くにさくロゴ
1956/06/10 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 大蔵委員会 第42号
姉妹サイト
 
1956/06/10 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 大蔵委員会 第42号

#1
第026回国会 大蔵委員会 第42号
昭和三十二年六月十日(月曜日)
    午前十一時四十一分開議
 出席委員
   委員長 山本 幸一君
   理事 黒金 泰美君 理事 小山 長規君
   理事 高見 三郎君 理事 平岡忠次郎君
      淺香 忠雄君    奧村又十郎君
      杉浦 武雄君    内藤 友明君
      夏堀源三郎君    古川 丈吉君
      坊  秀男君    山本 勝市君
      有馬 輝武君    井上 良二君
      石野 久男君    石村 英雄君
      春日 一幸君    神田 大作君
      久保田鶴松君    竹谷源太郎君
      横路 節雄君    横山 利秋君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (主税局長)  原  純夫君
        大 蔵 技 官
        (主税局税関部
        鑑査課長)   木谷 忠義君
        通商産業事務官
        (繊維局絹
        毛化繊課長)  吉田  剛君
        専  門  員 椎木 文也君
    ―――――――――――――
六月四日
 委員神田大作君辞任につき、その補欠として伊
 瀬幸太郎君が議長の指名で委員に選任された。
同月五日
 委員有馬輝武君辞任につき、その補欠として中
 村英男君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員中村英男君辞任につき、その補欠として有
 馬輝武君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
 委員伊瀬幸太郎君辞任につき、その補欠として
 楯兼次郎君が議長の指名で委員に選任された。
同月十日
 委員楯兼次郎君辞任につき、その補欠として神
 田大作君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事黒金泰美君、小山長規君、高見三郎君、平
 岡忠次郎君及び横錢重吉君辞任につき、その補
 欠として淺香忠雄君、奧村又十郎君、内藤友明
 君、井上良二君及び石村英雄君が理事に当選し
 た。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 大罐煉粉乳用砂糖消費税の免除措置に関する件
 外国為替に関する件
    ―――――――――――――
#2
○山本委員長 これより会議を開きます。
 まず理事の辞任についてお諮りをいたします。理事であります
   黒金 泰美君  小山 長規君
   高見 三郎君  平岡忠次郎君
   横錢 重吉君
より理事を辞任いたしたいとの申し出がありますので、これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○山本委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。
 引き続き理事の補欠選任を行いたいと存じますが、これは先例によって委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○山本委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。
 それでは委員長におきましては、理事に
   淺香 忠雄君  奥村又十郎君
   内藤 友明君  井上 良二君
   石村 英雄君
をそれぞれ御指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○山本委員長 次にお諮りいたします。大罐煉粉乳用砂糖の消費税の問題について、次の通り議決いたしたいと存じます。案文は次の通りであります。案文を読み上げてみます。
   大罐煉粉乳用砂糖消費税の免除措置に関する件
 大罐煉粉乳用砂糖の消費税は、国民食生活の改善と酪農の振興を図るために免税措置が講ぜられていたが、今回この措置が六月三十日で期限が切れることになっているが、この結果、発展途上にある酪農業の基礎を危くするおそれがある。
 よって、政府は、直ちに砂糖消費税法の規定に基いて制定する政令を改正し、乳製品需給調整機構の確立をみるまでの間、大罐煉粉乳に対する免税措置を継続すべきである。
 右決議する。
