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1958/10/21 第30回国会 参議院 参議院会議録情報 第030回国会 大蔵委員会 第3号
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1958/10/21 第30回国会 参議院

参議院会議録情報 第030回国会 大蔵委員会 第3号

#1
第030回国会 大蔵委員会 第3号
昭和三十三年十月二十一日(火曜日)
   午前十時四十四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十月十六日委員江田三郎君辞任につ
き、その補欠として小笠原二三男君を
議長において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     前田 久吉君
   理事
           西川甚五郎君
           山本 米治君
           栗山 良夫君
           平林  剛君
           天坊 裕彦君
   委員
           郡  祐一君
           木暮武太夫君
           迫水 久常君
           土田國太郎君
           廣瀬 久忠君
          小笠原二三男君
           野溝  勝君
           杉山 昌作君
           野坂 参三君
  政府委員
   大蔵政務次官  佐野  廣君
   大蔵省管財局長 賀屋 正雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
  説明員
   大蔵大臣官房日
   本専売公社監理
   官       村上孝太郎君
   大蔵省主計局法
   規課長     小熊 孝次君
   日本専売公社副
   総裁      石田 吉男君
   日本専売公社生
   産部長     駿河 義雄君
   日本専売公社生
   産部生産課長  榎園 光雄君
  ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○接収貴金属等の処理に関する法律案
 (内閣提出)
○賠償等特殊債務処理特別会計法の一
 部を改正する法律案(内閣送付、予
 備審査)
○租税及び金融等に関する調査の件
 (専売事業に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(前田久吉君) ただいまから委員会を開きます。
 接収貴金属等の処理に関する法律案を議題といたします。
 御質疑のある方は、御発言願います。
#3
○山本米治君 接収という字は英語でどういう字が使ってあるのか、それがまた没収でないという根拠がどこにあるのか、一つ御説明願いたいのですが。
#4
○政府委員(賀屋正雄君) 接収という言葉の英語でございますが、場合によりましていろいろの言葉を使っておるようでございまして、単にただコレクトという言葉を使ったり、あるいはシーズというような言葉を使っております。場所によって異なっておるのでございます。
 それから、没収ではないということは、たびたびこの委員会においてもすでに御説明をいたしておりますが、あらためて簡単に申し上げますと、接収貴金属が、講和が発効いたしまして、日本政府に一括して引き渡されましたときに、連合国占領軍が、司令部はメモランダムをつけて参ったのでございますが、それによりますと、民間所有の財産であることが判明した個々の物件を返還する計画を立てることが認められるということを言っておるのでありまして、連合国占領軍自体が、この接収の事実によって民間の所有権を没収するのではないという解釈をとっておるのでございます。それと、もう一つは、国際法上から申しまして、私ども、その占領地域の私人から所有財産を没収することは、ヘーグの陸戦法規が明らかに禁止しておるという事実に基きまして、この接収という行為は没収ではない、こういう解釈をとっておるのでございまして、さらに、国会で、これは衆議院でございますが、御審議の際におきましても、学者の御意見を徴されたことがございますが、たとえば十六国会におきまして衆議院の行政監査特別委員会におきまして、東大の横田先生がやはり同じような意見を述べられているのでございまして、これらいろいろな点から考えまして、私どもは接収は没収ではないという判断をいたしたのであります。
#5
○山本米治君 本法の第五条の返還請求のところを見ますと、「大蔵大臣に対し、その種類、形状その他接収の事実を明らかにした書面を提出して、返還の請求をすることができる。」と書いていあるのですが、この場合一番手っとり早い、一番常識的な書面の資料といえば、受取だろうと思うのですね。占領軍にとられた場合に、たとえば金なら金何貫目とか何キロとかを受け取ったとか、一時接収するとかという、そういうことが書いてある受取だろうと思う。そうしますと、占領軍が統一した行動をとったとは思われない。甲に対しては受取を出したが、乙に対しては受取は出しておらぬというような場合も考えられる。そうすれば、受取を持っている人は返還請求ができるが、受取のない人はなかなかその事実の証明が困難であるということで、返還されないというようなことになると、不公平のような――これは被接収者の方に責任がないのであって、占領軍がそういうまちまちな行為をした場合には、不公平のように思うのですが、こういう場合にはどうなんですか。
#6
○政府委員(賀屋正雄君) お説の通り、五条の規定によりまして、種類、形状、接収の事実を明らかにした書面といたしまして、典型的なものは、占領軍が接収に際しまして被接収者に渡しました受領書であるわけでございますが、この受領書も、御指摘の通り、必ずしもフォームも一定しておりませんし、場合によっては受領書が出ておらないという異例なケースもあるのでございまして、私どもが調べましたところで、大体の推定でございますが、接収されましたものからとりました報告、すなわち接収貴金属等の数量等の報告に関する法律に基きまして、報告をとりました際に調べましたところによりますと、接収されたもののうちで、受領書またはこれにかわるものを受け取っておりますものが大体八六%くらいでございまして、中でも民間だけについて見ますと、八四%くらいという数字になっておるのでございまして、大部分はこの受領書を持っておるということがいえるのでございます。
 しかしながら、この受領書というものが私どもは唯一の証拠資料とは考えておらないのでございまして、この受領書のほかに、占領軍が管理しております期間中におきまして、この接収いたしました貴金属をどういうふうに扱ったかという詳細な、非常に克明な記録を占領軍がつけておりました。その書類を一括して引き渡しを受けておりまして、たとえ受領書がなくても、その書類を見ますと、これはだれがもとの持ち主であり、それをどのように、たとえば鑑定のために造幣局に送ったとか、あるいはこの分と一緒に溶解してこういう形の新しいものを作って、番号はもとの番号はどうであった、それが新しくどういう番号になったとかといったような、まあ私ども実は感心いたしましたほど非常に良心的に、占領軍が接収期間中の接収貴金属の履歴のようなものをつけております。その資料によりましても、相当この事実関係をはっきりさせることができるのでございまして、受領書とかそういったものによりますと大体判明するのではないか。これはもちろんのこの法案が通りますれば審議会を設けることになっておりまして、審議会の委員の皆様方に厳重な御審査を願う、こういうことにいたしておるのでございます。そういった関係もございますので、必ずしもこの証拠資料としては、受領書があるもののみに返還するという措置をとっておるわけではございませんので、御指摘のような非常に不都合が生ずるというようなことはなかろうかと考えておるのでございます。
#7
○山本米治君 それから、返還請求を大蔵大臣が棄却した場合には不服の申し立てができることになっておるのですが、それでもなお不服だという場合には、何か次の手段があるのでしょうか、どうでしょうか。
#8
○政府委員(賀屋正雄君) そのような場合は、行政事件訴訟として、行政事件訴訟特例法によって訴訟を提起することができるのでございます。
#9
○山本米治君 この間、接収貴金属の返還問題の財産税の説明がありましたが、財産税を除いた税金はどうなりますか、接収貴金属を受けた人はどういう場合にどういう税金を払っておるか、この一割の納付金は別としてどういうことになっておるか、一つ御説明願いたいのですが。
#10
○政府委員(賀屋正雄君) 先だっての委員会におきましては、財産税がかかる場合とかからぬ場合があるということを申し上げたのでございます。しからば、この返還を受けました場合には、税ではございませんが一割国庫に納付する、それだけで終っていまうということは、国民感情からいって不都合ではないかということから、別にかわるべき税をかけたらどうかという意見があり、これに対しても私どもはなかなか困難であるということを申し上げたのでございますが、しからば、この返還を受けた場合に、現行税法によってどのような課税がされるかという点でございますが、これは個人の場合と法人の場合と異なるわけでございます。
 まず、個人について申し上げますと、返還を受けましたそのときには、所得税は全然かからないのでございます。しかしながら、これを返還を受けた後に、将来譲渡いたしますと仮定いたしますと、この譲渡したときに課税の問題が起るのでございます。その場合に、個人につきましては、非事業用の資金であります場合には、再評価税と所得税がかかるのでございますが、一つの例をあげて申し上げますと、かりに、この貴金属を戦前に取得いたしましたとき一万円払っている、ところが、これを返還を受けて、今度将来売ったときに百万円に値上りしておった、こう仮定をいたしますと、まず再評価税でございますが、再評価税につきましては、財産税評価時期におきましてそれを評価いたしますと、もともと一万円のものがその当時において二万円になったと仮定いたしますと、その二十五倍までの、つまり再評価額五十万円といたしまして、それに対して課税されるのでございますが、まずそれからもとの二万円を控除いたしまして、つまりインフレによって、再評価して値上りした部分に対して六%という再評価の税率をかけました税額、再評価税がかかるわけでございます。そのときに少額控除がございますので、十五万円という少額控除を差し引きまして、それに対して再評価税がかかる。つまり五十万円から二万円を引きまして、さらに十五万円を引きましたものに六%かかる。
 それから所得税は、今申し上げました例によりますと、百万円に売れたわけでございます。ところが、百万円に売れたわけでございますが、今申しました再評価額が財産税調査時期の価格の二十五倍というものを認めておりますので、その五十万円を控除いたしまして、それと返還を受けます場合に一割の納付金をとられております。それを十万円と仮定いたしますと、それを引く。さらに経費がかかっておれば経費を引く。それから少額控除の十五万円を引きます。それの半分、二分の一の金額を他の所得と合算いたしまして、またそこでいろいろな控除をいたしまして、それに税がかかる、こういうわけでございます。
 それから、事業用の資産、個人が事業用の資産として持っておりました場合は、これは割合簡単でございまして、百万円に売れたのでありますが、その中から、一番初めに取得するときに払いました一万円と、それから納付金の十万円と、それから経費を引きます。その経費がゼロとしますと、この場合八十九万円になります。これに個人のほかの所得、事業用の所得等を合算いたしまして、それからいろいろな控除を引きましたものに所得税の税率をかけたものが、税額になるわけでございます。
 それから、法人税でございますが、法人は、接収されましたときに帳簿上の整理をどういうふうにしておったかということによって、取扱いが違うわけでございまして、ある法人は、接収を受けてもうそれを簿外資産として整理しておるという場合があるわけでございます。そういった場合におきましては、たとえば、もとの仕入れますときの価格が一万円、つまり旧簿価は一万円としておったものでありますれば、今度返って参りますと、返還と同時に、この一万円に法人税率をかけましたものが法人税として課税されます。さらに、これをその法人が将来に百万円で譲渡したと仮定いたしますと、今度は、その譲渡したときに、百万円から旧簿価の一万円と、それから一割の納付金十万円と、それからいろんな経費を差し引きましたものに対して法人税率をかけたものが、譲渡したとき課税されるわけでございます。それから次に、もとの旧簿価の一万円をそのまま帳簿に計上しておった、そしてそのものが返還を受けたという場合には、返還を受けたときには課税の問題は起らないのでございますが、これがまた将来百万円で売ったと仮定いたしますと、そのときに、百万円から旧簿価の一万円と、納付金の十万円と、それから経費を引きましたものに対して法人税率を乗じたものが法人税となるわけでございます。それから、もう一つのケースといたしまして、その法人が一万円で仕入れたものが接収されましたが、これは将来返ってくるという見通しのもとにだんだん評価増をいたしまして、かりに八十万円という金額でもって帳簿に計上しておったという場合には、これはやはり、返還を受けましたときには税はかかりませんが、これをさらに将来百万円で売った場合には、その差額からさらに納付金を引いたものに対して税率がかかる、こういうことになるわけでございます。
#11
