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1958/10/02 第30回国会 参議院 参議院会議録情報 第030回国会 地方行政委員会 第2号
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1958/10/02 第30回国会 参議院

参議院会議録情報 第030回国会 地方行政委員会 第2号

#1
第030回国会 地方行政委員会 第2号
昭和三十三年十月二日(火曜日)
   午後一時二十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     田中 啓一君
   理事
           大沢 雄一君
           小柳 牧衞君
           鈴木  壽君
   委員
           小林 武治君
           成田 一郎君
           本多 市郎君
           吉江 勝保君
           占部 秀男君
           森 八三一君
  国務大臣
   国 務 大 臣 青木  正君
  政府委員
   警察庁長官   柏村 信雄君
   警察庁保安局長 原 文兵衞君
   自治庁長官官房
   長       松村 清之君
   自治庁選挙局長 兼子 秀夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永與一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査の件
 (今期国会提出予定法律案に関する
 件)
○風俗営業取締法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○地方公共団体の議会の議員及び長の
 選挙期日等の臨時特例に関する法律
 案(内閣送付、予備審査)
○新市町村建設促進法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(田中啓一君) これより委員会を開きます。
 まず、慣例によりまして、今国会提出予定法律案に関する件を議題に供します。
 まず自治庁関係について説明を聴取いたします。
#3
○政府委員(松村清之君) 自治庁関係といたしまして今国会で御審議をお願いする予定にいたしておりまする法律案は、全部で五件ございます。
 第一は、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案でございます。これは、来年の春多数の地方団体の長、議員の選挙が行われまするので、来年の四月と五月に任期が満了いたします地方団体の議会の議員、長あるいはその他の場合の選挙を行うべき事由が生じました場合に、選挙法の規定で四月に行わなければならない選挙につきまして、この期日を統一いたしまして、都道府県と指定市五大市でございますが、指定市の分につきましては四月の二十三日、その他の市町村につきましては四月の二十八日に選挙の期日を統一してこれを行う、こういうことを内容とする法律案でございます。
 第二は、公職選挙法の一部を改正する法律案でございまして、この内容のおもなる点といたしましては、立候補届出を本人または代人が直接やるということで、従来の郵便郵送の制度を変更する、こういうことでございます。それから、町村長につきましても、新たに供託金の制度を設ける。それとともに、その他の供託金の金額を引き上げる。こういうことが第二でございます。それから、知事、市町村長の立候補に関しては、在職のまま立候補することを禁止する。こういうことが第三の点でございます。それから次は、政党その他政治団体の選挙における政治活動の規制の合理化をはかる規定でございます。その他選挙人名簿の調製期限確定期日を変更する、あるいは不在者投票のできる場合を拡充する、こういったことを内容といたしておるものでございます。
 それから第三は、新市町村建設促進法の一部を改正する法律案でございます。これは、昨年の三月末日までに、知事が町村合併の計画を勧告することになっておりまして、それをすでに勧告しておるわけでございますが、その後の事情の変更等によりまして、この計画を変更する必要がある場合には、来年の三月末日までに期限を限って、この変更ができるようにしようという点でございます。それに伴いまして、市町村の境界変更につきまして争いが起きた場合に、同じように来年の三月末日までの間は、従来認められておりまする町村合併調整委員のあっせん調停の制度によってこれが解決をはかることができるようにしよう。それとともに、新市町村が他の市町村と町村合併をした場合にも、新市町村としての取扱いをしていこうと、こういうことを内容とするものでございます。
 以上三件は、すでに内閣から国会の方に提出済みでございます。
