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1957/04/09 第28回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第028回国会 運輸委員会 第19号
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1957/04/09 第28回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第028回国会 運輸委員会 第19号

#1
第028回国会 運輸委員会 第19号
昭和三十三年四月九日(水曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 赤澤 正道君
   理事 畠山 鶴吉君 理事 濱野 清吾君
   理事 山本 友一君 理事 井岡 大治君
      有田 喜一君    小泉 純也君
      關谷 勝利君    塚原 俊郎君
      原 健三郎君  早稻田柳右エ門君
      下平 正一君    正木  清君
      松原喜之次君    山口丈太郎君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 中村三之丞君
 出席政府委員
        運 輸 技 官
        (港湾局長)  天埜 良吉君
 委員外の出席者
        運輸事務官
        (大臣官房人事
        課長)     堀  武夫君
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部長)  八木 利真君
        日本国有鉄道副
        総裁      小倉 俊夫君
        日本国有鉄道常
        務理事     久保 亀夫君
        日本国有鉄道常
        務理事     吾孫子 豊君
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
四月二日
 委員石村英雄君辞任につき、その補欠として下
 平正一君が議長の指名で委員に選任された。
同月三日
 委員逢澤寛君及び多賀谷真稔君辞任につき、そ
 の補欠として堀川恭平君及び上林與市郎君が議
 長の指名で委員に選任された。
同月八日
 委員中島巖君辞任につき、その補欠として三宅
 正一君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
四月七日
 自動車の泥除備付けに関する請願(大野市郎君
 紹介)(第二八三一号)
 国鉄三島操機区臨時雇用員の待遇に関する請願
 (勝間田清一君紹介)(第二八六九号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 陸運(日本国有鉄道の経営等)に関する件
 海運(港湾整備等)に関する件
     ――――◇―――――
#2
○赤澤委員長 これより会議を開きます。
 本日は陸運及び海運に関して調査を進めます。最初に国鉄の労務管理問題について、当局より説明を聴取いたします。吾孫子常務理事。
#3
○吾孫子説明員 前回の委員会で下平先生から御指摘のありました静岡関係の事件につきまして、私どもの申し上げました調査結果の不十分な点を、さらにその後取調べをいたしました結果を御報告申し上げたいと思います。
 まず沼津駅の操車掛兼運転掛庄司栄一外四名の管外出張につきまして、出張を命じました通達の番号は、先生から御指摘のありました通り二六七号が正確でございまして、一四〇号という方はその旅費の承認の番号でございました。間違っておりましたことをおわびいたします。
 それから出張命令は営業部長名で出しております。そうしてこのような出張は、主要駅の職員の中で平素の勤務成績の優秀な者の中から選定をいたしております。それから管外出張をさせますのは、現場長あるいは助役の場合が多いのでございまして、掛職のものを出張させるという場合は少いのでございますけれども、貨物増送運動などの場合に、貨物掛とか車月掛とかいいますような関係職員を出張させる例もないわけではございません。
 それから次に静岡駅の指導助役興津善作の行為に関連いたしましてお尋ねのございました点を取り調べた結果を申し上げますと、静岡駅の操車掛は全員で十三名でございます。このうちの一名は退職予定者でございまして、結局その一名を除きましたあとの十二名が会合する予定になっておったわけでございます。実際に出席いたしました者は二十一日は五名、二十二日は四名で計九名でございますが、従って三名は欠席したのでございますけれども、超過勤務手当はそのまま支払われておるような状況でございます。
 それから当日の気温につきましては、午後二時現在で二十一日が十度、それから二十二日が八度で、午前中はこれより若干低かったと考えられるのでございますけれども、先生のこの前お調べになった通りでございました。それから工手室の近くに休養室がありますことも御指摘の通りでございますが、この休養室はあまり会議などには使わないようにしてほしいという職員の希望がございまして、比較的他の会合の場合にもあまり使用はしておらないということは事実でございます。以上、せんだってお尋ねのございました点につきまして、再度取り調べました結果を御報告申し上げます。
 新組合の組織化というようなことが起りますと、とかく労使間にも神経をいら立たせられるようなことが発生しがちでございますので、私どもといたしましても無用の摩擦を生ぜしめることのないよう、今後とも関係当事者に対しては十分注意を与え、善処いたすつもりでおりますので、何とぞ御了承願いたいと存じます。
    ―――――――――――――
#4
○赤澤委員長 港湾に関し質疑の通告がありますから、順次これを許します。山口君。
#5
○山口(丈)委員 大臣御出席でありますから、港湾関係につきまして若干御質問申し上げておきたいと思います。地方を回りますと、港湾関係では農林省所管の漁港あるいはその他建設省関係等、運輸省以外の港湾の整備については、非常に促進されて完備に近い状況に置かれているが、運輸省所管の港湾は少しも工事が進展しない、これはどういう理由に基くものかというような非難めいた声が随所に起っておるわけであります。それで本年度は昨年に比べますと、あるいはこの港湾事業費等はふえたものもございます。また減ったものもございますが、それは主として災害関係のものでありますが、そういう港湾整備に関する非難について、一つ非難のないように、この委員会を通しても、それから港湾関係の地方の人々に対しても十分な理解と説明が必要であろうかと思うわけであります。
 そこで私はお尋ねをいたしますが、一般港湾事業費が、本年度は四十一億百四十万円という経費が組まれておりますし、また特定地域港湾事業に必要な経費として十三億五千三十七万円余りが組まれております。また首都圏港湾事業に必要な経費として一億九千八百五十万円余りが組まれておるわけでありますが、この一般港湾事業費として組まれております四十一億は、主としてどういうようなところへ経費を振り向けようとされているのか、一つ承わりたいと思うのであります。それからまたこの運輸省の当初の港湾事業費の要求額は相当量のものが要求されていたのでありますが、当初に申しましたように運輸省所管の港湾は事業計画は非常におくれておるという非難があるわけでありますが、大蔵省はこの運輸省の予算要求に対してどういう査定をいたしたのであるか、これらの点つきまして一つ局長から御答弁をいただきたいと思います。
#6
○中村国務大臣 御指摘の点でございますが、戦後港湾改良ということがおくれておったことは私率直に認めます。しかし今年度の予算におきましてこの取り戻しをやろうというので、地方港湾の整備につきましても十分とは申しませんが、ある程度これに予算をつけまして、今後計画をもって完成して参りたいというふうに考えておりますが、詳細につきましては港湾局長から今分析的に御質問なすった点をお答えいたさせます。
#7
○天埜政府委員 ただいまの港湾の整備が非常におくれておるということは全くお話の通りでありまして、これは実は戦後いろいろな事情がございます。その一つといたしましては、昭和二十五年の予算だったと思いますが、そのときまだ占領下にございましたので、予算のワクその他内容については駐留軍が厳重な干渉をいたしておりまして、国内的には相当額に見込まれておりましたのを、ほとんど半減に近いようなふうに仕向けられました。その後それが基準になって、前年度の予算踏襲というのが大体行われておるものですから、この機会から非常に整備がおくれて参っておったのであります。しかしそういうことではなりませんので、毎年々々予算の増額、整備の進捗をはかるようにして参りました。昭和三十三年度つまり今年度につきましては相当額予算の増額を見ることができたのでありまして、これを総額から申しますと百六億五百三十三万九千円、こういうことになりまして、昨年度の百二億八千三百九十七万円に比べますと約四億ばかりの増加に相なるわけでありますが、実は災害の復旧費並びに災害関連費の方が三十二年度までで相当進捗いたしまして、三十三年度は残事業が少くなっております。この点を加味しますと約十五億ばかりの増額ということになっております。
