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1958/03/20 第31回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第031回国会 決算委員会 第12号
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1958/03/20 第31回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第031回国会 決算委員会 第12号

#1
第031回国会 決算委員会 第12号
昭和三十四年三月二十日(金曜日)
    午前十一時七分開議
 出席委員
   委員長 田中 彰治君
   理事 井原 岸高君 理事 鹿野 彦吉君
   理事 鈴木 正吾君 理事 高橋 英吉君
   理事 小川 豊明君 理事 神近 市子君
   理事 山田 長司君
      宇田 國榮君    久野 忠治君
      瀬戸山三男君    二階堂 進君
      橋本 正之君    平井 義一君
      淡谷 悠藏君    大貫 大八君
      上林與市郎君    田中幾三郎君
      森本  靖君
 出席政府委員
        国防会議事務局
        長       廣岡 謙二君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        総長      小峰 保榮君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
三月二十日
 委員大久保留次郎君、賀屋興宣君、齋藤邦吉君、
 椎名悦三郎君、中島茂喜君、保岡武久君、小松
 信太郎君及び鈴木一君辞任につき、その補欠と
 して橋本正之君、宇田國榮君、二階堂進君、久
 野忠治君、平井義一君、瀬戸山三男君、上林與
 市郎君及び森本靖君が議長の指名で委員に選任
 された。
同日
 委員宇田國榮君、久野忠治君、瀬戸山三男君、
 二階堂進君、橋本正之君及び平井義一君辞任に
 つき、その補欠として賀屋興宣君、椎名悦三郎
 君、保岡武久君、齋藤邦吉君、大久保留次郎君
 及び中島茂喜君が議長の指名で委員に選任され
 た。
同日
 理事神近市子君三月六日委員辞任につき、その
 補欠として神近市子君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 歳入歳出の実況に関する件(防衛庁の航空機購
 入問題)
     ――――◇―――――
#2
○田中委員長 会議を開きます。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。現在当委員会の理事は一名欠員となっておりますので、この補欠選任を行いたいと存じます。これは先例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#3
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、神近市子君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○田中委員長 本日は歳入歳出の実況に関する件について調査を進めます。
 発言の通告がありますから、順次これを許します。
 鈴木正吾君。
#5
○鈴木(正)委員 会計検査院にお尋ねいたしたいのですけれど、年末になって予算を使い切るために無用の出張旅行というのがあるということは、もう長い間の慣習になっております。それを何とかして食いとめることはわれわれの大事な責務だと思いますけれども、それと少しケースを異にした問題でお伺いをしたいことがあるのです。
 私、最近北海道を五日ほど旅行いたしました。その各地において演説会を十二回ほどやったのです。その至るところで聞いた話ですが、去年の暮れあたりから道庁の役人がいわゆる出張旅行と称して各地を回って、そして事実上は選挙運動をやっておると思われるような行動があった、ことにこの年度末において、それがかなり激しく行われておるという話を聞きました。われわれがかねて希望しておる年度末の無用の出張旅行を食いとめるという意味から申しましても、この際、北海道でそういう意味の金がどういうふうに使われておるかということを、一つ会計検査院で時を移さず調べてもらいたいと思うのですけれども、そういうことは可能なんですか。
#6
○小峰会計検査院説明員 会計検査院の検査権限というのは、御承知の通り会計検査院法できまっております。今お話の出ましたものは、おそらく地方公共団体としての一般道費だと思いますが、これにつきましては、会計検査院は検査権限を持っていないのでございます。特定目的を持っております国庫補助金が参りますものにつきましては、これは法律に規定がございまして、検査をいたしております。年々数百件の検査事項が出るような現状でございますが、今の地方公共団体としての一般道費につきましては、会計検査院としては検査権限はございません。従いまして、今のような事実を調査するということは、ちょっと検査院としては、やる資格が実はないわけでございます。どうぞ一つ、その辺を御了承願いたいと思います。
#7
○鈴木(正)委員 私は会計検査院の権限があるかないかということを実は疑問には思っておった。けれども、大体そういうようなことをやろうと思えばできるのじゃないかと思ったのですけれども、そうすると、各地方団体の一般経費、そういうものの使い方について、これを事前に防止し、もしくはすみやかにその成果を議会に報告させるというような権限を持っておるのは、北海道の場合は自治庁ですか。
#8
○小峰会計検査院説明員 都道府県の場合には、それぞれ自治的に監査委員制度というのがございます。自治庁もそういう監督権というようなものは持っていないのでありまして、もっぱらこの監査委員がおやりになる、こういうふうに承知しております。
#9
○鈴木(正)委員 その監査委員というのは、各地方団体の中における監査委員ですか。
#10
○小峰会計検査院説明員 そうでございます。
#11
○田中委員長 事務総長、こういうことはできるでしょう。いろいろなものに対する補助金がいっていますね、そういうものがそういうときに使われていないかということから調べていったら、調べられるでしょう。
#12
○小峰会計検査院説明員 特定の補助金が目的外に使われているというようなことは、実はそうございませんが、その特定の補助金の検査ということは、検査院は御承知のようにやっております。
#13
○鈴木(正)委員 ただいまのお話によると、各地方の自治団体の経費は、その監査は自治団体の中でやるのだ、中央にもその検査権はない、会計検査院にもそれがない、そう理解していいのですか。
#14
○小峰会計検査院説明員 地方の一般庁費の検査については、今おっしゃった通りでございます。
#15
○鈴木(正)委員 そこにやっぱり国費の乱費というばかりでなしに、私は地方費のむだづかいということも当然起ってくると思うので、これは日本の会計検査制度といいますか、何とか地方団体の経理監督を、もしそれが間違った――私はちょっと小さい市などに関係したことがあるけれども、市などでやっておる監査は、監査委員の間で話がつけばそれで万事オーケーということになるのですが、北海道のような、あるいは大きな府県などについての検査を、そこの選ばれた者だけでやって、それがオーケーと言えば、国はノー・タッチでいくというようなことは、何かこう、会計検査制度に不備な点があると感ぜられるのですが、何とか国が少しそういう点でタッチしていったらよさそうなものだと思うけれども、検査院あたりの考え方では――私は、全体の問題としての会計検査制度とか、つまり国費、国民の負担、要するに公けの金は、地方と中央とを通じて、むだづかいさせぬようにという制度の上に、何か欠陥がありはせぬか。そこで会計検査院の規模、機構があまり小さ過ぎて、そこまで手が回らぬじゃないかということを常に憂えておって、もう少し会計検査院の機構を拡大して、十分の検査をできるようにしたらいいじゃないかというふうなことを考えておるのですが、今あなたに意見として聞くだけです。僕はその意見を聞いておけばいいのですよ。今のように地方団体の会計検査は、その地方団体の限りにおいて一般会計、つまり地方の普通経費の場合ですね、それを検査するだけで、それを中央にも報告せられるかどうか知らぬけれども、どうもあそこはおかしいと思っても、中央から事前もしくは進行中にそれを調査することができぬというようなことは、一体日本の国の公けの費用をむだづかいさせない意味においては、制度的に欠くるところがあるとお思いになりますかどうか。あなたの御意見だけを聞いておきたいと思います。
#16
○小峰会計検査院説明員 ただいまの会計検査院法を制定するときも、実はいろいろな意見が出たわけであります。しかりしながら、いやしくも地方の自治団体に対して国の機関である会計検査院が入る、これについては、やはり自治権の侵害というような問題が起きるのではなかろうか、こういうような配慮から、実は先ほど申し上げましたような制度になった次第であります。これが果していいかどうかという点については、いろいろ御意見もあると思いますが、現状はそういうふうになっておる状況でございまして、私どももそれによって検査をしていくほか実はないわけでございます。
    ―――――――――――――
#17
○鈴木(正)委員 終ります。
#18
○田中委員長 引き続き、特に防衛庁の航空機購入問題の調査に入ります。
 本日は国防会議の事務局長を呼び出してあります。発言の通告がありますから、順次これを許します。
 小川豊明君。
#19
○小川(豊)委員 次期戦闘機の問題は、昨年の八月二十二日に初めて当委員会で取り上げられまして、自来調査を進めて今日に至ったのでありますが、委員会においては本問題の打ち切り説まで出たくらい長くかかっているわけです。私はいまだに納得のしかねる点が幾つかあるわけであります。この点について以下お尋ねいたします。今まで私が不勉強な点があって、当局であるあなた方から見れば、このくらいのことがわからないのかという点があったかと思います。しかしながら、一方われわれから言うならば、防衛庁並びに国防会議の方々の答弁は、その場さえ切り抜ければ、あとはどうともこっちのものだというような答弁内容です。これが双方からみ合って、今日疑惑と混迷を続けてきていると思うのであります。その原因は、この問題の本質ともいえる、どの戦闘機が日本の防衛のために必要なのか、その必要を満たすための購入の方法が果して妥当であったかどうか、この二点になると思うのであります。従って、私はこの二点について伺いたいと思うのであります。
 その前にお尋ねしたいのはこの防衛庁と国防会議との機構関係の関連というのは、どういうふうになっておるのでありますか。私の質問は、あるいはあなたの方へお尋ねするのではなくて、防衛庁の長官に聞かなければならない問題も出てくるかと思うのですが、この機構の関連はどういうふうになっておりますか。
#20
○廣岡政府委員 お答え申し上げます。防衛庁と国防会議、従って国防会議事務局とは全然別個の機関でございまして、国防会議は防衛庁設置法に基きましてこれが設置を見ておるわけであります。事務局は国防会議の構成等に関する法律、これに基いて設けられたものでございまして、ただいまお尋ねの防衛庁の機関と国防会議ないし国防会議事務局とは全然別個の機関であるということでございます。
#21
○小川(豊)委員 全然別個であるとすると、次期戦闘機を決定する場合に、われわれは防衛庁からそれぞれの資料が出、その資料に基いて国防会議がこれを決定していく、こういうふうに解釈していますが、これは間違いありませんか。
#22
○廣岡政府委員 その通りでございます。
#23
○小川(豊)委員 そうすると、国防会議の事務局は、防衛庁から出たさまざまな資料を事務局も十分に研究し検討するということをなされる、こう思いますが、ただ防衛庁から出てきたものをそのまま国防会議にかけるのではなくて、あなたの方でもそれに対する研究調査等はさらになされないのか、なされるのか。この点をお伺いいたします。
#24
○廣岡政府委員 ただいま申し上げましたように、防衛庁とわれわれの方とは全然別個の機関でございまするし、しかも防衛庁から出て参りまするいろいろな資料を検討するに当りましては、われわれの方といたしましては、これを広い視野、広い立場から検討し、研究しなければならぬということは当然のことであると思うのであります。従って、一般の政治、経済、外交、あるいは国民生活というような面から、防衛庁から提出される案について審議し、検討を加えていくということに相なるわけでありますから、事務局は事務局といたしまして、十分これに対処するような研究を日ごろからやっていく必要があるということでございます。
#25
○小川(豊)委員 国防会議と防衛庁は全然別個であるが、防衛庁から出てくる資料等については、あなたの方は政治、外交、経済、そうした広い視野に立ってさらにこれを検討する、こういうことで私は了解して、これからお尋ねしますが、まず今、日本には練習機まで含めて約一千機くらいの飛行機が防衛庁にはあるでしょう。そのうち直接防衛用の戦闘機はF86―Fが三百三十機、F86―Dが四十機くらい、合せて三百七十機くらいと私は聞き及んでおるわけですが、これはその通りでございますか。
#26
○廣岡政府委員 ただいま正確なる資料を私、手持ちいたしておりませんので……。しかし、国会において、内閣委員会等における御質疑に対する防衛庁の答弁等からいたしまして、大体それくらいのものであろうかと存じております。
#27
○小川(豊)委員 そういたしますと、新しく次期戦闘機が購入されあるいは整備されるということは、これは日本の防衛のために購入される戦闘機であるから、どれでもいいというわけのものではなくて、国防会議あるいは防衛庁等で十分な計画に基いて、日本の防衛のためにはいかなる性能の戦闘機が必要であるかという、日本防衛のための必要という点から購入が割り出され、決定されると思うのですが、これはいかがですか。
#28
○廣岡政府委員 その通りだと考えております。
#29
○小川(豊)委員 そういたしますと、国防会議が内定までしたグラマンというこの飛行機は、防衛計画に基いた日本の要求する性能と一致したものであるかどうか、あなたの見解を伺います。
#30
○廣岡政府委員 いわゆるグラマン機、これはF11F―1F、その性能向上型が日本向けである98J―11、これが昨年の四月の十二日の国防会議におきまして一応内定したという経緯につきましては、当決算委員会あるいはほかの内閣委員会等において防衛庁長官、佐薙空幕長等からるる説明がございましたし、私も九月に証人として当委員会に出て参りましたときも詳しく申し上げたことでございますから、大体御了承を願っておると思うのでありますが、(「三回ぐらいの会議できまったのでは了承しないんだ」と呼ぶ者あり)ただいま御質問の趣旨は、小川委員から申されましたような見地に立って、これが日本の防衛構想からいって、あるいは防空体制からいって適当な機種であると防衛庁がきめて、それに基いて国防会議においていろいろ審議された結果、これが内定を見たということに相なっておるわけでございます。
#31
○小川(豊)委員 くどいと言うと失礼ですが、そういう答弁でなくて、私のお聞きしているのは、日本の要求する性能とグラマンは合致しているのかいないのか。あなたは今それに対して、結論から言えば、合致しておるから内定したんだ、こういう御答弁だと思うのですが、そう解釈してよろしゅうございますか。
#32
○廣岡政府委員 さようでございます。
#33
○小川(豊)委員 そういたしますと、そこには日本の防衛計画というものがあって初めてそういう決定がなされる。この防衛計画に沿ってどの飛行機が必要かということが決定されると思う。その防衛計画書とでもいいますか、そういうものが防衛庁なり国防会議には当然あると思いますがございますか。
#34
○廣岡政府委員 この次期戦闘機の機種決定に至る事由は、御承知のように一昨年の六月国防会議におきまして防衛力整備目標というものが策定され、これが一応きめられたわけでありまして、その中に航空自衛隊の約千三百機を目標とする……。
#35
○小川(豊)委員 私は今、防衛計画書なるものがあるかとお尋ねした。そうするとあなたは、防衛整備目標というものが決定された、こういう答弁をされた。名前は違うけれども、防衛整備目標なるものはあなたのところにおありである、こういうふうに解釈していいですか。その点簡単に答えて下さい。
#36
○廣岡政府委員 それはございます。
#37
○小川(豊)委員 そうすると、その防衛整備目標というものは、ここであなたの方から見せていただくことができますか。それとも、説明していただくことができますか。
#38
○廣岡政府委員 これそのものを委員会に提出してごらんに入れる――これは大体防衛庁の書類でございまして、幾多その中には秘密の事項がございますので、それをごらんに入れるということは困難であるというように考えます。
#39
○山田(長)委員 ただいまの局長の話を聞いておりますと、全くこれは理解できないのです。それならば、秘密会を用いてでもあなたは見せることができないというのですか。
#40
○廣岡政府委員 昨年の四月、それが策定を見ましたときに、その新聞発表といたしましては、当時官房長官名をもって出されておりまするが、それ以外につきましては、私としましては発表をいたす権限も持ち合せてございませんし、内容からいたしまして、これはとうていむずかしい問題じゃないかというように私は考えておるわけであります。
#41
○田中委員長 局長、あなたの今の話を聞いていると、その書類は非常に秘密を要するから、当委員会にも出せないということを言われる。これはもっともだと思うのだが、それでは、そういう書類が天川君の二号のうちからたくさん出ているというのだが、天川氏の方に出ていることがはっきりしたら、あなたは責任を負いますか。
#42
○廣岡政府委員 ただいま委員長からのお話のありますように、当事務局の方からそういう機密書類がほかに渡っているという事実は決してございません。
#43
○田中委員長 あったらどうします。責任を負いますか。
#44
○廣岡政府委員 ありましたら責任を負います。
#45
○山田(長)委員 事務局長はいかにももっともらしく言われておりますが、現にあなたに関連のある参事官のところから依頼をされるというような事態にまでなっているわけです。諸元比較表なるものは、完全にこれは参事官から天川弱なるものに依頼をされているものとわれわれはこの席上で聞いているのですから、間違いないと思っているのです。秘密はちゃんと外部に漏れているじゃないですか。そういう点で、ただいまの事務局長のお話では了解できないのです。どうしてもその点は秘密会議を開いてでも、私は当然国会の審議に当っている言に見せるべき性質のものと思うが、どうですか。
#46
○廣岡政府委員 ただいま御指摘になりました諸元比較表というものは、どのことをおさしになるのでございますか。
#47
○山田(長)委員 この間の委員会に、吉村氏が言われておりまする飛行機の性能に対する比較のことでございます。そういう問題が現に当時の参事官の口から出ておるし、天川氏に依頼をされていることが言われているわけです。そういう点で、当然これは事務局の委嘱によるものとわれわれは見ているわけなんです。いずれこれらの問題についてのこまかいことは、あらためて契約書類その他によって知りたいと思っておるわけですが、それらのものをきょうはお持ちになりましたか。
#48
○廣岡政府委員 私は今お話しになりましたようなものを見ておりませんが、ただ吉村主計官が当委員会に出て参りましたときの質疑の議事録を見ました。しかしそれはF86―F、F1OOD、F104Aの諸元比較表というものでございまして、あれは大蔵省においての関係でございまして、当国防会議事務局におきましては全然関係のないものでございます。
