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1958/10/29 第30回国会 参議院 参議院会議録情報 第030回国会 運輸委員会 第5号
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1958/10/29 第30回国会 参議院

参議院会議録情報 第030回国会 運輸委員会 第5号

#1
第030回国会 運輸委員会 第5号
昭和三十三年十月二十九日(水曜日)
   午後一時四十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十月二十一日委員平島敏夫君辞任につ
き、その補欠として杉原荒太君を議長
において指名した。
十月二十二日委員杉原荒太君及び三浦
義男君辞任につき、その補欠として平
島敏夫君及び小林武治君を議長におい
て指名した。
十月二十三日委員江藤智君及び植竹春
彦君辞任につき、その補欠として平井
太郎君及び青山正一君を議長において
指名した。
十月二十四日委員小林武治君及び青山
正一君辞任につき、その補欠として三
浦義男君及び植竹春彦君を議長におい
て指名した。
十月二十七日委員平井太郎君辞任につ
き、その補欠として江藤智君を議長に
おいて指名した。
同日委員井村徳二君死去された。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     大和 与一君
   理事
           江藤  智君
           成田 一郎君
           三浦 義男君
           柴谷  要君
   委員
           石原幹市郎君
           植竹 春彦君
           相澤 重明君
           中村 正雄君
           森田 義衞君
           市川 房枝君
           岩間 正男君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 永野  護君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  説明員
   運輸省港湾局建
   設課首席港湾工
   事検査官    布施敞一郎君
   運輸省自動車局
   長       山内 公猷君
   運輸省観光局長 細田 吉藏君
   海上保安庁警備
   救難部長    松野 清秀君
   日本国有鉄道営
   業局旅客課長  長瀬 恒雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○小委員の補欠選定の件
○小委員長の指名の件
○運輸事情等に関する調査の件
 (国有鉄道無賃乗車証に関する件)
 (第二十二号台風による被害に関す
 る件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(大和与一君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 すでに御承知のことと思いますが、本委員会の委員の井村徳二君が一昨二十七日夜逝去せられました。まことに痛惜哀悼のきわみでございます。
 ここに、つつしんで同君の御逝去をいたむとともに、御冥福を、皆さんとともにお祈り申し上げたいと思います。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(大和与一君) 次に、理事の補欠互選についてお諮り申し上げます。
 理事の三浦義男君及び同江藤智君が委員を辞任され、再び委員に復帰されましたが、理事が二人欠員中でございますので、その補欠を互選いたしたいと存じます。
 先例により、便宜私から指名することに御異議ございませんか。
#4
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認めます。
 よって理事に、三浦義男君及び江藤智君を指名いたします。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(大和与一君) 次に交通事故防止に関する小委員の補欠選定及び小委員長についてお諮りいたします。
 小委員でありました江藤智君、植竹春彦君及び平島敏夫君が委員を辞任されましたが、また復帰されましたので、その補欠の選定及び小委員長については、先例により、便宜私から指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
#6
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認めます。
 よって小委員に、江藤智君、植竹春彦君及び平島敏夫君を、同小委員長に江藤智君を指名いたします。
  ―――――――――――――
#7
○市川房枝君 運輸大臣に、国会議員の特急の無賃乗車のことについてお伺いしたいと思います。
 運輸省の方で、国会議員日本国有鉄道無賃乗車令の改正を去る二十四日の内閣に御提案になりまして、そこで可決されたようでございます。その政令はもう出ましたか。あるいはいつ出ますか。実施期日は、いつからになっておりますか。それから、内容は、どういうふうになっておりますか、まずお伺いしたいと思います。
#8
○国務大臣(永野護君) その政令の実施期日は、来月の一日からになっております。
 従来の国会議員のパスでは、寝台と特急券はいわゆる無賃乗車の特典がありませんので、別にお金を支払うことになっておったのでありますが、そのうちの特急券だけは、なくとも列車には乗れるような改正をいたしたわけでございます。
#9
○市川房枝君 一等の特急券も、そうですか。
#10
○国務大臣(永野護君) いや、一等は別に払う。二等だけでございます。
#11
○市川房枝君 この改正について、運輸大臣は、二十四日の朝日新聞を見ますと、当りまえのことなんだ。閣議では何の反対も出なかった。こうおっしゃっておりますが、当りまえのことならば、新聞は、この問題について、そんなに書かなかったろうと思うのです。
 私、この問題についての新聞の切り抜きは、四新聞だけ持っておりますけれども、ここにこんなにたくさんあります。また各新聞の投書欄にも、その問題に対する投書も相当出ておりますが、そういうことについて、一体大臣は、どういうふうにお考えになっておりますか。
 それを一つ伺いたいと思います。
#12
○国務大臣(永野護君) お答えいたします。