 それで、さてその金をどういうふうにして整備をするようにいたしておりますかと申しますと、お話がございましたように、貨物の方はどんどんふえておりまして、昭和二十九年には取扱い貨物量が二億三千八百万トンというのが三十一年には二億九千三百万トンというように、五千五百万トンもふえております。また入港船舶のトン数から申しましても、二十九年には五億八千三百万トンであったのが三十一年には六億五千八百万トンというふうに、七千五百万トンもふえております。こういうわけでございまして、輸送力を増強しなければならぬことはお話の通りであります。また産業基盤の育成強化にも寄与しなければならないという状態になっておりますので、第一番には外国貿易に関係のある港湾の整備をはかりたい。特に船型が大きくなっておりますのは世界的な傾向でございますので、これに対処して京浜、四日市、松山、徳山、下松というような諸港の浚渫事業に力を入れたい、こういうようなのが約十五億五千三百八十万円ございます。それから石炭、鉱砿石等工業原材料の輸送に関係のある港湾の整備をはかりたい、これに対しましては十八億八千六百二十九万円を充てたい。それから第二番目の項目といたしましては、貨物並びに旅客の沿岸輸送力を強化するために地方の中小港湾の整備をはかりたい、そのために十九億八千八百五十八万円を予定いたしておるわけであります。さらに海難を防止し稼行率の上昇をはかるために外郭施設、水域施設等の整備を促進し、また避難港並びに港湾区域外の航路の整備をはかる、この金は三億三百九十五万円充てております。それから海岸保全がこれまた重要な問題でありまして、先ほどお話にもございました農林省関係のところあるいは建設省関係のところは比較的整備が行き届いておるのに、運輸省関係のところは整備がおくれておるではないかというお話がございまして、この点も実際はかなりおくれておりますので、これにも特に力を入れたいというふうに考えまして、一億八千五百七十五万円を充ててあります。それから北海道開発関係の港湾の整備をはかるために十三億九千百七十万円、それからこれは運輸省に労働省から所管がえを受けてやることでありますが、都市における失業者の吸収のために港湾事業として失業救済のための特別失業対策事業を実施いたします。これに四億六千八百万円、その他工事をいたします作業船の整備等に六億三千八百二十万円、なお離島振興のために必要な港湾の整備、これは総理府の方の予算を移しかえるものでありますが、に億七千八百三十二万五千円、それから港湾災害復旧費といたしましては、原則として残事業の五七%を完成するようにしたいということで、これが十八億一千五百八十一万二千円、その他付帯事務費等を入れて百六億という金を計上いたしておるわけでございます。
 なお、当初積算計上しておった予算は相当の額になっておったはずだが、まだ要求しておる額が少いではないかというお話でございますが、これは最初はかなりの額を見込んでおりましたが、中には特に産業基盤と申しますか、石油、鉄鉱石等につきましては、これは特別会計でいきたいということでいろいろ折衝をしておりましたが、この分については遺憾ながら特別会計に盛ることができませんでした。やはり普通の一般会計の予算で、そのうちの緊急なものを取り上げていくということで参っておるわけでございます。
 以上大体の予算の配分の御説明をいたしました。
#8
○山口(丈)委員 そこでお尋ねしますが、昨年の予算ではマンモス・タンカーあるいは鉱砿石運搬等の大型船の荷役をいたすための港の整備につきましては、私指摘しましたように、受益者と政府との折半経費で施工する、こういうようなことも一応去年は説明されて実行に移されたようでありますが、本年今申されました鉱砿石業等に必要な大型船舶の荷役を整備するための金が十八億、これは全額政府負担によるものでありますか、それとも受益者負担を含めたものでございますか。
#9
○天埜政府委員 昨年港湾法の一部を改正いたしまして、特に公共事業ではあるが、当分は受益者が比較的はっきりしておるというような石油の施設のようなもの、これに対しては五割を受益者から取り、三割を国が負担をし、二割は港湾管理者が負担をする、こういう方法で実施中でございまして、昭和三十三年度におきましても、そういう分についてはそのような仕組みで予算ができております。ただいま申し上げました予算は、そのうちの三割に相当する国費の部分であります。その分をここに計上してあるわけでございます。
#10
○山口(丈)委員 次に特に沿岸航路港湾の問題でありますが、本年は十九億八千万ばかりの経費が計上されているという御説明でありますが、これは所によると、たとえば例を淡路の志筑港などにとりますと、着工してからすでに何十年というような事実を経過しているようでありますが、いまだに防波堤すら一年に五メートル、十メートルというような工事の進捗ぶりでありまして、まことにどうも困った現状正ではないか。しかもその地方の町村になりますと、周囲にあるのは漁港ばかりでありますが、全部完成を見ておるわけであります。また洲本港におきましても御承知の通り改修の計画がありまして、これも長年の懸案が解決されておらないというようなわけでありますし、またこの東海道沿線におきましても、熱海―大島航路の場合にも、熱海港の改修等においても聞きますと、計画はあるけれども一向に進んでおらない、こういうようなことで非常な非難を受けておるわけであります。これはやはり運輸省が所管をするのでありましょうが、その地方の府県の地元負担等を合せて、その計画経費を捻出するということになっておるのじゃないかと思うのですが、これはいかがですか。その地元都道府県の予算とにらみ合せてなさったのですか、それとも運輸省がつけられた経費に見合うものを地方の分と合せて予算を計上せしめて計画を実行されるのですか。あるいはまたどちらかが予算がうまくいかないために計画が進まないものでありますか。どういう関係になっておりますか、一つ。
#11
○天埜政府委員 淡路の志筑、洲本港につきましては、お話のようにまず志筑港は外郭施設である防波堤の築造を急いでいるわけであります。この防波堤ができませんと、中の施設をやりましても、この活用がうまくいかないという関係がございます。また一方、中の接岸施設ができないと防波堤だけではなかなか活用の域に達しない。こういうことで地元といたしましても、中の接岸施設を早く作りたい。それにはまず防波堤を早くやって、同時くらいに仕上げたいという希望がございます。そこで私の方といたしましては、先ほどお話がございましたが、国としても接岸施設と防波堤を同時にやるだけの金がなかなか出せない。接岸施設を使う受益者が非常にはっきりすれば、これは国の工事と合せて地元も負担してやる手はないかということで、いろいろ方策を進めておりました。そういうことで何とか早くできないかと言っておりましたが、これについてはその地元の方の受益者と申しますか、公けのものになりますが、この方の負担の関係がまだ三月末までにははっきりできそうもない状態でありまして、それでは三十三年度は在来と全く同様な方法ではあるが、できるだけ国の方もたくさん負担をして事業量を上げて、防波堤をまず急ぎ、三十三年度中に今の態勢を早くきめて、三十四年度には接岸施設を作りたいということで今話を進めつつあります。
 それから州本港につきましても防波護岸ができませんと、なかなか中のことができませんので、この点についてまず進めていきたいということでやっております。
 それから熱海港につきましては、大規模な接岸施設を作ることはむずかしいけれども、とりあえずの接岸施設を防波堤の中側に設けて活用させたいということで、三十三年度にそれが活用できるように措置をいたしているわけでございます。
 以上のような方向で進めて参りまして、早く利用できるように措置をいたしたいと考えているわけでございます。
#12
○山口(丈)委員 ただいま聞きますと、志筑港については三十四年度中に接岸施設を一応完了するような方向に持っていきたいということでありますが、そういたしますと、本年度も相当量の予算を国としてもつけていただかなければなりますまいし、県としても相当量の予算を見ておかなければならぬと思うのでありますが、その見通しがあるのかどうか伺います。
 それから四国の方に参りますと、昨年も国政調査をいたしたのでありますが、そのとき痛切に訴えられておりましたのは、今の高松港の防波堤の改修であります。港が狭いために国鉄の連絡船がややもすると防波堤に接触をする、あるいは狭隘な港へ船がどんどん入って参りますために、実際見ておりますと、衝突事故というようなものが起きるのじゃないかという、いわば冷汗をかくような現場も再々見られるわけであります。私どもも実地に見て参りまして、あの船を操作いたしまする船員、船長等、従事員の諸君の苦労を見ますと、早急にやはりこれを改善する必要がある、一日も早くこれを改善させるようにしたいものだというように考えて帰ったわけでありますが、聞くところによると、これも改修計画のあることを私ども承知をしております。これについても本年度は改修計画をどういうふうに進めておられるか。また南の方に参りますと、高知港の改修等も大きな計画があるようでございますが、これら港の改修はやはり四国地方においては最も重要な事業ではないか。また宇和島港の改修等につきましても、非常に雄大な計画と申しますか、根本的な改修計画があるようであります。特に宇和島港等は港の埋沒が激しいので、河川のつけかえ等を行なって、港の改修を根本的にやりたいというような強い要望もあったわけでありますが、これらの諸港について本年はどういうような計画でありますか、承わりたいと思います。
#13
○天埜政府委員 最初の志筑港の件でありますが、お話のように三十三年度には特に防波堤の工事を急ぎまして、その間にいろいろ計画等の準備を進め、三十四年度には接岸施設にかかっていきたいというふうに考えておるわけであります。
 それから高松港の件でありますが、これはお話の通り鉄道の航送船がございますし、また関西汽船の船も入りまして、船舶の出入が非常に多いものでありますから、この港口を手当をしたいということは私どもも特に考えておるわけでありますが、その一番の原因は、何と申しましても小船の出入りが大きな船の出入りを妨げて、そのために起る事故が予想されますので、まず小船を分離することが最も肝要だというように考えまして、東側の口と申しますか、大きな船の入るのと反対側にもう一つ口があります。この口を通れるように浚渫を急いでおります。三十二年度をもってこれができましたら、この分だけでもまず見通しは非常に明るくなったというふうに考えております。大きな船の出入する方面の西側の口につきましては、小船の出入りにじゃまがなくなった様子を見ながら、さらに検討をいたしたいというふうに考えておりまして、三十三年度予算といたしましては西側の口については予算の計上はいたしておりません。
 それから高知港の問題でございますが、高知港は四国の太平洋岸に向う非常な重要港湾でありまして、この整備を急ぐことも今一番の目標にしております。それで石炭その他の荷揚場を非常に要求いたしておりまして、このバラ荷扱いの岸壁を新しく三十三年度から着工して作ることにいたしました。なお高知港の一番ガンになっておりますのは港口のところの岩礁でございます。この岩礁を長い聞かかって除却に努めておったのでございますが、なかなかうねりの強いところで、作業時間が思うようにとれなかったのでございますが、今回それに対して特殊の砕岩船を作りまして、波浪に影響せられることのないように海の中に足を入れまして、船体を波の上に巻き上げてしまって、そうしてそこからドリルで掘ってダイナマイトでこわすという特殊の船を作りまして、高知港の航路の改善に飛躍的な進捗を見せたいと思っております。その他物揚場等も作りまして、昨年に比べて約一千万円ばかり多額の経費を要求いたしたわけであります。宇和島港につきましては河川の切りかえ等の話もあるのでございますが、なお現在といたしましては岸壁の築造の方が急がれますので、河川のつけかえでなしに内港の方の岸壁を築造するようにいたしております。これにつきましても昨年に比べて国費では百万円の増といたしまして、九百万円の事業をいたすことにいたしております。大体以上のようなことであります。
