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1958/10/14 第30回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第030回国会 農林水産委員会 第4号
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1958/10/14 第30回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第030回国会 農林水産委員会 第4号

#1
第030回国会 農林水産委員会 第4号
昭和三十三年十月十四日(火曜日)
    午後三時二十五分開議
 出席委員
   委員長 松浦周太郎君
   理事 大野 市郎君 理事 吉川 久衛君
   理事 助川 良平君 理事 丹羽 兵助君
   理事 本名  武君 理事 赤路 友藏君
   理事 石田 宥全君 理事 日野 吉夫君
      安倍晋太郎君    赤澤 正道君
      五十嵐吉藏君    今井  耕君
      大森 玉木君    金丸  信君
      倉成  正君    佐藤洋之助君
      笹山茂太郎君    田口長治郎君
      高石幸三郎君    内藤  隆君
      永田 亮一君    濱地 文平君
      松岡嘉兵衛君    三和 精一君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      神田 大作君    久保田 豊君
      栗林 三郎君    高田 富之君
      中澤 茂一君    中村 時雄君
      西村 関一君    松浦 定義君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 三浦 一雄君
 出席政府委員
        農林事務官(大
        臣官房長)   齋藤  誠君
 委員外の出席者
        農林事務官(農
        林経済局農政課
        長)      小林 誠一君
        専  門  員 岩隈  博君
    ―――――――――――――
十月十四日
 委員佐藤洋之助君及び内藤隆君辞任につき、そ
 の補欠として石田博英君及び砂原格君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員石田博英君及び砂原格君辞任につき、その
 補欠として佐藤洋之助君及び内藤隆君が議長の
 指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十月九日
 名神間高速自動車道設置に伴う土地改良事業施
 行に関する請願(西村関一君紹介)(第一九六
 号)
 同(堤ツルヨ君紹介)(第二九六号)
 地方卸売市場法制定に関する請願(福田篤泰君
 紹介)(第一九七号)
 保安林造成事業助成に関する請願(中澤茂一君
 紹介)(第一九八号)
 同(松平忠久君紹介)(第一九九号)
 乳価の最低価格保障制度確立に関する請願(中
 澤茂一君紹介)(第二〇〇号)
 同(松平忠久君紹介)(第二〇一号)
 農業災害補償制度の強化に関する請願(中澤茂
 一君紹介)(第二〇二号)
 同(松平忠久君紹介)(第二〇三号)
 琵琶湖大中之湖干拓事業実施に伴う造船業者の
 被害補償に関する請願(西村関一君紹介)(第
 二〇四号)
 サロベツ地区土地改良事業認可促進に関する請
 願(松浦周太郎君紹介)(第二〇五号)
 岩手県の台風二十一号による農林災害対策に関
 する請願(小澤佐重喜君紹介)(第二四五号)
 夏秋蚕の二割生産制限反対に関する請願(高田
 富之君紹介)(第二八九号)
 木炭の価格安定措置に関する請願(松浦定義君
 紹介)(第二九〇号)
 蚕糸業振興の恒久対策に関する請願(松浦定義
 君紹介)(第二九一号)
 乳価安定対策の早期実施に関する請願(松浦定
 義君紹介)(第二九二号)
 林力増強対策に関する請願(松浦定義君紹介)
 (第二九三号)
 大豆価格の安定に関する請願(松浦定義君紹
 介)(第二九四号)
 国有林の開放に関する請願(松浦定義君紹介)
 (第二九五号)
 愛知用水ロックヒル牧尾ダム建設反対に関する
 請願(増田甲子七君紹介)(第二九七号)
 木炭価格安定対策に関する請願(山本猛夫君紹
 介)(第二九八号)
同月十一日
 木炭の価格安定措置に関する請願(石山權作君
 紹介)(第三六四号)
 蚕糸業振興の恒久対策に関する請願(石山權作
 君紹介)(第三六五号)
 乳価安定対策の早期実施に関する請願(石山
 權作君紹介)(第三六六号)
 杉葉ダニ及び杉葉ムシの法定害虫指定に関する