#49
○山田(長)委員 あなた方は関係ないと言われておっても、これは戦闘機種の決定に当ってかなりの重要な書類とわれわれは見ているわけです。そういう点は、あなたがいかに説明しても、この間の吉村氏の証言等からいって、われわれは考えているわけなんですが、それはあなたの言いのがれだと私は思うのです。天川氏に対して、それではいかなる形の仕事を委嘱したのですか。
#50
○廣岡政府委員 私の方の事務局で大川氏に対して委託いたしましたのは防衛庁から次の戦闘機を決定いたしたいという最終的な結論を当事務局に、あるいはそれを通じて国防会議に提出されるに当りまして、果してこの機種選定というものが妥当であるかどうかという点を事務局といたしましても十分に勉強し、研究しておかなければならぬと思うわけでありまして、従いまして、その性能を判定するに当っての考え方、いわゆる方法論について事務局自体の事前の勉強として、これを天川氏に委託して、それを一応の参考にしようということで委託をいたしたものでございます。
#51
○高橋(英)委員 ちょっと関連して。今の書類の問題ですが、あなたはそういう機密書類を出す出さぬという意思表示をされたようですが、その権限があるのですか、そういう機密書類を出す決定権というものは、最高の地位にある人が決定されるのであって、あなた方が決定するのではないのではないですか。そうすると、今のは単なる個人としての感想なのか、責任者としての考えなのか。
#52
○廣岡政府委員 言葉が足りなくて申しわけございませんでしたが、困難であろうかと思う、従ってこれを当委員会において、あるいはまた秘密会においてこれをごらんに入れるということは、上司の考えもございますし、それを伺った上でのことであるということは申すまでもございません。
#53
○山田(長)委員 先ほどのことについて、今、局長の話を伺って、国防会議の規則にそういうことのあることを知っておりますが、これは委員長から総理に向けて、この書類を、見せてもらいたいということの要請をしてもらいたいと思う。これは決算委員会の名において要請していただきたいということを承認を得てもらえば、見せることに国防会議の規則になっておりますから、一応国防会議の議長に承認を得て、その書類を見せてもらうことをお取り計らい願いたいと思います。
#54
○小川(豊)委員 私はこのグラマンの決定に当って疑問を持っておる。そこで、これは飲んだとか食ったとかいう問題ではなく、果して日本の要求する性能にグラマンは合致しておるのかいないのかというところが私の疑問。そこで、あなたの方の立てられた防衛庁の整備目標というものは、もし見せていただけるならば、それとグラマンとを比較するならばこの点は解決するわけですが、あなたの方ではこれはお見せすることができない、こういうことならやむを得ないことになるかもしれません。そこでお尋ねしますが、ロッキードあるいはノース・アメリカン等の調査研究に当っては、諸元比較表といいますか、これは性能比較表だと私は思う、そういうものが作られて十分に細密な調査が行われたということは、委員会の質疑でわかっておるわけです。グラマンの内定に当っても、こういう性能等の比較というものは十分になされておりますか。
#55
○廣岡政府委員 その当時わかっておりました性能を、十分に研究いたしましてやって参っております。
#56
○小川(豊)委員 そうすると、そうした性能比較表といったようなもの、これもあなたの方では機密だから出せませんか、出せますか。
#57
○廣岡政府委員 この中にもコンフィデンシャルなものがございますので、それをそのままお出しするということは、これも困難じゃないかと考えます。
#58
○小川(豊)委員 そこで、最初このロッキードとノース・アメリカンの二つの種類が購入の対象になっておった。ところがノース・アメリカンは爆撃機である、これは防衛用ではないということから、検討の対象から除外されて、グラマンが登場するまでは、ロッキードが唯一の有力候補となったのが真相ではないかと思いますが、あなたはこれをもっと詳しく御存じですかどうですか。
#59
○廣岡政府委員 ロッキード、グラマンの問題につきましては、先ほど申しましたように、両機種その他の機種もあわせて十分なる防衛庁において研究、検討が行われたのでございますが、これに基いて国防会議事務局においても検討したということでございます。ロッキードの104がグラマンのF111F―1Fという関係にどうしてこれがなっていったかということにつきましても、これを詳しく決算委員会等において関係人から申し述べておりますので、その性能問題についての比較は十分御承知のことと思うのでありますが、要するに、104が要撃性能という防衛庁の要求性能から見ましても、その速度において、また、その上昇……。
#60
○小川(豊)委員 答弁中失礼でありますが、私はそういうことを聞いておるのはなくて、ロッキードとノース・アメリカンというのが次期戦闘機の機種として検討の対象になった、ところがノース・アメリカンは爆撃機であるがゆえに、これはその防衛の面からいうならば、これを検討の対象から除かれて、グラマンが登場するまでは、ロッキードが唯一の性能を調査される飛行機として残った、これが真相ではないかとお聞きしておる。真相でないならばそれでよろしい。真相なら真相とお答え願いたい。
#61
○廣岡政府委員 簡単にそういう理由でもってロッキードからグラマンに変ったということを申し上げると、いろいろ誤解がございます。防衛庁において検討されましたものは、日本の航空自衛隊がその前提として防衛構想をいかに考えるか、あるいは防空体制をいかに考えるか、その見地に立って選定すべき次期戦闘機の選定の要件をいかに考えていくかという見地に立って、総合的に各機種について同等の立場から検討をされたものなのでありまして、今お話のありました100は速度において劣るとこそがある。行動半径においてはなるほど長い距離を持っておりますけれども、防衛庁の要求する要撃性能、速度と上昇の点からして104の方がすぐれておるということになっておることは事実でございます。
#62
○田中委員長 国防会議の事務局長、あなたの今のお話を聞くと、あなたの方でもロッキードとグラマンということについては相当勉強したとおっしゃるのでしょう。それではあなたに申し上げますが、あなたはここでもってまだグラマン機がりっぱなようなことをおっしゃるが、私の方でちゃんと調査して、新聞でもそういうものがあったら出してくれと百万円の懸賞をつけて募集もさしたのだが、四月十二日にはグラマン機ができてきておらない。あなたが買うというグラマンはできておらぬじゃないですか。エンジンが違っているじゃないか。それをどんな勉強をしたのか、違っている勉強をしたのか、違っているのをごまかす勉強をしたのか、言ってごらんなさい。まだあなたはそんなことを考えておるのか。あの三越の陳列場、飛行機の博覧会に出たグラマンがほんとうにあるならば、そういうことを知っておる人があるならば、飛んだものを見た人があるならば、一台に百万円懸賞をつけるといって新聞に十日間しても、出ないじゃないか。それがあるなら、今あなたに百万円上げますよ。いいかげんなことを言いなさんな。比較表を出しなさい。社会党の諸君に言っておく。比較表を総理大臣に出させなさい。そんなもの、機密書類がないと言うけれども、天川のめかけのうちにいやというほどある。みな知っておる。あなたも見ておるじゃないか。それを参考にしてやったじゃないか。そんな書類は岸首相に言って出しなさい。出すことを許可します。
#63
○小川(豊)委員 それではお聞きしますが、今アメリカ空軍でも海軍でも、グラマンという飛行機は採用しておりません。ほとんどダグラスを今アメリカの空軍も海軍も採用しておるわけです。日本でこのグラマンを採用すると内定したことには、それだけのりっぱな根拠がなければならないと思う。その根拠はどこにあって出されたか。
#64
○廣岡政府委員 グラマンを内定いたしまする経緯は、先ほども申しますように、防衛庁において各機種について、その当時わかっておりました資料をたんねんに十分に検討いたしまして、日本の防空上、航空自衛隊として採用いたします機種といたしましては、このグラマンF11F―1F、98J―11というものが一番適当であるという判定に基いて、防衛庁が機種としてきめたものであります。
#65
○小川(豊)委員 そこで、今委員長からも言われた通り、われわれはこの前の何回かの委員会で、このグラマンという飛行機はまだアメリカで、できてはおらないのだ、二機できたのは、ほとんど試験に失敗してしまっておるがゆえに、アメリカの方では空軍も海軍も採用していないものだということがはっきりしておる。しかるに、あなたの方ではこれが最も優秀だということで決定された。従って、私はその根拠をお聞きしたわけですけれども、あなたの方では、私どもで十分検討した結果、いいと思ったからきめたとおっしゃるが、検討するにもしないにも、検討する材料がないというのがグラマンの現状ではないですか。さらにお尋ねしますが、それなら世界各国で、グラマンを防衛の主軸としておる国は私には見当らないが、あなたの調査ではありますか。
#66
○廣岡政府委員 私が考えますのには、名田においてそれぞれその国に適する機種をきめるということは、それぞれその国の特殊の事情に基いて考究されていくものだと思うのであります。今お話のごとく、アメリカにおいてこのグラマン機を採用しなかった理由というものについて、小川委員は小川委員としてのお考えもございましょうけれども、アメリカの空軍といたしましては……。
#67
○小川(豊)委員 私はそれを聞いているのじゃないのですよ。世界各国でグラマンを防衛の主軸として採用している国は、私にはどこにも見当らないけれども、あなたの調査では世界のどこかの国でグラマンを採用している国がありますかと聞いておるのです。
#68
○廣岡政府委員 ただいまございません。
#69
○小川(豊)委員 それでいいんです。それは各国の事情はあるかもしれませんが、このグラマンという、本家本元のアメリカでも採用しなければ、世界各国のどこでも採用してないものを、日本だけがこれを急速に採用したところに問題があるわけです。
 そこで、私はお尋ねします。日米共同防衛の立場からいうならば、日本の兵器の決定というものは相互支援をなし得る、支援し合える、すなわちアメリカの飛行機が日本に来た場合直ちに日本において機材及び部品が取りかえられ、装備される。日本の飛行機が向うに行った場合を仮定しても、これはアメリカ側で直ちに装備されるという、いわゆる相互に補給し得る両国の互換性というふうなこと、これが日本の兵器採用の眼目であると私は考える。そういう点から、このグラマンを採用した場合に、こうした眼目であるこの条件というものは、全くないはずでございます。アメリカで、できておらないのです。ないはずです。そういった互換性のない毛のを、相互支援をなし得ないものを採用して、日本の防衛計画の中心である両国の規格の統一というものはできなくなると私は判断せざるを得ないのですが、あなたはこれに対してどう判断をされますか。
#70
○廣岡政府委員 互換性の問題につきましては、グラマンの原型でありますF11F―1というものが現にアメリカにおいて実用に供されておるわけでありまして、それをさらに性能向上型といたしまして超音速機として設計されてきたものがこの98J―11であります。従って、その部品その他における互換性は、私の聞きますところによりますと、約七〇先くらいのものがあるということを聞いております。
#71
○田中委員長 廣岡政府委員、私はあなたをいじめるのでも何でもないのですが、昨年の四月十二日にきめたグラマンというものはもとの海軍機の古いやつで、日本が買うといってきめたのは、一台もできておらないのですよ。こういう設計のものにこういう古いエンジンをうけて試運転したが、うまくいかなくて、エンジンが入らないのですよ。全部調べてある。ここに来た人みんながグラマンがないと言っておる。あなたの今の話を聞くと、あるようなことをおっしゃる。そこにおかしいところがあるのですよ。どういうわけです。
#72
○廣岡政府委員 これはこの前も申し上げたと思うのでありますが、エンジンはJ79―GE―3というものをF11F―1Fに装着をいたしておりますが、今度はそれを同型の性能向上の7というものにかえる……。
    〔「7というものは全然できてないじゃないか」と呼ぶ者あり]
#73
○田中委員長 これから作る7は、アメリカでけられておるじゃないですか。
#74
○廣岡政府委員 まあ、少しお聞き願いたいと思います。この前も申し上げましたように、一機をグラマン社がGE会社に委託しましてこれを換装いたしておったのでありますが、防衛庁から私の聞いております情報によりますと、昨年の十一月に、3から7に換装いたしました飛行機を性能試験をいたしまして、大体エンジンとその機体がマッチするという所期の成果を得た。さらに本年の一月にこれをGE会社からグラマン社に移しまして、引き続きこれが性能試験を実施することになっておるということを聞いております。これは私は確実な情報として聞いておるのでありまして、ただいまお話のごとく、全然飛んでいないというような事実は私は信じておりません。
#75
○田中委員長 ちょっと、あなたにお聞きしますが、ここに常識のある人がこれだけたくさんおるのだ。あなたは、去年の十一月に初めて日本が買う飛行機を一台飛ばしてみたと言う。ことしの一月にまたその試験をすると言う。去年の四月十二日になかったということをあなたが証明しているじゃないですか。飛んでおらぬことをあなたが証明しておるじゃないですか。あなたがきめたんですよ。これからきめるとか買うとかいう問題じゃない。去年の四月十二日にきめて、昨年十一月に、あの問題を引き起してから作って一台、二台飛ばして、それが安全なのですか。飛行機の安全というのは、一体どれだけの距離を飛ばさなければならないのですか。そういうでたらめなことを、ここに来ておっしゃるな。飛んでおらぬことを発表しておるじゃないですか。四月十二日にできておらぬということを言ったじゃないですか。
#76
○小川(豊)委員 委員長、私の聞こうとすることを言われちゃって困るのですがね。そこで、今あなたは、本年の一月にどこかで試験したということを聞いておると言いますが、これが内定したのは去年の四月十二日です。従って、ことしの一月、どこかで試験したということではその理由にならない。
    [委員長退席、鹿野委員長代理着席〕
これはアメリカの軍は採用していない。性能試験もできていない。この委員会の質疑の中でそういう答弁がなされており、佐薙さんもそのことは認めているわけです。しかるに、あなたがまだここで、それは差しつかえないのだ、できているんだ、これでいいんだと言うことは、私には納得できない。それならば、そういうふうに内定したものを、内定はくつがえさないけれども購入は一時取りやめるということをなぜ発表なされましたか。どういうわけでそういうことを発表なされましたか。
#77
○廣岡政府委員 今の購入はとりやめるというような話は、私は何も聞いておりません。
#78
○小川(豊)委員 これは総理としてか、国防会議の議長としてか、こういういろんな問題があるから、内定はしたけれども、もっと十分に調査研究してやるということを答弁なすっておるのです。それならば、調査研究するということは、調査研究が不十分であったからこういう問題が起ったということも言えるのじゃないか。あなたの方は、内定したものを中止するならば、あなたは事務局長として責任のある立場でなぜそれを抑えなかったか。どうしてそれを購入することをあなたは極力主張しなかったか。
#79
○廣岡政府委員 内定当時、一応機種としてはF11F―1Fにきめる、しかしその後いろいろ調査をいたしまして、本格的にきめる場合に今日の話と全然話が食い違ってくるというようなときには、それはそのときにおいて再検討することにして、一応機種としてはF11F―1F、98J―11を採用することに内定するという議長の御裁決によってそれを買うことになっておるわけであります。従って、その後担当会社を指定いたしまして、新三菱会社がアメリカに行き、あちらの空軍あるいはグラマン会社と十分に綿密なる調査研究、打ち合せをやりまして、その資料を持って帰ってきたわけであります。またその内定後におきまして、ロッキード側からの話もありましたものでございますから、防衛庁におきましてはロッキードの人たちの104Cフォー・ジャパンの型についての十分なる意見を徴しております。そういうものを総合的にいろいろ取りまとめまして、四月以降における国防会議あるいは懇談会等が開催される時期にその後の新しい資料に基いてさらに御検討を願って、その結果先ほど申しましたように、総理のお考えになりましたように、根本的にいろいろな問題で食い違っているような問題があってどうも工合が悪いというような場合はさらに検討しようじゃないか、というようなことになっておる線に沿いまして、私どももそういうことで準備を進めておったということでございます。
#80
○小川(豊)委員 これは、千数百億の血税を使って日本の防衛を担当する戦闘機を買うということなんであって、内定までしておきながら、その内定を踏み出すことができないで、また新しい事実が出てくるかもしれぬから調査してみようということは、これは防衛庁としても、国防会議事務局としても、その調査が完全であったということは言えないじゃないですか。しかしその問題を議論していると、――あとの人が聞きますから、私は次にお聞きいたします。永盛調査団がアメリカへ行くに当っては、これは当然次期戦闘機を調査しろ、その命令というものがあって行ったわけです。その命令には、何と何のどういう飛行機を調査してこいということが当然なければならない。役所ですから、ただ行って調査してこいではないわけです。どういう飛行機を調査してこい、その調森の内容、プランというものはどういうものであるかということを命令されておると思います。その命令はどういう命令ですか、御答弁願いたい。
#81
○廣岡政府委員 永盛調査団が派遣されましたのは防衛庁から派遣されたものでございまして、私の方とは全然関係がございません。
#82
○小川(豊)委員 これは私はさっき申し上げたように、防衛庁長官に聞かなければならぬ点だと思ったのですが、そうするとこの調査団の人選に対して、左遷させたり職場がえをしたりして、ロッキードを主張した技術陣をこれから除いてアメリカへ調査属を派遣している。ここにも私はこのグラマン決定に対する純粋性というものが認められない原因が一つあるわけです。そうすると、これはあなたの答弁外だということになりますね。
#83
○廣岡政府委員 そうでございます。
#84
○小川(豊)委員 それではその点はあとにして、別な角度から聞きます。富士工業で今国産している練習機のT34は何機で、いつごろ完成しますか。
#85
○廣岡政府委員 これも防衛庁でやっていることでございまして、国防会議事務局としては私は承知をしておりません。
#86
○小川(豊)委員 それはおかしいじゃないですか。あなたはグラマンを買うとかなんとかは大へん答弁がよくできているんですよ。富士工業とかその他で作るものをあなたの方の国防会議の事務局でてんで知らないということはないでしょう。どういう経路で作るかということは別として、今T34は何機、いつごろできるかということを知らない国防会議の事務当局というのはないでしょう。どういうことですか。
#87
○廣岡政府委員 ただいま資料を持ち合せてございませんが、御要求によって、何機できておりますか、さっそく防衛庁に聞いてお知らせします。
#88
○小川(豊)委員 これは、そんなに資料を取り寄せるほどのことではないですよ。日本では富士、川崎、新三菱、この三つで作っているのです。これはあなたのところで、当然このくらいのことはわかっているはずなんです。
 それから、もう一つお尋ねしますが、川崎ではT33の練習機を二百十機受注して、これはこの三月で完成するわけだとわれわれは承知しております。そこで、完成し終るので、対潜哨戒機を四十二機発注されようとしておるということを聞いておりますが、この事実はどうですか。