#14
○山口(丈)委員 この宇和島港は今申されたように、地方民としては岸壁の築造等急を要する施設を完備してもらうことも必要であるが、それとあわせてどのように施設をいたしましても、土砂の流入等非常に港湾の変化がひどいので、どうしても河川の改修、つけかえ等の工事を完成しないと、完全な港としてこれを使用することができないし、せっかく施設をしてもそれがまたぞろ手を加えなければならないというようなことになるので、ぜひともこれは一つ河川の改修等の工事を中央においても認めていただくように努力をしてもらいたい、こういう強い要望があったわけでありますけれども、これについてはまだ中央においてはその計画は認められていないのですか。少くともそういう必要性を認めつつも、予算等の関係でそれが実行に移せないものでありますか、どうでありますか。
#15
○天埜政府委員 宇和島の河川の切りかえにつきましては、これは早和島港の本港と、申しますか、現在利用しておる方の河川ではないのでありまして、対岸の河川でございまして、実は今の土砂の流入も多少は考えられますけれども、現在使っております宇和島港に対して根本的な支障になるものではないのであります。あの河川の切りかえをいたしまして考えられておる点は、河川敷を埋め立てて、そしてそこに工業地帯を作るということを第一の目標にしております。もちろんお話のような土砂の流入というようなことも二次的には考えられますけれども……。それで現在のところはどうしても今使っております方をさらに整備することが急がれますので、五カ年計画としてはあの切りかえの案は入ってないのでございまして、将来考えることにいたしたいというふうに思います。
#16
○山口(丈)委員 それから首都圏港湾事業に必要な経費として一億九千万円ばかりが組まれておるわけでありますが、首都圏といっても非常に港の事業は広範にわたると思うのでありますけれども、一体このくらいな費用でどういう事業をやろうとされるのか。東京港だけを見ましても相当大規模な計画があるようでありますが、私はこういうものでは実際にはあの計画をそのまま遂行するのははなはだ心細い感じがすると思うのです。これは他から予算を流用することができるようになっているのでございますか、それからどういう整備に使われるのでありますか、御説明をいただきたいと思います。
#17
○天埜政府委員 首都圏としてそこにあげてあります港湾の予算は、これは東京港と千葉の方の港、いわゆる首都欄内の港についての予算でございます。東京港につきましては、晴海棧橋だとか――これはマイナス十メートルの棧橋でございまして、それを約百メートル作ります。それから鉄道を千百五十四メートル作ります。なお浚渫を二万一千二百立方メートル、それから岸盤と申しましてもやわらかい岸盤でございますが、三万三千四百立方メートル浚渫をいたします。なお航路の浚渫を十三万三千立方メートル、それから泊地の浚渫、これは土砂でありますが、十六万七千立方メートル、それから芝浦地区の浚渫を二十万八千立方メートル、こういうように進めて参ります。なお陸上その他についての部分に対しては、都の方で単独の事業を計画して進めていくことにしております。この額がかなり大きな額になっておるはずでございます。それから千葉の方につきましては、千葉港の航路等に岸壁を作りますがこれで約三千四百万円、その他船橋港の工事があります。その程度でありますが、今のお話の点は、都の単独の事業がこのほかに相当あるというのでございます。
#18
○山口(丈)委員 私はその他北海道関係についてもお尋ねしたいと思ったのですけれども、正木委員がお見えで詳しいと思いますのでやめます。また国鉄の新線関係についてもお尋ねいたしたいのでありますが、時間がありませんからこの次にいたします。
 ただ運輸大臣にちょっとお聞きしておきたい。御承知の通り当委員会には法案もあまり出ておりませんし、私どもの審査をいたしました法律案はすでにことごとく成立を見ておるわけでありまして、その後法案の御提出はないわけであります。しかし私ども最初から聞いておりました法律案の提出予定は相当数に上っておるわけであります。そのうち特に予算関係を伴う法律案としては、自動車交通道路の交差に関するもの、国際観光ホテル整備法の一部を改正する法律案、それからまた観光ホテルの整備とともに観光行政の国庫補助に必要な経費等も組まれておりますし、さらにユース・ホステル整備補助経費というようなものも組まれておるわけであります。すでにこれは予算の成立を見ておるわけでありますけれども、法律を伴っておりませんが、これはどういうふうに御措置なさるつもりか、その点を運輸大臣からお伺いしておきたい。
#19
○中村国務大臣 衆参両院の運輸委員会におかれましては、今まで提出いたしました法律案は御承認を願いました。これはまことに感謝にたえません。そうして予算も両院を通過したのでございますから、今後はこれが執行の責任は運輸省にあるのでございます。踏み切りに関する法律案あるいはまた鉄道営業法、これも今おくれて会期末に出すということは取りやめまして、また新たな次のときに提出されることと思います。それから西九州の災害に関する鉄道の補助は、普通の補助でもできますので、そういうものの前途を見越した法律案を作るという考えを持っておったのでございますが、今これは検討をいたしておりますが、西九州の鉄道災害復旧に対する補助につきましては事欠かないようになっております。それからユース・ホステルでございますが、これは御承知のように国際ユース・水スチル連盟の人たち、おもに二十五才以下の青少年が、宗教、人種、政治的信念を超越して世界各国の観光をやっておるという人たちを安く泊める、そうして国際親善に資したい、こういうのが四千万円補助の精神でございまして、今各地からこういうものを建てたいという申請がございますが、わずか四千万円――来年は別といたしましても、本年は四千万円でございますから、これを五十万、百万と分けておるようでは結局いいものができません。もしこういうものをこしらえると言うなら――私はいつも悪口を言っているのですが、不良収容所みたいなバラック建をして国辱になるようなことはしてもらいたくはない。五十万、百万ほしいと言っても、そんなものはけってしまえというので、東京を中心といたしまして少くとも五、六カ所に百人程度、あるいは五十人ちょっと、外国の青少年が来ても日本のユース・ホステルの設備はいいというふうにしたい。今配分につきまして検討をいたしておりまして、きまりましたら公開して、これはこういう理由でこういうところにやったということをお示しして参りたい、そういう考えでおります。
#20
○山口(丈)委員 私どもは今まで当委員会においても、政府から出されました法律案について、もちろん反対するものもありますし、賛成をするものもございました。しかしその成立につきましては、極力協力を惜しまなかったと思うのであります。すでにいろいろ解散等も取りさたされております際でありますから、予定された法案が全部提出されるとは思いません。それも無理からぬことであると思いますけれども、すでに予算の成立したもので、既設の法律を流用すれば地方鉄道災害の復旧促進に関する補助の予算も支障なく支出ができるとおっしゃいますが、しかしそれではどうもすっきりとした予算の精神に合致した支出ができなくなる。のみならず、運輸大臣としてもそれは不本意ではないかと思うわけであります。いずれにいたしましても、こういう地方産業の開発に関連を持ち、地方交通に重要な関連を持つものにつきましては、この際御提出を願って、すっきりした形で予算執行ができるようにお願いをする方がいいのではないか、その方が大臣としても本意ではないかというふうに考えるわけであります。この地方鉄道災害復旧促進法、あるいは今非常に重要視されております国際観光ホテル整備法の改正案、あるいは自動車ターミナル法案などは、当然出されてもいいのではないかと思うのですけれども、もうこの会期中にはお出しになる考えはないのでありますか。
#21
○中村国務大臣 ちょっと落しまして相済みませんでした。国際観光ホテル整備法、これは私どもも改正しようと思ったのですが、改正しなくてもいける点もございますので取りやめました。と申しますことは、今日本スタイルのホテルへ外国人が泊るのです。つまり暖房設備をするとか、あるいはトイレット、バスをその部屋につけていくという一種の登録旅館でございます。それをもっと整備したいと思いましたけれども、今暖房設備はあるが、冷房設備というのはないのでございます。でございますから、そういう冷房という言葉を使ったらいいじゃないかというような点を指摘して改正をしてもらいたいということ、あるいはその他税金を軽減するというようなこともはっきりしてもらいたいということを主張して計画したのでございます。しかしその設備も、暖房というものは裏を返せば冷房設備もやらなければなりませんので、その点行政指導なり、あるいは自発的にそういう設備をしていただきますならばできるだろうと思いまして、これも今取りやめということにいたしております。自動車ターミナルは非常に予算が関係いたしますので、これも獲得できなかったのであります。しかし将来はこういうようなものを大都会にこしらえていかなければならないと思いますが、今回はこれを取りやめております。要するに現在までに御可決を願いました以外の法律案は、会期の情勢にかんがみまして取りやめていきたい。しかしながら法律はなくても行政指導でできるような点は、予算の執行と同時に、極力にらみ合せまして努力をして運輸行政一般の完璧を期していきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#22
○山口(丈)委員 これで終ります。
#23
○赤澤委員長 正木君。
#24
○正木委員 私はただいま衆議院で審議中でごいざます行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、これは各省全般にまたがっての法案でございますので、そのうちの運輸省所管の港湾建設局関係についてお尋ねをしておきたいと思うのでございます。この定員法の一部を改正する法律案に関して各省から出ておりますいろいろの資料をしさいに検討いたしてみますと、実は非常に問題があるように感じられますのでお伺いをいたすわけであります。そこで数字その他非常にこまかい問題になりますから、局長でなく、人事を担当する方の御答弁をいただいた方が議事の進行上けっこうでないかと思いますので、その点もお含みを願いたいと思うのであります。