 請願(瀬戸山三男君紹介)(第三六七号)
 千代水地区土地改良事業に関する請願(足鹿覺
 君紹介)(第四三四号)
 大豆価格の安定に関する請願(石山權作君紹
 介)(第四三五号)
 地方卸売市場法制定に関する請願(押谷富三君
 紹介)(第四三七号)
 農業災害補償制度の強化に関する請願(下平正
 一君紹介)(第四三八号)
 乳価の最低価格保障制度確立に関する請願(下
 平正一君紹介)(第四三九号)
 保安林造成事業助成に関する請願(下平正一君
 紹介)(第四四〇号)
 酪農不況対策に関する請願(松平忠久君紹介)
 (第四四二号)
 名神間高速自動車道設置に伴う土地改良事業施
 行に関する請願(今井耕君紹介)(第四七七
 号)
の審査を本委員会に付託された。
十月十日
 旱害応急対策事業費の国庫助成金交付に関する
 陳情書(東京都千代田区丸の内二ノ二島根県土
 地改良事業団体連合会長木佐徳之助)(第二四号)
 昭和三十三年産米価に関する陳情書外三十
 四件(盛岡市呉服町三九の一岩手県農業協同組
 合中央会長佐藤功一外二万三千四百八十五名)
 (第二五号)
 生糸価格の自由化に関する陳情書(東京都中央
 区日本橋堀留町一ノ大日本絹人絹織物商協会長
 円城留二郎)(第二六号)
 余剰米の販売認可に関する陳情書(東京都江東
 区深川佐賀町一ノ二四全国米穀問屋組合連合会
 長望月政春)(第二七号)
 島根県西部地方の水害対策に関する陳情書(東
 京都千代田区丸の内二の二島根県土地改良事業
 団体連合会長木佐徳之助)(第三〇号)
 島根県中海宍道湖干拓淡水化事業促進に関する
 陳情書(松江市長熊野英外三名)(第三一号)
 果樹霜雪害対策に関する陳情書(和歌山県議会
 議長平越孝一)(第三二号)
 異常長雨による麦類等の被害対策に関する陳情
 書(福岡県議会議長小林喜利)(第三三号)
 国営土地改良事業として福永地区明渠排水拡張
 工事実施に関する陳情書(北海道天塩郡豊富村
 長相馬惣三郎)(第五三号)
 韓国警備艇による漁船の損害補償に関する陳情
 書(長崎県下県郡巌原町対馬総町村組合管理者
 島井清太郎)(第六九号)
 畑作農産物価格安定対策に関する陳情書(北海
 道紋別郡白滝村議会議長丹羽実市)(第九九
 号)
 水稲災害対策に関する陳情書(大分市大字大分
 八一九大分県農業協同組合中央会長羽田野次郎
 外三名)(第一〇〇号)
 甘しよの被害対策に関する陳情書外二十件(愛
 媛県北宇和郡宇和海村蒋渕井上勝外二十名)(
 第一〇一号)
 愛媛県南予地区旱害対策に関する陳情書外十二
 件(愛媛県南宇和郡一本松村小出山口義人外十
 二名)(第一〇二号)
 鹿児島県下の旱害対策に関する陳情書(鹿児島
 県知事寺園勝志)(第一〇四号)
 大分県下の旱害対策に関する陳情書(大分県庁
 内大分県農業会議会長岩男仁藏)(第一〇五
 号)
 落葉果樹を中心とする国立試験研究機関設置に
 する陳情書(岡山県知事三木行治外五名)(第
 一〇七号)
 天災による被害農林漁業者等に対する融通資金
 に関する利子補給措置改訂の陳情書(山形県町
 村会長市川清矩)(第一〇八号)
 わら工品買上げ等に関する陳情書外一件(香川
 県知事金子正則外一名)(第一〇九号)
 蚕糸価格等に関する陳情書(愛知県議会議長倉
 知桂太郎)(第一一一号)
 降雪凍霜害対策に関する陳情書(東京都府中市
 議会議長池田義政)(第一一二号)
 農林省農業総合研究所四国支所設置に関する陳
 情書(岡山県知事三木行治外四名)(第一一三
 号)
 乾蚕保管に関する附帯経費の補償等に関する陳
 情書(鳥取市東町鳥取県農業会議会長大嶋広
 正)(第一一四号)
 木炭価格安定対策に関する陳情書(島根県知事
 恒松安夫外一名)(第一一五号)
 乳価安定の恒久的施策樹立に関する陳情書(福
 島県安達郡安達地方町村議会議長会長管野清治
 外六名)(第一一七号)
 蚕糸価格安定に関する陳情書(福島県安達郡安
 達地方町村議会議長会長管野清治)(第一一八
 号)
を本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 台風第二十一号及び第二十二号による災害復旧
 促進に関する件
     ――――◇―――――
#2
○松浦委員長 これより会議を開きます。
 農林漁業災害に関する件について調査を進めます。
 本件について松岡嘉兵衛君より発言を求められております。これを許します。松岡君。
#3
○松岡委員 私は、自由民主党及び日本社会党を代表いたして、台風災害復旧促進に関する決議案を提出し、その趣旨を説明いたします。
 まず、決議案の案文を朗読いたします。
   台風第二十一号及び第二十二号による災害復旧促進に関する件
  今次わが国を襲った台風第二十一号及び第二十二号の被害は甚大であり、特に台風第 二十二号の人畜、農林水産施設その他に与えた損害は深刻をきわめ、罹災地住民の民生も不安におちいっている。
