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1956/01/21 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号
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1956/01/21 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号

#1
第026回国会 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号
本小委員は昭和三十二年一月十九日(土曜日)委
員長の指名で次の通り選任された。
      内田 常雄君    荻野 豊平君
      園田  直君    福永 健司君
      坊  秀男君    石山 權作君
      小牧 次生君
同日
 園田直君が委員長の指名で小委員長に選任され
 た。
    ―――――――――――――
会 議
昭和三十二年一月二十一日(月曜日)
    午前十時五十分開議
 出席小委員
   小委員長 園田  直君
      荻野 豊平君    石山 權作君
      小牧 次生君
 小委員外の出席者
        議     員 渡辺 惣蔵君
        国立国会図書館
        長       金森徳次郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十二年度の国立国会図書館予算に関する
 件
 東南アジア関係資料整備及び科学技術関係文献
 整備に関する件
    ―――――――――――――
#2
○園田小委員長 これから図書館運営小委員会を開会いたします。
 本日は昭和三十二年度の国立国会図書館の予算について図書館当局の説明を聴取いたします。図書館長金森徳次郎君。
#3
○金森国会図書館長 昭和三十二年度の国立国会図書館の予算の査定の経過について、現在までのところを御説明申し上げたいと存じます。
 昭和三十二年度の国立国会図書館の概算要求額は、十七億二千三百九十七万一千円でございますが、これに対しまして、去る十四日に査定の内示がございました。結局ただいまのところは、大蔵省の査定総額は、七億五千二百四十万円ということになっております。
 そこで内容について御説明を申し上げますが、第一に、国立国会図書館の庁舎の新営に要します経費でございますが、これは概算要求額は、九億三千二百八十万六千円でございましたが、これに対しまして三億七千八百二十三万七千円という査定を受けております。そこでこれを詳しく申し上げますると、大蔵省は、当初は二億七千八百余万円を査定額として内示いたしましたが、これに対しまして、図書館側からは、全額復活要求をいたしまして、去る十六日には、参議院の議院運営委員会の理事会において、大蔵省側の出席を求めまして、これが復活についての話し合いを進めましたところ、さらに一億円だけを復活するということになりまして、大蔵省側との相談と申しますか、大蔵省がこれを了承いたしまして、結局、庁舎の新営費は三億七千八百余万円ということになったのでございます。それ以上の増加につきましては、なお事務的折衝によるべしという参議院の意向もございましたが、現在のところでは、これ以上には進んでおりません。一億だけを建築関係の予算に増加するという大蔵省との話し合いが、現在のところ、ぎりぎりのところになっておるのでございます。しかし、これでは建築の立場から申しますと、一応鉄骨は全部組み上げまして、なお工事の施行上、少くとも水圧のために建物が建築中に浮き上らない、こういう注意をしたいのでございますから、これに必要な工費は、どうしても約五億五千六百万円余になりますので、現在の査定額との差は、なお一億七千七百五十万円ほどございまして、何とかしてこの一億七千七百五十万円だけは、増加が望ましいと思っております。現在の査定額では、鉄骨を部分的に建てることになりまして、技術上もなかなか込み入って不便がございますし、また工費につきましても、多少不経済な点が出てくるように存じております。この点一つ何とか御賢察を願いたいものと存じております。
 第二の点は、科学技術関係資料を整備充実するに要する経費でございまして、これは概算要求額二億六千八百六十七万七千円に対しまして、千五百九十万四千円に査定されまして、前年度の予算に比べますと、なお六百二十二万五千円だけ減少しているという姿になっております。これに対しまして、査定減の全額を復活要求いたしまして、去る十六日の参議院の議院運営委員会の理事会において、大蔵省側の出席をも求めて協議いたしましたが、大蔵省としては、この件はよその省との関係が深いので研究することとし、留保することになったのであります。その後、大蔵省は、さきの査定額をもって大蔵省の決定とせられたいという旨を図書館側に言ってきておる次第でございまして非常に何かはっきりしないような状況に現在なっておるわけであります。