○山本米治君 今のお話でもありましたが、現行税法だと、貴金属の現物を返してもらっても税金はかからない、それを換金した場合に初めて税金がかかるということになると、非常に不確定だと思うんですね。また、脱税のあれにもなると思うんです。納付金などは大体現物の価格で一割とられるということになれば、税金も、ことに貴金属などというものはある程度評価のきまったものですから、現物を受け取ったときに、もうすぐある程度の評価で課税するということはできないものですか。そうしないと、一年後に売るのか、三年後に売るのか、ずって持っておるのかわからないと。その間には、法人なんかではどうか知りませんが、個人などの場合には、いつ売ったかわからぬ、そのうちにうやむやになって、結局脱税してしまうということもあり得ると思うんですが、そういうようなことはできないんですか。現物を受けても、それをすぐある程度の評価で税金をかけるということはできないんですか。
#12
○政府委員(賀屋正雄君) 御指摘のように、将来譲渡いたしますときに税をかけるということでは、なかなかつかみにくい、従って脱税のおそれも十分にある、という点は、ごもっともな御意見でございますが、税の建前からいたしますと、どうしても、返還を受けたときにすぐ所得税なり法人税なりをかけるということは、理論的に許されないというふうに考えるのでございます。と申しますのは、所税額、法人税、ともにこれは収得税の一つでございまして、個人または法人に一定の期間に生じた所得に対して、担税力を認めまして課税されるものでございます。接収貴金属が、もともと自分の所有しておったものが自分の所に返ってきたというだけでは、所得が別にその人に生じたというふうに見るわけにはいかないと思うのでございます。従いまして、接収貴金属の返還を受けたときに所得税なり法人税をかけるということは、税の本来の性質からいって、無理ではないかというふうに考えるのでございます。
 また、かりにその点を踏み切って考えると仮定いたしましても、所得税の課税に当りましては、対象となる所得の種類、すなわち、事業所得であるかあるいは譲渡所得であるかということによって、課税標準が違ってくるのでございます。接収貴金属の返還を受けたときに課税するといたしますと、その所得はこれを一体事業所得と見るべきか、あるいは譲渡所得と見るべきかということの決定が、非常に困難になってくると思うのでございます。それから、御承知の通り、所得税につきまして累進税率をとっておるのでございますが、接収貴金属を返還を受けまして、先に行ってこれを売るということを仮定いたしましても、これを果してその人が一括して売るのかあるいは分割して売るのかということは、これはその人本人の次第でありまして、わからないわけございますが、それによってもかかる税額が違ってくるのでございまして、それをあらかじめ予定するということも非常に困難であると思われるのでございます。
 それからもう一つ、こまかいことでございますが、先ほど申しましたように、所得税とか法人税は個人または法人の収益に対して課税するものであるわけでございますが、現実に収益が発生しておらないのに課税をいたしますと、どうしてもやはり物納の制度を設けなければ納税が困難になって参るわけでございます。しからば、接収貴金属についてだけ物納制度をとったらどうかということも言えるわけでございますが、まあ収益課税を建前といたしております所得税や法人税に物納の制度を認めなければならないということ自体が、どうもそれ自体誤まった課税ではないかというふうに考えるわけでございます。
 そういったわけでございまして、従来の観念の所得税あるいは法人税という観念を離れた別の税を創定してかけるということでありますれば、これはまた別でございますが、現行税体系における所得税、法人税を返還と同時に課税するということは、理論上も技術上も困難である。しからば、別の税をかけること自体はどうかという点につきましては、この前の委員会において御説明いたしましたように、どうもそういう措置は適当でないと、こう考えておるわけでございます。
#13
○山本米治君 買い戻し条件付で金製品を日銀に売却した者が、法律が通ってまた日銀から買い戻すという場合には、一体どの価格で買い戻すのですか。
#14
○政府委員(賀屋正雄君) 当初そういう条件付で日本銀行に売却いたしましたときの価格でございます。
#15
○山本米治君 そうすると、今日から見ればただみたいな金で買い戻すことになるわけですが、その場合、納付金はもとの売却した値段に対する一割をとるんですか、どうでしょうか。
#16
○政府委員(賀屋正雄君) 一割の納付金の方は、この法律が通りまして返還いたします際の時価に対して一割とるわけでございます。
#17
○山本米治君 終戦後、戦時補償特別税でもってずいぶん、債権類を一〇〇%課税して、ゼロにしてしまうというようなことも行われたのですが、この接収貴金属の問題についても、国民感情等を考えると、今さら返還する必要はないじゃないかという意見もあるわけですが、これに対して政府はどういう御意見ですか、伺いたいと思います。
#18
○政府委員(賀屋正雄君) 接収貴金属を今回返しますことにつきまして、国民感情が許されないという御意見はよく拝聴するところでございまして、それに対する善後措置としていろいろな考え方があるわけでございまして、財産税なり新たな特別税をかけたらどうかと。その一つの考え方の参考として、過去において日本に終戦後とられました戦時補償特別税というような税もあったのであるから、これに似たようなことも考えられるのではないかという御意見も当然予想されるわけでございますが、終戦後日本においてとられました戦時補償特別税は、これは一〇〇%の課税ということで、結果においてはその没収と同じような効果をねらったわけでございますが、これはその課税の対象そのものが今回の接収貴金属とは根本的に違っておるのでございまして、御承知のように、戦補税は国あるいは国に準ずる機関、たとえば産業設備営団でありますとか、日本倉庫統制株式会社といったような、特別の指定された機関に対する戦時中に生じた、つまり二十年の八月十五日終戦時現在における請求権、たとえば軍需品を納めたそのものの代金といったような一つの債権を、この日本のそのときの経済情勢から見て、そのまま生かしておいたのでは、日本が終戦時非常なインフレーションになって経済が根本から破壊されるというような特別な状況下にありまして、その請求権をキャンセルするというような気持から、この一〇〇%課税を行なったのでございます。一種の債権に対する課税でございまして、今回のように、この所有権がそのまま残っておる、そのものが返ってきた、これに対してそれと同じような考え方で課税するというのは、根本的に始まっておるのではなかろうかと思うのでございます。
 のみならず、戦補税をかけましたときには、それに伴いまして、銀行でありますとか、一般の企業におきましても、いろいろ経理上、当然予想された債権が入らなくなるわけでございますので、いろいろな善後措置が必要であったわけでございまして、御承知のような企業再建整備法あるいは金融機関再建整備法というような法律を同時に施行いたしまして、これに対する措置を規定いたしたわけでございます。そういうような関連した措置も当然考えなくてはならないわけでございまして、一〇〇%の課税のしっぱなしということはとうてい考えられないのでございます。
 のみならず、戦補税は国民に平等に課税されたものでございます。しかるにこの占領軍に貴金属を接収されましたものは、この前も御説明いたしましたように、当時接収貴金属を持っておりました個人についても、ごく一部の者にすぎなかったのでございます。これらのものに対してだけ特別な税を課するということは、租税の負担公平の原則に反すると考えるのでございます。
#19
○山本米治君 今までの御説明あるいは政府提出の資料で、今度の接収貴金属の返還といっても、民間所有のものは非常に少い。ことに個人の分というのは、もう金額でいって二億円ぐらい、ほとんど総額約七百億円か幾らの中では問題にならぬということは、資料等で承知したのですが、これを返還する場合の納付金一割ということは、もうこの法案が提出されてからだいぶ延び延びになって、その一割の計算をされた以後だいぶ時間が経過しておる。そうすると、保管料その他も上るし、一割をもっと引き上げてもいいのじゃないかという議論もあり得ると思うのですが、この点について政府はどう考えておりますか。
#20
○政府委員(賀屋正雄君) 接収貴金属を返還いたしますときに、納付金をとります率を一割と規定いたしました根拠につきましては、前々国会におきまして、資料といたしまして当委員会にもお配りいたしてあるわけでございます。当時御説明いたしましたように、これは政府が管理しております間に要しました保管料、あるいは鑑定料といったようなものを含んでおるわけでございます。それで、二十八国会で流産になりました法律と今回の法律とは、全然同じであるといっていいわけでございますが、二十八国会に流産いたしました法律は、実は三十一年三月に出しております。まあ当時は、こんなに長引くとは予想だもしませんで、すぐ成立いたすものと仮定いたしまして、三十二年に入りましてから直ちに返還を開始すると。そうして約四年間をもちまして返還を完了する、こういう想定のもとに、最後に返還を終る時期までの間の保管料あるいはその他の管理手数料といったものを計算しておったわけでございます。そのときの計算でいきますと、厳密に計算いたしますと、――厳密と申しましても、いろいろな仮定の要素が入っておるわけでございますが、一応理屈として筋の通る計算をいたしまして、それで出てきた数字が九・七%であったわけでございます。これを端数を切り上げまして、一〇%としたわけでございます。ところが、現実の事態は、三十一年には法案が通らず、従って、幸い今回御賛成いただきますれば、ことし若干の準備期間は必要でございますが、来年に入りますれば返還が開始される、それからまた約四年間かかるという、要するにこの法案が通過いたします間の約二年間――三年近くこの保管の期間が延びたわけでございます。
 で、保管なり管理の費用という意味でこの一割をはじいたのであれば、三年近く期間が延びたのであるから、当然この管理費も上げてしかるべきではないかという御意見は、まさにその通りでございますが、かりにこれを計算いたしましても、実は三十二年の六月に保管料が、これは一種の統制、というほどではございませんが、運輸省の告示、通達で、倉庫会社等の保管料が規定されてあるわけでございますが、これが改正になりまして値下りしておるわけでございます。従いまして、これを計算いたしましたところで大体はじいてみましても、一一・七%にしかならないわけでございます。従いまして、この程度であれば、あえて一割という数字をいじる必要はないのではないかというふうに考えまして、そのままの形でもってこの法案を提出したわけでございます。
#21
○委員長(前田久吉君) 本案の質疑は次回に譲ります。
  ―――――――――――――
#22
○委員長(前田久吉君) 次に、賠償等特殊債務処理特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、提案理由の趣旨説明を聴取いたします。
#23
○政府委員(佐野廣君) ただいま議題となりました賠償等特殊債務処理特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 ラオスは、昭和三十二年三月十一日、わが国に対し、ラオスが戦争によりこうむった損害に対する賠償請求権を放棄する旨を通告してきましたので、政府は、今回、ラオスの好意ある措置を考慮して、日本国とラオスとの間の経済及び技術協力協定を締結し、無償の経済及び技術援助を供与することといたしました。この協定につきましては、国会の承認を経るため、別途、今国会に提出して御審議を受けているところでありますが、政府におきましては、この無償の経済及び技術援助のための債務の処理に関する経理を賠償等特殊債務処理特別会計において行うことが適当であると認め、これ法律案を提出した次第でございます。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。
#24
○委員長(前田久吉君) 続いて、補足説明を聴取いたします。
#25
○説明員(小熊孝次君) 賠償等特殊債務処理特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、補足説明を申し上げます。
 賠償等特殊債務処理特別会計法は、御承知のように、わが国が連合国との間に締結いたしますところの条行に基いて行いますところの賠償と、それから連合国財産補償のような財産補償、それから、さらにそのほかに、わが国が連合国その他の国及びこれらの国民に対しまして、戦争の遂行の結果、あるいは戦争の遂行もしくは連合国の軍隊による占領に関連いたしまして負担する債務で、平和の回復に伴いその支払いに要するもの、この三種類の債務の処理に関連いたしまする経理を明らかにするため、一般会計と区別いたしまして設けられておるものでございます。
 先ほど提案理由説明がありましたように、今回ラオスがわが国に対しまして賠償請求権を放棄いたしました。これに対しまするところの好意の現われといたしまして、無償の経済援助及び技術援助のため、十億円に相当するわが国の生産物、役務を提供する、こういうことになりましたので、この特別会計において処理することが適当と考えまして、同特別会計法の第一条を改正いたしまして、この特別会計においてその債務の処理ができるようにいたそうといたしますのが、この今回の改正法案の内容でございます。
 以上、簡単でございますが、御説明を終ります。
#26
○委員長(前田久吉君) 質疑は、後日に譲ります。
  ―――――――――――――
#27
○委員長(前田久吉君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題とし、専売事業の運営について調査を行います。
