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1956/02/22 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 社会労働委員会 第11号
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1956/02/22 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 社会労働委員会 第11号

#1
第026回国会 社会労働委員会 第11号
昭和三十二年二月二十二日(金曜日)
    午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 藤本 捨助君
   理事 大坪 保雄君 理事 大橋 武夫君
   理事 亀山 孝一君 理事 野澤 清人君
   理事 八木 一男君
      植村 武一君    越智  茂君
      加藤鐐五郎君    草野一郎平君
      田子 一民君    田中 正巳君
      中村三之丞君    中山 マサ君
      八田 貞義君    古川 丈吉君
      井堀 繁雄君    岡本 隆一君
      五島 虎雄君    滝井 義高君
      堂森 芳夫君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 神田  博君
 出席政府委員
        厚 生 技 官
        (公衆衛生局
        長)      山口 正義君
        厚生事務官
        (保険局長)  高田 正巳君
 委員外の出席者
        専  門  員 川井 章知君
    ―――――――――――――
二月二十一日
 原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案(内閣
 提出第三八号)
 公衆衛生修学資金貸与法案(内閣提出第三九
 号)
 結核予防法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第四〇号)
同日
 兜沼地区簡易水道工事費国庫補助に関する請願
 (芳賀貢君紹介)(第一一〇六号)
 戦傷病再発医療費全額国庫負担に関する請願外
 二件(田村元君紹介)(第一一〇七号)
 同(河野密君紹介)(第一一〇八号)
 同(清瀬一郎君紹介)(第一一〇九号)
 同(植原悦二郎君紹介)(第一一八七号)
 戦傷病者援護の単独法制定に関する請願(清瀬
 一郎君紹介)(第一一〇号)
 環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律
 制定の請願(江崎真澄君紹介)(第一一一一
 号)
 同(小林信一君紹介)(第一一一二号)
 同(田中龍夫君紹介)(第一一一三号)
 同(早川崇君紹介)(第一一一四号)
 同(山口喜久一郎君紹介)(第一一一五号)
 衛生検査技師の身分法制定に関する請願(池田
 清志君紹介)(第一一一六号)
 同(野田武夫君紹介)(第一一一七号)
 同(大坪保雄君紹介)(第一一九二号)
 同(亀山孝一君紹介)(第一一九三号)
 同(小金義照君紹介)(第一一九四号)
 同(米田吉盛君紹介)(第一一九五号)
 同(橋本龍伍君紹介)(第一一九六号)
 同(山本正一君紹介)(第一一九七号)
 健康保険法の一部改正反対等に関する請願(石
 田宥全君紹介)(第一一八六号)
 国立病院等における看護婦の産休のための定員
 確保に関する請願外二件(保科善四郎君紹介)
 (第一一八八号)
 健康保険法の一部改正反対に関する請願(柳田
 秀一君紹介)(第一一八九号)
 生活保護法の最低生活基準額引上げの請願(柳
 田秀一君紹介)(第一一九〇号)
 保育所予算確保等に関する請願外九十六件(早
 稻田柳右エ門君紹介)(第一一九一号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案(内閣
 提出第三八号)
 公衆衛生修学資金貸与法案(内用出第三九号)
 結核予防法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第四〇号)
    ―――――――――――――
#2
○藤本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出の原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案、公衆衛生修学資金貸与法案、及び結核予防法の一部を改正する法律案の三条一括議題とし、審査を進めます。趣旨の説明を聴取いたします。神田厚生大臣。
#3
○神田国務大臣 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。
 昭和二十年八月、戦争末期に投ぜられました原子爆弾による被爆者は、十余年を経過した今日、なお多数の要医療者を数えるほか、一見健康と見える人におきましても突然発病し死亡する等、これら被爆者の健康状態は、今日においてもなお医師の綿密な観察指導を必要とする現状であります。しかも、これが、当時予測もできなかった原子爆弾に基くものであることを考えますとき、国としてもこれらの被爆者に対し適切な健康診断及び指導を行い、また、不幸発病されました方々に対しましては、国において医療を行い、その健康の保持向上をはかることが、緊急必要事であると考えるのであります。これらにつきましては、政府といたしましても昭和二十九年度以降若干の予算を計上して、広島長崎両県に居住する一部の人に対し逐次精密検査及び研究治療を行って参ったのでありますが、被爆者の現状にかんがみますれば、今後全国的にこれが必要な健康管理と医療とを行い、もってその福祉に資することといたしたいと考え、ここに原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案を提出した次第であります。次に、その要点について簡単に御説明いたしたいと存じます。