 第四は、地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案でございますが、これは、税の増収等財源が非常にふえた場合に、これを積み立てさせよう、そして後年度にわたって財源の調整をはかるようにしよう、こういうことを規定したものと、それから、地方団体が会社等に対して債務保証をする、損失の補償をする、こういうものを制限しよう。また、都道府県、市町村の経費の負担区分の秩序を確立しよう。それから、現在は、国の各機関に対する地方団体の寄付は制限しておりまするが、これを国の機関に限らないで、公社、公団、公庫に対してもその制限を及ぼそう、こういうことを内容とするものでございまして、これは、二十八国会に提案したものにほんの若干修正を加えまして提案したいと思っておるわけでございまするが、現在なお若干の部分について検討をいたしております。この検討が終り次第、国会に提出することにいたしております。従って、これはまだ提出されていない法律案でございます。
 最後に、奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案でございまして、これは、一つは、港湾法によりまして国が直轄工事のできます港湾は、重要港湾に限られておりますが、奄美群島のうちの茶花という小さい港、これは、むろん重要港湾ではないわけでございますが、これについても、技術的に直轄工事を行う必要がある。そこで、重要港湾ではございませんが、そういった港に直轄工事ができるように法律の規定をしたい、こういうことでございます。このことだけですと、今すぐにでも準備ができるわけですが、その他に、この特別措置法を改正する機会に、奄美群島のいろいろな産業に融資をする基金を設けたい、こういう意向を持っておるわけでございます。従って、この基金の問題もあわせて規定するとなりますと、来年度の予算にも関係してくる、こういうこともございますので、この最後の法律案は、場合によりましては、この国会に提案を見合すようになるかとも思います。まだ最終的に決定しておりませんので、何とも申し上げかねるのですけれども、おそらく十中八、九提案を見合せるようになるかと存じております。
 以上五件、実際は四件でございますが、これが今国会で御審議をお願いしたいというふうに考えておる法律案でございます。
#4
○委員長(田中啓一君) 次に、警察庁関係につきまして説明を聴取いたします。
#5
○政府委員(原文兵衞君) 御説明申し上げます。
 警察庁関係といたしましては、風俗営業取締法の一部を改正する法律案を提案する予定になっております。この法律案は、青少年に与える影響や風俗保持上社会問題となっておりますいわゆる深夜喫茶等に対処するために、喫茶店、バー、その他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客席における照度を暗くして営むものや、あるいは他から見通すことが困難な狭い客席を設けて営むものにつきまして、新たに風俗営業に含ませるとともに、さらに、客席を設けて客に飲食をさせる営業で、その深夜における業態が善良の風俗を害すると認められるものについて、都道府県の公安委員会が必要な処分をすることができるようにする等、これらの営業に関して善良の風俗保持のための規制を加えることができるようにしようとするものであります。
 以上が、本国会に警察庁関係として提案を予定されている法案でございます。これは、すでに内閣の方から国会の方には提出されている法案でございます。
 以上でございます。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(田中啓一君) この際、お諮りをいたしたいと存じますが、ただいま保安局長の説明にもございましたように、風俗営業取締法の一部を改正する法律案が本院先議として付託になりました。従いまして、予備審査の法律案はあと回しにいたしまして、まず、本審査の法律案から政府の説明を聴取いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(田中啓一君) それでは、御異議ないと認めまして、風俗営業取締法の一部を改正する法律案を議題に供します。政府より提案理由の説明を聴取いたします。
#8
○国務大臣(青木正君) 今回提出いたしました風俗営業取締法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由並びにその内容の概要を御説明いたします。