 私が当りまえのことと申しましたのは、その通りの表現じゃなかったのでありますが、すでに国会法で、国会議員は日本の国有鉄道に自由に乗れるという規定になっておるのであります。それでありますから、そのまま解釈いたしますと、国有鉄道の施設は自由にという意味ですから、全く無制限という意味だと思います。それに乗れることになっておるのであります。ただ、この国会法発布の当時には、特急というのは、一本しかなかった。そこで、それはいろんな事情から、特に外国人なんか非常に利用しておるような特別の乗りものであったような時代でありましたので、特急券だけは、はずしたのであります。ところがその後だんだん、だんだん鉄道の運行が整いまして、ことに最近には、特急列車が非常に多くなりまして、むしろ国会議員なんかが利用いたしますのは、いわゆる特急というものが、むしろ普通であって、普通の急行は――いわばその特急が、普通列車の扱いに、こう何と申しますか、一般に普及いたしますと、普通急行というのは、特にのろいというような感じを持つので、普通の乗りものとしていわゆる特急が、つまり持別急行というのは、特別でなくなったのです。全体のうちの一本の時は、特別という感じがありましたけれども、いわゆる特急というものが、非常に多くなりますと、この方が普通になっちゃって、おそい方が、むしろ特別におそい方になるような扱いを受けるように、だんだんなりましたので、国会議員は自由に使えるというこの国会法がある限りは、いわゆる特急にも乗れるようにすることが当然じゃないか。ただ問題は、その国会法が一体これはけしからぬじゃないかというのは、今度は別の立法論になります。
 今の国会法がある限りは、国会議員が自由に乗れるということは、原則でありますから、当然であると、こう申したのであります。
#13
○市川房枝君 なるほどお話のように、国会法には、「会期中及び公務のため自由に」という言葉が書いてあるのです。この国会法の解釈は、これは、まあ国会法の問題でありましょうけれども、しかしこの国会法を受けて、運輸省が政令をお作りになる場合、やはりこの国会法をどう解釈しておいでになるかという問題が起ってくると思うのです。
 会期中というのは、これははっきりしますけれども、その次の、今自由とおっしゃいましたけれども、自由の、頭が一つついておる、その公務のためと、こう書いてあるのですが、一体公務のためというのを、運輸大臣はどういうふうに御解釈になっておりますか、この機会に伺っておきたいと思います。
#14
○国務大臣(永野護君) 公務ということを客観的に何かきめる審査機関があれば、非常に簡単なんでありますが、各人の主観で、これは公務で行くんだと判断いたして、おれは公務で行くんだからと、こう言えば、どうもそれが公務でないという立証は、はなはだむずかしいと思います。
 自然この国会法は、みんな良識のある国会議員ならば知っておるはずでありますから、従って乗る時は、本人が公務と判断した場合に、その乗車券を使う、こう私どもは判断するわけであります。
#15
○市川房枝君 自由となっているから、すべて国会議員は、国有鉄道を無賃でいいのだという、さっきお言葉があったのですけれども、私やはり、今の公務のためということを、それは解釈の問題でありましょうけれども、公務のためという言葉から受ける感じは、少くとも国会の議決による調査といいますか、あるいは休会中に招集される委員会に対するときは、はっきり公務と言えるのですが、政党のは、これは公務と言えるのですか、党務ではあるけれども、公務ではないという解釈もできるのでありまして、こういう言葉がついている以上は、私はただ無条件に何でも全部無料だというふうな解釈は、果して妥当かどうか。いや、そういう解釈を一体国民が納得するかどうかというところに、一つ問題があると思いますが、これは、しかし国会自身の問題でありまするから、あまり運輸大臣に申しても、見当が違うだろうと思うのですが、ただ特急を、まあ特急でなくなったのだというお話がありました。なるほど特急、少し数もふえたようですけれども、さっきのお言葉から、私はただ問題は、国会法の規定によってするのだから当然だというふうな御解釈でも、何かありまして、一番今度のことが、社会的に問題になったのは、国民の間で非常に問題にされているのは、国民大衆のこの利便が、このために影響を受けるのではないか。特急も、今度は回数が多くなりましたけれども、それでも前よりも、前は一週間前に申し込めばよかった。今度は二週間前に申し込まなきゃならぬというほど希望者が多いといいますか、そういうのに、国会議員の無賃乗車が入る、その座席の確保の問題が入ります。それだけ国民が困るのじゃないかという私は感じが、こういう問題を起しておる。
 ほんとうは私に言わせれば、むしろ歳費の値上げの問題とか、あるいは年金の問題の方が、もっと重大な問題であったと思うのですけれども、そういう問題よりも、今度の問題の方が、こんな大きく取り上げられているというのは、国民各人が、身をもってそれぞれが、私はそういう不安を感ずるということからきているのじゃないかと思うのですが、そういう国民の側の問題は、お考えになったかどうか、どういうふうにお考えになるか伺いたいと思います。
#16
○国務大臣(永野護君) 非常に、この問題が世論を刺激しておりますことはよく承知いたしております。これがもう少し激しくなれば、国会法自体の立法論が起きてくるのじゃないかとすら思うのであります。
 そうするとむしろ問題は非常に割り切ったはっきりしたことになるのであります。私は、その立法論としては、いろいろ私にも意見がないわけではありませんが、今この国会法が厳存しております限りは、どうも、いわゆる特急券、皆さんがおっしゃるように特急券が、非常にこんでいるというような事態のあることも、よく承知しておりますけれども、これは反面から申しますると、いかに、いわゆる特急というものが、特別の列車じゃなくて、だれでもが特急に乗る程度に、特急というものの普遍化ということを考えても、そうじゃないかと思うのであります。そうとすれば、特別のものであるからというので、これだけはといって除外したのでありますが、そういうふうに、いわゆる特急というものが普遍化したら、国会議員が、今の自由に乗れるという特権を国会法でもらっております以上は、いわゆる特急に乗れるようにしても、差しつかえないのではないかと、こう考えております。
 ただお説のように、そのためにこの無賃乗車の議員がふえる、それだけ大衆が困るということも事実であります。従いまして、これは良識ある国会議員の自己反省に待つ点が多いと思います。公務であるかないかということを外から、かれこれ言いましても、おれは公務で行っておるのだと言われたら、これは水かけ論になるのでありますから、先ほど申しますように、公けの国会の出張なら明らかに公務だが、党のことでは、公務と言えるかどうかあやしいという御議論がございますけれども、しかし私でない、国の政策の研究のために旅行しますときは、これがいわゆる党から出張いたしましても、これは公務と言って言えないことはないのではないかというような感じもするのであります。
 要は、具体的の場合における良識の判断に待って、それの運営を考えていく、まあ、とにかく日本の選良として国会に出ている人なら、大体、そのくらいの良識はお持ちであろうと、一応われわれは尊敬して考えております。
#17
○市川房枝君 この無賃乗車の件は、衆議院の庶務小委員会からの要求で、その圧力に運輸省が屈したのだ、こういう新聞もあり、そうかと思いますと、いやそうではない、運輸省の方から、自発的にこれを申し出たのだというような説もあり、いや両方で、なれ合いでうまくやっているのだということも書いてございますが、一体、それはどっちがほんとうなのか伺いたいし、それから、これは昨年の四月のことですが、参議院の庶務小委員会で、当時斎藤さんが委員長だったようでありますが、そのときに、庶務小から、今度と同じように特急券を無賃乗車にしろということの決定があって、そして参議院の事務局から国鉄に正式に話があったらしいと聞いております。