  政府は既に、応急の諸措置を講じつつあるところではあるが、なお目下準備中の補正予算を速かに国会に提出すると共に、所要の特別立法等のための措置を講じ、もって災害の急速な復旧と民生の安定に万全を期すべきである。
 右決議する。
  昭和三十三年十月十四日
      衆議院農林水産委員会
 以上の通りでございます。
 簡単に提案の趣旨を説明いたします。
 御承知のように、わが国を襲いました二十一号台風及び二十二号台風の被害は実に甚大であります。ことに二十二号台風の静岡県下におきまする被害の状況は実に惨たんたるものでございまして、とうとい人命を失う者千三百以上を数え、一瞬にして家屋家財を押し流し、田畑の流失は実に二千百六十町歩というのでありまして、その約半分が河原のように大きな石がごろごろしておるような状態と化したのであります。林野においても荒廃地が数知れないほど生じたような次第でございます。かような状態でございまして、収穫期を間近に控えましたところの水稲及びその他の農作物、特産物のワサビ等のごときは、ほとんど壊滅の状態となったのでございます。家畜も農具も農舎も一切を失ったのでございます。今次災害の特徴は、実に住むに家なく食うに米なく耕すに耕地がないというような言語に絶する状態でございまして、いかに深刻であるかということをわれわれは痛切に感ずるのであります。過般の本委員会におきましても、委員長松浦先生とともに私も親しく罹災地を視察いたしまして、実にその惨たんたる状態に驚愕いたしたような次第でございます。この惨たんたる状態を復旧いたすためには、従来の立法措置あるいは天災融資等のごとき法案のみをもっていたしましてはとうていその目的を達することができないということは火を見るよりも明らかであります。この際、この惨たんたる状態の農民を救い、われわれ農村を救うという意味におきまして、ぜひ特別立法等の所要の措置を講じていただきたいということを強く出し上げまして、簡単でありますけれども提案の趣旨にかえさせていただく次第でございます。
 ぜひ皆様方の御賛成を得まして御採択になりますように、深くお願いをいたしてやみません。よろしくお願いいたします。(拍手)
#4
○松浦委員長 久保田豊君。
#5
○久保田(豊)委員 私は社会党を代表しまして、今の決議の趣旨に賛成の意を表わしたいと思うわけであります七
 その前に、私自身が実は被災者の一人であります。災害が起りますと同時に、松浦委員長を団長とされまして、当委員会が中心になりまして各委員会で合同の調査団を御派遣いただきまして、つぶさに現状を御視察いただき、さらに、政党といたしましても、岸総理並びに総裁あるいは鈴木委員長ともどもに御視察をいただき、その他大ぜいの方がおいでになって事情を十分に見ていただいて、なお、政府といたしまして、現地に山口国務相を長とします特別委員会を作っていただきまして、迅速果敢な御措置をおとりいただきました。なお、災害でぼう然自失しております現地の被災者に対しまして、あたたかい御激励、御同情のお言葉をいただきましたことにつきまして、心からお礼を申し上げる次第でございます。私自身は、実は父祖代々から狩野川付近の水つき場のまん中に生まれた一人でございます。従いまして、狩野川地区水害につきましては、私ども生まれましてから数度の大災害にあっておるのであります。ずいぶんなれたつもりでおりました。従って、同時に治水とか治山とか、あるいは災害の起きましたつど災害復旧等にはいろいろやって参りましたけれども、今度のような深刻な被害というのは初めてであります。古老に聞きましてもそうであります。今松岡さんからお話のありました通り、一村ほとんど全部が流されてしまった家もありまして、人間もわずか残っただけだ、あるいはたんぼも流されてしまった、一切の家財や営農の諸条件というものを流されてしまったというようなところが九部落も十部落もあります。あとの部落もほとんどそれと大なり小なりの違いであります。知事からも先ほどお話がありました通り、この復興は並み大ていでないと思うのであります。おそらく現地の住民も今後二年、三年は必死の覚悟でもってやるつもりでおるようであります。昨日、一昨日私現地をずっと回りましたけれども、どこでもどうやら応急救助の手は一たんやりまして、さてこれからというところで何ら手がかりがないというのが今の実情でありまして、現地の住民の中にはかなりあせりも出てきておるというのが実情であります。
