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1947/08/22 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第9号
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1947/08/22 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第9号

#1
第001回国会 国土計画委員会 第9号
昭和二十二年八月二十二日(金曜日)
    午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 荒木萬壽夫君
   理事 藤田  榮君 理事 細野三千雄君
   理事 松井 豊吉君 理事 内海 安吉君
  理事 木村 公平君 理事 的場金右衞門君
      伊瀬幸太郎君    松澤  一君
      宮村 又八君    守田 道輔君
      山本 幸一君    生方 大吉君
      村瀬 宣親君    今村 忠助君
      高田 弥市君    野原 正勝君
      松浦 東介君    高倉 定助君
      只野直三郎君
 出席政府委員
        内務事務官   岩沢 忠恭君
 委員外の出席者
        議     員 西村 久之君
        議     員 小枝 一雄君
        議     員 關内 正一君
        議     員 圖司 安正君
        運輸事務官   柳澤 米吉君
    ―――――――――――――
八月二十一日
 瀬戸市を中心とする地域に砂防工事施工の請願
 (早稻田柳右エ門君紹介)(第一五二號)
 岡ノ内、別府間道路開鑿の請願(黒岩重治君紹
 介)(第一五九號)
 羽出村地内護岸工事施工の請願(小枝一雄君紹
 介)(第一六九號)
 粟井池砂防工事繼續施工に關する請願(小枝一
 雄君紹介)(第一七〇號)
 馬見ヶ崎川上上流砂防工事竝びに下流改修工事
 施工の請願(松浦東介君紹介)(第一七一號)
 正法寺川砂防工事繼續施工の請願(松浦東介君
 紹介)(第一七四號)
 國道二十號線戸倉峠改修工事再開の請願(堀川
 恭平君紹介)(第一九六號)
 海外引揚者に石材山拂下の請願(山口好一君紹
 介)(第一九七號)
 思川の架橋工事費國庫補助の請願(山口好一君
 紹介)(第一九九號)
 岩國港を開港場に指定の請願(田村虎一君外二
 名紹介)(第二〇一號)
 郷川治水工事施工の請願(大原博夫君外一名紹
 介)(第二一一號)
 賀茂川改修工事施工の請願(大原博夫君外一名
 紹介)(第二一二號)
 同(大原博夫君外一名紹介)(第二一三號)
 黒瀬川及び中川改修工事施工の請願(大原博夫
 君外一名紹介)(第二一四號)
 賀茂川改修工事施工の請願(大原博夫君外一名
 紹介)(第二一五號)
 同(大原博夫君外一名紹介)(第二一六號)
 高野川、三津大川及び郷川改修工事施工の請願
 (大原博夫君外一名紹介)(第二一七號)
 賀茂川改修工事施工の請願(大原博夫君外一名
 紹介)(第二一八號)
 同(大原博夫君外一名紹介)(第二一九號)
 長谷川砂防工事施工の請願(大原博夫君外一名
 紹介)(第二二〇號)
 最上川上流改修工事繼續施工促進の請願(松浦
 東介君紹介)(第二二五號)
 イラスケ川上流砂防工事施工の請願(大原博夫
 君外一名紹介)(第二二六號)
 霞ヶ浦及び北浦の干拓事業即時中止等の請願(
 葉梨新五郎君紹介)(第二三一號)
 常願寺川改修工事速成の請願(佐伯宗義君外四
 名紹介)(第二三四號)
 同(佐伯宗義君外四名紹介)(第二三五號)
 皿貝川改修工事促進の請願(内海安吉君紹介)
 (第二三六號)
 金ヶ崎、高浜間運河開鑿その他に關する請願(
 大森玉木君紹介)(第二三八號)
の審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 委員派遣承認要求の件
 最上川本支流改修工事促進の請願(圖司安正君
 紹介)(第八六號)
 小名浜港修築費増額の請願(齋藤晃君外二名紹
 介)(第八七號)
 福江港修築促進に關する請願(西村久之君紹
 介)(第九〇號)
 本庄川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二三號)
 小林川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二四號)
 社川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)(
 第一二五號)
 河内川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二六號)
 羽部川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二七號)
 初瀬川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二八號)
 落合川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一二九號)
 西山川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三〇號)
 大渡川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三一號)
 舟山川護岸工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三二號)