 初めに、前回の委員会において問題となりました岩手県千厩地区におけるタバコ耕作組合の設立経過について、現地調査の結果を専売公社当局より聴取いたします。
#28
○栗山良夫君 私は、質疑ではありませんが、専売局に資料をちょっとお願いしたい。それはたばこの方でありますが、ただいま製造たばこの販売について専売局がいろいろな方法で広告をしておられるようであります。従ってその広告を、広告の種類別にして、件数と、それからその金額がどれくらいになっているか、ここ両三年の実績、あるいは予算等をまとめてお知らせをいただきたい、こう思うわけであります。いずれ、資料を御提出になってから、その内容をお尋ねいたしたいと思いますので、お願いいたします。
#29
○説明員(榎園光雄君) 先般の委員会におきまして、東山地区タバコ耕作組合の設立の経過につきまして調査をいたせというようなことで、私、総裁の命を受けまして現地へ行って参りましたわけでありますが、出発いたしましたのは、東北の水害のために、それらの関係でおくれて参りまして、九月の三十日と十月一日、二日、三日間にわたりまして、現地へ参っていろいろな事情を調査いたしたわけであります。
 先般の総裁の速記録を見ましても、いかなる事情のもとにおいて全員が一致して賛成したかと、こういう間のいきさつを調査するというようなこともありましたので、そこいら辺を中心にしながら、他の問題につきましても調査いたしたわけでございまして、その経過を説明いたしたいと思います。
 御承知の通り、東山地区タバコ耕作組合の設立に関しましては、先般の委員会で小笠原委員からいろいろ詳細なる説明がありましたが、なおこの機会にいろいろな前提をお知りいただく必要がありますので、前提につきましてまずお話し申し上げたいと思います。
 千厩の支局がございまして、その支局が管轄いたしておりますのは、気仙郡と東磐井都の両郡に、そのほか一関市と弥栄という町を管轄いたしておる支局でございますが、その中に耕作しているタバコの種類といたしましては、在来種とバーレー種を作っております。バーレー種は気仙郡の方に耕作いたしておりまして、その他の東磐井郡並びに一関弥栄の地区は東山葉を作っているわけでございます。
 それで、その地区にタバコ耕作組合を、新法に基く耕作組合を作るというようなことに法律施行の結果なりまして、地元といたしましては、六月八日並びに七月六日、両日、現在のタバコ耕作組合長が中心になりまして、法律の説明なり、あるいは設立の協議会なりというものを持ちましたのでありますが、現在のタバコ耕作組合長がそのままの姿で発起人になるということは好ましくないのだ、これはどうしてもタバコ耕作者が世話人なり発起人にならなければいけないというようなことで、七月六日の設立協議会の席上におきまして、発起人が新しく選定されるまでの段階におきまして世話人というものを選んで、その方々が組合の設立のお世話を申し上げるという方法で進めた方がよかろうじゃないかということになりまして、次の機会にそれぞれの組合から世話人を出してもらうというようなことで、世話人を選定いたしておるわけであります。
 その世話人の選定にいたしましても、地元の各部落に団長さんがおりますが、そういうような団長さんに諮ったり、あるいは総会を開いて決定いたした所もございますので、それらの世話人が勝手に自分で出てきたというようなことではなくて、それぞれの機関によって、耕作者全員の意思の同意がなくても、ある程度形式的なそういう総会なり団長会議を開きまして、世話人が選定されまして、七月十二日から八月の十日まで、四回ほど世話人会を開いているわけでございます。その世話人会におきましては、大体二十三名の世話人の方が選出されております。
 それで、なぜ、正式の発起人会がスタートするまでお世話申し上げる世話人の段階で、四回ほども会議を重ねたかということになりますと、先般御指摘になりました東山の地区と東磐井郡の地区に一つの組合を作るか、あるいは二つにするかという問題がほとんど議題の中心になりまして、なかなか議論が統一されなかったために、四回も開いているようなわけでございます。従いまして、最初の七月十二日に開きました第一回の設立の世話人会におきましては、当初やはり東磐井郡を一つの組合にするという意見が少かったのでありますけれども、その後におきまして、いろいろ相談いたしました結果、中には九つの案、いわゆる東磐井郡を九つに切るというような案も世話人の段階で出たのであります。九つに分割するというのは、私どもの方で、支局、出張所の区域の中にタバコの買い上げをする取扱所というものが設置されておりますのですが、そういう取扱所単位にいたしますと、九つになる。一応九つにやったらどうかというようなことで、世話人の段階で一応話がまとまりまして、その案を持ち寄りまして、私どもの方の千厩の支局と、現在の、今までありました東山タバコ耕作組合連合会長、それから発起人の、世話人の議長さん、それぞれの方々がお集まりになりまして、協議いたしました結果、公社といたしましては、千厩の支局長といたしましては、できれば一つの方がよろしいのですが、というようなお話は申し上げたのでございます。従いまして、そういう点につきましては、それじゃもう一回相談いたそうということで相談いたしました結果、先ほど、先般の委員会で申されました四ブロック案というものを、一応試案としては出しましたのでございますが、東磐井郡をどういうふうに四つに具体的に分割するかという点につきましては、何ら具体的なものが出なくて、単に試案の程度にとどまったというようなお話でございました。
 引き続きまして、一回、二回ありまして、第三回の世話人会におきまして、農協側の意見といたしまして、発起人会は広く参加さしてもらいたい、それから総会は毎年開いてもらいたい、それから農協との連絡を緊密にしてもらいたいというような農協側の希望意見の開陳も、第三回の世話人会においてあったわけでございます。
 それから、第四回の世話人会におきまして――第一回の世話人会におきましてはいろいろ意見がございましたので、その後どういうような実情になっているか、第四回の世話人会におきまして、その後の各組合の意見を承わりたいというような議長からの御発言がありまして、それに対しまして、各世話人からそれぞれの意見の開陳が出て参っておるわけでございますが、それを見ておりますと、まあ当初から東磐井郡に一つの組合を作りたいという意見は変らないのでございますが、その後中間におきまして、どうしてもブロック別に設けた方がいいというようなことで、団長会議などをお開きになりました結果、一つにしようというようなことで、最終の世話人会においては、全員の賛成を得られたことのように聞いて参っておるわけでございます。従いまして、最終の世話人会におきまして、次の機会に発起人会を開きたいのだというようなことで、八月十六日に発起人会を開くというふうに決定いたしております。
 その際に、かねて東磐井郡農業協同組合協議会長の名におきまして、新法に基く組合を作る場合におきましては、われわれ農協側といたしましても、非常に理想的な組合を作りたいというので、広く世話人として、あるいは発起人として、農協側の方からも参加をさしてもらいたいというような申入書も、かねて受理されておりましたので、八月十日の世話人会におきまして、その申入書に対する世話人会としての処置をどうするかというようなことを、議長は世話人会に諮ったわけでございますが、その際に、やはりこの際、組合を円満に、あるいは理想的な組合を作るためには、農協側からの申し入れも、この際、タバコ耕作組合の世話人会として受け入れるべきだというようなことになりまして、その人選はどうするか、人数を何名にするかということにつきましては、発起人は全部で三十名程度でよかろうじゃないか。従いまして、従来の世話人が三十三名でございますので、残りの七名を、農協側の方から発起人として正式に参加してもらいたいということになりまして、その人選は議長に一任ということに相なったわけでございます。
 それを受けまして、議長は、東磐井郡の農業協同組合協議会長にその人選方を依頼いたしました。その人選されました七名を発起人の中に加入してもらいまして、八月十六日、第一回の発起人会を開催いたしまして、今まで数回開きました世話人会の結論を、発起人会におきまして再確認いたしまして、特別の地区承認申請がなされましたと、そういうのが現在までの段階でございます。
 それから、なお、私が会いましたのは、そのほか東磐井郡の農協青年部の副委員長をしておられます方にもお会いいたしましたが、その方の、東磐井郡一本化の反対の御意見は、地域が広過ぎて、耕作者がむしろ多くて、どうもみんなの意見が組合の運営に反映しないのじゃないかという点が一点と、それから東磐井郡に一つの耕作組合を結成すると、その耕作組合の力が大きくなって、農協との事業の競合が行われるおそれがあるのじゃないか。具体的な例をあげて申し上げますというと、どうも、耕作組合が一本になりますというと、個々の農家の受け取る収納代金を、農協の機関に預託しないで、普通の銀行、現地で申し上げますれば、東北銀行なりあるいは岩手殖産銀行等に預け入れが強制されるのじゃないか、というような御心配もあったようでございます。そういうような二点が、おもなる反対の御意見でございました。
 それから、なお、発起人会の議長さんにも、その後、そういうような農協側の反対の御意見に対して、一体どういうふうにお考えなのですかということを伺ったのでありますが、まず第一点の、個々の農民の声が反映しないのじゃないかということ、人数が多過ぎるという点につきましては、それはなるほどそうだけれども、新しい組合の予算書におきましては、各地区ごとに、年一回、それぞれの地区の耕作者が集合する機会を設けるつもりだ。しかも、その予算も新組合の予算書の中に計上しておるので、現在の旧各単位組合がそれぞれ集まる際に金を徴収する必要はないでしょう、というようなことを申されておりました。それから、なお、事業の競合なり、あるいは具体的な例として申し上げました収納代金の点につきましては、これは個々の農家が、自分の受け取るタバコの売り渡し代金は、個々の銀行なり協同組合に対して預けてもらいたいというような、かねての意思表示がありさえすれば、貯金口座を振りかえるというような手続をとるんだからして、耕作組合自身が農民の意思を、耕作者の意思を無視いたしまして、一方的に銀行なり、あるいは農協等へ預け入れることはありません。それから、もう一つの事業の競合、すなわち肥料の競合等につきましては、従来タバコ耕作組合がやっていたことをやるだけのことであって、農民の方が、耕作者の方が希望する場合に初めてそういうような取扱いをやるのだから、とてもそういうような必要は要らないのじゃないかというような御返事がありましたわけでございます。
 そういうような事情でありまして、現地の耕作組合発起人の方の相談が一致されました段階におきましては、何ら公社は、先般の委員会におきましても、公社の圧力はないというようなお話もありましたし、なお若干公社が、二つかあるいは三つ、もっとこまかく組合を作ってもいいというような指導をすればいいというお話もございましたけれども、現地の支局長といたしましては、そこまでの指導はたしかにしておらないのでありますが、できれば一つにしてもらいたいという指導をしたのは事実でございます。
 それから、もう一点、まあ向うの方が、地区の組合を一つにまとめ上げました理由といたしまして議長が述べておられます点は、農民の耕作組合の負担金が安くなるんだという点、これをやはり一番に説明されておりましたのですが、従来は二十三の組合がございましたのですが、これらの組合の負担金を平均いたしますというと、約反当り千六百円くらいの経費になって参っておりましたのですが、今回東磐井郡に一つの組合を作りますというと、それが千百三十円程度になりまして、反当り約四百七十円負担が軽減される、こういうようなことからいたしましても、やはり一つの組合の方がよろしいのだというようなことを説明いたしておりました。なお、私も新しい予算書を見ましたのですが、確かにそういうような経費の積算は一応行われておるわけでございます。
 以上が現地での、いかなる事情のもとにおいて発起人の方々が一致されて申請書を出されたかというような経緯のあらましでございます。
#30
○委員長(前田久吉君) 質疑を行います。御質疑のある方は、順次、御発言を願います。
#31
○小笠原二三男君 わざわざ、われわれの要請によって現地を調査したということは、大へん御苦労でした。しかし、今聞いているところから、またあなたが調査をした状況は私も調査したのですが、それによってみると、私が要請したような行き届いた調査には、まことに欠けるものがあると言わなければなりません。と申しますのは、私は、発起人各位はおろか、各地域における各階層の耕作農民の声を聞くべきであるということを言っておるのですが、あなたは、単一組合を望む発起人の意思だけを聞く会合を持ち、単一を望んでおる藤沢における一地域の組合の様子や、あるいはもう一ヵ所八沢北部の、単一を希望しておる地域だけを二ヵ所選んで調査をしてきているのであります。その他の二十三組合のうち、特に地域の実情あるいは組合内部の情勢について訴えたいとする地区には、一切足を入れていない、これで東磐井郡地区全体の意向というものを現地で調査したとは、私は言えないのではないかと思うのです。しかし、まあ調査にお出かけになったということだけは、大へん御苦労であったと思っております。
