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1947/10/28 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第19号
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1947/10/28 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第19号

#1
第001回国会 国土計画委員会 第19号
昭和二十二年十月二十八日(火曜日)
    午前十時三十九分開議
 出席委員
   委員長 荒木萬壽夫君
   理事 細野三千雄君 理事 内海 安吉君
      足立 梅市君    伊瀬幸太郎君
      宮村 又八君    守田 道輔君
      鈴木 明良君    田中 角榮君
      村瀬 宣親君    鈴木 仙八君
      今村 忠助君    野原 正勝君
      松浦 東介君    野本 品吉君
      高倉 定助君
 出席政府委員
        厚 生 技 官 三木 行治君
        農林事務官   安孫子藤吉君
 委員外の出席者
        議     員 生越 三郎君
        議     員 降旗 徳弥君
        議     員 川越  博君
        議     員 小松 勇次君
        議     員 松原 一彦君
        議     員 岡田 勢一君
        議     員 稻田 直道君
        議     員 倉石 忠雄君
        議     員 坂東幸太郎君
        議     員 菊池 重作君
        内務事務官   三島 利美君
        内 務 技 官 金子  柾君
        運 輸 技 官 天埜 良吉君
        專門調査員   西畑 正倫君
    ―――――――――――――
十月十一日
 委員稻田直道君辭任につき、その補闕として十
 月二十一日鈴木仙八君が議長の指名で委員に選
 任された。
    ―――――――――――――
十月二十二日
 三國山脈を國立公園に指定の請願(生方大吉君
 外三十四名紹介)(第九二一號)
 奧秩父を國立公園に指定の請願(並木芳雄君紹
 介)(第九二三號)
 北海道の水害復舊に關する請願(永井勝次郎君
 紹介)(第九二五號)
 糸繰川改修工事施行の請願(鈴木明良君紹介)
 (第九二六號)
 群馬縣の水害復舊費國庫補助の請願(大島義晴
 君外九名紹介)(第九三〇號)
 白雪川砂防工事施行の請願(村上清治君紹介)
 (第九三二號)
 清水港を第一種重要港灣に編入の請願(岡野繁
 藏君外三名紹介)(第九三四號)
 小貝川改修工事促進の請願(鈴木明良君紹介)
 (第九四二號)
 埼玉縣の水害復舊對策緊急實施の請願(川島金
 次君紹介)(第九四三號)
 阿武隈川改修工事施行の請願(庄司一郎君外二
 名紹介)(第九四六號)
 日立市水害復舊費全額國庫補助の請願(萬田五
 郎君紹介)(第九四八號)
 番匠川改修工事促進の請願(梅林時雄君紹介)
 (第九六三號)
 天龍川砂防工事施行の請願(今村忠助君紹介)
 (第九六七號)
 鬼怒川上流に堰堤工事施行の請願(葉梨新五郎
 君紹介)(第九七三號)
 荒川上流改修工事促進の請願(山口六郎次君紹
 介)(第九八〇號)
 魚野川砂防工事施行の請願(田中角榮君紹介)
 (第九八一號)
 山陽國道中玉島町地内の道路改修竝びに里見川
 に橋梁架設の請願(星島二郎君外一名紹介)(
 第九八六號)
 玉島町地内海岸水門復舊工事施行の請願(星島
 二郎君外一名紹介)(第九八七號)
の審査を本委員會に付託された。
十月二十三日
 邑知潟干拓に關する陳情書(石川縣羽咋郡越知
 野村邑知潟漁業會長村宗暎)(第四三一號)
 群馬縣における水害復舊竝びに防止對策實施に
 關する陳情書(群馬縣議會議長増田連也)(第
 四五三號)
 茨城縣における水害復舊對策に關する陳情書(
 茨城縣議會議長菊田七平)(第四五四號)
 水害應急對策用建築資材配給申請の陳情書(岩
 手縣西磐井郡一關町長阿部時一)(第四五九
 號)
 北海道水害復舊に關する陳情書(北海道水害復
 興促進委員會委員長武田治作外四名)(第四七
 五號)
 栃木縣における水害復舊對策に關する陳情書(
 栃木縣議會議長高際徳治)(第四七六號)
 三重縣における震嘯復興工事施行に關する陳情
 書(三重縣南伊勢震嘯復興促進會北牟婁郡尾鷲
 町長岸城悌外六名)(第四七八號)
を本委員會に送付された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 一 周布川及び三隅川災害復舊工事促進の請願
 (生越三郎君外三名紹介)(第七六九號)
 二 美嚢川改修工事施行の請願(田中源三郎君
 紹介)(第七七三號)
 三 伏木港浚渫費國庫補助の請願(橘直治君紹
 介)(第七七八號)
 四 犀川砂防工事施行の請願(降旗徳弥君紹
 介)(第七八四號)
 五 都井岬を霧島國立公園に編入の請願(川越
 博君外二名紹介)(第七八九號)
 六 常願寺川上流砂防工事促進の請願(佐伯宗
 義君紹介)(第七九二號)
 七 宮城縣登米郡の水害對策に關する請願(石
 川金次郎君紹介)(第七九九號)
 八 仁尾港修築促進の請願(福田繁芳君紹介)
 (第八〇二號)
 九 川上川砂防工事施行の請願(伊藤恭一君紹
 介)(第八〇三號)
 一〇 金生川改修工事施行の請願(馬越晃君外
 八名紹介)(第八〇五號)
 一一 伊豆半島を國立公園に指定の請願(神田
 博君外十一名紹介)(第八〇六號)
 一二 國道第二十四號線改修工事施行の請願(
 馬越晃君外八名紹介)(第八一五號)
 一三 富山縣下の砂防工事施行の請願(佐伯宗
 義君紹介)(第八一七號)
 一四 油津港を第二種重要港灣に編入竝びに開
 港場に指定の請願(川野芳滿君外二名紹介)(
 第八二二號)
 一五 大花羽村地先の鬼怒川に橋梁架設の請願
 (鈴木明良君紹介)(第八二五號)
 一六 狩野川改修工事促進その他に關する請願
 (小松勇次君紹介)(第八二六號)
 一七 山國川改修工事施行の請願(宇都宮則綱
 君外六名紹介)(第八二七號)
 一八 關本町地内鬼怒川沿岸築堤工事施行の請
 願(鈴木明良君紹介)(第八三三號)
 一九 入間川水系各河川の改修工事施行に關す
 る請願(馬場秀夫君外二名紹介)(第八四〇
 號)
 二〇 鮎喰川砂防竝びに改修工事施行の請願外
 一件(三木武夫君外四名紹介)(第八四二號)
 二一 錦織村地先の北上川に橋梁架設の請願(
 内海安吉君紹介)(第八四三號)
 二二 錦織村地先の北上川堤防補強工事施行の
 請願(内海安吉君紹介)(第八四四號)
 二三 吉野川第二期改修工事施行の請願(三木
 武夫君外四名紹介)(第八四六號)
 二四 空知川及び布部川改修工事施行の請願(
 坂東幸太郎君紹介)(第八四八號)
 二五 別府市に國際觀光港設置の請願(宇都宮
 則綱君外六名紹介)(第八五三號)
 二六 廣橋、笠木兩峠改修その他に關する請願
 (伊瀬幸太郎君紹介)(第八六一號)
 二七 相模川水系各河川砂防工事費
   増額の請願(岩本信行君紹介)(第八六四
   號)
二八 神奈川縣の砂防工事費増額の請願(岩本信
   行君紹介)(第八六五號)
二九 赤穂、御崎海岸一帶を瀬戸内海國立公園に
   編入の請願(山名義芳君外一名紹介)(第
   八六八號)
三〇 淺水川改修工事促進の請願(坪川信三君紹
   介)(第八七四號)
日程追加
 一 小田川竝びに荒金川砂防工事施行の請願(
   稻田直道君紹介)(第三一五號)
 二 鳥取縣の砂防工事費増額の請願(稻田直道
   君紹介)(第三一六號)
 三 砂防事業一元化に關する請願(稻田直道君
   紹介)(第三三二號)
 四 實木村西浜に砂防林工事施行の請願(稻田
   直道君紹介)(第六九五號)
 五 佐陀川防砂工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第六九六號)
 六 船谷川及び小江尾川砂防工事施行の請願(
   稻田直道君紹介)(第六九七號)
 七 別所川及び盤川砂防工事施行の請願(稻田
   直道君紹介)(第六九八號)
 八 船谷川及び俣野川砂防工事施行の請願(稻
   田直道君紹介)(第六九九號)
 九 石見川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七〇〇號)
一〇 横路川及び三土川砂防工事施行の請願(稻
   田直道君紹介)(第七〇一號)
一一 湯谷川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七〇二號)
一二 白水川及び大江川砂防工事施行の請願(稻
   田直道君紹介)(第七〇三號)
一三 印賀川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七〇四號)
一四 俣野川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七〇五號)
一五 小江尾川、白水川及び大江川砂防工事施行
   の請願(稻田直道君紹介)(第七〇六號)
一六 本谷川砂防工事擴張の請願(稻田直道君紹
   介)(第七〇七號)
一七 若櫻町及び池田村に砂防工事施行の請願稻
   田直道君紹介)(第七〇八號)
一八 川手川砂防工事促進の請願(稻田直道君紹
   介)(第七一〇號)
一九 河内川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七一一號)
二〇 砂見川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七一二號)
二一 小田川及び荒金川砂防工事施行の請願(稻
   田直道君紹介)(第七一三號)
二二 田後川砂防工事施行の請願(稻田直道君紹
   介)(第七一四號)
二三 林道飯田、赤石線竝びに飯田、豐橋間道路
   開設の請願(倉石忠雄君紹介)(第二五八
   號)
二四 大和川改修工事施行の請願(伊瀬幸太郎君
   紹介)(第六一三號)
二五 五條、大阪間道路改修の請願(伊瀬幸太郎
   君紹介)(第六四五號)
二六 八鳥川砂防工事施行の請願(伊瀬幸太郎君
   紹介)(第六四六號)
二七 岡、上市間道路全通促進の請願(伊瀬幸太
   郎君紹介)(第六四七號)
二八 八木、阪合部間道路改修の請願(伊瀬幸太
   郎君紹介)(第六四八號)
二九 五條、黒瀧間道路全通促進の請願(伊瀬幸
   太郎君紹介)(第六四九號)
三〇 奈良縣の旱害對策に關する請願(伊瀬幸太
   郎君外四名紹介)(第六八四號)
三一 霞ヶ浦北浦沿岸治水工事促進の請願(菊池
   重作君紹介)(第四七三號)
三二 同(菊池重作君紹介)(第四七九號)
    ―――――――――――――
#2
○荒木委員長 これより開會いたします。
 日程第一、周布川及び三隈川災害復舊工事促進の請願、生越三郎君ほか三名紹介、文書表第七六九號、紹介議員の説明を求めます。生越三郎君。
#3
○生越三郎君 本日ここに島根縣の水害によります災害による復舊工事の請願を紹介いたしまして、その説明する機會を與えられましたことを深くお禮を申し上げます。島根縣周布川、三隅川の災害は、昭和十八年におきます島根縣の大水害による災害によりまして、田四百町歩、畑百町歩等が砂礫に埋もれましたが、その後昭和二十二年にわたる五年間におきまして、田を二十町歩殘すのみとなつて、ほとんどその災害を受けました耕地を、地方民の協力によりましてこれを復舊いたしたのであります。しかし島根縣の水害は昭和十八年より十九年、二十年と三箇年間も續いて、毎年水害を受けましたために地方民人心は非常に兢々たるものがあるのであります。ここにせつかく復舊いたしましたところの田畑が、再び水害によりましてやられますことになりますと、その地方の損害は非常に大きいのでありまして、そのためにこの周布川及び三隅川の災害復舊、護岸の請願をいたした次第であります。
 この兩川の復舊の状態は、現在周布川におきましては六二%、三隅川におきましては六七%の復舊が成立ちまして、殘りはもはやわずかの状態になつておる次第でございます。こういうような状態にあるのでありますからして、ここに一層國家がこれに力を盡していただきまして、これを完成していただきますと、次のようなこの地方における經濟的利益が發生する次第でございます。それはこの工事が完成いたしますと、田が四百町歩、畑が百町歩、宅地が十五町歩、その他を加えまして約六百町歩ばかりの田地が守られ、戸數におきまして二千百七十戸、人口において一萬八百五十人、鐵道におきまして二・五キロ、主要道路におきまして八・八キロ、工場數におきまして六つ、こういうものが守られる次第であります。そうしてその田畑によるところの食糧などの増産は、米が八千石、麥が四千石、甘藷が三萬六千貫、野菜が四千貫というような状態になりまして、地方民は非常に安定せる生活をなし得ることができるのであります。これはひいては島根縣全體の地方自治を完全に行い得る一端ともなるのでありますから、委員諸公におかれましても、わずかな問題でございますけれども、これを一日も早く政府を御鞭撻されまして、完成していただくことを、地方民は心より切望いたしまして、ここに請願いたした次第であります。何とぞ御審議のほどお願いいたす次第であります。
#4
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。内務省河川課長三島利美君。
#5
○三島説明員 周布川、三隅川は高律川、益田川とともに昭和十八年非常な災害を受けましたことはただいま御説明の通りであります。當時島根縣は非常な大災害でございましたので、これらの河川は、内務省におきまして直接災害復舊の事に當ることにいたしてまいつたのであります。ところが引續きまして、ただいまお話の通りその翌年十九年、二十年と災害を受けまして、せつかくの復舊工事も手もとが狂うという關係で、非常に復舊が遷延いたしまして、その間に戰後の物價の高騰などによりまして、今日まで未だ完成いたしておりませんことは、非常に遺憾に存じております。しかしながらただいま御説明の通り、非常にこの附近は豐沃な耕作地を控えておりますような關係上、明年昭和二十三年度には、ぜひとも全部復舊工事を完成いたしたいという方針で進んでおりますので、よろしく御協力を願います。
#6
○荒木委員長 御質疑はありませんか
    〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#7
○荒木委員長 次は日程第四、犀川砂防工事施行の請願、降旗徳弥君紹介、文書表番號第七八四號、紹介議員の説明を求めます。降旗徳弥君
#8
○降旗徳弥君 ただいま委員長よりお話のありました犀川流域砂防工事のことについて御説明を申し上げます。
 犀川というのは信濃川の本流でありまして、例の上高地の槍ヶ岳に發しておる川であります。松本平を縱斷して、長野にて千曲川と合しまして信濃川となるのでありまして、その流域は二千六百十八平方キロに及び、關係市町村は三市二百八十町村にわたつております。しかして本川水源地地方は、ただいま申しました中部山岳地帶の、すなわち上高地の地帶でありまして、險峻なる山岳が重疊し、殊に燒岳一帶は火山の影響によつて地質が非常に脆弱でありまして、崩壊が著しいのであります。從つて降雨のたびにその崩壊を擴め、不斷に莫大な量の土砂を流出しつつあるのであります。これがために下流の犀川は年々河床の上昇を見、すでにして天井川の觀を呈しておるところも少くないのでありまして、また一方においては川幅の増大が實現しつつあるのであります。このために灌漑用水及びその他の用水の取入は困難の度を加えまして、一部においてはすでに取入不可能となりまして、米作及び部落民の用水に重大なる支障を來しておるのであります。また川幅の擴大に伴いまして、平地部の優良耕地は段々と減少し、豪雨ごとに流下する土石は、沿岸耕地に有害なる火山質砂礫を混入いたしまして、これらに起因する減産量ははかり知れないものがあります。一方發電關係においては、燒岳の崩壊土砂は、現在までに上高地の大正池を約三分の二埋めまして、このため同池の貯水池としての機能はまつたく障害せられ、沿線十萬キロワツトに及ぶ發電施設は危殆に瀕しておるような状態であります。國家におきましても昭和七年度より砂防工事を施工し、現在までおおむね事業を継續中でありますけれども、戰時中における工事の縮小、殊に昭和十九年、二十年度におきましてはほとんど休工にひとしく、加えて戰時中の山林濫伐により、荒廢状況は一段と惡化しまして、現状におきましては、もし一たび豪雨至るならば、その災害はかるべからざるを憂うること大なるものがあるのであります。そこでこの犀川の中に釜ヶ淵堰堤というのがありますが、これも昭和二十年十月の大出水に、この釜ヶ淵堰堤を造營しておいたということによつて、非常に水害の防壁になつたということが明らかになつたものでありますから、今日の荒廢せる河川の状態を見まして、地元三十の市町村民はここに大同團結いたしまして、犀川流域の砂防工事の期成同盟會というものを現在つくつておるのであります。信州は本州の尾根でありまして、しかも信濃川の上流の上高地よりその源を發しております犀川の砂防をいかにするかという問題は、ひとり上流關係町村の問題のみでなくて、大きく言えばこれは本州の屋根の修復の問題になりますから、特にこの點を御勘案くださいまして、この請願を採擇せられ、そうして工事が現實の上に急速に施工せられるように御勘考ありたいと思うのであります。以上をもちまして説明を終ります。
#9
○荒木委員長 本件に對する政府側の説明を求めます。
#10
○三島説明員 ただいま御説明の通り長野縣は本州の屋根でありまして、地質の關係上砂防工事を非常に必要とする地域であります。しかもここが荒れますると、その近縣にそれぞれ重大な影響がありますので、從前からも長野縣に對しまする砂防には相當に力を注いできたつもりであります。縣で施工しまする砂防工事につきましては、昭和八年以來今日までおおよそ五百萬圓ほど投じてきておりますし、また直轄砂防といたしましても、千曲川砂防あるいは信濃川水平砂防の名目のもとに、大正八年以來内務省直轄で砂防工事をいたしてまいつておるのであります。しかしながら何と申しましても、豫算に制約されまして、この程度ではとうてい長野縣の砂防は完璧を期することを得ないことは申すまでもないのであります。昭和二十一年の十一月と、本年の六月にわたりまして、長野縣下の砂防を全域にわたりまして調査いたしたのでありますが、それによりますと、理想的に砂防工事を施工しようといたしますと、ただいまお話の梓川流域だけでも二億二千萬圓から必要とするというような調査の結果になつております。今直ちにこれを全面的に著手するというまでにはいかないと思いますが、でき得る限り大幅に豫算を増額いたしまして、可及的短期間に長野縣の砂防の完璧を期したい考えをもつております。
#11
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
#12
○守田委員 ただいま犀川の砂防工事につきまして請願者からのお言葉も聽いたのであります。また國土局の河川課長の御説明も承つたのでありますが、何をおいても治山治水の對策としては、砂防工事をおいてほかにないということは今日はつきりしておるのでありますが、現實に見ましたときに、内務省側の渓流砂防工事と、農林省側の山腹砂防工事が竝行していないということが一番遺憾の點ではないかと思うのです。かりに内務省側の渓流砂防をやつても、山腹砂防が實際行われないために、内務省のやつた堰堤が二、三年經てば直ぐさま砂に埋もつてしまつて、それから先は何の役にも立たないという結果になり、數百萬の金を投じても、それが二年か三年の間の役にしか立たないという事實を招來しておると思うのであります。特に私ただいま氣のついたことでありますが、たとえば今日電力が非常に不足しております際に、いわゆる水源地となつておるところの電力の堰堤でありますが、それが山腹砂防を行わないために、またその上流に堰堤を築かないために埋まつてしまつて、五萬キロの發電能力のあるものがたとえば一萬キロに低下しておるというようなことがあるのではないかと考えられるのであります。一體これに對するところの商工省側の電力關係の當局者、内務省側の砂防關係の當局者、農林省の當局者等において、こうした根本的な問題について、今日までその調整ということが十分に考慮されたかという點をお聽きしたいのであります。
#13
○三島説明員 ただいまお話になりました内務省で扱つております渓流砂防と、農林省山林局で扱つております山腹砂防との連絡が、とかく不十分ではないかという御意見でありまして、私ども連絡をとりつつやつておるつもりでありますが、しかし率直に申しましてこの連絡が十分いつておるとは思つておりません。今後とも一層十分緊密に連絡をとらなければならぬということは痛感しております。極力お互いに連絡を密にいたしまして、今後御期待に副うようにいたしたいと思います。現に先日も山林局のその主管課長と私どもより合つて、よく今後のことにつきまして打合せもしたような次第であります。また發電の關係において商工省との連絡につきましても、從前でもやつておりますけれども、これとても顧みまして十分緊密にいつておるとは存じないのでありまして、今後とも十分緊密化に努力いたしたいと思います。またこの點につきましては、つい先ごろ、五月ごろであつたかと思いますが、内務省、農林省、商工省、それから民間におきましては日發關係、あるいは農地開發營團、そのほか民間の學識經驗者も一體となりまして、治水事業調査會をつくりまして、ときおり會議を開きましては、今御指摘になりましたような點につきましてのいろいろな隘路の打開を始めておるわけであります。今後かような治水事業調査あたりを中心にいたしまして、ぜひとも御期待に副うように各治水事業、砂防事業の間に食い違いのないように努力いたしたいと思います。
#14
○守田委員 今の御答辯によつて大體了承したのでありますが、何にいたしましてもこれを食い止めるには金の問題でありまして、その點いまの三者が十分緊密な連絡をとられて、豫算面にもこれを現わすような方法をとつていただきたいと思つております。
    ―――――――――――――
#15
○荒木委員長 欲は日程第五都井岬を霧島國立公園に編入の請願、川越博君外二名紹介、文書表第七八九號。紹介議員の説明を求めます。川越博君。
#16
○川越博君 本請願は霧島國立公園の區域内に新しく都井岬を編入してもらいたいという趣旨でございます。都井岬と申しますのは、宮崎縣の最南端でありまして、太平洋上に約八キロ突出いたしましておりまして、自然の放牧場もあり、あるいはまた名瀑もあり、あるいは御崎神社というりつぱな神社もある。殊に誇るべきは約五町歩に及ぶところのそてつの自然林があるのであります。これは天然記念物として指定されておるのでありまするけれども、かの眺望臺に臨みますと、實に雄大でありまして、霧島山、櫻島、志布志一帶、大隅半島、それから遠く屋久島、種子ヶノ島の二つの島を初め宮崎、青島、鵜戸、油津などを展觀することができて、實に阿蘇の大觀峰にも匹敵すべき雄大なるところの展望であります。從いまして山の霧島と調和のとれるところのこの都井岬を、ぜひとも國立公園の區域内に編入をしていただきたい。こういう熱願であります。
 地元の軍政官も非常に氣に入られて、しばしば足を運ばれておるし、現在米軍の人たちもしばしば行つているような状況でございます。それから本請願と少し關連いたしますが、青島、鵜仁の一帶の海岸線、こういつた點につきましても、どうぞ關係當局においては考察をされて、山の美に加うるに、海岸一帶の美を加味されて、山と海との調和のとれたりつぱな霧島國立公園に育て上げていただきたい。こういうことをお願いをいたす次第であります。以上をもつて説明を終ります。
#17
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。厚生省公衆保健局長三木行治君。
#18
○三木(行)政府委員 請願の御趣旨は、青島から都井岬に至る一帶の海岸地帶を霧島國立公園の飛地として編入されたいということにあることと思いますが、御請願の青島から都井岬に至ります一帶の地帶が、將來休養地として優秀であり、また霧島と別箇の景勝地であるということにつきましては、異論はないのでございます。ただこの地帶一帶と霧島とは相當な距離がございます。また風景の形式も若干相違をいたしておるというようなこともございまするので、當局といたしましては、一應なるべく早い機會にこれを調査をきせていただきまして、その上で善處いたしたい。かように考えておる次第であります。
#19
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
#20
○川越博君 ただいまの御答辯ごもつともと思います。何とぞ速やかに調査を進められて、地元の熱望にこたえていただきたいと思います。
    ―――――――――――――
#21
○荒木委員長 この際お諮りいたします。日程第七、宮城縣登米郡の水害對策に關する請願、石川金次郎君紹介、文書表番號第七七九號の案件は、去る二十三日紹介議員から都合により取下げ願いたき旨の願書が届いております。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○荒木委員長 御異議なしと認め、同請願は取下げといたします。
    ―――――――――――――
#23
○荒木委員長 次は日程第一一、伊豆半島を國立公園に指定の請願、神田博君外十一名紹介、文書表番號第八〇六號、紹介議員の説明を求めます。小松勇次君。
#24
○小松勇次君 伊豆半島を國立公園にご指定を願いたいという地方民の熱望を代表いたしまして、静岡縣觀光協會より請願を提出せられたのであります。その請願の要旨を御紹介申し上げたいと思うのであります。
 伊豆半島は静岡縣の東部に位しまして、太平洋に突出する半島であります。富士火山系に屬する天城山を中心に舊火山が無數に蟠居いたし、山岳、海邊到る所に日本風景の特色たる火山的な風景美を有し、これに配するに豐富な温泉が各所に湧出いたし、海山の幸にも乏しからず、まことに天惠の樂園を形成しております。伊豆は古くから温泉の國として宣傳せられ、内外の遊客に親しまれておりますが、國立公園指定により、その景觀に適切な保護を加え、併せて開發的施策がなされるならば、ますますその長所が發揮せられ、意義づけられるものがあると思われます。また戰後における國立公園配分の基礎はその利用性が相當重要視さるるやに仄聞しますが、伊豆半島はその利用期間が四季を通じて行われるる點。第一の特色とされます。すなわち冬季は沿岸を洗う暖流によつて冱寒を覺えず、夏季は海風凉を送つて避暑に適し、加うるに到る所に湧出する玉のごとき温泉は、勞を醫し病を養うに足るものであつて、國民の健全なる保養地として天與の條件を備うるものであります。以下伊豆半島の特色をあげて御參考に供したいと思うのであります。
 伊豆半島は天城山が東西にこれを横斷しておるのでありますが、この天城山の欝蒼たる原始林は天然の公園を形成しておりまして、特に天城御料林たりし東西四十キロ南北二十四キロ四萬六千町歩に及ぶ大森林は、管理保護がよく行われ、新緑紅葉、四季を通じてそれぞれの美觀を呈するものであります。これを取り圍む群小火山の連峯あるいは清洌玉のごとき渓流あり、小瀑布あり、あるいはさらには主峯天城よりの雄大なる展望等、國立公園の區域として最適地たるを疑わぬものであります。
 また伊豆半島の風景を特色づけるものは海岸の美景であると思うのでであります。東方相模灣に臨み、西方駿河灣に接し、南方太平洋に突出する半島は、海岸線の變化きわまりなく、火山の特長として山岳ただちに海に臨み、奇岩性石、懸崖洞窟の相接する所は實に壯觀であります。東海岸におきましては、相模灣に接する數里にわたつて直立する斷層岸、又は波蝕崖を有する所あり、特に海を壓して横わる伊東南方の熔岩臺地は豪壯の極であります。この間に白砂青私あり、あるいは巨石疊々たる海浜ある等、變化きわまりなきものがあります。また南海岸は太平洋に突出する大小の灣入突角が繁く、沿岸には無數の島が碁布羅列し、太平洋の怒濤に侵蝕さたれた特殊の風景地帶は眼を驚かせるに十分なものがあります。石廊崎周邊の風景はその代表的なものと思われるのであります。また駿河灣に接する西海岸も變化多く、大瀬、戸田、八木澤、安良里のごとき特色ある岬があり、あるうは堂ヶ島、三四郎島のごとき波蝕海岸は、代表的な景勝の地であります。また北方三津より沼津に至る内浦灣は、いわゆる曲浦長汀の絵巻物を繰り廣げております。
 以上三方面より見る半島の海岸は、それぞれの特色を有し、國立公園の區域として最適地であると思われるのであります。
 また國立公園の利用性より交通の面を檢討いたしまするに、東海道線熱海、三島、沼津を起點として南下する各線は、汽車、電車、自動車によつて半島内の主要地點を結んでおります。いずれの地點よりするも、一度歩を進めれば途上隨所に展望開け、佳景に接し、變化刻々きわまりなく、いわゆる名勝地の局部的一地點にあらずして、半島全體が相關連する天然の公園を形成しておるのであります。また伊豆半島は各所に史蹟を有しており、傳説を存しておるのであります。本邦文化史上にきわめて重要な地位にあることは、すでに指定された國寶、史蹟の數に見るも明らかでありますが、現下外國人關係の史蹟には再見すべきものがあります。すなわち伊東には慶長年間に本邦最初の洋式帆船を建造した英人ウクリアムアダムス、(三浦安針)の遺蹟があります。さらにペルリ提督を迎えた下田港には、幕末外交史の第一ページを飾る貴重な史蹟を存しております。國立公園の一角に由緒ある外交上の史蹟を有し、積極的に保存保護の手を加えるは國民外交のために、はたまた國際親善の上よりも、意義まことに深きものがあると確信いたすのであります。
 伊豆國立公園の構想につきましては、巷間その區域に種々の憶則が傳えられておりますが、静岡縣といたしましては地元民の熱望もあり、右申し上げましたごとく伊豆が一國立公園地として獨立價値のあるものと信じますから、ぜひとも伊豆を獨立のものとして、御指定せられたき希望をもつておるのであります。すなわち富士箱根への結合、伊豆七島への包合等、行政地域の二縣以上にわたることは、いろいろの煩瑣の事態を生ぜしめるおそれがありますので、この伊豆半島の特性を御考慮くださいまして、單獨御指定をお願いする次第であります。何とぞ請願の趣旨を御檢討くだされまして、御採擇あらんことをお願いする次第であります。
#25
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#26
○三木(行)政府委員 伊豆半島の景勝地たることにつきましては、ただいま御説明の通りでありまして、當局といたしましても景觀上、利用上、あるいは保健上その他の點におきまして、國立公園の選定條件に合致しておると信じておるのであります。從いましてこれは國立公園の候補地といたしまして、目下調査を急いでいる次第であります。ただ、ただいまの御請願にもございましたように、區域につきまして伊豆七島の關係、あるいは冨士箱根國立公園との利用上の關係、また地元の御希望、かつまたは請願の御趣旨等もございますので、さらに調査研究いたしまして、なるべく早く決定いたしまして、御趣旨に副いたい、かように考えております。
#27
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#28
○荒木委員長 次は日程第一四、油津港を第二種重要港灣に編入竝びに開港場に指定の請願、川野芳滿君外二名紹介、文書表第八二二號、紹介議員の説明を求めます。川越博君。
#29
○川越博君 宮崎縣の油津港を第二種重要港灣に御指定の上、開港場にしていただきたいという請願であります。この油津港と申しますのは、宮崎縣の太平洋岸の天然の良港でありまして、まぐろの漁港としては天下に有名であり、また南太平洋における漁場の根據地として有名であるのでありますが、それだけでなくして、今日非常に多數の物資を、この港から集散をいたしておるのであります。現在商港としては造船用の辨甲材として有名な飫肥杉を初めといたしまして、水産物の加工品、パルプ、竹材加工品、木炭その他農産物、最近は殊に連合軍の建築用木材、こういつたものが集散をされておるのでありまして、木材、パルプの輸出量だけでも、年産二十餘萬を突破しておる状態であります。また終戰前にはこの港から輸出總量の約二〇%が、主として造船用材として東支那海を渡りまして、天津、青島、上海、或は沖繩、臺灣、朝鮮方面へ交易されていたのであります。現在改修工事は五箇年工事で進行中でありますが、氣象觀測所の設置、あるいは臨港鐵道の敷設事業、そういつたことと相まちまして、南九州一蔕の重要な貿易港として、油津港が擔うべき使命は、非常なものがあると思うのであります。その他いろいろ申し上げたい點は多々ありますけれども、水産物、林産物その他非常なる物資を、この港が實際上出しておるのでありまするから、どうか政府當局におきましてはこの港を第二種重要港灣に御指定になられて、速やかに交易開港場としていただきたい。こういう請願でございます。
#30
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#31
○天埜説明員 油津港はただいま御説明のございましたように、附近の林産、水産資源の開發の基地でございまし、地方資源の開發の要請に基いて長期港灣計畫を立てまして、それの一環といたしまして利用化をただいまはかりつつある次第であります。來年度といたしましても、防波堤の築造計畫を立案いたしまして、ただいま事業化を各方面に折衝中であります。なお重要港灣に編入ということにつきましては、現在新しい國状から考え直しまして、そうして在來ある港灣の格付に對しては再檢討を加えているところでございまして、油津港につきましても、この線に沿つてさらに研究中でございます。
#32
○荒木委員長 御質疑もございませんか。
    ―――――――――――――
#33
○荒木委員長 次に日程第一六狩野川改修工事促進その他に關する請願、小松勇次君紹介、文書表第八二六號、紹介議員の説明を求めます。小松勇次君。
#34
○小松勇次君 狩野川改修工事の請願の要旨竝びに理由を御紹介申し上げます。
 狩野川は伊豆天城山に源を發し、沼津港に注いでおりまする静岡縣東部におきましての富士川に次ぐ大河川でございます。請願の第一の要旨は、昭和二十一年以降本工事が中止され豫算打切となつてゐますが、狩野川改修既定工事を昭和二十三年度より復活して、速やかにこれが完成をはかられたいことが一つであります。
 第二は狩野川の水害を根本的に除去するために唯一の對策として、新たに中央部より江間村地内を經て、一路駿河灣に注ぐ放水路を國費竝びに縣費をもつて開設せられたいことがその二であります。
 理由を御説明申し上げます。狩野川改修工事は數十年にわたる流域住民の眞摯熱烈なる促進運動と當局の理解により、昭和二年工を起しましてより昭和二十一年に至る十九ヶ年間工事を執行してまいり同年において戰時下の非常措置と、たまたま繼續豫算全額の執行完了とを理由として工事を中止し、豫算打切りとなり今日に至つたが、此の間における工事進捗率は全行程の七五%にして、なお二五%の未完了部分を殘してゐます。このまま放置しておきますれば一度出水に遭わんか其の慘害はまことに想像以上のものがあるのは火を見るよりも明らかであります。かつせつかく執行したる部分も非常の損害を受けるおそれが大であるから、この際さらに年限を延長して、國竝びに縣の負擔において新たに經費を計上し、既定計畫の早急なる完成をはかられるように切望する次第であります。さらに戰時中より引續く上流竝びに流域一蔕の大濫伐と、食糧増産のためにする開墾の進展等により、降雨時の流水は急増し、既定計畫量三千五百に對して四千三百以上を豫想せざるを得ないのであります。昭和十三年六月及び十六年七月の大出水時の實況は、この豫想を確實に裏づけるものであります。從つて既定計畫が完成しても、それだけでは治水の完璧を期することは絶對に不可能となつたのであります。根本的に狩野川の水害を除去する唯一の方法は、中央部より江間村地内を經て駿河灣に注ぐ放水路を新設する以外にははく、既定計畫の實施と併行して、以上の新計畫も國竝びに縣の負擔において早急に著工されるよう切望する次第であります。また狩野川改修工事著手前においては幾多の大慘害がございましたが、最近の大洪水による昭和十三年同十六年の兩度の被害は、およそ下記の如くであつたのであります。これを現在の經濟價格として見る場合は生産部面において優に四億圓以上であつて、家屋其の他間接の被害數億圓に達するのであります。今日の食糧事情より見て、國家民生の一大損害たるは言うまでもなく、一度慘禍に襲われんか、流域約七萬住民の再起はすこぶる困難にして、國家社會に多大の迷惑を相かくるは火を見るよりも明らかであります。前述のごとく出水時の流水量の急に増せる現在、その危險は正に焦眉の急に迫つてゐると言わねばなりません。これが根本的防止策として前述のごとく既定計畫の續行、新放水路の開設を絶對不可缺の緊急事として、流域民七萬の總意を代表して、衷心より懇請する次第であります。水害田畑面積は三千八百六十一町歩、同水害市街宅地總面積は六百九十二町歩、水害床上浸水戸數一萬四千二十戸、同床下浸水戸数が六千四百三十戸、かような状態を前囘の水害において繰返しておるのであります。また水害防止による農産物増收見込といたしましては、米におきまして七萬一千九百石、麥におきましては六萬三千一百石、甘藷は百三十八萬六千貫、馬鈴薯は五萬四千六百貫というようなものを、食糧増産の急を叫んでいる今日、増産し得る見込みが成立つのであります。
 何とぞかような次第でありまするので、この河川の工事が急速に完成のできまするよう政府におきましても適切なる措置をとらんことをお願いいたし、ここに請願の要旨を御紹介する次第であります。
#35
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#36
○三島説明員 狩野川の改修工事が戰時中工事を中止して今日に至つておりますことは、非常に遺憾に存じておる次第であります。政府におきましては、その未改修部分の改修が必要でありますことは十分痛感いたしておりますので、國庫財政の許しまする限り來年度から工事を再開いたしたいという方針であります。なおまた放水路の問題につきましても、目下地元の工事事務所をして調査せしめておるような次第であります。でき得る限り近い機會に御期待に副うようにいたしたいと思います。
#37
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
    ―――――――――――――
#38
○荒木委員長 次は日程第十七山國川改修工事施工の請願、宇都宮則綱君外六名紹介、文書表第八二七號。紹介議員の説明を求めます。松原一彦君。
#39
○松原一彦君 山國川は大分と福岡の兩縣界をを流れまする必ずしも大河川ではございませんが、源を英彦山に發して、有名な耶馬溪の奇勝を流れて、新興工業都市中津市において周防灘に流入いたしておりまする河川でございます。昭和十六年以降連年水害のために、この流域には非常に大きい損害が與えられております。道路、橋梁等の破壊、家屋の流失、人畜の死傷は申すまでもなく、この流域における數千町歩の農耕地は荒廢いたしまして、その一箇年間の農産物に對するところの損害は一億圓に上つているのであります。昨年關係市町村が一丸となりまして、山國川改修期成同盟會を結成いたしまして、主務省に本河川の改修の調査測量方をば御懇請申し上げましたところ、早速聽許されまして、測量班を現地に御派遣になり、急速に調査を遂げられましたことにつきましては、關係地元民としてはまことに感泣をいたしているような次第であります。どうかすでに調査が終つている所でありますし、いま一たび洪水が出ますれば、新興中津市の誇りつつあります工業方面にも非常な大きな損害を與えますし、洪水の慘害はまさに擴張いたします一方なのであります。どうか當局におかれましては、至急にこの調査を基礎とせられまして、願わくば福岡、大分兩縣の沿岸に對する改修の實をおあげいただきますように、切望するものでございます。
 以上山國川改修期成同盟會に代りまして、事情を陳述して請願の趣旨を御紹介申し上げます。
#40
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#41
○三島説明員 大分縣山國川の改修の必要でありますことは、政府におきましてもこれを認めているところでありまして、先ほどのお話の通り、すでに實地の調査測量も完了している次第であります。國庫財政の許しまする限り、速やかなる機會に實現いたしまして御期待にこたえたいと思つております。
#42
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。
    ―――――――――――――
#43
○荒木委員長 次は日程第二〇、鮎喰川砂防竝びに改修工事施行の請願外一件、三木武夫君外四名紹介、文書表番號第八四二號、紹介議員岡田勢一君。
#44
○岡田勢一君 鮎喰川は徳島縣の徳島市と名東郡を包圍するように、西から北に流れておりまして、徳島縣における吉野川、那賀川に次ぐ大河川であります。この川が昭和九年以來たびたびの大暴風雨にいろいろと慘害を起しておりまして、内務當局におかれましてもよく御存じのところであります。この特徴は徳島市の地盤より川底が十數尺今日では高くなつている。從つて堤防の高さが低くなりまして、もし豪雨がまいりました場合には、徳島市と名東郡一蔕の沃野を水底に沒してしまうというような大危險があるのであります。雨季になり、あるいはまた颱風がまいりますたびごとに、數十萬の住民が戰慄をしている所であります。大體のただいまの被害の現状を申し上げますと、地滑り面積が三百七十五町歩、荒廢林地面積が二百七十七町歩、要防災施設面積が千六百町歩、詭弱堤防延長八千八百メートル、河床の上昇が昭和十二年度に比して二メートルないし五メートル、地滑り及び崩壊、上流地方は各所に地滑りが生じ、その大なるものは六十町歩に達しております。また崩壊の可能性きわめて大なる箇所も各所にあつて、降雨時活發なる活動を續けているような状態でざまいます。それで先般國土局の方から調査員も御派遣をくださつたのでありますが、これはどうか速やかに、この微温的な措置をやめまして、根本的の治山、治水計畫の實行をお願いいたしたいのであります。委員諸君におかれましては、實情をよく御審議くださいまして、本請願を御採擇くださらんことを熱望いたす次第であります。
#45
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#46
○三島説明員 徳島縣の鮎喰川が非常に流域が荒廢しておりますことはお説の通りであります。内務省におきましては、昭和十五年以來砂防工事を實施して今日に至つておりますし、またその下流につきましては中小河川の改良工事といたしまして、その工事費の補助をして今日に及んでいるのでありますが、いずれにいたしましても、砂防工事といい、河川の改良工事といい、いずれも豫算に制約されておりまして、十分に御滿足がいくだけの工事が進捗していないのであります。明年度以降におきましては、財政の許します範圍内におきまして極力豫算の増額に努力いたしたい、かように存じております。
#47
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。
    ―――――――――――――
#48
○荒木委員長 お諮りいたします。紹介議員の岡田勢一君の御都合によりまして、日程第二三をこの際繰上げ議題といたしたいと思いますが、御異議ありませぬか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○荒木委員長 それでは繰上げまして、日程第二三、吉野川第二期改修工事施行の請願、三木武夫君外四名紹介、文書表第八四六號、紹介議員の説明を求めます。紹介議員岡田勢一君。
#50
○岡田勢一君 吉野川はいまさら私が詳しく申し上げる必要もなく、委員諸君におかれましても政府當局におかれましても、よく御承知であろうと思いますが、これは有名な四國第一の川でありまして、この上流地方は特別に日本中におきましても雨量の多い所でありまして、今日まで明治時代から大なる洪水慘害が反復されて發生している所であります。この川の河床が上昇いたしまして、また前に改修工事が行われました數十キロに及びます沿岸におきまして、すでに堤防が危殆に瀕しております所がたくさんございます。内務省におかれましても第二期改修工事に著手してくださつているのでありますけれども、この仕事はまことに遲々として進みませず、先般の利根川の洪水などに鑑みまして、ああいうのが一たび四國にまいりましたならば、たちまちにして大慘害を起すのであります。最近吉野川改修期成同盟會が結成いたされまして、徳島市、鳴門市を初め、關係の三十數箇町村結束いたしまして、これが徹底的の工事の促進を熱望している次第でございます。本件につきましても、何とぞ愼重なる御審議を願いまして、速やかにこの工事を促進していただいて、この八十三萬の縣民の安心して生業に就くことができますように熱望する次第であります。
#51
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#52
○三島説明員 徳島縣の吉野川につきましては、すでに一旦改修工事が完成いたしたのでありますが、その流域の土質が比較的軟弱であります關係上、またその後の河床に變化によりましてこのまま放擲しておくわけにまいらぬような状況にありますので、本年度からさらに修補工事を開始いたしているのであります。今年度はわずかに三百三十萬圓でありまして、ただいまお説の通り、工事の進捗が一向に思うに任せないのであります。明年度以降におきましては、財政の許します範圍内におきまして極力經費を増額いたしまして、でき得る限り短時間に修補工事の完成を期したいと存じておる次第であります。
#53
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
#54
○守田委員 吉野川の改修工事につきまして根本的な對策が當然とられることと存じますが、これは私は實地をまだ一囘も見たことがないのでありますが、吉野川上流に大きな堰堤を築造して、その蓄積されたるところの水を香川縣あるいは愛媛縣等の灌漑地に利用するというようなことが考えられておりますか。その點ちよつとお聽きしたいのであります。
#55
○三島説明員 ただいま御説がありました吉野川の上流に堰堤を設けて、灌漑用水あるいは發電用水に利用する計畫があるかというお話でありました。これは現に調査いたしておりまして、でき得る限り速やかに實現いたしたい、かように思つておるのであります。計畫をもつておる次第であります。
    ―――――――――――――
#56
○荒木委員長 お諮りいたします。紹介議員の御都合もあるようでありますから、日程第二五をまず繰上議題といたしまして御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○荒木委員長 それでは日程第二五、別府市に國際觀光港設置の請願、宇都宮則綱君ほか六名紹介、文書表第八五三號、紹介議員の説明を求めます。松原一彦君。
#58
○松原一彦君 別府市に國際觀光港を設置せられたいという請願について、請願人に代わりまして趣旨の御紹介を申し上げます。
 終戰以來平和到來とともに、日本の貿易も再開せられ、近く講和會議が完了しますれば、諸外國人の往來はきわめて頻繁になると思うのであります。この外客が日本に參りまする目的にはいろいろありますけれども、その一つは世界にすぐれた風光をもつ日本の觀光の旅であると思うのでありますけれども、その一つは世界にすぐれた風光をもつ日本の觀光の旅であると思うのであります。この平和日本が受け入るべき觀光客の足がかりである觀光港は、表日本としましては東に横浜、中央部分に神戸をもちまするが、西の方面におきましては瀬戸内海の西端に別府を指定することがもつとも適當であると私どもは信ずるのであります。この別府を足だまりとしまするならば、ひとり別府の形勝の地を觀光に提供するばかりではございません。阿蘇、雲仙にかけまして大きな觀光ルートを開いて、北九州一蔕の觀光地蔕はこの觀光港によつて廣く天下に紹介せらるるのであります。この財政窮乏の際に觀光事業などと申しますると、いかにもうかつな要求のように思われまするけれども、試みに昭和十一年度における外客來訪の實績を見ますると、一箇年における觀光客は四萬三千人に及び、その日本に落しましたる消費金額は約一億七百萬圓と推定されておるのであります。實に同年度における一般貿易の入超額一億二千九百萬圓の八割三分をこの觀光客が落した外貨によつてカヴアーしておるという實際があるのであります。今日豫想せられておりまする昭和二十三年度の輸入超過は約二億九千五百萬ドルに達しようというのでありまするが、輸出品に對する日本の用意がまだ足りませんから、これをカヴアーしまする生産品には自信をもち得ないのであります。しかしながらここに觀光施設が備わり外客の來訪が盛んになりますれば、この輸入超過に對しまする補填にも大きな條件をもつものと私どもは信ずるのであります。かような意味におきまして、まず外客來訪の受入港として西部日本におけるその選定を別府港に置かれたい。そうしてこの別府港を基本として、國内における觀光道路その他ホテル等の施設を全うして、一日も早く外客を招來するような設備を完成いたしたいという希望をもつものであります。こういう意味におきましてどうか請願者の趣旨をおくみとりくださいまして、一日も早く御指定になりまするように希望いたすものでございます。
#59
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。説明員天埜運輸技官。
#60
○天埜説明員 別府港は觀光港の中でも、國際觀光港として最も有力な候補地の一つと考えられますので、その施設の計畫を觀光事業の趨勢と密接なる連繋を保ちつつ、觀光港長期計畫の一環としまして、ただいま研究中でございます。それでさしあたつて別府港に對しましては滯在外客の遊覧港施設の整備を豫定しておりまして、來年度から防波堤、棧橋の小さいもの、それから浚渫護岸、その他陸上設備を事業化するように、ただいま關係方面と折衝中でございます。
#61
○三木(行)政府委員 別府につきましてはただいまの御説明の通り、瀬戸内海國立公園と阿蘇及び雲仙國立公園と連絡いたしまする重要なる要衝であると存ぜられるのでありまして、將來の國際觀光ルートの一大中心地となるであろうと考えておる次第であります。從つて厚生省といたしましても、港灣關係の主管省と十分連絡をいたしまして、これが實現方につきまして十分に努力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
#62
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
    ―――――――――――――
#63
○荒木委員長 お諮りいたします。前に延期しておりました案件二十二件につきまして稻田直道君よりこの際日程追加の要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加いたされました。
 小田川竝びに荒金川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第三一五號。
 鳥取縣の砂防工事費増額の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第三一六號。
 砂防事業一元化に關する請願、稻田直道君紹介、文書表番號第三三二號。
 實木村西浜に砂防林工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第六九五號。
 佐陀川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號、第六九六號。
 船谷川及び小江尾川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第六九七號。
 別所川及び磐川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第六九八號。
 船谷川及び俣野川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介。文書表番號第六九九號。
 石見川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇〇號。
 横路川及び三土川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇一號。
 湯谷川等砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇二號。
 白水川及び大江川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇三號。
 印賀川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介。文書表番號第七〇四號。
 俣野川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇五號。
 小江尾川、白水川及び大江川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇六號。
 本谷川砂防工事擴張の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇七號。
 若櫻町及び池田村に防砂工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表番號第七〇八號。
 川手川砂防工事促進の請願、稻田直道君紹介、文書表第七一〇號。
 河内川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表第七一一號。
 砂見川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表第七一二號。
 小田川及び荒金川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表第七一三號。
 田後川砂防工事施行の請願、稻田直道君紹介、文書表第七一四號。
 以上二十二件を一括議題といたします、紹介議員の説明を求めます。稻田直道君。
#65
○稻田直道君 私は本委員會に鳥取縣下の砂防工事施行等に關する各種の請願を紹介し、御審議をうけておりまするかかわらず、先般來病気のため缺席いたしまして、その審議を延期していただき、本日追加審議をお願いするにいたりましたことは、まことに恐縮に存じます次第であります。
 さて鳥取縣は日本海と中國山脈との間にある、南北に狹く東西に長く、平坦部はあまりに少く、しかも南北にすこぶる短く、かつ峻險で、ためにすべての河川はほとんど急流であるという地勢であります。しこうしていわゆる山陰道の名にちなみ、年中降雨多きに加うるに、かの毎年定期的に數回北九州及び中國を通過しくる颱風の通路に當りおるをもつて、年がら年中ほとんど大中小の風水害に數囘見舞われざる年とてはなく、おそらく全國一ともいうべき風水害の多い縣であります。しかるがゆえに河川の破壊、道路、橋梁、港灣の荒廢等、その災害の頻發かつ激甚なることまつたく他府縣にその類例を見ざるところであり、足を一歩鳥取縣に踏み入れたる人のまず第一に顔をしかめて驚きますのは、その道路のまことに粗悪なるの一事であるのをみましても、もつて知るべきであります。かような次第でありますからして、鳥取縣民は祖先傳來的に年々歳々その復舊再建の負擔に困り拔き、縣債は年々に増すばかりでありまして、今やまつたく資力少き鳥取縣としては、自力更生は實に困難なる状態であります。よつて政府はかくのごとき自然に惠れず、かつ自力更生の資力少き鳥取縣の災害復舊事業、特に砂防工事を主とする治水と治山事業の急施及び河川道路橋梁等、諸土木事業の急速改修等に對しては切に特別の注意と配慮とをいたされ、もつて鳥取縣民の多年にわたり、苦しみつつあるこの根強き風水害苦を、できるだけ早く取り除き、不幸なる縣民の生活苦を救われんことを願望してやまない次第であります。つきましてはさような意味によりまして、今囘の國會に對しましても、鳥取縣下の諸町村民より、ただいま議題となつておりまする通りに、相當多數の砂防工事施行に關する諸請願が提出せられておりますことを切に御諒承が願ひ上げたく、以下課題の諸請願をただいま委員長の讀み上げられたものとは順序は多少違ひますが、同一郡内における類似の條件のものはおのおのこれをまとめて説明し、最後に全部に共通の條件を一括して説明して、これに對する政府當局の御意見を承り、よつて各位の御審議を仰ぎたいと思います。
 まず第一に、文書表第三一六號の鳥取縣の砂防工事費増額の請願でおりますが、これはただいま申し上げました通りの、鳥取縣の風水害が日本一とも思われる程度のものであり、かつまた縣民の民度がまた日本一ともいうほど低く、自力更生すこぶる至難であるという點から、この際政府におかせられては特別の御配慮のもとに、砂防工事費の増額方お取りなしが願い上げたいという願意のものであります。
 また砂防事業一元化に關する請願は、今日行われておる砂防工事は、渓流砂防は内務省でやり、山腹砂防は農林省でやるというふうになつていて、計畫と工事等に總合統一性を失い、ために行うべきものも行われず、行われても時機を失するというふうになるからして、できるならば砂防工事は内務農林の治水關係を一元化して、工事を速やかに強力にやるようにせられたいという趣旨のものであります。
 次に第二におきまして第六九七號の船谷川及び小江尾川砂防工事施行の請願、第六九八號の別所川及盤川砂防工事施行の請願、同第六九九號の船谷川及び俣野川砂防工事施行の請願、同第七〇〇號の石見川砂防工事施行の請願、同第七〇一號の横路川及び三土川砂防工事施行の請願、同第七〇二號の湯谷川等砂防工事の施行の請願、同第七〇三號の白水川及び大江川砂防工事の施行の請願、同第七〇四號の印賀川の砂防工事の施行の請願、同第七〇五號の俣野川砂防工事施行の請願、同第七〇六號の小江尾川白水川及び大江川砂防工事の施行の諸請願でありますが、これらはいずれも鳥取縣日野郡の中央を貫流する日野川に注ぐ各支流の砂防工事でありますが、この日野郡は全部ほとんど山岳重疊し、その間を中國山脈に水源を發するこの日野川が貫流して、全部がほとんど一大渓谷をなし、これに注ぐただいま申し上げましたるところの各河川は、ことごとく急流となつており、從つて毎年ほとんど數囘にわたり大小の風水害を起して、各その沿岸の田畑人家を荒しつつあるのであります。
 次に第三においては文書表第六九六號の佐陀川の砂防工事の施行の請願、同第七一〇號の川手川砂防工事促進の請願の、この二川はともに鳥取縣西伯郡の靈峯伯耆の大山に水源を發しておりますが、近時水源地大山附近の山林の濫伐のために、大風雨ごとに從來に見ざる大洪水が出だし、ためにその都度佐陀川の流域の五百町歩、川手川の流域の八百町歩の田畑は大なる被害をこうむりつつ状態であります。
 次にまた第四においては第七〇七號の本谷川砂防工事擴張の請願及び若櫻町及び池田村に砂防工事施行の請願でありますが、これは鳥取縣八頭郡内にある、中國山脈にその源を發する急流河川でありまして、今日すでに堤防の破壊、橋梁の破損等のために非常に困却しており、これが改修と砂防工事の急施を願望しておる請願であります。
 次に第五において第六九五號の實木村西浜に砂近林工事施行の請願と、同第七一一號の河内川防林工事施行の請願と、同第七一二號の砂見川砂防工事施行の請願は、これは鳥取縣氣高郡内を流れており、また同第七一三號の小田川及び荒金川砂防工事施行の請願と、同第七一四號の田後川砂防工事施行の請願は、これは岩美郡内を流るる各急流でありますが、これらの河川も昨年から今年の風水害により相當ひどく荒廢しておるものであります。
 以上各段にわたつて申し述べましたところのことは、これは各河川の砂防工事施行の請願の概要でありまして、今ここにその請願の一つ一つを詳細に御説明するの時間を許されませんことを遺憾といたしますが、しかしながらこれを要するに、これら各河川の災害のよつて來るところの原因と、またこれが原因の除去及び災害の豫防とその復舊等に對する對策、處置等は、全部の各河川が皆その揆を同じうするものでありまして、これを一言にして盡しますならば、すなわちこれらの河川は本論の最初に申し述べましたように、鳥取縣の他府縣に比ぶることのできない惠まれざる地勢と風土のために、多年にわたる打續く風水害がその拔本塞源的砂防工事の行われざるために、年々わずかばかりの應急的措置として行われまする修理工事も、いわゆる塞の河原の石積みのように、積んでは倒れ、積んでは倒れ、直しては崩れ、直しては壊れしておりまして、遂に今日は慢性風水害病にかかつておるという有樣でありますことと、他はまた鳥取縣が小縣で、かつまた民度も低く、とうていかかる地勢風土を抱えたる慢性風水害病を、自力をもつて更生復舊するの實力が全然ない。從つて今や鳥取縣民は多年にわたるかくした災害の復舊に悩まされて、縣財政は日本一ともいうべき極度の窮乏に陷り、縣民はその負擔の重きに苦しみつつある現状でありますが、特に近年は御承知のごとき山林の濫伐のために、災害の程度がいや増しつつある有樣でありますので、よつて縣民は何とかしてこの風水害の災害から免れたいと百方苦心いたしつつありますので、かくは國會に請願陳情に及んでおりますことを、何とぞよく御了承をいただきまして、特に政府におかせられましては各件ごとにつぶさによく御調査くださいまして、希くはこれら全部を一時にというのではありませんから、急なるものから著著と御善處くださいますよう、ここに關係町村民の願望を御傳えし、各請願人に代わりてその趣旨を御説明申し上げました次第であります。つきましては、政府當局のこれに對する御意向を承り、しかして各位の御贊同を辱ういたしまして御採擇あらんことを切望いたします次第であります。
#66
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。
#67
○三島説明員 鳥取縣が地勢の關係上河川がことごとく急流河川でありますので、砂防工事を必要といたしますことは、政府におきましても十分認識いたしておる次第であります。ひとり鳥取縣といわず、各縣ともとかく砂防が閑却されました結果、河川の改修が非常に負擔が重くなつておることは、私どもも認めておるのであります。今後とも豫算の範圍内におきまして、極力砂防工事に力を注ぎまして、御期待に副うようにいたしたいと思います。
 次に砂防行政機構について、内務省で扱つております溪流砂防、農林省所管の山腹砂防を一つにする意思はないかというお話でありますが、これは治水の面から見ますと、たれしも異存のない點でありまして、ぜひともこれを一つに統一すべきであると存ずるのであります。ただしかしながら山腹砂防の方は、ただいまこれを山林行政の一貫性という立場から見ますと、そこに多少まだ研究の餘地か殘つておるのではなかろうかと存ずるのであります。從いましてひとり治水面からのみ取上げられるだけの問題であるかどうか、いま少し愼重に研究いたしたいと思つております。
 それから鳥取縣の各具體的な河川についてのお話があつたのでありますが、これは内務省におきましても、それぞれ各河川につきまして調査もいたしておりまして、その結果も出ておりますので、豫算の範圍内におきましてでき得る限り短期間に御期待に副うように善處いたしたいつもりでおります。
    ―――――――――――――
#68
○荒木委員長 お諮りいたします。前囘延期をしておりました請願一件について倉石忠雄君よりこの際日程追加の要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○荒木委員長 御異議なしと認めます。日程は追加されました。林道飯田、赤石線竝びに飯田、豐橋間道路開設の請願、倉石忠雄君紹介、文書表第二五八號。紹介議員の説明を求めます。
#70
○倉石忠雄君 私は長野縣下伊那郡の林道飯田、赤石線及び國道飯田、豐橋線開設に關する請願をお願いいたしたいと存じます。長野縣の下伊那郡は有名な天龍溪谷に位しておりまして、耕地面積はきわめて狹隘であります。御參考に申しますならば、郡の總面積は百二十三万里もありまして、耕地面積はわずかに一萬六千六百町歩であります。山林面積は十七萬五千町歩でありまして、全國にこの下伊那郡一郡より小さい府縣が四つあるというような状態でありまして、從つてこういうところでありますから、食糧不足はすでに宿命的の地方であります。明治以來われわれは養蠶業によつて生計を立てておつたのでありまして、養蠶業の消長は私どもの生活を制約することになつておつたのであります。日支事變から續いて太平洋戰爭の窮迫につれまして、食糧の自給自足態勢の必然的要求は、養蠶業に對して極度の衰退を招來いたしまして、一方戰爭目的遂行上林業方面、特に戰爭資材供出のために猪突的猛進を續けてまいつたのでありますが、急速度に山林伐採となりまして、終戰後は復興用材を初め重要林産物増産供出、さらに木材工業の飛躍的發展をみてまいりましたので、今日では赤石山麓に眠る森林資源は總面積二萬三千八百町歩といわれておるのでありますが、その蓄積材は千百二十八萬七千石と見積られております。そして現在すでに伐期に達せるものが九百餘萬石といわれておるのであります。そこでこのたび請願いたしました林道開發をしていただきましたならば、第一には治山治水の見地から、すでに今日まで近くの山は過伐に瀕しております。その過伐に瀕せる里山林地の休養をするために、こうやつて今申しましたように、老齡休眠の奧地林開發になること、第二には工事施行による失業救濟になるのであります。第三は、私希望しておりますのは赤石一帶には無盡藏と稱せられております石灰岩の急激なる工業化促進となることであります。第四は沿道一帶は學界ですでに定評のありますように、藥草のきわめて豐富な所でありまして、しばしばこれの採集が問題になつているのであります。第五は南アルプス登山、日本山岳界の三十餘年前より提唱せられております赤石、駒ヶ岳、及び惠那山をつなぐ樞要なる觀光コースとなり得るという利益があるのであります。以上の諸點から現在の交通運輸の状況を檢討いたしますと、ただいまの奧地林開發のために林道赤石線を開發していただくのと同時に、ここから出てまいります木材は、國道飯田線というのがございますが、この飯田線と自動車道路によるほかには交通機關がないのでございまして、從つてこのお願いしておりますのはいわゆる國道飯田線で、ただいまは飯田線は長野縣の方は天龍峽というところでストツプしております。それから靜岡県からまいつているのは中部というところでわずかな區間が切れている。でありますから、せつかくのこの國道を利用することができないということで、この二つをお願いいたしておるのでございますが、この現下の最も緊要事であります戰災復興資材の調達をはかり、かつ急速に日本再建に寄與するところ絶大なものであると思いまして、この請願を出した次第であります。どうぞよろしく御審議の上御採擇をお願いいたしたいと存じます。
#71
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#72
○金子説明員 森林資源の開發の重要性につきましては、御説の通りでありまして、政府といたしましても、今年度の豫算にも生産道路といたしまして、森林の開發に重點を置いて相當の施策をやつております。ただいまのお話のありました赤石山麓の森林資源の開發という問題は、これは御説の通り相當大きな重要性のある仕事だと考えますから、縣の方とも連絡いたしまして、できるだけ御期待に副うようにしたいと思います。
#73
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。――農林省林野局林政部長安孫子政府委員。
#74
○安孫子政府委員 ただいまの赤石林道のことについて林野局の考えております點を申し上げます。森林資源の全面的な開發をはかりますためには、御説明のように、里山を休養させまして、奧地林分の開發に重點を置いていかなければならないと思います。このために、一、二年前から奧地林道の開發のための奧地林道の設置につきましては、相當の助成金を出す方針で、年年豫算で組んでおる次第であります。昨今の情勢から申しますと、特にその必要性が強まつてまいつておりますので、來年度はこれが増額その他について特に努力してまいりたいと存じております。赤石林道につきましては、縣の計畫の樹立に伴いまして、これを檢討して、できるだけお期待に副つて、早急に開設できるように、私どもといたしましても努力してまいりたいと思つております。
#75
○荒木委員長 御質疑等ありませんか。
    ―――――――――――――
#76
○荒木委員長 次は日程第一〇金生川改修工事施行の請願、馬越晃君外八名紹介、文書表第八〇五號、日程第一二國道第二十四號線改修工事施行の請願、馬越晃君外八名紹介、文書表第八一五號、紹介議員の説明を求めます。村瀬宣親君。
#77
○村瀬委員 愛媛縣宇摩郡川瀧村を發しまして、同郡金田村上分町及び金生村を經て川之江町海岸に流入しております金生川は、先年縣費をもつて川之江町内一部流域變更が行われ、多年水害の慘禍をこうむつておりましたものも、このために慘害を免れることになりましたが、その一部流域變更のいわゆる付替えのための新河川工事が未完成でありまして、河中の岩盤の一部掘鑿が完了しておらないために、出水の場合流水を堰き止めて、上流の堰堤決壊のおそれが多分にあるのであります。このために水域住民は付替え以前よりも一層戰々兢々たる現状であります。この岩盤掘鑿こそ水域沿岸の町村全住民の超望しておるところでありますので、速やかに掘り取り改修の實現をお願いしたいというのが、この請願の趣旨であります。
 次に、國道第二十四號線の改修は、川之江地域内金生川廢川敷地内の改修工事は本年度においてすでに著工せられることになつておるのでありますが、同所は川之江町の中心地帶でありまして、先年來施行してほとんど完成をみるに至つております金生川の付替え工事とともに、川之江町永遠の都市計畫を樹立することとなつておりますが、もしこの國道改修工事が金生川廢川地域内七百メートルで一時中止せられるようなことがありましては、川之江町と都市計畫にも支障を生じ、また一面川之江町内における、現國道の二箇所のカーブの支障を除去せんとするこの改修工事の大目的をも、中途で頓挫することにもなりますので、既計畫の終點地點から現國道の連絡地點までの約千二百メートルを、ぜひ昭和二十三年度において工事を施行していただきたいというのが、この請願の趣旨でありまして、いずれも地元川之江町長が代表して請願いたしておる次第であります。何とぞ御採擇あらんことを希望いたします。
#78
○荒木委員長 これに對する政府の御意見を求めます。三島説明員。
#79
○三島説明員 愛媛縣の金生川につきましては、ただいまお話の通り災害助成土木工事といたしまして、先年國庫補助のもとに縣において工事を實施せられたのでありまして、ただいま御請願になりました新河川の未完成の部分につきましても、今後縣において計畫を樹立されまして工事を實施されます際は、政府といたしましては、財政の許します範圍内において、これに對して助成を與えていく方針でおります。
#80
○金子説明員 國道第二十四號線につきましてお答え申し上げます。今年度は川之江町内で豫算百萬圓で公共事業として仕事をしておりますが、これは先ほどお話がありましたように、中途半端な仕事になつておりますので、事情の許す限り來年度も引續いてやりたいと考えております。
#81
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#82
○荒木委員長 次は日程第二一錦織村地先の北上川に橋梁架設の請願、内海安吉君紹介、文書表番號第八四三號、日程第二二錦織村地先の北上川堤防補強工事施行の請願、内海安吉君紹介、文書表番號第八四四號以上三件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。内海安吉君。
#83
○内海委員 宮城縣登米郡錦織、上沼兩村間における不動橋架橋問題に關する請願でありますが、これはすでに本年の七月に當委員會より現地視察をしてまいりまして、いかにしても速やかにこの橋をかけなければならぬということは、當時委員會においても述べましたるがごとく、また内務御當局においてもすでによくこの事情は御承知のことと存じます。この橋はかつては村において經營しておつたのでありましたが、經營難のところから昭和十三年の九月にそれを縣に移管いたしまして、そうして舟橋であつたのをりつぱな橋梁にかえようというので、縣の方においてこれを架橋すべくいろいろ奔走したのでありましたが、當時日華事變が重大な戰爭に突入いたしまして、この橋をかけるということはなかなか容易ではなかつたのであります。縣に移管いたしましても、縣においてはこれを經營することができないので、そのまま村においてまたその不足の分を補つてまいつたのでありますが、昭和十九年の七月大洪水のために、遂にこの舟橋全體が流失するのやむなきに至つたのであります。そこでわずかに昨今におきましては、辛うじて兩岸を連絡するために、渡船によつてやつておるというような現状なのであります。しかるにこの錦織を經由いたしまして、仙臺、高清水、氣仙沼という縣道は、他の道路に比しまして最も重要な縣下における道路であつて、しかも道路は非常に平坦でありまして、そうして渡船によつて往來しておる人數は現在一日平均一千人内外というような状態になつておるのであります。この架橋問題が解決いたしならば、登米郡の米谷町、同郡の米川村ました、岩手縣大津保村、本吉郡津谷町及び氣仙沼その他の沿道町村の林産物及び水産物その他石灰等はもちろん、この地方に移入する米穀その他の諸物資の大半はこの橋を經由することとなるのでありまして、輸送量を増大するばかりでなく、その時間を短縮して運賃の低減を見るばかりでなく、さらに車馬の損傷を防ぎ、輸送從業者の疲勞を減ずるなど、國民經濟の再建に寄與するところはきわめて少くないと存ずるのであります。これはわずかにその理由の一端に過ぎないのでありますけれども、ぜひともこの際この架橋問題について、政府御當局竝びに委員諸君におかれましても、速やかにこの工事の遂行あらんことを、特に請願人一同に代りましてお願いする次第であります。
 なお日程第二二北上川堤防補強工事急施に關する請願でありますが、これも登米郡錦村安場圍、北上川左岸の堤防中、延長二百キロを水害豫防のために急速に堤防の増強をお願いするというのでありますが、その理由とするところは、この堤防を圍繞する地内に耕作面積が、錦織村の全體の四割に相當した土地をもつておるのであります。これが堤防が低いので年々歳々の水害のためにほとんど無收穫の状態あるいは五割減というような例は少なくないのであります。錦織村としては隨一の穀倉でありまして、ぜひともこの堤防の増強を要求したいというのであります。この堤防は明治三十九年一部の箇所の補強工事を施したのみで、そのまま放置の状態でありまして、現在對岸、北上川の右岸でありますが、これに比較するに、その高さにおいて一・五〇メートル低く、またその幅において半ばに至らざる箇所が非常に多いのであります。從つて堤防が數箇所決壞して農産物が全滅した事實は過去五十五年間に二十四囘にわたつております。殊に昭和十九年七月においては、堤防決壊により揚水機までも大破の慘状に遭遇いたしまして、同二十年においては前記揚水機が復舊できないために、灌漑用水の不足によりわずかに三割の收穫に過ぎなかつた状態なのであります。これがために農民は非常に貧困状態に陥つているのでありますが、供米等に關しましては率先してその義務を果たしていて、郡内町村においては第一位の供出成績をあげております。二十一年度においては供出成績においては縣下第一位の成績をあげまして、宮城縣知事及び衆議院よりも感謝状を贈られているというような状態でありますから、何率この堤防の増強工事施行に關しまして、速やかに内務當局におかれましても適當なる考案を立てられて、請願人一同の希望に副われんことをお願いいたす次第でございます。委員諸君におかれましても、どうぞ滿場一致をもつて御贊成あらんことをお願いいたします。
#84
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。
#85
○金子説明員 北上川の架橋の問題についてお答え申し上げます。ただいま御説明のありましたように、この橋は地方としてはぜひかけたいという橋だと考えております。ただ御承知のようにこの橋をかけるとなりますとなかなか大きな仕事になりまして、資材も資金も相當多額に上りますので、その點縣の方の意向も十分に聞きまして善處したい、そういうふうに考えております。
#86
○三島説明員 北上川沿岸錦織村地先の北上堤防補強工事をしてもらいたいという御説であります。これはその附近が今度の水害に際しまして、堤防が決壊いたしまして非常な慘害をもたらしましたことを非常に遺憾に存じている次第であります。災害の復舊につきましては早速これに取かかりまして、一日も早く復舊いたしたいのでありますが、今度の大出水の状況に鑑みまして、單なる災害箇所の復舊のみでは十分でないことを認めております。目下恆久的な全體計畫を研究いたしております。その一環といたしまして、ただいま御要望錦織村地先の堤防の補強工作もぜひとも必要であるということを私どもも認識いたしております。でき得る限り近い機會にこれが豫算化をはかりまして、御期待に副うようにいたしたいと思つております。
#87
○荒木委員長 御質疑はございませんか。
    ―――――――――――――
#88
○荒木委員長 前會政府當局の答辯を留保いたしておりましたところの、酒田港災害復舊工事促進に關する請願、金野定吉君外三名紹介、文書表番號第四三號に關する政府當局の意見の發言を求めます。説明員天埜良吉君
#89
○天埜説明員 酒田港はさきに最上川異例の出水によりまして、背割堤が決壞して、そのために港内に多量の土砂が堆積したのであります。さらに九月中旬には關東、東北に甚大な損害を與えました例のキヤサリン颱風によりまして、最上川の増水によりさらに埋沒土量を増加いたまして、現在におきましては、改E型の入港がむずかしくなり、機帆船の入港すら辛うじてやつておるような状態で、酒田港としては石炭の移入あるいは米穀物の積出しに非帶な困難を來しておる次第でありますが、これは背割堤の復舊をしておられる内務省の方の工事に全面的に運輸省として協力しまして、これを一日も早く復舊すると同時に、四メートル五〇の水深を確保する目標をもちしまて、ただいま浚渫中であり、かつ災害復舊費も要求中であります。なお來年度にはこの復舊を完了したい。こういうふうに存じて事業化を計畫中でございます。
    ―――――――――――――
#90
○荒木委員長 次は日程第二六、廣橋、笠木兩峠改修その他に關する請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第八六一號でありますが、この際お諮りいたします。伊瀬幸太郎君より前會延期いたされておりました請願七件につきまして、この際日程追加の御要望があります。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○荒木委員長 御異議なしと認めまして、日程は追加されました。
 大和川改修工事施行に關する請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六一三號。
 五條、大阪間道路改修の請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六四五號。
 八鳥川砂防工事施行の請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六四六號。
 岡、上市間道路全通工事促進の請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六四七號。
 八木、阪合部間道路改修の請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六四八號。
 五條、黒瀧間道路全通促進の請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六四九號。
 奈良縣の灌漑對策に關する請願、伊瀬幸太郎君紹介、文書表番號第六八四號。
 以上八件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。伊瀬幸太郎君。
#92
○伊瀬委員 六一三號の大和川改修施行に關する請願でありますが、これは王寺町ほか六箇村の請願にかかるものであります。本件はすでにわが奈良縣内において、近畿土木出張所奈良工事事務所が目下御施行になつております大和川支川、曽我川、葛城川、高田川改修工事は、おかげをもつて非常に進捗しておりますが、この勢いをもつて當初の御計畫通り工事を進められ、本年度内に必ず完成し、葛城川や高田川の改修による廢川敷約三十町歩を一日も早く耕地に開拓せしめて、現下のような食糧事情の緩和の重大使命を果すとともに、今年のごとき近年稀なる旱天の次に來ると豫想さるる豪雨出水による洪水の被害を未然に防止できるよう、一刻も早く工事を完成されて、大和平野の水害を除かれ、農民をして安んじて増産に勵ましめられますようお願いいたします。大和川本流は、往年の龜の瀬の地滑りによる大和川災害復舊工事として施行せられし際、あの有名な龜の瀬の岩磐を取り除かれしため、同地點より上流北葛城郡河合村・生駒郡安堵村に至る區間の河床は、優に一メートル半も低下し、ために大和川堤防の護岸の決壞は出水ごとにその度を加え、また王寺町を初め沿岸住家の唯一の飲料水たる井戸水は著しく涸渇したるのみならず、最も重大なる稻作用の灌漑用水の不足を來し、毎年水けんかさえ生じ、人心ためにすさみ、食糧増産の上に與えつつある損害相當なるものがありますので、地元町村民の切なる希望として、次に御説明いたす箇所に堰堤を設置してもらい、この被害を防止していただきたいのであります。その地點は王寺町地内で神前橋下、明治橋下、大正橋下各十メートルくらいの地點、河合村地内では御幸橋下流五百メートルの地點に施行していただくのが一番よい場所と存じます。この施行によつて府縣道及び町村道に架する前述の橋脚も完全に保護されて、地方産業開發に重大なる效果がある事は一般の認むるところであります。河合村地内、御幸橋下流左岸を同村大字大輪田城内の既改修地まで延長され、さらにその天端を道路と兼用せられたなれば、大和平野より宇陀及び東吉野の奧地より阪神地方へ各種物資の交流輸送上にもたらす效果はけだし大なるものがありますので、地元關係町村は速やかにこれを實現していただきたい。かように請願いたす次第であります。
 次に六四五號の五條、大阪線の道路改修の請願でございます。これは奧吉野の大阪に通ずる最短距離でございまして、この道路が完通いたしますならば、奧吉野における重要な林産物あるいは木炭というものが大消費地へまいりますのにきわめて便利を與えるものでありまして、速やかにこれを實現していただきたい。かように請願する次第であります。
 次に六四六號の八鳥川の護岸砂防工事の請願でございます。これは吉野川の主流の河川でございまして、たいへん年々の出水で附近の耕作農民は苦しんでおるのでありまして、これは府縣においてもその必要を認められておるのでございますが、未だその實現に達しないような状態でございます。どうぞこれも速やかに施行していただきたいという請願でございます。
 次に六四七號でございますが、これは岡上市線の道路であります。これはすでに縣道といたしまして、工事は施行されつつあるのでございますが、戰爭のため、一時中止になまりして二十四、五丁ばかりまだ改修されていないところの土地が殘つておるのでございます。この道路は奧吉野における林山物を奈良平野にもつてくる最も近いところの路線でありますので、地元村民が非常に熱望いたして、一日も早くこれを實現せしめられるようお願いする請願でございます。
 次に六四八號の八木、阪合部間の道路でございます。これは國道十五號線でありまして、すでに奈良縣の高市郡の八木町まではこの線がきておりますし、和歌山縣の方はすでに縣境までこの十五號線は延びておりまして、この八木、阪合部間の工事が未完成になつておるので、これを速やかに開通せしめられますようにぜひともお願いしたい、國道という體面上、これはぜひ本年度において豫算を計上していただきたい、かような趣旨の請願であります。
 次に六四九の五條、黒瀧間の道路でございます。これは未改修になつておるので、白銀村を起點といたしまして五條町にこの道路を續けていただきますならば、奧吉野の林産物を五條町に搬出するにきわめて便利な道路でありまして、これもぜひお願いいたしたいという請願でございます。
 次に六八四號の奈良縣の旱害對策に關する請願でございますが、これは奈良縣は本年は六十何年かないところの旱害をこうむりまして、耕地面積においてさえ約三百七八十町歩というような大きな收穫皆無の地が現われておる。これが恆久的な對策といたしましては、吉野川の分水工事をぜひこの際取上げていただきたい。これは過去において二、三囘もこの吉野川の分水工事計畫がされておるのでございますが、その當時和歌山縣の強力な反對に會いまして、どうしても實現されなかつたのでございますが、今度こそこれは國道計畫上でもぜひ一つ奈良縣の旱害を根本的に除去するために、本年度において豫算を計上されまして、早速この吉野川分水工事のできますように、奈良縣の農民は一致團結して、これを要望いたしておるような次第であります。それと同時に今工事をやりつつありますところの倉橋溜池工事でありますが、これは昭和十四年の大旱魃直後から工事に著手いたしたのでございますが、戰爭中中止されておりまして、未だに完成されないような状態でございます。この溜池が完成しますならば、關係八箇町村約五百七八十町歩の田が灌漑用水にこの水が利用されるということで、地元の農民は、一日も早くこれを完成していただけるようにぜひお願いいたしたいという請願でございます。よろしくお願いいたします。
#93
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。
#94
○三島説明員 大和川の改修工事につきましては、ただいま未完成に屬しております曽我川、葛城川兩川の合流點附近の工事をせつかく急いでいる次第でありますが、物價高騰等の關係がありまして、工程が豫期通りに進捗いたしておりませんことは、はなはだ遺憾に存じております。今後國庫財政の許します限りにおきまして、工事費の増額をいたしまして、極力工程の進捗に努力いたしたいと存じております。
 なおまた吉野川、大和川本川筋の川床が低下いたしているというお話でありますが、河川改修をいたしますと、むしろ川床が一般に下がるのが普通でありまして、これは河川改修の效果が現われたものであります。それも程度によるのでありまして本川のごとく著しい川床の低下のためにいろいろの支障を來していることは私どもも承知いたしておりますが、なお實情をとくと調査いたしました結果善處いたしたいと考えております。
 次に八馬川の砂防工事でありますが、これも必要を認めておりながら、豫算全體のわくが十分でありませんために、著工になつておりませんことは、非常に遺憾に存じております。昨年十一月に調査をいたしましたが、その調査によりますと、この八馬川筋は百七十萬圓ほどの砂防工事費を必要といたしますが、今後でき得る限りこれが豫算化に努めまして、御期待に副いたいと思つております。
 なおまた大和平野の旱害對策としての河川の流域變更による分水でありますが、これにつきましても農林省とよく連絡いたしまして、豫算の範圍内におきましてでき得ることなり明年度あたりから御期待に副いたいと思つておりますので、せつかく努力いたしたいと考えます。
#95
○金子説明員 お答え申し上げます。五條大阪間の道路改修についてであります。これは縣當局から二十三年度から國庫補助工事として要望書が出ておりますので、十分調査いたしまして御期待に副いたいと思つております。
 それから岡上市間の道路と、それから五條黒瀧間の道路、これは奈良縣としても重要な路線でありまして、これまた縣當局から二十三年度の國庫補助工事といたしまして要望書が出ておりますので、極力御期待に副うように努力いたしたいと存じます。
 それから國道十五號線の改修の問題であります。これは戰時中休んでおつたのでありますが、國道としても交通上重要な役割を擔つております重要な路線でありますので、國直轄として今後工事を進めてゆきたいと考えております。
#96
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
    ―――――――――――――
#97
○荒木委員長 次は日程第二四、空知川及び布部川改修工事施行の請願、坂東幸太郎君紹介、文書表第八四八號、紹介議員の説明を求めます。
#98
○坂東幸太郎君 本請願の要旨は北海道空知郡富良野町の中央を貫流する空知川及び布部川は、雨天あるいは雪解け増水に際し、今日まで附近一帶は大小の水害を受け、本町の樞要地たる市街地及びその附近一帶の田畑二千町歩は浸水泥沼と化し、家屋の浸水または流失は多大であります。本町は空知川及び布部川の増水の都度毎年多少の被害は免れません。ついては恆久的な根本對策として、兩川の改修工事を即時施行されたいというのが請願の要旨であります。ぜひとも御採擇をお願いしたいと思います。
#99
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
#100
○三島説明員 北海道空知及び布部川につきましては現状は未改修の自然河川の状況にありまして、食糧増産の見地からいたしましてこれが改修は非常に重要であります。現在石狩川の第三期工事といたしまして、將來の改修工事計畫は豫定いたしております。今後調査をできる限り速やかにいたしまして、できる限り近い機會に國庫財政の許します範圍内におきまして著工いたしたいと思つております。
#101
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#102
○荒木委員長 お諮りいたします。時間が相當經過いたしておりましてまことに恐縮でありますが、菊池重作君より前に延期いたしておりました案件につきまして、この際日程追加の要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#103
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加されました。霞ヶ浦北浦沿岸治水工事促進の請願、菊池重作君紹介、文書表番號第四七三號、同じく菊池重作君紹介、文書表番號第四七九號、以上二件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#104
○菊池重作君 四七三號、四七九號共に霞ヶ浦治水に關する請願であります。四七三號は縣會議長菊田七平君の請願であり、四七九號は縣知事友末洋治君の請願でありますが、霞ヶ浦は御存知の通り茨城縣の中央にありまして、茨城縣におけるところの最も肥沃なる耕地がその周圍にあるわけでありまして、霞ヶ浦は利根川の沿岸でありまして、ひとたび利根川の増水が起りますと堤防が決壊いたしまして、この霞ヶ浦に利根川の水が押込みまして、ひとたびこの水が入りますと、排水口の利根川の底が高いために、一月も二月も湛水が捌けない、そのために、この豐沃なるところの茨城縣の中心にあるところの耕地が、三萬町歩も四萬町歩も水のために稻が腐つてしまう。このために霞ヶ浦沿岸はほとんど三年おきくらいにそうしたひどい目に遭つているわけであります。明治四十三年以來、十五囘にわたつてこの霞ヶ浦の沿岸の被害が起つているわけでありまして、今年の水害に際しましては、茨城縣においては幸いでありますが、上流の埼玉縣方面に水が流れたために、茨城縣はその被害を受けませんでしたけれども、もしこれが上流が決壊しなかつたならば今年もまた霞ヶ浦は水に押しこめられまして、三、四萬町歩の豐壤なる田の稻が全部腐つてしまうことになつたわけであります。從つてこの隔年的に、三年おきくらいに毎年々々いつでも水がはいるということがわかつておるにもかかわらず、この治水工事というものが今日までなかなか徹底的にやられなかつた。今日食糧事情は非常に窮迫しておる日本の現状に考えまして、この治水を行つて沿岸のこの災害を除くと同時に、なお霞ヶ浦にたくさんの干拓工事がこれによつてできるのであります。霞ヶ浦の水位を下げることによつてたくさんの干拓工事ができ、そこにはたくさんの米をつくることができるわけになるのでありまして、そのために霞ヶ浦の排水口であるところの利根川の河口に常陸川というのが竝行してあるのでありますが、それを改修することによりまして、霞ヶ浦の水位を低め、そうして排水をよくする、これが請願の要旨であります。利根川水系の徹底的な計畫というものはもちろんなされなければならないのでありますが、この大計畫を遂行して、霞ヶ浦もそれで行われるという考え方もありまするけれども、その利根川の大改修というものは相當大工事でありまして、そう一年二年では完成でき得る見込みがないのであります。この常陸川の改修というのはきわめて簡單でありまして、その川幅を擴げたり川底を浚つたりしますと、その土によつて一方においては新しい耕地もできる、しかも新しく設計されるであろうところ 利根川の水系の大工事に對しても摩擦を起さない、當然その中に繰入れられてやらるべきところの一つの工事である。かような觀點から考えまして、ぜひとも昭和二十三年度において、この工事をひとつ取入れて完成してもらいたいというのが本請願の要旨であります。どうぞ現在の日本の食糧事情及び茨城縣の今までの水害のためにこうむつたところのこの悪條件を除くために、ぜひとも昭和二十三年度からこの常陸川筋の改修と、北利根川の改修工事を實施していただきたいというのが本旨でありますから、どうぞよろしくお願いいたします。
#105
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。三島説明員。
#106
○三島説明員 利根川、常陸川の沿岸は低濕地でありまして、年々内水に惱まされ、また利根の逆水にも苦しめられておることはよく承知いたしております。これが對策といたしまして、ただいまお話の通り北利根川、常陸川口を改築し、あるいは浚渫いたしまして、その沿岸の水位低下をはかる必要があるのでありまして、私どももその必要を痛感いたしておりますので、國家財政の許します限り、極力明年度あたりから著工できるように善處いたしたいと考えております。
#107
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
 次の委員會の日時は公報をもつて御通知申し上げます。
 本日はこれをもつて散會いたします。
    午後零時五十八分散會
ソース: 国立国会図書館
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