 現行風俗営業取締法は、昭和二十三年七月、料理店、カフェー、キャバレー、まあじゃん屋等の営業につきまして、善良の風俗を保持する見地から必要な規制を加える目的をもって制定され、同年九月から実施を見たものであります。自来、数次にわたって部分的改正は行われたのでありますが、この法律にいう風俗営業の範囲等基本的な事柄に関しましては、おおむね制定当初の建前を維持して参っているのであります。しかるところ、近年、この法律に定める風俗営業に属さない営業で、いわゆる深夜喫茶等その業態が風俗営業に類似するものが現われて参り、また客席を設けて客に飲食をさせる営業で、深夜にわたって営業を営むものにつきましても、その弊害の看過し得ないものがありますので、この種の業態の規制に遺憾なきを期するため、この法律を改正する必要があると認めまして、所要法律案を提出いたした次第であります。
 この法律案による改正の要旨について、以下概略御説明申し上げます。
 第一に、現行風俗営業取締法の適用を受けまする風俗営業は、料理店、カフェー等客席で客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業、キャバレー、ダンスホール等設備を設けて客にダンスをさせる営業及びまあじゃん屋、ぱちんこ屋等設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業、この三つに限られているのであります。一方、喫茶店、バー等で、客席における客の接待や設備を設けて客にダンスをさせることを伴わないものは、現行の法律にいう風俗営業に該当いたさないのでありますが、これらの営業の中には、その営業の実態が、遊興の場を提供し、享楽的雰囲気を助長するものがあり、この種の業態に伴う弊害には、善良の風俗保持上放置しがたいものがあり、ことに、最近数年の間に、主として大都市等において、これらの営業で、深夜にわたってその営業を営むものが急速に増加するに至りまして、その害悪特に青少年の健全な育成と保護のために有害な影響をもたらしていることは御承知の通りであります。
 今回、この種の営業につきまして、その範囲をできるだけ明確にして必要な規制を加えますために、喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客席における照明を暗くして営み、または、他から見通すことの困難な狭い客席を設けて営むものを新たに風俗営業に含ませることといたしたのであります。
 第二に、従前の風俗営業あるいはただいま申し上げました業態の営業以外のものでありましても、客席を設けて客に飲食をさせる営業で、深夜にわたって営業を営むものにつきましては、その深夜における営業には、善良の風俗保持の観点から規制を必要とすると認められる場合が少くないのであります。
 この改正案におきましては、これらの営業につきまして、都道府県は、条例で善良の風俗を害する行為を防止するために必要な規制を定めることができることといたし、その深夜における営業に関しまして、弊害が認められます場合に、個々の営業に対し、その深夜における営業につきまして必要な処分をなし得ることといたしますとともに、その処分をするに当りましては、その適正を期するため、法律の定めるところに従いまして、公開の聴聞の手続を経ることとしたのであります。
 第三は、罰則に関するものでありまして、以上述べましたような規定の改正の趣旨に即応しまして、必要な整備を行い、その適正を期したのであります。
 今回の改正におきまして、この法律にいう風俗営業に該当しない営業につきましても、改正の第二点として述べましたように、その深夜の営業につき、必要な限度において、規制を加えることができることといたしましたので、この法律の名称を改めて、風俗営業等取締法としたのであります。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
#9
○委員長(田中啓一君) 次に、政府委員より詳細説明を聴取いたしたいと思います。
#10
○政府委員(柏村信雄君) 今回提出いたしました風俗営業取締法の一部を改正する法律案につきまして、条を追って御説明申し上げます。
 まず、第一条につきましては、全文を改めることといたしておるのでありますが、第一号から第四号までは、現行の規定の第一号または第二号に該当する営業について、それぞれの営業の実態に即して分類し、規定を整えることといたしたにとどまるのであります。第五号及び第六号は、従前の風俗営業に属さなかった喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で従前の風俗営業に類似するものを新たに風俗営業に含ませたものであります。第七号は、従前の第三号と同一内容のものであります。第五号及び第六号の営業の定義に当りましては、客席における照度並びに客席の見通し及び広さについて一定の基準を設け、営業の範囲をできるだけ明確にし得るようにいたしたのでありますが、これによりがたい特別の事情がある場合において、都道府県の実情に応じて、法律に定めるところの範囲内で、それぞれ基準を定めることもできることといたしております。
 第二条第三項中の改正は、第一条の改正に伴うものでありまして、第四条中の改正は、第四条の二の規定の新設に関連して、カッコ書の文言が不要となりましたので、これを削除したにすぎないのであります。
