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1957/11/13 第27回国会 参議院 参議院会議録情報 第027回国会 大蔵委員会 第5号
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1957/11/13 第27回国会 参議院

参議院会議録情報 第027回国会 大蔵委員会 第5号

#1
第027回国会 大蔵委員会 第5号
昭和三十二年十一月十三日(水曜日)
   午前十時四十六分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
  委員長      豊田 雅孝君
  理事       西川甚五郎君
           江田 三郎君
           平林  剛君
   委員
           天坊 裕彦君
           青木 一男君
           木暮武太夫君
           塩見 俊二君
           土田國太郎君
           苫米地英俊君
           山本 米治君
           栗山 良夫君
           椿  繁夫君
           杉山 昌作君
           前田 久吉君
  国務大臣
   通商産業大臣  前尾繁三郎君
  政府委員
   大蔵政務次官  白井  勇君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○租税特別措置法等の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○設備等輸出為替損失補償法の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○継続審査要求の件
○継続調査要求の件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(豊田雅孝君) これより委員会を開きます。
 租税特別措置法等の一部を改正する法律案
 設備等輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案
 以上二案を便宜一括議題といたしまして質疑を行います。
#3
○平林剛君 昨日私の質問に対して大蔵大臣と通産大臣の答弁が若干の食い違いがございました。昨日の理事会におきましても、このことについては、あらためて政府の方から説明を求めるということになっておりますから、この機会に通産大臣からその点についてあらためてはっきりしたお答えをお聞きし、それをもって今後の議事を進行していただきたい、こう思います。
#4
○国務大臣(前尾繁三郎君) 実は昨日大蔵大臣と同席でなかったので大蔵大臣どういうことを言われたかわかりませんが、聞くところによりますと、大蔵大臣は輸出所得の特別控除額の相当部分を企業内部に留保する行政措置を講ずるということを強調されたと思います。もちろん私はこれが前提となって、そうして翌期に繰り越しになる、あるいは積立金にした場合にそれを貿易振興に使ってもらいたいということを申し上げたのであります。その場合にはあるいはこの商社の資本的支出に、あるいは機械の増強とか、そういうような面に使われる場合もあります。また場合によりましては翌期において赤字が出る、それを補てんしなければならぬ、こういう場合も起ります。従って用途をはっきりするわけには参りませんが、輸出振興のために使ってもらうということを申し上げたわけでありまして、従ってその所得が生じました期におきましては、配当なり賞与に出してしまったのではそれができません。当然私は配当なり賞与にしないで、内部に留保して翌期に繰り越すということを前提としてお話したのであります。あるいはその点が大蔵大臣と話が食い違っておるというふうにおとりになったかもわかりませんが、それは私は、大蔵大臣のお話を前提として、その後にどういうふうに使うかということ申し上げたのでありまして、何らその間食い違いはないと、かように考えております。
#5
○委員長(豊田雅孝君) 別に御発言もなければ両案の質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(豊田雅孝君) さように決します。
 まず、租税特別措置法等の一部を改正する法律案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにして御発言を願います。
#7
○平林剛君 私は租税特別措置法等の一部に改正する法律案に対し、社会党を代表して若干の要望意見を付し賛成をいたします。
 初めに、この法律案に対する批判を録第五号申し上げますと、第一には、政府の輸出振興政策において今日までの質疑応答の中ではその根本策に見るべきものかなく、その施策を租税特別措置法による輸出所得の特別控除制度にたよりすぎている傾向があるという点であります。しかも輸出所得の特別控除制度が創設されましてから、この法律案を占めて、すでに百億円を超える減収にはるのでありますが、それだけ輸出振興のために租税の原則を破って多額の犠牲を容認しておるにもかかわらず、この犠牲が果して輸出振興のために正当に役立っているかどうかという確証はなく、また納得できるような資料の提出もなかったことは、今日の税制の一般的要望である課税の公平原則と照し合せてみまして、今後慎重な検討を加える必要があると思うのであります。またこの輸出振興措置が八月から実施をされているという点は大へん疑問がありまして、税法上の取扱いから見ても、さかのぼって減税をするという措置は異例なことで、今後の悪例となるおそれがあると思うのであります。特に今回の措置は、最近における国体収支の悪化に対する臨時措置の一環として検討されたものであることは明らかなことであります。一般の国民は、政府の積極政策の破綻から、税制においてもさらに二十数億円の減収を余儀なくされたことになりまして、この意味からも政府の責任は追及されなければならないと思うのであります。また議院に対しても、政府の窮余の策である臨時措置を八月実施、そのまま国会に対して押しつけるということはまことに遺憾なことでありまして、本来であれば法律案成立と同時に施行されるというのが建前でなければならぬと思うのであります。このような批判はございますが、社会党としては、この際、臨時の輸出振興の措置として了承し、これに対して賛成をするものであります。ただし政府は、第一に、昭和三十八年創設の輸出所得の特別控除制度が輸出振興のために的確に役立っているか否かを責任にもって把握することに努めること。第二に、右の調査が国民の納得する結論のない限り、この法律の提案説明にあるように、あくまで臨時の輸出振興措置であり、それまでに政府は根本的な輸出振興政策を樹立すべきである。この二つの要望意見を付しまして私どもの意見といたす次第であります。
#8
○委員長(豊田雅孝君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。租税特別措置法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
 〔賛成者挙手〕
#9
○委員長(豊田雅孝君) 全会一致であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(豊田雅孝君) 次に、設備等輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
 別に御発言もなければ討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。
 設備等輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#11
○委員長(豊田雅孝君) 全会一致であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案に対する諸般の手続等は先例によりまして委員長に御一任願いたいと存じます。
 それから委員会の報告書に付する多数意見者の御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    西川甚五郎  江田 三郎
    平林  剛  天坊 裕彦
    青木 一男  木暮武太夫
    塩見 俊二  土田國太郎
    苫米地英俊  山本 米治
    栗山 良夫  椿  繁夫
    杉山 昌作  前田 久吉
    ―――――――――――――
#12
○委員長(豊田雅孝君) 次に、継続審査及び継続調査要求に関しましてお諮りいたします。
 去る十一日理事会におきまして、目下本委員会において審査中の接収貴金属等の処理に関する法律案及び入場税法の一部を改正する法律案の二法案、及び調査中の租税及び金融等に関する調査について、いずれも閉会中に継続して審査調査を行うことといたしまして、本院規則第五十三条によって議長に対して継続審査要求及び継続調査要求書を提出することに申し合わせたのでありまするが、本件を理事会申し合せ通り決することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(豊田雅孝君) 御異議ないと認めます。よってさように決しました。
 なお、右要求書の内容手続等につきましては先例により委員長に御一任願いたいと存じます。速記中止。
  〔速記中止〕
#14
○委員長(豊田雅孝君) 速記開始。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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