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1956/03/18 第26回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第026回国会 運輸委員会 第16号
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1956/03/18 第26回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第026回国会 運輸委員会 第16号

#1
第026回国会 運輸委員会 第16号
昭和三十二年三月十八日(月曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長 淵上房太郎君
   理事 今松 治郎君 理事 畠山 鶴吉君
   理事 松山 義雄君 理事 山本 友一君
   理事 井岡 大治君 理事 松尾トシ子君
      有田 喜一君    佐伯 宗義君
      關谷 勝利君    中嶋 太郎君
      永山 忠則君    濱野 清吾君
      原 健三郎君    眞鍋 儀十君
      下平 正一君    中居英太郎君
      松原喜之次君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 宮澤 胤勇君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      權田 良彦君
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部長)  細田 吉藏君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道総
        裁       十河 信二君
        日本国有鉄道常
        務理事     小林 重国君
        日本国有鉄道常
        務理事     吾孫子 豊君
        日本国有鉄道常
        務理事     石井 昭正君
        日本国有鉄道参
        与
        (経理局長)  久保 亀夫君
        日本国有鉄道参
        与
        (資材局長)  石井 英一君
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
三月十八日
 委員永山忠則君辞任につき、その補欠として岡
 崎英城君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第五三号)
    ―――――――――――――
#2
○淵上委員長 これより会議を開きます。
 国有鉄道運賃法の一部を改正する津律案を議題とし、この際質疑を許します。井岡大治君。
#3
○井岡委員 本年度予算の審議の劈頭に当って、工事の千六十九億の使用について、本年はこんなにたくさん計上いたしても、資材の購入あるいは人間の不足等で実際にはやれないのじゃないか、こういうように御質問を申し上げたところが、本年の鉄鋼あるいはセメント、こういう基本資材はすでに購入済みで十分やり得る、こういう御答弁があったわけであります。しかしながら、これは業界新聞だと思いますが、本日の業界新聞の中に、石井資材局長は、なかなか困難ではあるけれども、何とか努力をいたしたい、こういうように言われておるわけであります。従ってこの点をもう一度明確に一つお尋ねをいたしたいと思うわけです。
#4
○石井(昭)説明員 工事に必要な資材につきましては、すでに予算の御決定の関係も見合せまして、資材準備にはただいまいろいろ努力をいたしておりますし、また各関係の業者の方面ともいろいろ協議と申しますか、探りを入れておりますが、大体この程度の工事に差しつかえないだけの資材入手はできる見込みでございます。詳しいことにつきましては私担当でございませんので、もし詳しい説明を御要求でございましたならば、さっそく資材局長を呼んで参りたいと思いますから御猶予願いたいと思います。
#5
○井岡委員 そこでこの問題はあとにいたしまして、総裁もお見えになっていることですから、この機会に今後の運営等についてお聞きしておきたいと思うのです。われわれといたしましては今度の運賃値上げというものについては、運賃値上げをしなくても十分やっていける、こういう見解をとっております。現実問題として、この問題の審議はすでに当委員会においてはもう終末に近づいておると思うのです。しかしながら国民が一番懸念をしておることは、いわゆる国鉄の内部の綱紀の紊乱と申しますか、そういうものが随所に現われておる。先般も決算委員会においてこの問題についてかなり強い指摘をされておりますし、総裁はこの点について別途の法律あるいは措置を講じて粛正をはかりたい、こういうように言われておるわけですが、国民といたしましてはおそらくこういう問題が解決した暁でないと、運賃値上げなんかいってみたところで、結局われわれのふところから取って一部の業者だけが得をするのじゃないか、こういうように考えることは私はやむを得ないことだ、こう思うのです。こういう問題について総裁はどういう処置をとろうとされておるのか。ただ抽象的にこういうことについては今後粛正をし、部下を戒めてやる、こういうように言っていただいても、これは具体的なものがないわけでありますから、この際具体的に総裁のお考えになっておられるところを明らかにお聞かせをいただきたいと思います。
#6
○十河説明員 ガード下の問題につきましては、いろいろと不始末をいたしまして非常に恐縮に存じておりますが、つきましてはさきに東京鉄道局の中に、今まで営業部の事業課というところで扱っておったものを、今度管財部というものを別にしまして、そのほかに今月十五日から管財区という現場機関を設けまして、絶えず現場を見て回って監督をするということにいたしております。なおそのほかにあとの整理、さらに今後の貸付等につきまして、部外の専門家、権威者にお願いをいたしまして間違いのないようにいたしたい、こう考えまして、審議機関というようなものを設けることになって、ただいま相談をいたしておるような次第であります。さらに綱紀の粛正につきましては一そう厳重に注意をすることといたしたいと存じております。
#7
○井岡委員 今度の問題で管財区というのですか、何か言っておられますが、現実に資材の購入につきましても昭和三十年度の決算を見ますと、非常にたくさんなロスがあるわけです。一例をあげてみますと、岐阜の工事において目的外の使用をしておる、あるいはまた静岡の場合においても不正申告をやっており、大阪において四千九百万円という金が全くわけがわからなくて使われてしまっておる。こういうものをずっと合せていきますと、かなりたくさんな不正があるわけです。私はこれを一々読み上げようとは思いませんが、少くとも今まで本年の予算の半分でもってこれだけの不正があるわけなんですね。これが千六十九億というような膨大な額になって参りますと、私は常識的に考えればこれに倍数の不正件数が出る、こういうような考え方を持ちません。けれども総裁にいかにがんばっていただいたとしても、予算で明らかなように、工事関係の従業員というものは、昭和二十九年に比較いたしまして約五百名の減員をしておるわけなんです。工事は倍の工事をやらなければいかぬということになってくると、勢いその工事の粗雑というものが目立ってくるであろうと思います。同時にその結果から来る、監督不行き届きという立場から来る、不可抗力といえば不可抗力ではありますけれども、いわゆる工事の手直し等が当然起ってくる、こう思うのです。こういう点について、今ガード下の関係だけを申されたようでありますが、私は国鉄の工事全体の立場を考えてみますと、非常に憂慮すべきものがあると思うのです。こういう点についてどういうような具体的なお考えを持っておいでになるか、こうお聞きしておるわけです。
#8
○十河説明員 本社並びに各支社に監察委員というものを強化いたしまして、一そう監察を厳重にいたしまして、そういう不当、不正の事実の絶無を期したい、こう考えてせっかく部下を督励してやっておるところでございます。
#9
○井岡委員 不当、不正の絶無を期したいと申されておるわけですが、これはいかに総裁が千人力であったとしても、人の能力というものには限度があるわけです。人が足らなくて、工事の現場等の監察というものはなかなかできるものじゃないのです。たとえば大阪の高槻の方で工事をやっている、一方において須磨の方で工事をやっている、これについて今度の予算では、いわゆる旅費ということで職員に二つも三つもかけ持たすようなことを考えておやりになるということが、先般の説明で明らかになりました。私は決して現在の土建業者というものが悪いとは申し上げません。悪いとは申し上げませんけれども、人の心というものは、やはりおらなければつい手を抜くということはあり得ることなんです。特にセメントについては、砂とセメントの割合をたとえば検査では五と五にしておる、これを四と六にすることによって、大きく耐用年数等が変ってくるわけです。このことはあらゆる土建工事の跡を見てみますと、やはりこういうことが出てきておる。従って私は総裁が不当行為あるいは不正支出というようなものを十分注意をして参りたい、こう言っておいでになりますけれども、現実にはできないのじゃないか、こう思うのです。従ってこういう点を考えて参りまするならば、本年はそういう防止策として具体的にどういうようにやるのだ、こういうことをお聞かせいただかないと、せっかく国民のふところから取った運賃値上げによって、国鉄の輸送の緩和をはかり、近代化をはかり、安全化をはかろうとしても、これは単なる画餅にすぎないのじゃないか。なるほどディゼル・カーになったとかあるいは電気機関車になったという、いわゆる形に見えるところは非常によくなったとしても、国鉄のほんとうの資産ともいうべき線路等に狂いが生じてくるということでは私は大へんなことだ、こう思うのです。ですから、この点についての具体的な御意見をお聞きいたしたいと思うのです。
#10
○十河説明員 いろいろな合理化、機械化等をやりまして、できるだけそういう方面で人を浮かしまして、そういう監督をでき得る限り厳重にして、信賞必罰で工事請負人にも臨みたい、かように考えておる次第でございます。
#11
○井岡委員 合理化、機械化をやって人を浮かしまして、こう言いますが、総裁、ことしから始めるのですよ。一ペんに人が浮くものではない。やった後においては総裁の御意見はよくわかるのです。これからやろうとするときに、そんなに一ぺんに人が浮いてくるわけはないので、これは少し総裁の言葉とも思えないのです。この点はどうなんです。
#12
○十河説明員 毎年合理化、機械化を進めておりますので、実は毎年そういう方面から若干浮いてくるわけであります。急に人をうんとふやすということはできないかもしれませんが、そういう方面でぼつぼつ人を浮かしまして、厳重に取り締りたいと思っております。
#13
○井岡委員 もっと正直に言っていただきたいと思うのです。総裁は、今度の千六十九億の工事を完遂するために、現在のままでは人は足らない、こういうように最初お考えになっておったはずです。われわれの聞く範囲内では、運輸当局、大蔵当局にいわゆる工事勘定の増員を七千名ばかり御要求なさったはずなんです。その御要求なさったことが、運輸当局あるいは大蔵当局から、それはまかりならぬということで削られてしまった。そこでそのような御答弁をなさっておると思うのですが、現実にはむずかしいことはむずかしい、こうおっしゃる方が私は正直でよろしいと思う。あなた自体が要求しておいて、今浮かします、毎年こうやっているからぼつぼつ浮いてくるでしょう、こんなことは言わないで、これじゃ足りないのだ、足りないが、しかしこういう方法できめられたのだからやるとか、あるいはまたそれをやっても足らない点についてはどうするとか、こういうふうに具体的に申していただかないと、自分で一たんこれだけ要ると認定されておきながら、けられたからといってそういうあいまいな言葉を使ってもらったのでは、われわれとしてはどうしても了解ができない、どうです、総裁。
#14
○十河説明員 理屈はおっしゃる通りですが、足らないからといってあれしたのでは、今の日本人は生活ができない。この四つの島に閉じ込められて足りないずくめでいかなければならぬですから、そこをがまんして最善を尽すということがわれわれの任務じゃないかと心得ております。
#15
○井岡委員 もうこれ以上総裁に言ってみたところで――総裁は自分で、足りない、これではやりにくい、こういうお考えですね。おやりになりますか、自信を持っておられますか。現場の諸君はなかなかやれないといっておりますよ。たとえばこの前小林常務であったと思いますが、何か工場関係から回して、千五百名ばかりを浮かしてこちらに回すのだと言っておいでになりましたが、これだって、お前そっちからこっちに行けというように、そう簡単に言えないわけですね。かりに言ったとしたって、その人が直ちにその現場に十分間に合うかというと、そうじゃありません。やはり三ヵ月なり四ヵ月というものは十分勉強しなければならぬ。ですから、私は現実の問題としては、なかなかあなた方がお考えになっておるようには参らないのじゃないか、こう思うのです。どうです。
#16
○十河説明員 それはもちろん不十分でありますが、不十分だからと言っていたら、今日本は何もかも不十分なんですから、その不十分なところをがまんしてやろう、(井岡委員「私は何も日本の全部のことを言っておるのではない」と呼ぶ)国鉄は日本の一部分ですから……。足りないところで最善を尽すというのが私の考えておるところなのでございます。
#17
○井岡委員 総裁、笑いごとじゃないですよ。あなたはことしの工事勘定でも、聞くところによると、三月末には約百億の未消化があるというじゃないですか。今度はこれは倍なんですよ。千六十九億という膨大な経費を使うわけなんですから、もちろん足らないが、日本人は不自由なんだから仕方がないというようなことじゃなくて、現実にはなかなかやりにくい、かりにやれるとしても――きょうは経理局長もおいでになっておられるようですが、この間の御答弁では、千六十九億に算する資材のうち、鉄鋼についてはすでに八幡製鉄所に頼んで、昭和三十二年度分はもう確保してある、こういうようなお話が、これは経理局長ではございませんけれども、あったわけなんです。ところが福岡かどこか知りませんが、三月十六日の業界新聞ですが、この業界新聞には、「輸送力増強と重要資材の確保対策について、鋼材などの入手に血みどろ」とこういうことで、これではまだ確保されておらないようです。これは新聞の記事ですから、知りませんといってあなたのところの兼松さんみたいなことを言うかもしれませんけれども、私は現実の問題としてはそうではないと思うのです。石井資材局長は全力を上げて確保するように努力したいと言われる。そうしますと、この予算の審議の過程では、八幡製鉄所でもう二年分も三年分も一ぺんに確保されたような話をされておりましたが、現実にはされておらない、こういうことなんです。これでは私は本年の予算執行に当って非常に心配をするのです。その結果、無理をして購入することによって、いわゆる二十九年度、三十年度、決算委員会等において指摘をされました不正購入というものが起ってくる、ブローカーが暗躍する、こういうようになろうと思うのです。特に今まで国鉄は指名入札をおもにやっておりましたけれども、指名入札によっていわゆる一部の業者、あるいは一部の利権屋のために大きな損失をしたということで、今日ではわれわれや行政管理庁あるいはその他の意見を取り入れて、競争入札をおやりになっておるようです。しかし競争入札をするにしても、その結果はいわゆる品質の悪いもの、規格の落ちたもの、こういうものしかやってくれない。そこで、それでは困るというので、結局必要以上に金を出す、ブローカーが暗躍する、こういうことでせっかく国会なりわれわれが皆さんに御注意を申し上げ、あるいは総裁が懸命になられても、国鉄内部におけるいわゆる醜聞というものは依然として続くのじゃないか、こう思うのです。ですから、総裁のようにまあ足りないときなんだけれども、日本人はしんぼうしなければいけないのだというような諦観された気持でなくて、現実に千六十九億の工事を進めていく具体的な考え方と、実際に鋼材その他の資材というものがもう確保できておるのかどうか、こういう点についてあらためてお尋ねをいたします。
#18
○十河説明員 先般もこの席で申し上げたと思いますが、この予算を提出しますと同時に、私は主要メーカー、土建業者、車両工業会社等の首脳部を招集いたしまして、この予算が通ればおよそこれくらいな鉄鋼の需要になるのだ、これくらいな工事量になるのだということを内示いたしまして、それに協力を求めて、各メーカー、業者とも協力してくれる、大体私はそういう自信を得た次第であります。
#19
○久保説明員 今の井岡先生のお話に対して、少し御参考に申し上げておきたいと思います。一つは、本年度の工事費があるいは百億も余るのじゃないかというお話ですが、これはどういう情報でお聞きになったか知りませんが、本年度決算見込み――これはいずれはわかることでございますから、私もうそれは申し上げませんが、十億をこすことはないと信じております。おそらく建設費が主たる問題でございますから、若干残る以外は、車両費その他の改良費、これは極端にいえば残る金が億以下ではないか。ただいまのところでございますから、もう相当正確な数字でございますが、むしろ予備費を工事費に持っていくというくらいにいたしております。それから三十年度の決算でございますが、これも工事費の規模は大体同じでございます。これもやはり残りました金は十億以下でございます。というわけでございまして、本年度あたりは予備費を使うようなことまでやりまして、工事を、輸送の状況もございますので、進捗させたわけでございます。その意味で、来年度の工事につきましても、工事自体の準備、もちろん予算はまだきまっておりませんから具体的には参りませんけれども、相当従来から懸案になっております工事が多いものでございますから、線路増設、その他主要な設計等はもうかねがね相当準備いたしております。こういった面もございまして、たとえば千億のうち半分は車両でございますが、車両等についても、相当法律に触れない範囲で準備はどんどん進めておるわけであります。来年度の工事費の増加につきましては、もちろんむずかしい問題は多々ございますが、総裁の申されましたごとく、いろいろ手は打っております。ただ人間のやることでございますから、もし人事の最善を尽しまして、どうしてもいかぬという場合につきましては、これはこの前小林理事から申されましたように、私どもの方の給与総額は、給与予算の総額でございまして、定員法できめられているわけではございませんで、あるいはあるピークのためにどうしても人が要るという場合には、処置する方法もないわけではございません。これはしかし私どもとして望ましいとは思っておりません。できるだけ配置転換等をやりまして、最悪の場合にはそういうことも実は制度上可能であるということは、この前も申し上げた通りでございます。しかし相なるべくは、現在の人で何とか超過勤務等でやって参りたい。
 資材の問題につきましては、これはただいま総裁が申された通りでございますが、鋼材につきまして、もちろん今日ただいま何十万トン、びた一文欠けずにお前のところにやると、そういう確約で今日の現状ではあるわけではございませんが、全体として非常にメーカーその他から理解をもって、計画について相談に乗ってもらっておるわけでございます。もちろん私どもとしては、むずかしいことは承知いたしておりますが、相当業界の理解ある態度で、何とか確保できる見通しが持てるのではなかろうか、こういう意味のことを申し上げたわけでございます。
#20
○井岡委員 車両の問題について、私も車両にちょっと関係しておるものですから聞くわけですが、本年に入って車両会社は非常に国鉄の受注が大きい、こういうことなんです。そこで来年度千六十九億のうちの半数の車両改善について、いろいろ車両のメーカーの方では応じかねるという傾向があるわけです。と申しまするのは、御承知のように民間のいわゆる郊外電車、いわゆる私鉄の方においても、木造車を早く改造して鋼鉄車にしなければならないという法律ができております。それはやらなければいかぬ、同時に、国鉄の車両を引き受けるということになっておったのではそれができない、こういうことで現在車両メーカーは、これはどっちをとったらいいのだというので、非常に困っておるということを、私はせんだってもあるところで聞いたわけなんです。従って今久保経理局長から明快な御答弁をいただきましたが、私はなお不安を持っております。従って十分この点について御努力をいただきたいと思います。
 それから人員等についてでございますが、国鉄の給与総額は定員でない。ですからピークのときには何とかの手が打てることもやはり考えていかなければならぬ、そういうこともわれわれはあらかじめ用意をしている、こういうようなことでございますが、これは私の聞き間違いであれば、一つ将来こういうことのないようにしていただきたいと思うのですが、私の今まで調査をした範囲内においては、国鉄はこの工事を施工するに当って、当然人間の不足を生ずるであろう。その場合、停年退職者に一時嘱託としてこれを委嘱するという手を考えておるということを聞いたのであります。私はそういうところに、かなりまた問題の焦点がぼやけてくるのではないか、こういうように思うのです。こういう考え方をお持ちであるかどうか、この点をお聞かせいただきたいのです。
#21
○小林説明員 先ほどもお話のございましたように、来年度の工事費は相当増額いたしまして、その点につきましてあらかじめ準備も進めておりまして、車両あたりにつきましても、すでに来年度この程度発注が出るだろうから、そのつもりで準備しておけというような話も進めております。車両会社といたしましても、一番困難だと思われますのは、製作能力自体については、決して余力がないとは申し上げる必要はないと思います。ただ資材の調達その他につきまして、多少困難も伴うのではないか、しいうような話もございますので、この面につきましてはわれわれといたしましても、できるだけ前広に手配をいたすことにいたしまして、鉄鋼メーカーに対しましても、来年度の鋼材の所要量等もあらかじめ示しまして、それに対する準備等も進めて参っておりますし、また鉄鋼の生産にはスクラップが隘路になっておりますので、われわれといたしましても、鉄道の保有いたしておりますスクラップを来年度は相当員数できるだけ供出いたしまして、メーカーにリンクしてやり、それによって国鉄の所要とする鋼材は確保してもらいたいというようなことも申し入れておりまして鉄鋼の方でも確かに輸送が隘路になりまして、自分らの生産が支障を受けておるというような事実も知っておりますので、鉄道の輸送力増強については全面的に協力をいたしたいという話をいたしております。また設計面におきましても、われわれといたしましては非常に隘路になっております。鋼材等につきましても、何とか設計を変えることによって、隘路の鋼材をできるだけ下げるというような手も扱って参りたいと存じております。請負工事につきましても、先ほど久保経理局長からお話がございましたように、われわれといたしましては年来希望いたしておりました工事でございますので、そういったものにつきまして、ある程度の準備も進めておりますので、さほど困難は来たさないのじゃないかと思っております。これもすでにお話し申し上げたかと存じますが、来年度の工事といたしましては、車両に重点を置きますし、また工事関係につきましても、どっちかと申しますと行き違いの設備だとか、それから側線でございますとか、応急的、速効的に効果を生じますような設備増強を一まず行うような方針でおりますので、そういう面でございますと、設計等も割に簡単でございますから、ある程度こなし得るのじゃないかという確信を持っておるような次第でございます。
#22
○井岡委員 先ほどの退職者の問題をもう一度お伺いしたいのですが、その設計について、実は今日までの設計陣で、果して今度のこの五カ年計画を遂行するだけのいわゆる人手と申しますか、能力があるのかどうか、こういうことなんです。設計会社の方を聞いてみますと、国鉄の方から設計依嘱を受けておるということですが、しかしその設計会社に依嘱をしますと、規格を統一しておかないと、今までの依嘱された設計というものはほとんど手直しをしなければならぬということだそうです。そうなってくると、せっかく外注をして、いわゆる高い金を出しながら、手直しをするというような結果が生じて、いわゆる不必要な金を支出しておるということでは今まではいわゆる国鉄は赤字で悩んでおった、苦しい中で努力をしておったということですから、ある意味において国民は承知しないながらも、これは目をつぶったかもわかりません。しかし今度の場合は、現実に国鉄は、昨年度に比較いたしまして百四十億の黒字を出しておる、予算当初の何から申しますと、二百八十億の黒字を出しておるわけなんです。ですから国民としては、国鉄は値上げをしなくてもよいと考えております。同時にまたこの大都市近郊の乗客というものは、毎日すし詰めにやられておるわけです。これでもって国鉄が赤字なんということはおかしいじゃないか、どうしたって納得はできぬ。しかもこの人たちは、ある区間においては一割三分の値上げなんて言っておりますけれども、現実には十割の値上げのところがあることは皆さん御承知の通りなのです。こういうような状態になって参りますと、私は今までのように、まあまあそれは国鉄も苦しい中でやっておるのだからということでは理解しない。国鉄の今後の経費の使い方、あるいは工事の施行の状況とにらみ合せて、国鉄はきびしい国民の批判に立たされるのではないか、私はこう思うのです。こういう点で、率直にやれないところはやれない、こういうようにするのだ、こう言ってもらっておく方が、将来国鉄のためにもいいし、またわれわれも今後十分皆さんと御協力できる点は協力をしていく、こういうことになろうと思うのです。ですからこの際もう国会の答弁だというような気持ではなくて、正直に話していただきたいと思います。
#23
○小林説明員 先ほど今回整理しました退職者の一部を嘱託にいたしまして、設計等をやらせるというようなお話でございましたが、その点につきましてはわれわれそういう事実をまだ聞いておりませんが、工事設計等につきまして、あるいは積算の基準等につきまして、数年来行政管理庁あるいは国鉄経営調査会等におきましても御批判がございましたのは確かに事実でございます。この点につきましては、昨年請負業者資格指名審議会を設けますし、また積算基準につきましても従来各局まちまちにやっていました傾向もございましたので、この積算基準につきまして統一的な方針を立てまして、その基準に従いましてやるごとに着々進めております。そういう面におきまして、ある程度基準もできますことですから、業務の面もスムーズに進んでいく可能性があろうと思いますし、またいろいろな面で不正その他の起る可能性も非常に少くなっていくのではないかと存じております。いずれにいたしましても、工事費の増額いたしました際、さらに過去のような不当、不正が起りますと、国民の非常に大きな非難を買う結果になりますので、われわれといたしましても部内におきまして、十分戒心いたしまして、監察等も強化いたしまして、何とか来年度の工事費をスムーズに、しかも間違いのないように処理していくように努力を重ねて参りたいと存じます。
#24
○井岡委員 そうしますと、今の退職者に嘱託として工事の一部を委嘱をする、こういうような考え方を今聞いておらないということですが、将来もそういう考えはないのですかどうか、この点をお聞きしたいと思います。
#25
○小林説明員 目下のところはそういう点は考えておりません。
#26
○井岡委員 いつも言われておることですが、国鉄の技術陣は世界に誇る、こう言われておるのです。同時に現在の国鉄の技術陣というものは非常に充実をしておる、こういうお話です。ですから私は、この点について十分な信頼を持っております。従ってあらためて退職をなさった人にこれを委嘱をする、こういうようなことになって参りますと、そこから来る国鉄に対する誤解というものは依然として解けないことになろうと思うのです。今まで一連の国鉄をめぐる醜聞というものは、ほとんどいわゆるやめておいでになった方々がまた国鉄にいつの間にやら入り込んで、そうしてその醜聞の数々をまいておられる。そうして総裁がしかられておるのです。総裁は祖国に帰って祖国を再建されるのだ、こう言われておりますから、将来は私はそういうことをおやりにならないと思いますが、総裁どうです。
#27
○十河説明員 その通りに考えております。
#28
○井岡委員 そうしますと、本年の予算を見ますと、昨年に比較いたしまして退職金が約二十三億ほどふえておるわけです。これは説明はいわゆる勘定項目でやっておったものを、こういうことではいけないというので、一元化をしたという小林常務の御説明でございます。従って停年でおやめになった方々がかりにおやめになっていただくことになると、新陳代謝の意味において、先ほどお話のように国鉄は定員ではないわけでございますから、十分それに対して見合う政策はとれる、そこに初めていわゆる配置転換等による合理化が行われるのだ、こう思うのですが、この点はそういうように考えていいですかどうですか。
#29
○久保説明員 お説の趣旨の通りでございますが、私どもの考え方としてはできるだけ頭数をふやさずにやりたい、しかしどうしてもいけない場合にはただいまお話の趣旨のように、給料の比較的低いものを一人のところを二人とるということも可能ではある、しかしなるべくは避けたい、こういうことでございます。
#30
○井岡委員 そのお気持はわかるのですが、一方そういうことも含めて、いわゆる旅費として膨大な金が計上されておるのです。ですから当然配置転換等のことを考慮されておやりになっておることだと、こう私は理解しておったのです。ですから現場の方でつるはしを持つ者、あるいはハンドルを持つ者が足らないという、この事実だけはやはり認めていかなければなりません。先般も森本君の質問で、時間外等について御答弁がなかったようでありますが、私はこれを質問しようとは思いませんけれども、あの時間外、超過勤務手当等を割り出してみますと、かなり無理をした勤務ダイヤをしかない限り、あれだけの金の消化ができないということになろうかと考えるのです。従ってその結果労働強化からくるいい意味における休むというようなこともできてこないか、こう思うのです。そうして事故が起ったということになれば、国民の生命財産を預かる国鉄でございますから大へんなことになる、やはり人間にも一定の潤滑油ともいうべき余裕というものが、たとい十分なものでなくともやっていくのがほんとうではないか、こう思うのです。特に交通従業員というものの立場を考慮すれば、不定期勤務という立場を考慮すれば、この感を深くするですが、この点はどういうように考えておられるか、お伺いをいたしたいのであります。
#31
○小林説明員 超過動労等の運用につきましては、先ごろ濱野先生の御質問もございましてお答え申し上げたのでございますが、第一線の運転に関係ある業務等につきましては、いたずらに超過勤務等を行いますと、労務過重の結果事故等の発生のおそれもございますので、こういった点につきましてはできるだけ要員を充実いたしまして、超過勤務等により過労に陥らないように措置して参るわけでございますが、第二線の業務と申しますか、直接運転等に関係のない職員につきましては、この際超過勤務等によりまして処理をして参りたいと思っております。と申しますのは、設備の投資等が行われて参りますと、それに伴いまして人員の節減も考えられるわけでございます。ところがこの際人を採用いたしまして、膨張させておきますと、将来にその職員なりに逆に不安を与えるというような結果にもなりますので、この際はできるだけ超過勤務等によりまして処理して参りたい、こういうような考え方をとっておるわけでございます。
#32
○井岡委員 いわゆる第一線業務についての増員と申しますか、従業員の拡充をはかりたい、こういうことでございますから、この点については私は了といたします。ただ第二線業務について、いわゆる近代化された設備等がどんどん入ってくるから、これにあまり従業員を入れることは、将来不安になるのではないか、こういうお話ですが、一面、平たく考えればお説の通りです。しかし私は、五カ年計画によって六千億に及ぶお金をお使いになれば、国鉄はさらに一段と飛躍を遂げるであろうと思うのです。そういう点等を考慮するならば、私は今日の場合、そういう不安は起らないのではないか、こういうように考えます。これはむやみやたらに採れば不安が起るでありましょうが、計画に見合っておやりになれば、そういうことにはならないのではないか、こういうように考えるのですが、この点はいかがですか。
#33
○小林説明員 もちろん新規採用をいたすといたしましても、これを無計画にやる考えでは処理できないと思います。ただ事務の合理化その他を行なって参りますと、職種的に見ますと、ある職種におきましては多くなる、ある職種におきましては欠員が生ずる、こういうような実情になります。その一部の職員につきましては、もちろん再教育等を行いまして、できるだけ欠員の生じます職務にかえていく、こういうような方策をとるわけでございますが、その間に、やはり配置転換等に伴いますいろいろな不安もございますし、できるだけ職場は確保されているのだ、ただ諸君が一定の教育を受けてその方面に行く意思があれば、決して何らの不安もないのだ、こういうような格好で、職員の了解も求めながら、スムーズに配置転換と申しますか、そういったものを行いまして、総体といたしましては決して不安のないように処置して参りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#34
○井岡委員 お話はよくわかるのですが、私の乏しい経験をもって見ますと、鉄道事業というものは、非常に忙しいところと、忙しい中にもゆとりのあるところ、があるわけですね。こういうものを合理的にやらないと、不平が起ってくるもとだと思うのです。そこで今度の場合は、千六十九億というお金を使う上に、非常に忙しいところができてくる。ところがややそうでないところができてくる、こういうことになろうと思うのです。その場合、忙しいところから、そうでないところに配置転換をやるのだ、こういうお話なのですが、かりにやったとしても、これはある一定の期間というものは、やはり教養、教習というものが必要であることは、これはもう御存じの通りなんです。従ってこの間における人員配置の計画というものが最もスムーズにいかなければ、結局事業というものは遂行できないのじゃないか、そういう心配があるのです。特に今もお話しになっておりましたように、配置転換をやろうとしても、不安があり、やはり不平がある。中から募集をするといっても、これはそう簡単にいくものではないですから、こういう点について万全な措置を講じられると同時に、一面、配置転換ばかりをさすのではなくて、やはり新しい、どうしても必要なものは、私はむやみやたらに採用せよとは言いませんけれども、何らかの方法を講じてやらないと、そこの人がオーバー・ワークをしてしまって、結局その心臓部が動かないということになったのでは、これは私は先ほども申し上げるように、値上げをしない前ならいざ知らず、値上げをして――一割三分とはいっておりますけれども、東京とか、こういう大都市の近郊は、ところによっては十割の値上げがあるわけなんですね。人をすし詰めにして乗せておいて、値上げだけは一割三分なんて、おれらから十割も取りゃがって――しかもこの人たちは国鉄の非常に大きな収入のウエートを占めているということを見れば、私は国鉄自体に対する批判というものが非常にきびしくなる、今よりもっともっときびしくなると思う。こういう点から考えて、今度の千六十九億のお金を使うに当って、私はどういう具体的な案を持っておられるのか、こういうことを聞いておるわけなんですが、いまだ私が十分に納得する答弁がないわけなんです。しかしこれ以上突っ込んでみても、わからない、言えないというのであれば、私は後日にもっと具体的な計画をされたものを出していただき、私たちもそれによって協力でき得るものは協力しよう、こう申しているのですから、この点もう一ぺんお伺いをいたしたいと思います。
#35
○小林説明員 同じ御答弁を繰り返すような結果になりますが、人の配置転換と申しますものは、物と違いまして非常にむずかしいものでありまして、転換によりまして従来の経験等も全然役に立たない場合もございますし、そういう点につきまして、物と違いまして非常に困難を伴うのでございます。本年度も五千人程度の、新陳代謝と申しますか、そういった意味の退職者が出るわけでございますが、そのあとを埋めます際には、やはり職場の労働状態を勘案いたしまして、比較的過重なところは、やめましたものの穴埋め以上のものを採用いたしますし、比較的労務の過重でないところにつきましては、整理されましたもののあとを補充しないというような方策によりまして、調整もはかって参りたいと思いますし、先ほど申しましたような再教育等によりまして、新しい教育を受けて新しい職場で働いてもらうというような方策も講じて参りたいと思っております。今具体的に何人どういうふうにというような計画は持っておりませんが、われわれの考え方といたしましては、そういうふうな思想で漸次処理して参りたい、こういうように考えております。
#36
○井岡委員 やや明確になりましたので、私はこの機会にもう一言申し上げておきたいと思うのです。国鉄はたしか停年制をおしきになっておられるわけですね。
#37
○小林説明員 国鉄におきましては停年制というものはございませんが、従来の大体の慣行としまして、五十五才ぐらいが退職年令になっております。もっとも先ほどもお話がございましたように、相当な技術者で、将来も働いてもらわなければならぬというものは、必ずしも五十五才という年令にとらわれずに、五十六才、五十七才まで働いていただくというような措置も講じて参っております。
#38
○井岡委員 私の尋ね方が悪かった。その通りだと思うのです。そこで一つお聞かせをいただきたいのですが、大体本社の方では、毎年の退職予定と申しますか、ほぼ退職されるであろうという方々はおつかみになっておられるはずですね。こういうものを御検討なさったことがありますか。
#39
○小林説明員 本社でもって大体年度末どの程度かという見当をつけますのには、大体各職場におきまする年令が五十五才に達しました人員をにらみ合せまして、本年は五十五才以上が六千人なら六千人出ることになる、そうしますと、そのうち五千人くらいは退職してもらってもいいのじゃないかというような見当をつけまして、計画を立てて参っております。
#40
○井岡委員 そうしますと、大体おつかみになれている、こういうように理解していいわけですね。どこの職場から何人くらい退職があるということを……。
#41
○小林説明員 本社では直接どの職場まではつかんでおりませんが、各局におきましては、大体どの職場に、どういう年令の人が何人くらいいるというようなことで計画を立てております。
#42
○井岡委員 私は本社でそれを今度はおやりになっていただきたいと思うのです。これくらいのことは私はわけのないことだと思う。これをやらないから、いわゆる各局にまかすとかいうようなことをやっておきますと、そこにある人間を渡していきますと、減ったところはそれを入れてやるということになるから、一方においては年次有給休暇が少しもとれなくてお困りになっておるところもあれば、いわゆる休暇というものは少しもないというところも、私たちの調べた範囲内においては出てきております。これを計画的に配置をするというのには、本社が一応、大阪の鉄道局は何ぼ、あるいはどこの支社が何ぼというふうにとっておいて、それを工事別に分けていくと、今度の工事はここに重点を置くから、この方面に新たな採用者を向けていく、こういうような計画をしないと、私はなかなか有機的にいくものではないと思う。これは四十五万をみんなしろというのじゃなくて、おやめになる人が大体五千人であれば、私はその計画はすぐ立つであろうと思うのですが、こういう計画をおやりになる意思はありませんかどうか、お尋ねをいたしたい。
#43
○小林説明員 本社で直接そこまでやることは考えておりません。むしろ支社長におきまして、その管内の事情、たとえば同じ職種でございましても、東京の鉄道管理局は足りないが、千葉の方はそれほど困ってない、こういうような場合もありますので、これは支社長におきまして十分調整してもらうというような考え方をとって参っております。
#44
○井岡委員 私はあまり言いませんが、少くとも今度の場合は、そういう計画を立ててやっていただかないと、今までのように一方では、年次有給休暇が一つもとれないで二年間残っているというところがあるんですよ。これは私も乏しい交通従業員ですから、この間の事情はよくわかっているのです。これは幾らあなた方がお隠しになっても、私はわかっているのです。あえてどこの職場がどうだということは私は言いません。言いませんけれども、とにかくそういうところがある。一方においては有給休暇が足らないで、欠勤をされておる。同じように国鉄の職員は有給休暇をもらっておりながら、一方はとるだけの余裕がない。しかも自分の公休日であっても、工事を急ぐために、あるいはどうしてもそれをやるために、そのまま続けていっておるところを私は現に知っておるわけです。こういうことがないとは絶対に言わせません。私はこういう点を考慮するならば、今度の場合は少くとも計画的にやってもらわなければ、今までのような国鉄の方針ではどうしても納得ができない。同時にこのことが、国民に対する国鉄の信頼を失うことになりますから、明らかに計画を立てて、この際国鉄の信用回復のために、十河総裁はがんばってもらいたい。私はこのことをお願いしておきます。
#45
○石井(英)説明員 資材局長でございます。先ほど御質問がありました来年度から始まります五カ年計画遂行のために、石炭、鋼材その他の主要資材について確保の見通しがあるかという点につきましては、五カ年計画を遂行いたしますのに、材料確保がまず第一だと思います。しかも御承知の通り石炭、鋼材等主要資材は、最近は需給関係が非常にアンバランスで、獲得については容易ならぬことだと思っております。物量的に申しましても容易でないし、価格から申しましても容易ならぬものがございますので大へんだと思いますが、私どもはどうしてもこの主要資材を確保しなければならないということで、あらゆる努力をいたしております。鉄鋼関係につきましても、主要メーカーにお集まりを願いまして、総裁から幹部が出まして、五カ年計画の実情も話をいたしまして、一日も早く輸送力増強のためにぜひ協力してもらいたいということで、大体の今後の計画も話し、それに要する材料の見通しも申し上げまして、御協力を願っております。それから石炭につきましても、来年度はまた五千三百トンというようなことも言っておりますので、それに対する貨車の手配その他改良計画、そういうものも国鉄として誠心誠意やるということで、主要な炭鉱会社に総裁公館に集まっていただきまして、総裁からみな出まして、十分に私どもの方の石炭増送、増産に対する協力の誠意を示しまして、国鉄の石炭確保について御協力を願っております。現実には鉄鋼メーカーにも私自身も参りまして、いろいろこまかく計画を話して獲得に努力しておりますし、石炭等についても、本日も主要メーカーの営業部長を呼びましてやっておりまして、数量的に確保すると同時に、国鉄の予算から申しまして、価格的にもできるだけの御協力をお願いして、具体的に毎日それに専念いたしておる次第でございますので、非常にむずかしいとは思いますが、どういたしましても、とにかく資材をまず確保するということが、五カ年計画遂行の第一であると思いますので、みなで努力いたしておる次第でございます。
#46
○淵上委員長 この際一応休憩いたします。
   午前十一時五十六分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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