 次に、第四条の二の規定の新設について御説明申し上げます。従前の風俗営業または第一条の改正によりまして新たに風俗営業とされた営業以外のものでありましても、客席を設けて客に飲食をさせる営業で深夜にわたって営業を営むものにつきましては、都道府県は、条例により、これらの営業の深夜における業態について必要な制限を定めることができることといたしますとともに、都道府県公安委員会は、その営業者または従業者が法令または都道府県の定める制限に違反し善良の風俗を害するおそれがあると認められます場合に、当該営業の施設を用いて営む深夜における営業につきまして、期間を定めてその停止を命じ、または善良の風俗を害する行為を防止するために必要な処分をすることができることとしたのであります。深夜の時間につきましては、法律で基準を示しておりますが、なお現行風俗営業取締法施行条例に規定する風俗営業の営業時間との関係を考慮し、都道府県の条例で法律で定める基準の範囲内でその時間を定めることもできることといたしております。
 第五条中の改正は、新設の第四条の二第二項の規定によりまして、深夜における営業について停止の処分をいたします場合に、その処分の公正を期しますため、現行第四条の規定による処分と同様に、公開による聴聞の手続を経ることといたしたのであります。第六条中の改正は、第四条の二の規定の新設に伴う必要な規定の整備であります。なお、同条中の改正で、当該官吏及び吏員を警察官と改めましたのは、従前の規定のもとにおきましても、警察官に限らておりますので、これを規定の上においても明らかにしたにすぎないのであります。
 第七条の罰則の改正は、以上申し述べました改正の趣旨に即応し、整備を行い、その適正を期したものであります。
 なお、今回の改正におきましては、この法律にいう風俗営業に該当しない飲食店営業につきましても、その深夜における営業について、必要な限度におきまして、規制を加えることができることといたしましたので、この法律の名称を風俗営業等取締法と改めたのであります。
 最後に、附則におきましては、施行期日に関する規定並びに法改正に伴い必要な経過規定及び関係法律の一部改正規定を設けております。
 以上が風俗営業取締法の一部を改正する法律案についての条文ごとの説明であります。
#11
○委員長(田中啓一君) 本案に対する質疑は、次回に譲ります。
  ―――――――――――――
#12
○委員長(田中啓一君) 次に、本日までに予備審査のため付託されました法律案が二件ございますので、これらについて、順次政府の説明を聴取いたします。
 まず、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を議題に供します。政府の提案理由の説明を聴取いたします。
#13
○国務大臣(青木正君) ただいま予備審査としての議題となりました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。
 御承知のごとく、都道府県及び市町村を通じて、全国大多数の地方公共団体におきましては、議会の議員または長の任期が、明年四月または五月をもって満了することとなるのでありまして、現行法によりますれば、その任期満了前一ケ月以内に多数の地方選挙が集中して行われることになるのであります。
 政府といたしましては、従来の例にもかんがみまして、これら多数の選挙の円滑な執行を期するとともに、国民の地方選挙に対する関心を高める意味におきまして、これらの選挙の期日を統一して行うことが適当であると考え、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容の概略について御説明申し上げます。
 第一に、期日を統一する選挙の範囲につきましては、第(一)には、明年四月及び五月中に任期が満了することが予定されている地方公共団体の議会の議員または長の任期満了による選挙を行う場合、第(二)には、これらの議会の議員または長について選挙を行うべき事由が発生し、四月中に選挙を行うこととなる場合、並びに第(三)には、明年四月及び五月中に任期が満了することが予定されていない地方公共団体の議会の議員または長につきまして選挙を行うべき事由が発生し、四月中に選挙を行うこととなる場合につきまして、これらの選挙の期日を統一することといたしておるのであります。
 第二に、選挙期日につきましては、都道府県及び指定都市の選挙にありましては、前例及び年度末の都道府県議会の会期との関係を考慮いたしまして、これを四月二十三日といたし、市町村の選挙にありましては、市町村の選挙における立候補届出受理の事務と都道府県の選挙における投票及び開票の事務との関係を考慮いたしまして、これを四月二十八日とするとともに、これらの選挙期日を告示する日につきましては、各選挙の選挙運動期間が公職選挙法に規定する最短期間となるように、これを法定いたしたのであります。