 以上であります。御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○山本委員長 それでは御異議ないものといたしまして、この取扱いにつきましては、委員長に御一任願ってよろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○山本委員長 御異議なしと認めてさよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○山本委員長 引き続いて外国為替に関する件について調査を進めます。質疑を続行いたします。石村英雄君。
#9
○石村委員 通産省繊維局の方にお尋ねしますが、せんだっての二十日でしたか二十一日かの委員会で、十分まだ御報告の資料が整っていない、こういうことだったのですが、要点は、つまり羊毛の外貨の割当の転売問題、割当を受けて、それをプレミアムをとって売っておるという問題に関連しまして、繊維局の方でその実態を相当御調査なさったようでありますが、それに対する調査の結果の御報告をお願いいたします。
  〔委員長退席、淺呑委員長代理着席〕
#10
○吉田説明員 羊毛の横流しの問題につきましては、総体的な見方といたしましては、昨年ウール・ウエーストその他がAA制になりまして、そのとき以来AAによります羊毛の輸入が非常に多いという点がございまして、特にカーボナイズせられたものが相当入っておるように私ども見ておりますので、その点あらゆる角度から調べたのでございますが、大体昨年一ぱいにおきまして、ウール・ウエーストの一昨年輸入割当をいたしましたころには年間約八百万ドルというものに対しまして、昨年は約四千万ドルのAAを使っておるということでございまして、この俵数を大体申しますと、一昨年は約四万五千俵であったというのが、大体十六万俵以上になっておるという点がございまして、この点かなりウール・ウエーストということで、実はカーボナイズが入っておるじゃないかということを疑問に思っておったわけでございますし、さらに洗化炭業者の油つき羊毛の処理の状況を見て参りましたところが、一昨年に比較いたしまして、昨年はかなり紡毛業界にもウールの割当があったにもかかわらず、洗化炭業者に回る処理というものが非常に減っておるというような点等も見まして、これはある程度紡毛を中心にいたしまして、割当を受けた原料をいわゆる横流しをして、そうして、そのかわりにAAになっておりますカーボナイズその他を使ったのではないかというようなことが見られたわけでございます。その数量は、そういうふうな調査から見まして、総体的に大体七、八万俵というべースではなかろうかというふうに私ども見ておったのでございますが、これにつきまして、いわゆる横流し問題というものが非常にやかましくなって参りましたので、実は全部割当を受けたものが、いかなる原料をどういうふうにとったかということを各社別に調査いたしたわけでございます。その方法といたしましては、割当を受けたものをみずからLCを開いてとった、あるいはまただれかの名前によってLCをとってもらった、これは商社なりあるいは大きな同系の会社なりに頼むわけでございますが、そういうことによってとった数字が幾らあるか、それをどういうふうに処理したかというこまかい点を各社に全部当って調査をとったわけでございます。それと同時に、輸入羊毛商社等につきましても同様な調査をいたしまして、どこから、幾ら委託を受けて、どれだけ開設して、その羊毛をどこへ渡したかということを、それぞれ開設の時期及び渡した日にち等を合しまして調査いたしたわけでございます。その結果、これは非常に商社の数も多うございますし、あるいはまた割当を受けます羊毛の毛紡績業者も数が多いものでございまして、組み合せが非常に複雑にはなったのでございますが、その結果、まず私どもとしましては、割当を受けた者がみずからここを通じて受け取ったという報告をしたにもかかわらず、どの商社を見ましてもそういうものが出てこないというふうなものにつきましては、一応これは最も横流しをやった可能性の多いものであるという見方をいたしております。それからまた、そういう報告の中で一部どうしても合わないというものがかなり出て参りまして、これにつきましては、現在再調査をしておるというような状態でございます。それからもう一つのグループは、明らかに商社側その他の方から出したという数字も、またその割当を受けた者が出しました報告の数字もぴったり合っているということで、その間に割当のものをほかへ移したものが少しもないというふうに確認されるもの、こういうふうに分けたわけでございます。今のところそういうふうなことで、各社別のものだけを申し上げますと、大体今割当を受けております大小の業者数が三百八十四社あるわけでございますが、それに対して、この調査によって、自分の割当を受けたものははっきり商社なりあるいは自己の名前で開設して、すべてそれがぴったり合っているというものが百八十九社、それから商社なり何なりの関係で頼んだというにかかわらず、それが全然食い違ってしまっておるということで、全くその吻合点のないというような数が百二十二社、それから一部非常に合わないというものが七十三社、これは現在再調査をしておるわけでございます。
