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1958/10/07 第30回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第030回国会 内閣委員会 第2号
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1958/10/07 第30回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第030回国会 内閣委員会 第2号

#1
第030回国会 内閣委員会 第2号
昭和三十三年十月七日(火曜日)
    午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 内海 安吉君
   理事 岡崎 英城君 理事 高瀬  傳君
   理事 高橋 禎一君 理事 平井 義一君
   理事 前田 正男君 理事 飛鳥田一雄君
   理事 受田 新吉君 理事 木原津與志君
      植木庚子郎君    纐纈 彌三君
      田村  元君    富田 健治君
      橋本 正之君    船田  中君
      保科善四郎君    山崎  巖君
     茜ケ久保重光君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    柏  正男君
      八木  昇君
 出席政府委員
        内閣官房副長官 松本 俊一君
        内閣官房副長官 鈴木 俊一君
        憲法調査会事務
        局長      武岡 憲一君
        人事院事務官
        (給与局長)  瀧本 忠男君
        総理府総務長官 松野 頼三君
        総理府総務副長
        官       佐藤 朝生君
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房公務員制度
        調査室長)   増子 正宏君
        科学技術政務次
        官       石井  桂君
        総理府事務官
        (科学技術庁長
        官官房長)   原田  久君
        総理府事務官
        (科学技術庁企
        画調整局長)  鈴江 康平君
        郵政政務次官  廣瀬 正雄君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (科学技術事務
        次官)     篠原  登君
        郵政事務官
        (大臣官房文書
        課長)     上原 一郎君
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
十月三日
 委員柳田秀一君辞任につき、その補欠として田
 中織之進君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員田中織之進君辞任につき、その補欠として
 柳田秀一君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 憲法調査会法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第一号)一般職の職員の給与に関する法律等
 の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)
 科学技術会議設置法案(内閣提出第三号)
 郵政省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第一七号)
     ――――◇―――――
#2
○内海委員長 これより会議を開きます。
 この際お諮りいたします。去る第二十九回国会閉会中におきまして、当委員会より四班に分れて各地に委員を派遣いたしましたのでありますが、今般その調査の結果がまとまりましたので、この際その報告を聴取いたしたいと存じますが、審議の都合上これを省略し、この報告を本委員会の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように取り計らいます。
    ―――――――――――――
#4