 第三に、この法律の規定により統一期日に行われる各選挙は、法律上当然に同時選挙の手続によって行うものといたして、選挙管理事務の簡素化をはかるとともに、統一期日に行われる選挙の候補者となった者は、関係区域において行われる他の選挙の候補者となることができないことといたしまして、重複立候補による弊害を除くことといたしたのであります。
 なお、この法律の規定の適用を受ける選挙の手続その他その執行に関し特に必要があるときは、政令で特別の定めをすることができるものといたし、選挙の円滑な執行をはかることといたした次第であります。
 以上が、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
#14
○委員長(田中啓一君) 本案につきまして、政府委員より詳細説明を聴取いたしたいと思います。
#15
○政府委員(兼子秀夫君) それでは、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案につきまして、逐条的に御説明を申し上げます。
 第一条第一項は、明年春に行われます地方選挙につきまして、四月一日から五月三十一日までの間に任期が満了することとなる地方公共団体の議会の議員または長の任期満了による選挙の期日を、都道府県及び五大市につきましては四月の二十三日、その他の市及び町村の選挙につきましては四月の二十八日ということに法定をしようとするものでございます。前回の地方選挙におきましては、御承知のごとく、都道府県、五大市は四月の二十三日、それから、その他の市及び町村につきましては四月の三十日であったものでございますが、先ほど大臣の提案理由説明にもございましたように、運動期間等の関係から、四月の二十八日と定めたものでございます。
 第二項は、そのような団体の議会の議員または長につきまして、任期満了による選挙以外の選挙を行うべき事由が発生いたしました場合におきましては、公職選挙法三十三条第二項、すなわち議会解散の場合の一般選挙の規定でございますが、それから三十四条第一項の規定、これは補欠選挙、再選挙または長の欠けた場合等の規定でございますが、そのような規定に基きまして選挙を行います場合に、その選挙を行うべき期間が四月一日から同月三十日までの間にかかるときは、三月三十一日以前に行います場合を除きまして、四月にはすべて第一項の選挙期日にこれを統一しようとするものでございます。
 それから第三項は、第一項の任期満了の以外の団体の議員または長につきまして、選挙を行うべき事由が発生いたしました場合におきまして、これを、その選挙を行うべき期間が四月一日から同月三十日までの間にかかります場合に、しかも、その当該期間が統一選挙の告示をいたします日前七日までに始まりますときには、三月三十一日以前に選挙を行います場合はこれを除きまして、それ以外の選挙の期日は、すべて第一項の原則の日に統一をしようとするものであります。これは、前回の地方選挙の期日統一の法律には規定いたさなかった問題でございますが、この第三項の規定は、四月に行います選挙を一切この二十三日と二十八日に集中した方がわかりやすいのではないか、このような思想から、この第三項を規定したものであります。
 第二条は、期日統一を行いました場合の選挙の告示の期日を法定いたしましたものであります。都道府県知事の選挙にありましては三月二十九日、五大市の市長選挙にありましては四月三日、都道府県及び五大市の議会の議員の選挙にありましては四月八日、その他の市の議会の議員及び市長の選挙にありましては四月十八日、町村の議会の議員及び長の選挙にありましては四月二十一日、それぞれ運動期間の最短期間をもちまして告示の期日を法定しようとするものであります。
 第三条は、同時選挙に関する規定を置いたのでございます。第一項は、第一条の規定により行います都道府県の議会の議員の選挙及び都道府県知事の選挙または市町村の議会の議員の選挙及び市町村長の選挙は、公職選挙法第百十九条第一項の規定――同時選挙の規定でございますが、その規定に基きまして、同時選挙を行うことをはっきりと書いたものでございます。
 第二項は、第一条の規定によって行われます五大市の選挙及び五大市を管轄いたしますところの当該都道府県の選挙は、公職選挙法第百十九条第二項の規定によりまして、同時選挙を行うということを明定いたしたものでございます。具体的には、いわゆる四つの選挙が行われますのは、大阪府の大阪市、神奈川県の横浜市、この二組でございます。
 第四条は、重複立候補の禁止に関する規定でありまして、四月二十三日または四月二十八日に行われる選挙におきまして、公職の立候補者となりました者は、その関係区域につきまして、これらの期日に行われる選挙の立候補者となることができない。重複立候補の弊害を排除しようとするものであります。