 第三は、東南アジアの関係資料の収集に要する経費でございますが、これは新規要求でございまして、概算要求二千六百八十二万五千円に対しまして大蔵省は全額を削除いたしました。従って図書館は、また全額復活要求をいたしましたが、それにつきまして、去る十六日の参議院の議院運営委員会理事会において、大蔵省側と協議の結果、本件につきましては、三百万円を図書購入費の目において増加するということにして、大蔵省の同意を得たわけであります。第四は図書を購入するに要する経費でございますが、これはさきに申し上げました東南アジア関係資料購入費の三百万円と、ほか十万円を前年度の図書購入費に加えるという方法で、結局総額千九百六十五万一千円として数字がおさまっております。
 その他の経費につきましては、概算要求額四億五千五百六十四万七千円に対しまして、三億三千八百六十一万七千円が承認されております。この経費につきましては、一応大蔵省との事務的折衝は終っておるわけであります。
 以上、簡単でございますが、予算査定の経過を御説明申し上げました。特に図書館の建築費と、学術研究の資料に大きな未解決の問題が残っておりますので、何とぞよろしくお願いいたしたいと存じます。
#4
○園田小委員長 何かただいまの図書館長の説明に御意見はございませんか。
#5
○荻野小委員 今御説明を賜わったのですが、この機会に、予算折衝中のものであるから、参考までにお伺いいたしたい。たとえば、参議院で今復活要求をしたということになると、それが、こちらの力で審議する過程の程度のものであればよろしいけれども、そうでないとすると、衆議院側の委員会としては、ほんとうに無能になってしまう。何を交渉したのか、何もしやしないじゃないかということになって、変な感じがするのですけれども、かりに参議院側で決定したものを、こちらでもって話を聞く、向うで大体の見通しがついておるものであるならば、こちらの方でまたこうだということも、非常に話しにくい面も出てくるのじゃないか。両方合せて、ともどもに共同の歩調をもって話をするのであるならば、話がしよかったと思うが、その過程があったかどうかということを伺いたい。
#6
○園田小委員長 図書館関係の予算の折衝については、当初の予算の第一次要求の際にも、その後の折衝、第一次査定等についても、逐次報告を受けております。なお例年の例に従いまして、私としては、各関係方面に折衝もいたしております。ただ例のことでございますが、参議院と衆議院の方が少し違っております。参議院は、議連全般でこれを審議しておりますし、衆議院の方では、小委員会を作ってやっております。そういう関係で、予算の折衝とにらみ合せて、最後の決定に至るまでに委員の方々の御参集を願って、そうして正式の委員会の名前で、復活する必要あるものは復活をし、なお了承すべき程度のものならば了承する、こういうことをしたいと思いまして、実は決定前に本日の委員会を開いた次第でございます。従って、具体的に申し上げますと、今館長の申し上げました通りに、大体事務的に折衝が進んで、三点のほかは大体意見が一致しておるようでございます。一つは、建築費をこの小委員会としてこのくらいの程度で認めていくか、さらに復活要求をするか、もう一つは、科学技術振興のための資料収集の費用をさらに復活をするかどうか、そのほかは今館長が申し上げました東南アジアの問題、これも資料の収集の費用、大体こういう程度のことについて末日御審議を願い、復活要求すべきものがあるとするならば、これを本日の議運にかけて、議運の名前で、関係方面に正式に――内々の折衝はやっておりますが、さらに正式の議運の意見として折衝したい、こういう考え方で、きょう委員会を開いたわけであります。
#7
○渡辺惣蔵君 参議院と衆議院とそれぞれ違って、参議院の方は議運全体の会議でやっておるということですが、国会図書館に関するものは、衆議院の方だけでなく、全体の問題である。従って、できれば両院の議運の委員長会談のようなものを持って、参議院は十六日に態度を打ち出しておるわけですが、もちろん衆議院は小委員会を持っておりますから、小委員長も加わって、参議院と共同で、両院の議をまとめて、政府に強力に折衝するという態勢をしいてもらいたい。今、国会に関する営繕施設というもので、最終に残っておるのは国会図書館だけということになっておる。あそこでダム工事みたいに穴だけあけて、水たまりを作って三年もほっといて、あの維持管理費だけでも相当なむだな経費を使っておる。こういうことは国会の七不思議の一つで、不体裁きわまる。ですから、われわれ国会図書館委員を指名されておったから、ときどき赤坂にも行きますけれども、あれはもう使いものにならない状態です。改造するわけにもいかないし、暫定的に施設をしたって、むだなことで、あそこをこわしてしまって作ればまた別だが、あれだけの由緒ある建物を、そんなわけにもいかぬ。全く中途半端なもので、金森さんとしてもお困りだろう。一方図書館を造営するといっておきながら、穴を掘っただけで、管理費だけだって何百万円とかかると思う。そういうむだな経費を使っておるわけだ。そういう事態で、大体三十二年度の営繕に関する経費は、両院の裏に庁舎ができれば、まとまるわけですから、この際思い切った一つ積極的な、一挙にこの長年の問題を解決するという建前で、さらに一段の折衝をさるべきことが必要じゃないか、それによって残る一億七千万円というものは、解決可能であると僕は思う。全体の国費としては大したことではないので、今まで両院がばらばらに動いておって、いかにも図書館に対する熱意がない、いいかげんにつき合いでやっておるという印象を与えておったと思う。だんだんそういう批判も出てくると思うのです。そこで、この際これを解決するためには、そういう時期にぶつかっておるから、何とか一つきょうのこちらの議運の決定によって、一つ両院の議運の委員長、それから図書館小委員長も加わって、まとまった統一した意思で、国会として、両院として、最後的な折衝をする、最後のだめを押してやるという形で、前進させた積極的な方法を講ぜられたらどうかと思う。
#8
○園田小委員長 今、渡邊さんの御意見によって、小委員会としては、図書館の建築費については、さらにこれを増額せよ、こういう意見に一致をして、本小委員会の模様を議運に報告をして、本院の運営委員長と参議院の運営委員長と協議の結果、国会の意思として、強力に大蔵省並びに関係筋に申し入れを送って要求すべし、こういう御意見に決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○園田小委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#10
○園田小委員長 次は科学技術関係の資料でございますが、この問題は二つございます。一つは、科学技術庁というものができておりますので、事務的折衝の際は、大蔵省は、これは図書館の方に予算をつけるか、あるいは科学技術庁の方に予算をつけるか、そういう関係で留保されておる。その後内々ではございますが、現在、特別委員会の方の意向も聞いた上で、しかも予算の関係の少い時期には、なるべく資料などというものは各個ばらばらに買わずに、図書館にまとめて、統一して収集する、そうして各省庁並びに関係研究機関等はこれを利用する。こういうような原則で、従ってこの科学技術の資料の関係予算は図書館につける。そうして同時に、さらに予算を増す。こういうことに、最初の社会党の渡邊さんの御意見で、両院の議運の委員長が協議する場合に、これも一項挿入した方がいいと思いますが――。
#11
○渡辺惣蔵君 それでよろしゅうございますが、東南アジアの資料は、そういう意味でいくと、外務省ですか。
#12
○金森国会図書館長 これはどこでもやっております。
#13
○石山小委員 東南アジアに関する資料は何をおもに集めるのですか。
#14
○金森国会図書館長 経済とか、政府とか、そういう人文的なものが日本にほとんどまとまっていないのです。だから、結局どこかに置かねばなりません。
#15
○石山小委員 先生が考えておられるのは、一般的な資料でございますか。
#16
○金森国会図書館長 一般的に何でもわかるという資料です。
#17
○渡辺惣蔵君 従来、それは外務省でやっておったのですか。
#18
○金森国会図書館長 ばらばらで、自分のところで入り用なものを、思い思いのものを持っておるのですが、持っておっても、いざとなると、何もわからないのです、
#19
○石山小委員 それは最も新しいのですか。
#20
○金森国会図書館長 新しくてすぐ経済にも――おもに経済でありますが、役に立つような……。経済団体の方で、加納さんなんかの方で、ぜひ図書館でやってくれという強い要望です。実際種自・身がないのです。収集することが、従来の普通の手ではとれませんから……。
#21
○渡辺惣蔵君 従来そういう資料は外務省にあったのですか。
#22
○金森国会図書館長 断片的なものはありましたが、かゆいところに手の届くような、まとまった資料はなかっかのであります。私、三年ぐらい前から、そういうものをどこかに置かねばならぬとかえて、今までヨーロッパの資料は日本で買っておりましたし、アメリカも買っておりましたが、東南アジアは、一つの盲点になっておりまして、飛行機に乗って向うへ行けば、どうしたってながめるところですが、資料の見地からいきますと、言葉の通用も不便でありまして、どうしたらこれを集め得るかという研究から入っていきまして、アメリカあたりもこつこつやっておるようです。あちらこちらでそういうものの集め方なんか調査してこういうものを買えば、ほぼ目的を達するということでやりかけたんですが、一文の金も持たないのですから、困っております。
#23
○園田小委員長 東南アジアの交付は、大体外務省と経済企画庁ですよ。それで外務省の方は、東南アジアの資料収集の予算を持っていない。ただ情報文化局の予算と、それからアジア局に割り当てられた予算をもってやっておりますが、一般に公開されるものは何も持っていない。現在の中近東のあの動乱の問題にしても、小さい。パンフレットにして出しておりますが、われわれ読むのに、君たち受取証を書いて、そしてすぐ返してくれという程度で、中身はちっともわからない。それから経済企画庁の方は、何か具体的な問題があった場合に、資料を集めておる程度です。従って東南アジアの問題は、資料を集めるということも大事だが、一つは東南アジアの資料を集めるという予算の目を作ることが、きわめて政治的に重大な問題だと思います。今日外交をやるにしても、経済をやるにしても、東南アジアに対する具体的なものは何も持っていないわけですよ。ですから、こういう点をおろそかにすることは非常な間違いであって、少くとも一般国民に公開し、議員が研究されるという資料を、こういう予算だけで集めるということは非常に無理である。これは必ずやらなければならぬと私は思う。こういう点に対する大蔵省の認識が非常にかけ離れておる。従って私としては、皆さんの御賛成を願えれば、東南アジアの資料収集の費用は、さらにもっと増額しなければならぬと思っております。
#24
○石山小委員 政治、経済を主体にして、すぐ役に立つものとなると、大蔵省に談判してもいいと私は思いますね。
#25
○荻野小委員 ぜひ一つこれはやってもらいたいですね。
#26
○石山小委員 風俗とか文学とかいうようなものはこの次にしても、まず政治、経済に関するものだけは、この際ぜひやってもらいたいと思います。
#27
○園田小委員長 それでは、大体三項目にわたってさらに繰り返しますが、本日の小委員会の決定は、第一は図書館の建築費、これはさらに増額復活を要求する。第二は科学技術資料の収集整備。科学技術関係文献は、国立国会図書館に集中統一的に収集し、各省庁並びに関係研究機関等はこれを利用すること。これがために図書館は、必要なる文献を収集し、これが活用に必要なすべての措置を請じ、わが国の科学技術振興の目的完遂に努めること。政府は、これに関する十分なる予算措置を講ずること。第三は、東南アジア資料の収集整備、この三つをぜひやってもらいたい。以上三点を渡邊さんの発言通りに、本院の議運の決定を願い、さらに本院の議運の委員長、並びに参議院の議運の委員長協議の結果、私も出席いたしまして、強力に折衝しよう、これも本日の委員会で決定いたして御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○園田小委員長 それでは、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#29
○園田小委員長 その他は大体事務的な折衝でございまして、この三点さえ何とか形がつけば、大体事務的折衝でもって了承し得るように、予算に対する事務的な措置をお進め願います。――そのほか図書館側から何か発言がございますか。
#30
○金森国会図書館長 もう一つ、これは小さいことですが、今度の建築をやっていきますと、その土地をこちらに収用といいますか、収用ではないのですけれども、買い入れるということがある。これは建築そのものではありませんで、建築に伴う予算ですが、それが今度予算でばっさりと切られてしまいまして、あとの始末に実は困っておるのであります。これは小さいことで、しいてどうというわけではございませんが、いろいろなところに関係してきますので、その衷情を述べて……。
#31
○石山小委員 跡始末を考えずに、ばさばさやってしまうわけですね。
#32
○金森国会図書館長 並行してやろうと思うのでございますが、見込みはなさそうでございます。土地収用といいましても、われわれ図書館の持っておる土地を交換して向うに渡すのですけれども、渡すときに多少差額をつけてやらなければならぬ。そういう味わいが、予算の冷厳なる査定によって、ばっさりとなくなってしまって、非常に義理人情を欠きまして、やりにくくて困るのです。そういう衷情を述べましてあとはしかるべく一つ実現させることに……。
#33
○渡辺惣蔵君 さっきの話の中に、それも含めてやっていただくということにお願いしたい。
#34
○園田小委員長 それでは、議運に対する報告その他は、私の方に御一任願います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午前十一時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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