 大谷川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三三號)
 杉谷川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三四號)
 大庭皿川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹
 介)(第一三五號)
 田羽根川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹
 介)(第一三六號)
 鹽谷川砂防工事繼續施工の請願(小枝一雄君紹
 介)(第一三七號)
 井原川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三八號)
 福井川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一三九號)
 西屋川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
 (第一四〇號)
 樋谷川砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹介)
(第一四一號)
 吉岡村地内砂防工事施工の請願(小枝一雄君紹
 介)(第一四二號)
 最上川災害復舊工事促進に關する請願(上林與
 市郎君紹介外三名紹介)(第四七號)
    ―――――――――――――
#2
○荒木委員長 これより開會いたします。
 青森、岩手兩縣水害地調査視察のために、本委員中より委員派遣方につきまして、かねてお打合せをいたしてあつたのでありますが、人選も決定しまして、二十二日より八日間の日程で派遣いたしたいと存じます。つきましては衆議院規則第五十五條によりまして議長の承認を得なければなりませんので、その手續きをとることにいたしまするから御了承をお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#3
○荒木委員長 續いて本日は請願二十四件を日程といたしまして審議いたします。本來ならば日程順にいたすべきでございますが、紹介議員の關係もありまして、便宜上日程第四福江港修築促進に關する請願、西村久之君紹介、文書表番號第九〇號、紹介議員の御説明を願います。
#4
○西村久之君 ただいま上程に相なりました長崎縣福江港の修築促進に關しまする案につきまして、紹介者といたしまして一應御説明を申し上げ、御贊成をお願いいたす次第でございます。長崎縣の五島列島は九州の西南に位いたしまする離島であります。その首都でありまするところの福江港は、五島内外諸物資の集散基地でありますとともに、長崎縣におきましてはつとに連絡港といたしまして取扱われておるのでありまするにかかわらず、港灣設備が不十分でありまするがために、常に船舶の著離、荷物の揚げ不し、旅客の昇降等、その不利不便は申すに及ばず、連絡港本來の使名をさえ遂行することができずに、すこぶる遺憾に存じておるのでございます。なかんずくわずかの北東風でも吹きまする季節には、ただちに波が高くなりまして、上述の作業は危險を伴い、その不便は言葉をもつて盡しがたい實情にあるのでございます。よつて五島一圓の官民一同は、つとにこれが改修によつて五島の開發を念願いたし、關係機關及び要路に對しまして修築の急を訴え、設備促進に努力し來たつたのでありまするが、昭和十二年に至りまして現在の不完全なる設備れ竣工いたされておるのでありまするけれども、この施設は時局の影響あるいは財改關係等に禍いされまして、不完全なまま今日まで放任されてきたつておるのであります。從いまして棧橋のようなものは季節風ごとに例年破損しがちであるのでございます。その都度應急的修理によりまして辛うじて利用に供してはおりまするものの、右修築竣工以來、港内の浚渫は局部的に簡單な作業をなしたばかりで、全面的にわたつての浚渫をしたことさえ今日までないような現實であります。しかも圓寺川と申しまする川の河口に位する港灣でありまするから、流れ寄せまするところの土砂は河口より港内一圓にわたりまして莫大の量に達し、從つて満潮時でさえ五百トン級の船の航行は不自由であるのでございます。棧橋著けのごときまつたく不可能の状態でありまするがゆえに、干潮時におきましてはもちろん貨物あるいは乗客の乗り降りというものは至難の状況に置かれてあるのでございます。一朝波に見舞われまする際には、眞に悲惨のきわみであると申しても過言でないのでございます。福江港の現状は實に前述べました通りでありまして、このままに放置いたしますれば、貿易再開を迎えた中華民國との通商も、産業振興もとうてい望まれぬのであります。まことに遺憾に存ずるのでございます。ここに地元有志間におきまして、この際急速に福江港修築期成同盟會なるものを結成いたしまして、これが實現に挺身すべしとの熱情さえ釀成しつつあると思われる今日の状態であるのでございます。右申し述べましたところの事情、四国の情勢を御洞察の上に、福江港の本格的修築、港内浚渫を含む一切の工事を完成せしめていただくためにこの請願に及んでおる次第でございます。何とぞ御採擇あらんことを切望いたします。關係書類等は本省の係りの手もとに到達いたしておることと存じまするがゆえに、御参考までに申添えまして、重ねて御採擇あらんことをお願いいたす次第でございます。
#5
○荒木委員長 政府側の説明を伺います。
#6
○柳澤説明員 ただいまの福江港について御答辯申し上げます。ただいまお話があります通り、福江港は昭和十二年に一應施工いたしましたが、その後しばしば災害等に遭いまして、その都度少しずつ直してまいつたのであります。こちらといたしましても、できるだけ早く福江港の修築をやりたいと考えまして、現在離島開發連絡要港と考えまして、特別な處置をとつてやりたいということを考えて、長崎縣と連絡いたしまして、現在調査を進めております。從いまして近い將來に實現し得るような氣運になるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#7
○荒木委員長 ただいまの紹介議員の説明及び政府側の御説明に御質疑等ございませんか。
#8
○守田委員 私は政府委員にお尋ねいたします。ただいまの福江港のお話を聽いていますと、當然今日までなされなければならないことをなしていない。それと反對に目前の必要を見ないような港灣の修築に對して、運輸省は豫算をまわすというようなことが多々あるのではないか。特に運輸省というところは、私ははつきりは申し上げられませんが、地元の熱意、いわゆる地元民が本省に來て、そうしてあるいは係官とか課長とかと待合政治をやつているということを多々聞いておるのでありますが、そういうふうに情實によつて動いていることがあるかないかということを、この際お聽きしたいのであります。
#9
○柳澤説明員 今のお話を承りましてはなはだ意外に感じておるわけであります。港灣の計畫全般にわたりまして、先日こちらでも御説明申し上げたと思いますが、將來の五箇年計畫を立てまして、それによりまして種々の條項にわけまして、その條項に匹敵するものについてのみ取上げておる状況でございます。題目といたしましては、外国貿易の輸出入港、重要物資の輸送の港、それからただいま申し上げました離島開發の港というような數項目に從つて重要視されたもののみを取上げてやつてきておるわけであります。從いましてそれの目標といたしますところは、最低限度の生活をやるために必要なる輸送ということを目標として考えておるわけであります。ただいまのお話のような事實は全然ないと私どもは確信しております。
#10
○松井委員 事務官にちよつとお尋ねいたしますが、本工事は繼續事業のように聞いておりますが、本案に對しては設計書及び豫算關係の概要はおわかりにならないのでしようか、ちよつとお伺いいたします。
#11
○柳澤説明員 豫算關係につきましては、ただいま手もとにこまかい書類をもつてきておりません。今後やります問題につきましては、現在長崎縣當局等におきましてつくりましたものが計畫として出てきております。その内容の詳しいことは、御必要があれば追つて御説明いたしたいと考えております。
    ―――――――――――――
#12
○荒木委員長 次は日程第五ないし第二四、朗讀を省略いたします。日程第五本庄川砂防工事施工の請願外十九件を一括いたしまして議題に供します。紹介議員の説明を求めます。小枝一雄君。
#13
○小枝一雄君 ただいま上程の本庄川以下十九件、請願第一二三號以下十九件に關しまして簡單に説明させていただきます。
 岡山縣の地形は大體に鳥取縣に境しておりまする山脈が非常に蜒々として連なつておるのでありまして、特徴といたしましてはたいへんに高峰が多いことであります。海跋三百三十メートル以上の山は百二十二峰の多きに達しておるのでありまして、しかも岡山縣の特徴と申しますか山間僻地に耕地と人家が發達しておるところがあります。しかも一朝豪雨の襲來がありました場合には、土砂の流失によりますところの被害が甚大なのであります。從つて本縣の砂防工事は明治、大正年間を通じて今日まで連年施工せられてきたのでありますが、特に砂防工事が災害をよく防止輕減し、治水上最も必要であり、適切な施設であることを認められましたのは昭和九年の大災害であります。その當時は岡山縣の三大河川の流域の橋梁はほとんど全部流失したと言つても差支えないほどの災害であつたのであります。それ以來毎年國庫から相當の補助を仰いで工事を施工してまいつたのであります。昭和七年以降実施いたしました河川の工事は二百十河川餘でありまして、その工事費は六百二十六萬圓餘の災害對策砂防工事としてやつてきたのであります。なおほかにも百七十一萬餘圓を使つてきておるのであります。今次戰争が勃發いたしましてから終戰までの間におきまして、水源の山林がはなはだしく濫伐をせられたために、山形の荒廢はその極に達しておるのであります。かかる状態では多雨豪雨に際會いたしますれば、その災害の及ぼすところはきわめて大きいものがあるのでありまして、これが災害を未然に防ぎ、または輕減するには、どうしても砂防工事の強化をはかるよりほかはないのであります。加うるに砂防堰堤が旱魃に際して貯水にも兼用せられまして、灌漑に利用せられ食糧の増産に寄與することもできるのでありまして、從つて單に災害を防止するばかりでなくして、進んで農村繁榮の基盤をなすものであるのであります。以上の理由によりまして終戰後の現時局に即應し、災害防止、食糧増産、失業對策上砂防工事を發展せしめて、社會的使命の完遂をはかりたいと考えておるのであります。殊に岡山縣における砂防工事は、奥地の木材が非常な濫伐になつておるということが特別にご了解をいただきたい点であります。同時にまた土質が非常に砂質壤土でありまして、少し豪雨に際會いたしますと非常に護岸が荒れまして、流れるような土質が多い。この点も特に御了解をいただきたいと思つておるのであります。そこで大體におきまして、今まで國の經費によつて年々年次計畫を立てて、やつていただいておつたのでありますが、ただいま私が紹介いたしました二十件が、昭和二十二年度の岡山縣の通常砂防工事の計畫なのであります。經費の總額が通常砂防工事といたしまして二百十萬圓の豫定になつております。また二十二年度の災害對策砂防工事の經費といたしまして、八十餘萬圓を豫定いたしておるのであります。これによりまして昭和二十二年度の緊急やむを得ないところの砂防工事を完成いたしまして、この災害對策に備え、かつこの水を利用いたしまして食糧増産にも寄與いたしたいと考えておる次第であります。地元におきまする工事施工に對する協力の程度は、非常に強いのでありまして、各地方とも熱烈にこの砂防工事の施工を希望いたしておるのみならず、戰時中きわめて人夫の不足いたしておりまする當時も、砂防工事は優先的に地元が率先いたしまして協力をいたしてまいりました關係上、いまだかつて工事施工の上に、人夫資材等において支障を來した例は一回もないのであります。本年度は殊に終戰後復員もだんだん殖えてまいつておりまするし、人夫の点におきまして一層緩和されておるのであります。のみならずこれをやつていただきますことは、ひとりこうした災害対策、食糧對策のみならず、これらの復員してまいりました者に對する一つの失業對策といたしましても非常に縣として助かる次第であります。どうかこの邊の事情を特に御了解をいただきまして、ぜひとも御採擇あらんことをお願いする次第であります。簡單でありますけれども一言御説明申し上げます。
#14
○荒木委員長 政府委員の説明を求めます。
#15
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。ただいま御請願にある岡山縣における砂防の件につきましては、ひとりこの状況は岡山縣ばかりではなく、やはり地質の關係、あるいは山の形その他の條件は、大體中國地方に全部適用できる問題であります。すなわち兵庫縣、岡山縣、廣島縣、山口縣というようなものは、岡山と同樣に、今のお話のようにいわゆる花崗岩の風化したものでありまして、しかも大抵の山が松でおおわれ、その風化した上に松がある、それがようやく土砂を支えておつたのでありますが、滿洲事變以來相當に濫伐に濫伐を重ねたために、すつかり水の包擁力を失つて、その後における豪雨に際してはただちに今言つたような風化した土砂が渓流に流れこんで、下流の田畑を荒しておる状態であります。そういうような意味から、私どもはひとり中國地方ばかりではありませんけれども、この現象は全國的なものでありまして、どうしても下流の田畑を保護する、すなわち食糧増産、また國土保全というような見地から、砂防工事は今後ます尊重点的にやらなければならぬと考えておりまして、すでに五箇年計畫を計畫いたしまして、安本とも打合せてそれを必ず實現するために十分盡力するようにいたすから、いずれ豫算は二十三年度において本委員會に提出されることと存じますから。皆樣の絶大なる御後援をお願いする次第であります。この請願の本庄川ほか十九河川につきましては、大體昭和十年から、すなわち昭和九年に岡山縣の大水害がありましてから、ようやく地元も砂防工事の必要を感じましたので、國といたしましては昭和十年から岡山縣の砂防に非常に力を盡しまして、それから一定の計畫のもとに逐次渓流砂防を施工したのでありますけれども、その後日支事變が始まつて以來、いわゆる土木事業の壓迫のために工事費が非常に少くなつて、結局今まで著工したものも中斷し、また著工しなければならぬものでも、現在まで放任せられたというような状態で、その点は地元が非常に熱心だということはわれわれも認めておりますけれども、その地元の熱心さに報いることができないということは非常に遺憾と存ずるのであります。この本庄川ほか十九河川の砂防工事というものは、現在計畫しておりまする砂防工事は、今の金にいたしまして千六百萬圓も要するような状態でありますし、また資材等の關係もありますけれども、しかしながらこれは必要緊急事と心得ておりますから、豫算さえ相當にいただけば、ただちにこれを著工して短時日のうちに完成したいと考えております。
#16
○荒木委員長 ただいまの説明及び答辯に關しまして御質疑、御意見等はございませんか。
#17
○守田委員 私はただいまの政府委員の御答辯に對して不滿足の意を表するものであります。それはどういうわけかと申しますると、豫算關係というようなことがありまするが、このまま砂防工事が豫算關係といううよなもので束縛されて、事業が遅延するということになりますると、現在の農耕地は荒廢化してくるのではないか、こういうふうに考えます。この点におきまして、これは私どもの山口縣におきましても、廣島縣におきましても、中國全體のことでありまするが、何をおきましてもこれは最優先的に、この砂防工事を實行しなければならない。これは今日の場合最も痛切に感ぜられる問題である。その点で私は、内務省としては從來相當の熱意をもつて御努力はなされておつたのでありましようけれども、實はわれわれの考えるところによりますれば、その砂防工事の重要さということが、全國民に強調されていないということが一つあるんぢやないかと思います。この点について一段と國民に知らせてもらう。われわれも知らすが、内務省としてもこれを一般に大いに宣傳してもらう。そうして協力を求めるということが、今日のいわゆる食糧問題の解決のためにも、ぜひ必要ではないかと思います。
#18
○岩沢政府委員 今の御趣旨に對しては、われわれも御同感の意を表したいと思います。この現在荒れはてている國土を、どういうようにして救うかという点につきましては、いろいろ議論もあり、その立場々々によつていろいろ考え方も違いますけれども、内務省としましては少くとも治山、治水に重点をおかなければ、せつかく日本開闢以來から開拓せられた現在における美田、熟田というものは、荒廢に歸すという考えから、從來もやはりその方針で進んでおつたのでありますが、戰時中中斷されたのでありますから、今後はそういつたような線において強力に推進したい。從つて特に治山という面は、いわゆるこの根本を治する意味から、十分砂防に對して力を盡したい。また砂防について一般國民に對する宣傳が足りないのではないかというお叱りを今受けたのでありますが、内務省としましては從來外廓團體として砂防協會というものをつくりまして、各府縣の關係の町村、有識者に呼びかけて、相當の業績をあげているのでありますけれども、しかしながらなお御注意によりまして、その点は十分國民の注意を喚起したいと考えております。
#19
○今村(忠)委員 今中國方面の砂防工事に關しての、多數の請願が出たのでありますが、全國的に見て、各地にかようなことがあらうかと思うのでありますが、われわれがこれを審議するに當りまして、参考資料として國土局においては、全日本の砂防工事を要する現状、全日本にわたつての現状を、何か一覽でわかるようなものを参考資料としてつくつて、速やかに出していただきたい。それでなかつたら、たまたま請願で出た地域を取上げて、他の地方を捨てる結果になるのでありまして、これはどうしても公平に全國的に檢討した上でいたす必要があると思います。これについて國土局あたりにさような用意があるものかどうか。あるとしたら御提出を願いたいと思います。
#20
○岩沢政府委員 先ほどから申し上げます通り、砂防につきましては相當われわれは關心をもちまして、終戰以來全國的に荒廢した状況を十分調査いたしまして、現在われわれのところで砂防調査の結果、今後砂防を要する箇所なり、あるいは工費はいくらであるかということを、一應調査をしております。ここで大體申し上げてみますと、現在砂防するに要する金は、的確の數字は申し上げられませんけれども、大體百數十億の金を要するのであります。なおこれをもつと正確にするために今G・H・Qの航空寫眞部と連絡をとりまして、各府縣と協力して、空中から全國の山地の荒れた状態を一應航空寫眞で寫して、縣の方で調査したものとその航空寫眞とを照し合わして、今後における砂防工事の遂行を期していきたいと考えております。しかしただいま申し上げたような現在調査している金額とか、あるいは箇所は、もしお入用ならば、大部のものですから、相當時日はかかりますが、資料として提供してもよろしいと思います。
#21
○宮村委員 私は砂防工事も結構でありますが、砂防工事のみで――濫伐をされたし、また水路とういものも考えなくてはならぬと思いますが、それが砂防工事のみで食い止め得られるでありましようか。
#22
○岩沢政府委員 實際から言えば、治山、治水というものは表裏一體のものでありまして、現在のように日本の河川は、水源が荒れておる。その水源に對して砂防というものをやらなければならぬ。ところがその砂防工事を最初から、これが崩れかかつたらこれをやるというお醫者さんが行けばよかつたのですが、その後放棄したために、その土砂が下流の方へ全部來て、下流の河川が荒れはてておる。その河川をそのまま放つておいて、水源地帯に力を入れるということは、結局また下流の川が荒れはてて美田を失う。こういうことになつておりますから、私どもとしては、やはり治山、治水の兩建でいくというような考えであります。今は砂防の話が出ましたから、砂防についてのみ申し上げたのでありますけれども、國土局としては河川課におきまして、河川の改修ということについて相當の計畫性をもつて、いずれまた豫算のときに御審議を願うというようになつております。
#23
○松澤(一)委員 この機會に國土局長にお尋ねいたしておきますが、豫算が出れば十分仕事ができる。こうおつしやつておるのですが、昨年私たちは應急災害工事で國庫補助を、たとえば七割を八割に値上げすべしということで、議會を通過いたしたのでありますが、結果から見ると、八割にかりに増額はされたけれども、全豫算が少しも上にあがつていなかつた。こういうことを結果において見たのでありますが、どういうわけでそういうことをするのか。たとえば百萬圓の工事をするのに、七十萬圓補助をくれるというのを八十萬圓に議會が値上げをしたが、百萬圓の工事に八割の補助をしたということだけで、結局全體の工事からいけば九十萬圓に下つてしまつた。こういう官僚の官製みたような豫算を組んで、われわれを瞞著することを、昨年私は現にこれを實際に行い、また見たのでありますが、こういう点もひとつこの機會に御説明を願いたい。
 もう一つは、せつかく豫算をもつて工事をしたけれども、現に私は、一地方のことを申し上げては相濟まぬが、これも一つの例として申し上げる。山梨縣のごとき應急災害工事がほとんど八分通り完成しておるにかかわらず、國庫補助金というものが出てこない。それがために出水期にまだその工事の完成を見ることができない。もしこれをこの出水期に流せば、ほとんど元の黙阿彌になる。こういう仕事をなぜさしておるか。工事が完成したり、あるいは八分通り仕上つたころには、きめられた國庫補助というものはどしどし出して、そうしてその工事を完成させることこそ、その工事が災害復舊に應ずるゆえんのものであり、なおあとの國土防衛の立場からも重大であるのにかかわらず、そういうことを現にやりつつある。きようはこれをひとつ納得のいくように御説明を願いたい。
#24
○岩沢政府委員 ただいま松澤さんからのお話ですが、昨年なるほど皆樣の御盡力によりまして、補助を高率にしましたけれども、そのときの基本額は、おととしの十一月のものを基準にしてやつたのであります。その後物價がずつと上つたために、なるほど七割のものを八割もらつても、結局はマイナスがいつたというようなお話でありますが、その点については大蔵省とも折衝しまして、物價値上りに對する追加というものを見まして、それは各縣に全部それぞれ配付いたしたのであります。またこの八、九分通りできたものに對して、なぜ補助をやらないかということでありますが、これは縣によりまして相當取扱いが違つておるのであります。ただ本省の方の取扱いは、縣がこれをいくらいくら完成したという報告に基いて金を出しておるような状態でありますから、ただ中間的な、中間拂いというような問題については、縣が適宜やればやれるものではないかと考えております。
#25
○松澤(一)委員 補助金率の問題を申し上げたのは、そういう意味ではありません。物價の値上りでもつて補助金を八割上げてやつたけれども、かえつて何でもなかつたという意味でなく、たとえて言うと、百萬圓の工事に七十萬圓、七割の補助金をとれる。ところが八割に値上げすれば、私たちは八十萬圓くれるものだと思つておつた。そうする七十萬圓を八割にした。こういうことなんであります。ちよつとここで數字を言つてみるとわかるが、そうすると全體の事業からいうと九十萬圓に下つてしまう。今私は書類をもつてきておりませんが、そういう補助金のくれ方をしておる。もう一度言いますが、百萬圓の工事に七十萬圓の補助を八十萬圓に上げたのならばよいけれども、八割に上げてくれたことはいいが、もともとの七十萬圓を八割に上げたのだから、結局大きな全體の豫算からいくと、九十萬圓に落ちてきた。こういう工事をさせたら、かえつて事業を縮小させてしまうという結果を、現に山梨縣では生んでおるのであります。それから今各縣によつて違うと言うが、工事が完成したり、八分通り完成して、縣によつても違うでありましようが、災害工事とか、砂防工事というものは、どんどん國の豫算のある限り、全部手を伸ばしておる。從つて補助金をどしどしくれないと、工事が進捗しない。仕上つてから年度末にくれるとか、また年度末過ぎてからくれるとかいうようなことをされていたら、事業の完成はできない。結局くれるものだから、年度内には早目にでも、途中にでもどしどし出して仕事をさせるということに御熱意がないと、數字ばかり書いて工事が仕上るものではないということを申し上げておるのでありまして、この点ひとつお願いしたいのであります。
#26
○岩沢政府委員 先ほどの百萬圓に對する七割の補助とすると七十萬圓、その七十萬圓をベースにしての八割、こういうふうな御説でありますが、私の取扱いとしては、やはり基本額が百萬圓ならば、率が七割から八割になればその百萬圓を基準にしての八十萬圓というものは補助にする。こういう建前から進んでおるのでありますが、どうもその邊のところ、何か具體的なものがありますれば御説明をいたしたいと思いますが。
#27
○松澤(一)委員 それは次の機會に書類を差上げましよう。
#28
○岩沢政府委員 從來の取扱いではそういうことはないはずなんです。それから補助金を早く出せというお話でありますけれども、從來はなるほどお説の通りに、内務省といたしましては災害復舊の性質に鑑みまして、できるだけ金を出しておつたのでありますが、現在におきましては、御存じの通りに、すべての公共土木事業というものは色々な事情で相當手間どるような状態なのであります。と言うてその手間どることにマツチして工事が遅々として進まないということになれば、地元も非常に不安を感ずるために、われわれといたしましては、できるだけこの次に出水に間に合うように仕事をやつてくれ。こういうので補助金と工事は、工事が先走つてそれから補助金の方が――私の方としては、そういつたようなその筋の認證とか何とかいう手續がなければ、議會の決議を經たのでありますから、ただちにこれを四半期四半期によつて送ることができるのでありますが、どうも第一四半期のものが第二四半期になり、第三四半期のものが第四四半期になるというような傾向になりがちなのであります。しかしながら私どもは、できるだけ第一四半期のうちに全部お送りしたいというふうにせつかく努力しておりますから、今お話のような工事の性質に鑑みまして、できるだけ補助金は急速にお送りするように盡力いたします。
#29
○松澤(一)委員 安本のほうで、時々腰をかけてなかなか出さぬというのはほんとうですか。
#30
○岩沢政府委員 今申し上げた色々の問題は安本でやつておるのです。そこで相當時間的に經過をするような状態なのであります。
    ―――――――――――――
#31
○荒木委員長 次に日程第三、小名浜港修築費増額の請願、斎藤昇君外二名紹介、文書表第八七號、紹介議員の説明を願います。關内正一君。
#32
○關内正一君 紹介議員といたしまして、簡單に御説明を申し上げておきたいと存じます。小名浜港修築費増額の請願でありますが、福島縣小名浜港は大正四年に國庫補助のもとに漁港修築をいたしまして、昭和二年には東北地方の貨物集散の要衝といたしまして、第二種重要港灣に指定されたのであります。次いで昭和四年より昭和十三年に至る九箇年有餘にわたりまして、内務省の直轄施工のもとに商港としての第一次修築を行いましたが、本修築の途上におきまして、政府財政の都合により工事を削減されましたが、防波堤竝びに砂防堤は、當初の計畫延長を短縮の餘儀なきに至つたのであります。從いまして港灣設備は不備であり、港灣の機能を完全に發揮できないので、さらに昭和十六年第三次修築に著手いたしましたが戰争のために中止のやむなきに至つたのであります。同港は京浜港と鹽釜港との中間にありまするきわめて重要なる港灣であります。しかもその背後には常磐炭田を控え、あるいは漁港といたしましては年産一千萬貫を目標といたしまして、今日精進いたしておるような次第であるのであります。さいわいにいたしまして昭和二十二年度におきまして工事費百七十八萬圓をもつて工事をただいま續行中であるまするが、ただいま申し上げましたような重要なる港灣といたしまして、殊に炭田を背後に控えておりまする關係上からいたしまして、これが修築は一日も早く完成させなければならないような現状にあるのであります。何とぞ同港の重要性と災害頻發の實情に鑑みまして、工費を増額いたしまして沖防波堤竝に船溜の施設を完成されたいというのが本請願の趣旨であります。何とぞよろしく御審議のほどお願いします。簡單ではありますが御説明申し上げます。
#33
○荒木委員長 政府側の説明を求めます。
#34
○柳澤説明員 小名浜港は先ほどもお話の通りに、東京灣から鹽釜に至る間の大きい船がはいる避難港といたしまして最適な場所と思われるのであります。從いまして現在におきましても百七十八萬圓の工費をもちまして、まず漁港的の小さい方の船溜の計畫をやつておるわけであります。今後の工事といたしましては、できるならば大きい防波堤の方をやつていきたいというふうに考えております。その目標といたしますところは、現在あります三千トン岸壁を有效に利用すること、大型船の避難にあてること、それから相當の高に登るところの漁獲の荷役を便にする、それから年々相當起りますところの漁船その他の難破等の被害を輕減するという意味をもちまして、今後鋭意努力してみたいというふうに考えております。いずれこちらの方へ御審議願うようになると思いますから、よろしくお願いいたします。
#35
○荒木委員長 ただいまの説明及び答辯につきまして御質疑御意見等はございませんか。特別御發言もないようでありますから次にはいります。
    ―――――――――――――
#36
○荒木委員長 次は日程第二、最上川本支流改修工事促進の請願、文書表第八六號、紹介議員圖司安正君。
#37
○圖司安正君 本請願の趣旨につきまして簡單に御説明申し上げます。最上川は日本三急流の一つでございまして、きわめて暴れ川でございます。しかもこの最上川の上流の方は、大石田という町から上流にわたりまして、内務省の直轄工事で現に改修を急いでおられるのであります。それから下流の方は立谷澤川、東田川郡の清川という村から酒田市の河口に至るまで、最上川下流工事としてやはり國費で直轄工事をやつておられるのであります。その間、すなわち大石田町と立谷澤川との間のいわゆる最上郡内を貫流しておる分だけは直轄工事の方に含まれておりませんが、實はその大石田と立谷澤間のいわゆる中流とでも言いますか、そこは最近においては一番被害が多いのであります。御承知でもありましようけれども、國土計畫委員の方々がこのたびの災害の御視察においでになつたのでありますが、その災害の最も惨状をきわめ、惨憺たる被害を與えましたものは、いわゆる中流地帯であります。その中流には鮭川だとかあるいは小國川というような、これまたきわめて暴れ支川が流れ入つておるのでありまして、その鮭川だとかあるいは小國川その他そのまた支流に属する大澤川であるとか白川であるとかいうような支川は、上流の山林の過伐、濫伐、それに加えまして砂防工事のきわめて不徹底、また諸般の事情からいたしまして、いつの洪水の場合でも最も大きな被害を沿岸に與えまして、それがために下流の最上川の工事をしてきわめて困難ならしめ、かついつも堤防の決壊だとか、あるいは護岸の破壊というような事態を惹起せしめておるのでございます。本請願の趣旨はそうした最上川の最も改修を急がなければならない中流地帯の改修がきわめて遅れて、放任されたままにありますので、その中流地帯をばこの際早急に直轄工事をもつて施工していただきたいというのでございます。同時にその中流地帯に流れ入りまする鮭川だとか小國川であるとか、その他そのまた支流の白川だとか、あるいは大澤川だとか、そうした河川に對しましても、砂防工事その他河川改修そうしたことについての十分なる御配慮をいただきたいというのが本請願の趣旨でございます。何とぞ國費多端の折柄ではございましようけれども、最上川のきわめて重要性を御認識いただきまして、この川を改修することによつて現下最も必要とする食糧増産に貢献する、その他きわめて大きな意義をもつということを併せて御考慮いただきまして、御採擇あらんことを切にお願い申し上げる次第でございます。
#38
○荒木委員長 政府側の意見を求めます。岩澤國土局長。
#39
○岩沢政府委員 御存じの通り内務省でやります直轄河川選擇につきましては、大體國民の生活に最も重大な影響を受けるような箇所、しかもその工事が非常に重要性を帯びておるというものから順次これをやつていく關係上、計畫をきめる場合においては相當の時日を要して、根本的計畫を立てて、そうして仕事に著手しておるような状態であります。でき得ればこの豫算が國會で成立してそうして著手したならば、できるだけ效果を發揮する意味において、短時日に河川改修を完成するということが最も理想的で、またわれわれとしても最も望んでおるところでありますけれども、最近における國家財政の都合によつて、とかく國會では繼續事業として承認せられた河川でも、年々歳々繰延べ延べというような現状へ追込まれておるような状態であります。特に最上川につきましては、昭和十八年以來頻々と災害をこうむりまして、しかも本年度におきましては、すでに三月の雪融けにおいて三千七百萬圓、またこの間の六月から七月にかけての風水害によりまして四千六百萬円というような大災害を受けておるような状態であります。しかしながら最上川の沿岸一帯は、いわゆる日本の穀倉と稱されておるような事情もありますから、私どもといたしましては、でき得る限り復舊工事も急ぐと同時に、また根本的な計畫をもう一度檢討して計畫を進めて、工事を實施したいというような考えでおるのであります。そういうような關係上、工費は相當多額を要しますけれども、なお數年は要するのではないかと思いますので、今お話のような中流部にはいつておる小國川とか、あるいは鮭川というような河川は、なるほど山林の伐採等によつて、相當土砂を流しておる荒れ川でありまして、これは最上川の本川に相當な影響を與えておるということはわれわれも認めておるのであります。しかしながらこれを直轄河川としての附帯工事としてやるというほど、國の財政も許しませず、また本來のわれわれが主眼としておる最上川の本川の改修を一日も早くしたいという意味からしても、これは相當後年度にまわされるのではないかという懸念も多分にあるのであります。これはやはり放任していけないという意味から、鮭川とかあるいは小國川というようなものは、中小河川として、相當國がこれに對して助成をして改修を促進するというような方針で進みたいと考えております。
#40
○荒木委員長 ただいまの説明について御質疑、御意見等ございませんか。
#41
○細野委員 質問ではないのですが、この間の水害の原因になりましたのは最上川の上流なんですが、國土計畫委員の方から調査されました報告書が出ておるのですか。
#42
○松浦(東)委員 出してあります。
#43
○細野委員 本件に扱つておるわけですね。
#44
○松浦(東)委員 ええ。
#45
○荒木委員長 この際お諮りいたします。前回の委員會の日程にのせました分で、紹介議員が缺席のために審議を延期いたしておりました請願數件がありますが、本日これを便宜日程に追加いたしまして審査しようと思います。御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○荒木委員長 御異議なしと認め、追加いたします。
    ―――――――――――――
#47
○荒木委員長 最上川災害復舊工事促進に關する請願、文書表第四七號、紹介議員上林與市郎君外三名、紹介議員の説明を求めます。圖安司正君。
#48
○圖司安正君 本請願の趣旨は、最上川の下流の部分であります。これは清川から下の方、酒田港にいたるまで、現に直轄工事をもつて工事を急がれつつあるのであります。ところで、毎年のことでありますが、融雪期になりますと、その融雪水のために相當の被害をこうむるのであります。本年の四月から五月にかけまして、酒田港の港口を扼しておりまする瀬割堤が八百メートルないし千二百メートル程度づつ十數箇所決壊いたしておるのであります。この決壊した箇所につきましては、内務省と運輸省との間に緊密なる連絡をとりまして、復舊工事を急いでおつたのでございましたが、何分にもわが國の行政官廳によく見受けまする、官廳間のセクシヨナリズムの結果として、そこに十分の連絡がみられなかつたので、從いまして工事は遅ればせになつておつたのでございましたがたまたま七月の二十一日から八月の上旬にかけて襲いました大洪水のために、せつかく工事がまさに竣工を見んとしつつあつた瀬割堤が再び破壊せられたのであります。同時に最上川の河口に注ぐちようど近くでありますが、飽海郡の山寺村に属しまする地内が、やはり堤防が決壊いたしまして、そのために沿岸山寺、松嶺、南平田地方の一部が相當の損害をこうむつたのでございます。この際内務省におかれましては、最上川の改修を急がれると同時に、運輸省とも密接の連絡をとられ、その間同心一體のような立場に立たれまして、河口の瀬割堤の改修を、この降雪期を見るまでに完成していただきたいというのが本請願の趣旨でございます。十一月末にもなりますれば、最上川の改修工事はとうてい事業を遂行することができない状態におかれますが、十一月といえば僅かに二、三箇月を餘すのみでございますので、この際十分の豫算をもつて、一刻も早く最上川の改修を御完成せられまするよう、特にお願い申し上げたいのでございます。何とぞ本請願を御採擇あらんことを特にお願い申し上げる次第でございます。
#49
○荒木委員長 政府側の意見を求めます。
#50
○岩沢政府委員 最上川は大體おもな箇所は一度完成はいたしたのでありまして、その改修の效果は相當あがつて、從來河床が相當高かつたものが順次低下いたしたのでありますが、その改修の際において、護岸が相當根入りがあるように設計すればよかつたのでありますけれども、豫定以上に河床が下つたために護岸が根が上つているというようなところにもつていつて、最近數年における出水のためにその根が洗われて、堤防が破壊され、そしてこの沿線の町村に侵入したというような状態であります。しかも昨年以來今年にかけて、頻々と災害がでまして、數字的にこれを申し上げますと、昨年の災害によつて七百萬圓の損害をこうむつたのであります。これはすでに議會の協贊を經まして、現在において仕事を著々やつております。またこの融雪による被害は、先ほども申し上げました通りに、三千七百萬圓を算したのでありますが、これはすでに追加豫算として請求して、承認されているのが千七百萬圓そしてあとの二千萬圓は二十三年度にこれを豫算として御承認を得たいと考えております。また七月下旬から八月にかけての水害が大體最上川の本流で四千六百萬圓を算しておるのであります。そのうち六百五十萬圓は、水害對策として二億圓を公共事業費から出し、そのうち六百五十萬圓を最上川にまわしまして復舊工事を急いでおるのであります。その殘りの二千萬圓は、これは今年度の追加豫算として提出し、あとの二千萬圓は二十三年度の豫算として請求するつもりであります。そういうふうに大體最上川の重要性に鑑みまして、政府といたしましてはできるだけ重点的に金を支出して、一日も早く完成いたしたいと考えております。なお先ほど申し上げました通りに最上川の改修は一應はできたのでありますけれども、その後山の形河の形というものが多少の變革をしたために、現在におきまして内務省としては、またこれをもう一度檢討いたしまして、現在の復舊工事では、また同じようなことを繰返すというようなことになつては國民全體に相すまぬと考えまして、その根本對策をただいま考究中で、いずれそれについて今後の對策を練つていきたいと、こういうふうに考えております。
#51
○荒木委員長 ただいまの説明、答辯に對しまして御質疑、御意見等はございませんか――暫時休憩いたします。
    午前十一時四十四分休憩
     ――――◇―――――
    正午開議
#52
○荒木委員長 再開いたします。紹介議員の出席がございませんので、本日はこの程度にいたしまして、次回の委員會の日時は公報をもつて御通知申し上げます。
 本日はこれをもつて散會いたします。
    午後零時一分散會
ソース: 国立国会図書館
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