 ところが、そのときに国鉄は、御要望に応じかねる、こう言って断わってきたのだそうであります。
 そういうことがあるのに、今度は、自発的にと申しますか、国鉄の問題は、後で国鉄の方から伺いたいと思っておりますが、国鉄は、あまりいい顔をなすっていなかったように、新聞にだいぶ出ております。それを運輸省の方で、むしろ進んでなすったようなふうに受け取れるのですが、それはいかがでしょうか。
#18
○国務大臣(永野護君) はなはだ申しわけございませんが、昨年のことは、私よく存じません。なんでしたらその点は、昨年のことは、取り調べて御返事いたします。
 今度の問題につきましては、特にこれが問題となりましたのは、今度いわゆる特急が、非常に増発されるものでありますから、その機会に、今申しますような国会議員が、一応、自由にという言葉は、非常にあれでありますけれども、交通機関は利用ができるということがある以上は、こう多くなったら、いわゆる立法当時の特急という概念と特急列車の性質が変ってきている。だから、これに乗れるようにすることは、この立法の趣意から、この法律がある限りは、その方が当然ではないか、こう考えておりますので、つまり特急券の非常な増発ということが、特急列車の増発ということがそういう考えを持たしめるに至った原因であります。つまり昨年と――昨年のことはよく存じませんから、調べて御返事いたしますけれども、今のお説の通りだろうと思います。おそらく。そうしますと、そのときには断わったことを、今度なぜやったかと言うと、特急が非常にふえて、いわゆる特別じゃなくて、それが非常に普遍的な列車になったということから、普遍化したものならば、その普遍化した列車は乗れるようにするのが、この国会法の趣意ではないか、こう了解した次第であります。
 私は、実はこの問題が取り上げられたときは、政務次官が取り上げて話をしておりましたので、その場に立ち会わぬものですから、どちらが先に言い出したかわかりませんが、私は立ち会っておれば、はっきりとどちらが先に言い出したと申し上げますが、その場に立ち会わぬものですから、はなはだ不十分でありますが。
#19
○柴谷要君 市川さんの発言に関連して……。
 私は、庶務小委員をずっとやっておりますが、斎藤庶務小委員長のときに、国鉄の特急パスの問題について、無賃乗車ができるように国鉄に申し入れる決議をいたしておりません。というのは、こういうことなんです。たまたま小委員会が開かれましたときに、大へん時刻変更によって急行ができるそうだ、特急ができるそうだ。ところが特急がふえるというと、われわれが特急券を買って乗るということが不便になる、大体列車数がどのくらいふえていくのか、これは調べる必要がある。これだけでは小委員会できめたのです。しかし、これに対して、無賃の申し入れを国鉄にするということは決定いたしておりません。
 それと同時に、この問題についての実情を、事務総長から国鉄当局に問い合わせてみよう、その上で、いろいろ支障を来たすならば、庶務小委員会でやろうということはございましたけれども、今日まで、私庶務小委員として、この問題を取り上げさせないように努力をしております。参議院では遺憾ながら、そういう問題はなかった、こういうことで御認識をいただきたいと思います。断じてございません。
#20
○市川房枝君 さっき大臣から、議員の良識によってあれを使っていただくだろうというお話がございましたが、これは新聞によりますと、二十三日の次官会議の決定の前に、衆議院の庶務小委員会に政務次官がおいでになって、そうしていろいろお話になっているようですが、そのときに政務次官から、短距離は乗らないように遠慮してほしいということ、それから、その日になってから切符をほしいということは遠慮してほしいという御申し出があったということが新聞に出ておるのであります。
 これは、それこそ短距離の所へ遊びにおいでになるときにお使いになってはというような事柄をお考えになったことと思いますが、ただ、これは御申し出になっただけで、どうなんでしょう、これがもし政令で、距離は何キロ以上の場合とか何とかというようなことがあればいいのですけれども、ただ御申し出だけで、果してそれが実行されるかどうか、そういう御心配はございませんか。
#21
○国務大臣(永野護君) 実際上の運営の上から申しまして、きわめて短距離に利用される、それから残りの区間をから車を引っ張るようなことになることは、それは事実困ることだと考えております。
その問題が、庶務小委員会にどういうふうに出て、どちらからどういうふうな申し出をしたかというようなことは、私は、その席におらぬものでございますから、必要があれば、そこにおったのは私の方の政務次官でありますから、よく重ねて取り調べまして、間違いのないように御返事したいと思います。と申しますのは、どちらが言ったかということがかなり今問題になっているものですから、その場に立ち会わない私が、どちらから言い出したというようなことを責任を持ってお答えしにくいのであります。一番いいのは、その席におる人ならば、あれはどっちがどうだったということが、お答えができるはずであります。
 だから、私がその席におれば、無論即座にお答えいたしますけれども、私その席におりませんでしたから、必要があれば、どちらが言い出したかということに問題をしぼって、御返事いたします。
#22
○市川房枝君 聞くところによりますと、この問題が議運の庶務小ですか、御相談になったときに、この無賃乗車によって、国鉄がある程度、それだけ減収になるわけなんですが、その減収になった分は、運輸省から国鉄の方へ補充すると、予算として出してもいいと、そういうことが考えられておるようなお話があったというように聞くのですが、無賃乗車については、身体障害者の無賃乗車、現在行われておりますが、それに対しての国鉄への補償といいますか、何か運輸省からお出しになっておるように聞いておりますが、国会議員のは、今までのパスのはお出しになっていないと承知しておりますが、今後の特急と関連して、そういうふうな問題を運輸省として、将来お考えになるかどうか。
 それをちょっと伺いたいと思います。
#23
○国務大臣(永野護君) 当日の話は、先ほどから申しますように、私その席におりませんでしたから、どういう申し入れをどちらからどういうふうにしたかということは、実は私、この席からお答えしかねるのであります。
 ただ将来、無賃乗車した場合に、将来の問題として運輸省が、国鉄にその代金だけを支払う計画があるかどうかというお話でございますけれども、それは私は、今は考えておりません。その理由は、先ほど申しますように、国会法がある以上は、私はそうすることが当然という言葉を使うと、はなはだ誤解があるかもしれませんけれども、この国会法自体がけしからんじゃないかという議論のときには、それがまた論議すべき問題だと思いますけれども、この国会法のあります限りは、そういうことをは考えておりません。
#24
○市川房枝君 もう一つ。
 世間では、国鉄の問題の次に、日航の問題が、おそらくまた無賃になるのじゃないかということを言っておりますけれども、運輸省としては、それはどう考えていますか。