 まず運輸省の港湾建設局関係の予算を見ますと、昨年度と今年度は予算の組み方が若干違っておるように思います。三十二年度には港湾建設局として一括して出しておりますものが、三十三年度では港湾事業工事事務費、こういう項が起きておりまして、この中で特に違っております点は、職員俸給と非常職員給与とはっきり分けたこと、こう見ておるのです。そこで、私のお尋ねしたいのは、建設局関係の予算の組み方の中で、予算職員、言いかえるならば予算定員、一般職でございますが、これと常勤職員、それからさらに資料を調べてみますと非常勤職員、こういうように、何か職制が三つに分れておるという感じを受けてならないのです。そこで定義の問題になるわけですが、予算内定員とは、国家公務員法に基く職員であるのかないのか。これは当然国家公務員法に基く職員と心得ております。だとするならば、その予算内の定員は一体どれくらいの定員を予算内に盛っているのか。それから昨年度と比較して、この法律改正に基いて、建設局関係では定員増が一体どれくらいになったのか。その次に問題になるのは、この予算の中にございます、今年新たに項ができたと心得ておるのですが、常勤職員とは、一体法律的にはどういう身分上の資格を持っているものなのか。しかもこの定員はどのような数字を示しておるのか。その次に、おそらくこれはこの項の中に現われないで、港湾事業工事事務費の中に含まれてしまっていると想像するのですが、常勤的非常勤というようなものの身分は一体法律的にはどうなっているのか。これから一つ質問を始めたいと思いますので、数字もございますから、局長以外でもけっこうですが、この点のおわかりの方から御答弁を願いたいと思います。
#25
○天埜政府委員 私でわかる範囲で申し上げます。昭和三十二年度の港湾の事業関係の職員について申しますと、定員が二千五百十二名、それから常勤職員が三千三百五十八名、それから常勤的非常勤と申しておりますが、これが六百八名、以上のような構成になっておりまして、そのうちの二千五百十二名といいますのは、定員法によって定められた定員であります。それから常勤職員の三千三百五十八というのは、予算的にきめております定員でございます。それから常勤的非常勤の六百八名というのは、これは事業費の中で見ておりますもので、別段定員というようなものは持っておりません。今の法律的な差異でございますが、これは定員法に定められた二千五百十二名と、予算的な定員としてきめております常勤職員の三千三百五十八名の者の間の差異は、これは採用の条件が定員内職員についてはございますが、そうでない常勤職員につきましては競争試験あるいは選考のいずれの方法によらないでも採用ができる、こういう点が一点違っております。それから雇用の期間の点でありますが、これはいわゆる定員法に定められた定員二千五百十二名に対しましては雇用の期間の定めはないのでございますが、常勤職員の三千三百五十八名に対しましては雇用期間を二カ月として発令しまして、その期間満了の際任命権者において何らの意思表示を行わない場合は、この任用が自動的に更新される、こういうことになっております。それから常勤的非常勤の六百八名については、雇用の期間が一々雇い入れる形式をとっておる、こういうわけでありまして、今のいわゆる定員法の者とあるいは予算の定員である常勤職員との間には、その他についてはほとんど差異がないという状況でございます。
#26
○正木委員 そこでこの常勤職員といわれる諸君の定義で雇用関係が今出ましたが、ニカ月ごとに自動的に更新をしていくのだ、これが一般公務員と常勤職員との大きな違いだと思うのです。そこでそうした採用上の形式上の条件は別として、現実の問題としてこの常勤労務者といわれる諸君が、現実には相当長い期間一定化して勤続をしているという事実が、行政管理庁からは資料として提出されておるのです。そこで私は形式上の採用条件は別として、現実の問題として建設局関係でこうした常勤職員の諸君の勤続年数等について、一つ具体的に数字をあげてここで御説明を願いたい、こう思います。
#27
○天埜政府委員 常勤職員の勤続年数について申し上げますと、十年以上の者が百二十八、七年以上十年未満の者が千百八十一、五年以上七年未満が八百二、三年以上五年未満が八百四十七、一年以上三年未満が二百十二、一年未満が四十七という状況でございます。
#28
○正木委員 今の御答弁で数字を通じて明らかになったように、採用上の形式はどうであろうと、現実には七年以上十年未満の千百八十一、五年以上七年未満の八百二というように、非常に長期間にわたって現実に運輸省所管の建設局に職を奉じておるということの事実はこれで明瞭になったわけですね。
 そこで私はさらにお尋ねをしたいことは、では一体常勤職員の身分はわかりましたが、一体職責からくる責任はどうなるのですか。一般職員とわれわれには常識上判断できない制度なんです。ニカ月ごとに更新するというこの制度それ自身が私には納得がいかないのですが、いずれにしても非常に長い年月職を奉じておるという事実はここで明瞭になったわけですが、そこで職責からくる責任は一体どうなるのかという問題が起きると思うのです。そこで具体的にお尋ねしたいのは、私は職務の内容がやはり問題になると思うのです。たとえば事務に携わっている者、それから技術を担当しておる者、それから庁務に携わっておる者、また私自身が考えて、労務という言葉が妥当であるか妥当でないかは別といたしまして、第一線の現場で直接労務者の指揮監督に当るというのもあると思うのです。これを私は労務とこう申しておるのですが、そのほかに技能というのもあろうかと思うのです。こういうように分けてみますと、私はこの三千三百五十八名の諸君の中で、相当数の諸君がこの建設局関係でございますから、妻子と別れて第一線で、実際には数十名の労働者の、その仕事自身の責任を担当して、そしておのれの職責を果すという重要な仕事の任務を与えられているのが現実の問題ではないか、こういうように想像するのです、ですから身分上のことはわかりましたが、一体その仕事の上からくる業務上の責任はどういうような処置をとっているのであるか、この点をまずお聞かせを願いたい。
#29
○天埜政府委員 常勤職員のどういう仕事に携わっておるかという点の内容を申し上げますと、いわゆるデスクというので、事務をやっておりますのが百九十八であります。それからいわゆるデスクの技術というのが八十六でございます。それから割合に上級な事務というのが三百五十六、比較的上級な技術というのが二百三十一、それから一般の事務七十九、一般の技術五十六、船舶技能の方で申しますと船長が二十、機関長が十八、航海士が七、機関士が七、水手長、火手長が六十二、先任水手、火手が五百四十八、水手、火手が百三十七、それから庁務の方で守衛長が一、車庫が二、自動車運転手が四十七、タイピストが三十一、電話交換手が二十六、看護婦が八、守衛が五十六、巡視が六十四、雑務手が八十、それから一般技能のもので、班長、伍長が百三十五、潜水士が三十七、技能主任が七百三十四、それから技工が百四十八、人夫が四十三、こういう内訳でございます。
#30
○正木委員 そうすると私はだんだんとこの常勤職員に対するあなた方のものの取扱い方について、非常な疑問が実は出て参りました。率直に言って、今あなたは具体的に数字をあげたのでございますが、自分の与えられた仕事の上からくる大きな責任というのは、法律上の取扱いは別として、現実の問題としては非常に大きな仕事上の責任を与えられるのだ、こういうことが現実にあると見て間違いないのではありませんか。この点に対するあなたの御見解を一つ承わっておきたいと思います。
#31
○天埜政府委員 お話のようにこの仕事の内容については、かなり重要な分担をしておるわけでございます。その通りでございます。
#32
○正木委員 そういたしますと今度の定員法の一部改正の中では、これはあなたに対する質問ではなくなるかもしれませんが、行政管理庁を通じ、あるいは大蔵省に対して、建設局関係諸般の仕事の上からくるこの重要さを強調されて、この定員増の場合には、こういう不自然な制度を思い切って改革して、現実に大きな仕事の責任を与えられておるこれらの諸君を、一般公務員並みの立場に引き上げていくというような努力があってしかるべきではないか、こういうように考えられるのですが、運輸省のどなたでもけっこうです。この方の担当の方が出席しておれば、行政管理庁と建設局関係とのこの問題に対する折衝の経過、及び大蔵省との関係等についてもこれを一つ明らかにしてもらいたいと考えます。
#33
○天埜政府委員 お話の通りでございまして、実は定員法にきめられた定員というのは、すでに数年前にきまったものでありまして、その後、ことに私の方などは事業量がふえておりまして、その定員ではとうていまかなえないという状態でございました。従ってお話のように常勤労務者もかなり重要な部門を持っておるという状態でございますので、こういう人についてはどうしてもこれは定員に入れてもらわなければならないのだということで折衝を続けて参ったのであります。従ってそのうちの責任の重大さその他の事項を勘案して、できるだけの定員をもらうということになったわけでございますが、その間の折衝の過程については、私直接当りませんので、官房の方からお答えをしたいと思います。
#34
○堀説明員 定員外職員と定員内職員とはどういうふうに分れるかと申しますと、定員内職員というのは本来パーマネントな職員というものが定員内の職員に入るわけであります。定員外というのはテンポラリーな雇用の者が定員外ということになるわけであります。それでわれわれはこの常勤労務者というものがどういうふうにして発生したか、いろいろ沿革を見ますと、定員法の設置前雇員、用人というものは前の制度では定員の中に入っていなかった、それがそのまま入らずにきたものと入ったもの、その後定員規制がいろいろな事情で必要な定員の増加が認められなかった、そのために定員外にはみ出してしまった、そういうようないろいろないきさつのものが、現在定員外の職員として残っておるわけでございます。それでテンポラリーのものとして採用したにかかわらず、それが事実上、仕事の必要上延び延びになって、非常に長い期間雇用されるという事情がだんだん多くなっております。従ってこれらのものはテンポラリーのものとして採用されておりながら、事実上パーマネントな要員になりつつある、この事実は否定しがたいのでありまして、われわれはこれを率直に認めまして、今回の定員化の折衝に際しましては、少くとも常勤労務者というものは定員内のものとほとんど同じ性質のものであるから、これは定員内に入れるべきではないかという考え方で、行政管理庁及び大蔵省と折衝をして参りました。