 ただ、今のお話の中で一つ伺いたいことは、支局長は再三の会合に出ても、できれば一本化が望ましいのだが、という程度の話だったと言っておるのですが、あなたまでその程度であったのだというふうに聞き取り、それが事実であったのだといってくるのは、本社の責任者であるからそういうふうに聞き取ってきたいという気持ちはわかるけれども、そんなものでは断じてない。そして、一本化を望んでおる発起人の諸君でも、われわれ支局長のおる前でその話を聞くと、そうではない。支局長もまた、そうは言っていない。できればなんていうことを言ってない。法がそういうことを示しているのだから、われわれとしてはそれ以上のことは言えない。それから、私自身も一本化それ自身が最もいいと思っているから、そういうお願いは極力いたしましたということは、本人も言っておる。まして、仙台から出かけていかれました生産課長ですか、技術課長ですかも、法の解釈を、そういうふうにとうとう解釈して説明しておる。あるいはまた、支局長が、仙台の局長について伺ったところによっても、仙台の局長はそれ以外は認められないということであるので、われわれ出先機関としてはそういう指導をする以外に方法はなかったということも、明らかに言っておるのです。それで、あなたとしては、その程度のことで組合が、世話人なり発起人なりが自主的に、一本が一番いいのだという、討議の末そういう結論が出たやの現地調査の説明をあなたはしておるが、断じてそうではない。これは単一を望んでおる、あるいはあなたが会った議長である人でさえも、それ以外の方法がない、それ以外に法律は許されないのだということから、泣く泣く一本化ということを考えたのだということを、経過としては言っておる。現状においては、この議長は、自分は一本化で臨みたいのだ、おれは今は自主的にそう考えるのだということは言ってはおりますけれども、その経過としては、そういう形でこの問題が処理されたのだということは、議長自身もわれわれに言うておる。
 ですから、私はこの前から、支局なり専売公社が行き過ぎておるということの非難はもうしない。そういうことはしないが、ほんとうに耕作農民の意思を尊重するというなら、尊重するという形で問題を処理されるように十分な調査を望む、ということだった。ところが、あなたはその調査の結果はこれでいいようなお考えのようです。この方法でいいようなお考えのようですが、現在そういうことに問題が処理される情勢に現在があるのかというと、そうではない。郡一本化で集まった同意書というものが、七千三百の署名のうち三百名もないのです。そうして、市町村ごとに組合を作ってもらいたいということに対する賛成署名というものは七千ある。各町村別に申しましょうか。あるのです。だから、私は、専売公社自身過去の指導でどうであったとかこうであったとかいうことは、言いたくない。そうでなくて、あなたも調査してきたし、その後におけるいろいろな動きもあることなのですから、この調査の結果、あるいはその後の現地の動きから見て、やはり一本化が望ましい、専売公社はそういう指導をやっていくのだというのか、それとも、現地の声を聞いて何とかこの問題は円満解決せられるように処理したいということで苦慮しておるというのか、そういう点をお伺いしたい。あなたは委員会に対して、そういうまことに何でもない――あなたの報告を聞いておると、ちっとも何でもないようなんですよ。何でもないと思っておりますか。あなたが調査して報告するように、この問題は何でもなくすらっと、すなおな形で問題が処理されると思っておりますか。私はそうは思わぬのです。
 で、一つお尋ねしたいことは、まず、その支局長の指導の方式というものはその程度の、どっちでもいいのです、自主的におきめなさい、ただし公社はでき得ればこういうことが望ましいと願うだけなのです、それだけの指導だったのかということが第一点。それから、あなたが調査した結果から、専売公社としてはどうこれを処理しようとするのか、いろいろな内部のお話し合いもあったでありましょうから、この点もお伺いしたい。これは、課長さんよりは責任者の方から、調査の報告を聞いた末どういう方向に指導していこうとしておるのか、お考えがあるでしょうから、これをお伺いしたい。まず、そこからお伺いして、また質問します。
#32
○説明員(榎園光雄君) 私が参りましたのは、それは確かに、現地の声といたしましては、二カ村参りましたのですが、当初発起人の方、世話人の方全員に御参集を願いまして、それぞれの過程の段階を聞きましたので、現地の農村に参りましたのは二カ村でございますけれども、聞きましたのは、全員の御参集を一応願いまして、その中に欠席して、おいでにならなかった方もございますけれども、そういうような事情を調べたのを申しましたので、何も二カ村だけ行ったわけではございませんから、その点、御了承願いたいと思います。
 それから、今の御指摘の、公社の支局長が、できれば一本化が望ましいのだということだけであったかどうかという点でございますが、これにつきましては、公社側の、現地側といたしましては、大蔵省――御承知の通り、政令の特別な地区を設定いたします場合は、その認定指定は大蔵大臣がするというようなことになっておりますので、現地の支局長といたしましては、大蔵大臣が承認するような特別の理由がありますれば、私どもの方としても決して原則にはこだわっておりません、というようなことは説明いたしましたということを、支局長は申しておりました。そういうようなことでありますので、できれば、一本化というようなことも確かに申しておりましたし、また原則的には、そういうような前提を置きまして、政令に書いてあるような事情があって、しかもそれが大蔵大臣の、大蔵省の方での承認が得られるような特別な理由があります場合においては、私どもとしては決して原則にこだわっておる気持はございませんということを申し上げましたということを、支局長は私に説明しておりました。以上が報告でございます。
#33
○小笠原二三男君 それは、いつそういうことを説明したのですか。支局長が、いつそういうことを世話人会に説明したのですか。
#34
○説明員(榎園光雄君) 私も、何月何日、どこの席上においてというようなことまでは、はっきり時日は確認いたしてなかったのでありますけれども、確かにこれは言ったと。しかも、そのこと自身発起人の方も認めておられますので、何月何日であったかということを、私、はっきりした時日の調査はいたさなかったのでありますけれども、そういうようなことであります。
#35
○小笠原二三男君 七月の世話人会の段階では、そういうことは一言も言っていない。そんなことは言っていないんですよ。もしも、あなたがそういうことで突っぱるなら、支局長と仙台の技術課長ですか、その二人を証人として私は呼びたい。あるいは発起人の諸君も呼びたい。うそです。そういうことは一言も触れない。そうして中央でいろいろこのことの疑義がただされて問題になってきてから、初めてそういう特例的な問題があるということがわかってきて、逆に支局長がそれを聞かれて、説明しているのですよ。そういうこともあるということを説明しているのです。
 第一、あなたは、その発起人の諸君にも会ったし、それから二地区にもそれは行ったのだ。で、全体的に調査を進めたということを言っておられますが、藤沢のタバコ耕作組合で今署名をとっているので、見ますと、たしかあなたの行った所は一本化賛成の部落であって、これは町村合併にからんで問題のある、別なしこりのいろいろある所で、特殊な所ですが、確かにこの郡一本化の署名同意書が百十四出ている。しかし、反対のそれが三百三十三出ている。いいですか。
 しかも、あなたがそこに調査に行かれる場合に、行かれる前の晩に、千厩の支局の耕作課長からこの組合に電話連絡があって、そうしてここに行くからそこで連絡をしてもらいたいということで、文書で総代、団長に対しまして連絡があった。ところが、その文書にはどういうことが書いてあるかというと、一本化反対の者にはこの集まりのことは知らせてはならないというただし書きが書いてある。あるのですよ。私は、これはだれが指導したということは言わぬ。言いたくない。そこまでを私は調査をしていないけれども、その文書自身は現に持っている。それで、そういう文書を渡された総代や団長に対して、全部文書を見せてくれと言ったら、後難をおそれて、そういうものを出さない。それで、勇気のある人が二、三これを出してくれたので、この事情もわかったようなんで、こういう小刀細工と申しますか、問題を処理するのに、だれがどう自発的にやったかは知らぬが、そういう集まりをなぜ持とうとするのか。
 あるいはあなたのもう一ヵ所行った八沢北部ですが、ここでもいろいろな問題があったのですが、これは一本化賛成の地域なんです。一部落なんです。なぜ広範にお集めになって問題を処理しなかったか。しかも、あなたが、藤沢でおやりになったときには、反対のいろいろな人たちも集まって、非常に活発な意見の開陳があったというふうに私らは聞いているのです。それをあなたはどういうふうに聞いてきているのか、これも実はお尋ねしたいのです。
 しかし、われわれが調査したところによると、あなたがあまりそういうことを言うから、調査したところについて申し上げてみますと、地区のタバコ耕作の指導をして歩いている人、名前もはっきりとしているのですが、指導をして歩いている者がこういうことも言うている。一本化の組合に加入しないというと耕作停止になるぞと、おどして歩く。いいですか。あるいはまた、収納の時期も知らせられない、災害の補償も認められない、こういうことさえも言うて歩いている人たちがある。
 しかし、この点になったら、私は全く行き過ぎだと思う。また、もしもタバコ耕作の指導者の中に、そういうことをかりに言う人があるとすれば、それはやはり専売公社自身が自己批判しなければならぬことだ。何十年来、公社自身が官業事業として耕作農民を奴隷視してきた、そうして日常そういうことを過去において言うてきた、その片りんがいまだにぬぐい切れない。そういう状態にあればあるほど、耕作組合はほんとうに民主的な、ほんとうに耕作農民の一人々々の意思が尊重される組合でなくちゃならぬという願いも、当然起ってくる。こういうことを黙っておったら、やはりあなたたちは強引に、あなたたちの思うような組合を作らせていくという方向にいくのだと思う。そういう点については、私は、公社の皆さん方は自己反省がそれは足りないと思う。わざわざ初めてこういう耕作組合法を作った精神というものを、没却していると言わざるを得ない。没却しないというなら、専売公社自身の御用組合だけを作ろうとする、そのための法律の成立だったと言わざるを得ないんです。私は、そういうふうには考えない。で、私とあなたとが、こういうことで事実関係で押し問答をしているということだけでは、何ら問題は解決しないんですよ。
 それから、こういうことを言っているのもある。私はこのことは副総裁に尋ねたいのですが、先般の朝日新聞で、たばこ問題の特集記事が載った中に、あれは総裁室長でしたか、談話というのが載っておった。何と載っておったか。社会党がこういうことをやっているんだ、耕作農民自身の意思ではないのだ、社会党が選挙地盤を培養するためにこの問題に食い下ってやっているのだ、こういうことを言ったのがある。ここへ私は新聞記事を持ってきませんですが、皆さん御承知だろうと思う。一現業公社の職員が、何ですか、こんなことを言っている。これも私は副総裁に弁明を求めたい。社会党とか自由党とかいう以前の問題ですよ。私は社会党ですけれども、このことをもって自分の選挙地盤を培養しようなどという、しみったれた考えでものを申しているんではない。社会党とか自民党とかいったイデオロギーで問題を争う以前の問題ですよ、こんなことは。自民党を支持する農民であろうが、社会党、共産党を支持する農民であろうが、その農民の耕作農民の生活の問題です。これは何と釈明しますか。
 ここに新聞がありますから、読んでみましょうか。高橋総裁室長が言っている。「鈴鹿市での公社職員の不正事件は、いま警察で調べているので、いずれはっきりする。好ましくないことだが、数人の職員のやった不祥事をとらえて、公社全職員があのようだといわれるのは困る。」、困るでしょう、それは。「肥料の問題は結局、農協がいままで農村の生産必需品を独占的に取扱ってきたのをとられるからと反対したものだ。しかしタバコ耕作に必要な肥料はカリ分が多いから、農協では適正に配給出来ないのではないか。新組合は公社の支局、出張所ごとに設けたが、これは耕作者、公社お互いに経費を節減して、能率的に運用しようというネライからだ。農協青年部などの反対は、よくその実態を知らないのだ。」「もともと自民党の地盤となっていたバタコ耕作者を、社会党が抱きこもうとして働らきかけたものだが、結局成功せずに今日に至ったわけだ。いま地方でもめているのは、社会党がはらいせに農民組合などをあおって騒がせているからだ。」、よくまあこういうことを、一室長の身分でぬけぬけと言ったもんです。ほんとうにこんなことを考えているのが、公社の幹部職員の中の考えだというのなら、これは私は開き直って副総裁にお尋ねしたい。これは専売公社のお考えですか、室長個人の考えですか。そんなら、これに対してどう措置しましたか。あまりその、よけいなことを言う前に、ほんとうに公社自身も反省しなくちゃいかぬですよ。
 で、本論に戻って、私は副総裁に、この問題の調査の結果を聞き、それがほんとうかどうかわからぬ。ここで言うのには、課長としてはそう言わざるを得ないいろいろな立場もあったと言うでありましょう。だから、私はこれ以上問題を取り上げて追及しようとは思わぬが、どうしようとするのですか。どういうふうにこの問題を解決しようとするのですか。あるいはこの高橋室長なるものがこういう公言をしていることに対して、どういう処理をしましたか。これは社会党に対する公然たる侮辱ですよ。挑戦ですよ。どうしようとするのですか、これは。この二点だけ、まずお尋ねしたい。
#36
○説明員(石田吉男君) 千厩の調査の問題につきましては、ただいま小笠原先生から生産課長の調査した以外のことを伺いまして、私にとっては初耳なのでございます。その後の推移を見てみますと、まだ必ずしも現地の方で一本化にまとまっているというふうな状況もなさそうでございまして、もう少し事態の推移を見て判断をいたしたい、かように考えております。
