうか。将来電話を引こうと思っても、なかなか全部の人の需要に応じ切れない。ねらいは、そういうところで一つやってみて、これがほんとうに効果があるならば法制化し、かつまた料金上の点についてもはっきりした能度をとっていきたい、こう考えております。それが私どもの気持からいえば親切の意味でやっているつもりでございますが、ただ、だまし打ちというような気持ではございません。従って先ほど申したように、通話の点から見ても御不便がない。大体非難がございません。ただ非常に通話があるということはこちらが監視しておりますから、局内の通話度数計なりあるいは局内のスイッチの動きによりまして、ほかの人に非常に迷惑を与えるとすれば、こちらの方で切りかえるというような措置はとっておるわけであります。
 なお、法制上の問題でありますが、実は法制上の解釈についてはいろいろあるのでございます。現在の法制がひとり今のような問題のみならず、技術の進歩、あるいは社会情勢の進歩に応じた法制解釈かできない部分が相当あるのでございます。従って改正を要する点というのは他にもいろいろございますが、この集線装置の問題を法制的に一体どうするかということについては、一応私ども今研究しております。御指摘のようにこれが共同加入であるか、単独加入であるかという解釈上の問題につきましては、一応形式論理的に解釈すれば単独加入というのにもなり得る。また設備のある中継線としてみなさずに、加入者線とみなせば共同加入ではなかろうかと思います。確かにお説のごとく分かれる点がそこにあるのでございますが、これも利用形態においてもこういうサービスが、ほんとうに一人でも余分に利用できて御不便がない。しかも公社としてもそういう利用者を一人でも建設資金の範囲内で救わなくちゃいけない。こういう目的論理的に考えた場合に、一応今のところは単独加入としてやってみたい。これも試行のサービスの関係でございますが、必要あれば法制的にはっきりそれをきめる段階まで至れば、やりたいと思います。従って試行はそう長くほうっておくわけにいきません。おそらく三十四年度くらいで、試行の結果、これは技術上の点あるいはサービスの点かっまたコスト・ダウンをどこまではかり得るかという経常的な見方というものを考えまして、はっきり決意をいたしたいと考えております。
#34
○森本委員 電気通信監理官にお尋ねしますが、この公衆電気通信法の第二十六条に、単独電話と共同電話というものは法律に明確に出ておるわけです。今言った概念はおわかりですね。単独電話は「一個の電話機及びこれと電話取扱局の交換設備との間の電話回線からなるもの」こうある。共同電話は「二個以上の電話機及びこれらと電話取扱局の交換設備との間の共通に使用される部分を有する電話回線からなるもの」こういうことになると、先ほど業務局長が言ったようにこじつけた解釈をせずに、この法文の一号、二号をそのまま解釈したらこれは単独加入電話とはならぬでしょうが。試行的にやるということなら別ですけれども、法律を預かるところですからはっきりしておきたいと思いますが、試行的にやっておるところは別として、試行的にやってもその電話は、この法律からいうならは単独電話とは解釈できがたいでしょう。
#35
○松田政府委員 その点につきましては、私どもも少し問題と思って考えていたわけでございまして、先ほど私が申し上げましたこととも関係するのでございますが、結局ここで書いてあります「電話取扱局の交換設備」――集線装置というものを電話取扱い局の交換設備と考えるかどうかということによって、法律的には分れてくるわけでございまして、結局交換設備の一部分が従局的に果していくものというふうに考えていけば、それは単独電話でございますし、もしそうでなければ共同電話になるだろうと思います。しかしこの点についてもう一つ疑問というか、当時問題にしておりましたのは、今の話し中の程度がどの程度かということがあるわけでございますが、単独電話と同じようにこれが使用できる。従って単独電話同士、つまり集線装置の先にある加入者同士は、完全に単独の加入者同士の形でお互いの話もできるし、またよそに対しても同じような扱いをされていく。ところが共同電話の場合は、加入者回線が共通になっております関係上、たとえば普通の簡易なものですとあるいは話が聞えてしまう。最近秘話装置のようなものができて参りまして、その面の様子も若干変ってきたわけでございますけれども、少くともこの法律を作りました当時には、片一方で話しておるときに片一方で上げれば聞える。従ってその間の両方の話もできないというふうなことを頭に置きまして、この規定が組まれたものでございます。その面においては全く単独電話と同じ機能を果しているという面も考えまして、私どもも最終的にこうだという結論までには至っていなかったわけでございますけれども、その状況で一応やっているのであればある程度の目途がつくときまでは、最後の断定を下すことは適当ではないのではないかというふうに考えておった次第でございます。
#36
○森本委員 集線装置の設備を電話取扱い局の交換設備と解釈すれば、それはあなたが言ったように単独加入電話ということになってもいいと思う。しかし常識で考えて、あれか電話取扱い局の交換設備というふうに考えられますか。あの集線装置の上にある機械を、この法文でいうところの電話取扱い局の交換設備と解釈をするということは、岸総理の自衛権の拡大解釈よりももっとひどい拡大解釈ですよ。監理官、どうですか。
#37
○松田政府委員 常識的にとおっしゃられますと、確かに森本先生のおっしゃるところごもっとものように思うわけでございますが、ただ私ども単独電話と共同電話の区別をいたしましたときに、一応利用状況というものも頭に置きながら法文の字句に書いてありますことから直接文字解釈をします以外に、共同電話で起ってくる不便と、単独加入電話で起ってくる不便と、利用上の差異というものを頭に置きまして、あわせて考えてみた場合に、その間に相当疑義もあるのではないだろうかというふうに考えておった次第でございます。
#38
○森本委員 あまり時間もないし、また委員会としてもこの問題だけで長く時間をかけるのもどうかと思いますが、ただ私が今言っておりますように、この問題については試行的でありますから、その点では許されると思いますが、しかし法解釈については非常に難点があると思うのです。だから国会としては、こういう問題はやはり重要視せざるを得ないと思う。これは業務局長が言っておるように、試行というものをなるべく縮めて、実際に料金はこうだとか、これの解釈は前の地域団体加入電話と同じように、別個の電話であるというふうなことを明確にしてもらいたい。そうしないと、こういうふうなやり方をしておるということについては、われわれ国会としては黙っておるわけにはいかぬ。さらに現在の試行的な問題のときでも、やはり加入者には一応了承を得てからやるということだけはやってもらいたいと思う。そうしないと、あなたは誠意を持ってやっておると言っても、国民の立場からみたらこれはだまし打ちですよ。だから試行的であっても、加入者にあなたのところの電話はこういう電話でございますよといって、一応了承を得てそれからやるということが、商業道徳上ほんとうでしょうが。総裁どうですか。
#39
○大橋説明員 森本先生のお話、きわめてごもっともな点が多いと思います。現在試行している段階でありますから、多少その点は大目に見ていただきまして、いよいよこれが結論に達して、正式に制度として認めるときには、十分その点を考慮しなければならぬと思います。料金の点も、あるいは制度として別のものを認めるかどうかという点も、あわせて考慮したいと思います。
 なお、現在の試行段階で、今実は局長にも実情をちょっと聞いたのですが、文書その他で正式に了解を求めるという点はないようでありますけれども、口頭その他でおよその話はある程度までしているように承わっております。必ずしもだまし打ちしているというわけでもなさそうでありますから、その点は一つ御了承願いたいと思います。
#40
○森本委員 私は、正式に文書で了解を求めるとかいうことでなしに、それは実際に行って、そしてこういう電話ですよということは、これはちょっと説明してやらぬと、一般の人にはわかりません。だから、そういうことを口頭でもよく説明して、あとで苦情が出ないようにということを言っているわけです。ところが、聞いてみると、実際問題としてそういう説明はあまりやってないようですよ。局長はそういうことを言っておりますけれども、実際の加入者に聞いてみると、あまりやっていないようです。だから将来は、そういう点については十分にやっていただきたい、こう思っておるわけです。
 それからこの法的な解釈についても、こういう不明確なものをいつまでも試行的にやるということは、私は不賛成であります。だから、今総裁が言われましたようにこの問題については、郵政省としてもそれから電電公社としても、早急に明確な結論を出すようにしてもらいたい。
 最後に、この集線装置の機械の保守は、外線がやるわけですか、それともいわゆる内勤の者がやるわけですか。
#41
○平山説明員 実は集線装置の問題につきましては、今、先生の御指摘の保守の問題もやはり問題点の一つであったわけであります。私どもの現在考えておりますのは、故障が起りました場合には、いわゆる線路工員がこれを取りはずしまして、その修理は機械の者がやる。機械の者は電柱には登らない、取りはずしは線路の方がやるということでいきたいと思っております。
#42
○森本委員 そうすると、取りはずして、新しいものをつけておいて、持ってきて機械の方で直すというわけですか。
#43
○平山説明員 その通りでございます。
#44
○森本委員 これでけっこうです。
#45
○秋田委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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