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1947/04/05 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 司法委員会 第13号
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1947/04/05 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 司法委員会 第13号

#1
第002回国会 司法委員会 第13号
昭和二十三年四月五日(月曜日)
   午後四時二十分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○檢察廳法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(伊藤修君) それではこれより委員會を開會いたします。今日は檢察廳法の一部を改正する法律案を議題に供します。
#3
○星野芳樹君 二十三條第三項の「議決を相當と認める」というところに對しては「相當と認める」ということであれば、相當と認めなければ問題にならないという意味であつて、法務總裁の獨裁的な權限を増すことになるので私は反對であります。
 それからもう一つ、この委員の選任に十一名の委員のうち國會議員以外の者はいわゆる學識經驗者というものを集めたわけでありますが、この學識經驗者といいますが、檢察官の業務上の非能率その他により被害を受ける層の代表を網羅しておると考えられないのであります。一般的に又こういういろいろ學識有經驗者というものの下にいろいろな委員會とか、いろいろな相當な權能を持つた機關が續々できているようですが、その學識有經驗者という名の下に、とかく既存の學閥とか職業閥とかそういう人を選任することによつて結果においては既存勢力を保存することになり、我々は平和國家としての民主政治を確立するにおいて非常な障害となると思うのであります。その意味においてこの委員の選任にも勞働組合、農民組合等のものを加えるべきことを適當と考えるものであります。その意味において修正意見として、第一に「その議決を相當と認めるときは、」を削る。
 「檢察官適格審査委員會は、……國會議員、……日本學士院會員」の次に「代表的勞働組合及び農民組合」を附加し、「十一人の委員」を「十五人」とし、最後に「勞働組合及び農民組合の委員は各二名とす」を附加する。こういう修正意見を提出いたします。
#4
○委員長(伊藤修君) 他に御質疑ありませんですか……。御質疑がないように認めますが、質疑はこれを以て終結することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(伊藤修君) それでは質疑はこれを以て終結いたします。直ちに討論に入ります。
#6
○松村眞一郎君 この檢察廳法の一部を改正する法律案に對しまして修正意見を提出いたしたいと存じます。
 それはこの第二十三條第四項本文中「監督」を「所轄」に改め、ということが一つであります。それから同項但書中「四人」を「三人」に、「二人」を「三人」に改める。それから第四項の次に左の三項を加える。その三項は次の通りであります。「檢察官適格審査委員會に、豫備委員十一人を置く。」、これが一つであります。その次に「豫備委員は、第四項の委員に準じてこれを選任し、同委員に事故のある場合又は同委員が缺けた場合に、その職務を行う。」、これが一つの項であります。その次の項は「第四項の委員及びその豫備委員の任期は、三年とする。」、この三つの項を加えるのであります。從いましてその次にあります第五項に、「前四項」という文字がありますが、それを今度は改めるのであります。第五項中「前四項」を「前七項」に改める。以上の修正案を提出いたします。
 その理由は、國會議員が審査委員會の中に加わつておるのでありまして、立法機關におります者が行政府であるところの内閣總理大臣の監督に屬するというのは、如何にも穩やかでありませんから、内閣總理大臣の所轄であるということだけを明瞭にすればよかろうと思うのであります。この意味において「所轄」と改めたのであります。
 次に衆議院議員四人、參議院議員二人とあります點を、おのおの三人ということに改めるのでありますが、この衆議院議員を四人とし、參議院議員を二人といたしました根據はどこにあるかということを考えてみますと、これは恐らく衆議院議員全體の總人數と、參議院議員全體の總人數との比例で割出されたものと存じます。併しながら參議院と衆議院とのおのお國家における機能は對等であります。それを單に議員の數によりまして輕重あるがごとくに考えられるような規定をここに設けますことは、從來のいろいろの法案におきましても未だ曾て例のないことでありますし、互いに對等であるという機能から考えましても、おのおの同數を選任することが當然と考えます。その故におのおの三人をすべしという意味において、この修正案を提出いたしたのであります。
 次に豫備委員をここに設けましたゆえんは、國會議員におきまして事故があり、缺員を生ずる場合もありまするし、殊にその他の委員はそれぞれ一人ずつ出ておるのであります。その一人が缺けました場合に、何らかの豫備委員がこれに代りまして職務を取るということにいたしませんと、その各委員の構成に缺くるところがあることになりまするから、それぞれ豫備委員を置くことを適當なりと考えまして、十一人即ち全委員に對しまして豫備委員を置くことにいたしたのであります。任期は委員も豫備委員も共に三年といたすことが適當であろうというので、大體そういうような見地から三年といたしたのであります。以上であります。
#7
○委員長(伊藤修君) 星野委員、修正御意見は……。
#8
○星野芳樹君 それでは先程述べた理由によつて、次のような修正意見を提出いたします。
 第二十三條第三項の「相當と認めるときは」というのを削るということ。それから「辯護士及び日本學士院會員の中から」の「會員」の次に「代表的勞働組合及び農民組合」を入れて、「十一人の委員」を「十五人」と改め、それから但書の後に「勞働組合、農民組合の委員は各二名とする。」この修正案を提出いたします。
#9
○松井道夫君 松村委員と星野委員の修正に動議に贊成いたします。
#10
○委員長(伊藤修君) 修正の動議は成立いたしました。他に御意見しありませんですか。……では討論はこれを終結することに御異議ありませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(伊藤修君) 討論はこれを以て終結いたします。直ちに採決に入ります。
 先ず星野委員より提出されましたところの修正案を問題に供します。この修正案に御贊成の方は御起立を願います。
   〔起立者少數〕
#12
○委員長(伊藤修君) 少數。否決されました。
 次に松村委員の提出に掛るところの修正案を問題に供します。この修正案に御贊成の方は御起立を願います。
   〔起立者多數〕
#13
○委員長(伊藤修君) 過半數。松村委員提出にかかる修正案通り決定いたしました。その餘の議案に對するところの採決をいたします。只今松村委員の修正に係る部分を除いたその餘の議案について、御贊成の方は御起立を願います。
   〔起立者多數〕
#14
○委員長(伊藤修君) 過半數。原案通り可決することに決定いたしました。
 次に本會議における委員長の口頭報告については、豫め御了承願うことに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(伊藤修君) 只今御賛成の方は御署名をお願いいたします。
   〔多數意見者署名〕
#16
○委員長(伊藤修君) 本日はこれを以て散會いたします。
   午後四時三十四分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     伊藤  修君
   理事      岡部  常君
   委員
           大野 幸一君
           中村 正雄君
          大野木秀次郎君
           宇都宮 登君
           松井 道夫君
           松村眞一郎君
           宮城タマヨ君
           星野 芳樹君
  政府委員
   法務廳事務官
   (檢務局長)  國宗  榮君
   法務廳事務官
   (行政局長)  佐藤 藤佐君
ソース: 国立国会図書館
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