 それから、その新聞記事の点でございますが、これはその新聞に出ました朝、私どもも意外な記事でございますので、本人に確めましたところが、本人は、それまでに何人かの記者に会って、耕作組合法の設立の経過についてはいろいろ説明はしたけれども、そういうことを言った覚えは全然ないと、かように申しております。もちろん、公社としても、公社自体としてそういうふうに考えているということではございません。
#37
○小笠原二三男君 先に、本問題である千厩の問題ですが、初耳な点もあるでしょう。しかし、いろいろなお話もあなたも伺っていると思うのです。もう少し事態を見て問題を解決するようにしたいということですが、事態を見るということは、一本化の方にまとまるようにあらゆる工作をし、そうして時間をかけていけば、そういうことにもなるだろうというような、これは専売公社は官僚とは言えないけれども、官僚諸君はそういうことを考えたがるのですから、自分の主張したことはどこまでも通そう、他のすべての意見は受け付けないというのは、官僚の性癖とまで考えていいくらいなものであります。しかし、そういうずるい物の考え方でこれを処理しようとする気なら、断じていけないと思うのです。断じていけないと思う。もしもあなたがそういうお考えがあるなら、もっともっと現地に対しても、ほんとうに希望するところが何であるのか、もっとしっかりした調査もし、意見も聞いて、そして一つがどうしてもいけない情勢であるというなら、積極的に、具体的にどういうことが望ましいか、そういうことこそあなたたちは耕作者と話し合って、円満に問題を解決するということになぜやらぬのです。ある場合には、それは耕作者が自主的にきめることだといって、知らぬふりをしている。そして陰から、何か知らぬことをごそごそとやる。ある場合には、積極的に出て、こうでなくちゃいかぬという。そんなあまりに政治的な、あまりに公社本意な物の扱い方というものは、この際おやめになったらどうですか。もっと端的に、もっと腹を打ち割って、現地の賛成、反対の人たちの中に飛び込んで、問題を解決していくというふうに、積極的に皆さんも御努力になったらどうですか。
 この問は、松隈総裁に尋ねたら、申請が出たものは取り下げられない。それで、じぁあ、地区編成の取り下げが来るのを待つ。来るのを待つということで、現地の方はどういうふうになるかといえば、あくまでも一本化の発起人を守っていこうということで問題を考えていくような努力を、現にしておる。そんなことでは、私は問題は解決しないと思うのです。あなたたちは、一本化の方にまとめれば最もいいことだということで、時間をかせぐというのですか。どっちなんです。この調査の結果を聞いて、一本化でいいと、やはりおれたちの考えていることが正しいのだと、この地域についてはお考えになりますか。それとも、やはり耕作者の意見がそういうふうに向いているということなら、これは別途問題を考える必要があろうとお考えになるのですか。どっちなんです。この点、お伺いしたい。
 それから、高橋室長の問題ですが、言うたことがない。そんなことで、専売公社は済ませると思っておりますか。言うたことがないというなら、これは公社のはっきりと名のある人の談話として発表になっておるのですから、わが党に対しても、そういうことは言ったことはないので、はなはだけしからぬことを言った、高橋君に対しては厳重戒告をした、従ってあしからずならあしからずと、積極的にあいさつがあってもいいじゃないですか。今初めて聞かれて、その程度に打ち消しておけば、それで問題は済むのだ、国民大衆に与えた影響というものは抹殺されるのだと思っていますか。全然言わないことが、こういう責任ある朝日新聞の記事になったのだ、朝日新聞がけしからぬのだと副総裁はお話しになるなら、私は了とする。朝日新聞に対して、取り消し要求しましたか。それから、朝日新聞の記者が言わざることを捏造してこういう記事に載ったことに対して、専売公社が朝日新聞を相手にとって、責任の所在を明確にするということをやってくれますか。この点をはっきり御答弁を願いたい。
#38
○説明員(石田吉男君) 初めの千厩の方の問題でございますが、これにつきましては、仙台の局長を通じまして、とにかく事態が非常にむずかしい事態であるから、公社の方が積極的にどうこう言う、指導するというふうなことはしないようにということは、よく申しつけてございます。従いまして、私どもとしまして、現地の方で何らかの考えをもって、たとえばどういう形に公社として持っていこうかというふうな、そういうことを示した動きというものは全然ないものと、かように考えている次第でございます。
 先ほぼ指導員云々との問題がございましたが、私どもにとりましては非常に意外な話でございまして、もしそういうことがあったとすると、非常に残念なことでございます。少くとも責任のある者どもは、そういう動きは一切示しておらないと考えておるのでございます。私ども、まあ、生産課長の現地報告をいろいろ聞いてみますと、まだ必ずしも一つの方向に現地の考え方がまとまっているというふうな事態がございませんので、私ども、前々申し上げておりますように、耕作組合の設立につきましては、全耕作者の意向のまとまった姿で形ができていくということが、一番適当だと考えております。今のところ、もう少し現地の方の話がうまくまとまるということを、そういう事態ができて参りますことを、まあ持っている、そういう状態でございます。
 従いまして、ただいま、積極的にもっとどんどん指導したらどうか、こういうお話がございますが、従来あまり積極的でない指導であっても、いろいろと御批判もありますので、そういうむずかしい事態ではなかなか、いきなり公社の者が飛び込んで参りましても、すぐまとまりそうな見込みもなさそうでございますし、かえっていろいろな誤解を招いてもいけないと思いますし、積極的に介入することを、むしろ現地の方には差し控えるようにということを申しておる次第でございます。
 それから、朝日の記事につきましては、先ほど申し上げたようなことでございます。実は、新聞記事につきましては、公社自体も長い間ずいぶんいろいろな迷惑をこうむっていることもございまして、新聞記者の書きました記事自体について、私どもがずいぶん過去におきましても、事実と違って報道されていることがずいぶんございます。そういう面におきましては、私ども、むしろなれっこになっていると申しますか、また新聞が私どもの言わないこと、あるいは事実と違うことを報道しているというふうな、そういうものになれておりまして、その点についてはあまり、そう一々過去においてどういう措置をとったというふうなこともないものでございますから、そのまま見過ごしておった次第でございます。
#39
○小笠原二三男君 まず最初の、現地の問題ですが、一切指導をしない、自主的な耕作農民の動きによって問題が処理されるのだというような方向に、私はお伺いした。それでようございますか。それでようございますか。――そうだとするなら、新しい町村別に新しい組合設立の申請が正式に出ているはずですが、これはどういうふうに扱っておられますか。
#40
○説明員(石田吉男君) 新しい申請の出たことも聞いておりますが、申請内容を検討いたしますと、いろいろ不備な点もあるようでございまして、そのままそれを認可するという形ではないと聞いております。詳細につきましては、生産部長からお話をいたします。
#41
○委員長(前田久吉君) 榎園生産課長
#42
○小笠原二三男君 部長がいるのだもの、部長が答弁しなさいよ。専売公社は下剋上なのか。
#43
○説明員(駿河義雄君) 新しい東山地区を新町村の単位にしようという特別申請、特別地区の申請が出ているのでございますが、書類等を見ての、御報告ありませんので、あまり詳しくはわかりませんけれども、その編成で新しい町村が全体まとまっていると申しますか、発起人が旧町村からみな出ているというところでないことも、二、三あるようであります。また、今問題になっております東山の地区になっております中で、一関市の一部も入っているのでありますが、それらの地区も除外されているような面もあります。さらに、耕作組合の発起人になります要件として、耕作者が発起人になることになっているのでありますが、耕作者でない人も参加ているというような面もあるわけでありまして、現在の形でそれが適当な申請になっておるというように考えられるものが少いようなふうでございます。
#44
○小笠原二三男君 聞かれれば、そういうことをぽそりぽそりと答える。何ですか、それは。私にそういうことを言う前に、不備な点があるなら不備な点があると、なぜ現地の方にそういうことを照会しないのですか。それから、書類を見ていないということは、多分仙台でとまっているということをおっしゃっているのだろうと思いますが、そうでしょうか。また、何で仙台でとまっておって、本社までそれが上ってこないのか、この点もお伺いしたい。不備な点があるなら不備な点がある、この点が書類上処理困難であるなら困難であるということを、なぜ申請者に対して親切にそれを伝えないのです。あるいは全部の地区が全部、そういうふうに書類不備ですか。
#45
○説明員(駿河義雄君) お答えいたします、一地区は書類として完備しておると思われるのでありますが、残りの六地区は書類として完備しておらないように聞いております。
#46
○小笠原二三男君 だから、聞いておって握っておるのですか、それを。だから、結局は、あなた達の方が指導しなくちゃならぬ、あるいは話し合いをしなくちゃいかぬのじゃないか。それをだまって見ておるというのは、どういうことなのですか。その書類はどこにとまっておるのです。はっきりお答え願いたい。
#47
○説明員(駿河義雄君) 仙台でとまっておるのでありますが、書類の不備と申しますか、まあこの発起人の中に耕作者でない者が入っておるという面は、一応不備になっておるわけでありますが、地区として東山地区全体が、なお一ヵ所申請されておらぬというところがあるわけでありますので、全体として六地区がまとまって、東山地区全体を六地区に分けて申請が適当になされておるという状況でないように考えておるわけであります。
#48
○小笠原二三男君 六地区がまとまるとかまとまらぬとかいうことと、関連がどこにあるのです。一つ一つの申請に対して、それに対してあなた方としてはどうするのか聞いておるのです。四つ出たら四つでも、それが書類が不備だというのなら不備だということを、申請者に対して何らか、それはあなたの方から話があってしかるべきでしょう。そして仙台に黙ってとめておくというのは、どういう根拠があるのです。仙台でそういうことをチェックする権限があるのですか。
#49
○委員長(前田久吉君) 榎園生産課長
#50
○小笠原二三男君 部長に聞いておるのだよ。
#51
○説明員(石田吉男君) 手続的なことでございますので、実務をやっております生産課長から御答弁をいたさせたいと思います。
#52
○小笠原二三男君 何で、そんなに生産課長が十分わかっておって、生産部長がわかっていないのなら、取りかえないのですか、部長と課長を。有能な課長がおるなら、部長にしたり副総裁にしたりしたらいいじゃないですか。私は、事務的なこととして聞いておるのじゃないのですよ。これは副総裁にこそ答弁してもらいたい。申請書というものが公文として出たら、それが中間の仙台の局でとまっておるというのは、どういうことです。
#53
○説明員(石田吉男君) 申請書の内容が十分固まったものでございますれば、これは適当なものとして本社の方へ回すということでございますが、ただいま生産部長から申し上げましたよように、内容に不備な点がございますので、不備な内容のものをそのまま本社に取り次ぐということは、仙台の地方局としてもできないことで、やはりその内容的に、取り次いで差しつかえない程度のものまでに固める必要があると思います。
 それで、ただいま六つですか幾つですか、新しい申請が仙台に出ておりますが、これはすでにその前に、一つ、全地区を一本にした申請書も出ており、それに対して認可も与えてあるわけでございますが、法律的な見地から申しますと、新しい地区の申請が出て参りますときには、前の申請と重複いたします。従って、その設立発起人の方で話がまとまって、前の認可したものをどうするか、あるいはあとから出て参りますものが、地域的に、やはりそういうところでうまく調整といいますか、はっきりその地域がわかって区別ができるとか、そういうその重複した点がなくならなければ、やはり地方局としても正式の書類として本社に回付して参るということができないので、その辺、やはりもとは申請書が出たということよりも、その前にその申請書が実体と合いまして、そういう重複がないというふうな、現地の方の発起人の方々といいますか、そういういろいろの設立の区域その他がやはり、形の上で見ましても、きちんしたものであるということが必要だと思います。で、現実の問題としまして、現地の方でそこまで話が固まっておらないということが現在の問題でございますので、従って、そういう内容の不備なものを仙台の局から直ちに本社に回してくるということは、これはできないことだと、そういう事情で仙台の局にとまっておるのだ、かように考えております。
#54
○小笠原二三男君 そういうことだから、副総裁が前段でおっしゃっておるように、事態を静観しておるという状態ではいかぬのじゃないかということを言うのです。仙台で事務的に処理ができなかったら、本社にこそその意向が伺われて、そうして本社自身がこの問題をどう処理するかという方針がきまらなければ、地方局といえども何としても動きがとれない。そうなれば、不備である書類についても、ただたな上げしておく、あるいは先の地区認可の問題もそのままにしておく、そうして現地が混乱の中に自然におさまる形におさまる事態を見ると、こういう形にだけなってしまうと思う。そういうことで済ませるかという……。それなら、仙台で不備なるものがある、書類上不備なるものがあるというなら、仙台ではどういうふうに措置しているんです。それを不備であるという認定はしましたが、たな上げして、ほこりをかぶせておく、あとは事態を見ておる、そういうことなんですか。
#55
○説明員(石田吉男君) ただいまも申し上げましたように、申請書自体の問題というよりも、やはり現地の実情がまとまった申請書として出てきて、そのまま処理できるという形になることがもとと思います。
 現地の仙台の局の方では、もうしばらく本社も事態を見ていてくれと、まあこういうことを言っておりますし、現地の方の耕作者の方々もいろいろ努力をしておられるようでございます。そういう情勢でありますので、私どもとしては、もうしばらく事態を静観したい、かように考えておる次第でございます。
#56
○小笠原二三男君 私、実は別な要件で、先般この千厩地区の一地区へ開発会社のセメント工場の落成があった場合に行ったのですが、行く途中に、仙台に朝早く、六時前ごろでしたか、汽車が着いて、臨時列車に乗りかえてすぐ出かけていこうというときに、仙台の局長がプラットホームに出ておった。それは、私に合うために出ておったのではない。ここでは申し上げないが、その際に私も紹介された。その局長に初めてお会いした。そうしたら、局長は、私に頭を下げて曰く、お手やわらかにということを言った。何がお手やわらですか。そこで私は、局長にこう言った。お手やわらかにと言う前に、あなた自身が現地の問題をどうするかということで積極的に問題の処理の方針をお立てになって、円満に事態を解決するという御努力があってしかるべきでしょう。私は、国会議員の立場で耕作法の建前から公社に対して物を申すことは申すが、いたずらに事態の紛糾を望んでおるのでは断じてないのだと。まして、社会党だから混乱に陥れてやろうという運動の一環として、こういうことに私は口を切っておるのではない。今までのいろいろなやり方については、あなたに対しても私は率直な批判がある。けれども、そういうことを言い合ったからといって、問題の解決のためには何らの手助けにもならぬ。だから、私にお手やわらかにと言う前に、局長自身が熱意をもって、この問題はどう解決されたらいいか、率直に考えられるところを現地にも知らせてもらいたいし、われわれも逆に聞きたいと。あなたはどうしますかと尋ねた。何が一番いいのだと思うと尋ねたら、今まで指導しておった方向が一番いいと思う。結局は一本化で何とかまとまるようにしてもらえないかという言外の口吻をこめて、私に話をされた。そういう方が何の必要があって朝早く仙台駅までのこのこ出てきたのかということは、ほんとうは副総裁に申し上げたい。けれども、私に合うためではなかった。しかし、その問題があってホームに出てきたはずであるということを、私は推定をしておる。これ以上は、その点は申しませんが、ああいう局長の考え方で問題が円満に解決するとは私は思わない。
 それから、ちゃんと正規に申請書が出ているのに、それの扱いについても、書類が不備であるとか何とかというようなことだけ言っておりますが、これもほんとうはもっと尋ねたい。何地区から申請書が出て、一つ一つの書類がどの地区のものが何か書類が不備であるか、もう一つのものはどこが不備であると、はっきり答えてもらいたい。そして不備であるということから、その後どういうふうに処理したかということをお尋ねしたい。どう処理したのですか。どこにこの書類が眠っているのですか。こんなことを聞くのは、あんたたち、あまり都合のいい、手前勝手な解釈だけして、そして正式に出た書類そのものをただ単にいじくり回しておるだけで、何ら積極性が見られないということを私は不満として、質問している。納得のいくように答弁してもらいたい。
#57
○説明員(石田吉男君) 書類は仙台の局にとまっているのでございますが、その内容につきましては、ただいまお尋ねのような具体的なことはまだ起っていないようでございますので、急いで取り調べたいと存じます。
 それから、ただいままでのずっとお話でございますと、公社が積極的に指導すべきだというような御意見でございますが、私どもとしましては、従来のいろいろないきさつ、それから国会におけるいろいろなお話等から考えまして、まだ公社が積極的に指導しない方がいいのだというような考え方でおりまして、そのことは、先ほども申し上げましたように、現地の局長にも、今のところ公社側で積極的にあまり介入しないように、こういうふうに指図をしておりますが、ただいまのような御意向でございまれば、私どもももう一度その点も検討してみたい、かように考えております。
#58
○小笠原二三男君 最初火をつけておって、そして問題が困難になってくると、事態は静観した方がいい、そういう態度自身が私は不満なんです。何としてもこの事の起りは、公社の指導の仕方から起ってきておる。これは生産課長がどういう調査をしてこようと、自主的な判断では九つの組合がいいというまとまりを得たという事実はある。それがいけないと否定したのは専売公社である。これも否定できない。そして火がついて、燃え出してきた。そうしたらば、白勝て、赤勝てというような問題になってきた。そこで、あとは事態をしばらく見たい。そんなばかなことがありますか。私は指導せよと言っておるのではない。話し合って問題を円満に処理して、新しく耕作組合が発足して、そしてほんとうに組合が設立された目的が果されるように、一日も早くそういう組合が発足することが望ましいということで、話を進めておる。天下りに指導せよとか何とか、私は一言も言っていない。どうせ火をつけたのは皆さんですから、それで幾多の論議のあることもその通りなんですから、だから、もっと十分な話し合いを、現地の耕作者とお話し合いを進めたらどうかと、そうして問題の解決点を何とか見出すという努力を公社自身もおやりになったらどうか、こういうことを申し上げておる。今になって、火がついて、手をつけて、どっちへどうころぶかわからない事態、だから黙って見ておると。
 そして書類のことについても、伺うというと、それは不備があるのだと。いや、不備があるのなら、どこに不備があるのだと言うと、それは仙台の方に聞いてみなければはっきりわからないと。いや、その書類はどこにあるか。仙台にある。不備なら不備の点について、それでは申請者に対して公社側の意見が表明されているかというと、それもない。何を考えておるのかわからない。どっちを望む者にしても、そういう専売公社の扱いに対しては不満を持つだろうと思う。あきたらぬだろうと思う。しかし、これ以上はきょうは、時間がありませんから申しません。ただ、副総裁が、書類の問題については、仙台の方に問い合せてまたお話があるそうですから……。私はこれを聞きたいと思うが、どう処理したか、処理するのか、この点だけは明確に次回にお答えを願いたい。
 それから、それで仙台地区の問題を終りますが、さきの新聞記者との話ですが、専売公社と新聞社との関係は、あなたが言っておる程度のことで済むかもしれません。しかし、この問題は社会党に関して発言されておることであって、わが党から言えば、こういう誹謗というものは受け取るわけにいかない。従って、朝日新聞社に対して取り消しを要求せられることを要請します。そうでなかったならば――あなたたちは、大いに広告費も何も持っておるのですから、中央紙を通して、こういったことは事実無根である、従って社会党に対して御迷惑をかけたことは相済まないという、謝罪広告を出しますか。この二つを要請します。どうしますか、はっきりお答え願いたい。
#59
○説明員(石田吉男君) ただいまの仙台の方の文書のことでございますが、私ちょっと念のために申し上げておきたいのでございますけれども、仙台の局としては、申請書に不備がございましても、それを普通ならば、申請者に対してこれこれが不備であると、こういうふうなことを説明するのが当然でございますが、事態が御承知のように非常に紛糾しておりますので、かえってそういうことを申しては、また仙台の局として何か一方的な意図を持っておるというふうな誤解を招くおそれもあるということから、むしろそういう申請書の不備の点を申請者に対して話すということも差し控えておるのではないかと、かように考えております。普通のいろいろな申請書類の扱いにつきましては、できるだけすみやかに処置するようにということ、これは当然のことでございます。事柄が事柄だけに、慎重を期してそういう態度をとっているのではないかと思います。
 それから、御承知のように、耕作組合につきましては、従来耕作組合の職員で働いていた者、また今後新しくできます耕作組合の職員、こういうものは、十二月までにできませんと、例の農林関係の方の共済組合に加入ができなくなりまして、その資格が続かなくなると申しますか、そういう点もございますので、私どもとしましても、その十二月までには何とかして早くやはり耕作組合ができてくれまして、そういう職員が不利な扱いを受けることのないようにということで、非常に気をもんでおる次第でございます。むしろ早く作りたい、早くでき上ってほしいという気持におきましては、皆様より私どもの方がむしろ気をもんでおる。なお、御承知のように、耕作組合は公社のいろいろな事業上にも協力を得ておるのでございます。耕作組合の設立がおくれますと、事業のいろいろな連絡、その他のことにつきましても、耕作者の方々に非常に不便をかけますので、そういう意味におきましても、私どもは、現地の方の話が早くうまくまとまって、すっきりした形のものになってほしいということは、重々私どもの方でも痛切に考えておるところでございますので、その点はぜひ御了承いただきたいと思います。
 なお、新聞記事の問題につきましては、本人が言っております通り、本人はさようなことを申した覚えは全然ないのだ、かように言っております。間違った記事につきまして、公社がやったことでもないのに、それについて公社に責任をとれということも、少し話がちょっと筋が違うようにも思うのでございます。その新聞記事につきましては、先ほども申し上げましたように、事実と違うことがたびたびございまして、これは今に限ったことではございませんので、私どもの方でそういう記事を流したということであれば別でございます。そういうことを言った覚えがないということを、本人が言っております。私どもがやったことでないことにつきまして責任をとれということは、おっしゃいましすことは、その辺はちょっと責任をとりがたいと申しますか、そういうふうに考えております。
#60
○小笠原二三男君 今度のこの六つか五つかの申請書が出ているというのは、大蔵大臣に対して、政令の特例に、ただし書きですか、それに基いて認可を求める申請書だと思うのです。それが、窓口が千厩の支局であり、上級機関である仙台へ入ってきたということだと思う。それを現地の模様が政治的に非常にめんどうな模様があるから、不備であるというものを不備であるとして受理したままとめておく、それから本人に対して不備な点を明らかにして差し戻すこともしない、そういう政治的な判断を仙台の局がやっているだろうということを、副総裁お認めになっての御答弁なんですが、これはもってのほかのことじゃないですか。
 何か、専売公社自身でそういう扱いの幅が出先にゆだねられているのですか。公社がきめることじゃないですよ、これは。言うなれば、大蔵省の方の監理官か何かを通して、大蔵大臣の手元に行くべきものなのです。それが、窓口が公社であるだけなのです。むろん、内容的にはいろいろな審査もあるし、実体的には触れておることでしょう。しかし、書類が不備だというようなことを判断で、扱いの中でいかようなことを判断で、扱いの中でいかようにもできるという幅が、専売公社職員にあるのですか。ありますか。
#61
○説明員(村上孝太郎君) 政令の規定に関係いたしますので、私の方からもちょっと御説明申し上げます。
 御存じのように、付帯決議の意向を受けまして、過般、地区タバコ耕作組合の地区を定める政令というものがきめられまして、その中に「当該組合の運営に支障があると認められる場合には、大蔵大臣の定めるところにより別段の区域とする。」、こう書いてございます。この手続は、申請に対して認可するというふうなそういう手続をとっておりません。御存じのように、組合法の実体的権限というものは、これはすべて公社にあるわけでございまして、こういうふうな一種の法の定立権と申しますか、これは専売法についても同じでございますけれども、すべて専売権は大部分が公社に委任されておりますけれども、その中でこの定立権といいますか、たとえば専売法の改正案は大蔵大臣から出します。これは内閣から法案を提出するという権限を受けてそうなっておるわけでございますけれども、そういう意味において、現在は一種の法の定立権に属する大蔵大臣の特別地区の設定という行為は、公社からの依頼によって大蔵大臣が定める、こういうことになっておりまして、申請に対して認可という形にはなっておりませんので、ただいまおっしゃいました地区のいろいろな発起人からの申請というのは、いわば大蔵大臣に対する依頼を起させる準備的な段階、こういうふうに私は法的に解釈すべきだと思うのです。
 それから、今、そういう政治的な配慮があるか、あるいは裁量権があるかどうかというお尋ねのようでございましたけれども、これは私の考えまするのは、現在ここまでその事態がもつれておりますと、今公社がたとえばこれは一本化よりは三つか四つ、あるいは六組合がいいのだということになりますと、一本化の、何と申しますか、考えを持っている人たちに対して公社が不当に傷つけるということになりましょうし、また一本化でまとめろといえば、逆な立場にあられる方の耕作者の意思も傷つけるということになります。従って、こういう事態におきましては、申請の手続というものよりはもっと前にある耕作者自体の意思というものが、少くも私が観測いたしておりましても、いろいろ両論あるわけでございますから、これは事前にまとめるというのには少し時日をかしていただきたいという意味におきまして、申請書の不備云々ということを副総裁は言われたのじゃないかと思っております。その点、ちょっと私からも説明させていただきます。