○内海委員長 憲法調査会法の一部を改正する法律案、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、科学技術会議設置法案及び郵政省設置法の一部を改正する法律案を一括議題とし、これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。前田正男君。
#5
○前田(正)委員 私は科学技術会議設置法案について質疑をいたしたいと思います。この法案につきましては、すでに前国会におきまして衆議院の方は全会一致をもって通過いたしておりますので、われわれといたしましてもあまり問題がないと思うのでありますが、参議院に行きましてから多少異論が出たそうでありまして、審議未了になっております。そのおもな問題点は、日本学術会議との間の意見の相違であったように聞いておるのであります。そこで日本学術会議の意見をいれて今回は修正をして提案した、この間の提案理由によりますと、それによって日本学術会議も今回の法案には賛成であるというようなことでありましたけれども、まず第一に、学術会議がこの修正案には賛成であるというのは、どういうようなことで賛成であるのか、また賛成であるということをどういうような形式で政府側に通達してきているかということをまず聞かしてもらいたいと思います。
#6
○鈴江政府委員 学術会議との関係でございますが、先般の国会でも申し上げたかと思いますが、一応二十八国会に提出いたしました科学技術会議設置法案につきましては、学術会議の会長、副会長と当時の正力長官とのお話し合いが済みまして提出したのでありますが、しかし学術会議の総会におきまして、この法案の成立を望まないという総会の意思表示があったわけでございます。その点につきまして学術会議の当局者と話し合いをいたしました結果、総会が否定をいたしました根拠といたしまして、本科学技術会議の審議の内容が狭いということが一点ございます。と申しますのは、現在の法案の第二条第四号にございますが、今回改めましたのがここにありますように「日本学術会議への諮問及び日本学術会議の答申又は勧告に関することのうち重要なもの」というのがございますが、最初の二十八国会におきまする法案におきましては、この第四号の冒頭に「前三号に掲げる事項に係る日本学術会議への諮問及び日本学術会議の答申又は勧告に関すること。」というふうにございまして、学術会議関係のことは「前三号に掲げる事項に係る」というふうな限定があったわけでございます。すなわち前三号と申しますと、ここにありますように「科学技術一般に関する基本的かつ総合的な政策の樹立」、第二号は「科学技術に関する長期的かつ総合的な研究目標の設定」、第三号は「前号の研究目標を達成するために必要な研究で特に重要なものの推進方策の基本策定」、この三点にかかわるということでございますが、それ以外の学術会議との関連事項が審議できないということを非常に不満とされておったわけでございますので、その点はこの条文にありますように改めまして、「前三号に掲げる事項に係る」という字句を落しまして、しかしながら一方この会議の審議のメンバーをごらんになりますとわかりますように、軽微なものはこれから落そうというようなことで「重要なもの」というような註をつけたわけでございます。今申し上げましたように、学術会議関係のことは広範囲にやれるというふうに改めた点が第一点でございます。
 それから第二点といたしまして、この会議と学術会議との関連が第二条第四号以外に、議員の構成において何ら触れていないという点が不満であったわけでございます。前回の法文におきましては、第六条の議員の構成でございますが、「議員は、次の各号に掲げる者をもって充てる。」という中に、第五号といたしまして「科学技術に関してすぐれた識見を有する者四人」というふうになっておったわけでございます。それで学術会議の会長というのは、今回の条文におきましては第五号に規定されておりますが、前回においてはそれが落ちておったわけでございます。もちろんわれわれ科学技術庁の考え方といたしましても、この学識経験者四名の中には当然学術会議の会長を任命するということがあるだろうということは想像しておったわけでございます。しかしそれを法文上に書き表わさないというのは不満であるというような御意見がございましたので、その点は学術会議の御希望通り改めまして、ここにありますように第五号に学術会議の会長というものを明記いたしまして、従って学識経験者四人というのを三人にいたしまして第六号に規定いたしておるような次第でございます。こういったような改正をいたしまして、今国会に上程するというふうになったわけでございます。
#7
○前田(正)委員 それで学術会議ではみんなの意見をとって、賛成であるというふうな意見を聴取して政府側に通知してきたわけですか。