 こういう形になりまして、今申し上げました百二十二社については、一応割当を受けたものをほとんど全部流したと申しますか、そういうふうにみなしてもまあ当らずとも遠からずというふうにいえるのではないか、こういうふうに思われるわけでありますが、この百二十二社の内容を見ますと、いずれもこれは紡毛のカードを一台ないし二台、三台という小さいところでありまして、実はこれは商社に頼んでおっても、商社側が必ずしもそれをLCを開いて処理したものか、あるいはカーボナイズド・ウールを当てがって、それをもってその分に引き当てたものというふうに解釈しておるものか、そこら辺が、意識して流したものか流したものでないかという点についても、これは今後一社々々当ってみませんと、はっきりしない点があるわけでありますが、今度の調査では、その意思のあるなしは一応別といたしまして、食い違いが出たものが百二十二社あるわけであります。その総数を各社別の割当量で一応考えますと、大体七万俵から八万俵近くなるというふうな数字になるわけでございますが、ここではっきり数字を申し上げませんのは、実はそういうふうに自分の意思で流したものか、あるいはいろいろな形で、LCを開設するときの都合でほかの方へ振りかえさせられたのかというような点につきましてははっきりしない点がありますために、申し上げないわけであります。
 いずれにいたしましても、昨年ほかの角度から見まして七、八万俵ぐらいの流しがあるのではないかというふうに考えておった数字とは、やや調子が合ったような数字が今度の調査では出て参っております。なお一部合わないというところは、現在再調査しておるのでございますが、この数字につきましても、再調査した場合に、その食い違いの調整というものが出て参りますと、これから何千俵かあるいは横流しされたものであるというふうに認定されるべきものが出るのではなかろうか、こういうふうに思う次第でございます。
 はなはだはっきりした数字を申し上げませんので、ちょっと御答弁にならぬかもしれないと思うのでございますが、とにかく業者の数も非常に多うございますし、それから相手方の商社、あるいは受けて立つ親会社というようなものの関係も複雑でありまして、一社一社につながっていないという点から、今後なおその点を具体的に追及しまして、その上で相当はっきりした数字になろうか、こういうふうに思う次第であります。
#11
○石村委員 はっきりしたことはわからないにしても、割当商社の三百八十四社の中でまず半数近いものが横流し――意思があったかないかは別として、横流しになっているのではないか。数量的にも、十六万俵の輸入の中から約七、八万俵がそうだろう、こう推定されるということですが、今までこうした外貨の横流しというようなものが絶えず問題になっていたにもかかわらず、関係の通産省なんかは、この点についてきわめて追及が不徹底だったのですが、今度徹底的におやりになって、そうしてこういう結果が現われたということはまことにけっこうなことだと考えます。御労苦に対して敬意を表しておきます。
 ところで、この中で百二十二社というのは非常に小さな業者が多いと思うのです。この小さな業者というものは、こういう輸入なんか直接やれるわけでもないし、またどういうむずかしい手続があるのか、何があるのかわからないという、そういう業者もずいぶんたくさんいるのではないかと思うのですが、ただ問題は、これの依頼を受けた商社がこれを悪用しておるという点があるのではないか。個々の紡毛業者は小さくてそれがわからない、事情を知らないということはいえると思うのですが、商社がそういうけしからぬことをしておるということは、これは絶対に許すことができないと思う。そういうことをやっておる事実をはっきり把握せられたならば、そういう商社に対してどういう処置を今後おとりになる御意思があるか、この点をお尋ねしておきます。
#12
○吉田説明員 この問題につきましては、根本的に二つの問題があろうかと思います。一つの問題は、現在の毛の割当方式の問題でございますが、割当方式の基準というものは非常に明確でなければならぬという点から、どういたしましても設備割当というふうなものに移行せざるを得ないわけでございますが、実際上設備割当をいたしますと、その中には、本来そういうふうな割当原毛を使わなくても済む、安い製品を作っておれば、反毛でも何でも済むのだという業者もあるわけでありまして、こういうところにも、一応ある程度は設備割当となると原毛がいくわけでございます。