#89
○廣岡政府委員 その通りでございます。
#90
○小川(豊)委員 それならば、新三菱がF86―Fを三百機受注して来年で完成する予定だそうですが、そういう事実はどうですか。
#91
○廣岡政府委員 新三菱では、F86―Fは来年の三月か四月に完成するということになっております。
#92
○小川(豊)委員 そこで疑問が私は出てくるのです。新三菱では来年の三月ごろ完成すると、受注がなくて手があいてくるわけです。そこで新たな発注というものを防衛庁なりあなたの方なりに対しては強く要請してきている。ところが防衛庁当局の技術陣は、いわゆる日本の防衛計画に基いて次期戦闘機の性能というものをロッキードに求めたわけです。この場合、ロッキードに決定すれば、これは川崎で仕事をすることになる。新二菱はそれでは困るのです。そこでロッキード以外でないと、新三菱では手がけることができない。ところがノース・アメリカンは爆撃機であって戦闘機でないから、これはだめだ、幸いグラマンが来て運動しておるので、グラマンに切りかえて運動して、そうして技術陣のこの主張をくつがえしてグラマンに内定させたというのが真相ではないか、こういうふうに私は判断するわけです。その証拠には、国会でグラマンが問題になると、グラマンはいろいろ問題があるから、これは内定したけれども、この購入は一時延期しよう、取りやめておこう、こうなってきたら、ノースロップという飛行機がまた急速に登場してきておるわけです。このノースロップという飛行機はどうかというと、まだアメリカで機型が二台しかできていない、こういうことを聞いておるわけですが、それにもかかわらずこのノースロップが登場してきて、猛運動しておる。ロッキード以外ならどんな飛行機でも新三菱で手がけることができる。そういういきさつは、日本の防衛という大局から次期戦闘機を決定されるのではなくて、事業会社の利益のために次期戦闘機が決定されておる。こんなことに果して国民の血税が注ぎ込まれていいかどうか、ここに私は問題があると思う。もし私の質問が間違っていたならば、あなたはこれを訂正して下さい。
#93
○廣岡政府委員 ただいまノースロップの問題を御質問になりましたが、私自身はノースロップの会社の人にも会ったことはございませんし、どの程度どういうふうになっておるかということは、私は全然実のところ存じません。あるいは防衛庁長官に対しまして、ただいまお話のありましたように、機型二機しかできていなかった、その後の進行の状況でありますとか、あるいは性能の問題につきましていろいろ説明をしておるのかもしれませんけれども、私どもの方におきましては、ノースロップの問題ということは一度も聞いたことはございません。
#94
○小川(豊)委員 ノースロップのことはあとで聞きますけれども、ただ私がるる申し上げたのは、日本の防衛のためにはどういう性能の飛行機を必要とするかという、この点から決定されたのではなくて、富士は仕事をもらって持っている、川崎もまだある、ところが新三菱ではなくなるから、早くおれの方にも仕事をくれという要請と運動が行われた。そうして、ロッキードがきめられたのではこれは川崎にいってしまって、新三菱には仕事がなくなるから、それでは困るから、ロッキード以外のものなら何でもこれは新三菱にくるわけだから、そこでグラマンが出てき、ノースロップが出てきた、そういうのが真相ではないのかと私はお尋ねしておるのであって、私の質問が間違っておったら、あなたの方で訂正して下さい。
#95
○廣岡政府委員 防衛庁及び私どもの方でこの機種選定についていろいろ研究いたしましたことは、私自身は確信を持って申し上げることができると思うのであります。ただいまお話になりますような日本の防衛構想、防空体制のあり方、しかもその次期戦闘機の問題につきましては、先ほどお話がありましたように、かなり巨額の経費を要する問題でありまするし、その選定に当りましては十分に考えていかなければならぬという立場を私自身が持っておるわけでございます。従って、私自身が関知いたし、私自身が関与いたしましたところから、これは確信を持って申し上上げますけれども、全く事務的に、また技術的にこれを検討いたして参ったのでございまして、顧みて、この間にあるいはそういうような疑惑があったかどうかということにつきましては、私は絶対なかったということをはっきりと申し上げることができると思うのであります。
#96
○小川(豊)委員 それならば、グラマン機というものの決定はわずかに三カ月か四カ月です。グラマンというものの運動が行われ、それが内定するまで、わずか三カ月か四カ月でできている。少くとも日本の防衛を担当させようとする次期戦闘機をきめるなら、これは慎重の上にも慎重を期して調査研究をなさるべきだ。いかに日本の技術陣が優秀であろうが、私は向うにできてもいない飛行機を、三カ月か四カ月で調査研究して、これがいい飛行機だときめられるはずはない。これは私は人間わざではできないと思う。しかるにグラマンがそういうふうにきめられたというところに、私は、そうした技術的に、あるいは事務的には解決できないものがこの裏面にはある。その裏面というものは何かというなら、私はこれじゃないか、こういうふうに考える。あなたはそれに対して確信を持ってそういうことがない、こうおっしゃるわけですが、それならば私はこれからさらにお尋ねします。
 日本ヘアメリカから贈与を受けた戦闘機が五十九機中、アメリカに四十五機返しているわけです。これはいつ贈与を受けることを決定して、いつこれを入手したか、そしていつ返還が決定して、いつこれの返還を実行したのか、その理由は何か、この点をお尋ねしたい。
#97
○廣岡政府委員 どうも、防衛庁とわれわれ事務局の方と一緒のようにお考えになっているようにも思いますが、これもやはり防衛庁自体の問題でございまして、この問題が事務局を通じ、国防会議において論議をされる、かけられたということはございません。
#98
○小川(豊)委員 しかし、これは防衛庁の所管になるかもしれませんが、アメリカから贈与を受けた飛行機を日本がこれを保有して、それを返還するということが、単に防衛庁だけのことでなくして、国防会議にはこの議が何ら、かからなかったということは、じゃ一体、国防会議というものはどういうことをやっているのか。新しい飛行機を買うことばかりやっているのか、こういうことを言わざるを得ないわけです。これは防衛庁の範囲内で、あなたの方ではこれをてんで関知しない、こういうふうに解釈していいのでありますか。あなたは、返したことも知りませんか。
#99
○廣岡政府委員 その問題についてはさように考えております。おっしゃる通りに考えております。
#100
○小川(豊)委員 そうすると、あなたはこれを返還したということは関知もしてない、知ってもいない、こういうことですか。てんで知らないということですか。ただ所管外だから私の答えることでない、知ってはいるけれども所管外だから考えることではない、知ってもいないということなのか、どっちなんですか。
#101
○廣岡政府委員 そういう話が防衛庁の方においてある、またその返還措置をきめたということは、事後において私は聞きました。しかし、この問題につきましては、おっしゃいます通り、われわれの所管の外にある問題でございまして、国防会議においてこれが検討されるものであるというようには考えておりません。
#102
○小川(豊)委員 そうすると、先般防衛庁長官は、四十五機返したのは、一千機もある飛行機の中からの四十五機だ、大したことはないのだ、こういう答弁をしておられる。ところが、この一千機というのは日本の練習機まで含めた一千機であって、さっき冒頭に私がお聞きした日本の戦闘機は四百二、三十機ある。その四百二、三十機の中からこの四十五機をアメリカに返してしまうということは、日本の防衛計画に対しては何の支障もないということになりますか。この点だけは国防会議の事務局としても意見がなければならぬと思う。四百二、三十機の中から四十五機も大量のものを返してしまうということに対して、日本の防衛計画というものに必要だからこれは贈与を受けたので、それを返してしまうことについて、国防会議としては防衛計画に穴があくとか、そういう支障があるかないか。こういうことはおわかりだと思いますが……。
#103
○廣岡政府委員 防衛計画上にこの問題が穴があくと……。私の聞くところによりますと、現在の航空自衛隊におけるパイロットあるいは整備員等の現状が、必ずしもこの機種の数にマッチしていない。かたがた、アメリカの方から要望があったためにこれを返還することになった。しかし、今後の計画によりましては、パイロット並びにその整備員はだんだんとカバーされていく。十分にカバーされていくと、それは今後何の機種にきまりますか、わかりませんけれども、次期戦闘機の整備によってこれが十分にカバーできるというような事態になっておる、ということを聞いたことはございます。
#104
○小川(豊)委員 それは、防衛庁長官がこの前の委員会へ来て、あなたと同じように、日本の操縦するいわゆるパイロット、その数が足らない、飛行場の整備もまだおくれておる、従ってこの五十九機というものを持っておっても仕方がないから、四十五機を返した、こういう御答弁であります。しからばお尋ねしますが、今、新三菱に対して、さっきあなたは、三百機注文しておる、これは来年三月にできてくるとおっしゃいました。この三百機の新三菱に注文して新しくできる飛行機と、アメリカから贈与を受けた五十九機というものは性能は全く同一のもの、こう私は解釈しておりますが、違いますか。
#105
○廣岡政府委員 同じものであると聞いております。
#106
○小川(豊)委員 しからば、新三菱へ三百機注文するということは、必要だから注文するのでしょう。しかも新しく国民の税金を使ってここに注文するのでしょう。アメリカから五十九機もらってあるもの、これはただもらったものです。ただもらったものを四十五機返すならば、なぜ三百機というものをここに注文するのです。パイロットも足らない、飛行場の整備もできておらないという理由で四十五機返すというなら、三百機作るということ自体が無理じゃないですか。理論が合わない。三百機作るというからには、三百機使いこなせるということが明確になるから三百機作るのでしょう。しかるに、あなたの方では四十五機返したのは、飛行場の整備もできていない、パイロットもまだ訓練ができてない、だから、返すというなら、この三百機というものはまことにおかしな三百機の注文じゃないですか。それなら四十五機を置いて、新三菱に対して二百五十五機という、四十五機減らしたものを注文したってよいでしょう。ところが、三菱に注文しなければならないから四十五機というものをあなたの方で返した。そうじゃないですか。それ以外にどう解釈するのですか。全く同じものを、ただでもらったものを、要らぬからと返して、三菱に対して三百機注文するというのはどういうわけですか。
#107
○廣岡政府委員 私の方で返したとかいうお話でして、これは誤解のないように。今のお尋ねの点、ちょっとわからないのでございますが、三百機というのはF86―Fでございますか。
#108
○小川(豊)委員 私はF86―Fがなんとか、そういうことを聞いておるのではなく、アメリカからもらった五十九機と三菱に対して注文した三百機というものは同じ性能のものじゃないかと聞いたら、あなたは同じ性能のものだと御答弁になった。同じ性能ならば、なぜアメリカヘはただでもらったものを返してしまって日本で三百機注文するのか、そんな理屈の合わないことをなぜやるのか、こう聞いておるのです。
#109
○廣岡政府委員 わかりました。同じものだということで、その機種は86のことだと存じますが、86の三百機の生産というような問題は国防会議ができまする以前の問題でありまして、86―Fを採用する、あるいは向うからもらう、これを生産するということは、国防会議以前のことでございますから、関係は私としましてはございませんし、わかりませんです。
#110
○小川(豊)委員 それはおかしいじゃないですか。これを返したのは、去年返したのでしょう。国防会議ができる前でも何でもないでしょう。去年返したのでしょう。そうすると、三百機、これはいつ注文したか知らぬが、これはもうできてくるのです。そうすると、四十五機は要らないから返した。そうでなかったら返す理由はない。しかるに片一方においては三百機注文を出しておる。たとい日本で注文をするとしても、これは膨大な金が国民の税金の中から払われていくのです。ならば、四十五機というものは、もらったものだから置いておいて、日本の注文を二百何十機かにすればいいじゃないですか。なぜそういうことをしないで、三百機注文を出して四十五機返したか。しかも機種が違うならば、性能が違うならばそういう答弁もできるでしょうが、同じ性能のものをなぜ返したのですか。
#111
○廣岡政府委員 三百機は、これはアメリカとの共同生産協定によるわけでありますから、その半分近いものはアメリカが負担する、五十九機は向うから無償で贈与を受けたものである、供与を受けたものであるという関係に立っておるものでございますが、その間の事情は私ども事務局のものといたしましては承知をいたしておりませんので、その問題についてこういう御質問があったという趣旨のほどは防衛庁の方によく連絡いたします。
#112
○小川(豊)委員 ちょっとおかしいですよ。国防会議というのは防衛庁のさらに上にあって、防衛庁が計画するものに対して、あなたが答えたように政治から外交から経済、諸般の事情を考えて日本の防衛計画を立てるというような、さっきあなたが答弁なさった通りです。しからば、ただでもらった四十五機を返してしまって三百機新しく注文するというような、論理に合わないことを、私の側ではわからないのだ、知らないのだ、それで一体国防会議事務局といわれますか。どういうことなんですか。
#113
○廣岡政府委員 この問題は防衛庁の方から私どもの方に全然正式な付議もございませんので、その間の事情はわかりかねます。
#114
○小川(豊)委員 そうすると、こういう多大な金額と日本の防衛計画に重大な関係のあることを、防衛庁は国防会議の了解もなしにそういうことをやってしまってもいいということになりますが、これはそう解釈してよろしゅうございますね。
#115
○廣岡政府委員 この問題に関する限りにおきましては、防衛庁の方から私の方に何らの意思表示もなかったのであります。
#116
○小川(豊)委員 これは防衛庁に来てもらわなければ……。一旦アメリカから贈与を受けた五十九機という飛行機は、これは贈与を受けたのだから日本のものになった、従ってこれは日本の国有財産として繰り入れられておると思うのです。そうでしょう。それならば、これを返還してしまうのは、国有財産を処分するわけです。この四十五機を返還する、国有財産を処分するについてどういう手続をとられたか。この四十五機のレポートがあるはずです。これはあなたの方としては、やはり防衛庁でやって、私の方は知らない、ということですか。
#117
○廣岡政府委員 私の方で承知いたしかねます。
#118
○小川(豊)委員 だから、きょう防衛庁に来てもらって一緒にやらないとだめじゃないかということを心配したのですが、これはやむを得ません。そこで私は、ほかの皆さんの質問もあるから、じゃましてもいけませんが、ここでノースロップというものが登場してくるわけです。その前に、こういう点は私の方の調査であって、あなたはこれに対しておそらく関知しないと答弁されるのではないかと思うのですけれども、永盛調査団がアメリカへ調査に行っておる。その調査の対象はノース・アメリカンとロッキードであったわけです。これは防衛庁でみんな知っておるはずです。私どもも知っております。ところが、グラマンのセールスのクロラォード、これはきわめて敏腕な男です。クロフォードという人がおる。これが日本に飛んで来て、伊藤忠商事にまず腰をおろし、そこを根城として日本飛行機の和田という副社長に話をつけて、一日でもいいからグラマンを永盛調査団にぜひ見せてくれるように、ということの執拗な運動と懇請が行われておる。これは御承知のはずだと思う。ところがその運動が奏功して、アメリカに行っておる永盛調査団に対して、電報か電話でグラマンの調査を命じたというのが事実だと私は思う。そこで、永盛調査団が日本を立つまでは、グラマンの調査というものは、これは防衛庁からか国防会議からか、命ぜられていないはずだ。ところが、アメリカに行っておる間にグラマンも調査してこいということが電報か電話で命じられて、グラマンの調査というものがあちらへ行ってからなされた、これが事実なんだ。そうすると、この経緯というものを、あなたが知っておる限りここで答弁願いたい。非常にあいまいな行き方なんです。
#119
○廣岡政府委員 その経緯につきましては、一切私は承知いたしておりません。
#120
○田中(彰)委員 関連して、今あなたが、その経緯については知らぬとおっしゃったが、先ほどの小川豊明君の質問に対しては、ロッキード、グラマンをあれするには、防衛庁も相当研究したが、国防会議も相当研究して、これがりっぱなものだということになったからあなたの方で内定した、とあなたはおっしゃった。その言葉と今のと違うですね。あなたの方で慎重にお調べになるならば、一体どういう関係からロッキードという二年も二年半も研究したものがはねられてグラマンにきまったのか、どういうことから調査にかかったのか、どういう売り込みからこういう工合になったのかということを、もっとお調べにならないと、あなたがさっき勉強して調べたと言われたことと非常にこれは食い違うのです。