 特に私が今度の問題に連関して感じました点は、公共の被害なり農林水産関係、特に農地関係、農業関係の被害が非常に激甚であった。従来の法律のワクではとうていこれの復興ということはできない。しかもこれらのあれは単なる経済効果の農地ではございません。あの地帯の特性としまして、全く生命の一部、生活の一部として昔から土着しておる部分の農地あるいはそういう点がやられたのでありまして、これはどんなに金がかかってもぜひやっていただかなければならぬわけであります。しかもこれは河川その他の公共の非常に金を食う地域と密着しているのであります。こういう点も十分おくみ取りいただきまして、特別立法その他の措置をぜひおとりいただきたい。
 もう一つは、今度の救済措置をずっと調べてみまして痛感いたしておりますことは、国の現在の制度というものが、あるいは農地、公共施設等の施設の復旧ということにはかなり不十分ではありますけれども法制なり何なりが整っております。しかし、災害を受けた個人の一人々々が立ち上るための法制というものは全く不備、不十分であります。ほとんどよりどころがございません。さっきも県からお話がありました通り、なるほど私ども借金をしてやるよりほかにない。しかもその借金は長期、低利の国からの借金でやるより手がないのであります。よけいに借りればあとなすことができません。せっかく国の御援助であるいは河川も道路もあるいは農地も復興したが、その復興したとたんに災害を受けた農民は、自分の農地を失い、人にとられて、そうして流浪をしなければならないというような状況が必ず来る。私どもは過去においてもそういう経験を持っております。こういう点は、法の、国の政治体制の大きな不備であろうかと考えるわけであります。これは決してこれを責める意味で申し上げておるわけではありません。特に農林関係につきましてはそういう面が多いわけであります。一つ、当委員会の同僚の皆さんにおかれましても、また農林省御当局におかれましても――私はこういう災害は決して伊豆だけではなかったと思います。諌早においても同じだったと思います。あるいはその前の二十八年災の当時においても同じだったでありましょう。今の政治の行き方としますれば、今後また年々至るところにこれと似たような災害が出てくる危険性は多分にあるわけであります。どうかこの際、私は同僚の皆さんにもお願いし、同時に政府にもお願いいたしまして、現在の法制なり何なりにとらわれずに、一つ必要な特別立法等はぜひどしどし作っていただきまして、そうして、今日大きな意味におきましての社会保障さえ問題になっておるときに、いわば政治の貧困から起ったいわゆる天災によって被害をこうむった連中が、食うに食もなく、立ち上るにも立ち上れない、こういう状態がないようにどうか一刻も早く――現在としましては臨時措置なり何なりで満足するよりほかにないと思いますが、もっと基本的な災害についての立法もぜひ必要ではないかというふうに考えるわけであります。
 どうか、そういう意味を含めまして、きょう御決議を皆さんの御賛成を得まして作っていただきますとともに、こういう国会の空気でございますけれども、この空気にとらわれずに、ぜひ災害問題は与野党ともに本気になって取っ組んで、少しでも現地の悲惨な罹災者があすから立ち上ろうというのに対して希望とめどを一つ与えていただくように心からお願い申しまして、賛成の意を表するものであります。よろしくお願いします。(拍手)
#6
○松浦委員長 それではお諮りいたします。松岡君より提案せられました台風第二十一号及び第二十二号による災害復旧促進に関する件を本委員会の決議とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○松浦委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 なお、ただいま決定いたしました決議の関係当局への参考送付等の手続につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○松浦委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 次に、ただいまの決議に対する政府の所見を求めます。
#9
○三浦国務大臣 本年の災害につきましては、相重なる甚大なる損害を受けまして、ことに第二十二号台風に至りましては近来まれなる大損害を各地に与えたのであります。ことに伊豆方面におきましては目をおおうような大惨害を受けまして、われわれ当局といたしましてもまことに悲痛な感に打たれたのであります。つきましては、ただいま当委員会において御決議になりました本件の趣旨を十分に尊重し、あらゆる角度から検討を重ねまして、農林省全体が一体となりまして本決議に沿うように努力をいたしたいと考えます。そして施策の万全を期する考えでございますから、御了承をいただきたいと存じます。(拍手)
#10
○松浦委員長 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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