#25
○国務大臣(永野護君) 考えておりません。
#26
○岩間正男君 今の問題に関連して、私基本的な態度として、二、三点お聞きしておきたいのですが、この前国鉄の運賃値上げの問題が問題になりました。そのときに公聴会を開きまして、たしか実業家を代表して来られた方が、議員の無賃乗車のことにつきまして、やはり非常に意見を出しておられた。そのとき、やはり一つ問題になったわけですけれども、この問題、なかなかある意味では、これはどうも前近代的な一つの習慣であるというふうな形で残されておるのじゃないかという面も考えられる。一応これと関連して、国鉄の合理的な経営の問題を、われわれが当委員会で追及する場合に、自分自身は、その特典の上に何か眠っておるような形では、非常に矛盾を感じておるわけです。小さい問題のようだが、小さい問題ではありません。
 従ってこの問題を、やはり国鉄経営の合理化の面、こういう面から全般的に検討されるお考えがあるかどうかという問題、といいますのは、国会議員の運賃の問題もありますが、もう一つ、国鉄で出しております大小無数の、これは無賃のパスがあると思うのです。こういう問題も、どうしても、これはやはり今後の合理化の上で考えられなくちゃならない問題で、これと関連してくると思うのですが、こういう点について、根本的に検討されるお考えがあるかどうか、あるいはまた検討しておられるのですかどうですか。
 こういう点についてまずお伺いしたいと思います。
#27
○国務大臣(永野護君) 二つの問題があると思います。一つは、議員のパスの問題、もう一つは、議員以外に出しているパスの問題。
 先ほどから、くどいように申し上げております国会議員の無料パスは、法律上の根拠を持っているパスでありますから、この法律のあります限りは、その法律の執行の責任者である行政当局と申しまするものは、この法律のワクの中で問題を考えなければなりませんから、国会議員のパスを廃止するということは、運輸行政の問題としては取り上げかねると思います。ただし先ほどから、これも繰り返し申しておりますように、立法論として、今の岩間議員は前近代的と言われましたが、今新しい法律感覚から言ったらおかしいのじゃないかというような御議論がありましたが、私は立法論としてはそういうことはあり得ると思います。しかしこの法律がある間は、この法律のワクの中で行政事務を担当しておりまする私どもの立場といたしましては、行政運営で法律で与えられている議員のこの特典を取り上げることは不可能だと、こういうふうに私は解しております。
 ただこの、いろいろ国鉄の運営をやかましく言うときに、自分たちが、ただ乗っておったのじゃ、何だか内心じくしたるものがあるというような岩間議員のお説でありましたが、これは私、先ほどから繰り返し申しておりまするように、この条文の解釈は、無条件じゃないので、「公務のため」とかあるいは「会期中」に限りとかありますのでは、そこは、議員の良識によりまして、これに乗っておっちゃ、おれは将来、国鉄のことは文句言えぬからとお考えになり……そうして一つ一つの旅行の本質は、議員からでないと、外部からはわからないのであります、その旅行を、一体どういう目的で御旅行になるかということはわかりませんから、これは第三者から、かれこれ言うものではなくて、このパスを御利用になる議員の良識に待って、こんなことで、これを使っちゃいかぬとお考えになりましたら、たといこの条文がありましても、別に料金を払っていただくことが良識的な行動だと、こう解釈しております。
それから一般のパスの問題――今度は、この法律的根拠のないパスの問題であります。これは、行政指導で左右し得る余地のある問題であります。私は、多少私の触れている範囲の材料から判断いたしますと、相当にきびしく無料バスの発行は押えているように思います。これは、少し問題がそれるかもしれませんけれども、私は、学士院の会員なんかには、これは学術研究のために、あっちこっち旅行をされるときが非常に多いのでありまするから、これなんかは、いわば学者を優遇する意味で、無料パスを出してあげていいのじゃないかと、私は考えておったのでありますけれども、国鉄の当事者は、無料パスを出すことは、どうしても承知いたしません。それはそういうふうにすると切りがなくなって、学士院の会員に出したら、その次は芸術院も出さなければ、そうすると、芸術院も出せば他の会にも出さなければならぬというので、困るからと言って、私が、当然国のために出した方がいいと思う人にすら出さないのでありますから、相当シビアに、この無料パスの発行は制限していると、私は、すでに交渉に当った感じから、そう信じております。
#28
○岩間正男君 ただいまの御答弁によりますと、これは立法上の問題で、運輸行政の面では、どうにもならぬというお話でありますが、私は先ほど申しましたような理由によりまして、これはやはり運輸行政の一つの問題になっている。少くともこの点が、悲常にわけのわからない形で残されている面でないかと思うのです。
 今、先ほど申しましたように、合理化をずいぶんこれは論議しなくちゃならない。この前の値上げの問題のときなんか、ずいぶんこの点について、国鉄経営の内部の問題につきまして、ここで論議になったわけです。その中で、やはり出てきたのでありまして、こういうような、いわば特権的なパスを与える、それによって、これはどれくらいになりますか、年間、私はわかりませんけれども、まあ全部出されて、国会議員だけでなくて、ほかの大小無数のパスを計算すれば、これは相当多くの収入減になっている。そういうことをやっておいて、一方で値上げをやることについても、その問題が出たわけなんです。
 そういう観点からしますと、やはりこの問題、もう少し合理化する段階に来ているようにも私は考えられますね。果してこういう形でのパスを与えるという形の特権、たとえば今、学者のお話がありましたが、私は学者に、そういうようなパスとしての特権を与えるのがいいのか、あるいはパスを買う金ですね、そういう待遇の面で与える、そうして、あとのパスの問題については、平等にやはり国鉄の合理的な経営ですね、これにやはり従うというふうな方式を取った方が、たとえば学者諸君が、これを利用するとき、やはりあまり肩身の狭い思いをしなくてもいいわけだ、同じことは、国会議員についてもいえると思う。私は特権だというので、このパスを特権的に考えて、これを誇りに感じている人もあるかないかわかりませんが、あるかもしれません、しかしわれわれは、これでやはり肩身を狭く感じているのは事実です。同じく急行に乗って、やはり何かこれについて決して誇りを感じているわけじゃなくて、何か肩身の狭い思いを感じている。
 そういう点から、私はそのとき、もしどうしても国会議員として非常に仕事が繁忙だ、それから車にも汽車にも乗るときが非常に多くなった、そういうものは合理的にやはり国会の支出の中でそれをみる、そういう方が合理的だとしたら、そういうことにしたらどうか、こういうような意見をこの前に述べたわけなんです。