#35
○正木委員 その行政管理庁、大蔵省と折衝された結果は、私は局限してきょうは建設局関係だけを質問申し上げておるわけですが、建設局をも含めて運輸省所管の中でどれくらいの割合であなた方の要求が通ったのか、その比率だけでけっこうです。
#36
○堀説明員 要求したもののうち公共事業関係では三九%、その他も含めまして全体で三三%という数字になっております。
#37
○正木委員 私は大臣にこの機会にとくと申し上げたいと思うのですが、今人事課長から答弁がございまして明らかになったように、当然一般職員として採用さるべきものが、今言う通り運輸省所管全体で三三%、建設局関係で三九%、こういう結果に終った、こういうことではいけないと思うのです。これは認めておるのです。それから常勤的な非常勤の諸君は、あくまでも国家公務員法並びに定員法から見て、これは一般職から除外されるということが原則だというのであるならば、何をか議論をする余地はございませんけれども、どの観点から見ても、現実にはこれは一般職の中に当然予算化さるべきものなんだということが明らかになった以上、私は運輸省としては、大臣以下首脳部の諸君は身をもって、自分のもとで働いているこれらの気の毒な人々の将来のことを考えて、予算化するために御努力あってしかるべきではなかったか、こういうように私は考えるのです。そこで私はお伺いしたいのですが、身分上、業務上のことは明らかになりましたし、それから今の人事―課長の答弁で、原則としては当然これを一般職に入れることが正しいのだということも明らかになったのです。そこで堀さん、公務員と予算上常勤職員というように分けられたこの常勤職員の待遇上の大きな相違はどこにあるか、この点を一つあなたから答弁していただきたい。
#38
○堀説明員 公務員というのは日々雇い入れられる者が入った観念でありまして、今御質問の趣旨は、定員内の職員と常勤労務者との待遇の相違はどうかという御質問と了解いたします。この待遇上の相違は、先ほども港湾局長からおよそ述べられましたが、一番大きな相違は、雇用期間を常勤労務者は二カ月を限って採用する、それが一番大きな相違でございます。それで定員内の職員は期間を定めなくて恒久的な職員として採用される者をいうわけです。従って二カ月更新ということは、いうなれば身分不安定というにとに言えると思います。その他の違いといたしましては、定員内職員は試験採用の原則という人事院規則がございまして、原則として試験をもって採用する者が定員内の職員であります。常勤労務者はその点試験の必要はございません。その他給与とか諸手当、勤務時間、休暇とか分限関係、そういりものはまずほとんど相違がないといってもいいと思います。
#39
○正木委員 待遇上で一番やはり問題になるのは、私は公務員法から見てもこれは全く形式上の問題であって、実際は先ほど局長から答弁があったように、十年以上、七年以上、五年以上というように長期間にわたって職を奉じ、それから与えられる仕事も、今堀さんの言われる一般職と何ら変らない重要な仕事を与えられておる。だからこそ運輸省としては原則的にこれらの諸君を一般職にすべきだという原則が出たと思うのです。そこでしかも今のあなたの答弁で明らかになったことは、三カ月更新という形式を除いたほかは、ほとんどその待遇面においては一般職と変りがない、こういうのですから、これらの関係を――正直に申しますと、私十日ほど調べて参りましたが、私自身の頭の中が非常に混乱して参りまして、至るところで矛盾に逢着する。なぜ一体こういう制度が平気で今の世の中で実施されておるのだろうかという大きな疑問に逢着した。そこでこれは堀さんと私あえて理論闘争をやろうとは思いませんが、一つきょうここであなたの意見を承わっておきたいと思うのですが、公務員法の六十条の関係からいけば、現在の常勤労務者制度のごときは、私はどう考えても正当なものとは考えられません。これは私の考え方にあやまちがあるかもしれませんが、今の諸般のいろいろのことを考え合せてみて、考えられません。それからただいま六十条の規定からいって、継続期間の更新の形をとっておるとは言っておっても、実際的には一般職の公務員と何ら変りないことがされているのですから、これは定員法の第一条のニカ月雇用というような職員を除くと、たとえば定員法が規定されてあっても、法律の建前からいけば公務員法が優先するはずなんです。人事院規則から見ると定員法から見ても公務員法が優先するわけですから、ここで私は矛盾を感じてたまらぬのです。こういうことは行政管理庁と各省関係は私は意見が一致するのじゃないかと思うのです。反対しておるのは大蔵当局だけじゃないかと思うのです。これはひとり運輸省所管関係ばかりではないのです。農林省、北海道開発庁、それからしいて言うならば、この議会の中にもこういう不合理なものがあるに相違ないのです。運輸省所管を見てもたくさんあるわけですから、この国家公務員法の六十条から推してみて、一つ堀さんあたりがこの明敏な頭脳で、こういう制度については一つ割り切ってがんばってもらいたいと思うのです。しかも運輸大臣等はこういう詳細なことまでおわかりになっておらないのですから、皆さんがその腹をきめて大臣のしりをたたけば、こういう間違った制度は私は思い切って改正し得るという見通しを持っておるのですが、一つこの公務員法の六十条の規定から見て、この常勤労務者制度というものは一体正当なものか正当なものでないのかはこの法律の建前からいけばどうしても邪道だと心得ておるのですが、堀さんの見解はいかがですか。
#40
○堀説明員 いわゆる常勤労務者とわれわれが言っております二カ月更新で採用する種類の要員は、この公務員法六十条にいう臨時的任用の職員とは異なるものです。われわれが今ここで議論しておる常勤労務者というのは、この六十条によって任用されておる者と異なるのです。この六十条の趣旨と申しますのは、緊急にある要員を雇い上げたいという場合、あるいは人事院の候補者名簿に登載されたものの中にも適当な人間がいないというような場合に、六カ月を限って行う臨時任用でありまして、この者は定員の中で行う任用の中に入る。それで常勤労務者というのは定員の外で行う任用でありまして、これは明らかに六十条と関係のない要員でございます。常勤労務者につきましては、今言いましたように人事院規則の八―一四という規則によって行なっておるのであります。今の話は、人事院規則が公務員法に優先して全然六十条によらないでやっているのはおかしいじゃないかというような御質問の御趣旨であったようであります、人事規則は公務員法に基いて出ている規則でありまして、矛盾することは一応ないことになると思います。
#41
○正木委員 そこでさらにお尋ねするわけですが、この定員法の一部を改正する法律案件をめぐって、当委員会では私が初めて取り上げたのですが、予算委員会、内閣委員会、農林委員会その他各委員会で、関係担当大臣及び岸総理から公務員法の改正をやるのだということがしばしば答弁の中に実は出てくるわけです。公務員法の改正を根本的におやりになる意図が実は政府の中にあるわけですが、一体運輸省としては、公務員法の改正をやる場合に、常勤労務者または常勤的非常勤のこれらの職員の取扱い方等について、何か掘り下げて研究をされたことがあるのかないのか。あるとすればどういう点を御研究なされたか、その点を承わっておきたい。
#42
○堀説明員 その問題は内閣の公務員制度調査室というところが中心になって研究をいたしております。昭和二十八年に公務員制度調査会というところから、公務員制度全般に対する改正について答申がございまして、それをもととして内閣の公務員制度調査室が公務員法改正の立案について目下検討をしておるわけでございます。それでわれわれはまだ成案を得たということを聞いておりません。
#43
○正木委員 そこで運輸省として、あなたたちの手によってこれらの諸制度について御研究なされたことがあるのかないのか。
#44
○堀説明員 公務員制度全般に対する問題は非常に広範囲でありまして、かつ非常に人事法規というものは複雑でありまして、われわれとしてまとまってそれを研究はいたしておりません。ただしいろいろ公務員制度調査室等から意見を求められるときは、断片的に答えるということはあったと思います。
#45
○正木委員 政府機関から運輸省に対して意見を聞かれたような場合はございますか。もしあったとすればどういう点で聞かれて、それに対して運輸省としてはどういう回答をしたかという具体的事例があればここでお示しを願いたい。
#46
○堀説明員 正式に公文書で意見を聞かれたということは、私の記憶ではなかったように思います。ただしいろいろ会議等の席上で、断片的な意見を聞かれた記憶はありますが、それが具体的にどういうことであったかということはちょっと正確には覚えておりません。
#47
