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1947/10/31 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第20号
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1947/10/31 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会 第20号

#1
第001回国会 国土計画委員会 第20号
昭和二十二年十月三十一日(金曜日)
    午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 細野三千雄君
   理事 松井 豊吉君 理 事内海 安吉君
      溝淵松太郎君    守田 道輔君
      生方 大吉君    鈴木 明良君
      田中 角榮君    原  孝吉君
      村瀬 宣親君    鈴木 仙八君
      今村 忠助君    野原 正勝君
      松浦 東介君    野本 品吉君
      高倉 定助君
 出席政府委員
        内務事務官   岩沢 忠恭君
        運 輸 技 官 後藤 憲一君
 委員外の出席者
        議     員 竹谷源太郎君
        議     員 岡田 勢一君
        議     員 原 健三郎君
        議     員 黒岩 重治君
        議     員 永井勝次郎君
        議     員 村上 清治君
        議     員 神田  博君
        議     員 川島 金次君
        議     員 萬田 五郎君
        議     員 葉梨新五郎君
        議     員 笹口  晃君
        議     員 岩本 信行君
        議     員 梶川 靜雄君
        議     員 佐々木盛雄君
        議     員 片島  港君
        大藏事務官   橋本 利八君
        厚 生 技 官 石神甲子郎君
        農林事務官   奧原日出男君
        專門調査員   西畑 正倫君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 一 戰災都市の住宅建設費全額國庫負擔その他
 に關する請願(北村徳太郎君紹介)(第八七七
 號)
 二 横須賀港を開港場に指定竝びに修築の請願
 (小暮藤三郎君外一名紹介)(第八七九號)
 三 伊佐津川水系各河川砂防工事施行の請願(
 大石ヨシエ君紹介)(第八八四號)
 四 山梨縣の水害復舊費全額國庫負擔の請願(
 松澤一君紹介)(第八八七號)
 五 宮城縣の水害對策に關する請願(竹谷源太
 郎君紹介)(第八八九號)
 六 那賀川改修工事費増額の請願(岡田勢一君
 外四名紹介)(第八九四號)
 七 笠岡港修築の請願(西山冨佐太君紹介)(
 第九〇四號)
 八 兵庫縣有馬郡の水害復舊費國庫補助の請願
 (原健三郎君紹介)(第九〇九號)
 九 三重縣下の旱害防止費國庫補助の請願(川
 崎秀二君紹介)(第九一〇號)
 一〇 筑後川改修工事促進の請願(古賀喜太郎
 君外三名紹介)(第九一二號)
 一一 高知港災害復舊工事竝びに修築工事促進
 の請願(黒岩重治君外三名紹介)(第九一六
 號)
 一二 三國山脈を國立公園に指定の請願(生方
 大吉君外三十四名紹介)(第九二一號)
 一三 奧秩父を國立公園に指定の請願(並木芳
 雄君紹介)(第九二三號)
 一四 北海道の水害復舊に關する請願(永井勝
 次郎君紹介)(第九二五號)
 一五 糸繰川改修工事施行の請願(鈴木明良君
 紹介)(第九二六號)
 一六 群馬縣の水害復舊費國庫補助の請願(大
 島義晴君外九名紹介)(第九三〇號)
 一七 白雪川砂防工事施行の請願(村上清治君
 紹介)(第九三二號)
 一八 清水港を第一種重要港灣に編入の請願(
 岡野繁藏君外三名紹介)(第九三四號)
 一九 小貝川改修工事促進の請願(鈴木明良君
 紹介)(第九四二號)
 二〇 埼王縣の水害復舊對策緊急實施の請願(
 川島金次君紹介)(第九四三號)
 二一 阿武隈川改修工事施行の請願(庄司一郎
 君外二名紹介)(第九四六號)
 二二 日立市水害復舊費全額國庫補助の請願(
 萬田五郎君紹介)(第九四八號)
 二三 番匠川改修工事促進の請願(梅林時雄君
 紹介)(第九六三號)
 二四 天龍川砂防工事施行の請願(今村忠助君
 紹介)(第九六七號)
 二五 鬼怒川上流に堰堤工事施行の請願(葉梨
 新五郎君紹介)(第九七三號)
 二六 荒川上流改修工事促進の請願(山口六郎
 次君紹介)(第九八〇號)
 二七 魚野川砂防工事施行の請願(田中角榮君
 紹介)(第九八一號)
 二八 山陽國道中玉島町地内の道路改修竝びに
 里見川に橋梁架設の請願(星島二郎君外一名紹
 介)(第九八六號)
 二九 玉島町地内海岸水門復舊工事施行の請願
 (星島二郎君外一名紹介)(第八九七號)追加
 一 相模川水系各河川砂防工事費増額の請願(
 岩本信行君紹介)(第八六四號)
 二 神奈川縣の砂防工事費増額の請願(岩本信
 行君紹介)(第八六五號)
 三 久慈川改修工事促進の請願(鈴木明良君紹
 介)(第四九八號)
 四 河内川改修工事促進の請願(梶川靜雄君紹
 介)(第七六〇號)
 五 赤穗、御崎海岸一帶を瀬戸内海國立公園に
 編入の請願(山名義芳君外一名紹介)(第八六
 八號)
 六 五ヶ瀬川、北川及び祝子川改修工事施行の
 請願(片島港君紹介)(第七六一號)
 七 夏井、土々呂港間道路改修促進の請願(片
 島港君紹介)(第七六二號)
    ―――――――――――――
#2
○細野委員長代理 開會いたします。
 本日は委員長が萬やむを得ぬ事情のため缺席いたされておりますので、委員長よりの御委囑により、私が委員長代理を勤めることといたします。右御了承の上、何とぞよろしくお願いいたします。
 前囘に延期されてありました請願につきまして、紹介議員岩本君から便宜上日程の追加の申出があります。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○細野委員長代理 異議なしと認め、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
#4
○細野委員長代理 相模川水系各河川砂防工事費増額の請願、文書表第八六四號。神奈川縣の砂防工事費増額の請願、文書表第八六五號。右二件を一括して上程します。紹介議員の説明を求めます。紹介議員岩本信行君。
#5
○岩本信行君 ただいま上程になつております兩案を一括して説明させていただきます。請願書に詳しく書いてありますが、要するに神奈川縣の相模川は、大震災以後非常に川底が上りましたことと、この間のいわゆる本土決戰の場合におきます相當重要地になりましたために、非常な濫伐が行われましたこと、しかしてまたこの川には五萬三千キロの新しい變電所もありまして、この間の災害状態等から見ますと、まことに憂慮すべきものがございますので、昭和二年以來縣として相當の砂防工事を進めてまいりましたけれども、とうてい縣費負擔だけでは賄い切れませんので、この際全面に對する災害の國庫補助をお骨折りを願うとともに、本縣の特殊事情に對しまして特別なお骨折りを煩わしたい、こういう次第でございます。その他第二に掲げてありまする一般的の縣下の災害復舊砂防工事をお願いする事件もその意味でございます。きわめて簡單でありますが、その趣旨に基きましてよろしく御審議の上御採擇あらんことを切望いたします。お願いを申し上げます。
#6
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を伺います。
#7
○岩沢政府委員 神奈川縣は、御存じの通り大正十二年の關東震災によつて相當山岳が荒されましたので、大正十三年から相模川とか金目川とか、あるいは多摩川、早川、酒匂川の各流域に對して、いわゆる震災復舊砂防工事を起しまして、大體昭和十三年度で一應完了したのでありますけれども、その後まだ山岳地帶が十分安定しないために、なお十八年度から再び工事を起して、大體工事費が四千萬圓の豫定をもつて直轄工事を施行しつつあるのであります。二十三年度におきましては、大體七十五萬圓をもつて直轄工事を繼續していくという豫定になつておるのであります。また一方縣の災害工事といたしましては、昭和二年から神奈川縣は各溪流河川の砂防工事に著手しておるのでありまして、本年度におきましても大體六百萬圓ばかりの砂防工事をやつております。また二十三年度においても現在の状況から見まして、相當大幅の砂防工事を施行するように計畫を進めておるのであります。何しろ今お話のように、神奈川縣というものは關東の震災によつて相當山が傷められると同時に、また山林の過伐のために、一層その山が非常に荒れておるという現状に鑑みまして、現在去年の十一月に相當綿密な調査をいたしましたのを根據にして、今後五箇年計畫において、緊急對策の一環として採用する金額は、相當のものにわれわれの手もとではなつておるのでありますが、この線に沿うてできるだけ早く砂防工事も完遂し、またそれに伴う工費も増額していきたい。こういうように考えております。
#8
○細野委員長代理 本件に對して御質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#9
○細野委員長代理 次は日程一三まではまだ紹介議員がお見えになつておりません。日程第一四號を議題といたします。日程第一四、北海道の水害復舊に關する請願、永井勝次郎君紹介、文書表番號第九二五號、紹介議員の説明を求めます。紹介議員永井勝次郎君。
#10
○永井勝次郎君 北海道の水害は八月と九月の二囘にわたりまして、相當深刻な被害を受けておるわけでありますが、何分にも六月の場合は東北地方、九月の場合は關東地區、こういう手近なところに大きな水害がありましたために、その方にのまれてしまいまして、遠隔の地でもあり、案外北海道の水害の實際についての認識というものが、中央に反映していない憾みがありますことを殘念に思つておるわけでありますが、ここに掲げてあります數字によりましても明らかであります通りに、死傷者も相當多數を出しており、家屋の流失、家屋の浸水、橋梁、道路、港灣、そういう一般施設物の被害、農産物の被害等の實體というものは、東北地方、關東地區と比較いたしまして決して劣るものではないのであります。殊に北海道の場合は、地域が非常に廣くて人が少いのでありますために、これらの復舊が非常に困難であります。一つの村が内地諸府縣の一つの縣くらいの大きな地域をもつておるのでありまして、一つの町村の中で流失した橋梁が二十いくつもあるというようなところもあるのであります。そうして今後の開發というものが日本の再建の基盤というものが北海道に置かれておるというような實情でありますので、そういう被害の地域を急速に復舊していただきまして、生産の打撃を可急的速やかに復舊していただく諸般の施設を取運んでいただくことを切にお願いいたす次第であります。そういう趣旨からいたしましてここにずつと掲げてありますので、これをひとつ御覽をいただきまして、被害の實體をひとつ正確に御認識いただくとともに、これらに對する復舊に關しまして急速にお取運びを願いたい。これが請願人の切なる願いでありまして、何とぞ愼重審議の上、御採擇あられんことを切にお願いいたす次第であります。
#11
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を伺います。
#12
○岩沢政府委員 北海道における本年度の災害につきましては、ただいま永井君からお話になりました通りの状態でありまして、この點につきましてはすでに緊急に復舊を要する、また測量を促進しなければならぬという意味から、政府におきまして、もすでに今日まで一億五千八百萬圓の金を支出して工事を促進さしておるのであります。しかしながら地形的に見まして、北海道は大體にこの十一月ないし十二月で工事が雪のために阻まれるというような關係上、北海道廳といたしましては、本年度中に大體三億圓くらいの工事をやりたいという希望をもつておるので、現在支出している金が一億五千八百萬圓ありますので、なお一億二千萬圓の工事費は、今後の追加豫算によつてこれを支辨するように極力今盡力中であります。またこの資材の點につきましても、すでにこの豫算に伴う資材は、優先的にこれを確保するようにいたしまして、また向うも、できるだけ資材を使わないような緊急な工事を選擇さして工事を進めておるような状態でありますから、今後資材の點につきましてはできるだけ優先的に配給するように努力いたしたいと考えております。
#13
○奧原説明員 ただいまの北海道の水害復舊に關しまする耕地の復舊に關する措置につきまして申し上げます。今年度の第三・四半期の公共事業費の認證後、耕地復舊關係といたしましてすでに二億圓決定をいたしておるのでありますので、その中から北海道に對しまして相當額を交付するということに決定いたしておる次第であります。大體一億三千萬圓弱を含んでおる次第であります。なお耕地復舊費につきましては、公共事業費の追加豫算が決定いたしますれば、その全體の額をにらみ合せまして、さらに増加交付できるかどうか檢討いたしたい。かように存じておる次第であります。なお北海道の農家に對しまする災害に遭遇いたしました後の民生資金といたしまして、農林中央金庫よりとりあえず約二百五十萬圓の金額を融資させるということに決定いたしまして、これも目下すでに現地においては金を交付し得る状態に達しておるう。かように存ずるのであります。
#14
○永井勝次郎君 ただいまの土木關係、耕地關係以外に、林野關係においての被害も相當ありますし、港灣關係における被害も相當あるのでありますが、地域が非常に廣汎でありますために、急速にそういう被害の實情を數字的にまとめまして、ここに載せることが不十分であつたところが大分ありますので、いずれそういう點も追加されることと思うのでありますが、一應この場合、政府當局においても、そういう被害の實情が相當深刻であるということを御認識おきを願いたいと存ずる次第であります。
#15
○細野委員長代理 本件に對して御質疑がございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#16
○細野委員長代理 次は日程第一一、高知港災害復舊工事竝びに修築工事促進の請願、黒岩重治君外三名紹介、文書表番號第九一六號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。紹介議員黒岩君。
#17
○黒岩重治君 ただいま上程せられました高知港災害復舊工事竝びに修築工事促進に關する請願は、高知縣經濟復興會議議長野老山齊ほか五つの團體長の連署によるものでありまして、紹介議員としましては、縣選出の全議員の紹介という形になつておりまして、擧縣一致の要望であるということをまず申し上げておきたいと思います。
 高知港は高知縣における唯一の商港であり、その發展いかんはただちに高知縣の經濟全般に影響することが甚大でございます。また地理的に考えましても、和歌山縣の串本港から鹿兒島灣に至る中間にありますところの唯一の港でありまして、殊に波の高いところの土佐沖を航行しますところの船舶が、荒天時に退避できるとこるの唯一の港であります。從つて從來からその改善施設の完備を強く要望されてきた港であります。ところが戰争のために改良工事は休止のやむなきに至つておりましたために、港内には灣内に流れておりますところの鏡川、國分川、この二つの川から出しますところの土砂、竝びに外洋から波のために押し寄せてまいります土砂のために、堤防工事は中途でそのまま放置せられておりまして、現在の港内の事情というものは、まことに不完全極まるものになつておるわけであります。その上に昨年末の震災によりまして、岸壁、物揚場護岸に約一メートルの沈下を來しておりますために、全長六百メートルに及びますところのこれらの設備は、その機能の大半を喪失しておるという現状であります。この災害復興工事の計畫は、昭和二十二年度において、目下運輸省の直轄工事として極力復舊工事がなされつつありますものの、本年度豫算はわずかに四百萬圓にすぎないために、當今の物價賃金の暴騰によりまして、當初の計畫の一部しか實現ができない有樣であります。そのために二十三年度においては、ぜひとも殘りの工事の岸壁、護岸工事、陸場工事の完成をはかつて舊状に復しまして、港灣の機能の復舊をぜひともはかりたいということを切望しておるわけであります。また一方に改良修築工事が行われておりますが、本年度はわずかに二百二十五萬圓の豫算をもちまして、震災復舊工事とともに直轄施行中でありますが、これもまた前に申しましたような事情によりまして、ほんのわずかの工事しか進捗をいたしておりません。
 高知の港は冒頭にも述べました通り、陸上交通のきわめて不便なところの高知縣にとりましては、唯一の開港場であり、また阪神方面との連絡の港でありまして、縣内特殊産物、木材とか薪炭とか、鑛石類、紙類、木製品のような輸出をいたしますには、最も大切な港になつておるわけであります。殊に四國山脈中に無盡藏に埋藏せられておりまする石灰岩は、將來これを開發することによりまして、莫大な生産を見るということを豫期せられますし、なお相當多量にこの港の附近にありますところの粘土を利用いたしまして、この石灰と粘土によりますところのセメントの生産のごときも、飛躍的な増産が豫期されるわけであります。かような實情を十分にお考えいただきまして、この港の機能を十分に發揮できますように御配慮を願いたいと思います。つきましては高知港の災害復舊工事、高知港改良修築工事のきわめて重要不可缺な本縣の特殊事情を御賢察くださいますとともに、本縣産出の特殊物産が、わが國の産業經濟の再建に重い役割をもつということもお考えいただきまして、一日も早く港灣施設が復舊し、改良できますように格別の御配慮をいただきたいと存じます。十分御討議の上に、御採擇をお願い申し上げたいと思います。
#18
○細野委員長代理 本縣に對する政府側の意見を伺います。
#19
○後藤政府委員 高知港が四國の太平洋岸における唯一の重要な港であるということは、今おつしやつた通りであります。それで政府におきましても、これの修築の完成に努力をいたしておるのでありますが、昨年の南西地震の際にも、災害の復舊につきましても一應の豫算計上をして、現在工事をやらしておるのでありますが、その後の物價高は當時の豫算を追越してしまいまして、十分に御期待に副うだけの工事のできないのははなはだ遺憾に思つております。さらに二十三年度におきましても、引續いてあの災害を復舊し、さらに港口の浦戸ですか、あそこの暗礁の除去をもやり、また航路の浚渫もやつて、高知港の機能の障害を取除きたい、こういうふうに考えて、二十三年度におきましてはぜひとも工事をいたしたいと關係方面と折衝をしておる次第であります。御了承を願います。
#20
○細野委員長代理 本件に對して御質疑はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#21
○細野委員長代理 次は日程第五、宮城縣の水害對策に關する請願、竹谷源太郎君紹介、文書表番號第八八九號、紹介議員の説明を求めます。竹谷源太郎君。
#22
○竹谷源太郎君 宮城縣の水害對策に關する宮城縣會の請願でありますが、御承知のように今年の夏七月二十一日の夜來の豪雨によりまして、宮城縣は耕地の冠水二萬一千餘町歩にわたりまして、なお土木關係においても莫大な損害をこうむつたのであります。しかるに九月十五日の颱風により、御承知のような甚大な被害でありまして、耕地の冠水面積が六萬町歩以上に及びその他道路、橋梁、河川、港灣のあらゆる方面に甚大な被害をこうむつたのであります。しかるに東京のま近かのところに被害が起きましたので、遠いところの東北方面のことは東京にあまり反響がないのをはなはだ遺憾とするところであります。米は約五十五萬石の減收と相なるような事情でありますので、關東のみに眼を奪われずに、米の供出にとりまして非常に大きな役割を演じまする東北地方の宮城縣、岩手縣等の災害につきましては、十分御考慮を拂われたいのであります。これに對しまして縣會の要望事項は、政府においては水害防除に關する拔本かつ總合的の對策を確立し、速やかにその實行を期せられたい。あるいは水害復舊事業費に對しては、地方財政の現状に鑑み、全額國庫補助をせられたい。以下十七項目にわたつて要望いたしておるのでありまして、どうか本件につきましては十分この事情を了とせられまして、この請願を採擇あらんことをお願い申し上げます。
#23
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を伺います。
#24
○岩沢政府委員 宮城縣の今囘の八月竝びに九月の水害の激甚であつたことは、今お話の通りでありまして、それにつきまして、できるだけ急速に復舊をさすために、政府におきましてすでに七千萬圓の國庫補助金を支出し、その上になお二千萬圓の融資の方法を講じて、できるだけ迅速に緊急の箇所の復舊に努めるようにしておるのであります。なおこの被害の激甚な箇所につきましては、根本的に計畫を定めて復舊をしていくように査定をしておるのでありますから、今後におきましては從來のようなこうやくばりのような復舊は、ほとんど激甚な箇所においては認められないと考えております。なおこの根本對策としては、復舊は申すまでもありませんけれども、やはり水源地帶の砂防工事も合わせてこれを考えるように、治山治水の面から十分宮城縣の災害復舊については考究しておるのであります。またこの補助金につきましては、先ほど全額國庫補助というような御要望もありましたけれども、國家財政の見地から見まして、この全額補助ということはほとんど不可能ではありますけれども、しかしながらこの被害が激甚なために、また縣の支出が非常に多額であるというような點から、やはり災害復舊としては、一應は三分の二というわくはきめておりますけれども、それ以上のものにつきましては、縣の財政とまた被害の状況とにらみ合わして、相當な高率にはなると思いますが、これは今後の折衝にまたねばなりませんけれども、その高率になる點につきましては十分努力いたしたいと考えております。 また資材の點でありますが、これはすでに災害の緊急資材として一應は努力はいたしておりますけれども、今後必要な資材は豫算に伴うて十分獲得するようにいたしたいと考えております。
#25
○奧原説明員 宮城縣の二度にわたる水害の被害がきわめて甚大であり、その期間が相當長期にわたつたことにつきましては、われわれとしては十分なる認識をもつて、急速にこれが對策を講じつつある状況であります。復舊工事に關する農林省關係の補助金といたしましては、すでに第二・四半期分として約三百萬圓を交付しておるのでありますが、過日認證を受けました約二億一千五百萬圓の公共事業費の第三・四半期分の經費の中から、とりあえず約千五百八十萬圓を補助金として助成することに心組んでおるような次第であります。なお公共事業費の追加豫算額全體のわくがきまりましたならば、それとにらみ合わせて、今後追加すべきものを檢討して、至急に交付するようにしてまいりたいと存じております。
 また罹災農家の種苗、農具、肥料等の購入に必要であります應急經費につきましては、九月の水害に對する分として、農林中央金庫より約三千四百萬圓の金額を應急融資することに手配をいたしておるような次第であります。また罹災農家に對する農機具の配給とか、復舊工事に必要であるセメント、鐵、その他の物資の配給につきましても、とりあえず放出し得るものはすでに著々實行しておるのでありますが、なお今後可及的これが配給の圓滑について努力してまいりたいと存じておる次第であります。
#26
○内海委員 宮城縣竝びに岩手縣を流れます北上川の改修のごとき、あるいは迫川、江合川の改修のごときは、現在岩手縣竝びに宮城縣の有志の人々によつて、ぜひともこの際急速にやつてもらいたいという希望をもつておるのでありますが、御承知のごとく本年の七月及び九月の水害におきましては、宮城縣はただいま竹谷君の述べられました通り、八萬町歩にわたる耕地面積が冠水したのでありますので、ぜひともひとつただいま政府當局の御説明の通り、速やかにこの工事の計畫を立てられて實施せられんことを私よりも希望しておきます。
#27
○細野委員長代理 他に御發言はありませんか。
    ―――――――――――――
#28
○細野委員長代理 次は日程第一二、三國山脈を國立公園に指定の請願、生方大吉君ほか三十四名紹介、文書表第九二一號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#29
○生方委員 本請願は、上信越國境に連なります觀光地帶を包含した三國山脈は、すでに厚生省でも國立公園の候補地にしておるのでありますが、わが國を代表する風景地で、國際觀光地として好適であるだけでなく、國民保健地としても適切なる條件を具備し、かつ交通便利なるため、四季を通じて多數の觀光客に利用されておりますので、この天與の景觀を保護し開發するため強力なる指導を必要とするので、速やかに國立公園に御指定願いたいというのであります。
 かいつまんで申し上げてみますと、外人が第一に來て觀光いたしますのは輕井澤、日光だと存じますが、この三國山脈におきまして輕井澤に連絡して、國民保健上からいつても御承知の草津温泉が近くにございます。その他長野縣においては澁温泉、群馬縣においては草津温泉、四萬温泉、伊香保温泉も近くにありますし、また三國峠の麓には法師温泉、猿ヶ京温泉、花敷温泉、續いて水上温泉というようにあり、藤原高原を通過していきますと輕井澤以上の大高原地があり、小瀬を通じて裏日光へまいります。從つて日本觀光地として外人の最も注目の的にある日光、輕井澤を、三國山脈を通じて一大公園にするということは觀光客をひく上において、また國民保健の上においても最も好適地だ存じまして、この請願をした次第であります。ぜひともこの實現を一日も早からしむるよう特にお願いいたす次第であります。
#30
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を伺います。
#31
○石神説明員 三國山脈一帶の地は、ただいま御説明のありましたように淺間山、白根山、谷川嶽等の山脈を含む廣大な大自然の景觀でございまして、輕井澤を初め、志賀高原等は國際觀光地に現に利用されつつありますし、また御説のように草津その他のたくさんの温泉地を含んでおります。そして關東、信越等の密集諸都市から近く、また四季を通じて利用者のある點より見まして、國立公園の選定標準にも合致しておりますので、つとに國立公園の候補地としてわれわれの方で研究中であります。しかしながら私の方の準備、調査が不十分でありますので、目下それをせつかく調査に關して地元の御意向等をもしんしやくしつつ研究中でございます。いずれ國立公園に關する機構も追加豫算等において皆さんにお認めを願い、擴充されました曉には、急速に完了いたしまして、國立公園の指定に取上げたいと思います。
#32
○細野委員長代理 本件に關して御質疑等はございませんか。
    ―――――――――――――
#33
○細野委員長代理 次は日程第一七、白雪川砂防工事施行の請願、村上清治君紹介、文書表番號九三二號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます、村上清治君、
#34
○村上清治君 白雪川砂防工事施行の請願について簡單に御説明申し上げます。
 白雪川は秋田縣、山形縣の縣境にあります鳥海山に發しまして、日本海に注いでおりますところの川であります。その流域はすこぶる短かいのでありますが、落差が高うございまして、小出村地内におきましては、十四キロの間に落差が五百メートルもあるという川でございます。從つてその水勢のために洪水ごとに河道は變轉いたしまして、到るところに損害を與えているわけであります。本年の水害においても非常な損害を受けて、砂防工事の必要性を事實において説明しているわけであります。隣村の奈曽川という川は砂防工事をやつておりまして、これは本年の水害には、その關係かあまり被害が大きくなかつたのであります。白雪川の方は、砂防をやつておりますけれども、一時中止いたしましたために非常な損害を受けた、こういう状態になつております。白雪川流域で本村地内に現在二箇所砂防工事を完成しておりますが、さらにこの河川に新たに二、三箇所の砂防工事の施行をしていただきたい。これが請願の骨子でありますが、これは村民の生活の基礎であるところの田地約五百町歩のうち、本年の水害におきましては三十町歩の區域が一朝にして流失埋沒いたしたようなわけであります。その他森林地帶の損害も多大でございます。この點とくとご調査くださいまして、ちようど一里ばかり離れておりますところの奈曽川と白雪川が砂防工事の好見本を示しておるような状態でありますので、本河川につきましてはさらに砂防工事を施行いたしまして、根本的に水害から免れしめるように御考慮願いたいと思う次第であります。何とぞ御採擇あらんことを望みます。
#35
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を伺いたいと思います。
#36
○岩沢政府委員 白雪川の水源地帶の荒廢しておることは、つとに政府においてもこれを認めまして、ただいまお話の通りに、昭和十六年から本川の砂防工事を始めたのでありますけれども、戰争中經費が節減せられたために、一時中斷して現状に及んでおるのであります。そのために今囘の水害においては、白雪川流域はお話の通り非常な被害をこうむつたことは事實であります。これに對しては、やはり砂防工事の完璧を期すれば當然これが防止せられるというような意味合から、私どもの方で調査した結果によりますと、この白雪川の砂防については今後なお千二百萬圓の工費を要するようになつておるのでありますけれども、これが被害の激甚に鑑みまして、できるだけ急速にこの砂防工事を促進したい。こういうように考えております。
#37
○細野委員長代理 本件に對して御質疑はありませんか……。
    ―――――――――――――
#38
○細野委員長代理 次は日程第二〇、埼玉縣の水害復舊對策緊急實施の請願、川島金次君紹介、文書表番號第九四三號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。川島金次君。
#39
○川島金次君 埼玉縣下の今次の水害につきましては、すでに御承知のごとく未曽有かつ深刻なものがあるのであります。殊に縣下を貫流いたしておりまする利根川沿岸における水害の慘状たるや、まことに筆舌に盡し得ない深刻なものがありますことは、すでに皆樣御承知の通りであります。この水害問題に對しまして、埼玉縣下の復舊對策につきましては、殊に利根川を中心とする復舊對策は、今日政府におきまして、それぞれ不滿足ではございますが、著々その具體的な對策が立てられつつあるのでありまするが、利根川を一歩離れました荒川沿岸の各町村における水害復舊對策については、必ずしも滿足なものが未だに打立てられておられないというありさまであるのであります。ここに皆樣に御採擇をお願い申し上げたいのは、きわめて地點的には小さなものでありまして、この委員會にお願いを申し上げるほどのものであるかどうかは、見ようによつて研究の餘地があると思われる節もないわけではありませんが、地域が非常に小さいだけに、その受けました災害がきわめて深刻でありますので、小さいながら今一村をあげての致命的な問題になつておりますので、わざわざ皆樣の御審議を煩わしたいという地元村民の熱望にほだされまして、この紹介の勞をとつたものであります。
 具體的に内容を申し上げますと、埼玉縣の北足立郡下に田間宮村という村がございます。この村は人口三千數百、戸數は大體五百程度でございますが、この村の境を流れる荒川の沿岸におきまして、熊谷邊の久下というところがございますが、その久下村の堤が、あの水害當日決壞をいたし、同時にまた、村内にある小さな堤でございますが、荒川につながる堤防がこれまた決壞をいたしまして、大間というところの樋管が全面的に破壞され、そのためにさらに村内は八日間にわたる冠水を續けておつたという有樣で、作物は收穫皆無であるということは申すまでもない實情であるのでありますが、その中でも渡内樋管というのがございまして、この渡内樋管の上を通つておる堤防につきましては、すでに昭和三、四年以來、内務省に非常な熱意をもつて陳情がいくたびか繰返されておりまして、その堤防の補修構築につきまして非常な運動があつたのであります。これに基いて内務省でもその實情に即した計畫を立てることになつたのでありますが、戰争中途にその具體案は實現せずして今日になつたというような状態の堤防がありまして、その堤防の洪水による被害から、さらに渡内というところの樋管が基礎もろとも破壞されたという實情であるのであります。しかもこの根本的な改修をいたしますためには、村にとつては巨額な、背負い切れないほどの費用を要するのでありまして、小さな村ではございますが、全村八日間にわたつて冠水した結果として全村にわたる被害もきわめて甚大であります。今日は財政的にも非常な窮状に陷つているような有樣でありますので、命と頼むこのただいま申し上げました渡内樋管の改修などは、とうてい自力あるいは縣の費用程度では根本的に改修が不可能というような状態であるのでありまして、村民は擧村一致いたしまして、この渡内樋管の根本的改修工事を、できるだけ國庫の全額の補助をもつて完成を實現させてもらいたい、こういう村の一致の熱望であるのでございます。どうぞ、小さい事柄ではございますが、小さいだけにこの村にとりましては非常な致命的な問題でありまして、この問題が解決するかしないかは、全村が再び復興のくわを打ち振う意氣にも非常な影響がありますので、何とぞ實情を御洞察願いまして、皆樣に御採擇あらんことを謹んでお願い申し上げる次第でございます。
#40
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#41
○岩沢政府委員 荒川改修は、大正七年から今日までほとんど三十年になんなんとして工事を進めておつたのでありまして、現在荒川本堤の殘つておるところは熊谷附近の一部分であります。しかしなお工事費としては一億數千萬圓を要するのでありますが、なおこの改修に伴いまして、今お話のような田間宮附近のみならず、沿線においてなお殘つておる改修樋管が十數箇所もあるのであります。これが何ゆえに堤防の築堤と同時に改修をしなかつたかということを、この席で一應申し上げてみますと、直轄河川については、どの河川についてもそういう惱みが非常にあるのです。というのは、河川改修に伴うところの樋管の改修工事は、その樋管の管理者である町村が三分の一の負擔をするということに基因をしておるので、この負擔ができないというために、事實希望はしておるけれども、負擔の關係上調定ができないために延び延びになつて、そのために出水のたびごとに、その樋管の前後だけは、堤防築堤を、閑却でなくて、中止しておる關係上、常に災害の原因になつておるというのが現状であります。そういうような關係から、今お話の田間宮附近の樋管もやはり從來の負擔の關係から今日まで遷延したのでありますが、この負擔につきましては、河川法の定むるところによつて三分の一の負擔をする、しかしながら特別の事情がある場合においては、これは全額國費で支辨することができるという特別規定もありますから、今後よく町村の財政その他のことを勘案いたしまして、御希望に副うように努力いたしたいと思つております。なお樋管の改築につきましては相當の資材を要するのでありますけれども、今囘の被害に鑑みまして、でき得る限り資材を獲得して急速に工事を促進したいと考えております。
#42
○奧原説明員 埼玉縣の被害の甚大なことにつきましては、われわれも十分これが認識をもちまして、とりあえず第三・四半期分といたしまして、約一千八百萬圓の補助金の應急支出を埼玉縣に對してするということに決定いたしまして、すでに閣議の認承も完了しておるような次第であります。なお今後講ずべき分につきましては、公共事業費の追加豫算の全體の輪郭の決定とともに、急速にさらに追加分を補給することにいたしたいと存じておるのであります。しかしてこれが實施にあたりましては、お話のごとく被害の甚大なる所に重點的に實施していくということが、きわめて必要であると考えられますので、なお縣當局とも十分打合わせまして、できるだけ御期待に副うように處理いたしたいと存ずるのであります。
#43
○細野委員長代理 本件に對して御質疑ありませぬか。
    ―――――――――――――
#44
○細野委員長代理 お諮りいたします。前囘に延期されてありました請願につきまして、紹介議員鈴木明良君より本日の日程に追加のお申出があります。これを認めるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○細野委員長代理 御異議なしと認めて日程は追加せられました。
 次は、日程第一五、糸繰川改修工事施行の請願、鈴木明良君紹介、文書表第九二六號、日程第一九、小貝川改修工事促進の請願、鈴木明良君紹介、文書表第九四二號、それにただいま追加せられました久慈川改修工事促進の請願、鈴木明良君紹介、文書表第四九八號、右三案を一括して議題といたします。紹介議員の説明を求めます。紹介議員鈴木明良君。
#46
○鈴木(明)委員 茨城縣久慈川の改修は、かねて内務省當局において直營工事をもつて工事を促進せられておりまして、戰時中は思う通りに工事も進捗いたしませんでしたので、終戰後は豫算の大増加をはかつて、急速に改修實現のことと沿岸民は一般に期待しておりますけれども、本年度わずかに四百萬圓くらいの豫算をもつてしては、どうしても現在の物價より見まして、思つたほどの工事もなし得ないということは、まことに私は遺憾に存じております。元來この茨城縣の久慈川は、その流域が九十四里餘に達しておりまして、茨城縣に臨む分はおおむね平坦なる肥沃の耕地でありまして、平水量が七百立方尺に對しまして、一旦洪水になると十二萬九千八百立方尺となつて、實に二百倍に近い状態であります。全國まれに見る急流でありまして、その慘害も人畜の死傷あるいは田畑、宅地、住宅、そういつたものの流失、埋沒または決壞等、その被害は現在の物價とにらみ合わせてみますと數千萬圓に達しまして、實に悽慘な状態であります。この久慈川の改修の促進に對しまして、政府當局におかれましては、なお一層の豫算を計上していただきまして、一日も早くこの工事の實現されんことを特にお願いいたしまして、この請願に及んだ次第であります。何とぞ各位におかせられましても、この意をおくみとりくだされまして、特にこの趣旨に御贊同あられんことをお願いいたします。
 なお茨域縣の糸繰川の問題は、これは小貝川と鬼怒川の中間を流れておる一町五箇村に及ぶところの川であります。この糸繰川という川は、大體茨城縣の穀倉地蔕の中間を流れておりまする川でありまして、年々歳々、三百町歩あるいは四百町歩に及ぶ水田が、一年ないし二年に一度、三年に一度必ず水の禍をこうむつておる次第であります。この糸繰川の中間にありまするところの大寶の沼池、溜池、これが公用を廢止せられまして以來、その大部分はもとの關係地區民の共有となつております大寶騰波ノ江公益組合が生れまして、その收益のことごとくを打込んで築堤もし、それから水害對策等もしてまいりましたが、とうていその收益のみでは足りません。現在同組合は十三萬餘圓の借金をもつておる状態であります。しかるに第二次農地調整法の實施せられるに及び、法人所有地は眞先に買收せられまして、すでに三月末日附近沿岸の裁定地に屬する水田のことごとくは國有と相なりまして、まさに賣渡計畫の樹立中であります。公益組合と關係を絶たれました二百餘町歩の耕地というものは、耕作農民の手によつてのみ守らなければならない状態であります。水害に收穫を失つたこの耕地農民の手で、この大事業がなし遂げられるということは不可能な状態であります。萬一現在の姿で農民の手にのみ委ねて水禍を繰返すときは、遂に生産意欲を減退するということも明らかな事實だと考えるのであります。今日農民にとりましても重大なことであるばかりでなく、郷土的にも、國家的にも、私は食糧増産ということを考えましたときに重大なる問題だと思います。この問題を解決するために、糸繰川の河口から約二キロの道程、それから決壞復舊箇所が四箇所、半決壞箇所が五箇所、そういつたぐあいに堤防の低いところがなおあります。出水時におけるところのいろいろの設備に要するところの用水池というようなものも設置しなければ、とうてい沿岸民の水を防ぐことには困難な状態であります。このような施設によつて繰返されたところの水渦というものは、まつたく昔の夢であると私は思うのでありまして、この際日本再建のかぎであるところの國土計畫の眞髓に徹する考えから、何とぞひとつ政府におかれましても、一日も早くこの救助助成の手を伸べられますよう、特に私はお願いいたしまして、この請願の趣旨をおくみとりくださいまして、何とぞ御贊成あらんことを皆樣方に特にお願いいたします。
 同時に昨年度から實施せられましたところの小貝川の問題であります。これは昭和二十二年度におきましては、豫算もわずかの豫算が計上せられまして、とうていその工事を滿足に遂行することは不可能な状態になつております。ほとんど内務省の直營工事で施行せられておりまするこの小貝川の問題といたしまして、わずかの豫算でありますと、ただその事業に携わつておる内務省の技術の人々の人件費に終るというような状態であります。私はこの状態を見ますときに、小貝川の上流改修工事促進會を結成いたしまして、全面的にこの工事の協力に邁進しておる現状でありますが、この惡性インフレの餘波と、やみ物價横行のために、日増しにつのるところの資材竝びに勞賃の高騰というものは、著しく工事の進捗を阻害しております。初めの豫算をもつてしては、人夫の割當募集にも相當困難を感じつつある状態であります。結局資材及び勞賃の倍加というものは豫定事業量の半減を意味します。工業進行の圓滑を缺く結果と相なります。ひいては沿岸農民の増産心理に暗い影響を及ぼすものではないか、同時に供出意欲の動搖も來すのではないか、こう私は心配するのであります。現在の經濟危機突破の根本對策は、主要食糧生産の増強にありますので、沿岸民一同は小貝川上流改修工事が圓滑に進捗し、一日も早く完成して、惱みの基でありますところの水害を完全に防禦し、窮迫せる食糧問題解決に寄與して、そうして日本再建の礎を固めんことを熱望して、寒暑を問わず、萬難を排して増産に勵みながら、工事勞務に奮闘を續けておるのであります。時局下いろいろの方面に費用もたくさん重なることでありましようが、この小貝川の改修工事追加豫算としまして、大體二十二年度、二十三年度、この次の豫算には千五百萬圓くらいをひとつ御計上くださるよう、特に私はお願いいたしまして、一日も早く小貝川の改修工事を促進せられんことをお願いいたす次第であります。何とぞ各位におかれましては、私の今申し上げました事柄をおくみとりくださいまして、御贊成あらんことを特にお願いいたします。
#47
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#48
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。久慈川の改修工事の緊急性につきましては、政府におきましてもつとにこれを認めまして、昭和十年からこの久慈川改修工事を始めておるのであります。お話の通りに久慈川は相當急流河川のでありますけれども、沿岸田畑というものは相當の豐沃に地域で、いわゆる茨城縣における穀倉地蔕の一環をなしておるような状態でありますのと、またその急流なるゆえに頻々と起る水害のために、でき得る限りこの改修工事を促進したいという考えをもつておるのでありますけれども、何分にも復興財政が窮乏のために、われわれの意に滿たずに今日まで遷延しておることは、非常に遺憾と感じておるのであります。現在われわれがこの久慈川の改修につきまして考えておることは、今後五箇年においてこの久慈川の改修を完遂したいという意氣込みで、豫算その他の折衝を重ねていきたいと考えております。
 また第二點の糸繰川の改修工事は、現在全然その改修はいたしておりません。從つて降雨のあるごとに災害が頻繁と起りつつあることも事實でありますので、今後縣においてこの糸繰川の改修工事を始める場合においては、國において相當の補助をいたしまして、できるだけ早くこの災害を防止する點において協力をいたしたいと考えております。
 最後に小貝川の點でありますが、これはお話の通りに、昭和二十一年度から直轄工事として著手いたしたのでありますけれども、何分にもこの二十二年度から相當な物價騰貴のために、十分な所期の工程を進めることができないことは、非常にわれわれとしても殘念に思つておるのであります。しかしながらこの小貝川の沿岸の穀倉地蔕であるということは十分に認識しておる關係上、この小貝川の上流改修もでき得る限り短時日に完成したいという考えで、先ほど來年度においては千五百萬圓というような御注文もありましたけれども、われわれが今考えておる二十三年度の豫算は千五百萬圓を突破して、その倍額くらいを今豫算の上において、一應は計上しておるような次第で、できる限り御希望に副いたいと考えております。
#49
○細野委員長代理 本件に對して御質疑はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#50
○細野委員長代理 次は日程第一八、清水港を第一種重要港灣に編入の請願、岡野繁藏君、池谷信一君、神田博君外一名紹介、文書表番號第九三四號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。神田博君。
#51
○神田博君 ただいまの請願につきましてお願い申し上げたいと思います。
 先日當委員會におきまして、清水港の修築につきまして懇々請願申し上げたのでありますが、ただいまから清水港の第一種重要港灣に御指定を願いたいということを請願いたしたいのでございます。清水港は中央地方逐年の御努力と御後援、また不斷の御指導によりまして、先般の戰災の創痍も克服いたしまして、その設備がようやく完成しようとしておるのでございます。殊に港灣の生命線であります荷役力また畫期的増強を見んといたしまして、終戰後すでに食糧その他の輸入、また製茶カン詰、しいたけ、みかん等の輸出につきましては、輝やかしい實績を示して、國際貿易港たる本來の面目に更生し、民生の安定と經濟の復興に寄與しつつありますことは、地方民のまことに感激おく能わざるところでございます。殊に從來本港の弱點として數えられておりました為替銀行につきましても、株式會社東京銀行支店の開設によりまして解決の端緒を得るに至りまして、民族の運命が貿易の振否にかかつておるときでありまして、終戰後諸般の態勢の變化に伴います港灣の重要性の變動が、再檢討の俎上に上らんとしておるときでありまして、本邦太平洋岸の中央に位しまして、甲信地方を經て裏日本各地に通じ、殊に水面廣くかつ深く、風景また絶佳なる清水港天與の立地條件は、當然この際再確認をしていただきたい。殊に清水港の躍進は、わが國唯一の高級船員乗組員養成機關でありまする、清水高等商船學校の薫育上にも資するところが少からざるべきを確信する次第でございます。
 さような意味でありまするので、今囘地元清水市長山本正治君を初めといたしまして、靜岡縣の各市、山梨縣の各市の市長、市會議員、また商工會議所會頭等連署いたしまして、請願に及んだのでございます。この請願につきましては社會黨の池谷君、民主黨の岡野君、われわれ縣をあげまして懇願する次第でございます。何とぞ特別の御詮議をもちまして、清水港をこの際第一種重要港灣に御指定をお願いいたしたいと、ここに皆樣方に謹んで請願する次第でございます。
#52
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#53
○後藤政府委員 港灣の格付につきましては、すでに現行の格付は大正のごく初期にきめましたもので、重要港灣、指定港灣、その他の港灣となつておりまして、重要港灣を一種二種とわけております。その一種というのはその港に中の一部分に國の直營部分があるということなんであります。たとえて言いますれば、横浜、神戸は第一種重要港灣であるということは、その部分に外國貿易の專用の國で經營いたす部分があるというのでもつて第一種重要港になつているのであります。しかし終戰後の現在を見ますと、臺灣、朝鮮樺太のごとき、かつて内國貿易で扱つた莫大なる物資を、外國貿易として扱わなければならない實情なのであります。從つて今までの格付を再編成せねばならない時期に達しておるのでありまして、われわれ事務當局といたしましては、これの再編成を、今年初頭からいろいろ資料を集めてやつているのであります。目下それは進行中でありまして、その際に至りますれば清水港のごとき、殊に輸入食糧の扱いにつきましては非常な力を發揮したところの清水港のごときは、相當な資格があるのじやないかと考えているような次第であります。
#54
○神田博君 ただいま政府側から御懇篤な御説明を承つたのでありますが、第一種港灣の指定につきましては、今春來いろいろ調査をしておる、殊に日本の現段階が内外の情勢が變つておりますので、それに對應するように調査しておる。清水港のごときは、すでに食糧その他の輸入についても非常な貢獻をしておるので、十分考える餘地があるというように承つたのでありますが、私ども請願紹介議員といたしましてまことに意を強うする次第であります。はなはだしつこいようで恐縮でありますが、請願のときにはどうもたいへん色よい返事でありまして、結果におきましては、もう少しであつたが、少し待つてくれというようなことでは、はなはだ困るのでありまして、どうかひとつ重ねてお願いいたしますが、たいへん結構なようにお聞きの通りでありますので、特別お骨折り願いまして、一日も早く御指定していただきますように、政府側にもお願い申し上げ、委員の各位にもお願いいたす次第であります。
#55
○細野委員長代理 他に御發言ありませんか。
    ―――――――――――――
#56
○細野委員長代理 次は日程第一六、群馬縣の水害復舊費國庫補助の請願、大島義晴君外九名紹介、文書表番號第九三〇號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。紹介議員野本委員。
#57
○野本委員 群馬縣から提出いたしました請願の趣旨を概要申し上げたいと存じます。
 この夏の災害に關しましては、直後におきまして國會竝びに政府各關係方面の詳細な御視察をいただいておりますので、その概要はすでに御承知のことと思うのでありますが、今群馬縣の災害の概要を申しますと、死者、行方不明者において七百、家屋の流失倒壞において千九百三十六、冠水田畑一萬五千町歩、流失埋沒いたしましてこれが復舊にきわめて困難と思われる田畑が一萬三百町歩道路の決壞が千四百六十九箇所、橋梁の流失、橋臺の決壞、三百八十五箇所、河川堤防護岸の流失決壞千百九十六、砂防の石積の崩落いたしましたところが百一箇所、なお農業土木關係におきましても、道路において三十一萬五千間、水路におきまして十九萬一千間、護岸におきまして十六萬九千間、橋梁におきまして二千九百十箇所、せきにおきまして千八百八十五所、溜池百六十八箇所、かように考えてきますと、實に群馬の災害は全縣下にわたりますきわめて廣範なものであり、その程度におきましてもきわめて深刻を極めておるわけでありまして、これを概算いたしましても、その損害は百億を下らないと思います。なお復舊の費用にいたりましては五十億、かようなことを考えてまいりますと、とても現在の窮迫しております縣の財政の實情から見ますと、その應急復舊におきましても、恒久の施策におきましても、ほとんど不可能に近いものでありますので、全額國庫補助ということを特にわれわれといたしましては要望いたしておるわけであります。なお特に皆樣に申し上げておきたいと思いますことは群馬縣の治水問題は、單に群馬縣の問題でなしに、下流の栃木縣、埼玉縣、茨城縣、なかんずく東京都を水禍から守る上からいきまして、絶對に必要であることであります。群馬の治水の完璧を期せずして、下流各府縣及び東京の水禍を守ることはまつたく不可能であると私どもは考えまして、この點につきまして特に皆樣の認識を深めていただきたいことを切望してやまない次第であります。
 なお農業土木工事におきましては、用水の取入れ口、せきというせきのほとんど大部分が破壞し盡されておりますので、われわれは來年の稻作がはたして植付ができるかどうかということを非常に心配しておるわけであります。
 さらに附加えて申し上げたいと思いますことは、貿易の再開によりまして、これに望みをかけて起ち上りました輸出織物の生産地であります桐生及び伊勢崎の工業地蔕が、思わざる災害に襲われまして、再び起つことのできないような實情に陷れられたことでございます。これらの點も十分皆樣の理解ある御協力によりまして、一日も早く解決されますようにということを念願いたしてやまない次第であります。ここに群馬縣が總意を皆樣に披瀝いたしまして、特別な御同情によりましてわれわれの願意を採擇され、これが實現に向つて格段の御配慮を煩したいとお願いする次第でございます。
 なおこの際附加えて私は農林省及び内務省關係の群馬懸の災害に對するすでに決定しました各種の補助の金額、それから今後の見透し等につきまして御伺いいたしたいと思います。おのおのの方々にその點をお願い申し上げます。
#58
○岩沢政府委員 利根川水系における九月の大水害につきましては、その復舊及び緊急工事の應急施設として、おのおの工事を進めておるような状態であります。この災害工事に對するただいまのお話になりました全額國庫の支辨という點につきましては、この席でしばしば申し上げました通りに、内務省といたしましては、やはり災害復舊費の補助というものは、ベースとして三分の二を支出する、これは既得權でありますけれども、それ以上の高率については、やはり縣財政と、被害の状況等をにらみ合せて、高率になるというような方向を大藏省とも協定して進んでおりますから、この點は縣の財政と被害の状況を十分御調査の上において、御提出願えば審議して、できるだけ御希望に副いたいと考えております。しかしながら全額國庫補助という點についてはほとんど望み薄であろうと思います。しかしながらそれに近いだけの補助率、あるいは群馬縣のわれわれの關係しておる土木の災害にしても、三十億になんなんとするという現状から見ましても、相當の高率には相なるだろうと考えております。現在までに利根川水系の被害に伴うての各府縣に出しておる補助費は、大體一億七千萬圓の補助費を支出しておりますけれども、今後工事の進むにつれまして、できるだけこの國庫補助を増額していきたいと考えております。またこの利根川の根本對策につきましては、御説の通りに群馬縣の治山治水の完璧を期さなければ、結局下流における埼玉、茨城、千葉、東京の水防というものは完璧を期せられないのでありますから、内務省におきましても、一應は昭和十六年の水を對象にして増補工事の再檢討をして、一應の成案は得たのでありますけれども、今囘の出水に鑑みまして、この根本對策をなお一層再檢討いたしまして、そうしてこの利根川の災害防止についての完璧を期するように鋭意努力いたしております。この點につきましてわれわれが現在考えておる點をこの席において一應お話申し上げて見たいと思いまするが、從來の利根川の改修は、ただ單に川をどうするかという點に止まつておつたのでありますけれども、このたびの水害に鑑みまして、やはり今野本議員の仰せの通りに、群馬縣における水源地蔕の治山治水という點をよほど重視してできるだけ下流に對する加重を少くするということを強調しておるのであります。從いまして群馬縣下において相當の溪谷があれば、それに對して大きなダム、堰堤をつくりまして、これを一つの遊水池、あるいはまた洪水調節作用をするような箇所を選びまして、これを建設して、そうして水源地蔕と下流地蔕と一貫した恒久策を講じたいと考えております。なお下流方面につきましては、現在の川なみの惡いところは、これをもちろんなおし、また浚渫すべきところは十分浚渫し、また江戸川の方面に對しては、相當從來よりも多量な水を含まして、できるだけ早く上流部の水位を低下させるというような考えをもつております。また茨城縣、千葉縣の下流部地蔕における水害を除去する意味において、放水路をやはり掘鑿するというようなことも根本對策の一つとして考えておくので、いずれこの決定ができましたならば、緊急に二十三年度から豫算を得まして、工事に至急著手したいと考えております。
#59
○奧原説明員 群馬縣が關東地方の治水上もつておりまする重要性につきましては、われわれも十分なる認識をもつておる次第でありまして、ただいま國土局長より御説明がありましたような線に即しまして、拔本的な治山治水策というものの樹立實行に努力してまいりたい。かように存じておるのであります。群馬縣の今囘の被害が實に甚大でありましたことにつきましては、衷心より御同情申し上げておるのでありますが、これが復舊にあたりましては、農林當局といたしましては、今年度における事業分量を可及的に増大いたしまして、明年の作付に間に合わしてまいりたい。こういう趣旨をもちまして、せつかく努力をいたしておるような次第であります。群馬縣に對しまして、すでに閣議において認證を完了いたしました第三四半期の應急支出總費中より、耕地關係におきまして千七百九十萬圓、林野關係におきまして二百八十三萬圓、合わせて二千七十三萬圓を交付するということにいたしておるのでありますが、しかしながらこの經費をもつてとうてい十分であるとは考えておりません。從いまして公共事業費の追加豫算額の全體の決定と相まちまして、至急にさらに必要なる經費を追加交付するということにいたしてまいりたい。かように存じておる次第であります。
#60
○野本委員 内務省竝びに農林當局から、きわめて理解のある御答辯に接しまして、感謝いたしております。縣といたしましても最大の努力を拂うことは當然でございますが、今後ともただいまお考えになつておられるような線に向いまして、急速に實現方を特にお願いいたします。
#61
○細野委員長代理 ほかに御發言はありませんか。
#62
○守田委員 ちよつと農林當局にお尋ねいたしますが、群馬縣等は水害のため耕地が非常に荒廢しておる。その復舊をするために公共事業費の方面から追加豫算をとり、それに充てる。こういうふうな御答辯のように聽いたのでありますが、水害の大きな原因の一つが開拓事業にある。ところが開拓いたしましても實際においてはそれからの收穫がただちにあがらない。片一方の耕地を復舊するのならば、明年度からはすでに收穫があるという場合には、この開拓事業の方は豫算が組んであるものを、耕地の復舊の方へ流用することは、私は可能だと考えておるのですが、その點は實際に今日までやられておるか。さらにもう一つ特にお尋ねしたいことは、こうした場合においては、特に開拓事業は一時打切つて、耕地復舊に全部の費用でも向けるというような御決意があるかどうかお尋ねしたいと思います。
#63
○奧原説明員 ただいまお尋ねのありました點は、今囘の災害に伴いまして、各方面より議論されております點でありまして、われわれにおきましても開拓と水害との關係というものにつきましては、それぞれ專門家をして十分研究をさしている次第てあるのであります。しかしながら現在までわれわれが得ておりまする結論は、戰爭中におきまする植栽面積を越えました林木の代採というものが、今日の水害の發生に對しまして相當大きな影響を與えておるということは申し上げるまでもないのでありまするが、しかし現在決定しておりまする開拓事業を、この際ただちに打切つて、そうしてもつぱら水害の復舊に充てるというふうな結論には、われわれとしてはとうてい到違し得ないのであります。われわれといたしましては、既定計畫で定めておりまする開拓事業につきましては、これはやはり國家の現在の食糧事情等から考えまして、また農村における人口重壓の現状等から考えまして、これはやはり既定計畫の線に即して實行してまいりたい。ただしこれが適地の選定にあたりましては、若干のいきすぎも地方においては發生しているということも承知いたしておりますので、これについては十分今後留意をしてまいりたい。かような考えを拘いている次第であります。
#64
○守田委員 私のお尋ねしたところとちよつとピントがはずれていると思います。たとえば群馬の場合でありますが、これをただちに工事復舊をするならば明年度にはすぐ收穫がある。ところが開拓の方でやりますと、いつ收穫があがるかどうかということははなはだ疑問でありますが、その場合においては、今日の食糧事情から考えてみて、耕地復舊の方がどうしても先である。かように考えるのですが、先ではないとお考えになるのですか、明年度の食糧というものもどうしてもその方面から考えなければならないのですけれども、明年の食糧問題は放つておいてもよろしい。既定の方針で進まれる。こういうふうに解釋したのでありまするが、この點はなはだ私自身としても遺憾に思うのであります。この點もう一度明快にお答え願えればさいわいであります。
#65
○奧原説明員 災害の復舊工事につきましては、これは經費の問題によつて必ずしもその事業分量が制約されるだけではないのでありまして、資材の問題、あるいは勞力の問題、その他いろいろな點を併わせて考えなければならないのでありまして、今日開拓事業を打切つてこれに多額なるつて經費を注ぎこんだからとて、豫定されておる耕地復舊がただちに二倍になり、あるいは三倍になるというようなことには相ならない次第であるのであります。例年の耕地復舊事業といたしまして、大體所要全工事率の大體二割五分から三割五分見當のものしか、初年度においては實行できないというのが從來の實例であるのであります。從いましてわれわれは、可及的に資材勞力等の事情の許す限り、災害の復舊工事も進めてまいりたいというふうな考えを懷いておる次第であります。
#66
○守田委員 議論になりますから、これで打切ります。
#67
○細野委員長代理 他に御發言ありませんか。――なければ次に移ります。
    ―――――――――――――
#68
○細野委員長代理 日程第二二、日立市水害復舊費全額國庫補助の請願、萬田五郎君紹介、文書表第九四八號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#69
○萬田五郎君 本請願の要點は、去る九月の關東一圓の水害に際しまして、日立市が受けました道路、橋梁、河川、港灣の流失決壞の損害約一千萬圓を、全額國庫で御援助願いたいという點であります。問題は地方の小都市の問題であり、また現在の國の財政状態も十二分に承知いたしておるのでありますが、元來日立市は御承知のことと思いますが、往年小さな一寒村でありまして、日立鑛山と日立製作所の發展に伴いまして、約十萬くらいの工業都市に發展した市なのでありますが、戰爭中爆撃、艦砲射撃、燒夷彈によりまして完全に潰滅いたしました。從つて從來兩會社からほとんど財政の大部分を補つてもらつておりましたのが不可能になりました現存といたしましては、地元の負擔能力がほとんどなく、市の負債が一千萬圓くらいでごいますし、市民の税徴も限度を超えまして負擔してもらつているような次第でありまして、そういう事情を特に御理解いただき、なおまた日立鑛山と日立製作所は、現在も依然として目下の食糧増産のために重要な問題であります硫化鑛の生産、あるいは炭鑛用機具の生産もいたしております特殊工業都市であります。そういう市の特殊性をも御勘案いただきまして、特別に全額の國庫補助をお願いいたしたいのがこの請願の趣旨でございます。どうか市の財政状態竝びに市の特殊性を繰返し皆樣の御同情に訴えまして、この請願を御採擇いただきますようにお願い申し上げる次第であります。
#70
○細野委員長代理 政府側の御意見を伺います。
#71
○岩沢政府委員 日立市の災害復舊につきましては、全額國庫補助というお話でありますけれども、本年度における全國的な水害はひとり日立市のみならず、各町村が甚大な影響を受けておるため、各町村の方々はやはり全額國庫補助の御希望が十分おありのことと思うのであります。しかしながらこれは御希望に副うように努力をしたいことは山々でありますけれども、やはり國の財政というような點も勘案いたしまして、全額國費ということは、しばしばこの席で申し上げる通りに、ほとんど不可能な状態でありまして、できる限り市または町村の財政をもにらみ合わして、御希望に副うように高率な補助にもつていきたいと考えております。
#72
○細野委員長代理 御質疑はありませんか。――時間も大分遲くなりましたが、本委員會に付託されました請願は本日の分で全部一應審議だけは終りたいと思います。
    ―――――――――――――
#73
○細野委員長代理 お諮りいたします。前會に延期されました請願につきまして、紹介議員梶川靜雄君から日程追加の申出があります。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○細野委員長代理 御異議なしと認めます。日程は追加されました。河内川改修工事促進の請願、梶川靜雄君紹介、文書表第七六〇號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#75
○梶川靜雄君 河内川の改修工事促進の請願について申し上げます。河内川は鳥取縣氣高郡の中心平野を流れておる河川でありまして、流程は十六キロほどありますけれども、その流域は郡の最大都市である鹿野町を初め一町五村に及んでおるのであります。しかもこの河川は非常に急流でありまして、從つて明治以來非常な水害を受けておるのでありますが、特に最近におきましても大正元年、大正七年、昭和三年、昭和九年、昭和十三年等特に大きな水害を受けておるのであります。しかも當地方の水害は、一たび洪水に見舞われると田畑が河原のごとくになるという特殊事情にあるのであります。しかもその流域の平野は、特に鳥取縣におきましても豐穰な土地でありまして、その中心にあります瑞穗村というのは、名前の示すごとくに、特に米作をもつて全國に知られておる村でありまして、昨年度におきましても一握り救援運動を起しまして、京都市を初め都市の食糧危機を救つたことは事實であります。當時阪神地方を初め大都會地方から絶大なる感謝を送られておる實情にあるのであります。しかしながら一たび豪雨を見ますれば、一朝にしてその美田も河原に化す状態でありますので、村民は戰々兢々としておるのであります。しかもこの河川は現在非常なる危險な状態にありまして、今まで改修が遲れておつた關係と、さらに加えて昭和十八年の鳥取地方における大震災によりまして、堤防の陷沒あるいはずれがありまして、今では非常に危險な状態であります。從いまして本河川を速やかに改修せられまして、當地方の災害を未然に防止されるように切にお願いするものであります。當地方の數千町歩に及ぶところの田畑と、數萬に達する耕作農民の心を思われまして、願わくは阪神等の繁榮する大都會のかげには、こういう悲慘な村がその下石になつておるということを御銘記くださいまして、どうか河内川の改修に對して速やかに工事を促進せられるようにお願いする次第であります。
#76
○細野委員長代理 政府側の意見を求めます。
#77
○岩沢政府委員 御請願の河内川の改修のことにつきましては、すでに内務省におきましてもつとにこれを認めておりまして、昭和八年の土木會議においては、全國の中小河川の中にこれを加えておるのであります。しかしながら縣の財政の關係が、まだ中小河川の計畫として申請もないために、今日まで荏苒見送つたのでありますけれども、御請願にお述べになりましたように、震災あるいは水害によつて相當に荒れておる状態でありますから、もし中小河川として縣が申請をした場合においては、國においても極力この仕事の促進をはかるようにいたしたいと考えております。
#78
○細野委員長代理 御質疑はございませんか。
    ―――――――――――――
#79
○細野委員長代理 それでは次に日程第六、那賀川改修工事費増額の請願、岡田勢一君外四名紹介、文書表第八九四號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#80
○岡田勢一君 那賀川は吉野川に次ぐ大河川でありまして、左右兩岸十數箇町村に及びます肥沃なる穀倉地蔕の眞中を流れておる川であります。また川の源は有名な劔山に發しまして、年額數十萬石の木材の流送をやつておる川であります。すでに内務當局におかれましても御承知の通りに、この川は大正七年に堤防大決壞がありまして、たいへんな慘害を人畜竝びに田畑に及ぼしたわけでありますが、それ以外改修工事が行われまして、ただいまにおきましては約九五%が完成されておるのであります。ところが殘りました約五%がたいへんに危險な所でありまして、また川の屈折をいたしておる所であります。すなわち北岸の古毛部落竝びに南岸の大野村の堤防、これらのわずか三キロ餘りの延長の所が、普通の降雨でありましても北岸のごときは堤防に河川の水が浸透するというような状態を呈しまして、たいへんに關係町村は恐慌を感じておりますところであります。承りますと二十三年度の豫算におきましても相當に御要求をくださつておるということでありますが、これは特に國土局にお願いをいたしまして、ぜひとも豫算の増額をしていただきまして、二十三年度において殘つております工事の殘りのわずか五%でございますが、これを二十三年度内にぜひとも御完成を願いたい。そうして關係町村の田畑、人畜の被害を早く心配なくいたしたいというのがお願いの骨子であります。どうか委員諸君におかれましても、御理解ある御審議をお盡なくださいまして、本請願を御採擇くださらんことを切にお願い申し上げる次第であります。
#81
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#82
○岩沢政府委員 那賀川の改修工事は昭和四年から始めまして、直轄工事としてこれを取上げまして、ほとんど大部分は現在において完成はいたしておるのであります。今御請願の地區の古毛と大野の地區だけが現在殘つておるので、その改修の結果、相當その箇所だけがだんだん侵蝕されたり、あるいは床が下つているというような事實があるので、來年度におきましては至急多額の工費を投じて、那賀川の改修を一段落したいというように政府の方でも考えております。
#83
○細野委員長代理 御質問はありませんか。
    ―――――――――――――
#84
○細野委員長代理 次は日程第八、兵庫縣有馬郡の水害復舊費國庫補助の請願、原健三郎君紹介、文書表番號第九〇九號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
#85
○原健三郎君 兵庫縣有馬郡の水害復舊に關する請願であります。本年の七月九日來襲した強雨によつて、この兵庫縣有馬郡が非常に災害を受けました。なかんずく工事關係ではせき止め、水路、溜池、橋等の決壞流出など二百七十二箇所の多數に上つており、耕地の流失、埋沒面積が三百三十四町歩に上つております。この被害に伴うて農作物の被害も甚大であることは申すまでもないのであります。それでこの大災害に對しまして、自力をもつてはとうてい復舊ができない事情にあります。それでお願いしたいことは、本地方には昭和二十年の未曽有の水害に對しても格別の審議を得て、國庫の高率補助をいただいております。それでこのたびの災害にあたりましても、ぜひ國庫の高率補助をお願いいたしたいという趣旨であります。それで高率という意味は、東北とか關東の強雨による水害に對しましては、國庫補助は非常な高率をもつてなされておりますので、それと同率の高率の國庫補助をこの兵庫縣有馬郡に對して賜らんことを請願する次第であります。
#86
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#87
○岩沢政府委員 兵庫縣の今年度における災害は、やはり前年度から引續いての關係から、相當の被害を受けておるのでありまして、この復舊工事につきましてはできるだけ早くやつてもらいたいという意味から、政府におきましてはすでに今年度の補助として七百萬圓を支出しておる次第であります。特に今お話の有馬郡は相當の被害をこうむつておるのでありまして、その復舊につきましては、すでに復舊の工事の設計計畫を促進して、そうして來年度の作付に間に合うように工事を督勵しておる次第であります。ただ高率の補助という點につきましては、兵庫縣全體に關係する事情がありますので、ただ單に有馬郡一郡のみについてこれを云々するということはほとんどできないことでありますが、しかしながら關東あるいは東北というのではなくて、やはり縣の財政とのにらみ合せて、昨年通りに高率の補助になるか、あるいはまたならないかということは、今後の研究に待たなければならないと考えております。しかしながらお氣持は十分わかつておりますから、でき得る限りの高率になるように努力はいたしたいと考えております。
#88
○細野委員長代理 御質問はありませんか。
    ―――――――――――――
#89
○細野委員長代理 次は日程第二四、天龍川砂防工事施行の請願、今村忠助君紹介、文書表番號第九六七號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。今村委員。
#90
○今村委員 天龍川は御承知の通り日本における非常に大きな川であり、また激流の一つであります。今囘提出されました天龍川砂防工事は、その天龍川の中小河川の砂防を請願しようというものであります。この天龍川に、ごく最近におきましてこの川を利用する發電のダムが建設されまして、これがいわゆる中小河川から流しまする土砂を止めた結果、昨年度においては非常な氾濫をいたしたのでありますから、今囘内務省におきましては天龍川の直轄工事に著手することになりまして、近く起工式があげられることになつております。この天龍川本川の改修はもとより必要でありますが、治水的立場から考えればどうしてもその中小河川も同時にいたす必要があると信ずるのであります。殊にこの上流におけるこれらの砂防改修等は、下流靜岡にも多く影響するところがあるのでありますから、たまたま内務省における直轄事業の著工の機會でありますから、この際ひとつ政府におかれては十分の豫算を組まれまして、いわゆる中小河川の砂防も同時に行つていただいて、治水のほんとうの目的を果していただきたい。かように考えるものであります。ぜひお願いいたしたいと思います。
#91
○細野委員長代理 政府側の意見を求めます。
#92
○岩沢政府委員 天龍川流域は相當荒れておるために、この砂防工事は昭和七年からすでに改修をいたしておるのでありまするが、府縣の補助工事といたしまして、昭和七年度以降大體三百萬圓近くの工事費をつぎ込んでおるのであります。また一方直轄砂防工事もこの天龍川流域には施しておるのでありますが、何しろ相當荒れておる關係上、直轄河川においては今後なお四千五百萬圓くらい、それから府縣の補助の砂防工事といたしましては、これを完璧を期する上においては、なお天龍流域においては四億八千萬圓という巨額な工費を要するように見積つておるのでありますが、しかしながらそれほど水源地が荒れておる關係上、できるだけ急速にこの砂防工事を完成いたしまして、そうして今お話のように、天龍川の上流は昨年から直轄河川として河川改修を國において施行するという建前になつておるために、その河川改修をもつと效果あらしめるように兩々まつて砂防と治水工事を進めていきたいと考えております。
#93
○細野委員長代理 御質問はありませんか。――なければ次に移ります。
    ―――――――――――――
#94
○細野委員長代理 日程第二五、鬼怒川上流に堰堤工事施行の請願、葉梨新五郎君紹介、文書表第九七三號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。葉梨君。
#95
○葉梨新五郎君 本請願は茨城縣會全員一致をもちまして國會に請願をすることに相なりました次第であります。從いまして請願では縣會議長が代表者となつて請願書を提出いたした次第でありますが、申し上げるまでもなく今囘の關東大風水害におきましての經驗から申しましても、各河川における上流の堰堤工事と申しますか、上流に調節池のありました所は非常に被害が僅少で濟んだのであります。鬼怒川の例をもつてしますれば、その水源地であります中禪寺湖の水を、たまたま偶然の機會と申しますか、七月、八月の旱魃期におきましてこれを利用いたしましたために、水源でありますところの中禪寺湖の水位が非常に低下しておつたのであります。これがたまたま九月の大風水害に際しまして非常な效果を現わしました。中禪寺湖におきましての遊水量が非常に殖えましたために、鬼怒川の被害は比較的僅少をもつて濟むことができたのであります。しかしながらなお中禪寺湖のみならず、この鬼怒川の流域におきまする地勢から判斷いたしまして、なお上流に堰堤を設けることは可能と思われるのでありまして。これはもちろん答辯書にもございますように、政府においてもすでにその地質調査を促進しておるということでありますけれども、愼重なる御調査は結構でありまするが、しかし堰堤工事を速やかに施行することによつては、あるいはその調節をはかることが速やかになればなるほど、將來における災害防止というものは非常に速やかに行わることになるのであります。のみならず本年のごとく模範的と申しますか、ひでりと水害と兩方來ましたような際において、双方ともこれを救い得ることになるのであります。すなわち治水は即利水、現在の栃木縣、茨城縣方面におきまする鬼怒川の水を利用しておりまする利水の點だけを申し上げましても、約一萬五千町歩であります。これがさらに堰堤工事によりまして、發電はもちろん行われることになるとしますれば、それは非常な大きな利益でありますと同時に、さらに灌漑面積を増大しまして、平常におきましては増産に非常に役立つことになる。また水害等の際におきましては、その調節の利便をはかることに非常に效果があるのでありまして、一刻も速やかにこれが工事を著手せられまして、それらの點を實現せられたいというのが本請願の要旨でございます。何とぞ本委員會におきましては、國土計畫の根本對策の一つとしまして、本請願を御採擇あらんことをお願い申し上げる次第であります。
#96
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#97
○岩沢政府委員 鬼怒川上流の堰堤につきましては、鬼怒川改修の根本政策の一環になつておるのでございまして、これは洪水調節が主目的でありますけれども、從たる目的として灌漑、發電をするという一石三鳥といいますか、こういう目的でぜひやらなければならぬというので、すでに鬼怒川改修工事の計畫の中にははいつておるのでありますが、地質が相當もめておる關係上、今日まで愼重に調査をしておつたのであります。しかしながら今囘の利根川の水系の出水に鑑みまして、やはりこの水源地帶をできるだけ早く完成して工事調節に資したいという關係から、先ほど申し上げました通り、利根川方面のみならず、鬼怒川の上流地方においても、この堰堤の工事にできるだけ早く著手したいというように考えております。
    ―――――――――――――
#98
○細野委員長代理 前會の霞ヶ浦及び北浦の干拓事業即時中止等の請願、文書表第二三一號、葉梨新五郎君紹介、及び霞ヶ浦北浦沿岸治水工事促進の請願、文書表第四七三號、菊田七平君紹介、同第四七九號、竝びに奈良縣の旱害對策に關する請願、文書表第六八四號、伊瀬幸太郎君紹介に對する農林當局の答辯が留保されております。この際意見を伺います。
#99
○葉梨新五郎君 お許しを得ることができますれば、霞ヶ浦及び北浦の干拓事業即時中止等の請願を先般紹介議員としまして紹介をさしていただきました點に關しまして、さらに追加してこの際請願の趣旨を敷衍させていただきたいと思いますがお許しを願います。
#100
○細野委員長代理 簡結にお願いします。
#101
○葉梨新五郎君 それでは申し述べさしていただきたいと思います。先般本請願を當委員會にお願いいたしました後のことでありますが、茨城縣におきます新聞紙に對しまして、農林當局の意向としまして、國會に請願がかりに提出せられておつても、農林省は農林省としての意向をもつてこの干拓を遂行する方針であるということが縣下の新聞に掲載せられたために、國會の請願の決定いかんにかかわらずというような誤解を縣民の間に非常に生じておるのであります。本請願は實は茨城縣に設けられました霞ヶ浦及び北浦の利水に關する委員會と申します特別委員會が設けられております。私もその委員會の參與の一人としましてこの議に與かつたのでありますが、縣の委員會におきましては、滿場一致をもつてこの請願の趣旨と同樣の採擇を行つておつたのであります。すなわち治水を完備させることなくして干拓をこれ以上進むることは無謀なことであるということが非常に問題になりまして、先ほど當委員會においても御意見が出ておりましたように、一體開拓事業あるいは干拓事業というものは、はたして耕地改良に先行すべきものなりや否やという問題が、茨城縣においても重大な問題となつておるのであります。當時縣の委員會におきましては、霞ヶ浦北浦に關する限りは、もはや干拓事業のは飽和状態になつておる。治水工事が完備をしまして後においてこれは檢討すべきものである。目下の状態においては飽和状態である。一朝水害があるときにはただちにこの干拓は失敗に歸するものである。即往の霞ヶ浦北浦沿岸におけるたくさんの干拓事業はこれを實證しておるのであります。いわんや水害のときにおいては、遊水池帶というものが非常に重要な位置を占めていることは申し上げるまでもない次第であります。たとえば古河町附近のいわゆる渡良瀬、利根兩河川の合流地點における赤麻の遊水池三千町歩は水害を救う場所となつております。また鬼怒川、利根川の合流するところにある取手上流の遊水池千二百町歩も、洪水の被害を救う非常に重大な役目を果しております。農林當局の意見として新聞用紙上に散見したところをもつて見ますと、霞ヶ浦においてわずかに三百町歩や五百町歩の水を拂つたからといつてそれが、洪水のときに河の被害ありやという御意見でありますが、これは非常に危險な御意見だと思います。千二百町歩の遊水池が鬼怒川、利根川の合流による大洪水を防ぎ得るというこの效果から考えましたなら、霞ヶ浦において三百町歩を干拓する、あるいは四百町歩を干拓することは、どれだけ沿岸地方に水害による甚大なる被害を及ぽすものであるかということは、常識をもつてすればただちにわかることでありまして、さようなことは何ら意に介すに足らぬというがごとき農林當局の意見は、私は非常におそれ入つた意見だと思つております。責任ある行政當局の言としては、許すことのならぬ言辭であると考えるのであります。いわんや根本方針として、先ほどから問題になつておりますように、開墾、干拓というようなことにのみ力を入れるよりも、ただちに今すぐに役立つような耕地の改良、あるいは治水工事の施行による數萬町歩、あるいは數十萬町歩に及ぶところの被害を救濟することができるというような事業を先にすべきことが、當然國家としての方針でなければならぬと考えるのであります。しかるにもかかわらず面目問題にのみとらわれてさようなことを考えておられるということであつたならば、國家の再建の前進上私はまことに遺憾にたえぬと思う。どうか本委員會におきましては、これらの趣旨をよくおくみとりくださいまして、愼重御審議の上御採擇あらんことを紹介議員としてお願い申し上げる次第であります。
#102
○細野委員長代理 この點に關しましては、政府は次の議會に答辯をするそうであります。
#103
○松浦(東)委員 ただいま葉梨さんの御説明によると、霞ヶ浦干拓問題についての農樣省の態度というものは私どもまことに不可解に考えるのであります。これに對しましては、本委員會としては徹底的にこれを調査してみる必要がある。これに對して委員長はいかなる御見解を有しておられるかを承りたいのであります。
 第二は、これも葉梨氏の霞ヶ浦干拓中止の請願、ほか數件に對しまして農林省は答辯を留保になつておる。またこれは私の縣でありますが、先日私が治山治水の小委員會におきまして、各府縣における開拓委員會の構成いかんということを質問したのに對して、これまた答辯の留保として半月になりますが、未だに囘答に接しておりません。こういうように苦しいことは答辯を避けて、そのまま流してしまうということは、まことに私はけしからぬことであると考えます。委員長は責任をもつて確實なる答辯を得ますようにひとつ督促を願いたいと思います。
#104
○細野委員長代理 委員長代理としてこれに對する意見を求められたのでありますが、私は治山治水對策の小委員長といたしまして、開拓問題につきましてはさらに具體的に各地を調査するなりなどいたしまして、これを根本的にこの際解決しなければならぬということを考えております。
 なおいろいろお申出がありましたが、それらの點につきましては委員長といたしまして了承いたしました。
    ―――――――――――――
#105
○細野委員長代理 次は日程第二、横須賀港を開港場に指定竝びに修築の請願、小暮藤三郎君外一名紹介、文書表番號第八七九號、紹介議員の説明を求めます。
#106
○笹口晃君 ただいまの請願の趣旨を簡單に申し述べたいと思います。横須賀港は御承知の通り長い間軍港として發展をしてまいりまして、しかもその設備は軍事施設として東洋に冠たるものがあるのであります。戰後、さいわいにいたしまして横須賀港は空襲の被害を全然受けることなく、無傷で殘つたのでございます。しかるに京浜地方の唯一の頼りといたしまする横浜港が空襲の被害を受け、かたがた連合軍の進駐によりまして、港灣施設の利用は極度に狹められました關係上、必然的にその外港的な役目をもちます横須賀港が重要な施設と相なりまして、爾後食糧輸入等に際しましては、横須賀港が京浜地方に放出せられます食糧の大部分の輸入を受けもつというような役割を果してまいつたのでございます。その港灣の設備、また港の良好、これはいまさら御説明申し上げるまでもなく、現に横須賀港として使用いたしておりますところは、舊海軍軍事部の管轄内に屬しておるものでございまして、その上屋の設備等おそらく今日におきましては日本で最大のものではないかと思うのでございます。また陸路との連絡、鐵道の引込線等、これもまた完備いたしておりまして、まつたく何らの手を加えることなく良好なる港灣として、商港としてそのまま利用ができたわけでございます。しかるにこの港に對しましては未だ開港場の指定がございません。そこでこれを開港場としての御指定をいただきたいということが請願の一つ。もう一つは今申し上げましたようなきわめて良好な商港でございますけれども、たつた一つの缺點があるのでございます。それはさん橋がないということでございまして、さん橋がございませんために、大きな船がはいつてまいります場合においては、全部沖で荷役をいたさなければならないという不便があるのでございます。これに對しましては、きわめてわずかばかりではございますけれども、接岸地帶の伸長を行いまして、さん橋を一本つくつていただくことができますならば、アメリカから參ります一萬トン級の船もただちにさん橋に横づけされ、これから陸揚げせられまして、その厖大な上屋に格納することを得る。こういうようなことで、荷役能力も現在に數倍するものと確信をいたしておるのでございます。從つて修築と申しましても大して費用のかかることでないと存じますから、今申し上げましたところの接岸地帶の浚渫を行つていただくことと、さん橋を一本つくつていただく、これをぜひとも速急におやりを願いたい。かような意味合の請願でございます。何とぞ本委員會におかれましても實情をよく御調査願いまして、この請願の趣旨の達せられるように墾願をいたす次第でございます。なおその作業等につきましては、横須賀にはアメリカ海軍の基地司令部がございますが、この基地司令部等におきましても十分の便宜を取計らう旨の力強い支援がございますので、その點も併せお含み置きを願いたいと存ずるのであります。
#107
○細野委員長代理 政府側の意見を求めます。
#108
○橋本説明員 開港場指定の點についてお答えいたします。横須賀港は外國貿易の現況、港灣施設その他の點から考えまして、開港に指定いたすということは適當と考えられますので、これが速やかなる實現をはかるべくせつかく努力中でございます。以上お答え申し上げます。
#109
○細野委員長代理 本件の修築に關する點につきましては、政府側運輸省としての御意見を伺います。後藤政府委員。
#110
○後藤政府委員 横須賀港の設備は軍港としての築造でありましたために、商港として今請願にありましたような岸壁の設備がないのであります。從つて今後の經濟的荷役という點におきまして非常に缺くるところがありますので、政府といたしましてはぜひ九メートル程度の水深をもつ岸壁をつくりたい、こういうように考えておるのであります。しかし九メートルの岸壁というものは相當な資材を要し、なお現在の物價におきましては工費もかなりなものになるのでありますから、早急に一箇年くらいではなかなかできないのでありますけれども、來年度の豫算に財政が許しさえすればやりたい、こういうふうに考えております。なお今臨港線などについて少しも支障はないというようなお話がありましたけれども、これも平時の經濟的運營におきましては、あの港内の引込み鐵道線は非常に不便にできております。從つてそれらについてもなお改築の餘地は相當にあると思います。この點申し上げておきます。
#111
○笹口晃君 ただいま政府の説明員から御答辯がございまして、開港の御指定はもはや御内定の樣子を伺いましたが、これはぜひとも速やかにお願いいたします。
 なお岸壁の問題でありますが、先ほど私が附け加えましたように、基地司令部の首腦部の意向といたしまして、早くやつてもらえれば、それだけ便宜を十分に與えられる。たとえば浚渫いたします場合の設備にいたしましても、または岸壁の資材にいたしましても、十分の便宜を與え得る。これが時期が遲れるに從いまして、その便宜を與えることもできなくなるかもしれない。そういうような點から一日も早くやつたらいいじやないかというような御意見もございます。その點をひとつ併せお含みくださいまして、でき得ることならば速やかにこの計畫が實現されますように、なお一段の御努力をお願い申し上げたいと思います。
#112
○細野委員長代理 他に御質疑はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○細野委員長代理 次は前囘延期されてありました請願につきまして、紹介議員佐々木盛雄君及び片島港君から、便宜上日程追加の申し出がありますが、大分長くお待ちを願つたのであります。これを許すに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○細野委員長代理 御異議なしと認め日程は追加されました。
 次は赤穗、御崎海岸一帶を瀬戸内海國立公園に編入の請願、山名義芳君外一名紹介、文書表第八六八號、紹介議員の説明を求めます。佐々木盛雄君。
#115
○佐々木盛雄君 兵庫縣赤穗、御崎海岸一帶を瀬戸内海國立公園に編入の請願の趣旨をきわめて簡單に御説明申し上げます。
 赤穗、御崎海岸は瀬戸内海に面しまして、海波數海里を隔てて家島四十八島を望み、白砂青松まことにまれに見る景勝地でありまして、さきに大阪毎日新聞により、日本百景の一に選ばれたものであります。のみならずこの地は兒島高徳であるとか、赤穗義士その他多數の遺跡に富み、古來外客竝びに文人墨客の賞嘆を受けた土地であります。これをこの際國立公園に編入されまして、なお廣く外客に紹介すると同時に、この景勝遺跡を長く保存いたしますことは、文化日本建設に最も意義深きものと存じまして、瀬戸内海國立公園の一環として御選定あらんことを地方民の聲としてお傳え申し上げますと同時に、何とぞ御審議の上、御採擇あらんことを紹介議員としてお願い申し上げる次第であります。
#116
○細野委員長代理 政府側の意見を求めます。石上説明員。
#117
○石神説明員 わが國は島國であります關係上、海岸の風景はすぐれたところが非常に多いのであります。中にも瀬戸内海はその代表の地でございまして、すでに瀬戸内海國立公園は指定されておりますが、戰前要塞地、あるいは要港等の關係上、非常に狹い部分が指定をされておるにすぎないのであります。戰後の情勢に即しまして、これを瀬戸内海全部に擴充して、瀬戸内海國立公園の實をあげるように計畫いたしまして、目下著々研究中でございます。御請願の赤穗、御崎一帶は大阪、神戸等に近く利用率も多いようでございまするし、相當の風景地帶と認められますので、これは瀬戸内海國立公園擴張豫定地の一つにはいつております。先ほども申しましたように、國立公園行政機構の擴充に伴いまして、速やかにこれが指定をいたしたいと存じまして、目下關係府縣と研究中でございます。できるだけ速やかに指定いたします。
#118
○細野委員長代理 御質疑ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#119
○細野委員長代理 次は五ヶ瀬川、北川及び祝子川改修工事施行の請願、片島港君紹介、文書表第七六一號、及び夏井、土々呂港間道路改修促進の請願、片島港君紹介、文書表第七六二號、右二件を一括して議題といたします。紹介議員の説明を求めます。片島港君。
#120
○片島港君 ただいま議題となりました二件につきまして簡單に趣旨を御説明申し上げたいと存じます。
 宮崎縣の延岡市を貫流する五ヶ瀬川は、祝子川と北川を合わせまして、太平洋に注ぐ縣下屈指の大きな川であります。五ヶ瀬川の計畫流量は毎秒四千六百立方メートルでありますが、支那事變以來山林の濫伐等により、水源は荒廢しまして、昭和十八年の洪水量は約五千五百立方メートルに達するものと推定されております。その上河口附近においては最大流量約三千立方メートルと推定される北川及び計畫流量一千百立方メートルの祝子川が合流して、洋々たる大河川の樣相を呈し、しかも河口は漂砂の發達に伴いまして、平時はわずか約百五十メートルくらいに狹められまして、一層複雜化し、これらの惡條件が累積して延岡市内氾濫の根因となつております。洪水時においてその水位がある極限に達しますと、丸ヶ島方財島間の砂洲に數百メートルの切れ港ができて、初めて市内の水位が急速に低下をみる實状であります。昭和十八年の水害で、死傷者二百八十八名、流失倒壞家屋四百四十七戸、また浸水家屋は一萬七千四百二十七戸、こういうような大慘害を受けておるのであります。五ヶ瀬川及び祝子川はともに中小河川として國庫の補助を仰ざ、目下施行中でありますが、この計畫には下流部竝びに河口附近の處理等を含んでおりません。一面昭和十八年水害の實情に鑑みても、この際再檢討を加へて、現河口南方約千七百メートルの年々繰返す切れ港の個所に新水路を切り開いて、祝子川と北川を分離するとか、あるいは北川その他時局のため工事中止中の延岡港等をも含め、なお既改修區域中においても、たとえば大瀬橋上下流のごとく河幅過小な個所の擴大等是正すべきものをも取上げ、總合計畫を立て、それに準據して工事を進めることが最も緊要なる問題ではないかと考えるのであります。つきましては延岡市が將來化學工業竝びに纖維工業の中心地として再建日本において占める重要性と、累年水禍に惱む市民の實状を深く認識せられ、本市の水害を永遠に除去するため、五ヶ瀬川及び北川、祝子川の改修をぜひとも國直轄工事として御採擇願いたいのでありますがその前提としてまず早急に測量調査に著手せられ、根本的改修計畫を樹立していただきたく、ここに地元民の熱烈なる總意を代表して請願申し上げる次第であります。この請願は延岡市長、延岡市會議長、延岡商工會議所會頭、旭化成株式會社延岡工場長から出されておるのでありまするが、どうか本委員會においてもただいま申し上げました趣旨を御採擇くださいまして、十分愼重にお取上げくださいますようにお願いいたす次第であります。
#121
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。岩沢政府委員。
#122
○岩沢政府委員 五ヶ瀬川は昭和七年から中小河川として今お話のように著工をいたして、現在まで繼續いたしております。また今お話の祝子川は二十一年から著工いたしまして、大體今後五箇年で支流も完成を見る豫定になつております。しかしながら今仰せの通りに、延岡の市内から下流附近が大體において、厄介な河川でありまして、これがまだ未計畫に屬しております。從つて上流部の五ヶ瀬川とこの祝子川との改修を見ましても、下流部を完成しなければ目的を達せないが、政府においてもこの下流部における北川とかあるいはまたその他のものについては、總合的に計畫改修を進めていかなければならないと考えております。しかしながら最も急を要したこの上流部分を一應完成して、それから後漸次下流部に及ぼす考えで計畫を進めていきたいと考えております。
#123
○片島港君 次に國道の改修について請願の趣旨を御説明いたしたいと思います。國道第三號線は宮城縣を南北に縱貫して、延岡、宮崎、都城の三市を結ぶ縣下隨一の交通幹線でありまして、その中でも化學工業及び纖維工業の部面において、日本再建に重大使命を擔うわが工都延岡市と縣下唯一の重要港灣細島港を擁する富島町間の道路の重要なることは、いまさら申し上げるまでもなく當局におかれてもつとにその必要を認め、昭和九年よりこれが改良に著手せられ、すでに延岡市内祗園町、夏井間を終り引續き施行せられる豫定のところ時局のため中止となりましたので、やむなく速かに工事再開の運びとなる日を待望しつつ今日に至つておる實状であります。しかるに終戰後延岡、土々呂間國道の利用は頓に増加してまいりました。すなわち日本再建に重大役割を果しつつある旭化成工業株式會社の各工場は逐次増産を要請せられ、その上最近には九州地區電力不足に對處して會社のもつ火力發電設備の活用が具體化し、從つてこれらに要する石炭その他の物資をはじめ、土々呂港が漸次一般物資呑吐の要衝として利用せらるるようになり、また縣北漁業基地として設備が進められ、あるいは國立水産試驗場の設置を見る等、同港を中心とする利用計畫の進展に伴い、從來でも狹い幅員と甚だしい屈曲等に惱んでいた既改修工事終點たる夏井、土々呂港を結ぶ三千九百米の未改修區間は、輸送上一層困難の度を加え、とうていこのまま放置するを許さない現状に立至つておるのであります。つきましては國費多端の折柄とは推察いたしますが、延岡市が將來化學工業竝びに纖維工業の中心として再建日本に占める重要性を深く認識せられ、またこの改修がいかに生産増強等に寄與し、一面觀光施設の一端を擔う實状等を御賢察の上、一日も速かにこれが改良工事が實施せられますように、ここに請願の紹介議員として御説明申し上げる次第であります。どうが本委員會においてこれを御採擇くださいますようにお願い申し上げる次第であります。
#124
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。岩沢政府委員。
#125
○岩沢政府委員 ただいま御願の延岡と土々呂港との區間の國道改修は、すでに一部改修に著手したのでありますが、その後戰爭中中止しておるのであります。この區間は政府においてもできるだけ早く改修したいというので、一應すでに計畫はでき上がつておりますから、二十三年度以降において、國の財政の許す限り速やかに著手したいというように考えております。
#126
○細野委員長代理 御質疑はありませんか。
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#127
○細野委員長代理 日程第二七、魚野川砂防工事施行の請願、田中角榮君紹介、文書表番號第九八一號を議題といたします。紹介議員の説明を求めます、田中君。
#128
○田中角榮君 新潟縣魚野川流域砂防工事促進に關する請願を御紹介申し上げます。
 新潟縣下魚野川流域の砂防工事は昭和二年度より實施されましたが、たまたま同九、十年に來襲せる大暴風雨により、破堤冠水等南魚沼郡はほとんど收穫皆無の状態に陥り、沿岸住民の窮状は目をおおわしむるものがありました。よつて政府當局もことの重要性に鑑み、昭和十二年度より直轄砂防工事を實施するに至つたが、今次大戰の勃發により砂防工事費は程度に削減され、一部は休工状態に陥つたのであります。しかるに當地方は日本有數の豪雪地の上、雨量多く、融雪降雨期においては上流部より押送する土砂礫のため河床は徐々に隆起し、天井川の奇觀を呈し、これがため一朝豪雨に際しては、河川は氾濫し、冠水田畑は年々百餘町歩に達するほどであります、さいわい昭和二十二年度においては國營縣營兩砂防事業費合して約四百萬圓をもつて實施中でありますが、近時諸物價が昂騰せるため、かかる僅少な豫算をもつてしては、とうてい所期の目的を達し得ぬ状況でございます。昭和二十三年度より砂防費を劃期的に増額の上、適切な砂防工事を實施せらるるよう要望いたす次第であります。
#129
○細野委員長代理 政府側の意見を伺います。
#130
○岩沢政府委員 魚野川の流域は仰せの通り荒れはてておる關係上、昭和二年から府縣の補助砂防工事として取上げて、今日まで工事を進めておるのでありまして、昭和二十一年度までに大體百五十萬圓弱の工事費を注ぎ込んでおる、また二十二年度においては大體七十五萬圓くらいの工事費をもつて魚野川の左岸の改修に主力を注いでおります。しかしながらそういうような遲々たる工事では、この荒れはてた魚野川を一氣に完成することができない關係から、最もひどい魚野川の本流及び右岸の支流については昭和十二年から直轄の砂防工事として取上げて、今日まで大體六十萬圓くらいを二十一年度まで支出し、二十二年度においては百六十五萬圓を支出しておるのでありますが、しかしながらこのわずかな金では治山をなす目的に副わない關係上、今後急速にその目的を達するために、二十三年度以降においては相當多額の經費を支出して、一日も早く完成したいと念願しておる次第であります。
#131
○田中角榮君 請願書に記載しておきましたが、大體完成するまでの總豫算額は千八百六十六萬圓程度かかるというように考えておるのでありますが、來年度はでき得るならば本年度の三倍乃至四倍くらい御支出いただきたいということを、重ねてお願い申しておきます。
#132
○細野委員長代理 御質疑ありませんか。
 次會の期日は公報をもつてお知らせいたします。本日はこれにて散會いたします。
   午後一時二十一分散會
ソース: 国立国会図書館
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