 もう一つ、私はこの問題は長いから、委員長としてあまりこれを長引かせても、いろいろな仕事もつかえておるから、早く切り上げたいと、考えておるのですが、あなたの今の御答弁を聞いて驚いた。あなたはグラマンというものが日本の国防上に非常に是だと見たからきめた、日本に非常に適した戦闘機だとおっしゃったが、今のお話を聞けば何も知っておらない。伊藤忠がどういうことをしたのか、しかもロッキードとノース・アメリカンは切られたけれども、それは一旦出たのだから調べてこいといって、さんざん研究した材料を持って調べに行ったものに、電報なり電話なりでもって、ちょっとグラマンも調べてこいというので、たった一日調べただけなんです。そういう経過も知らぬで、あなたがそれを勉強されておるとおっしゃる。その結果、だからごらんなさい、当時四月十二日にきめたときは、あなたが国防会議で内定されたグラマン機というものはできておらない。しかも二機急造して、エンジンがないから、昔使っておった3という占いエンジンを使って、7というわれわれが買おうとしたエンジンというものは、当時できておらない。飛行機に乗るときに、われわれしろうとでも、どういうことを考えますか。あの飛行機はエンジンが大丈夫かということを第一に聞く。エンジンがボロだといったら、こわくて乗れぬでしょう。飛行機の生命の十あるものなら、八まではエンジンだ。しかもそのエンジンが昔のエンジンで、昔のエンジンがだめだから7というエンジンをつけて性能をよくするということにした。それができておらない。つけてない。ただ古いエンジンをつけて試運転をした。りっぱに日本に飛んできたとか、アメリカの空をりっぱに飛んだというのではない。われわれは二機墜落したと思うが、彼らの言うことを本気にしても、一機は墜落して一機は故障して工場に入ったということなんだ。しかもあなた方は、われわれが飛行機の技術を知らないから、われわれに対していろいろなむずかしい専門語で言われるから、仕方がないからわれわれが調べた結果、実際にそういうグラマンというもの、日本で国防会議で内定したグラマンを、事実空を飛んでおるのを見た人、できておるという確認をした人、そういう飛行機がこれだという写真でも持っておられた人があるならば、一台に対して亘万円の懸賞をつけてあれだけ募集して新聞を何十万枚まいても、だれも持ってこない。仕方がない、防衛庁の前へ行ってまいたら、こんなできてない飛行機なんか無理じゃないかということだった。今あなたに聞くと、私はさっきちょっと聞き漏らしたが、古いやつを直して試運転したのか、あるいは7のエンジンにかえたのを試運転されたか知りませんが、たとい改良された7の試運転をされたとしても、それは去年の十一月に初めてされておる。そうすると、四月十二日にできておらぬということは、あなたは認めておられる。しかも飛行機というものは、エンジンをつけて一回くらい空を飛んだので、それでこの飛行機はりっぱな適格なものだということは、一体これは保証されるのですか。ちゃんと法律を作って、何方キロというものを飛ばなければ試運転にならないということになっている。そのくらいのことを、あなたは国防会議の事務局長なら御存じだろう。しかも去年の十一月に一回飛んだ、またことしも飛ぶそうだと言う。できてないということを、あなたみずから発表されておる。しかもそれをきめるのに、りっぱなことをしてきめたならともかく、あなたは今書類が流れておらぬとおっしゃるから、もう一回ここへ森脇を出して、あなたと対決させて、書類を全部あなたに並べてあげる。あなたのところは、百万円以上の調査費、研究費がある。それを、ここで吉村君が言っているのを聞くと、十万円か十五万円しか天川のところにいっておらぬと言う。それはあべこべだ。ほかの人には十万円か十五万円しか使っておらぬ。その調査費の大都分は天川のところにいっている。しかも天川にいろいろな飛行機の研究をみなさせておる。天川は新三菱の顧問だ。三洋の顧問だ。そういう顧問の人が作って、いろいろな設計をしたものが基本となって、あなた方が飛行機の性能を決定されたり、買うことをきめられたりしている。天川参りしない者は、おそらく商人だってこれはおそらく防衛庁に物を売れない。防衛庁で出世することもできない。その証拠に、森脇のあのメモを見ると、あなたも業者と飲んでおられる。飲んだ金はみな業者の金だ。天川は金なんかありません。昭和二十年時代に、私の知っているある洋服屋の主人が私に証明しておるが、二、三日うちにその人と会うことになっている。人に因縁をつけて金をとって食っておったのが天川だ。それが終戦後、何をごまかしたか知らないが、彼は何々博士とか、だれの顧問とか、新三菱の顧問とか、そういうものをあれして、そうして防衛庁なりあるいは日本の政府なりに食い込んだ。しかも彼は、もっと深く調べていくと、中共でも彼をスパイだと思って信じている。アメリカでも彼をスパイだと思って信じている。二重スパイのような嫌疑を受けている人なんだ。しかも私はまだ重大だと思うことは、この間、あるところの葬式に私の知り合いが行った。そうすると、二十四、五の人が、かわいい女の子、生れたばかりの二カ月か三カ月の女の子を連れてきた。これはだれの子供だというと、天川の子供だという。いつ生まれた、去年の十一月生まれた、私は年が若いから子供を生むのはいやだといったら、一千万円金をくれるから子供を生めというから、仕方がない、子供を生んでやった。それがそこのアパートにおる。よく金があるねといったら、決算委員会でこの問題を取り上げてくれたので、天川が、おれはもう出るところへ出れば何でも言ってしまうぞ、日本の政府がひっくり返ろうが、どんな人に迷惑がかかろうが知らない。どんな業者、どんな人が迷惑するかもしれない。それはそうだろう。彼がその顧問であって、日本の重大な国防会議でどの戦闘機をきめるかというときに、その設計をして、グラマンについてもロッキードについても彼が書いたものを、ちゃんと持っております。私は出させないようにしておる。持っておる。そういうものができておる。そういうことをしておるから、どこへ金を使ったか、どこへ運動したか、どこへ何をしたか、彼は知っているはずです。その知っている者がここへ来たのでは大へんだから、彼が出るというと金を出して、どこへ行ってくれ、秘書も行ってくれ、ここへお前行ってこいといって、天川をやっておる。それで九千万円も天川は、この決算委員会で取り上げてから、各業者をおとして金を取ったということだ。あの吉村の家だってそうだ。社会党の人でも何でも、質問が下手だからわからない。たとえば銀行から百万円借りたら、百万円に対して利息が幾らつく。吉村にはそんなものは払えない。親がどんな生活をしているか、いつ建ったか、どうしたか、その出場所を調べれば、天川からもらったのだということがちゃんとわかる。あなたが何と言われても――私は、あなたを責めるのではない。あなたは専門家でないから、グラマンが間違っておったら間違っておった、あの四月十二日には防衛庁がうまいことを言うから乗ってしまって、きめたのだけれども、あれはできておらなかったもので、ようやく去年の十一月に――あなたの言うことを本気にしても――われわれは本気にしておらないけれども……。米国の軍に、7のエンジンをつけるから、エンジン会社にこういうものをつけたいからそのエンジンを許可してくれといったら、許可しないといって、けられた。それが去年の十一月なんだ。それがどんな話になったか知らないが、もしつけたとしても、これも調べてないからわからない。あなたの言うことは、全部本気にできないことだ。あなたの言うことを全部のみ込んだとしても、去年の十一月に初めて試運転したのではないか。内定したのは四月十二日だ。国民の税金で千五百億以上のものを買うのに、図面で買うのですか。試運転しないで買うのですか。あなたが子供さんに自転車一台買うのに、陳列台にある二万円も二万五千円もの自転車を買うのに、ぺダルも踏まないで、ハンドルも回してみないで買ってきますか。ちょっとぺダルを踏んでみるとか、ハンドルを回してみるとか、このくらいのことはしてみなければ、二万円も二万五千円もの自転車は買わない。少くとも人間の生命を託する、しかも非常に危険な戦闘機、しかも一台五億も六億もするものを買うのに、図面で買えますか。にせのエンジンをつけたものを買えますか。昔はあなたは警視総監までされたりっぱな方だから、国防会議の事務局長をやめて国民に謝罪するのが当りまえなんだ。それは決してえらい行為ではない、普通の行為なんだ。あなたは、まだここに来てとぼけたことを言っている。去年の四月十二日に内定して、去年の十一月に試運転しております、結果はいいのでございます、と言っている。これは自転車なら一回の武運転でいいかもしれないが、戦闘機は何万キロとか何十万キロとか法律で一定して、原則的なきまっただけのキロの試運転をして初めてこれがいいと許可さるべきものなんだ。あなたの行為は恥かしくないですか。しかも森脇は、いつでも対決すると言っている。国防会議の事務局長たる者が、あんな天川のごとき、どこの者かわからぬ者と一ぱい飲んで飛行機の話をして、その金はどこから出ているか。みんな洋から出ている、三菱電機からも出ている、新三菱からも出ている。一体、天川はどんな商売をしておりますか。国税庁に行って調べてごらんなさい。何の商売もない者が、何の著述もない者が、吉村の話を聞いても一カ月の生活費が五十万だ。それであれだけ料理屋に支払って、あれだけの暮しをして、あれだけの女を囲ってやれますか。あなたは、そんなことをよくお考えになった上で答弁されないと、結局迷惑するのはあなたを国防会議の事務局長に引き立てられた人たち、その上に立っている人たち、私はそういう人に迷惑を及ぼすから言うのだ。私は何もこんなものを広げて、こうしたいという考えは持っておりません。また政府を守ろうとした上においては、そういう決意をした上においては、私は委員長をやめることも決して辞せない。社会党から不信任されて、私は自分の名前を落すことも辞せない。けれども、あなたのような、国民が開いても納得のできない、矛盾することを言われることになると、私もやはり何万票という――国民が自分の持っておる特殊な権利を私にまかして国会に送られておる田中彰治として、あなたを許せない。よくお考えになって、今後御答弁していただきたい。
#121
○廣岡政府委員 ただいま田中委員から、るる広範多岐にわたりました御意見がございまして、どの点をお答えしてよいのか、ちょっと、とまどっておりますけれども、第一の昨年の四月の国防会議における内定、その当時に現物としては7に換装されたF11F―1Fではなかった。しかし、これが同系統のエンジンを、それよりさらに推力の上る7に換装するとこれがどういうものであるかということは、国防会議におきまして、また参事官会議、幹事会等――各省のメンバーをもって構成いたしまする、その間におきましても、十分にこの点は究明をされたのであります。しかしこれは、参議院の内閣委員会でございましたか、源田空将がこの点についても触れられまして、全然異質のエンジンを換装するというならばこれは別であるけれども、同じ系統の3を7にするということは常時行われていることであるというようなことも、専門家である源田空将が言っておられることを私は聞いたのであります。そういう点につきましてるる申し上げましても、これはまた当初から繰り返して御論議になることになりますので、その点は御諒恕願いたいと思いますけれども、私ども国防会議事務局に、初めてこの新機種の問題を防衛庁から持って参りましたのは十一月の初旬のことであります。永盛調査団が帰りまして、その結果、防衛庁においていろいろ十分なる検討を加えまして、その新機種をきめるに当りましては、先ほどから申しまするように日本の防衛構想をいかに考え、防空体制をどういうように考え、それに基いて選定の要件をどうするかという問題からまず始まりまして、こういうものをきめなければ日本の欲する新機種の戦闘機というものはきまらないというらようなことから話が入りまして、そういう問題をわれわれの方に防衛庁の方から提示があり、説明を聞いたのは十一月の初旬であります。それから、それじゃまず聞こうということで、参事官会議、幹事会におきましても十分検討したものを、十二月の国防会議の懇談会にかけていろいろ御審議を願った。それから引き続いて一月二十五日でございましたか、同じく懇談会におきましても、それらの問題についてさらに防衛庁側から説明があったわけであります。この点は前の証言のときにも申し上げておきましたから差し控えまするけれども、とにかく一月の懇談会におきましては、防空計画上、またアメリカの援助を欲する意味におきまして、なるべく早くきめた方がよい。それで三月一ぱいまでには、それじゃ防衛庁としてさらに検討した上で提出するといったような運びになっていって、四月の国防会議にまで至ったということが大体の経緯でございます。私ども、従前から100とか104とか、いろいろな話を耳にしたこともございまするけれども、われわれ事務的にこの問題を聞き、取り上げたのは三十二年の十一月以降のことであります。
 それから、そのほかにいろいろございましたが、私自身の個人的な問題についてもお触れになりました。私が業者と飲んでおる――どういう確証をもって田中委員はおっしゃいますか。(「吉村が言っておるじゃないか」と呼ぶ者あり)業者と私が飲んだことは――私はあのメモは読みました。由比氏と一緒になっているというのが十一月十七日でしたか、出ております。しかし、私は由比氏と同席したことは絶対にございません。それから昨年の八月の十九日でございますか、三菱電気云々ということが出ておりまするけれども、これは衆議院の予算委員会でも私は申し上げましたように、三菱電機の関社長が私の学校の先輩でありますし、前々から存じております。この方が原子力平和利用会議に出席する。従って送別会をやるから、お前出てこいということであったので、その意味に了承して私は出た。それは築地の何とかいう、名前は忘れましたが、そこでやりました。そのかわりに帰りに、私はそのお礼というか、お返しという意味でもって二次会を私が大乃でやった。しかしこれは私が払っております。その間にたまたま吉村君も天川君もおりましたけれども、私はそのために三菱電機なりあるいは新三菱の金でもって、私たちもみな入って飲まされたということは、私の名誉のためにこの際はっきりと、そういうことはなかったということを申し上げておきます。
 それから、国防会議の事務局の予算の問題に関連しまして、今、田中委員から若干お触れになりました。これは当然決算委員会の御権限として、天川氏に対する委託費の問題、あるいは講演謝礼の問題をお調べになってみればわかるのでありまして、この間、森脇参考人がこの席上で陳述しておられましたことを私は議事録で拝見いたしました。全くでたらめであります。月ぎめで三万六千円を国防会議事務局から出しておる、それから税金を引いて三万六百円、これを三十一年十二月から翌年の六月にわたって出しておる、それから見たって二十何万出ておる、調べればわかる――私どもは決して金銭経理の上におきまして御疑問を残すようなことをいたしておりません。これはこの機会に、せっかく御発言がありましたので、私も事務局のために……(「資料を出せ」と呼ぶ者あり)御要求があれば……。そういうふうに御了承を願いたいと思うのであります。
#122
○田中(彰)委員 あなたはそういうことをおっしゃるが、吉村君も初めここへ来たときに、由比なんという業者と会ったことはない、飲んだことはないと言っておったが、だんだんと調べられて、しまいには相当飲んだということを白状した。とにかく、あなたがもし森脇君の言ったことがうそだと言うなら、森脇君を誣告罪で告訴されたらよい。いやしくも国防会議の事務局長が、天川ふぜいと、飛行機のことを依頼された者と飲んだ。そこへ業者が入って飲んだ。天川と飲んだ、吉村と飲んだ、その金が全部業者から出ていると言ったということがわかったら、あなたはさっそく森脇を誣告罪で告訴されて、森脇と黒白をつけられることが当然だ。黙っているところを見ると、飲んだと言われても仕方がない。まだ、そういうことを言っていらっしゃる。
 それからもう一つ。そんなにあなたがそれを正確におっしゃるなら、国防会議の費用はちゃんときまっているんだから、それの明細をこの委員会に出していただきたい。委員長、とっていただきたい。
 それから、いま一つ。あなたが、アメリカから分担金をもらわなくちゃならぬ、それだからグラマンにきめたとおっしゃいますが、そういうことを言われると、知らない者は本気にしてしまう。アメリカの軍部で採用しておらない。もっと詳しく言えば、アメリカで試運転もしたことのないものを、軍部が採用しっこない。軍部が採用しておらない飛行機を、設計図のものを、これで作ったらよかろうというようなものを買って、それにアメリカが分担金をくれるとあなたはお思いになるのですか。私の家で使っている家政婦でも、そんなことは考えません。アメリカでも軍部で採用しておらない飛行機、アメリカの空を飛んだことのない飛行機、ちゃんと規格に合ったエンジンをつけた飛行機でないものを、アメリカから買うからといって、アメリカで分担金をくれますか。そういうような詭弁をお使いにならないように。しかも、あなたの今の話を聞いていると全く驚く。こういう古い機種をつけて試運転したが、今度はこれに新しいエンジンをつければそれ以上の性能が出るというのだが、3のエンジンをつけたものに7のエンジンをつけたのでは――今うちに書類がありますから、専門的なことはちょっと忘れましたが――これはつかない。また全部飛行機の機体から、ある部分は直さなくてはならない。ああいうものはほんとうにむずかしい問題であって、ちょっと削っても、ちょっと直しても、ちょっとそこがあいても工合が悪いものだ。そういう予測のされるものを、あなたがただお考えになって、あの飛行機のあのエンジンをつけたら飛ぶだろう、あなたのそういうことがはっきりしているなら、アメリカの軍部がそれを採用しているわけだ。三万キロなり四万キロ試運転をしてみて、そうして優秀でなければ軍部は採用しない。アメリカの軍部が採用しておらないことは事実だ。その国の軍部さえ採用しておらない。古いやつを採用しておる。今度のやつを採用しておらない。そういうものを、これのエンジンをつけたら飛ぶだろうといって、国防会議に内定させるのにあなたが同意をさせたということだ。これは重大な問題だ。そういう考え方をして、ここでやられることになると、これはほんとうに大きな問題になりますよ。少くともあなたが四月十二日にきめられたグラマンというものは、ほんとうの日本の買おうとしたものはできておらなかった。おらなかったものをきめた。その軽率だけは国防会議で認めなければいけない。あなたがそれをお認めにならないということなら、もら一回これをやり直して、どこまで波及しようとやらなければならない。私の方も今までしまった書類を全部出して、やり直さなければならない。去年の十一月にたとえば一台飛んだ、それは、四月十二日以降のことはわれわれは知らない。四月十二日にきめたときにちゃんとそれができておらなければいけない。秘密書類もそうなんだ。あなたにリヤカーで半分くらい積んで持ってきて、ここで二、三日並べてあげます。あなたは、これはもう秘密書類じゃないと言われる。ここで、決算委員会で取り上げてから、各省が集まって、当時出した秘密書類をみんな秘密書類じゃないことにした。それはあとできめただけであって、そのほかの人の手に渡ったときは極秘の大事な書類だったということだ。まだ私は言いませんが、あなたがその秘密書類がどこへも出ておらぬなどと言われると、取り返しのつかないものが出ておったら、どうします。私は何もあなたと議論をしたり、あなたをいじめるんじゃありませんよ。できておらない飛行機をできておったといって内定して、千五百億からのものを買わせようとした。しかもその期間というのは、二月から三月できめた。その軽率さを私があなたに言うだけであって、ほかのことは言っておらない。とんでもないことだ。あなたがそんな分担金をもらおうなんて、軍部が採用しておらない飛行機、空を飛んだことのない飛行機、図面の上で買ったものに分担金をくれますか。よくあなた、お考えになって下さい。――ここで質問をしているときに、うしろからそんなものを出しちゃいけない。
#123
○鹿野委員長代理 国防会議事務局において、天川君に講義を受けたところの謝礼の明細表を出させることにいたします。
#124
○小川(豊)委員 私は大へん時間をとりましたので、きょうはこれで私の質問はおしまいにしたいと思いますが――そこで、今あなたは知らないとおっしゃっております。あるいはほんとうに知らないかもしれませんが、こういうことは知らないでは通らない。必ずまた具体化してきて問題になるのは、このノースロップの運動なんです。そこで、今防衛庁――これはあなたの方じゃない。防衛庁ですが、防衛庁というのは、旧陸軍と旧海軍との出身者の均衡の上に立てられておる。たとえば海軍出身の佐薙空幕長に配するのに陸軍出身の秋山空幕副長、海軍出身の源田空将に対しては陸軍の松前空将、海軍の大谷空将補に対しては陸軍の飯塚空将補、こういうふうな均衡を保っておるわけなんだが、これが今防衛庁の中で、遺憾ながら相反発し合っておる。そこで、これらの人たちがそういう関係からこもごも、装備局長に今度はだれがなる、その次は海軍のだれがなる、こういうようなことを現にやっておる。従って、ここに均衡を保とうとするから、純技術上あるいは純戦略上ではなくして、顔を立て合ったり、妥協し合ったりしなければこの均衡が破れてくるのが、今の防衛庁の現状だ。そういうことからこういう問題が起っておる。現にノースロップの運動をしておるのは、元陸軍中将で原田貞憲という人がおる。あなたは御存じだと思う。それから元航空本部長であって、やはり元陸軍中将で、今は株式会社の日商の航空機部長をしておる絵野沢という方がおる。これらの人が今防衛庁の秋山空幕副長と結んで、ノースロップの運動をしておるということは防衛庁内ではみんな知っている。あるいは長官は知らないかもしれない、国防会議の事務局長は知らないかもしれないが、みんな知っている。知っているから、われわれの耳にも入ってくる。こういうふうにして運動が行われておるということは、私はそれがどうきまる、こうきまるということでなくて、やはりきめるからには、日本の防衛上必要だという見地からきめなければならないと思うのです。ところが、三菱が仕事がなくなるから、あるいは富士重工業がどうだから、あるいは川崎がどうだからという、そういうような運動と要請によって次期戦闘機というものが今日きめられようとしておる、きめられつつある。そのことが、われわれは納得いかない。なぜそういうきめ方をなされるのか。きめるならば、少くとも多大の国費を使って日本の国土を守ろうとするならば、その必要からきめられなければならないのにもかかわらず、その必要から出ているのではなくて、今言った事業会社の利害から出ているところに、われわれはこの問題を追及しなければならない理由がある。そうして、すでにグラマンがだめになったら、またノースロップがそういう運動をもう開始しているというが、そういうような形で次期戦闘機というものをきめられては困る。あくまでもあなた方は、純技術上の立場に立ってこの点をきめるようにしてもらわなければならない、こういうことを申し上げまして、私の質問を終ります。