 で、こんな点で何かパスというような形で特権的なものになっているところが、非常にやはり国民にも納得ができない。それからまた国鉄の経営の中で、そういうことが根拠になって、不明朗なものがあるものですから、これがやはりほかの合理的な経営に徹底的に改めるということができない一つの根拠になっている。従ってこのパスで十億とか何ぼかの収入減がある、それだけの問題でなくて、この波及するところは、非常にやはり私は多いというふうな感じを持つのです。従ってこれがやはり、そういう点について、徹底的に明確にする必要があれば、私は国会法だって改正をすべきじゃないか、そういうような要求を運輸省が出されたっていい、国会法が現状にあるから、法の範囲内でどこまでもやるのだという考えにお立ちになるということは、これは少し私はつじつまが合わないのじゃないかと思う。
 これは政府でよくやっているように、改正法案というのを、どんどんどんどん出されておるわけですね、現状はあるから、法の改正はやらないのだとおっしゃっておる、それを楯にして、そうして特権的な存在というものを弁護されるように聞える、こういう言い方というものは、少し運輸行政の建前として、おかしいのじゃないか。
 従ってこの問題、どうでしょうか、これは国会の問題になってくるのでありますが、運輸省としても、国民の意見を聞いたら。つまり公聴会のようなものを開いて、徹底的にこの問題を明らかにする、そうしてその上で、合理的な今後の運営を考える、まあこのパスを廃止するなら廃止する、その上に立って、どうしても国会議員として、特にまあ汽車に乗る時間がふえる、そうしたら、それを交通費の支弁というような形でやる、いろいろあると思います。国鉄の契約をはっきり商取引にして、それをまかなうとか、あるいはそうでなくて、これは議員各個人でまかなうという方式になるかどうかということは、そのときのいろいろなこの問題を検討してみれば私は明らかになると思いますが、この辺で、国会は率先して明らかにこの問題の大衆の世論を聞く、そうして最も合理的に解決するということが非常に私は重要であり、それがまた国鉄運営の、経営の明朗化のために、運輸行政の中に、一つの光を差し込むというような意味で、私は非常に重要に考えているのです。
 そういう点についてはどうお考えになりますか。
#29
○国務大臣(永野護君) 御承知の通り、国会法できまっておる特権でありますから、これはまた、法律でないと、これは変えられないのであります。従いまして、立法論として岩間委員のようなお説のあるということは、私、先ほどからたびたび申しておりますように、そういう議論は、議論としては私はりっぱに存在の価値があると思うけれども、現実にそれが法制化されるためには、国会議員の多数が、大衆のために、はなはだ相済まぬからパスはお返しするという議論が、国会議員の半数以上を占めませんと、事実実現不可能だと思うのであります。そうして私は、少くも今日では国会議員が自発的に、パスを返そうという法案を出しましても、今日の実情では、おそらくその法案は国会を通らない、こういうふうに私解釈しております。
 従いまして私は、国会議員のパスを全部取り上げるという法案を出す気持は、今のところはございません。
#30
○岩間正男君 これはまあ、国会議員の考えそのものも、一つの大きな……現在においては、なるほどお説の通りです。しかし、やはりわれわれの職責から考えて、大衆の意見、それから、それが非常に、やはり国会の運営そのものについて、不明朗な感じを与える、国会に対する信頼を。こういうような、いわば、それほど大きな問題でないと思うのです、私は。つまりわれわれ議員の生活の中において、まあ、さまつとは申しませんが、それほど大きなウエートを占めた問題ではない、こういう問題のために、国会議員全体の性格を疑われるような、こういう問題については、もうメスを入れて、そうしてほんとうに民主的な改正で、国民が納得する形でこの問題を明朗化するということは、むしろ私は非常に重要だと考えるわけです。
 現状でこの法律があるからどうもならないというようなことでは、これは一つの隘路になって、日本の政治は伸展しないと思うのです。そういう点から、私は申し上げているのです。
 もう一つは、運輸行政の合理化、徹底的に、やはりこの点を明らかにして、ガラス張りにする、こういうことなしには、現在非常に赤字を背負って、そのために大衆負担の運賃値上げを一方でやっておる、やらざるを得ない、こういうところに追い込まれてきている不明朗な姿というものを、当委員会においても、やはり不十分にしか取り上げることができない、そういう弱さがあるわけですから、そういう点について、やはり政治の健全化、大衆化、こういう意味で、私は当然そういう努力をせられる段階に来ておるように思う。永野運輸大臣の、これは相当ある意味では画期的なものになるかと思うのです。
 もうそれ自身は、大した問題ではないかもしれないけれども、性格としては、大きな問題です。こういう点についてこれはお考えになる必要があると思う。少くともこういうことの前提として国民の世論を公聴会のようなものを開いて聞き、一体どう考えているか、こういう点について、こういう問題を追及してみる、こういうお考えはないのですか。私はそういう意味で、まあはっきりした立場で経営の合理化という面では、人一倍苦労されておられる永野運輸大臣に期待するところが多いのですが、どうお考えになりますか。
#31
○国務大臣(永野護君) 今の国会法の条文を出します前に、場合によったら、今の公聴会のようなものを開くというような必要があったかもしれません。しかし現在、この法律が出ておりますものを、国会議員にパスを出すことが適当であるかどうかという公聴会を開くのはいかがかと、こう考えます。
 だんだん気運が熟しまして、国会議員がただ乗りをするのはけしからぬことから、だから何とかしようというような、この国会法の条文の改正案が、議会の問題となりましたときには、それはぜひ公聴会を開いて、国民大衆の意見を聞くというようなことも必要かと思いますけれども、今まだ、私は、現在の状態においては、岩間委員のような御議論もあることは、御議論としては傾聴いたします。しかし現実に国会議員から全部パスを返納させようということを現実の問題として、まだ取り上げる時期ではないと、こう私は感じております。
#32
○市川房枝君 大臣、もう一つ。
 今、岩間さんとの問答から考えられるのですが、大臣は、国会法にあるから当然だ、しようがないんだ、こういう御意見なんですが、しかし国会法にはあるけれども、全部が自由で無料であるわけではないのであって、それこそ寝台と一等の特急は、まだやっぱり金を払わなければならない。つまり範囲をどこまでにするかということは、運輸省の御決定によるわけであって、この程度まではいいとかということは、直接、法には関係がないことなんだと思うんですけれども、どうなんでしょうか。
#33
○国務大臣(永野護君) 御説の通りであります。その範囲をどういうことにするかということは、われわれの考えなければならぬことであります。それで考えましたあげく、せめて二等の特急券ぐらいまでは、議員に無料パスを出してもいいのじゃないかと判断いたしましたから、そういうことに扱うことにきめたのであります。
#34
○市川房枝君 国鉄の当局の方に、ちょっと伺いたいのですが。
#35
○委員長(大和与一君) おります。
#36
