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1956/02/15 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 運輸委員会 第2号
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1956/02/15 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 運輸委員会 第2号

#1
第026回国会 運輸委員会 第2号
昭和三十二年二月十五日(金曜日)
   午後一時四十七分開議
 出席委員
   委員長 淵上房太郎君
   理事 木村 俊夫君 理事 松山 義雄君
   理事 山本 友一君 理事 井岡 大治君
   理事 松尾トシ子君
      伊藤 郷一君    生田 宏一君
      佐伯 宗義君    永山 忠則君
      濱野 清吾君    堀内 一雄君
    早稻田柳右エ門君    小山  亮君
      松原喜之次君    山口丈太郎君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 宮澤 胤勇君
 出席政府委員
        運輸政務次官  福永 一臣君
        運輸事務官
        (大臣官房長) 朝田 静夫君
        運輸事務官
        (捕獲審検再審
        査委員会事務局
        長)      辻  章男君
 委員外の出席者
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
二月十四日
 捕獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置に関する件
 捕獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
    ―――――――――――――
#2
○淵上委員長 ただいまより運輸委員会を開会いたします。
 最初に補獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)を議題として、政府より提案理由の説明を聴取いたしたいと思います。宮澤運輸大臣。
    ―――――――――――――
#3
○宮澤国務大臣 捕獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
 捕獲審検所の検定の再審査に関する法律は、日本国との平和条約第十七条に規定する義務を履行するため、連合国の要請がありました場合に、旧捕獲審検所が検定いたしました事件で、連合国人の所有権に関係のあるものを、国際法に従って再審査することを目的とする法律であります。
 捕獲審検の再審査の要請について、平和条約におきましては期限が定められておりませんが、事柄の性質上、平和条約の効力が発生いたしました後、比較的短期間に連合国の要請が出尽するものと予想せられ、国内法であるこの法律の存続期間は当初三年と定められておりましたところ、第二十二回特別国会において三年を四年に、第二十四国会において四年を五年に改められ、すなわち昭和三十二年四月二十七日限り失効することとなっております。しかしながら日本国との平和条約の批准の状況及び再審査の要請に関する連合国の状況にかんがみまして、なおその要請に対する受け入れ態勢を整備しておくことは、平和条約を誠実に履行するために必要なことと考えられます。これがためには、この法律の一部を改正してその存続期間をなお一年延長いたし、その間に連合国の模様を見たいと存じます。これがこの法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
#4
○淵上委員長 本案に対する質疑は次会に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#5
○淵上委員長 次に、運輸省当局より運輸省関係提出法律案について概略の御説明を願うことにいたします。もちろんいまだ決定いたさないものもあるとは存じますが、現在までに予想される提出予定の法案について、なるべく詳細に御説明を願いたいと思います。
#6
○朝田政府委員 それでは私から、お手元に差し上げてあります「第二十六回通常国会提出予定法律案件名表」というのに基きまして、予定法律案の内容をこれから御説明をいたします。
 まず第一番目の小型船海運組合法案でありますが、御承知のように現在のわが国の国内沿岸輸送につきましては、年間約六千万トンの輸送量を上げておりまして、国有鉄道の輸送と相並びまして、国民経済上重要な意義を持っておるのであります。ところが、このうち小型船によります輸送量が、約三千三百万トン程度に達しておりまして、主として石炭、鉄鋼、砂利、セメント、木材、食糧といったような、産業、国民生活に欠くことのできない物資が大宗貨物になっております。ところが、その国内海運の主軸となっております小型船海運業の営業形態をながめてみますと、木船につきましては、その九二%がいわゆる一ばい船主でありまして、きわめて零細なる企業形態を現わしておるのでございます。このような経営形態の理由のために、内航運賃というものは常に買手市場になっておるわけでありまして、適当な需給の関係によりまして、適当な価格が運賃として決定され得ない状態であります。従いまして従業員におきましても、きわめて劣悪な労働条件のものとに働かなければならないというような形になっておりますので、この中小企業としての海運企業を組織化いたしまして、木船業者及び小型鋼船業者を中心に、調整機能を有する自主的な組合の結成を法的に助成、維持しようということが、この法案を今立案いたしておりまする目的であります。従いまして、必要あります場合には、アウトサイダーに対しましても、その調整に協力せしめるように法的な措置を講ずる、こういうことがこの法案を準備いたしておる目的でございます。
 その次のモーターボート競走法の一部を改正する法律案でございますが、御承知のように従来競輪というようなものを中心といたしまするモーターボートあるいはオートレースあるいは競輪、こういうものは、自転車競技法の臨時特例によりまして、その競技の売上額より一部を国庫に納付せしめておりましたものを停止いたしまして、各競技の実施者でありまする競走会の連合会が、これの関連工業の振興をはかるために、この財源を充当いたしておったのでありまするが、御承知のように本年の三月三十一日をもちまして、この臨時特例に関する法律が失効をいたしますので、現在同法に基いて行なっておりまするモーターボート製造業その他造船関連工業の振興に関する業務を引き続き行いまするために、モーターボート競走法にかかりまする納入金の出納に関する規定を、新しくモーターボート競走法に規定いたしまするとともに、まずそういう点の改正をはかりまするとともに、一方におきまして競技そのものが、ある社会的な批判を受けて参りましたので、そういったものの新設をある程度規制するとか、あるいは競技の実施に際しまして監督権を強化していく、こういった規定を整備いたしまして、モーターボート競走法の一部を改正しよう、こういうのがこの改正の目的でございます。
 次は機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案でありますが、この問題は、前通常国会におきまして、通産大臣が所管いたしておりまする機械工業の振興のために、ある程度の協定行為ができることになっておったのでありますが、通産大臣が産業の振興のために合理化基本計画を審議会に諮問いたしまして、通産大臣はこれに基きまして計画を公示いたしますることと、都道府県知事に対しまして品質、技術の制限あるいは部品、原料品の購入といったものにつきまして協定行為をするということを勧告することを骨子といたしております法律でありまするが、これにつきまして、運輸省所管にかかりますところの造船関連工業あるいは車両の陸運機器、こういったものの関連工業の面につきましては、前通常国会におきまして、一応あと回しにされたわけであります。今回通産省とも話し合いをいたしまして、この点今まで通産大臣とありますのを主務大臣にし、通産省令とありますのを省令とする、こういった改正をいたしたいというのがこの改正法律案の目的であります。
 次は船舶職員法の改正法案でありまするが、これは全面改正になる膨大な改正法律案になるのであります。御承知のように昭和二十六年の四月に現行の船舶職員法というものができまして、二十六年十月にその施行をいたします際に、資格定員表の定めておりまする水準が非常に高過ぎますので、当時の海運界あるいは漁業界の実情にかんがみまして、早急にこの法律の実施をいたしまする場合に、実情にそぐわないという点があったのでございます。そこで、その後における実情も勘案いたしまして、昭和二十九年八月三十一日までは経過的にこれより低い水準でもって、ちょうどその内容は戦時特例と同じようなレベルに置かれておりまする資格でありますが、そういう低い水準で足りるということにされたのであります。ところがその後におきまする情勢の変化によりまして、船舶職員の需要が非常に増大して参りました。計画造船等に伴いましてそういった需要が非常に増大して参りまして、その実施の延期を余儀なくされたのであります。昭和二十九年四月、昭和三十一年四月、この再度にわたりまして経過措置の延長がはかられまして、また遠洋カツオ・マグロ漁船等につきましては、昭和二十九年三月、特例法として臨時措置を講じられたという経過になっておるのでございます。そこでこういった従来の経緯にかんがみまして、運輸大臣から昨年九月海上航行安全審議会に対しまして、法改正について諮問を行なったのでございます。最近その答申も得ましたので、本改正案を立案いたしたということが従来の経過でございます。改正の要点を申し上げますと、今までの船舶職員法をここに改正をいたしまする一番大きな点は、船舶職員として船舶に乗り組ますべき者の資格及び員数を定めたのでありますが、これが先ほど申し上げますように、今回改正におきまする実質的な中心問題であります。これが今まで理想に走り過ぎたうらみがあり、現実から離れております。そういった事情から、さらにまた船舶構造、航行のための諸設備の発達、こういったようなものを考慮いたしまして、法の目的でありまする航行安全の目的を阻害しない限度内におきまして、船舶職員の需給の均衡という現実の要請を十分勘案いたしまして、その基準を定めよう、こういうことにしておるのでございます。第二番目は免許制度の改正でございます。現行法におきましては、御承知のように免許は有効期間を五年ということにいたしております。そしてその都度更新する制度をとってきておるのでございますが、現行法の施行以来、終始この問題が論議の的になっておりました経過もありまして、再検討を加えました上で、改正におきましては免許を終身といたしまして、五年ごとに免状の検認を行うということによりまして、免許制度の目的の達成をはかることにしておるのでございます。その他監督規定を整備いたしましたり、その他の諸規定を整備いたしましたりすることが、この船舶職員法の改正案の目的でございます。
 その次は港湾法の一部を改正する法律案でありますが、産業関連施設を整備する港湾工事を中心に考えまして、現行の港湾法の国と地方公共団体、港湾管理者の負担割合というものに対して、特例を設けるというのがその趣旨であります。例をあげて申しますと、スーパー・タンカーが出入いたしまする石油関連の港湾におきまして、その水路の水深を維持するために浚渫をしなければならぬ、その工事等におきまして、ちょうど昨年石油精製業者が相当多額の負担金を申し出ましたが、そういう場合にその分に応じまして国の負担割合を下げていこう、こういうふうに港湾法の特例を設けて港湾法の一部を改正しよう、こういうことでございます。御承知のように現行法では、重要港湾におきましては港湾の工事につきまして、ちょうど国が五割、港湾管理者が五割、こういうような負担割合になっておるのでありますけれども、今申し上げましたようなスーパー・タンカーの出入する港におきましては、石油精製業者等の利益を享受し得るものが五割、港湾管理者が二割、国が三割、こういったようなことになるわけでございます。
 その次の鉄道と道路との交さに関する法律案でありますが、踏切道は鉄道と道路の交差する場所でありますが、それ自体本質的に非常に交通事故その他の危険というものを包蔵いたしておる場所であり、交通能率の見地からもきわめて踏み切りは重要な意味を持っておるのであります。特に最近自動車の激増によりまして、交通の量的、質的な変化をもたらしたことに伴いまして、踏み切りの整備改善ということがこれに伴って参りませんと、踏切事故が逐年増加の傾向をたどっておるのであります。この保安設備の強化あるいは踏切道の立体交差というものを強力に推進する必要があることは申すまでもないのであります。そこで現行法におきましては、今申し上げました理想を達成いたしますには非常に不十分でありまして、踏切交差施設の整備の基準とか、あるいは責任とか、あるいは費用の分担、こういったものを明確にする必要があるわけであります。まず鉄道と道路の交差方式でありますが、これは原則的には一般的に立体交差というものを原則にする。特に主要道路にかかるもの、たとえば一級国道と鉄道あるいは二級国道と鉄道、こういったものと鉄道と交差いたします場合には、立体交差でなければならぬ、こういうことを法的に義務づけまして、やむを得ないもののみを踏切道にしよう、こういうことが大きな筋であります。踏切道につきましては、この保安設備の設置基準あるいは構造基準、保守基準などを法定いたしまして、種別を四つに分けて、交通量の多寡に応じて今申し上げた設備の設置基準、構造基準等を異にいたしまして、それをあるべき姿を明確にいたしますとともに、これに従って鉄道事業者と道路管理者と共同の責任において設備を設置、維持、管理するということを義務づけておるのであります。ところが既存の踏切道に対する経過措置を一体どうするかということが次に問題になるわけでありまして、主要道路にかかるものにつきましては、国がみずからの計画と負担とにおいてこれを立体交差にして変えていく、鉄道事業者と道路管理者と受益の限度において費用を分担するということにいたしまして、その他の踏切道については、法定基準、保安施設あるいはその他の構造基準といったようなものは、法定基準に達しませんために、鉄道事業者、道路管理者をして整備計画を立てさせまして、一定期間内にそれを整備改善させる。この場合費用の一部を国が補助しようということでございますが、これが既存の踏切道に対する整備を経過的に以上のような趣旨で措置をしていこうということなのであります。
 次の踏切道整備促進法案でございますが、今申し上げましたように、踏切道管理者は踏切道について、この法律が施行後何年以内にその基準に合うように整備計画を立てて整備しなければならないということにいたしまして、それの費用の負担を明確にし、国の補助を明確にする、こういうのが前の鉄道と道路との交さに関する法律案に関連いたしまして、整備促進に関する法律案の今考えておる内容でございます。
 その次の公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案というのがございますが、この改正法律案は、大蔵省、郵政省、運輸省三省共管の性質を持っております法律案でございまして、今国会に継続審議になっております健康保険法の一部改正に伴いまして、医療機関の規定について所要の改正を行いますとともに、医療の給付につきましても組合員の一部負担制を改めますとともに、あわせて恩給法その他の規定を整備する必要があるわけでございます。健康保険法の改正に伴いまして組合員が初診料の五十円を払うとか、あるいは入院いたしておりますと一日三十円、こういったような改正がございますが、それに伴いましての所要の改正でございます。そこで第二番目の恩給に関する一般改正といたしましては、増加恩給を受ける権利は希望によって消滅するということにいたしまして、その期間を組合員期間に通算することができるようにしたのでございます。そういう恩給法との関連におきまする改正の事項をここに見込みまして、ちょうど郵政省の関係の電電公社に所属します新しい組合員の場合等にも適用があるように、所要の改正が加えられておるというのがこの内容でございます。
 その次の国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案でありますが、国鉄の輸送力は、最近の国内産業の活況によりまして急速に増大いたしました輸送需要にすでに応じ切れなくなっておりますことは、周知の事実でございます。そこでこういった国鉄内部の施設その他をながめてみますと、累積いたしました老朽施設の取りかえを行いまして、輸送の安全を期するということも、すでに遷延を許されなくなって参っておるのでございます。こういったものに要しまする資金は莫大に上りまして、外部資金に期待いたしましてもとうてい従来の運賃率ではまかない切れない。一方独立採算の企業体といたしまして、正常な減価償却費の計上等も、企業として生きるための最小限度のかてであるということからいたしまして、これを借入金によってまかなっていくことは、将来国家国民にとっても大きな負担になって参りますので、今般政府は国鉄運賃の改訂を行うことにしたわけでございます。従って国有鉄道運賃法の一部を改正いたしまして、旅客運賃の基準賃率、貨物運賃の立て方等に所要の改正を加えようというのが、この改正の内容になっておるのでございます。
 次の通運事業法の一部を改正する法律案でございますが、現行の通運事業法が実施されましてすでに七年を経過いたしておるのでございますが、その間におきまして通運事業の民主的運営態勢が確立されました。また鉄道の経営の合理化、近代化の促進その他の諸情勢の変化も生じて参りましたので、通運事業の経営をより一そう健全化いたしますとともに、通運取引の円滑化、秩序の確立、こういったものに資するために、必要な改正をいたしますとともに行政手続の簡素化もあわせてはかろう、こういうのがこの改正法律案の目的でございます。まず第一に、通運の定義を改正しようというここであります。現在の通運の定義の中で取扱い、代弁、利用、こういった三種別がございますが、これを廃止いたしまして、これにかえまして鉄道によって運送される物品の、駅における鉄道を経営するものへの託送または鉄道を経営するものからの受け取り、こういうことに定義をいたしまして、実情に対応せしめたいということでございます。また第二は、自動車等によりまする鉄道の配車の能率化等から考えまして、自動車が代行輸送を営むような場合もございますので、それに対応いたしまして通運の定義もこれに即応して変えよう、また種別ごとの免許は今非常にわずらわしくなっておりまして、種別ごとに免許いたしておりますが、この種別ごとの免許を廃止しよう、また集配に関する特則の改正をやりますとか、あるいは運賃料金制度の改正でありますとか、運輸協定に関する規定でありますとか、そういったものに所要の改正を加えまして、通運秩序の確立あるいは通運取引の円滑化こういったものを期して参りたい、こういうことがこの改正の内容になっておるのでございます。
 その次の自動車ターミナル等整備法案でございますが、最近におきまする都市交通の非常な混雑が、一に自動車交通の量的、質的な変化ということから、大都市におきまする通勤通学輸送を中心といたしまして激増しますこの自動車輸送事業に対処してどうするかということにつきましては、運輸省も都市交通審議会等も開きましていろいろ対策に苦心いたしておるのでありますが、こういった道路交通の混雑を緩和いたしますために、自動車交通上の要衝にターミナル及びパーキングを早急に整備する必要があるということで、まず第一にこういった自動車ターミナルを整備する場合におきまして、自動車ターミナル事業というものに対しまして適切な助成を行う、あるいは事業運営の適正と事業施設の充実をはかるように、法律の上でいろいろ措置をしていこう、こういうことであります。自動車ターミナル事業を行います際には、運輸大臣の免許といったようなことにかけまして、パーキングの事業の方は登録ということにいたしておるのでございます。そこでこういった事業に対しまして、政府が資金のあっせん、あるいはその他の助成措置を講ずる、事業費の三分の一以内を補助するというようなことにいたしませんと、なかなか採算のとれないものもありますので、そういったものに対する事業の助成、あるいはその後におきまする業務の運営に対しまして、種々の監督規定を整備していくということが、自動車ターミナル等整備法案の内容でございます。
 その次は高速自動車国道法案であります。御承知のように最近急速に経済の規模が拡大して参りまして、生産活動も活発になって参りましたことに対しまする交通機関の充実、強化といったものが早急の課題でありますけれども、従来陸上交通といったものは鉄道と道路によりまする自動車交通によって行われておったのでありますが、既存の交通機関を強化する一方、どうしても新しい強力な交通機関を作っていくということが必要になって参るわけでありまして、自動車の近代的な性質、機能から、それを生かしまするためには、今までの道路によりまする自動車交通ではもうすでに限界に来ておるのであります。そこで第三陸上交通系絡といいますか、交通機関といいますか、そういったいわゆる高速自動車道路というものを積極的に整備いたしまして、長距離の自動車交通を発展せしめる必要があると存じまして、先に国土開発縦貫自動車道建設法案が国会に提案されましたのも、こういった経済上の必要からであると存ずるのであります。この国土開発縦貫自動車道、その他国として整備する必要のありまする高速自動車道につきまして、新しく建設省と運輸省とが共管になりまする高速自動車国道法案というものを提出しようということで、両省の間に話し合いが最近つきまして、その高速自動車道について整備、管理の方法を定めようということになったのでございます。そこでこの高速自動車国道法におきまして、従来の道路と同じ手続きで整備、管理する方式をとったのでございますが、整備に当りましては、整備計画というものを運輸大臣と建設大臣とがきめるわけでございます。それについて審議会の調査、審議を仰ぎまして、国の交通政策を具体化するために慎重な手続きをとることにいたしたいと思うのでございます。また先ほど申しましたことに関連があるのでございますが、この法案におきまして、立体交差の原則、あるいは沿道の建築の制限をやる。あるいは最高速度の特例、こういったような高速交通にふさわしい事項を定めたのでございます。高速自動車国道法の一環といたしまして、道路整備特別措置法に基いて、道路公団が高速自動車国道を建設し、管理する場合に関して、その道路整備特別措置法を一部改正をいたす予定にしておるのでございます。また有料の高速自動車国道の料金は、運輸、建設両大臣が認可をするということにいたしまして、その他必要な監督規定を設けるというのが、この内容でございます。
 その次の航空法の一部を改正する法律案でありますが、だんだん航空機の発達に伴いまして、機種も大型化して参るわけでございますが、それに対しまする飛行機の検査の手数料、あるいは技術者のパイロットの試験手数料、こういったものを、今の最高限をきめておりますものは、従来の型の飛行機を予想しておったのでありますが、だんだん大型化して参りますので、それの手数料を改正しようということが一つ。また今の財産の管理規則を、飛行場等その他の設備につきましては、営造物の観念で法的に明確にしようといったような、いろいろな事柄が考えられるのでありますが、実はこれはまだ各関係機関とも話し合いがついておりませんので、あるいはその話し合いが時間的に間に合わないかもしれないという今までの経過でございます。
 一番最後の捕獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部を改正する法律案は、ただいま運輸大臣から提案理由を説明いたしたものであります。
 以上をもちまして、予定法律案の内容のあらましを申し上げたのでございますが、この中でまだ政府部内でも、関係各省と調整をはかっている段階のものもございますし、閣議決定を近く行うところまでこぎつけているものもございますので、この中で数件は国会提出に向って懸命に努力をいたしているところではございますけれども、あるいはできないものが二、三出てくるかと存じますので、その点は御了承を願いたいと思います。
#7
○井岡委員 ただいま御説明をいただいた各法案の提出される日程案がありましたら、お知らせをいただきたいと思います。
#8
○朝田政府委員 最初に小型船海運組合法案でございますが、これは先ほどちょっと言い漏しましたが、陸上一般産業におきます通産省所管の中小企業組織法案というものと一応並んで参って調整をとっているのでございますが、これはまだ法制局で審議を始めておりません。その次のモーターボート競走法の一部を改正する法律案は、先ほど申し上げましたように競輪、オートレース等との関係もございまして、これは今法制局で調整中でございます。機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案は、近く閣議決定に持って参りたいと存じます。通産省とも話はついておりますので、近日中に閣議決定をしていただきたい、こう思っております。船舶職員法案につきましては、本日から法制局で審議を開始していただきます。港湾法の一部を改正する法律案は、すでに法制局とも審議を終りまして、できるだけ早い機会に閣議決定で国会に提出をする予定でございます。鉄道と道路との交さに関する法律案、踏切道整備促進法案、これはまだ建設省とも調整をはからなければならぬものでありますから、少しおくれると思います。公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案は、十九日か二十二日の閣議にでも提出をいたしたい、すでに所要の調整も済みましたので、そういうことにいたしたいと存じております。国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案は、これもなお改正法律案そのものではございませんが、運賃の制度の改正その他につきまして、なお折衝をいたしておる段階で、急速にその話をまとめまして、最近の閣議で御決定を願いたい、こういうことでありますので、法制局の審議はすでに終了をいたしております。自動車ターミナル等整備法案、これにつきましては路面の自動車駐車場との関連もありますので、建設省とも今調整中でございます。高速自動車国道法案につきましては、本日から法制局で審議を開始いたします。航空法の一部を改正する法律案は、なお大蔵省その他とも調整中でございまして、これは相当延びると存じます。以上のようなものが今の状態であります。
#9
○井岡委員 かなり問題がたくさんあるような法律ばかりでございますので、審議にも相当時間を要するかと存ずるのであります。従ってただいまお伺いいたしましたところでは、閣議決定というのが一つもなくて、近く閣議決定というのが一番よくできておる。あとはほとんど協議するとか、あるいはまだ法制局との打ち合せをするというようなものばかりのようであります。従ってこういうことでは十分な審議ができないかと思いますから、政府においても至急に法案の整備をして、そして手元に配付をいただくと同時に、でき上ったものから予備審査をしていく、こういうような格好をとってもらいたい。もしそれができないとするならば、その責任はわれわれに持ってこられても、われわれとしては負いかねますから、その点あらかじめ申し上げておきます。
#10
○山口(丈)委員 今の説明の中で、通運事業法の一部を改正する法律案の説明が抜けていたのですが……。
#11
○朝田政府委員 通運事業法の一部を改正する法律案は、公正取引委員会等との調整が残っておりますので、これも相当おくれるのじゃないかという見込みでございます。できるだけ早く促進をいたすように努力をいたしておりますが、正直に申し上げると、少しおくれるのではないかということであります。
#12
○井岡委員 今の話のようなことでありますから、委員長から政府にも督促していただくように一つお願いをいたします。
#13
○淵上委員長 承知いたしました。
    ―――――――――――――
#14
○淵上委員長 この際お諮りをいたします。本日の理事会で御決定をいただいたものでありますが、小委員会の設置についてお諮りいたします。すなわち観光に関する小委員会及び海運に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○淵上委員長 御異議ないものと認めます。それでは二つの委員会を設置することに決定いたしました。
 なおただいま設置されました小委員の人数及び小委員並びに小委員長の選任につきましては、委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○淵上委員長 ではさように決定いたしました。後刻理事会に諮りまして、決定いたしたいと存じます。
#17
○永山委員 小委員会は陸運に関しても設けていただくように、理事会で諮ってもらいたいと思うのであります。それは自動車輸送並びに鉄道輸送は、今日国鉄の運賃改訂の問題並びにガソリン税、軽油引取税の値上げ等の問題に関連いたしまして、きわめて重大なものであると考えますので、これに対する調査を十分する意味におきましても、小委員会が必要かと考えております。理事会でお諮りを願いたいと存じます。
#18
○淵上委員長 ただいまの永山君の御発言は、さらに理事会その他で検討いたしたいと思いますから、さよう御了承願います。
#19
○松原委員 ちょっと資料をお願いしたいと思います。これは運輸省だけではできないものもありますので、委員長の方で特にお手配を願いまして、他の省庁からも調製させていただきたいのであります。一つは原油並びに石油輸入のための外貨の割当と、実際に輸入された輸入量及びそれらに関する見込みもしくは予定量、それは二十九年から三十二年度まで各年度、第二は原油より石油を精製する場合の得率、二十九年から三十二年度まで、もちろんこれは見込みも含めて、三はガソリン税及び地方道路税並びに軽油引取税の税率引き上げによる貨物、旅客等の運賃に及ぼす影響に関する数字、四はガソリン並びに石油使用自動車おのおのの車両数の推移、二十九年から三十二年まで、見込みもあわせて、五は各種自動車運輸並びに運送事業の利益率の現状、ついでに主たる各産業の利益率との比較、六は各種自動車運送、運輸事業の労働賃金の現状と、おもなる産業との比較、七は最近三年間における自動車運送事業、運輸事業の事故の頻度、八は私鉄、バス、タクシー、ハイヤー、トラック等々、陸運事業の運賃の推移、最近三年間でけっこうです。ことに現在のこれらの運賃に関する申請の状況、それだけお願いいたしたいと思います。
#20
○淵上委員長 ただいまの松原君の御要望によります諸調査は、できるだけすみやかに提出させるように取り計らいます。
#21
○濱野委員 私も、国内における製油会社の名前とその資本金、それを一緒にお願いいたします。
#22
○淵上委員長 承知いたしました。
 次会は運輸省の昭和三十二年度予算及び運輸省各局の所管について説明を求めることにいたします。
 本日はこれはて散会いたします。
   午後二時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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