#125
○廣岡政府委員 ただいまお述べになりました考え方につきましては、私も全く同感でございます。やはり何といっても、防衛庁が欲する、しかもわが国の防空上の必要、その点から検討さるべき問題でありまして、いずれにきまったとて、国防会議の調整という問題が出てくる、あくまでも防衛上の必要ということから考えなければならぬというような御説は、全く御意見の通りであります。ただいまお話のありました疑惑を招くような問題につきましては、今後防衛庁にもこういう話があったということは十分伝えまして、やって参りたいと考えております。
#126
○田中(幾)委員 先ほど田中委員長から資料の要求がありましたが、私はその前にちょっと聞いておきたい。この問題はグラマンにきまったということが一つ。それからロッキード、ノースロップ、これらを否決といいましょうか、採用しなかったということが一つ。私は各飛行機について資料が二つあると思う。そこで、あなたは、昨年の九月二日に御答弁になった中に、この会議においてはF100、F104、それからN156、これも機種決定の議題になつたということを申された。そこで、先ほど来問題になっておる天川が作ったと称する諸元比較表という大蔵省主計局の判のあるものには、あなたが今おっしゃっておるこれが入っておるわけです。この昭和三十二年の四月十三日の諸元比較表にはグラマンは入っておりません。そうしますと、グラマンを決定すること、それからほかの飛行機をはねること、一体資料は何と何と何を材料にしてやったのかという、この問題ですよ、私どもが聞きたいのは。一体どういう資料を防衛庁から提出させて、どういう審議を経てこれが内定されたかという、この内容を――この性能を決定するこまかいことはむずかしいですから、書類がなければならぬでしょうけれども、決定した経過についてはある程度の御説明をいただけると思うのです。
#127
○廣岡政府委員 先ほど申し上げましたように、事務局で防衛庁から次期戦闘機の問題について、かくかくのものを一つ上げて十分な審議を願いたい、ということを資料を整えて持ち出しましたのは、三十二年の十一月初旬だったと思うのであります。それに基きまして、私ども事務局自身はもちろんでございますけれども、御承知のように私の方には兼任参事官も入れた参事官会議というものを持っております。ここにおきましても、これは各省から出ておるわけでありまするから、各省の立場からいろいろ十分、しかもみんな当時からあまり専門的な詳しい方じゃないということで、いろんなお話、意見が、あるいはこれはどうだ、こうなるとどうなるんだというような問題が戦わされたわけであります。そういうような防衛庁から提出されまする資料を中心にいたしまして、ただいま申しましたような参事官会議だとか、幹事会というようなものにかけて、各省の意見を聞き、調整しつつ、それでまとまったならば、事務段階ではこういうような意見だ、しかしこの点についてはいろいろ意見が分れる。たとえば大蔵の立場から申しますると、財政的の見地から十分な検討を加えるということになりまするからして、それに関連するいろんな問題が提起されます。そういうものを国防会議あるいは国防会議懇談会に私どもの方から上げます際には、率直にありのままのことを説明するわけであります。そうしてこの次期戦闘機の問題につきましては何分防衛庁において希望し、防衛庁議において決定されたことに基いて、それを基礎にして論議されるわけでありますから、会議の席上におきましては、防衛庁側からかくかくの事情に至ったという次第の詳しい説明があり、それに対して私の方からまた、事務段階では参事官会議、幹事会ではかくかくの意見が出ておる、こういう点は十分討議の参考にしていただきたいということで、国防会議の資料の判断にしていただくというような、格好、経緯で今日まで進めて参っておる実情でございます。
#128
○田中(幾)委員 そうしますと、そういう経過を経て内定もしくは最終意思の決定を行うわけでありますけれども、これは一体どういう決議、もしくはきめる場合に最終の意思の決定者はだれですか。会議とありますけれども、国防会議の会議規則がここにありますけれども、多数決でやるというようなことでなしに、議長が必要があるときには意見を述べさせるということで、閣議と同じだろうと思うのですけれども、それはどういうふうです。
#129
○廣岡政府委員 申し上げますが、昭和三十一年の十二月八日、第一回のときに、鳩山さんが議長になられておったときですが、この運営をどうするかということで、その会議でいろいろお話し合いがあったわけであります。この決定する面につきましては、全会一致という格好をとろうということにおいて、会議自体が運営規則の面でおきめになったわけであります。いろいろ意見があるから、甲論乙駁があってまとまらぬのではなかろうというようなことは、そのときに議長、議員のお話では、そういうことは究極においてきまることだから全会一致にするということで、そういう次第になっていることを御了承を願いたいと思います。ですから、全会一致ということなんです。
#130
○鹿野委員長代理 午前の会議はこの程度にとどめ、暫時休憩し、二時より再開いたします。
    午後一時七分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時二十分開議
#131
○鹿野委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 委員長が病気で歯医者の方に行っておりますので、私が委員長の指名によって委員長の職務をかわって行うことにいたします。
 歳入歳出の実況、特に防衛庁の航空機購入問題について調査を進めます。山田長司君。
#132
○山田(長)委員 本委員会において昨年の九月の二日に述べられておりますが、一昨年の五月二日、岸総理が国防会議に対しまして、国防計画の大綱をどうするか、それに基いて一昨年の六月十四日、たしか第六回国防会議におきまして防衛力整備要綱をきめられて、それから昭和三十三年から五年度に至るいゆわる三カ年の計画、さらに三十七年度にまたがるものもございますと、こういうふうなことで、局長はその中に、航空自衛隊関係の千三百機の整備ということを言われたのですが、現在これはどんなふうになっておるか、簡潔に一つ。
#133
○廣岡政府委員 その点申し上げておきましたが、各機種について何機ということについては、今手元にございませんので、あとから御説明申し上げます。
#134
○山田(長)委員 先ほど小川委員の質問に対して、広い意味で国防ということは政治、経済あるいは産業、外交、こういう広範なことについての国防ということが考えられているような御発言があったのでありますが、この点につきまして、国防という考え方は、やはり局長として三方面からお考えになっておられるものですか。
#135
○廣岡政府委員 さように考えております。
#136
○山田(長)委員 そこで、航空機の問題が、一部国産化の問題でいつか話されておるわけですが、防衛産業という関連の見地から考えまして、新三菱あるいは川崎航空あるいは富士重工等に仕事の割り振りがなされているわけでありますが、これらの仕事の割り振りについてはどこが主管されるものであるか、伺いたいのであります。
#137
○廣岡政府委員 これらの割り振りといいますか、それに対する考慮のもとに処置するということは、経済官庁において考えらるべきであるという建前になっております。
#138
○山田(長)委員 そういう問題は国防会議の規則の中には全然ないことですが、国防上から考えて航空機産業の育成という点についてのお考えが今述べられたと思うのでありますが、この割り振りについて、どうもわれわれには理解ができないのですけれども、一体割り振りはだれが主管してこういうことの結論を出されるものであるか。もう一ぺんお答え願いたいと思います。
#139
○廣岡政府委員 航空機生産の問題につきましては、国防会議の席上におきましても、これは通産省の専管すべき問題であるというようなことでもって、通産省においてこれを考えていくということになっております。
#140
○山田(長)委員 そうしますと、たとえば新三菱に仕事を与え、そうして産業の育成をするというような場合においては、国防会議と通産省と会議を開いてやられるものか、あるいは全然通産省だけでそういう形の振り割りをきめるものであるか。その点の御意見を伺いたいのです。
#141
○廣岡政府委員 本来の専管すべき業務につきましては通産省独自において――もちろん防衛庁とも協議連絡することもあると思いますが、通産省においてこれを行なっていくということになっております。
#142
○山田(長)委員 一昨年、すなわち三十二年十二月二十四日、第一回の国防会議懇談会が持たれ、それから三十三年の一月二十五日に第二回の国防会議の懇談会が持たれ、それから四月十二日に国防会議で内定をされておる。前後三回、その間あまりにも日子がない。しかるに、機種の選定などということが、非常に簡単にグラマンに内定を見ておるということは、これらのことは、やはり今私が申し上げました航空機産業育成に全然関係がないようなことであるように見受けられるけれども、先ほど小川委員が質問いたしましたけれども、やはり航空機産業育成上において、機種の製作割当が通産省と勘案されてきめられている印象なんでありますけれども、その点いかがですか。
#143
○廣岡政府委員 もちろん、航空機工業育成という面からもこの問題を考えるべき点がございますので、私ども会議の内容について十分に申し述べる権限、自由を持ちませんので、詳しく申し上上げることはできませんけれども、会議の席上においても、そういう見地からいろいろ今後の進め方、あるいは航空機工業の育成の方向、あるいは現状から見た将来の見通しという点につきましては、各議員からもいろいろな意見が出ておったことは事実でございます。ただこれは、担当会社をきめるというようなことになりますると、当然専官庁である通産省において十分な配慮、検討のもとにやれというようなことになった次第でございます。
#144
○山田(長)委員 通産省等において十分に研究がなされたように言われるが、先ほどの小川委員の質問にもありましたように、川崎航空、あるいは富士重工、あるいは新三菱航空、これらにいずれも振り割りがなされて、そうして航空機の製作が順次回っていっている。これはどうも、いくら育成とはいうものの、今度のグラマンの決定に当って、何かそこに無理があって、新三菱に製造委嘱をされておるのではないかというふうな印象を強く受けるわけなんです。この点について、いかに育成とはいうものの、新三菱に仕事を与えなければならないために無理があるような印象を受けるのですが、その点局長としていかにお考えになります。
#145
○廣岡政府委員 その間の事情を知っておりまする私といたしましては、ただいま御疑問を抱かれましたような事実は、決してなかったというように考えております。
#146
○山田(長)委員 それならば、一体航空機の内定あるいは決定等においては少くとも一年半ないし二年の歳月が費されるだろう、こういわれているのに、懇談会と国防会議とで前後三回しか開かれていない。その間三月くらいの間に急転直下の変り方をしている。少くとも米国の場合などにおいてはマーフィ法という法律があって、戦闘機の購入に対しましては少くとも数機の購入で、しかる後に二十機、三十機を買い、なおそれを何段階にも分けて、しかる後でなければ何百機というような購入はされないといわれておるけれども、そういうことが全然なされずに、しかもそれが三回――懇談会二回、会議が一回くらいで、急転直下変ったというところに、何としてもわれわれの理解のできないところがあるわけです。そういうことについて、事務局長としては、ここに無理が全然なかったということを言い切れるですか。
#147
○廣岡政府委員 今度の機種決定の経緯につきましては、るる申し上げた通りでございまするが、これが国防会議、懇談会等にかけられた回数はなるほど三回でございました。しかし、永盛調査団の調査の結果、また佐薙空幕長がアメリカ当局から招聘を受けました機会に種々機種について資料を集められた結果に基いて、防衛庁においては、そのときの現状、段階において尽せるだけの資料の検討を加えたというように私どもは見ておりまするし、この点、そこに無理があったというように考えられるほどのものはなかったようであります。ただ、申し上げておきますることは、四月十二日の国防会議現在、その当時に知悉し得た資料に基いては十分これを検討されたわけでありまするが、日進月歩の今日でございますので、いろいろな点においても進歩発達がある。ですから、その間、その後における事情によりまして、さらに新しいデータに基いて各機種についての検討をやるということは、これは当然だと思うのです。
#148
○山田(長)委員 私には、局長がどう弁明しても、この短かい歳月の間に内定する以上は、少くとも飛行機の試験時間というものは相当なければ、そうやすやすと決定される筋のものではない。なおこれが、さっきも小川委員の質問にもありましたように、世界のどこの国でもこれを使用しているものがないといわれている。それも先ほど局長は答えている。それが簡短な歳月のうちに、試験飛行もされないで内定されたということについては、全然承服できないのです。
 そこで、私はあらためて一つ局長に聞きたいのですが、三十一年の十二月の八日に時の鳩山議長から、国防会議の席上で運営についての発言がなされている。それによると、議事の運営規則というものを内規として設ける、こういうことが言われておるようでありますが、現在内規があるかどうか。それから、内規があるとするならば、その議事運営規則というものは、さっき全会一致と言われているのですから、何かなければならぬはずだと思うのですけれども、この細則、規則があるのかどうか。それから、会議の日時、出席、その他議案がいろいろ収録されているはずだと思いますけれども、それらのものが保管されておるのかどうか。もう一ぺんあらためて聞きたいと思うのです。
#149
○廣岡政府委員 今お尋ねの内規は、公表はされておりませんけれどもございます。それから議事録は、この前の九月の当決算委員会におきまして私が申し述べました通りでございまして、私の手元においてただ一部保管をいたしております。(「メモだな」と呼ぶ者あり)メモです。
#150
○山田(長)委員 それでは、永盛調査団の帰ってきての報告はありますか。
#151
○廣岡政府委員 報告書として防衛庁から事務局あるいは国防会議に提出された事実はございません。
#152
○山田(長)委員 どうも、その報告書が出されておらないということは、ちょっとおかしいと思うのですね。少くとも、なかったら国防会議として当然そのくらいのものは出させてもいいのじゃないかと思うのです。今ここで、書類がなかったということで、こういう問題が起ってからでもいいと思うから、これは当然出さすべき性質のものだと思うが、どうです。
#153
○廣岡政府委員 永盛調査団の調査の報告の概要につきましては、参事官会議等におきまして、防衛庁の高橋防衛第一課長から、大体の説明を口頭において受けたことはございます。
#154
○神近委員 関連して。その永盛調査団の報告の中に――今、あなたは参事官会議で聞いたとおっしゃったのですけれど、あのときはダグラスとロッキードを調査に行って、あとから、グラマンを一日でもいいから調査にいってくれという電報か電話がいったということが、さっきの応答にあったのです。その三種を永盛調査団が調査して帰って、それでどれがいいというふうに、あなたが参事官からお聞きになった調査団の報告の中に、一種を限定してその調査の結果が報告されておったかどうか。
#155
○廣岡政府委員 私の当時の記憶によりますと、永盛調査団の報告を受けました話を聞きましたときは、各機種の性能について、かくかくだというようなことを並列的に調べてこられたというようなものであったと記憶いたしております。
#156
○神近委員 並列的に……。それまでは二年間ぐらい調査が行われていて、その結果で永盛調査団が行って、それで並列的なもので、それは用務が果せたということになるのですか。それはどうお考えですか。
#157
○廣岡政府委員 永盛調査団が参りまする前までは、ただいまお話のありましたように、100とか、104とかいうような話が非公式に防衛庁の方において研究されておったことが、あるいはあったかもしれませんけれども、私どもの方に正式に出て参りましたのは、先ほど申しましたように十一月初旬のことでございまして、そのときに、今、神近委員からお話しのありましたような趣旨は、私は聞いたような記憶はございません。
#158
○神近委員 私どもの聞いたところでは、こうなんです。永盛調査団はあらかたロッキードにきめようとしてアメリカに行った。そうしたところが、追っかけにグラマンということが出てきた。それで永盛さんは困ってしまって、ロッキードをきめるつもりで行ってそういうまぜっ返しが入ったもんだから、これはこちらの情勢が変化したんだということで、あなたのおっしゃる並列的に、どれがいいというような主観的なものは入れないで報告されているというふうに私どもは聞いているのですけれども、そのことについてあなたは気づいたことはおありでなかったのですか。
#159
○廣岡政府委員 ございません。
#160
○神近委員 そこで、さっき小川委員から航空機産業と国防会議との関係がいろいろ突かれたということになるのですけれども、私どもの聞いたところでは、留守中に防衛庁がグラマンに傾いた。それで、報告には自分たちの保身のために――たとえば防衛庁、あるいはその中に巣食っているところの航空機産業の意思が相当防衛庁の中に反映するので、永盛さんが困ったというのは、この調査の結果ロッキードがいいということを出したならば、自分たちの使節団の身分に関するというようなことで、出せなかったということの事実が伝わっているのです。そういうことについて、あなたはそれも知らないというふうにおっしゃるのですか。
#161
○廣岡政府委員 ただいまのお話しでございまするが、永盛君はああいうような人柄でございまするし、行った目的はアメリカの国防当局から防空についての基本的な考え方を聞く、あるいは実地について収集し得る資料を公平に集めて検討の資料にする、という目的でもって行ったと聞いておるのでありまして、ただいまお話しになりましたようなことがあったということも考えられませんし、私、事実そういうことを聞いたことはないのでございます。
#162
○神近委員 問題がほかにそれそうですから、この際ちょっと伺っておきますけれども、航空機産業を日本で育成するかどうかということについては、私ども、ほかのところでまたちょっと研究しなければならないと思うのですけれども、これが国防に関係してくる場合、航空機産業の育成ということと国防計画との両者を比べて、あなたはどちらにウエートが置かれているかということはわかりませんか。
#163
○廣岡政府委員 私の考えるところによりますると、防衛上の問題は防衛庁が第一義的に当然考えるべき問題であると思います。それに関連して防衛産業の問題、あるいはその間の調整の問題等につきましては、防衛庁設置法に基きまして国防会議設立の趣旨から申しまして、当然こういうものは国防会議の議題になるということが明示されておるのでございまするから、それと関連していろいろ研究さるべき問題だというように私は考えております。
#164
○神近委員 その原則はわかりました。あなたが国防計画が産業に従属するということをおっしゃったら、これは大へんなことだと私たちは考える。だけれども、実際において相当の部分が防衛庁の中の構成から――あるいは永盛調査団がアメリカに行って帰ってくるときに、自分たちの調査の力点あるいは主観的な決定が言えなかったと同じようなことが、防衛庁の中に起っている。こういうのが私どもが最近得たところの印象なんです。あなたが国防計画の方が優先であって、産業はあとだとおっしゃるのが、逆になっているのではないかというのが、きょうのいろいろの方々の質問の要点なのです。その点、あなた方は航空機産業というものをほんとうに防衛庁の中から廃して、国防計画優先というような勇気を持っていらっしゃるかどうか、その御決心を伺っておきたいと思うのです。
#165
○廣岡政府委員 大きい問題についての御意見でございまするが、防衛庁の防衛計画に関連いたしまする防衛生産、防衛産業の関連というものは、当然出て参るべきものだと思うのであります。ただいま御指摘の、航空機工業を廃してというようなお話しございまするが、航空機工業は何も防衛庁の航空機だけをもって育成していくというようなものではないと私は思います。やはり民間航空機、民需等の面からも十分にこれが育成されていくべき問題でありましょうし、またそういう間において、ほかの産業の水準が非常にレベル。アップされる面における効果も十分期待されていく問題だと思うのであります。従って、一切防衛庁から航空機工業を廃してしまって、航空機工業をつぶせというような御意見につきましては、私の考える面からどうかというように考える次第であります。
#166
○鈴木(正)委員 先ほど局長さんのお話では、アメリカへ行った調査団の報告は参事官会議で日頭で聞いた、こういうお話なんです。調査の報告書という形でお手元にはないかもしれぬけれども、口頭で聞くといったって、いろいろ飛行機の性能などについての調査の報告を、どんな頭のいい人ばかりが集まっているか知らぬけれども、口頭だけの報告で済まされるわけはない。何か報告に書類がついておったに違いない。どこでも、そういうことはやるのです。その書類はついておりましたかどうか。その書類がありとすれば、この委員会に提出してもらうことができるかどうか。それは非常な秘密の文書であるかどうか、ということをお話し願いたい。
#167
○廣岡政府委員 永盛調査団の報告は口頭で大体お話しを聞いたのでありますが、防衛庁といたしましてはそれを資料といたしまして、さらにこれを検討して、防衛庁自身の機種をきめる一つの材料を整える運びにしたいということでございましたから、その後に出て参りました防衛庁の資料には、もちろん調査団から得た、当時わかった新しいデータが含まれての上の検討であった、このように私は思うのであります。
 これを提出できるかどうかということは、こちらの方に提出された資料でございませんし、防衛庁で持っている資料でございますから……。
#168
○鈴木(正)委員 質問の要点は、私そういうことを聞いておるのじゃないのです。その調査の報告を聞くときに、いずれ飛行機の性能というようなことが問題になっているのだから、そこに何もなしに、ただむずかしい専門的なことを参事官のところでぺらぺらと口頭でやるだけでなしに、口頭説明するに足る何か材料が、普通常識からいえばあるはずだと思う。あるならば、そこに提出された書類をここに出してもらえるかどうかということを聞いている。防衛庁の関係について聞いておるのじゃないのです。もしあなたのところにそのとき出した書類があるならば、それをなまで見た方が僕らは都合がいいのですから……。
#169
○廣岡政府委員 当時、高橋第一課長が調査団の報告書の写しを持って参りまして、それを一応読みまして、それに敷衍した説明をやって、その報告書はそのまま彼が持って帰ったということでございます。従って、こちらでその資料を持っていないわけです。
#170
○鈴木(正)委員 そうすると、その資料なるものは口頭で聞いただけで、あとには何も残っていない。残っていないとすると、何も残っていない調査報告を基礎にして、あなたの方では次期戦闘機を作ることについての調査研究というようなことをやったのですか。
#171
○廣岡政府委員 これはただいま申しましたように、それに基いて防衛庁がさらに研究し検討するということにしたわけであります。その中に当然織り込まれて、十二月の懇談全等に提出されました資料の中には、十分その調査団の報告結果が取り入れられたものとなって出てきておるというように考えております。
#172
○鈴木(正)委員 そうすると、十二月のときにはその資料はあなたの方の手に渡ったわけですか。防衛庁で検討した上で、十二月二十四日かのときには、あなたの方に資料は渡っているわけですか。
#173
○廣岡政府委員 その資料と申しますのは、永盛調査団の報告書そのもの……。
#174
○鈴木(正)委員 それをまじえたものとあなたは言われたでしょう。
#175
○廣岡政府委員 その資料は提出されております。
#176
○鈴木(正)委員 第一課長とかというのが永盛調査団の報告を読んで、それにいろいろの資料を加えたものをただ耳で聞いておった。その後、その報告書などを基礎にして防衛庁が次期戦闘機を決定するについての資料を十二月幾日かにあなたの方に出したのでしょう。それはあなたの方に出されたのだから、その資料はあるわけですね。
#177
○廣岡政府委員 ございます。
#178
○鈴木(正)委員 その資料はここに出してもらうわけにいきますか、いきませんか。
#179
○廣岡政府委員 私一存だけのことでは、はからいかねますので……。
#180
○鈴木(正)委員 それは、そんなに秘密を要するような文書だとあなた自身は判定されておるのですか。あなた御自身は、そのときに受けた資料というものは、何か上司の許可を受けるとか何とかしなければ発表ができないというほど、秘密の性格を持ったものだと判定されるのかどうか。
#181
○廣岡政府委員 その中には各機種にわたる性能がございますので、その中にはまだ公表し得ない秘密の事項がありますので、それをこちらの方に出しかねるということも考えられますけれども、ほかの資料にしろ、私一存の考えでこちらの方に提出するかどうかということは、上司の決裁を待たなければできないわけであります。
#182
○山田(長)委員 今の問題を伺っていますと、これは議長の決裁を得なければだめだということだと思うのですが、いずれこれらの問題についても当委員会で正式に議長に出てもらって、これの結論を出してもらわなくちゃいかぬと思うのです。これらのことを聞いておりますと、われわればかりでなしに、国民も意外に思うと思うのです。この前のときに局長は、会議の記録、それはあなたのメモではあるかもしれないけれども、議長の確認を得て保管していると言われている。私はこの内容、議案審議の経過等が、たといあなたのメモであっても、これは機種決定に重大な役割をしているものと思うので、このメモをお出し願えないかと思うのですが、どうですか。
#183
○廣岡政府委員 国防会議における議事の内容等については、絶対に外へ出さないという建前になっておりますので、たとい私のメモにいたしましても、これを外に出すということは実際上できないことだと思います。
#184
○山田(長)委員 私は秘密事項とは考えられない。これは、たとえば決算委員会の理事会の秘密会でもいいと思うのです。委員長において、一つ議長の承認を得て、本委員会の秘密会でもいいから、出してもらうようお取り計らい願いたいと思います。
#185
○鹿野委員長代理 承知いたしました。その点については国防会議事務当局並びに議長とも連絡をいたし、相談し、その結果においてまた理事会にでもお諮りいたすことにいたしましょう。
#186
○山田(長)委員 広い意味における政治、経済、産業、あるいは外交等の問題が国防会議の内容と伺ったので、この機種採用に当っては私は生産スケジュールがあるものと思うのです。航空機工業育成という見地から考えてみると、国防会議では生産スケジュールというものを必ず持っていなければならぬと思うのですが、あったとするならば、知っている範囲をお述べ願いたいと思います。
#187
○廣岡政府委員 昨年の四月十三日の国防会議の段階におきまして、今後これを国産化するに当っての、今お話のいわゆる生産スケジュールというものは、防衛庁の担当の方におきまして、一応の見込みという意味でもって立てておったということはございました。しかしその後、この問題が国会等におきまして政治問題となりましたので、この生産スケジュールは当然現状と合わないということになって参っておるのであります。そういう意味において御了承願いたいと思います。
#188
○山田(長)委員 国防会議とそれから懇談会というものの性格がよくわかりません。これらの会議に議案その他を出す前にいろいろ検討がなされていると思うのですが、その参事官会議なるものに当時だれが参加をしておったか。それからその参事官は航空機の問題であるとか、あるいは国内防衛の問題だとか、いろいろ参事官に割当があったはずです。それで当時の参事官の名前と仕事の内容を一つ。
#189
○廣岡政府委員 ちょっとお伺いしますが、この参事官というのは専任の参事官でございますか。
#190
○山田(長)委員 ええ、専任です。
#191
○廣岡政府委員 参事官は三名おりまして、一名は堀田参事官、これは庶務、一般管理業務を担当いたしておる者であります。もう一人の参事官は琴坂参事官、これは防衛生産及びその関連産業の調整の業務を担当するという者であります。あともう一名、これはただいまかわっておりまして、当時一昨年の四月から昨年の六月の初めまで、現在大蔵省の主計官をいたしております吉村君が参事官として勤務いたしておりました。その後任といたしまして、赤羽参事官が来ておりまするが、これが防衛計画に関する担当の参事官というような格好になっております。
#192
○山田(長)委員 そういう形で吉村参事官が、その道の商社とも連携ができてきたと思うのであります。そこで私は、岸首相が、昨年の九月九日の日に、国防会議の懇談会には民間人は入れていない、なお正式のメンバー以外には入れていないと言っているけれども、この席に天川勇なる者がいたはずです。この点、回数は十数回にわたると思いますけれども、その十数回の懇談会の内容、その日その日の話された種別を、ここでおわかりでしたらお話し願いたいと思います。
#193
○廣岡政府委員 天川君が国防会議の懇談会に入っておったはずだというお話でございますが、これは、はっきり申し上げておきまするが、一度もそういうことはございません。またそういう者が入るという筋合いのものでもございません。
 その次の、何回かの懇談会においてどういうものを取り上げたかという問題については、私、今手元に資料がございませんので、もし御必要ならば、あとで調べてお知らせいたします。
#194
○山田(長)委員 そうしますと、どういう名称で天川勇なる者が十数回国防会議懇談会というところに出ておることになるのですか。あるいは、そうしますと、正式にはあなた方は講師という形で頼んでそこへ出てもらったものか。懇談しないまでも、何かの話をされておるはずですが、それはどうなんですか。
#195
○廣岡政府委員 その点、非常に誤解があると思うのでありまするが、先ほども申しましたように、国防会議懇談会に天川勇氏が出たという事実は絶対にないのであります。
#196
○山田(長)委員 そうしますと、懇談会にも、国防会議にも出ていない。では、国防会議にだれが推薦して天川氏なる者が出るようになったのですか。だれか推奨者がなければ、これは全然出てこれるはずはないと思うのですが。
#197
○廣岡政府委員 この点、はっきり御認識願いたいと思うのでありますが、国防会議と国防会議事務局、これは全然別なものであります。天川勇氏が事務局に来るようになりましたことにつきまして申し上げておきたいと思うのでありますが、三十一年の七月に国防会議が発足いたしましてから、事務局が設けられたのであります。当時私どもといたしましては、初めてこれが踏み出されたものでありますし、しかも取り扱う問題は、国防の問題、あるいは関連産業の問題等、広い、しかも大きい問題について今後国防会議の議題になり、いろんな問題が提起されてくるであろう。そのためにも、事務局自身といたしまして勉強しなければならぬ。もちろん、関係官庁から必要なる説明を聞き、また意見を徴してわれわれの勉強の資料にいたしますことは当然でございますけれども、これのみに片寄るということでなくて、広く民間の有識経験者の人々から国際情勢、あるいは軍事情勢、あるいは軍事科学の問題、あるいは一般経済の問題、財政の問題であるとかいうようなものを聞いて、われわれの執務、勉強の参考にしたいと考えたわけであります。それで、その三十一年の十月ごろと思いますが、そういう適当な方々を物色いたしまして、事務局に来ていただきまして、われわれ事務局員がそこに並んで、そういう人たちの意見、話を聞いて参ったのであります。当時、私は、はっきり記憶いたしませんけれども、天川勇という人がおって、国際情勢の問題、あるいは軍事情勢だとか軍事科学の問題、特に電子機器、エレクトロニクスというような問題についても非常に造詣が深い。またしろうとに対する話し方とすれば、きわめて話もうまいし、分析の仕方もほかの人と変って非常に興味がある。まあ、こういうものも事務局の勉強のよすがとして聞いてみたらどうかという話がございまして、それじゃ、一ぺん話を聞いてみようというので、たしか昭和三十一年の十月ごろから、大体月一回くらい、国際情勢、軍事情勢、あるいは人工衛星の問題もございましたし、あるいはエレクトロニクスの専門的なむずかしい話を聞くというような、そのときどきのトピックスの問題をとらえて、大川氏の話を聞いたのであります。ただ、これはわれわれの執務、勉強の参考にする。しかもこれは何度も申しますように、事務局自体の勉強の資料にするんだ、参考にするんだということで、大川氏が事務局に出入りするようになった。こういう事情でございます。
#198
○山田(長)委員 推薦した人の名前は……。
#199
○廣岡政府委員 この点は私は、はっきり記憶いたしませんけれども、たしか当時、天川氏は各界各層の人にもいろんな話をしておったということも聞いておりましたから、あるいはその方面から聞いたような記憶もございます。
#200
○山田(長)委員 それは吉村真一じゃなかったのですか。
#201
○廣岡政府委員 吉村君は当時まだ大蔵省におりまして、吉村君から当初そういう話を聞いたような記憶はございません。
#202
○山田(長)委員 そういう話を国防会議の事務局といたしましても聞かれる以上は、やはりはっきりした推薦者がなければ、そうやすやすと国防会議の事務局で聞かれるなんということは、私は理解できないのです。少くとも、一応見識ある人が推薦をされて、しかる後に会議くらい開いて、だれの推薦による者であるから一つ話を聞こうじゃないか、というくらいのことは言われたはずだと思うのです。そう簡単に、推薦者もなしに事務局が扱うというようなことは理解できないです。どうぞ一つ、もう一ぺんその点お答え願いたいと思うのです。
#203
○廣岡政府委員 そうおっしゃいますけれども、ほかの人々――天川氏に限らず、在野の隠れたる地道な研究家もおるのでありまして、私どもは普通一般の官庁の話以外に、やはりそういう人からの話も聞く必要があるということで、これは天川氏に限らず、しかも身元のしっかりわかっておる、しかも話の材料、内容も、大体こういうことをやっているということをつかみまして、その上でやったことであります。しかもこれがわれわれの作業に、重大なる決定にインフルエンスを与えるというような程度のものじゃございませんので、そこら辺のところは、私は今申しましたような感じで天川氏の話を聞くようになった、ということでございます。
#204
○山田(長)委員 先ほど田中委員長の話を聞いておっても、何かしら中共の高という人と連絡があったりして、二重スパイじゃないかというような話も出るくらいな人物だと見ているわけです。その人物を、だれの推薦状もなく、何かわけもわからなく、とにかく隠れたる人であるから迎えたというけれども、ちょっとそういうことは理解できないことですよ。こういう点が、やはり私はもう少し権威のある人に、いかに事務局といっても、先生として招き入れる以上、しかも十数回にわたって事務局に来ているという以上、何と考えても理解ができないことです。そういう点で、天川氏の話された内容という問題も、一回や二回ならばあるいは呼んでみようじゃないかということもあるかもしらぬが、十数回にわたって来ている以上は、一応見識のある話で、そうして多岐多様にわたっている話だと思うのです。その見識の裏づけをされる意味においても、その人の人柄というものが当然当時話題にならなければならなかったはずだと思うのです。聞くところによると、二つの博士号も持っている名刺がばらまかれているという話です。ただいまの話を伺っていてもわかりますように、天川なるものは国防会議の事務局へ来て話をしているのかもしらぬが、外では、国防会議に行って話をしている、と言っているのです。この人物の背景をなすものは、やはり業者がこの人の背景をなしていることは、この間うち、吉村氏に聞いているうちにわかったわけです。この人が、業者に都合のいいような話をおそらくしていないとは限らないと思うのです。どういう内容で十数回にわたって話をされたものか、全然おわかりにならぬということは、私たちに理解できないことです。十数回の内容を一つここでお聞かせ願いたいと思うのです。
#205
○廣岡政府委員 先ほども申しましたように、国際情勢あるいは軍事情勢、軍事科学だとかいうような問題が中心になりまして、ときどき起りますトピックス、たとえば中近東の国際情勢であるとか、東欧の問題であるとか、そういうような動きがどういうように一般の情勢、あるいはひいて軍事情勢に響いてくるであろうか、また人工衛星が打ち上げられました当時も、その原理――われわれ当初は何もわからなかったのでありますが、大体こういうような原理でもって人工衛星というものが打ち出されておる、その衛星自体の原理等についても科学的な見当からこんなものだろうというような話がございまして、大体そういう問題が中心であったように私は記憶しております。
#206
○山田(長)委員 あなた方が天川氏に心酔して講義を十数回聞かれたということについて、どうも各国の事情がわかる以上は、とかく世の中には両方に話を持っていく人でなければ、これはなかなか敵側の様子もわかるものではないと思うのです。そういう点が、天川氏が二重スパイじゃないかという嫌疑がなされる大きな理由になる。
 それで、最初天川氏はノース・アメリカンを支持しておって、どういうわけか、あとでグラマンに変っているという。その点、事務局で全然お話が出なかったというようなことが言われておるけれども、それがわれわれの理解できないところなんです。その戦闘機械の問題についても、おそらく事務局においてこれが講演の内容として当然出ておるはずだと思うのですが、全然出なかったというのですか。
#207
○廣岡政府委員 最初にお話しになりました二重スパイというような問題、私は情報の聞き方ということは一応気をつけているつもりであります。いろいろな情報が、必ずしもその正鵠を射たものではない。従って、情報を受け取り、これを扱うということは、私自身常に事務局の者に言っておるのでありまするが、私もこういう経験を持っておりますので、その点は厳重に日ごろから注意をいたして参ったつもりであります。
 次に、天川氏が、100とかグラマンだとかいうお話に触れて御質問がございましたけれども、私の存じております限り、彼がどういう機種がいいというようなことを私ども事務局に対して推奨したような格好、そういうように感じとられるようなことを私どもに申したことは一度もないと私は考えております。
#208
○山田(長)委員 それでは、事務局で天川氏に委嘱したという委嘱の内容は、いかなるものなんですか。
#209
○廣岡政府委員 事務局としまして天川氏に委託いたしましたものは、機種選定に当ってその性能を分析する方法論、どういう考え方でもってこの機種選定に当り、性能の比較を見なければならぬかという、その方法論について彼に委託をいたしたのであります。いろいろな機種がございますが、これを同じ条件にそろえて比較しなければ公正を欠くということがございますので、それならば各機種についての項目をどういうようにそろえて、それに対してどういう条件のもとに、またどういう要件でこれを考えなければならぬか、ということでありますとか、デザイン等を見ましても、一つのグループが出ておりまするが、そのグループをどう見るのだというような見方、あるいはこれに対する一般の共通的に考えられるその計算の方式なりやり方というものは、これはどう見るべきかというような問題について、その作業を委託するということにいたしたわけでございます。
#210
○山田(長)委員 航空機の選定をするに当っての分析をする方法論を委託したというお話でございますが、もしこの人が悪く解釈をいたしまして、その分析の方法、あるいは性能――この中に果して出たかどうかは問題であるが、グラマン機の話などは、かりにもし出たとするならば、これはまだ試験飛行で二機も墜落しているというような状態のものである。こういうものがもしこの分析の中に方法論としてでもかりに出ているとするならば、私はこれは非常な間違いだと思うのです。あるいはまたそのほかに、公正を欠くようなことがこの委嘱された内容にもし出てきたとするならば、大へんな間違いが結果的に起ると思うのです。そういう点で、先ほどからたびたび秘密に属するようなことについての書類等の提出方をあなたに頼んでも、なかなかがえんじてくれませんけれども、この天川氏が出した書類はあるはずだと思うのです。この書類を当委員会に御提出願えませんか。なぜ私がそういうことを申し上げるかというと、これが果して公正妥当なものであるかどうかということは、われわれしろうとには全くわかりません。そういう点で、当然われわれはわれわれの考え方で、専門的な知識のある人に見せて、これが正否を伺わなければならぬと思うのですけれども、この点どうですか。
#211
○廣岡政府委員 念のために申し上げておきまするけれども、その作業には各機種、たとえばグラマンとか、ロッキードとか、100だとか、そういうような具体的な機種について全然触れていないのであります。次の、そのレポートを出せというようなお話でございましたが、これは何度も申し上げまするように、私一存の考えで処理いたすわけにはいきませんので、これは一つ……。
#212
○田中(彰)委員 関連。先ほど私が廣岡事務局長にお尋ねしたときに、国防会議の秘密書類というものは絶対出ておらぬ、こう言われたのですが、ちょっと今、医者に行ったついでに聞いてきましたが、秘密書類がやはり出ておる。しかも警視庁の公安におった某警部補が、天川が二重スパイの人物じゃないかというふうに調べたら、いろいろのところから抗議がきて、首になっちゃった。それが百五十万で、国防会議の議長から出された辞令、及びこういうものを調査しろという内容、その他いろいろな秘密に関するものを売りに行って、そして五十万だけ手金を取って、あとで持ってくるといって、そのときに見せたのだけれども、持ち帰って持ってこない。それが今度の火曜日の模様によっては、詐欺の告発をするそうです。宮田君もついて行ったそうだ。そういうような問題も出てくる。さっき私が質問したときに、あなたは国防会議の秘密書類が出ておらぬと言ったけれども、その通り出ております。それからまた、グラマンとかロッキードに対しての比較をさしたことはないとおっしゃいますが、それもさしてあります。それから森脇君の書いてある、業者と飲んだとか、いろいろなそういうような会合に出られたことはないと言われますが、今、森脇君の方に確かめたら、やはりしておりますから、これは一つ委員長、二日に森脇君を呼んで対決してもらって、森脇君もそのときには手帳その他いろいろな書類を出すそうだから、そういうようなことを一応一つ考えておいてもらいたい。
 どうも、私は与党の委員長として、できる限りこれを広げないで、小さくまとめてもう打ち切りたいというくらいの腹を持っておったのですが、まだ今時分、あのにせもののグラマンが、国防会議の事務局長をしておられる人が、あれが優秀な日本に適した戦闘機だなんていうようなとぼけた考えを持っておられるということになると、私はこれは重大だと思う。そういう考えを持っておられるから、グラマンがもしだめになればノースロップでもいい、とにかく新三菱が仕事にさえ差しつかえなければいいというような運動も起ってくるのです。その他まだ――私は申し上げませんが、事務局長が考えておられるような、そんな単純なものじゃないと思う。
 それからあの書類を百五十万で買おうといって、五十万だけ手金を打って――辞令とかなんとか入っているそうだが、そのほかの置いていった書類は全部国防会議の重要な書類です。それをあなた、お知りにならぬかもしれない。しかし吉村君などは、あなたの下におって、そういうような書類とか比較表なんかいろいろのものを検討しておって、彼らが毎日、一日置きに飲んで歩き、とにかく家、屋敷まで作ってもらうほどだから、あなたにないしょで出しておるかもしれない。こういうことも、あなたは帰られて、よくお調べになったらいい。そんな簡単なものじゃありません。それから手帳なんかも、本物が出たら、おそらくあなたが非常にお困りになることがあると思う。あなたがここでいろんなことをおっしゃられますが、あなたのおっしゃることは違うのです。まだ、あなたが無知無学の人なら何でもありません。警視総監までやられた。いやしくも警視総監をやられたそのあなたの答弁は、実にわれわれ聞いて、何といいましょうか、あまりにそのときさえのがれたらいい。国民をあまりにばかにしておるということですね。もちろん、あなたは国民をばかにして、どんどんひっくくった方の仲間だから、いいかもしれないけれども、国民をばかにしているということです。国民はみんな泣いているのですよ。税金を納められないで差し押えを食って、競売をされたり、あるいは脱税で刑務所に入ったりして、泣いているのです。しかも、一千五百億からのものを買おうというのです。その買おうという金が、一機五億として――もっと、あれを全部やると六億円くらいにつく。そうすると、二千億近くのものだ。それを買おうというのに、買うと内定した飛行機はにせものであって、試運転も何もしたことはない。したのは、にせもので、したのだ。しかもアメリカの軍部が採用しておらないものを、国民に向って、早くきめないと防衛分担金がもらえないの何のと、うまいことを言って、内定された。しかも北海道の博覧会において、東京のまん中の三越の博覧会において、これがわが国で内定しましたグラマン機でございますといって、写真で宣伝した。(山田(長)委員「あれは決定としてあった」と呼ぶ)決定した、決定だ、あれはそういうことにされているのです。そうして、あとで調べてみると、それはにせものであった。国防会議の事務局長のあなたが業者と、とにかくそこらじゆうで、酒を飲んだり、秘密の話をしておる。国防会議の秘密がばれておる。出した辞令がそこらじゆうに飛んで、ばれておる。天川氏が二年半にわたって書いたその手帳が、天川氏の彼女から盗まれて、ほかに渡っておる。こういうものがあるとすると、あなたの答弁はおかしいのだ。私は少くとも、あなたが本日ここにおいでになって、昨年の四月十二日に内定したグラマン機はいろいろな異議があったし、研究も足りなかった、しかし決算委員会でこれを取り調べていただいた、つまり審議していただいた結果において、これを決定に持っていかぬで私は助かったと思っている、これだけでもせめて国民に申しわけが立つのだと、ほんとうに心からおっしゃると思ったところ、まだグラマン機が日本に向く戦闘機だ、しかも去年の十一月に運転を一回してみました、ことしの一月もした、と言うのです。これが事実であれば、四月十二日に間違いなくグラマン機は試運転しなかったということをあなたがここで証明されているのだから、これをもし国民が聞いたら、どうします。私はこんなものは、わが国の検事局がほんとうに公正な検事局なら、検察庁が引っぱっていいのだ。そうしてこれは調べるべきものなんだ。わずかの税金をごまかしたのまで調べて、そうして貧乏人はみんな刑務所にぶち込んでおる。調べればいいのだ。おかしいじゃないですか。あなたがそんなことばかり言っておられますと、これがだんだんと火がついてくる。そうすると、吉村君なんかここで偽証罪で告発しなければならぬ。待っていましたとばかり調べる。そこから火がついて、想像以外のものが出ますよ。あなた、よほど考えて答弁して下さい。だれが聞いたって、おかしいじゃないですか。もう少し決算委員会というものを考えて、やはり決算委員会の責任、決算委員会の仕事――わが党の幹部なんかで、ちょいちょい頭の悪いのがおって言うのですよ、これは決算委員会の逸脱した仕事だ――逸脱しておりません。予算委員会をごらんなさい。予算委員会なんていうものは、こういう予算である、これだけの予算は役所で要るのだ、いや、その予算はそんなに要るとか要らないとか議論して、もしこれできまらなければ、前年度の予算は一体どういう工合に使ったか、会計検査院を呼んで調べて、決算委員会の理事なり委員長なりを呼んで参考に調べて、予算をきめればいい。あらゆる問題が予算委員会で議論されて予算がきまる。総理大臣の私有財産まで出せというような議論をされる。そうしてきまった予算を、今度は使ったやつを決算委員会で、不正ありとか、あるいはまたこういうものを不当に使ったとかいうことが問題になって、調べるんだから、もっともっと、あらゆるものを出していい。ここへ総理大臣初め各大臣が来て、まことに申しわけなかったといって、国民に頭を下げて――われわれに頭を下げるんじゃない。それがほんとうの決算委員会の姿なんだ。それを、決算委員会といえば今までそういうことをしないから、わが党なんかでも頭の悪いやつが、これは決算委員会の行き過ぎだなんて言っている。断じて行き過ぎじゃありません。これが行き過ぎだったら、国民に聞いてみればいい。ここでもって行き過ぎだと言える人があったら言ってみろ、名前を言って。それは必ずこの次の選挙には落選してくる。言いませんよ、ここにおられる方はみんなりこうだから。わが党でも言わぬでしょうが、そういう決算委員会なんだから、あなた方もよくお考えになっていただかぬと、これは大へんな問題になって参りますよ。私は申し上げておきます。
#213
○森本委員 関連して。今、事務局長が、その天川氏に頼んだ書類が出せないということでありましたが、出せないという理由は、それが国防会議の機密書類であるから出せない、こういうことですか。
#214
○廣岡政府委員 これを出す出さぬという問題につきまして、内閣の方においても連絡はいたしておるのでありますが、しかし、これは方針として出せないというようなことが……。
    〔「どこの方針だ」と呼び、その他発言する者あり〕
#215
○鹿野委員長代理 静かに願います。
#216
○廣岡政府委員 今われわれといたしまして、内閣の官房長官等にこの問題を一々指示を仰がなければならぬ立場でありますからして、こういう問題についても打ち合せをやったわけでございます。ですから、この際に私自身の考えでもって、ここで出しますなんということは言えない立場でございますから、その点は御了承願いたいと思います。
#217
○山田(長)委員 官房長官にただいまの問題を相談したところが、出しちゃならぬと言ったというが、それはいつ官房長官と話したのですか。官房長官とあなただけの話ですか。それとも議長をまじえてですか。
#218
○廣岡政府委員 たしか数日前に、官房長官と話し合ったときだと思います。
#219
○森本委員 このグラマンに関して決算委員会において審議をしておる。これに関連をする問題については、そういう官房長官なり議長の指示を仰がなければならぬ、そういう話だったのですか。
#220
○廣岡政府委員 申し上げるまでもなく、私は議長の指揮監督を受けますし、国防会議の構成等に関する法律におきましても、官房長官の指示を受けるということが法制上うたわれておるわけであります。
#221
○山田(長)委員 数日前に官房長官から指示を受けたというのですが、その場所に議長もいたかいないか。それから数日前どこで会ったか、何時ごろであったか。お答え願います。
#222
○廣岡政府委員 議長をまじえておりません。場所は国会内の官房長官の部屋であったようであります。
#223
○山田(長)委員 官房長官から、天川氏に関する依頼した書類については国会には出してはならぬという意味のことが言われたというのですが、これはいずれ委員長において、官房長官をここへ呼んできてもらいたいと思う。国費で依頼した事項のその内容が、国防会議の名においてこれを出してはならぬというようなことであるということは、われわれの承服できないところです。委員長において一つ、ここへ官房長官をこの問題の究明をするために呼ぶことをお取り計らい願いたいと思います。
#224
○廣岡政府委員 ただいまのお話の中に、国防会議の名前においてというような発言がございましたけれども、先ほどからるる申しますように、この委託調査はわれわれ勉強のために事務局としてやらしたものでありまして、その点を了承願いたいと思います。
#225
○鹿野委員長代理 なお今の問題については、官房長官とも打ち合せの上に、理事会にまた御報告して相談いたします。
#226
○山田(長)委員 局長の名において依頼した事項が、この委員会の要請に出すことができぬということ自体がおかしいと思うのです。いずれ今の委員長の話のように、理事会できめるというのですから、これは理事会できめていただくことにいたしまして、私は話を進めることにいたします。
 事務局長は御存じかどうかわかりませんけれども、防衛庁の中では源田、佐薙両氏を初めとして、防衛庁の幹部諸氏は、問題が起ると、天川氏のところに行って教えを請え、こう言っておる、こういうことをよくいわれるのです。私は千数百億に上る防衛庁関係の経費の中から、一体天川氏のところへ何でも聞きに行かなければならぬほど人がいないのかどうか、実に私は理解に苦しむところです。
 航空機産業の育成について、先ほどあなたからもいろいろお話がございましたけれども、どうしても理解のできない点は、国防上航空機産業の育成ということについて力を入れておる点はわかるのですが、一体このことが、ややもすると必要以上に航空機産業育成のために力を、国防会議でまで入れておるような印象を国民は持つのです。いや、われわれも持っておるのです。こういう点で、短かい歳月の間にグラマン機の決定を見て、それが新三菱に強引に推し進められるというのは、一体それほど、さっきの話もあったが、通産省の意向というものが大きく支配をなすものかどうか。少くとも国防会議ではいろいろなものを勘案して、日本の経済事情その他をしんしゃくして、幾ら通産省で言ってきても、二カ月や三カ月でこの結論を出すことは早計ではないかというふうなことの意見ぐらいは、事務局長としても具申できる筋合いのものと思うけれども、そういう権限は、事務局長の場合は、いろいろなことを勘案しても、全然言うことはできなかったのかどうか。
#227
○廣岡政府委員 通産省からこの機種決定を促進する、防衛庁の欲せざる機種をわかっていて促進させるというような御意味の御質問のように承わりましたけれども、そういう事実はございません。
#228
○山田(長)委員 どうもさっきの吉村氏の、天川氏を事務局に招致したというようなことも記録の中に出て、あるいは私天川氏を事務局に招いたのかもしらぬということすらもこの委員会で吉村氏は言っているほどです。私は、何かしら天川氏がスポンサーを持って、しかもそれが赤坂あたりの料亭に出入りをして、しかも国防会議の参事官が手先となって、これが機種の選定その他に動いているやにどうしても見受けられるのです。こういう点が、表面は講演料などで大川氏が生活しているように見えるけれども、実際は財界の人たちが、研究会とか団体等とか称して天川氏を使って、防衛庁に品物の売り込みをしている役割を感ずるのです。何かしら腐敗の極に達しているような感じを、大川氏を通して感じられるわけなんです。この点、ただ講演をしているとだけしか国防会議の方では考えられないとすれば、大川氏の実体がいまだにつかめずにおるという感じがするのですけれども、この点、ただの学者的な、尊敬するような人物と今でもあなた方は考えていますか、聞くところによると、文部省の博士の名簿の中などには大川氏の人名というものは全然見受けられぬというのです。国防会議の事務局では、その人が博士であろうとなかろうと、そんなことはかまわない。とにかくその人の学識から得るものがあればそれでかまわない。一応講演を頼むのだ、頼んだのだ、こういうことなんですか。この点、一つ伺っておきたいと思うのです。
#229
○廣岡政府委員 先ほども申しましたように、天川氏につきましては、その経歴も十分調べ、また、その身元等につきましても一応調べまして、こちらで講演を頼むというようなことになったわけであります。当時といたしましては、私どもは天川氏のその頭脳を買ったのであります。その私生活においてとかくルーズであったというようなことが、今日におきましてはわかって参ったのでありまするが、われわれが作業を委託し、また話を聞くという当時におきましては、そういう事実は実は承知いたしておらなかったのであります。
#230
○鈴木(正)委員 関連。頭脳を買ったのなら、私行はどうあろうと、やはり頭脳を買っておけばいいわけだけれども、現在はもう、問題になってからは天川さんは講演者としては頼まないのですか。
#231
○廣岡政府委員 現在は頼んでおりません。
#232
○山田(長)委員 先ほどからいろいろ伺ってみた結果、私の伺おうとする内容の中に、かなり森脇氏が出されたメモ等においての反論、あるいはまた、航空機産業の育成に名をかりて財閥との連携がなされて、それが航空機産業の育成という美名で、航空機の製造がやられておるというような点、いろいろ理事会であとで聞きたいことがたくさんあるわけなんですが、私の質問はこれで終ります。
#233
○鹿野委員長代理 淡谷悠藏君。
#234
○淡谷委員 さっきから廣岡事務局長の答弁を聞いていますと、一体、あなたはなぜここへ出てきたかわからぬ。ごまかすために出てきておるのか、ほんとうの話を聞く。こっちはほんとうの話を聞くつもりでいるのに、あなたの答弁はまるでごまかしですよ。一体、国防会議の予算というものは全部機密費ですか。伺いましょう。
#235
○廣岡政府委員 そうではございません。
#236
○淡谷委員 そうすると、あなたはこの決算の内容については、ここで秘密という名前で隠れることはありませんね。
#237
○廣岡政府委員 上司の許可を待たなければならないもの以外は、私から御答弁を申し上げます。
#238
○淡谷委員 決算の内容についてまでも、上司の命令を受けなければ聞けませんか。会計検査院が国防会議の予算あるいは決算を調べるだけの権限はないわけですか。またわれわれが決算委員として、機密にあらざる国防会議の決算を、あなたに一々上司の方から命令を受けさして、それからでなければ聞かれないということになっておりますか。会計法で、はっきり答えて下さい。
#239
○廣岡政府委員 先ほど御答弁いたした通りでございます。
#240
○淡谷委員 上司とはだれです。名前をはっきり言って下さい。上司とはだれです。
#241
○廣岡政府委員 上司――私の直接身分上の指揮監督権を持っておられる方は、議長たる総理大臣であります。国防会議の事務について指示を受けることになっておりまするのは、法制上、官房長官ということになっております。
#242
○淡谷委員 あなたは今回この委員会に出るに当りまして、岸議長並びに赤城官房長官と打ち合せをしましたか。
#243
○廣岡政府委員 岸総理とは打ち合せをいたしておりません。官房長官に対しましては、先ほどお話がありましたこの委託作業の内容を出すかどうかというような問題等について、どうしたものかということについての相談をいたしたわけであります。
#244
○淡谷委員 これは、どうせあとで赤城官房長官には出てもらわなければいけません。その場合に、はっきりしたあなたの考えを聞いておかなければ、赤城官房長官との間にまたあなたと対決をしなければならないような事態が来ると思います。この委託をしたことの内容に関しては、言ってはならぬと官房長官は、はっきり言いましたか。
#245
○廣岡政府委員 委託をしまして、天川氏から出て参ったそのレポートについては、これは出すべきじゃなかろうかというようなことを言われております。
#246
○淡谷委員 委託をして、天川氏から出したレポートの内容については言うべきじゃなかろうということなんですね。確認しておきます。
#247
○廣岡政府委員 そうです。
#248
○淡谷委員 それで、委託をしたことについては話してはならぬと言われましたか、あなたは。
#249
○廣岡政府委員 資料を提出するということになりますると、一々私……。
#250
○淡谷委員 資料とは言っていない。委託をしたことはどうだというのだ。
#251
○廣岡政府委員 ですから、口頭において申し上げることは差しつかえないだろうと思います。
#252
○淡谷委員 口頭で言うことと資料とが違っていなければ、口頭で言うことは資料でも出せるはずなんです。あなたはうそを言うつもりなんですか。あなたの言ったことは全部資料通りですか。もし同じものであれば、一つを秘密にして一つを秘密にしなくて済むことはない。どっちが秘密なんです。資料が秘密なのか、あるいはうそを言うのか。
#253
○廣岡政府委員 委託した内容等について、その形式等については、私から口頭で申し上げることができるだろうと思うのでありますが、それに基いて提出されたレポートそのものを出すということについては、むずかしいだろうということであります。
#254
○淡谷委員 レポートはいつ受け取りました、国防会議は。
#255
○廣岡政府委員 昨年の三月二十日前後だったと思います。
#256
○淡谷委員 委託契約はいつ、したののです。
#257
○廣岡政府委員 昨年の二月十五日であります。
#258
○淡谷委員 契約はだれがしましたか。契約書の名前はだれです。
#259
○廣岡政府委員 総理大臣岸信介の名前であります。
#260
○淡谷委員 その契約をするについて、あなたは議長に了解を得ましたか。あなたの独断でやりましたか。
#261
○廣岡政府委員 総理大臣の名前をもっていたしました委託契約書は、これは会計法に基く支出負担行為担当官である内閣総理大臣という意味であります。従って、各省におきましてはこういうような委託契約はその担当官でありまする会計課長が当然やっておるのでありまするが、当時は内閣、総理府におきましてはいずれもが総理大臣岸信介の名前をもってやっておったという旧例によったわけであります。
#262
○淡谷委員 託費は幾ら払いましたか。
#263
○廣岡政府委員 十万円であります。
#264
○淡谷委員 昨年の調査委託料といいますか、調査豊の予算額は幾らですか。
#265
○廣岡政府委員 三十二年度は百万円であります。
#266
○淡谷委員 あとの九十万円の内容を聞きます。
#267
○廣岡政府委員 日本兵器工業会に対しまして四十万円、これは防衛調達の諸問題というテーマでございます。次に大陸問題研究所、これが十万円。次は東南亜総合通信社に対しまして四十万円。天川勇氏に対しまして十万円。総計百万円であります。
#268
○淡谷委員 東南亜総合通信社というのは、責任者はだれですか。
#269
○廣岡政府委員 責任者は副見忠男氏であります。
#270
○淡谷委員 調査の内容は何ですか。
#271
○廣岡政府委員 重事諸情勢というテーマでございます。
#272
○淡谷委員 レポートは受け取ってありますか。
#273
○廣岡政府委員 ございます。
#274
○淡谷委員 その内容は秘密ですか。
#275
○廣岡政府委員 それは先ほどの天川のレポートと同様でございます。
#276
○淡谷委員 日本兵器工業会にはどういうことを調査委託しましたか。
#277
○廣岡政府委員 これは防衛調達の諸問題という問題でございまして、これは日本兵器工業会に委託いたしましたけれども、この作業の実体をしていただきました方は一橋大学教授の山城教授であります。
#278
○淡谷委員 これは四十万円そっくり山城教授にいっておりますか。
#279
○廣岡政府委員 これは受託者が先ほど申しました日本兵器工業会でございますので、日本兵器工業会においてこれが委託に要する諸費をあんばいしてやっておったものでございます。
#280
○淡谷委員 領収書はだれが出しましたか。
#281
○廣岡政府委員 兵器工業会において使用した個々の人が領収書を出炭しております。
#282
○淡谷委員 全部領収書の名前を述べて下さい。
#283
○廣岡政府委員 ここに持ってきておりませんが、事務局にございます。
#284
○淡谷委員 近いのだから、すぐ取り寄せて下さい。――これはレポートは出ておりますか。
#285
○廣岡政府委員 もちろん出ております。
#286
○淡谷委員 レポートの責任署名者はだれですか。
#287
○廣岡政府委員 署名者……。
#288
○淡谷委員 無署名のレポートですか。
#289
○廣岡政府委員 兵器工業会の会長の名前であります。
#290
○淡谷委員 会長の名前を言って下さい。
#291
○廣岡政府委員 郷点潔氏であります。
#292
○淡谷委員 四十万円の税金はだれが払いましたか。
#293
○廣岡政府委員 全部向うにまかしております。
#294
○淡谷委員 郷古潔が全責任を負いますか。
#295
○廣岡政府委員 建前上そうだと思います。
#296
○淡谷委員 この内容は、やはり秘密ですか。
#297
○廣岡政府委員 これも同様に、上司の指示を待って取り計らわなければいかぬ問題です。
#298
○淡谷委員 答弁を濁さないで下さい。上司の指示を待って取り計らうというのは、やはりこれも秘密文書で、天川氏と同じケースに属するものだということなんですか。
#299
○廣岡政府委員 これは内閣及び官房長官の方針に属する問題だと思います。
#300
○淡谷委員 はっきり言って下さい。方針に属するというのは、天川氏のケースと同じですか、違いますか、こう聞いておるのです。
#301
○廣岡政府委員 取扱いにおいては同じだと思います。
#302
○淡谷委員 性格においてはどうですか。取扱いにおいて同じだろうけれども、文書の性格についてはどうですか、機密の度は。
#303
○廣岡政府委員 同じ問題で、同じだと思います。
#304
○淡谷委員 大陸問題研究所の所長はだれですか。
#305
○廣岡政府委員 土居明夫氏です。
#306
○淡谷委員 これの研究テーマは何ですか。
#307
○廣岡政府委員 これも軍事諸情勢について。
#308
○淡谷委員 このレポートの内容も、やはり秘密ですか。
#309
○廣岡政府委員 同じことです。
#310
○淡谷委員 百万円の調査研究費は全部秘密に腐するものばかりですな。これは毎年こうですか。三十一年も三十二年も三十三年も、全部レポートは秘密に属するものですか、伺います。
#311
○廣岡政府委員 全部同様に考えております。
#312
○淡谷委員 それではあらためて伺いますが、この天川勇氏に対して調査研究を委託した、この契約書は正しい名前はどういう契約書ですか。
#313
○廣岡政府委員 表題には何も明示はございません。内容から申しまして委託調査契約書ということであります。
#314
○淡谷委員 表題には何もなくて、内容において委託調査契約書ということは、一体どこでわかるのですか。
#315
○廣岡政府委員 現にその作業を委託したということからです。
#316
○淡谷委員 これは会計法上岸内閣総理大臣が契約の相手だというのですが、この調査研究を委託する実際上の責任者はだれですか。
#317
○廣岡政府委員 調査委託をいたしまする全般的の考え方といたしましては、重要な問題につきましては当然上司である総理大臣の指示を待たなければならぬと思います。しかし今まで委託いたしましたものは、その内容等からいたしましても、事務局の勉強として、われわれの事前の勉強としてこの作業を委託したということでございますので、これらの問題につきましてはいずれも官房長官の決裁をとって施行いたしておりまして、総理には申し上げてございません。
#318
○淡谷委員 それでは、この委託につきましては、赤城官房長官なりあるいはその以前の官房長官なりが一切知っていて委託しましたね。
#319
○廣岡政府委員 決裁をとっておるのでありまするから、大体かくかくのものについて委託をするということは通じてございます。
#320
○淡谷委員 百万円の調査研究のレポートは全部秘密で外部には漏らさない、それが重要な文書でなくて、あなた方の勉強の資料。勉強の資料なるものが、そんなに重要なんですか。今のあなた方の勉強というものは、次期戦闘機に対して重大な決定を持つほど重要なものなんですか。
#321
○廣岡政府委員 われわれの仕事の性格上から申しまして、ひとり次期戦闘機という問題のみに限らず、広く国防上の問題、防衛上の問題、それに関連する諸般の問題、これらについて日ごろから十分なる研究、勉強をしておかなければならぬ。それらの執務上の参考としてこういう委託作業を頼んだということであります。
#322
○淡谷委員 あなた方のなされておる仕事がそのように重要なものであるならば、この仕事のスタッフ自体も非常に重大な関心を持って選ばれなければならない。ところが、吉村真一氏は現にこの決算委員会の席上において、数十回にわたって天川勇なる人間と遊興しておるという事実があります。あなたとも行っております。あなたは吉村真一という人間がこのような形の人間であるということを、いつ覚えましたか。
#323
○廣岡政府委員 吉村主計官が当事務局の参事官として赴任して参りましたのは三十二年の四月何日でしたか、それから翌年の六月初め、約一年間であったのでありまするが、私ども実際には吉村君が天川氏と、議事録によりますと前から知り合いであったということ、それからまたひんぱんに飲んでおったという事実は、まことに遺憾でございますけれども、承知をしていなかったのです。しかし吉村君は、日常の勤務はきわめて熱心でございまして、仕事も非常に責任感を持ってやってもらったというように私どもは考えておるのでありますが、その後知りました状況からいたしますと、要するに飲み過ぎておった点があったということを認めます。
#324
○淡谷委員 飲み過ぎだけではなくて、その飲んだ金の全部を天川氏に支払わせておったことをあなたは知っておられますか。
#325
○廣岡政府委員 天川氏とひんぱんに飲んでおったということ自体を知らなかったものでありますから、そこら辺のところは、吉村君が良識を持ってやっておったものだと考えておったわけであります。
#326
○淡谷委員 それが案外良識を持っていなかった。おまけに、この吉村氏が天川勇なる人間を国防会議に推薦したと、はっきり言っているのです。あなたはお聞きになったことはありませんか。あなたに対してまでもうそをつくほど、吉村真一という人間はうそつきなんですか。
#327
○廣岡政府委員 この間のここの委員会で質疑応答のあったことを詳しく承知いたしませんので、どういうようなやりとりがあったのか存じませんが、天川氏とそう飲み過ぎておったということはまことに遺憾であったと私は思うのでありまするが、天川氏との関連においてとかく言われまするような、片寄った不公正な処置をして機種決定をゆがめたというような事実は、私はなかったと考えております。
#328
○淡谷委員 あなたが毎日顔をつき合せて同じ仕事をしている人間の行状までわからないで、今度の機種決定に影響があったかなかったか、そんなことがわかりますか。私はなお重ねて、この天川の支払った金は三洋電機、新三菱から払われておったということを、今新しくあなたにお知らせします。それでもなおかつ天川氏の説は今度の機種決定に影響がないと断言し切れますか。
#329
○廣岡政府委員 私どもが日ごろ鞅掌しております事務の取扱い経緯等から考えまして、私自身は天川氏によってこの機種決定が左右されたというようなものでなかったということを確信をいたしております。
#330
○淡谷委員 それじゃ、もう一つ聞きますがね。三十一年度、発足当時の委託調査費はどういうふうに使われましたか。予算額は幾らでした。
#331
○廣岡政府委員 三十一年度は予算は四十万円でございましたが、実際委託いたしました受託者は高木研究所、これに対しまして二十四万三千六百円を支払っております。残額は不用額といたして落しております。
#332
○淡谷委員 この研究テーマと責任者の名前を言って下さい。
#333
○廣岡政府委員 研究テーマは東南アジアの諸情勢ということでございまして、責任者は高木勇一氏でございます。
#334
○淡谷委員 三十三年度の予算総額及び使用実況を御報告願います。
#335
○廣岡政府委員 三十三年度は予算額は九十五万円。委託先は四件ございまして、大陸問題研究所十万円、内外情勢調査会六十万円、同じく内外情勢調査会二十万円、日本経済復興協会五万円、以上四件であります。
#336
○淡谷委員 新しくまた名前が出てきましたが、内外情勢調査会の会計八十万円、この責任者はだれですか。
#337
○廣岡政府委員 長谷川才次氏です。
#338
○淡谷委員 研究テーマは何です。
#339
○廣岡政府委員 諸外国の対日宣伝に関しまする諸問題ということが一つのテーマ、もう一つは防衛産業の諸問題という、この二つのテーマでありまして、第一の方が六十万円、次に申しました方が二十万円、こういうことになっております。
#340
○淡谷委員 これも全部レポートが出ておりますか。
#341
○廣岡政府委員 レポートの出ておりますものは大陸問題研究所のみであります。三十三年度の残余のものはこの三月三十一日までという期限で、今まだ出ておりません。
#342
○淡谷委員 内外情勢調査会は八十万円ほど調査費を持っていっているのですが、このレポートは三月末に出るのですか。
#343
○廣岡政府委員 出るはずになっております。
#344
○淡谷委員 ただし秘密だから、出るか出ないかわからぬということですか。はっきり聞いておきます。
#345
○廣岡政府委員 取扱いは全部同じでございます。
#346
○淡谷委員 内容は見ませんが、出たか出ないかはっきり見せてもらうことはできませんか。原稿用紙でもかまいませんが……。
#347
○廣岡政府委員 出てみないとわかりませんが、取扱いは先ほどから申し上げますように、同一の取扱いに扱われることだろうと思います。
#348
○淡谷委員 これは上司の許可があれば出せますね。
#349
○廣岡政府委員 さようでございます。
#350
○淡谷委員 どうも、さっきから山田委員、小川委員の質問でも感じますのは、天川勇という非常に不純な暗い人間がおります。この天川勇が国防会議に近づいて、国防会議から内容が秘密にされなければならないほど重要な案件の委託調査をまかされておった。こうなりますと、当初あなた方が天川勇という人間をどういう人間と思っておったか、その当初の認識をまず聞いておかなければならぬ。どういうふれ込みでしたか、伺いましょう。
#351
○廣岡政府委員 当初の認識は、先ほどから私が申し上げました通りでございます。
#352
○淡谷委員 頭脳はどうでしたか。大へんなものですか。
#353
○廣岡政府委員 私どもが受けました印象は、先ほど申しましたように、いろいろな問題について話を聞いたわけでありますが、その国際情勢なら国際情勢についての分析の仕方であるとか、あるいはそれの話っぷりというものがきわめてうまい。特に科学兵器、エレクトロニクス――これは天川氏のみならず、ほかの方からも聞いたのでありますが、こういう問題について、人工衛犀のごとく初めて飛びましたものでありますが、われわれのよく理解のできるように原理について話をしたというところから、われわれといたしましては一応執務上の参考になった、こういうふうに考えております。
#354
○淡谷委員 博士だったそうですが、あなたには何と言いましたか。博士だと言いましたか。
#355
○廣岡政府委員 博士であったかなかったか……。博士であったということは、私はごく最近においてそういうようなことが論議さておるということも初めて伺ったのでありまして、当時そういうことを聞いたことはございません。
#356
○淡谷委員 あなたは名刺をもらったことはありませんか。
#357
○廣岡政府委員 一番最初、三十一年の十月ごろでございましたか、初めて事務局へ来られたときに名刺をもらいましたが、その名刺はただ天川勇と書いただけの名刺でありました。
#358
○淡谷委員 そういう講師を依頼するときは、その人の経歴や何かいろいろ調べるのでしょう。だれでも売り込んできたものをとりますか。顔を見て、頭がよければいいということになりますか。
#359
○廣岡政府委員 もちろんその経歴であるとか、身元、そういうものについては私の方で調べております。
#360
○淡谷委員 調べに当った人間はだれです。名前を言って下さい。
#361
○廣岡政府委員 堀田参事官が調べたようであります。
#362
○淡谷委員 堀田参事官のお調べの結論はどうでしたか。
#363
○廣岡政府委員 私がただいま申しましたようなことでございました。
#364
○淡谷委員 頭が明晰で話がうまくて、あなた方の頭に人工衛星の話がわかっただけでは身元調べになりはしませんよ。身元はどうなんです。頼むときは身元調査をするというが、それが身元ですか。人工衛星の話をいかに言葉たくみにあなたにわからせても、身元とは言えない。どういう身元だったのですか。
#365
○廣岡政府委員 経歴を調べまして、履歴書も徴しまして調べましたところ、そういうことはうかがえなかったのであります。
#366
○淡谷委員 これは十万円といえども国民の金を払うのですから、出しました経歴書なり履歴書は保存してあるでしょうな。
#367
○廣岡政府委員 保存してございます。
#368
○淡谷委員 これも秘密書類ですか。
#369
○廣岡政府委員 これは、経歴書というものは大っぴらなものでございますから、秘密というものではないと思います。
#370
○淡谷委員 すぐ御提出を願います。きょうのうちに出して下さい。出せますか。
#371
○廣岡政府委員 出します。
#372
○淡谷委員 どうもあなたは、上司から何か指図があったようで、はっきり話をしていただけませんので、このまま幾ら質問を継続しましても、あなたはわからぬわからぬと言うだろうと思う。しかし、少くとも国防会議というものが重大な任務を持っていながら、初めからおしまいまで国民の前には秘密、秘密ということでは、調査のできるものではない。これはやはり赤城官房長官なり、当面のあなたの上司の責任者である岸国防会議議長に御出席を願って、徹底して取り調べなければらちがあくものではない。
 もう一つは、委員長にお願い申しておきますが、天川勇の喚問をお願いしたい。天川勇、宮田尚義、それから西野功、この三人をすみやかに当委員会に喚問されまして、何か伏魔殿みたいな国防会議あるいは防衛庁の内部の実態を、黒にせよ、白にせよ、明らかにせられることをお願い申し上げまして、きょうの私の質問は保留いたします。まだ終りません。
#373
○小川(豊)委員 きょうの質問はこれで終りまして、直ちに理事会を開いて、田中委員長からも要請され、淡谷委員からも要請された、どういう人をどうするかということについて理事会で相談していただきたい。
#374
○鹿野委員長代理 小川君あるいは淡谷君の今の御要求に対しては、後ほど理事会を開きまして御相談いたすことにいたします。本日、これで散会いたします。午後四時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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