#62
○説明員(石田吉男君) ただいま監理官から申し上げたようなことを私から申し上げたいと思って、先ちどちょっとお願いしたましたのですが、監理官からもお話がありましたので、特に申し上げることはございません。
#63
○小笠原二三男君 監理官は、前段における法解釈にとどまる発言なら、私は黙っておったのですが、現地のことについてどうこうという内容があるから、従って政治的に考慮し、また配慮するという幅もあるのだろう。あるかないかわからぬが、そういう実体的な関係から、全体としてはとめおかれるのだろうという御答弁でしたが、そんなことは私は監理官から聞こうとは思わない。あなたの権限外のことだ。それこそ私は法律的に申し上げたい。そうじゃないですか。権限外のことまで、べらべら言う必要はない。取り消せ、そんなことは、なまいきだ。
#64
○説明員(村上孝太郎君) まあ私が類推をしてそう申し上げたので、権限外と申しますけれども、私としましては、公社と常に一緒に仕事をしておりますので、私の意見も御参考になればというつもりで申し上げたのが、お気にさわりましたのは申しわけありませんが、そういう意味でございます。
#65
○小笠原二三男君 お気にさわるどころじゃないね。私は副総裁に尋ねておる。それに対して、あなたは、大蔵省の、この公社を監督し管轄しておる立場で法の解釈をするということは、私は認められるところだから、黙って聞いておった。しかし、内容、実体に触れてそういうことを言うことは、一体となって仕事をしているのだからと言うのですけれども、私の求めておる答弁じゃないのです、そういうことは。あなたがまた積極的に、監理官の立場でそれまでの発言をする必要はさらにない、この委員会では。取り消してもらいたい。参考までになんということですが、よけいなことです。政務次官、どう思うか。政務次官から答弁してもらいたい。
#66
○政府委員(佐野廣君) 先ほど来いろいろお話を聞いて、大蔵省としても円満な解決を希望しているわけでありますが、今監理官の申しましたことも、まあ小笠原先生のいろいろ御意見があり、また御質問の御趣旨に沿わなかったようでありますが、まあこれに関連した一つとして、私はこれを、容認するという表現じゃございませんが、取り消すというところまでは一つお許しを願いまして、文字通りの所見を述べたことにして、御了承を願いたいと思います。
 なお、私といたしまして、今後事態の円満な解決ということは、耕作者の皆さんの意思の十分に反映した民主的な組合のできることを、大蔵省としても念願をいたしている次第でございます。
#67
○小笠原二三男君 まあ、政務次官がそう言うから、まあ黙っておってもいいところですけれども、この問題は法律案の質疑や何かではない。われわれ委員会が自発的に、委員会の決議に従って、財政金融の調査ということで、調査案件として、これは国会議員の当然の権限として、質問をしておることなんです。そうであれば、これはわれわれが質問するものに相手から答弁さえあればいいのです。積極的によけいな発言する必要は、さらさらない。ことやかましく言うなら、法律案に基く、それに委任されておる大臣を補佐する政府委員でもないのですから、積極的に発言をするということは認められない。委員会の権威のために、ことやかましく言うなら、こういう発言は委員長自身も認めてはならぬわけです。われわれが積極的に調査しておるのですから、調査の範囲にとどまる質疑に答えてもらえばいい。
 そういう意味では、私は、法律解釈について、それは委員の考えが間違っておるのだ、政府の考えはこうなんだということなら、こうなんだという御発言があってしかるべきだ。それはよろしいでしょう。しかし、そういうことだって、たとえば積極的に発言をなし得る政府機関としては政務次官があるのですから、政務次官がお答えになればいい。まして、公社の方になるというと、委員会とは直接の関係がないのです。やかましく言うなら、政府の中の一公社機関なんです。だから、私が質疑をして責任のある答弁を求めるという場合、ほんとうを言うなら、副総裁にすべてに関して答弁してもらえれば、それでけっこうなんです。しかし、それもでき得ない範囲ですから、具体的に部長とか課長の御意見も聞いておるところなんです。それを、のこのこと発言をし、そうしてそのことも取り消さぬ。こんなことは委員会の運営についてよけいなことです。よけいな発言をしているのです。まあ取り消さぬというなら、委員長においてしかるべくこれを私は処理してもらうということで、これは預かってもらう。委員長も気をつけてもらいたい。
#68
○理事(山本米治君) 了承しました。
#69
○小笠原二三男君 だれでもものを言いたいというなら、発言を許すというような、そんな権威のない運営はいかぬぞ。
 それで、副総裁は、監理官のおっしゃったことの通りのことをあなたは言いたいと思っておったということで答弁にかえられましたが、監理官は言っていない。言っている中でも、十分な答弁になっておらぬのです。仙台の局長がとめておく、政治的な配慮をなし得る、そういう幅や範囲があるのかということを尋ねておるのです。これには御答弁がないから、副総裁にその点をお尋ねします。
#70
○説明員(石田吉男君) 申請書の問題でございますが、仙台の局が受け付けまして、本社を通って大蔵大臣に参るということでございますけれども、受け付けまして、ただ右から左に取り次ぐということではございませんで、やはり内容的に十分審査をいたしまして、書類として欠陥のないものにするということが、これが仙台の受け付けた局としての仕事でございます。従いまして、内容的により検討して、そのまま本社に回してきても欠缺のないものにするというためには、先ほど来お話のございますように、現地の事態がはっきり話がまとまって、その地域、あるいは構成員、その他のいろいろの条件がはっきりして参りませんと、欠缺のない内容になって参りませんので、そういうことでとめおいたのではなかろうかと私どもは考えていると、かように先ほど申し上げたのでございますが、そういう意味合いでございまして、受け付けた以上、ただ通せばいいのだということではないのでございます。そういう意味では、やはりそれだけの権限があると、かように申し得ると思うのでございます。
#71
○小笠原二三男君 私は、この点は後刻研究して、また次回に質問したいと思いますが、あなたは権限があると言う。しかし、私は、そういうことは本社においてこそ権限のあることであって、一出先機関に権限がないと常識的に考える。この点は、あとで私も研究をして、質問をします。
 それから、新聞社の問題ですが、公社としては責任はないのだ、そんなことを聞いてみたら言わぬということだから、言わぬということであれば責任はないのだ。そのことは何か、社会党に対しての誹謗であるというふうにお考えになるなら、社会党が新聞社にでも抗議したらいいではないかというふうに聞き取れるような御答弁ですが、そうですか。そういうものですか。あなたの部下がそういう、名を出してこういう発言があったという記事が掲載せられておる。言うたか言わぬかということは、社会党としてはあずかり知らぬことなんです。それで、こと事態についてあなたの方に責任を問うということはお門違いだと言わないばかりの御答弁でしたが、そういうものですか。その高橋室長なるものは一切この種のことは言っておらないのだということであるなら、社会党としては迷惑だから、専売公社に事態を明らかにしてもらいたいということであるなら、あなたの方で、新聞社に対して何らかの措置をするということは当然でないでしょうか。それは自分の方で言うことではないんだから、責任は、社会党で文句があるなら、文句のあるところへ行って言ったらいいでしょうということで、こういうこの種の問題が扱い得るんですか。あなたの職員なんですよ。そういう職員が言うたか言わぬかということを、あなた方はただしたと言うんですが、いきなりただして、それが正しいのかどうか。これはわれわれはそうは聞き取れない。ああそうですかという工合に聞いておくわけにはいかぬのです。
 もう一度お尋ねしますが、朝日新聞に対してその取り消しを要求する、あるいは専売公社職員はそういう不穏当な発言はなかったということを天下に明らかにする、そういう方途をおとりになりますかなりませんか、もう一度お尋ねします。
#72
○説明員(石田吉男君) 先ほど申し上げましたように、今まで新聞記事による迷惑というものは公社も相当こうむっておりまして、ややそういう点の神経が麻痺しておったかと思うのでありますが、まあ、今まで申し上げましたように、そういう取り消しの措置というふうなことも考えておりませんのでしたけれども、いろいろお話もございますと、私どもも一ぺん考え直してみることも必要かと思いますので、しばらく時間をかしていただきたいと思います。
#73
○栗山良夫君 私は、本論でありませんが、ただいまの新聞記事の取扱いにつきましては、社会党に属する一員として、ただいまの小笠原君に対する副総裁のお答えでは満足いたしかねます。で、元来、公務員というものは政治的に中立でなければならぬということは、御承知の通りでありまして、厳粛なる法律の施行者であります。従って、公務員ですから、そういう立場にあるのでありますが、公社の職員に至れば、なおさらでなければならぬと思います。ところが、そういう立場にある人が、たまたま新聞の記事によれば、政党の活動について、きわめて迷惑な言辞を発表せられておる。ただいまの副総裁のお話によると、高橋総裁室長は、いささかもそういうようなことは申してはおらぬとおっしゃる。しかし、国民は、販売部数を誇っている朝日新聞を通じて、さように信じておるのであります。このあなた方の本意でないことを国民が信用している。高橋総裁室長の言として信用している。これをどうしますかということは、政党として重要なことであります。
 従って、強将のもとに弱卒なしというのでありますが、岸総理もブラウン会見でとんでもないことを言っておりますが、これと同じことであります。こういうことは総理を見習う必要は一つもない。ところが、今あなたは非常に明白に否定をされました。従って、否定をし、なおかつ、その上に立って善処をすることを最後に約束せられましたが、私としては、そこまで明白に否定をせられました以上は、当委員会として、やはり朝日新聞そのものに向って、そういう事実があったのかなかったのか、これをやはり明白にする必要があると思います。おそらく、あらゆる新聞関係における談話にいたしましても、記事に載せて悪い部分については、発表のときに、これだけは内緒の話として聞いてくれ、記事に書かないようにしてくれ、こういうことをしばしば言うことがあります。そういうような談話の中で話したことであるから、正式な記事として取り上げたことは言わない、こういう御否定があるかもしれない。そういうときであれば、そういう約束のもとに記者会見をした記者が、その裏話までも書いたということであれば、これは不信行為でありましょう。しかし、いずれにしても、記事に載っていることは事実でありまするから、朝日新聞の編集局長等を中心として、当委員会として、この問題の出所、それから信憑性については、直ちに調査をせられて、そうしてあくまでも専売公社の高橋総裁室長が否定をし、そうして朝日新聞の方はその否定を了承しない、こういうことであれば、まことに残念なことでありますが、当委員会において両者を証人として喚問して対決してもらう、こういうことも必要かと思います。従って、私は今証人喚問の要求まではいたしませんけれども、とにもかくにも、当委員会として朝日新聞に対して、この記事についての信憑性を確認していただきたい。うそならばうそ、ほんとうならばほんとうと、これを確認していただきたい。これを委員会に要求いたします。
#74
○理事(山本米治君) 私から申し上げますが、だいぶ時間も経過しておりますので、ちょっと委員の出席等が少いようでございますので、この次の機会に相談したらどうかと思いますが。
#75
○平林剛君 ただいまの問題は、これは本論から少しはずれたのですけれども、重大な内容を含んでおりますから、やはり委員長においても善処する必要がある。先ほど栗山委員が指摘されたように、公務員としては政治的に中立でなければならぬという原則をはずれた事実が報道せられているわけであります。これは事実でない。先ほども副総裁のお話を聞きますと、新聞に間違ったことがときどき報道されるし、言わないことが報道されて迷惑を受けている。こうなりますと、新聞が誤まりなんだということで、これは日本の有数な機関紙に対して、副総裁のただいままでの御意見は大へん独善的なことになる。副総裁も、ぜひそのことはお取り消しになる必要があるんじゃないか。そうでないと、今までは社会党と専売公社の話で済みましたけれども、全報道人と専売公社ということにもなって、あなたが独善的であるのか、新聞が虚偽の報道をするのかという重大な問題になると思います。私どもとしては、副総裁の言が足りなかったと理解したいのでありますけれども、この点はやはり明確にする必要がある。党としても、もちろん、社会党の考え方を間違って報道されたのでありますから、実質的な損害を受けているわけであります。そういう意味からも、次回というわけにはいかないのです。
 そこで、やはり与党の理事がお見えになりませんから、この取扱いを、委員長理事の打合会で委員会としての方法をきめる、こういうことを取り計らってもらいたい。
#76
○栗山良夫君 今、委員長は、委員が少いから次回にしたいとおっしゃいますが、これは真実であるかないかということを、書いた本人に聞くだけなんです。これは、だれもこれに異議を唱える必要がない。これだけのことです。
#77
○理事(山本米治君) ちょっと、速記をやめて。
#78
○理事(山本米治君) 速記を始めて下さい。
#79
○小笠原二三男君 先ほどから、だんだんの取扱いのお話がありましたが、委員長の申しておる点も、慎重な扱いをする必要からいろいろの御意見としてわれわれも承わり、従って、ただいまの栗山議員の御提案ですが、これを委員長におかれて朝日新聞社の方に御照会をいただいて、その事実関係をつまびらかにした上で、その経過を次回の委員会で御報告を願いたい。
#80
○理事(山本米治君) 了承いたしました。
#81
○小笠原二三男君 それから、念ばらしに申しますが、副総裁は、御否定なさっておった前段の意向はここで何ら取り消す必要はない、ただ、だんだんのお話を聞いて、またちょっと考慮したいというだけのことのように私は伺っているのですが、その程度に伺っておってよろしいかどうか、もう一ぺんお尋ねしたい。
 それから、私、専売公社に資料を要求したいのですが、それは、高砂商事株式会社の過去五ヵ年間の役職にある人の名簿並びに貸借対照表と損益計算書を出していただきたい。以上、資料として要求します。
 その次に、次回になるかどうかわかりませんが、高砂商事の会社の経理、経営の内容なりをお尋ねしますから、資料をもってやっていだたきたい。ようござんすね。
#82
○説明員(石田吉男君) 小笠原先生、前の方の御質問でございますが、ちょっと簡単にお話しになりましたので、私ちょっとのみ込めなかったのでございますけれども、はなはだ恐縮でございますが、もう一度お願いいたします。
#83
○小笠原二三男君 じゃ、別な形であらためて質問しますが、最後にあなたが御答弁になったことは、帰って十分考えてみたいという意味のお話がありましたが、それはどういうことを言っているのか、もう少し丁寧に御答弁願いたい。
#84
○説明員(石田吉男君) 急なお話でございましたので、私、帰りまして、もう一度よく、高橋室長にもよく聞いてみます。それから、なお、まあ公社としてどういう態度をとるかというふうな御質問が、まあ前にあったわけでございますが、それにつきましても、私一存だけで、ここではっきり申し上げるということもいかがかと存じますので、なお帰りまして部内の者とよく相談をいたしたいと、かような意味でございます。
 それから、高砂商事のお話でございますが、これはまあ公社の方から直接そういうものを出せという権限もないので、どの程度まで、資料がとれますか、いろいろタバコ関係の肥料をやっておりますから、こちらから出せといえば、もちろん出してくるとは思いますけれども、まあ当然の権限としてとれるというものでもございませんので、あるいは多少不備なものがありましても、お許しを得たいと思います。ちょっと御了解を得たいと思います。
#85
○野溝勝君 同僚委員から詳細にわたって質問がございましたので、私は左の点を当局に質問し、かつ述べまして、御答弁を願い、なお即答しかねる点は次回でよろしいのでございます。私の質問を四点について記録しておいていただきたいと思います。
 第一は、新聞記事の問題ですが、これについては、さきに私が公社に上った際に、高橋室長に不都合な記事に対し警告した。その際高橋君の曰く、常識でもああいうことは書かないということは御了解できると思いますというような意見が出たのですが、きょうここで君の言いわけを聞く必要はない、いずれ公けの席で明らかにすることにしようということを申し上げてきたのですが、本日各委員から出ました意見に対し、十分石田副総裁はよく認識されたことと思う。これに対する具体的の結論を一つ出すように、特に強い希望を申し上げておきます。
 次に、先日私と平林、横山の三議員が社会党から命令されまして、不肖私、調査団長となり、四国高校に参ったのです。その際非常に迷惑を受けたことがあります。それは前日の朝日新聞記事です。これによって耕作者は、社会党は党勢拡張に来たんだというようなことを言う。どうしたといったところが、公社高橋室長談の新聞記事で非常に迷惑を受けたと憤慨していた。この点を一つ十分つかんでいただきたいと思う。
 それから、高松のタバコ事件につきましては、すでに副総裁その他首脳部の方々も十分了承されておると思います。まず第一点の問題については、高松タバコ耕作組合で去る七月までの公金横領の不正事件がございます。公社員も交際費の名において同組合から金品を受取っておるのではないかという、この問題であります。
 第二点は、観音寺葉タバコ耕作組合は、三豊葉タバコ耕作組合連合会といっていた三十年ごろに、公社員と仲介人、ブローカーのあっ旋で肥料を買うことにしたが、現物が手に入らず、その後三年間に耕作者が反当り年間千二百円ずつ支出して、穴埋めをしています。公社はこれに対して何ら手を打っておらないのでございますが、その後どうなっか。
 第三点は、耕作者に渡す前渡金や葉タバコ収納金を特定の金融機関に預け入れるように公社側が指示しておったのであります。しかし、この点についても、耕作者は特定の金融機関を指示されることは非常に迷惑だと言っておりますが、この点はどうなっておったのか。
 第四点は、公社の職員が地方へ出張して不相応のもてなしを受けておる、これがために組合へ負担がかかって、組合経営も非常に苦しくなる、この点でございます。
 なお、ただいま問題になりました耕作組合の地域問題、あるいは単一大組合か、あるいは小組織かという問題、これは岩手県における千厩だけの問題ではない。その他にも私の耳に入っておるだけでも二、三あるのでございまして、これは共通、全体の結論を出していただきたい。
 質問主題の四国高松公社とタバコ耕作事件に関し調査に参った節、田村局長からもいろいろと答弁がありましたが、その答弁には、満足でき得るような答弁ははっきり持ってくることができませんでした。先日、副総裁にお会いした節に、田村局長が近いうちに上京してくることになっておるというお話でございましたが、もし上京されて、その後その話をされたならば、きょうここにおいてお答えを願いたいし、まだ上京しないということでありましたならも、私の申し上げました骨子についてお答え願いたい。詳細にわたりしましては、田村局長に詳しく申してありますから、十分お打ち合せの上、お答えを願いたいと思います。もし田村局長との間に詳細お打ち合せがありましたならば、率直に対案のお答えを願いたいし、もし打ち合せがないということであったならば、至急連絡して、この次の委員会にお答えを願いたいと思うのでございますが、いかがでございますか。
#86
○説明員(石田吉男君) 田村局長は先週、局長会議があって出て参りまして、いろいろ話をいたしましたが、まだ調査がすっかり済んでいないところもあるようでございますので、もう一度高松の局の方から連絡を受ける必要のあることもあります。それから、あるいは調査をしても、結局わからないというふうな事項もあるように思いますが、高松の方と連絡をとりながら、なるべく早い機会にお答え申し上げるようにいたしたいと思います。
#87
○野溝勝君 それでは、副総裁のお言葉を額面通りにこちらは受け取りまして、わかっておる点、それからわからぬ点、一つ区別していただきたいのでございますが、どの点がわかっておられますか。私の今申し上げた四つの中で、どの点がわかっておりますか、どの点がわからないのでありますか。
#88
○説明員(石田吉男君) 高松の直轄の組合から公社の社員が金を受け取っておったかどうか、あるいは饗応を受けておったかどうかという問題、これにつきましては、現地の方ではないということを局長も言っておりましたのですが、御承知のように、これは耕作組合の方で使途不明の金がある、それがあるいは公社員のために使ったのではないかというふうな疑いで見られておるわけでございます。従いまして、こういう問題になりますと、まあ私どもの方では田村局長の報告によれば、そういうのはないのだ、こういうことでございますが、こういうことはおそらく、刑事事件になっておりまして、警察の手も入っておりますので、そういう調査がずっと出て参らないと、いずれがほんとうかということは明瞭にならないのだと思います。
 それから、観音寺の三豊という組合の金融機関の指定の問題でございますが、これはどういう指定をしたのか、どういう指示をしたのかということを、もう一度よく調べてもらうことにしております。この点は判明いたしておりません。
 それから三番目の不相応なもてなしを出張員が受けているじゃないか。これは抽象的にお話しになりますと、あるいはありそうだということにもなるかもしれませんが、具体的にいつの場合であるのかというふうなことは、なかなかこれは調べがつかないのじゃないかと思います。私どもの方でも、まあふだんそういうことはないように考えておるのでございますが、これはまあ具体的にこういう例があったじゃないかとか、こういう例があったじゃないかというふうなお示しでもあると、調べがつきますが、そうでないと、これは耕作方で調べてもわからない。なかなかわかりにくい事項ではないかと思います。
 それから、組合の設立方針の問題でございますが、これは高松の局の問題というよりも、公社の全体の問題でございますので、調査しなければわからぬという問題でもないと思いますが、御承知のように、現実の問題として起っておりますのは、千厩とか、あるいは秦野とか、そういう所でございます。これにつきましては、前から申し上げておりますように、できるだけ耕作者の意向に従って作りたいということを申し上げておりまして、現に非常に紛争の起っております土地につきましては、先ほど小笠原先生のお話もございまして、公社が入ったらいいのかどうかについても、われわれちょっと自信もございませんので、いろいろ思い悩んでおるので、一方的な意思でやるつもりはないということだけは申し上げられると思います。
#89
○野溝勝君 副総裁のお答えによると、田村局長との間に話し合いがあったと思えるような節もあるし、思えない節もあるのです。第一の私の聞いた点は、確かにまだ刑事事件になっておりません。しかし、収納価格が八階級もあり、肉眼検査でやる鑑定の主任が、その不正横領をした耕作組合長と親交があるのですから、これが誤解を起すことは当りまえなんでして、こういう点において、今後刑事事件として告発され、刑事事件として発展すると思うのですが、その前に、公社として、徳義上から見ても、専売制度の権威の上からも、善処すべきであると思うのでございます。公社は、高松公社に右の精神で調査させた方がいいと思うのです。ただ、自方鑑定人が依然として公社の公務員としておるというようなことに至っては、たとえば刑事事件の結論がなくても、行政上大きな支障を来たすと思うのです。こういう点について特に、最高指導者といいますか、地位にあるあなた方が、十分配慮をする必要がありはせぬかと思うのです。こういう意味で申し上げたのですから、その点十分……。
 それから、観音寺の問題につきましては、少しく見当違いだと思う。これは、いわば使い込み事件を、たとえば肥料を、公社の指導員なり、鑑定人なりがあっせんして、そうしてブローカーから肥料を買ったところが、その肥料が入らなんで、そこで問題を起しまして、今度は耕作者の諸君が立てかえ払いをしたわけなんです。これはいずれ解決すれば返してやろうということを、公社の人が言ったんです。それで、耕作者の諸君は、御承知のごとく、公社員、指導員に対して非常にこわいから、ではいずれ解決したら返してくれるだろうというわけで、立てかえて払った。ようやく三年間の支払いが終ってほっとしたところ、返してくるかと思ったところが、言を左右にして、あいまいな回答しか得られぬので、困るということなんです。この点を田村局長から、つぶさに申し上げているから、耳に入っていると思うのでございますが、今お話を聞くと、金融機関と混同しているようですが、金融機関の方の問題は、これは別の問題です。そういう点に対して局長は努力すると言っておりますが、どういうふうな結果になっているかということを聞いたのです。
 それから、金融機関の問題については、高松には百十四銀行が公社の指定銀行みたいになっているんですね、ところが、耕作者の方から見ると、この収納金などの問題については、信用組合あるいは相互銀行あたりを信用しているらしいんですよ。私も、公社の金を百十四銀行を指定銀行として取り扱うのは自由だが、耕作者の金は自主的に処理させるべきである。その点がはっきりしないのでございますが、耕作者から見ると、公社の発言は強くとれるというんです。その点に対する調査あるいは内容、さらに私がお伺いするのは、問題を起したそのときの文書を一つお示しを願いたいということ。
 あとの公社の職員が地方に出張して贈賄云々という問題は、きょうはこの程度でやめておきましょう。以上点に対する、石田副総裁と田村局長との話し合いの結果、どういうようなことになっておりますか、その点を一つお伺いしておきたい。
#90
○説明員(石田吉男君) 具体的に話の内容を申し上げますと、田村局長に、この前、野溝先生がお帰りになって、大体こういうお話でございました、それで田村局長にもよく話してあった、それについてお前の方の調査の結果なり、考え方なりを聞かせてほしい、こういう話をしたわけであります。まあ時間も少かった関係もあるかと思いますが、先ほどお答えしたような趣旨のことで、具体的な何を調べないとわからぬと思うのでございますが、それまでよく調べてから連絡しましょう、こういうことで別れたわけでございます。ちょうど、きょうも総務部長も来ておりますが、もう一度よく御趣旨のわかるように私から総務部長に申し上げまして、今週中には向うへ参りますから、また川村局長とよく相談をして連絡をしたいというふうにいたしたいと思っております。
#91
○理事(山本米治君) では、本日はこの程度として、次回は、十月二十八日午前十時から開会いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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