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1956/02/28 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 決算委員会 第9号
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1956/02/28 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 決算委員会 第9号

#1
第026回国会 決算委員会 第9号
昭和三十二年二月二十八日(木曜日)
   午前十時四十七分会議
 出席委員
   委員長 青野 武一君
   理事 生田 宏一君 理事 關谷 勝利君
   理事 山本 猛夫君 理事 吉田 賢一君
      臼井 莊一君    床次 徳二君
      林   博君    淡谷 悠藏君
      小川 豊明君    片島  港君
      神近 市子君    山田 長司君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 中村 梅吉君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (行政管理庁監
        察部長)    岡松進次郎君
        検     事
        (刑事局長)  井本 臺吉君
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      權田 良彦君
 委員以外の出席者
        行政管理庁次長 山中 徳二君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  上村 輝昌君
        日本国有鉄道副
        総裁      小倉 俊夫君
        日本国有鉄道常
        務理事     吾孫子 豊君
        日本国有鉄道常
        務理事     石井 照正君
        日本国有鉄道参
        与
        (管財部長)  中路 誠三君
        日本国有鉄道参
        与
        (監察局長)  堀口 大八君
        日本国有鉄道嘱
        託       長井 孝吉君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
二月二十八日
 委員上林與市郎君及び細田綱吉君辞任につき、
 その補欠として山田長司君及び片島港君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府関係機関の収支(日本国有鉄道の経理)に
 関する件
    ―――――――――――――
#2
○青野委員長 これより会議を開きます。
 政府関係機関の収支(日本国有鉄道の経理)に関する件につきまして、前会に引き続き調査を進めます。
 なお、本日は行政管理庁より山中次長及び岡松監察部長、右両氏を呼んでおります。また運輸省より權田鉄道監督局長、国鉄よりは小倉副総裁、吾孫子常務理事、堀口監察局長、それに中村法務大臣、井本刑事局長、会計検査院より上村第五局長が出席いたしております。
 それでは本件につきましてこれより質疑を行うことといたします。発言の通告がありますので、順次これを許します。吉田賢一君。
#3
○吉田(賢)委員 まず中村法務大臣にお伺いいたします。本国会の重大案件として国鉄運賃値上げの問題がまさに登場する際におきまして、国鉄の財政面、国鉄の経理面、国鉄の膨大な固定資産の管理運用という問題等をめぐりまして、相当大きな社会的疑惑が深まりつつあることは御承知の通りと存じます。そこで私どもは当委員会におきましては国鉄に対する監督の権限と責任を持っておる運輸大臣に向って、この新聞紙上伝えられておりますほかの大きな汚職事件について、すみやかに真相を調査して当委員会に報告方を要請したのであります。ところが出て参りました報告書なるものは、いわく目下警察の取調べ中で明らかでありません、事実は判明しません、こういうことに尽きておるのであります。こういうようなことではやはり社会の疑惑が解けないのみならず、この重大な国政上における国鉄問題審査の段階におきまして、われわれは遺徳にたえぬのであります。ここにおきまして、検察行政を全国的に指揮しておられる法務大臣は、この国政の運営とにらみ合せまして、この種の事実及び事件等について、国会の要請に対しましてはできる限り資料を提出して、そして審議に協力するということは、私は当然だろうと思う。いたずらに警察の調べ中であることに藉口いたしまして事実を隠蔽する、そういうようなことは、これはよろしくないと思うのであります。
 御承知と思いますけれども、東鉄の高架下の貸借問題をめぐっての大がかりな汚職事件を警視庁で捜査いたしております。もちろんこれは検察当局との連絡の上でやっておるものと思うのであります。この際法務大臣として、検察行政を監督するあなたのお立場として、一つはっきりとこの問題に対する所見をお述べ願っておきたいと思います。
 なお紙上伝うるところによると、もみ消しの運動が行われておるというようなことさえ伝わっておりますので、そういうことのないことを私どもは欲しております。いずれにいたしましても、これは重大な問題と考えておりますので、法務大臣の忌憚のなき方針なり、御所見なりを一つ明らかにしておいていただきたいと思います。
#4
○中村国務大臣 捜査中の案件につきましては、いろいろ及ぼす関係もございますから、吉田委員も御存じの通りそう何もかも洗いざらい御説明していいかどうかについては、事件々々によってそれぞれケースが違うと思うのでありますが、ことさらに国会の審議に際して内容を隠蔽するような意図は毛頭持っておりません。むしろ差しつかえのない範囲において事態を明瞭にいたしまして、われわれとしては国政審議に協力すべきである、かように考えております。
 なおこの種一件につきましては、法務当局といたしましては、あくまで厳正に世間の疑惑の残らないような捜査完了をすることが任務でございますから、今御指摘にもございましたように、あるいは何かの関係でもみ消し運動のようなことをやる心得違いの者もあるかもしれませんが、さような者がかりにございましても、断じてさようなことによって動かされることのないように十分注意をして参りたいと思います。
 なお国鉄の資産の管理運用について改善すべき点があるのじゃないかという御意見でございましたが、この点は私ども直接の当局者でありませんのでよくわかりませんが、あれだけ大きな運営をいたしておる国鉄でありますから、全体を通じてみまする場合には、確かに管理運営についても改善をすべき点はあることと私ども考えております。本件の東京管理局におきます国鉄用地の部外貸付の問題をめぐっての汚職事件、これらにつきましても、これは国鉄当局として十分研究をしていただく余地のあるものだと思うのであります。要するに周辺の土地・建物等が非常に使用価値が増大をして、かなりの対価な払わなければ、そういう場所の入手ができないところのガード下利用ということについては、いろいろ希望者があり運動があるのだと思うのであります。私はよく承知いたしておりませんが、国鉄の方ではおそらく一年一年の仮使用というようなことで認可をしておるのだと思いますが、一ぺん貸せばこれはなかなか取り上げはつかない。しかし国鉄運営全体の上からいえば、いつ計画の変更等で取り上げなければならぬかもしれないという上に立っての使用料というものが、一般のその周辺の使用料なり使用価値というものと非常に相違しておるために、私はそのような運動が行われて、用地係の木藤武というものが事件を起した。そういうことになっておると思うのでありまして、これらにつきましては、われわれの捜査を通して、今後気づきました点は、政府部内としても国鉄に注意を喚起いたしましてできるだけその管理運営の改善に資するようにいたしたい、かように考えております。
#5
○吉田(賢)委員 捜査方針について伺ってみなければならぬのですが、検察庁直接あるいは警視庁その他警察当局で捜査をするときに、国政の運営に重大な影響を与える、また目下国会において審議中の問題に直接、間接関連するような各般の書類、帳簿などは、私どもの考えからするならば、なるべく捜査に支障を来たさない限りは、やはり国鉄当局に見る機会も残しておく必要があるのではないかと思うのであります。どうも運輸省の当局等の当委員会に対する報告――今の木藤武といいますか元係長でありますが、この事件についての報告書によると、やはり書類が今警視庁へ取られてしまっておるので、一切わからぬかのような印象を受ける。また当局の説明ではどうもそうらしいのであります。そういうことをしておるのだろうかどうだろうということも、やはり捜査の根本の方針としてはっきりしておかなければならぬと思うのであります。
 ついては伺うのでありますが、この事件を捜査する上において直接、間接それが関係書類をいろいろと押収する必要があろうかと思いますけれども、業務に支障を生ずる点も考慮しなければならぬ、あるいはまた国会の審議に支障を生ずるようなことがあればいかぬ、この点も考慮しなければならぬ、いろいろな点を考慮してその限界線を引くべき筋のものであろうと思うのであります。こういうことについての、特に物件関係、帳簿等を中心にした物件を対象にしまして、押収等の捜査に対する方針、これを一つはっきりとしていただきたいと思います。
#6
○中村国務大臣 御承知の通り現在は基本的人権、個人の人権の擁護ということは一面からまた強く叫ばれておる折柄でありますから、捜査過程におきまして、証拠その他によって明確になり、事態を対社会的に公表してもいいという段階までまだ来ないうちに外に発表するということは、これはまたそういう人権擁護の上から見まして万一にもそこがあっては一大事でありますから、十分慎重を期すべきものであると思うのであります。しかしながら先ほども申し上げましたように、事実が明確であって、何も包み隠しする必要のない事柄については、私どもとしては国会の審議にできるだけ協力をいたしたい、かように考えます。
 なお証拠関係について押収しておる帳簿等は、外部の者に、ことに関係当局の者に――国鉄の報告書のお話か出ましたが、今押収になっておるものは、国鉄としてもすぐには見られないから、それを見ないで明確な報告もできなかった、こういう事情ではないかと思うのでありますが、捜査をやっておる方からいいますと、この種の事件については、捜査は適正に行われても、何か途中で帳簿が改ざんされたのではないかとか、いろいろ証拠書類についての疑義を生ずるおそれもありますから、押収したものについては、捜査段階の重要な時期においては、たとえ関係官庁といえども簡単に閲覧をさしたり、持ち帰らせたりはしないことが、私は捜査の厳正を期する上から、また捜査について世間から御信用いただき、捜査の権威を保持するという上からも必要ではないかと思うのであります。そういうところから実際問題の取扱いは、いろいろ御納得のいかない点もあるかと思うのでありますが、実情がどうなっておるかについては、私詳しく存じておりませんので、必要がございましたら、政府委員から所要の答弁をさせたいと思います。
#7
○吉田(賢)委員 もう一ぺん伺っておきますが、この汚職、疑獄の問題は、やはり明らかにいたしますることが、私は国鉄全体のためにも望ましいことであると思うのであります。うんだものをうんだままにしておくということでは、やはり国鉄の将来の計画にも根本的な支障を生ずるのではないかと思うのであります。こういう配慮もわれわれはいたしておりまするので、あなたも閣僚の一人として、国鉄のこの種の不正汚職事件等に対しましては、厳正な立場で、相当思い切った処置に出るというくらいな腹をおきめにならぬといかぬと思うのです。これがいろいろな手によっていい加減にされてしまうということでありましたならば、国民の不信は国鉄だけではありません。政治全体に生ずると思いますので、個々の事件のこまかいことは刑事局長から伺いますが、やはり検察行政の主管大臣としてのあなたの、この事件に対する根本の方針をはっきりとしていただきたい。
#8
○中村国務大臣 先ほども申し述べましたように、事件の実態は東京の警視庁におきまして、捜査の中心となって捜査中に属するものでございまして、検察庁はその指揮監督に当っておる段階でございます。しかしながらあくまで、先刻申し上げたように、事件の結末をつけることについては、厳正な態度をもって臨んで参りたいと思います。
 それから事件の大要についてでございますが、今申し上げて差しつかえない状態まできておる事件の内容と申しますのは、木藤武という東京管理局営業部事業課の用地係の係長をしておりました者が、神田附近のガード下の用地の貸借に関連をいたしまして、新井重雄外五名から、それぞれ一人五万円ないし二十万円のわいろを収受しておった、こういうケースでございまして、まだしさいの点につきましては、目下こういう基本が明瞭になりましただけで、捜査を続行中でございますわけで、この程度申し上げておきたいと思います。
#9
○吉田(賢)委員 それでは刑事局長に伺いますが、今神田の高架下の事件その他一連の高架下もしくは環状線のこの種の事件について逮捕しておる人間は、本日までのところ何名になっておりまするか。
#10
○井本政府委員 ただいま法務大臣から御答弁になりました木藤武のほか新井重雄、中野仙治、それから志賀吉松、阿部藤雄、山本清及び蔡火欽、これだけが目下東京地検におきまして送致を受けて取調べ中であります。なおこのほかに元東鉄管理部の業務課長をやっておりました矢野照雄、これを二月二十六日に逮捕いたしまして、これは目下警視庁で取調べ中でありまするが、今明日中に書類が東京地検にくる予定でございます。そのほかに、メトロ商事会社の社長岡野峯一という者を昨日逮捕しまして、これはまだ調べを始めたという段階で、以上の人々について贈収賄被疑事件として取調べ中でございます。
#11
○吉田(賢)委員 この元業務課長をしておった矢野照雄というのは、これはさきに逮捕しました木藤武、それの上役、上司に当るのではないかどうか。もう一つはごく最近に、先月に東京の総工事事務所の技術課長を退職した、こういう関係にあるのではないのか。
#12
○井本政府委員 先ほどお答え申し上げました通り、二月二十六日に矢野を逮捕したという報告がきておりまするが、書類はまだこちらに参っておりませんので、木藤武の上官であったかどうか、あるいはただいまお尋ねの事情があったかどうか、まだ報告に接しておりませんが、さっそく取り調べまして適当の機会に御報告申し上げたいと存じます。
#13
○吉田(賢)委員 今お述べになりました八人ですが、この逮捕は神田駅の高架下の贈収賄事件のみではなく、ほかの個所にもまたがっておるのじゃないですか。
#14
○井本政府委員 東鉄管内のガード下の賃貸借に関連した贈収賄事件ということでございまして、神田の駅附近だけではない、そのほかも関係があるというように聞いております。
#15
○吉田(賢)委員 あなたの方では、神田下のみならず、あるいは上町−新橋間あるいは環状線その他にわたりまして、かなり広い範囲で捜査を続けていなさる、具体的な事実は伺う必要はございませんが、そういうふうになさっておるのではないのですか。
#16
○井本政府委員 具体的には人が中心でやっておりますが、現実の問題といたしまして、東鉄管内のガード下の賃貸件数は約六百件、二万三千八百五十坪という数になっております。そのほかの分につきましても、この事件に関連いたしまして検討いたしたいと考えております。
#17
○吉田(賢)委員 申し上げるまでなく検察行政の目的は、法律の秩序維持という半面の大きな使命を持っておりますので、ただに贈収賄という関係だけじゃなしに、やはり国鉄財政のあり方につきまして、これが刑事的な角度から不正があるということであれば、それを粛正していくことが大きな目的に添うゆえんではないかと思うのでありますが、こういう点については検察当局としてどうお考えになっておるだろうか。
#18
○井本政府委員 お尋ねの点まことにごもっともと存ずるのでございますが、われわれの方の手の関係その他から申しまして、さしあたり事件の発生いたしました人間が中心になります。従ってこれを中心に捜査を進めて参りますが、これに関連した分につきましては、ただいま申し上げましたように、われわれといたしましてもできるだけ捜査を進めて、何か被疑がございますれば、それにつきまして仮借なく検挙をしていくというような態度をとっていることは、たびたび申し上げている通りでございます。
#19
○山田委員 関連して刑事局長に伺いたいのです。たまたま神田駅のガード下の問題をめぐって、再び国鉄の問題が世に出てきた感じですが、実はこの問題はかなり前の決算委員会でやはりガード下の問題として取り上げられたことがあるわけなんです。当時から今日までの間、この問題が世に出なかったのが、実は私たちに言わせると不思議だと思うくらいなんです。そこで刑事局長にお尋ねしたいのは、今まで調べられた範囲の中において、鉄道弘済会というものが問題に出ておったのかおらないのか。私はこれが貸借関係の中心になる可能性があると思うのですが、その点何十ヵ所かの貸借関係の中で、わかったものの中に出ていなかったかどうかを伺いたいと思います。
#20
○井本政府委員 われわれの方といたしましても、何かきっかけがないとなかなか捜査の段階に入ることになりませんので、この事件も偶然の機会から発覚して参ったのでございますが、もう少し手がありますれば、さようなことでなくても、全般的に検討いたしたいという気持を持っております。ただ何分にもわずかの検事その他でやっておりますので、何かの機会に事件の発端が起きますと、それを契機にこれを拡大強化するというか、それを中心に徹底的に調べをすることになるわけでございまして、全般的に手の及ばない点は、さような次第でございますので、御了承いただきたいと存じます。
 なおこの事件に関係いたしまして、鉄道弘済会の名前が出てきておるかどうかというお尋ねでございますが、ただいまのところでは、そういう報告に接しておりませんので、後刻帰りまして調べてみたいと存じます。
#21
○山田委員 調べるというお話でありますが、調べるに当って私は念のために一つ申し添えておきたいと思うのです。御徒町の場合などは、かなりたくさんの面積を鉄道弘済会が借り受けて、それが四ヵ所くらいにまた貸しされていることは事実です。貸借関係が鉄道と弘済会との間に進められておって、書類上からもそういう形がなされているから、そういうことでこれが調べられずにおったということでは、出てこないと思います。四ヵ所も五ヵ所もまた貸しをされているという事実については、やはりそこに住まっておられる人たちを中心にしてお調べになればよくわかると思います。三宮のガード下が四カ所から五カ所転貸しされておって、最後に借りておられる人たちは幅一間の奥行一尺というような面積が一万円もで貸し与えられているという事実があるのですから、そういうまた貸しをされている、一番最近借りている人たちを中心にして調べなければ出てこないと思います。そういう点で鉄道弘済会と鉄道との賃貸借の範疇の書類だけ見たのではなくて、現実に貸借が弘済会と行われているところをやはりお調べになっていただきたいと思います。厄介な仕事になりますけれども、実際にまた貸しをされている、三回目ないしは四回目に借りている人の実情を調べていただきたいということをつけ加えて申し上げておきます。
#22
○吉田(賢)委員 この機会に検査院の上村局長に伺います。あなたの方では最近に東鉄管内の高架下もしくは高架下に付属するような土地、設備の貸借等については、固定資産管理運営の角度からもお調べになった事実はございませんでしょうか。
#23
○上村会計検査院説明員 高架下の状況につきましては、国鉄自身で三十年五月に調べておられますが、その後私の方と国鉄の方と一緒になりまして、時期はこの二月十九日であったかと思います、新橋、有楽町、神田あたりを調べたわけでございます。件数にいたしまして百二十一件。その貸し付けたのが、正当な人が使っているか、あるいは転貸しになったかというような点をまず調べたのでありますが、その結果百二十一件に対しまして名義人が使用されているものが八十五件、それから転貸し譲渡になっているものが三十五件、それから未承認になっているものが一件、こういうような状況でございます。なお具体的の内容については一部わかっているものもございますが、なお相当今後調べていかなければならぬ、かように実は考えておるわけでございます。
#24
○吉田(賢)委員 百二十一件というのは、区域はどこからどこまでになるのですか、お調べになった対象です。
#25
○上村会計検査院説明員 ちょっと今申し上げました分に訂正させていただきたい面がございます。百二十一件調べたと申し上げましたが、その後少し調査いたしておりますので、新橋から神田までの間で全部で調査したのが三百件でございます。先ほど転貸、譲渡が三十五件と言いましたが、三百件のうち九十件が転貸、譲渡ということになっております。
#26
○吉田(賢)委員 そうしますと、その後調べたというのはいつのことになりますか、以前は三十年でありましたが、ごく最近のことですか。
#27
○上村会計検査院説明員 しらべましたのは三十二年二月から着手して現在までの状況でございます。
#28
○吉田(賢)委員 三百件のうち転貸しが九十件、そういたしますと名義人直接使用、あるいは権利の譲渡、あるいは何かほかのいろいろな種類に分れると思いますけれども、大体のアウト・ラインでいいのですが、わかりませんか。
#29
○上村会計検査院説明員 三百件のうち九十件が転貸しと譲渡になっておりますが、この内訳をちょっと持っておりませんので、すぐ申し上げられないのであります。
#30
○吉田(賢)委員 これは町の常識なんですが、町の常識によれば、神田・新橋間の個所などは、ただで借りることは絶対ないというのです。これは私ども何人もの人に聞いているのですが、ただで借りることは絶対ない、相当の権利金をだれかに渡さなければ取得できないというのです。これはもっともなことです。皆さん御承知かどうか存じませんが、東京で二階を一つ借りるのでも、場所によりましては一万円の権利金が要る。そういうようなことでありますので、ただ単に家賃、地代だけで店舗、土地を借りるということは不可能であります。ましてや神田・新橋間というのは、東京目抜きの中心地帯であります。ここをただ単に陳情だけでかりるということは、ちょっと人は信用しませんし、常識は相当額が中間に権利金などでとられるというのです。これはどういう名前でとられるかは別としましても、数百万円の権利金がとられ、あるいは数百万円の月々の上前がはねられるということがずいぶん言われておるのであります。これは先に山田委員から申されましたように、実地調査をなさったのですから、現実の使用者などについてもお当りになったろうと思うのです。そういたしますと、そういうような、つまり何らかの名義で中間搾取をされておるような実例があったかなかったか、権利金とか、あるいはまた何かの名義で金がとられるような実例があるかどうか、こういう点についてお調べになった事実があったらお述べ願いたいと思います。
#31
○上村会計検査院説明員 いろいろありますので、一例を申し上げてみたいと思いますが、年額十五万七千円で借りておるものを、権利を譲渡しておるのが五百万円というふうになっておるのがございました。大体今のお話のように、権利を譲渡しておる場合には、相当の金を得て譲渡しておるというような状況になっております。
#32
○吉田(賢)委員 それはどの辺ですか。お差しつかえないと思うのだが、もうちょっとその辺を詳しく述べていただきたい。
#33
○上村会計検査院説明員 鍛冶橋寄り五号付属というふうに場所はなっておりまして、一例を申し上げますと、契約者が宮本新之亟となっておりまして、他積は全部で六十三平米になっております。それを年間の使用料が十五万七千円ということで貸し付けておられますが、これを五百万円で譲渡いたしまして、譲渡を受けた人がパチンコ屋を経営しておるというふうになっております。
#34
○吉田(賢)委員 鍛冶橋の付近といいますと、最近は東京都庁も整備されて参りましたので、あの辺は非常によくなっております。あの辺ももっともでありますが、さらに新橋の駅に連なっておるあたりも、いずれもやはり数百万円の権利金がとられているということがもっぱら伝わっておりますが、これは御承知ですか。
#35
○上村会計検査院説明員 鳥森の西二十一号、同二十二号という場所の八十八平米を遠藤という方に十八万円で貸しておられますが、これが転貸になっておりまして、転貸された人は酒場、喫茶店を経営しておりまして、月二万円ずつ最初の契約者がとっておるというようなことになっております。
#36
○吉田(賢)委員 なおその辺につきましては詳細御調査願って、次の機会に報告していただきたいと思います。そこで運輸省の鉄道監督局長に伺いますが、一体高架下の店舗を十五万七千円で貸し付けて、六十三平米というと二十坪足らずでありますが、二十坪足らずのものが五百万円で権利が他人に俵渡せられ、パチンコ屋をやっておる。そういうようなことでは固定資産の管理運用は不可能になりはしないかと思います。こういうような事実は鉄道監督局長は調べておると思うのだが、御承知なのかどうか。これはわれわれは
 一例にすぎないと見ておるのであります。まだあちらこちらの例は町ではいろいろなうわさが飛んでおりますが、これは一体どういうような処置をとってこられたのか。監督局のお立場として全然御承知でなかったのか。国鉄は承知しておられると思うのだが、その辺はどういうふうになっておるのですか。
#37
○權田政府委員 お答え申し上げます。国鉄の財産は、公共企業体になりましてから一時国有財産法の適用を受けておったのでありますが、その後改正になりまして、国有財産法の適用を全く受けなくなったのであります。従っていわゆる国有財産ではなくなったのでございますが、その性格はあくまでも直接に公けの目的に供与された有体物、すなわち公物でございます。しかしながら、公物といいながら、その財産の処分その他、ただいま御指摘の貸し付けというようなことについて特別の制限規定がなかった。契約自由の原則で支配されておりまして、一般私法の適用を受けますので、在米はそうなっておった。しかしそれでは公物の性格にももとりまするので、前国会で御承認をいただきました日本国有鉄道法の一部改正法によって新たに契約の解除権を規定いたしまして、国有財産と実質的に同一の性格を持たせるように改正していただいた次第でございます。法的にはただいま申し上げました改正によりまして、重要な財産の貸付については運輸大臣の認可を受けるようにいたしたのでありますが、その重要な財産の範囲に届さないものにつきましては、国有鉄道総裁限りにおいて、その公物の目的に反しない限り、そういう私法上の契約ができる、従ってその範囲においては私法上の問題として処理せられる、法律的にはこうなっておるのであります。
 御指摘のただいまのような問題は、これは非常に穏当を欠くものもございますので、運輸省といたしましてもこれの改善については検討いたしておりまして、国有鉄道におきましても国有鉄道自体の固定財産管理規程というものを持っておりますが、これを二十九年に改正いたしまして、そういうものが不穏当に行われることがないように処置いたして参ったのであります。大体私どもの方の関係から申し上げますとさようなことに相なっておるのであります。
#38
○吉田(賢)委員 私はそういう一般的なことを聞いておるのじゃないのです。この重大な高架下の問題が不法に取り扱われ、従って贈収賄の事件が起り、また国鉄並びに会計検査院が共同で高架下の調査もし、さらに最近の検査院の調査によれば、このような重大な、一種の中間搾取的な、違法な事実が発見されておる。こういうような具体的なことがわかっておるときに、あなたの方ではこの事実を御承知かどうか、そしてこういうことを調査しておるのかどうか。こういうことは、あなたは監督の立場からどういうふうになさっておるのか、この点を具体的に聞いておるのであります。ですから、固定財産管理規程がどうの、国鉄法の契約解除の権限がどうのということは、私どもも一応資料によって存じております。こういう具体的な重大なことは、国鉄も検査院も一緒にお調べになっておるのですから、あなたの方ではわかっておらなければならぬ立場だか、知らなかったのかどうか、全然知らないというならまたそれはそれでありますが、そういうふうに具体的に伺っておるのです。
#39
○權田政府委員 具体的な問題といたしましては、御指摘のただいま起っております事件については、前会も御報告いたしましたが、なお、その後も国鉄にも報告を求め、さらにわれわれも調査をいたしております。
 それからただいま会計検査院の方から御報告がありました具体的な御調査をなさるという、その調査の施行については承知いたしておりませんが、先ほど申し上げましたように、穏当を欠くものについてはこういうものの扱い方について大いに検討したいと思いまして、国鉄からも報告を求めておる次第でございます。
#40
○片島委員 これは運輸省でも会計検査院でもどっちでもいいのですが、三百調べて、約三分の一が転貸あるいは譲渡をしておる、残っておる三分の二は、名義人がおるようになっておっても、内容を調べてみれば、さらに実質的には、このほかにまた転貸しておるような事実があるだろうと思うのです。しかし、それはともかくとして、約三分の一の九十というものが転貸をせられて、十五万円くらいのものを五百万円も権利金を取ってやっておるのですが、われわれが借家をしておって、今おるところの家賃は安いから、今度はだれかほかの者に貸そうというような全く私的な借家の転貸関係でさえ、実際現在はできないのです。少くとも公けの国有財産を黙って転貸し、譲渡をして、莫大な中間搾取を上げておるのですが、これはそのまま放任をしておってよいのですか。これは契約書なんかも調べられたでしょうが、運輸省の当局はどうお考えですか。少くとも公けの品物をいいかげんにしておいて、それをほうっておいてよいのでしょうか。――会計検査院はどうでしょうか。
#41
○上村会計検査院説明員 高架下の扱いそのものについては根本的な問題があるかと思いますが、一応貸しておられる場合には承認がなくして転貸してはいかぬということになっております。そういうふうな場合には結局契約を解除して適当に元へ戻していくというような方法をとるか、それから金をすぐ取れるか取れぬかということについては、契約上必ずしも出てきませんし、実際上非常に不当なものであるという事実については間違いございませんが、法的に取れるか取れぬかということについては、私はちょっとお答えいたしかねる次第であります。
#42
○片島委員 それでは国鉄当局にお伺いしましょう。この九十のものをお調べになったと言われるが、これは契約を解除せられるか何か適当な処置をとっておられますか、そのまま放任してありますか。
#43
○小倉説明員 ただいまの調査の結果につきましては、私は正直のところまだ全部について説明を受けておりません。しかしながら、それにつきましてはいろいろ御質疑にお答え申し上げていきたいと思いますが、ただいまの御質問につきましては、まだ契約解除の手続はとっておりません。
#44
○山田委員 監督局長にお尋ねします。ただいまの監督局長でない方の答弁で、大体放任してあるということがわかったのですが、もう一つ、監督の立場から私は伺いますが、このガード下に油類を使われておるものが非常に多いということです。ガソリンが置かれている場所もあれば、あるいはまた種油を使って仕事をやっておるものもある、それがしかもたくさんの量が貯蔵されておる。こういうことが監督上ほうってあっては、一体どういう事態がいつ何どき発生するかわからぬようなことがたびたびあるわけなんですが、これらについては監督者の立場でいつまでもほうっておいてよいかどうかということです。仕事上における性質も、ただ賃貸借の問題だけでなくて、そういうことを当然勘案された立場で監督されてよいと私は思うのですが、こういうことを調査をしたことがありますか。
#45
○權田政府委員 お答え申し上げます。先ほど申し上げました通りに、実は昨年の日本国有鉄道法改正以前までは、これは国鉄総裁限りにまかしてありましたので、重要なものについては必要があれば報告を求めましたけれども、いい悪いを言う権限を持っていなかったのであります。しかし昨年の改正以来重要な財産の貸付については承認を求めさせて、十分いろいろな判断を加えますが、それ以外のものについては、法律的には国鉄限りの権限にある。しかし御指摘のような社会上重要なものについては、当方としては事実を承知すれば調査し、適当な措置をいたしますけれども、在来個々の貸付の内容についてしさいに一件々々の報告は求めていないのでございます。御指摘のような危険物その他につきましては、そういう危険物の取締りの方の当局によって措置せられて参ったのでありますが、なお、今後は十分実情については調べたいと存じております。
#46
○山田委員 お話を伺いますと、実に私は国民生活上困るような事態が今までほうってあったということが明らかになったと思うのです。監督の衝に当っておられた人たちで、こういう問題についてあなた方と論議をし合ったとか、あるいは現在そういう仕事をなされておる個所があるにもかかわらず、これらの上申とか、そういうことは全然今までなかったものですか、一応伺います。
#47
○權田政府委員 ただいまの御質問は個々の貸付の内容について一々今まで調べておったかどうか、こういうことですか。
#48
○山田委員 そう。
#49
○權田政府委員 その点につきましては、在来は個々の貸付の内容についてそのつど一々調べるということはいたしておらないのです。
  〔「ずいぶん物騒な話じゃないか」
  と呼ぶ者あり〕
#50
○片島委員 この経営改善の経過というものにも、土地建物等部外使用料金の改善をやったということが非常に麗々しく書かれてある。わずか十何坪、二十坪くらいが十五万円くらいで貸されてあったのが五百万円も権利金をとって貸す。三十三倍です。三十三倍にのぼる権利金をとって転貸しておる、こういうことになりますと、国有鉄道は非常な膨大なる土地建物を持っておるわけなんですが、この管理が全く採算も何も検討しないで、五百万円の価値があるから五百万円の権利金をとって伝貸したのでしょうが、それを十五万円で貸しておる。この事例を全国的に調べたら私は膨大なものになるのではないかと思う。経営を合理化する、改善するといっておきながら、また運賃を値上げしなければならぬというような事態に立ち至っておりながら、この膨大なる土地建物等の財産の管理はまことに放漫なやり方をやっておるということが、この一例をもって見ても非常に明確になっておるのですが、この点について、これだけ麗々しく書いてございますが、これを一回全国的に御調査になってどういうふうなむだがあるかということを、一つ決算委員会の方に明らかにしていただきたいと思う。ここにただ文字だけを書いていただいても裏をちょっとのぞいて見れば、十五万円が五百万円になったり、あるいはまた自分で借りたやつをほかに転貸して毎月々々また貸し料をとっているというような事実をそのまま放任しておいて、経営の合理化をしなければいかぬというようなことを麗々しく書いてみても、これはわれわれとしては承知できない。一つ早急に、これは全国的に今調べようといっても―おそらく私はこういう資料は国鉄にあると思います。これだけ行政管理庁あたりから騒がれたのでありますから、あると思いますが、あるだけの資料に基いてどのようなむだなことが行われておるかということを、一つ数字をもって本委員会にお示しを願いたい。
#51
○神近委員 私も同じことの不審を持っていたのです。こういう年額十五万円の家賃に五百万円の権利金がつくと一いうようなこと、どこでもそういうことが行われているということは、鉄道がお貸しになる地代というものが不当に低いことからこういう汚職的なものをたくさん出すということになるのではないかと思うのです。たとえば鍛冶橋から東京駅付近の鉄鋼ビルに関する譲渡の問題の資料を出していただいたのを見れば、表通りは坪四十万円の価格と査定されている。その裏側だから、あるいは三角地点でどうもそれだけの値打ちはないから、あれは三井信託の査定を受けて六万円に売ってある。そういうような四十万円と六万円というのは非常に私どもはおかしいと思う。地所の裏側であるとか表側であるとかいうようなことがあっても、鉄鋼ビルとしてはそれだけの地所がどうしてもほしかったということになれば、私は裏側と表側とのなには必要ないと思うのです。まあ、多少の値引きをしても、四十万円と六万円では非常な違いがある。そういうような国鉄の所有だからということで乗じられて、何をいってもまあうまいことをいっておけば役人たちは納得するというようなことで、そういう査定で買い取られている。それは一例ですけれども、年額十五万円の地代というものが五百万円で取引されるということ、あるいは年額十八万円の家賃が、さらにその上に年額三十四万円の上前をその中間の借り手がとっているというようなことを考えると、これはどうしても不当に安いからこういう問題を起しているということになると思うのです。それで一体あの地所の地代をおきめになるときには、その周辺の地代とのつり合い上どういうような査定をしていらっしゃるのか。その根拠なり、あるいは歴史――その土地がまだそういう価値を生まなかった時代にきめたことで、これは契約でこれを増額することができなかったのかどうか、そういうことをちょっと伺わしていただきたい。
#52
○小倉説明員 土地建物の貸借に関する評価は、これは前々から御指摘も受けておりまするので、十分慎重にいたさなければならぬということで、各鉄道管理局長におきまして、昭和二十九年度から土地建物評価委員会を設けまして、その意見を伺った上で料金の査定をいたしております。ただいまの御質問と多少離れる点がございますが、この際私の考えを率直に申し上げさせていただきたいのでございまするが、今までだんだんと高架下問題についておしかりをこうむって参りました。事実結論的に申しますると、これはまことに私ども相済まぬことではございまするが、現在の高架下の管理については、管理能力という点につきまして私ども深く考える点があるのでございます。それで高架下の貸付につきましては戦後一時非常に乱れまして、いろいろな不法占拠がございまして、それが現在のこういう社会情勢におきましてはなかなか徹底的にこれを整理することができませんで、ずるずる参ったということも事実でございます。それからだんだん御指摘になりました権利金のついておるということも、私ども全然承知しなかったわけではございません。ただこれを徹底的にいたしますには、何か根本的に私どもが考え直さなければならぬ大きな原因があるのではないか。それでかつては不動産会社に委託いたしまして、不動産会社の管理能力を借りたらどうだろうか、こういう考えをもちまして相談をいたしたこともございます。そういたしますれば、もし不動産会社が管理するとすれば、私の方としてはその一定の料金を間違いなく集金できるのでございまするので、そういう方法をとってみたらどうだろうか、私どものところではとうてい手も回らない点があるのだから、こういう意図のもとに相談をいたしましたのですが、とんでもない、とうてい引き受けることはできないというふうなことで断わられたような実情でございます。
 それで、今回のいろいろな容疑者を出しました点につきまして、私ども深く考える点もございまして、高架下につきましての洗いざらいを取り調べて、権威ある委員会の御指示を受けて、あるいはまた各方面の御協力も得て、この高架下をいかにして処理していくかというふうなことを、徹底的に御教示もあずかり努力して参りたい、こう考えております。
 まことに今回のことは何とおわび申し上げていいか、ことに運賃法案もお願いいたし、予算もお願いいたしますさなかに、いろいろな不祥事件ができましたことについては、まことに何ともおわびのしようがない。ただおわびのしようがないだけではいけませんので、これを機会に何か根本的な対策を立てて参りたい、かように存じております。
#53
○神近委員 もう副総裁が相済まないとおっしゃる以上、深追いするわけにはいかないのですけれど、これはやはり鉄道の経理というものが非常に疑惑を生んでいる、まあめちゃくちゃというのが一般の通念ですから、それでどうせ鉄道の人なんかろくに何も知らないというようなことでなめられていらっしゃるということが一点。それを是正するためには、今度の問題なんかについてはっきりと、どういう粛正方策をとるかという態度を見せていただくということが一つ、それからもう一つは、鉄道所有地、たとえばガード下のようなところが、その地区の評価に合せて不当に――今調査委員会とかにかけて評価してもらっているとおっしゃるのですけれど、不当なこと、つまりそういうことによって仲介的なお金をもうけるボスたち、ブローカーたちを吸い寄せることになるのですから、その点も是正なさることが――特に今度の問題になっているところは新設のところであって、まだそこに入った者もごく安定した形にはなっていない。そういうところから一つ腹をあらためて、評価の額を当りまえにして、もうほかから中間搾取、中間利潤をねらうことができないようなところの値段まで引き上げて、そして適当な業者に貸すというようなことをなさるよりほかにないと私どもは考えるのです。私はこの点では、不当に低いということがこういう汚職とかあるいはブローカーを吸い害せるということを言って聞かせた方があったので、なるほどというように考えましたので、その点一つ国鉄もよくお考えになって、谷合いのようなところがあれば、そこへ土が流れてくるというのは当りまえです。こういう高価な地面の中間に、国鉄のようなただみたいな貸地をなさるということが、こういうことを生んでいるということは、よく御反省なさった方がいいと思います。
#54
○小倉説明員 料金につきましては、ただいままで再三再四料金の引き上げをして参ったのでございますが、御指摘の通りに何分にも高架下が繁華街を貫いておりますので、これは主観的に見ますと、幾らの価値があるか、利用者によって非常に違いますので、料金を相当上げましても、管理が不足いたしますればやはりそこに権利金がついてくるおそれが多分にございます。しかしただいまの料金につきましては、その高い安いにつきましてさらに再検討いたして参りたいと思っております。
 このガード下の整理につきましてはいろいろ難点がございますが、私、本日率直にお話し申し上げたいと思います。一つは暴力ということがございます。(「暴力とはどういうことだ」と呼ぶ者あり)いろいろ戦災から引き続きまして占拠しておるやからもございます。(「暴力などにおびえておっちゃだめじゃないか」と呼ぶ者あり)それから次には法律上の問題もございます。と申しますのは、私どもはガード下につきましては、譲与財産としまして、これは公法上の契約だと考えておりますが、しかしそれは疑問もございまして、あるいは借地借家法の適用があるかないかという点につきましても、まだはっきりは割り切れておらないようにも存じます。それからただいま申し上げましたように、この利用価値が利用者によって違って参りますので、そこにどうしても誘惑あるいは権利金というようなものがつきまとうおそれが十分ございます。こういう点をいろいろ率直に申し上げまして、権威のある方の委員会にもお話ししまして、国鉄として今後いかようにこの難問題を解決するかということにつきまして御指示を受け、それに向いまして断固として整理に邁進いたしたい、かように考えております。
#55
○青野委員長 吉田さんにお願いしますが、一問御質問があるそうですが、井本刑事局長に対して、できるだけそれの方を先に……。
#56
○吉田(賢)委員 あなたのお言葉の中で聞きとがめる問題が一つあったのです。つまり高架下などの各般の問題の解決について、何か暴力が伴うというようなお話を聞きました。これは聞き捨てならぬと思います。
 そこで、刑事局長に要望し、かつ伺うのであります。やはり国会でいやしくも国鉄の副総裁から高架下問題に暴力が伴っておるという発言がありましたことは重大な問題であります。そこで法務省としては、暴力の所在、暴力のあり方、暴力が国鉄の経営資産管理にどういう影響をしておったのか、どういう事実があったのか、こういう点について国鉄をよくお調べ願って、そしてこれは十分に究明し、糾弾してもらわねばならぬと思います。いかがでございます。
#57
○井本政府委員 ただいまの副総裁の御発言の内容、よくわかりませんが、もし暴力によってこの用地の買い上げがなされたということがありますれば、それは刑法上の犯罪を構成することでございますし、昨年来われわれは暴力事犯につきましては徹底的な検挙を励行して、現在もなおやっておりますので、さような方針とにらみ合せまして、もしそのような暴力事犯がありますれば、これは仮借なく検挙を続けて参りたいというふうに考えております。
#58
○吉田(賢)委員 今の発言の内容は抽象的でございますので、具体的な事例について直接お聞き取りになり、御調査になって、その上で捜査を進められんことを望みますが、いかがですか。
#59
○井本政府委員 直接よく伺って、事犯に対しまして善処いたしたいと考えます。
#60
○吉田(賢)委員 副総裁に伺いますが、ただいまのあなたの御発言は、これはやはりその事実の大小にかかわらず、私は非常に大きな暗影を国民に投げかけておるものと思います。あなたは一局長であるだけではありませんで、本日は国鉄を代表しての御答弁、御発言でありますから、私どもは非常にこれを重視しております。多少でも国鉄の資産の管理運営上、暴力が介在するということがございましたならば、これは断固としてあなたとしては戦ってもらわねばならぬと思います。今法務省を代表した刑事局長の御発言もある際でありますから、法務省とも十分に御協議になり、また事実を申し述べ、提供をせられて、捜査に一つ御協力せられんことを望みます。どうでございますか。
#61
○小倉説明員 私の舌足らずで大へんおしかりをこうむりましたが、暴力と申しますのは国鉄に対する暴力という意味ではございませんで、その当事者間で転貸したり転々貸したりする場合にいろいろな実力的なこともあるやに聞いておりましたので、そういう点が転貸者と被転貸者との間にいろいろな錯雑した問題があるということを申し上げましたので、私どもの方に対しての暴力という意味ではございませんでした。しかしながらもしそういうふうにおとり下さいましたならば、私どもの方はただいま取り消しておきまするが、ただ抵抗は、また貸し的なものを排除する場合にあるいは抵抗のきつい場合がなきにしもあらず、こういうことでございます。
#62
○山田委員 今の副総裁のお言葉を伺って、なきにしもあらずというふうなことであるとすれば、これはあるということですね。やはりこれは非常にゆゆしい問題だと思うのです。と同時に、先ほどの新橋、有楽町、神田間の調査はしたが、三百件のうちで九十件が転売されておったというけれども、一番多く転売されておる個所と見られるのはやはり秋葉原から先御徒町、あの辺が一番転貸の個所の多いところと見られている、そういうことが今あなたの言われる言葉から想像しますと、ボスとか町の顔役とかあるいはブローカー等がこれについていろいろ暴力ざたがあるように言われるわけだと思うのですが、とにかくこういう問題はやはり徹底的に当局と連絡をとって処理しない限りにおいては、国鉄の経理はいいかげんだということが国民の間から当然声として起ってくるわけなのです。こういう問題が決定的に処理されないうちに鉄道の運賃の値上げなどとんでもない話だ。一体こういう問題は、徹底的にあなた方が本気になってやった結果として、どうしてもこれだけの赤字だからやるんだということが出ない限りにおいては、やはりどうしてもあとを引くのです。こういう問題はいつになっても国鉄の経理はでたらめなのだという印象が起るのですから、こういう点についてもっとあなたにはっきりした考え方で、――さっきは今までちっとも処理してなかったという答弁だったし、今度はまたいろいろなことが、暴力事件が末端においてあったかのごときことであるけれども、これじゃどうしても処理ができぬと思うのです。もっと国民の利益を守るためにはっきりした態度で臨んで、処置すべきものはやはり処置するという考え方でなければならぬと思うのです。そういう点についてあなたはもっとはっきりした答弁を願いたいと思うのですが、どうですか。
#63
○小倉説明員 もちろん私どもはガード下を放置しておくのではございません。いろいろ工夫もし努力もして参ったことは申し上げた通りでございます。さらに今回機構を改正いたしまして、従来は東鉄における事業課がガード下の賃貸借契約その他を管理いたしておりましたが、今回これを、建設部をこしらえまして、人数もふやし、ガード下について新しく整理を始めるという実は矢先でございました。しかし今回のこういう事件もございましたので、さらに強化する意味でただいままでは実際の下部機構といたしまして保線区が衝に当っておりましたのを、さらに至急管財区を特別に設けましてガード下の管理に当りたい、こう考えております。先ほど私ども承知いたしておりませんでしたが、御報告の中にありました前の分の百三十件の転貸の分につきましては、十五件整理済みでございます。それでまことに遅々としておりまするのは、先ほどもちょっと申し上げましたが、現実の問題につきましては、いろいろ抵抗が多く――この抵抗というのは決して暴力を意味するということではありませんが、いろいろな点で哀訴嘆願もございましょうし、あるいはいろいろむずかしい点もございまして、事実問題としてはなかなか進まない、しかし一生懸命に努力しているということだけおくみ取り願いたいと思います。
#64
○青野委員長 それでは委員諸君にはちょっと相済みませんが、委員長から重大問題で関連しておりますので、權田監督局長、小倉副総裁それから上村第五局長にそれぞれ御答弁願いたいのは、私は運輸委員会に四年おりましたが、そのときに、長崎国鉄総裁当時でしたが、なぜガード下のまた貸しを整理しないのか、おそらく全国を通じて一年間ボスのふところに入ってくる金は十億を下らぬと推定するがと言うたときに、長崎総裁は生命の危険を感じるからやろうと思ってもやれませんということをはっきり申された、そのときに法務省を代表して刑事局長、東京地方裁判所は裁判長、検察庁は有力な国民の利益をあくまでも確保するという気慨のある検事を一人、東京都内は警視総監、参議院から一、二名、衆議院から一、二名でガード下の根本的の整理をしてボスを排除して、もって国民の利益を確保していくのだという一つの整理委員会を作れということを、私は長崎総裁の生命の危険を感じるからできませんということに対して提案をした、それが今日まで延び延びになっております。たとえば委員諸君からの御質問に非常に突き進んだ具体的な話がありませんから私が申し上げますが、二十六年に国鉄をやめた幹部で組織しております株式会社鉄友会、それが二十六年に新橋の駅の下の約四百坪を、通行の妨害にならないように、その両わきに一定の間隔をおいて、両わきにたくさんの乗降客と通行人がありますので、いろいろな品物を売りたいから、高架下を貸してくださいという名目で契約が行われ、その契約は年間六十九万円、建坪は今申しましたように四百坪、それを鉄友会は京浜百貨店に貸して、一ヵ月百八十万円の金をとっておる、国鉄に鉄友会が納めるものは一カ月六万円弱である、六万円足らずの金を納めて百八十万円というものを中間搾取しておるのは、長崎総裁の当時からいわゆる国鉄一家、自分たちの大先輩の局長級あるいは副総裁等を歴任した人だからしようがないというようなこと、一方には、それを極力清算をし、整理をしていけば、必ず暴力がついてくる。今小倉副総裁のお話の中に、戦争のどさくさで第三国人も関係しているというが、確かに第三国人、たとえば台湾に籍を置いておる人とか、朝鮮の諸君も介在しておりますが、これが命が惜しいとか、暴力が伴うとか、国鉄にずっと数年前、数十年前に勤めておった局長級だからどうもしようがないということで、国鉄本社は一ヵ月六万円の使用料を取って、自分たちの先輩で作っておる鉄友会は一ヵ月百八十万円の金を巻き上げておる。暴力がこわいから、情実関係が切れないからということでこれを黙認しておる。それを私は運輸委員会のときに必死に食い下って、ようやく直接の契約のところまで行きましたが、なぜあの百貨店の中に、一定の四間なり五間なり、いざ一朝火災でもあったときに消防自動車が二台すれ違って通れるような道路を作って、その左右に百貨店なら百貨店と直接契約をして貸すなら貸す。そういうように、道路の妨害になりません、遜行人に便宜のいいようにものを売るから、妨害にならぬ範囲で売らして下さいと言いながら、天下の公道、高架下の、道路と道路の間で必ず通らなくてはならぬところです。それを一定の時間が来たら閉鎖してしまう。翌日の朝になって一定の時間が来れば、ようやくあける。何の権利があってああいうところに、申請の目的をはき違えて、そういうことが今まで見過ごされたか、この点に対して暴力でもあるのか、こういうことを暴力のお話が出ましたから申し上げておくが、こういうことが、今全国至るところにあると私は思うのです。そういう点については、私どもの意見によって小倉副総裁が中心になって直接契約をするということになっておるそうでありますが、この点についても、暴力などが介在すれば、法務当局と話し合って、そういうことがこの決算委員会で具体的に言われるなら言っていただきたい。言われなければ、法務当局、特に井本刑事局長あたりと具体的な話し合いをして、これを整理づけていく。そうしないと、せっかく多数決をもって自民党の諸君の力で一割三分の運賃値上げが行われてみても、おそらくこの二割か三割は、こういう方面に結局うやむやに流れていく。これを根本的に整理しなければ、国鉄の精神的な合理化が完成したとはいわれないのです。こういう点について、テスト・ケースとして私が提案しますが、会計検査院の上村局長はどのところまで新橋高架下の問題をお調べになっておったのか。そういう事実を御存じになっておるか。またそれについて小倉副総裁の御答弁なり、權田監督局長の御答弁をお聞きしておいて、各委員が御質問なさるに便宜がいいようにして差し上げたいと思います。
#65
○上村会計検査院説明員 ただいまお話の鉄友会につきましては、現在承知しておりますところでは、年間の使用料が二百三十八万円に上ってきております。それから鉄友会が京浜デパートに貸しておる金額が、先ほど委員長が仰せのように百八十万円というふうになっております。ただこれにつきましては、私、実は現場を承知しておりませんが、全体で、また貸ししてもうけておるか、もうけてないかというような点は、なお調べてみないと、デパートとして設備をしておるというような面がどういうふうな関係になっておるということもございますので、この件がどうであるかということの最後の結論はちょっと出しにくいかと思います。
 このガード下の問題については、先ほどもお話がございましたように、国鉄の方はガード下は事業用財産だということで金も安く貸しておられる。しかし実際は非常に高く取引されているというところに、いろいろな問題が起ってくるんだと思うのです。そうして結局はガード下を貸す場合の法的性格が一体どうであるかということが、必ずしも明確になっていないというようなことが、非常に災いしているのではないかというふうに考えますので、その点を非常に明確にするということ、それによつて今後のあり方をどうするかということをきちっときめてやるべきじゃないかというふうに考えます。今のように事業用財産ということで、必要の場合はいつでも取れるんだ、転貸もできない等いろいろの制限があるんだということであるならば、そういう方法を徹底的にやるべきだというふうに実は考えるわけです。そうでなしに一般的な取引ということにいくならば、一般的な取引にいけるものかどうかということ検討して、一般的な取引の使用料に合うような形にできるだけ持っていくべきだ。このいずれか基本を明確にして処理をやっていくべきものじゃなかろうか、かように私自身は考えております。
#66
○小倉説明員 ただいまの鉄友会につきましては、昨年の九、十月ころから鋭意折衝させまして――させましてと申しますのは、国鉄としてはまた貸しはいかぬ、鉄友会は排除するという申し渡しをいたしまして、現実に京浜と鉄友会の問題をいかにするかということは、一応当事者にまかせまして、私どもの方では鉄友会を排除するという強い決心のもとに進んで参りまして、結論を申し上げますと、今月に両者の調印ができまして、鉄友会は排除せられ、四月一日から直接に私の方からデパートに賃貸の契約をいたすということに相なっております。それで数字の点について申し上げますと、ただいまのところ月の家賃四十五万円を私の方で鉄友会から取っております。その四十五万円と申しますのは、ガード下の料金算定の規則がございますので、それに準拠いたしまして、四十五万という査定をいたしたのでございますが、御指摘の通りに鉄友会はデパートに対して百八十万円月々取っておったと承知しております。それで今回鉄友会を四日一日以降排除いたしますにつきましては、京浜デパートに対する家賃を四十五万円でなく、相当料金を上げて契約いたしたい、年間五、六百万円以上の増収をはかって参りたい、かように考えております。従いまして鉄友会となぜ即時にいたさなかったかと申しますと、排除される方につきましても、いろいろさまつな残務の整理もございましょうし、また契約が三月三十一日になっておりますので、三月三十一日限り鉄友会を排除し、四月一日から直接に契約する、かようなことになっておりますので、御承知を願います。
 それから通路の問題につきましては、以前には通路は通路として料金をとっておりませんでしたが、現在は鉄友社からも道路の分まで含めて料金をとっております。従いまして、直接に契約をいたします四月以降の通路の分につきましてはやはり料金を収領する、かような方針で参りたいと存じております。
#67
○權田政府委員 ただいま御指摘の具体的な問題については、国鉄においてさよう解決をいたしたのでございます。この中間の不当利得をもっぱら意図いたしますまた貸しの問題については、私どもとしてもこれはいけないことだと存じまして、先ほど小倉副総裁が申しましたように整理させておりまするが、まだ残っておりまするものにつきましては一日も早く整理させたいということは、まことに私どもといたしましても同様な考えでございます。
 なお先ほどちょっと御説明いたしましたように、根本的には、会計検査院からも御指摘がございましたが、国鉄財産の性格というところがただいまのところでは、私が先ほど御説明いたした通りになっておりまして、この点なお明確を欠いておる点がございます。従って今国有財産でない、しかし公物ではある、これの貸付その他が、私法上の適用を受ける、公法上の契約ではない、この間が非常に疑義のあるところでありまして、私どもといたしましても、現在国有財産においてもその疑義がございますので、国有財産自体についてもその点において関係方面で検討いたしておりまして、私どもも相談いたしておりますが、この疑義の解明と相待って国鉄財産についてもこの点を法律的にはっきりいたしまして、根本的にはこういう大きな問題を片づけたい、かように考えておる次第でございます。
#68
○青野委員長 これは質問ではありませんが、一つ私から希望しておきます。この問題はかなり具体的な問題ですから、小倉副総裁の御答弁を聞いて委員諸君に誤解があってはなりませんから申し上げますが、現在国鉄は四十六万円一ヵ月にもらっている。差引百三十四万円はまだ鉄友会が上前をはねている。けれども、昭和二十六年の四月十二日に株式会社鉄友会が契約をして、二ヵ月後の六月にはもう京浜デパートに貸している。その貸したときに何ぼで貸したかわかりませんが、そのときは一年間六十九万五千五百三十二円という数字が出ている。そうすると一ヵ月に割ったら国鉄がもらうのは六万円弱でしょう。そうして二十八年には七十二万二千七百二十八円、これが最近三十年になって五百四十六万一千六百八十円という数字になっている。これは国鉄に入る金ですよ。しかし現在でも四十六万円国鉄がもらって、なおかつ一ヵ月百三十四万円を鉄友会がはねているのです。こういう点から考えて、この会社は契約はしたが、全然使用しないものなんです。すでに百貨店には二カ月後に貸している。しかもそのガード下の建築一切、コンクリートを入れて五千五百三十五万三千七百四十一円、どこを押せばあの設備にそういう数字が出るのですか。ガード下は上にレールが通っている。屋根は要らない。コンクリートも一尺も二尺も打たない。道路はふさぐ。時間がくればふさいで交通の妨害をやる。時間がこなければデパートはあけない。そういうことで、しろうとが考えても五千五百三十五万円の金をかければ、鉄筋コンクリートで東京一番の映画館ができる。そういうことを考えると、あまりにも鉄友会の諸君の見積りがでたらめである。それを後輩の現職の副総裁以下各局長がうのみにしていくところに汚職に通ずるものがある。そういう点は、一つ会計検査院と權田監督局長あたりが十分具体的な話し合いをして、現地を見てごらんなさい。私は委員長として詳細にじきじぎ調べたんですよ。そうすると百万円で今度一ヵ月貸すということになると、京浜デパートは一ヵ月八十万円家賃が軽くなるわけです。そういった中間搾取については東京都内において調べてくれば幾らでもある。ただ權田さんは鉄道監督局長という名前ばかりで月給をもらっていちゃいけない、こういう点は、熱心に調べなければだめです。会計検査院と協力して調べ上げた資料を数字にして全決算委員に御配付願う、これを私は、希望しておきます。
#69
○吉田(賢)委員 今の鉄友会の問題は、これは非常に重大なことであります。これは、なお明らかにしておかなければならぬと思いますが、この株式会社鉄友会の社長もしくは会長、代表社員はどういう人か。国鉄に前歴のない人ですか。これは副総裁にお願いしておきますが、時間もだんだん迫っておりますし、まだ行政管理庁にも御質問をしておりませんので、あなたの御答弁も簡潔にお願いします。
#70
○小倉説明員 鉄友会の会長は相良千明と申しまして、元鉄道の職員でございます。
#71
○吉田(賢)委員 どういう職員ですか。
#72
○小倉説明員 最後の職名が今ちょっとわかりませんので、取り調べましてすぐ御報告申し上げます。
 それから社長は大石与市郎と申しまして、これも元鉄道の者でございます。これも最後の職名はさっそく調べて御報告申し上げます。あと常務が二人おりますが、これは民間人でございます。
#73
○吉田(賢)委員 この鉄友会というのは商事会社のようでございますが、これは元来おもに何をしている会社ですか。
#74
○小倉説明員 かつては、このデパートの直営をやったこともございますが、なかなかしろうとのデパート経営は成り立たないということで、京浜デパートに貸した、こう承知しております。
#75
○吉田(賢)委員 そこでこのデパートに貸し付けてまた貸し料をとってそれでやっておる会社のように思われますが、そこで転貸料を百八十万円とすれば、最近の数字によりましてもなお約百三十五万円が差益になっておる。あなたの方では今後四月一日から年間五百万円ないし六百万円の賃料の引き上げを予定しているらしい。どういういきさつがあったか存じませんけれども、いずれにしても、デパートでは百八十万円で経営が成り立っておる。ところがあなたの方で年間五百万円の増収とすれば月四十万円余りということになる。なぜ一体こんなに安く貸さなければならぬのか。差金だけでも百万円近くになるそれで貸しましょうというのが、大体あなたの方のもくろみらしいか、どうしてそういう数字を出したのですか。
#76
○小倉説明員 鉄友会はガード下で工作物を持っております。なまのままで、ガード下ではデパートにはなりませんものですから、その内側にコンクリートで工作物を持っております。そういうふうな資産を約五千五百万円くらい所有いたしております。今回京浜デパートはそれを買い取ることになるだろうと思います。従ってそれだけは京浜デパートに従来よりも負担が重くなるということになります。しかし料金の点につきましてはただいまは大体の見当を申し上げただけでございまして、なお確定につきましては詳しく算定をいたし、四月一日までに間に合わせたいと存じておりますが、先ほども申しましたように単なる民間の商取引と同じということにいたした方がよいか。しかし民間の取引は、国家あるいは公社よりも土地使用料、建物使用料等、一般に高いのが普通だと聞いておりますので、私どもの方では理由のつく限り料金を上げて参りたいと思いますが、ただいま申しました固定資産の買い取り、いろいろな固定資産の税の負担というようなことを考え合せますと、鉄友会と京浜デパートとが直接契約いたしておりました料金をそのまま査定するがいいかどうかということにつきましては、なお検討してみたいと思っております。
#77
○吉田(賢)委員 四月一日といえば間もなく差し迫っているのでありますが、何かまだ検討途上のような印象を受けます。そこであなたになお重ねて伺いますが、鉄友会はなまのままの高架下は貸さない、工作物を所有しておるというが、工作物とは何ですか。
#78
○小倉説明員 コンクリートの構築物でございます。
#79
○吉田(賢)委員 一言でもっと具体的におっしゃったらどういうことですか。
#80
○小倉説明員 内訳を申しますと、建物が三千五百七十八万八千余円になっております。それから電気設備が九百四十五万三千円になっております。そのほか給水設備、諸設備等を合せまして四千六百六十万円余でございます。それから建設補償費関係といたしまして、エレベーター工事費、物資部施設撤去の工事費、コンコース設置工事費等で六百余万円になっております。そのほかの建設費関係では、構内電気設備改修費が百四十二万円、それから構内埋設ケーブル工事費が五十万円、事務室改良その他の工事費が八十一万円、これを総合計いたしますと、先ほど私が申し上げましたような五千五百三十五万余円に相なるのでございます。
#81
○吉田(賢)委員 ちょっとはっきりしませんが、高架下の建物といったら、具体的に何ですか。
#82
○小倉説明員 御承知の通りに高架下はれんがまたはコンクリートでございますが、上を列車が走っておりますので、雨漏り等の個所が相当ございます。デパートのようなものを経営いたしますには、コンクリートで外壁から屋根を全部作らなければなりません。そういう構築物でございます。
#83
○吉田(賢)委員 高架下にそれぞれこまがあって、そこにコンクリートでひっかけてデパート用にする。それは高架路線の建造物に接着してしまうのじゃないんですか。接着してしまえば、それは国鉄の所有に帰するんじゃないんですか。国鉄は、自分の所有にしないで、他人の所有物件をひっつけてしまうようなものを認めるのですか。それはどうなんです、はっきりして下さい。
#84
○小倉説明員 私は密着させずに内ワクのように聞いております。しかしこれもはっきり専門家に聞いたことではございませんので、調査しまして結果を御報告申し上げますが、私が今まで開いた範囲では、高架下に一つの建物を入れたのと同じだと聞いております。
#85
○吉田(賢)委員 建物を入れた、すきをこさえた、持ち出し得るもの、そういうことはちょっと常識上考えられません。これは鉄道会館と、それから連絡上屋の場合にも問題になったことでございますが、こういうものに三千五百七十八万円という計算をしているのですが、三千数百万円の他人の物件をあなたは密着しておらぬとおっしゃいましたけれども、ちょっと常識上考えられないのであります。そんな必要はないのであります。実情から言えばみんなひっつけたらいいのであります。何もすきをあけておく必要はごうもないと思います。木ならまた別ですが、コンクリートのものでそういうようなことはどこでもわれわれは見受けません。それをあなたは具体的に知らないのならばやむを得ませんけれども、ひっついたものと思う。ひっついたものを、三千数百万円の他人のものを認めるというようなこと自体が、国鉄の固定資産の管理の上で一体どういう結果になるだろう、しかもそれはさっきの説明によれば、今度は京浜デパートへ売却する、こういうことを認めているらしい。京浜デパートへ株式会社鉄友会が三千数百万円という高架下に密着した所有不動産を売却する、それを認める、こういうことになって参りましたならば、三千数百万円あるいはその他の設備も同種と考えれば、四、五千万円の物件が他人に所有権が転々することを国鉄は認めるということになる。こういう問題はいよいよいつまでたっても解決しません。言いかえれば国鉄が有利な正当な筋を通した解決がだんだん狭められることになる。いわんや鉄道監督局長のお話によれば、私法上の契約の原則により民法が適用される今建前らしい。疑義があるけれどもそれが前提になるというようなことになれば、なおさらこの問題はあなたの方はどうにもならぬところへ追い込められていくことになる。どうしてこういうことになったんだろう、旧国鉄出身者がこの会社の代表者になったということが一つの原因でないだろうか、またこういう法律的な点を明確にしないままに所有権が転々することを認めて、四月一日から京浜百貨店に貸すことにするということ自体も、まことにずさんと申しますか、そんな不用意で臨むということになりましたら、いよいよ管理がゆがめられて不利になって、問題をあとに残すと思うのです、どうですか。
#86
○小倉説明員 ガード下は大体におきまして造作をしないとそのままでは使えません。その造作は借受人が造作をする建前になっております。あるいは先ほどもちょっと申しましたが、そういう点が立ちのきの場合に抵抗がなかなか多いという原因にもなっているのではないかというふうに感じまして、こういう点もどうしたらいいか考えてみなくてはならぬと思います。ただいまの鉄友会の三千五百万円のコンクリートの内壁と申しますのは、すっかり会社の資産状態を洗いまして、当初の建設工事費から全部チェックいたしましたので、これは決して水増しとかそういうものではございません、はっきり工事費としてかかっておるもので、しかも現在存在しておるものでございます。
#87
○吉田(賢)委員 それほど精密に御調査になったら、実物が国鉄の高架線と接着しているかどうかということくらい御存じだろうと思う。あなたはどうか知りませんけれども、ほかの知っている人言ってごらんなさい。
#88
○中路説明員 設計図を後ほど提出いたしたいと存じますが、デパートの柱も夜桜ボルトでくっつけたりすることはいけませんので、国鉄の柱を包むようにして立ち上っているという部分があるようでございます。
#89
○吉田(賢)委員 それでは別な角度からお伺いいたしますが、その建物と称するもの、つまりコンクリートの工作物と高架線としての工作物との間は全く分離されておるのですか、空間があるのですかどうですか。
#90
○中路説明員 設計図を取り寄せまして申し上げますが、この接着につきまして、構造的、力学的にデパートの重さが柱にかからないようにしておるのでございます。
#91
○吉田(賢)委員 ちょっと構造的、力学的というだけではわれわれにはわからぬ。たとえば屋台を家に入れてある場合には、その屋台は引っぱれば外に出るのです。ああいうふうに鉄道の所有物との間に空間があるのかと言っているのです。
#92
○小倉説明員 コンクリートも相当分厚なものと聞いておりますので、屋台店のように簡単には動くものではないと思いますが、高架下とは別の工作物になっておるように承知いたしておりましたが、何分にも建設が古い昔のことでございますので、間違いを申し上げては済みませんから、もう一回しっかり調べまして御報告申し上げます。
#93
○吉田(賢)委員 あなたは知らないでおっしゃっていると思う。しかし私の問題にしたい点は、一つは電気設備そのほか等々を合計すると五千数百万円のものを、株式会社鉄友会の所有物として京浜百貨店に売却することを認め、そして京浜百貸店には今後年間千二百万円の賃料であなた方はがまんする方針らしい。しかも以前は月に百八十万円も鉄友会に支払っておった、こういうようなことをあれこれ勘案いたしますると、第一は鉄友会所有の工作物という実体をほんとうにつかまなければいかぬことであります。その実体は同時に二つの面があって、一つは果してそんなに価値のあるものかどうか、もう一つは国鉄の所有に帰すべきものでないのかどうか。所有に帰するかどうかはっきりわからぬままに、他人に所有権の譲渡を認めるというようなそんな乱暴なことをやられたならば、極端に言うならば三千五百万円も値打のある建造物だから、国鉄の高架線よりもこの方が主であります、従物はむしろ国鉄の高架線でありますというような極端な理屈さえ想像されぬことはないのであります。こういう事例はほかにもあるのでありますから、その辺についての考え方なり事実をしっかりと把握しておかないととんでもないことになるのであります。この辺はあなたはどうもはっきりしないらしい。あとであとでとおっしゃるけれども、こういう重大な問題を解決しようというときに、もうすでに調印が終って、権利譲渡を認めたという段階にきて、なおかつあなたは知らないというのでは私はどうかと思うのです。今の管財部長の御説明もどうも納得できません。要するに実物をわれわれ自身も知る必要があるのであります。この問題の鉄友会というのは外郭団体かどうか存じませんが、この首脳部はことごとく旧国鉄の職員であった人、おそらくは幹部ではないかと思う。しかしてこれが膨大な中間利益を得ておったのではないかという疑いが持てます。なるほど五千万円投じておるのだから、百数十万円くらいの利益を月々得てもさして不当でないという理屈があるかもしれません。けれどもそういうことは世間には通りません。いわんやこの国鉄の高架線利用、固定資産の利用などから見ましたならば、こういう存在は許せないのであります。あなたの方では土地の売却についても一応時価を標準として価格を算定しておられる。これが単なる私法的な財産関係であるかどうかという議論はかりにあるといたしましても、そういう特価があるとすればやはり時価に基いて価格を検討しなければならぬ。その辺が非常にずさんにされておるように思われます。やはり旧国鉄の幹部が会社の代表者であったというようなことが大きな原因であるのではないだろうか。こういうようなことでこの問題をいいかげんにお扱いになってそうして次へ次へと転々としていっている。最後の京浜百貨店に貸す場合でも、つまりまた貸しをする場合でも、また貸しを認めないということは、あなたの経営改善の経過にもはっきりうたってあるじゃありませんか。経営改善の経過の資料の中で、固定財産規程の改正をすると同時に、譲渡、転貸等に関する事項を明確にし、中間の不当利得排除をはかったと言うているにもかかわらず、転貸を許さない原則であるにかかわらず、鉄友会なるがゆえに京浜百貨店に転貸を許して月々百数十万円の中間利益を得せしめておったということになっておるのであります。この事実は、ここに刑事的な不正があるかないかは別といたしましても、固定資産の管理における典型的な醜い一つの例として取り上げて検討していく価値があると私は思います。こういう角度からこの問題についてはもっと究明しなければならぬと思うのです。どうも今のあなたの御答弁によれば十分事実をつかんでおられないうらみもありますので、私自身も実情の調査をさらにやってみたいと思います。さらに国鉄といたしましても、今指摘した問題点について、京浜デパートと鉄友会とにどういう関係があるか、また契約の進行がどの程度になっておるかは別といたしましても、ともかく根本的に再検討する必要があると思います。再検討なさる意志でもありますが、またその必要がないとお思いになりますか。
#94
○小倉説明員 実はこの問題については前に御指摘も受けましたので、私ども鋭意事に当って参ったつもりであります。鉄友会といたしましても五年、七年存続しております会社でありまして、これを排除いたしますことは会社の存立にかかわることでございますので、抵抗も相当多かったのでありますが、無理にそれを排除いたしたのでございまして、直接に契約をしろというふうな大方の御意見を忠実に実行いたした次第でございまして、実はおほめの言葉はいただけないにしましても、いろいろ不手ぎわな点がございましたが、その趣旨で中間を排除したという点につきましては、私六十点くらいいただけるのではないかと実は思っておったのでございますが、だんだんさらに御注意もございますので、今後につきましてさらに検討して参りたいと思います。
#95
○吉田(賢)委員 それでは聞きますが、この鉄友会は京浜百貸店にまた貸しするときに権利金は何ぼ取ったのですか。
#96
○小倉説明員 私たちは内部使用といたしまして、権利金は――少くとも権利金がましいものは差し控えるようにということを鉄友会には申しておりまするが、しかし先ほどの固定資産のこともございますし、それからやはりこういうふうなものの売買につきましては、実費通りともいかないと思います。先ほども申しましたように、この鉄友会から京浜デパートヘの移転は当事者同士にまかせましたのですが、大体私の仄聞するところによりますれば、計算をしっかりいたしまして、株の売買ということで決済をつけた、こう承知いたしております。
#97
○吉田(賢)委員 私の伺っておるのはそうじゃなしに、元株式会社鉄友会の直営のデパートであった、それがしろうとの経営でうまくいかないので、京浜百質店にまた貸をした、こういうことになっておるので、そのまた貸の権利金は幾ら取ったかということです。端的に申しますと、六百万円じゃないのですか。
#98
○吾孫子説明員 別に権利金というようなことはなかったようでございます。使用料金の関係だけできめたように承知しております。
#99
○吉田(賢)委員 名前は権利金かどうか存じませんが、六百万円が授受されておるという事実は確認はしないまでも、うわさでも何でもあなたの方は御承知でないのですか。聞き及んでおりませんか。
#100
○吾孫子説明員 そのようなことは承知いたしておりません。
#101
○吉田(賢)委員 この鉄友会は資本金はどのくらいの会社ですか。
#102
○小倉説明員 資本金は今調べておりまするが、私が聞きましたところでは、保証金を何がしか納めておったが、しかし今回それも清算したということを聞いております。
#103
○吉田(賢)委員 資本金を伺っておるのです。保証金なら保証金も述べて下さい。
#104
○小倉説明員 一千三十八万余円だそうでございます。
#105
○吉田(賢)委員 それはいつ一千三十八万余円になったのですか。建設当時及び転貸当時幾らでしたか。
#106
○青野委員長 小倉副総裁に御注意しておきます。質問の要点に御答弁願いたい。今の吉田委員からの質問は、昭和二十六年四月十二日に契約したその当時の資本金は幾らか、二ヵ月後の六月に京浜百貨店に譲渡した当時は幾らか、こういうような質問の要旨ですから……。
#107
○小倉説明員 出願者は昭和二十五年十一月二十二日、資本金一千万円の株式会社として設立いたしました。二十九年十一月に一千三十八万七千五百円に増資をしております。
#108
○吉田(賢)委員 それは払い込み済みですか、授権資本ですか。
#109
○小倉説明員 授権資本が四千万円でございます。ただいま申し上げましたのは払い込み済みの額でございます。
#110
○吉田(賢)委員 そこで京浜百質店へ売却した代金は幾らですか。
#111
○小倉説明員 調印いたしまして、まだ細目の点につきまして多少のやりとりがあるというふうに承知いたしておりますので、それは早速調査いたしまして御報告申し上げたいと思います。
#112
○吉田(賢)委員 細目は除きまして、大綱は大体どのくらいなんです。
#113
○小倉説明員 私が聞いておりますところによりますれば、百円の株を四百五十円で肩がわりしたということです。
#114
○吉田(賢)委員 それはちょっと御説明がいるのですが、百円の株はどこの株であるのか、少し説明をしていただきたい。結局何ほどの代価を鉄友会は得ることになるのでありますか。
#115
○小倉説明員 説明員に説明いたさせます。
#116
○長井説明員 はっきり向うからの報告が出ておりませんが、鉄友会の百円払い込みの株を四百五十円で肩がわりしたと聞いておりますが、なおそれに追加して鉄友会の財産が、預現金が千七百万円程度ある。現在それもそのまま引き継がれるので、実費的には四百五十円よりか三百ちょっとの取引になる、そういうふうに承知しております。先ほどの価額の関係、途中株がわずか増資されておるのは、直営当時の経営不振といいますか、そのときに入る金がないために、それを給料分だけ重役が負担してその分を増資した。それが非常な半端な増資になった、そういう工合に調査してわかっております。
#117
○吉田(賢)委員 ちょっとはっきりしないのですが、そうしますと鉄友会の百円払い込みの株式を一株四百五十円に見積って、そして株式の総額、つまり一千二百万円ですか、四倍半の代金を鉄友会に支払うのですか。それともそうではなしに、合併その他の方法で京浜百貨店の株式を鉄友会の株主に賦与するというのか、代金は支払うのですか。
#118
○長井説明員 合併の前提として株の肩がわりをしたのです。
#119
○吉田(賢)委員 それではこの際京浜百質店の問題につきまして、詳細に経過を説明した文書を当委員会に直ちに出すことにお計らいを願いたい。なおそれには鉄友会の株主並びに代表者、株式の状況あるいは売買物件の大体の内容、その他今日問題になりましたような関連事項を、なるべく詳細に記載したものを資料として至急に提出するようにお計らいを願いたい。
#120
○山田委員 私は今の問題とちょっと関連はあるのですが、別な角度からちょっと一点伺いたいと思うのです。それは監察局長の所管に属するか、今の監察課の仕事に属するかよくわからないのですが、どなたでもけっこうですが御答弁願いたい。それは莫大な広告収入として鉄道当局が上げている車内広告の問題です。この車内の広告につきましては、聞くところによると、業界のボスが車内広告というものを相当握っておって、それで二十日や一ヵ月の計画による演説会とか、あるいは講習会とか、あるいは講演会というふうなものは、三月も四月も前に契約済みになって、それを掲載することができない。ところが場合によると、このボスが、それではこれを載せてやるから何万円金を出せというような取引が行われておるという話であります。この点について一つ。
 それからもう一つは、最近新聞やラジオ等を通しまして、かなり児童の環境純化の運動が盛んに行われておりますが、鉄道の車内広告を見ますると、そんなことはおかまいなしに、この純化運動とは逆の方向に、この車内広告が四枚も五枚も平気で毎日一つ車内に載っております。こういう点は収益をはかる面において鉄道としてやらなければならない立場なんでしょうけれども、それじゃほかの書籍の広告とか、あるいはそれ以外のいろいろもっと知らせなければならない幾多の問題があっても、三月も四月も前から契約されているものがあるというような関係で載せられない状態になっておりますが、こういうことを考えてみると、今国会の文部委員会で取り上げている児童の環境純化の運動が、鉄道においても決してなされないということはないと思うのですが、この点について、そういう広告業者に車内をほとんど独占されてしまっておると、もっと急ぎの用事で緊急やむを得ないものを載せたいというような場合に困るのじゃないか思うのですが、一体そういう点どうなっておりますか。
#121
○石井説明員 鉄道の広告収入につきましても、雑収入増加の一端としていろいろ苦心をいたしておりますが、一番御利用の多いのは、ただいまお話の車内中づり広告でございます。これは非常に需要が多くて、車両の数はきまっておりますので、御需要に対して十分御満足を提供するだけのスペースが回って参らないという実情はあるかと思います。これらの広告につきましては、大体広告取扱業者が取り扱っているのがおもなようでございます。しかしながら取扱業者に対しましては、鉄道の広告料金以上のものをとらないように厳重に注意はいたしております。
 それから広告の浄化につきましては、私ども全く同感でございまして、多少の増収という点を犠牲にいたしましても、社会教育その他重要な点については、われわれもできるだけ御協力申し上げなければいかぬと思っております。これにつきましては、ただ私どもだけの判断だけでは往々にして独善に陥りますので、近いうちにもっと部外の方々の有識者の御協力も得た態勢を整えて、広告の純化をはかって参りたい、こういうつもりでおります。
#122
○青野委員長 他に御発言はありませんか。――それでは本件に関しまする調査は、本日のところはこの程度にとどめます。次会は明日を予定しておりますが、なお詳細は公報をもって御通知することとし、本日は本会議の関係もありますので、これにて散会をいたします。
   午後一時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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