○正木委員 そこで重ねて局長に実際問題についてお尋ねしたいのですが、私がこのことを手にかけて十日ばかりの間に、それぞれの諸君からいろいろのことを実は聞いてみました。ひとり運輸省所管だけではございません。これは大臣にもよくお耳に入れておきたいのですが、まあ世間でいうお役所仕事という、形式上に非常に災いされるわけですが、ある者は常勤職員になっておるのですが、この者が責任を持って設計をやっているのですね。ところが一般職でないために、私が設計をしました、責任は私にありますということで名前を書くわけにいかぬのですね。そこで一般職になっている人が形式上図面なら図面に名前を書く、こういう点が私の調査項目の中で一つはっきりいたしました。それからあるところの現場で夜当直をする。そうすると身分上からくる職責の問題があるものですから、実際には常勤職員がそこへ泊るのですが、形式は一般職の職員の名前で書類が整理されるという点も明らかになった。もう一点で私は実に強い感じを受けたのですが、――私は終戦後直ちに採用されまして七年八カ月になっております。だがいまだに常勤職員でございません。しかし仕事はどうかというと、ある現場で六十五人の労働者の指揮監督の責任を現在やっております。これは北海道の人でございますが、家から相当離れた距離にございますので、仕事の性質上三カ月に一度しか家に帰るわけにいきません。そしてしかも自分の身分は二カ月ごとに形式上は更新されるという形でございます。ところが私と同じく採用された私の同僚は、すでに一般職に採用されてしまいました。そうすると恩給その他いろいろの点を勘案いたしますと、自分の老後のこと、同時に家族のことを考えますと、いてもたってもいられませんということでございました。これはどういうとにろからきているかというと、常勤職員という形式上のことから本質は出発するわけでございますね。だからあなた方は法規上、堀さんは定員法に基いて二カ月更新だとおっしゃるが、実際はそうじゃないと思うのです。それはどこまでも形式上の問題であって、先ほど局長の数字をあげての答弁によると、建設局のワクの中で十年以上の者が百二十八名、七年から十年以内の者が千二百八十一名、五年以上七年以内の者が八百二名、三年、以上五年以内の者が八百四十七名おるわけです。ですから先ほど堀さんが言われたように、法規上形式はどうであろうとも、実際には一般職の中に入れることが正しいのだというあなたのものの考え方は、私もそう思って、ことさらに皆さん方においでを願ってこう質問をしているわけですから、それが正しいのであるならば、局長が身をもって定員増加のために大臣のけつをたたいて努力すべきじゃないか。そのことが正しいのではないか。港湾局を担当している局長がいかに優秀な方であったとしても、三千三百五十八名、六百八名という数多くの職員が不遇の待遇のもとに置かれ、しかも職責上から非常に重い責任を負わされているというこの現実の上から考えるならば、私は定員増のために最大の努力を払うべきではなかったか、こう思いますが、局長、いかがです。
#48
○天埜政府委員 ただいま例示の件も実は多々あることでございますし、私といたしましてもそういうことがないようにしたいということで、大幅な定員をもらわなければならぬということでいろいろ折衝をしておったわけでありまして、今回この法案が通れば、そういう点は幾らか緩和されるわけでございますが、しかしおっしゃるようにそれだけで済むものでないので、私といたしましては、機会あるごとにさらに要求をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#49
○正木委員 そこで最後に大臣に御所信を承わりたいのですが、大臣は今だんだんと私の質問、それから関係者の答弁をお聞きになっておわかりになっていただいたと思うのですが、今の世の中に不合理と思われる制度が現在あるわけです。そこで人事を担当している課長も当の局長も、こういう点は間違いだし、直したいとこうおっしゃる。そこで私思いますことは、実は今度の定員法というのは、なるほど若干定員が増加されたから、されないよりかよろしいのではないか、こういうものの見方も合理的にうなづけるのです。ところが運輸省所管全体で、先ほど堀さんがおっしゃったように、三三%とあなたはおっしゃいましたね。建設局関係で三三%、全体で十人のうち三人三分は採用されるけれども、あとの者は、依然として十年動続したならば本採用になるのか、七年勤続したら本採用になるのか、全く希望が持てないのですね。だから逆に、こんなわずかばかりの定員をふやして、何千何万人の中に大きな精神的混乱を与えるくらいなら、この際思い切って定員法を本質的に改正するときに問題を処理すべきだという意見が相当強く、私のところにも陳情という形で現われているくらい、これらの諸君にとっては非常に大きな問題を投げ与えているわけです。私はこの気持も無理からぬと思います。たとえばこの三千三百五十八名、六百八名の中で、実際に今度の定員法で採用を見るであろう者は、建設局関係ではほんのわずかだと思う。あとに残された者は一体どうなるか。おれたちは一体どうなるのであろうか、この精神的な苦痛が、現実に仕事の上に出てくる心配がある。出てこなければ幸いですよ。しかし人間というものは、そう簡単にものを考えること自体があやまちなんで、人を使うコツというものは、その本人に希望を与えると同時に責任を与える。責任と栄位を与えるのが私は人を使うコツだと思う。そういう点を考え合せて、大臣はぜひこのことをあらためて御研究願いたいと思うのです。そうして一つ閣内にあっても、こういう不合理な制度改革のために御努力を願いたいと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょう。
#50
○中村国務大臣 私は、ほかの省は別といたしまして、運輸省の職員組合からまつ先に意見を述べられたのはこのことであります。従いまして、地方に参りましても、各局の職員組合からいろいろ意見を承わりましたが、私もこれについて考えたのです。実を申しますと――これは事情を申し上げますが、職員組合は、今あなたのおっしゃったようにオール・オア・ナッシング、一部分だけ定員化されてまた残されるようなら、みんな要らぬという御意見もありました。しかしながら行政管理庁長官から大蔵省その他に御交渉があって、不十分であるけれども、あるパーセントというものは――今人事課長が申しました三十何%、これを一つやってもらいたい、こういう御意見もございましたので、私はオール・オア・ナッシングがいいか、ともかく漸次に定員化をして差し上げることがいいか、私も考えました。しかしオール・オア・ナッシングというのはあまりにひどいじゃないか、できれば現在定員化してない人を定員化していくということがいいのじゃないかという決心をいたしまして、行政管理庁長官の提案なりにつきまして同意をし、また推進をいたしまして、現在出ておりまするようになっておるわけでございます。これはあなたのおっしゃいますように、実際陰の人みたいだ、しかし責任は負わされておるというような状態でございまして、単に運輸省の問題じゃない。これは日本の公務員制度の根本問題でありまして、私も政党政治家の一人として、これは不合理と申しますか、この陰の人に明るみに出ていただいて、ほんとうの責任と、やはり一つはプライドですね。どうも何か陰のようになって、プライドがない。この点はおっしゃる通りでございまして、今回の私の努力は、職員組合の方々から不十分であるということを承わっておりますけれども、しかし一歩前進をしたという点におきまして御了承を願いたいのでありますが、根本はやはり公務員制度の改悪にあらずして改正という方向にいくべきものであると存じておるのでございます。
#51
○正木委員 私は最後に大臣に対して強い要望を兼ねてお願いがございます。私は不幸にしてこの問題については、運輸省の職員組合からは実は一回だも陳情は受けておりませんが、この法案をこうして取り扱ってみますと、何かしら割り切れない感じがあったので、忙しい中にいろいろ同僚の各委員会の質問、それから資料等をお借りして調べてみますと、いろいろな矛盾が出てきてどうにもたまらないので、本日これを取り上げたわけです。この建設局関係の予算を見ても、昨年度の予算の組み方と今年度の予算の組み方とは違ってきておりまして、実は常勤職員給与という一つの項を起しまして、これだこれだ、こういうようになっているのです。この点なんかも何か私には割り切れない感じを受けてたまらないのです。この中で常勤職員の給与というものを明確にする。その上には職員俸給というものがある。職員俸給と給与というように分離してやられるわけです。しかも予算に組まれておる。ですから、予算の中で姿を見せないものを、しいていえば常勤的非職員ですか、常動的にあらざる職員ですか、そういうものが工事費の中に、隠れてしまっておる。こういうような感じを受けてならぬのです。しかもこのことは運輸省に関する限りは、皆さん方の意見は何としてもこれらの諸君を引き上げて、そしてめんどうを見なければいけないのだという点では一致をされておるわけですから、今後国家公務員法の根本的な改正の場合でもその他の場合でも、ぜひ大臣を初め関係の皆さん方によって、これらの諸君に希望を与えてもらいたいということを強くお願いいたしまして、私の質問を終ります。
    ―――――――――――――
#52
○赤澤委員長 次に陸運に関して質疑の通告がありますから、これを許します。山口君。
#53
○山口(丈)委員 私は簡単に本年、三十三年度の運輸省の重要施策の要綱の中にうたわれておりますこと、また予算関係等の問題について二、三質問をしたいと思います。
 この国鉄五カ年計画に基いた主要幹線の輸送力増強のための施設の近代化につきましては、すでに姫路までの電化も完了し、あるいはまた東北線につきましても主要区間の電化の完成をみたことは、まことに喜ばしいことであると思うのであります。大へんな努力をされたことに対しましても敬意を払っておるのであります。そこでお尋ねをいたしたいのでありますが、これら主要幹線とともに、都市周辺のローカル線につきましても、今日の状況におきましてはこの輸送力の増強はきわめて重要な問題になっておりまするし、主要幹線が電化をするにつれまして、ローカル線と申しますか、そういう路線におきましても、あるいは列車の無煙化ということが非常に強く要望せられておるのであります。特に非常にトンネルの多い山間部の路線につきましては、列車のディーゼル化あるいはディーゼル機関車化が非常に強く叫ばれておるのでありまして、本年はそのディーゼル化、ディーゼル機関車化のために相当の経費を投入せられているのでありますが、本年の山間部を走ります路線のディーゼル化またはディーゼル機関化の計画はどういうふうになっておりますか。一つその計画をお示し願いたいと思います。
#54
○久保説明員 お答えいたします。本年度予算に計上いたしておりますディーゼル機関車は五十五両でございまして、三十億でございます。そのうち三十両がいわゆる幹線を走る機関車でございまして、二十五両が都市付近の煤煙等の弊害もございまして、入れかえ機関車にディーゼル機関車を使う、こういう計画でございます。それからその配置線区は一応現在配置しておりますのに引き続きまして、土讃線、山陰線、中央線等に配置する計画になっております。それからディーゼル・カーにつきましては、両数で申しますと、予算に計上いたしておりますのは二百四両でございまして、この配置線区につきましては、ただいま申されたような地方交通あるいは隧道区間等、そういった区間につきまして、この両数をもとにいたしまして現在計画中でございまして、まだ決定いたしておりません。
#55
○山口(丈)委員 四国に参りましたときには予讃線等につきましてディーゼル・カーまたはディーゼル機関車の配置を強く要望せられたのでありますが、今承わりますと、士讃線にも配置するということでありますが、何両配置になりますか。
#56
○久保説明員 各線区別の数両でございますか。――ちょっとただいま手元に資料があるかと思いますので、調べさせていただきたいと思います。
#57
○山口(丈)委員 わからなければあとでけっこうでございますから、一つ本年度のディーゼル機関車の配置線区、線区別の配置数量、それからできましたら、ディーゼル・カーの配置がきまりましたら一つお知らせを願いたいと思います。
 それから次にもう一点お尋ねをいたしたいのは津軽海峡の隧道及び本土―四国海峡鉄道の建設の促進についてであります。これにつきましては運輸大臣の御答弁によると、本年二億円の予算を計上して、おのおの一億円ずつの配分をするということでございますが、これは間違いございませんか。
#58
○中村国務大臣 私がお答えをいたしましたことは間違いございません。着工を前提としてやりたいということで、予算に計上されておる次第でございます。詳細の技術的な将来の規模、計画、これは国鉄当局からお答えをいたしたいと思います。
#59
○小倉説明員 青函隧道につきましては、大体地質調査も完了いたしておりまするが、さらに調査を進めて参りたいと思います。それから四国―本土間の橋梁につきましては、これまたそういう工事が可能であるやいなやということにつきまして、技術者を外国にも派遣して各国の橋梁などを調査、視察いたしまして、その結果日本の技術でもって十分でき得るという確信を持ったのでございまするが、地質それから正確なルート等につきまして今後調査を進めたい、こういう目的のために一億円ずつの調査費を計上いたした次第であります。
#60
○山口(丈)委員 この四国―本土海峡鉄道の問題につきましては、明石海峡、鳴門海峡に鉄道橋を設けるということを前提に調査を進められておるのか、あるいは海底隧道の掘さく等もあわせ、地質調査をされておるのか、どちらであるか、これを一つお尋ねをしておきたいと思います。
#61
○小倉説明員 ただいまのところ橋梁ということで研究いたしましたが、いろいろな工法につきましてどれが最も有利であるかというようなことは、広くあわせて今後研究して参りたいと思っております。しかしただいまのところは橋梁ということで調査をいたしております。
#62
○山口(丈)委員 もちろん運輸省としては鉄道を主体に架橋を考えておられると思いますけれども、神戸市におきましては原口案なる自動車道架橋の試案が発表されていることも御承知の通りであります。そういたしますると、これは建設省の問題ともからみまして、いろいろと問題が起きるのではないかと思うのですけれども、政府部内においてはどういうことになっておりますか。鉄道橋一本で、それに併設して自動車道路を設けると言われるのか、あるいは鉄道だけで自動車道というような道路関係は別途に計画を進めるというお考えでありますか。
#63
○中村国務大臣 今申しました金額によって調査費を計上されておりますし、これも総合的に研究していくべきものであると思いますが、今のところ私からどの案をとるかということを明確に申し上げることは、私はその技術面についても存じませんから、国鉄当局から忌憚なき意見を申し上げればよろしいかと思います。
#64
○山口(丈)委員 すべて慎重な調査の結果でないと技術的にも解決はむずかしいのではないかと思いますから、その途中においていろいろと結論的な答弁を今求めることは無理だと考えますので省きますが、これは大事業でありますし、調査の進むに従って、この建設については資金計画においても周到な用意を必要とすると思います。またこれを建設運営するに当りましてはいろいろの方法があろうかと思います。たとえば特別会計で別途の組織にしてやる場合もありましょうし、資金を得る方法といたしましても、政府の何年間かの計画出資によって行う場合もございましょうし、あるいはまた国鉄の公募債等自己資金による計画によって行う場合もありましょうし、これらについてもやはり問題は鉄道橋と道路橋を併設するかしないかということにも大きく関連すると思いますから、それについてもまず決定を見なければ、資金計画等も結論を見ることができない。従って今直ちに結論的な御答弁を願うということも無理であると思うのでありますけれども、少くともこういうような大計画を進めるためにもすでに大きな予算を投入する限りにおきましては、それと並行して資金計画やいろいろの構想等の論議が進められていなければ、この大事業を短時日のうちに円滑に進めることはきわめて困難であると思われるわけでありますが、いかがですか。今どういう構想を持ってこれを運営し、どういう機構に基いてこれを完成させ、どういう資金計画を持ってこれを遂行しようとせられているか。これは政府、国鉄の両当局どちらでもよろしゅうございますから、そういうような構想があれば一つお聞かせ願いたい。
#65
○小倉説明員 この青函あるいは四国の海峡の鉄道は、きわめて大規模な工事でございますし、それからいろいろ技術上むずかしい点もございます。それでそういう点について十分調査いたしまして、こういうルートで、こういう工法で、材料は大体どういうものをどのくらい使う、工費はどのくらいかかる、竣工の年月日は大体このくらいというふうなことが全部結論を得ませんと、その機構を幾ら整備して、予算を幾ら盛るかというようなことが決定いたさないのでございます。ただいまの段階ではそういう点をはっきりいたさせますために、調査費を使って各方面から検討をいたしておりますので、その調査が完了いたしますれば、初めて先生がおっしゃいましたように、どういうふうな構想のもとに、どういう年度割でこの大事業を完成するかというプランができるのでございまして、そういう場合にはあらためてまた諸先生の御了解あるいは御承認を得る段取りになると思いますが、ただいまの段階では今言ったような諸点は調査中でございまして、ただいまのところ申し上げるまでの段階に至っておりません。
#66
○山口(丈)委員 山本委員が関連質問があるようでありますからお許しを願うことにいたしまして、もう一点だけ聞いておきます。本年度一億円の予算を計上してこの調査を進められるのでありまするが、その結果に基かなければ具体的な資金構想等も答弁ができないということでございますが、しかし私は調査をした結果でなければもちろん具体的にどれだけの金額が要って、どういう工法で何年間にやると、今言われたそういうことはなかなか結論が得られないと思いますけれども、少くとも私はこの大事業を行う場合に当って、その運営の構想、あるいはまたどれだけ要るかはわからぬが、しかし少くとも資金はどういう方法によって調達をするのだという構想ぐらいは、やはり当然論議されて、腹がまえとしてでもそれを持って行われなければならないのではないか、それがないということはきわめて不用意のそしりを免れないのではないかと思うのでありますが、これについてどういう見解でありますか、もう一度伺いたいと思うのであります。第二は、今年度調査せられる調査の構想はどういうものであるか、その構想、内容等を一つお聞かせ願いたいと思うのであります。
#67
○小倉説明員 この件につきましては、概略の点は前にも本委員会で御説明したことがあったかと思いまするが、総工費でありますとか、ごく大ざっぱな内訳というようなものは大体の見当はつけております。そういう前提がございませんと一億というような巨額な調査費を使うわけにも参りませんので、大体の構想はできておりまするが、先ほど申し上げましたように、これをいかなる機構においていかに具体的に着工いたしていくかということは、やはり相当詳細なデータがありませんと、各方面に御納得をしていただくわけにはいかぬ。大体私どもの予算の組み方につきましては、十分前もって調査を完了いたしまして、場合によれば設計までもいたしまして、こういうことでありますから幾ら金が必要であるというふうな段取りにいたすのが普通でございまして、大体の構想はただいま申し上げますが、これをもって直ちに今の段階で、どういう構想のもとにどういう資金を集めるかと言うことは少し早過ぎると考えております。
 前にも御説明申し上げたかもしれませんですが、青函の方は総工費が大体六百億程度で、工事期間はどう見ても約十カ年くらいはかかるであろう、隧道の延長は、そのロケーションと申しますか、地位につきましても全部確定したわけではございませんが、大体のところの隧道の延長は三十正・五キロ、うち海底部が二十二・五キロという想定をいたしており威す。本州―四国の連絡鉄道の方では大体の工事費が四百六十億程度ではないかと推定いたしております。これは橋梁の場合でございますが、工事期間は約五カ年を要するであろう、こういう想定をいたしておるのでございます。重ねて申しまするが、これだけでは資金の調達その他につきまして、材料はまだ不十分でございますから、今後一年間十分調査いたしまして、その結果どういう格好になりまするか、資金について関係方面にお願いをするという段取りになると思います。
#68
○山本(友)委員 関連して。山口委員の質問の中に、私どもの地域に非常に関連性の深い問題が質問をされましたので、この際関連をいたしましてお願い申し上げたいと存じます。ただいまテーマになっておりまする本州―四国の連絡の問題でございまするが、巷間長い間夢のかけ橋と称せられておりましたものが、今や夢の域を脱して、運輸大臣その他の御努力によって実現の第一歩を見るということに、私どもの地方民はあげて喜びを感じておる次第でございまして、この上とも一段の御奮起を願いたいということを申し上げます。かたわら、私の方の地方は御案内のように特殊な地域でございまして、鉄道のすべての通常にも全体の水準より劣っておるということは周知の事実であろうと存じます。ことに一昨年運賃値上げの際に、私どもの地方には非常に反応が強うございました。かく言う私はそれに対処いたしまして、この運賃値上げによって国鉄の合理化――今の改善、改革を行なって、早晩皆さんの前に期待する運輸態勢、輸送態勢がしかれるのであるということを申し上げておったのでございますが、御承知の通り高松を起点といたしまして予讃線、土讃線、この二線に分れております。土讃線の方はいわゆる無煙化が実現をいたしまして、みな大へん喜んでおるわけでございます。予讃線の方はいわゆる四国の表通りでございますが、これはまだやってもらっていないわけでございます。やっと一昨年「いよ」号という準急を一本ふやしていただきました。当時国鉄当局は非常に採算の点からこれを渋られたわけでございまするが、私どもは地方の実情を勘案いたしましてお願いをいたしました結果、やっとこの「いよ」号という準急が一本生まれまして、「いよ」号と「せと」号の二本をもって四国の表通りをやっておるわけでございますが、これとても御案内のような土地柄でございまして、非常にトンネルが多うございます。私はトンネルの個所を個所的に数字を覚えておりませんが、土讃線に劣らぬトンネル地域でございます。かようなことでございまするので、三十三年度の予算でディーゼル・カーがたくさんできるから、必ず準急の二本は無煙化するのであると私どもは言ってきておるのでございます。かような次第でございまして、島民あげてこの二本の生命線が無煙化になるということを待望いたしておりますような次第でございます。今山口議員から久保さんにこれが具体的の提示を求められたのでありますが、果してこの点はいかになっておるかということは私どもの今あげての関心事でございまするので、あわせて御提示を願いたいと思います。
#69
○小倉説明員 先ほど山口先生にお答え申し上げました通りに、ディーゼル・ロコ、ディーゼル・カーの配付につきましては、帰りましてから、資料を整えましてお届けいたしたい、こう考えております。
#70
○山口(丈)委員 津軽隧道及び本土―四国海峡鉄道の建設につきましては、先ほどから御質問申し上げましたような諸点につきまして、本年度は一つこの大事業を遂行するために十分な計画を早急に立てていただくようにお願いをしたいと思うのであります。同時にこの本土―四国海峡鉄道は、橋をかけるというだけではありませんで、淡路島を縦貫するという重要な課題が含まれておるわけでございます。従ってこの淡路の縦貫鉄道を早急に解決するということが、この問題を促進する一つの大きなポイントであります。意外なところで工事が進まないというような事態が惹起するとすれば非常に遺憾なことでありますが、これについてはまだ何ら調査もされていないし、測量もされていない。実際に淡路のどこを通るのか、その予定すらまだ承わっていないのでありますが、これについてはどういうふうになさっているのか、本年度の一億の予算の中にはそういったような測量計画等も含まれておるのか、これについて一つお伺いをいたしたいと思います。
 また淡路島唯一の鉄道である淡路鉄道があるわけでありますが、淡路の地元から言いますると、将来縦貫鉄道が敷かれ、こういうような本土―四国海峡鉄道ができるというならば、これは早く買収をしてもらって、この計画を促進するようにしよう、即時買収の手続をしてもらいたいというような御意見があるわけでございます。けれども一方からいいますと、なるほど福良―洲本間の鉄道を買収するということも、本計画を遂行する上においては必要であるかもわかりませんが、一面からいいますると必ずしもこの線路がそのまま必要であるとも考えられない面もあろうと思うのであります。でありますから、こういったような計画もないと言われるならばしいて答弁を求めるわけにも参りませんが、これらの構想につきましても至急に明らかにせられる必要があろうかと思います。そうでないとこの事業計画の場合にいろいろの副次的な支障を来たさないとも限りませんから、これらの点につきましてどういうお考えであるか、これを一つ承わっておきたい。
#71
○小倉説明員 率直に申しますと、まだこの四国橋梁のことにつきましては、すべての準備調査というものが進んでおりませんものですから、現段階におきましては、申し上げることは至って、少いのでありまして、その点はなはだ遺憾と思います。島内の鉄道につきましては、もちろんこの部分につきましての調査費も一億の中に含めて考えております。またもし既設鉄道との関係が生じますれば、それについてどういたすかというようなことも慎重に考えていかなければならないと思います。ただ現段階におきましては、どうしてこの橋梁をかけようか、あるいはどのくらいの費用で何年間くらいで果していけるものかどうか、それから技術的にどうして設計をしていったらいいだろうかというような根本的の問題がまだ何一つきまっておりませんので、その方も調査が完了いたしませんと、すべてのものにつきまして具体的に申し上げる材料がそろわないという次第でございます。
#72
○山口(丈)委員 重ねて申し上げますが、今申しましたような諸点につきましては、一つ至急にこの委員会を通じて、本年度のせっかくの調査費でありますから、それを十分に使われて、津軽海峡隧道及びそれに付随する工事の計画、四国―本土海峡鉄道の計画と同時にそれに付随いたします今申しましたいろいろな計画、及びこれの運用またはその資金計画等につきましても、本年度でほぼその構想が明らかになるように御準備をいただくことを強く要望したいと思います。
 それからもう一点は運輸大臣に伺います。私鉄は昨年来運賃の値上げ申請をいたしまして、そのときに運輸省からこの陸上交通の増強計画に基きまして、大手十三社ありますが、これらの会社に対して、輸送力増強計画を示してそれを実行せよというように要望せられたと聞いております。またこの大手各社も、運輸省の要望に従って増強計画を運輸省に報告いたしまして、すでにそれを実行中であると聞いております。運輸省は、これらの設備の近代化または大私鉄の都市周辺における輸送力増強について本年も述べられておりますが、これはどういう構想でお進めになるつもりでありますか。またそれに要する資金は、もちろん私企業でありますから自己資金にたよるべきであると思いますけれども、場合によればこれは政府の要請等もあるわけでございますから、設備資金等につきましても、私は政府の強い措置が必要になるのではないかと思うのでありますが、大臣はこれに対してどういう構想を持って推進せしめようとなさっておりますか。この点についてお伺いをしておきたいと思います。
#73
○中村国務大臣 昨年八月でございましたか、宮澤前運輸大臣の、手元に大私鉄の運賃値上げの申請が出ておったのであります。それを私が引き継ぎまして判断いたしましたときに、単に赤字だから運賃値上げということは、どうも僕としては了承しかねる。だから輸送力を増強して、ことに通勤着の人々、沿線の利用者の便宜をはかるという計画があるのかということを私が申しましたところ、あるのだということで、私はこういうことは世間に公開してやったらよろしいというので、当時その五カ年計画を発表したわけでございます。その五カ年計画の金額はちょっと忘れましたが、千億以上だったと思います。その中にいわゆる運貸値上げとしてたしか一年五十億、五カ年として三百億入れておられたわけであります。この構想は私は悪いとは申しませんのです。けっこうなことであると思いましたが、ただあの当時の経済情勢からして、物価を低位に安定していかなければならぬ。それには政府が許認可権を有するものに対して、むやみに値上げをするものではないというので――ラジオとか私鉄もその中に入っておるわけでございます。従って各社は各自において輸送力増強のために努力をしていただく、ただいまのところはそう考えております。従いましてある点においては増資をしておられる向きもあります。またある部分においては兼業収入によってでき上っておるところもあるようでございます。また私が一番優慮しておりますのは、保守費とかほかの経費を食いはせぬかという点でございますが、目下のとかろは大手筋の自己資金と兼業等によるいろいろの収入とか、そういう総合的な計画のもとにおいてやっていただくことを希望しておるのでございます。その後やっておられるところもあるようでございますので、私はそれを期待いたしておる次第でございます。
#74
○山口(丈)委員 輸送力を増強していくといたしますと、大臣が言われるように自然増収等は経営者が計画して報告している次上に、私の観察によりますと伸びるのであります。伸びる性質を持っているのでありますから、むやみに運賃をいじることは考えなければならぬ。でありますから、大臣の構想には賛成であります。そういう伸びを予定して輸送力の増強をはかり、収入増を来たしますことは当然でありますが、しかし今当面の問題として、やはり多額の資金を要するということになると、増資についても限度がありましょうし、また自己資金の調達につきましても勢い限度が生じて参ると思うのであります。そういたしますと、この計画が実行できないような状態が起らぬとも限らない。そういう場合にはやはり政府で何らか資金融通の援助というか、そういうことも必要になってくるのでないかと考えるわけでございます。その資金あっせんにつきまして運輸大臣はどういうふうにお考えになりますか。将来そういう行き詰まりが生じる場合、この計画を遂行するに必要な経費が得られない場合、政府としてはあくまでもこれを実行させるため必要な措置をとられるおつもりでありますか、それとも自己資金調達のめどがつくまでは、事業が途中でストップするようなことがありましても、それに対して政府として融資あっせんの労はとられないつもりでありますか、お伺いしておきたいと思います。
#75
○中村国務大臣 私鉄に対して融資のあっせんをするということは理想的でよいことと思いますが、現在現実の問題として行われておりません。ただ私も苦心いたしておりますが、下半期の経済はどういうふうにして改善されていくか、国際収支の改善、それからどうしたって今度は金融の手直しをしていかぬと思います。こんなことをしておっては経済が発展いたしません。それには国際経済の上からいきまして、貸借関係が改善されるという動機に従って、下半期におきましては経済の正常化をやっていかなければならぬ。またそうなると思います。そういたしますと経済情勢も一変して参ります。軌道に乗ってくるということになりますから、自己資金調達も可能になると思いますし、また私が常に申しておりますごとく、現在中小私鉄は資金もございません。安全度が非常に悪うございますから、やむを得ず沿線利用者に会費の増加をしていただくという意味において、中小私鉄に対しましては運賃の値上げを徐々に認めております。ただ大私鉄をとめておるというだけでございますが、これも停止をしておるというだけでございまして、永久にこれをやらぬというわけではございません。この運賃値上げ申請の今とめておるといつ解除していくか。これは時期を何日々々であると申し上げることは不可能でありますけれども、経済の好転に従って考えていかなければならぬ時期が来ると私は思っております。永久的にあれをストップしているという意味ではないのでありまして、この点日本の経済界の推移にかんがみまして、これが改善をされ、金融的にも手直しができてくるならば、大私鉄のいろいろの計画もスムーズにいく、その時期を私は期待しておるのみでございます。
#76
○赤澤委員長 残余の質疑は次会に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後一時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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