#8
○鈴江政府委員 学術会議といたしましては、実は科学技術庁からこの法案についての意見を本年五月二十七日に学術会議に対しまして照会を発したわけでございます。それに対しまして学術会議からは、七月十四日に会長から三木長官あてに回答が参ったわけでございます。学術会議といたしましてもこの問題が非常に重要であることにかんがみまして、総会を開くということはいたしませんでしたけれども、異例の措置といたしまして全会員にアンケートを発したわけでございます。その結果回答の分につきまして申し上げますと、回答は百二十九通参ったわけでございます。実は会員は二百十名おるわけでございますが、回答のない者もありまして、回答としては百二十九でございました。そのうち法案の成立を望まない者、理由なしに全然成立を望まないというのがそれでも一十四名ございました。それから運営審議会に一任したい人が三人とか、法律の成案に無関心の者が一名、無条件に法律の成立を望む者二十六名でございます。反対よりも二名多いのでございます。それからそのほか、一番多いのは要望を付して法案の成立を認めた者が七十二名、白紙が三名というわけでございまして、要望を付して法案の成立を認めた者というのは、この要望の大部分は学術会議と政府との間により緊密な関係をさらに持ってもらいたい、と申しますのは、従来科学技術審議会というふうなものが設置せられておったわけでございますが、本法案によってそれが廃止せられますために、科学技術会議だけでは不十分とも考えられるので、何らかさらに連絡の機関を設けてもらいたいというような条件付の意見を付しましたけれども、とにかくこの法案に賛成というのが七十二名でございます。従いまして百二十九名のうち絶対反対というのは二十四名でございまして、その他は条件はつきましたけれども、あるいは全然つけなくてこの法案の成立を望むという者が大多数でございます。この結果に従いまして学術会議からは会長から三木長官に対する回答といたしまして、この法案については成立を望まないということは全然うたっておりません。そうして学術会議の意見といたしまては、この法案は二十八国会の原案に比すれば進んだものである、一歩を進めたものであるということを認めております。そうしてなおしかしながら科学技術会議と学術会議との間において、さらに一そう緊密な連絡を持ってもらいたいということが大きな条件として参ったわけでございます。その他小さい点といたしましては、学識経験者の任命について、学術会議会長の意見を聞いてもらいたいとか、あるいは専門委員の選定に当っては学術会議との連携を密にしてもらいたい、その他議員が秘密を守る義務もございますが、そういったものが学術会議の審議を拘束しないようにしてもらいたいというような、運営上の希望意見がいろいろございます。そういった点はございますが、とにもかくにも成立を望まないということはごいませんで、前国会の原案に比して進んでおる、しかしながら強力な連絡機関を設けてもらいたいというのが答申の骨子でございます。これにつきまして、しからば強力な連絡機関をいかなるものを考えるかということで、われわれも学術会議ともども検討したわけでございますが、その結果去る八月末に開催いたしました科学技術審議会におきまして、その点は諮ったわけでございますが、御承知のように科学技術審議会は構成メンバーの三分の一の九名が学術会議の議員でございますが、そういった方々とそこで意見を交換いたしました結果、この学術会議の要望はこういう形で生かそうじゃないか、その点はこういう点でございます。すなわち科学技術会議には専門委員を置くことができております。しかもその運営については問題ごとに部会を置く構想もありますので、その部会の一つに科学技術会議と学術会議との連携をはかる、それを専門に行う部会を一つ置こうじゃないかということでございます。私ども科学技術会議というものは科学行政の最高の諮問機関であると考えておりますので、その一つの部会にそういった学術会議との連携の部会を置くということは、学術会議と政府との間の関係が非常に密接になるということが想像されます。そういった提案をいたしましたところ、科学技術審議会においては満場一致の賛成を得ているわけでございまして、ちなみに申し上げますが、その議員の中には学術会議の会長も入っておるわけでございます。そいういう方々の御賛成を得ましたので、私どもそれでこの問題は一応解消しているというふうに考えている次第でございます。それから最後にことしの九月十二日、この国会にこの法案を提案いたします前に、さらにもう一度あらためて学術会議の事務局長あてに、当庁の企画調整局長からこの法案を出すがそれで了承してもらいたいという文書を出してございます。これに関しましては、正式の返答はいただいておりませんけれども、学術会議の事務当局はもちろん異議はないということは言っておるわけであります。以上でございます。
#9
○前田(正)委員 今の御説明で、学術会議の方も大多数をもって賛成であって、学術会議自身もこの法案に賛成であるようですし、また要望事項も今のお話のように専門部会でもってこれを達成するということになりますから、学術会議との間の前国会で問題になったことは大体これで片づくと思うわけでありますから、参議院の審議未了にした問題もけりがついたように考えるのであります。それで問題点は大体なくなったように思うのでありますが、一つ最後に、議員は大体どういう方を考えておられるのか。これは政務次官から、三人の方はどういうように考えておられるのか、その点について一つ簡単に御説明願いたいと思います。
#10
○石井政府委員 お答え申し上げます。六条による「科学技術に関してすぐれた識見を有する者」の三人につきましては、まだ具体的にお話しするほど話が進んでおりませんが、もし私見を述べろとおっしゃれば私見を述べてもいいと思うのですが、これは意味がないと存じますので、もう少しお待ちを願いたいと存じます。
#11
○前田(正)委員 そうすると、今度学界から一人学術会議の会長が正式に議員になられるわけでありますが、その他の三名というのは、大体どういう方面からというような考え方もまだまとまっていないのでしょうか。どういう方面からとか、あるいはどういう方面を代表する人とか、そういうふうなことは、具体的な案は決定していないのですか。
#12
○石井政府委員 まだ具体的に話し合ったことはございませんが、普通は学界からとか、あるいは財界からとかいうことは考えられると思います。それからさらになるべく範囲を広くして考えた方がいいのではないか。わずか三名でございますから、財界方面にも必要ではないか、学界方面にも必要ではないか、あるいは残りは他の方面から持ってくる、そういうふうな考え方に落ちつくでしょうと、これは私見でございますが、一応私は考えております。
#13
○前田(正)委員 これは私の個人的な意見でありますけれども、これは日本の最高の研究の問題を達成する必要がありますので、研究のことにも非常に明るい人をできたらぜひ一人――学術会議の会長は必ずしも研究に明るいとは言えませんので、科学技術の研究の関係にも明るい方をぜひ入れていただきたいと思うのであります。また財界の方からも一人入れられると非常にけっこうでありますが、その財界の方も、単に財界代表ということでなしに、これからの経済界においては科学技術というものは非常に重要でありますから、科学技術という問題によく理解のある方面の財界の代表、科学技術に関連のある方面の財界代表というふうな考え方で、とにかくここにも「科学技術に関してすぐれた識見を有する者のうちから」と書いてありますけれども、そういうような科学技術会議のやる範囲から考えまして、一つ議員の選考については慎重にお願いいたしたい、こう考えまして、そういうふうな要望を付しまして、私の質問を終ります。
#14
○内海委員長 高瀬君。
#15
○高瀬委員 憲法調査会法の一部を改正する法律案が政府から提案されております。しかもその内容は事務職員を五名増員したいという要望のようでございますが、当委員会としては憲法調査会が発足いたしましてから、その審議の経過その他について一回も報告を受けておりません。従ってわが党の内閣としては行政機構改革その他これに伴うところの定員の簡素化ということは、わが党の重大な施策の一つでありますので、一応事務職員五名増員ということは相当の理由があってなされたことであるとわれわれは了承しておりますけれども、その具体的な理由その他につきましては、憲法調査会発足以来今日までの審議の模様も一向当委員会においては承知しておりません。従ってそれらと関連いたしまして、具体的に五名増員が必要であるという理由をこの際一応政府側より聴取したいと思うのであります。
#16
○武岡政府委員 お答え申し上げます。今回提案いたしております憲法調査会法の一部改正法律案としては、調査会事務局の職員の定数を五名増加していただきたいということになっておるのでございますが、その要求をいたしました理由につきまして御説明申し上げたいと思います。
 憲法調査会は昨年の八月に発足をいたしまして、すなわち第一回の総会を八月十三日に開いたのでございますが、それ以来今日までに総会を十八回開催いたしております。大体におきまして総会は月二回というのを定例にいたしまして、当初の間は憲法制定の経過についてということを議題にいたしまして、今の日本国憲法がどのような経過によって成立いたしたかということについての調査を進めて参ったのでございます。この問題を主題といたしました総会を、昨年の十月に開かれました第四回の総会から今年の二月に開かれました第十回の総会まで、すなわち七回の総会にわたりまして調査をいたしまして、さらに具体的な問題についてこの点についての調査をする必要があるということでございましたので、その点は別に憲法制定の経過に関する小委員会というものを設けまして、今年一月以来その小委員会で引き続き調査を行なっておるのでございます。総会におきましては憲法制定に関する経過という点の調査を一応終りまして、それ以後は引き続き日本国憲法運営の実際についてということを主題としてなお行なっております。これはすなわち憲法が実施されましてから今日までの間に、実際上にどのように運営されて参ったか、またその運営の過程におきまして、どのような点にいわゆる問題点があったかということを主眼として調査をいたしておるのでございます。ことに最初にはその憲法の運用のうち司法関係の問題を中心といたしまして、これを今年の三月以降この九月まで、その間約六回の総会におきまして審議をいたして参ったのであります。そしてこの十月に入りまして、先日、十月一日に開かれました第十八回の総会におきましては国会の論議に現われた憲法問題、すなわち国会の論議において、憲法に関するいかなる点が実際上問題として論議せられたかということの調査に移って、今日に及んでおるのでございます。なお、この憲法運用の実際に関しましての調査は、さらに詳細な調査をする必要がございますので、去る九月以来調査会内に第一、第二、第三と呼ばれます三つの委員会を設置いたしまして、それぞれの委員会が憲法の条章をそれぞれ分担いたしまして、総会において一応の審議の終りました、調査の終りました事項をさらに具体的に掘り下げて調査をする、こういう体制をとることになりまして、すでにさきに申しました司法関係の憲法運用の実際に関します問題につきましては、第一委員会が総会から付託を受けてその調査に着手しておる、こういうような現在の状況でございます。
 以上申し上げましたように、憲法調査会の活動は、昨年八月の発足以来、当初は主として総会を中心とした調査を行なって参っておるのでございますが、本年に入りましてからはその調査がさらに委員会の段階に移って参りまして、いわば相当具体的な、精細な調査が行われるようになって参りました。それに伴いまして、会議の開催回数等も相当にふえて参りまして、今後ますますその傾向が強くなるのでございます。また一方、今年の秋からは、この調査の一つの方法といたしまして公聴会等を開催いたしまして、この憲法問題の調査に関しまして広く国民の声を聞いて参りたいというようなことで、これも具体化されることになっております。かようなことで、調査会といたしましても、だんだん活動が広範にまた精細になって参りました関係から、事務局といたしましても、これに対する事務的な準備のために相当仕事が繁忙になっておりまして、とうてい今の陣容をもっていたしましては事務を円滑に処理いたしかねますので、この際増員していただきたいということをお願い申し上げた次第でございます。あらまし以上のような事情でございます。
#17
○高瀬委員 ただいまの説明で憲法調査会の事務が繁忙であるということは十分了承いたしました。しかし事務職員というのは、一体単に事務だけを整理する雑務に従事する者であるか、それとも憲法問題そのものについてある程度の意見を持ち、それについて意見を開陳し得るような階級の職員であるか、そういう点はいかがですか。
#18
○武岡政府委員 お答え申し上げます。今度お願い申し上げております調査会事務局事務官と申しますのは、調査会を運営して参ります上の事務に従事いたします職員でございます。調査会の所掌事務でございます憲法問題の調査に関しまして、専門的な事項について調査をし、あるいは委員が調査をいたしますことにつきましての協力と申しますか、お手伝いをいたします面につきましては、別途専門委員また幹事という職がございまして、いずれも非常勤の職員でございますが、これとは別でございます。ただいまお願いいたしておりますのは、調査会の事務の運営に必要な職員でございます。
#19
○高瀬委員 大体了承いたしました。
 なお、政府で提案されております一般職の職員の給与法の一部を改正する法律案について一言お尋ねいたします。七月十六日に人事院の勧告がなされておりますが、それによりますと、六月の期末手当が〇・一五増加、十二月の期末手当が〇・一増加、初任給引き上げあるいは昇給期間の若干の短縮、こういうことが勧告されております。政府のこの一般職の給与法の一部を改正する法律案によりますと、十二月分の期末手当〇・一の増加だけが取り上げられているわけでありますが、これは一体いかなる理由によるか、この点一つ御説明願います。
#20
○佐藤(朝)政府委員 お答え申し上げます。七月の人事院からの給与改善に関する勧告は、お話の通り年末の期末手当の増額、六月の期末手当の増額並びに初任給の引き上げ、この三つの点を含んでおります。今回御提案申し上げましたのは十二月の期末手当の分だけでございます。あとの初任給引き上げ並びに六月の期末手当につきましては、明年度予算と関係いたしますので、今回は提案を見合せた次第でございます。十分検討いたしまして次の機会に提案いたしたいと思っております。
#21
○高瀬委員 そういたしますと、六月の期末手当あるいは初任給の引き上げその他は、この次の予算で提案することになっておる、さよう了承してよろしゅうございますか。
#22
○佐藤(朝)政府委員 ただいまお話の通り、来年度予算を検討いたしますときにこの点も検討いたしまして、来年度予算のきまり次第提案するつもりであります。
#23
○高瀬委員 そういたしますと、十二月の期末手当増額〇・一という問題に対して、一体必要なる予算総額は幾らくらいでありますか。
#24
○増子政府委員 十二月の〇・一カ月分の増額につきまして、一応直接法律の対象になりますのは一般職の職員だけでございますが、これを実施いたしますれば当然地方公務員等につきましても同じような措置が考慮されるわけでございまして、それらの点を考慮いたしますと、約六十億所要額が考えられますが、国家公務員につきましては大体十一億程度でございます。
#25
○高瀬委員 この期末手当につきましては、昭和三十年ごろから今回まで四回増額をはかっておるようなわけでありますが、その際の財源の取り方は既定経費の節約でやることになっていたようであります。ところが、この問題について、昨年の第二十七国会で受田委員の質問に対して今松君が答弁している要項がございます。それは既定予算の中から繰り出すのではなくて、今後一定の予算措置をしてやるべきであるという受田君の質問に対して今松君は、それは当然であって、政府としてはりその点十分考慮してさようにいたすという答弁をしておるのであります。これに対して政府は一体今回いかなる措置をおとりになりますか。
#26
○佐藤(朝)政府委員 ただいま年末手当の財源につきましてお尋ねがございました。もちろん年末手当の財源は予算を組んでやるのが原則であると思いますが、今回の年末手当〇・一の増額は非常に少額でございまして、既定経費の残額でまかない得る程度でありましたので、こういうことにいたした次第であります。
#27
○高瀬委員 なお、その点は経費の関係上できるということでありますから、政府を信頼いたしまして、その点は了承いたします。ただ具体的にこの期末手当を増額する場合に、各官庁の責任者、長が、きめられた範囲内であるけれども、一律に同様にこれを増額することが可能であるかどうか。いつもこの点で問題が起きますが、いかがですか。
#28
○佐藤(朝)政府委員 先ほど申し上げました通り、〇・一の増額でございまして、ごく少額でございますし、各省等と打合せまして、大体できる見込みが立っております。
#29
○高瀬委員 なおこれに関連いたしまして、地方公務員の増額も伴うと思うのでありますが、地方財政に対する考慮はいかがですか。
#30
○佐藤(朝)政府委員 地方公務員の年手末当の増額につきましては、国家公務員と同様に、やはり既定経費の節約でやるのが原則でございますが、地方団体によりましては、財政の関係で短期融資等のことでなければできないところもあるかと存じまして、閣議決定におきまして、短期融資の方法も講ずるという道も開いております。
#31
○高瀬委員 大体その点は了承いたしました。
 次に、郵政省の改称に関する問題でございますが、幸い廣瀬政務次官もおられますから、一つ伺いたいと思います。この前の提案理由については、いろいろ郵政省の内部機構そのものからして、やはり郵政省というよりは逓信省の方がいいというお話でございました。しかし逓信省という名前は、かつてわれわれが戦争前に非常に膾灸した名前でございますから、郵政省というより逓信省という方が、われわれの里耳に入りやすいことは確かでございますけれども、何となくかって郵政省におったところの郵政省の先輩とか、あるいはかってそこに籍をおいた代議士とか、そういう人たちの郷愁ではないかというような感じがするのであります。一々名前を、郵政省をもとの逓信省にするなどというと、今度は運輸省は鉄道省がいいとか、あるいは自治庁は内務省がいいとかいうことになって、だんだんと復古調を帯びてくるきらいがあるのであります。いろいろ人事その他についても、相当そういうにおいがいたしております。この際その点はいかがかと思うのであります。これらについて一つ……。