こういうところは、あるいは自分ではそういう原毛を使わなくても、これが有利に売れるなら売って、そうして安い原料で作るものを作ったらいいのだというようなところもまああるわけでございまして、こういう場合には、商社のいかんにかかわらず、割当を受ける本人自体が、そういうものについて何と申しますか、ぜひそういうふうな割当原毛のような品質のいいものを使わなければならぬという、これには価格の問題も関連して参りますけれども、強い意向がないというところもかなりあるのではないかというふうにも考えるわけであります。この点につきましては、今度の割当方式につきまして、そういう輸入原毛の新しい原毛、新毛を使わなければならないという製品を作っておるところに対してはある程度割当が厚くいく、それから全然要らないようなところには、むしろ横流しをさせるために割り当てておるというような形にもなりますので、これについてはある程度考慮して割当方を変えていくというようなことにまず変えなければ、こういうような問題の発生はあるだろうと思うのでございます。
 それから大体無知に基いてと申しますか、小さい紡毛業者、一台、二台になりますと、確かに割当を受けましても、LCを自分で開設したり、いろいろむずかしい契約をやったりすることはできませんし、ことに原料にしましても、百俵二百俵という小さなものを外国から直接輸人するということは、不可能なことでありますから、当然商社を通じてやらなければならないわけでありまして、その間商社がどうしても介在するということになるわけでございますが、この点につきましても、本来はそれを依頼しました者が、ほんとうにそのいい製品が入ったかどうかというようなことをはっきり認識することが先決だろうと思うのであります。それがない場合には、どうしても商社に便乗されるという可能性は十分あろうかと思います。この点は、実は今申し上げましたように、商社がだましてどうしたとかいうようなことは、われわれとしましても直接なかなかわからない問題でございますしいたしますので、むしろ問題は割当の原則のベースに戻りまして、そしてほんとうにほしいものでなければそういかない、従って商社がその間ほかのものとすりかえるということをしようとしても、そういうことはできないというような形に持っていくように努めたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#13
○石村委員 なるほどそういうように割当方式をお変えになるということは、けっこうなことだと思うのです。従来も、うわさですが、中には動きもしない機械をとにかく持っておって、それで割当を受けておる、大体そういう工場は、つむぐ気なんか全然ないのです。ただ外貨の割当を受けて、これにプレミアムをつけて売ることによってもうければ、それでいいんだというような工場さえある。こう世間に伝えられておるのですが、そうした割当方式の変更によって、そうしたことも防げるのですから、ぜひそのように早くやっていだたきたいと思うのです。そこで今後割当方式が変るならば、こういうことは起らないかと思うのですが、従来のウール・ウエースト関係の輸入について、二インチということに以前はなっておったという関係から、非常におかしな輸入があるのです。税関としてウール・ウエーストの輸入について検討依頼をされた。通産省へせられるのかどこへせられるのか知りませんが、この輸入は果して割当書通りのものであるかどうか、その点は税関としては、その輸入について疑問を持たれてそして本省の方へ検討依頼をされた、こういうことですが、この検討依頼がどの程度あったものか、税関部の方で統計があるように思うので、これを御発表願いたい。
#14
○木谷説明員 お答え申します。羊毛くずの輸入があった場合に、税関において検査鑑定いたしまして、羊毛くずとしてのライセンスを受けて輸入したものを税関で検査しましたときに、それがくずであるかどうかということについて疑問を持ちました場合に、本省に対して税関の方から問合せが参ります。それに基きまして、大蔵省から通産省の方へ、こういうものが来たが、これはどう扱うべきかということを通産省の方で御検討願いたいという意味で、御依頼をいたすわけです。この方式を検討依頼と申しておるのです。検討依頼をしました数量でございますが、先般税関部長が申し上げるはずでございましたが、私数字を取りまとめて参りましたので申し上げますと、三十一年中に九件ございまして、目方は四万七百二ポンド、金額で申しますと一万八千二百九十七ポンド、外貨のポンドです。それから三十二年一月から三月中までのものですが、最近までの扱いのもので申しますと、申告件数六件、数量で二万八千五百七十八ポンド、金額で一万一千二百六十三ポンドであります。
#15
○石村委員 そうして検討依頼の結果、これらが正当なものであるということになったのかどうか、また不正当なものだということになったとすれば、その結果の数字はいかがですか。
#16
○木谷説明員 検討依頼しました結果、結末については、ここに数字を持っておりませんが、大体通関してよろしいという返事が参っておると思います。
#17