 第二項は、これは事務的の規定でございまして、重複立候補の禁止の規定を置きました関係上、公職選挙法六十八条第二号の規定、すなわち無効投票に関する規定でございますが、その規定の適用につきましては、八十七条の規定によりまして、公職の候補者となることができない者とみなすという規定をいたしまして、無効投票の処理をはかったのであります。
 第五条は、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙の手続その他執行に関しまして、期間が重複し、あるいは運動期間が前回の選挙より短縮されました等の関係から、政令で規定をする必要がありますので、その政令に委任の根拠規定を置いたものであります。以上であります。
  ―――――――――――――
#16
○委員長(田中啓一君) 次に、新市町村建設促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。提案理由の説明を聴取いたします。
#17
○国務大臣(青木正君) ただいま当委員会の予備審査に付託されました新市町村建設促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。
 昭和二十八年十月町村合併促進法が施行され、全国的に町村合併が進められましてから今日までちょうど満五年を経過いたしたのでありますが、幸いにして一般の理解と協力によりきわめて顕著な成果を上げることができたのでありまして、昭和二十八年九月末日当時約九千八百を数えた全国市町村が、本年十月一日現在では約三千六百市町村と、おおむね三分の一に減少し、その間に約二千四百の新市町村が誕生いたしたのであります。これは、国が当初立てました合併計画に基く減少予定町村数に対しまして実に一〇三%に当り、また、都道府県の計画に対しましても九三%の進捗率を示しているのでありまして、今や大勢は、町村合併の促進から新市町村の建設へ大きく転換をはかるべき段階に立ち至ったものと思われるのであります。
 従って、未処理の町村合併問題についてすみやかに終止符を打つことが当面の急務であり、このためには、今なお残存している約五百の未合併町村の最終的な取扱い方針を決定することが必要であると考えられるのであります。
 これら未合併町村の実情を検討いたしますと、あるいは従来の合併計画に調整を加えて合併を行わせることが必要であると認められるもの、あるいは合併勧告後における各般の事情の変更により合併を推進することが必ずしも妥当とは認めがたいもの等、種々の態様があるのでありまして、この際、合併勧告後の実情に即して合併計画を再検討すべきものがあると認められるのであります。
 このように、全国各都道府県における知事の合併勧告の対象となっております市町村の実態に即して合併問題を円滑かつ急速に解決する等のため、この際、新市町村建設促進法の一部を改正いたしたいと存ずるのであります。
 以下、改正法案の内容についてその概要を申し上げます。
 第一は、都道府県知事が昨年三月末日までに内閣総理大臣に協議して策定し、勧告いたしました合併計画について、計画策定後の事情の変更等の理由により、従来の合併計画を調整する必要があるものについては、明昭和三十四年三月三十一日までの間に、計画の変更ができるようにしようとするものであります。
 第二は、合併計画の変更に伴って市町村の境界変更に関する争論が発生した場合においては、同じく、明昭和三十四年三月三十一日までの間は、従来認められている町村合併調整委員のあっせん、または調停の制度によってこれが解決をはかることができることとしようとするものであります。
 第三は、新市町村が他の市町村と町村合併をした場合に、当該町村合併によって設置され、または他の市町村の区域の全部又は一部を編入した市村町についても、新市町村としての取扱いができることとしようとすることであります。
 以上が、新市町村建設促進法の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#18
○委員長(田中啓一君) 本案につきましても、詳細説明を聴取したいと存じますが、本日は、政府委員がやむを得ざる理由によって欠席いたしておりますので、適当の機会に譲りたいと思います。
 これで、一応本審査の法律案並びに予備審査の法律案につきまして、政府の説明を聴取したのでありますが、両案に対する質疑は後日に譲りまして、本日は、この程度にいたしたいと思います。
 ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#19
○委員長(田中啓一君) それじゃ速記を始めて。
 本日は、これにて散会いたします。
 次回は、七日火曜日午前十時より開会いたします。
   午後二時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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