 それからもう一つは、ここに社団法人日本新聞協会の事務局長横田実君から、昭和三十三年の四月九日に、衆議院の内閣委員長の福永健司君、参議院の内閣委員長の藤田進君あてに、郵政省の省名改称に関する要望書というのが出ております。これは今回もわれわれの手元に提出されて参りましたが、この日本新聞協会の意見によりますると、郵政省という名前を逓信省に変えるということに、反対の意思を表しておるわけであります。それはここにも書いてありますが、逓信省の「”逓”の字は、昭和二十九年三月、国語審議会が当用漢字補正案を決定した時、当用漢字から削除されることにきまった文字であります。」というのであります。従ってこの新聞協会の意見によりますと、逓信省の「”逓”のごとき当用漢字表から除外された漢字は当然表外字として扱い固有名詞などのやむを得ない場合のほかは使わないことにしておりますが、”逓”を表外字とすることによって何らの不自由を感じておりません。」新聞編成について、何らの不便を感じておらない。「すなわち四年間にわたり補正案を試用してきた新聞としては”逓”は当用漢字として必要ないとの意見に到達しているのであります。」こういうことをいっております。「しかるに、今回郵政省は省名として”逓信省”を復活しようとしております。これは全く”補正案”を無視したもので、この点はすでに昨年十月郵政大臣あて新聞用語懇談会から注意を喚起しておりますが、」こういうことをいっておるのであります。また「かかる国民大衆の生活から縁遠い漢字を”国民の役所”の省名として掲げる必要がどこにあるのでありましょうか。」こういうのが新聞協会の意見であります。この点は十月一日付で、内閣委員会の理事のわれわれにも反対意見を表明しておりますので、これは郵政省としても深甚なる考慮をする必要がある。この二点を廣瀬政務次官から伺いたいと思います。
#32
○廣瀬政府委員 高瀬委員から二つの点について御質問でありますが、私からお答え申し上げます。
 まず第一の逓信省の名称の問題でございますが、これは単なる郷愁ではないのでありまして、省の名称をただいま省でやっております仕事の実態と合せたいということで、郵政省を逓信省に改称いたしたいという考えでございます。と申しますのは、ただいまお話もありましたように、以前は私どもの省は逓信省といっておったのでございます。ところが昭和二十四年に逓信省から、つまり電気通信の業務を分離いたしまして、電気通信省という省を新しく作りました。その際逓信省の名前が変って郵政省となったわけであります。仕事の内容といたしましては、郵便の業務と、それから保険業務、貯金業務というようなことになったわけでございます。さような業務の実態にふさわしい郵政省という名前にいたしたわけであります。ところがその後電気通信の事業を、国内におきましては日本電信電話公社、国外の電気通信の業務は国際電信電話株式会社がやることになったわけであります。その際電気通信省がなくなったのでございまして、また電気通信の回行政は郵政省に移ったわけでございます。でありますから、私どもとしてはその際郵政省が逓信省と改称さるべきであったと思うのでございますけれども、そのときは改称することができないままに現在に至っているわけでございます。そこで大へんおくれたのでございますけれども、ただいま私どもが担当いたしております従来の郵政業務、つまり郵便、保険、貯金という仕事のほかに、電信、電話という電気通信の業務を担当し、さらにその後また電波監理の行政も私どもの仕事になって参ったわけでありまして、そういうことを考え合せますと、どうしても郵政という名称よりも範囲の広い逓信という名称が、行政の実態にふさわしい名前である、かように考えて提案をいたしておるような次第であります。
 それから逓という文字でございますが、これは当用漢字でないのではなくて当用漢字でございます。ただ制限漢字になっておりますので、新聞等ではなるべく使いたくないというような御意見があるようでございますけれども、実際には新聞でも盛んに使われていることは御承知の通りであります。当用漢字であることは間違いございません。補正案というものが出たことも承知いたしておりますけれども、この補正案は政府の方で採択いたしていないのであります。ただいま厳然として当用漢字になっていることは間違いないのであります。
#33