○市川房枝君 この問題について、国鉄は、これもまあ新聞によって見まするというと、だいぶ難色があったようでありまして、やむを得ずというんですか、御承認になったような形に見えるんですが、これは私は、国鉄としては当然なんであって、むしろ国鉄は、はっきりと今の大衆のことをお考えになるならば、お断りになっても一向差しつかえないんじゃないかというふうに思うくらいなんですが、まあその問題は、総裁か副総裁から伺わなければならぬでしょうけれども。
 具体的に国民が心配しておるのは、このために一般の人たちが相当に影響を受けるんじゃないかということなんですが、まあ今度、特急の車がふえたわけですが、一体特急の方の車には、これは二等なんですが、どれだけ席があって、そのうち議員のために確保するのは一割とか一割五分とかという数が、ちょっと出ているようですけれども、それを数で申しますと、つまり何枚分ということになりますか。
 それを具体的に言っていただくと、国民が抱いておる心配は、はっきりすると思うんです。
#37
○説明員(長瀬恒雄君) お答えいたします。
 御承知のように、特急は全部指定制でございまして、ことしの十月から十四日前から発売いたしております。現在のところでは、その数と申しますのは、結局国会議員の方が御利用になる場合には、特殊な国会議員用の座席指定票というものを御提出願いまして、これを駅なりあるいは交通公社に御提出願いまして、座席の指定を受けていただくということによって処置をいたしたいと考えておるのであります。従いまして何枚御利用になるかということは、判断がつかないわけでございますが、その指定票をできるだけ前ぴろに御提出願いまして指定していただければ、これは問題ないではないか。ただ、緊急に必要である、あるいは当日、あるいは前日必要であるという場合につきましては、これにつきましては、東京、大阪あたりの非常に利用の多いところにつきましては、若干のレザーブをいたしております。従いまして、それを御利用になる必要があるのではないかと思うわけであります。
 ただおそれておりますのは、年末とか、非常に旅客の多いときにつきまして、若干心配いたしておりますが、そういうときにつきましては、さらに今後、検討いたしたいと考えております。
#38
○委員長(大和与一君) 大臣は、予算委員会が開かれますので退席したいと言っておりますが、よろしゅうございますか。
#39
○市川房枝君 それでは具体的に、つまり何枚までを確保するということでないとお困りになるんじゃないですか。それもおきまりになっているんじゃないですか。それを伺いたい。
#40
○説明員(長瀬恒雄君) 何枚と、はっきり申しましても、これは全国からお乗りになりますものですから、結局確保すると申しましても、一割ということになりますと、非常にロスが多くなってくる。従いまして、ただいま申しましたように、できるだけ前びろに特急の座席指定票を御提出願えれば、これは確保できるわけであります。従いまして、緊急用の、たとえば前日だとか、そういう場合に対しましては、これは若干枚でございますが、現在も二重発売、あるいは誤発売というような場合に、調整用としてとってございますその幅を若干ふやすという程度でございます。
#41
○市川房枝君 まだおきまりになっていないのかもしれませんけれども、それじゃ私は、国民は非常に心配だと思うのです。少し前に、国会議員の方たちがたくさん申し込まれれば、半分くらいのものが、それできまってしまうというようなことだってあり得るでしょう。
 だから、それは、それこそ一割なり、何枚なりというふうなことで、総計は何枚で、そのうちの何ぼとったということになれば、まあそうたくさんでないからといって、幾らか安心するということもあり得ると思うのですが、それは、今はおできにならなくても、そういう御計算をなさいますか、それをちょっと伺います。
#42
○成田一郎君 今のに関連して伺いますが、今のお話で、ちょっと私はよくわからないのですが、現在でも二等の、今度指定席ということになりましたね、前は特別二等、あれにわれわれが乗る場合に、いつでも行って、いつでも乗れるということにはなっていないようです。余席ある場合は一人に限って乗れると、こう書いてある、この票に。今度の特急の場合も、同じじゃないかというのです。そうすると、売れてしまった人は買えないわけですから、買えるというか、指定を受けられない、ですから、非常にたくさんあって、余裕を、レザーブを置かなければならないということにはならないので、今までの特二と同じじゃないでしょうか。
 その点ちょっと伺っておりまして、何か今度の特急の場合は、今までの特二と違ったような扱いをするようなふうに、ちょっと受けとれたわけなんですが、その点はどうですか。
#43
○委員長(大和与一君) あわせて答弁して下さい。
#44
○説明員(長瀬恒雄君) ただいまの問題につきまして、数というものは研究いたしておりますが、ただいまお話がございました現在の特別二等車は、今度の指定票の問題と同じでございますので、現在のところでは、そうした確定的な数字というものをレザーブをするということは考えておりません。
 しかし、ただいま申しましたように、緊急用務のためのものにつきましては、若干レザーブをするということを考えております。従いまして、一般の利用者には、御迷惑がかからないようにいたしたいと考えております。
#45
○市川房枝君 何だかはっきりしないので、私は、やっぱり国民の方たちは、心配するだろうと思うのですが、具体的に言えば、さっき大臣に伺ったのですが、運輸省当局から国会議員の方たちに、短距離はなるべく乗らないようにというような希望があったのですけれども、しかしただ希望では、必ずしもそれが実行できるか、されるかどうか私は疑問だと思うのですが、国鉄としては、そういう場合もあり得ると、一般大衆の人たちに、やっぱり影響を受けるといいますか、そういうことにならないでしょうか。私が非常に心配をし過ぎているということであれば、大へんけっこうなんですけれども。
#46
○説明員(長瀬恒雄君) ただいまの問題につきましては、短距離という問題につきましては、私どもの方としましては、現在特急のとまります地点に対して、それぞれの地帯に対する、レザーブをとっております。従いましてこの問題につきましては、心配いたしておりません。
#47
○柴谷要君 旅客課長に聞いておきたいのですけれども、今までの特二の指定と同じように、今度の特急も指定をする、こういうことになると思うのです。私は、そのことの方が、かえって旅客の座席数の確保にはなっていくのじゃないか。実績を調べてむしろ指定をされた方が、一列車について二名ないし三名くらいしか乗ってないのが今日までの実情なんです、実際平均してみて。
 ところが、特急券を買うということになると、それこそ特権を生かして、一列車三分の二から二分の一くらいは、議員が特権をそれこそ生かして、特急券を買っちゃって乗り回すのじゃないか。そういう点は、国鉄当局として指定だけを厳重に行なっていけば、一般大衆に影響ないと思うが、旅客課長の見解いかに。
#48
○説明員(長瀬恒雄君) かりに、ある数を指定するというようなことになりますと、これまた、実は幾つ指定していいかわからない。また今までの特別二等車の問題につきましても、実績を、これは実は詳細、データがないのであります。考え方としましては、各方面御利用なさいますので、それほど大量な利用というものはないのではないか。従いまして、従来の指定席と同じようなやり方でやった方が、かえって国民大衆に支障ないのじゃないか、こう考えております。
#49
○市川房枝君 今の柴谷さんの御意見と、私、同じように、それはやはり枚数をはっきりと公表なすって、これだけだということの方がいい。それを励行なさっていいのじゃないか。
 私は、やはり国鉄が、少数の特権階級といいますかの人たちのためじゃない、国民大衆に奉仕すべきであるから、やはり大衆のことを主に考えていただきたい。御遠慮なさる必要はないじゃないか。何だか非常に御遠慮なさって、あまりはっきりおっしゃって下さらないので、これ以上伺っても、おっしゃっていただけないと思います。しかしこれでは、国民の心配は解消しないと思うのですが、まだ実行は来月一日からですから、一つそれをお考え下さって新聞に適当に、そういうことを御発表下さることをお願いしておきます。
#50
○委員長(大和与一君) 数をきめるということは、必ずやると、考えておるかどうかということが問題なんですよ。そうでなかったら、従来通りでいい。きめるとなったら、当日のやつをきめるか、二日、三日前の前日のやつをきめるか、こういう問題がある。
 しかし今でも、二重発売あるいはあやまった発売、これを救済する措置がある。二、三枚ある。そうなったら、旅客課長は、必ず数をきめようとしているのか。きめなくてもいいのじゃないか。その方が、大衆にはいいのじゃないか。こういう気持が皆さん強いのですけれども、そこをはっきり言えるならば言ってもらいたいし、言えなければ検討してもらいたいと私は思っているのですが、どうですか。
#51
○説明員(長瀬恒雄君) この点につきましては、目下検討いたしておりますが、数はきめない方が、一般は十四日前から売っておりますので、国会議員の方も、その一般の中に入り込んでいくということを考えておりますので、数をきめるという必要はないであろう、こう考えております。
#52
○委員長(大和与一君) ほかにございますか それでは。
  ―――――――――――――
#53
○委員長(大和与一君) 次に、第二十二号台風による被害に関する件を議題といたします。
 前回御要求のありました港湾、船舶等の運輸省全般にわたる被害の資料が提出されております。港湾、船舶、観光について、順次御説明を願います。港湾関係、布施説明員
#54
○説明員(布施敞一郎君) 台風二十二号によりますところの港湾関係の被害につきまして、概略御説明申し上げます。
 お手もとにお配りしてあります第一枚目の裏側のページの一番上に、港湾関係の被害額の総括が載っておりますが、それによりますと五億四千十万円でございます。
 その内訳がその次のページに書いてございます。直轄が、三建管内、北海道合せまして千三十万、三建管内と申しますのは、運輸省の第三港湾建設局というのが神戸にございまして、その管内は、近畿地方と四国並びに中国のうち山口県を除いた地域でございます。補助の内訳は、その下に各県別に載せてございます。件数は合計いたしまして百五十六件でございます。その中で、主な港湾の被害を概略申し上げますと、岩手県におきましては、三陸海岸にございます宮古港の被害が大部分を占めております。それから福島県におきましては小名浜港、これが約五千七百万円ばかりの被害であります。東京におきましては、東京港の被害が一番大きうございまして、約二千六百万円でございます。次に静岡県といたしまして、清水港、浜名港、田子浦港、熱海港、御前崎港、こういった各港の被害が特に著しうございます。この中で、特に清水港は前回の二十一号台風によります被害の方が、はるかに大きかったのでございまして、二十一号台風による被害が約八千万、二十二号によるものが約八百万、合せまして九千万近い被害でございます。それからあと二十一号台風、今申しました前回の台風並びに従来の台風とか、豪雨災害とか、本年内に起りました災害がございますが、それらの被害額を全部合せますと二十五億四千九百三十万になっております。
 以上、簡単でございますが、御説明を終ります。
#55
○委員長(大和与一君) 次に自動車関係、山内説明員。
#56
○説明員(山内公猷君) 自動車関係に関します二十二号台風の被害について、御説明申し上げます。
 従来、自動車関係におきましては、台風被害がほとんどないのが例でございました。と申しますのは、自分で退避できるためにないわけでございましたが、今回相当出ておりますのは、特に伊豆方面におきまして、土地柄が狭いために、自動車が逃げられなかったということがありまして、従来、ほとんど台風被害では見られませんでした車両の流失というのが、そこには出ておりませんが、ハイヤーで二件、トラックで一件報告になっております。大体被害の大半は、浸水あるいは冠水というのが多いわけでございます。お手元に差し上げました資料につきまして、御説明申し上げます。
 トータルいたしまして九千四百三十六万四千円でございまして、内訳といたしましては、そこにありますように、被害会社の全数が百二十四社、うち車両が四百四十両、その被害金額が千九百三十五万五千円、その他、これは事務所あるいは施設でございます。二千九百六十七万九千円でございまして、トータルいたしまして今申し上げましたように九千四百三十六万四千円でございます。
 ただトラック関係につきましては荷物を受託しております、これが流れたのがございまして、これが四千八百四十万円、そこの資料の上から四行目、トラックの一番右の欄に書いてあるものであります。これを合わせまして現在までに判明いたしております自動車関係の被害は、トータルいたしまして一億四千二百七十六万四千円となっております。
 内訳といたしましては、東京陸運局並びに名古屋陸運局――名古屋陸運局が、関係の陸運局でございますが、東京の被害は、名古屋に比べると少いのでございまして、業者の数は六十三業者、被害を受けておりますが、金額に直しますと、東京陸運局管内は八百二万円程度の金額になっております。名古屋の陸運局管内は、二十四業者でございますが、八千九百四十一万円に達しておるわけでございます。このように、名古屋管内の被害が非常に多いわけでございまして、この中でも、直接の事業用施設といたしましては四千百万円というのが、先ほどありましたような被害の数になっておるわけでございます。車両の方は、ただいま申しましたように流失が七両、冠水、浸水、破損というようなものが百一両でございます。名古屋管内の損害だけで千三百五十七万五千円となっております。ただこの中で大きな会社といいますと、駿豆鉄道と東海自動車でございますが、小さい会社が非常に多く被害を受けておりますために、運輸省といたしましてはこれら被害会社の復興のために、取りあえず全国銀行協会連合会、中小企業金融公庫、あるいは国民金融公庫、商工組合中央公庫等に、復興資金の融資に対しまして、特段の配慮をしてもらうように頼んであります。また各陸運局に対しまして、そういう弱小業者の金融につきましては、ほんとうに申し出があった場合には、十分あっせんするように、別途私の方から通達をしているわけでございます。なおこの被害地方に所在いたします自動車に対しましては、車両検査があるわけでございますが、取りあえず有効期間を最長一ヵ月延伸する措置をとってあります。これは直接、被害とは、金額とは、関係ないわけでございますが。