○石村委員 そこで結果ははっきりしませんが、今度ウール・ウエーストは二インチであったのを二分の一インチというふうに四月から改められた、こういうことですが、この規則というか、規定というものは、本来は二分の一インチであるが、例外的に今まで二インチまでも認める場合があるということでやられておったのであるか。それとも二インチまでなら一向かまわない、こういうことになっておったものかどうか、この点の解釈をお願いいたします。
#18
○吉田説明員 従来のウール・ウエーストの定義は、二インチというのが本則であります。二インチ以上のものであったら、ただ羊毛と認められるようなものはだめだ、こういう規定がしてあったわけであります。そこの点でありまして、平均繊維長は二インチ以上、ただし新毛代用になるものはいけない、こういうような非常にばく然としたような規定にしてあったというところに、非常に間違いがあったんじゃないかと思います。
#19
○石村委員 何でも聞くところによると、豪州にはわざわざちゃんとした分を二インチに切断する会社までできて、そうしてウール・ウエーストだといって日本にどんどん輸入させておったんだ、こういう話さえあるのですが、そういうものは税関でお調べになれば、本来のウール・ウエーストか、わざわざ二インチに切断してしまったものかということは区別がつくのじゃないかと思うのですが、これはやはり区別はつかないのですか。これは、専門家の立場として吉田さんの方でおわかりになるのじゃないかと思いますが、いかがですか。
#20
○吉田説明員 確かに今の規定の仕方は、ウール・ウエーストと称せられておりますものは、紡績工程において生じたくず及びこれを反毛したもの、これは非常にはっきりしたものであります。それからまた紡糸もしくは撚糸及びメリヤスを編むような工程において出たものを反毛したもの、これははっきりしておるのでありますが、それが単一に全部入ってくれば見合けがしやすいわけでありますが、こういうものが混入されてくると、なかなか見分けがつきにくい。ことに紡績工程において生じましたものにつきましては、一本一本取りまして検査をして、これがほんとうに紡績にかかったものであるかどうか、原毛そのもの、なまのものであるかということになりますと、これは非常にこまかい検査をいたしますとわかるわけでありますが、ちょっと目に見たり、あるいは簡単な検査では相当区別がしにくいという面がございます。ことにふとんの中入れ綿として使用したような混毛とか、それから新毛糸のくずとか、いろいろ複雑なものがたくさんございますので、その点は非常にわかりにくいという点がございます。もちろん、ただよくいわれておりますように、カット長を二インチぐらいにそろえて切ったものが入ってくるというような場合には、はっきりわかるのでありまして、これは私の担当いたしております時分ではございませんが、かつてこういうものがあった場合に、これはウエーストではないという判断を下しまして、それをウエーストとしては拒否いたしました。それで原毛の割当の範囲で引き取れというように措置をしたこともあったわけであります。こういうものは非常にはっきりいたしておりますが、非常にまじって参りましたり、複雑になって参りますと、簡単にわからないという点もあるわけでございます。
#21
○石村委員 さっき税関部の話では、検討の結果大部分よかったようだ、こういう御報告でしたが、どの程度よかったかはっきり資料を持っていらっしゃらないようですが、一つこれは正確な御報告を願いたいと思う。つまり検討した結果、正当なウール・ウエーストであったということならばいいのですが、そうでないものをやっておったといえば、きわめて悪質なものだということがはっきりするわけですから、どの程度にそれがあったか、どういう商社がそういうことをしたか、一つその御報告を、他日でいいですが、お願いしたいと思います。
 それから、この機会に吉田さんにお願いしておくのですが、中には小さな業者というものは、なかなかこうした手続を一々自分でとるわけにいかない、そして今度二インチを二分の一インチにせられたとか、あるいはいろいろのことで、正直なまじめな人間が、こうした結果一方では非常に困るということも起らないでもない、こういうように考えられるわけですが、そうした点についても十分御注意願いたいと思います。悪質なやつはどんどん征伐していただかなければなりませんが、悪質でない小さな業者なり、そういったものに対しては、この処置の結果仕事がどうにもならなくなったというようなことにならないように、一つ慎重な方法をとっていただくようにお願いしておきたいのですが、そういう方法があるものかないものかわかりませんが、大体どういうような方法をおとりになろうとしているか、その点御答弁願いたいと思います。
#22