 第一は、原子爆弾が投下された当時広島市長崎市に居住していた者その他原子爆弾の放射能の影響を受けていると考えられる人に対しまして、その申請に基き都道府県知事において被爆者健康手帳を交付し、毎年健康診断及び必要な健康上の指導等の健康管理を行うことにより、疾病の早期発見その他被爆者の健康の保持をはかることとしたのであります。
 第二は、健康診断の結果等により、原子爆弾の傷害作用に起因して負傷しまたは疾病にかかり、現に医療を要する状態にあるような被爆者に対しましては、その申請により必要な医療の給付を行うことといたしたことであります。この場合において当該負傷または疾病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生大臣の認定を受けることとし、厚生大臣は、必要があるときは、後に述べます審議会の意見を聞くことといたしております。
 第三は、医療の給付は、厚生大臣が審議会の意見を聞いて指定する医療機関において行うこととし、被爆者に適正な医療が行われるよう措置し、また、これが確保をはかるため必要な監督規定を設けたことであります。
 なお、被爆者が緊急その他やむを得ない事由により非指定医療機関等において医療を受けた場合におきまして必要があるときは、医療の給付にかえて、医療費の支給ができることといたしております。
 第四は、さきに述べました事項その他被爆者の医療等に関する重要事項につきまして調査審議いたしますため、学識経験者等よりなる原子爆弾被爆者医療審議会を設けたことであります。
 第五は、この法律の施行に要する費用は、全額国庫の負担において行うことととし、また、健康診断等都道府県知事の行う事務につきまして、広島市及び長崎市の分は、広島市長及び長崎市長においてこれを行うこととしたことであります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由並びに内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。
 次はただいま議題となりました公衆衛生修学資金貸与法案につきまして、提案の理由を御説明いたします。
 公衆衛生行政の第一線機関である保健所の基幹職員ともいうべき医師及び歯科医師につきましては、その公衆衛生方面への関心の欠除あるいはその給与の民間におけるそれとの不均衡等の諸事情によりまして、その現在数は、所要数を大幅に下回っている実情であります。かくては、結核予防を初めとする公衆衛生諸施策の実施に、また、ひいては、医療保障制度全般の確立及び推進に、重大な支障を生ずることが懸念されるのでありまして、この医師または歯科医師たる職員の充足問題を解決するため、従来からこれに研究費を支給する等待遇の改善を通じてその対策を講じて参ったのでありますが、さらにこのたび、この問題をより根本的に解決すべく、その一つの方法として、医学または歯学を専攻する者で将来保健所に勤務しようとするものを募集し、これに対して修学資金を貸与し、もって医師または歯科医師たる保健所の職員の質的並びに量的充実をはかろうとの構想のもとに、この法律案を提案した次第であります。
 次に、この法律案の骨子について簡単に御説明いたします。
 第一は、政府は、大学において医学または歯学を専攻する者及び実地修練を行っている者で将来保健所に勤務しようとするものに対し、修学資金を貸与する旨の契約を結ぶことができるものとし、この契約に基きまして、自後これらの者が実地修練を終了し、または大学を卒業するまでの間、毎月修学資金を貸与することとしたことであります。
 第二は、修学資金の貸与を受けた者は、実地修練を終了し、または大学を卒業した後直ちに保健所の職員となった場合において、医師または歯科医師となった後の在職期間が、貸与期間の二分の三に相当する期間に達したときは、貸与された修学資金の全部の返還を要しないものとしたことであります。なお、在職期間がこの二分の三に相当する期間に満たない場合には、その一部を免除することができるものとしております。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由並びにその概要であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。
 次はただいま提案されました結核予防法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
 本改正の要点は、結核予防法に基く健康診断、ツベルクリン反応検査または予防接種に要する実費を受診者またはその保護者から徴収しないこととしたことであります。
 従来健康診断実施者または予防接種実施者は、結核予防法に基いて実施した健康診断、ツベルクリン反応検査または予防接種の実費を受診者またはその保護者から徴収することができる旨の規定により、受診者の種別によりそれぞれ実費を徴収していたのでありますが、この際、実費徴収に関する規定を削除することにより、健康診断、予防接種の実施の徹底をはかり、もって結核予防対策の一そうの推進を期そうとするものであります。
 以上がこの法律案の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決されますようお願いいたします。
#4
○藤本委員長 以上で説明は終りました。なお三条についての質疑その他は後日に譲ることにいたします。
 暫時休憩いたします。
    午前十一時十分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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