 その後の運行状況、御説明いたしましょうか。――まだとまっておるところもあるわけでございまして、現在でも、まだとまっておりますのは、伊豆地区でバスが百五十五キロとまっております。
 それからトラックにおきまして、五十二キロのまだ運休のところがありまして、大体バスにつきましては、東海自動車と伊豆箱根鉄道がおもなところでございますが、東海自動車を調べてみますと、現在不通区間が全体のキロの中で、一五%程度が運休いたしております。伊豆箱根鉄道につきましては、二三%まだ運休の状態でございます。これは、結局道路の修繕の割合を示しておるものとわれわれ考えておるわけでございます。トラックにつきましては、路線トラックを調べたわけでございますが、ここには東海自動車と伊豆運送というのが、路線を持っておりますが、とまっておりますところが、まだ五一・五キロとまっております。
 以上が、私どもの関係の自動車の災害でございます。
#57
○委員長(大和与一君) 次に観光関係。細田説明員。
#58
○説明員(細田吉藏君) 二十二号台風の被害が、御承知のように温泉観光の地帯が非常にたくさん含まれておりましたので、私どもの方の関係の被害につきまして、概略御説明申し上げます。
 資料の終りから三枚目の表にございますが、建物といたしましては全部流失いたしましたものが四軒、それから全壊が三軒ございます。半壊、これはまあ、いろいろまちまちでございまして、詳細には一軒々々調べておるのでございますが、これが三十四軒、それから浸水が二百十九軒で二百六十軒。それからこのほかに温泉の源泉、それから給湯管、こういうものが被害を受けておりまして、これが、ここにそれぞれ書いてございますように、五百五十カ所の損害を受けたのでございます。被害額といたしましては、取り急いでまとめたものでございますが、十億五千万円、建物関係につきまして被害がございます。源泉その他温泉の関係で三億九千万円、合計十四億四千万円の被害になっております。
 これに対しまして復旧の融資希望額が、こういうふうに十億あまり出ておるのでございますが、一軒々々別々に、これはもう出ておるわけでございますが、総括いたしますと、こういう表になるわけでございます。
 次の裏の紙にございますように、国際観光旅館連盟というのがございますが、これはいわば国際観光旅館、国際観光に適するというようなことで、かなりまあ高級な旅館でございます。これが二十軒、そのうち、さらに政府が観光ホテル整備法に基きまして登録いたしておりますものが十軒ございまして、この金額でもおわかり願えますように、登録旅館の被害が、非常に、国際観光旅館連盟の中でも、大きなものでございまして、一億余になっております。一億四千万円あまりになっておるわけでございます。それから次の日本観光旅館連盟旅館というのがございますが、これは昔の国鉄推薦旅館のことでございまして、この方が国際観光旅館よりもっと範囲が大きいものでございます。これが九十九軒で四億三千万円余でございます。
 これに対しまして、実は私の方といたしましては、融資関係のあっせんをお世話を申し上げるということを本省観光局並びに陸運局、これは名古屋の陸運局の所属になるわけでございますが、名古屋の陸運局で、現在やっておりまして、中小企業金融公庫、それから商工組合中央金庫、それから市中銀行、この三つに分けまして、さっそく私どもの方も書面も出しまするし、またそれぞれ、おじゃまもして、一般的なお願いをいたしておるのでございますが、中小企業金融公庫も対策といたしまして、これはもちろん、私どもの方だけの問題ではございませんが、一切の中小企業者に対しまして、自己資金の二分の一要るというのが条件に平素なっておるのでございますが、その条件をはずしますとか、あるいは限度一千万円でございますが、一千万円を越える場合も出すというような特別措置を講じていただいておるのでございます。商工組合中央金庫におきましても、同様現地に出向いていただきまして、これも旅館だけの問題ではございませんが、いろいろやっていただいておるのでございます。そのほか私どもの方の本来陸運局の方へお見えになって、あっせんをいろいろ頼みにこられる、ただいままでの実績、実はちょっとまとまっておりませんが、早急にまとめたいと思っておりますが、資金のお世話をする。それから市中銀行につきましては、融資の順位がございますが、旅館業は丙という、平素順位でございますが、これは大蔵省から、金銀協に対しまして、丙の順位のものを、あの罹災地域に限りましては、乙として扱うというふうに、順位を上げていただいております。
 大体、そういうことが概要でございますが、旅館業者が、私どもの方へ参りまして、いろいろお話を承わりますと、融資が非常に問題になるのですが、普通のうちでございますと、たとえば一つの例を申し上げれば、壁が一部こわれたものは、そこを直せばいい、ところが、客商売でございますので、全部壁を塗りかえなくちゃならぬ、こういったような特殊性もございます。それから被害が起りましたのち、全部こわれたところは、もちろん問題にならないわけでございますが、シーズンでございまして、客が予約を取り消す、こわれても現実に扱える、ある程度減るなら減ったままで扱えるというようなところでも、キャンセルが非常に多いのでございます。それで、そういった点からのあとの被害と両方で、非常に困っておりますので、融資につきましては、私ども、全力を上げてやらなければならぬというふうに考えまして、いろいろせっかく努力いたしておるところでございます。
 大体概要を申し上げました。
#59
○委員長(大和与一君) 次に船舶関係。
#60
○説明員(松野清秀君) 第二十二号台風によります船舶関係の被害について申し上げます。
 今回の台風におきましては、その影響が本州の中部から北海道へかけまして、非常に広い海域に及びました関係で、船舶被害も相当の数に達しておりまして、資料の最後から二ページ目にありますように、その被害船舶の総数は四百六十隻、六千五百五十六総トンに達しております。
 船舶の種類別に申し上げますと、汽船が九隻、二千六百五十六総トン、機帆船が六隻、四百九十八総トン、漁船が三百九十四隻、二千百二十五総トン、その他が五十一隻、千二百七十七総トンでありまして、大体九七%ぐらいが、漁船その他の非常に小さい船舶であります。
 なお、これを被害の内容別に見ますと、沈没が二十四隻、八百九十五総トン、それから乗り上げが七隻、二千五百七十四総トン、破損が三百八十七隻、二千六百四十四総トン、その他流失、行方不明、その他となっておりまして、その被害の見積り額は、総額が八千九万八千円でありまして、汽船が六十九万九千円、機帆船が九百十五万七千円、漁船が五千九百十二万九千円、その他が千百十一万三千円となっております。なおこのほかに積荷の被害の見積り額が、約千六百三十九万三千円となっております。
 以上が、船舶関係の被害の概要でございます。
#61
○委員長(大和与一君) ただいまの説明に対して、御質疑のある方は、順次御発言を願います……。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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