○高瀬委員 逓という字は厳然たる当用漢字だというお話でございますが、仕事の内容からいって、どうも郵政省を逓信省にした方がぴんとくるというのは、直接業務に携わっている、それこそ御当局だけの主観的感じであって、一般国民大衆にはそういう点はさっぱりぴんとこない。逓信省の逓という字は、一体何だろうという疑問がかえって起きまして、いわゆる郵政省の業務の内容が、逓信省と改正した方が業務にふさわしいとおっしゃっても、それは国民にぴんとこない、また普遍的妥当性もない、だから私はそれほどこだわらないで、もう郵政省でなれておるのだから、仕事の内容なんかどう変っても、郵政省でいいのじゃないか、私はこういう感じを持っております。非常に親愛なる廣瀬政務次官を前にして反対の意見を述べるのはどうかと思いますが、私はそういう考えを持っておりますので、一応この程度で、そういう考えを持っておるということを披瀝して質問を終ります。
#34
○内海委員長 受田新吉君。
#35
○受田委員 きょうは自民党の方の八百長質問に終始した委員会というのでは、どうも権威がなさ過ぎるおそれがありますので、一言私資料要求をかねてお尋ねしておきたいことがあるのです。
 きょうは提出されておる法案を八つ当りにちょぼりちょぼりお尋ねになったわけですが、いずれは社会党の委員諸君からも、個々の法案について熱心な質疑が展開されるわけですが、私ここで一つ憲法調査会のこの法律改正について、責任者としての官房長官も総理大臣もおられないので、事務局長にお尋ねしておきたいのですが、大体今度の事務局の定員をふやすというような問題は、これは憲法調査会の機構を拡大するようなものであって、それには当然予算も増額することでありますから、やはり簡単な事務局の職員を増員するというような意味のものだけでないと思うのです。従って事務局の職員をなぜ増員しなければならないか、事務量がどのようにふえたかということについて、具体的なものがほしいのです。従って過去十八回会議を開いておられる、毎月二回ずつやっておられるということでありますが、その会議でどういう仕事をしてきておるのか、その会議録というようなものもおそらく用意されておると思いますし、それから憲法調査会の秘密会議か何かで、かつて新憲法ができるときの秘密会議録というようなものもある程度議論されたと思うのですけれども、そういうものについて、この委員会に提出していただいて差しつかえないものは次の委員会までに一つお出し願いたい。それから五名という数字をどういう根拠からあげられたか、これも私問題があると思いますし、二カ月以内の期間を定めて雇用される者とか、あるいは非常勤の者とか、こういうものは除くことになっておるのですけれども、こういうものはどのようにして採用しておるのか、そのような、事務局の詳細な機構についてもここへ示していただきたいわけです。そうした事務量と事務局の職員との関係をはっきりわれわれはつかまなければならぬと思います。それで、お答えできるものがあればここでお答えいただいて、残余は資料としてお出し願いたい。
#36
○武岡政府委員 ただいまお示しのいろいろな資料の中で、とりあえず私からお答えできるものだけ申し上げる次第でありますが、最初の私どもの会議でやっております議事の内容を示します議事録でございますが、これは第一回以来毎回議事録として作成し、かつこれは一般にも頒布いたしております。一括して御要求がございますれば提出することにいたしたいと思います。それからそれに伴いまして、この会の活動に関連して事務量がどのようにふえてきたか、それによってなぜ五人必要か、この具体的資料を出せということでございますが、それはあとで調製して別途お示しすることにいたしたいと思います。なお今の憲法制定当時の秘密議事録云々のお話がございましたが、これは当調査会といたしましては、別に関知いたしておりませんので、特に資料としてお示しいたすようなものはないかと存じます。それからいわゆる定員職員以外の二カ月以内の期間を限って雇用いたします職員といたしましては、ただいま五名ございます。これにつきましても、先ほどお示しの資料とあわせまして別途資料としてお示しするようにいたしたいと思います。
#37
○内海委員長 次会は公報をもってお知らせいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午前十一時二十七分散会
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ソース: 国立国会図書館
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