○木谷説明員 ただいまの税関部の方から申し上げた、羊毛くずであるかどうかということで検討を依頼したものについての説明がちょっと足りなかったかと思いますから申し上げますと、二インチより長いもの、従来の取扱いでは、税関ではくずとしては通せないというものがあるが、ところがそのものは非常に物が悪い、商取引上は一般にくずとして扱われておるようなものであるというときに、税関としては、この扱い方をどうしようかということで検討を依頼しているものがあるわけでございます。そういうようなものにつきましては、通産省の方では、二インチ以上でありますから、規定上は羊毛の方に入るということになるのですが、商取引上はくずであるというふうなものがございます。実情と規定上の取扱いが合わないことになります。そういうような場合には、外割調整というふうな方法等をおとりになって、これは通してよろしいという返事も参っておるわけです。
#23
○石村委員 そうしますと、二インチ以下でありさえすれば、一切税関はフリーパスだったわけなんですか。
#24
○木谷説明員 二インチ以下でございましても、それが羊毛であれば、これは税関はくずとは認められないから、くずのライセンスで持ってきたものは輸入させることはできないということになります。
#25
○石村委員 さっき御報告になった数量、金額は、そうしたものを数字としておあげになったわけなんですか。
#26
○木谷説明員 さっき申しました検討依頼したものの内容でございますが、大部分は二インチ以上のもので、商取引としては一応くずとして取引されるものであるが、規定上二インチにひっかかるということで検討を依頼したものがあるわけであります。またいわゆる二インチ以下のものもあるわけであります。
#27
○石村委員 いずれにいたしましても、ウール・ウエーストと称して、そうでないものをわざわざ加工したもの、こういうものを相当輸入しておった商社に対しての処置、過去のそういうやり方に対する処置ですね、これはもう処置のしようはないということになるわけなんですか。
#28
○吉田説明員 これは私からお答えするのもどうかと思うのでございますが、おそらくAA方式で外貨を割り当てられまして、要するに擬装羊毛といったようなことがいわれますが、一応くず毛として通過したものだといわれますと、まず処置がないんじゃないか、こういうふうに考えられます。
 それから、先ほどお話しがございましたもう一つの問題、これは平均繊維長二インチというものがあるから擬装羊毛が入りやすいということから、実は二分の一というふうに切られたわけでございますが、実際は、生産を担当しております私の方から見ますと、二分の一以下の原料と申しますと、これはほとんど使い道にならないと申しますか、非常に使えないものが多い。と申しますのは、毛織物を反毛いたしましたものにいたしましても、あるいはいろいろな紡績工程から出て参りましたのにしましても、相当繊維長が長くなければ紡毛糸の原料として使えないという点もございまして、実は二分の一というものは、非常に極端な申し方で申しますと、くず毛の輸入は全部停止したにひとしいような形にもなるわけでございまして、この点は、二インチというものがあると擬装羊毛が入るので、はっきり区別がつくまでは一応ストップするという考え方があったのではないかという点につきましてははっきりいたしませんが、いずれにいたしましても、二インチぐらいのものは、やはり毛髪だけから申し上げますと、ほかのほんとうのくずというふうなものの中にも相当あるわけでございまして、それがやはり原料としては紡毛業界には大事でございますから、二分の一インチというような数ではどうかというふうな点もありまして、これにつきましては、その後それぞれ私の方から意見も出しまして、ほんとうの、まじめと申すとおかしいのでございますが、ほんとうの意味のウール・ウエーストはどんどん入れさしてやっていくという形にしたいと思いまして、その具体的な基準は、目下関係者の間でいろいろ折衝したり検討いたしております。できるだけ早急にその解決のラインを出したいというふうに考えておるわけでございます。
#29
○石村委員 では、時間もありませんから、大体やめたいと思うのですが、いずれにしても外貨を使って羊毛を輸入するわけですから、貴重な外貨を、今これほど国際収支が悪いと騒がれておる時代に、でたらめのやり方を従来のように商社なりあるいはメーカーなりにさせてもらったのでは、これはどうにもならないわけですから、一つ慎重に御検討なさって、ちゃんとりっぱな正しい方法で輸入ができ、そうして外貨を使ってりっぱな製品ができて、また羊毛なんかの毛織物の輸出はほとんど赤字輸出だというのですが、そういうことも起らないように、一つ関係省としては御考慮を願いたいと思います。これで終ります。
#30
○淺香委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は明十一日午後二時より開会することとし、これにて散会いたします。
   午後零時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト