くにさくロゴ
1956/02/12 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 決算委員会 第3号
姉妹サイト
 
1956/02/12 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 決算委員会 第3号

#1
第026回国会 決算委員会 第3号
昭和三十二年二月十二日(火曜日)
    午後二時十二分開議
 出席委員
   委員長 青野 武一君
   理事 生田 宏一君 理事 關谷 勝利君
   理事 山本 猛夫君 理事 吉田 賢一君
      臼井 莊一君    櫻内 義雄君
      床次 徳二君    野澤 清人君
      林   博君    淡谷 悠藏君
      小川 豊明君    神近 市子君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 井出一太郎君
 出席政府委員
        農林事務官
        (大臣官房経理
        厚生課長)   川戸 孟紀君
        農林事務官
        (農地局長)  安田善一郎君
        農林事務官
        (振興局長)  大坪 藤市君
        食糧庁長官   小倉 武一君
        林野庁長官   石谷 憲男君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (農林経済局参
        事官)     森  茂雄君
        農林事務官
        (農林経済局農
        業保険課長)  丹羽雅次郎君
        農林事務官
        (畜産局畜政課
        長)      丸山 幸一君
        農 林 技 官
        (林野庁業務部
        監査課長)   植杉 哲夫君
        農林事務官
        (水産庁漁政部
        長)      新沢  寧君
        会計検査院事務
        官
        (第四局長)  中川  薫君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
二月八日
 委員山田長司君辞任につき、その補欠として上
 林與市郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算
 昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算
 昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和二十九年度政府関係機関決算書
 昭和三十年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十年度政府関係機関決算書
    ―――――――――――――
#2
○青野委員長 これより会議を開きます。
 昭和二十九年度決算並びに昭和三十年度決算を一括して議題といたします。
 本日は右両件中農林省所管について審査を進めます。すなわち、昭和二十九年度決算検査報告二二一ページより二七〇ページに至る報告番号八四二ないし一九七九及び昭和三十年度決算検査報告一二六ページより二二六ページに至る報告番号九二八ないし一九二八につきまして一括してまず会計検査院当局より説明を聴取いたします。なお、昭和二十九年度決算につきましては、一般会計の分の説明は前国会で済んでいますので、特別会計の分の説明だけでけっこうです。時間等の関係もありますので、説明は重点的に簡潔にお願いいたします。中川第四局長。
#3
○中川会計検査院説明員 まず昭和二十九年度の特別会計の分から御説明申し上げます。
 まず第一に食糧管理特別会計について申し上げますが、昭和二十九年度決算じりを見ますと、百二十九億六千余万円の損失となっております。これは二十八、二十九両年産米及び同年産の麦の売り渡し価格に買い入れ原価相当額を十分見込み得なかったために、その売却損が百七十七億余円ございましたのと、食糧等の評価損が、三十八億余円ございました。この中には例の病変米の評価損十五億余円が含まれておりますが、そらしたものが主たる原因となって三十余億円という多額の損失と生じたのでございます。二十九年度では病変米が問題となりまして、外米の輸入については病変米の対策が確立するまで中止いたしましたので、例年に比べてその買付量は減少いたしました。会計検査院におきましては、外国食糧の買い入れ及び売り渡し、それから内外食糧の運搬、保管等について検査を重点的に実施いたしましたが、外国食糧の輸入におきましては、海外市況の調査、海上運賃の調査などにおいて十分でないと認められましたので、当局に注意を促しておりますが、特に不当事項として掲記いたしましたものは、二件でございます。
 第一の問題は、二四〇ページに一七九七号として古麻袋の購入に当り価格の算定当を得ないものとして掲記されておりますが、外米、外麦の輸入港業務運送賃を支払うに当りまして、ばらで輸入された外米、外麦を包装する場合に、それに使う麻袋の評価についての問題でございます。この中でたとえば、一回使用の大型麻袋について申しますと、修理工場渡しの取引価格を調査いたしまして、それに空袋発生場所から修理工場までの運賃としまして一個当り五円六十銭七厘を加算し、さらに修理工場から輸入港の原地までの運賃等を加算いたしまして、さらに大型麻袋については回収が困難だという見通しで、この分についてだけ十一円四十五銭九厘を加算して価格を決定したのでございますが、そのうちこの空袋の発生場所から修理工場までの運賃加算は実は必要がないので、修理工場渡しの取引価格の中には、運賃該当額は加算されていて、二重加算となるという指摘をいたしましたところ、当局もその通りであるという回答に接したわけでありますが、調査が不十分であるために、多大の国損を及ぼしたという問題でございます。
 次に一七九八号、集荷奨励金の交付に当り処置当を得ないものについて申し上げますと、これは昭和二十八年に九州地方に大災害がございまして、災害用としてかますの需要がふえた。そのために米穀包装用としてのかますに不足を来たし、かつ値上りを来たした。ために政府で買い入れる一個当りの価格七十五円では入手困難であろうということで、一枚当り七十五円を超過するものについて、単位農協で負担した分を見よう、それからもらう一つは、九州地方に原料わらが不足して、遠隔地から輸送しなければならないために、その輸送費も実績によって見ようという建前で集荷奨励金を交付することとしたのでございますが、現地のこれに対する実績証明は予算額一ぱい、すなわち二千二百八十五万余円かかったという報告に基いて、食糧庁はそのまま交付したわけでございます。会計検査院においてその内容を検査してみますと、帳簿の上で確認できるものがごく一部にすぎなかったようなわけでございまして、これに対して食糧庁関係の手不足という事態もあったとは思いますけれども、こまかな調査もしないで申請をそのまま是認して同額を支出したということは調査が疎漏であり、処置当を得ないという問題でございます。
 さて、その内容を検討いたしてみますと、金の流れはまず国からは全販連に交付して、県連を通じて単位農協に流れる仕組みでありますが、県連の段階で奨励金の交付を受けるに至るまでの陳情費として相当額を留保したり、あるいは県連の欠損補てんに充てるべく一定額を留保したり、さらに組合の段階におきましては、実際の補助要項に合致しない分までも含めて金を留保したような事態でございます。この中には、組合では留保しなくて農家またはかますの製造者に交付といいますか、配分されたものもありまして、これなどは要項の趣旨をくんで解釈すればあるいは目的に合致したのではないかと思いますが、多くのものは目的外に使用されているという事態でございます。
 次に農業共済保険事業の関係について申し上げますが、農業共済保険事業については国が多大の財政援助を与えております。共済事業の事務費負担金といたしましては毎年二十三、四億の金を組合に交付しておりますとともに、共済掛金も大体二分の一程度を国で負担する建前で、二十九年度にも七十三億余円を支出しております。かくして国から多大の援助を受けておる事業でありながら、事業の運営が適切でないといいますか、制度が農民となじまないといいますか、実際の運営を見ますと農民と遊離して共済掛金はきちんと徴収しない、それから共済金も一部を払ったり、あるいは全部を留保したりしていて、これをいろいろな目的外に使っていてはなはだしいのになると役職員の個人の使途に充てているというような事態のものもございます。しかして一番遺憾だと思われるのは県連合会に対する損害評価の水増しでございましてこれがはなはだしいのになりますと実被害の三倍、四倍に達するものもあるような状況でございます。このような事態が起りますことは制度があまりに理想的過ぎて、農民となじみ得ないという点であろうかと思います。たとえば共済掛金率をきめる場合でも、一行政区域内でございますと常襲被害地と無被害地とを一律に同率で処理しておる。ために無被害地のものはもう毎年々々掛金が掛け捨てになる結果となって、掛金の払いにも気乗りがしない。それから掛金だけでなくて賦課金も――これは共済組合の事業運営上必要な経費でありますが、賦課金なども相当高額に徴収されていて税金に次ぐ負担となっておるというような事情で、運営がうまくいっておりません。二十九年度の検査状況を申し上げますと、四百九十二組合を検査いたしましたが、そのうち四百十四組合が何がしかの事情で処置当を得ないという状況になっております。各個別案は時間の関係で一応省略させていただきます。
 次に二六〇ページの国有林野事業特別会計について申し上げます。この会計では、二十九年度に五月と九月の二回にわたって北海道に台風による被害立木六千九百四十万石ができました。そのためにこの二十九年度において、倒壊立木の被害額として百六十六億余円を特別損失として経理しましたために事業損益において百二十億八千余万円の損失となっております。しかし本会計では企業的な運営をやっておりましてこれの被害木の処理についても損失を最小限度にとどめようとして多大の努力を払っておる事情が認められますが、二十九年度決算の検査内容といたしましては、まず林野本来の業務である立木及び林野加工品の処分を検査の重点といたしますとともに、国有林野整備臨時措置法が三十年三月を終期といたしますので、いろんなこれの関係の処分に忙殺された事情もあると思いますが、どうも調査が十分でないという点を感じ取りまして、その点について徹底的な検査をいたしました。その結果相当数の不当事項が発生して発見されておりますが、その内容を概観的に申し上げますと、たとえば材積の評価に当って積雪二尺から五尺の状態にあった場合に、その上に立って胸高直径をはかったその数字を修正することなく直ちに採用したために立木の材積計算で著しく事実と相違しているという問題、さらには控除事業費といいますか、山元の市価から経費を積算減額いたしまして、山の立木の価格を計算するのでありますが、その場合に控除事業費、運搬経路の見方、あるいは運搬方法の見方が事実に沿わない、すなわち多く経費がかかるという計算をしていたために国損を及ぼしたというような問題もございますし、中には担当職員が収賄したり、あるいは収賄という事態がはっきりいたさない場合でも、成規の処分手続が完了する以前、一年前ぐらいに処分の相手方となるべきものに転売を黙認していたというような事態がございまして、当局としてもその後の善後処理に非常に困難を来たしたものがございます。
 林野の関係はまずそんなところでございますが、今の範疇からちょっと違っているものを申し上げますと、造船用材として用途を指定して随意契約で売り渡したものがそのまま目的通りに使われなくて、そのまま他に転売されて利得されているという事案がございます。これらの問題は、売り渡しに当り、または売り渡し後の監督を十分にしたならば防ぎ得たものであろうと思いますが、前後二十五回にわたって――これは一営林署ではございませんけれども、締めて申しますと、前後二十五回にわたって不実の申請をしたのに対してそのまま売り渡していたというふうな事案もございます。それから現地に適しない機械を、これも数回にわたって購入して遊休となっているというものもございますが、まず新しい機械を購入するに当っては、最初の利用状況をよく調査して、それが適当であるかどうかということを見きわめてその次の契約に移るべきであると思いますが、そういう配慮をせずに年間数回にわたって同じような機械を購入して、それがほとんど利用できなかったというような問題もございます。
 二十九年度につきましてはその程度にいたしまして、次は三十年度農林省所管の一般会計及び各特別会計について申し上げます。
 農林省の一般会計の検査対象といたしましては、まず大分けに五項目くらいに分けられます。第一は直轄工事でありまして、第二は代行工事、第三は公共事業関係の国庫補助、それから第四は公共事業を除くいわゆる一般補助のもの、それから第五は災害融資金に対する国庫利子補給の問題でございます。直轄工事については二十八年度決算のものから重点的に検査をいたしたわけでございますが、よかろうと思ったものが意外に悪く、二十九、三十年度と重点的に検査をして参ったのでありますが、三十年度といたしましては二三ページ以降に四件ほど記載されておりますが、それでもおわかりのように、従来認められました疎漏工事とか、出来高不足の問題は大きい問題はございませんで、当初設計なり、あるいは中間の事態の変更に対応する設計変更の措置などが不十分なために、結局直轄工事費が積算過大となっているという問題が指摘できた程度でございます。
 それから代行工事につきましては、従来直轄工事も同様でございますが、人員の関係上補助関係に力を入れましたために手が伸びなかったのでございますが、代行工事も乱れているという予想のもとに二十九年度から本格検査をいたしまして二十九年度決算検査報告に多件数の不当事項が提示されましたが、三十年度の決算検査といたしましても、二十九年度施行分を未確認に整理いたしますとともに、当該年度分と合せて徹底的に検査いたしました結果は、前年とほとんど変らず、多数の不当事項が発見されました。代行工事は御存じのように全額国費支弁のものでございまして従ってその魅力のために便乗工事が非常に多いのでございましてたとえば県道とか市町村道が一定の幅員を持っていて、開拓者がこれを利用して営農上支障がないのに、その道路の幅員を拡張するとか、あるいは既存の道路とほとんど並行して新線を建設するとか、あるいは開拓上はあまり利用できない、むしろ別な交通の意味を含めている内容のものに開拓道路として多大の経費をつぎ込んだり、さらには畑地を水田とするいわゆる地目変換の内容のもので、当然土地改良の補助事業で施行すべきものをこの全額国庫負担の代行工事によって施行しているというようなもの、さらには経済効果から見てまことにばかばかしい事態のもの、実例といたしましても、十一町余の小規模な干拓に三千三百余万円の国庫をつぎ込んだとか、あるいは開畑が一町三反、開田が三反にすぎないものを代行地区の一部として取り入れて、そして農道橋までもついでに全額国費で災害復旧して二百余万円を使用しているというような、いかにも補助事業との均衡を失するような事態のものが多いのでございます。代行工事についても当局に厳重な反省を促しまして、打ち切り得るものは打ち切る等それぞれの処置を講じつつありますので、今後は相当に改善されるとは思いますが、三十年度決算検査報告としては、それぞれ個別案をごらんになってもおわかりのような相当に遺憾な事態が多いのでございます。
 それから次は公共事業に対する国庫補助金等の経理について申し上げますが、これは従来会計検査院といたしましても最も力を入れて困難を冒して検査したもので、三十年度にも多件数が批難されておりますが、傾向的に申し上げますと、相当に改善されております。しかして三十年九月に補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律が施行されましたために、事業主体の末端まで浸透するまでには若干の時間を要したと思いますが、府県段階ではこれについて非常に粛正を認められます。その現われとしまして三十年度決算の補助工事におきましては二万余の工事について約八億円相当額県の段階で自主的に検査を施行し、下直しまたは減額等の処置を講じておるような状況でございまして、これも順次に改まるかと思いますけれども、依然として三十年度決算検査の結果に現われたものとしては、疎漏工事、出来高不足、設計過大が多いと同時に、いわゆる地元負担を全然しない、あるいは一部しないか、とにかく地元負担を完全にしないで補助金で工事をしておる。はなはだしいのになりますと、多額の余剰を生じているというような問題もございまして、農業施設、山林施設、漁港施設の三項目に分けて記述してございます。内容的には特に変ったものもございませんから、個別案は一応省略させていただきます。
 公共事業関係におきましては、一五三ページ以降に三件ほど公共事業国庫補助工事の計画が当を得ないものという案件が掲載されております。これは設計に当って、たとえばため池の建設に当って地質の調査及びこれに対する処理の工作を誤まったために、ため池が漏水して多大の修理費をかけねばならない。あるいは防波堤の災害復旧をするのに泥土層で重圧に耐え得ないところに前の設計を著しく超過する重重施設を短期間に設置したために、不等沈下を来たして亀裂を生じ、再度災害のおそれがあるというようなものとか、あるいは林道を開設する、その一部として隧道を開さくしたのでありますが、その場所が地層の安定してないいわゆる衝上帯で、こういうところに隧道を開さくするということは、常識上考えられないという事態のものに、そのまま隧道開さくして崩壊したというものでございまして、せっかく多額の国庫補助金を交付しながら、その目的が達せられていないという事案でございます。
 それから従前からいわゆる早期検査、災害復旧事業費の査定の段階において検査いたしまして、是正の処置を完全ならしめるという目途のもとにやっておりますが、農林省当局の査定の方法が、従来机上査定が主であったものを順次実地査定に切りかえたために、従前に比べては相当改善されたのではありますけれども、依然として二重査定すなわち農林省と建設省、農林省と運輸省あるいは農林省部内で同じ対象物に二つの事業費をつけておるというようなものがございましたり、または被害がほとんどない、あるいは被害が非常に軽微なものであるのに、これを災害復旧の対象としておる、その他経済効果の著しく少い施設に多大の経費を投入しようとしているというような、便乗工事を施行しようとするものもございまして、これらは早期に注意いたしまして、農林省当局で是正の処置をとったものがございますが、これは順次金額は減少いたしまして、三十年度決算検査報告としては六億千三百余万円でございます。
 それから一六〇ページの国庫補助金の経理当を得ないもの、すなわち一般補助の関係について申し上げますと、これは都道府県、市町村を経由して末端の事業施行者に交付されるたとえば農村振興とか、農産物増産助成等の補助金を対象といたしますとともに、風水害、冷害等の災害対策費補助を加えまして、さらに二十年度においては、新しく農村振興総合施設整備費補助外二十六費目を加えまして、検査を実施いたしました。この一般補助の検査の結果も従前と大差なく、若干改善された事態はございますけれども、改善の跡が顕著であるとはいえない。中には過去において指摘された事業主体が再び同じ事態を繰り返しておるというようなものもございます。この経理内容を見ますと、あるいは使用しないで市町村等の段階で現金を保有しておるとか、あるいは実績に基かないで、たとえば耕地面積割とか耕作戸数割というようなもので不適当に配分しておる、あるいは補助の目的外、すなわち市町村の事務費とか会議費とか飲食費とかそういうようなものに使用しているというようなものとか、あるいは事業量が不足しているというものがございます。この事業量が不足しているということは、また一面においては自己負担を伴うものについても、ほとんど自己負担をせずに事業を実施しておるというような事態でございます。
 それから一八二ページの災害融資金に対する利子補給金の交付当を得ないものについて申し上げます。これは二十九年度決算検査報告でも、一部事業主体といいますか、若干の農業協同組合等について検査をいたしまして、その結果補給金で二百十六万円ばかり不当なものがあるという報告をいたしましたが、この災害融資金に対する利子補給の関係は非常におもしろくない事態のものである、広範囲におもしろくない事態があると推定いたしまして、三十年度決算の関係ではこれに力を注いだわけでございますが、その結果は多大の不当事項が発見されました。この仕組みは、被害農家を早期に立ち上らせるために、営農資金とかあるいは施設の復旧資金というものを農林中金とか県信連等の融資機関を通じて、低利でといいますか、一定の利子をつけて貸し付けるのでありますが、これに対して国と府県の段階で利子補給をいたしますので、末端の借受人では非常な低利になるわけでございます。しかし、そうした仕組みをその目的通りに使わないで、一つの系統機関が自己の運転資金に運用したり、あるいは一応末端の農家に貸し付けたように整理はしているが、それをそのまま押えて、組合あるいは県信連の定期預貯金にして、それぞれ利ざやをかせいでおるというような結果に立ち至っておるものが多うございまして、これを設けた趣旨に著るしく背反しておる事態でございます。
 次に、一八八ページの食糧管理特別会計について申し上げます。食糧管理特別会計の三十年度決算においては、一応表面上は二億七千百余万円の損失となっておりますが、内容を検討いたしますと、昭和二十六年度に一般会計から受け入れた運転資金の百億円を返還不要と整理いたしましたのと、三十年度において一般会計から繰入を受けた六十七億円、及び食糧事務所の土地、建物等の固定資産を再評価してその差益二十五億余円を利益に計上したことを考慮いたしますと、本年度の実損失額は百九十四億余円となる計算でございます。この損失の主たる原因は、二十九年度のところでも申し上げましたように、二十九、三十、両年産米麦の売り渡し価格に買い入れ原価を十分見込み得なかったということと、食糧等の評価損が多かったことによるものであります。この会計では、二十九年度における外米の購入を病変米防止対策の確立まで中止したなどで、年度間百六万余トンしか輸入しなかったのでありますが、三十年度ではこれを百二十九万トン輸入しております。内地米も豊作の影響を受けて、前年に比べて大幅に増加いたしましたが、それはさておきまして、この外米の購入が需給推算の見込み違いによって多大の持ち越し保有量を生ずる結果となって、保管料等もかさみ不経済になっておるという問題がございます。これについては後ほど御説明申し上げます。
 食糧管理特別会計の検査に当りましては、前年と同じく食糧の買い入れ、売り渡し、運送、保管等を重点的に検査いたしました。三十年度において、従来発地検査一本にたよっておりましたのを着地検査に初めて改めて、不良外米麦の輸入を防止しようと努め、従来に比べて相当の成績をあげたとは認められますけれども、個別に当ってみますと、購入方法とか検査規格が適切でなかったために、あるいは主食にできないもの、あるいは著しく値引きをしなければ売り渡し得ないものを購入したというような事案もございます。しかし、いろいろ検討いたしてみますと、物によっては若干事情の了とすべき面もございます。食糧等の運送は日本通運株式会社に一括請け負わしており、その内容の適否についても相当力を入れて検査いたし、それぞれの費目について検討して是正を促し、是正済みのものもございますが、なお将来において検討を要するもの、たとえば推定見込みによっておるが、これが実績と比較してよくマッチしておるかというような点についてもなお検討を要するものがあると認められます。
 食糧管理特別会計では不当事項として二件掲記されております。第一は、外米の購入に当り処置当を得ないものでございます。これは、食糧庁で三十年度中に台湾、中共、イタリア、スペイン等から準内地米を輸入するに当り、三十年の十月から業務用配給制度をしきまして、一般の米飯提供店で外食券なしに食事ができることにしたわけであります。これによって相当量の需要があるであろうと見込んだのでありますが、その見込み推算を立てるに当って、戦前の昭和十七年から十九年までの平均年間配給君が三十四万トンございましたが、それの六カ月分をそのまま三十年十月から三十一年三月までの需要量と推定いたしまして、結局十七万トンとなりますが、一般配給の分から振りかえられ得る七万トンを控除いたしまして、十万トンを輸入する必要がある。それから一般配給用のものにつきましても、三十米穀年度の需給計画に当りまして、二十九米穀年度からの持越量の実績が四十三万二千トンあったわけでありますが、この数字をとらないで計画上の持越量三十三万六千トンをとったために、九万六千余トンここで食い違いまして、結局需給推算上不足する十一万七千トンを購入したのでございます。この二つの要素が主たる事由となって多大の持ち越しを来たし、三十一年三月末現在で二十三万三千トンの在庫を生じているわけでございます。この中には水分含有量が規格より多いものが七万二千トンばかり含まれておりますために、これらはできるだけ早期に処分しないと自然減耗、品いたみ等も発生して国損を激化するのではないかと懸念されるわけでございます。
 それからもう一件、外国小麦の売り渡しに当り処置当を得ないものというのがございます。これは、外国小麦を輸入する場合に、従来は陸揚げ施設としてはホッパーを利用しておりましたが、横浜及び名古屋にサイロが完成しましてこれで吸い揚げる、このサイロに吸い揚げたものについての問題でございます。サイロに吸い揚げる場合には、ホッパーと違って、ダストすなわちいわゆるごみが完全に分離されて、サイロに移行しないことになっておるわけでありまして、従ってサイロにおさまった品物は、普通の品物よりもごみが除去されておるだけ上等品と言えるわけでありますが、それを一般のごみ混在品……と同じに処分したために、千七百万円低額に処分したという問題でございます。これは周到な注意を欠いたという問題で、当局も即座に今後について是正の措置を講ずることとなったものでございます。
 次に農業共済門保険特別会計について申し上げますが、これは二十九年度の分で申し上げましたと特に変った事態はございません。ただ三十年度分については、検査対象を少し拡大したというにすぎません。結果においては依然として不当事例が跡を断たないわけでございます。
 それから二〇六ページの森林火災保険特別会計について申し上げます。森林火災保険の対象となるものは、もちろん山でございますので、この実地を踏査して判定するということは非常に困難でございますが、昨年の二、三月のころ、ある県の現場について検査いたしたところ、ほとんど不当な結果となっておるので、この事態に驚きまして、検査の徹底をはかることにいたしますとともに、林野庁当局に対しても注意を促しまして、自主的検査も並行して施行していただいたのでございます。この内容を見ますと、罹災の事実がない、あるいは罹災の範囲を過大に申告しておるとか、罹災後急遽保険に付したものとか、保険金支払いの対象とすべからざるものに保険金を交付しておるというものが、それぞれの金額は些少でありますが、続出したのでございます。これは、この運営としては、実務は都道府県あるいは市町村、森林組合等に行わしておるのでありますが、林野庁当局における監督も従来十分でなかったと思われるものでございます。
 次は二〇九ページの開拓者資金融通特別会計でございますが、これも前の森林火災保険と同じく、どちらかというと人跡まれなところに足を運ばなければならないものでございまして、これの検査を徹底いたしますならば、相当程度是正を要する事項が発見されると思いますが、何しろ人員の関係上、現在徹底いたしかねております。ここにあげておりますのは、一部検査した結果にすぎません。これによってこの事態の是正に努めるというだけではなくてこれを一つのサンプルとして農林省当局においても検査を徹底し、是正措置を自主的に講じていただきたいものだと考えます。
 次に、国有林野中業特別会計について申し上げますが、三十年度としては林野事業特別会計では特異なものはございません。二十九年度に発生した風倒木の処理は意外に進捗いたしまして、処理済みのものが全体の約四〇%に達しております。二十九年度決算検査報告では、材積の調査、品等の区分等について指摘いたしまして、林野当局としても林野事業運営の生命であるこれらの点について会計検査院の指摘を受けた事態に驚きまして現地の自粛を厳に促しました結果と思いますが、相当程度その点については改善されたと認められますが、遺憾ながら会計経理が著しく紊乱しておるものの代表的なものが発見されましてここに掲記することになりました。それは秋田営林局の鶴岡営林署で起った問題でございますが、鶴岡営林署で管内のある山の流木を伐採して水流による流送を行なっておりましたところ、予想外に流失材が発生したのでございますが、そのように営林局にも報告せず、わずかにその一部の流失報告をしただけで大部分を隠しておる。そうして逐次所管の流木を代採するなり処分してなしくずしにこれを整理した。それから二十八年度、すなわち二十九年の冬山は、ちょうど暖冬異変で雪ぞりの運材が一番経費がかからないのでありますが、それが思うようにいかなかったため、土そりの運搬とかあるいは索道による運搬をやらざるを得なかったために経費がよけいかさんだ。若干の増配を受けたけれども、それで間に合わなかったのでありますが、それを全部間に合って予定の生産を完了したというような報告をしたのでございます。こんなことが発端となって、それの善後処理に窮していたところ、たまたま営林局の部内監査によってこの事態が発覚したのでありますが、営林局でもこの事態に驚いて何とかこれを表面に出さないように暗々裏に処理しようという話し合いで、あるいは造林費、資材費、あるいは人夫賃等につけ書きして一定の資金を捻出してこれの穴埋めに充当するとか、あるいは業者から一時借入金をするというような非常に乱れた経理をしたのでございます。中にはある会社にヒメコマツの素材五百十一石を売り渡しておるのに、これを材として価値の少いブナ素材の二百二十七石を売り渡したように整理して僅少の額を国庫に納付して差額を別途に経理して、あるいは接待費あるいは宿舎の修繕費等に使っていたという事案でございまして、営林署の担当職員の順法精神の欠如もさることながら、これを発見した営林局のその後の処置もはなはだ遺憾で、一そう不当経理を誘発するような事態になっていたことははなはだ遺憾な次第であると考えられます。
 それからもう一件、国有林野整備臨時措置法によって売り渡した保安林の立木が他に転売されたという問題がございます。これはまず保安林でありますので、よほどの事情がない限りは国で所有管理すべきものではないかと思います。別途保安林整備臨時措置法が施行されておりまして保安林は買い上げるという方針でいっておるのでありますが、本件については孤立した小団地であるという理由で、地元の村に売り払ったのでありますが、その処分に当って絶対伐採禁止の飛砂防備保安林であるということで、普通の林野の評定価格から最大限の割引六割を限定して処分したものでありますが、これが売り渡し後間もなく立木の全量を当初売り渡した価格とは著しく開いた価格で木材業者に転売されておるという事策でございまして、村財政の当時の状況を十分注意調査いたしますならば、このような事態は、このようなところにこのような形で処分することには立ち至らなかったのではないかと考えますが、かくして林野整備の趣旨に反するばかりではなく、国土保全の上からもはなはだ遺憾な次第でございます。以上で各一般会計及び各特別会計の一般事項は終りました。
 次に二一五ページ以降に、各会計を通じて職員の不正行為により国に損害を与えたものが掲載されております。この中には例の農業共済組合事務費負担金から不当な手段によって多額を騙取いたしました農林経済局農業保険課の課員多久島貞信の事案が掲載されております。ここでは不正行為金額が五千九百九十万三千三百九十二円と掲載されていますが、これの犯罪行為としての起訴額は七千九百二十六万千二百二十五円でございまして、そのうち埼玉県に交付すべき千九百三十五万七千八百三十三円を三十年度内に茨城県連から返還させまして定額に戻入し、正当費目から同県に交付したものがございますので、その起訴額からこの額を差し引いた実損失額を掲記しておるのでございます。その後三十一年九月三十日現在では補てんされたものはございませんでしたが、十月四日に至って千三百三万二千四百四十四円補てんされましたので、これとの差額が現在の実損失額ということになるわけでございます。
 その他犯罪行為として若干変ったものといたしましては、木古内営林署の碁盤坂担当区主任の奥山某というのが、権限を逸脱というか、無権限であるのに立木処分の権限があるかのように装って、立木一万三千余石を部落民にほしいままに処分して、その売り払い代金の一部を着服したり、さらにはその処分の過程において調査外の立木二万三百石をも申請人に伐採させ、結局国に六百四十五万余円の損失を与えたという案件でございます。これは営林署の監督において欠ける点があったとも認められますが、当時風倒木処分などで多忙をきわめていたために、この方面に対する監視が届かなかったのではないかと思いますが、遺憾な次第でございます。若干補てんされた程度にすぎないのでございます。
 以上で農林省所管の説明を不完全ながら終らしていただきます。
#4
○青野委員長 会計検査院中川第四局長の長時間にわたる大体の報告が終りました。
 先ほど農林大臣が御出席になりましたので、この際農林大臣の発言を許します。
#5
○井出国務大臣 農林省といたしまして一言申し上げます。
 ただいま検査院の御指摘の通り、農林省関係の不当事項は、一般会計におきまして農業水利、開拓、干拓等の直轄工事及び代行工事並びに農業災害施設復旧事業の機械管理につきまして、粗漏工事あるいは出来高の不足、経理の不適切等のために七十五件の御指摘を受け、また国庫補助事業につきましても粗漏工事、出来高または事業量の不足、設計の過大、目的外使用、不使用、負担不足等のため七百八件という多数の不当事項の指摘を受けております。また特別会計におきましては、食糧管理特別会計において外国食糧の購入及び売り渡しに当って処置の当を得なかったもの、及び国有林野事業において木材の売り払い及び保安林の払い下げについて経理を乱した、及び処置の当を得なかったものにつき指摘を受け、さらに農業共済保険事業において、運営が適切でなかったもの、森林火災保険事業の保険金の支払い及び開拓者資金融通事業の貸付金の管理について処置に当を得なかったもの等があったのでございます。以上全体で九百八十九件という多数の指摘を受けましたことはまことに遺憾でございまして、全く申しわけのない次第に存じております。これらの指摘事項につきましては、それぞれ厳重に是正措置を講じますとともに、今後も一そう厳正な取扱いをなすよう指導監督を強化いたしまして、同様の不当事項の発生を防止するように努力する所存でございます。なお不当事項に対する責任者につきましては、それぞれ処分または厳重な注意を行なっております。
 なおこの際特に申し上げて遺憾の意を表したいと思いますが、農林省職員の中から多久島事件のごとき不正事件を起しまして、国に多額の損害を与えるとともに、世間を騒がせましたことはまことに申しわけなく存じております。これにつきましては極力損害の回収に努めますとともに、今後絶対にかかる不正行為の起らないよう、綱紀の粛正をはかるとともに執務の刷新を期して、人事管理、補助金等の取扱い、文書の取扱い等について改善を加えまして、その厳正な実施を期しておるような次第であります。
 この際以上申し述べまして私も新任早々でございますが、鋭意省内の粛正を期したい、このように存する次第でございます。御了承を仰ぎたいと存じます。
#6
○青野委員長 それでは以上で中川第四局長の報告、農林大臣の説明は一応終りました。これより質疑に入ります。委員諸君より発言の通告があります。順次これを許します。吉田賢一君。
#7
○吉田(賢)委員 大臣は新任早々でありますが、しかしあなたは何しろ農政通でありますので、一切の事情は大体一通りお聞きになると、核心はおつかみになれたことと思いますので、若干の時間を利用しまして、少しお尋ねしてみたいと思います。きょうは時間も相当たっておりますので、簡単にいたしまして、残余はさらに次の別の機会にしたいと思います。
 御承知の通り三十年度の検査院の報告書を見てみますと、二千百八十五件が批難件数になっておるのです。そのうちで農林省関係は九二八から一九一六までありまして、約千件に上っております。五割近いものが農林省だけで占めておりますので、いかに膨大な案件であるかということはこれだけでわかるのであります。私らも平素日本の農政に心しておりますものとしまして、またこれは繰り返して遺憾に思っておるのでありますが、思いますに、根本的にはやはり日本の農業が非常に経済的に脆弱な、あるいは後進性の農業でありますために、各般の予算関係の費目がずいぶんと多岐にわたってしまいますのと、特に補助金関係につきましても相当多く、おそらく二百をこえておるだろうと私は推定いたしておりますが、そのようなこともよって来たる原因ではないであろうかとも思われるのであります。これはこのくらいにいたしまして、私は大体三つの点だけを相当伺ってもしきょう十分にお答えができませんでしたならば、次の機会にしてみたいと思います。
 最後に検査院の方から御説明になりました国有林野事業特別会計のこの批難案件であります。これはお持ちになっておるかどうかわかりませんが、三十年度の報告をごらん下されば二一二ページ、三ページに載っております。それから二十九年度は二六〇ページから以降二七〇ページに及んでおります。そこでこの三十年度の二一一ページ、一九一二号の経理紊乱しておるもの、この案件であります。これは今の説明を聞いて驚くとともに、この内容を見てがく然とするのであります。――大臣、これをお持ちですか。お持ちならば二一二ページを見ていただきたい。これは秋田営林局鶴岡営林署のできごとでございます。要するに正規の経理をすることなくして予納金等の名目で莫大な金を民間から受け取ってこれを架空名義によって人夫賃等に流用をした。しかしてそれは秋田営林局が鶴岡営林署を指導しておるということが二一三ページの第一行に書いてあります。秋田営林局の指導によって天空名義によって人夫賃、物件費など、この場合は計二百二十二月余円を支払っておる。そして二一三ページの終りから八行目の大山製樽有限会社ほか二名にからんだ問題でありますが、そのうち五十万六千七百八十円は接待費に使っております。そして残額の四万四千余円はなお使途が不明であります。この営林局が営林署を指導して架空名義の人夫賃、物件費等二百数十万円を支払わさして、またほかの会社の場合に五十万円を接待費にしたというような案件、それに関しましては政府からは何らの弁明書がまだ当委員会に出ておりません。一体このようなことを見ますると、これは営林局と営林署が組んでぐるになって国有財産を食いものにして、そして犯罪をやっておったのではないかという想像すらされるのであります。そういうことであります。
 そこで大臣、あなたにお伺いする前にちょっと聞きますが、林野庁の長官もしくは林野庁の監査課長、どちらでもいいのですが、この局長の名前と署長の名前、そしてその人は現在どうなっているのか、その点をはっきりしてもらいたいと思います。これは二十八年三月から三十年三月までに及んでおりますから、発生しました当時だけではいけません。
#8
○石谷政府委員 この問題の発生いたしました当時の署長は門田為蔵と申しまして、すでに退職をしております。それから引き続いておりますのが現在の署長でございますが、これは佐藤と申します。その署長の任命に際しましては実は最後の経理を営林局がいろいろ指示いたしまして、架空経理によって問題の整理をはかって参るという指示をいたしましたときに、現在の佐藤署長はこれをはっきりと拒んでおります。その後営林局からの指令によりましてやむを得ずやっておりますが、これを拒んでおるというような事情にございますので、一応現在のままにしております。
#9
○吉田(賢)委員 そうしますと、昭和二十八年三月から三一年三月までの――秋田営林署長は退職しておる。その退職の理由だけを簡単に述べてもらいたい。それからこの衝に当った署長はこれをこばんだためにそのままにしてある。一体五十万円も接待費を使った人間をそのまま置いておくということに――あなたは長官ですか。
#10
○石谷政府委員 さようでございます。
#11
○吉田(賢)委員 それをそのまま置いておくということは法規上の見のがしがたい事実であると私は思うのです。その二点はどうなっておりますか。
#12
○石谷政府委員 先ほど申し上げました門田署長は……。
#13
○吉田(賢)委員 ちょっと待って下さい。門田は署長ですか、局長ですか。
#14
○石谷政府委員 署長であります。
#15
○吉田(賢)委員 私がさっきお尋ねしたのは局長並びに署長なんです。局の指導によってということになっていますから、局長の身分がいつどうなったか、その理由、並びに署長、そう聞いたのです。
#16
○石谷政府委員 当時の局長は水野金一郎でございます。これは一昨年の十一月に退職いたしております。それから当初の鶴岡営林署長は今申しました門田為三でございまして、これは二十九年の十二月に強制退職をさしております。それからその後の署長がただいま申し上げました現任の佐藤署長でございます。
#17
○吉田(賢)委員 ちょっとその点事務的に明らかにしておきたいのですが、その門田という署長の強制退職というのはどういうのですか。やはり一種の依願免官になるのですか。こういう人には退職金を与えるのかどうか、弁償したのかどうか、その点聞いておきましょう。
#18
○石谷政府委員 これは強制退職と申しておりまするけれども、手続は依願免官でございます。それですから当然退職の手当は出したわけでありまする
#19
○吉田(賢)委員 金額を言って下さい。
#20
○石谷政府委員 退職金額の詳細はわかりませんので、追って調べさせます。
#21
○吉田(賢)委員 監査課長は御承知だろう。
#22
○植杉説明員 百十五万でございます。弁償は二十五万円させたと記憶しております。
#23
○吉田(賢)委員 大臣に伺います。多くこれはまだ明らかになっておりませんけれども、今お聞き及びの事実によってみましても、ちょっとごらん下さればわかると思う。こんなむちゃくちやなことはちょっと少いのです。これは場合によりましたら前の退職した局長並びに署長を当委員会に呼び出したいと思っております。こんなむちゃなことをやって国損をかけたものになお百十五万円の退職金を渡すというようなことをして一体綱紀の粛正がはかられますか、大臣の所見を伺います。
#24
○井出国務大臣 御指摘のように、このケースはまことに悪質であると思うのでございます。私もまだしさいに検討したわけではございませんが、ただいま伺い及んだところからいたしますと、ほんとうに任免ちっちょくを明らかにするということのためには、どうも従来とられました処置は当を得ていない、こういう感じを持つものです。
#25
○吉田(賢)委員 秋田営林局というのは二十九年も一番たくさん出ております。一九七〇、これもずいぶんひどい。秋田営林局はこういう何かひどい要素があるのかもわかりませんが、一つ詳細に御調査になって当委員会に御報告をお願い申し上げておきます。国有財産を現在評価しているだろうが、どのくらいの価額があるか存じませんけれども、ほとんど無限といわれる林野を一手に管理しておる国有林野の特別会計であります。日本の有数な地帯としてこの秋田の局が指導して、署が百五十万円も使途不明な接待費を使って、百十五万円の退職金を出し、二十五万円しか弁償を得ておらぬ、一体こういうようなことで綱紀の粛正とか維持、そんなことができますか。これはお気の毒だけれども、農林大臣、だんだんとお伺いしなければなりませんが、こういう財政の紊乱を見のがすようなことがございましたらとてもりっぱな農政はできないと思います。こんな事実を国民が知ったら一体どうするでしょう、こう思うのであります。なお長官に聞いておきますが、この水野という局長は、こういう指導をしても責任を負わすという処置はとらなかったのですか。この点はどうですか。
#26
○石谷政府委員 御指摘の通り、私どもといたしましても、かような事実のあることを知りまして全くがく然といたしたわけでございます。もちろんこの点につきましては、そのよって来たりました根本から十分に洗い出しましてその措置について万全を期したい、かように考えておるわけでありますが、実は本件の指摘を受けますまで、すでに二十八年からこのようなことが営林署において行われ、その後営林局の内部監査において事態がほぼ明らかにたりましたにもかかわらず、林野庁といたしましては当時の営林局から何らの連絡も受けておらず、よほど後になって事実の指摘を受けて初めて知ったわけでありまして、その点まことに遺憾しごくに存じております。すでに一昨年十一月の退任でございますので、この問題の明らかにされます前に退任しておった、こういうような状況であります。
#27
○吉田(賢)委員 この二一二ページの五行目に、経理紊乱の総計は二千五百五十三が六千円に上っております。局長も発見する前に退任をした、そこで追及は受けない。一体そういうとき長官はどういうことになっておったでしょうか。これはまことに奇怪千万でありまする幾らここで陳弁なさって、陳謝なさって綱紀粛正を御誓約になりましても、こういう事実を見のがしてしまうようなことでは、百年河清を待つようなものです。長官、あなたも日本の国有林野を管理なさる経理一切の責任者である限には、こんなものは抜本的にやらなければだめですよ。抜本的にやらずして安閑として長官の座に坐ってるということはよくないです、それはいけません。でありますから、これはぜひとも一つ詳細に文書をもって経理一切、人間関係もすべて明らかにして当委員会に報告してもらいたい、これをお願いしておきます。
 それからこれはその状況にもよりますけれども、やはり適当な機会に、私は日本の国有林野の会計を今後健全にする意味におきまして、やめておる人にはお気の毒ではありますけれども、やはり前の長官とか局長とか営林署長とか、こういう方に当委員会に来てもらって弁明をしてもらいたいと思うので、ぜひそういう機会を持ってもらわなければいかぬと思いますが、その点委員長しかるべく取り計らっていただきたい、よろしくお願いいたします。
 そこで大臣も、あなたの仕事としてこの内閣も総理も綱紀粛正は第二番目に国民に御誓約になっておる事項でございますので、ぜひともその点については特段の御協力を願いたい、これをお願い申しておきます。
 それから次に伺いたいのは、同じような案件の多久品事件でありますが、これは法務省の関係でいろいろ複雑でありますので、別な機会に詳細に伺うことにいたしまして、本日はその後の経緯を、少し内容を持ったものを資料としてお出しあらんことを、これもお諮り願いたいのであります。多久島事件につきましては、ここにあげられましたのは一二五ページに五千九百九十万三千余円、これに対して補填金額はゼロであります。こういうようなことにつきましても、これは多久島が持っておる若干の財産を処分する等々のいろいろな方法を講じたということは、すでにさきに戒告があったのでありますけれども、やはりこの案件につきましても、これはその後の経過等を相当詳細に資料として報告をするようにお計らいを願います。それはよろしゅうございますか。
#28
○井出国務大臣 よろしゅうございます。
#29
○吉田(賢)委員 それから大臣に伺いたいのですが、あなたに一つ新任早々解決してもらわなければならぬ問題があるのです。それは例の黄変米の問題なのです。この問題は二つの重要な意味があるとわれわれは思っております。一つはやはり食管会計のうち、特に外国食糧の輸入の乱脈と見ております。もう一つはやはり講習衛生の主管の長である厚生大臣と、食糧の輸入の権限及び保管、配給等の権限を持っておる、つまり食管会計の主管大臣としての農林大臣、この両者のこの問題に対する扱い方が、お互いに責任を転嫁せんられんとするきらいがないでもないのであります。この点は実に遺憾なのであります。たとえて申しますると、厚生大臣は、昨年の二月すでに現在の十一万五千トンの在庫黄変米の処理方針はきまっているというような御説明なのであります。だんだん伺ってみますると、やはりサンプリング委員会等の学者側の意見もあって、一、二、三、というふうに分類をして、あるいは肉眼で見て明らかに汚染しているようなもの、あるいは無菌証明が出るようなもの、あるいは第三のものというふうに分類せられて、一はアルコールに使うとか二はその他の加工用に使うとか、三は、無菌のものは食糧、配給にしてもいいとかいう意見も実はつくのであります。しかしだんだん伺ってみるとまたわからなくなってしまうのであります。そこで御承知の通りにこの間の委員会におきましても、一般的な問題としまして、これの会計経理が適切に行われておらぬという点は御指摘申しておいたのであります。たとえばたなおろしの再評価の手続などは、法律の規定があるにかかわらず三十年度には検査されたことがないような点などは御指摘したのでありますが、いずれにしましてもあなたとしてこれをどうなさるつもりか、今日倉庫代がずいぶんとかかっておることは私が申し上げるまでもございません。今後どんどん入っていくのに倉庫は十分でなかろうと思う、民間倉庫へぎょうさん倉庫料を払っておられる、このときに十三万五千トンの黄変米を抱いて年間三億前後の倉庫料をなお払うということで、しかも何ら明るい見通しはなくしてじんぜん数カ年持っておる。二十九年からだと思うのであります。こういうばかな行政はございません、これは何とかしなければいけません。あなたは農政通だから農林委員会等々を通じましてまたその後の実情もお聞き及びと思いまするので、手にとるように状態はおわかりのことと思いまするけれども、何とかしないとだめだ。何とかすれば問題が二つあるのです、一つは大きな国損が出るわけです、一つは責任の関係が発生するわけです。この二つがあるので私はちゅうちょせられておるのじゃないかと思う。迷惑するのは国民であります、行政をもてあそぶものといわねばならぬ、一体黄変米の処置をどうなさるつもりなのか、この点についてはあなたは厚生大臣と御相談になって、右するか左するかという処置をとらなければいけません。どうしてもこれは早急に解決せねばならぬのであります。けれどもわれわれはこれがやみに流れるようなことがあったら大へんであることは御警戒申しておきます。また人間をモルモットにせられても困るのでありますからそれも御警戒しておきます。確信のないことはしてもらっては困るのであります。いずれにしましても農林大臣として保管、配給等の責任がありますし、また食管会計の建前からしても、こんな損のいった減耗品、汚染したものを抱き込んだままにおるということは、これは長らく許されるべきじゃございません。どうなさるのか、一つあなたの腹を聞かしてもらいたい。もっとも今日十分な御資料が整っていなければ次でもいいのですけれども、あなたはこの問題については相当御苦労しておられるものと思いますので、ぜひお伺いしたいです。
#30
○青野委員長 吉田委員に御相談しますが、今予算分科会から、四時から農政問題で農林大臣の出席を約束しておったし、同時に日ソ漁業問題について重要なる打ち合せもあるということで、自民党と分科会から同時に申し込んでおりますので、御質問を一つできるだけ重点的に……。
#31
○井出国務大臣 吉田さん黄変米のいきさつについては非常にお詳しくていらっしゃいますので、この再冗長には申し上げません。ごく簡単にお答えをいたしますならば確かに病変米の問題が食管特別会計の中の一つの大きなガンとして横たわっておることは御指摘の通りでございます。そこで従来非常に苦心してこの処分に当って参ったようでございますが、現在十一万七千トンという程度にまで減っては参っております。しかし速度は非常におそいものであって、もっと早急に何とかしなければ、金利や倉敷がますますかさんで参るばかりでございます。それでただいまおっしゃいましたように厚生大臣ともよりよい協議をいたしまして、サンプリングの問題その他ございますので、あまり厳重な規格にこだわって――もちろん国民の保健衛生の問題は考えなければいけませんけれどもも、俗に言うとある程度これを見切ると申しますか、そうして国損が出るということも一方に考えなければいけませんので、長く持っていてますます金利や倉敷で食われていくことを思いますと、これはやはりある程度腹をきめる必要があるのじゃないか、かように思いまして、先般来大蔵大臣との話し合いの際も、まあ国庫から大きな赤が出た場合は、一つ財政当局で考慮を願う以外になかろうというような話もいたしておるわけであります。この用途を何に向けるか。アルコールということもありましょう。えさということもありましょう。それがまた一方アルコール、原料でありますイモ、などの関係へ波及することも考慮しなければなりませんので、諸般の情勢を一つにらみ合せながら、もうここまで来ておるのですから、この機会に食管制度全体の問題も議論をされておるときでございますから、この際一つ御指示のような方向に思い切った措置に出たい、かように存ずる次第でございます。
#32
○吉田(賢)委員 それではあらためてにしまして、今度もっと詳しくぜひお述べを願うことにして、大臣はよろしゅうございます。
#33
○青野委員長 ちょっと委員長から農林大臣に希望しておきます。石谷林野庁長官とよく御相談して、今吉田委員から御質問になりました秋田営林局及び営林署の不当支出あるいは使途不明の問題につきましては、慎重に早急に調査を願って、吉田委員の希望通りにその調査書類を当委員会に御提出になるように、私からも一つ希望しておきますから、それをお含み願いたいと思います。
#34
○井出国務大臣 承知しました。
#35
○青野委員長 淡谷悠藏君。
#36
○淡谷委員 食糧庁長官に一つ伺いたいのですが、食管特別会計が大きな赤字を持った原因は、輸入米とこの売り渡しに関するものがだいぶ大きいと思う。そこで輸入米の輸入の事務的な手続を一体どういうふうにされておるか、その点を明示されたいと思います。私伺いたいのは、外国ではどういう商社がそこに立っているか。二十九年、三十年等は内地の商社はどこどこが当ったか、そういう点について一つ伺いたい。
#37
○小倉政府委員 ちょっと言葉が開きとれなかったのですが……。
#38
○淡谷委員 外米その他の輸入食糧の輸入に関する手続であります。特に入札などによってとっている例がございますが、この入札の所管は一体どこでやるのか。それから外国の商社が一応向うの農産物を買い集めまして、それを日本の商社に入札で売り渡すという形になっているようであります。直接国がやっていないらしい。その点はどうなっておりますか、明らかにしていただきたい。
#39
○小倉政府委員 輸入食糧の米のお尋ねのようでございますが、いつどれくらいのものを買うかということについてのおおよその計画は、年間の需給計画ができておりますので、それに準拠してやるわけでございます。具体的な時期にどれくらいのものを入れるかということにつきましては、これは個々の国との関係がございまして、いろいろ輸入先との関係によって違って参りますけれども、政府間の協定で年間どれくらい、このくらいの価格で入れようということが一応きまっておるのがございます。台湾とかビルマなんかはさようでございます。タイにつきましても大体それに準じたような格好になっております。麦につきましては、そういうふうに政府間の協定になっているようなものは、アメリカの余剰農産物等を別にすればあまりございません。協定がございまするのはそういう協定に準ずる、協定を守っていくという建前も必要でございますが、そういう需給計画と諸外国との協定といったようなことが一つの基本的な考え方の基礎になりまして具体的な輸入ということになりますると、農林省といたしましては、まず国内の輸入商社のうち適格の人をあらかじめ登録してあるわけでございます。米、麦それぞれ別々に登録してございまして、その登録商社に――庁内で一般に告示しますけれども、どこの国からどういうものをどのくらい買いたいということを公示します。公示しますと、それによって輸入商社が食糧庁に対しまして入札するわけです。食糧庁はその入札を集めまして、どこを採用するかということにつきましては、外国為替の割当等との関係もございますので通産省と打ち合せします。そうして結局外貨の面あるいは円貨の面から見て比較的安いものを基準にしまして採用いたしまして、必要な量をとって、そうして輸入の売買の契約を結ぶ、同時にまた輸入の許可をするということに国内的な手続はなるわけでございます。一方輸入商社はどういうことをしているかというと、農林省の買い入れの公示を見まして、その海外の支店、出張所あるいは駐在員等に連絡いたしまして、海外の出帆申し込みをとりまして、それを基礎にして食糧庁の買い入れの申し込みに応ずる、こういうことになるわけでございます。
#40
○淡谷委員 もう少し詳しくお尋ねしますが、この需給計画を最終的に決定する、所管はどこになっておるでございますか。一体需給計画を閣議決定でなされるのか、農林省内のどの課でやられるか、そういう点が一点。それから輸入商社の登録はどこがなされるのか。入札等においては予定価格等もありましょうが、予定価格等を最終的にきめ、その秘密を維持する機関は一体どこにあるか。それから輸入商社が外国の商社から買い入れをする場合、外国の商社というのは自由な民間の商社であるか、それとも向うの政府が国内におけると同じように登録をした商社であるか、その点ももう少しはっきりお伺いしたい。
#41
○小倉政府委員 需給計画は食糧庁で立てまして、もちろん大臣の御了承を得まして農林省として決定するわけでありますが、それだけにとどまりまして、閣議決定等はございません。ただ、需給計画が同時に予算の基礎になり、また多貨予算を組む場合の基礎になるものでありますので、外貨面なりあるいは予算面においては、そういう国全体としての決定の裏づけになるわけであることは申すまでもないのであります。
 それから二、三いろいろお尋ねになりまして、ちょっと落したかもしれませんが、順序不同になりますが、向うの今度は輸出する方の業者のお尋ねでございましたが、これは国によって違っておるようでございます。ビルマみたいに政府でやっておりますものは、政府対政府の交渉になります。平たく申しますと、輸入業者は政府がきめた量、価格でもって、輸入する量なり価格については、商社としての活動の余地はない。船を調達いたしましたり。金融をつけたりということが商社の活動のうちになるわけであります。それから小麦で申しますと、カナダにおきましても、やはり政府がコントロールしておりますので、自由な活動という余地はあまりないようでございます。その他の国におきましても、向うの国が特定のものについては、こういう商社をということで指定するのがございます。しかし一般的に申しますと、日本側から申しましてジッパーがどういうものでなくちゃならぬというふうに、こちらの輸入商社みたいに性格はつけておりません。そういう面においては原則として自由というように御了承を願ってよろしいと思います。
 それから入札の予定単価は、食糧庁の輸入業務を担当しておる課、それから経理担当の課が設定をいたしまして、これはもちろん極秘に取り扱っておるのであります。
#42
○淡谷委員 ただいますぐにおわかりにならなければ、あとで資料としてお出し願いたいのです。二十九年度及び三十年度に登録された輸入商社の名簿をお出し願いたい。それから今簡単に御答弁になりましたけれども、入札をする際の予定価格というものは、非常に重大なものであります。ただいまのお話では、価格を一体公示をして買わせるのか、公示をしないでどれだけで買えるか入札させるのか、これは方法的にどうなんですか。
#43
○小倉政府委員 価格はもちろん公示いたしません。ただ例外的に政府間で協定しておりますのは、公けに一応なっておるのもございますけれども、原則としてそういうことがないものについては公示はもちろんいたしません。
 それから輸入商社の登録の名簿、これは二十九年度、三十年度でございましたか、ただいま持ち合せがございませんので、あとで御提示をいたします。
#44
○淡谷委員 価格を公示しないということになると、なおさら予定価格が大事なんです。この予定価格の決定に参画する具体的な官庁の名前、これをまたあとで書面をもってお出し願いたい。一体どういう官庁が関係しておるのか。その予定価格の秘密保持の方法ですね。これなども一応伺っておきたい。それからさらに、ただいま吉田委員からお話がありました黄変米以外に、さっき検査院の報告によりますと、まだたくさんの準内地米と称するものも残っておるようでございます。これは需給計画が狂ったためというのでございましたが、一体余剰農産物等の輸入によって狂ったのか、それとも当初の計画がまずかったのか、どっちなんですか。
#45
○小倉政府委員 御指摘のように外米の在庫がふえたということにつきましては、これは特に余剰農産物との関係はないと存じます。お話のように需給計画が的確を欠いた。原因と申しますとそういうものがございますがいろいろ需給計画を立てた後の事情の変化といったようなことから、簡単に申しますれば、計画がまずかった、こういうことでございます。
#46
○淡谷委員 この需給計画は予算などでも今やっております。閣議決定を待たずに、農林省内部でできるものだというお話でございますがこれは国損を招く非常に重要な原因になりますから、予算委員会等のいろいろな質疑応答も待たなければなりませんけれども、これは十分慎重にお扱い願いたいと思います。特に明らかにたくさんの輸入米が残っておるのですから、軽々には御決定にならぬように注文をつけておきます。
 検査院の方に一つお伺いいたします。さっきお話を伺いまして、接待費などがかなり不当な経理の原因になっておる例がたくさんあるようでございます。また災害その他の融資等につきまして、地元負担の関係で不正工事があるような例もたくさん聞きましたので、地元負担金と接待費との間に何か微妙な関係があるようにお感じにならなかったかどうかこの点を伺っておきたい。
#47
○中川会計検査院説明員 ただいまの御質問、接待費と地元負担の関係、特別に関連があるとは存じておりません。何かお気づきがございましたら、もう少しこまかにお話を承わりたいと思います。
#48
○淡谷委員 その点は少し詳しく質問したいと思いますが、きょうはだいぶ時間が迫っておるようでございますから、簡単に私資料だけ一つ求めておきますが、これを見ますとわかりますけれども、大体全国にわたる接待費などがどれくらいになっておるか。もし資料がありましたらお出しを願いたい。それから検査の場合に、あるいは集計などがあるかもしれませんが、各市町村あるいは都道府県などで陳情費と称するものがございましたら、このデータなども一応お出しを願いたいと思います。この関係は今日災害の予算をとりますとか、あるいはまた融資を仰ぐ場合でも陳情が非常に大きくなっておりますので、この費用がかなり自治体の財政を圧迫して工事などの場合に、その穴を補填する関係上、どうも地元負担が苦しくなるという例がございます。この点はやはり十分御勘考願いたいと思うのであります。本日は大臣も帰りましたし、これくらいにしておきますが、開拓地なども、さっきあなたは人跡未踏の土地である、これはなかなか手が入らぬと言っておりますが、この人跡未踏の開拓地を入れませんでも、農林省の事件は一千件に及ぶといわれております。これも人跡未踏といわずに、予算を請求するなりなんなりして早急に手を入れる必要があるのか、ないのか、この点もあなたの隔意なき御決意のほどを伺いたい。
#49
○中川会計検査院説明員 最初の御質問、陳情費の関係でございますが、現地に臨んで検査した者は、おそらくそうした陳情費に相当額使っているという事実をつかんだ場合もあると思いますが、それが直ちにわれわれの不当と結びつかないので、それをまとめて資料ということになると、非常に困難だと思います。たとえば、そういうことで地元負担額が不足するとか、工事の出来形が悪いなどというような例がないかという御意見でございましたならば、調査したらそれに該当するものもあろうかと思います。それから開拓者資金融通の不当案件でございますが、実は会計検査院としても徹底的に検査いたしたのでございますが、現在農林検査第一裸が所管いたしておりますが、農林検査第一課では一般補助、それから災害融資金の利子補給、その他農林本省の経費、各試験場、検査所等の、場所の検査を三十数名で検査いたしておりまして、他からの応援も得られないということになりますと、どうしても重点的に、しかも能率的に検査いたしますために、往復に時間を要するところは自然敬遠することになります。それで全然手をつけなくてはその事態が判明いたしませんが、一部検査しましたところ、ここに掲記いたしましたのは岡山の農地事務局の管内だけでございますが、全国に六農地事務局ございますので、今後においても、もちろん手の及ぶ限りは検査いたしたいとは考えております。
#50
○淡谷委員 それでは、今の陳情費と地元負担との関係について実例がございましたら、一つお出しを願いたいと思います。あとは資料が来ましてからお伺いいたします。
 それからもう一点、これは北海道の風倒木につきまして林野庁長官に伺いたい。あとの六〇%はまだ未処理になっておるようでありますが、これは一体どの程度まで換金し得るものかどうか、売れるものかどうか、あるいはこれはもう処理がむずかしいものかどうか、腐りかけたものについては一番不正が行われやすいのでございますが、その点微妙な関係がございましょうが、一体どれくらいが金にかえられるものかどうか。
#51
○石谷政府委員 御承知のように、北海道の、二十九年度中に再度にわたり発生いたしました風害によりますところの被害木は一応六千九百四十万石という数字に相なっております。約七千万石でございますが、この数字は、被害直後におきましては、五千五百万石ということで発表いたしたのでございますが、その後雪の上で調査をいたしました結果、さらに千五百万石増加いたしまして、七千万石と相なったわけでございます。当初二十九年度、三十年度、三十一年度の三カ年間に大体二、四、四の割合でこれを整理するということで立案いたしたわけでございますが、その後の詳細調査によりまして、非常に奥地に散在をしておる、かような関係、事情からいたしましてどうしても伐採、利用ができないというものが約一千万石ございます。ただいまの検査院の御報告にございました、十年度で約四割進捗いたしたという数字は、全体の七千万石という、私どもの方で利用不能と考えております約一千万石のものを含めての全体に対する割合でございまして、一応この処理不能と考えられまするものを除きまして、六千万石に対しますると、大体三十年度をもちまして四八%の進捗率に相なっております。三十一年度、本年度末に相なりますると、大体八〇%の進捗率に相なることと思います。残りの一〇%は三十二年度に持ち越されるというわけでございますが、これは被害地域は七十六営林署に及んでおりまして、そのうちの七十営林署は、本年度をもって完了いたすわけでございますが、残りの六営林署だけが、御承知の大雪山一帯の周辺の国有林にある営林署でございまして、その地域の被害量が、大体全伐採量の二十カ年分に相当する、非常に集中的にあの地域に風倒木が出たわけでございます。全量六千が石の二割のものがその周辺の六営林署でやられておるのでありまして、六千万石につきましては、大体処理が完全にできる見込みでございます。
 それからただいまのお話のように、使い道がなくなったようなときにいろいろ問題が起りやすいということでありますが、比較的利便な地域から仕事をやって参ったわけでありますが、そういうところはすでに早く終りまして現在は非常に高いところに事業の中心が移っております。気候等の関係から比較的被害木というものはふえておりません。もちろん虫害防除の仕事も並行してやっておりまして、これのきき目も加わっているかと思いますが、一応材質が低下いたしましてそのために、はなはだしく売りにくいとか、あるいは価格を引き下げて売らなければならぬというような事情にはなっておらぬのでございます。
#52
○小川(豊)委員 私は質問でなく、資料を主として食管会計の問題で願いたいと思います。一つは外米の買い入れの、たとえばスペインとかイタリアとか、国別、地域別の数量と金額を一つ資料として出していただきたい。第三点としては、保管米麦の――これは大体三十一年八月末現在あたりでどうですか、三十年度あるいは三十一年度、年度別のその数量と金額を資料として出していただきたい。次に買い入れ食糧の、これは三十年度でいいと思いますが、保管中に生じた事故の件数、その原因、さらにその処理状況、こういうものをほしいと思います。この事故の件数は、一件々々では大へんだと思いますから、国内の場合、県別でもよいと思います。それから四に事故米、この中で黄変米とか、そういうものが出てきますが、事故米の処分状況、処分先。それから買い入れ食糧の中で加工するものが相当あると思います。この加工するものの種類別と数量、金額、それから直営でやっているか、あるいは委託であるならば、その委託先等をお知らせ願いたい。第六に、麻袋が相当大量に購入されているわけですが、この麻袋の数量と購入先、それから麻袋を修理されているわけですが、この修理の数量、及び麻袋が不用品として処分されている処分先とか、修理に対する単価、これは大破とか中破とか小破とかあるわけですが、そういうものが幾らの単価で出されているか。いま一点は、小麦等を日清製粉その他に売り渡されておりますが、この売買契約の条項と、できればさらにもう一点つけ加えて、日本通運との食糧輸送に対する契約の条項、この八点を資料として御提出を願いたい。
#53
○吉田(賢)委員 ちょっと伺っておいて、明らかでなければこれも資料として求めたいと思うのですが、食管全一の管理費は大体二百五十億から二百六十億いっておりますが、管理費のおもな内訳を御説明願えませんか。もし資料かありましたら、三十年度、それから三十一年度の大体の見込み、三十二年度の予算、これをずっと述べていただきたいと思います。
#54
○小倉政府委員 三十一年の見込みと三十二年の予算というお尋ねでありましたが、これはいずれ後ほど資料としてお出しした方がいいと思いますけれども、わかっている範囲で御説明申し上げますと、お尋ねのように三十二年度で申しますと、約二百六十三億くらいが食糧管理費でございます。そのおもなるものは、運搬費が九十八億、それから集荷業務の取扱い費、これは米の取扱い手数料とか、そういったものでございますが、それが五十億、保管料が百十一億ということになっております。そういうものが大部分でございます。なおそのほかに保存手入れ費が三億四千万円、これらの中身は、三十一年度につきましても多少の出入りはございますが、ほとんど動きません。実施見込みについての資料はただいま持っておりませんが、これは三十二年度の予算と同時に、実施見込みという表をお作りしまして、御提出したいと存じます。
#55
○吉田(賢)委員 そうしますと三十年、三十一年及び三十二年の予算を含めまして、ただいまの資料で出していただきたいと思います。
 それからもう一つ伺いますが、日通に一括請負させている運賃の関係ですが、この運賃の関係につきまして、それらの資料もおありだろうから、もう少し内容を御説明願えませんか。それからなおその点についても、資料で三十一年及び二年の予算を出していただきたい。
#56
○小倉政府委員 三十年度で申し上げますと、運賃総額は八十二億七千六百万円になっております。そのうち鉄道納金が三十億三千百万円、船舶運賃が一億六千百万円、それから諸掛りが五十億八千四百万円ということでございます。
#57
○吉田(賢)委員 諸掛りと申しますと、五十億八千余万円、これはどういうのですか。
#58
○小倉政府委員 これが日通の個有の手取りになる分でございまして、いわゆる入出庫賃、通運料金といったものでございます。
#59
○吉田(賢)委員 では、その入出庫費とか通運料金などの内訳は、概略でどうなりますか。
#60
○小倉政府委員 ちょっと今資料が見当りませんので、見当り次第お配りします。
#61
○吉田(賢)委員 これは管理費の内容を伺うについて大事な点でありますが、どなたか説明できる人がいなければ、資料で出して下さい。資料で出すときにはかなり詳細にしていただきましょう。なお三十二年の予算にまで及ぶようにしていただきたいと思います。
 もう一つ、これは仮定的な問題で伺うのでありますが、国鉄の運賃が、かりに今の内閣が決定したように一割三分平均で上る場合に、食糧庁で、国鉄を主にして考えたときにはどのくらい運搬費が上るというような計算でもしておられるのじゃありませんか。すでに国鉄予算ができるときには、そういう影響も相当考慮せられてお考えになっておるだろうと思うのでありますが、その辺について御説明ができましたら一つしておいてもらいたいと思います。
#62
○小倉政府委員 私どもの予算の建前といたしましては、今年度に比べまして来年度において平均二%の値上りで予算を組んでおります。本年度は約三十三億でございますので、それの一割三分見当の増し、こういう予算を組んでおります。
#63
○吉田(賢)委員 そうしますと三十一年の運賃に比較して一割三分値上げ、こういう趣旨の御説明と承わっていいのでございますか。
#64
○小倉政府委員 本年度に比べまして一割三分で、金額で申しますと先ほど申しましたように本年度約三十三億でございますので、一割三分増しでございますから三十七億二千七百万円ということになります。
#65
○吉田(賢)委員 そうじゃなしに、来年度九十三億円の運賃とすれば、これは国鉄だけじゃなしに、たとえば国鉄への運賃支払い、日通への運賃支払いあるいは入出席料金も相当額に上るだろうし、あるいは基本運賃の料金率もそれに比例して大体上るだろうし、そういうものが必然上ってくるということを想定せられて運賃の予算をお組みになっておるのかどうか、こういうふうに伺っておるわけなんです。
#66
○小倉政府委員 そうではございませんで、鉄道の料金だけの値上りを見込んでおりましてそれがどういうふうに経済的に波及するか、あるいはそれに並んで類似の料金等が値上りするということは見込んでおりません。
#67
○吉田(賢)委員 そうしますと国鉄は運賃値上げをしても、日通は運賃もしくは諸掛り、手数料は値上げしないという建前になるのですか。
 それからもう一つ、日通の一括請負契約は毎年更新されると思うんだが、その更新をされるときもそういうことを全然考慮しないで、あるいは料率改正なんかも考慮しないで一体いいのだろうかどうか。それはどんなものですか。
#68
○小倉政府委員 ただいま予算で組んでおります点は、鉄道料金だけについてでございますけれども、ほかの点については値上りは組んでおりません。もちろん改訂時期になりまして値上げをすべき当然の理由がございますれば上げなければならぬと思いますが、ただいまのところ鉄道料金以外の諸掛り等について値上げをするという考えは私どもいたしておりません。できるだけ合理的にやりたいと思っておりますので、特別の値上げを見込んではおらない次第であります。
#69
○吉田(賢)委員 私は別に日通の立場でものを言うのではないのでありますが、そうすると目通は国鉄が運賃を値上げしても、諸掛りその他運賃に相当するものと申しますか、付随するものには値上りがないという想定でおられる、こういうふうに承わります。そういうお考え方は私はまことにどうかと思うのであります。国鉄へ払うのは三十億円余り、日通へ払うのが五十億円、その五十億円は国鉄運賃が一割三分値上りになっても日通は値上りにならぬというようなお考え方は、私はどうかと思います。言いかえますと、やはり食管会計の管理の角度から見たときに、非常に不健全要素が多いお考え方のように思われるのであります。これはきょう多く議論をするつもりはありません。いろんな資料をいただきまして十分に検討しつつ、お互いに問答をしてみたいと思うのであります。やはり合理的な根拠があれば値上げに応ずるという考え方らしいのでありますが、非常に甘いと申すほかありません。国鉄だけぽつんと値上げして自余の運送業者が値上げしないというようなことは、およそ空想に近いのであります。御承知のように今運輸省に向って私鉄、バス等が二百ほど値上げの要求をいたしている、こういう事実も実はあるのであります。そういうことは常識的に御配慮にならねば、食管会計の管理を健全に行うことができないのではないかというふうにも考えられます。これに対しましてもし五十億円の一割三分とすると、六億円をこえるのでありますから、これは相当なまた支出増になるのでありますから、そういうこともいろいろ考えましてわれわれは食管会計を検討さしていただきましょう。以上申し上げました二、三の資料だけはぜひ至急になるべく詳細なものを出していただきたい。
 それからこれは日通の一括請負で自余の通運業者には請負をさせている個所はないのでありますが、船などは別といたしましても全くないのですか、これは日通の独占企業になっておるのですか、その点はどういうものなんですか、これは何かそういう根拠でもあるのですか。あるいは経済的に利益だというような根拠にでもなっておるのでしょうか。その点をちょっと参考までに伺っておきましょう。
#70
○小倉政府委員 お尋ねのように食糧庁の食糧の輸送は日通に一括元請させているのであります。その理由ということでございますが、食糧の輸送が配給にそごを来たさないように、相当時間的に制約を受けますし、また相当の大量にも上りますので、これを全国的に計画的に輸送するには、やはり全国的な輸送の組織網を持っておる日通が適当である。こういうことで日通に一括元請さしておるのであります。
#71
○吉田(賢)委員 それじゃ確かめておきますが、検査員の指摘しております七億八千三百余万円というこの内容は大体どういう費目になるのでしょうか。日通への運送費の支払いの八十二億七千三百余万円のうち七億八千三百余万円は食糧輸送の特殊性による特別負担及び特別作業料金というようなことらしいのだが、大体これはどういう費目になっておりますか。
#72
○小倉政府委員 七億八千三百余万円の特別負担、特別作業料金というものの内容でございますが、運送事務処理費、乱袋手直し料、資材費、小出し横持ち、選別検収費、貨車清掃費、貨車手押料、看貫費、証明費、こういうものが内容になっております。
#73
○吉田(賢)委員 資材費はどれくらいで、これは何ですか。
#74
○小倉政府委員 これはトラックなり貨車に米のよごれませんようにむしろを敷く、こういった場合のむしろ代等でございます。
#75
○吉田(賢)委員 金額は。
#76
○小倉政府委員 金額は一億一千三百万円であります。
#77
○吉田(賢)委員 そうすると日通のむしろ代に一億一千三百万円払う、こういうことですね。むしろ代、これはまあえらいこまかいようですけれども、一億円以上になるのですから……。むしろは一体買うのですか、使用料というのか。どういうのですか、資材費というのは……。
#78
○小倉政府委員 これはむしろの損料ということになろうかと思います。貨車、トラック等にむしろを敷く場合の、そのむしろの代金が総掛りのコストに入ってくるのでございます。
#79
○吉田(賢)委員 むしろ代一億一千三百万円――むしろ一枚で何ぼ払うのです。幾らの損料を払っておいでになるのですか。
#80
○小倉政府委員 むしろ代は三十一円支払っておりまして、これを貨車に敷くのでございますので、この枚数が要るわけですが、貨車の中が十枚、それから貨車に積み込んだり何かします場合の荷役の場所その他に要りまして、全体で二十五枚要ります。そういう計算で、その回転数を計算して算定をいたしておるのでありまして、そういう基礎で平均的に申しますと、内地米でトン当り十円五十銭程度になっておるのであります。
#81
○吉田(賢)委員 むしろとは、一体原価計算なさったのは一枚幾らなんですか。卸でも小売でもいいのです。わらのむしろでしょう、原価は幾らなんです。
#82
○小倉政府委員 ここでは三十一円に見ております。
#83
○吉田(賢)委員 それなら、それは国の所有になる。損料いうたら、これは失礼に当る言い方だけれども、使用の損料なんです。だから二度も三度も使えるという意味なんです。原価三十一円のものを、三十一円の損料で使う。そういうのを一億一千三百万円も支払うというのは、どうもわれわれ理解しにくい。どうもおかしい。それなら一億一千三百万円のむしろを、国がお買い取りになればいい。他人に使わしてもらって、その元値が三十一円、それを損料三十一円払うという、そんなばかばかしいことは企業にはありません。あなたの方も、八十億円も国の会計をお預かりになっているのだから、こういう点は企業以上に合理的に1会計計理の観念は御発達になっているはずです。原価と同じ損料を払うというのは、天下広しといえどもほかにありません。しかもむしろ代一億一千三百万円支払っているのですから、これははなはだ失礼ですけれども、噴飯ものです。これはどうかしておりますね。
#84
○小倉政府委員 さっきちょっと申し落したかもしれませんが、損料でございますので、先ほど申しましたように、やはり回転数を見ておるのであります。回転数が三・二回ということに見ております。
#85
○吉田(賢)委員 ますますおかしくなってくる。元値三十一円のものを、三回も回転すると九十三円です。九十三円の損料を払う、こういうことになるわけですか。とにかくおかしい。やはりこういう点も国民を納得させなければいけません。きょうはこの程度にしておきますが、やはり一億一千三百万円の内容は、もっとちゃんとした御説明をもらわぬと納得できません。しかも、おそらく毎年そうであると思う。日通が独占で八十億円以上のこういう数字の金を受け取って、これはどの程度のもうけになるのかわかりませんけれども、とにかくむしろ代だけ一つ取り上げてみましても、どうもわれわれのはしたな常識では納得しがたいのであります。まあ、きょうはこの程度にしておきましょう。この次にまた伺うことにいたします。
#86
○淡谷委員 資料をもう一つお願いします。食管特別会計の黒字、赤字の始まってからの累年のデータを一つお出し願いたい。それから黒字を発生しあるいは赤字を発生した場合のおもな原因をつけたものをお出し願いたい。
#87
○吉田(賢)委員 ついでに、資料はやはり外国食糧輸入についてこれは二十五年からの、数量、買い代金、種類、種類は、準内地米とその他の外国米の区別、それから外麦等でよろしゅうございますから、そういうもの。それからもう一つは、新しいのですけれども、農産物の価格安定法などによりまして米麦以外の農産物の食管会計扱いがございますので、これについての収支の予算と決算を、この会計でなしに、その物資を取り扱うに至ってから以後の累計のものを一つお出し願いたい。
 それからもう一つ、聞き落したのですが、黄変米が十二万五千トンから十一万七千トンに減っております。これは去年の十二月には十二万五千トンであったと思うのですが、これは一体何に処分したのか、どういう理由で処分したのか、幾らに売ったのですか、その点一つ。これは文書で出してもらってもよろしいが、簡単なことですから、できたら御説明しておいてもらいたい、こう思います。以上で終ります。
#88
○小倉政府委員 最後の黄変米の点でございますが、十二万五千トンのものが十一万七千トンになったということについてのお尋ねでございます。十二万五千トンは昨年の九月一日現在でございます。十一万七千トンは本年の二月一日現在でございます。その間、黄変米の処理についてある程度進捗を見まして、加工用等に売却したものでございます。その用途別、価格につきましては、後ほど資料として御提出いたします。
#89
○青野委員長 この機会に委員長からも要求しておきます。お聞きの通り吉田委員、それから淡谷、小川両委員から、多種多様にわたって食糧庁関係の資料を求めておりますが、これは二十九年の一部の決算の内容、それから三十年度の決算の審議に直接関係があると認めますので、正確に至急一つ御努力を願って提出していただくように、委員長からもお願いいたします。
 ほかに御質問はございませんか――時間もだいぶ過ぎたようでございますので、それでは、大体お打ち合せをいたしましたように、昭和二十九年度決算中、農林省所管一般会計及び特別会計に関しましては、以上をもちまして一応質疑を終了したいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○青野委員長 ただし三十年度の決算について関連しておる場合は具体的に幾らでも質問してよろしいが、審議の過程で一応けりをつけるために二十九年度農林省関係は一応質疑を終了いたします。
 昭和三十年度決算中、農林省所管についての質疑は次会に譲ることといたします。なお次会は明後日、来る十四日木曜日に予定しておりますが、詳細は公報をもって御通知申し上げます。
 本日はこの程度で散会をいたします。
    午後五時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト